決戦!!|月墜し作戦《オペレーション・ムーンフォール》
●月の上がる前に
「突然の招集に応えてくれてありがとう、早速だけどグリモアベースの危機よ。」
イザベラ・ラブレス(デカい銃を持つ女・f30419)は集まった猟兵達を前に落ち着いた様子でブリーフィングを始めた。
「グリードオーシャン、キャプテンレイジャック島にレディ・オーシャンが出現。その目的はグリモアベースに対する侵略よ。」
イザベラの告げた言葉にざわめきを隠せない猟兵、それをイザベラは落ち着いて、と身振りで伝える。
「どうやら向こうが使ってる『骸の月を喰らう月』のせいで座標がバレたみたいね…とにかく一刻の猶予もないわ。これから皆にはキャプテンレイジャック島に向かってもらい、レディ・オーシャンおよび『骸の月を喰らう月』の撃破をしてもらうわよ。」
●悪神と大帝
「まずはレディ・オーシャンと交戦、続けて『骸の月を喰らう月』の撃破という流れね。どちらも強敵よ、特に『骸の月を喰らう月』はその核に『鮫牙』ザンギャバス大帝が組み込まれているわ。」
『鮫牙』ザンギャバス大帝、羅針盤戦争を知る猟兵ならその名に聞き覚えがあるだろう。目に付いたものすべてを食らう無敵の暴君。
『骸の月を喰らう月』とは即ち、猟兵達の奮戦をして漸く退却させるに至ったザンギャバス大帝であり、今回はそれに世界移動能力を備えている――つまり対グリモア誘導ミサイル版ザンギャバスということだ。
「おっと、ザンギャバスには無敵という特徴があったのをよく覚えていたわね。その通り、確かにザンギャバスは無敵の暴君“だった”わ。そう、昔はね。」
「結論から言うと『骸の月を喰らう月』に無敵性は失われている。世界移動能力を植え付けた影響なのかはわからないけどね。」
無敵性の喪失――つまり、倒しきれる。
絶望的と思われた中、見えた希望に沸き立つ猟兵達。
「でも強敵には変わりないわよ。単純計算でも『骸の月を喰らう月』の戦闘力はザンギャバスの3倍近く、しかも前座がレディ・オーシャンよ。とにかく持ちうる全力を尽くして事に当たること。いいわね?」
イザベラの言う通り、難易度の高い戦闘になるのは間違いない。しかし、裏を返せば強敵二体を一度に葬ることができる千載一遇のチャンスである。
ともなれば猟兵達は更に沸き立つ。強敵などなんのその、倒せるならば戦い甲斐もあるというものだ。
「それじゃあ、レディ・オーシャン討伐作戦、名付けて|月墜し作戦《オペレーション・ムーンフォール》発動!月が上がり切る前に落としてきなさい!」
|Good hunting Jaeger《猟兵諸君、良い狩りを》!
イザベラはそう宣言すると、猟兵達をグリードオーシャンへと送り出すのであった。
マーシャル後藤
お久しぶりです。マーシャル後藤です。
第六猟兵存亡の危機!レディ・オーシャンとの決戦を描くシナリオでございます。
本シナリオは2章立てとなります。
第一章はレディ・オーシャンとの決戦です。
『骸の月を喰らう月』がグリモアベース目掛けて飛び立つまでの時間稼ぎをするべく猟兵達の前に立ちはだかります。
レディ・オーシャンはヒーローズアース基準でも最強格の悪神。長引けば劣勢は免れず、しかも後に控える『骸の月を喰らう月』撃破のためにも短期決戦が重要となります。
第二章は『骸の月を喰らう月』との決戦です。
あの七大海嘯『鮫牙』ザンギャバス大帝を核にしているだけあり非常に強力な敵で、しかもグリモアベース目掛けて飛び立とうとします。
しかし、かつてザンギャバスに備わっていた「無敵」は失われており撃破することは可能。
つまり完全に飛び立つ前に撃破すれば猟兵の勝利です。
『骸の月を喰らう月』は「顎による噛みつき」「翼と爪による斬撃や握り潰し」「尾部の蛇の猛毒」などの攻撃手段を持ち、ザンギャバス時代から3倍近い戦闘力を有しています。
プレイングはOP承認され次第募集開始とします。
皆さんの熱いプレイングでこの脅威を乗り切りましょう!
第1章 ボス戦
『レディ・オーシャン』
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POW : リヴァイアサン
無敵の【海水の身体を持つアトランティスの守護竜】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
SPD : オーシャンアーマー
自身に【清浄なる海水の鎧】をまとい、高速移動と【金属をも断ち切る高圧水流の刃】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : 海を統べる者
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
イラスト:hina
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
チトセ・シロガネ
悪い神様か……ちょうどよかった一度神を斬ってみたかったネ。ユーならあと腐れなさそうダネ。
とはいえ時間が惜しいので早速リミッター解除、四肢の光刃を展開。視覚センサーをカット、心眼で相手の攻撃を見切る。
その水流の刃を斬撃波を纏った刃で武器受けして切断する。金属を切る程度なんてスイート、こちらは空間すら斬る光の刃ヨ。
UC【鏡面返し】を発動させ、両手の刃で斬撃波を放ちカウンター。追撃で両足の刃から斬撃波を乱れ撃ちしてその鎧を砕くネ!
シノギ・リンダリンダリンダ
目標はあくまでも元鮫牙。あちらもそれなりに遺恨はありますが、お前ほどではないですよ海の女
この大海賊にとってその言動全てが癪に障る大地雷。ここで一発、スッキリさせてくださいね
【海に生きる者の禁忌】を起動
目標は海の女その身。着弾すれば、海水を操るお前はもはやなにもできない
おや、もしかして?塩を生み出すのが能力なのですか、お前は
海の女の名が、聞いて呆れますね?
陸上だろうと海水が干上がろうと、この大海賊に戦う術はある
あのケルベロス・フェノメノンの死の呪いすら取り込んだ己の呪詛を、霧としてまき散らす
どう動こうが、じっとしていようが、全ての呪詛をお前に行き渡る
二度と、その面を、見せるな。海の女
●ASAP!!
『……もうちょっと待って欲しかったけど、ぎりぎり間に合ったかな☆』
猟兵たちがキャプテンレイジャック島に到着するとほぼ同時に現れたレディ・オーシャンは呟く。
彼女の背後には『骸の月を喰らう月』、グリモアベース侵攻の絶対的切り札が離陸のためのエネルギーを充填していた。
月が島を離れ、世界移動能力を発動すれば最後、猟兵たちの|敗北《ゲームオーバー》は必至。それを食い止めるためにもまずは立ち塞がるこの悪神を|可及的速やか《ASAP》に撃破するほかはない。
「悪い神様か……ちょうどよかった、一度神を斬ってみたかったネ。ユーならあと腐れなさそうダネ。」
「目標はあくまでも元鮫牙。あちらもそれなりに遺恨はありますが、お前ほどではないですよ海の女。」
レディ・オーシャンと対峙するはチトセ・シロガネ(|星光の青《アストラル・ブルー》・f01698)とシノギ・リンダリンダリンダ(|強欲の溟海《グリードオーシャン》・f03214)。
『あら、早速強そうな猟兵さんがやってきたみたいですね。……でもわたしも簡単にはまけませんよ~☆』
レディ・オーシャンはすぐに自身の身を|清浄なる海水の鎧《オーシャンアーマー》で覆い、生成された無数の流水刃と共に二人へと襲い掛かる。
「海を統べる者」レディ・オーシャンにとってグリードオーシャン世界は正に地の利に恵まれていた。
特に際限ない海水の供給がある以上、つまり持久戦になればなるほどレディ・オーシャン有利の戦闘に傾く。
だからこそ二人の猟兵は|可及的速やか《ASAP》な撃破を目指す。
「視覚センサー、カット。時間が惜しいのでネ、速攻でいかせてもらうヨ。」
「とにかくここで一発、スッキリさせてくださいね海の女。おまえの言動全てが、この|大海賊《私》の癪に障る大地雷ですので。」
二人が動き出したのはレディ・オーシャンの攻撃が放たれたすぐ直後、『それを待っていた』と言わんばかりの絶妙なタイミングであった。
チトセは自身のリミッターを外し、その四肢を文字通りの武器と化すとレディ・オーシャンの放つ流水の刃を見切る。
そしてシノギもまた自身に内蔵された呪詛機関を始動すると高速生成される呪詛弾をレディ・オーシャン目掛けて放った。
『なかなかやりますね~☆でもこっちには無限に等しい海水の鎧が……あれ?』
「おや、もしかして?『塩』を生み出すのが能力なのですか、お前は。」
シノギ目掛けて伸びてきた流水の刃、そしてレディ・オーシャンが纏う海水の鎧の半分が瞬く間に消えた。否、正しくは全てが『塩』に変換されていた。
『飢渇の呪詛弾』。|強欲な海《グリードオーシャン》で|一番の強欲者《グリード・オブ・グリード》である大海賊、シノギ・リンダリンダリンダの果ての無い飢えが形を成したもの。
レディ・オーシャンに向けて放たれた呪詛弾は彼女から操る海水を強奪したのである。
「陸上だろうと海水が干上がろうと、この大海賊に戦う術はある。だというのに、全く…海の女の名が、聞いて呆れますね?」
『悔しいけどぐぅの音もでませんねぇ~……』
「…ワーオ。って驚いてるヒマも惜しいネ。ボクもパパパッとフィニッシュブローヨ!」
『さ、させませんよ~☆』
一方のチトセは繰り出され続ける流水の刃による高速ラッシュを見切り回避し続けていた。
高速ラッシュはレディ・オーシャンの矛であると同時に盾、高密度の攻撃がチトセを寄せ付けないように展開されていた。
四肢を刃と化した以上、チトセが|近接戦闘屋《インファイター》であることはレディ・オーシャンの目をしても明らか。
シノギには結果的に後れを取ったもののチトセを相手取っている限り時間稼ぎは果たせる…。――それがレディ・オーシャンの大誤算であった。
「金属を切る程度なんてベリーベリー・スイートネ。冥途の土産にホンモノの斬撃ってのをレクチャーしてあげるヨ。――鏡面返し。」
『なっ……!?』
チトセの両腕の光刃がレディ・オーシャンの流水刃を切り落とす。それに驚愕するレディ・オーシャンは、さらなる追撃に反応できず。
「そっちが金属をも断ち切る高圧水流の刃だっていうなら、こちらは空間すら斬る光の刃ヨ。水流切断くらいお茶の子さいさいネ。」
次々と流水刃の壁が光刃に切り刻まれ、気が付けばチトセとレディ・オーシャンを隔てるは海水鎧たった一枚である。
「ヘイ、ユー!|アーユーレディ《準備はいいかい》?」
「|オフコース《もちろん》。」
『はっ!?』
「「もう遅い!」」
気が付けばチトセだけでなくシノギの接近まで許していたレディ・オーシャン。もはや詰みである。
チトセの四肢光刃のコンビネーションが残っていた海水鎧を切り刻み、そして文字通り無防備となったところでシノギの放出する死の呪詛がレディ・オーシャンを包み込んだ。
『がっ…!ぎぃっ……!』
「ケルベロス・フェノメノンの死の呪いすら取り込んだ私のの呪詛です。どう動こうが、じっとしていようが、全ての呪詛はお前に行き渡る。この場でとどめを刺したいところですが本命はあくまでも元鮫牙。お前は後続にまかせるとします。」
「というわけでサヨナラネ!」
特大の死の呪詛を受け、苦しみながらもまだ動ける余力を残すは流石は最強格の悪神といえよう。
しかし今のレディ・オーシャンには、『骸の月を喰らう月』目掛けて走り出す二人を追えるほどの力は既に残っていなかった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アコニィ・リード
イルカはお好き、レディオーシャン?
結構。ではますます気に入るわ
手をかざして荒れ狂う|自然現象《ユーベルコード》を止める
さあさどうぞ。|海兵隊《イルカ》のニューモデルです
|シュッ《シン・デバイス起動》
|キュッ《ドーピング》
|カチッ《リミッター解除》
|ジャッ《限界突破》
\デェェェェン/
呼萬怒宇で呼び出した荒くれ者達と|銃《X8》を構え突撃!
アンタ一体なんなのよ!
クローンで増える!
サムライエンパイアに現れる!
実家に帰るなんて突然メチャクチャ言い出す!
かと思ったら大水害に巻き込んで大勢死人が出そうになる!
お次はグリモアベース襲撃ときたわ!
一体何が目的なのか教えて頂戴!
集団戦術で徹底的に追い詰めてやる!
●🐬🐬🐬<イルカが攻めてきたぞ!
「イルカはお好き、レディ・オーシャン?」
『えっ?うーん、そうねぇ……好きと言えば好きねぇ、可愛いし☆』
周囲で竜巻が荒れ狂う中、アコニィ・リード(偽神暗姫・f25062)開口一番の質問に意表を突かれたレディ・オーシャンは思わず答えてしまう。
この猟兵の目的は……?などという疑問が過ったが、『骸の月を喰らう月』の離陸までの時間稼ぎにちょうどいいだろうなどという皮算用に天秤が傾いてしまい、ここからどう話を長引かせてやろうかと思考を働かせ始めてしまう。
「それは結構。ではますます気に入るわ。」
レディ・オーシャンの言葉を待っていたと言わんばかりのセールスマンめいた宣言をするアコニィ。
そして手を荒れ狂う竜巻の一つに手をかざしつつ、あるユーベルコードを発動する。
「さあさどうぞ。|海兵隊《イルカ》のニューモデルです――お待たせしました呼萬怒宇!」
『な、なんだぁっ!?☆』
その瞬間、レディ・オーシャンの生み出していた竜巻は全て消え去る。
そして沖合からレイジャック島目掛けて何かが押し寄せていた!
『い、イルカだぁっ☆…イルカ!?イルカナンデ!?』
「海を統べる者」レディ・オーシャンの脅威的な視力は突撃銃を手(?)にするイルカの群れを捉えていた。そしてその異様な光景はグリード・オーシャン特有の風土病「|IRS《イルカ・リアリティ・ショック》」をレディ・オーシャンに引き起こさせるには十分すぎた!
|シュッ《シン・デバイス起動》
|キュッ《ドーピング》
|カチッ《リミッター解除》
|ジャッ《限界突破》
そしてレディ・オーシャンがIRSを発症し疑似スタンめいていた頃、アコニィは驚くほど自然な薬剤投与からの自己バフを成功させていた。
「これでよし、と……。」
\デェェェェン/(唐突なクソデカ効果音)(赤くはない)
『……っは!?気が付いたら大量のイルカに取り囲まれているよぉっ☆』
IRSから回復したレディ・オーシャンが周囲を見渡すと銃を背負ったアコニィと大量の武装イルカがいた。四面楚歌を超えた四面|呼萬怒宇《コマンドー》だ。
「アンタ一体なんなのよ!
クローンで増える!
サムライエンパイアに現れる!
実家に帰るなんて突然メチャクチャ言い出す!
かと思ったら大水害に巻き込んで大勢死人が出そうになる!アンタ人間…とは違うわね、悪神のオブリビオンだわ!
そして、お次はグリモアベース襲撃ときたわ!
一体何が目的なのか教えて頂戴!」
そしてレディ・オーシャンの悪事を一息で並べ立てたアコニィはレディ・オーシャンの返答を待つ。待つが……。
『それはねぇ……ダメー☆』
……が、駄目っ!
「ダメぇ!?もうヤダぁ……突撃開始!徹底的に追い詰めてやる!」
「「「野郎オブックラッシャアー!!!」」」
交渉、というか尋問……尋問?の失敗によりアコニィはレディ・オーシャンへの突撃を敢行、レディ・オーシャンは大量のイルカにボコボコにやられた。
レディ・オーシャンが望んだ時間稼ぎは、多分叶ったのだろう。だがしかし、その代償としてレイジャック島がハデにドンパチ賑やかになるきっかけを作ることになった。
そして派手にやっているアコニィとイルカたちであったが……。
※この時点で『骸の月を喰らう月』の居場所に辿り着いていません。
大成功
🔵🔵🔵
エドゥアルト・ルーデル
ちょっとグリモアベースに乗り込まれた所も見てみたいと思ったのが拙者なんだよね
しないけど
何がリヴァイアサンだ!ならこっちはポセイドンでござる!【架空兵器】を創って遊ぼ!三つの力を一つに合わせたゲッ…ポセイドンでござる!
水の身体がロボットで掴めるかって?なめて貰っちゃ困るでござる、おお見よ…ロボが身体を激しく高速回転させ吸い込み効果を発生させている!まるでおろし風のように!
リヴァイアサンを引き寄せて格闘戦だァ!拙者がこいつの能力に疑問を持つことはないッ!ゲッ…力を信じるんだ!いけーっ
怪獣大決戦で強風と衝撃で大乱戦の中をぬってレディ・オーシャン狙撃するね
だってアレ見届ける必要とか一切無いでござるし
●
「ちょっとグリモアベースに乗り込まれた所も見てみたいと思ったのが拙者なんだよね。」
『やったー☆それじゃあそこで大人しくしておいてねん☆もうすぐ『骸の月を喰らう月』が飛び立つからぁ〜』
「なめるな海豚ァーっ本当にするわけないだろうがイヤーッ!」
釣り餌に引かれるマグロめいてウカツに近寄ってきたレディ・オーシャンにエドゥアルト・ルーデル(黒髭・f10354)がカラテをお見舞いしようとぶん殴る。
あわよくば失神KOも狙えたであろう鋭いフックであったがレディ・オーシャンはこれをヒラリとかわす。腐っても最強格の神であった。
『はいっクズ確定〜☆リヴァイアサンでぶっ殺しまぁ〜す☆』
そしてエドゥアルトのアンブッシュを宣戦布告と見なして物騒な言動とともに|海水の体を持った竜《リヴァイアサン》を召喚するレディ・オーシャン。しかしコレに動じないのがエドゥアルトなんだよね、凄くない?
「なぁーにがリヴァイアサンでござるか!だったらこっちはゲッt……ポセイドンでござるよ!」
そんなエドゥアルトに呼応するように現れるは3体のロボット、それが合体すると黄色の上半身が特徴的なロボットへと変身する!
明らかに完璧で究極のゲッt……いや、どこをどう見てもポセイドンという呼称の相応しい変形ロボである。
「さぁ行くでござるゲッt……ポセイドン!」
『いけーっリヴァイアサン☆』
こうしてポセイドンVSリヴァイアサンの怪獣決戦めいたバトルは開始された。
海水の体を持つリヴァイアサン有利かと思われた緒戦であったが、それを搭載した巨大ファン機構から生じるつむじ風めいた吸引力で引き寄せては格闘戦を繰り広げるゲッt……ポセイドン。流石は海神の名を持つだけはありリヴァイアサンとの戦闘は互角、いやそれ以上の戦闘力で終盤は圧倒するという迫力ある試合展開になっていた。
「しゃあっ よそ見厳禁でござる!」
『ぎゃあっ』
……その頃、エドゥアルトはリヴァイアサンの召喚で無防備となったレディ・オーシャンを狙撃で一方的にボコボコにしていた。
大成功
🔵🔵🔵
毒島・雅樂
よくは知らねェが、なンか悪の女幹部みてェなヤツが居ルじゃねェか。
此処はひとつ、悪の女幹部風対決と洒落込んでおこうかね? まァ、戯言にゃ違いねェので本気にすルかは風任せ。
…ドーモ、毒島雅樂です。
速攻って言われてたンでな…正面からブチのめす。
…あ゛ン? 守護竜の紛いモノと本物の竜神の何方が強いか、とかユーは起きて寝言言ってるンじゃねェぞ。推理のすの字も要らねェだろ…天地が引っ繰り返っても妾だろ。以上。Q.E.D.
で、だ…綺麗に間合いさね。ま、正面からって最初に言ったノに止めきれないのがユーの敗因だったナ。
つまり【赩龍ノ断罪】でお仕舞い、サ。
●竜を冠す者
「よくは知らねェが、なンか悪の女幹部みてェなヤツが居ルじゃねェか。此処はひとつ、悪の女幹部風対決と洒落込んでおこうかね?」
『その雰囲気、神族みたいだけど…まぁ、こわいわねん☆でも時間を稼げればいいから付き合ってあげるわよん?』
「ワリーが|速攻《ソッコー》って言われてたンでな…時間はやらねぇ。
毒島・雅樂(屠龍・f28113)とレディ・オーシャン。一、二言を交わすと直ぐ様臨戦態勢に入る。
先行した猟兵達が最短でレディ・オーシャンにダメージを与えるもなお立ち塞がるは流石としか言いようがなく、こうしている間にも『骸の月を喰らう月』は離陸の時を待っているのだ。
「…正面からブチのめすっ。」
『やっちゃってくださ〜い、リヴァイアサンっ☆』
|最短距離で最少手で《シンプル・イズ・ベスト》、雅樂が構えレディ・オーシャン目掛けて飛び出す。同時にレディ・オーシャンもリヴァイアサンを呼び出し雅樂にけしかける。
『目には目を、竜神には竜をってネ☆これで時間を稼げるはず――』
「…あ゛ン? |守護竜の紛いモノ《ハリボテ》と|本物の竜神《モノホン》の何方が強いか、とかユーは起きて寝言言ってるンじゃねェぞ。」
迫りくるリヴァイアサン目掛けて、雅樂は構えた貫手を弓に番えた矢の如く引き絞る。
「天地が引っ繰り返っても妾だろ。以上。|Q.E.D.《完全証明》」
『うそ〜ぉ!?☆』
そして次の瞬間には放たれた雅樂の貫手がリヴァイアサンの頭部、そして胴を粉砕。全てが飛沫に変わり、レディ・オーシャンを護るものは消え失せた。
『は、はわわ…☆』
「で、だ…綺麗に間合いさね。ま、正面からって最初に言ったノに止めきれないのがユーの敗因だったナ。|赩龍ノ断罪《コイツ》で仕舞い、サ。」
どう見ても王手詰みな状況、つまり雅樂の圧勝であった。
|最短距離で最少手《シンプル・イズ・ベスト》、その圧倒的圧勝劇を締めくくるように雅樂はレディ・オーシャンに最後の一撃を喰らわせた。
大成功
🔵🔵🔵
終夜・日明
【アドリブ連携歓迎】
グリードオーシャンに猟書家として現れてからもう2年程か?
随分と長いこと暗躍してくれたものだ。いい加減引導を渡してやる。
行動は全て【指定UC】と僕が元々持つ雷の異能(【属性攻撃】)を纏わせ行います。
敵の攻撃は軌道を【見切り】、【砲撃】【レーザー射撃】による相殺か『アストラル・ビットVer.C』で【武器受け】し爆発時の高熱で蒸発させることで回避。
水は電気を通すので全て【カウンター】で奴にダメージを与えられます。
わざと防戦気味に動くことでUCによる生命力への【継続ダメージ】も相まって勝手に衰弱していくでしょう。
そうすれば、倒すまでに至らずとも撃破までの大幅な時短に繋がるハズです。
●悪神よ、骸に溺れたまえ
「レディ・オーシャン、随分と長いこと暗躍してくれたものだ。いい加減引導を渡してやる。」
『ま、まだまだ…退場する気はないわよんっ☆』
終夜・日明(終わりの夜明けの先導者・f28722)に対峙するレディ・オーシャンはそう言うが、すでに幾人もの猟兵を相手に疲弊していた。
彼女の目的は『骸の月を喰らう月』が離陸するまでの時間を稼ぐこと。
しかし、このグリード・オーシャンという|戦場《フィールド》であっても猟兵たちの本気の攻撃を食らい続けていてはそれも叶いそうにない。
ゆえにレディ・オーシャンはその神的な頭脳にて閃いたのだ。
『……別に|アレ《猟兵》倒してしまっても構わんのよねん?☆』
つまりダメージをあまり受けずに猟兵を倒せばさらに時間を稼げるZOY☆ってコトである。うーん、|天才のソレ《ジーニアス》。
「……誰に言ってるんだっ!」
レディ・オーシャンの後ろに白髪浅黒の弓兵っぽい格好の青年が見えた気もしなくない日明であったが、これもレディ・オーシャンの時間稼ぎの策だと察し早急にトドメを刺すべく動き出した。
日明が雷光を纏い、レディ・オーシャンも海水の鎧を纏う。奇しくも同じ|構え《ファイトスタイル》で戦いは幕を開けた。
『――刃は海水でできている……なんてね、そぉーれっ☆』
レディ・オーシャンが流水の刃を日明に放つ。その切れ味は鉄を引き裂くほどの業物であり、普通に受けてしまえばどれもが致命傷になりえるだろう。
対する日明はこれを冷静に観察し、躱せるものは躱し、受けざるを得ないものはアストラル・ビットから放たれるレーザーで迎撃、さらに相殺を見越した後の先による追撃レーザーを放つ。
『やぁん、びりっときちゃった☆』
「なにっ、大して聞いた様子がないっ…!」
海水は真水に比べて不純物が多く、そのため自然界に存在する液体の中でも非常に高い導電率を誇る。
ゆえに雷光を纏った日明の攻撃はレディ・オーシャンに対して致命的なものになりうる。
しかし相手は腐っても神である。己の弱点である電撃など織り込み済だというかの如くピンピンしている…!
「くっ…なら倒れるまで撃つのみ!」
『無駄ですよぉ無駄無駄無駄無駄ぁ~☆』
日明はアストラル・ビットを総動員した砲撃戦で臨むのに呼応するようにレディ・オーシャンも無数の水流刃を作り出すと日明へとけしかけた。
しかしレーザーは流水刃に相殺され、ビットも次々と日明の盾になり爆発四散。攻守が入れ替わってしまったがごとく日明のジリ貧である。
「くっ!」
思わず舌を打つ日明。
レディ・オーシャン、「海を統べるもの」。その実力は想像以上の規格外。
このグリード・オーシャンの支配者ともいうべき大悪神は猟兵の全力をもってしても倒しきれないのか――。
……そう思われた矢先であった。
『あ、あれぇ?』
レディ・オーシャンがいきなり膝をついた。そして気が付けば纏っていた鎧も消え失せている。
「……かかったな、レディ・オーシャン。」
『な、なにをしたの…?』
「貴様がさんざん舐めプをしてくれたお陰で僕の毒が回りきるまでの時間を稼いでくれたのさ。」
『……はっ!?』
そう、レディ・オーシャンが電撃にそうであったように日明もレディ・オーシャンのタフさは織り込み済であった。
タネを明かせば本命は電撃ではなく、|見えざる死の鎌《生命特効属性》。海水の導電率の高さは流水刃からレディ・オーシャン本体への電撃に載せた毒の効きを良くするためだけに用いていたに過ぎなかったのだ。
「貴様が慢心していなければ、僕は負けていただろう。だがこの勝負、僕の勝ちだ……!」
もはや立ち上がる力すら残されていないレディ・オーシャン、日明の背後には無数のアストラル・ビットがその砲口に光を溜めている。
地の利があり、勝利条件も明確で、しかもスペック面においては有利であったレディ・オーシャン。本来立っているは自分だったはず。しかし、どこで間違えたのか。
「貴様は慢心に負けた。慢心が貴様を殺すんだレディ・オーシャン。慢心の味を噛み締めながら骸の海に溺れ逝けっ……!」
レディ・オーシャンはその直後に己に殺到する光を見た。それが彼の悪神が見た最後の景色であった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 冒険
『骸の月を喰らう月』
|
POW : 真正面から敵の攻撃に耐え、エネルギーを削る
SPD : 敵の攻撃をかわしながらチャンスを狙って攻撃する
WIZ : 魔法や搦め手で敵の行動を誘導する
イラスト:山下しゅんや
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
レディ・オーシャンを撃破しキャプテンレイジャック島の奥地へと向かった猟兵達はついに『骸の月を喰らう月』のもとへとたどり着いた。
月の光を浴び、離陸に必要なリソースを蓄え続けてきたのであろう。その身から発せられるオーラはザンギャバス大帝のそれとは比べ物にならないほどだ。
また、かつての鮫牙としての面影は既になく、理性に至ってはその痕跡は微塵と残っていないのは明らかだ。
これは本能のままにグリモアベースへと向かい、喰らうだけの兵器だ。
そしてそれは近づいてきた猟兵達に気がつくと咆哮を轟かせ、巨大な翼を開げ、尾は大蛇めいて動き出す。
レディ・オーシャンからの連戦となるが、『骸の月を喰らう月』を撃破するにはまたしても全力での戦闘が必要になるだろう。
アコニィ・リード
ユーベルコードを使わないですって? ただのカカシ……じゃ無いわね
引き続き召喚した|海兵隊《イルカ》を引き連れて戦闘続行!
もういちど|シン・デバイスを再起動《ドーピング・リミッター解除・限界突破》してカッコイイとこ見せましょ
見上げた忠誠心ねザンギャバス
だけどね! アンタの命を張るほど値打ちのある相手かしら?
グリモアがお好きですって? 気に入った。殺すのは(実際)最後にしてやる
イルカ達のなんでも破壊光線銃でひねりつぶされるから!
目だ! 爪だ! 牙だ! 翼だ! 尻尾だ!
順番に攻撃可能部位を破壊して奴を足止めしつつ無力化する
その間高速全力多重詠唱の超重力属性で圧し潰す!
アンタなんか飛ばなきゃカヌーよ!
エドゥアルト・ルーデル
うおでっか…まるで白鯨みてぇだ
さながらアレに挑む拙者達はエイハブ船長って所でござるかね
ならやっぱ銛だよな銛!グリシャンならその辺にあるだろ!銛を持って|SAN Device《サンディヴィスタ》起動、スピーダッ
これで拙者以外の世界の全てがスロウリィでござる
迎撃が追っつかないぐらい超高速で頭部を目指すんでござるよ!ついでに蛇の尾の目だの翼だの柔そうな所に弾丸の雨を叩き込んでおきますぞ!手榴弾も撒いとけ!
チリも積もればアリの一穴って奴でござる
頭部についたら脳天の一ヵ所に高速でひたすら銛を打ち続ける!再生速度よりも速く打ち込め!ついでに十円禿げにしてやる!
ダハハハハッ拙者はエイハブだぁッ
●|月墜し《ムーンフォール》・幕開け
「うおでっか…まるで|白鯨《モビー・ディック》みてぇだ。さながらアレに挑む拙者達はエイハブ船長って所でござるかね。」
「白鯨、規格外という意味では的を得てるよね。|元ネタ《ザンギャバス》的には|サメ《鮫牙》なんだけど……あれ、サメ要素ってあったっけ?」
『骸の月を喰らう月』の巨体を超えた巨体に思わずエドゥアルトは名作文学に登場する怪物の名を挙げ、アコニィもそれに同意する。
「確かサメ食っていた気がするでござるよ、きっと昔はね。でも今回は無敵性もなけりゃユーベルコードも使ってこないデカい的でござる。」
「ユーベルコードを使わないですって?ただのカカシd……じゃ無いわね。向こうが力任せに暴れるだけってわかればやることは一つ!」
アコニィがそういうと隊列を組んだ重武装のイルカ海兵隊がどこからともなく現れる。先ほどレディ・オーシャン相手にドンパチ派手にやっていたイルカ達だ。面構えが違う。
🐬「アコニィ・リード司令麾下イルカ海兵大隊!総勢百頭参陣!」
「拙者!総勢一名参陣!」
「|月墜し作戦《オペレーション・ムーンフォール》の仕上げ、その始まりだからね。カッコイイとこ見せましょ。……総員突撃―!」
🐬🐬🐬「「「|Semper Fi! 《常に忠誠を》ウーラー!」」」
アコニィ・リード率いるイルカ海兵隊withエドゥアルト・ルーデルが勇猛果敢に『骸の月を喰らう月』目掛けて攻撃を開始する。
イルカの海兵が手にするは「なんでも破壊光線銃」。レトロSFチックな外見だがその威力は冠する名の通り、なんでも破壊してしまう!
その光線による一斉放火を受けた『骸の月を喰らう月』は当然暴れ始める。損傷した身体の再生には離陸用に充填していた月光エネルギーが回され、再生された翼や爪をぶん回してイルカ達を攻撃する。
しかしイルカ達は怯まない。正面から殴り合って殴り勝つのが海兵隊である。故に退却などなく、故にイルカ達には勝利しか許されない。
「目だ!爪だ!牙だ!翼だ!尻尾だ!再生を繰り返させてガス欠にしてやれ!」
「しかしアコニィ殿もやる事が派手でござるねぇ……でも派手さなら拙者の|色調表現《ト○ガー作画》だって負けておりませんぞ!スピーダッ」
そしてエドゥアルトはというと手ごろな茂みから生えていたキャプテンレイジャック島原産の銛を一本引っこ抜くとSAN Deviceを起動しながらこちらは単身で『骸の月を喰らう月』に|特攻《ぶっこみ》を仕掛ける。
SAN Deviceを起動した瞬間エドゥアルトの脳神経と肉体が認識する世界は141分の1秒まで縮められ、その中で色鮮やかな残像を残しながらの高速移動が可能となった。
故に暴れる『骸の月を喰らう月』がランダムに繰り出す高速の斬撃や掴み攻撃すらも欠伸が出るほどスローでそれを「見てから回避」「置き手榴弾」など|ベイビー・サブ・ミッション《赤子の手をひねる》も同然だ。
「相手の弱い部分を見つけたら徹底して叩いてやるっ! ハ──ッ ルーデル新陰流“普通の狙撃”」
そして7.62mm弾を叩き込むのも忘れずに。
しかし哀しきかな。この『色鮮やかな残像を残しながらの高速移動』という表現は第四の壁の向こう側でのみ認識されるため現地の猟兵には『なっ、なんだあっ エドゥアルト・ルーデルが凄く素早く動いてるっ』という感じで認識されるである。悔しいだろうけど仕方ないんだ。
禁断のSAN Device連続打ちにより遂にルーデルは『骸の月を喰らう月』の頭頂部と思しき箇所への無傷登頂を達成。SAN Device効果の続く中で手にした銛を振り上げると高速突きを食らわせる。
「ダハハハハッ拙者はエイハブだぁッ 冥途の土産に十円ハゲを拵えてやるぜっ」
時を同じくしてアコニィは麾下の海兵隊に後退しつつの離陸妨害攻撃を命じ、自身は超重力魔法の発動準備に入っていた。
「アンタなんか飛ばなきゃカヌーよ!おりゃあっ!」
全力魔法の多重詠唱を高速で終わらせ、いざ発動。その直後、『骸の月を喰らう月』の真上で「ダハハハハッ拙者はエイハブだぁッ」と高笑いしながら銛を突き立てるエドゥアルトの姿を見たアコニィ。
「――あっ(やばっ。)」
そして『骸の月を喰らう月』を押しつぶそうとする重力場が発生した。潰しきるには至らなかったが、ダメージ回復や損傷部位の再生に大量のエネルギー消費を強いらせるに至り、その効果は決して小さくはなかった。
そして重力場に巻き込まれたエドゥアルト・ルーデルは……。
次回、銀河猟兵伝説「黒髭、還らず」銀河のグリモアにまた一ページ……。
「黒髭の夢は!終わらねぇ!何度でも蘇ってやらぁ!」
「生きてたーっ!」
禁断のSAN Device連続打ちで無事に脱出したエドゥアルトであったとさ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
終夜・日明
【アドリブ連携歓迎】
この戦闘力、まともに戦ってはロクに勝ち目がないのは明らか。
ならば引き続き搦め手を用いるまで。
相手が手段を選ばないのであれば、こちらも手段を選ばずに戦うまでです。
グリモアベースへの侵攻を阻止し、仲間たちを全員生きて帰投させる――
それが、仮にもグリモア猟兵でもある僕の責務です。
『オルトロス』に搭乗、距離はインファイト圏外をキープ。
【指定UC】で《蠱毒》を全武装に付与。
本能のままに動くなら生存本能の刺激も容易。
わざと視界に入り【恐怖を与える】ことで奴の動きを鈍らせます。
直後すぐに【迷彩】で姿を隠し、以降はヒット&アウェイを意識して行動。
敢えて急所を外し、痛覚も機能しにくい部位を狙って【砲撃】【レーザー射撃】【乱れ撃ち】等、
あらゆる遠距離攻撃を行い《蠱毒》を蓄積(【継続ダメージ】)させつつ、
定期的に迷彩を解除して生存本能を刺激。
恐怖で暴れ出したらすぐに姿を消して距離を取ることで毒の回りを加速させます。
弱れば対処も楽になりますし、グリモアベースへの到達阻止も楽になるハズです。
チトセ・シロガネ
パーティに間に合ったヨ。それにしてもビッグ、ネ!
遠距離からレーザー射撃の乱れ撃ち、目的はこちらにそのでっかいビームを撃ってもらう。あのエネルギーを利用するヨ!
こちらに顔を向けたら、リミッター解除、UC【星辰の型】を発動、対消滅バリアを展開、カレイドスコープを斬撃モードに変更。
そのでっかい質量を武器受けで受け止め、捕食で自らの出力に変換する。余剰エネルギーを推力に回して踏ん張り、ビームが途切れたタイミングを狙って全力全開の斬撃波をぶっ放す。
吹き飛ぶネ!レディオーシャンの野望と共に!
シノギ・リンダリンダリンダ
よしよし、無事に海の女も倒せてるみたいですね
この手で殺せなかったのは残念ですがまぁいいでしょう
元鮫牙、お前はこの手で殺しましょう。せっかくですし
【色欲の蹂躙】を行う
揺籠の君の形をとった呪詛たちが、元鮫牙に殺到する
グリモアとか、憎いとか、そういうの考えるから大変なんですよ
ほら、欲に身を委ねて。ね?
呪詛と融合させ、腐らせ、爛れさせ、蝕み、どんどん体力を疲弊させていく
さすがですね、揺籠の。やはりお前の呪詛を取り込んで正解でした
元鮫牙。お前のその底抜けの執念、なんなら私が略奪してあげましょうか?
毒島・雅樂
今度のアレに対しては誰かサンと組む、若しくは後に続く誰かサンの為に削ルのを主眼に置いた戦いで征くとするさね。まァ、派手な方が好きなンだが泥臭いのも嫌いではねェからな。
さて、理性もなにもねェようだから正面からブン殴れば自動で反撃シて来そうだナ。
先に技を見ておけたかにも因るが、基本的にゃ【鉛龍ノ君寵】で正面からの攻撃を相殺シ切り、無駄撃ちさせてエネルギーを削ル。序に、攻撃を妾に集中させるコトで、誰かサンの手助けができりゃ万々歳ってトコだゼ。
まァ、デカいのからヤバい集中攻撃を受けルってのも終ぞ無ェからナ。昔を思い出シて愉しンで征こうかァ。
●|月墜し《ムーンフォール》・|畳み掛け《クライマックス》
「先行した二人のおかげで『骸の月を喰らう月』が保有するエネルギーの減少を確認できました!」
「ほぅ?するってェと消耗させまくれば空を飛ぶ分のエネルギーを吐き出させる事が可能……てコトか
?」
漆黒のキャバリア『オルトロス』に搭乗し、骸の月を喰らう月を観測していた日明の気づきに雅樂が反応する。
「えぇ、しかしむこうのエネルギー貯蔵量は膨大です。しかもこの戦いの最中であっても月光エネルギーを集めている。」
「真っ向勝負だけじゃ分が悪い、奴さんを消耗させなくちゃァならねェ。そして長引かせるのも良くねぇってか……。だそうだぜ、お二人さんヨ。」
「委細承知しました。海の女を殺せなかったのは残念ですが元鮫牙をこの手で殺せるのであれば…まぁいいでしょう。」
「オーケーオーケー、|大物狩り《ビッグゲーム》なら手慣れたものダヨ。切り札もあるしネ。」
雅樂の呼びかけに答える二人の猟兵は既に臨戦態勢であった。
「相手が手段を選ばないのであれば、こちらも手段を選ばずに戦うまで。搦め手を交えつつここで決着をつけます!僕と雅樂さんで敵を消耗させるのでとどめはお二人で、タイミングはお任せします!……|エンゲージ《交戦開始》!」
『骸の月を喰らう月』が何かに気が付いた。
――グリモアだ、グリモアの臭いだ。
理性無き本能のままにそれへと向けて己の顎を向ける。その先には漆黒の鉄騎が一つ。グリモア猟兵、終夜・日明の駆る『オルトロス』であった。
「やはり反応したかっ!雅樂さん、お願いします!」
「承知仕った。今宵の妾は縁の下の力持ちだ!」
日明のグリモアを喰らわんと殺到する『骸の月を喰らう月』の無数の爪を前に躍り出た雅樂。そしてその周囲にはなんとも可愛らしい白猫、黒犬の幻影を無数に従え、主を護らんとするかの如く爪の束へととびかかっていく。
「幻影と言えど妾のお墨付きだゼ。バカデカいだけの爪程度に後れをとるなんざ億に一つもないさね。」
雅樂の言の通り、『骸の月を喰らう月』から放たれた爪は猫パンチに迎撃され、もしくは犬に玩具めいて噛みつかれて次々と無力化されていた。
「可愛いとはそれだけでステータスに足りうる。そして可愛いに勝る物事はない…。さて|日明《ユー》、出番だゼ?」
「全兵装への蠱毒充填完了!|砲打撃開始《ファイア》!」
『骸の月を喰らう月』による攻撃がすべて阻止されたところで日明のオルトロスがアウトレンジからの砲撃戦を開始。|銃槍《ガンランス》、キャバリア用ビームライフル、ビットといった射撃武器から投射される弾幕が『骸の月を喰らう月』の体表を満遍なく貫いてゆく。
そして『骸の月を喰らう月』が保有エネルギーを回復に充て始めるまでは日明の計算通りである。
この砲打撃のキモは投射した火力に載せられた「蠱毒」の存在である。
先のレディ・オーシャン戦でもそうであったように日明の「蠱毒」は対象の生命力を奪うことに特化していた。
そして月光エネルギーは『骸の月を喰らう月』が離陸に必要とするものであると同時に各種行動に必要とする|生命力《コスト》である。
永久機関めいたエネルギー補給を可能とする『骸の月を喰らう月』が「エネルギーを消費した」タイミングで蠱毒を撃ち込むという行為。
即ちその目的とは月光エネルギーの|貯蔵許容量《ストレージ》に対する攻撃。つまりエネルギー上限を削ることで弱体化を狙った攻撃であり、その効果は一目瞭然であった。
「『骸の月を喰らう月』の再生力が急速に減衰!チトセさん、シノギさん!畳み掛けてください!」
「さぁ、待ちに待ったパーティータイムだネ!」
「えぇ、真打ちらしく確実に仕留めましょう。元鮫牙、|強欲《わたし》がお前を略奪してやります。」
そしてここからはチトセとシノギにバトンタッチである。
弱体化作戦が成功した以上、やることはただ一つ。
「「回復する隙を与えずに削り切る。」」
『骸の月を喰らう月』は攻撃圏内に飛び込んだ二人を単純な暴力による迎撃を試みる。しかしそれはどこまで行ってもただの「暴力」であり、歴戦の猟兵たちをもってすれば躱して捌き切るなど朝飯前であった。
「では|揺籠の君《ゆりゆり》、色欲による蹂躙を堪能させてやりなさい。」
『骸の月を喰らう月』の真下へともぐりこんだシノギは体内の呪詛を放出する。それが形をとるは淫欲の女王その人である。
そしてシノギの言葉に従い呪詛は『骸の月を喰らう月』へと近づいてその身を溶け込ませていった。
本質は呪詛。肉も魂も腐らせ崩す呪われし毒。それを更に凶悪にするは淫欲の女王「揺籠の君」、その|残滓《エッセンス》である。
当然、|貯蔵許容量《ストレージ》上限が低くなった『骸の月を喰らう月』にとって十分に致命傷足りえる効能を発揮した。
「さすがですね、揺籠の。やはりお前の呪詛を取り込んで正解でした。……せっかくですしそのグリモアを求め続ける底抜けの執念、記念に戴いていくとしましょうか。」
グズグズになり落ちてくる無数の肉塊。その効果に感心しながら、シノギは墜ちてきた『|月の欠片《肉の塊》』をひとつ手に取ってみるのであった。
「さてさて、ボクのお目当ては……あったヨ、顎っぽい|部位《パーツ》!」
一方のチトセはというと暴力的連撃を避けながら『骸の月を喰らう月』の頭部を捉えられる位置を目指していた。そして位置に着くと同時に銃剣型ユニット「カレイドスコープ」から頭部目掛けてレーザー射撃を行う。何か弱点を狙って、という様子ではなく「とにかくどこかに当たればいい」といった風な乱れ撃ちはチトセに注意を向けるには十分と言えた。
『骸の月を喰らう月』の頭部はそのレーザーの当たり所が悪かったか、顎を開くとその口腔内にエネルギーの充填、直後にチトセ目掛けて大質量のビームを浴びせかけた。そしてそれこそがチトセの「お目当て」であった。
「それを撃つだけの貯蓄を残しておいてくれてアリガトウだネ!」
おそらくそのビームは猟兵全てを一網打尽にすべく放った一撃であったのだろう。しかしそれはチトセによって妨げられた。
「Its jaws eat all malice.」
ビームの奔流がチトセに浴びせかけられる。しかしチトセ本人は無傷であった。
ビームの熱量、質量が薄皮にも満たないほどの対消滅バリアに吸い込まれているからだ。
これこそがチトセの切り札、ユーベルコード「星辰の型」。
「サァ、そのまま全部吐き出して……ガス欠したみたいだネ。じゃあペイバックだ!」
時間にして10秒にも満たないであろう。しかしその熱量はこの島全域を焼き尽くすに十分な威力を備えた『骸の月を喰らう月』の放ったビーム。それがついに途切れる。
チトセは対消滅バリアで受け止めたそのエネルギーを自らのエネルギーに変換するとブレード型に変形させたカレイドスコープへと送り込む。
あまりにも膨大なエネルギーはカレイドスコープに収まりきらず、その奔流は『月』を両断しきるに十分な巨大な刃を形作りだした。
「ヒューッ!これは予想外だ!……それじゃあ吹き飛ぶネ!レディオーシャンの野望と共に!」
そしてロケットめいた推進力を得たチトセは『骸の月を喰らう月』へと斬りかかる。
宇宙のサムライが月を斬るカタナを得ての斬撃である。その結果何が起きるか。
『骸の月を喰らう月』は唐竹のごとく真っ二つに割れた。
猟兵の奇策、そして猛攻の果てに離陸は当然ながら身体を再生するためのエネルギーも枯れ果て、巨大な肉塊だけが残った。
その巨体はキャプテンレイジャック島に大きな音とともに墜ち、そして次第に骸の海へと還っていくことだろう。
ここに破滅の月は墜とされ、悪神レディ・オーシャンの野望は確かに潰えたのであった。
「キャプテンレイジャック島の全猟兵へ。こちらはグリモア猟兵、終夜・日明。『骸の月を喰らう月』は無事撃破されました。」
「|月墜し作戦《オペレーション・ムーンフォール》、作戦成功です!」
そしてこの場にいない作戦発動者であるイザベラに代わり、日明が作戦終了を宣言した。
気が付けばキャプテンレイジャック島の東の水平線に朝焼けが滲み始めていた。
大成功
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