エンドブレイカーの戦い⑮〜鏖殺ボンボヤージュ
願いはただ一つ。
殺して、バラして、死体を晒せ。
「水上戦、あるいは水中戦は得意かな?」
麒・嵐(東方妖怪の冒険商人・f29276)は猟兵を出迎え、尋ねた。
「今度の敵はね、かつてアクエリオから海賊諸島にまで版図を広げた伝説のゴンドラ海賊ウォータと融合した11の怪物の一人、クルール・ザ・ウォータ。アマツカグラで『神隠し』に会った後で消息を断ったとと伝え聞くが、まさかこんなことになっていたとはね」
クルールと融合したウォータの現在の性格は残忍そのもの。
『大軍勢で、この世界を擦り潰してしまえであ〜る!!』
などと、凶悪改造されたエリクシルを引き連れて最果ての荒野を見渡す限りの大海原へと変えてしまった。
「ウォータとエリクシルが乗ったゴンドラにも凶悪改造が施されていて、高速での機動力やユーベルコードにも耐えうる防御力を備えている。これに対抗するには、こちらも何らかの『水上戦、もしくは水中戦に特化した備え』がほしいところだね」
方法は何でも構わない。
ただし、凶悪進化したエリクシルは大量の群れで襲いかかる。この数多集まった敵群をどう対処するかも勝負の分かれ目となりそうだ。
「エンドブレイカーの戦いもあと少しで決着がつきそうだ。ひとつでも多くの成功を積み重ねて、勝利を確かなものにしていきたいね」
クルール・ザ・ウォータの願いは曲解する余地のない、一言で言うならば皆殺し……といった感じだ。
「その凶悪なる願い事、猟兵の皆を相手に果たして叶えられるものかどうか。見物させてもらおうじゃないか、ねえ?」
ツヅキ
プレイングが送れる間は受付中です。
採用と執筆はタイミング次第。
書けそうなものからリプレイをお返ししていきますので、全ては採用できない場合があります。
●第1章
プレイングボーナスは『凶悪進化エリクシルの群れに対処する/水上戦または水中戦に適応する』です。広大な海原となった荒野で凶悪改造されたゴンドラに乗って迫る敵を何とかして撃退しましょう。
第1章 ボス戦
『クルール・ザ・ウォータ』
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POW : 海賊殺法
【剛腕】で装甲を破り、【ローキック】でダウンさせ、【馬乗りパンチ】でとどめを刺す連続攻撃を行う。
SPD : 海賊乱舞
【海賊パンチ】【海賊キック】【海賊頭突き】で攻撃し、ひとつでもダメージを与えれば再攻撃できる(何度でも可/対象変更も可)。
WIZ : ウォータ・パワーボム
掴んだ対象を【水】属性の【パワーボム】で投げ飛ばす。敵の攻撃時等、いかなる状態でも掴めば発動可能。
イラスト:ばっじん
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
エスカ・ブランシェール
辺りが海なら、このUCで決まりだな!
ってことで、雷鳴電撃・物理攻撃無効・通電物質内移動な状態になって勝負だ
海水ってやつは普通に通電するし、物理攻撃は今のあたいにゃ通じねぇ
水中を稲妻の速さで駆け抜けて、ゴンドラの上の海賊に稲妻をブッ放してやる
最悪、海全部に電撃流しちまってもいいな
知り合いの錬金術師から、水ってのは電気を流すと酸素って空気と水素って空気になるってのを聞いたんだ
で、そいつらは混ぜて火を放つと大爆発するってことで……そんなところに、あたいの稲妻で火花を起こしたらどうなる?(自分は水中に退避して難を逃れる)
ウォータを見つけたら至近距離で稲妻と気弾発射
物理技は効かねぇから一方的に攻撃するぜ
「辺りは一面の海か!」
戦場を吹き抜ける潮風で帽子が飛ばされないように手で抑え、エスカ・ブランシェール(跳ね馬の群竜士・f39110)は面白がるように笑った。
いいぜ、こういう暴れ甲斐のある舞台は大好きだ。
口笛を吹いて、エスカは――躊躇うことなく海原へ飛び込んだ。
「どういうことであ~る!?」
クルール・ザ・ウォータの驚愕に応えたのは稲妻のような一匹の竜。膨大な生命力を迸らせながらウォータに迫る。
生命力を解き放ち、雷鳴と共に海中を迸って。
「くらいなッ」
裂帛の気合で放つ稲妻がゴンドラに乗ったエリクシルの群れをビリビリと骨の髄まで感電させる。たまらず海へ逃げたところで既にエスカが手を打った後の事だ。
「知ってるか? 水ってのは電気を流すと酸素って空気と水素って空気になるらしい。知り合いの錬金術師から聞いた知識なんだが、ここからが面白いんだ」
稲妻と化した竜の尾を軽く揺らめかせれば、一瞬で火花が散れる。本能的な危機を察したエリクシルが仲間を盾に差し出すように互いを押し合い、自分だけは助かろうと足掻いた。
これは、単純な科学の実験。
酸素と水素を混ぜ合わせて火をつければ……ぼんッ。巨大な水柱を上げ、一帯が爆発に巻き込まれた。エスカは再び水中に戻って範囲外まで離脱している。
標的はクルール・ザ・ウォータ。
「迎え撃つのであ~る!」
――無駄。
繰り出すパンチもキックもただ海水を飛び散らせるだけで、雷竜に姿を変えたエスカをことごとくすり抜けた。そうやってあらゆる物理攻撃を無効化しながら海水内を移動する。たっぷりと塩分や不純物を含んだ海水は通電物質として非常に好ましい。
これこそ相手のお株を奪う、というやつだ。
「海はあんたらだけのものじゃないってことさ!」
目と鼻の先まで近づいたエスカは相手の攻撃をすり抜けながら特大の稲妻を浴びせてやる。
「あばばばばであ~る!!」
「こいつもおまけにくれてやるよ!」
凝縮された気弾を顔面にめり込ませ、ウォータは「う~ん」と呻いて仰向けに倒れた。エスカはゴンドラに降り立ち、「ははッ」と破顔一笑する。
「まずはあたいの一勝だな!」
大成功
🔵🔵🔵
夜刀神・鏡介
凶悪な大海賊……か。見た目からはそう思えないが、言動は間違いなく凶悪犯のそれ
そしてエリクシルを引き連れるその戦力、油断せずにいこう
神刀の封印を解除。神気で身体能力を強化しつつ、神脚【無依】の力で水上走行を可能にする
まずは手近なエリクシル達を攻撃して、ゴンドラを奪う
水上走行ができるといっても、ちゃんとした足場があるに越したことはないから
一人で戦いながら操船とはいくまいが、相手の方から仕掛けてくれるだろう
ゴンドラと水上走行、ジャンプを織り交ぜて敵を撹乱しながらウォータの元へ接近
接近した所で奴は俺を投げようと掴んでくるだろうから、片腕で无の型【旋渦】
受け流しつつ体勢を崩して、刀で一撃叩き込もう
人は見かけによらないというのはよく知られた格言だが、どうやら|これ《・・》にも適応できそうだ。夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は神刀の封印を解除し、事前に神気を纏って身体能力を底上げしてから泰然と水面に降り立った。
脚部に纏う神気が水面を走っても問題ないくらいに安定させる。足場を得た鏡介は敵陣へ乗り込んであっという間に手ごろなゴンドラを奪ってしまった。
「さすがに操船までは無理かな? だが――」
好戦的なのも、こうなると逆効果だ。
戦闘狂に改造されたエリクシルは放っておいても自分たちから寄って来る。ここから先は鏡介の独壇場だった。とにかく斬って斬って、敵を攪乱しながらウォータまでの距離を詰めた。
「いけいけ~! 八つ裂きにして殺せ! 倒した奴には褒美をやるのであ~る!」
エリクシルをけしかけるクルール・ザ・ウォータは実に楽しそうだ。
「やれやれ。聞いていた通りの邪悪な言動だな。まさしく凶悪犯。可愛いマスコットの評判が泣いているぞ」
制圧したゴンドラからゴンドラへ飛び乗り、ウォータの元を目指す。離れている船へ乗り込む時はいったん水面に着地してから跳躍、勢いを乗せた白刃で次々にエリクシルを斬り伏せる。
「やりたい放題はそこまでであ~る!」
伸びてくるウォータの手が鏡介を掴み、投げの姿勢に入った時が年貢の納め時だ。構えた片腕で受け流す。そして、そのまま逆に相手の崩しにかかった。
「やる気なのがいいが、考えなしに俺へ触れたのが運の尽きだな」
「あれ?」
ぐるん、とウォータの視界が回転する。
すかさず鏡介は斬撃を叩き込んだ。好機を逃してやるほどお人好しではなかったので。
大成功
🔵🔵🔵
ファニファール・ビリュンケット
まさか、ウォータくんの姿が、モデルとなった大海賊の姿のままとはな……。
怪物に願った想いは凶悪そのもの。
こんな奴を逃がしてしまえば他の世界に多大な影響が出ることが必至。
そんな悲劇の終焉、終焉させてみせる!
水上戦ということはこちらもゴンドラで対抗させて貰おう!
ゴンドラを操りながら敵の攻撃は武器で受けて受け流しつつ。
そのままカウンターを叩き込んで防御を砕いた後、追撃で鎧無視の攻撃の2回攻撃を。
だが、大群の群れには流石にゴンドラの操舵も兼ねての迎撃は厳しいはず。
だからこちらはディアボロスサーフブレイドを発動。
ゴンドラと行き来しながら、敵を蹴散らして本体も同様に叩く!
多勢もゴンドラでの戦いも経験はある!
様々な敵と刃を交えてくれば、まさかの出来事に遭遇することもたまにはある。
ファニファール・ビリュンケット(緋炎蒼水・f39689)はじっとクルール・ザ・ウォータを見つめた。どこからどう見ても、モデルとなった大海賊の姿そのままだった。
「こういう事もあるものなのだな……」
大海原に漕ぎ出すゴンドラに仁王立ち、溢れかえるエリクシルの軍勢を迎え撃つ。ただ一つ言えるのは遠慮など要らないということだ。
「一匹たりとて逃がすものか!」
我先にとゴンドラから乗り移ってくるエリクシルを順番に武器でいなし、カウンターへと繋いで無防備な胴体に叩きつけた。鎧の砕ける音と手ごたえ。もう一度叩きつけ、鎧を貫通する連続攻撃で息の根を止める。
強化改造されたエリクシルはウォータの凶悪な願いを叶えるため、自らの命すら拘ることなく特攻を仕掛けてくる。こんなものを望む奴を逃がせばどうなる? ファニファールは首を振った。この世界の二の舞いになんてさせない。
「何が何でも貴様はここで止める。そんな悲劇の終焉、終焉させてみせよう!」
そうやって、エリクシルの大群を掃討するうちに戦闘の負荷に耐えられなくなったゴンドラがひと際大きく揺れた。
「ふはははは! 操舵しながら戦闘するのにも限度があるのであ~る!」
「そうだろうな」
「ははは?」
分かっているさ、とファニファールはディアボロスブレイドを水面に|浮かべた《・・・・》。
「ど、どういうことであ~る!?」
「いざ、黄泉へ向かう覚悟はできているか!」
清冽な輝きを放つ大剣に飛び乗ったファニファールはクルール・ザ・ウォータを突撃の勢いのままに斬り払った。邪魔なエリクシルを蹴散らし、その切っ先を本命へと届かせたのだ。
「うぎゃ~! 痛いのであ~る!」
ウォータの振り回す豪腕を躱して再びゴンドラへ飛び乗っては、膨大な数のエリクシルに止めを刺して回る。戦況はこちらが押していた。
「経験の差だな、これは」
積み重ねた歳月が現在のファニファールに力をくれる。経験は裏切らない。そして今日の戦いもまた後の戦いのための糧となるのだろう――と。
大成功
🔵🔵🔵
紫・藍
ファンの皆様、渚の天使、水着藍ちゃんくんライブこの後直ぐ!
水中戦もばっちりこなせるこの姿で藍ちゃんくん華麗に泳いで……逃げるのでっす!
あや~、いくらなんでも数が多すぎるのでっす!
藍ドル、肉弾戦は専門外なのでっすよー!?
凶悪エリクシルさん達はここぞとばかりにひゃっはー! と追いかけてくださるでしょうしねー!
そのままおびき寄せてウォータさんの周りががら空きになった所で、時間稼ぎは十分でしょうか?
藍ちゃんくんの水着見たさに集ったファンの皆様がウォータさんをタコ殴るのでっす!
1VS1では敵わないでしょうがファンの皆様も藍ちゃんくんの応援とこの後の握手会を楽しみにモチベMAX!
数で押し切るのでっす!
『告知。
ファンの皆様へ。
――渚の天使、水着藍ちゃんくんライブこの後直ぐ!』
青い水着に真っ白な上着を羽織って海中へ飛び込んだ紫・藍(変革を歌い、終焉に笑え、愚か姫・f01052)の取った次なる行動はなんと敵前逃亡だった。
「あや~、いくらなんでも数が多すぎるのでっす!」
藍ドルにとって肉弾戦は専門外。華麗に泳いで逃げていると予想通りにエリクシルが追いかけてくる。改造されて敵を嬲り殺すことしか考えていないエリクシルはまさしく「ひゃっはー!」な状態にあったので、それはもう脇目も振らずに追いかける。華麗に逃げる。追い掛ける、逃げる。
「あれ?」
ぽかんとクルール・ザ・ウォータが首を傾げた。
「そして誰もいなくなったであ~る」
エリクシルがみんなで藍を追いかけていってしまったのでウォータのまわりはがら空きだった。そしてさっきまでがら空きだったスペースはいまや藍ドルのファンであふれ返っている。
「藍ちゃんくんに俺らのいいとこみせっぞー!」
「うおー!」
まさしくタコ殴り。
藍ちゃんくんの水着ライブが見れるとあって、ファンの皆はいつにも増してテンションが高かった。
「手伝ってくれてありがとーなのでっす! ライブの後は握手会もあるので楽しみにしていてほしいのでっすよー!」
「おおおぉぉ!!」
「藍ちゃんくーん!」
「痛いのであ~る!」
「こっち見てー!」
「ウインクちょうだーい!」
他の誰よりも格好いいところを見せたくて、ファンたちはとっておきの必殺技まで繰り出してウォータを数で圧倒する。
「あ~る……!!」
ウォータが何か言っているが、藍ちゃんコールに埋もれてもはや聞こえない。これもまた数の力のひとつの形なのであった。
大成功
🔵🔵🔵
リカルド・マスケラス
「相手は海賊っすか。それならこっちも、ひと暴れ行くっすかね」
荒野で遭遇したバルバなりピュアリィなりの体を借り、宇宙バイクを【操縦】して大海原を【水上歩行】で突き進む
「さあ海の藻屑になりたくなければ逃げるといいっすよ!」
まずバイク搭載のビーム砲やミサイルで【一斉発射】が挨拶がわりで、ある程度近づいたら鎖分銅の【ロープワーク】で敵を一体【捕縛】、【怪力】でぶん回して【なぎ払い】
「さ、ひと勝負っすよ大将」
ひとしきり暴れたらウォータのゴンドラに飛び込み【グラップル】で相手の海賊乱舞を掴んだり防ぐことができれば、反撃に【暴風直行便】でウォータを近くのゴンドラに直撃させる
「ド派手に行くっすよ!」
「相手は海賊っすか。それならこっちも、ひと暴れ行くっすかね」
リカルド・マスケラス(希望の仮面マスカレイド・f12160)は荒野で遭遇したバルバやピュアリィの体を拝借すると宇宙バイクに騎乗したまま大海原に突っ込んだ。水上走行を応用し、バイクのタイヤで水面を奔る。
「さあ海の藻屑になりたくなければ逃げるといいっすよ!」
まず挨拶代わりにお見舞いしたのはたっぷりとバイクに搭載したビーム砲やミサイルの一斉発射だった。鎖分銅で捕まえたエリクシルを怪力でぶんぶんと振り回したリカルドは群れにぶつけ、まとめて薙ぎ払ってやる。
「さ、ひと勝負っすよ大将」
海に落とされたエリクシルが沈んでいく光景を背に、リカルドはクルール・ザ・ウォータの待つゴンドラへ飛び込んだ。
「何をするのであ~る!」
ぽかすかとパンチやキックで暴れる相手の襟首をグラップルで掴んだらユーベルコードを発動。複雑な関節技がボキボキとウォータを締め上げ、身動きが取れないように拘束する。
「ぎゃああであ~る!」
「それじゃ、ド派手にいくっすよ!」
リカルドはウォータの体を近くのゴンドラに向かって投げた。くるるるる……空中で回転したウォータは思いきり船体に叩きつけられて情けない悲鳴を上げる。
「なんてことをするのであ~る!」
「俺、ド派手にいくって言ったっすよね」
……こう見えて、言ったことは守るタチなんすよ。
大成功
🔵🔵🔵
エヴァンジェリ・マクダウェル
UCによって呼び出したナイトメアを差し向ける。
水に対する工夫も、まあ、ナイトメアの一気に任せて楽観視しよう。
水に強いナイトメア――水生生物がいいな。誰も知らない架空の生物。
これがこんなに溢れているだけでなんて面白いのか。思わず笑いがでるフハハ。ウォータくんとやら、どうだこいつら可愛くないか?
正気のない言葉をなげかけて、翻弄しよう。ゴンドラの足止め、エリクシルの足止め、必要なら何でも請け負おう。怪我のない範囲で!な!
なあ、お前の正気を失うようなことってなんだ?
それ、思い出してどんな気分?こちらも正気はそんなにあるほうじゃない。志が立派なことは良いことだが、話だけは聞いてやろう。
船上は青く澄み渡る一面の大海原だった。
荒れる大波を乗り越えて凶悪改造されたエリクシル勢の大船団が航海する。先頭のクルール・ザ・ウォータは御旗を掲げ、威勢よくゴンドラを漕ぎ出した。
「いざ往くのであ~る!」
おやおや、どうやら随分とやる気のようだ。
「ならば私がお相手しよう。来たまえ、ナイトメア!」
ぴんと立てた人差し指で海原を指し示すエヴァンジェリ・マクダウェル(鍵を持つ者・f02663)の元から幻想的な生物が鮮やかな虹色の輝きと一緒に飛び出した。
ファンシーなピンクやミント色の光片を纏ったナイトメア。そのまま海へ飛び込み、綺麗なヒレと尾で波を掻き分ける。
それらは皆、ドリームランドから召喚された水生生物の夢魔。
見た人はその姿に新鮮な驚きを受けたはず。
誰も知らない架空の生物は鱗にも皮膚にも見える不思議な体表を虹色に煌めかせ、群れで自在に泳ぎ回る。まったく面白い光景だった。
ナイトメアたちが溢れ戯れているだけなのに愉快でたまらない――。
「フハハ、フフッ」
正気を失くした虚ろさを星みたいに散りばめたエヴァンジェリの笑い声。
なあ、と気だるそうに尋ねる。
「海は貴様だけのものじゃないのさ。ウォータくんとやら、どうだこいつら可愛くないか?」
見せつけるように海面を跳んだナイトメアがエリクシルの足止めに回り込む。海中から水面に浮かぶゴンドラを見つけ、鼻先で突き上げるように揺らして船の外へ押し退けた。
「当然、ワガハイの方が……」
ウォータの言葉が不自然に切れた。
「始まったな」
エヴァンジェリは唇の端をつり上げるように笑った。
「ワガハイの方が、方が……あ、あわわわわ……」
「どうしたウォータとやら。顔色が悪いようだが?」
「ワワワ、ワガハイは海賊ウォータ……ここは何処なのだ? アクエリオの街は何処へ?」
彼が正気を失ってゆくのをエヴァンジェリはただ見守っているだけでよかった。腕を組み、「ふーん」と目を細める。
「なんとまあ、もしや別の世界に投げ出された時のことを想い出しているのかな。その時によほど怖い目に遭ったらしい」
雄大なる大海原はいまやナイトメアの独壇場であった。ウォータとエリクシルの嘆きと呻きに満ちる船上で夢魔だけが伸び伸びと波に乗る。
「それ、思い出してどんな気分?」
意地悪な質問であった。
でも、もとはといえば世界を破滅させようとしている貴様が悪いんだから悪しからず。エヴァンジェリだって正気具合に関しては決して褒められたものでもないので、ここはご同輩と呼ぶべきか。
「立派な志には頭が下がるぞ。ゆえに話だけは聞いてやらんでもない。さ、なんなりと」
「やめるであ~る、やめるであ~る!」
恐れ慄くウォータの呻きを、頬杖をついたエヴァンジェリは淡い微笑みさえ浮かべ耳を傾けた。夢と現の区別もつかない輩が何を言っているのか分かりにくいのが玉に瑕だが、ナイトメアに捧げるレクイエムとしてはこれくらいで丁度よかろう。
大成功
🔵🔵🔵
天王寺・七海
海賊ウォータのUC凄いけど、まぁ、海に適している七海ちゃん達のような猟兵もいるってことを認識してもらうかな?
七海ちゃんとしても、周囲を海にするなら楽な事なんだけどね。
というわけで、まずは海の中に入ってから、UCで仲間のみんな(シャチ)を呼んでおくのね。
ということで、ここで水上にいるエリクシル軍団のいるゴンドラに向かって体当たりして、船ごと吹き飛ばしてから海に落ちたエリクシルを噛みついて倒していくんだぜ。
もちろん、七海ちゃんも同様にエリクシルを沈めて倒しておくんだぜ!
そして、エリクシルをほとんど葬ったら、次は海賊ウォータの船も狙っていくぜ!
こいつの場合は、シャチホコファンネルも使って牽制してから一気にドカンっと船から突き落としていくぜ。
そして、その状態のウォータに対して襲撃して噛みつくぜ。
「テメェが人型の時点で、海のアドバンテージは七海ちゃん達にあるんだぜ!!」
11の怪物たちはそれぞれに強みを持っていることが既に判明している。クルール・ザ・ウォータもまた海原という土俵であれば負けなしの自信があるのだろうが、それは天王寺・七海(大海の覇者・f26687)にとっても変わらないのだった。
「確かに凄い技だけどねぇ……」
軽々と波に乗った七海は海中へ潜ると同時にユーベルコードを発動しておいた。海覇者気取りの元海賊に海の王者の名を持つシャチの実力を見せつけるべく、まずは出会い頭の体当たりをぶちかます。
「海に適してんのはてめぇだけの特権じゃねぇんだぞ! 皆、やっちまいな!」
七海の合図で呼び出したシャチの群れが一斉にゴンドラに乗ったエリクシルに襲いかかった。船底に頭をぶつけ、引っ繰り返してから海面に落ちたエリクシルをその鋭い牙で屠る。
仲間を率いる七海も同様にエリクシルの掃討を進めた。
敵に噛みついたまま泳ぎ回り、ぶんぶんと振り回す。せっかくのゴンドラもこうなってしまっては役に立つまい。
「エリクシルから離れるのであ~る!」
ウォータも黙って見ていられず、両腕を振り回してぽかぽかと暴れている。七海は構わずに何かを放った。
「む!?」
よく見れば鯱だ。
2体1対で飛来し、ウォータの攻撃を牽制するかのようにどついてくるではないか。思いっきり鳩尾にくらったウォータが「みぎゃ!!」と潰れた悲鳴を上げる。
「もう一丁!」
立て続けにもう一体が突っ込んだ。
それは一直線にウォータだけを狙い、たとえ途中で避けられようとも遠隔操作で切り返してしつこく狙い続ける。
「いけぇ!」
ついにウォータの回避行動を捉え、回り込んだ2体目の鯱がその顔面を直撃した。
「あうち! であ~る!」
ウォータは情けなく両手をばたつかせ、そのまま仰向けに海面へゆっくりと倒れ込んで派手な水飛沫を上げる。
「しまったのであ~る!」
こうなってしまえば地の利は七海にある。仲間と共に悠然と泳ぎ寄ってぱかりと開いた両顎で思いっきり嚙みついた。
「ぎゃああ! 超痛いのであ~る! 離すのであ~る!」
「やなこった!」
七海は激しく食い千切るような動作でウォータを振り回す。そのまま仲間へパスするかのように放り投げ、今度は集団で蹂躙した。
「テメェが人型の時点で、海のアドバンテージは七海ちゃん達にあるんだぜ!!」
「く、悔しいけどワガハイの負けなのであ~る!」
これには、白旗を上げるウォータであった。
大成功
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ルインク・クゼ
【蛸蜘蛛蛟】
何か姿と言動が、スゴくチグハグな様な気がするんやけど……油断してると不味い事になりそうやね
『ぷう?』
[POW]
《ロードエンデ》を【操縦】し《オクトインクブレイド改》を持たせた《ヒナスミ》ちゃんと【動物使い&集団戦術&団体行動】で連携し【水中戦】から強襲しつつ【水上戦】と臨機応変に切り替えつつ、旋回しながら水中【推力移動&ダッシュ】で移動し
【第六感&野生の勘】で【瞬間思考力&見切り&水中機動】で回避しながら
あたしは【属性攻撃(魚雷)&毒使い&マヒ攻撃】込めた《オクトインク・ビームバズーカ》を含めた【誘導弾&砲撃&レーザー射撃&一斉射撃】
《ヒナスミ》ちゃんは【達筆】で《オクトインクブレイド改》で渦潮の【弾幕】とイカスミビームを一緒に【範囲攻撃】で放ち、エリクシル達の大群を沈め
ウォーターの攻撃も【第六感】で【見切り】【オーラ防御&受け流し】からの《ロケットオクトナックル》で【早業&怪力&グラップル】UC発動、真蛸ダイナミックで天高くなんよ!
[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]
蒼・霓虹
【蛸蜘蛛蛟】
現世の何処かのレストランのマスコットに、こんなのが居そうな気がしますけど、油断は大敵ですよルインクちゃん
『こんなデフォルメな気が抜けそうな姿の人間が実際にいるとは……見た目と殺気のアンバランスさが目立ちますね』
[POW]
開幕オバロ【高速詠唱】UC発動ミズチボセッション発動!《彩虹(特機形態)》さんを【操縦】しルインクちゃん達と【集団戦術&団体行動】連携しつつ【水中機&深海適応&推力移動】で移動し海中から【属性攻撃(魚雷)】付与した《虹色金平糖クラスター砲》による拡散【範囲攻撃】でエリクシル達を攻撃
エリクシル達やウォーターの攻撃を【第六感】で【瞬間思考力&見切り】【水中機動】回避しつつ撹乱
【高速詠唱&多重詠唱】で【オーラ防御&結界術】込めた《レインボークローバー&ハッピーディートラップ》の【盾受け&弾幕】を【念動力】展開
場の皆のフォローを【受け流し&ジャストガード】で
隙を見てウォーターに【高速詠唱&全力魔法】の《ネオンアクアストライク》も御見舞いを
[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]
「何かスゴくチグハグやねえ……」
ルインク・クゼ(蛸蜘蛛のシーアクオン参號・f35911)の言う通り、可愛い見た目でえげつないクルール・ザ・ウォータの姿はかなり不自然だ。
『ぷう?』
ヒナスミも首を傾げる。
「そういえば、現世の何処かのレストランのマスコットにこんなのが居たような? ルインクちゃん、油断は大敵ですよ」
蒼・霓虹(彩虹駆る日陰者の虹龍・f29441)も神妙な顔になった。
『こんなデフォルメな気が抜けそうな姿の人間が実際にいるとは……見た目と殺気のアンバランスさが目立ちますね』
不審な眼差しを向けられても、ウォータは気にしないで「であ~る!」を連発する。ルインクと霓虹はオーバーロードでユーベルコードを素早く立ち上げた。
「ミズチポセッション|発動《フルドライブ》!」
「ロードエンデ発進!」
彩虹とロードエンデが連携しつつ海中へ沈み込んだ。いずれも水中戦ならお手の物である。
ルインクは戦場を旋回しながら水中を推力でダッシュするように移動した。常に第六感と野生の勘を閃かせるようにして、敵の動向に注意を払う。
「皆の者、やってしまえなのであ~る!」
ウォータがエリクシルに攻撃をけしかけた。
だが、ルインクが魚雷の属性や毒に麻痺を持たせた《オクトインク・ビームバズーカ》を一斉射撃する方が速かった。砲弾もレーザーも敵が躱そうがどこまでも追い掛けて爆発する。
同時に霓虹も深海適応と推力移動で海中から移動し、ルインクと同じく魚雷属性を符よした《虹色金平糖クラスター砲》で範囲攻撃を放った。
巻き込まれたエリクシルがあっという間に炸裂する。
「当たりましたよ、ルインクちゃん!」
「この調子でいこか」
ルインクはヒナスミに言った。
「ほな、ヒナスミちゃんの出番や」
エリクシルの攻撃を瞬間思考力と見切りで回避しつつ、イクトインクブレイドで描かれた達筆の弾幕がイカスミビームと一緒になって敵を撃沈させるのを見届ける。
「やったな、ヒナスミちゃん!」
どことなくヒナスミも得意な顔つきだ。
霓虹も敵の攻撃を引き付け、得意の水中機動を駆使して当たるぎりぎりで回避する。
「そろそろ佳境ですね」
高速詠唱と多重詠唱を行い、《レインボークローバー&ハッピーディートラップ》にオーラ防御と結界術を纏わせる。
「準備完了です」
目的は盾受けと弾幕だ。
これを念動力で天海すれば、敵の攻撃に対する防御になるはず。霓虹の目論見通り、ウォータはなかなか近付けないでいるようだ。
「どないしたん? さっきから戦いづらそうやんか」
「ええい、弾幕が邪魔なのであ~る!」
「ほなら、そろそろ止めといこか」
ルインクは颯爽とウォータの拳を見切って躱す。第六感は健在だ。ルインクの操縦によってロードエンデはまるで本当の蛸みたいに海中を動き回る。迫るウォータのローキックをオーラ防御で受け流し、《ロケットオクトナックル》を早業と怪力とグラップルで使いこなすは明石式ご当地ダイナミック!
「真蛸ダイナミックで天高くなんよ!」
「わほーい!」
思いっきり投げ飛ばされたウォータは派手に海面へと叩きつけられる。目を回しているところへ追い撃ちをかける霓虹。
高速詠唱と全力魔法で放つのは《ネオンアクアストライク》だ。場にいる皆のフォローをジャストタイミングで受け流して、まだ立ち直れないウォータに叩き込む。虹色の絶対零度の水流を圧縮した宝玉型魔法弾がウォータを直撃し、光と水の爆発に呑み込んだ。
「ワガハイの負けなのであ~る!」
最後はゴンドラごと吹っ飛んだウォータは派手に散っていった。
「やりましたね」
霓虹はルインクと合流し、両手を打ち合わせる。
「これにて一件落着やな。頑張った甲斐があったわ」
「ええ、ルインクちゃんと一緒に戦えて嬉しかったです」
にっこり微笑む霓虹にルインクも頷いた。
「あたしも同じや。ヒナスミちゃんもお疲れさまやで」
『ぷう』
『これにて任務完了ですね」
彩虹もそう言い、特機形態を解くのだった。
大成功
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