使者は来たりて支配を目論む
「グワーッ!」
悲鳴を上げたトラの獣人が放物線を描いて詰んであった木箱の山に突っ込む。
「ぐっ、なんというワザマエ……我らのジツ、じゃなかった武・ジツも仙・ジツも通じぬとは」
吹き飛ばされた獣人の仲間が慄きつつ向ける視線の先に居たのは、「始祖人狼の使者」を名乗るロシアンマフィアのボス。見れば確かにクマの獣人であり、何故か軍服を身に纏っている。
「お前たちの『術』のニュアンス、微妙におかしくないか? いや、まぁいいい。我々に歯向かうというのであればそれがどれほど愚かなことであるかを思い知らせてやろう。【Q】――」
そうしてこのサイバー武侠マフィアが牛耳る「シャングリラ・シュミセン」のひとつがこの恐るべき者らによって支配されてしまうのにそう時間は掛からなかった。
「これは獣人戦線の話になるんだが――」
君たちに声をかけたヴォルフガング・ケーニヒバウム(オオカミの戦闘猟兵・f39969)によると、サイバー武侠マフィアが牛耳る「シャングリラ・シュミセン」のひとつが「始祖人狼の使者」と名乗るロシアンマフィアらとそのボスの操る【Q】と呼ばれる謎めいた力によって瞬く間に支配されてしまう未来が予知されたらしい。
「ロシアからやってきた【Q】を操る謎めいたオブリビオン……それを倒すには、君たち猟兵達の力だけでは足りないかもしれない」
こう、人によってはどこかで戦ったオブリビオンと似てると思うかもしれないが、それはそれ。シャングリラ・シュミセンに住まうあらゆるサイバー武侠、マフィア、仙人、妖怪変化の加勢を得れば、件の「始祖人狼の使者」なる一団を撃破するのも難しくはないとのこと。
「説明を続けるよ。君たちにはこれから現地へ『始祖人狼の使者』が現れたシャングリラ・シュミセンの一つに転送させてもらう訳だけど」
現地は街中にもかかわらず既に「始祖人狼の使者」の操る【Q】によって「何らかの異常と危険」が発生しているという。
「君たちが赴くシャングリラ・シュミセンで発生している異常はね、『軍服を着用せず外を出歩く者を空を飛ぶ下着の群れが襲撃する』と言うモノだよ」
説明するヴォルフガングの目は何処に向いているのかわからない程遠くを見ていた。
「始祖人狼の使者と戦う為にはここを切り抜ける必要があるんだけどね……それはそれとして、中国の獣人達は『信義と友情』をたいへん重んじる」
もしこの危機から街の人々を迅速になるべく沢山助け出すことが叶えば、この地を元々裏から支配していたサイバー仙人、サイキック宿星武侠、ヤクザ寵姫、中国マフィアなどが始祖人狼の使者との戦いの加勢に加わってくれることだろう。
「無事異常を切り抜けたなら、『始祖人狼の使者』の拠点に乗り込むことになるけど、この時最初に戦うことになるのは突撃歩兵の集団になると思う」
騎兵銃や拳銃、スコップに銃剣、手榴弾と近接に特化した装備で身を固め狭い塹壕内での白兵戦や乱戦を得意とするかの兵らは屋内での戦闘も苦にならない。
「もっとも、その拠点も元はサイバー武侠マフィアの根城だったみたいだからね」
味方になってくれた現地の獣人たちの方が拠点には詳しく地形の有効活用については一日の長があるのだとか。
「首尾よく配下の突撃兵を倒せたなら拠点の奥に進んでボスであるベアゾルダートを倒せばいいのだけど」
この改造手術を施されたクマの獣人は戦いながら【Q】も操る強敵である。
「まぁ、自分たちが被害を受けないように【Q】で下着群に襲わせるのを『軍服を着ていない者』としたのは乗じる隙がありそうだけどね」
例えばヴォルフガングの様にもともと軍服を着ているならこの【Q】は一切効果がない。
「それでも共闘してくれる現地の獣人たちの方は狙われるだろうから何らかの工夫は必要かもね」
そこをどうするかは君たちの工夫次第と言うことになるだろうが。
「『始祖人狼の使者』たちは、その全員がワルシャワ条約機構に属する精強なオブリビオンなんだ」
【Q】によって発生した異常に襲われ支配されんとしているシャングリラ・シュミセンの人々の為にも、敵であるワルシャワ条約機構の動きを掣肘する意味でもここは介入すべきであろう。
「よろしく頼むよ」
そう口にしてヴォルフガングは君たちに頭を下げたのだった。
聖山 葵
何故下着かですかって?
ベアゾルダートの趣味では?
という訳で、今回は始祖人狼の使者に支配されんとしているシャングリラ・シュミセンの一つを救っていただくお話の様です。
尚、このシナリオフレームの三章には下記の特別な「プレイングボーナス」があり、これにのっとった行動をすることで、戦いに有利になるようです。
=============================
プレイングボーナス:ボスが【Q】を用いて出現させる「第一章で街を襲ったのと同じ危機」へ対処する。
=============================
ではご参加お待ちしておりますね。
第1章 冒険
『シュミセンを襲う【Q】』
|
POW : 建造物の崩落を力任せに防ぐ
SPD : 一般人を間一髪で危険から助け出す
WIZ : 異常現象に魔術や仙術で対抗する
イラスト:del
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「助けてーっ! 下着が襲ってくるーっ!!」
ある種の地獄だった。出来の悪い悪夢と言い換えてもいいのかもしれない。
「もがーっ!」
飛来した下着たちに覆いかぶさられ人型の下着の固まりみたいになってもがく人。
「うわぁ、崩れるぞー!」
慌ててスラムのボロ小屋に戻った住人は追いかけてきた下着が急に止まれず家屋にぶつかったことで軋みを上げるボロ小屋に恐怖の悲鳴を上げた。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
また妙な現象ですねぇ。
とは言え、何とかしませんと。
『FAS』を使用し飛行、『FPS』による探査で『飛来する下着』の位置を把握しまして。
【乳焔海】を発動、広域へ『乳白色の波動』を放射し『該当する下着』のみを焼きますねぇ。
現象が継続されるようであれば、間断的に再発動しつつ町の周囲を回り[結界術]による『防御結界』を展開、場合により『結界』にも『乳白色の波動』による着火を行い『飛来したら焼ける』状態にしましょうかぁ。
後は『FFS』で『軍服』を指定、取出して配布出来る様にしておきますねぇ。
ところで「出歩く」が条件なら「|飛行している《歩いていない》」場合、対象に含まれるのです?
「また妙な現象ですねぇ。とは言え、何とかしませんと」
転送された夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は周囲を見回すとすぐさま|3対のオーラの翼《FAS》で空へと飛び立つ。悲鳴があがり下着の飛び交うシャングリラ・シュミセンの空は異変によってどちらを向こうとも下着が目に映る。
「ですが、見えているものだけではないでしょうし」
|浮遊する涙滴型の水晶《FPS》を用い探査すれば自身に向かってくる下着群も幾つかるこるは把握できて。
「ところで『出歩く』が条件なら『飛行している歩いていない』場合、対象に含まれるのです?」
ふと抱いたそんな疑問の答えが空を飛び向かってくる下着たちなのだろう。
「『出歩く』には『外出する』と言う意味もありますからねぇ」
そちらの意味で解釈してるこるに向かってくる下着は、|浮遊する涙滴型の水晶《FPS》によって位置を掴んだ下着らのなかではごくごく一部に過ぎない。歩いていないのに出歩くに含めるかで下着たちの中でも意見の相違が起きていたのだろうか。だが、物言わぬ下着であれば確認する術はるこるになく。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その裁きの理をここに」
かわりに捧げた祈りにより、放たれた女神の力を帯びた炎が空を飛ぶ下着たちを町の人々に襲い掛かる下着たち燃やしてゆく。乳白色の炎に包まれ、下着らは墜ちてゆき。
「おっと」
墜落先に逃げるトラの獣人が居れば任意で炎を消して。
「なんだこりゃ? 下着? アイツら誰かにやっつけられてんのか?」
異変に対応する者の出現に住民の一部が気づき出したところで、その光景を視界に収めつつるこるは結界術を用い『防御結界』の展開を試みる。
「結界に一工夫して場合によっては『飛来したら焼ける』状態にするのも一つの手でしたが、【Q】の方が未知数なところがありますからねぇ」
飛来に限定してしまうと、上空に出現するだとか何もないところに召喚されるタイプの現れ方をされる場合燃やせない。
「ひとまずあれで様子見でしょうねぇ。では、あとはぁ」
無論再度襲ってくるなら焼き払う腹積もりはしつつ、るこるは|浮遊する4個の立方体《FFS》からいくつかの軍服を取り出すとこれを配るため下着に襲われていた人々の元へと飛んで行くのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ベルベナ・ラウンドディー(サポート)
「戦闘は得意な方に譲りますよ」
自称偵察専門、宇宙出身の竜派ドラゴニアン青年
単純明快が信条、焦るとラフが混ざるも概ね穏やかな物腰です
宇宙や汚染地などの悪環境下に特に強く、変装・偵察・工作など非戦闘活動を得意と自負する一方で他猟兵達の戦闘関連の技量に感心しがちです
全部80点で100点は取れないタイプ
●特徴として
功夫・衝撃波による砲撃戦・結界術の3種が戦術の主体です
全て「偵察任務遂行のためついでに取得した」とのこと
こいつを活躍させるよりも話の調整役として扱ったほうが背後は喜びます
設定や背景を描写する際の進行役や負傷や撤退でオブリビオンの見せ場などの
演出素材としてもお役立てください
ティモシー・レンツ(サポート)
基本は『ポンコツ占い師』または『本体を偽るヤドリガミ』です。
カミヤドリも魔法のカードも、「Lv依存の枚数」でしか出ません。(基本的に数え間違えて、実際より少なく宣言します)
戦闘についてはそれなりですが、戦闘以外は若干ポンコツ風味です。(本体はLv組で出せない、UCの枚数宣言や集団戦は数え間違える、UCを使わない占いは言わずもがな)
探しものは疑似妖精(UC使用時)か占い(外れる)で頑張りますが、多くの場合は有効活用を思いつけずにマンパワーで探します。
猟兵としての体力は、可もなく不可もなく。
「本体が無事なら再生する」性質を忘れがちのため、普通の人と同じように危険は避けます。
大豪傑・麗刃(サポート)
一人称は『わたし』『麗ちゃん』
まじめなこと『だけ』はやりたくないのだ!
いかなるシリアスな場面でも最低一か所はネタを挟みたい。ダジャレ、奇怪な言動、一発ギャグ、パロ、メタ(一番好き)等何でもよい。
一応状況をちゃんと前進させる意思はあるので、状況が悪化する行為はさすがにやらない。一見悪化するけどネタとして許されるならむしろやりたい。場合によってはギャグを『変態的衝動』に繋げて身体能力を強化し無理やり状況の改善を狙う事も。
あまりに超どシリアスな雰囲気のためギャグなんか絶対に許さないとMSが判断するのなら、シリアスオンリーも一応可能だが、その時は頭痛が痛くなるのだ(強調表現としての二重表現肯定派)。
「面妖、その一言に尽きますね」
下着が襲い掛かって来たかと思ったら焼かれて墜落するまでの光景をベルベナ・ラウンドディー(berbenah・|∂《ラウンドディー》・f07708)はそう評した。偵察専門を自称するだけあって出歩けば下着が襲ってくる状況にも臆さず街中に出たベルベナが目撃したのは、グリモア猟兵の説明通りに襲って来た下着たちと先に転送されていた味方がこれを無力化し、軍服を配り始める様。
「これはキリがなさそうです」
ベルベナ当人も空から襲ってくる下着を結界術で防いだり衝撃波で撃墜していたが、【Q】を行使する根源である「始祖人狼の使者」を撃破しなくては下着の襲撃は続くと思われ。
「今日の天気は……晴れのち下着?」
辻占い師よろしく街頭で占いを行っていたティモシー・レンツ(ヤドリガミのポンコツ占い師・f15854)は首を傾げ。
「あ」
落としたカードを拾おうと前にかがんだところで頭上を襲って来たブラジャーが通り過ぎてゆく。
「なるほど……アレをどうにかすればいいんだね」
カードを拾って顔を上げれば、自分を襲ってきた下着には気づいたようで、打開策を占うべくティモシーは拾ったカードも戻して出来たカードの束をシャッフルし始める。
「果たしてどのような卦が出るのか」
占いの閣下が気になるのか、ちらりベルベナがティモシーの方を見やる中。
「ふぅむ、何やら大変なことになっているのだ」
腕を組みつつ大豪傑・麗刃(25歳児・f01156)は空を仰ぐ。
「まじめなこと『だけ』はやりたくないと思っていたが、天気からして尋常ではない……こんな時、どうすればいいかと言えば――」
と言いつつ真剣な顔を作った麗刃は覆いかぶさらんと空から飛んできたパンツをひらりと躱し。
「はははは、下着ちゃんたちとの追いかけっこなのだ! そーれ、捕まえてごらんなさーい♪ 捕まえてみるといいのだ♪」
キャッキャと楽し気に下着から逃げ回る。無論下着もそれならばと襲い掛かるもユーベルコードで回避率を三倍まで上昇させている麗刃がそう簡単に捕まる筈もなく。
「なるほど、囮になるということですか」
一見遊んでいるように見えて、挑発と捉えたのか空から襲い掛かる下着たちが住民たちより麗刃を優先して狙ってゆくのを見れば、その意図を理解したベルベナは麗刃が狙われているうちに住民への軍服の配布を手伝い始め。
「服を配ればいい? あれ? 下着は?」
結局占いの間に襲われたのか。荒ぶるパンツを頭に被るというかパンツの方に被らされるような格好で、自ら出した占いの結果にティモシーは訝しみつつも従う形で軍服を配るのを手伝い出す。
「ちょ、ちょっとこの数は予想外なのだ! た、助けて! 麗ちゃん、下着の山になっちゃうじょ!?」
こう、約一名悲鳴を上げてる気もするが、それはそれ。
「ドーモ。初めまして、よそ者=サン。サイバー武侠マフィアです。軍服を着ていると襲われないとは知らず……助かりました」
配られた軍服に身を包んだその男は猟兵たちに礼を述べ。
「この街をこんな風にした連中と戦うというのでしたら、我々も協力は惜しみません。なあ、みんな?」
猟兵たちが「始祖人狼の使者」と戦うと聞くと、男の口にした言葉にサイバー仙人、サイキック宿星武侠、ヤクザ寵姫など軍服に身を包んだ数名のトラ獣人が頷いたのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第2章 集団戦
『突撃歩兵』
|
POW : グラナーテ!
【対人柄付手榴弾、対戦車集束手榴弾、火炎瓶】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : アタッケ!
【銃剣による刺突】【自身の爪や塹壕スコップによる斬撃】【取っ組み合いからの殴り合い】で攻撃し、ひとつでもダメージを与えれば再攻撃できる(何度でも可/対象変更も可)。
WIZ : アングリフ!
【着剣した騎兵銃を撃ちながら銃剣突撃による】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【砲兵隊による迎撃を阻害する突撃支援砲撃】の協力があれば威力が倍増する。
イラスト:FMI
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
どうやら、ご登場の様ですねぇ。
参りましょう。
『FAS』を使用し飛行、『FLS』の空間歪曲障壁で射撃攻撃に備えまして。
『FMS』のバリアは他の方々の保護に回し、『刀』を抜いて【剴畺】を発動しますねぇ。
強化された手段は『手榴弾』と『火炎瓶』、何方も『斬撃結界』の対象に含め、味方に届く前に切り捨てれば問題ありません。
『祭器』使用には『刀』を手にしたままでも大丈夫ですから、『斬撃結界』に『FRS』『FSS』の[砲撃]と『FES』の魔力矢を追加、[範囲攻撃]で纏めて叩きますねぇ。
軍服を着用していない方は、彼らの服を剥いで奪っても良さそうですぅ。
……サイズ的に、私は着られませんが。
「こっちだ。あんたらのおかげで空から襲ってくる下着の数も減ってるが、屋根のあるとこを通った方が面倒がないからな」
協力者となったサイバー武侠マフィアのトラ獣人が振り返り、ただし足元には注意してくれよと付け加えた。そうして案内される形で、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は「始祖人狼の使者」が占拠しているサイバー武侠マフィアの根城へと向かっていた。
「ここからは足元以外にも気を付けてくれ、ついたぞ」
「なるほどぉ」
トラ獣人のついたぞと言う声を肯定する様に前方にはちらほらと騎兵銃や拳銃を手にした獣人の、オブリビオンの兵隊がうろつく姿があった。
「どうやら、ご登場の様ですねぇ」
参りましょう、と口にしてるこるは|3対のオーラの翼《FAS》で飛び立つ。|浮遊する16枚の札《FLS》を用い構築した空間歪曲障壁で銃撃への備えも怠らない。
(あちらも大丈夫だとは思いますがぁ)
ちらり振り向いた先には、残してきた|浮遊する12枚の円盤《FMS》とこれが張るバリアに守られる形の協力者ことサイバー武侠マフィアたち。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『剣王の加護』をお与え下さいませ」
「ぎゃああっ」
「なに、があっ」
前方に向き直り、刀を抜いて祈りを捧げれば、『刀』を核に広がる万象を斬る『斬撃結界』が内に入れた|突撃歩兵《オブリビオンの兵隊》たちに血煙の元に沈ませる。
「ぐ、この……グラナーテ!」
中には咄嗟に手榴弾を投じた者も居たがるこる目掛けて放物線を描くそれすら斬撃結界の内に入れば斬り刻む対象であった。爆発するよりも早く手榴弾は空中でバラバラになり。
「な」
茫然とした突撃歩兵は次の瞬間るこるの祭器による砲撃で消し飛んでいた。
「さて……軍服を着用していない方は、彼らの服を剥いで奪っても良さそうかなと思いましたが」
中身ごと斬られた軍服は最低でも縫い合わせる必要があったし、おびただしい血で真っ赤に染まっており、砲撃で消し飛ばされた兵の服もボロボロである。
「修復するよりは予備の服がこの拠点のどこかにあるかを探したほうが早そうですねぇ。それはそれとしまして――」
兵の躯からるこるが視線を前に戻すと断末魔か戦闘音を聞きつけたのか、奥の方から現れる突撃歩兵の姿があった。
大成功
🔵🔵🔵
スカーレットスター・クリムゾン(サポート)
「自分から殺されに来たんだ、怨むのは違うだろ?」
「上辺だけ綺麗な言葉だけを並べても、結局ゴミだったな?」
「下がってろ、ここは引き受けてやる。」
「"Time is money."って知ってるか?」
「良い声で鳴けよ?」
貴種ヴァンパイアであり大規模マフィアファミリー『知恵の蛇』を束ねる女帝。
マフィアとして自由に動くの為にパラディンとして爵位を得る。
武器の大鎌は『知恵の蛇』の女帝、聖槍はパラディンとしての言葉にしない意思表示
雪の様に真っ白な長髪
高身長でスレンダーな美人
服装は黒主体の露出しない上流階級の布質のパンツスタイル
冷静沈着で冷酷なドS
成すべき行動を迷わずに選ぶ
【NG】R15、R15G、恋愛描写
マナ・サマエル(サポート)
『わらわに容易く触れようなど‥命知らずかただの阿保か。』
◆口調
尊大【わらわ、貴様、~である、だ、~であろう、~であるか?】
時々 冷徹【私、お前、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?】
◆性格
尊大で冷酷。
ただ務めをやり遂げる真面目さと自分の駒や懐に入れた者だけには寛大。
◆基本行動
無駄な事はしないが興が乗れば敢えてする。
◆戦闘
魔法はもちろん足が出たり笏で殴ったりと物理に出ることもある。
◆他の世界で無駄な揉め事を起こすつもりはない。
あとはおまかせ。
アドリブ連携ok/好きに使ってくれてかまわない。
ティティス・ティファーナ(サポート)
召喚獣「イフリート」の鎧装騎兵×アーチャー、6歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、年下には「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「……この地にも人の営みはあるか」
ただしそれが脅かされ、「始祖人狼の使者」という招かれざる客を討つべき戦いの途中である。仲間が何人も犠牲になったことに気づいたのか、侵入者を視認したのか、ティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)の視界の中で銃を抱えて走る|突撃歩兵《オブリビオンの兵隊》たちは騒がしく。
「くそっ、侵入者だと――」
苦々しい顔で辺りを見回しつつ駆けていた突撃歩兵の一人がふいに足を止める。前方に人影を見つけたのだ。
「おい、お前」
銃を向け、何時でも発砲できるようにしつつオブリビオンの兵隊は声をかける、だが。
「わらわに容易く声をかけようなど……命知らずかただの阿保か」
「なん」
尊大なマナ・サマエル(神をも害す猛毒・f31613)の態度に言葉を失い、我に返るまでの間に周囲は包囲されていた。哀れな突撃歩兵を囲むはマナの配下たるモンスターたち、魔王軍である。
「ふっ、伏兵どこから?!」
「処せ。されど貴様らが欠けることは許さぬ」
自分の駒には見せる寛大さを含んで命じれば、一斉に襲い掛かったモンスターたちによって埋もれた突撃歩兵は断末魔さえかき消され。
「敵の増援か?!」
「幽魔月精の波長はパルスはエネルギーを調整できる……故に」
マナの魔王軍を見て驚き誤解し立ち止まる|突撃歩兵《オブリビオンの兵隊》を視界に入れたまま、ティティスは自身の波長をパルスで覆い、視聴嗅覚での感知を不可能とすると手を前方に突き出してパルスを放出する。
「がっ」
数を頼みとするような兵士なのだ、虚を突かれれば斃すのにはその一撃で事足りた。
「なっては居らぬな。真面目につとめておればもっとマシな対応も出来ように」
奇襲されたこと、掌握して間もない拠点故にの不備の可能性もあったが、右往左往して屍を増やしてゆく敵の様をマナはそう評価し、散発的に出くわす敵兵を屠るのは大半がマナ配下のモンスターであった。もっとも、それはマナたちと遭遇した場合に限られ。
「自分から殺されに来たんだ、怨むのは違うだろ?」
血にまみれ銃を取り落とした手が自身に伸びてくるのをスカーレットスター・クリムゾン(マフィアファミリー『知恵の蛇』の女帝・f39213)は見下ろしていた。
「しかし、まさかこんな形で他所のマフィアとかかわりもつことになるとはね」
何とも言い難い表情を浮かべるのは、スカーレットスター自身がマフィアファミリーを束ねる地位にあるからに他ならない。ちらり後方を振り返れば、案内役のサイバー武侠マフィアがスカーレットスターにもつけられており。
「加勢致しましょうぞ」
「下がってろ、ここは引き受けてやる」
サイバー武侠マフィアたちの協力があれば敵の一団を撃破するのが難しくないという説明はスカーレットスターも受けていた。だからこそ、案内だけでなく戦いにも加わろうとした際、スカーレットスターはそう制した。
「何故」
その先が続く前にパタパタとか湧いた靴音を連ならせ、出てきたのは|突撃歩兵《オブリビオンの兵隊》が複数。
「もっと暗い方が好みだがな……良い声で鳴けよ?」
スカーレットスターを見るや兵らが銃を向けた時にはもうスカーレットスターは吸血蝙蝠の群れを解き放っていた。
「ぎゃああっ」
「ぐわ、離れ、がっ」
悲鳴を上げるオブリビオンの兵士たちは吸血蝙蝠に群がられ手にした銃を満足に撃つこともままならず、せめて銃剣で突くなり斬るなりしようと銃を振り回すが、それで被害を受けたとしてもせいぜい蝙蝠が何匹か。代償としてオブリビオンの兵たちは何名もの犠牲者を出すのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
シフォン・メルヴェイユ(サポート)
『楽しい世界が待っていたらいいなぁ。』
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
怒った時は「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
のんびりとして、無邪気な性格をしています。
基本的に常に笑顔で人に接して、
敵以外なら誰に対しても友好的な性格です。
因みにトランプを使った手品が得意で、必要に応じて皆を楽しませます。
あとはお任せします。宜しくお願いします。
筒石・トオル(サポート)
「邪魔をしないでくれるかな」
「油断大敵ってね」
「ここは任せて」
正面切って戦うよりも、敵の動きを封じたり、属性防御を固めて盾や囮となったり、味方が倒し切れなかった敵にトドメを刺して確実に倒すなど、味方の安全性を高めるように動く。
ユーベルコード使用はお任せ。
使用しない場合は、熱線銃での援護射撃を主に行う。
人見知りではあるが人嫌いではないし、味方が傷付くのは凄く嫌。
戦うのも本当は好きではないが、誰かを守る為には戦う。
もふもふに弱い。敵がもふもふだと気が緩みがちになるが、仕事はきちんと行う……ホントだよ?
四条・眠斗(サポート)
ぅゅ……くぅ……あらぁ?
いつの間にか始まってましたかぁ?
さっさと事件を解決しないとぉ、安心してもうひと眠りできませんからねぇ。
ユーベルコードは出し惜しみしても仕方ありませんからぁ、
一気に片づけるつもりでやっちゃいましょう。
こう見えてもぉ、腕には少し自信があるのですよぉ。
それにぃ、様子を見てる間にまた眠くなっちゃっても困っちゃいますしぃ。
荒事じゃなくてぇ、楽しいことならめいっぱい楽しんじゃいましょう。
のんびりできるところとかぁ、動物さんがたくさんいるところなんか素敵ですよねぇ。
でもぉ、身体を動かすのも好きですよぉ。
お互いに納得の上で全力が出せると一番良いですよねぇ。
※アドリブ・絡み歓迎
「楽しい世界が待っていたらいいなぁ」
そう願ったシフォン・メルヴェイユ(夢見る少女・f19704)が転送された先は、獣人戦線の世界の中国。サイバー武侠マフィアが牛耳っていた「シャングリラ・シュミセン」の一つだ。暗くなれば何色もの光がともる高山は美しい光景を演出してくれるかもしれない、「始祖人狼の使者」なる一団に支配されかかり、出歩く人々が空飛ぶ下着に襲われるような異変に襲われていなければ。
「ぎゃああっ」
|柄の部分に金色の時計の装飾が施された三叉鉾《時詠みのトライデント》へ蒸気エンジンをあっという間に搭載すると、は無言でそれをオブリビオンの兵士へ突き刺し、三叉鉾を突き立てられた突撃歩兵が絶叫を上げる。
「す、すげぇ」
シフォンは基本的に常に笑顔で人に接し、敵以外の人々には友好的な筈なのだがきっと無理もない。相手は美しい景色を台無しにするどころか空飛ぶ下着で街の住人たちを苦しめる輩である。転送されてから味方と合流するまでに見せられたというか空から襲って来た下着とか、下着とか下着とかがシフォンを徐々に不機嫌にしていった結果が今なのであろう。
「このまままっすぐ進めばいいのね?」
「アッハイ」
ポカンと口を開けてシフォンの様子を眺めていた案内役のトラ獣人は反射的に答えると、若干腰が引けた様子であちらですぜと続く廊下の奥の方を示し。
「侵入者だ! 追い込まれている、至急応援を」
「もう少しで突破できそうなんだ、邪魔をしないでくれるかな」
猟兵たちの勢いを止められず、倒されてゆく仲間に焦りを隠せず助けを呼ぼうとした|突撃歩兵《オブリビオンの兵隊》は通信に意識を傾けすぎて筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)の熱線銃に頭を吹き飛ばされた。
『どうした? 応答しろ! 応答』
「油断大敵ってね」
喚く通信機に視線を落とし、熱線銃でこれも破壊したトオルはついてきているサイバー武侠マフィアのトラ獣人たちの方を振り返る。
「ここは任せて。とはいうものの、もう敵の兵力はあんまり残ってなさそうだけどね」
ちらり前方に向けた眼鏡越しの視界に入るのは、三叉鉾で突き殺されてこと切れた突撃歩兵の躯だ。戦力的にやや過剰なほどの|戦力《猟兵》が投入されている様子のこの戦場で|突撃歩兵《オブリビオンの兵隊》たちが全滅するのは時間の問題と思われた。
「この『シャングリラ・シュミセン』を解放できたら、楽しいひと時を過ごしたりもできるよね」
夜景は抜群の筈であるし、この街が解放されたならサイバー武侠マフィアたちにとってもシフォンたちは恩人だ。下にも置かないもてなしをしてくれても不思議はない。少なくとも、シフォンの戦いっぷりを見せられた時点で粗略な扱いをしてくるなんてことはまずないだろうが。
「ぅゅ……くぅ……あらぁ?」
響き渡る獣性か、それとも断末魔か。何かを耳にして顔を上げた四条・眠斗(白雪の眠り姫・f37257)眠そうに目をこすりつつ周囲を見回し。
「いつの間にか始まってましたかぁ?」
「……この姐さん、大物だわ。いや、姐さんでいいのか?」
投げられる問いに答えるのも忘れて茫然と眠斗を眺めていたトラ獣人が首を傾げた。まぁ、戦力は足りてるっぽいので一人が居眠りしていたところで勝ちは揺るがなそうではあったのだが。
「さっさと事件を解決しないとぉ、安心してもうひと眠りできませんからねぇ」
銃声やら悲鳴のする方へと眠斗は歩き出し。
「く、くそ! せめて一矢報い……ん?」
そんな眠斗の前に飛び出してきたのは傷だらけの|突撃歩兵《オブリビオンの兵隊》。一瞬鉢合わせた相手を見て茫然とするも、千載一遇の好機だと思ったのか。
「これでも喰らえ! グラ、な゛っ?!」
手榴弾を取り出して振りかぶろうとするもその時にはもう距離を詰められており。
「こう見えてもぉ、腕には少し自信があるのですよぉ」
そうは見えず安易に攻撃を仕掛けようとしたのがその兵士のミスだったかもしれない。腕の一本を掴まれたと思った直後には釣り上げるように突撃歩兵の身体は持ち上げられており。
「それにぃ、様子を見てる間にまた眠くなっちゃっても困っちゃいますしぃ。ひとまずぅ」
眠斗は持ち上げた兵士をちらり見ると、容赦なく床へと叩きつけた。
「がべっ」
当然叩きつけられた方はただでは済まなかったが、掴まれた腕が解放されることはなく。
「んぅ、この兵士ちゃんはもうよさそうですねぇ」
幾度も床や壁に叩きつけられて動かなくなった|突撃歩兵《オブリビオンの兵隊》を解放すると眠斗は次の敵を探して歩き出し。突撃歩兵らがほぼ全滅し、猟兵の一部が拠点の最奥にたどり着いたのは、それから二人ほど|突撃歩兵《オブリビオンの兵隊》が床に叩きつけられてこと切れた後のことだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第3章 ボス戦
『ベアゾルダート』
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POW : ベアゾルダートキャノン
自身の【肩の砲台】から極大威力の【ベアゾルダートキャノン】を放つ。使用後は【虚脱】状態となり、一定時間行動できない。
SPD : 獣性解放モード
【獣の本能】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : ゾルダートガトリング
【両腕】を向けた対象に、【前腕装着型機関砲とフィンガーミサイル】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:はるまき
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
さて、後はこの方ですねぇ。
【炳輦】を発動、『防御結界』の中に可能な限りの友軍を包み、不足するなら『FMS』のバリアを残る方々に回しつつ飛行しますねぇ。
『砲台』による攻撃は、発射位置が判り易い以上『FPS』でタイミングを計り『転移』で回避すれば良く、【Q】による下着の群れは『時空切断の嵐』に巻込み排除、仮に抜けて来る下着が有っても『全周を隙間なく覆う結界の中』には入れません。
後は『FIS』の転移を利用し『内部からの友軍の攻撃』を転移させて敵方に届けつつ、『時空切断の嵐』と『FRS』『FSS』の[砲撃]を併せて一気に叩きましょう。
強奪出来る物資が有れば、『FTS』で回収を。
「騒がしいと思えば、そう言うことか」
もともとはサイバー武侠マフィアの根城であった建物の最奥、操る【Q】を活かす為であるのか、空の見える中庭でその巨躯から負担を強いた椅子に悲鳴をあげさせていたクマの獣人が立ち上がり振り返る。
「さて、後はこの方ですねぇ」
軍服に身を包み分厚い毛皮と脂肪、銃火器を搭載し「生きる戦車」と言っても過言ではないボスのいで立ちにも夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)の表情に動揺のようなものはない。まぁ、【Q】を操ることを除けば過去に戦ったことのある相手となれば、無理もないのだろうが。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その衣を纏いて典礼を捧げましょう」
防御結界を形成し、『祭器の衣』を纏った姿に変じてるこるは空へと飛び立つ。
「おそらくあれでサイバー武侠マフィアの方々は大丈夫でしょうからぁ」
眼下に視線を落とせば先ほど形成した結界が友軍を守っており、念のために|浮遊する12枚の円盤《FMS》でバリアも張ってから|涙滴型の水晶《FPS》を周辺に浮かべると視線を前と戻す。
「部下どもも不甲斐ないことだ、だが……【Q】」
るこるに見られたまま|クマの獣人《ベアゾルダート》は近くに置いてあった小物でも手に取るような気軽さでそれを操る。そして、空が見えていた上方から落ちてきたかのように急降下してくるのは何枚もの下着たち。
「それの相手でも――」
していることだと続けようとしたベアゾルダートの視界で、るこるらに襲い掛かろうとした下着たちが切断され、幾つかの布切れとなり。
「ならば」
肩の砲台が動いてるこるを狙うも|涙滴型の水晶《FPS》によって発射タイミングを察し、射線から退き。
「私が援護しますので攻撃をお願いしますぅ」
「ぬ? わかった」
「確かにキミたちばかりに頼ってもいられんだろうしな」
るこるの要請に応じたサイバー武侠マフィアのトラ獣人たちは思い思いの武器を取り出して。
「「イヤーッ!」」
「がふっ」
距離があることも相まってそれらが投擲されれば、るこるはこれを補助して届かせれば流石にベアゾルダートもよろめき。
「こちらも行きますよぉ」
「ぐわあああっ」
そんなベアゾルダートへ向けられるのは|浮遊する20台の球体と対になる一対の腕輪《FRS》が姿を変えた砲台と|12枚の小型ビームシールド《FSS》の中央にある砲門。追い打ちの砲撃と時空切断の嵐』によって一時的にベアゾルダートの姿は隠れ、その所在を示すのは砲撃の爆発の中に上がった悲鳴だけ。
「ついでに強奪出来る物資が有れば良かったんですけどねぇ」
|6基の宝玉《FTS》を周囲に浮かべつつ爆発が晴れるのを待ちつつ周辺を見回すも、もともとサイバー武侠マフィア側の拠点だったことを鑑みれば、奪った物資が元はサイバー武侠マフィアのものだったということもありうるし、何より決着はまだついていない。
「出てきますねぇ」
晴れ始めた爆炎と煙の向こうで浮かび上がる武装したクマ獣人のシルエットは動き出した。
大成功
🔵🔵🔵
ハル・エーヴィヒカイト(サポート)
▼心情
手の届く範囲であれば助けになろう
悪逆には刃を振り下ろそう
▼戦闘
殺界を起点とした[結界術]により戦場に自身の領域を作り出し
内包された無数の刀剣を[念動力]で操り[乱れ撃ち]斬り刻む戦闘スタイル
敵からの攻撃は[気配感知]と[心眼]により[見切り]
[霊的防護]を備えた刀剣で[受け流し]、[カウンター]を叩き込む
「あれが敵の首魁か」
ハル・エーヴィヒカイト(閃花の剣聖・f40781)は腰に佩いた日本刀をすらり抜くと構えつつ|クマの獣人《ベアゾルダート》を見据えた。
「うぐ、視界が塞がれて居る内に新手が現れたか」
負った傷が痛むのか、あるいは新手の出現と言う状況が好ましくないのか、ベアゾルダートは呻き顔を歪め。
「手負いと手容赦するつもりはない。それが悪逆であるならば刃を振り下ろそう」
「ふん、大層な口をきく」
自身の言に鼻を鳴らしたベアゾルダートが前かがみになる様子を目にすると、ハルは中庭の地面を蹴った。
「グガアアアッ!」
獣の本能を、獣性を解放したベアゾルダートが四つ足で駆け出すと先ほどまでハルの立っていた場所を大きくえぐり。
「ゴアアアァッ!」
間髪入れずに繰り出される連続攻撃がハルの持つ日本刀にもぶつかった、否、刀身で凶悪な腕を受け流すようにして|踏み込む場所《安全圏》を作り出したのだ。一度繰り出せば避けられようとも中止できない腕の振りは引き戻して己が身を庇うことすら能わず。
「貰った」
「グギャアアアッ!」
カウンターの一撃を叩き込まれてベアゾルダートは絶叫を上げ。
「我が眼前に集え世界。咲き踊れ狂乱の刃、|碧月光華《へきげっこうか》」
「ぐあああっ」
後方に跳んで距離を取ったハルは無数の刀剣を内包した領域を戦場内へと発生させる。花のように咲き誇る領域に内包された刃は傷を押さえてよろめくベアゾルダートへ牙を剥き。
「おのれぇ」
「斃すには至らずか」
血を滴らせつつも二本の足で立ち自身を睨みつけるベアゾルダートへハルは獲物を構えなおし、空から襲って来た下着をもう一方の手で引っぺがしたのだった。
成功
🔵🔵🔴
ベルベナ・ラウンドディー(サポート)
「戦闘は得意な方に譲りますよ」
自称偵察専門、宇宙出身の竜派ドラゴニアン青年
単純明快が信条、焦るとラフが混ざるも概ね穏やかな物腰です
宇宙や汚染地などの悪環境下に特に強く、変装・偵察・工作など非戦闘活動を得意と自負する一方で他猟兵達の戦闘関連の技量に感心しがちです
全部80点で100点は取れないタイプ
●特徴として
功夫・衝撃波による砲撃戦・結界術の3種が戦術の主体です
全て「偵察任務遂行のためついでに取得した」とのこと
こいつを活躍させるよりも話の調整役として扱ったほうが背後は喜びます
設定や背景を描写する際の進行役や負傷や撤退でオブリビオンの見せ場などの
演出素材としてもお役立てください
コーデリア・リンネル(サポート)
アリス適合者の国民的スタア×アームドヒーローの女の子です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、機嫌が悪いと「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
内気な性格のため、三点リーダーや読点多めの口調になります。
ですが人と話すのが嫌いでは無いため、
様々な登場人物とのアドリブ会話も歓迎です。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「空は先ほど同様ですか」
ポツリと空を仰いだベルベナ・ラウンドディー(berbenah・|∂《ラウンドディー》・f07708)が漏らしたのは、少し前に下着たちの襲撃から街の人々や自身を守っていたからだった。
「ならば、同じ方法が通用しますね。戦闘は得意な方に譲りますよ、私は――」
言葉をつづけるより早く、行使された結界術に構築されたものが急降下してくる下着を受け止め、襲撃を阻害する。
「はっ」
それに合わせて放った衝撃波が懲りることもなく襲ってくる下着の一部を迎撃し。
「あ、ありがとう……ございます」
内気で人付き合いは苦手ながらも|起こされた異変《【Q】》の対処を一身に引き受けてくれたベルベナへとコーデリア・リンネル(月光の騎士・f22496)は礼を口にすると、|ビームキャノン《フォトンサイクロン》の砲口をベアゾルダートに向け。
「ぐ、更に新手が現れたか……だが」
「撃ちます」
コーデリアは自身を視界に入れたベアゾルダートが肩の砲台を自身へ向けるのを見るや先にその方針から光条を迸らせていた。
「ぐおあああっ」
その巨体と砲撃の直前であったという状況が重なり、ベアゾルダートの躱し損ねたビームはその身へ突き刺さり。
「お、の」
それでも倒れず反撃の砲撃を放とうとした瞬間。
「武器なんぞ使ってんじゃねえ!」
「ごばっ?!」
いつの間にかそこに居たベルベナの跳び膝蹴りがベアゾルダートの顔面へ突き刺さる。移動に使ったと見られる「ここですCRA」と書かれた台車が踏み台にされて横転して転がり。
「しま」
「な」
蹴りの当たった拍子に肩の砲台は狙いが逸れ、近くの地面を砲撃。蹴りを命中させたベルベナと砲撃したベアゾルダート当人を砲撃の爆発が呑み込んだ。
「ナント?! 自分諸共吹き飛ばすとは凄絶な」
「だっ、大丈夫ですか?!」
一連の流れを目撃していたサイバー武侠マフィアが慄く一方でコーデリアは爆発に消えたベルベナへ呼びかけ。薄れゆく爆発の名残の中で一つの影が動く。
「ぐううっ、おのれ、おのれぇ! どこ――」
「どこに行くつもりですか」
「おごっ」
身に纏う軍服もボロボロにして傷だらけで再び姿を現したベアゾルダートは激高しながら砲撃を妨げたベルベナの姿を探そうとし、コーデリアに自身との間に繋がった雷の鎖を引かれバランスを崩し転倒したのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
キャロル・キャロライン
まさか、かつての服を着ていることが役に立つ日が来るとは思いませんでした。
確かにあれらの下着は私に見向きもしないようです。
これならば集中して戦えます。
本来であれば、あのキャノンを撃たせ、パワーダウンした後を狙うべきなのでしょう。
しかしこれ以上、この世界を汚させはしません。一気に片を付けます。
《バングル》でオーラを強化。
周囲に無数の《弾丸》を生成し、敵に向かって先制攻撃を仕掛けます。
敵が《弾丸》に対応している隙に、《翼》と《刀》を生成。
狙い撃たれないようにジグザグに移動しながら一気に距離を詰めます。
間合いに入ったならば、《刀》にUCの力を込め、その分厚い毛皮や脂肪ごと切り裂きましょう。
「まさか、かつての服を着ていることが役に立つ日が来るとは思いませんでした」
独言はキャロル・キャロライン(処断者・f27877)自身を包む軍服に向けてのモノだろう。ちらり見上げれば中庭の空にある下着たちが急降下してくる様子は一切なく。
「確かにあれらの下着は私に見向きもしないようです」
これならば集中して戦えますとキャロルは意識を上空から前方でまだ倒れたままのベアゾルダートへと向けた。
「本来であれば、あのキャノンを撃たせ、パワーダウンした後を狙うべきなのでしょう――」
だが、それもまともに対峙し攻め手に欠けた場合の話。
「起き上がる猶予は与えません、一気に片を付けます」
|腕環《バングル》によってオーラを一時的に強化すれば、これを用い操作自在の無数の弾丸を構築。放たれた複数の弾丸は豪雨の如くベアゾルダートに降り注ぐ。
「おの」
怒号が弾丸の穿つ音にかき消される。
「今の、内に」
その隙にキャロルはオーラから伸縮自在の刀と翼を構築する。
「行きます」
一振りすれば、刀は風切り音をさせ力強く羽ばたいたオーラの翼がキャロルの身体を前に運ぶ。
「ぐっ、おおおおっ!」
ボロボロの姿で無理に上半身を起こしたベアゾルダートはキャロルへと|肩の砲《ベアゾルダートキャノン》を向けようとするも、この時既に先ほどの位置にキャロルの姿はない。
「どこに」
迫ってきている筈の敵を探してベアゾルダートが首を巡らすも、口にした言葉の続を紡ぐような時間すらキャロルは与えない。
「-」
「ぐおあぁぁぁっっ!」
気づいた時にはその分厚い毛皮や脂肪ごとベアゾルダートはその身を切り裂かれており。絶叫があたりに響いた。
大成功
🔵🔵🔵
チル・スケイル(サポート)
「皆さん、よろしくお願いします(お辞儀)」
「…(仕事の時間)」
「では、吉報をお待ちください」
竜派ドラゴニアンのクールな女性です。普段の口調は『私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?』誰にでも礼儀正しく接します
戦闘中は 『私、あなた、~さん、言い捨て』不要な発言はしません
戦闘スタイルは魔法による射撃が主体。氷の魔法を操ります。それ以外の属性は使いません
侮辱や暴言、報酬の踏み倒しなど、敬意に欠ける行為を嫌います
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません
スシが大好きです
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
ロータス・プンダリーカ(サポート)
素早さが売りの格闘猫
口調は「ですにゃ、ますにゃ、ですかにゃ?」と丁寧語に「にゃ」が付く
年齢の割に子供っぽい、と言うか猫っぽい
時々猫の本能には抗えない
尻尾や耳が感情と共に良く動く
拳法と銃を組合せた武術の達人
敵の動きを読み、計算された動きで戦う
悪を許さない正義と立ち向かう勇気を持ち合わせた漢
卑劣な事は嫌いだが、相手がそれ以上の悪であれば勝つ為の奇襲や搦め手は厭わず用いる
相手が武人であれば敬意を表しながら拳を交え、礼を欠かさない
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用
多少の怪我は厭わず積極的に行動
迷惑行為NG
公序良俗は遵守
赤星・緋色(サポート)
なんやかんやで事件を解決に導こうとします
フリーダムかつアグレッシブなアドリブも可
合わせ等も自由にどうぞ
「では、吉報をお待ちください」
と、グリモア猟兵に告げてチル・スケイル(氷鱗・f27327)が転送されたのはつい先ほどのこと、
「皆さん、よろしくお願いします」
そう言ってお辞儀をし、何故かコミカルなエフェクトやら擬音やらを周囲に浮かべた赤星・緋色(サンプルキャラクター・f03675)を含む同行者に挨拶したのは更に前のことだ、そして。
「……あれが標的ですね」
対峙した敵は満身創痍、出来たばかりの傷から零れた血が地面を濡らしていた。
「にゃんとも大きな相手ですにゃ、しかし」
目にしたロータス・プンダリーカ(猫の銃形使い・f10883)が言葉を詰まらせるほどにベアゾルダートの傷は深かった。
「ぐ、こちらの怪我を気にする……とはな」
卑劣なことが嫌いなからすると、ほぼ瀕死の相手に三人がかりと言うのは思うところがあったのかもしれない、ただし。
「ちゃんす! それじゃ、行くね?」
「え」
「あ」
緋色はアグレッシブかつフリーダムであった。隙を晒す瀕死の敵を確認した時点で動き出していたのだ。
「なん」
足場がないはずの空中でステップすると踏み込んで繰り出す一撃に薔薇の花びらが舞う。すべて当てれば確殺の四連撃の初撃は容赦なくベアゾルダートに襲い掛かり。
「ぐおっ」
「や」
身を庇った腕に刺さった一撃に呻くところに二撃目が。
「が」
「かん」
よろめいたところに刺さる三撃目。
「やっ!」
「うおおおっ!」
当たってしまえばもう終わりの筈であった、吠えつつ振るった腕でトドメの一撃を弾いたのは「始祖人狼の使者」を名乗りここにやって来た者たちを束ねていた者としての意地か。
「はぁ、はぁ」
(凍れ)
「がっ」
だが、戦いは無情だった。いや、四連撃を凌ぐことに意識を割き過ぎて他の存在を忘れていたことこそ責められるべきであったのか。じっとを見据え向けられたチルの|冷気放射杖《マルヴァールマ・スロワー》から放たれた絶対零度の凍気は息も荒いベアゾルダートの身体を凍てつかせ氷に包んでいた。
「す、すげぇ」
戦いを見守る形になっていたサイバー武侠マフィアの一人がぽつりと零す。
「ぐう、うおおおっ」
何とかベアゾルダートは氷による拘束を解こうとするも、満身創痍で瀕死の身では能わず。
「終わりですにゃ」
これ以上苦しめるつもりがなかったのか、戦いに身を置く者として他に為すべきこともないからか。
「我がニャン=カタの真髄、とくと見るが良いにゃ!」
「ごがっ」
一気に間合いを詰めゼロに近い距離から撃ち込む射撃が氷ごとベアゾルダートの身を砕きつつ穴を穿ち、崩れてゆくその身を遠心力を乗せた回し蹴りが粉砕する。ベアゾルダートだったものと氷が中庭に散らばり。
「あ」
最初に気づいたのは、おそらく緋色だった。
「空が」
「下着が消えましたね」
術者を倒したからだろう。本来なら襲ってくるはずの下着たちのすがたがいつの間にか空にはなく。
「うおおおっ、勝った! 勝ったんだ!」
「取り返したぞ! 取り返したぞ!」
サイバー武侠マフィアたちが快哉を叫ぶ中、ロータスはベアゾルダートだったものの中でも一番大きな塊に一礼し。
「終わりましたにゃ」
ほう吐息を漏らすと振り返り、喜ぶトラ獣人たちの姿をその視界に収めるのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴