それは悪にとっての正義なり
#アルダワ魔法学園
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「いたぞ! あいつだ!」
「逃がすなよ、囲め囲め!」
アルダワ学園の地下迷宮にて、生徒達の一団がとある災魔を追いかけていた。
その相手はふだつきマウス、迷宮のいたる所にデタラメな看板を立て、侵入者を惑わすいたずらネズミである。
最近、この災魔による被害が頻出していたため、我慢の限界に達した一部の生徒達が独断で討伐に来てしまったのだ。
「転校生はいないんだ、油断するなよ」
「へっ、俺たちだって鍛えてるんだ、このぐらいの相手なら……」
一体のふだつきマウスを取り囲み、それぞれ武器を構えて慎重に間合いを詰めていく。
いざ飛びかからんとした、その時。
『待てぇぇぇぇぇぇい!!』
「うわ!?」
「なっ、こいつ、いつの間に!?」
高らかに上げられた声と共に、生徒達とふだつきマウスの間に一人の男が現れた。
その男は、シュバッ! と効果音が付きそうなキレの良さでポーズを取ると、生徒達を睨みつける。
『おのれ災魔共! 無抵抗の一般人を狙うとは、許せん!』
「は……さ、災魔って、俺たちのことか?」
「いやいや、どう見たって災魔はそっち……」
『ふっ、そんな見え透いた嘘に騙されると思ったか! 罪の無い人々に手出しはさせない、この俺、マスク・ド・ブレイズが相手だ!』
ダメだ、言葉は通じるけど会話ができないタイプだ。
即座にそう判断した生徒達は、新たに現れた災魔へと改めて武器を構え直す。
ふだつきマウスよりは手強そうだが、それでも相手は一体。
人数はこちらの方が圧倒的に多い、油断さえしなければ、きっと勝てるはず。
―――そんな甘い考えが、彼らの運命を終わらせた。
「う……ぁ……」
「つ、強い……!」
『正義は……勝つ!』
●
「みんな、銀河帝国との戦いの疲れは抜けたかなっ?」
エスペラ・アルベール(元気爆発笑顔の少女・f00095)は、集まった猟兵達へ笑顔を向けると、手にした資料を広げて事件の説明を始める。
「今回事件が起きたのはアルダワ魔法学園、初めはふだつきマウスが大量発生して困ってる、って話だったんだけど……」
それに伴い発生した問題が、二つ。
一つは生徒達の一部が、転校生、つまりは猟兵に頼るまでもないと、自ら討伐に向かってしまったこと。
そしてもう一つは、そんな生徒達の前に、別のオブリビオンが現れたことだ。
「相手の名前はマスク・ド・ブレイズ。『暗黒面』っていう組織に所属してるらしいんだけど……ごめん、そっちの方は詳しく掴めてない」
目立った特徴としては、オブリビオンを無力な一般人と認識し、それを退治する生徒達や猟兵を悪人だと思い込んでいるらしい。
行動理念そのものは正しくヒーローと言った様子で、危機が迫った者を救うために颯爽と駆けつけては、その力を存分に振るって去っていくとのこと。
先に迷宮に潜っている生徒達を学園へ帰らせ、ふだつきマウスを退治していれば向こうから姿を表すだろう。
「オブリビオンじゃなければ……って思っちゃうところだけど、敵である以上倒すしか無い。みんな、頼んだよっ!」
芳乃桜花
遅ればせながら、戦争お疲れ様でした! 芳乃桜花ですっ!
今回の流れは以下のようになります。
一章『迷宮に潜った生徒達を捕捉し、学園へと帰らせる』
迷宮のあちこちにはふだつきマウスの立てたデタラメな道の書かれた看板と、学園関係者が立てた本物の看板の二種類があります。
偽物の看板に惑わされないよう進めれば、生徒達に追いつくことは容易でしょう。
生徒達は猟兵の説得には素直に従います、ちょっとごねて欲しい等の希望がありましたら、プレイングに書いて頂ければある程度反映致します。
二章:『ふだつきマウスの撃破』
基本的な集団戦です。特に難しいことを考えず倒しちゃってください。
三章:『『暗黒面』マスク・ド・ブレイズの撃破』
熱血漢な「ヒーロー!」って感じの敵です。
会話自体は一応できますが、基本的に猟兵達を悪の手先としか認識しないため、まともな受け答えは期待できません。
それでは、皆様のプレイング、お待ちしております!
第1章 冒険
『無謀な挑戦を引き留めてあげて!』
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POW : 自分達の強さを見せつけたり力ずくで止める
SPD : 先回りして行動の邪魔をして諦めさせる
WIZ : 引き返すように言葉で説得する
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
マックス・アーキボルト
【WIZ】
看板の判別に世界知識と学習力を使用。僕も学園の生徒だよ、迷宮にある看板のことは教えてもらってるんだよね!情報収集も使って、立ててある場所も見て看板の真偽を確認していこう。
生徒たちには優しさから、引き返すよう説得する。
「君たちを危険な目には遭わせられないし、…変な言い方だけど…危険な目に遭わせるヒトにも、そんな真似はさせたくないんだ。」
たとえオブリビオンでも、正しいことの為に行動してるなら、今の状況を続けさせられない。なおさら止めなくちゃ!
(アドリブ大歓迎です。)
黄柑・王花
正義だ悪だ、あたしはそこに口を挟むつもりもないけれど……。
何はともあれ、まずは生徒たちを無事に帰らせてあげないと。
あえて言うなら、笑顔いられることが何よりも正義っ! だからね!
今回は蜜柑の精霊さんの力をお借りしようかな。
あからさまにおかしい看板は即座に破壊。
偽物かどうかぱっと見て分からないやつは、精霊さんが先行し確認してもらうね。
道すがら見つけた本物の看板には、甘い蜜柑の香りをつけておこうかな。
この香りを頼りに引き返してくれれば、生徒たちも迷うことはない! はず!
生徒たちを見つけたら、声をかける。
青春が、学園できみたちを待ってるよ!
……事件が終わったら彼らと一緒に遊ぼうか?
アドリブ・絡み歓迎!
アレクシス・ヴェイン
…正義と悪は紙一重というヤツか
まぁ、話が通じないならば
いっそ乗り切ってやるのも悪かない
見せてやろうじゃないか、通りすがりの悪役の力を
他の猟兵がいれば協力し、
【第六感】を活用しながら迷宮を進む
分かれ道では念入りに周囲確認
足跡や戦いの痕跡が残っていないか
物音等がしないか耳を澄ませ、生徒達の元へ急ぐ
はずれの道には壁や床に×印をつけ
他の猟兵達が進む際の目印に
次に役立つ可能性もあるし、
マウスの立てた看板の文字は頭に叩きんでおこう
生徒を見つければ避難する様、声掛け
誰が呼んだか通りすがりの災魔が居てな
実力は本物。加えて話の通じぬ強敵だ
君等に何かあれば友達も先生も悲しむだろうから
暫くの間避難していてくれないか
架空・春沙
学生たちを危険な目には合わせられませんからね
強いオブリビオンとの戦いは私達に任せて、彼らは帰っていただとしましょう
まずは学生たちに追いつかなければなりませんね
分かりやすい道なのにここに看板は余計なはずだ、とか、看板の文字が適当だ、とかそういった違和感を見抜いて進んでいきます
追い付いたら説得です
シンプルに、この先で強い災魔が出るそうなんです
このダンジョンは私達に任せて引き返してくれませんか、と
ぴっちりスーツ略してぴちスーでえ誘惑しつつ説得
ジェリコ・ジョン
「仮面の赤い奴をってなのを止めればいいってことなんだろ?」
力と頑丈さだけなら任せてもらおうじゃないかね!
そういうとジェリコは、スクラップビルダーの力を使い
鉄パイプを片手に持った。
「なぁ兄さんすまんが止まってはくれないか?難しいことはない
戦う気もいうほどないんだが・・・嫌ならな?しょうがないだろ?」
●
(正義だ悪だ、あたしはそこに口を挟むつもりもないけれど……)
見渡すだけでも幾つも目に入る看板の数々。
その一つを前にして、黄柑・王花(夢見る乙女と幸せな・f04083)は、この迷宮の奥に待ち受ける相手を思い描く。
何が正義で何が悪か、単純に見えて線引きが難しいその議題へと、何か自らの言葉を発する気はあまりない。
「何はともあれ、まずは生徒たちを無事に帰らせてあげないと」
だからといって、生徒たちの命が散るのをみすみす見逃すわけにはいかない。
なぜならば、彼女の正義論をあえて言葉にすると。
「笑顔いられることが何よりも正義っ! だからね!」
そんな王花の言葉を聞いて、看板の真贋を見極めていたマックス・アーキボルト("ブラス・ハート"マクスウェル・f10252)は優しげな笑顔をこぼす。
生きて笑顔でいられること、それが何より大切で、尊い物であるという事を、彼はよく理解している。
それを教えてくれた、今は亡き両親の顔を思い出し、彼は静かに拳を握ると、調べていた看板から目を上げて、他の猟兵達へ合図を送った。
アルダワ魔法学園の生徒であるマックスは、学園の立てる本物の看板がどういうものか知っている、ふだつきマウスの作る荒い偽物相手に惑わされることはない。
唯一、行き止まりの看板のみどういう理屈か精巧に模倣されているが。
「あ、蜜柑の精霊さん、どうだったかな?」
そういった看板の前では、王花の下に一体の精霊が訪れ、看板の先がどうなっているのかを伝えてくる。
そのまま、ぴっ、と看板を指し示すと、短剣の姿を取って彼女の手に収まった。
「うん、この看板は本物みたいだね」
「では、こちらの看板は偽物ということですね」
王花が示す看板からは、甘い蜜柑の香りが漂い始め。
その香りを楽しみながら、架空・春沙(緋の断罪・f03663)はその横に立っていた偽物の看板を壊しておく。
こうしておけば、生徒達が引き返す時にも迷わず済むはずだ。
先に待つオブリビオンがどのような相手か、興味がないわけではないが。
(まずは学生たちに追いつかなければなりませんからね)
少し先では、アレクシス・ヴェイン(永劫回帰・f02119)が地面を調べ、生徒達の痕跡を探っている。
生徒達は迷宮の奥に進んではいるようだが、何度も偽の看板に惑わされてしまっているらしい。
このペースならば、そう遠くない内に追いつくことができるだろう、そこまで行けば、後は生徒達を帰してオブリビオンと戦うのみだ。
(……まぁ、話が通じないならば、いっそ乗り切ってやるのも悪かない)
正義と悪は紙一重。ならば向こうの認識通り、通りすがりの悪役の力を見せてやろう。
そんな事を思いながら、行き止まりの道へと、看板に頼らず壁へと直接バツ印を書いて。
そうして進んでいった先に、彼らはいた。
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「なぁ兄さん、すまんが止まってはくれないか?」
ジェリコ・ジョン(孤高の自由人・f14715)が、生徒達に声をかける。
突然かけられた声に驚きつつ、彼らは猟兵達を見て更に目を丸くした。
「転校生? なんであんた達が……」
「誰が呼んだか通りすがりの災魔が居てな、実力は本物。加えて話の通じぬ強敵だ」
アレクシスの言葉に、生徒達が不安そうに顔を見合わせる。
ふだつきマウスでも彼らにとっては油断できない相手、それを超える敵がいるとなれば、到底無事では済まないだろう。
そんな様子を感じ取り、マックスも続いて口を開く。
「君たちを危険な目には遭わせられないし……変な言い方だけど……危険な目に遭わせるヒトにも、そんな真似はさせたくないんだ」
オブリビオンへの気遣いが込められたその言葉には、他の猟兵達も少し驚いた表情を見せたが、これが彼の揺るがぬ想いである。
たとえオブリビオンでも、正しいことの為と信じて行動しているのなら、過ちを犯して欲しくはないと。
「だ、だけど、俺たちも手伝うぐらいはできる、強い相手なら人数がいるだろ」
そう食い下がるのは、災魔を倒してやると出てきた手前、引っ込みがつかなくなってしまっているせいか。
「安心しな、仮面の赤い奴ってなのを止めればいいってことなんだろ? 力と頑丈さだけなら任せてもらおうじゃないかね!」
ジェリコが自分の武器ある鉄パイプ片手に自信満々に告げれば、大半の生徒は仕方ないかと肩を落とす。戦う気もいうほどないんだが、という本音は飲み込んだ。
それでもと、なおも食い下がろうとした男子生徒には、春沙が淑やかに近寄って。
「お気遣い感謝します。けれどご安心を、必ずや勝利してみせますので、このダンジョンは私達に任せて引き返してくれませんか」
そんな風に、ぴっちりしたスーツでむき出しとなっているボディラインを見せつけながら言ってしまえば、純朴な青年に紡げる言葉などあるはずもない。
「君等に何かあれば友達も先生も悲しむだろうから、暫くの間避難していてくれないか」
無理を通して進んでも、何かあれば傷つくのは自分たちだけではなくなってしまう。
アレクシスの言葉がダメ押しとなり、生徒達は気落ちした表情で来た道を戻ろうと、入り口の方向へ足を向けた。
「ほらほら、元気だして! 青春が、学園できみたちを待ってるよ!」
王花に軽く肩を叩かれながら元気づけられ、少しだけその表情を明るくすると、生徒達は猟兵へと一礼し、学園へと戻っていく。
「……事件が終わったら彼らと一緒に遊ぼうか?」
「時間があれば、それもいいかもね」
「ですが、今は」
生徒達を見送り、猟兵達が振り向けば。
新たな侵入者の気配に集まってきたのか、無数のネズミ達の視線が、彼らを襲う。
「ああ、こいつらを倒すのが先だ!」
大成功
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第2章 集団戦
『ふだつきマウス』
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POW : カンバンストライク
単純で重い【看板】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 『ここは通行止めだよ!』
合計でレベル㎥までの、実物を模した偽物を作る。造りは荒いが【行き止まりの標識】を作った場合のみ極めて精巧になる。
WIZ : 仲間がピンチだ!
自身が戦闘で瀕死になると【ふだつきマウス1匹】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
イラスト:なかみね
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
時雨・零士
ちょっと出遅れちまったが…正義を騙ってるヒーローモドキがいるって言うんじゃ黙ってられねぇ…。
本物のヒーロー…正義を見せてやる…!
正義を騙るヒーローモドキは絶対に許さねぇ!
とりあえず、鼠相手には「変身」する必要はねぇかな…。
アクセラレイターを【騎乗、操縦】で駆り、先手必勝と【ゴッドスピードライド】で超加速してマウス達を蹴散らして突撃。
敵の攻撃を【見切り】で回避しつつ、ブラスターのバーストやマグナを【クイックドロウ、早業、2回攻撃】で適宜切り替えながら叩き込むぜ。
接近攻撃してくるようなら、【グラップル、怪力、2回攻撃】での拳や蹴りでの挌闘で叩きのめすぜ!
※アドリブ、絡み歓迎
シル・ウィンディア
ねずみさんかぁ
見た目は可愛いんだけど、でも、悪戯好きならば…
うん、お仕置きしないとダメだよね?
それじゃ、行ってみよーっ!
相手は小さいから、飛ぶのはあまり得策じゃないかな?
ということで
【ダッシュ】【残像】【フェイント】を駆使して、高機動戦闘へ持ち込みます
わたしのスピードについてこれるかな?
攻撃は、【フェイント】をいれつつ
【二回攻撃】に【なぎ払い】でネズミたちを纏めて斬りつけます
光刃剣の光刃を伸ばして鞭状にして斬ります
回避は【第六感】で感じて【見切り】で回避
複数の敵が半径26m以内に入ってきたら
【空中戦】で飛んで
【高速詠唱】【全力魔法】での
ヘキサドライブ・エレメンタル・ブラストで一網打尽にするよ
ジェリコ・ジョン
ちょこまかと動くネズミには!力で勝負だ!!
ちぃと派手だから全員気ぃつけろよぉ
そういうと鉄パイプを両手で持ち力の限り振り下ろしたが
力を込めすぎたのか決定打も与えたが自分自身の足も地面に埋まってしまった
「あっ...やべっ....肉壁...だ!」
若干ヤケクソ気味なジェリコ
●
ふだつきマウス。
一体ずつならば大した力も持たず、できることと言えば偽の看板を作り、侵入者を道に迷わせる程度。
そんな存在も、数が集まれば十分な驚異となりえる。
正に今、無数のマウス達が波となり、猟兵達を押し潰そうと迫っていた。
その波の前へ、ジェリコは臆すること無く立ち塞がる。
「ちょこまかと動くネズミには! 力で勝負だ!!」
声を上げ、両手で振り上げたのは鉄パイプ。
一見、オブリビオンと戦うための武器としては頼りなく思えるが、それはジェリコの持つスクラップビルダーの能力と、バーバリアンならではの腕力が合わさることによって真価を発揮する。
「ちぃと派手だから全員気ぃつけろよぉ!」
雄叫びと共に、迫る『波』の先頭へと鉄パイプを叩きつけた。
そのたった一撃で、押し寄せる波は吹き飛び、何体ものマウスが消滅していく。
グラウンドクラッシャー。相手へ武器を叩きつけるだけの単純な攻撃ではあるが、その威力はシンプル故に高い。
見れば、無事だったマウス達の多くも、今の衝撃によって目を回しふらついている個体が多いようだ。
狙い通りの戦果にジェリコはニヤリと笑みを浮かべ、追撃をかけるために歩を進めようとして……動きを止めた。
「あっ……やべっ……」
力を込めすぎたか、皮肉にも今の一撃の衝撃で脆くなった地面へと、彼の両足は埋まってしまっている。
後方にいて無事だったマウス達の視線が、彼に突き刺さった。
「……に、肉壁……だ!」
両手を広げての宣言は、流れる冷や汗がなければもう少し説得力があったかもしれない。
動けぬ彼へと、マウス達は容赦無く武器である看板を振り上げ飛びかかり。
「させるかぁ!」
両者の間を、一台のバイクが駆け抜けた。
その速度は相当の実力者でなければ、目に映すことも困難な程。
飛びかかっていたマウス達は敢え無く吹き飛び消滅し、バイクを駆っていた時雨・零士(ライダーデオルム・f04112)はジェリコの無事を確認すると、残るマウス達へ睨みを利かせる。
「ちょっと出遅れちまったが……正義を騙ってるヒーローモドキがいるって言うんじゃ黙ってられねぇ……」
それは、まだ姿を表さない迷宮の主に向けての言葉。
彼にとって、ヒーローとは大切な人を、皆が済む世界を守るために力を振るう者。
認識がズレているからと言えども、その力を罪なき者へと向けるというのなら、あまつさえそれを『正義』などと騙るなら。
「本物のヒーロー……正義を見せてやる……! 正義を騙るヒーローモドキは絶対に許さねぇ!」
零士の放つ怒りに刺激され、複数のマウスが看板を振りかざして襲いかかるも、彼の手にしたブラスターがその全てを撃ち落とした。
そのままバイク、カオス・アクセラレイターのアクセルを吹かせると、マウスの群れの中へと飛び込み、縦横無尽に駆け抜けながら敵を蹴散らしていく。
危機感を抱いたマウスがその場から離脱しようと試みるも、その周囲を一陣の蒼い風が吹き抜けると、身体を切り裂かれ消滅する。
「ねずみさんかぁ、見た目は可愛いんだけど、でも、悪戯好きならば……」
その風、シル・ウィンディア(光刃の精霊術士・f03964)は可愛らしく首を傾げつつ、マウス達を見ると。
「うん、お仕置きしないとダメだよね?」
にっこりとした笑顔で、マウス達にとっては恐怖でしかない結論を出すと、手にした光刃剣を構えて地を駆ける。
空中戦も得意手とする彼女だが、相手のサイズ的に地上で戦った方が利が大きいと判断し、マウス達の中を止まることなく駆け抜けながら刃を振るう。
「わたしのスピードについてこれるかな?」
マウス達の速度も決して遅くはない、それでも残像すら残すシルの動きについて来れる個体はおらず、動きに翻弄されては鞭状に変化させた光刃によって薙ぎ払われ。
苦し紛れに振るわれた看板をも少女は完璧に見切って回避し、バイクを降り徒手空拳で戦っていた零士が、体勢を崩したそのマウスを殴り飛ばす。
ようやく足がジェリコも戦線に加われば、マウス達はあっという間に追い詰められ。
「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ、暁と宵を告げる光と闇よ……」
空中へと飛び上がったシルの周囲に、六芒の属性を持った魔力が収束していく。
手をかざす先にあるのは、せめてもの抵抗とばかりに看板を立てて防壁とするマウス達。
「六芒に集いて、全てを撃ち抜きし力となれっ! ヘキサドライブ・エレメンタル・ブラスト!」
六属性の魔力砲撃が、防壁ごと裏に隠れていたマウス達を消滅させる。
三人の猟兵が振り向けば、そこには大分数を減らしたマウスが、怯えた様子でこちらを見ていた。
厄介な悪戯ネズミの駆除は、もうすぐ終わる。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
コノカ・ハギリガワ
札付きというか、札担ぎ…いえ、どうでもいいわね
出鱈目な看板を立てるなんて地味に迷惑だから、倒さないといけないわね
先制攻撃でアームドフォートからフルバースト・マキシマム
一斉発射、なぎ払い、範囲攻撃、吹き飛ばしを乗せてはい、どーん
2回攻撃でもう一回どーん
撃ち漏らしがいれば薙刀を携えて突撃
纏めてなぎ払うわ
敵の攻撃は第六感と見切りで感知
ビームシールドで盾受けするわ
黄柑・王花
君たちがいたずらの犯人だね。
悪いことしたらメッ、だから!
可愛い顔してまったくもう……、おしおきじゃい!
あとわずかとはいえ、容赦はしないよ!
ネズミだから動きは早いのかもしれないけど……。うん、動きを止めることが出来れば問題なし!
まずは引き続き蜜柑の精霊さんの力を借りて、相手の動きを封じようかな。
こうなったら袋の鼠。この短剣で相手を攻撃!
……って、わわっ、ネズミさんが増えた!
これであたしの虜になってくれたら問題ないんだけどなー。
そういうわけにもいかないか。
見ればさっきより手強そうだね。んー、じゃあ桜の精霊さんにも出ていただこうか。
獣奏器を桜の花びらに変えて一掃しよう。
アドリブ、絡み、歓迎!
テラ・ウィンディア
シルも頑張ってるみたいだな
ならおれも負けてられねえ!
小さいけど厄介ってのは確かだな
うん?おれじゃないからなっ
戦闘知識で鼠達の位置と効率的に倒しやすい動きを把握
属性攻撃
炎を剣と槍に付与
そして群がっている場所にグラビティブラストで殲滅
生き残った鼠に向かって空中戦で距離を詰めて早業で切り裂き串刺し燃やす
更に鼠の攻撃は見切りと戦闘知識と第六感を利用して回避し切り裂き迎撃
常に高機動で飛び回り
追いつめては複数槍で串刺しにして燃やす
狂戦士のように見えて冷徹に周囲の状況把握を行い戦闘知識で確実に殲滅を行えるように
一体を踏み付け潰しその上で周囲の敵を炎を纏った槍で薙ぎ払い
その姿はある意味まさに凶悪な存在になるか
●
「はい、どーん」
コノカ・ハギリガワ(サイボーグの鎧装騎兵・f06389)が身につけた固定砲台から、一斉に砲撃が放たれた。
着弾地点周辺のマウス達は為す術無く吹き飛び、難を逃れた個体は再び『波』となろうと集結し。
「もう一回どーん」
追撃によって呆気なく散り散りとなり、やむなく看板を担ぎながら個別に突撃してくる。
(札付きというか、札担ぎ……いえ、どうでもいいわね)
そんなマウス達を見つつ浮かんだ雑念を振り払いつつ、薙刀を構えて敵を待ち受け。
その時、どこからともなく漂ってきた甘い蜜柑の香りが、マウス達の思考を溶かしその動きを止めた。
「君たちがいたずらの犯人だね。悪いことしたらメッ、だから!」
その香りを操る主、王花がマウス達の前に出て、指を立てて叱りつける。
おぼろげな意識で、それでも自分達に敵意を向けられたのがわかったのか、マウスの一体がふらつきながら王花へと看板を振り。
「わっ、可愛い顔してまったくもう……おしおきじゃい!」
攻撃自体は軽く回避したものの、少しムッとした表情を見せると、蜜柑の精霊が姿を変えた短剣を手にしてふらつくマウス達を斬りつけていく。
「あとわずかとはいえ、容赦はしないよ!」
「出鱈目な看板を立てるなんて地味に迷惑だから、倒さないといけないわね」
コノハも薙刀を振るえば、正常な思考ができなくなっているマウス達に回避する術はなく。
二人の攻撃でマウスの数は次々と減り―――は、しなかった。
「わわっ、ネズミさんが増えた!」
「仲間を召喚したのね」
ふらつくマウス達をフォローするように、新たなふだつきマウスが現れ二人へと看板を振るってくる。
コノカが前に出て、左腕に嵌めた翠色の長手袋から発生させた障壁で受け止め、弾き返すがこのままではキリがない。
「これであたしの虜になってくれたら問題ないんだけどなー」
「えっ?」
増えるマウスに対し、思わず願望が漏れ出た王花へと疑問の視線が向けられて、慌ててなんでもないと首を降る。
そうしている間にも、マウスは仲間を喚び続け。
「下がってな!」
そこに飛び込んで来たのは、漆黒の髪を靡かせた一人の少女。
「大地の力……存在の維持を司る力……星の力……我が手に集いて我が敵を滅せよ……グラビティ・ブラスト……往けぇ!!」
少女、テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)の突き出された掌から放たれた重力波砲が、仲間を召喚する暇も与えずマウス達を飲み込んでいく。
残るマウスが慌てて仲間を喚んで数を補おうとするが、それは舞い散る桜の花びらに阻止された。
「手伝って、桜の精霊さん! たおやかな百花の女王たる精霊よ!」
戦闘中にも関わらず、思わず目を奪われる程に美しい桜吹雪。
王花の持つ獣奏器から姿を変えた桜の花びらが、刃となって動かぬマウス達を切り刻む。
もはや残るマウス達では『波』を作ることもできず、それぞれ看板を振って抵抗の姿勢を見せるが、その程度では宙を高速で駆けるテラを止めることは叶わない。
「シルも頑張ってるみたいだし、ならおれも負けてられねえ!」
先程マウスの群れを吹き飛ばしていた双子の姉、彼女に対抗心を燃やしつつ手にするのは、星の力を宿す剣と炎の加護を与える槍。
炎を纏ったその刃の前に、看板など盾にはならず、もろともマウスを切り裂き。
彼女の高機動に翻弄され纏まってしまったマウス達は、纏めて串刺しとなる。
ただひたすらに暴れ回っているように見えて、テラの動きは実に精密。周囲の状況を常に把握しつつ、確実に敵を追い詰められるように動き続けていた。
わずかに残ったマウスが、必死の形相で炎の嵐から逃げ出すことに成功し、それを見た彼女は小さく表情を歪める。
「小さいけど厄介ってのは確かだな」
……。
「おれのことじゃないからなっ!」
「何も言ってないよ!?」
若干のロスを挟みつつ、逃げようとしたマウスの一匹に追いつき踏み潰すと、そのまま周囲を炎を纏った槍で薙ぎ払い。
すべてのマウスを焼き払うその姿は、猟兵達にとっては頼もしく、しかして、敵にとっては凶悪極まりない姿と映っただろう。
「危ない!」
「っ!?」
テラ目掛けて放たれた拳を、コノハがビームシールドで受け止める。
その威力に二人揃って押し戻され、王花が攻撃が来た方向へ視線を向ければ、そこには仮面を付けた一人の男の姿。
「よくも罪なき人々を……!」
オブリビオン、マスク・ド・ブレイズは強く拳を握りしめ、仮面の下に隠された、怒りに満ちた瞳を猟兵達へと向ける。
「絶対に許さないぞ! 災魔共!!」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『『暗黒面』マスク・ド・ブレイズ』
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POW : ここは危ない!逃げるんだっ!
【勝手に組織の戦闘員たち】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD : なぜだっ!なぜ、彼らに手を出したっ!?
【討伐された戦闘員たちへの涙】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【全身を覆うスーツを覚醒形態】に変化させ、殺傷力を増す。
WIZ : やめろぉぉぉぉぉぉぉっ!
【戦闘員たち】に【攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【怒りの一撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
イラスト:仁吉
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠茲乃摘・七曜」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
猟兵達の前に姿を表したマスク・ド・ブレイズは、周囲を見渡し、ふだつきマウスがもはや一体も残っていないことを確認すると、咆哮と共に拳を地面へと叩きつける。
『俺が、俺がもっと早く駆けつけられていれば……!』
「な、泣いてる……?」
猟兵の一人がポツリと零す。
仮面に隠されてはいるが、その声の振るえは、彼が心の底から悲しみを感じていることを伝えていた。
その時だ、幾つもの人影がマスク・ド・ブレイズの周囲に現れたのは。
『キーキー!』
『!? キミたちは……まだ、生きている人がいたのか!』
マスク・ド・ブレイズが希望に満ちた声で呼びかけた人々。
全身黒いスーツに身を包み、各々武器を手にしてキーキー鳴く集団。
「どう見ても戦闘員だ!?」
『俺の救いを求める人々がいるならば! 俺はまだ戦えるっ!!』
当然のように、マスク・ド・ブレイズは周囲の戦闘員を一般人と認識している。
無力(?)な人々の応援を受け立ち上がったマスク・ド・ブレイズが、猟兵達へと襲いかかろうとしていた。
コノカ・ハギリガワ
なるほど、彼は頭が残念なのね
…武器を手にしている以上、無力ではないと思うのだけれど
フルバースト・マキシマムを使用
範囲攻撃、フェイント、吹き飛ばし、すなわち近付かれると面倒だから戦闘員は爆風で吹き飛ばす、ただし直撃はさせないわ
同時にスナイパーでマスクドを狙撃しているわ
ブレイズに向かう砲弾には鎧砕きや鎧無視攻撃も加えておくわね
一回で足りなければ2回攻撃でもう一回どーん
敵の攻撃は見切りと第六感で感知して、ビームシールドで盾受け
薙刀でカウンターを叩き込みましょう
ジェリコ・ジョン
「あんたの正義を否定する気もないしこちらが正義ともいわないが
あんたのその悲しみだけは本当っぽいな、まぁだからと言って
戦わないっていう選択肢は、ないけどなっ!」
そういうとジェリコは【鉄パイプ】を装備しマスク・ド・ブレイズと
対峙する。
「そちらも何か言いたいことや話したいことあるなら聞くぜ?
こう見えてこちらも人の話を聞いたりすることが出来るくらいには
お利口さんなんだぜ?何にもないなら、さぁ戦おうじゃないか
勝ったほうが己の正義を見せつける。シンプルで単純!
どうだい?いいアイディアだろ?真っ向勝負しようぜっ!」
そうマスク・ド・ブレイズに問いかけ 相手が戦う気になったら
真っ向勝負を行う。
●
マスク・ド・ブレイズが猟兵達へと向かい、地を駆ける。
そのすぐ後ろでは、戦闘員達が剣やらハンマーやら武器を振りかざしながら追走していた。
それに気づいているのかいないのか、彼は無力な人々を助けるために、その拳を振りかざす。
「なるほど、彼は頭が残念なのね」
そんな様子を、コノカは端的に表現した。
武器を持った相手が無力であるはずもなく、それを認識できないというのなら、この言葉もやむ無しか。
そんな感想は置いておき、近寄られては厄介だと、迫る戦闘員の手前へと砲撃を放つ。
マスク・ド・ブレイズがその砲撃を叩き落とそうとするが、同時に放った彼を直接狙った砲撃がそれを阻止。
狙い通り着弾した砲弾は、その衝撃によって戦闘員達を吹き飛ばした。
『みんなぁぁぁ!』
悲壮な叫びを上げながら手を伸ばすが、爆煙が晴れ、戦闘員達が全員無事であることが確認できると、すぐにコノカの方へと向き直る。
『貴様ら悪の刃では、彼らは決して傷つけられないと知れ!』
「えー……」
掌を返したようなテンションの差に呆れ返るコノカに代わり、ジェリコが前に出た。
手にした鉄パイプを肩に担ぎ、堂々とした佇まいで近づく彼に、マスク・ド・ブレイズは油断無く拳を構える。
「あんたの正義を否定する気もないし、こちらが正義ともいわないが」
ジェリコが思い返すのは、目の前の相手が姿を表した時の事。
膝をつき、怒りと悲しみに吼えながら涙を流していたあの光景。
「あんたのその悲しみだけは本当っぽいな、そちらも何か言いたいことや話したいことあるなら聞くぜ?」
その言葉に、相手は何も応えない。
彼にとっては、猟兵達の言葉は全て悪魔の甘言にしか聞こえていないのだ。
どれだけ親身な言葉を投げかけたとしても、その心には届かない。
「何にもないなら、戦うっきゃないな」
何も発さぬ相手へ、鉄パイプを軽く振って真っ向勝負の姿勢を見せる。
言葉が届かないならば、できることは力をぶつけることのみ。
勝ったほうが己の正義を示せる、シンプルな理屈。
「行くぜ!」
ジェリコが全力を込め、鉄パイプを振り下ろす。
それをマスク・ド・ブレイズはかわそうとせず、両腕を交差させて受け止めた。
『悪の力で、俺は倒せん!』
「うおっ!?」
そのまま鉄パイプを弾かれ、体勢が崩れたジェリコへと拳が放たれ。
「はい、どーん」
『ぐわぁっ!?』
間に割り込んだコノカがビームシールドで拳を受け、薙刀によるカウンターを叩き込んで間合いを放す。
加えて再度放たれた砲撃がマスク・ド・ブレイズの防御を貫き、その体を地面へ叩きつけた。
「さて、あなたを倒せるなら、悪じゃないのよね?」
『おのれ、災魔め……!』
マスク・ド・ブレイズは、未だ闘志を曇らせない。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
シル・ウィンディア
…これ、どこから突っ込んだらいいんだろ?
うーん、正義の味方かぁ
でも一つだけ…
わたし、悪役じゃないもんっ!!
【空中戦】【ダッシュ】【残像】【フェイント】を駆使して
地上・空中問わず、速度に緩急をつけて動くね
さぁ、わたしのスピードについてこれるかなっ!
着いて来たら…
【フェイント】を駆使して【二回攻撃】【鎧無視攻撃】で
スーツの隙間を狙って攻撃するよ
どこにでも、弱い部分はあるはずっ!
回避は【第六感】で感じて【見切り】で回避行動
【残像】も纏って、撹乱しつつ回避するよ
当たったら痛そうだしね
隙を見せたら
【高速詠唱】【全力魔法】のエレメンタル・ファランクスで一気に押します
さぁ、わたしの全力、目一杯味わってっ!
テラ・ウィンディア
属性攻撃
炎を剣槍脚に付与
おれはテラ・ウィンディア
竜騎士だ
さて
戦うのは構わないがこのままだとお前…周りの人達(?)を巻き込むぞ?
護り救う為に戦うならそいつらをきっちり下げさせろ
そんな事も出来ないっつーのなら貴様はヒーローじゃない。周りの人々さえ武器として利用して犠牲も厭わない唯の卑怯者だ
戦闘知識で戦闘員含めた位置の把握分析
基本マスクしか狙わない
そして空中戦で飛び回り見切りと第六感と早業で敵や戦闘員の攻撃を弾くか避ける
常に敵と周りの状況の把握に努め
槍で串刺し
剣で斬撃
おれもお前と一緒だよ
今を生きる人達を護る為に戦ってる
違いはない
あるのは立場の違いだけ
故にお前に敬意を評する!
上空からメテオブラスト!
燈夜・偽葉
正義に対立するのは悪だったり別の正義だったりしますが、それは問題ではありません
シルさんとテラさんが頑張ってるそうなので私も頑張らないといけませんね!
先制攻撃でダッシュ
残像を生み出す走法のフェイント、見切りや第六感で戦闘員の動きを察知・回避してマスクドブレイズに肉薄
そして剣よ、無明を貫けの一撃目を放ちます
この際も見切りで確実に当てて
二撃目は、ちょっと重いですよ、と
レベル×9999回の突きの重さが込められた二撃目で串刺しです!
…あ、人の話はちゃんと聞いておいた方がいいと思います
それに関わる全ての人の事情を理解したうえで、いずれかに肩入れしている
それが正義なんです
知りませんけど。私、12歳ですし。
●
「……これ、どっから突っ込んだらいいんだろ?」
マスク・ド・ブレイズの言動に、頭を抑えているのはシルだ。
ツッコミどころはそこら中にあるが、恐らくどこにツッコミを入れたところで、この相手は一切堪えないであろうことがまた頭痛を加速させる。
そんな姉を横目に見つつ、テラは一歩前へと進み、炎を纏った槍を突きつけた。
「おれはテラ・ウィンディア、竜騎士だ」
『俺は燃える正義の戦士! マスク・ドォォォォォォォ! ブレイズッッッ!!!』
名乗りを上げたら倍以上の声量で返された。思わず一歩下がる。
初めてまともな受け答えが成立したが、シルの頭痛は更に増したようだ。
勢いを削がれつつ、それでもテラは気を取り直して続く言葉を紡ぐ。
「さ、さて、戦うのは構わないがこのままだとお前……周りの人達……人? いや、うん、とにかく、そいつらを巻き込むぞ? 護り救う為に戦うならそいつらをきっちり下げさせろ」
マスク・ド・ブレイズ側の視点に立っての言葉だったが、それにも応える様子は見られない。
そんな相手へ、彼女は少し表情を険しくし、責めるような視線を向けてみせた。
「そんな事も出来ないっつーのなら貴様はヒーローじゃない。周りの人々さえ武器として利用して犠牲も厭わない唯の卑怯者だ」
『戯言を! 俺から引き離された彼らを狙う気なのだろう! 悪の手先が考えそうな汚い作戦だ!』
「なっ、わたしたち、悪役じゃないもんっ!!」
妹を侮辱され、シルが怒りの声を上げるが、半ば予想していたのか、テラ自身は動じた様子を見せないでいる。
代わりに一言、そうか、とだけ呟くと手にした剣で斬りかかった。
『ブレイズゥゥゥゥ、ソォォォォォド!!』
その炎を纏いし斬撃を、腰に携えていた剣を雄叫びと共に右手で引き抜き受け止める。
同時に駆け出し、背後に回り込んでいたシルが振るう光刃剣は、逆の手が抜いていた二刀目の剣が対処した。
両の手の動きが封じられた、その瞬間。
『ぐわっ!?』
飛び込んできた一つの影によって、マスク・ド・ブレイズの背が斬り裂かれる。
「シルさんとテラさんが頑張ってるのなら、私も頑張らないといけませんね!」
「偽葉さん!」
黄昏色の太刀を手に、新たに現れた燈夜・偽葉(黄昏は偽らない・f01006)へと二人が笑顔を浮かべ。
マスク・ド・ブレイズが一度間合いを取り、油断なく二刀の剣を構えれば、その周りに戦闘員達も集まりキーキーとこちらを威嚇してくる。
「うーん、邪魔ですねー」
「でも、わたしたちなら!」
「ああ、行くぞ!」
一瞬だけ視線を交わし、三人同時に集団へと駆け出していく。
戦闘員達がそれぞれ武器を振るってくるが、それが彼女たちの姿を捉えることはない。
「さぁ、わたしのスピードについてこれるかなっ!」
「正義に対立するのは悪だったり別の正義だったりしますが、そもそも貴方達はどういうスタンスなんでしょう?」
残像すらも残す速度で、空を地を、自在に駆けるシルと偽葉に戦闘員達は翻弄されるばかり。
相手のユーベルコードを発動させないためにも、攻撃をかわすのみで反撃はしないまま、二人で撹乱し無力化させる。
そんな彼らを、空を駆けて越え、テラはマスク・ド・ブレイズへと直接斬りかかった。
『くっ、なぜお前たちは平和を乱す!』
「おれもお前と一緒だよ」
炎を纏う剣と槍を振るい、二刀の剣と斬り結びながら、テラは相手を見据えて言葉を紡ぐ。
「今を生きる人達を護る為に戦ってる。違いはない。あるのは立場の違いだけ」
例え認識がズレていようとも、誰かのために戦うという意志は間違いない。
そんなテラの言葉も、やはり正確には届いてはいないだろう。それでも、彼女はこの事を伝えずにはいられなかった。
「故に、お前に敬意を評する!」
強く叫び、同時に相手を大きく弾く。
「偽葉!」
「任されました! こじ開けますね!」
テラの呼びかけに応え、一足で戦闘員を振り切った偽葉がマスク・ド・ブレイズへと鋭い突きを繰り出した。
その突きは、二刀を交差させて受け止められてしまうが、彼女は笑う。
「受けましたね?」
『っ!?』
続けざまに、全く同じ箇所へと再度突きが放たれ。
それを受けた瞬間、マスク・ド・ブレイズは己の判断を誤ったことを悟った。
その一撃は先程とは全く違う、ただの一撃に無数の突きが内包された、この世の理を超えた技。
一撃を受けても二撃目が、それに耐えても三撃目、そんな現象が刹那すらも超える瞬間に繰り返されること、実に21万と9978回―――!
「人の話はちゃんと聞いておいた方がいいと思います。それに関わる全ての人の事情を理解したうえで、いずれかに肩入れしている。それが正義なんです」
よく知りませんけど。私、12歳ですし。
その言葉が聞こえたどうか、偽葉の技の衝撃にマスク・ド・ブレイズは吹き飛ばされ、自身の両手を見て驚愕の声を上げる。
『バカな、ブレイズソードがっ!?』
無数の突きに耐えきれず、二刀の剣は儚く砕け散っていた。
彼がそのことに動揺している間にも、残る二人は既に動き出している。
「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ……。我が手に集いて、全てを撃ち抜きし光となれっ!!」
この世の基となる4属性、それらがシルの手に集まり100を超える魔力砲撃となって男を飲み込み。
「星よ……世界よ……流星の力を我が身に宿せ……! 今こそ我が身、一筋の流星とならん……メテオ・ブラスト……受けろぉ!!!」
空高く飛び上がっていたテラが、自身を超重力で纏い流星の如き勢いで落下する。
その踵がマスク・ド・ブレイズを直撃し、衝撃で周囲の床すら陥没させた。
「……まだやりますか」
彼女達の三連撃を受けてなお、彼は立ち上がって拳を構える。
その身体に負ったダメージは、見ただけでもわかるほどに大きい。
それでも。
『俺は、負けない……! 人々を、守るために!!』
ヒーローは、倒れない。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
黄柑・王花
……まあ、ヒーローさんにとってはネズミさんたちが守るべき無辜の民なんだろうね。
その気持ち自体は否定しないよ。あたしはね。
でも、あたしも生徒たちの笑顔をかけてるわけだから、負けてられない。
君があたしの傘下になるというなら話は別だけど、どうやらそういうわけにもいかないし。
真剣勝負、だねっ!
まずは獣奏器を奏で、ティラさんを招き戦闘員の数を減らしてみよう。
やっちゃって、ティラさん! ふはははー!
……なんてやってたら、存在感出るかな?
注目を集め、攻撃の的となるかもしれない。
そうしたら、牡丹の精霊さんの力をお借りして身を守ろう。
大きな牡丹の花に座り込んだあたしに攻撃は通用しない……はず!
アドリブ絡み歓迎!
時雨・零士
悪党に良い様に利用され、守るべき人達にその力を振るい、それで正義を騙るだと…テメェだけは絶対に許さねぇ!!本当の正義を見せてやる!!
敵を真正面から見据えて『変身』
さぁ、おまえの罪を数えろ…!
ブラスター・バーストの連射【2回攻撃】で敵を攻撃し、【ダッシュ】で接近。懐に入り、敵の攻撃は【見切りと第六感】で回避し【グラップル、2回攻撃、怪力】での拳や蹴りの連撃からアームドのカオスインパクト!更に追撃でブラスター・マグナの【クイックドロウ、零距離射撃】!
ラストは【ダッシュ、ジャンプ、怪力、力溜め、捨て身の一撃】による渾身の力を込めた【カオス・ストライク】を叩き込む!
「フィナーレだ…!!」
※アドリブ歓迎
マックス・アーキボルト
「に、認識能力には色々と突っ込みたいけど…」それでも正義の想いだけは本物なら、止めたい気持ちは強くなる。
【終幕を照らす光】発動。小細工はしない、火炎耐性と激痛耐性で自分のダメージを抑えつつ、範囲攻撃で戦闘員ごとあの人を吹きとばすよ!
敵の攻撃には、見切りでタイミングを見計らってかわしていこう。
「我が心の光よ、正義の心に相応しき幕引きをもたらせ―!」
※連携・アドリブ歓迎です!
●
「に、認識能力には色々と突っ込みたいけど……」
未だ猟兵達を災魔、背後の戦闘員達を無力な一般人という認識を改めようとしないマスク・ド・ブレイズに、マックスは苦笑を浮かべつつ。
それでも、彼が持つ正義の想いだけは本物なのではないかと、ボロボロになりながらも立ち上がる彼の姿を見て、そんな風に思ってしまう。
「……まあ、ヒーローさんにとってはネズミさんたちや、あの人……人? たちが守るべき無辜の民なんだろうね。その気持ち自体は否定しないよ。あたしはね」
それは、並び立つ王花も同様。
自らがどれだけ傷つこうとも誰かを守ろうと思う心は、間違った物だと言うことはできない。
しかし、それを否とする者も、一人。
「許せねぇ……!」
零士は拳を強く握り、憤怒の瞳で相手を見据える。
彼がヒーローであろうとすればするほど、らしくあればあるほど、彼の心に灯った怒りの感情は強く燃え広がっていく。
「悪党に良い様に利用され、守るべき人達にその力を振るい、それで正義を騙るだと……!」
オブリビオンは、必ず世界を滅亡に導く。
たとえマスク・ド・ブレイズが自分の行いをどう思っていようとも、どれだけ多くの仲間を守ってきたとしても。
最終的にそれは、世界の滅亡へと繋がってしまう。
それを正義だと、零士はどうしても認められない、認めるわけにはいかなかった。
彼が見て、憧れてきたヒーロー達は、何かを滅ぼすために力を振るうことはなかったのだから。
「テメェだけは絶対に許さねぇ!! 本当の正義を見せてやる!!」
「うん、正義がどうこう、ってところはともかく。あたしも生徒たちの笑顔をかけてるわけだから、負けてられないのも確かなんだよね。あたしの傘下に入るっていうなら別なんだけど」
「……僕も負ける気はありません、彼を、止める」
それぞれの武器を構える王花とマックスも、既に戦う覚悟はできている。
相手の意志は認めても、こちらとて同等以上の物を背負ってきているのだ、むざむざ引き下がるなどという選択肢は、始めから存在しない。
「行くぜ……変身!」
真っ直ぐ相手を見据え、己の意識を高める「スイッチ」を入れるポーズを取り、そのワードを言葉にすれば。
零士の全身が変質していき、一人のヒーロー、デオルムが現界する。
「さぁ、おまえの罪を数えろ……!」
「こっちも行くよ、お願いします! ティラさん!」
その横で王花が獣奏器を奏でれば、現れるのは精霊の園を守りし門番。
巨体を揺らして立ち上がる、一体のティラノサウルス。
その頭部に乗っていた彼女は、マックス達へと声をかける。
「戦闘員は私とティラさんに任せて!」
「頼む!」
「お願いします!」
彼女の号令に応え、ティラさんが戦闘員達へと突撃し。
そちらへ攻撃しようとするマスク・ド・ブレイズを、マックスのアームキャノンから放たれた砲撃が動きを封じる。
そこへデオルムがブラスターをバーストモードで連射しながら駆け出し、懐に飛び込んで拳を、蹴りを、次々と繰り出していく。
その攻撃を辛うじて捌く相手は、これまでのダメージもあり反撃にまで回ることができていない。
『ぐうっ! おのれ、災魔の怪人め!』
「てめぇが言うか! カオス、インパクトォ!!」
魔力を込めた手甲による一撃が、マスク・ド・ブレイズの頭部を捉える。
たまらず吹き飛ばされた彼の視界に入ったのは、戦闘員と戦う王花の姿であった。
「やっちゃって、ティラさん! ふはははー! どうだろ? 存在感出てるかな?」
王花が戦闘員達の注目を集め、彼女に集まってきた戦闘員達をティラさんが炎を吐いて焼き払う。
次々と倒されていく戦闘員達を見た瞬間、彼は強引に身を捻って足から着地、最速で王花目掛けて地を蹴った。
デオルムの放つブラスターが身体を貫くが、それでも彼は止まらない。
『やめろぉぉぉぉぉぉぉっ!』
「ちっ!? 避けろ!」
「えっ……!」
警告に振り向いた王花が、牡丹の守りを展開しようとする。
しかしながら、二つ目のユーベルコードの発動は少し遅れた、その守りを得るための姿勢を取るまでの時間が、僅かに足りない。
痛恨の表情を浮かべる彼女の前に、一人の男が割り込んだ。
「マキナエンジン出力、無限大ッ!」
『なにぃ!?』
その振るわれた拳へ、マックスは己が心臓、マキナエンジンから無限に溢れる魔力エネルギーによる一撃を叩きつけて相殺を試みる。
高威力を誇る二つのユーベルコードがぶつかり合い、逃げ場の無い力が互いの身体を喰らわんと暴れ狂った。
それでも、マックスは一歩も引かず、マスク・ド・ブレイズを真っ直ぐと見据える。
「僕はこれ以上、あなたに過ちを犯してほしくない!」
それが、彼がこの事件を聞いてから今まで、変わらず持っていた想い。
たとえ他者がどう思おうとも、自らの信じる正義のために戦い続けてきた彼に、罪を背負わせたくはないという願い。
その想いが、彼の心を、そのエンジンを強く動かし、無限に力を湧き上がらせる。
「我が心の光よ、正義の心に相応しき幕引きをもたらせ―――!」
『ぐあああああっ!』
拮抗した力が、限界を超えて炸裂し、両者を大きく吹き飛ばした。
マックスは王花が受け止めたが、マスク・ド・ブレイズは壁へと叩きつけられる。
もはや、まともに動くことができない程のダメージ。
しかし。
『まだ、だ……!』
それでも彼は、立ち上がる。
「ああ、まだ立つよな、てめぇは」
その前に立ち塞がるのは、デオルム。
判っていた、彼がヒーローであろうとする気持ちが本物である以上、敵を前にして倒れることは決してないだろうと。
だからこそ許せない、その正義の心を、悪に利用されたままであることが。
二人の仮面を付けたヒーローは、互いを睨むと、同時に地を蹴った。
「こいつでトドメだ……!」
『うおぉぉぉぉぉ!』
デオルムが空高く飛び上がり、混沌の魔力を宿した必殺の蹴りを繰り出す。
対してマスク・ド・ブレイズは、咆哮と共にボロボロの拳をその蹴りへと放つ。
その決着は、一瞬で付いた。
「フィナーレだ……!!」
デオルムの背後で、一人のオブリビオンが爆散する。
その仮面の下で何を思っているのか、それは誰にもわからなかった。
大成功
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