大祭司襲来~発動、函館大結界!
10月中旬も過ぎたその日。突如、全世界あらゆる全ての放送電波がジャックされた。
『――地球の生きとし生けるものたちよ、お初にお目にかかる! オレサマの名は『大祭祀ハロウィン』――宇宙連合軍デウスエクスを統べる『|十二剣神《グラディウス・トゥエルヴ》』の一柱だ!』
それは宣戦布告。
地球に害を為す悪の侵略者、ましてや神を名乗る者としての矜持。
『これより、このオレサマ自らが、多重分身による『全世界同時攻撃』を行う!』
自らの出撃、そして世界同時攻撃の予告。その目的は、地球に『ハロウィンの楔』を打ち込む事。
ハロウィン……即ち10月31日までに阻止出来ねば、地球はこの悪神の主星『真理の部屋ハロウィン』と融合し、あらゆる生命、そしてグラビティ・チェインは、その全てがハロウィンと化す――と挑発する様に曰い。
『止められるか、特務機関|DIVIDE《ディバイド》! 止められるか、六番目の猟兵達……!』
そう一方的な告知を打った悪神の不気味な高笑いが、砂嵐と化すテレビ画面にただただ響き残された。
※※※
「遅れて済まない、状況は理解してる。敵は大祭祀ハロウィンだ」
梟別・玲頼(風詠の琥珀・f28577)は昨年の仮装で身に着けたコロポックル衣装を纏って猟兵達に呼びかけた。
「とまぁ、正々堂々と悪を名乗るにしては律儀というかな」
無論、迎え撃つ大義名分は与えられた。玲頼は肩を竦めながらも今回の迎撃戦についての詳細を語り出す。
ケルベロスディバイドの世界では、季節の行事によって高まる『季節の魔力』と言うものが存在する。
そして今年のハロウィンによって高まるであろう『ハロウィンの魔力』を同じ名を有する十二剣神が狙って襲撃してくるのだと言う。
「ハロウィン化って何だよって思うだろ。『万物が存在する状態』……って簡単に言われても良く解らねぇけど、つまりは|超《なまら》カオスな状態っつーか」
何があっても可笑しくない状態。混沌とした空間。それに飲み込まれれば例え猟兵と言えど無事じゃ済まないらしい……のだが。
「それに耐える手段ってのもまたハロウィンらしく仮装。皆、準備はしてるだろ?」
あらゆる世界の概念が同時に存在する状況。元々ケルトの祭礼であるハロウィンとは現世と来世の境目が薄れる日と言われ、悪霊から身を守る為にそれらと同じ魔物の格好をしたのが由来だ。
「そう考えると仮装そのものが自然信仰に基づくおまじないだ。衣装は何だってイイぜ。ガチ仮装でも出身世界のコーディネートでも戦闘装束でも。2023年の|地球《アース》世界に無いような格好してりゃさ」
その辺の判定は割とザル。元々ファンタジーから宇宙、江戸時代に近未来と猟兵達の出身世界を掻き集めたらそこそこカオスだし。
「大祭祀ハロウィンの配下デウスエクスが既にあちこちの決戦都市を制圧しつつある。でもってそこに楔を打ち込む為に南瓜野郎がやって来るんで迎え撃ち撃破して貰うってのが特務機関|DIVIDE《ディバイド》からの依頼だ」
――で。玲頼が告げる決戦都市とは。
「北海道函館市――北の大地最南端の市で、江戸時代末期・戊辰戦争最後の地だな」
そして、と告げる玲頼の表情が軽く曇る。
「敵は鳥の様な姿をしたデウスエクス『ビルシャナ』の一体。明王とか菩薩とか仏みたいな名前の連中だぜ」
アイヌ衣装に身を包んだ青年は手にしたタブレットに表示された敵の姿を皆に見せる。
なんか、玲頼と色々要素被ってるな? 気付いたらその表情もうなずける。
「本当はオレ直々にぶちのめしに行きてぇだけど、自分で予知しちまった都合無理だから代わりに頼むわ」
UDCの|梟神《コタンクルカムイ》はイイ笑顔で告げた。目は笑っていなかった。
「決戦都市には『決戦兵器』って呼ばれる『対デウスエクス用秘密武装』が配備されてるらしくてさ。まずはそいつを確保してほしい」
次にタブレットに映し出されたのは函館の航空写真。目立つ星形の何かが見える。
「五稜郭。これこそが決戦都市・函館を守る大結界の要だ。――占領されてるけどな!!」
何と言う事でしょう。よりによって肝心かなめの五稜郭をデウスエクスが占拠しているのだ!
「そんな訳でまずは先陣のデウスエクスを倒して五稜郭を奪還してくれ。敵が居なくなれば|五芒星《セーマン》型の法陣を発動させ、函館大結界が構築出来る」
元々あった城郭遺構に魔術的な手を加えた事で、攻め入ったデウスエクスの力を弱める効果を持つ結界を張る効果を生み出したのだと言う。
「更に函館山に設置された対デウスエクス砲台からの援護射撃も結界の中では発射出来る。その辺は現地の|DIVIDE《ディバイド》職員にでも聞いてくれな」
そこまで告げた玲頼は転移の光を指先に描き、皆を戦いの地へ送り出していった。
※※※
五稜郭の中心にある復元された箱館奉行所。
その建物の上、この城郭でタワーを除いて一番高い位置に、そのビルシャナは弓を構えて大祭祀ハロウィンの到来を待つ。
『我らがデウスエクスへ従属する事こそ幸福なのだ。哀れにも愚かな地球の民に知らしめねばならぬ』
菩薩を名乗るビルシャナはそんな教義をこの北の地より広めるべく降臨したのだ。
彼が立つその屋根の下に、この都市の決戦兵器の制御室がある事も知らずに。
天宮朱那
天宮です。おくすま。
札幌以外の北海道の都市で考えたら現存する城砦あったよね、と。
そんな訳で函館は五稜郭を魔改造してみました。我ながら無茶。術式にゾンビ大好き晴明は無関係。
31日までの完結は難しいかもですが、アイコンフレーム欲しい方は是非どうぞな感じで運営予定。
プレイングボーナスは「仮装をして戦う」「都市決戦兵器を利用して戦う」で。
一章から二章継続参加の際は仮装については言及不要。
前年までの南瓜SD参照であれば【2022】みたく年度入れて頂ければOK。
戦闘の舞台は函館市の五稜郭。結構広いです。
航空写真見たり黄金の何かの漫画でも参考にして構わない。
元々外国が攻めてきた時の備えで作られた場所なんで身を隠しながらの戦闘には向いてるんですあそこ。
一章はコタンコロカムイ菩薩。奉行所の建物吹っ飛ばしても結界の制御室は地下なんで平気。
二章は大祭祀ハロウィン。結界起動により力を大きく削いで差し上げての戦い。ついでに高命中率の砲撃が飛んでくるので上手く当たる様に合図誘導して貰う感じ。
技能の『』【】等カッコ書き不要。技能名大量羅列は描写がシンプル。
どう使うか、どう動くか――技能の使用に具体的な記述有る方がプラス評価。
複数合わせは迷子防止に相手の名前(ID)かグループ名記載のご協力を。
全員採用は確約出来ません事をご了承下さいませ。
オープニング公開からプレイング受付。
マスターページやタグ、X《Twitter》(@Amamiya_syuna)などでも随時告知。確認頂けますと幸いです。
第1章 ボス戦
『コタンコロカムイ菩薩』
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POW : ホヤウカムイ
【弓】から、戦場全体に「敵味方を識別する【呪毒の矢の雨】」を放ち、ダメージと【デウスエクスに従属しないと解けない呪毒】の状態異常を与える。
SPD : パヨカカムイ
自身が装備する【弓】から【呪いを込めた矢と矢の発射音】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【デウスエクスに従わないと心臓が止まる病気】の状態異常を与える。
WIZ : ペケレチュプカムイ
【背中の光輪】から【強烈な光】を放つ。ダメージは与えないが、命中した対象の感情から【デウスエクスの支配に抗おうとする気持ち】を奪う。
イラスト:8mix
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「クローネ・マックローネ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
仲佐・衣吹
う~ん、結局あの大祭祀ハロウィンって、上中下のどれが顔なんだろう?
あのビルシャナなら知っているのかな
よーし、訊いてみよう!
お相手は僕ことベスト
仮装は2021年のもの
(クリスマス・キャロルの亡霊マーレーだよ)
けれどこの衣装、鎖でとっても動き辛いんだよね
だから是非、あっちから攻撃してもらわなきゃ
ダガーに光と炎の属性を宿したルーンカルテを刺して投げつけ弾けさせて
まるで派手に攻撃しているかのように見せるよ
矢は金庫を盾に上手く受け流し
そして、反撃してくれれば、こっちのもの
猟兵に従わないと心臓が止まる病気になってるからね
さーて、武器を捨てて目の前に来て、
大祭祀ハロウィンの顔はどれなのか、答えてもらおうか!
じゃらり。身に着けた仮装衣装に付随する鎖が軽く音を立てる。
仲佐・衣吹(多重人格者のマジックナイト・f02831)が扮するは英国の文豪チャールズ・ディケンズの綴った物語――クリスマス・キャロルにおいて友である主人公に語りかける亡霊のマーレー。ハロウィン化しつつあるこの決戦都市において、対抗策には充分過ぎる姿であろう。
「~ん……」
正々堂々とした宣戦布告の際に見せた|十二剣神《グラディウス・トゥエルヴ》の一柱の姿を思い出し、|衣吹《ベスト》は首を傾げた。
「結局、あの大祭祀ハロウィンって……上中下のどれが顔なんだろう」
上――目もあって一番顔っぽい。
中――胸に相当する気もするが何か牙みたいの見える。
下――どっか垂れ目の顔っぽくも見える。
「……あのビルシャナなら知っているのかな。よーし、聞いてみよう!」
そう決意して、衣吹は五稜郭の中央、復元奉行所目掛けて一気に歩を進めた。
『来たか愚かな人間よ! 我らがデウスエクスに従う事こそ至高であり幸福! 素直に我らに服従せよ!!』
菩薩を名乗る梟がその手にした弓に矢を番えると朗々とした声で叫ぶ。各々の教義を説く事がこのビルシャナと言うデウスエクス種族の特性であるらしい。
そしてユーベルコードの攻撃もまた、この菩薩の教義――デウスエクスに従う事こそ至高!と言うそれに準じた呪いを鏃に篭め、弦が音を立てて標的とした衣吹に向けて放たれる!
(「来る……!」)
彼が身に着けるこの仮装、守銭奴として罪の鎖に囚われし姿は正直な所を言えば動きづらいにも程がある。しかし、だからこそ向こうからの攻撃は是非とも望むところ。狙うべくは|反撃《カウンター》なのだから。
「くっ……!!」
矢の走る音が聴覚に刺さり、同時に飛来する矢が衣吹の身を掠め貫く。だが同時に彼は手にしたダガーに光と炎の魔力を付与し、菩薩に向けて投げつけると派手に花火の如く爆ぜた。
『むぅ……!?』
飛んで来た火花に屋根の上を移動しながら菩薩は再び衣吹に向けて狙いを定める。
『奇っ怪な攻撃をしおって。我らデウスエクスに従わねば――』
「従わないとどうなるって?」
ドクッ――! 衣吹がそう問いかけた瞬間、菩薩は強烈な痛みを物理的に胸に覚えた。
『っっが、これは……??』
「ごめんね、さっきの攻撃は反射の目眩まし」
フリーダムブレイズ。状態異常を与える矢の攻撃に対し燃え盛る炎のオーラがその効果を反射した。即ち、従わねば心臓が止まる病へと罹患したのは衣吹ではなくこの菩薩自身だと言う事。派手な攻撃は自動展開される炎のオーラと反射の事実が相手にバレぬ様にする一工夫。
「さーて、武器を捨てて目の前に来て」
『う、ぐぐぐ……!!』
今にも止まりそうな心臓を抑えながらも尚、菩薩は頭を垂れる事無く抗う。その矜持は見事なものだと衣吹は感嘆の息一つ。だが侵略者相手に手心を加える理由は無い。
「大祭祀ハロウィンの顔はどれなのか、答えてもらおうか!」
『え??』
このまま腹かっさばいて死ねとかそんなじゃなくて?と驚愕の表情浮かべたのも束の間。
『そんなこと……我も知らないし!!!』
ばさささ。その一瞬の隙を突く様に、コタンコロカムイ菩薩は一旦地面に置いた弓を足で器用に掴んで両手の翼羽ばたかせ、その場から飛び立ち逃げていったのだった。
「ふむ……やはりこの後来るご本人に聞くしかなさそうかな」
衣吹の探究心は未だ留まる気がしない。
大成功
🔵🔵🔵
臥待・月紬
高所に陣取った狙撃手、マジ厄介。
空飛んで接近すると狙い撃ち不可避。ここは隠密重視で地上から詰めるッス。
ハロウィン化対策の仮装も兼ねて【化術】でモッフモフの狸(階梯0)に変化。
私はただのエゾタヌキ。撃ってもグラビティ・チェインはドロップしません!
戦場に迷い込んだ野生動物よろしく逃げ回り、遮蔽物に隠れながら距離を詰めていくッス。
奉行所に到達したら、お次はエゾリスに変化して櫓まで駆け登る。
いかにも歴史ある佇まい。非常時とはいえ爆弾投げ込んだりは気が引けるッス。
「例の煙」を煙幕に使って【目潰し】しつつ、UCでとっておきの雷獣変化!
稲妻の体で突撃して雷鳴電撃!先手必勝、電光石火で痺れさせるッス!
五稜郭内に設置されている土壁に隠れながら、臥待・月紬(超級新兵(自称)化け狸・f40122)は先だって戦う猟兵とデウスエクスの様子を見つめていた。手負いを受けたデウスエクスは改めて復元奉行所建物の屋根に陣取っている様子だ。
「高所に陣取った狙撃手、マジ厄介」
何せ向こうからしたら視界に入った敵をいつでも狙えると言う事だ。こちらにもスナイパーがいれば狙い打ちしやすい状況ではあっただろうが、生憎そう言った攻め口は得意でも無い。
「空飛んで接近すると狙い撃ち不可避……となれば。ここは隠密重視で地上から詰めるッス」
ドロンッ! 変化の煙もそこそこに月紬が化けたのはモッフモフの狸。獣人戦線で言う所の階梯0。どろんバケラーたるもの、姿は化術で変幻自在なのだが今回はハロウィン化対策の仮装も兼ねている。
とてとてとて。姿を晒しながら奉行所前の広場にトコトコ歩いて行くのを梟の菩薩は見逃さない、ものの。
『む……タヌキか』
(「そう、私はただのエゾタヌキ」)
くんかくんかと地面を嗅いで、落ちていたドングリの実を咥えてキョロキョロ。あ、菩薩と目が合った。
『斯様な戦場に紛れ込むとは……どれ、脅かして追い払ってくれようか』
菩薩が弓を番え、威嚇射撃が飛んでくる。
「キャンッ!」
口からドングリ落として飛んでくる矢から逃げて右往左往。向こうも敢えて当てぬ様に射っている様だけど。化け狸を仕留めたところでデウスエクスが欲しがっているグラビティ・チェインとやらは残念ながらドロップはしない。
『ふむ、どこかに逃げていったか?』
タヌキの姿が見えなくなった所で菩薩は再び警戒態勢に戻る。
だがデウスエクスは知らない。月紬は既に奉行所の建物内に到達進入し、エゾリスに化けて櫓まで駆け上り隠れている事を。
改めて月紬はこの建築物を見て思う。幕末維新の頃にあった建物そのものじゃないとしても、復元されたそれに歴史的な佇まいを感じてしまう。非常時とは言え、ここに爆弾放ってぶっ飛ばすのは流石に気が引ける。
たたっ。彼女はリスの姿のまま菩薩の立つ屋根の上に進むとキィッと小さく鳴いてみせた。
『うぉっ!? なんだ、今度はリスだと……?』
菩薩が一瞬驚き、胸を撫で下ろした瞬間。
どろんっ!!
リスを中心に妖怪が変化する時に発生する例の煙が煙幕の様に広がった。
『うっぷ、げふっ、何事だ……!?』
目潰しを受け、それでもリスのいた場所に向けて矢を放つ菩薩。
カツッと屋根材に鏃の当たる音。同時に、煙の中から大きく上に弧を描く様に飛び出てきたのは――。
『何っ!? 敵か!!?』
「とっておきの雷鳴電撃、喰らって痺れると良いッスよ!!」
雷獣変化・鳴神にて姿を変えた月紬の姿! 稲妻そのものの姿有した四足歩行の猛獣が咆吼を上げながら文字通りの電光石火で菩薩に体当たりをぶちかますと、そのまま強力な放電を喰らわせる!
『ッギャアアッッ!!??』
「空飛ぶ鳥には電撃が効果抜群ッスよね!!」
そして菩薩が再び矢を番え音を響かせた攻撃してくる前に。奉行所に届いていた電線を辿って月紬は戦場から一度撤収したのであった。
大成功
🔵🔵🔵
シーネ・クガハラ
仮装:トゲや鎖の装飾を全身に身に付け、顔に翼を広げた鳥をモチーフにした仮面をかぶった適当テンションミュージシャン風
何故こんな事にって?ランダム表のお告げだ!
さー敵の攻撃は避けなよクロウロード。私も相手のユーベルコードに負けない為にもロックだとかパンクみたいな、あの雰囲気で何とかするけどダメだったら私が何言っても敵をユーベルコードで攻撃し続けろ、OK?
勿論クロウロードが喰らったら無理やりユーベルコードを使わせるからね。主従の誓いは絶対なんだ!
おっと、ポジション表明遅れてごめんジャマーで!とにかくブレスだ、雷のブレスで敵を焼き尽くせヒャッハー!
使用技能:属性攻撃、騎乗、空中戦、マヒ攻撃、破壊工作
トゲや鎖の付いた全身の装飾はまるでアポカリプスヘル。その顔には翼を広げた鳥の如し面を着け、その少女――シーネ・クガハラ(ただいまB級テンペストプレイヤー・f01094)は馳せ参じた――。
と、こう書くと良く解らない厨二感満載だが。この謎の適当テンションミュージシャン風仮装は彼女自身の意志に因るモノでは無い。
「何故こんな事にって? ランダム表のお告げだ!」
どこかヤケクソじみた声をあげる彼女だが、対ハロウィン化においてはこれ程カオスな衣装は無いと言えるだろう。
『賽の女神の悪戯と申すのか……いやはや凄いな……』
「言うな」
つい二度見をした菩薩に対し思わず睨み付ける様に言い放ち、シーネはお供の黒竜クロウロードに声をかけた。
「さー敵の攻撃は避けなよクロウロード」
えー、と言う表情見せた気がするが無視。シーネ自身も気合で避けるつもり満々なのだし。ロックとかパンクとかそーいうノリで。
『つべこべ言わずに貴様等も我らがデウスエクスに従え! それこそ生きるにおいて幸福なのだ!!』
菩薩の背に浮かぶ光輪から強烈な光が降り注ぐ。それはダメージこそ無いものの、受けた者から抗う心を奪うもの。
「そんな程度で私のロック魂を打ち砕けると思ってんの!?」
そう、ロックとは即ち反骨心の表現。元の口調が解らなくなるレベルでヒャッハーしながらシーネは支配せんとするデウスエクスに真っ向から抗う。抗う心奪われた先より魂の奥より反抗心が湧き出てくれば問題無い!
一方、クロウロードは光を受けてフルフルと首を横に振り、戦う意志を失いつつある様に見えたが――主人がそれを断じて許さない。
「やっちまえクロウロード! 主従の誓いは絶対なんだ!!」
シーネはむんずと黒竜の尻尾を捕まえると無理矢理その顔を菩薩に向けると口を開かせ叫ぶ。
「よーし、ブレスだ! 雷のブレスで焼き尽くせ!!」
デウスエクスの支配に抗えぬ気持ち以上に己の主人に抗えないクロウロードは、その口より全力のサンダーブレスをぶっ放つ! これこそシーネとクロウロードの必殺ユーベルコード!
『のわあぁぁぁっっ!!?? 我に抗おうと申すかぁっ!?』
「黙らっしゃい!! 黒焦げになっちゃえ、ヒャッハー!!」
局地的アポヘルになりつつあるのはきっとハロウィン化のせい。
「っと、ポジション表明遅れてごめん! 私はジャマーで!!」
割と魔法的クラッシャーな気がしてならないが。敵を焼き鳥にしながらシーネは誰に向けるともなくそう告げたのであった。
成功
🔵🔵🔴
ロラン・ヒュッテンブレナー
ハロちゃん(f13966)と一緒にアイヌ衣装を着て参加なの
まずは接近しないとね
ぼくは狼の脚力と運動神経で、地形の利用をしたスニーキングで奉行所に接近するの
堀の水は凍らせたり、ある程度の高さはジャンプで飛び越え、ハロちゃんと協力して進むの
|第六感《魔力感知》に従って境界面を鏡にした結界を二人に展開
光輪の光や矢を防ぎながら、偏光調整で光学迷彩も施すの
射程距離に入ったら、狙撃ポイントにスタンバイ
|鼻も利く《聞き耳》し、暗視もできるから、今までの情報収集と魔力索敵の結果を分析、スポッターとしてハロちゃんの狙撃を支援するの
手を繋ぐ様にしてハロちゃんの力の封印を解くよ
ぼくの|咆吼《UC》も乗せて、撃って!
ハロ・シエラ
ロランさん(f04258)とアイヌの衣装で向かいます。
敵と同じ方向性の服装ではありますが、負けないように頑張りましょう。
ええ、まずは接近を。
光を受けたくないので、なるべく【闇に紛れる】事が出来る場所を進みます。
奉行所の壁など、影から影へ。
少々ロランさんと離れても問題ありません。
私達なら今までの経験と【第六感】で連携が取れます。
時々はどうしても敵に見つかる事もあるでしょうが、その辺りはロランさんがカバーしてくれます。
私はオフェンスなので、銃撃に適した位置に辿り着く事を優先しましょう。
後はユーべルコードで猟銃の様な形をした魔銃を呼び出し、敵を撃ち抜くだけ。
多少避けても【誘導弾】が追いかけますよ!
少年と少女が纏う衣装は独特の紋様を描かれた着物の様な――そう、この北の大地の先住民族が身に着けていたアトゥシと呼ばれるもの。二人を送り出したUDCアースの|梟神《コタンクルカムイ》も思わず笑みを浮かべていた。
そう、不届きにもこのケルベロスディバイドの地球を侵略してきた菩薩を名乗る鳥型宇宙人もまた何故かこの大地の衣装を纏っている訳なのだが。
「敵と同じ方向性の服装ではありますが……負けない様に頑張りましょう」
ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)は同じ格好をした相棒――ロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)を横目で見てから五稜郭中央の高台に立つ敵影を木々の後ろからこっそり観察していた。もしかしたらあっちもハロウィンの仮装なのかも知れない、もしかしてだけど。
「まずは接近しないとね」
「ええ、まずは接近を」
出来るだけ存在を知られぬままに近付く。二人は早速行動を開始した。
城郭であった五稜郭は堀に囲まれた史跡。渡るにはどうしても橋を越える必要があり、通れば確実に目立つ。
だがロランは水を一瞬凍らせて二人が駆け抜けるだけの道を作り出す。
「大きな土塁……私はあちらから回り込みます」
「ぼくはこのまま飛び越えていくの」
身軽なジャンプは狼ならではの脚力と運動神経。所々にある石垣や土塁を軽々と飛び越えていくロランが敵の目を惹き付けている間にハロは影から影へ渡る様に身を隠しながら進んで行く。
『貴様も我らがデウスエクスに抗う愚か者か……身の程を知るが良い!』
少年を見つけた菩薩がその背後に浮かべる後輪より目映い光を放つ。神々しさすら帯びるその光は戦う意志を奪う妙な穏やかさを有していたが、ロランは己の魔力感知に従いその身に結界を施し光を屈折されて受け流す。
「そんな教義に屈する訳には行かないの!」
『ぐぬぬ、我らを恐れぬとは何たる愚の骨頂よ!』
そもそも受けてしまった所で、その程度で彼の戦う意志を削ぐ事など出来ようか。ロランは更に飛んでくる矢をも避けながら、敵が待ち受ける奉行所の建物へと駆け抜ける。そして彼は視線を真っ直ぐ前に向けながらもその意識は相棒であるハロが着実に前に進んでいる事を感じ取っていた。
「ロランさんのお陰でここまで無事に来れましたね……」
辿り着いた場所は敵が鎮座する奉行所の屋根が見渡せる位置。銃撃を喰らわせるには最適な場所だ、
「ハロちゃん!」
そこにロランも大きく跳躍して合流する。彼ばかり追っていた菩薩はそこで初めてハロの存在に気が付いた。
『おのれ、そこの小僧が囮となっておったのか! 二人纏めて我が下僕に成り下がれ!』
光を放たんとするその様子を見据えながら、ロランはハロの手を握る。同時に解かれる封印。ハロの手に喚び出された魔銃の長い銃身が鳥の菩薩に向けられる。
ロランの顔に隈取りの如き光が浮かぶ。満月の魔力を集中させ、彼は幼い顔からは想像も付かぬ様な雄叫びを喉奥から放つ……!!
「うぉぉぉおおおおおおぉぉぉぉぉぉん!!!!」
菩薩の放った光の波動がロランの放つ咆吼の音波に阻まれる。音が光を霧散させ、その向こうに明確に見える敵影に向けるはハロの手にした銃口!
「鳥らしく、撃ち抜かれなさい」
魔弾が放たれる。それは逃げようと飛び立とうとした菩薩の身を容赦無く穿ち貫いた。
『ッガァァァァ!!??』
着実に敵は追い詰められつつある。屋根から落下した相手の姿を見届け、二人は確信を抱いたのでった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ヘンリー・チェルノゼム
菩薩と言いながらやることえげつないなぁ。
ポジションはディフェンダー
仮装はメキシコの骸骨祭りの衣装(2023年南瓜行列SD)だよ。
敵の矢はガジェットショータイム(SPD)で盾を作って防いだり、五稜郭の石垣の影に隠れてやり過ごそうか。
弓の音までは防げないから、耳塞いでシンフォニック・キュアで中和できないかな。
キミの羽や服、見れば見るほど独特で惹かれるね
欲しくなっちゃうなぁ。ほら、ボク地下世界出身だから、地上独特の模様とかに惹かれるんだ
でもキミのデウスエクスに従えって主張はイマイチ心に響かないんだよね
とか言いながらガジェットショータイムで作り出した盾を投げたり、近くに居たらそのまま盾で殴ったりするよ
「菩薩と言いながらやることえげつないなぁ」
ヘンリー・チェルノゼム(ガラクタ漁り・f10059)はひらりと派手な布を翻しながらハロウィン化した北の大地に足を踏み入れた。何やら異様な空間だが、生と死の境目があやふやになると言われるその行事の由来を思えば多少は納得出来るだろうか。
そしてヘンリーが身に纏うその衣装もまた、メキシコの骸骨祭り――|死者の日《Dia de Muertos》と言う11月の最初にある行事由来のもの。アステカ族の骸骨を祀る風習が今に受け継がれたとも言う、魂が戻る日とは世界各国様々な地域で存在するのだろう。骸骨の様な模様の衣装はまるで現世に舞い戻り踊る死者の様だ。
『面妖な出で立ちよの……さぁ、貴様も菩薩の救いを享受せよ!!』
高台にある奉行所の屋根の上より菩薩を名乗るビルシャナが弓を番え矢を放つ。耳障りな発射音が聴覚を通じてダメージを与えてくるも耳を塞いで堪え。
「ガジェットショータイム、始まりだよ!」
喚び出したるは盾。無論ただの盾では無い。ヘンリーの動きに合わせて自動防御をしてくれる高機動浮遊を可能とするガジェットだ。
ガガガッと矢が盾にぶつかる音。同時に石垣に身を隠しながら彼は中央の奉行所建物に向けて走り進む。
「キミの羽や服、見れば見るほど独特で惹かれるね」
『……!! もうそこまで……!?』
飛び道具である以上、その有効射程の内側に入り込めば威力も削がれると言うもの。ヘンリーは傍らにあった盾の淵を掴むと薄ら笑いを浮かべて菩薩に向けて告げた。
「欲しくなっちゃうなぁ。ほら、ボク地下世界出身だから、地上独特の模様とかに惹かれるんだ。でも――」
彼は跳躍し一気に至近距離に詰め寄って。その背の丈程ある盾を振りかぶると投げつける様に菩薩に叩き付けた!
『がはっっ!!??』
「キミのデウスエクスに従えって主張は、イマイチ心に響かないんだよね」
屋根の上から鳥一匹叩き落としたヘンリーは転がっていくそれを見下ろしながらどこか冷徹に告げたのだった。
成功
🔵🔵🔴
ルシエラ・アクアリンド
やっぱりあのコロポックル衣装は独特の文化が在るし似合うよね
それにうん、可愛いなあなんて思ったり
この五芒星、現在のUDCの文化の以前に造られたものだよね
人って色々な物を生み出すのだと改めて思わせるな
多少は他の場所の城を見てみたけれど
どれだけ思い切って、しかもこの形にしたのか詳しく訊いてみたいな
仮装は昔の引っ張り出し(https://t-walker.jp/illust/product/tw_c/074/c07486_sdzen_15.jpg
ふふ、戦乙女の恰好も懐かしいな
さて、件の標的さんだけども
目が笑っていない意味が良く解りました
というか他人事では無いと思ったので弓では無く魔力纏わせた魔導書の風と羽根を使おう
状態異常の対抗手段と攻撃の手数を増やす目的で魔力溜めしUC発動
彼方の羽根を狙い地に落として戦いたい所
此方も空中機動で対応する構えだけど上から狙撃されのは避けたいもの
五稜郭の奉行所付近は結構木々が多いから身を隠したりするのに利用させて貰うけれど
藤棚等にダメージが飛び火するのには気を付ける
「やっぱりあのコロポックル衣装、独特の文化があるし似合うよね」
ルシエラ・アクアリンド(蒼穹・f38959)は送り出した青年の衣装を思い返してポツリと呟いた。この北海道の大地に古くから住まう先住民の間に伝わる妖精の格好。独特の刺繍施された着物は文化の象徴。彼もまたアイヌの血を引くのだと言っていたが。
(「それに……うん、可愛いなあ。私も着てみたいって言ったらどんな顔するかな」)
そんな事を思いながらもルシエラは五稜郭の入口にて土嚢の影に身を潜めた。身に包むその衣装は昔……随分昔に自分の世界のハロウィンに相当する祭りで着た仮装のもの。白と青のローブを纏った戦乙女の衣装。背に揺れる白い翼も邪魔にはならないサイズに変えてきた。懐かしさに思わず笑みが漏れる。
近くに見える五稜郭公園の看板に描かれた周辺図を見つめ、簡単に聞いてきた解説を思い出すルシエラ。このケルベロスディバイド世界に置ける現状の魔法科学文化以前に作られたもの。UDCアースなどの地球世界でも同じ様に存在するのだと聞くが。
「五芒星かぁ……人って色々な物を生み出すものなんだねぇ」
多少は他の世界や場所の城や砦を見て来たつもりだったルシエラも、この形状には流石に驚いた。どれだけ思い切って、しかもこの形にしたのか――訊いてみたい事は沢山ある。あそこの大きな塔の如き建物の中にこの五稜郭の歴史を記した展示がされていると小耳に挟んだし。
後の楽しみが沢山出来た所で彼女はいつもの得物である弓を手に中心にある奉行所の建物に少しづつ接近する。出来るだけ見つからぬ様に進み……ちら、と天辺に立つ敵の姿を、標的を見るや思わず口を噤む。
「……彼の目が笑ってなかった意味が良く解ったよね……」
二足歩行の梟姿でアイヌ衣装、でもって得物は弓。
案内した誰かさんと要素がダダ被りにも程がある。というか名前も梟神を指す言葉らしいしアレ。
「……と言うか他人事でも無いなぁ」
いそいそと弓を後ろ手に持ち替え、魔導書を改めて構えたルシエラ。あれを相手に同じ武器で戦いたく無い気がしたのだ。何となくだけど。
「風よ」
魔導書に篭められし力を放つが為、彼女は囁く様に告げればふわりと周囲の空気が舞い始めた。
「――思う侭に」
戦乙女の衣装が風に躍り出す。その身に纏い、周囲に展開したのは防御の結界。風の元素が彼女の声に応じ、応えるかの様に。
『おのれ、まだ敵がおったか!!』
空気の流れに菩薩が弓を番え、呪いを篭めた矢をルシエラのいる方向に放ってきた。
「そんな矢なんて……!」
矢そのものだけではなく音もまたダメージソースであるらしい。空気を斬り裂く音は聞き慣れたものに似て、硝子を引っ掻くかの様な不快感を感じさせる。
だがその程度で堪えられるのは、呪いが己に降りかからぬのは風の結界がその攻撃に抵抗しているからだ。
反撃する様にルシエラは羽根をダーツのように一斉に飛ばす。同時に建物周囲の木々に身を隠しながらも幹を一気に駆け上がり、大きく跳躍して菩薩の立つ位置より高く飛んでみせた。
『何っ!!??』
「ここの制空権は与えない!!」
風が魔導書より放たれ突風が菩薩を襲う。煽られ大きく翼を開いた先に、ルシエラの放った羽根の矢が次々と突き刺さり、菩薩の身が屋根の上から転がる様に落ちていく。
「余所の星から来た偽の神様にはご退場願わないと。別の世界の神様が怒っていたから、ね」
『ぐ、いや待てそいつもどのみち余所者では……』
「いいの、細かい事は!!」
防御結界に用いられていた風の力を一つに纏める様に、ルシエラは暴風の光弾を地に倒れる菩薩に向けて放った。
『だ、大祭祀ハロウィンさま……っ!!』
風に斬り裂かれ、それまでの蓄積ダメージも相成って塵となり消滅していった菩薩の断末魔は大祭祀を呼ぶ声。
敵の消滅を確認したルシエラは急ぎ周囲を見回し、大祭祀ハロウィンの到着がまだである事を確かめた。
「確か……この奉行所の中に大結界の、決戦兵器の制御室があるって言ってたね」
屋根の上から降り、ルシエラは建物の中に入る。それらしき扉を開けると古い建物には似遣わぬ機械が壁一面に設置された部屋。TALKと書かれた緑色のボタンが光るのを押せば、目の前のディスプレイが次々と点灯し、市内各地の決戦に携わる部署に繋がった。
「五稜郭を占拠していた敵を排除して頂き、誠に感謝する!」
「これから急ぎ五稜郭タワーよりそちらに職員を派遣するので結界構築まで護衛をお願いしたい」
「大祭祀ハロウィン出現と同時に函館大結界、起動する! 総員決戦準備を整えろ!!」
慌ただしく動き始めるその様子に、ルシエラは安堵の息を吐く。と同時に、更に訪れる強敵に備えて魔導書を強く抱きしめ、次に向け気持ちを集中させるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『十二剣神『大祭祀ハロウィン』』
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POW : そして世界はハロウィンと化す
【ハロウィン化した世界】を見せた対象全員に「【オマエのハロウィンを見せてみろ!】」と命令する。見せている間、命令を破った対象は【ハロウィンによる肉体変化に抗う力】が半減する。
SPD : トリック・オア・ハロウィン
【食べた者をハロウィン化する毒菓子】を給仕している間、戦場にいる食べた者をハロウィン化する毒菓子を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
WIZ : 真理を識る大祭祀ハロウィンの視線
視界内の対象1体の精神を【真実の部屋ハロウィン】に追放する。精神が帰還するまで、対象の肉体は動けないが無敵になる。
イラスト:key-chang
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
『あれだけいたオレサマの分身も最早オレサマだけたぁ……流石だなぁオマエラ猟兵はっ!』
突如暗雲立ち籠めた函館市の空。降臨したそれは既にこの世界では各地で見慣れてしまった姿――大祭祀ハロウィンそのものであった。
『だがオレサマは諦めが悪いんでな! 足掻きに足掻いてこの土地だけでもハロウィン化を果たして――ん??』
そこでハロウィンは気が付いた。見下ろす先、五稜郭を囲む堀の水が強く光り輝き始めた事に。
「魔力エネルギー充填完了!!」
「敵影捕捉! 大祭祀ハロウィンを結界範囲に確認しました!!」
|DIVIDE《ディバイド》職員の声が管制室の中を飛び交う。そして――
「 函館大結界、発動!!! 」
市長がボタンを押すと、五稜郭に|五芒星《セーマン》型の法陣が光となって描かれ、波動の如く函館市を包むように広がった!
『な、なんだ、これは……!? く、オレサマのチカラが……魔力が抜けていく……!?』
結界は上空にいた大祭祀ハロウィンを捉えるとその力を封じ奪い、本来の力の半分も出せぬ様に抑え――更に。
『――て、転移も出来ねぇ! 破れもしねぇ!! これだけの結界……成る程、トッテオキって奴だな……!?』
ハロウィンは苦々しく吐き捨てると同時にその口元を歪めた。己の力をこれだけ削る大結界はそう簡単に発動出来る筈も無い。だからこその決戦兵器であろう、と。恐らく維持する為の魔力電力は大きく、長期戦には向かぬと読んだ。
『なら結界を維持出来なくなるまでの間、やれる限りの一暴れを――』
ずどぉぉぉんんっっ!!!
突如大砲の音が秋空に響き渡り、砲弾がハロウィンの頬を掠めていった。
見ると、函館山からは幾つもの砲塔が空を浮かぶ大祭祀ハロウィンの方をしかと狙っている。
『嘘だろ……!?』
更にずどんずどんと放たれる砲撃を身に受けて大祭祀は目を白黒させる。一撃一撃は耐えられるが流石に喰らい続けて良いものでは無い。
砲撃から逃げる様に真下の五稜郭に降り立てば、そこにはケルベロス……そして猟兵達の姿。
『はっ、容赦しねぇってか? いいぜ、この|十二剣神《グラディウス・トゥエルヴ》が一柱、大祭祀ハロウィンを追い詰めたつもりだろうがそうはいかねぇ』
ふざけた笑みを浮かべながらもハロウィンは堂々と身構え、そして告げる。
『さぁ、かかって来やがれ! オマエラとこの都市全部グラビティ・チェインの足しにしてやるよ!』
※※※
戦場は一章に引き続き五稜郭。
敵である大祭祀ハロウィンは函館大結界の影響で大幅に弱体化してます。
また上空に飛べば函館山からやたら命中精度の高い砲撃が容赦無く飛んでくるので利用して頂ければプレイングボーナスとなります。無論猟兵には当たりません。
ハロ・シエラ
ロランさん(f04258)、どうやら親玉が出て来たようですよ。
お望み通り見せて差し上げましょう、私達のハロウィンを。
と言う事で狼に変身したロランさんに乗せてもらって戦います。
ハロウィンとは何か。
仮装して求めるものを得る事、とする世界もあります。
今の私とロランさんは、高度な仮装で勝利を得る為に戦っています。
つまりハロウィンです!
何度か悪戯するように散発的な攻撃を仕掛けて撹乱したら、二人の【結界術】を重ねて体を覆い、体当たりで敵を浮かせます。
そうすればロランさんの協力を得て強化したユーベルコードで下から敵を攻撃し、上空に飛ばして砲撃の嵐に叩き込めるでしょう。
これが私達の、トリックオアトリートです!
ロラン・ヒュッテンブレナー
そうだね、ハロちゃん(f13966)
五稜郭の結界が効いてる今がチャンスなの
ハロウィンは夜の祭り
夜には月が出る、すなわち、こういう事なの!
遠吠え一つしてUC発動
魔術陣の首輪と魔術回路の鎖で縛られた大型狼に変身なの
うん、一緒に行こう、ハロちゃん
ハロちゃんを背に、狼の脚力で走りながら五稜郭の地形を利用して隠れたり飛び出したりして、悪戯する様に冷気属性の蒼炎の魔術で攻めながら隙を作るの
ハロちゃん、次で一気に行くの
体を覆う様に結界を展開、体当たりで大祭祀ハロウィンを上空に弾き飛ばしたらジャンプで追うの
ハロちゃんの剣に天狼の魔剣【ルプス】を重ねて魔力供給なの
これがぼくたちの、トリックオアトリートなの!
空の色が徐々に薄暗く変わり、西の空は橙色から紫色のグラデーションを描き出す。時刻は夕暮れに差し掛かってきた証。太陽の代わりに明るい月が空に浮かび出す。
「ロランさん、どうやら親玉が出て来たようですよ」
「そうだね、ハロちゃん。五稜郭の結界が効いてる今がチャンスなの」
ハロ・シエラ(f13966)は上空に現れた大祭祀ハロウィンが大結界に囚われる姿を認め、ロラン・ヒュッテンブレナー(f04258)もまた同じく侵略者が砲撃を身に受けて降りてくる姿を見つめていた。
『ちっ、猪口才な……この程度であっさりやられるオレサマじゃねぇぜ?』
降りた先にて対峙した二人の姿にハロウィンは不敵に笑みを浮かべて身構える。
『見せてみろ、オマエラのハロウィンを!!』
その言霊こそがユーベルコード。ハロウィンと化した世界は混沌とした空間に置き換わり、悪霊や魔物が歓喜の歌声を上げ始める。だが、それを見せつけられて動じる二人ではない。
「ハロウィンは夜の祭り――」
ロランは告げる。空には星が浮かび始め、そして月が姿を現していた。
「すなわち、こういう事なの!」
――ォォォンンッッ!!!!
遠吠え一つ。ロランの身が巨大な一頭の狼に変じる。その姿は魔術陣の首輪と魔術回路の鎖がその身を縛るも神秘的なものであった。
「さぁ、一緒に行こう、ハロちゃん」
「ええ、お望み通り見せて差し上げましょう」
ハロは颯爽と彼の背に飛び乗り、堂々と告げる。
「ハロウィンとは何か――仮装して求めるものを得る事、とする世界もあります」
『ほう?』
興味を示した大祭祀がその先を促す様に見つめる。
「今の私とロランさんは、高度な仮装で勝利を得る為に戦っています」
身に纏ったアイヌ衣装はこの大地に自然と共に生きた民族のもの。精霊信仰と言う観点ではケルトに端を発する|万聖節《ハロウィン》に通じるものだ。
「つまりこれこそが私達のハロウィンです!」
『成る程、面白ぇ! そしてその通り違いねぇみたいだな!!』
大祭祀の命じた通りに、即ち己のハロウィンを見せている者は肉体変化への抵抗を有したままだ。二人の力が削がれていないその様子にむしろこの悪神は喜んでいるかのように見えた。
ロランが地を蹴り駆け出す。その背にハロを乗せたまま、強靱たる脚力にて五稜郭のその土塁や堀に囲まれた地形を難無く駆け巡り、身を隠しては突然飛び出てを繰り返す。まるで悪戯でちょっかいをかけて翻弄するかの様に。
そしてハロもまた、魔力を帯びた剣でハロウィンの死角より攻撃を繰り返す。散発的な攻撃は子供の悪戯の様で、それでいてロランの背に騎乗した事による彼の力を得た事で、能力的に格上である大祭祀に対する射程とダメージが増幅しており。
『グハッ……!? くそ、オマエラ容赦ねぇな……!?』
地味に与えるダメージは大きく、ロランの放つ冷気帯びた蒼炎に身を強ばらせていくハロウィン。
「ハロちゃん、次で一気に行くの!」
「ええ!!」
二人の身を結界が覆う。重ねられた魔力。ロランがハロを乗せたまま一気に大祭祀に詰め寄ると、その頭を突き上げる様な体当たりを放つ!
『がっ!!?』
宙に弾き飛ばされたハロウィン。追う様に二人もまた大きく跳躍し、ハロはその手に強化巨大化した剣を構えて叫ぶ!
「剣よ、新たな姿を見せなさい。その名は……!」
|魔導剣技:鳴狐《マジックブレード・ハウリングフォックス》
ロランの持つ|天狼の魔剣《ルプス》による魔力供給にて更に力を増した彼女の剣は最大限に威力を増し、振り抜き叩き付けられたハロウィンは更に上空に向けて打ち上げられた!!
『――っ!! しまっ……!!?』
巨大剣の斬撃によるダメージに声にならぬ声上げたハロウィン。同時に彼は函館山から自分を狙う砲口の数々と目が合った。
ドドドドドォォォンンッッッッ!!!!
まるで花火の如く、五稜郭の上空に爆発音が重なり響く。
「これが」
「私達の」「僕達の」
「「トリックオアトリート」」
「です!!」「なの!!」
一斉発射される砲撃を身に受けるハロウィンの姿を上空に見やり、二人は勝ち誇った様に叫ぶのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
月隠・新月
ハロウィン化に耐えるためのハロウィンの仮装、ですか。……俺は天使の翼をつけてウィングキャットの仮装をしましょうか。同じ原獣ですし。
【降魔真拳】で自身を強化し、敵を上空に打ち上げるように攻撃します。
生憎と俺は飛べませんが、ブランクオベリスク(アイテム)を空中浮遊させて足場にすれば空中での戦闘も可能です。
函館の者たちよ、砲撃可能な高度に入ったらよろしくお願いしますね。俺は敵が下に降りないよう、妨害するように攻撃し続けましょう。
オマエのハロウィンを見せてみろ、か。そうだな、大祭祀ハロウィンと戦うのはこの上なくハロウィンらしい行いではなかろうか。まだ足りないのであれば、この爪牙を見舞おう。何度でも。
『ハハッ! 面白ぇな地球の連中は!!』
函館山からの砲撃を身に受け、そこから逃避する為に降下しながら大祭祀ハロウィンは嗤う。
『もっとだ! もっと、オマエラのハロウィンを見せてみろ!!!!』
その言葉に呼応する様に敵の周囲に混沌とした空間が広がる。ハロウィン化と言う不可解な現象を引き起こし、この地球を我が物とする事がデウスエクスたる彼の目的。
「そのハロウィン化に耐える為の仮装、ですか」
月隠・新月(獣の盟約・f41111)はその鼻を鳴らしながら、巫山戯た笑い声上げる悪神の前にて大地に四肢を踏みしめる。天使の翼を着けた仮装は同じ原獣たるウィングキャットを模したもの。
『どっちと言うとウィングドッグじゃねぇのかワンコロよぉ……ギャハハハ!!』
「口だけは達者のようですね」
向こうには悪態をつくだけの余裕はあるのか。大祭司のその言葉に呆れる様に一瞥だけすると、新月はその身に降魔の力を呼び起こす……!
「オマエのハロウィンを見せてみろ、か。そうだな……」
彼女の周囲に白銀に輝く水晶球が現れる。同時に纏った降魔鬼の魂による力の高まりを感じ、その前脚に鬼爪のオーラが浮かび上がると。
「つまり、こういう事ではなかろうか?」
音も無く後ろ脚を蹴り出し、真っ直ぐ大祭祀ハロウィンに向かって突撃開始!
『がっ!?』
その鬼爪による攻撃は通常の二倍のダメージを二回続けて与えるもの。続け様の攻撃にハロウィンの植物の様な表皮が一気に裂かれる。
「次はこうだ!!」
振り上げられる爪は空に敵を叩き付け打ち上げるかのよう。強烈な二連撃に空に舞ったハロウィンを追う様に、宙に浮かべし水晶球――ブランクオベリスクを足場に飛び上がり、更に追撃で空高く撃ち飛ばす!
「大祭祀ハロウィンと戦うのはこの上なくハロウィンらしい行いではなかろうか」
この戦いこそが新月のハロウィンなのだ、と薄く笑って答えを返す。ああ、もっとも向こうに聞こえているかどうかは知れたものじゃないだろうが。
「函館の者たちよ、砲撃可能な高度に入ったらよろしくお願いしますね」
先にそうお願いしてあったのもあり。五稜郭タワーよりも空高く舞い上がったハロウィンは絶好の的と化した。
ずどどどんっっ!!!
百万ドルの夜景とも言われる空の上に、花火の如き轟音だけが響き渡る。
『グエエエエェェェ!!!??』
「まだ足りないのであれば、この爪牙を見舞おう。何度でも」
そう、この|戦い《ハロウィン》が終わるまで。
大成功
🔵🔵🔵
ソニア・コーンフィールド
遅れたけど地球まるっとハロウィンにさせるわけには行かないよね!
全力で撃退、ガンバルよ!
仮装は今年の探検家!
普段はケルベロスとか猟兵、別の装いを重ねてるって事…!
ポジションはジャマー、可能なら他の猟兵とも連携して頑張るね。
要請した戦闘ヘリに乗って大祭祀のいる上空へ飛翔、ある程度距離詰めたら飛び出して竜の翼で空中浮遊しつつ奇襲。
集中して攻撃を躱しつつUC起動してガジェット、ゴー!
空飛ぶハロウィンを捕獲するように網を発射して束縛しちゃうね。
毒菓子のハロウィン化には仮装で対抗、捕まえさえすれば速度落とされても脱出の難易度自体はそんな変わらないしねー。
その間に砲撃、お願いしまーす!
※アドリブ絡み等お任せ
ルシエラ・アクアリンド
第一関門突破という所かな
私ね先日知人と訪れた札幌がとても楽しかったの
この函館にもまた訪れたいし
北海道自体とても広大で自然も豊かでまた訪れたい場所なの。
お世話になっている玲頼の頼まれ事位は確りと叶えたいしね
繰り広げられる広がる結界の光や砲弾の光景
何時も乍ら此方の世界の文明には感嘆させられる
でも、護りたい物があるという根本的な所は同じなのだよね
厄介な彼方の攻撃を避ける為初手UC使用
引き続き空中機動し砲弾と共に光弾を壁にしたり
囮にと、攻撃は魔力を纏わせた魔導書自体とUC洸の舞も利用しで行動阻害で足止めし
優位な位置取りを心がけ確実にその生命力を削って行く
回復は羽根任せ
攻撃を優先にし早めに片を付けたい
「第一関門突破という所かな」
ルシエラ・アクアリンド(f38959)は奉行所内の管制室を出ながら胸を撫で下ろす。
やってきた|DIVIDE《ディバイド》職員が忙しなく機械を操作すれば、モニタには外の様子が映し出された。
大祭祀ハロウィンの出現と同時に函館大結界の構築が間に合ったらしい。砲撃を受けて敵が再び五稜郭に降りるその状況を見て彼女は強く唇を結ぶ。
「私ね……」
他の猟兵達が戦う姿を見つめながらルシエラはぽつりと言葉を吐き出す。そこで結界維持に務める職員に語りかけるでもなく、想いをそっと口にする。
「先日、知人と訪れた札幌がとても楽しかったの。この函館にもまた訪れたいし――北海道自体、とても広大で……自然も豊かでまた訪れたい場所なの」
「異世界の方に故郷をそう言ってくれると何だか嬉しいですね」
職員の一人が思わず笑みを零す。彼は函館出身だと言い、他の者も札幌だ旭川だと生まれ故郷の名を告げた。
皆、この北の大地を守りたい一心なのだと伝わってきた。彼女と想いは一緒なのだと。
「お世話になっている玲頼の頼まれ事位は確りと叶えたいしね」
彼が抱いている、別世界の同じ土地、と言う感覚はエンドブレイカー世界生まれの彼女には知れないが。
――モニタの向こう、繰り広げられる広がる結界の光や砲弾の爆ぜる光景。何時も乍ら、此方の世界の文明には感嘆させられるとルシエラは思う。
でも、そう――。
「護りたい物があるという根本的な所はどこの世界でも同じなのだよね」
『ヒャハハ!! どこまで護れるものかな、猟兵ども!!』
大祭祀ハロウィンは現れたルシエラの姿を見止めるとその手にカラフルな菓子を溢れさせる。あれは食べた者をハロウィン化すると言う毒菓子。
「思う、侭に……!!」
先手必勝。ルシエラはその両手を掲げ、|elementum《ゲンソノリョウイキ》による防御結界を張り巡らせた。敵が用いる季節の魔力たる事象の変化に耐えうる力。仮装によるハロウィン化阻止効果を更に高め、毒菓子の力に抗うもの。
『うおっっ!? 結界に結界かよっ!? だが守りに徹しちゃオレサマは倒せねぇぜ!?』
「それはどうかな?」
バババババババ!!!! 大祭祀の背後から突然鳴り響くプロペラ音。戦闘ヘリより身を乗り出すは探検家――いや、その仮装をしたソニア・コーンフィールド(西へ東へ・f40904)の姿であった。
「遅れたけど地球まるっとハロウィンにさせるわけには行かないよね! ポジションはジャマーでよろしく!!」
おくすまぽじじゃま。決戦都市に配備されたヘリを要請し、それを率いて参戦であった。
そして自前の翼で飛び出したソニアは既に仕込んであるのだ――とっておき、を!
「ガジェット、ゴー!」
彼女のその手には投網バズーカ。ただの網では無い。ソニアがユーベルコードで喚び出したスーパーガジェット兵器、魔竜の力を帯びた超優れものなのだ!
ずどんずどんずどん!!
そいつが一斉にソニアと戦闘ヘリとから発射され、宙に浮いた大祭祀ハロウィンを一気に捕縛せしめた。
『なっ!? こんなフザケタ網如きにオレサマが……!!』
藻掻くハロウィンだが、その力は網から逃れるに至らない。
『引き千切れねぇ、だと……何故だ……っ!! ……はっ??』
そこで大祭祀は地上にいるルシエラが次なる攻撃に出ていた事に今更気が付いた。
ソニアやヘリに気を取られている間に、ルシエラはその手に開いた魔導書より風を呼び起こし、無数の淡き光の羽根を放って攻撃をしていたのだ。
「舞うは風より生まれた翼の欠片」
その羽根は奪う――戦闘技術を、短期的な記憶を、生きるべき本能を、敵意を――そして生命力を。
『力が、抜ける……オレサマがここまで弱体化させられる、なんて……!』
「地球を、この星に生きる人々を見くびって貰っちゃ困るんだよね!!」
ソニアはヘリを操縦するパイロット達に目配せする。ヘリ共々彼女は空高く舞い上がり函館山の砲台から的になる様に大祭祀ハロウィンを空に磔にし。
「砲撃、お願いしまーす!!」
「この皆と、この大地を護り抜く!!」
合図と共にヘリが退避し、宙に束縛されたハロウィンに一斉砲撃が見舞われ。落下してきたボロ切れ寸前のそれ目掛けてルシエラがトドメに炎の光球を全力で叩き付けた!!
『ギャアアアアアアアッッ!!!!』
断末魔と共に大祭祀ハロウィンは五稜郭の堀に落下し、大きな水飛沫を上げた後、浮かんできたかと思いきやそのまま塵となって消え失せたのであった。
「そういえば分身体って言ってたね」
「本体は宇宙の何処かにまだいる……って事だよね」
だが、猟兵達の活躍によって地球のハロウィン化は無事に阻止する事が出来た。
函館の人々も大いに歓喜し、戦い抜いた猟兵やケルベロス達に感謝を告げるのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵