「……だから、ハロウィンなんて」
猟兵達を前に龍之宮・翡翠(未だ門に至らぬ龍・f40964)は苦々しい声でこぼした。|超人衛りし世界《ケルベロスディバイド》に縁がある猟兵にはその様子にある程度の同意を見せる者が居るが、そうではない猟兵が首を傾げる。
「あんた達も見たんだろう、大祭祀ハロウィンの全世界同時放送を」
そう、それは猟兵達が例年の|万聖節《ハロウィン》のイベントに向けた準備を進める最中。唐突に|超人衛りし世界《ケルベロスディバイド》各地に向けられたのは、万聖節と同じ名の|十二剣神《グラディウス・トゥエルヴ》による、宣戦布告。
|銀の雨降る世界《シルバーレイン》の水着コンテストや、|朧桜舞う世界《サクラミラージュ》での浴衣コンテストを経て、いよいよ自分たちの世界でも猟兵達が催し物をと意気込んでいた特務機関|DIVIDE《ディバイド》の面々は、『どうしてこうなった』もしくは『そうなるか……』といった反応が大半だった。
しかし、どのような経緯であれ、この|地球《ほし》の危機である事は事実。何しろ、この|地球《ほし》を丸ごと飲み込もうというのだから。
「既に各地の決戦都市も対応に入ってはいるんだが……」
大祭祀ハロウィンによる宣戦布告の直後、『ハロウィンの楔』を撃ち込まれてしまった決戦都市が世界中にあるのだ。
「俺に報せがあった決戦都市は、ミツルギだ」
一部のアース系世界出身者には名古屋という方が馴染みのある決戦都市。その中心部に近いある公園に楔は穿たれた。
「公園の周辺一帯は既に『ハロウィン化』してしまった」
『ハロウィン化』とは、大祭祀ハロウィンの支配下となった状態の事だ。簡単に言ってしまえば『何でもあり』と言うような状態だ。世界の常識すらも書き換えようとするその状態は、生命の埓外である猟兵ですらも手段を講じなければ容易く囚われてしまう。
「まあ、あんた達なら『ハロウィン化』の影響も最小限で済むだろうな」
その手段は、仮装。仮装により、大祭祀ハロウィンの『ハロウィン化』よりも『何でもあり』であれば良いのだ。幸い猟兵達は南瓜行列に向けて仮装のアイディアを練っていた最中なのだ。その仮装を纏って乗り込めば、『ハロウィン化』から身を守る事が出来る。
「公園内部は、大祭祀ハロウィン配下の|夢喰いのデウスエクス《ドリームイーター》共が巣食っている。先ずはその排除が必要だ」
配下達を退けると、楔が撃ち込まれた場所まで辿り着く事が可能になる。其処に、大祭祀ハロウィンの分身が待ち受けているのだ。例え猟兵達であっても、分身であるとはいえ、|十二剣神《グラディウス・トゥエルヴ》の一角である大祭祀ハロウィンを相手にするというのは厳しい戦いになる。
そんな状況を支援するのが、ミツルギの|決戦配備《ポジション》だ。適切に行使すれば、有利な状況へ持ち込む事も容易いだろう。無論、|夢喰いのデウスエクス《ドリームイーター》達を排除する段から|決戦配備《ポジション》を利用出来る。
「『ハロウィンの楔』が|万聖節前夜《ハロウィン》迄に一定数無力化出来ない場合は、この|地球《ほし》が丸ごと|大祭祀ハロウィンの主星《真実の部屋ハロウィン》に喰われる」
そのような事態は断じて許されない。一同を見渡す翡翠の瞳はそう強く語っていた。
「頼んだぞ、猟兵」
短くそう締めた翡翠の傍らを揺蕩っていた|光の鯉《グリモア》が、身を翻した。
白神 みや
初めましてのかたは初めまして。お久しぶりの方はご無沙汰しております。そして、そうでない方はお世話になっております。|白神《しらかみ》です。
文字数が溢れそうなのでルビを振るのを諦めましたが、タイトルは「|万聖節《ハロウィン》に|大祭祀《ハロウィン》と対峙す」と読みます。
間を置かずにデウスエクスに狙われたミツルギですが、特に前作(残炎に寂寥を絶つ)と関連はしておりません。どうぞお気軽にご参加ください。
敵の詳細は断章等に譲りますが、仮装と|決戦配備《ポジション》を駆使して戦って戦うハロウィンシナリオです。
●お願い
MSページはお手数ですが必ずご一読ください。
プレイング受付は1章2章ともに断章投下後、タグにて告知いたします。通常オバロ共、指定日時より前、特に断章投下前のプレイングはお返しすることとなりますので、ご了承ください。
諸々タグに状況を記載しますので、ご確認の程宜しくお願いします。
また、今回恐らく執筆スケジュールの関係上、10/31朝までの完結は厳しいと思っています。その旨ご了承ください。
第1章 集団戦
『レストレス』
|
POW : 鎮静
【花】から【花粉状の微細なモザイク】を放つ。ダメージは与えないが、命中した対象の感情から【落ち着かなさ】を奪う。
SPD : 平穏
【心を抉る鍵】から、戦場全体に「敵味方を識別する【モザイクの雨】」を放ち、ダメージと【精神の強制鎮静】の状態異常を与える。
WIZ : 安心
【落ち着き】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【植物型ドリームイーターの集団】から、高命中力の【身体に絡みつく植物型ドリームイーターの塊】を飛ばす。
イラスト:すずや
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●生命欲する黄金の杖
視界一面に、黄色い花が揺れていた。この季節に猛威を振るう花とよく似た外来種の花のようにも見えるそれは異様といっていい程に公園一帯を埋め尽くしている。それらが風に揺れているにしてはせわしなく揺れている様子は、まるで音に反応して揺れる玩具のようにも見えた。
猟兵達が足を踏み入れると、花達が一斉に猟兵達の方を「向いた」。この花の正面が何処かなどは、恐らく植物に精通していても理解できるかは判らない。だが、確かにそれらは「こちらを向いた」と、理解できた。
――これは、|デウスエクス《敵》なのだ。
それは、そう判断するに足る様相。にもかかわらず、自分自身に違和感がある。
敵を前にしているのだ。それは間違いないのだが、不自然なほど心が凪いでいる。戦いに逸るわけでも、慄くわけでもなく。ただ、凪いでいる。
これが、ハロウィン化による彼等の力なのだろうか。このままではこの状態がこの公園一帯を起点にミツルギに広まってしまう。阻止する為にも、|策を弄して《仮装をして》この場に武器を手に立っているのではないか。
ハロウィン化のこれ以上の拡大の阻止と、大祭祀ハロウィンの狙いを阻止する為に、猟兵達は気を引き締める。
アリス・セカンドカラー
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい。
|使い方《技能》
精神の強制鎮静化ってこれ実質バフじゃなぁい?
鬼を滅する呼吸の剣士やオサレ死神の仮装に化術で都度早着替え。手にはいつの間にか妖刀『薄墨爛漫桜』。|戦闘配備《ポジション》はキャスターを要請。私の剣技は混沌魔術によるキャラ再現だから術式強化が助かるのよね。
「狂い裂け――薄墨爛漫桜。ばんかゲフンゲフン」
深い集中力で己の|才能《パフォーマンス》を最大限に発揮する|ゾーンに入って《限界突破、戦闘演算》|神憑り《降霊、リミッター解除》。
|剣戟《ハッキング、切断解体》結界術、間合いに入った者はもはや|逃げること能わず《高速詠唱早業先制攻撃、逃走阻止》。
●
(精神の強制鎮静化ってこれ実質バフじゃなぁい?)
アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔少女・f05202)な、黄色の花畑を見つめて首を傾げた。動揺や狼狽、不安に対してであれば、鎮静化はプラスに働くのではないか。
(……あ。もしかして、そういうこと?)
それが戦いに関わる部分にまで及ぶとすれば。敵愾心、闘争心といった「戦う際に持つ事の多い精神状態」すら鎮静してしまったら、どうなるか。
アリス自身はあまりそういう感情をこのような戦いで抱く事は無いのだが、確かにそういう感情を鎮められたら戦いにくいのだろうと納得した。
「わたしはそういうの、関係無いけれどね」
そう言うとアリスはくるりと踊るように一回転し、黒一色の羽織袴姿へと転じる。その手には一振りの刀。その銘は『薄墨爛漫桜』。アリス自身の想像力から生まれた妖刀である。
「|戦闘配備《ポジション》要請、|術式配備《キャスター》――」
アリスの要請に応じて、公園の近くに待機していた支援列車からきたドローンが飛ぶ。ドローンの光が刀を構えるアリスの上空で魔法陣を描き、アリスの力を強化する。自分の魔力が強化されていくのを感じながら、アリスは集中し、『薄墨爛漫桜』がより強く鋭くなるよう、強くイメージする。
「狂い裂け――薄墨爛漫桜……」
うっかり零れそうになった言葉を飲み込んで振り下ろされた刀は、視界に広がる黄色い草花を薙ぎ払った。
大成功
🔵🔵🔵
壽春・杜環子
【空環】
仮装:|幽霊の花嫁《コープスブライド》の幽霊の花嫁
決戦配備:ジャマー
まぁ素敵なお花!
…これは所謂リラックス系アロマかしら?
わたくしね、丁度今年はこういう仮想ですの!
だからブーケはいくつ作ってもよろしくてよ、ねぇそらくん
わたくしちゃんと落ち着いているわ、大丈夫
ふふ。ドキドキはしているけれど、それもいつも…そっそらくん!もうっ!(耳を押さえて頬を染め
こほん…ねぇ、お花のあなた
その|茎《頸》…どの辺を切ったらいいのか、教えてくださる?UC
大丈夫、そらくんならお腹いっぱい素敵な夢をくださるわ
まぁ素敵!なんて素直なお花なのかしら!
ブーケは綺麗に咲いている子が良いのだけれど、一番美しいのはだぁれ?
蓮見・双良
【空環】
仮装:|幽霊の花嫁《コープスブライド》の人間の花婿
決戦配備:ディフェンダー
穢れた物を少しでも杜環子さんに触れさせないよう
ええ、折角向こうから出向いてくれたんですし
あなたに似合う素敵なブーケを作りましょう
丁度、僕の武器も剪定向きですしね
笑顔でやる気
微笑し
僕にドキドキしてるんですか?
悪戯っぽく耳元で囁き
って、これで彼女が狙われちゃ適いませんし
…一度試してみたかったんです
ドリームイーターが、僕の悪夢をどれだけ喰らえるのか
UCで先制攻撃
群れを範囲攻撃に巻き込み悪夢で捕食
『落ち着きが全て失われていく恐怖を与える』悪夢を見せる
どうです?自分が喰われる感覚は
自ら頸を差し出す花は銀鋏で苅ってあげますよ
●
「まぁ素敵なお花!」
壽春・杜環子(懷廻万華鏡・f33637)は、目の前の黄色い花畑に目を輝かせる。その肌は平素の白い肌を蒼白く見せるよう化粧を施し、纏うのは白いドレス。
「わたくしね、丁度今年はこういう仮装でしょう? だからブーケはいくつ作ってもよろしくてよ」
ねぇ、と、華やいだ声を向けたのは、蓮見・双良(夏暁・f35515)。声以上に華やぐ笑顔の杜環子に、微笑んで頷く双良もは蒼白く見せる化粧をし、此方は黒いモーニングコート姿。異国の民話を基にした作品を準えた二人対の仮装姿である。
「ええ、折角向こうから出向いてくれたんですし、あなたに似合う素敵なブーケを作りましょう。
丁度、僕の武器も剪定向きですしね」
銀鋏を手に微笑する双良に、杜環子は思わず吐息を一つ零した。|百年《ももとせ》を生きてきた万華鏡である杜環子だが、このように想いを寄せられ寄せる暖かい繋がりに対しては、懷廻万華鏡の姫ではなく、その見目ままの乙女に転じてしまう。
(わたくしちゃんと落ち着いているわ、大丈夫。ドキドキはしているけれど、それもいつも……)
そんな幸せを嚙みしめるように想いを巡らす杜環子は、それが表情に、仕草に零れ出ている事に気が付いていない。そんな姿を見る事が出来るのは自分の特権だと思いながら、双良は彼女に身を寄せて、囁く。
「――僕にドキドキしてるんですか?」
「ひゃわ?! ……そっそらくん! もうっ!」
耳にかかる声と息に思わず零れた悲鳴も普段より1オクターブ高く。息のかかった耳をおさえて見上げる頬は、蒼白い化粧の上からでもはっきり朱に染まっている。拗ねるように視線を向ける彼女に双良は満足そうに笑みを返す。
「さ、さあ。参りますわよ、ブーケを作りに!」
そんな彼の満足そうな様子が嬉しい反面、少しだけ悔しくて。そんな思いを悟られないよう、先刻から自分達に向けて揺れる花達の方へと向きなおれば、そこからは猟兵の時間。
「|妨害配置《ジャマー》、お願いしますわね」
「|防御配置《ディフェンダー》を要請します」
|決戦配備《ポジション》要請の声がユニゾンを奏でる。最初に動いたのは双良。要請した|決戦配備《ポジション》で公園のそこかしこに屹立した防御壁の盾にしながら、己の裡に住まう|悪夢の馬《ナイトメア》を喚び出す。
「……一度試してみたかったんです。ドリームイーターが、僕の悪夢をどれだけ喰らえるのか」
そう言うと双良は|悪夢の馬《ナイトメア》を走らせる。杜環子に穢れが触れぬよう、|悪夢の馬《ナイトメア》は不埒な花を喰らい、悪夢を喰らわせ、蹴散らしていく。
「大丈夫、そらくんならお腹いっぱい素敵な夢を彼らに与えられますわよ」
駆け往く|悪夢の馬《ナイトメア》を見守り、傍で揺れる花達に向かい杜環子は微笑みを向ける。
「……ねぇ、お花のあなた。その|茎《頸》……どの辺を切ったらいいのか、教えてくださる?」
その笑みは|懷廻万華鏡の姫の手招き《寵姫の瞳》。傅くように彼女に差し出された茎へ、双良の銀鋏が振るわれていく。
「すぐ消えてしまうでしょうから、どうぞその瞳に焼き付けてくださいましね」
銀鋏に絶ち斬られた花から一際美しく映るものを選び花束にした|杜環子《花嫁》は、たいせつな|双良《花婿》へと微笑みかけた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ネッド・アロナックス
きれいなおはな なのにざんねん ひろってかえれないんだ
ならできるだけ じょうほうを もってかえらなきゃね
(※セリフは↑こんな感じで、ひらがな+カタカナ+空白で話します)
仮装はクラゲのような衣装、人類遺跡での作業着一式を着用
クリア素材のレインコートに、クネクネくらげほうき、カーテンのついた大きなくらげの笠
外の世界では必要ない装備だから、ハロウィンっぽく見えるんじゃないかな
キミの技は元々落ち着いているおれみたいな相手には無意味、という弱点がある
そうだよね?
あのコが現れたら、向こうを見ている隙に退却するよ
きっとキレイなんだろうな
でも一目散にくらげほうきで飛んで逃げろー!
●
「きれいなおはな なのにざんねん ひろってかえれないんだ」
|人類滅し獣達が楽しむ未来世界《キマイラフューチャー》の人類遺跡でガラクタ素材屋を営むネッド・アロナックス(ガムゴム人の冒険商人・f41694)は少し残念そうな様子を見せ、そう零した。|人類滅し獣達が楽しむ未来世界《キマイラフューチャー》では植物自体が珍しい。きっと持って帰れば物珍しさに買ってくれる同胞が居ただろうに。
「ならできるだけ じょうほうを もってかえらなきゃね」
「仕入れ」は何も実物だけではない。故郷では自分以外にも猟兵として目覚めている者達もいるし、そうでない者達でも、きっと「生きた植物」の話は商品となりうる可能性がある。
「きみたちのわざは おちついてるあいてには むいみだよね?」
花達にそうネッドは語り、|「あのコ」を喚ぶ《ユーベルコードを展開する》。
その身に纏うクラゲのようなクリア素材のレインコートやレインコートと似た素材のカーテンのついた笠、手にした箒は、ネッドの作業着。この|超人衛りし世界《ケルベロスディバイド》では見ないその装いは、狙い通り仮装として機能もしているようで、ネッド自身の性質も相まって花達の力を相殺する。
(あのコが、来るね)
視界に白い影が揺れたのを確認し、ネッドは愛用の箒に跨って宙を駆ける。一目散にその場から退却する背後で、白い優雅なクラゲが黄色い花畑を滑るように舞踊り、その軌跡を描くように吐き出される毒が花を枯らしていった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『十二剣神『大祭祀ハロウィン』』
|
POW : そして世界はハロウィンと化す
【ハロウィン化した世界】を見せた対象全員に「【オマエのハロウィンを見せてみろ!】」と命令する。見せている間、命令を破った対象は【ハロウィンによる肉体変化に抗う力】が半減する。
SPD : トリック・オア・ハロウィン
【食べた者をハロウィン化する毒菓子】を給仕している間、戦場にいる食べた者をハロウィン化する毒菓子を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
WIZ : 真理を識る大祭祀ハロウィンの視線
視界内の対象1体の精神を【真実の部屋ハロウィン】に追放する。精神が帰還するまで、対象の肉体は動けないが無敵になる。
イラスト:key-chang
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●決戦! 大祭祀ハロウィン~その姿は燃ゆる|行灯《ランタン》が如く
「ヒャ〜ッハッハッハァァァァ!!!!」
黄色い花を切り払い散らして駆け抜けた先。平素であればイベントでにぎわいそうな奏楽堂。その屋根に焔の槍のようなモノが突き刺さっている。
其れは槍ではない。解けるように広がって、焔にも似た異形の姿になる。
「来たな、|DIVIDE《ディバイド》の|番犬《ケルベロス》……いや、六番目の猟兵!」
異形が猟兵達に語り掛ける声音は、何処かこの状況を楽しんでいるかのようにも思えた。
「オレサマこそが『大祭祀ハロウィン』!」
焔のようにも見えるその異形は、問われるよりも先に己の名を告げる。
「さあ、六番目の猟兵!
楔はココだ。見事|『大祭祀ハロウィン』の『ハロウィンの楔』《オレサマ》を止めてみるがいい!」
天山・睦実
●SPD
仮装:西部劇な夕陽のガンマン
初めてケルディバまで遠征しはったけど、えらく物騒な世界やなぁ
おちおちハロウィンで飴ちゃん貰ろうて楽しんでる余裕もへったくれもないやん
ま、ええわ
あの南瓜お化けを追い払えばええだけなんやろ?
トリック・オア・トリート!
菓子を出さへんならしばくで…って、何やコレ?
えらい毒々しいあ!目玉!?な飴玉やん
直感やけど、このまま頬張ったら昇天しそうやわな…そや、ポジションのメディック支援で貰ろうた薬で解毒させたろ
さーて、こっちも何かお返しせぇへんとな
余った飴ちゃんの全部上空に放り投げて『跳弾射撃』や
バトロワ用やから本物のチャカ並みやなけど、飴ちゃんを南瓜の口まで弾くには十分や
●
「おちおちハロウィンで飴ちゃん貰ろうて楽しんでる余裕もへったくれもないやん」
奏楽堂に鎮座する大祭祀を見上げてガンマン姿の少女――|超人衛りし世界《ケルベロスディバイド》のハロウィンを満喫するつもりでやってきた天山・睦実(ナニワのドン勝バトロワシューター・f38207)が呆れたように零した。
「ん? コレが本当の”ハロウィン”なんだよ、嬢ちゃん!」
耳ざとく、或いは『ハロウィン』という単語に己が関わると察したのか、そう返してきた大祭祀に対しても、睦実の様子は変わらない。
「ま、ええわ。あの南瓜お化けを追い払えばええだけなんやろ?」
そう言ってホルスターの銃を抜くと、器用に回転させて構える。
「威勢がいいな! オレサマ流のハロウィンをくれてやろう!」
「菓子を出さへんならしばくで……って、何やコレ?」
銃を構えた睦実に向けて大祭祀が何かを投げつける。咄嗟にそのうちの一つを手で受け止めた睦実が、それが何かを確かめるために手の裡を見れば、いくら|万聖節《ハロウィン》とはいえども余りにもリアルな造形の飴玉。
「目玉!? ちゃう、えっらい毒々しい飴玉やん!
……そや、薬貰ろとったな」
サブイボでそうや。と言いかけた所で、睦実は事前に支援要請をした|救護配備《メディック》で受け取った薬がある事を思い出す。試しに手にかからぬよう振りかけて見れば、飴玉から紫色の煙があがった。そのまま頬張ってたらどうなったかと、思わず過った可能性をとりあえず横に置いて、銃を構えなおす。
「こっちも何かお返しせぇへんとな」
周囲に散らばった飴を集め弾丸代わりに銃に詰め込んで、ユーベルコードを展開しつつ発射する。奏楽堂の柱や屋根、そして周辺の樹木。それらに当たり跳ね返った飴玉の弾が、大祭祀を撃ち穿った。
大成功
🔵🔵🔵
蓮見・双良
【空環】
決戦配備:スナイパー
あれが大祭祀ですか…
…自ら“大”とつける所が小物感溢れてますね
さすが杜環子さん
|本物の神様《あなた》が言うと言葉に重みがあります
ふふ、大丈夫ですよ
さっさと倒せば、まだまだ楽しめますから
彼女にだけ見せる笑顔で肩を抱き
敵の攻撃にカウンターでUC発動
全ての毒菓子を撃ち落とします
的が動く射的みたいなものですね
楽しいです(にっこり
“食べた者をハロウィン化する毒菓子”を
どう楽しんでも良いわけですよね?
――食べる必要は必ずしもない
さぁ、どうぞあなたはどんどん給仕してください
僕は“楽しく”撃ち落としますから
勿論、敵もUCに巻き込み
万が一敵の攻撃が当たりそうな時は
自分達にオーラ防御を
壽春・杜環子
【空環】
仮装:引き続き同様
決算配備:スナイパー
あらまぁ
見てそらくん、あれが大祭祀だそうよ
ふふ、
うーん、そうねぇ…楽しむべきお祭りを滅茶苦茶にし、ご自分の栄養に使用だなんて…いけない人
ご存知?この日の本も外ツ国も祭の全てに意味があるのよ
祀られる意味も知らぬのに“大祭祀”だなんて
ねぇそらくん、聞きました?ふふ
やっぱりダメね、あの方ちゃんとご自分の顔を見なければ
視線遮るようにUC
祀られる意味を知り、同時に八百万神祀られるこの国の意味を解さねば、ね?
せっかくそらくんと素敵なお祭りにきましたのに!(ぷんすこ/腕を抱いて寄りかかり
私だってあなたとちゃんとお祭りがしたいのに!
あら…本当?
ありがとう、嬉しい
●
黄色い花が薙ぎ払われて造られた道を花嫁と花婿が連れ添い歩いて来る。
「あらまぁ。見てそらくん、あれが大祭祀だそうよ」
「……自ら“大”とつける所が小物感溢れてますね」
二人言い交す様は睦まじく、ほほえましい。此処が戦場であり、奏楽堂の上に鎮座する大祭祀についての会話である事を差し引けば、であるが。
「……楽しむべきお祭りを滅茶苦茶にし、ご自分の栄養に使用だなんて……いけない人」
花嫁――壽春・杜環子(懷廻万華鏡・f33637)が、大祭祀に向けて微笑みを向ける。その笑みは蠱惑でありながら、底知れない。
「元からコレは生存競争だぜぇ? オレサマ達にはその|生存エネルギー《グラビティ・チェイン》が必要不可欠なんでなぁ!」
「ご存知? この日の本も外ツ国も祭の全てに意味があるのよ。
祀られる意味を知り、同時に八百万神祀られるこの国の意味を解さねば、ね?」
吼える大祭祀に向けて窘めるように語る杜環子の傍らで、花婿――蓮見・双良(夏暁・f35515)が頷きながら賞賛する。
「さすが杜環子さん。|本物の神様《あなた》が言うと言葉に重みがあります」
その声に杜環子は双良の方へと向き直る。その表情は大祭祀に向けた懷廻の姫の蠱惑の笑みではなく、恋乙女の笑み。
「せっかくそらくんと素敵なお祭りにきましたのに! わたくし、あなたとちゃんとお祭りがしたいのに!」
恋する人と|お祭りを楽しみたい《デートがしたい》からやって来たのだ。それなのに、と。杜環子は双良に拗ねたような表情を見せる。
「杜環子さん」
双良はそんな杜環子の名を呼びながら肩を抱いて、その耳元へ囁く。
「大丈夫ですよ。さっさと倒せば、まだまだ楽しめますから」
「も、もうっ。さっきもされましたから、驚きませんっ」
蒼白い化粧の上からでもわかるほどに朱に染まった肌は、何よりも雄弁に杜環子の想いを表現していて、双良は思わず零れそうになった笑みを抑え込む。それは彼女だけが見る事ができる笑みであるが故に。
「……惚気はそのくらいでいいか、お二人さんよぉ。
オレサマはハロウィンであってバレンタインでもジューンブライドでもねぇんだぞ?」
と、そんな二人を取り巻く空気に痺れを切らしたかのように、大祭祀が割り込む。
「ええ、知っておりますとも――」
「はい。ですから――」
「「|決戦配備《ポジション》要請、|狙撃配備《スナイパー》」」
嫌味混じりの諭しを受け流す二人の声が重なり、程近くに待機してた決戦支援列車から狙撃砲の砲撃が大祭祀へ着弾する。
「えげっつねぇ! だがそれも作戦だからな!」
狙撃砲の弾をうけながらも致命傷には程遠く。不意打ちにも余裕を見せながら、大祭祀はその力を展開する。
二人もそれを察して|ユーベルコード《ちから》を展開する。双良は己に向けられた目玉を模した飴玉を悪夢の爆弾で撃ち落とし、杜環子は大祭祀の視界を塞ぐように小魔鏡を付与し、その力を削いでいった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
和井・時親
【烟】
誉人くんと輝さんの三人で
アドリブ可
決戦配置:ジャマー
仮装:銀誓館中学の制服にザツいゾンビメイク
俺の仮装には触れない方向で
待って
お菓子くれないからってのしちゃ
絶対にお菓子もらえなくなってしまうよ
だから
もらえるまでいたぶらないと
げっそりしてる誉人くんがいたけど放置
何でも信じてくれる輝さんが面白くって、つい
精神がハロウィンに閉じ込められても
折角だから大祭祀のハロウィンを堪能しようかな
どれほど狂っていようとも楽しめる
狂気には慣れてる
笛の音に狂わされた白燐蟲たちは俺の服の隙間から這い出てくる
俺と蟲は別
気をつけなくてもいいし覚えておく必要ないけど
その子たち、節操なしの悪食だから
みんな、食事の時間だよ
鳴北・誉人
【烟】
輝と時親の三人で
アドリブ可
決戦配置:クラッシャー
仮装:軍人コス
のすとかいたぶるとか言ってる二人にどうツッコミをいれるべきか迷いつつ
ハロウィンが何の祭りか知らねえ
俺のハロウィンは南瓜料理いっぱい食う日だからなァ
南瓜の煮物に南瓜グラタン
サラダ
スープ
それからコロッケ
クッキーとかケーキも南瓜で作ってあってな
あー
思い出したら無性に食いたくなってきたァ
とっとと終わらせてメシ食いに行くぞ
てめえがハロウィンだろうがクリスマスだろうがカンケーねえわ
どっちにしろアレは食えねえよ
?浮かべまくってる輝の背中叩いて喝入れ送り出す
生じた隙は見逃さねえ
筵花偃刃――細切れにしてやる
愛刀に仮装はねえけど別に構わねえよな
志崎・輝
【烟】
鳴北とチカと三人で
アドリブ可
決戦配備:クラッシャー
仮装:軍人コス
アタシのハロウィンとは
よくわからない服を着せられて
お菓子くれないならブチのめしていい日
でしょ、チカ?
お菓子くれないんだろ?
だったらアタシはアンタをのしていいってことだ
よくわからんけど
アンタの質問には答えてあげたから
次はアタシの番ってことで
焔?
玉ねぎでしょ?
焼き玉ねぎ?
南瓜じゃないの?
ほら、やっぱりよくわかんない
鳴北に背中押されて走る
チカの蟲が晴れたら
渾身の掌底を叩き込み
紫咲の力が発露するUCはきっと隙を作り出す
電撃は間断なく
敵が動けば動く程に食い込むだろう
(鳴北の提案には同意しかないけど
素直になるのも癪だから黙っていよう…)
●
「アタシのハロウィンとは」
凛々しい軍服を纏った志崎・輝(紫怨の拳・f17340)が、軍靴の音を響かせて奏楽堂へと足を向ける。
「よくわからない服を着せられて、お菓子くれないならブチのめしていい日。でしょ、チカ?」
「待って。お菓子くれないからってのしちゃ、絶対にお菓子もらえなくなってしまうよ」
輝に名を呼ばれた、制服姿に仮装メイクで一応の仮装をした和井・時親(紫の呪言士・f36319)が慌ててその不穏な発言に異を唱えた。
「――だから、もらえるまでいたぶらないとね」
輝とは違う路線の軍服姿の男が、先行した二人の会話に困惑した表情を隠さない。
「ハロウィンが何の祭りか知らねえ。俺のハロウィンは南瓜料理いっぱい食う日だからなァ」
「オマエ等のハロウィン、『|万聖節前夜《ハロウィン》』が跡形も無ぇんだなあ! 実はとっくに『ハロウィン化』してんじゃないかぁ?」
三人の様子に、大祭祀が奏楽堂の上で楽しそうに|行灯《ランタン》のような身を揺らして笑う。
「南瓜の煮物に南瓜グラタン、サラダ、スープ、それからコロッケ。クッキーとかケーキも南瓜で作ってあってな……」
それを無視するように、指折り数えて南瓜料理を列挙する軍服の男――鳴北・誉人(荒寥の刃・f02030)の表情が、徐々に険しくなっていく。
「あー。思い出したら無性に食いたくなってきたァ……」
どうやら自分で列挙した献立を想像して食欲が刺激されたらしい。誉人は険しい表情のまま、二人に向けて言う。
「とっとと終わらせてメシ食いに行くぞ」
「余裕だなあ、オマエ等! いいぜ、オマエ等のハロウィンを見せてみろ!」
誉人の言葉に二人も頷き其々に武器を手にする。その様にも大祭祀は調子を崩さずに力を展開した。その力に囚われた時親は、肉体はそのままに|大祭祀の故郷《真実の部屋ハロウィン》へその精神を強引に持ち出されてしまう。
「アンタって、焔? 玉ねぎでしょ? 焼き玉ねぎ? 南瓜じゃないの?」
「あん? オレサマのハロウィンに野菜は関係無ぇぞ。むしろ教えてくれよ!」
そんな状況を横目にしつつ、輝が大祭祀に言う。それは純粋に疑問に思った為だ。ハロウィンなら南瓜が定番の筈なのに、大祭祀のその姿はそれらしき要素が見受けられない。敢えて言うなら色が南瓜の色をしている気がする位だし、口にした通り、どちらかと言えば玉ねぎという方が納得がいってしまう。
「どっちにしろアレは食えねえよ、輝」
誉人が考えこみ始めかけた輝を引き戻すようにかけた声と、|大祭祀の故郷《真実の部屋ハロウィン》に精神を囚われた筈の時親の身体が緩々と動き蟲笛を吹く。笛の音と共に時親の身から白燐蟲が飛び舞う。
「大祭祀のハロウィンを堪能させてもらってきたよ」
「意外とお早いお帰りだなぁ! 流石六番目の猟兵ってか?」
大祭祀が時親と言い交わす合間を縫って、輝がその拳に紫電を纏わせ駆け出す。時親が事前に要請していた|妨害支援《ジャマー》と白燐蟲を利用し、死角から拳打を叩きこむ。拳圧と共に叩き込まれた紫電が大祭祀に纏わりつき、その身を縛り地に落とす。
「みんな、食事の時間だよ」
「――細切れにしてやる」
間断無く誉人の斬撃が、時親の白燐蟲が、そして、誉人と輝が要請した|攻撃支援《クラッシャー》の砲撃が、叩き込まれた。
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「さあ、メシだ。聞けばどっかウマい店でも教えてくれるだろうよ」
「お菓子じゃないのか?」
消えゆく大祭祀に用は無いとばかりに踵を返す誉人と輝。時親はその様子を面白そうに見守って、微笑む。
大祭祀ハロウィンと|万聖節前夜《ハロウィン》の繋がりは有耶無耶のままだが、一先ず決戦都市ミツルギや|超人衛りし世界《ケルベロスディバイド》に齎されかけた危機は無事に阻止されたのだ。きっと今夜は星が綺麗な夜になるだろう。
Happy Halloween to all ”Jaeger Sixth”!
大成功
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