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エンドブレイカーの戦い⑮～最凶の海賊団

作者：ゆうきつかさ

●エンドブレイカー！
　『クルール・ザ・ウォータ』は、11の怪物『クルール』と、大海賊『ウォータ』のオブリビオンが合体した姿である。
　しかも、見た目はアクエリオの人々が水神祭で伝えてきた姿にソックリ。
　だが、愛嬌たっぷりの外見に対して、性格は最悪。
「ぬわはははははははっ！　ワガハイこそが世界の支配者！　壊せ、すべてを！　奪え、何もかも！　例え、何をやっても、ワガハイが……許す！　だから、好き放題、やるがイイ！　ぬわははははははははははははははははは！」
　クルール・ザ・ウォータの命令を受け、『凶悪進化エリクシル』軍団がゴンドラに乗り込んだ。
「ヒャッハー！　やりたい放題だぜぇ」
「この地のモノは、すべて俺達のモンだ！」
「よーし、誰が一番、多くのモノを奪えるか、競争だ！」
　凶悪進化エリクシル軍団にとって、すべてが獲物。
　奪えるモノは、すべて奪う。
　ただ、それだけであった。
「イイぞ、その調子だ。そうでなくてはワガハイの手下は務まらん！　それに万が一、邪魔をするようなアホ共がいたとしても、ワガハイが仕掛けた罠を突破できる訳がない。途中で殺人魚に食われるか、クジラに飲み込まれるか、台風に巻き込まれるのがオチだからな。ぬわはははははは！」
　その上、クルール・ザ・ウォータのナワバリには、様々なワナ（殺人魚の群れ、暴走クジラ、サメ台風など）が仕掛けられており、近づく事さえ困難な状況になっているようである。
　その事を踏まえた上で、クルール・ザ・ウォータを倒す事が、今回の目的である。

第1章 ボス戦 『クルール・ザ・ウォータ』

POW   :    海賊殺法 【剛腕】で装甲を破り、【ローキック】でダウンさせ、【馬乗りパンチ】でとどめを刺す連続攻撃を行う。 SPD   :    海賊乱舞 【海賊パンチ】【海賊キック】【海賊頭突き】で攻撃し、ひとつでもダメージを与えれば再攻撃できる（何度でも可／対象変更も可）。 WIZ   :    ウォータ・パワーボム 掴んだ対象を【水】属性の【パワーボム】で投げ飛ばす。敵の攻撃時等、いかなる状態でも掴めば発動可能。 イラスト：ばっじん 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

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「……この罠ほとんどが現地生命体によるもののようね」
　マリア・ルート（紅の姫・f15057）は仲間達と共に、クルール・ザ・ウォータが暴れ回っている最果ての荒野にやってきた。
「……あ（訳：海に変えるの、忘れたのね）」
　そんな中、天王寺・七海（大海の覇者・f26687）が、すべてを察した。
　おそらく、クルール・ザ・ウォータは、超ド級のウッカリ系。
　そのため、大量の殺人魚がピチピチと跳ね、ゴンドラに乗っている凶悪進化エリクシル軍団が『……察してくれ』と言わんばかりに涙目だった。
「むむ、敵であ～る！　すぐに蹴散らすのであ～る！」
　その事を誤魔化すようにして、クルール・ザ・ウォータが殺気立った様子で、殺人魚の群れを嗾けた。
「！！！」
　それに合わせて、殺人魚の群れが半ばヤケになりながら、天高く跳ね回った。
「えーっと、引くに引けなくなったようね。それでも、攻撃を仕掛けてくると言うなら、これで迎え撃つだけ……！」
　すぐさま、マリアが範囲攻撃で吹き飛ばし、殺人魚の群れを蹴散らしていった。
「お、お前達には情けがないのか！　か、可哀想だろうが、状況的に！」
　それを目の当たりにしたクルール・ザ・ウォータが、唖然とした様子でアングリと口を開けた。
「それでも、ヤル気満々ですからねー。放っておくと噛まれてしまう以上、やるしかないんですよー」
　馬県・義透（死天山彷徨う四悪霊・f28057）が殺人魚の群れを相手にしながら、属性範囲攻撃を繰り出した。
「ピギャ！」
　その途端、殺人魚の群れが宙を舞い、地面に落下して動かなくなった。
「な、何故だああああああああああああ！　何故、こんな酷い事を！　お前達には、人の心がないのかァァァァァァァァァァァ！」
　クルール・ザ・ウォータが自分の事を棚に上げ、大声で口汚く猟兵達を罵った。
「まあ、好きなだけ言いなさい。別に否定する気はないから……。……と言うか、もっとこう、場所に合わせたトラップとか無かったの？」
　マリアが呆れた様子で、クルール・ザ・ウォータにツッコミを入れた。
「う、うるさい！　黙るのであ～る！　ワガハイだって、こんな事になるとは、夢にも思わなかったのであ～る！　……という訳で、ワガハイの手下達よ！　れっつごーなのであ～る！」
　クルール・ザ・ウォータが逆ギレした様子で、凶悪進化エリクシル軍団を嗾けた。
「ヒャッハー、任せておけ！」
　その指示に従って凶悪進化エリクシル軍団がゴンドラから飛び降り、ワラワラと襲い掛かってきた。
「……」
　それを迎え撃つようにして、義透が【四更・風（シコウ・フウ）】で、
漆黒風（棒手裏剣）を発射し、凶悪進化エリクシル軍団を蹴散らしていった。
「クククク！　引っ掛かったのであ～る！　行け！　暴走クジラよ！」
　クルール・ザ・ウォータがビシィッと猟兵達を指差し、暴走クジラを嗾けた。
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォン！」
　暴走クジラは陸の連れて来られた怒りをブチ負けるようにして、凶悪進化エリクシル軍団に体当たりを繰り出し、ケモノの如く咆哮を響かせた。
「そりゃ……そうなるわよね。だからと言って、このまま放っておく訳にはいかないわね」
　七海が自分自身に言い聞かせた後、シャチホコファンネルで凶悪進化エリクシル軍団を牽制し、【超破壊音波（スーパー・クラッシュウェイヴ）】で無差別攻撃しながら、逆ドルフィンキックで、暴走クジラを黙らせた。
「ぬぬ、ぬぬぬぬぬ！　まだ、だ！　まだワガハイは負けていないのであ～る！　行け、行け、ブチ殺せ！」
　クルール・ザ・ウォータが鼻息を荒くさせ、凶悪進化エリクシル軍団を嗾けた。
「ヒャッハー！」
　その指示に従って凶悪進化エリクシル軍団が海賊刀を振り上げ、一斉に襲い掛かってきた。
「……呆れた。本当に芸がないのね」
　それと同時に、マリアが【血見猛猟・百器野行（ワイルドハント・ウェポンズカーニバル）】を発動させ、バラバラに操作できる武器を想像から創造し、凶悪進化エリクシル軍団を蹴散らした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

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「ぐぬぬ、今日は厄日であ～る。だからと言って、このまま引き下がる訳にはいかないのであ～る。出でよ、サメ台風ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ！」
　クルール・ザ・ウォータが指をパチンと鳴らし、サメ台風を発生させた。
　サメ台風はケモノが咆哮を上げるように耳障りな音を立てながら、地面をガリガリと削っていった。
「これが噂のサメ台風ですかー。台風というより、竜巻という感じですねー。まあ、そこに触れるのは野暮かも知れませんが……」
　馬県・義透（死天山彷徨う四悪霊・f28057）が落ち着いた様子で、サメ台風を見上げた。
「クククククッ！　驚くには、まだ早いのであ～る。サメ台風は常に進化する！　例え、お前達が望まなかったとしても……！」
　クルール・ザ・ウォータが豪快な笑い声を響かせ、再び指をパチンパチンと鳴らしていった。
　それに合わせて、サメ台風の勢いが徐々に増していき、猟兵達を呑み込む勢いで迫ってきた。
「罠を恐れず進んでこそ、ブレイブ！　こんなモンで、おらを止める事なんて、不可能だべ！」
　そんな中、フェリチェ・リーリエ（嫉妬戦士さんじゅうはっさい・f39205）が覚悟を決めた様子で、真正面から突っ込んでいき、サメ台風に勝負を挑んだ。
　次の瞬間、無数のサメが牙を向いてフェリチェに噛みつき、大量の血が宙を舞った。
「こんなの、トラバサミに引っ掛かった時に比べれば可愛いモノだべ！」
　だが、フェリチェは、決して屈しなかった。
　身体に食らいついてくる殺人ザメを千切っては投げ、千切っては投げ、全身血まみれになりながら、少しずつだが確実に蹴散らしていった。
「ぐ、ぐぬぬっ！　何故だ！　何もかも、完璧だった……はずなのに！」
　クルール・ザ・ウォータが悔しそうに、ギチギチと歯を鳴らした。
「とりあえず、落ち着け……！　敵に対して、こんな事を言うのもアレだが、冷静になれ！　そもそも、どうして海がないのに、殺人魚を放った？　ついウッカリってレベルじゃないざ！　……いや、泣くなって。別に、叱っている訳じゃないから！　……ほら、ハンカチ！　それで間違っても、鼻を……って、かむのかよ！」
　数宮・多喜（撃走サイキックライダー・f03004）が、クルール・ザ・ウォータにツッコミを入れた。
「だから、どうした！　鼻をかんで、何が悪い！　ワガハイの悲しみは、こんなモノでは拭えぬのであ～る！　さあ、行け、我が精鋭達よ！」
　クルール・ザ・ウォータが逆ギレした様子で、凶悪進化エリクシル軍団を嗾けた。
「いや、話を聞いていなかったのか？　ほら、見ろ！　ゴンドラの上で、騒いでいるだけの奴とかいるだろ？　そういう奴等も戦わせないと、こんな感じで薙ぎ払われちまうぜ？」
　即座に、多喜がオーラ防御と衝撃波で身を護りつつ、電撃属性の範囲攻撃で凶悪進化エリクシル軍団を吹き飛ばした。
「ええいっ！　こうなったら、どんな手段を使ってでも、猟兵達を倒せ！　そうすれば、褒美は思いのままであ～る！」
　その事に腹を立てたクルール・ザ・ウォータが、イラついた様子で地面を踏みつけ、再び凶悪進化エリクシル軍団を嗾けた。
「褒美は思いのまま、だと！？」
「だったら、好き勝手にやってイイって事だよな？」
「それなら、話は別だ！　みんなブッ殺してやる！　ヒャッハァァァァ！」
　その指示に従った凶悪進化エリクシル軍団が海賊刀を振り上げ、一斉に襲い掛かってきた。
「……おや？　何をやっても。好き放題やっても、いいんですか？　ありがとうございます。それはとても、助かります」
　すぐさま、シノギ・リンダリンダリンダ（強欲の溟海・f03214）が【暗く輝く七ツ星（アウルム・セプテントリオン）】で七色に煌く暗澹を放ち、物質組成を改竄して黄金の傀儡に変えた。
「な、な、な……！」
　クルール・ザ・ウォータがドン引きした様子で、ドスンと尻餅をついた。
　その間に、黄金の傀儡と化した凶悪進化エリクシル軍団が、同士討ちをするようにして仲間達を蹴散らしていった。
「……あ、今は、まだ一部ですが、どんどん増やしていくので、無駄に足搔くだけ苦しむだけですよ？」
　シノギが勝ち誇った様子で、クルール・ザ・ウォータを見下ろした。

「ま、まだだ！　ワガハイにはサメ台風があ～る！」
　クルール・ザ・ウォータが再び指を鳴らし、サメ台風を猟兵達に嗾けた。
「……必殺、うろ覚え空中殺法もどき！」
　次の瞬間、フェリチェが【うろ覚え・空中殺法モドキ（モトスカイランナー）】を発動させ、飛び回し蹴り、ボディプレス、サマーソルトキックを繰り出し、核となっていた殺人ザメを蹴散らし、サメ台風を爆損させた。
「ば、馬鹿なっ！　誰ひとりとして攻略不可能だったサメ台風を沈黙させるなんて……！　こうなったら、ワガハイ自ら、いくのであ～る！」
　クルール・ザ・ウォータが拳をギュッと握り締め、猟兵達に殴り掛かった。
「……」
　即座に、義透が【四更・風（シコウ・フウ）】で四天流星（鏢）を発射し、クルール・ザ・ウォータの右肩を貫いた。
「ぐぬぬ、まだだ！　まだやれるのであ～る！」
　クルール・ザ・ウォータが荒々しく息を吐き、八つ当たり気味に水属性のパワーボムで、多喜を投げ飛ばそうとした。
「アタシの全力、舐めるんじゃねぇよ！」
　その間に、多喜がサイキックの力を極限まで練り上げ、【闇払う旋風（サイキネティック・ストーム）】でサイキックエナジーの嵐を発生させた。
　それと同時に、仲間達にサイキックオーラが付与され、攻撃力と防御力が強化された。
「ぬぬ、おおおお！　ワガハイの軍団がァァァァァァァァ」
　その力を目の当たりにしたクルール・ザ・ウォータが為す術もなく、地面にポテッと落下した。
「最後に知っておきなさい、ウォータ。大海賊とは私の事を言うのです。そもそも、その名は、お前のモノではない。それでは、覚悟してください」
　そこに追い打ちを掛けるようにして、シノギが黄金の傀儡と化した凶悪進化エリクシル軍団を嗾けた。
「な、な、な、な……お、おい、お前等！　ワガハイは……ワガハイは……ぎゃああああああああああああああああああああ！」
　次の瞬間、クルール・ザ・ウォータが黄金の傀儡と化した凶悪進化エリクシル軍団にボコられ、為す術もなく血溜まりに沈むのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2023年09月20日