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ゴブリン・リ・レイド

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●ブリーフィング/グリモアベース
「銀河帝国攻略戦、お疲れ様アルヨ! お疲れのところ申し訳ないアルケド、【アックス&ウィザーズ】で依頼アル!」
 グリモア猟兵、ミャオ・ニャンニャン(謎のヒーローマスク・f13204)が響くような声で任務を告げる。
「予知はワタシに見せたアル。数日後にゴブリン達が次々に洞窟から飛び出す瞬間を! 恐らくは大規模な略奪を行う為アルネ! 放置すれば大変な事になるのは不可避アルヨ!故に、直ちにゴブリン略奪団を壊滅させてくるアルヨ!」
 このオブリビオン略奪団は以前より小規模な略奪行為を行っており、近隣の村々もほとほと困り果てていたのだが、拠点の場所が掴めなかった故に冒険者に依頼を出すことも出来なかったという。
 だが今回、調子に乗って大規模な動きを起こしたことによってミャオのグリモアの予知に引っ掛かり、それが今回の討伐任務へと繋がったという訳だ。

「洞窟の構造としては、大まかに『小規模な見張りと多数のトラップが仕掛けられた上層部』、『一般【ゴブリン】級オブリビオン達の居住区である中層部』、そして『頭目【ゴブリンキング】級オブリビオンが住まい、略奪品が保管されている最深部』の三層に分かれてるみたいアルヨ。それを上から順々に攻略する形になるアルネ。ただし! 攻略に際して注意事項が三つ程あるアルヨ! 黙ってコレを読むアル!」
 ミャオが猟兵達にプレゼンテーションソフトで作ったようなハンドアウトを配り始める。彼女の言う通り、ハンドアウトには三つの項目が記入されている。
「一つ、全体的に洞窟は狭くて入り組んでいるアル。複数の敵を纏めて薙ぎ倒すというのは難しいアルシ、横穴から思わぬ奇襲を受ける可能性もアルカラ気を付けるアルヨ」
「二つ、キングはともかく普通のゴブリンは一体一体の能力こそ大したことないアルケド、それを物量で補う戦闘スタイルアル。数の暴力で圧倒されないように注意するアル」
「そして三つ、最深部にある略奪品は元々村人達のものアルカラ、可能な限り無事を保ってきて欲しいアル。入口から煙で燻すとか、水源から水を引き込むとかすると、略奪品がみんなダメになって、村々の暮らしが益々苦しくなってしまうアル。だから面倒だとは思うアルケド、極力正攻法でやっつけてきて欲しいアルヨ」
 猟兵達は以上の三つに気を配りながら戦わねばならない。オブリビオンを倒すのは勿論である。その上で、何故、そして誰のために、猟兵がオブリビオンを倒さねばならないかという事にも気を配らなければならないということだ。

「こんな所アルネ。それじゃあ洞窟入口前に飛ばすアルヨ! 健闘を祈るアル!」


前後
 皆さん、初めましての方は初めまして。以前プレイングを送って下さった方は今回も御贔屓にありがとうございます。前後です。

 今回は久しぶりの【アックス&ウィザーズ】で、ごく普通のゴブリン退治シナリオとなります。ミャオが言ったように、洞窟を燻したり水浸しにしちゃダメですよ。絶対にダメですよ?(フリ)

 通しで参加して頂ける方にはいつも感謝させて頂いております。勿論、第2章以降からの参加や、特定章のみのスポット参加、同じ章の連続参加等も大歓迎です。
 皆さんがプレイングを通して寄せて頂ける期待にリプレイで応えられるよう尽力しますので、どうぞよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『ゴブリンの洞窟』

POW   :    見張りを倒したり、不意打ちを返り討ちにしたり

SPD   :    先導したり、罠を見つけたり

WIZ   :    敵の動きを予測したり、逆に罠にはめたり

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ゴブリンの洞窟・入口
 入口前に到着した猟兵達は、崖の下にぽっかり空いた洞窟と、その入口で見張りを行うゴブリン二体の姿を見つける。見張りはまだこちらに気付いていないようだ。
 洞窟の上層部は警備のゴブリンこそ少ないが、代わりに罠が多数仕掛けられているという。罠への対処でさえ面倒だというのに、ゴブリンに見つかって増援を呼ばれれば面倒になることは違いない。猟兵達は慎重に事を運ぶ必要があるだろう。
ホーリー・ライト
アドリブ等々歓迎です。

「アレは知覚は五感?なら私の出番かもしれないのだわ!
昼だろうと夜だろうとわたしの光は変わらないのだわっ!」

ユーベルコードで相手の目つぶし、または気を引いて隙を作って洞窟内へ入れればって感じで行動。
味方の行動に合わせて突入したいところだけども…

「相手が暗視効くならもしかしてまぶしいのに弱かったりするのかしら?」

洞窟内では自分の明かりを頼りに探索、会敵したらユーベルコードを使用、可能なら対象の無力化を図ります。

「もし効かなかった時が怖いけど、その時は…耐えるしかないのだわ?
私は聖者、痛みは感じても、疲労は感じても、癒しの力があるのだわ…悲鳴なんて上げてやるもんですか」


リリスフィア・スターライト
大規模な破壊行為はできないみたいだし、
それ以外の方法で攻略だね。
エレクトロレギオンを呼べるだけ
呼び出して先行偵察させるね。
横穴とか視界になりそうな場所があれば
そこに入り込ませてゴブリン達の
気配を察知できるようにかな。
私自身は明かりをもって慎重に進むね。
発見しレギオンが攻撃できるなら
攻撃させて少しでも数を減らすようにして
直接戦うことがあるなら囲まれないように
注意しながら剣で応戦するね。
他の猟兵達とも連携して、お互いの行動が
邪魔しあう事がないように配慮するよ。

「絡めてはそうそう使えるものではないという事だね」
「虎穴に入らずんばとは言うけれど」


清川・シャル
f08018カイム連携

小鬼と言う名を聞くだけでシャルはおこぷんです
まぁシャルは鬼神なんですけどね

視力、野生の勘で足元や周辺の罠に気をつけながら向かいましょう
主な罠はカイムに任せるね?

SchallVoiceとamanecerで歌唱、誘惑、おびき寄せ、全力魔法、範囲攻撃、催眠術、
入口や横穴付近のゴブリンを引き寄せ、かつ戦意喪失の催眠を狙い

UC使用
ぐーちゃんには「酸」の弾薬
2回攻撃、早業、目潰し、衝撃波、吹き飛ばし、マヒ攻撃

血のにおいなどに気をつけたいので
村雨で撫で切り後、凍らせます

弓矢や不意の攻撃は、第六感、見切り、盾受け、オーラ防御、カウンター

万が一捕らわれてる人が…なんて考えながら


カイム・クローバー
シャル(f01440)と行動。
冒険者の依頼じゃ、ゴブリン退治は定番なんだっけ?報酬は少なそうだが、ま、久々に初心に返るつもりでやってみるかな。
【S】
入り口付近のゴブリンを始末した後はUCを使用して先導して洞窟内部を進むぜ。【忍び足】【鍵開け】で罠を解除しつつ、もう一人の俺には警戒をさせる。【追跡】使えばゴブリンのねぐらくらいは分かるんじゃねぇかな。
一番厄介なのは奇襲か?個の戦闘力はそれほどでもねぇが、流石に囲まれると数の暴力だし、見付けたら不意打ちで大剣使って潰すぜ。
……拐われた人?そんな情報無かったが……まぁ、報酬増えるなら、行って見ても良いぜ。小鬼程度に好き勝手されるのも癪だしよ?



●ゴブリンの洞窟・入口
「冒険者の依頼じゃ、ゴブリン退治は定番なんだっけ? 報酬は少なそうだが、ま、久々に初心に帰るつもりでやってみるかな」
 褐色の肌、黒ずくめの外套から覗く白い髪が特徴的なカイム・クローバー((自称)凄腕イケメン狼盗賊・f08018)は、そう意気込みを語る。食う為に猟兵稼業をしているカイムにとって、やはり報酬は依頼を受ける上で大事な要素だ。とは言え、ゴブリン言えども予知に掛かる程の大規模ともなればまあそれなりのものになるか、とも彼は考えた。
「虎穴に入らずんば何とかとは言うけれど」
 リリスフィア・スターライト(プリズムジョーカー・f02074)は【エレクトロレギオン】を発動。百体以上のレギオンが入口周辺の先行偵察を行う。念のため他にも見張りがないかを確かめたが、どうやらその心配はなさそうだ。入口を守るのはあの二匹のゴブリンのみ。だがまずは、あれらを何とかしなければ洞窟内部までは偵察を行えないだろう。
 
「今回、大規模な破壊行為は出来ないから、それ以外の方法で攻略だね――定番とは言われてる対ゴブリンの絡め手も、実はそうそう使えるものではないという事か」
「万が一捕らわれてる人がいれば、その人ごとやられちゃうからね」
 リリスフィアの言葉に、清川・シャル(バイオレットフィズ・f01440)が頷く。巷では洞窟攻略において定番とすら言われている燻しや水攻め。だが今回は依頼は略奪品の奪還も重要な目的であり、何よりシャルが言うように洞窟の中に人質がいないという確証もない。故にまだそのような『最終手段』に訴えるのは早計と言えよう。
「……拐われた人? そんな情報無かったが……まぁ、報酬増えるなら、行ってみても良いぜ。小鬼程度に好き勝手されるのも癪だしよ?」
 カイムが何気なく口にした言葉に、しかしシャルに対しては禁句とも言えるワードが含まれていた。
「小鬼と言う名を聞くだけでシャルはおこぷんです。まぁシャルは鬼神なんですけどね」
 頬をぷくーっと膨らませながら、シャルはその言葉を否定する。だが彼女の力を知れば、そのような言葉など決して口には出せなくなるだろう。それが味方だろうと――敵だろうと。

「アレは知覚は五感? なら私の出番かもしれないのだわ!」
 そう語るのは、体全体をぴっちりと黒の【フレグラント・スタイル】で包んだホーリー・ライト(ダイソン球・f10740)だ。大喰らいとして知られるゴブリンは、匂いや音にも敏感であるが、当然その赤く輝く目も重要な外部からの知覚であることには違いない。そして彼らが暗い洞窟をねぐらにしている以上、夜目も利くに違いない――つまり、強い光に弱い。
「……昼だろうと夜だろうとわたしの光は変わらないのだわっ!」
 外は太陽が真上に登り、影も殆どない時間帯。だがホーリーのユーベルコード、そして彼女の内にある太陽にとって、そんなものは何の障害にもならない。
「あんたの網膜――焼き付くしてやるんだからーーーーー!!!!」
 ホーリーはゴブリンの前に姿を晒すと、が体の黒布を解き、己が名を冠するユーベルコード【The Holly Light】を放つ。真昼の太陽よりもさらに輝く閃光が、解いた黒布によって指向性を与えられ、見張りのゴブリン二匹へと襲い掛かる。
「ゴブ……ゴブゥーーーー!?」
 ゴブリン達は忽ち網膜を焼かれ、目を塞いで呻きながらその場で転げ回る。あまりにも眩し過ぎて、仲間の猟兵達も目を背ける程だ。その隙に猟兵達は洞窟の中へと侵入していき、最後にカイムが【狼盗賊の大剣】で転がる二匹を叩き切り、息の根を止める。

 まずは第一関門を突破だ。

●ゴブリンの洞窟・上層部
 洞窟の中に入った猟兵達はカイムを先頭に一直線に並び、暗くじめじめとした洞窟の中を進む。カイムは仲間達を先導しつつ、【陰に潜む自身】を発動させ、召喚したもう一人の自分に最後尾を警戒させる。
 その後ろにホーリーが続き、猟兵達の灯として幾分か抑えたユーベルコードの光を放ち続ける。それでも松明だけの薄暗い洞窟内が明るく照らされ、所々にトラバサミやパンジボードが覗き込む。暗さと配置の巧妙さ故、もしホーリーがいなければ猟兵達は思わぬ罠で消耗を強いられていたかもしれない。文字通り白日の下に晒された罠を、先導するカイムが一つ一つ解除していく。
 さらにリリスフィアはレギオンを、洞窟内のあちこちに存在する横穴、あるいは見通しの悪い死角といった場所に配置していった。どこからゴブリン達が襲い掛かって来ても察知出来るようにするためだ。レギオンは耐久力にこそ不安があるが、少数のゴブリンであれば、レギオンのみでも十分撃破可能であり、逆にレギオンが突破されたとなれば、即ちそれは敵の主戦力と考えられるだろう。

「この戦力なら、逆に敵を【おびき寄せ】てもよくないかな?」
 ここでシャルが一つの提案を行う。何せ、彼女含め今回のメンバーには範囲攻撃や対多数攻撃の手段が豊富だからだ。そして小鬼ならぬ鬼神を自称するシャルにとって、奇襲を恐れビクビクするのは個人的に性に合わないと感じていた。
 仲間達の了承を得て、シャルは洞窟のあちこちに聞こえるよう拡張スピーカー群【amanecer】を配置する。そしてシャルは【Schall Voice】を通じ、洞窟に【催眠】の歌を歌い始める。猟兵ですら思わず聞き惚れてしまいそうな調べが洞窟に響くと、それを聞いた巡回のゴブリン達が警戒し、或いは【誘惑】されていく。

 シャルの声に釣られ巡回ゴブリンの気配が続々と迫って来る。レギオン達がそれに反応し、上層部の各部でレギオンとゴブリンの交戦が始まる。シャルの歌に加え、洞窟にゴブリンの悲鳴、そしてレギオンの破壊音が響き渡る。リリスフィアの【だまし討ち】は見事に成功した形だ。リリスフィア自身も剣を構え、不意の奇襲に備える。
 とは言え、流石にレギオンのみで全ての横穴をカバー出来る訳ではない。シャルの真横から、巡回ゴブリンが二匹、剣を構え接近してくる。シャルはグレネードランチャー【ぐーちゃん】を構え、砲身から硫酸弾を放つ。炸裂した榴弾から粘ついた液体がゴブリンの顔面や皮膚に貼り付き、皮膚が溶ける音とゴブリンの悲鳴が響く。
 すかさずシャルが対の手に握った【村雨】で撫でるように二匹を斬り付けて黙らせ、仕上げに【桜花乱舞】の氷【属性攻撃】で死骸を凍結させる。これで血の匂いで敵に状況を把握される事態は阻止出来るはずだ。
 
 また別の、今度はリリスフィアのすぐ側の横穴からゴブリン二匹が強襲を繰り出す。リリスフィア直掩のレギオン達が先制攻撃を繰り出し、まず一匹を撃破する。だがすかさず現れた二体目が剣を振り回し、レギオン達を破壊する。そしてリリスフィア目掛けて斬りかかるが、彼女はそれと【リリスの魔剣】で切り結ぶ。
「ゴブッ!」
「ここは通さないぞ」
 洞窟内は非常に狭く、猟兵パーティは縦列を組んで進まざるを得ない。そして一人が突破されようものなら、即ちパーティの分断に直結する。手に汗を握りつつ、リリスフィアはゴブリンの剣を弾き、すかさず刺突で心臓を貫いていく。

 巡回ゴブリンの増援はますます数を増やす。今度は後方から数匹程の群れが襲い掛かる。レギオンは既に突破され、ユーベルコード製のもう一人のカイムが対応しているも、狭い洞窟ではやはりゴブリンに地の利があるのか、徐々に押され始める。
「私は聖者、全てを照らす光の力があるのだわ……ゴブリン相手にやられてやるもんですか!」
 その後ろからホーリーが再びThe Holly Lightを放ち、もう一人のカイムに相対するゴブリン達が纏めて網膜を焼き尽くされる。
「ゴブッ!? ゴブーッ!?」
 夜目の利き過ぎるゴブリンには効果覿面であり、通常の敵には一時的な目晦ましでしかないそれが、この相手には永久的失明を齎す効果を生じさせた。そして一転攻勢に入ったもう一人のカイムがゴブリンを一体ずつ、そして確実にトドメを刺していった。

「ゴブッ……!?」
 猟兵達の活躍により、全方向からの順かいゴブリンの強襲は徐々に勢いを弱めていく。正面きって戦うカイムは狭い洞窟の中、二メートルを超える大剣を巧みに操り、一体、また一体と斬り捨てていく。そして残るは最後の一体――だが、残された最後のそれは、カイムの攻撃を躱し、踵を返し逃亡を図る。
「逃がさないっ!」
「おっと、少し待て」
 追いかけて仕留めようとするリリスフィアを、カイムが制止する。オブリビオンは倒さねばならない敵だ。何故カイムは止めたのだろうか?
「奴が逃げる理由には、幾つか可能性がある。一つはこちらを誘い出すための罠」
 カイムはその理由を説明し始める。要するに深追いをした相手を複数で待ち伏せ、全方向から一網打尽にしようとする作戦ということだ。
「そしてもう一つは……仲間を呼びに行ったか、仲間の元に逃げたか。恐らく全部だ」
「つまり?」
「奴がねぐらまでの道案内をしてくれる」
 リリスフィアの疑問をカイムが説明すると、彼女もやるべき事を理解した。待ち伏せを警戒しつつも、逃げたゴブリンを見失わないよう追いかけることだ。巡回ゴブリンを殲滅した猟兵達は、カイムの【追跡】の下、迷路のように入り組んだ道を進んでいく。

 そしてやはりというべきか、辿り着いた先は無数の横穴が広がる、先程よりはやや広い空間――中層部だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ゴブリン』

POW   :    ゴブリンアタック
【粗雑な武器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    粗雑な武器
【ダッシュ】による素早い一撃を放つ。また、【盾を捨てる】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    足払い
【低い位置】から【不意打ちの蹴り】を放ち、【体勢を崩すこと】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:あなQ

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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ゴブリンの洞窟・中層部
「ゴブッ、ゴブッ……」
 恐るべき『猟兵』から逃れた巡回ゴブリンは、仲間達の住まう中層部まで逃げ込んだ。いくら猟兵言えども、ここは自分達の洞窟。余所者には決して辿り着けない複雑怪奇な迷宮、決して辿り着けはしない――
「……ゴブッ!?」
 ふと彼が後ろを振り返ると、そこには先程撒いた筈の猟兵達の姿が。まさか、つけられたのか?
「……ゴッブッブッブッ……!!」
 だが彼は不敵に笑う。ここには上層部とは比にならぬ多数の仲間達が詰めている。そして先程は生かせなかった数の暴力も、この場所ならば存分に奮える――!!
「ゴブッ! ゴブーッ!!」
 彼は仲間達に敵襲を告げる。横穴を掘っただけの粗雑なねぐらから、次々に仲間の【ゴブリン】達が現れ始める!
ホーリー・ライト
アドリブ等々歓迎です。

「う、うわ…数だけは多いのだわ…下手な鉄砲数打ちゃ当たるって言葉あるくらいだし気を付けなきゃなのだわ……」
「と言うか正直ちょっとこの数は怖いのだわ!?」
「とにかく足止めはするのだわ、わたしは戦うのあまり得意じゃないのだもの」

継続して光で挑発、足止めに勤めます。
味方に当たらないようにちゃんと配慮はするのだわ?
「おーにさーんこーちらー」と煽りも交えてこっちを見たのを優先して狙っていければと

「こんなに数多いなんて…けっこう、危ないのだわ…?」


リリスフィア・スターライト
他の猟兵達と連携しつつ応戦だね。

オルタナティブ・ダブルで自身の分身の
リリスを呼び出して一緒に戦うよ。

リリスは別人格で近接向きの強気な性格で
ピンク色の髪にポニーテールで外見も変わっているよ。

2人で囲まれたり不意打ちを受けないようお互いの死角を
フォローしながら剣で確実にゴブリンを迎撃していくつもりだよ。
ゴブリンたちが突進してくるなら
その勢いと隙を突いて致命傷を与えるようにかな。

「数が多いから気を抜いたり囲まれたりしたら駄目だよ」(本人)
「あんたこそちゃんとついて来なさいよね!」(リリス)



●ねぐらの戦い
 後を付けていた偵察ゴブリンの叫びと共に、ねぐらの中から続々とゴブリンが出現する。既に見えているだけでも先程戦った総数よりもなお多くの緑の影が姿を現す。
「う、うわ……数だけは数多いだなんて……けっこう、危ないのだわ……?」
 一匹見かければ三十匹はいる――ホーリーはその言葉を思い返す。
「数では圧倒的に不利、だから連携しつつ応戦だね――リリス!」
 リリスフィアは【オルタナティブ・ダブル】を発動し、己の中に秘めたもう一人の自分を呼び出す。彼女の中の剣士への憧れが具現化した、桃色の髪を持つポニーテールの少女『リリス』が姿を現す。リリスはゴブリンの姿に一瞬面を食らうも、だがすぐに自分の成すべきことを理解し、勝気な表情を見せる。

「下手な鉄砲数打ちゃ当たるって言葉あるくらいだし、気を付けなきゃなのだわ……」
 これ程の物量ともなれば、あるいは猟兵ですら押し潰されるかも知れない。だが、それはホーリーもまた同様だ。光をばら撒く相手に困ることはない。ホーリーは先ほどに続き、【The Holly Light】を味方に当たらないよう指向させて放つ。
「ゴブーッ!!」
「ゴブ? ……ゴブッー!?」
 ホーリーの内に秘める太陽の如く閃光が放たれる。偵察ゴブリンが警告の叫び声をあげるも、多くのものが間に合わず、目を焼き潰される。しかし、発動時にねぐらから出てきていないゴブリン達には無論効果がない。目を潰され呻くゴブリン達を尻目に、次々に後続達が迫って来る。

「おーにさーんこーちらー……ってこんな数来るなんて予想外だわ!? けっこう危ないのだわ……!?」
 ホーリーが挑発するまでもなく、ゴブリン達はホーリーの光を危険視し、【粗雑な武器】を構え一斉に突進してくる。無論ホーリーも近づく側から光を浴びせ目晦ましを図るが、ゴブリン達も徐々に対応を始める。直視を防ぎ、あるいは粗末な盾を掲げて光を防ぐことで対応する。あるいは連続で放たれる光に慣れてきたのか、光自体の効果が徐々に薄くなっていく。
 無論、ゴブリン達も直接ホーリーを視認して攻撃することは困難であり、武器にも似た雑な太刀筋がホーリーに致命傷を与えることはない。だが彼女も言った『下手な鉄砲数打ちゃ当たる』を体現した無数の攻撃は彼女に切創を付け、その内の何撃かは直撃を受ける。ここから先、これまで通りとは行かなさそうだ。
 
 このままでは危ない、そうホーリーが思った時、彼女に殺到するゴブリン達が次々に剣で斬り伏せられ、倒れていく。
「ホーリーさん、大丈夫?」
 ホーリーを助けたのは、リリスフィアとリリスの二人の少女だ。彼女達はホーリーを守るように彼女の斜め前に位置取り、ゴブリン達のラッシュを食い止めていく。
「数が多いから、気を抜いたり囲まれたりしたら駄目だよ」
「あんた達こそ、ちゃんとついて来なさいよね!」
 穏やかな口調のリリスフィアが状況を冷静に分析、リリスの勝気な言葉が味方達を勇気付ける。例え肉体が一時的に分離しようとも、二人の心は一心同体だ。仕切り直しに成功した猟兵達は、さらなるゴブリンラッシュに備える。

「ゴブゴブーッ!」
 ゴブリン達は口々に叫び出し、リリスフィア達目掛けて突進を繰り出す。先頭が盾を正面に構え、後衛が放物線を描くように盾を投げつけて攻撃する。飛来する金属をリリスフィア達は的確に弾き落とし、同時にゴブリン達の突進を剣で構え、塞いでいく。
「リリスフィア、前衛のゴブリンを何とかやっつけて欲しいのだわ! わたしに良い考えがあるのだわ!」
 最前列のみが盾を構えてホーリーの光を防いでいる状況を確認し、彼女は一つの勝算を導き出す。リリスフィア達は頷き、目の前のゴブリン達の足を引っかけて転ばせ、すかさず剣を突き刺し息の根を止める。盾を持つ前衛を次々に倒したリリスフィア達の前に現れたのは、当然盾を捨てたゴブリン達だ。
「死ぬほど眩しい光を受けるのだわー!!」
 すかさずホーリーがさらなるThe Holly Lightを放つ。突然の閃光に不意を突かれるゴブリン達。無論、その隙をリリスフィアとリリスが見逃す筈もない。隙だらけのゴブリン達に次々と剣を突き刺し、あるいは薙ぎ払って撃破していく。

 まだまだゴブリンの数は多い。だが決して無限ではない。『三人』の活躍に、数で有利な数のゴブリンが徐々に押され始める。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

微笑本・ウサ氏
武器をもった奴が相手ならバトルキャラクターズを使わざるを得ない !

アクライザーに
→←↙↓↘→+Pコマンド入力×3

オレンジ道着の男
赤い鉢巻の小娘
👺の仮面
の親子お覇ロー波

取り敢えず挨拶ハロー代わりに親子お覇ロー波で範囲攻撃してねぐらに押し込むでござる
ねぐらの入口を崩して
閉店 (|・ω・)|ガラガラすれば窒息死せぬか?

狭いところに押し込んで遠距離が楽故

小柄故に長い刀も天井に当たらぬし
低い位置からの攻撃も目の前で体制崩してるだけでござる

exカリを盾に引っ掛け武器落としや
見切りバールの先で挟み敵の武器を武器落とし
カウンターからのナウ剣串刺し

人の目と尻尾の蛇目で情報収集して全方面を警戒しながら戦う


清川・シャル
f08018
カイムと第六感で連携
さぁパーティの時間ですよ?
思う存分暴れてやりましょうっ

ぐーちゃんは閃光弾を込めて目潰し先制攻撃
微細な氷のミストを発生させ皮膚呼吸を奪って切り裂いてみたり

UC発動後、金棒がめり込んだらチェンソーモードで一気に叩きます
2回攻撃、鎧無視攻撃、武器落とし、鎧砕き

村雨を抜刀して串刺し、恐怖を与える、生命力吸収、毒使い、マヒ攻撃

桜花乱舞で氷魔法を纏わせながら
属性攻撃、全力魔法、力溜め、傷口をえぐる、怪力、フェイント
優美高妙・斬で踏みつけ、空中戦

敵攻撃には見切り盾受けオーラ防御カウンター
カイムの防御に氷魔法で盾も準備を

逃げ場なんてありませんよ、本物の鬼が通ります、ふふ


カイム・クローバー
シャル(f01440)と行動。
広い戦場に数を揃えたゴブリン。なるほど、これが冒険者の醍醐味か?未来予知である程度の規模は確認されてたは言え、こう見ると……雑兵相手のダンス会場としちゃ悪くねーな。
【P】
攻撃のメインは二丁銃によるUC。【二回攻撃】【鎧砕き】【なぎ払い】【早業】と技能使いながら、派手にぶっぱなすぜ。シャルを視界の見える範囲に納めておき、合間、合間で援護の手を。鬼神様が派手に暴れてくれるらしいし、ちょっと楽させて貰うとするか。
攻撃に対しては【見切り】【武器受け】使用で被害を軽微に。
こいつはまだまだパーティーの前座だぜ?メインディッシュはこの向こう側だ。張り切り過ぎてバテるなよシャル?



●洞窟大作戦
「広い戦場に数を揃えたゴブリン。なるほど、これが冒険者の醍醐味ってか?」
 未来予知である程度の規模は確認されてたは言え、こう見るとやはり壮観だな――カイムは独り言ちる。だが猟兵の相手ともなれば、むしろこのくらいの数で来なければ役者不足も甚だしいというものだ。
「雑兵相手のダンス会場としちゃ悪くねーな――なぁ、シャル?」
 軽口を叩きながら、カイムは両手にカスタムハンドガン【ラプター】【イーグル】を構える。
「えぇ、パーティの時間ですよ。さぁ、思う存分暴れてやりましょうっ」
 その言葉に頷くように、シャルが言葉を返す。彼女の周りを煌めく、そして冷たい空気が取り撒き、洞窟の温度を下げていく。ゴブリン達は鋭敏に、単なる体感温度以上の寒気を感じ始める。そしてそれが一体何であったかを、彼らはすぐさま身を持って知ることとなる。

 シャルは【ぐーちゃん】から、今度は閃光弾を次々に放つ。空中で炸裂した榴弾が轟音と共に閃光を放ち、洞窟を白く照らしていく。だがゴブリンも手慣れたもので、放たれる閃光に対し、目の前に盾や腕を掲げることでそれらを防ぐ。
 しかしシャルにとって、その行動は想定内にして好都合。閃光弾を放ったのは、ゴブリンに対応するアクションを取らせ、次の一手を取るまでの時間を稼ぐことが目的だからだ。
 閃光が消えるのを待たず、シャルは地面を蹴って飛び上がる。地を踏みしめ、高く飛んだシャルはゴブリンの集団の真っ只中、その頭の上に着地する。厚底高下駄【優美高妙・斬】に仕込まれた刃が、哀れ踏みつけられたゴブリンの脳天に突き刺さり、絶命させる。
「そこのけそこのけ、本物の鬼が通ります――ふふっ」
 さらにシャルは笑顔でゴブリン達を次々に踏みつけ、同時に仕込み刃で突き刺しながら群れの真ん中を目指す。真上のシャルを突き刺そうとゴブリン達が次々に【ゴブリンアタック】を繰り出すが、いずれもシャルの体を捉えるには至らない。
「そんなに集まったら、逃げ場なんてありませんよね?」
 敵陣のど真ん中まで踏み越えたところで、シャルが鬼金棒【ThornSociety】を構える。そして真上に乗ったゴブリンを地面にめり込ませる勢いで踏みつけて飛び上がり、振り下ろし繰り出すは羅刹の一撃【鬼神斬】だ。
 シャルの小柄な体躯、軽やかな動きとは正反対の重く鋭い一撃が、地形を破壊し、大地は愚か洞窟全体までも揺らしていく。無論巻き込まれたゴブリン達は、忽ちにして赤と緑の有機物へと姿を変える。さらにダメ押しとばかりにチェーンソーモードを発動し、棘を高速回転させ。辛うじて生き残った、あるいは地面に降りたシャルを追撃しようとしたゴブリン達を次々にミンチに変えていく。
 ゴブリンの集団の真ん中に突如現れたクレーター。その血溜まりの中心にいるシャルの姿に、ゴブリン達は気圧される。

 微笑本・ウサ氏(the freedom~歩く悪巫山戯~・f01154)は、人の目と尻尾の蛇目で全方面を警戒しながらゴブリン達を迎撃していた。【( ゚∀゚)o彡セイ!剣Exカリバール】の釘抜き部を盾の縁に引っかけて叩き落とし、すかさず妖刀【真偽☆ナウの剣】で突き刺してトドメを刺す。長い刀身故にゴブリンに対しリーチで優位を取れ、またウサ氏の体躯の低さから壁や天井に引っかかることもない。
 とは言え、敵の数は多く、ねぐらからはさらに増援が現れ続け、何より――敵は武器を持っている。
「武器をもった奴が相手なら【バトルキャラクターズ】を使わざるを得ない!」
 ウサ氏は【神☆マリア転生アクマでも見てるライザー】、略してアクライザーに半円を三回描くようにコマンドを入れると、三人のゲームキャラクターが出現する。
 オレンジの道着を着た、龍と呼ばれし兄。白い道着を着た、アイドル歌手の声を持つ妹。そして黒い道着に天狗面を付けた、空手の名を持つ父。三人の格闘家家族は、挨拶代わりにゴブリン目掛けて腕から【お覇ロー波】を放ち、ゴブリン達をなぎ倒していき、ねぐらから現れたゴブリン達を逆に押し返していく。
「閉店ガラガラでござる! ついでに窒息死不可避でござるよ!」
 次々に放たれるお覇ロー波が、粗雑なねぐらの入口を次々に打ち、そして次々に落盤で閉鎖されていく。押し潰されたゴブリン達が只で済まないだけでなく、ねぐらの中で次の登場を待っていたゴブリン達は閉じ込められ、かつては怒涛の勢いを誇った増援が徐々に弱まっていく。予想以上に効果覿面であると共に、ウサ氏も耳の上にパラパラと降り注ぐ小粒な石に若干恐怖を覚え始める。
「やはり狭い所ところに押し込んでの遠距離戦は楽でござるな」
 ウサ氏はゲームキャラクターの制御に専念し、お覇ロー波で次々にゴブリン達をなぎ倒していく。近づいてもウサ氏のバトルキャラクターズに迎撃され、逆に座して待てども後背を取ったシャルに切り刻まれる。もはやゴブリンは進退窮まった状況だ。
「お覇ロー波を会得せぬ限り、ユーがそれがしを倒す事などできぬでござる! ホントに会得されても困るでござるがな!」

「おいおいおい、そこら中で派手に暴れ回るのはいいが……洞窟ごと崩すなよ?」
 シャルとウサ氏の容赦ない攻撃ぶりに苦笑いを浮かべつつも、カイムもねぐらの戦いに決着を付けるべく動き出す。二挺銃を回して構え、ゴブリンの姿を把握。攻撃パターンを瞬時に設計し、仲間の猟兵達を避けるように放つは【銃弾の嵐】。
「鬼と龍が暴れてくれてて、こっちは大分楽出来るぜ――隙だらけだ、ゴブリンども」
 イーグルとラプターのフルオート連射が、ゴブリンの群れを【なぎ払う】ように銃火を噴く。吹き荒ぶ鉛の風はゴブリンの頭部を射抜き、粗雑な盾や剣ごと軽々と撃ち貫く。他の猟兵達の派手な立ち回りに気を取られたゴブリン達はそれを躱すどころか、その出元すら把握することすら出来ぬまま次々に倒され、死骸の山を築いていく。さらに追い打ちとばかりに【クイックドロウ】で素早くマガジンを交換。2セット、3セットと放たれる銃弾の嵐が、中層部の戦いの決着を決定づけることとなった。

「ゴ、ゴブッ……!?」
 数で圧倒的優位を保っていた筈のゴブリンが、猟兵達を大して足止めも出来ぬまま次々と殲滅される。こうなればもはや殲滅戦だ。シャルとウサ氏が接敵して次々に切り刻み、カイムとバトルキャラクターズが遠距離攻撃でそれを支援していく。
「ゴブーッ!!」
 残った僅かなゴブリン達は、一斉に最下層へと逃走する。恐らくはボスである【ゴブリンキング】に合流し、その指揮を仰ぐためだろう。
「あいつらはまだまだパーティーの前座だぜ? メインディッシュはこの向こう側だ。まだバテてねえよな?」
 ねぐらに残るのは、鼻を刺すような血と、そして硝煙の匂いのみだ。カイムがマガジンを装填すると、残る迷宮最深部へと歩みを進めていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ゴブリンキング』

POW   :    ゴブリン親衛隊の召喚
戦闘用の、自身と同じ強さの【杖を持ち、炎の魔法を放つ、ゴブリンメイジ】と【剣、盾、鎧で武装した、ゴブリンナイト】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
SPD   :    王の激励
【王による、配下を鼓舞する言葉】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
WIZ   :    ゴブリン戦奴の召喚
レベル×5体の、小型の戦闘用【奴隷ゴブリン】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。

イラスト:イガラ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアルル・アークライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ゴブリンの洞窟・最深部
 猟兵達が足を踏み入れた最深部は、略奪品と思われる数々で彩られた大きな広場であった。
「ゴッブッブッブッ……」
 猟兵達の姿を見つけるように、不敵な笑い声を浮かべる長背の人型が一つ。ゴブリンでありながら大の大人程の背丈を持つ【ゴブリンキング】――即ち、この洞窟の長にして、近隣で発生している略奪事件の首謀者だ。頭に王冠(略奪品)を被り、指に指輪(略奪品)を付けたその姿は、ゴブリンとしては王の威厳を感じさせる姿だ。
 彼を守るように親衛隊のゴブリンメイジとゴブリンナイトが立ちはだかり、そしてさらにそれを囲むように先程逃走したゴブリン残党とキング直属のゴブリン戦奴が道を阻む。ゴブリンは繁殖力に優れた種族だ。あれだけ多くのゴブリンを倒してもなお、キングさえ生き残れば忽ちに勢力を取り戻すだろう。そしてこの先には、近隣の村々から彼らが奪った略奪品が保管されている。猟兵はゴブリンキングを討ち取り、そして彼らから略奪品を奪い返さねばならない。
「ゴブーッ!!」
 キングの号令と共に、ゴブリン達が一斉に襲い掛かる!
グレース・マクローリン
ようやく大物が出てきたね…
配下もまだまだいる事だし、ここはキング相手には下手に小細工を弄するよりも力押し【POW】で行った方がいいかな?

…ってなわけで【残像】や【催眠術】で攪乱させつつアタシのMARカービンのタップ撃ち【2回攻撃】でちまちま削っていこうかな?それでもし親玉がアタシの【存在感】に気付いて一目散に向かって来たらそれこそお誂え向き!居合い気味の【剣刃一閃】を呉れてやろうじゃん!

アドリブや連携も歓迎!


ホーリー・ライト
「アレが首謀者ね!周りには逃げたやつらはひぃふぅみぃ…多いのだわ…わたしのは対策は取られてそう……なのかしら…?」
「ま、それはそれでいいのだわ?」
「私が溶けるのが先か、あなたたちが焼けるのが先か、勝負しましょ?」

ユーベルコード使用して極力略奪品には傷つけないように気を付けながら光速移動での体当たりと紅炎で攻撃していきます。
ユーベルコードの反動描写、反撃を受けるなど、お任せします。

「もう無理なのだわ…疲れたのだわ…体中熱いのだわ……いーやー……」



●大広間の戦い
「ようやく大物が出てきたね」
 藍色の瀟洒な海賊衣装に身を纏ったグレース・マクローリン(現代湖賊・f12443)は、自信に満ち溢れた表情で笑みを浮かべる。とは言え、キングは近いようでまだまだ遠い。敵の首領に辿り着くためには、未だ多く残るの配下を掻き分け距離を詰めねばならないからだ。
「アレが首謀者ね! 周りには直属の部下に、逃げた奴らがひぃふぅみぃ……多いのだわ……」
 ホーリーがあっという間に数える気を失くす程に、敵の物量は多い。さらにここに集まるゴブリン達の中には精鋭も多く、しかも自分達が追い詰められ後がない状況ということも把握し始める。
 さらには撤退したゴブリン達が、戦奴ゴブリン達に口々にゴブゴブと何かを訴えてながら、ホーリーを指差している。何を言っているかは分からないが、恐らくは【The Holly Light】の存在、そしてその対策法を共有しているに違いない。
「わたしの対策は取られてそう……なのかしら……? ま、それはそれでいいのだわ?」
 太陽とは闇を照らすばかりではない。ゴブリンはすぐさま、恒星の真の暴威を知る事になるだろう。ホーリーはもう一つのユーベルコードを開帳することを決める。

 まず動いたのはグレースだ。チマチマ雑魚を削るのは性に合わないと、アサルトウェポン【MARカービン】を構え、指切りしながら撃ち放つ。狙うは一つ、大将首のみだ。
「ゴブッ!?」
 キングの体を鉛弾が掠めていく。彼は瞬時に自身が狙われていることを悟り、【ゴブリン親衛隊の召喚】を行う。現れた側近のゴブリンナイトを盾にし、同時にゴブリンメイジによる魔法攻撃、そしてその他のゴブリン達に一斉攻撃を指揮する。伊達にキングを名乗っている訳ではなく、指示も迅速かつ的確だ。そしてその警戒心と臆病さも、リーダーなしでは大集団を保てないゴブリンの長としては大切な資質だ。頭だけを倒す、とはこのままではうまく行きそうにもない。
「アタシの【存在感】にビビってるんだね! チキンなキングを誘き寄せるのは……」
 迫り来る配下ゴブリン達をサムライブレイドの【剣刃一閃】で斬り伏せ、【残像】を使い飛び交う炎魔法を躱しながら、カービンのレーザーポインターでキングを狙い続ける。攻撃はナイトに阻まれて通らないが、光を当て続けることで【催眠術】を発動させる。寄って来ないなら、寄ってくるように心を動かせばいい。

「ゴブッ……!! ゴブゴブーッ!!」
「ゴブ!? ゴブーッ!?」
 キングが催眠術に掛かり、突如グレース目掛けて突進し始める。突然の動きに側近のナイトは慌てて制止するも完全に置いてかれる。キングは髑髏の付いた杖を振りかざしながら、グレースへと迫る。後は切り刻むだけだが、ここで予想外の事態が発生する。
 【王の激励】を伴ったキングの突進に、部下達が指揮を急上昇させたのだ。部下のゴブリン達も、キングの性格は存じている。基本キングが最前線に出てくるのは、戦いの最後、手柄を掠め取れるような状況。つまり、部下達はこの戦いを必勝のものだと誤認したのだ。
「ちぃっ、なかなかやるね……!!」
 士気を急上昇させて怒涛の勢いで襲い掛かる配下ゴブリン、キングを守ろうと必死で炎魔法で援護するメイジ。グレース言えどもその猛攻を抑え切れず、体は傷つき焼かれ、少なからぬダメージを負う。このままでは押し切られるかも、グレースが弱気になりかけた時、光り輝く星が彼女の前を通り過ぎ、目の前のゴブリン達を焼き尽くす。

「あなたには見えるかしら。この輝きが……文字通りの光速がっ……!!」
 大広間に輝くのは黒衣を全て解放したホーリー。誰一人として直視出来ない、少女のシルエットを持った赤い紅い太陽が、姿を現す。内に秘めたタキオンを身に纏うユーベルコード【Tachyon Lance】。恒星の如く燃える流星がゴブリンの群れに暴威を振るう。
「ゴッ、ゴブ!?」
「ゴブーッ!!」
 もはや目を瞑ろうが関係ない。ゴブリン目掛けて突進するホーリーが、彼らを掠めただけで目は愚か体中を炎に包んでいく。
「ゴブーッ!!」
 その光景に硬直したキングが、気を取り直して王の激励を叫ぶ。配下ゴブリン達が目の前に剣を構えていく。相手が突進するなら、剣をその軌道上に『置く』ことで傷を負わせることが出来るという判断だろう。だがキングは見誤っていた。作戦を誤ったことではない。『タキオンの槍』と化したホーリーに相対出来ると思ったことにだ。
 戦場を駆け巡る紅炎は、置かれた粗雑な武器などお構いなしに弾き飛ばし、あるいは溶鉄へと変えていく。次々に放たれる突進にグレースを襲い、キングを取り囲む配下ゴブリンはあっという間に焦げた肉塊と化す。そして最後にキング目掛けて体当たりを行い、グレースの目の前まで吹き飛ばす。
 
「……さあて、お誂え向きに来てくれたね! 一太刀くれてやろうじゃん!」
 体を焼かれて転びながらも立ち上がり、杖を振り下ろすキングに、グレースはすかさず居合一閃を叩き込む。体に深々を傷を付けられ、ダメージを受け後方に吹っ飛ぶキング。その後駆け付けたナイトがキングを強引に玉座まで引っ張り戻さなければ、あるいはいきなり決着が付いたかも知れない一幕であった。

「もう無理なのだわ……疲れたのだわ……体中熱いのだわ……いーやー」
 その横でくたびれたように腰をへたれさせるホーリー。無論、あれ程のユーベルコード、代償も決して安くはない。未だ最深部に燻る炎を背景に、オーバーヒートしてしまったホーリー。彼女には少しばかり休憩が必要そうだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

清川・シャル
f08018カイムと第六感で連携

ハァイ、逃げも隠れもしませんのでお覚悟を

SchallVoiceとamanecerにより「王の激励」を妨害の為のシャウトの音圧を
催眠での戦意喪失も狙いたい
歌唱、先制攻撃、全力魔法、催眠術、属性攻撃

ThornSocietyにて
2回攻撃、鎧無視攻撃、武器落とし、鎧砕き
チェーンソーモードで振り回したら投げつけます

村雨でUC
串刺し、恐怖を与える、生命力吸収、毒使い、マヒ攻撃

桜花乱舞で氷魔法を纏わせて、ゴブリンメイジ対策
属性攻撃、全力魔法、力溜め、傷口をえぐる、怪力、フェイント

敵攻撃には見切り盾受けオーラ防御カウンター味方の防御に氷魔法で盾も準備を

カイム、背中は任せますっ


カイム・クローバー
シャル(f01440)と行動。
雑魚の上にふんぞり返って、略奪品でいい気になってるアイツがキングか?上等!最後のダンス、精々派手に踊ろうぜ。
【P】
二丁銃構えて動くぜ。面倒なのは護衛呼びだな。大剣で雑魚を潰すより、シャルの援護に徹して、本体狙いつつ、雑魚を潰していった方が良さそうだ。UCを使いながら【二回攻撃】【鎧砕き】【零距離射撃】【なぎ払い】【早業】使用。攻撃に対しては【見切り】【武器受け】王自体の戦闘能力以上に統制のとれた動きが厄介だ。ま、その辺は流石は王って事か?が、悪いな。連携ならこっちも得意技なんだ。合間にシャルの攻撃の為にキングの足を撃ち抜く。
フィナーレだ、任せたぜ?羅刹姫様?


リリスフィア・スターライト
他の猟兵達と協力してゴブリンキングを攻撃だね。
ゴブリン親衛隊の召喚を解除させる意味でも
優先してキングを狙っていきたいかな。
トリニティ・エンハンスで自身に風の魔力を付与させて
素早く動いてかく乱させつつナイフをキングに投げつけるね
確実に当てる為にも1本投げた後、その後ろに続く形で
もう1本投げつけるようにかな。
キングに命中して親衛隊が姿を消したようなら連携して
一気に攻勢に出るつもりだよ。

「奪われたものを取り返しに来たよ!」
「今がチャンス!隙ありだね」


微笑本・ウサ氏
キングは所詮は統率者であり魔王でないyou( ´・ω・ ` )σは紙装甲でござる



耳剥いだでミャオ氏に届ければ終了でござるか?

対策
戦奴は一撃で消滅なら石で十分でござるな
砕いた石投げ

親衛隊は戦えないキングが傷付くと解除ならキングに尖った石で十分でござるな
暗殺念動力で尖った石投げ

激励は偉そうにしたらexカリに属性攻撃・音を付け衝撃音のボリューム上げ範囲攻撃出来る衝撃波を出すために地面に叩きつけるでござる
その時に石も飛び散るやも

見切り、残像、野生の勘でキングに接近
足にexカリを突き刺し引き崩す
アクライザーで元祖投げ赤い竜巻
を召喚
妙技立ちスクリュー

VRを超えてしまった眼前モッコリを喰らうが良いでござる



●レッツ・パーリィ!
「雑魚の上にふんぞり返って、人様からの略奪品を身に付けていい気になってるアイツがキングか」
 長背だがお世辞にも美男子とは呼べぬ顔立ち、似合わぬ装飾品でけばけばしく着飾るその姿。いくら虚飾を施そうとも、目の前のキングからは隠し切れぬ粗野で卑劣な本性が伺える。カイムはその姿を吐き捨てるように称した。
「――上等! 最後のダンス、精々派手に踊ろうぜ」
 カイムは二挺の銃を構える。広いホールは満員御礼。誰も彼もが当事者だ。最後までダンスフロアに残り踊り続けられるのは、猟兵か、それともゴブリンか。
 
「ハァイ、私は逃げも隠れもしませんよ。そしてあなた達もまた、逃げも隠れも出来ません――お覚悟を」
 【第六感】でカイムと繋がったシャルは、左手にメリケンサックと鬼金棒、右手に妖刀村雨を握り、高下駄を鳴らして群れを見据える。メリケンサックが光ると共に、仲間達の前に氷の盾を浮かべ、メイジの攻撃を防ぐ準備を整える。
 さらに【amanecer】と【Schall Voice】の音響セットを揃え、シャルはフロア全体に大音響のシャウトを流す。高く、そして重い響きが洞窟内に反響し、ゴブリン達の耳をつんざく。キングが何やら声を張り上げ指揮を出しているも、肝心のゴブリン達は中途半端にしか聞こえない。あるいは全く聞こえていなければ各自が個別対応に専念するだろうが、なまじっか聞こえてしまうがためにゴブリン達の指揮系統が大きく乱れ始めている。

「鼓膜が破れた耳剥いで、ミャオ氏に届ければ終了でござるか?」
 何やら叫んでいるキングを尻目に、ウサ氏はアクライザーにコマンドを入力する。今回【バトルキャラクターズ】で現れたのは、投石が得意な囚人服の男だ。
「戦奴はワンパンで消滅、なら石でも十分でござるな」
 ウサ氏はゲームキャラクターズとともに、混乱状態のゴブリン戦奴達目掛けて投石攻撃を行う。次々に投げ放たれる石礫が容赦なく戦奴達を打ち、直撃のみならずその際に砕けた破片でさえも戦奴を消滅させていく。彼らからすれば、どこから攻撃されているのか、いや、攻撃されているという認識も持てないままに少しずつ、だが確実に数を減らしていっている。
「Youは所詮紙装甲、シッショーと叫ぶのが相応しいでござる( ´・ω・ ` )σ」
 幸いにもここは洞穴を掘り進んだような洞窟。しかも先程お覇ロー波で洞窟を思いっきり揺らしたこともあり、投げる石に事欠くことはない。情け容赦ない石の雨がゴブリン達を打ち続ける。

「首尾は上々、カイム、背中は任せますっ」
「任されたぜ」
 シャルが両手に武器を持ち、ゴブリンの大群へ切り込んでいく。戦奴はウサ氏が対応してくれる。ならば狙うは連れ戻されたキングだ。シャルが走り込むと同時に、カイムが再び【銃弾の嵐】を巻き起こす。
「ゴブッ!?」
「ゴブーッ!!」
 シャルの鬼神シャウトが響く中、飛び交う石礫に加えさらにカイムの鉛玉が襲い掛かる。ここに至りついに彼らは個人個人で迎撃行動を取り始めるが、シャルのみを正確に避けるカイムの銃撃の前に、戦奴はシャルに近づくことすらままならない。
 さらに銃弾は玉座の前に侍るナイトやメイジ達にも襲い掛かる。ナイトは自分の存在を維持するキングがダメージを受けぬよう身を挺し庇い、メイジはウサ氏やカイム目掛けて火炎弾を放っていく。
「側近は厄介だな! あいつら、キングより強いんじゃねえか?」
 シャルが展開した氷の盾に防がれ、メイジの火の玉は今の所カイム達には有効打とならない。とは言えこのまま放置しておくのも面倒だ。さて、どうしたものか――

「ゴッブッブッブッ……」
 先程は何を血迷ったか敵の眼前に突撃して痛い目を遭ったが、やはり指揮官たるもの後方から広い視野を持って戦わねばならない。そうだろう、我が側近達――
「ゴブ?」
 あれ、さっきまでいたナイトやメイジ達は? キングは辺りをキョロキョロと見渡す。そして腕に一本のナイフが突き刺さっていることに気付く。血が滲むナイフを引き抜こうとする、が。
「ゴブブブブブブッ!!」
 それは刀身に電気の魔力が籠った【スタンナイフ】。体がビリビリと感電して情けない声を吐き出す。
「奪われたものを取り返しに来たよ!」
 キングの眼前に立つはリリスフィア。スタンナイフを投げつけ、ダメージによって親衛隊の召喚を無効化したのも彼女だ。リリスフィアの周りには【トリニティ・エンハンス】の力によって風の魔力が渦巻き、さらにその外側に戦奴ゴブリンの死骸が転がっている。
「ゴッ、ゴブーッ!!」
 何とかナイフを抜き取ったキングは再び親衛隊を召喚する。再び現れたナイトが今度はリリスフィアへと斬りかかり、メイジが爆裂する炎を放つ。リリスフィアは風の魔力で炎を霧散させ、さらにスタンナイフを取り出す。ナイトが振り下ろす上等な剣の斬撃を紙一重で躱し、すかさずナイフを二本投げる。
 一本目が込められた風の魔力でナイトを弾き飛ばし、そして二本目がガラ空きのキングに再び突き刺さる。
「ゴ、ゴブブブブブブブッ!!」
 デジャブの如く光景が再びキングを襲う。無論、続くダメージで親衛隊は消滅し、しかもナイフを抜き取らねば再召喚すらままならぬ状態だ。

「さぁ、年貢の納め時です」
 普段から悪臭が気になるキングの肉体を、さらに焦げ臭い香りが襲う。そして目の前には、道の邪魔だとばかりに戦奴をなぎ倒してやってきたシャル。既に彼女の背後には全滅した戦奴の死骸の山が。シャルの体は若干傷つき、息も上がってはいるが、むしろウォーミングアップだとばかりに紅潮した表情だ。
「ゴブーッ!!」
 こうなればあとは頼れるのは親衛隊。再びナイトとメイジが呼び出され、シャルを迎撃しようとする。
「邪魔です」
 シャルが言い捨てるように放つは【百花繚乱・桜舞】。妖刀村雨の連続斬撃が、親衛隊を召喚した側から斬り伏せる。さらに鬼金棒をチェーンソーモードにして連続で殴りつけ、徐々にキングを肉塊へと変えていく。
「フィナーレだ、任せたぜ? 羅刹姫様?」
「えぇ、任せられました。真なる王、真なる鬼とは何か――刮目して見て下さい」
 カイムの掛け声と共に、シャルが鬼金棒で打ち上げ、さらにそれを投げつける。空中で鬼金棒がキングに突き刺さるように直撃する。
「パーティは終わりだ。まあまあ楽しかったぜ」
「あなた達が奪った略奪品は、責任を持ってみんなに返しておくからね」
 宙を舞うキングに、カイムがさらなる銃撃を浴びせ、リリスフィアの風を纏ったスタンナイフが体へと突き刺さる。

 体中から血煙を放ち、黒焦げになって落下するキング。重篤なダメージを負いながらも、再起を図り洞窟の外へ逃げようとする。だがそうは問屋は卸さない。足にバールのようなものを付き立てられ、ひっくり返すようにその場で転がされるキング。それの顔に覗き込むように顔を出すのはウサ氏だ。
「キングは所詮統率者。戦場で暴れ回る魔王ではなかったでござるね」
 ウサ氏がアクライザーで指を回すように入力すると、今度は北国のプロレスラーが空中のキングの目の前に現れる。ゲームキャラクターが倒れたキングを掴み、宙へと放り投げる。同時にキャラクターが飛び上がり、空中でキングを掴む。
「これぞ妙技『アルティメット祖国バスター』でござる」
 そしてキャラクターはキングを逆さにし、回転しながら顔面から地面へと叩きつける。キングがオブリビオンとしての第二の生の中、最期に見たのは、眼前に広がるゲームキャラクターの真っ赤なパンツであった。
 大地が揺れ、ゲームキャラクターが消えると共に現れたのは、頭から逆さに地面へと突き刺さった、かつてキングだった肉塊のみであった。

 こうして猟兵達はゴブリン略奪団を壊滅させ、略奪品を無事取り戻した。これで今回の猟兵の任務は完了だ。だがアックス&ウィザーズにおいて、オブリビオンの事件は留まることを知らない。戦いの日々はまだまだ続く。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月28日


挿絵イラスト