エンドブレイカーの戦い⑰〜時を支配する大魔女
●11の怪物『ラハム・ジ・エンドテイカー』
……11の怪物。
あの強きだけの者達に、「拒絶の壁」が構築できるとでも?
あの無知蒙昧なる輩に、「大地母神暗殺」が立案できるとでも?
私だ! ラハムを喰らい「再孵化」した私が、全て考えたのだ!
以前の戦にて持ち帰りし「ヴァルギリオスの精髄」を消費する事となったが、充分に価値はあった。
もうすぐ……私は以前の力を取り戻す。
過去を何度でもやり直せる究極の能力、『エンドテイカー』を!
私の力は既に他の魔女や往時のイヴを凌駕する。この戦争を全て最初から「やり直し」してくれよう。
私こそが、世界の全て。
私に勝てるものなど、この世にありはしないのだ……!
●グリモアベース
「「11の怪物」の1柱、傲慢と凶暴を司る怪物ラハムとかつて「帝竜戦役」で猟兵に倒された帝竜「ワーム」が融合して恐ろしい存在が生み出されちゃうのを予知したよ!」
ラフィロワ・ベルシルト(幸せ運ぶ星のうた・f04751)が視てしまった恐ろしいイメージから声を震わせる。
「その汚れた心だけで世界を破滅に導くひとりの女性。大魔女スリーピング・ビューティが現れちゃうんだ!」
それはこの騒乱を生み出した邪悪の根源ともいうべき存在だった。
「『ラハム・ジ・エンドテイカー』は望まぬ未来を何度でもやり直す力『エンドテイカー』を持ってるよ。本当は生物の進化を見守るための力だったみたいだけど、今は大魔女が「自身の望む未来を得られるまで、何度でも過去をやり直す」ために使ってるんだ」
やり直す力。それは不都合な全てをなかったことにしてしまう凶悪な力だった。
「この能力への対抗策を編み出さない限り、誰であっても大魔女には勝てないよ! だけど「エンドテイカー」でやり直せる時間は今のところは「最大60秒」までなんだ。その限界の隙を上手くつけば倒せるチャンスはあるはずだよ!
大魔女の定めた終焉に抗うには、やり直せる60秒の限界を利用しなければならない。
「敵は攻撃を失敗しても何度でも60秒ならやり直せるってことだよね。直撃するまでユーベルコードをやり直されたらこっちにはどうしようもないよ」
当たるまで繰り返せばいいのだ。やり直しに対処できなくては勝機はない。
「今はまだやり直せる時間は60秒だけど、これがどんどん伸びていけばもう手がつけられなくなっちゃうよ! ここで倒せないと世界は支配されて好き放題にされちゃうんだ。だから時を操る『エンドテイカー』の力を打ち破って、大魔女を倒して世界に平和を取り戻そう!」
時間を戻す恐るべき敵であっても、今までも困難を乗り越えてきた猟兵ならば何とかしてくれる――そう信じてラフィロワは猟兵達を大魔女の居る城へと送った。
天木一
こんにちは天木一です。
大魔女スリーピング・ビューティ『ラハム・ジ・エンドテイカー』との決戦です。
大魔女は60秒間の出来事をやり直すことができます。なかったことになるので猟兵から60秒間の記憶も失われます。それ以前のことには干渉できません。
「エンドテイカー」への対抗策を考える(敵は必ず先制攻撃してきます)とプレイングボーナスを得られます。
複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
時を支配する大魔女スリーピング・ビューティの絶対的な能力を知恵で打ち破り、ここで撃破しましょう!
第1章 ボス戦
『ラハム・ジ・エンドテイカー』
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POW : 遺失魔術パワーワードキル
【過去をやり直すエンドテイカー能力】を使い、予め設置しておいた【内部の敵の命を奪う『死の魔法円』】を起爆する。同時に何個でも、どんな遠距離からでも起爆可能。
SPD : 遺失魔術メテオスウォーム
自身が【勝利への意志を失わずに】いる間、レベルm半径内の対象全てに【降り注ぐ隕石】によるダメージか【過去をやり直すエンドテイカー能力】による治癒を与え続ける。
WIZ : 私こそが、世界の全て。
【エンドテイカー能力により繰り返される戦闘】の継続時間に比例して、自身の移動力・攻撃力・身体硬度・勝負勘が上昇する。
イラスト:須田デジタル
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
レンフィート・ディアレスト
どれだけやり直しても、変わらない事実がある。
証明しようか、探偵としてね。
降り注ぐ隕石は[オーラ防御]を交えて無理やりでも耐える。
完全にやり直されないよう、60秒前から[罠使い]で準備。
ご丁寧な自白もあるし、宣言しよう。
ラハム……いや、大魔女。犯人はお前だ。
【探偵儀式】。
ラハム=大魔女を『この戦争で起きた全ての犯人』として告発する。
関係したモノから無関係なモノまで。
準備した戦争の証拠品を纏めて召喚、質量で押し潰す。
全て考えたと豪語するなら、全ての罪を背負うのが当然でしょう?
『犯人』という罪は、時を戻しても消えない。記憶が失われても。
[覚悟]比べといこう、黒幕。探偵として、僕は罪を許しはしない。
●時を操る大魔女
「来たか猟兵。如何に怪物を倒そうとも、私の時を操る力の前には無力と知れ」
『ラハム・ジ・エンドテイカー』こと大魔女スリーピング・ビューティが猟兵の襲撃を待ち構え、出迎えるように勝利を確信して隕石を雨のように降り注がせた。
「どれだけやり直しても、変わらない事実がある。証明しようか、探偵としてね」
レンフィート・ディアレスト(探究の貴・f38958)はその隕石の雨の爆風に煽られるがオーラで身を守って耐える。そして完全にやり直されないよう、衝撃波に吹き飛ばされ地面を転がり地に這いながらも、60秒前から罠の準備に入った。
「理解したか? 私の前では地を這うしかできない」
大魔女が巨大な顔で嘲るように見下した。
「ご丁寧な自白もあるし、宣言しよう。ラハム……いや、大魔女。犯人はお前だ」
倒れていたレンフィートが起き上がり汚れた服を叩いて敵を見上げユーベルコード『探偵儀式』を発動する。
「ラハム=大魔女を『この戦争で起きた全ての犯人』として告発する」
「なに?」
困惑する大魔女を犯人に指定し、関係したモノから無関係なモノまで、準備した戦争の証拠品を纏めて召喚する。
「なんだこれは?」
戦争を起こす為に用意された道具。戦争に使われた武器から、全く関係のないガラクタまで、エンドブレイカー世界のさまざまな物品が証拠品として呼び出され、それがゴミ山のように集まって大魔女の巨体を質量で押し潰す。
「全て考えたと豪語するなら、全ての罪を背負うのが当然でしょう?」
「こんな下らぬゴミで私を倒すつもりか!」
大魔女は時を戻す。だが60秒戻しても状況は変わらない。ならばとダメージを受け入れレンフィートを仕留めようと隕石をさらに降らす。
「『犯人』という罪は、時を戻しても消えない。記憶が失われても。覚悟比べといこう、黒幕。探偵として、僕は罪を許しはしない」
レンフィートは隕石の衝撃波で吹き飛ばされるまで、大魔女の元に次々と証拠品を送って生き埋めにした。
大成功
🔵🔵🔵
儀水・芽亜
『エンドテイク』。確かに恐ろしい能力ですが、意識がなければ発動出来ませんよね。
まずは「全力魔法」深睡眠の「属性攻撃」「範囲攻撃」「催眠術」で幻夢クラスターを放ちましょう。
これで眠ってくれますように。
“大魔女”が眠っている間に、そのそばで60秒以上佇んでから、裁断鋏でその首を落としましょう。
眠っている間に即死させれば、『エンドテイク』も出来ないはず。
万が一これを「やり直し」されても、眠りの中へ戻るだけ。そして私に首を切られます。
私の方はそれに気づかないようですが、まあ問題ありません。時間を計って首を落とすだけ。
|眠り《ヒュプノス》は|死《タナトス》の兄弟。つまりはそういうことです。
「下らぬ真似を。私こそが、世界の全て。それを邪魔するものは何人たりとも赦さぬ」
ガラクタに生き埋めになっていた大魔女が巨竜の顎からブレスを吐いて脱出し、戦闘経験を積んだだけ能力を高めた。
「『エンドテイク』。確かに恐ろしい能力ですが、意識がなければ発動出来ませんよね」
儀水・芽亜(共に見る希望の夢/『|夢可有郷《ザナドゥ》』・f35644)は全力でユーベルコード『幻夢クラスター』を発動し、虹色の炸裂弾を撃ち出した。
「これで眠ってくれますように」
虹を生み出すような爆発を起こし、深睡眠へと大魔女を誘う。
「この眠りは………」
大魔女の巨体がうつらうつらと傾き眠りに落ちた。
(眠ってくれました。後は待つだけです……)
その傍で60秒以上佇んで、時間を戻されても眠った状態にする。
「万が一これを「やり直し」されても、眠りの中へ戻るだけ。そして私に首を切られます。私の方はそれに気づかないようですが、まあ問題ありません。時間を計って首を落とすだけ。|眠り《ヒュプノス》は|死《タナトス》の兄弟。つまりはそういうことです」
時間経過とともに行動を開始する。
「眠っている間に即死させれば、『エンドテイク』も出来ないはず」
大魔女が眠っている間に、その大きく太い首に【裁断鋏『Gemeinde』】を当てて首を落とそうと刃を通した。
「硬いっ」
しかし強化されている大魔女の首は金属のように硬い。しつこく何度も切断せんと力を込めると少しずつ傷が深まって血が流れていく。
「私が眠っている間に殺そうとしたか、だが私は簡単に死にはしない……」
痛みに大魔女が目を覚ます、そして優れた勝負勘から時を巻き戻しても無駄だと悟る。
「時間を戻せば眠った状態に戻るか、よく考えたものだ。だがこの程度の傷ならば問題ない。このまま時間を続けるとしよう!」
巨竜の頭が見下ろし、口から魔力のブレスを放つ。
「そう簡単には倒せませんか」
芽亜は防御態勢を取るが、魔力の奔流に押し流されて距離を離された。
大成功
🔵🔵🔵
マシュマローネ・アラモード
◎
【エンドテイカー】
攻略の鍵はユーベルコード。
猛攻を掻い潜る為に、斥力フィールド(吹き飛ばし)を展開して、高速移動で回避しながらの時間稼ぎ。
(ドレスに内蔵されたクロックでエンドテイカーを確認したら、UCで反撃にでましょう)
【時空の調停者】
UC、時空の調停者。
あなたのやり直した過去は私が巻き戻しましたわ。
強化術の効力も増やせませんわ、『自分しか出来ない』業などありませんわ。
『60秒』の縛りの中で踊りましょうか。
私の戦鎚の一撃はインパクトと吹き飛ばしの二重の衝撃、やり直しても、巻き戻せば、ダメージは残り続けます。
さぁ、『望む未来は描けましたか?』
「お前達は何をするかわからぬ。ならば近づく前に排除するまで」
大魔女はさらに強化を施し、巨竜が大きく口を開けて魔力の奔流を放った。
「攻略の鍵はユーベルコード。やってみせますわ!」
マシュマローネ・アラモード(第十二皇女『兎の皇女』・f38748)はまずは敵の先制攻撃を掻い潜ろうと、【キネティック・リパルサー】を構え斥力フィールドを展開して動き回る。吹き荒れるブレスの中を高速移動でギリギリを回避していく。
「よく避ける。ならば時間を戻すとしよう」
大魔女は世界に干渉し60秒ほど時間を戻し、マシュマローネがぎりぎりでブレスを回避していたところに魔力弾を叩きつけて動きを止め、ブレスを直撃させて吹き飛ばした。
「逃げ回っても無駄だ。必ず最後に私の攻撃は当たる」
ニヤリと笑みを浮かべ、大魔女はマシュマローネを見下ろす。
「どうやら時を戻されたようですわ。それならここから反撃ですわ」
マシュマローネは倒れたまま掌を敵に向けてユーベルコード『時空の調停者』を発動し、寿命を消耗しながら相手を過去に巻き戻す。
「あなたのやり直した過去は私が巻き戻しましたわ。強化術の効力も増やせませんわ、『自分しか出来ない』業などありませんわ」
「お前達は何をするかわからぬ――」
一分以上の時が戻り、記憶も戻った大魔女が自らを強化しようとしたところへ、マシュマローネは斥力の反動を利用して飛び込みエンジン全開で加速した杵をフルスイングで顔面に叩き込む。
「なっ!!!」
不意打ちを受けて大魔女の巨体が仰け反る。
「『60秒』の縛りの中で踊りましょうか」
マシュマローネは連続して打撃を叩き込み顔を変形させる。
「私の戦鎚の一撃はインパクトと吹き飛ばしの二重の衝撃、やり直しても、巻き戻せば、ダメージは残り続けます。さぁ、『望む未来は描けましたか?』」
「なるほど、そちらも限定的に時を操るのか。だが残念だが、そちらの効力は世界のごく一部のみ。私は世界そのものを巻き戻す。ならばまともにやり合わぬが正解だ」
打撃を受けながら思考する大魔女は時間を巻き戻し、マシュマローネの打撃に割り込むと至近距離からブレスを叩きつけ、一瞬意識を奪うと距離を強引に離して戦場から追い払った。
大成功
🔵🔵🔵
ベルト・ラムバルド
アドリブ上等
相手は魔女か!しかも時間を巻き戻すとは!性悪な奴!
…だがな…それでもベルト・ラムバルドは戦わねばならんのよ!行くぞ!
キャバリア操縦し二刀の剣を振るい突撃!
卑怯ものめ!だったらこちらも奥の手よ!
全身からカリスマオーラを放ちその存在感と悪目立ちで敵を目潰しだ!
一分だろうが三分巻き戻そうがピカピカ光って見えなきゃ意味がない!
それだけじゃないぞ!
キャバリアの情報収集と戦闘演算で瞬時に貴様の動きを見破り
私の瞬間思考力で貴様を素早く攻撃する!
さらに!我がUCで貴様と戦えば戦う程、私は強くなる!
根競べだ!貴様にそんな根性があるとは思えんがな!
魔女め!二刀の剣でその目を突き刺しほんとの目潰しだー!
「相手は魔女か! しかも時間を巻き戻すとは! 性悪な奴! ……だがな……それでもベルト・ラムバルドは戦わねばならんのよ! 行くぞ!」
どれほどの強敵であっても引く訳にはいかぬと、ベルト・ラムバルド(自称、光明の宇宙暗黒騎士・f36452)は暗黒騎士風【キャバリア『パロメデス』】に搭乗し、二刀の剣を構えるとユーベルコード『ハイカラ・バトルセンス』を発動して突撃する。
「メイガスか? そのような玩具を持ち出して私の相手になるとでも?」
嘲笑う大魔女は自らを強化し、竜の口が大きく開きブレスが放たれる。それを回避してベルトは懐に飛び込む。
「時は我が意のまま……やり直せば済むだけのこと」
大魔女は数十秒時間を戻し、ブレスによる攻撃をやり直して今度は動きを予測して逃げ場を潰しパロメデスを吹き飛ばした。
「これは!」
こちらの動きを知っていたような攻撃に時間を戻されたのだと見当をつける。
「卑怯ものめ! だったらこちらも奥の手よ!」
ベルトは機体を起こし、全身から眩い閃光のような【ハイパーカリスマオーラ】を放ち、その存在感と悪目立ちで敵の視界を潰す。
「この光は! 目が見えぬ!」
「一分だろうが三分巻き戻そうがピカピカ光って見えなきゃ意味がない!」
竜の顎からブレスが撒き散らされるがパロメデスには当たらない。
「それだけじゃないぞ! キャバリアの情報収集と戦闘演算で瞬時に貴様の動きを見破り、私の瞬間思考力で貴様を素早く攻撃する!」
ベルトは背後に回り込んで二刀による斬撃を浴びせる。そしてすぐに移動し反撃をかわした。
「さらに! 我がUCで貴様と戦えば戦う程、私は強くなる!」
パロメデスの動きはどんどんキレを増し、斬撃は深く傷を刻むようになっていく。
「根競べだ! 貴様にそんな根性があるとは思えんがな!」
「…………」
黙したまま大魔女は攻撃を受け続ける。
「魔女め! 二刀の剣でその目を突き刺しほんとの目潰しだー!」
ベルトが機体を跳躍させて巨大な両目に二刀を突き立てた。
「時は戻る――」
そこで大魔女が数秒だけ時を戻し、パロメデスが跳躍した瞬間にブレスをカウンターで放ち吹き飛ばした。
「メイガス如きにこれほど手傷を負うとは……」
大魔女は忌々しそうに血を吐き捨てた。
大成功
🔵🔵🔵
霧崎・紫苑
時の巻き戻しか
反則じみた能力だが対処できぬ相手ではない
敵の先手は自己強化
恐らくは強化した肉体で何らかの攻撃を仕掛けてくるのだろう
毒や魔術、呪詛の類は対BCM兵器用防護服を犠牲に耐え、物理的な攻撃に関しては全力の【怪力】で義手による鉄拳を繰り出し相殺
その後、直ぐにUC発動
貴様がオブリビオンである以上、約2分間は超常の力が使えなくなる
UCであろうと、エンドテイカー能力であろうとな
その間、俺は装備した全ての武器と火器で攻撃だ
もはや貴様は単なるデカいだけの化け物に過ぎん
2分後にUCを解除し撤退
60秒前は貴様が圧倒的不利な条件下
下手をすれば今度は1分以内に撃破されるかもしれんが、それでも時を戻すか?
「時の巻き戻しか。反則じみた能力だが対処できぬ相手ではない」
霧崎・紫苑(機械仕掛けの闇医者・f32327)はどんな能力であってもやりようはあると自信を持って戦場に姿をみせる。
(敵の先手は自己強化。恐らくは強化した肉体で何らかの攻撃を仕掛けてくるのだろう)
そう予測して【対BCM兵器用防護服】を着ていた。
「私に歯向かう忌々しい存在よ。この場で全て滅ぼしてやろう!」
傷を負った大魔女は油断せず自己強化して魔術を用い無数の呪いを放った。
「予測通り――」
それに耐えて防護服がぼろぼろになってくると、痺れを切らした大魔女は巨龍に襲い掛からせる。それを紫苑は右腕の【万能医療義手】で思いきり殴りつけ、怪力で牙を逸らした。
「先制攻撃は凌いだ。ここからは反撃といこう」
敵の攻撃の切れ目にすぐに紫苑がユーベルコード『|AOS《アンチ・オブリビオンストーム》システム起動』を発動し、動力炉であるヤルダバオート・コアからアンチ・オブリビオンストームを放出する。
「これは……私の力が使えない?」
「貴様がオブリビオンである以上、約2分間は超常の力が使えなくなる。UCであろうと、エンドテイカー能力であろうとな」
怪訝な顔で辺りを見回す大魔女に、紫苑が説明しながら義手の指先を向けた。戦端が開放され小型ミサイルが連続して発射され、次々と爆発を起こして大魔女の巨体が欠けていく。
「もはや貴様は単なるデカいだけの化け物に過ぎん」
「このような奥の手を持っていたか……」
大魔女は抵抗せず巨竜を盾にするように身を守る。構わず紫苑は容赦なくさまざまな弾を撃ち込んで粉砕していった。
長く感じられる2分が経過すると共にここが限界だと紫苑はUCを解除し撤退する。
「逃がすと思うか!」
抵抗するよりもじっと耐えた方が被害が少ないと、勝負勘で判断した魔女は攻撃を凌ぎ時間を操り反撃に出ようとする。
「60秒前は貴様が圧倒的不利な条件下。下手をすれば今度は1分以内に撃破されるかもしれんが、それでも時を戻すか?」
「ぬっ………」
紫苑の言葉に時を戻すデメリットを十分に理解してしまった大魔女は、手を出せずに睨みつけて見逃した。
大成功
🔵🔵🔵
マウザー・ハイネン
…もはや完全に私利私欲の為ですね。EBにまで作用するなんてどんな変質したんでしょう?
六勇者の味わった絶望…しかし、世界を守る為にそれすら踏破してみせましょう。
記憶が失われるのが非常に厄介ですが、発動タイミングは大魔女の動きが急によくなる、等で分かるでしょうか。
やり直し即致命傷を避けるべく距離を取り多重詠唱の氷の魔法で壁を創造して足止め、時間を稼ぎます。
やり直しを感知したらなるべく引き付けてからUC起動。
大魔女のUCと同じUCを氷壁から放つ事でその影響を相殺、能力強化を失った隙をついて大魔女の死角に飛び込んで破魔の力を乗せた全力の氷槍での串刺しを大魔女本体に見舞いましょう。
※アドリブ絡み等お任せ
「……もはや完全に私利私欲の為ですね。エンドブレイカーにまで作用するなんてどんな変質したんでしょう?」
マウザー・ハイネン(霧氷荊の冠・f38913)は時間を巻き戻す能力に脅威を覚える。
「六勇者の味わった絶望……しかし、世界を守る為にそれすら踏破してみせましょう」
倒さねば世界は大魔女に支配されてしまう。エンドブレイカーとしてその時を操る力すらも越えてみせようと挑む。
「時を操る私に挑むか、神に挑むに等しいと知れ」
傷つけられ怒る大魔女は己を強化し、魔術により炎を爆発させ氷の雨を降らせ、大地の牙を突き上げ風の刃を放つ。それをマウザーは冷静に距離を取りながら多重詠唱で氷の魔法を使い、壁を創造して防ぎ躱していく。
(記憶が失われるのが非常に厄介ですが、発動タイミングは大魔女の動きが急によくなる、等で分かるでしょうか)
じっと敵の動きを観察して攻撃を防いでいると大魔女が手を止めた。
「そこだ――」
大魔女が時を戻し魔術のタイミングをずらして、大地から突き出る刃がマウザーの左脚に刺さった。
「やり直しましたね」
マウザーは敵の動きが急に変化したのを見て、ユーベルコード『|応報消失の氷壁《アイスキャンセラー》』を起動し、大魔女の『私こそが、世界の全て。』と同じUCを氷壁から放ち、ぶつけて効果を相殺する。
「なに? 私の強化が消えた?」
「行きます――」
困惑する大魔女が隙を見せたところで、マウザーは懐の視覚に飛び込んで手にした【教皇の氷槍】に破魔の力を乗せて全力で竜の胴体に突き入れる。
「ぐぅうっ! エンドブレイカー如きが何故私に傷をつけられる!!」
「エンドブレイカーだからこそ、終焉に抗えるのです」
大魔女は深く槍を突き刺すマウザーを竜の尾で薙ぎ払い槍を抜く。そこから大量の血が流れ、大地が赤く染まっていった。
「おのれ、忌まわしきエンドブレイカーめ!」
怒りに震える大魔女はマウザーへと呪詛を籠めて睨んだ。
大成功
🔵🔵🔵
ベリル・モルガナイト
本来は。他者を。慈しむための。力を。己が。欲のため。だけに。使い尽くそう。などとは
貴方は。この世界に。とって。間違いのない。邪悪
これ以上。先に。進むことは。許しません
60秒の。やり直し
繰り返す度に。強くなる力
ですが。私は。耐え抜いて。見せましょう
何度。やり直しても。倒れず。立ち続ける姿を
愚策と言われ。笑われるような。手段。でしょう
だからこそ。何度。やり直しても。思い通りに。ならないものが。あるのだと。それを。示して。見せます
その度に。この盾を。振るい。邪悪なる。魔女を。叩き伏せ。ます
「本来は。他者を。慈しむための。力を。己が。欲のため。だけに。使い尽くそう。などとは」
ベリル・モルガナイト(宝石の守護騎士・f09325)は自身の為だけに力を振るう大魔女を見る。
「貴方は。この世界に。とって。間違いのない。邪悪。これ以上。先に。進むことは。許しません」
世界を好きにはさせないと、完全武装で邪悪に挑む。
「世界は私のもの。私が好きにしたところで何が悪いというのか?」
大魔女はそれがちっとも悪いことだなどと思わず、力で支配しようとエンドテイカー能力で自身を強化する。
「だから私の世界にお前達は必要ない。ここで消え去れ!」
大魔女は魔術を使い炎の雨を降らせ、氷の刃を大地から生やす。それをベリルは【煌宝の盾】で受け止め、止め切れぬものは纏う【宝玉の煌鎧】で凌ぐ。
「守りが固いか、ならばやり直しだ」
魔女が時を60秒戻し違う術で攻撃する。突風と落とし穴によって動きを封じ、それから炎を爆発させる。
「60秒の。やり直し。繰り返す度に。強くなる力。ですが。私は。耐え抜いて。見せましょう」
記憶の巻き戻っているベリルはただただ繰り出される攻撃を防ぎ続ける。
「何度。やり直しても。倒れず。立ち続ける姿を。愚策と言われ。笑われるような。手段。でしょう。だからこそ。何度。やり直しても。思い通りに。ならないものが。あるのだと。それを。示して。見せます」
堅牢な防御によって致命傷を避け、多種多様な攻撃を凌ぎ続けた。
「しつこい。だが守っているだけならば時を戻す必要もない。一方的に叩き伏せてやろう」
大魔女は次々と魔術を駆使し、さらには竜のブレスを浴びせる。それをベリルはユーベルコード『|是は勇猛なりし覚悟の盾なれば《モルガナイト・プロテクト》』を発動して盾で受け止める。それは命を削りながら行うギリギリの攻防――。
「そろそろ終わりか……なんだ? 強化が解けただと?」
「何度でも。この盾を。振るい。邪悪なる。魔女を。叩き伏せ。ます」
相手の能力を封じると、ベリルは体当たりするように盾を叩きつけ大魔女の巨体を吹き飛ばした。
大成功
🔵🔵🔵
霧島・絶奈
◆心情
「望む未来を求めた不屈」と呼ぶには、貴女のソレは醜過ぎます
せめて愉しみましょう
何度でも繰り返す、貴女の心が折れるまでの『|逢瀬《60秒》』を
◆行動
60秒に設定した振動型アラームを用意
先制攻撃対策として【限界突破】する程【各種耐性】を高めた【オーラ防御】を多重展開
更に【罠使い】として持ちこんだ複数の「白燐発煙弾」を【衝撃波】で戦場内に投射
「魔法で敵を識別するサーモバリック爆薬」も複数個設置
速く成る程に罠に掛かり易くなり…
折角の攻撃力も捉えられなければ意味が無く…
硬度が上がっても灼熱には耐えられず…
勝負勘すら無視する程の物量をお見舞いしましょう
届いた所で簡単に突破される程易い護りではありませんが…
…さて、時間ですね
では反撃と参りましょう
<真の姿を開放>
『涅槃寂静』にて「死」属性の「劫火」を行使し【範囲攻撃】
世界の全てを騙るならば、当然其の滅びすらも内包しているべきです
更に【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
「私の邪魔をするな! お前達も目的の為には手段を選ばぬだろう? 私も同じだ。故に私はここで勝利し全てを一からやり直す!」
大きく傷つきながらも大魔女は最後まで諦めず、この場を生き残れば幾らでもやり直せるのだと不屈の意思を見せる。
「「望む未来を求めた不屈」と呼ぶには、貴女のソレは醜過ぎます。せめて愉しみましょう。何度でも繰り返す、貴女の心が折れるまでの『|逢瀬《60秒》』を」
霧島・絶奈(暗き獣・f20096)は無限の60秒を戦おうと、60秒に設定した振動型アラームを身に着けた。
「折れるのはお前の方だ!」
大魔女が自己強化し魔術によって炎を降らせ、風の刃で渦巻かせる。それに紛れて竜の顎が襲い掛かった。
対して絶奈はさまざまな耐性を持たせたオーラの壁を多重展開して防ぎ、白燐発煙弾を衝撃波で投射して白煙を上げさせ視界を塞ぐ。そして竜の顎を回避してサーモバリック爆薬を設置していった。
「速く成る程に罠に掛かり易くなり……。
折角の攻撃力も捉えられなければ意味が無く……。
硬度が上がっても灼熱には耐えられず……。
勝負勘すら無視する程の物量をお見舞いしましょう」
「煙幕などで逃げられると思うな!」
大魔女が動き煙を吹き飛ばしながら迫ると、足元で爆発が起こって炎に飲まれる。
「罠か! こんなものやり直せばいいだけだ!」
時間を戻し罠に引っ掛からないパターンで絶奈に迫る。
「罠に掛からない……どうやら時間を戻したようですね。届いた所で簡単に突破される程易い護りではありませんが……」
絶奈が推測しながら竜のブレスをオーラで受け止めていると、アラームが震えて時間を教えてくれた。
「……さて、時間ですね。では反撃と参りましょう」
絶奈は真の姿を開放し、神の姿となって圧倒的な神気を纏う。
「その力、この世界とは違う世界のものか!」
大魔女は警戒し身を守るように魔術で氷の防壁を築いた。
「世界の全てを騙るならば、当然其の滅びすらも内包しているべきです」
絶奈がユーベルコード『|涅槃寂静《ヨクト》』を行使し、森羅万象を操り黒き劫火を生み出した。それがあっさりと氷を溶かし大魔女の巨体を包み燃えあがらせた。
「ぐあっ!! これは生命を蝕む炎か!」
その死を宿す性質に気付き、大魔女は回復の魔術で対抗しながら後退する。だが炎は体内まで侵食した。
「これは拙い! 時を戻す!」
大魔女はユーベルコードを使われる前に時を戻した。だがそこは絶奈のトラップの中。ユーベルコードを使われる前に仕留めようとしても、思うようにいかずに同じ結果を繰り返す。
「どうしてだ! 上手くいかない! 失敗失敗失敗失敗!!! 何度やっても失敗してしまう!!」
大魔女は既に嵌った状態で、やり直しても死の劫火に焼かれてしまう。
「もう諦めましたか? 貴女からすれば数時間、いえ、数日だったとしても、私からすれば60秒の出来事です」
絶奈の体感ではまだまだ時間は経っていない。対照的に憔悴したような顔で大魔女は叫ぶ。
「諦めぬ!! ここを生き延びて、何もかもをやり直すのだ!!!」
焼かれながら劫火を突破し、全身のあちこちを黒焦げになりながらも執念で脱出した。
「成程。長き雌伏の時を過ごしただけの事はあります。ですが、我々猟兵と出会った時点で貴女は詰んでいるのです」
絶奈は大魔女が逃げる先に待ち構える猟兵の姿を視界に捉えていた。
大成功
🔵🔵🔵
暗都・魎夜
ルシア(f39038)と参加
【心情】
改めて「11の獣」ってのはバリエーションに富んだ連中だな
これと戦ってたエンドブレイカーたち、本気で大変だったのはわかるぜ
「(ラハムに)別にてめえに対する恨みだなんだはねえよ」
「俺は単に古い恩義を返しに来ただけの、通りすがりの能力者さ、覚えておきな! イグニッション!」
※ルシアには「かつての戦い」の頃、助けられた恩義がある
外見はさておき年は近い
【戦闘】
魔法円の場所を「心眼」で察知して「見切り」
「殺気」を込めた「斬撃波」で、むしろ戦意を削ぎ、勝てないんじゃないかと思わせる
先制攻撃を凌いだらUCを発動
こうなった以上、俺を殺しても終わらないぜ?
「オリジナルの生命賛歌破ろうとした奴らは半日以上戦い続ける気だったみてえだが、記録更新する気力はあるかい?」
その後は「フェイント」を混ぜて「リミッター解除」「限界突破」で攻撃
どこ狙うかはスマホのダイスアプリを使ってあえてランダムで選択
「(ルシアに)後は任せたぜ!」
師匠が言ってたぜ、"仲間の絆は最強の武器"ってな!
ルシア・ナドソコル
暗都・魎夜(f35256)と参加
【心情】
この決戦、あっちこっちで二度と見たくなかった顔が出てきますが、これは極めつけですね
でも、ここで終わらせましょう
そして、僕は改めてこの大地の調査を始めるんです
【対策】
持久戦を心掛けます
「気配感知」「軽業」で死の魔法円を回避しつつ
隙を見てけん制として足の同じ場所を攻撃して致命打にならぬよう「凍結攻撃」で「部位破壊」
同じ場所を攻撃するのは60秒以上経過してから
長引くので、希少植物の「薬品調合」で体力を回復させながらの戦闘
【戦闘】
「頼りにしています、魎夜」
先制攻撃がひと段落して、決して必殺の一撃は狙わず、少しずつ体力を削ぎます
ラハムの体力が弱ってきたらと判断したら、一気に決着をつけに行きます
「武器に魔法を纏う」「叩き割り」「なぎ払い」でUCを叩き込む
多分、お前はこの1分も繰り返す
だが、結果だけを求めるエンドテイカーでは、誠の行動を決して滅ぼせない
どっちが勝つか、「気合い」の勝負だ!
「お前の押し付ける結末に従う者はいない。僕の旅の行き先は、僕だけが決める!」
「この決戦、あっちこっちで二度と見たくなかった顔が出てきますが、これは極めつけですね」
ルシア・ナドソコル(自由と冒険を求めて・f39038)は敵の姿を見て顔をしかめた。
「でも、ここで終わらせましょう。そして、僕は改めてこの大地の調査を始めるんです」
今度こそきっちり終わらせて、思うがままに世界を旅するのだと大魔女に挑む。
「改めて「11の獣」ってのはバリエーションに富んだ連中だな」
暗都・魎夜(全てを壊し全てを繋ぐ・f35256)は竜と一体化したような巨大な魔女を見上げる。
「これと戦ってたエンドブレイカーたち、本気で大変だったのはわかるぜ」
見た目だけでなくその能力も多種多様。そんな敵と戦っていたエンドブレイカーの苦労が実感できた。
「お前達猟兵はこの世界の者ではなかろう……何故命を懸けて私と戦うのだ?」
傷つき焼け焦げた大魔女は理解できないと首を振る。
「別にてめえに対する恨みだなんだはねえよ」
魎夜は特別な因縁はなく、視線をルシアに向けた。
「俺は単に古い恩義を返しに来ただけの、通りすがりの能力者さ、覚えておきな! イグニッション!」
「かつての戦い」の頃、助けられた恩義の為に戦うのだと、イグニッションカードを使って一瞬にして【魔召機甲イグナイトバイザー・ツヴァイ】を装着した。
「お前達は既に私の手の中だ。こうして会話している間にも、既に死は迫っている」
大魔女が時間を戻し、二人の立っている場所に仕掛けた死の魔法円を起爆する。光が円を描き二人を呑み込もうと広がった――。
「仕掛けてきます!」
「不意を突いたつもりだろうが、来るとわかっていれば避けられる!」
ルシアと魎夜はそれを察知して飛び退く。
「もう一度だ」
時間を巻き戻し大魔女は違う場所に仕掛ける。だがそれも純粋な察知能力と反射神経で躱される。
「このタイミングでは失敗するか。ではこれでどうだ」
大魔女は必殺の機会を見つけようと幾通りも罠を仕掛け直し、ルシアと魎夜が回避していく行動を観察する。
そしてずらしながら攻撃を繰り返すが、何度やっても当たらない。
「焦った方の負けです。持久戦に粘り勝ちましょう」
「こんなもんか? 好きなだけ攻撃してこいよ」
それどころかルシアは短剣【蒼氷刃】を振るい凍らせ、魎夜は魔剣【滅びの業火】を振るって殺気を込めた斬撃波を飛ばし、戦意を削ぎ、このまま続けても勝てないんじゃないかと思わせる。
「当たらぬ……暫し様子を見るとするか」
このままでは当たる未来が想像できないと大魔女が攻撃の手を止める。
「お疲れのようだな。ならこちらの番だ!」
攻撃を凌ぐと魎夜がユーベルコード『疑似式・生命讃歌』を発動し、溢れる生命のエネルギーを纏い真の姿へと変身する。
「その力は!?」
「こうなった以上、俺を殺しても終わらないぜ?」
魎夜が高速で接近すると魔剣を振るい深く竜の胴体を斬り、さらには手甲で殴りつける。
「やり直しだ!」
すぐに大魔女が時を戻すが、竜のブレスで対抗しようとしても、ダメージを受けずに突破され違う場所を斬られてしまう。
「オリジナルの生命賛歌破ろうとした奴らは半日以上戦い続ける気だったみてえだが、記録更新する気力はあるかい?」
ニヤリと魎夜が笑い、ダメージも疲労も全てを後回しに動き続けて大魔女の全身を斬って殴っていく。
「頼りにしています、魎夜」
その間にルシアは希少植物の「薬品調合」で体力を回復し、連携して短剣を振るい敵の身体を削っていく。一つ一つダメージを重ねて60秒という時間を経過して戦闘を継続させた。
「ちまちまと! これでは何度時を戻しても意味がない!」
大ダメージの一撃を躱すのではなく、小さな攻撃の連続に戻しても戻してもダメージを受けてしまう。
「鬱陶しい……だがそろそろパターンが読めて来た」
何度も繰り返すことで大魔女は二人の攻撃を予測し始める。
「頭は良い様だが、完全ランダムなら読みようがねえだろ?」
魎夜はスマホのダイスアプリを使ってあえてランダムで選択で狙う場所を変え、不規則な攻撃で予測を外す。
「パターンが変わった!?」
狼狽える大魔女に魎夜はリミッターを解除し限界を超えた手甲の一撃を叩き込む。
「やり直してもやり直しても! しつこい!」
大魔女が時間を戻しても魎夜が執拗に攻めて傷が増えていく。
「そろそろですね。一気に決着を狙いましょう」
敵のダメージ蓄積すると、ルシアが短剣を【紅炎刃】に持ち替えユーベルコード『フェニックスダイブ』を発動し、不死鳥の炎を纏って突撃し炎の斬撃を浴びせて顔を大きく切り裂き燃やした。
「やり直しだ!」
時を戻した大魔女はルシアをブレスで撃ち落とそうとするが、それを躱して竜の顔を切り裂いた。
「多分、お前はこの1分も繰り返す。だが、結果だけを求めるエンドテイカーでは、誠の行動を決して滅ぼせない。どっちが勝つか、「気合い」の勝負だ!」
何度やり直されても全力を尽くして大魔女を傷つけていく。
「お前の押し付ける結末に従う者はいない。僕の旅の行き先は、僕だけが決める!」
ルシアが不死鳥の如く何度も何度も繰り返される時間の中で、諦めずに戦い続けた。
「いい加減にしろ! ぐぅっ!!!!」
ルシアに意識が向いている隙に、魎夜の手甲が大きく竜の胴体に食い込み体勢を崩した。
「後は任せたぜ!」
「これが僕たちの進む未来だ!」
魎夜が飛び退くと、入れ替わるようにルシアが突っ込み燃えあがる斬撃を振り下ろし、炎の刃が深々と胴体を斬って大地を血に染めた。
「何故だ! 時を操っているのに何故私が押される!!!!」
本来なら胴体を切断された致命的な一撃をやり直しで重傷にまで抑えている。だがそれでも何度やり直してもそれ以下にはできなかった。
「師匠が言ってたぜ、"仲間の絆は最強の武器"ってな!」
跳躍した魎夜が正面から大魔女の顔面をぶん殴って巨体を吹っ飛ばした。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
日野・尚人
【ドヴェルグ】
こいつが大魔女スリーピング・ビューティ。
あんたに話が・・・あったんだけど、クリストフのせいで既に聞く耳持ってないじゃないかっ!?
確かに物凄く高飛車な姉ちゃんだけどっ!?
仕方ない話は後だ!
まずは大魔女の先制攻撃を<気配感知>と<心眼>で<見切り>、<ダッシュ>と<軽業>で回避。
余波は|魔力障壁《<オーラ防御>》で<受け流し>て、あーちゃんとポーラが危険なら何が何でも<かばう>ぞ!
ユスミを庇うのはクリストフの役目だよな?
で、俺はあいつに少し用があって・・・Σばっ!?|ダチ《大空を覆うもの》との約束だよっ!?
そんな訳で≪大気の支配者≫を発動。
約束通りお前を大魔女の所まで連れて来てやったぜ?
だけど・・・俺をダチだと思ってくれるなら信じて力を貸してくれ!悪いようにはしない!
エンドテイカー能力を封じたら決着の時だ!
行くぜポーラ、大空を覆うもの!
あーちゃん、クリストフ、ユスミ、援護を頼む!
<ダッシュ>で駆け寄り、勢いを乗せた<連続コンボ>を食らえ!
大魔女!誤っちまった道を今こそやり直せ!
クリストフ・フロイデンベルク
【ドヴェルグ】※アドリブ大歓迎
貴様が世界の全てだと?
その傲慢さはラハムと融合した故か、はたまた元からか……
くくく、どちらにしろ思い上がりも甚だしいという事を身を以て分からせてやろう。
先ずは彼奴の|攻撃に耐え《激痛耐性》つつ、|神聖魔法《【祈り】》で私達の|身体能力を強化《【怪力+オーラ防御+ダッシュ+集中力+限界突破】》。
|ユスミ、私の陰に隠れていろ《【かばう】》。
む?|何だ小僧《尚人》?
この女に用がある……ふむ、|小娘達《アイシャ&ポーラ》の眼前で堂々と浮気か?
中々に強烈な印象の女ではあるが、私はユスミ以外に興味は無いな。
・
・
・
ふ、冗談だ。
【禁呪】に属する【召喚術】で異形共を召喚し|援護してやる《【集団戦術】》、好きにすると良い。
しかし問題はやり直しの力……ならば【嚮後の聖域】を展開。
失われた過去の歪みをも正す清浄なる光……
世界の加護に満ち溢れたこの空間は貴様ご自慢の能力を封じるのにお誂え向きだろう?
さあ、ユスミ……やるぞ。
(ユスミの肩を抱き、召喚された神杖ガンバンテインに手を添える)
ユスミ・アルカネン
【ドヴェルグ】アドリブ歓迎
魔女は強欲であってはダメ。傲慢であってはダメ。
過去をやり直させはしない。
…ダメだよ、ポーラさん。
先制攻撃への対策は、【全力魔法】で【第六感】と【オーラ防御】で対応。
でも基本皆に頼る。
耐え忍んだら、UC【破魔の神杖】を発動。自分の持つ|ガンバンテイン《お土産》が、|ガンバンテイン《ホンモノ》に。
「これが本物のガンバンテイン…。とても凄い、大きい魔力で溢れてる…」
持つ手がぶれる、制御が難しい。だけど、これが使えないと倒せない。
「巻き戻しの力は使わせない。それ以外の攻撃も、みんな封じ込めて……ッ」
普段以上の力を引き出した事で、イドの先の人格が現れる。
ユスミの力が一瞬抜けるが、柚澄がすぐにその姿勢を持ち直す。
魔神を克服した魔女、ここのユスミじゃない別世界の柚澄。その膨大な魔力で杖の力を引き出す。
側にいたクリストフを見て、そして一言。
「きみがユスミちゃんの将来の旦那様?そんな細い腕で、ユスミちゃんを抱っこできる?」
事が済めば柚澄は消える。そしてユスミは何も知らない。
アイシャ・ソルラフィス
【ドヴェルグ】
先制攻撃は【全力魔法+盾受け】による防御と…
『死の魔法円』は【呪詛耐性】で耐え、
『隕石』は【受け流し】、
『身体強化と勝負勘』は【第六感】と【幸運】で回避します
みんなの怪我は【全力魔法+医術+救助活動+なぎ払い】で範囲回復魔法を飛ばして治癒
ボクにはエンドテイカーを防ぐ手段はないけれど、みんなにはある。
なのでそのみんなのUCをボクのUCで強化することで、エンドテイカー対策とさせてもらうよ!
(冗談交じりに)尚くんが大魔女さんを口説こうと……あ? 違うの?
尚くんってほんと義理堅いんだから!
尚くんに言われるまでもなく後衛から|【全力魔法+属性攻撃】《精霊魔法》で援護!
背中は任せて!
ポーラリア・ベル
【ドヴェルグ】アドリブ歓迎
尚人→なおなお アイシャ→あいあい クリストフ→くりすとー
ユスミ→ゆすみん
何度でもやり直せる魔女さんだなんて!ポーラも欲しいなそういうの。
おっかないけど倒さなくちゃ、みんな、大丈夫!?ポーラはちょっと微妙だけど!
転送される前から【天候操作】【凍結攻撃】【全力魔法】で、
死の魔法円を光で歪ませて逸らすバリアと、
隕石が滑って逸れる氷のバリアを展開し、
魔女さんの各種先制攻撃は【残像】と【見切り】で滑るように回避して止めさせるよ!
え、どうしたのなおなお!?あの魔女さんが恋人さん…じゃないよね!?
違うんだ!うわあ大空さんだ!戻されないように頑張らなくちゃ
しのぎ切ったらUC『絶対冷凍』で凍らせるわ!
空間も時間も凍らせて、1分以上凍らせられたらあたしの勝ちよ!
あいあいの力で強化されたオーバーフリーズなら、時間だってカチコチなんだから!
何度繰り返しても凍ったままにしてあげるの!
止まっている間に他の皆がユーベルコードを封じてくれたら
後は【凍結攻撃】の氷魔法で攻撃してとどめなの!
「大きいね……でも負けられない!」
アイシャ・ソルラフィス(隣ん家の尚くんを毎朝起こす当番終身名誉顧問(願望)・f06524)は巨大な竜と一体化したような大魔女を見上げ、恐ろしさを感じながらも『ドヴェルグ』の仲間と一緒なら大丈夫と勇気を胸に決戦に挑む。
「魔女は強欲であってはダメ。傲慢であってはダメ。過去をやり直させはしない」
魔女としての教えをユスミ・アルカネン(Trollkvinna av Suomi・f19249)が説く。
「何度でもやり直せる魔女さんだなんて! ポーラも欲しいなそういうの」
「……ダメだよ、ポーラさん」
ポーラリア・ベル(冬告精・f06947)が何か失敗した時に便利そうでいいなというと、ユスミが諭すように声をかけた。
「ゆすみんがそう言うなら諦めるわ! おっかないけど倒さなくちゃ、みんな、大丈夫!? ポーラはちょっと微妙だけど!」
ポーラリアは彼我の大きさの差とその邪悪な魔力を感じ、大丈夫じゃないかもと不安になった。
「私こそ世界の支配者。世界の全て。逆らうお前達はいらぬ。虫けらのように消え去れ……」
大魔女は全身がぼろぼろになっても圧倒的な魔力を放ち、空気を震わせて濃密な殺気で周囲を覆った。
「貴様が世界の全てだと?」
クリストフ・フロイデンベルク(堕ちた聖者・f16927)が呆れたように敵の巨大な顔を見上げる。
「その傲慢さはラハムと融合した故か、はたまた元からか……くくく、どちらにしろ思い上がりも甚だしいという事を身を以て分からせてやろう」
下からなのに見下ろすような態度で堂々と言い放つ。
「思い上がりだと? 時を支配する私の力に勝てるつもりか! どちらが思い上がっているのかその身に教えてやろう!」
溜まりに溜まった憤懣をぶつけるように大魔女はその身を強化して、爆発的な魔力を放出した。息を吸うように魔術が形成され竜の顎からさまざまな属性のブレスが放たれる。
「先ずは彼奴の|攻撃に耐え《激痛耐性》つつ、|神聖魔法《【祈り】》で私達の|身体能力を強化《【怪力+オーラ防御+ダッシュ+集中力+限界突破】》。|ユスミ、私の陰に隠れていろ《【かばう】》」
それに対して素早くクリストフは次々と手を打ち、強烈なブレスに耐えてユスミを背に守る。
「ありがとうクリストフさん」
ユスミは頼りになる背中を見て安心して守られていた。
「先制攻撃が来るよ! 防御しよう!」
アイシャもまた愛用の杖【イルミンスール(irminsul)】を構え、全力で魔力障壁を築いてブレスの嵐を受け止める。
「こいつが大魔女スリーピング・ビューティ。あんたに話が……あったんだけど、クリストフのせいで既に聞く耳持ってないじゃないかっ!?」
日野・尚人(あーちゃんの早朝襲撃に断固抵抗する会終身(?)会長・f01298)が話かけようとするが、最早そんな状況ではなくなっていた。
「む?|何だ小僧《尚人》? この女に用がある……ふむ、|小娘達《アイシャ&ポーラ》の眼前で堂々と浮気か? 中々に強烈な印象の女ではあるが、私はユスミ以外に興味は無いな」
「確かに物凄く高飛車な姉ちゃんだけどっ!?」
クリストフがこんなところで修羅場かと溜息を吐いて呆れると、尚人がそうじゃないと叫んだ。
「……………ふ、冗談だ」
「冗談に聞こえない!」
物凄く含みのある間を入れてクリストフは笑みを浮かべ、尚人が掛け合いのようにツッコミを入れる。
「何を戯れ合っておるか、遺失魔術で纏めて消し飛べ!!」
大魔女が魔力を空に放ち、無数の隕石が召喚されて落下してくる。
「仕方ない話は後だ!」
尚人はまずは戦闘だと、天より雨のように降り注ぐ隕石群を見上げた。どの軌道を見切り直撃を避けようと動き回り、落下して爆発する衝撃波は|魔力障壁《<オーラ防御>》で受け流す。
「こっちは大丈夫そうだけど、みんなは――」
回避行動を取りながら尚人が仲間へと視線を向ける。
「当たったら潰れちゃうよ!」
アイシャが直撃を受けないように魔法の壁を空に張って軌道を逸らす。
「当たったらぺちゃんこなの! 氷のバリアで逸らさなくっちゃ!」
ポーラリアはバリアを展開し隕石を滑らせて軌道を変え、何もない場所へと着弾させた。
「大丈夫か! 俺の後ろに!」
そこへ尚人が割り込み障壁で攻撃を受け止める。強烈な衝撃を受けながらも何が何でも守ってみせると踏み止まった。そしてちらりとユスミが視界の端に入る。
「ユスミを庇うのはクリストフの役目だよな?」
少し視線を動かすと、その傍にはクリストフの姿もあった。決して傷つかせないと全力で守っていた。
「|援護してやる《【集団戦術】》、好きにすると良い」
クリストフが禁呪に属する召喚術で異形共を召喚し仲間の援護に向かわせる。それらが手助けして隕石の衝撃波から仲間達を守った。
「世界の支配者に歯向かう愚か者よ。お前達は既に死に足を踏み入れている」
大魔女が時間をやり直して死の魔法円を設置し起爆させた。地面が光り魔法円が描かれる。
「こっちももうバリアを張ってあるよ!」
事前にポーラリアが光のバリアを張り、同じ光で歪ませ円を逸らして範囲に入らないように細工をしてあった。
「私の罠を予測していたというのか!」
大魔女はここぞという必殺の罠が失敗して驚愕する。
「みんなの怪我はボクが治すよ!」
敵の攻撃が止むとアイシャが回復魔法を飛ばして、仲間を庇って傷ついた尚人とクリストフを治療する。
「で、俺はあいつに少し用があって……」
尚人が前に出て大魔女と話をしようとする。
「尚くんが大魔女さんを口説こうと……あ? 違うの?」
「え、どうしたのなおなお!? あの魔女さんが恋人さん……じゃないよね!?」
「Σばっ!?|ダチ《大空を覆うもの》との約束だよっ!?」
アイシャが冗談交じりに声をかけると、ポーラリアが本気で信じてしまいそうになり、思いっきり否定しながら混沌とし始めた空気から逃げるように尚人はユーベルコード『|大気の支配者《ドミナートル・アトモォスフェッラ》』を発動し、霧を発生させて濃密な大気を凝縮して巨大な魔竜を呼び出した。
「尚くんってほんと義理堅いんだから!」
「違うんだ! うわあ大空さんだ! 戻されないように頑張らなくちゃ」
そんな姿をアイシャは優しい笑顔で見守り、ポーラリアは安心した顔を驚きに変えて見上げた。
「約束通りお前を大魔女の所まで連れて来てやったぜ? だけど……俺をダチだと思ってくれるなら信じて力を貸してくれ! 悪いようにはしない!」
尚人が|ダチ《大空を覆うもの》に呼びかけると、巨大な魔竜が咆えるように力を放った。それがドヴェルグのメンバーに力を与え状態異常を無効化し、さらには敵の空気を薄くして少しでも力を減らす。
「空気など私は必要としていない。時を戻すまでもない」
然したる痛痒はないと大魔女は平然な顔をして嗤う。
「しかし問題はやり直しの力……ならば【嚮後の聖域】を展開」
クリストフがユーベルコード『|嚮後の聖域《ツークンフティゲス・ハイリヒトゥーム》』を発動し戦場を世界の加護に満ちた聖域に変える。
「失われた過去の歪みをも正す清浄なる光……世界の加護に満ち溢れたこの空間は貴様ご自慢の能力を封じるのにお誂え向きだろう?」
「この空間……何だ。私という存在に干渉を仕掛けているのか。それにお前達に対して強化が施されるようだな?」
大魔女がクリストフの能力を推測する。
「ならば逆にお前達の力を封じてやろう!」
阻止しようと大魔女が弱体化の魔術を放ち、猟兵の力を減少させようとする。しかしそれは無効化された。
「効果が落ちている? ならばもっと強化するだけのこと!」
「ボクにはエンドテイカーを防ぐ手段はないけれど、みんなにはある。なのでそのみんなのUCをボクのUCで強化することで、エンドテイカー対策とさせてもらうよ!」
アイシャがユーベルコード『|大樹の祈り《プレアー・オブ・イルミンスール》』を発動し、イルミンスールが大樹の苗木に変わる。聖痕が輝き仲間達のユーベルコードを強化した。それによって大魔女の弱体化魔術の効果も完全に無効化した。
「今度はこっちの番! 『絶対冷凍』で凍らせるわ!」
ポーラリアがユーベルコード『|絶対冷凍《アブソリュート・オーバーフリーズ》』を発動し、限界超えた冷気で大魔女の居る空間ごと瞬間冷凍する。
「空間も時間も凍らせて、1分以上凍らせられたらあたしの勝ちよ!」
「凍っていく、私の体が……ここで時を戻せば……………」
「あいあいの力で強化されたオーバーフリーズなら、時間だってカチコチなんだから! 何度繰り返しても凍ったままにしてあげるの!」
大魔女が時を戻そうとするが、ポーラリアが全力で凍らせ動きをゆっくりにさせ時間を稼ぐ。
「勝つには時を操る力を封じるしかない……」
ガンバンテインレプリカを手にしたユスミがユーベルコード『|破魔の神杖《ガンバンテイン・リプロダクション》』を発動し、積層型立体魔法陣を描くと手にした|ガンバンテイン《お土産》が|ガンバンテイン《ホンモノ》へと変わる。
「これが本物のガンバンテイン……。とても凄い、大きい魔力で溢れてる……」
重圧すら感じる杖を持つ手がぶれる。制御が難しくこのままでは魔法が使えない。だが、これが使えないと大魔女を仕留めることは出来ない――。
「さあ、ユスミ……やるぞ」
そこへ寄り添ったクリストフがユスミの肩を抱き、神杖ガンバンテインに手を添える。
「巻き戻しの力は使わせない。それ以外の攻撃も、みんな封じ込めて……ッ」
クリストフの優しさに支えられたユスミはガンバンテインの力を引き出す。すると莫大な魔力の奔流が起こり、普段以上の力を引き出した事で、イドの先の人格が現れる。
「大丈夫か?」
ユスミの力が一瞬抜けクリストフが支えるが、柚澄が表に出て体勢を持ち直した。
「きみがユスミちゃんの将来の旦那様? そんな細い腕で、ユスミちゃんを抱っこできる?」
「ふ、当然だ」
しっかりとクリストフが支えると、魔神を克服した魔女、ここのユスミじゃない別世界の柚澄が、その膨大な魔力で杖の力を引き出して放つ。それは仲間の力とも合わさり大魔女の時への干渉を一時的に阻害した。
「……馬鹿な、時が戻せない………だと………」
大魔女が巻き戻しができなくなり声に恐怖が混じる。
「エンドテイカー能力は封じた! 決着の時だ! 行くぜポーラ、大空を覆うもの! あーちゃん、クリストフ、ユスミ、援護を頼む!」
「背中は任せて!」
仲間に呼びかけると尚人がダッシュで駆け出し、アイシャは言われるまでもなく後衛から|【全力魔法+属性攻撃】《精霊魔法》で援護する。
「とどめなの!」
ポーラリアは精霊魔法で強化された氷の槍を飛ばして、凍った大魔女の体を砕いていく。
「動けない間に仕留めてやる!」
精霊魔法で加速して接近すると、尚人はコンバットナイフで竜の体に傷を付け、そこへハンドガンを突きつけて銃弾をぶちこみ傷を深くして内部まで破壊する。
「おのれぇ! 私は世界を支配する神となるのだ! このようなところで小石に躓くなどありえぬ!」
時が戻せなくとも戦えると、大魔女の巨竜の顎からブレスを放つ。
「ユスミちゃんの旦那様ならカッコいいとこを見せてよね」
「任せておけ」
柚澄とクリストフが身を守ろうとする竜の頭を魔法で砕いた。
「やめよ!! 私こそが世界の支配者。私が全てをやり直せば、世界は美しく完璧な姿に生まれ変わるのだ!!」
「大魔女! 誤っちまった道を今こそやり直せ!」
その己が正しいと思っている顔に尚人が銃弾を撃ち込み、頭部を真っ二つに叩き割った。
「ああ、ああああああ………! 長き時間をかけてここまできたのに…………私こそが……世界を………」
大魔女スリーピング・ビューティの頭が落下して砕け散り、その身体もまたぼろぼろと崩壊して塵となった。
「……クリストフさん?」
「おはよう、ユスミ。我々の勝利だ」
柚澄が消えて何も知らないで辺りを見回すユスミに、抱きかかえていたクリストフが優しい笑みを見せて安心させた。するとユスミも力を抜いて体を預け笑顔となる。
「俺達の勝利だ!」
「やったね尚くん!」
「ポーラたちが力を合わせたらおっかない魔女だってやっつけられるの!」
尚人が勝鬨を上げると、アイシャとポーラも跳ねて喜ぶ。
戦いに参加した猟兵達は皆疲れていながらも、勝利に喜びの声を上げた……。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵