椚・一叶
【36522】
友人のトリス(f27131)と参加します。
いつもお世話になっております。
是非、志稲様の描く夏休みに参加したいと思い、リクエストさせていただきました。
記載ない部分のアドリブ・絡み大歓迎です。宜しくお願いします。
心情:
夏はいっぱい遊んで食う、と決めてる
揺れながら色々楽しもう
確かに、縁日射的が懐かしい
あそこから仲…いや、何でもない
そう、つるむ切欠となった
また良い思い出作るとしよう
◆乗り込む華の舟
海底を覗き込みたいから、グラスボードに乗ろう
夏らしく向日葵良いな
泳ぐ魚を眺めるのも良いし、宝落ちてないか夢見るのも良い
見ている内にすっかり夢中になって底に手つく
ああでも、海以外にも楽しい事があるのだった
夜店舟を見れば、あれもこれも気になるものばかり
赤→青→黄の順に周ろう
◆食べ物系の舟
見知った縁日の食べ物も、舟の上だとまた違う
身を乗り出して覗き込み
激辛ロシアンチュロスで、運試し勝負でもするか?
貴様、辛いの強いのか…
なら負けた時、何か奢ってもらおうか
ワサビ入りタコ焼きも良いな
流石のトリスもワサビのツーンには敵わない筈
いざ、尋常に
辛さでヒーヒーした時はソフトクリームで和らげる
こいつ…歌うのか…?
◆飲み物専門店
イメージカクテル良いな
儂に似合う、カッコ良いやつが出来るに違いない
ネコは貴様ではないのか…?
トリスは夜明け、風とかか?
動物姿となった貴様の背に乗った日を思い出して
そんな風に言ってみる
完成したカクテル、お互い見せ合ってから乾杯しよう
カカッ、此処で飲むのは最高に美味いな
◆お土産屋
面白い物いっぱいで興味津々
不思議なインクで動物姿のトリスの顔描いて
打ち上げよう
貴様も打ち上げてほしい物、言うといい
ただ絵は、そんなに得意ではないが
揃いのストラップ、良いな
儂は炎のような赤が良いかも
◆花火
注意深く海の上で浮かんでみる
溺れない…!
とても良い気分で眺められそう
花火、此方に降ってきそうな気がして警戒するが
直ぐに慣れて寛ぐ
腹いっぱいで何だか眠くなってきた…
とっても良い気分
まるで今、夢を見ているような
このまま流されて、何処かへ辿り着くのを待つのも楽しい
トリス、もっともっと色々な所行こうな
今年の夏も、幽世の世界で行われるのは。
――夏だ! 花火だ! 海上だ! 縁日だ!
そう、華の舟で巡る、海の上の夜祭り。
鳥栖・エンデ(悪喰・f27131)は、賑やかでちょっと不思議な雰囲気に尻尾をゆらり。
そして、ぐっと気合十分な椚・一叶(未熟者・f14515)だって。
(「夏はいっぱい遊んで食う、と決めてる」)
勿論、色々一緒に楽しむつもり。
そしてきょろりとふたり、視線を巡らせれば。
「屋形舟風のお店もいっぱい並んでる〜。やっぱりカクリヨには面白そうなもの沢山あるよねぇ」
……何となく出会ったばかりな頃の縁日射的も思い出したりして、なんて。
紡いだエンデに一叶も頷く。確かに、縁日射的が懐かしい……と。
「あそこから仲……いや、何でもない」
そして言い掛けてちらり、隣の彼を何気に見た後、改めて続ける。
……そう、つるむ切欠となった、と。
あの時から、色々一緒に出掛けては、勝負もいっぱいしてきたけれど。
それをひとつずつ思い返せば、やっぱりふたりは思うから。
(「また良い思い出作るとしよう」)
(「ふふ〜今年の夏も楽しいものにしてしまおう、っと」)
ということで!
「妖怪に船頭さん頼めるグラスボートが良いかなぁ」
「海底を覗き込みたいから、グラスボードに乗ろう」
早速足を運ぶのは、華の舟が沢山泊まっている船着き場。
そして海底が見えるグラスボートを選べば。
「好きな花は特に無いようだったら、夏らしくヒマワリにでもしておく?」
「夏らしく向日葵良いな」
舟に灯す華のランプは、今の季節にぴったりの向日葵に。
そして乗り込んだボートが海へと漕ぎ出せば。
じいと灯りに照らされた海中を見つめる一叶。
泳ぐ魚たちは見ていて飽きないし、それに、キラリと光るお宝が見つかるかも……?
なんて、わくわくな夢を思い描きつつ、気が付けば底に手ついて。
一叶は見ている内に、すっかり夢中に。
でも、ふと顔を上げたのは。
「赤、青、黄色の順でランプ目印に周ろうと思ってるけど」
くるりと海に灯るランプの色を見回し言った、エンデの声。
海中を眺めるのも、とても楽しいのだけれど。
(「ああでも、海以外にも楽しい事があるのだった」)
一叶はさらに、そわり。
各々の色灯す夜店舟を見れば、あれもこれも気になるものばかりで。
だから友人の提案に、勿論一叶も異論なく。
「寄り道、再訪問も気にせずどんどん楽しんでこ〜」
エンデもあっちこっち、余すことなく見て回りたいと思う。
そしてやって来た赤い華の舟が並ぶ一帯は、まさに縁日。
漂う美味しそうな匂いは、見知った屋台グルメのものだけれど。
一叶はつい身を乗り出して覗き込む……舟の上だとまた違う、と。
「舟の上での縁日ってのも波に揺られて楽しいね」
エンデも一緒に屋台舟を覗き込みつつも。
「特に気になったのはやっぱりカクリヨグルメかな〜。甘いも塩っぱいも色々あるし」
惹かれるのは、この世界ならではの風変りな食べ物。
そう、例えば――。
「激辛ロシアンチュロスで、運試し勝負でもするか?」
「激辛ロシアンチュロスで運試し良いよー」
ひとつずつ早速選んだ、運試しのチュロス!
「辛いの強い方だから当たってもあんまり意味ないけどねぇ」
「貴様、辛いの強いのか……なら負けた時、何か奢ってもらおうか」
そう言いつつ、はむりと同時に口にしてみれば。
「ん、儂のは普通に美味しいチュロスだな」
「これも辛くて美味しいよ~」
両方とも、ある意味当たり……?
「次はワサビ入りタコ焼きでも挑戦しようか?」
「ワサビ入りタコ焼きも良いな」
……流石のトリスもワサビのツーンには敵わない筈、なんて。
多分激辛チュロスを引いたっぽいエンデをちらりと見ながらも。
いざ、尋常に――そうまた一緒にぱくり、タコ焼きを食べてみれば。
「普通のたこ焼きだ、美味しい~」
「……!!?」
容赦なく襲いくるツーンにヒーヒー、瞳を見開く一叶。
けれどこれで、多分1回ずつ激辛を引いたから。
『♪ 甘~く冷たいアタシを食~べて、辛さを癒して~♪』
「こいつ……歌うのか……?」
「歌うソフトクリームも冷たい楽しい美味しー」
へんてこ美味しい歌うソフトクリームはお互いの奢りに!
そして青い華のバー仕様の舟で作ってみるのは、イメージカクテル。
「儂に似合う、カッコ良いやつが出来るに違いない」
「イチカ君の印象っていうと朝焼け、雷雲とか……野良猫?」
「ネコは貴様ではないのか……?」
早速、互いのイメージを考えてみて。
思わぬエンデの印象に首を傾けつつ、一叶も言ってみる。
「トリスは夜明け、風とかか?」
動物姿となったその背に乗った日を思い出して、そんな風に。
「そういえば色んな思い出があったりもしたねぇ」
エンデも、どんな感じになったか見せて〜なんて、互いのものを眺めながらもそう瞳を細めて。
お互い見せ合えば――乾杯!
「カカッ、此処で飲むのは最高に美味いな」
夏夜の海上で交わす一杯は、格別。
それから今度は、黄色い華の舟巡りに。
「何か楽しそうなもの見つかった〜?」
そう何かを手にした一叶に、エンデが訊いた刹那。
眼前に打ち上がるのは、動物さん……?
それは、落書きが空に打ち上がるインクで一叶が描いてみた、動物姿のエンデ。
「貴様も打ち上げてほしい物、言うといい」
……ただ絵は、そんなに得意ではないが、なんて視線向ける画伯に。
エンデはこうリクエスト。
「打ち上がる花ってことで、灯りの向日葵も書いとくといいよ」
そして少々味のある向日葵がパッと空に咲く中。
「ボクは目玉な花火石が気になってたから……この辺をお土産にしよ〜」
今度はエンデが手を伸ばす。
「ふたり揃いのストラップにしようか、何色がいいかなぁ」
夏のお揃いにと、花火咲く石へと。
「揃いのストラップ、良いな」
「個人的には夜っぽい黒石が気になってて〜」
「儂は炎のような赤が良いかも」
「炎のような赤い花火もいいねぇ、逆パターン組み合わせもアリ……?」
こうやって選ぶ時間も楽しいし。
ふたり買った石を掲げてみれば、眼前の夏空ともお揃い。
そんな空に上がる、鮮やかな妖怪花火。
一叶はそうっとぷかり、注意深く海上に浮かんでみれば。
「溺れない……!」
……とても良い気分で眺められそう、って。
最初こそ花火が降ってきそうで警戒するも、直ぐに慣れて。
ゆうらり寛ぎつつ、ご機嫌に。
そしてエンデも折角だからと、ボートの上でころんと寝転がってみる。
だって、下から見た花火の感想をあとで語り合うのも、楽しみだから。
それからそう思っていれば、ふと聞こえる声。
「腹いっぱいで何だか眠くなってきた……」
「……もしクラゲ君が寝てたらきちんと回収もしないとねぇ」
まるで今、夢を見ているような……なんて。
良い気分になっている友人に、エンデはくすり。
そして夏空を共に見上げながら、こう一叶は紡ぐ。
「トリス、もっともっと色々な所行こうな」
――このまま流されて、何処かへ辿り着くのを待つのも楽しい、なんて。
ゆうらり、ふたり一緒に。
今日は花火降る海で、こうやって共に揺蕩っているけれど。
エンデは鮮やかな光の花咲く空を見上げつつも、思う。
(「声掛けて誘えば色々付き合ってくれるのは有難いことだし」)
……其れこそ何処へでも連れて行ってあげよう。
風の様にねぇ、なんて――いつのように友人と一緒にそう、笑って。
成功
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