●トルネンブラ合唱団
不協和音が響いていた。
彼等、或いは彼女等はお互いの『声』に『音』に酔い痴れていた。
無茶苦茶な、カオスな、脳味噌を穿るような、
筆舌に尽くし難い共鳴が場を支配していく。
――どれほどの時間が経った。
彼等、彼女等の内の一人が拍手してみせた。
素晴らしい! 我々トルネンブラ合唱団は唯一無二の『音』を理解したのだ。
また一人、二人と絶賛の声を、歓喜の沙汰を表現していく。
これでまた優勝に一歩近付いた。ありがとう皆!
わいわい、がやがや、実にヤカマシイ状況が続けられる。
……同士よ! 同胞よ!
我々は遂に我々を表現出来たのだ!!!
そんな嬉しそうな彼等を、人間を認識している|神《もの》がひとつ。ユラリと、フラリと、寝不足のようなフリをして『詩』を『歌』を届けた。ぶらりと垂れ下がったのは球体だ。無数に、未曾有に、転がってくる『それ』は知性の塊によく似ていた。
『ろう ろう ねるがるす』
『ねるがるす りむがんと なうぐりふ』
『ねるがるす ねるがるす ねるがるす』
胡蝶の夢だ。
くだんの如くに横たわって、鵺の如くに燥いでいる。
●グリモアベース
「……頭痛いわ」
グリモア猟兵、隣人の顔色は葡萄よりも紫だった。今までで経験した事のない|予知《けしき》でも視たのだろう。力なく、身体を沈めるように坐していた。
「あー……そうね。ケルベロスディバイドの世界で起きるだろう『最悪』よ。大祭祀ハロウィンって十二剣神の配下がやってくるわ。で、その配下なんだけど『人類をデウスエクスに変える』力を持っててね。とある集団がターゲットにされる感じなのよ。ええっと……そう『トルネンブラ合唱団』だったかしら。ふざけた名前ね?」
ぐたっりとしたまま話を続ける。
「テメェ等にはデウスエクス化される前に神を叩いてもらうわ。現地は今頃デウスエクスの影響で滅茶苦茶になってそうだけど、まあ、頑張って。あ、デウスエクスにバイバイしたら合唱団の方のアフターケアも頼んだわ。お祭り騒ぎってやつね……記憶消去銃は用意しとくわ、テメェ等が生きてたら使ったげる」
グリモアが輝いて。
にゃあら
にゃあらです。
脳球。
第一章。
デウスエクスの影響で異常現象が起こっています。
この空間に存在する者は様々な幻覚に苛まれる事でしょう。
……綺麗な歌が聞こえてきます。
第二章。
強力なデウスエクスとの戦闘です。覚悟してください。
正気を維持出来たらラッキーなレベルです。
デウスエクスは不死ですが倒すと元の惑星に戻ります。
第三章。
救出した『トルネンブラ合唱団』との交流。
近くで超会議が行われているそうです。
ところで、このアトラクションはティーカップですかね?
宜しくお願い致します。
第1章 冒険
『惑わしの幻』
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POW : 気合で幻惑を打ち破る
SPD : 幻影を見ないようにして駆け抜ける
WIZ : 幻影の発生源を探る
イラスト:純志
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
歌が聞こえる――綺麗だと思った時点でオマエは終いなのだろう。滾々と、混々と笑うような、嘲るような『詩』が脳髄を転がそうとしてきた。退屈、無聊、全てが幻覚に塗り潰され――オマエの正気を殺しにかかる。輪郭は溶け、視界が融け、愈々、オマエは此処までなのだと悟る他にない――されど。辛うじて、猟兵で在る事を認識したオマエは。苦痛と知りながら抗う事とした。
幻は様々だ。
好きなように落ちていけ。
イリスフィーナ・シェフィールド
あら綺麗な……歌声が……。
(あっという間に幻に呑まれて催眠状態になる、早い)
ああ、メスガ星人様にリリスエル様にキングゴブリン様。
過去に屈服したオブビリオン達の幻が現れて述べてきます。
お前にお似合いなのは頭を垂れて赦しを乞うてる姿だと。
無様な姿を晒してそれぞれの愛を受け入れろと
その声に何時ものように淫らな姿を晒しそうになりますが
汲めども尽きせぬ女神様の愛(神聖紋)が慈悲深くも目覚めさせようと尽力
かろうじて一瞬正気に戻った瞬間コード発動
分身に後ろから頭を踏みにじられます
どうして貴方は何の対策せずに突撃するのでしょう
ち、長々とお説教したいですが悠長にしてられませんわ
分身に引きずられるように奥へと連行
オマエこそが冒涜の権化を名乗るべきだ、と、神モドキが招いていた。
七転び八起きは結構だが、いや、立ち直りがヤケに早い。
――アスモデウスの奴隷め、インキュバスの下僕め。
嗚呼――テーマパークだ――眼の奥を刺激して、耳朶の底をノックして、脳髄の球らしさを認識して往く。最初にオマエが選択したアトラクションは回転する木馬だったか。粘つくかのように、引っ張られるかのように、肉の達磨が転がっている。綺麗な歌声だ。この世のものとは思えない、有難く、心地の良い音色だ。ずぶりと泥濘に嵌まった、いや、嵌め込まれたウイルスの変質。新型と謂うにはあまりにも慣れ親しんでいた。落ちる、墜ちる、何処まで堕ちると謂うのか。憑かれ尽くした身体がぐったりと地を求め、永劫の狂気の沙汰を巡っていく、廻っていく……ああ、アナタ様は、アナタ様方は……宙に聳える煽り、黒い斑の裸体、欲の王としての緑――過去だ。オマエの過去が喜んでいるかのように、嘲っているかのように集ってきた。幻覚曰く、オマエにお似合いなのは頭を垂れ、赦しを乞い、そして「赦されない」事に恍惚を覚える、その無様さ。それぞれの愛を受け入れろ、満たされても、充たされても、尚、餓えたかの如くに土下座をしてみせろ……。ごくりと呑み込んだ涎にほんのりとした神意、愛が明滅とし、慈悲深くも、目覚めてくれと訴える……。
滓みたいな正気が|罪深き刃《ユーベルコード》の引き金となった。ぐりぐりと、頭部に中てられた|靴《よご》れ、これだから「わたくし」は莫迦で、愚かで、腹が立つ。どうして貴女は何の対策もせずに突撃するのでしょう。|分身《オマエ》が悦んでいるオマエに唾を吐く。長々とお説教したいですが悠長にしてられませんわ。奥へ、奥へ、真実へ。何処かのシスター服みたいに『自分』を引き摺ってやった。
――音楽隊には這入れそうにない。
成功
🔵🔵🔴
黒影・兵庫
島だ!
(「島ね。正確にはアタシたちの故郷の島にある遠浅の海岸ね」)
海から声が聞こえます!
(「本当ね。誘っているのかしら?」)
海から手が生えて手招きしています!しかも沢山!
(「行っちゃだめよ?どう見ても罠だからね?」)
行くつもりはさらさらないんですが足が勝手に…
「おっとそうはさせない」
(UC【教導姫の再動】発動、蜂の触覚を持った3m40㎝の女性が黒影を抱え上げる)
進まなくなりました!せんせー!
「そりゃアタシが抱えてるからね。全く世話が焼ける子だ」
ありがとうございます!せんせーは幻覚は平気なんですか?
「トラウマで幻覚を上書きしたからね。狂気の海岸でよかった。夕焼けの海岸なら心がペシャンコだったわ」
泣きっ面に蜂、それはマイナスの意味を持たず、オマエとしてはプラス以外にない。トレースした悪戯心を砂浜に安置して目隠しのフリだ。
ルールに則って握り締めた棒、神はタブーを容易に犯してくる。
莫迦にするのもいい加減にしてくれない?
――虫の居所が悪い。
欲望を――七罪を――束ねて重ねて土と見做して、如何様な足場が均されるのか。突き刺さったDNAの、細胞の、ひどく馴染んでいくサマは何処か、水と油の真逆な関係性を匂わせていた。ああ、島だ。自然豊かで、何よりも蟲々とした、美しくてセンスの良いアイランドだ。島ね。正確にはアタシたちの故郷の島にある遠浅の海岸。脳髄の|教導虫《むし》がカサカサと笑っている。聞こえたのは海の彼方からだろうか、何処かのバイオモンスターの悦んでいる様子が理に過ぎる。本当ね。誘っているのかしら? ぬぞりと、真っ蒼な波々を掻き分けるかの如くにたっぷりの手が生えてくる。手招きだ、ゆっくりとゆっくりと、しかし確かに『海』が『宙』が寄ってくる。酔っているのは「俺」の方か。行っちゃダメよ? 如何見ても罠だ。同一化への直進だ。勝手に動いている、縛されて、引っ張られていく。おっと――再び動いたのは|抜け殻《せんせー》だった、3m40cmからの抱っこ。
進まなくなりました! せんせー! 当たり前だ、絶対的な|力《ユーベルコード》だ。まったく世話が焼ける子だ。元気の良い|返事《ありがとう》に微笑みを魅せる。ところで、せんせーは平気なんですか? |傷《トラウマ》で幻覚を上書きしたからね。ザァザァ、狂気が夕焼けを妬んでいる。其方を映していたならば、きっと。
――ペシャンコなコックローチを嗤えたと謂うのに。
成功
🔵🔵🔴
露木・鬼燈
いつもの!
ヤバい幻覚とか慣れてものなのですよ
まぁ、謎の歌まで聞こえていつも以上にヤバそうだけどね
でも、まぁ、やることはいつもとおんなじ
一切合切無視して目的地まで突っ走れ!
今回の対策はあやかしメダルを両耳にペタリ
耳を塞いで歌を防ぎながら浄化の力で頭を保護する
実に合理的な方法だよね
あと幻覚なんかより実際に触れられる箒神の女中さんの方がいい!
そんな感じなので惑わされずに駆け抜けることなんてよゆーよゆー
フルートの音も太鼓の乱打も、在り来たりな描写でしかない。蒔かれた種子は宇宙空間を漂い、栄養素を発見し、着陸する前に四散する。賢いのか愚かなのかは人の身では解せないが、さて、神殺しの異名を掲げるオマエにとっては如何か。沸騰する混沌の核を断じて、見事、マイクを握り締めた腕、落とせるのか否か。
――ヴィオラの熱烈な歓迎、エーリッヒからのお裾分け。
猿真似ではなく|鳥真似《ビルシャナ》ならば容易だった。いつもの、慣れ親しんだ狂気の沼底に嘴を突っ込む程度で済む。しかし、嗚呼、覗き込んだのならば刹那の内、底が無いと謂う事を理解した。理解してしまった。思索が始まり、終わり、ゴールがスタート地点なのだと改めて鵜呑みにする。ヤバさはいつもの数倍、いや、数百、数千、万へと至るのか。謎の、意味の解せない歌に、詩に、凄惨なまでの恐れを、畏れを覚える。でも、まぁ、やることはまったくおんなじ。一切合切を無視して、無碍に扱って、目的地にまで突っ走る。邪神だろうが神の如き存在だろうが、不死だろうが何だろうが、殴って帰せば皆一緒。今回は如何様な策を練ってきたのだ悪鬼羅刹、あやかしメダルを耳栓代わりに、鼓膜を保護した。
厄払いだ、疫掃いだ。
音を物理的に遮断し脳髄を、精神を浄化の|埒外性《ちから》で維持していく。ああ、実に合理的な方法だ。超常的で超自然的で何より、猟兵らしいユーベルコード戦法だ。あと幻覚なんかより実際に触れられる箒神の女中さん、カワイイヤッターな妖怪の方がいい! そんな意思を、意志を抱えて、惑わされずに最短距離だ。これでよゆーよゆー。
障子に穴が開いたら塞ぐ、そんな心得。
成功
🔵🔵🔴
播州・クロリア
歌が聞こえたと思ったら夕焼けの海岸が眼前に広がりました
これはおそらく故郷の島の海岸でしょう
さらに私の側に車いすに座ったご老人が出現しました
顔にモザイクがかかっていて正体不明ですがおそらく死んで…いや、死にかけですね
無言ですがほんのわずかに体が震えているので
あとはもう何もないかな
私の中の半分の細胞が発狂していますね
もう半分が状況が分からな過ぎてキョトンとしています
前半がオフクロさん後半があにさんの細胞かな?
混ざりものの怪物にはあまり効果はなかったですね。この幻覚は
さて、これからどうするか
ひとまず踊りながら考えましょうか
(救いを求めるように天を仰ぎ手を伸ばした後{晩秋の旋律}で『ダンス』を始める)
線引きする術を落っことした、違う、元々からオマエは所有していない。クローン技術の結晶とも想われる、艶々としたコックローチが餌を欲して動き回る。生きがいを持てた事こそが唯一の幸運。その、リズム感覚が無ければオマエは……。
狂気だ。狂気に陥らない今こそ、狂気ではないのか。
インスタントな悦楽に勝手気儘なフィジカル、メタらしい音楽表現に狂わされて、導かれて、意味の解せない歌詞に載せられた。積極的に這入り込んだのは、迷い込んだのは、おそらく。誰かさんのお姫様抱っこを幻視した所為だ。誰かさんの水遊びを認知して終った所為だ。眼前に広がった懐かしの海岸、神秘と謂うにはヤケにグロテスクな橙。夕焼けだ。焼けるような空が、焼き尽くされた宙が、曖昧模糊としてシナプスを浸け、漬け、足していく。ぎぃ、ぎぃ、不意に聞こえた軋むような嗤い、|無貌《わら》い。老人だ、車椅子に座った老人の無貌だ。正体不明、鵺……死んでいる……いや、死にかけですね。震える顔面モザイクが無言を貫き通している。あとはもう何もないかな、何もない、無い……。
私の中の半分の細胞が発狂していますね。まったく他人みたいに振舞っているがオマエなのではないか。もう半分は状況が理解できなくて呆然としていますね。では、オマエの細胞は、オマエと呼ばれる思索は何処に潜んでいる。そんなものはありません。前半がオフクロさん、後半があにさん。セルのカタチを把握してゆっくりと静観してみる……。混ざり物の怪物にはあまり効果はなかったですね、この|幻覚《うた》は。救いを求めている、掬われたいと金魚がパクパクしている。ひとまず、踊りながら考えましょうか。仰いだ天には蓋など視えず、只、巨大な、臍の緒に繋がった脳球が引っ掛かっている……。
頽廃的なダンスだ、喪失感に苛まれている、いあ、委ねられているのか。
――このリズムで良い、この旋律以外には赦されていない。
成功
🔵🔵🔴
カタリナ・エスペランサ
単なる言語や音節以上の|意味《力》を宿す…歌ってのは立派な魔術だ
アタシも歌の扱いには幾らかの心得と自負があってね
独壇場なんて通させやしないよ
聞けば今回の敵はそれなりに大物らしいしね
先に塗り潰しといてもバチは当たらないだろう
って事で【暁と共に歌う者】発動
共に振り撒く火炎は空間から敵の影響を駆逐する《浄化+焼却+蹂躙+属性攻撃》
奏でる《歌唱》は《高速詠唱+多重詠唱》となり敵の歌の影響を退ける自己《催眠術》であると同時
戦場の支配権を《略奪+ハッキング》侵蝕する《竜脈使い+結界術》として作用するよ
さぁさ、アタシのお通りだ!
いつ出迎えが来てもいいように《念動力+情報収集》の力場感知も張り巡らせておこうか
祝福された子供達が今日のパンを食んでいた。
――代わりに。
ぼたぼたと、子供はワインを注いでいる。
世界が――地球が――宇宙が、ありとあらゆる『もの』が、理が、冒涜的な球に中っていた。異端審問に引っ掛かった通常の民が無辜の化け物扱いをされている、人のフリした神の愉悦の為に。いや、愉悦も嘲笑もクソも在ったものではない。何故かと問われたならば、嗚呼、神の言葉は未曾有だ、人にとっても怪物にとっても、理解の出来ない、赦されない音だ。これを力と称さずに如何説明する。そもそも、我々に説明する、なんて行為が可能だとは思えない――立派な魔術だ、絶対的な魔法だ。アタシも歌の扱いには幾らかの心得と自負があってね。独壇場なんて通させやしないよ。スポット・ライトに照らされていた脳髄の輪郭をデタラメに解釈してやれ、全てはオマエの思い通りだ、魔神サマの思考回路の徹りだ……。
聞けば今回の敵は、|神紛い《デウスエクス》はそれなりに大物らしいしね。種を蒔くのが得意なのは『此方』も同じなのだと伝えてやると良い。先に塗り潰しといてもバチは当たらないだろう。そう、神が神を罰するなんて事には、早々と、成りはしないのだ。歌え、謳え、舞うように、復活するように――神の子は何日で民衆の前に現れた。串刺しか、火刑か、そうも火っ禍と飛んでいるといつか閻魔に怒られる。
浄め、燃し、テンポアップを積み重ねていく。塵が肉へと変換され、灰が血のぬくもりを再発見した。駆逐された不浄の鳴き声は何処か赤子を彷彿とさせ、戦禍を、支配されていく|領域《テリトリー》を、白痴ながらに眺める。さぁさ、アタシのお通りだ! そろそろお迎えの時間だと蹂躙された楽譜が訴えている、蝶々だ、蝶々が目玉に止まっていた。
――焔の舞踏、プラズマからのプレゼント、洗礼。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『ネルガルスの歌い手』
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POW : ろう ろう ねるがるす
【攻性植物の蔦や根】を最大でレベルmまで伸ばして対象1体を捕縛し、【狂気】による汚染を与え続ける。
SPD : ねるがるす りむがんと なうぐりふ
【意味不明な歌らしき言葉によって開いた空間】からレベル×1個の【蠢く肉で形成された脳球】を召喚する。[蠢く肉で形成された脳球]に触れた対象は【正気喪失】の状態異常を受ける。
WIZ : ねるがるす ねるがるす ねるがるす
【口】から、戦場全体に「敵味方を識別する【意味不明な歌らしき言葉】」を放ち、ダメージと【正気喪失】の状態異常を与える。
イラスト:すずや
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「クローネ・マックローネ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
幻、夢、境――何もかもが、全てが、眠れる神の『脳内』だとしたら、オマエは十分に正気を抱えられるのか。いや、そもそも、最初から正気など内包されておらず、このまま投身する事こそが至上の『悦』なのではないか。ぽっかりと空に『虚』があいている。其処から底からこぼれたのは蠢動する肉、シナプス、脳だ、脳の球だ……。
圧倒としか謂いようのない光景、その真下で|歌い手《デウスエクス》は揺れていた。近くには蔓にやられた、捕縛されたトルネンブラの面々。無理矢理歌わされているサマは、沙汰は、何処かこの世の真理の最上に昂揚しているかの如くだった。
触れてはならない。
『ろう ろう ねるがるす』
『ねるがるす りむがんと なうぐりふ』
『ねるがるす ねるがるす ねるがるす』
オマエは理解するだろう。
理解して、歓喜して、理性の欠片も残せないだろう。
あの脳は、球体は――ネルガルスの一部。
深慮にして白痴なる混沌塊……。
イリスフィーナ・シェフィールド
ぱっと見ただけで危険きわまりないと理解させられる図ですわね。
女神様の神聖紋と支えるための巫女装束による狂気耐性、
破魔、鼓舞で耐えしのぎますがいつまで耐えられるでしょうか。
上はまず無視して目の前で歌うデウスエクスを倒しましょう。
ゴルディオン・オーラで強化して蔦や根を
回避するなり引きちぎるなりして高速飛行で向かいます。
接近できたら後はただひたすら殴り付けるのみですね。
不愉快な讃美歌を静聴する気はございませんのよ。
(もし発狂したらどうなるかはお任せで、どんとこい)
意識していなかった。無意識に近づいていたのだ。
オマエは果実に引き寄せられた獣、障害を取り除き、
あとは貪るだけ……。
痛みも痒みも無理矢理抑え込まれ、恍惚の内、啓蒙と刻まれた金属片、前頭葉の代わりと成るのか。群がり、叢る、如何しようもないほどの|緑《エメラルド》に凄惨な目眩を覚えた。嗚呼、目にした程度だ。ぱっと、あっさりと、確認した程度でこの沙汰だ。危険極まりない脳髄の球の|種子《趣旨》……いや、理解させられたと思った時点で彼方の腕の中なのではないか。|女神様の神聖紋《からだ》が可能な限り光輝を放ち、飛ばないよう縛する巫女装束。わたくしはいつまで耐えられるのでしょうか。わたくしはいつまで『わたくし』で|存在《い》る事が出来るでしょうか。極力上を『視ない』ように『知らない』ように振る舞うべく、目の前の|歌い手《デウスエクス》に集中――溢れろ勇気、黄金色のオーラ。
根っこからの冒涜主義者の絡まりを躱し、千切り、その契りとやらを破棄せんと拳を握れ。高速で飛行しその懐へと潜り込んだならば、猟兵、久方振りの『勝利』の産声だ。何も考えず、何も思わず、只、内側を暴くようにぶん殴る――不愉快な讃美歌を静聴する気はございませんのよ。ヴィランの言い訳など聞いてやるものか、聞いてくれなかった誰かの如くに。
ふと、思った。想ってしまった事なのだが、この、デウスエクスから放たれる馥郁は何か。ふんわりと、かちりと、嵌まったかのように感じた懐かしさ。これは……おやつだ。昔、子供の頃に食べた、甘ったるいプリンだ。叩いて叩いて叩いて、繰り返しても、スプーンがなければ……いや、素手で掬えば良かったのだ、醤油を垂らしてのウニな演技……。
……食欲旺盛な18歳の女、今度はオマエが獣と成れ。
成功
🔵🔵🔴
シキ・ジルモント
デウスエクスを撃破し一般人を救助する為、正気と理性を維持しなければならない
進路上の脳球を拳銃で撃ち落としつつ敵に接近
一般人への誤射を防ぐため、敵に接近してから攻撃を仕掛けたい
…しかしこの数、全て回避するのは困難だろうか
避け切れず脳球に触れれば正気を喪い思考は変わる
最後の理性で拳銃をホルスターへ戻し、ユーべルコード発動
獣性を抑える理性は正気と共に薄れ、攻撃衝動のまま敵へ向かって駆ける
脳球にも構わず邪魔なら打ち払い蹴り飛ばし握りつぶして
…正気と理性の維持?
関係ない、目の前の獲物を狩ることより優先するべきものはない
銃に替えて抜いたナイフを突き立てる事だけを考え、闘争に悦びすら覚えつつ敵の懐へ飛び込む
オマエにとっては無関係な話だ。
トルネンブラの歓迎に|人狼《けもの》が|遠吠《かえ》す。
隅々まで浸透した熱にリミットが消失する。
――煌々とした瞳、禍々とした蒼視。
紋章を刻み込んだのは、刻み込まれたのは何処の|皮膚《かわ》だったのか、剥がしたのは、果て、自らの行いで在ったのか誰かの齎した罪と罰だったのか。兎も角、オマエに課せられた、科せられた、英雄としての勤めは、努める事の難い神の戯れで在り、紛いからの洗礼に他ならない。化け物を撃破し人々を助ける。この、流れ往く歌の心地に狂わぬよう月の淡さを把握するのだ。そう、誤射は赦されない。脳球を穿つ為に脳髄を破壊してはならない。……接近戦だ。肉と骨の音で漿液をグチャグチャにしてやるのだ。しかし、この数。全てを回避するのは不可能だろうか。触れてしまえば、障って終えば、愈々、獣は餓えに耐えられない、絶えるような思いに苛まれる。……神経だ、臍の緒だ、既に干渉されていた……?
ロゴスによって引き込まれていた『俺』の頭の中、僅かに残った理性で|拳銃《エモノ》をホルスターへと戻しておく。ああ、もう、構うものか。構って異られるものか。抑え込まれていた恐れが、畏れが、闇世界の化身が如くに暴かれる。莫迦な、今更、維持する為の枷など俺が好むとでも――邪魔をするならば神だろうと、その上の何かだろうと、殺してやる。
汁気たっぷりの獲物を逃してやるほどにオマエは慈悲深くなかった。打ち払い、蹴り飛ばし、握り潰して、マトンブレインのカレーを作ってやれ。そうとも、世に落ちてから数秒程度の|脳球《ガキ》と|植物《ママ》、如何して|銀色《なまり》を馳走してやらねば成らない。突き立てたナイフの|焔月《えんげつ》、これが悦びだ、闘争の悦びなのだ。
――|代償《コスト》は支払った、根腐れの如くに、
|星《土》に帰れ、と。
成功
🔵🔵🔴
露木・鬼燈
耐えられる可能性はほぼない
なるほどなー
逆に考えるんだ「発狂しちゃってもいいさ」と考えるんだ
逆転の発想!
発狂状態でも戦えれば耐えた時と結果は同じ
だから発狂しちゃってもいいさ
発狂して正気を失い自由意思を奪われた僕は自動的ですよ?
釘が変な方向に曲がっている。
ゆるくなった捻子の錆具合は手遅れの象徴だ。
散らかった電気信号、隙間タップリなシナプスの言い訳。
――文句を謂われようとも僕は僕の楽しみ方を殺せない。
悪趣味なカートゥーンの展開に反吐が出るような気分と成り果てた。多聞な賢者も脳髄を叩き付けて、踏み躙り、今までの己を侮辱するほどの狂乱性。ああ、耐えられる可能性は殆どない。いや、絶えて終った方が人間としては気楽なのだ。膨れ上がった球体の輪郭、ゆっくりと、故に、確実に、|悪鬼羅刹《フリークス》の心へと浸透していく。なるほどなー。何処か、白痴のように、盲目のように、涎を垂らし放題なオマエ。そうだ、いっそ、考え方を逆にして進めば良いのだ。発狂しちゃってもいいさ。如何せ、お仕事が一区切りしたら記憶を直してもらえる。まったくグルグルとした発想ではないか、されど、正しい。狂気を以て狂気を駆逐しなければ現実改変など夢のまた夢――笑っている。とても、嗤っている。嘲るような高音に混ざって、重なって、百足ののたうちが響いてきた。トルネンブラの合唱に続けて連ねて半永久的な無想に溺れる――此処からが演舞だ。
|自動人形《オート・マタ》は只狂い、嘔吐再びと|回転《にじ》を描く。先程まで意味不明な、ナンセンスだった歌声が尊く、美しい流れとなって心に届いた。あとは神殺しの舞台の主人公と同化し|蔓《なわ》を斬り尽くすのみ。嗚々十分だ、ノルマは既に達成されている。ただでは倒れてやるものか、摘出されようとも、僕は僕の肉体を踊らせて魅せる。病的だ、筆舌に尽くし難い暴力が|発狂《えつ》の旋律を奏々と滴らせた。
デウス・エクス・マキナ、操り人形の調子は如何だい。
成功
🔵🔵🔴
黒影・兵庫
(「気持ち悪いなぁ…脳みそとか内臓とかぐちゅぐちゅしたの嫌いなのよ。アタシ」)
俺もですせんせー!こうやって嫌悪感から狂気を生み出すんでしょうか?
(「狂ったら反転して好きになったり?でもそうしたら穏やかな感情になって狂気も薄れそうね」)
ということはあの気持ち悪い姿は狂気を与えるためではなく生まれた時からあの姿ということでしょうか?
(「さぁどうだろうねぇ…ともかく、あの気持ち悪いのをさっさとなくしちゃわない?」)
はい!大賛成です!せんせー!というわけでUC【蝗害】発動!強襲兵の皆さん!欠片も残さず食べつくしてください!
(「こういう時何でも食えるアンタたちの空っぽぶりが羨ましいわー」)
進化論を最初に唱えたのは何者だったのか。困惑と心傷の狭間をオマエは、オマエ達は把握出来ていない。夕暮れを眺めていたのはクローンだ、オリジナルはライトを揮うのみ。応えてくれよと神が挑んできた。ネルガルス、異厭、ネルガルス……。
嫌悪と憎悪、そのふたつを覚えている時点で、記憶している時点で、オマエは敵対者として認識されていた。植物に集る臍の緒、連なり繋がり浮いている、在り来たりな巨大な脳髄。気持ち悪い、ああ、気分が悪い。脳みそとか、内臓とか、矢鱈目鱈にシェイクしたぐちゃぐちゃ。それを好む者など、それこそ人間性を失くしている。俺もそう思いますよ、せんせー! こうやってマイナスな感情から狂気を生み出すんでしょうか? 狂ったら反転して好きになる。それとも、狂ったら吶喊するだけの莫迦になる。でも、そうしたら、真直ぐな感情になって一周回って正気じゃないかしら。と、謂う事は……。卵が先か鶏が先か、脳が先か狂気が先か。さあ、どうだろうね。兎にも角にも素早くお片付けだ、まるで|昆虫種族《ローカスト》が如くに振舞う前に。無くしてしまわなくちゃ。大賛成だ、お招きしろよ食欲旺盛。
こういう時何でも食える|蝗害《アンタ》たちの空っぽ具合が羨ましいわ。教導虫の言の葉の通りに鋼鉄すらも破砕する羽虫の舞踏、混沌めいて、渾沌めいて肉を廻して往く。ガジガジと虫食いだらけになった脳球が煩わし気にびちびちと震えて魅せた。それじゃあ強襲兵の皆さん、ついでに植物も平らげちゃってください。矛先、いや、口先が向けられたのは瑞々しい歌い手の咽喉。ぐりぐりと貫いていくサマは天使の喇叭に従ったが如く。
嗚呼、|不滅《アポロン》よ、
燦々とした地獄を情け容赦なく荒らしてやれ。
成功
🔵🔵🔴
播州・クロリア
脳だけの肉の塊が他者を弄ぶ様はいつ見ても不愉快です
私に置き換えたら私の体を使って無理やりダンスをさせているようなもの
ふざけています。ぶち殺したくなります
他人を使うことにしか能がないから、手も足も無くしたんですかね?
怠惰に染まり切ったその精神を染め返して差し上げます
(肩幅ほどに足を開き、両手で太ももをなぞりながらゆっくりと上体を起こした後{紅焔の旋律}で『ダンス』を始める)
贅肉を燃やし油汚れも炎で霧散させましょう
今まで感じたことのない高みに逝けますよ
おそらく
(UC【蠱の珠】を発動し燃え盛る球形の結界に敵を閉じ込める)
堪能しているフリが下手糞だ。拍手しようと試みた脳髄も『手』の位置を忘れたのであれば価値無きに等しい。捧げられた供物を上手に咀嚼出来ない、嚥下出来ない赤子の如く。ネルガルスの一部は癇癪を起こし、歌い手の汁気だけに夢中だった。
燃しても燃しても、苦しむのは彼女等だけ。
本体は痛くも痒くもない、そんな怪物性だ。
世界の秩序を守る為だとしても、世界の理を構築する為だとしても、真実、嫌悪を拭う事は何者にも出来ない。自らが自らを制御していると思い込まされて、その沙汰、巨大な脳髄に繋げられたドールのひとつに過ぎない、なんて、嗚呼、私が如何して受け入れると思ったのか。不愉快です、いつ見ても、他人を繰ろうとする愚者の戯れには辟易としてきます。私に置き換えたら、私の身体を使って、無理矢理ダンスをさせているようなもの。しかも、好きでもない旋律、莫迦げた演奏に付き合って、だ、ふざけています。ぶち殺したくなります。能ある鷹は爪を隠す、なんて諺が日本には存在するけれども、成程、隠さずに自慢する神とやらは糞よりも臭うものだ。だから、手も足も、頭蓋骨も無くしたんですかね? 怠惰、傲慢、いえ、その意味すらも解せない、只の盲目白痴に如何して筆を添える必要がありますでしょうか。染め返して差し上げます、燃やし尽くして差し上げます。開きっ放しの二足に掌を中てて、なぞり、紅々とした熱を孕んでいく。贅肉も漿液も一緒に綺麗にしてあげましょう。ショウ・タイムに歓迎した頑固な油汚れ、これは脂穢れと書き直した方が好いのか。
今まで感じた事の無い高みが視える。今まで感じた事の無い煙たさに眩む。ええ、おそらく。ンガイと呻いた誰かさんよりも息苦しさが味わえる事でしょう。封じられた夢は、幻は、境界の彼方へと消えていく――ところで、オフクロさんとあにさんは大丈夫そうです。これで皆一緒に正気で帰る事が出来るでしょう。
成功
🔵🔵🔴
カタリナ・エスペランサ
なんだ、随分と|邪神《僭称者》らしい気狂いも居るじゃない
cogito, ergo sum、私の定義する私は何者にも曲げさせないわ
要するに――否定、拒絶、抹殺。しつこい相手には慣れているのよ
《|負けん気《プライド》》で自我を強く持って《狂気耐性》と為し
敵の攻撃は《第六感+戦闘知識》の《見切り》と《空中戦》の機動力で回避
此方のUCは【翅幻誘滅】
敵の召喚したそれが剥き出しの|脳《知性》なら
蝶との接触で知覚・思考を奪い夢幻の檻に堕とすのも困難ではないでしょう
浮いてるにしても転がってるにしても邪魔だしそのまま焼き尽くさせるわ
さて、この分だと敵本体に直接触れるのも考え物ね
ダガーを《限界突破+武器改造》で大振りの刃を持つ屠竜刀に再錬成、
《武器に魔法を纏う》要領で装備[第六神権]の力を宿し《神罰+属性攻撃》付与
《早業+怪力》も乗せて|拒絶《rejection》の刃で断ち斬りましょうか
とどめは残存していた蝶を集らせてこの世界から確実に消し去るわ
毒でしかない狂気なんて|綺麗に《浄化》してしまうに限るものね?
肉に触れず、骨を絶て、難題だ。
最初に出会った|神の如き存在《デウスエクス》が|特殊性癖《ビルシャナ》だった所為で、少々、オマエは背中に汗を垂らしていた。もしも、万が一、今回の相手もトンチキな場合本当に正気を維持出来るのか如何か不安だったのだ。集ってくる羽毛が悪寒を齎すとは、果て、なんとも矛盾している。されど、オマエの杞憂は瞬く間に消え失せて、ブージャム、まったく不愉快な僭称者を模っていた。なんだ、随分と紛い物、邪神らしい気狂いも居るじゃないか。なんだ、存外と塵芥、冒涜的な輪郭も在るものじゃないか。Cogito, ergo sum――否定、拒絶、抹殺。しつこい歌声に粘つくような落とし仔、そんな相手には慣れているのよ。嗚呼、猟兵よ、傲慢の権化よ、オマエほどの唯我独尊を我々は見た事がない……。
強大な敵に立ち向かったのは負けん気の、プライドの塊と思えた。塊と塊が衝突する中で混沌と、滾々と、冷静さを積み重ねていく。この状況下の理性とは、それ即ち、他者から認めたオゾマシサなのではないか。十分だ、充分な知識を広げている。つまりは風呂敷を畳む必要など皆無だと謂う事だ。蝶々、蝶々、何処に止まる、羽休めの為に蛆虫へと還るのか。
虚無からの脳球に止まった、刺さった、蟲の口吻の、興奮したかのような啜る音。知覚や思考を奪ってしまえば、ああ、夢幻の檻に落とすのも容易……いや、これは、アタシのミスか? そんな事をワザワザしなくたってネルガルスに知性はない。只、其処に存在するだけ。只、彼方で狂っているだけ。だったら……触れずに燃やせば何もかもが解決だ。浮いているにしても転がっているにしても邪魔な大脳は焼き尽くしておく。
トルネンブラの合唱は止まらない。
あの歌い手の、指揮を、折らなければダメだ。
極めて普通な刃を変質させ竜すらも屠る『大』と見做した。再度錬成された埒外性は、最早、罪深き刃と同等の威力を誇っていた。ろう ろう ねるがるす。女のカッコウをしたものは遂に観察する事しか出来なくなった。毒でしかない狂気なんて|綺麗に《浄化》してしまうに限るものね? 権能を揮え、|拒絶《rejection》せよ、罪には罰を……。
両断されたアナタは醒めない夢に焦がれていた。
成功
🔵🔵🔴
ドゥルール・ブラッドティアーズ
人類の敵であり
私の愛を滾らせる存在なら
過去か現在かなんて些細な事
守護霊の憑依【ドーピング】と【化術】で
美しくも冒涜的な宇宙人オブリビオン達の力と【環境耐性】を得て
【高速詠唱】からの『色褪せぬ想い出の地へ』で141分間
戦場全体をスペースシップワールドに。
空気の無い宇宙空間では女神様の歌も響かない
【空中浮遊・空中機動】による【残像】で女神様を包囲し
触手と化した髪で【捕縛】
神様なら空気が無くても平気だろうけど
声なき交わりなんて楽しくない。
濃厚なキスで媚毒【呪詛】唾液を飲ませつつ【結界術】を展開し
【誘惑・催眠術】のフェロモンを充満させ【慰め】合えば
結界内に響くのは甘美な嬌声だけ
愛を伝えるのに言語の壁は厚くない。
蜜の香りに誘われた蝶は一心不乱に私を貪る。
たわわな果実も、雌蕊の奥も。
自身を餌に心を絡めとる食虫植物。
次第に攻守は逆転し、雄蕊で【串刺し・乱れ撃ち】
たわわに口づけ【生命力吸収・大食い】
愛の交歓。魂の交換。
彼女の傍には黒き蝶。
私の傍には半透明の女神
お帰りになられた後も
私達はずっと一緒ですよ♥
ネルガルス、或いは、ネルガルスに従う者は『知性』を持たない。
其処で、彼方で、呆然と、枕の柔らかさに沈むだけか。
過去、現在、未来、思惟して観れば様々な種族が、様々な所以を以て侵略行為に臨んでいる。その原因はおそらく地球人類の、人類と呼ぶべき存在の独り占めなのだとオマエは想像した。ああ、敵だ、人間の敵であり、何よりも、私の愛を滾らせる存在なら、オブリビオンだろうがデウスエクスだろうが些細な事なのではないか。コギトエルゴズム、丸まった誰かさんへの接吻を此処に誓ってやると宜しい。ぼふんと、さて、オマエは如何様な存在に化けてくれたのだ。美しくも冒涜的な宇宙人オブリビオンの力、その証明。環境には既に慣れている、狂気にも既に浸かっている。では、色褪せぬ想い出の地へと誘ってしまえば悦ばしい。141分の船旅へご案内だ。いや、本当、宇宙旅行だなんていつ振りなのか。それで、如何して音が響かないのか、声が届かないのか、歌い手はひどく動揺している。それは勿論、此処が『スペースシップワールド』だからよ。女神様の歌声もネルガルスの脳髄も空気無しでは無意味と謂うワケだ。嗚々、包囲されている、お姫様の残像によって、囚われている。
触手と称される十八番に蔓の鞭、お互い、捕縛され易いように絡まって往く。ねえ、神様、声の無い交わりなんて愉しくないわ。べっちょりとした唾液の効能は常々の如く、注目させつつ結界を展開すれば、愈々、オマエの独壇場だ。まさにシュブ=ニグラスの真似事、パンの大神を認めた、傷ついた前頭葉――慰めて、慰められて、こぼれるのは嬌声のみ。甘ったるい、蜜吸……。
――愛を伝えるのに言葉の壁は厚くない。
――一心不乱に私を貪っているのは蝶、なのだろうか。
――果実も雌蕊の奥も、結局のところはひとしく。
――嗚呼、血と薔薇と、食虫のアングラ・マンユ。
攻守の逆転――なあ、おい、オマエは数分前に生えたばかりなのではないか。この元気め、この溌溂め、ぼこぼこと膨れ上がった秒後に、ずるりと、若い脳球がたゆたう。口づけは何度でも、愛の交歓、魂の交換……真っ黒い蝶……半透明の|思索《いろもの》……。
帰っても、還っても、クティーラはオマエの傍らに。
私達はずっと一緒ですよ。
『ねるがるす ねるがるす ねるがるす……』
女神はオマエのやった行為を、絶対に、理解する事はない。
無差別に、無意味に、無節操に。
成功
🔵🔵🔴
第3章 日常
『ケルベロス町会議』
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POW : お祭りの料理を食べ歩く
SPD : お祭りのアトラクションで遊ぶ
WIZ : 子供達と交流し、プレゼントを交換する
イラスト:del
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
トルネンブラ合唱団、そして、オマエ。
必要だと感じた『もの』には記憶消去が施された。
そうして平和を取り戻した町はお祭り騒ぎになっていた。
美味しそうな屋台、移動遊園地めいたアトラクション、トルネンブラ合唱団に所属している子供達との交流も出来そうだ。それで、ひと際目立っていたのは……。
祭りの中心でデカデカと、まるで、自分がメインだとでも謂いたそうな、
めっちゃ速く回る|遊園地のアレ《ティーカップ》。
キャッキャと燥いでいる子供達に連れられて押し込まれた大人達はお約束通りな反応をしている。まあ、キラキラとした状況と謂うワケだ。
#回ってみた
今更そんなタグが流行るとは考え難いが、オマエは動画に挑戦してもいい。
イリスフィーナ・シェフィールド
色々危ない相手でしたが勝てたようなので何よりですわね。
合唱団の皆様と屋台とアトラクション巡りでもして精神を休めましょう。
ティーカップですか、ええ、お付き合い致しま、あーっ。
うっ、世界が回って……いえ何でもありま、ちょっとお休みさせてくださいませ。
リバースしそうになるも気合で我慢、ヒロインですしヒロインですからヒロインですしねっ。
その間は分身のわたくしに皆様についてもらいます、うっ、我慢ですわ、耐えろわたくし。
馬鹿ね、馬鹿だわ、馬鹿そのものね。
考えればどうなるかわかったでしょうに。
今回はなんとかなったけどこの調子じゃまた酷い目合うでしょう。
……とりあえずスッキリしそうな飲み物でも飲ませますか。
何かしら、途轍もないほどには、致命的な出来事が有ったような気もするが、さて、オマエの球らしい脳には残されていない。でろりとこぼれそうな舌の上に妙な感覚が滓れて異るが、想、何もかもはオマエの気の所為でしかないのだ。たっぷりと搾ったクリームの如くに記憶が、記録が曖昧になっている。色々危ない相手でしたが勝てたようなので何よりですわね。消去にご一緒された合唱団の皆さんとお祭り騒ぎに参加すると宜しい。ええ、もう少し、お互いに、精神を休めましょう。ずらりと並んだ屋台に目をやった。唐揚げ、お好み焼き、たこ焼き、焼きそば、etcを堪能していく……。
姉ちゃん、姉ちゃん。お祭りの途中で知り合ったお子様からのお声掛け、如何したのかと屈んで、オマエは話を聞く事にした。姉ちゃんさ、アレ、乗らないの? さっきボク乗って来たんだけど楽しいよ。指差した先にはくるりと踊るティーカップ。メルヒェンな音楽――トルネンブラ合唱団のソレ――が流れている。折角ならさ、姉ちゃんも遊んだら? そんなお誘い方をされてしまっては断れる事も無く。ええ、お付き合い致しましょう。違うよ、姉ちゃん一人で行ってきてよ。つまり、公衆の面前でお一人様をしてこいと。ま、まあ、良いですの。わたくしの華麗なハンドル捌きを魅せてあげますわ。
のせられた|少女《アリス》のように、転がって往く脳球のように、嗚呼、ハンドルを使わずとも、如何してこんなにも回っているのか。それは勿論、スタッフの方が動画投稿用に仕掛けた超絶スピンが故だ。ところで乗用時間五分は長くないか? ようやく地獄から解放される、いや、止まってからが地獄なのだ。あぅあぅ、涎なのか胃液なのか……。うっ、世界が回って……目が……いえ、何でもありま……ちょっとお休みさせてくださいませ。
気合いだ、根性だ、ヒロインですしヒロインですからヒロインですしねっ??? 我慢ですわ。耐えろわたくし。いやはや、嘗て此処までのピンチがあっただろうか。このままではやられ系ヒロインが只のゲロインになってしまう。
……馬鹿ね?
ベンチで転がっている本体を横目に|分身《オマエ》はさっきの子と遊んでいた。予想は出来ていたと謂うのに、この馬鹿さだ。莫迦の化身でしかない。今回はなんとかなったけどこの調子じゃまた酷い目に遭うでしょう。とりあえずスッキリしそうな飲み物でも飲ませますか。あら、蹲ってますわね……?
……あれは綺麗な虹色よ、わたくしの『もの』ではないわね。
成功
🔵🔵🔴
露木・鬼燈
#回ってみた
で投稿できる動画に挑戦
んーどうなんだろうね?
今までいっぱい回ってはきた
でも動画映えとか気にしていない自分のためのぐるぐるだからなー
まぁ、流行らなくてもいっかー!
ぐるぐるは自分のためにするもの!
他人なんてかんけーねーですよ!
とゆーことで…秘伝忍法<兵繰>
いつものぐるぐるカップに不正アクセス!
なんやかんやですべての安全装置を解除
ぶっ壊すくらいの勢いでぐるぐるするですよ!
撹拌された欄からの暴力的な弾幕だ。
🌈の近くには🌈が在り、反芻するかの如くに流れる。
親の顔より見た🌈、もっと親の🌈見ろ。
地球儀めいた脳のカタチに刹那、よく転がりそうなフォルムをしていると思ったものだ。発狂していた己は既に削除されており、最早、其処に立っている悪鬼羅刹は改竄の果ての肉の塊としか謂いようがない。兎も角、酔っ払いのフリをするよりもノルマ達成に勤しむべきだ。ハッシュタグのお隣には『回ってみた』の文字、ちょっと古臭い気もしたが、他所は他所うちはうち……挑戦するのは良いんだけど、どうなんだろうね? だって、ほら、今までいっぱいグルグルしてきたけども、動画映えなんて考えた事も無い。ありとあらゆる回転は自分の為の愉しみだったのだ。なら、考えを再び逆にしてみよう。流行らなくてもいっか。ぐるぐるは決して他人の為のものではない、そう、関係ねーのです。さっきまで回ってたグロッキーヒロインの肩をポンポンして彼女に続け。とゆーことで。
秘伝忍法、ユーベルコード、埒外の沙汰を此処でも発揮すると好い。座席にどっかりと腰を下ろして、根を張るように、不正な干渉を行ってやれ。おお、かちりと、外れてしまった|安全装置《リミッター》、はじまりの音と同時に、トルネンブラの不協和音と共に、ティーカップが発狂する――なんやかんやだ、なんやかんやが総てを解決した。
ぶっ壊せ、ぶち撒けろ、ゆるんだ捻子に外れかけの歯車、その爆速な勢いにしがみ付いての超絶スピンだ。独楽か、或いはタービンか、もっともっと、ギリギリ越えてもぐるぐるしてやれ。視ている誰かさんが目を回すレベルだ、久々に虹色の彼方に逝けそうっぽい!
――コメント欄は🌈まみれ、ある意味バズったエチケット袋。
成功
🔵🔵🔴
播州・クロリア
平穏を崩されて今後も奪われる可能性があるとしても
取り戻せた今を喜ぶことができるというのは強いですね
これが生存エネルギー、グラビティ・チェインの強さなのでしょうか
随分と大きなティーカップですね
祭りのメインにこれをすえるというのは珍しいです
立案された方は回るティーカップが大好きなんでしょうね
せっかくだし私も体験してみましょうか
ふむふむ悪くない回転ですね
遠心力で体の中が飛び出していきそうな、この感覚
ダンスでテンションが上がったときの感覚によく似てて心地がいいです
おっと景色が激流のように流れていくほど回転を早くし過ぎましたね
周りから注目を浴びている気がして
これはちょっと恥ずかしい…
よわよわ三半規管があれば三半規管オリハルコンもあったりする。猟兵は十人十色、様々な性質を有しているのだ。マーブル、嗚々、マーブル、ちょっとくらいはフラフラしてくれ。動画投稿者が汗だくになっていた。
来年の事を宣えばオブリビオンも嗤ってくれるだろうか、平穏を崩されて、今後、奪われる可能性が有ったとしても。嗚呼、万歳を三唱するのが『ひと』と呼ばれる生命体。取り戻せた今を喜ぶことができるというのは強いですね。そうとも、これが、デウスエクスの狙っている生命の神秘、定命のエネルギー、グラビティ・チェインと称されるものだ。キラキラと騒々しいお祭りの最中に発見した栄養価たっぷりの果実、肉々しくて、汁気たっぷりな……スイカ割り季節としては、まあ、正解ですけども、メインにこれをすえるというのは珍しいです……? きっと、動植物園でザリガニ、お熱に観ているような沙汰だ。随分と大きなティーカップ、中には人間だけが収まっている。立案された方は回る遊具が大好きなんでしょうね。せっかくだし私も体験してみましょうか。特別に造ってくれた|怪物《オマエ》専用のマシンがひとつ、すっぽりと座れたサマは何処かヤマネに似ていた。
ハンドルを操作しても操作しなくても結果は同じだった。徐々に徐々に勢いを増して往くカップはトルネンブラの合唱が如くにカオス。ふむふむ、悪くない回転ですね? 遠心力だ、バターにでも成りそうな、ホイップ・クリームみたいな、珈琲の中のミルクと砂糖の居心地。身体の中身までも飛び出していきそうな、この感覚。ああ、昂揚します。ダンスでテンションが上がったときの愉しさによく似ていて、私は好きです。激流――眼球に這入り込んだ景色は最早『元のカタチ』を失くし、線とも渦とも言えない不定とやらを知っていた。それにしても、周りから注目を浴びているような気がして。
……これはちょっと恥ずかしい。
子供達と乗ったらそんなこともなかったでしょう。
スイカが実った。
成功
🔵🔵🔴
カタリナ・エスペランサ
一件落着めでたしめでたし。
ま、アフターケアまでが依頼だしね!
既に|事後処理《記憶消去》は担当者がやってくれたようだし杞憂だろうけど…
UC使いつつ《コミュ力+情報収集》で合唱団の面々とも話してみよう
彼らの歌に興味があるのも嘘じゃない、話題には困らないだろう
《見切り+読心術》で確かめるのは|侵略者《デウスエクス》の影響が残っていないか、
それと――名前を借りてるだけだとは思うけれど――|邪神《冒涜者》だのカルトだの
子供の教育上よろしくない側面があったりしないか。
万が一があれば《誘惑》の精神干渉を使って《催眠術+ハッキング》で矯正しないとね
何事も無ければ歌を聴いたり披露したり、楽しく賑やかに過ごそうか
二枚貝の中身を摘出して、極光、デーモンめいた|吐瀉物《コア》を如何にかして抑え込んだ。ネルガルスの復活、覚醒は|猟兵《ケルベロス》によって阻止され、此処には楽譜だけが残されている。素晴らしい。これにて一件落着だ、昔話で在れば『めでたしめでたし』と〆る時だ。されど、老いた主人公を放っておく事は赦されないし、何より、英雄の面倒なお仕事とは今からが本番だ。まあ、つまり、アフターケアまでが依頼だしね! 傲慢な紛い共の尻を拭うのは癪でしかないが、魔神、そのトイレットペーパーを使ってやれ。でもさ、既に|事後処理《記憶消去》は担当者がやってくれたらしいし、杞憂だろうけど……。ティーセットを囲んでのお話だ、お戯れしている別の|猟兵《顔面蒼白》を見ながらゆるりとするが宜しい。
トルネンブラ合唱団の面々は、別に、狂気らしい狂気を抱えている様子を見せなかった。アタシはね、キミ達の歌声に惹かれたのさ。その|芸術的《グロテスク》なほどに洗練された声色、何処で手に入れたのかな? それは勿論、日々の練習の積み重ねですよ。たとえば、あるじゃないですか。植えた麻を毎朝跳び越える、アレのような『もの』です――ふと、根っ子に触れたかのような違和感、これは|侵略者《デウスエクス》の影響か、或いは、元々宿していた熱狂か……。ええ、わかっています。我々の名称に関して疑問なのですよね。私、TRPGがもうひとつの趣味でして……。万が一は無さそうだ、子供の教育上も、まあ、視えないところであれば問題は――どうですか、アナタも一緒にアザトホース様のお目覚めを祈りましょう。……干渉はした。直しておく。
あとはお祭りを堪能しようではないか。
不協和音はない。深く深く、人類が思索する必要などない。
成功
🔵🔵🔴