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ミノ・タン・ロース!!

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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「牛肉はお好きですか? リムは猟兵に出撃を要請します」
 前後の文脈がおかしいことをのたまってから、グリモア猟兵のリミティア・スカイクラッド(人間の精霊術士・f08099)は今回の依頼内容を説明し始めた。
「アックス&ウィザーズにて、とある山賊団のアジトを発見しました」
 その山賊団は各地の村々を襲い、金品や食糧、そして若い女性などを攫う略奪行為を繰り返している。
 ただの山賊の集まりであれば、猟兵にとってさほどの脅威ではない。何なら現地の冒険者でも討伐は不可能では無いだろう。
「ですが、この山賊団には"切り札"があります。彼らはミノタウロスを手懐けて、手駒として使役しているようなのです」
 ミノタウロス。人間に似た巨体に牛の頭を持つ、剛力無双のオブリビオンである。
「彼らがどうやってミノタウロスを手懐けたかは分かりませんが――案外餌付けとかかもしれません――ともかくその力の前に人々は為す術なく、山賊団の横暴を許している現状です」
 これ以上被害が拡大する前に、ミノタウロスを撃破し、山賊団を壊滅させる必要がある。
「山賊団のアジトは人里から少し離れた場所にある洞窟です。内部は拡張されており、大人数が一度に戦えるだけの広さがあります。現地まではリムが直接転送します」

 ――ここまではメインの依頼の話。
「ここからは依頼後の事後処理の話です」
 山賊団のアジトには、今まで山賊共が奪っていった金品や食糧、そして攫われた村人達がいる。
 彼らを救出し、元の集落に送り届けてこそ、真の事件解決と言えるだろう。
「山賊団を壊滅させても、その被害を受けた人々の傷がすぐに癒えるわけではありません。せめて彼らの心を癒すために、リムは宴会の開催を提案します」
 山賊の脅威がなくなったことを祝い、美味しい料理を食べて楽しく騒げば、人々も元気を取り戻すだろうとリミティアは言う。
「その際のメインディッシュはミノタウロスがお勧めです。脅威の象徴だったものを美味しく頂いてしまえば、恐怖もどこかに吹き飛ぶでしょう」
 メインディッシュって、あれ食えるの? と問いたげな視線に彼女はこくりと頷き。
「こちらにリムがA&Wで入手した『Sランク料理人が選んだ牛肉レシピ100選』があります」
 牛肉――でいいのだろうか、アレは。
「この本によるとミノタウロスは胃や舌、それと肩から腰にかけての背肉が絶品だそうです」
 つまりミノとタンとロースである。

 後半部分がちょっとおかしかったが、やること自体はシンプルな山賊退治である。
 手のひらにグリモアを浮かべて、リミティアはA&Wへの道を開く。
「転送準備完了です。リムは武運を祈っています」



 こんにちは、戌です。
 今回の依頼はアックス&ウィザーズにて、ミノタウロスを従えた山賊団の壊滅となります。
 従えたと言ってますが実質的なシナリオのボスはミノタウロスです。1章で集団戦、2章でボス戦となります。

 無事に山賊団を壊滅させれば、救出した村人達と一緒に宴会ができます。
 倒したミノタウロスも美味しく調理して食べちゃいましょう。ミノ・タン・ロース以外の部位も美味しいはずです。たぶん。
 リミティアは基本的に登場しませんが、もし要望があればプレイングでお申し付けください。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 集団戦 『山賊』

POW   :    山賊斬り
【装備している刃物】が命中した対象を切断する。
SPD   :    つぶて投げ
レベル分の1秒で【石つぶて】を発射できる。
WIZ   :    下賤の雄叫び
【下卑た叫び】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

零落・一六八
肉 と き い て !
仕事が終わったら肉ですって!ってことで張り切っていきましょうか!
転送されたら
「こんにちはー。どーも、お邪魔しますねー。そういうわけで、ボクの肉のために可及的速やかにぶっ飛ばされてください!」
【なぎ払い】と【怪力】で豪快にふっ飛ばします
囲まれたらこれは逆にチャンスってことでハイパーなぎ払いでまとめてぶっとばしますね!
安心してください!峰打ちです!
その辺にあるものは何でも使いますし、
野太刀だけじゃなくて蹴りとかも普通にぶちかまします
あ、殺してもいいんなら殺しちゃいますけどね。
救出なんかは他の誰かがどうせやってくれるでしょうし、
盛大に暴れてやりましょう!

他との絡みやアドリブ歓迎


ヴェイゼル・ベルマン
好き放題に金品や食糧、女を奪うだなんて、さぞかし面白かっただろうな?
……そういう奴等、嫌いなんだよ。
抵抗出来ねぇ奴から、何もかも奪いやがって。
今日がてめぇ等の命日だ。覚悟しろよ。

集団戦だ。突出し過ぎて敵に囲まれたりしねぇよう、気を付けて動くぜ。
近くの猟兵とは協力するか。

使用ユーベルコードは【ブレイズフレイム】。
焼き尽くしてやるぜ。
複数の敵を巻き込めそうなら、炎による『なぎ払い』で『範囲攻撃』。
俺の炎は熱いぜ。火傷じゃ済まねぇ程になァ!
敵の攻撃は、攻撃動作をよく見て『見切り』や『武器受け』で対処。
隙がありゃ『カウンター』を仕掛けていくか。
倒れやがれ!


エルス・クロウディス
「うーん、許せんなこれ」
……ちょっと、全力運用してみるか?

アジトのなるべく奥まで見える位置から<視力>で確認。
闇套をなるべく敵密集地に<槍投げ>、落袈勢で飛び込んで混乱を誘う。
一度<なぎ払う>ように振り抜いてから、続けて<早業>で舜濤に切り替え。
<ダッシュ>で敵を縫うように移動しながら切り裂いていく。
敵の攻撃がこちらを捕らえようとしたところで、大<ジャンプ>して回避。
さらに回針に切り替えて疾封刃来で敵に<串刺し>・確保・巻き上げ、加えて壊態で縛って<敵を盾にする>。
跳躍後退中、射々に切り替え、疑似全段観測の応用で敵観測からの<範囲攻撃>。
いい感じに暴れていきたいねー。

アレンジ・連携〇



「こんにちはー。どーも、お邪魔しますねー」
 山賊団のアジトに転送された猟兵の中から、先陣を切ったのは零落・一六八(水槽の中の夢・f00429)。
 彼がこの依頼を引き受けた動機は――肉。仕事が終わったら肉が食えると聞いて、俄然彼は張り切っていた。食欲に忠実でたいへんよろしいと思う。
「な、なんだァテメェは?!」
「そういうわけで、ボクの肉のために可及的速やかにぶっ飛ばされてください!」
「どういうわけだァーッ?!」
 一六八が無銘の野太刀を豪快に薙げば、放たれた衝撃波が山賊どもを吹き飛ばしていく。

「なんだコイツ、冒険者か?!」
「何でもいい、囲んで畳んじまえ!」
 強襲を受けた山賊団はどよめいたものの、徒党ゆえの数の優位が気を大きくさせるのか。
 野太刀の刃の届かない距離から、一六八目掛けて一斉に石つぶてを投擲してくる。
 一個一個は大したことのない石コロでも、それが十数個ともなれば話は別だ。

 だが、そこに飛び出したヴェイゼル・ベルマン(焔斬り・f13471)が振るうハルバード「焔々」が、石つぶての雨を叩き落とす。
「集団戦だ。突出し過ぎるなよ」
「助かりました!」
 ヴェイゼルと一六八は互いに背中合わせとなり、山賊に死角を見せないよう武器を構える。
「チィッ、仲間か。だが一人が二人になったところで……!」
「二人どころかまだまだ来るぜ」
 再度つぶて投げを仕掛けようとした山賊ども目掛けて、十字槍が投擲される。
 その槍は山賊の群れを切り裂いて洞窟の壁に突き刺さり――直後、槍が描いた軌跡をその主たるエルス・クロウディス(昔日の残響・f11252)が、落雷の如く駆け抜ける。
「……ちょっと、全力運用してみるか」
 突き刺さった槍を引き抜きざまに周囲の山賊を薙ぎ払った直後、武器の形状は十字槍「闇套」から野太刀「舜濤」へと変わり。
 そのまま足を止めることなく戦場を駆け、エルスは敵陣を切り裂いていく。
「クッ、何だこいつら、強ぇ……?!」
 エルスが敵陣をかき乱した隙を突いて、一六八とヴェイゼルも同時に攻勢を仕掛けていく。

「お返しです!」
 一六八は投げつけられた石コロを投げ返し、さらにその辺に転がっていた物も蹴り飛ばして山賊にぶつける。
 それで相手が怯めばしめたものとばかりに飛び掛り、強烈なキックを顔面にぶちかます。
「ふげっ!!」
 倒れた山賊を踏みつけながら、一六八は群れる山賊に向かってハイパーなぎ払い(技名だ)をぶちかまし。
「安心してください! 峰打ちです!」
 斬撃はともかく、同時に放たれる衝撃波に峰があるのかは分からないが、ともかく山賊どもはばたばたと倒れていく。

「好き放題に金品や食糧、女を奪うだなんて、さぞかし面白かっただろうな?」
 炎の右腕にハルバードを握り締め、悠々と山賊に近付きながらヴェイゼルは笑みと共に問う。無論その笑みは友好的なものではありえない。
「……そういう奴等、嫌いなんだよ。抵抗出来ねぇ奴から、何もかも奪いやがって」
 彼の怒りを体現するが如く地獄の炎は燃え盛り、山賊の群れに襲い掛かる。
 それは山賊の肌を焦がし、肉を焼く程度に留まらず、その骨の芯まで焼き焦がす。
「今日がてめぇ等の命日だ。覚悟しろよ――焼き尽くしてやるぜ」
「ひ、ひぃっ?!」
 紅蓮の炎と共にハルバードを振るい、敵を薙ぎ払うヴェイゼルの姿に、山賊の表情に恐怖が浮かぶ。

 同じように、山賊への静かな怒りを燃やすのはエルス。
 戦場となるアジトは山賊の生活空間でもある。周囲に視線を配れば、略奪品らしき食い散らかされた食糧や金品がそこかしこに見える。
「うーん、許せんなこれ」
 悪逆と狼藉の報いを受けさせるべく、彼は「舜濤」を振るう。
「この野郎、調子に乗るなよ!」
 いきり立った山賊どもが、刃物を手に一斉に斬り掛かる。だがエルスはその刃が届くより一瞬早く跳躍し、空中で武器を暗器ナイフ「回針」に変更。
「調子に乗ってたのはそっちだろ」
 投擲されたナイフが山賊を貫き、闇色の帯がそれを捕らえる。引きずり寄せた獲物をエルスは手袋から放つ糸「壊態」で縛り上げ、盾にする。
 同士討ちを恐れて山賊が攻撃の手を緩めれば、後退しつつ長弓「射々」より放つ無数の矢で、纏めて敵を射抜いていく。
 エルスの特殊武装「骸装」は、絶えず戎応無尽にその形を変えながら、山賊の群れを追い詰めていく。

「く、クソッ、何なんだよこりゃぁ……!」
「他人から奪ってりゃ、いつかは奪われる側になる。当然の報いだろ?」
 猟兵達の圧倒的な力を前に悪態を吐く山賊に、ヴェイゼルは冷たく言い捨てて灼熱の炎を放つ。
 また一人、山賊が炎の塵となる。その様に恐怖しながらも、別の山賊はがむしゃらに刃物を振り回しヴェイゼルに襲い掛かる。
「ちっくしょぉぉぉぉぉぉっ!」
 闇雲に振るわれる刃の軌跡をヴェイゼルは冷静に見極め、ハルバードの柄で受け流し。
「倒れやがれ!」
 反撃に放たれた槍刃の一撃が、山賊の心臓を貫いた。

「皆さん派手にやってますねー。ボクも負けてられませんね!」
 わざわざ生かす必要もない連中だと判断した一六八は、今度は峰打ちなしのハイパーなぎ払いをぶちかまし、戦場に山賊の血風を巻き上げて。
「救出なんかは他の誰かがどうせやってくれるでしょうし、盛大に暴れてやりましょう!」
 その宣言通りに、猟兵達は山賊団を蹂躙していく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

四王天・燎
【狐姉妹】メンバーで参加
「村人から奪った金品食料は返させてもらうわよぉん」


戦闘開始後スキル【誘惑】を使用し、胸元を開けながら山賊を誘惑し隙を作る
「私を倒せたら好きにして良いわよぉ~♪」

その後UC四神・朱雀を使用
焔に向かう攻撃はスキル【オーラ防御・かばう】を使い防ぐ
手が空けば四神・朱雀の火炎竜巻で先陣を切る燦を援護

「焔ちゃんに近づくのは駄目よぉん、私が相手をしたげるわぁ」
「燦ちゃん!突っ走りすぎは注意よぉ~囲まれちゃうわよぉん」


燎に直接向かう攻撃はスキル【怪力・なぎ払い・範囲攻撃】で応戦

勝利後は手持ちの瓢箪水筒の酒を飲み妹二人の頭を撫でる
「二人とも頑張ったわねぇん、えらいえらい♪」

アドリブ大歓迎


四王天・焔
【狐姉妹】のメンバーで参加

■心情
盗賊たちも、まるで虎の威を借りる狐だね。

■行動
SPD判定の行動

洞窟は暗いかも知れないから
何か照明となる物を持っていくね。

燎お姉ちゃんが誘惑で敵を惹きつけている隙に
一気に捕らわれた村人たちのもとに駆け寄って
解放させてあげるね。

戦闘ではガジェットショータイムで自身の武器として戦うね。
フェイントを織り交ぜて確実に攻撃を当てる。

つぶて投げに対しては
見切りと第六感で避ける様に努め
どうしても避けられない場合は
武器受け、盾受け、オーラ防御で直撃を避ける様にする。

燦お姉ちゃんと燎お姉ちゃんとも声掛けの連携を行い
互いの死角となる箇所をカバーする感じで協力して戦うね。


四王天・燦
【狐姉妹】山賊狩り

喰えるのか、と怪訝なアタシ。
暗視ゴーグル被って罠に注意し討入り

「ミノタウロスと宝物庫は何処か教えろ」
怒るようなら神鳴と符を手にして群れの中に飛び込むぜ。
乱戦にして敵を盾にする

殺気を迸らせ怯ませる。
眉間や喉を貫き、雷の属性攻撃付き。
悪党だがせめての慈悲として即死狙い

残像を残して礫の狙いを定めさせない。しかも見切りで回避。
完璧に見切れたら「燦ちゃんほーむらん!」と神鳴で打ち返し

囲まれたり、人質を用意されかけたら符術『百鬼夜行』発動。
影となって、目立たないまま背後に回り瞬時に実体化、淡々と斬葬

「燎姉、心配しすぎ。焔もこいつら相手に怪我はしないだろ」
この程度に遅れを取っちゃいけないぜ



「なんだァ? 表の方が騒がしいな」
「村の連中、冒険者でも雇ったか?」
「まぁ大した事ァねぇだろ、いざとなったらミノタウロスを出しゃあよ」
 アジトの奥にいる山賊たちは、襲撃に気付いていながらも今だ緊張感は薄い。
 ミノタウロスという強大な力を従えていることが、彼らに安心と、そして慢心を与えていた。

「盗賊たちも、まるで虎の威を借りる狐だね」
「っ?! 誰だっ!?」
 そこに不意に現れたのは、四王天・焔(妖の薔薇・f04438)、四王天・燦(月夜の翼・f04448)、四王天・燎(酔いどれ妖狐・f04435)の狐三姉妹。
 表で戦う猟兵が注意を引き付けている隙に、ここまで潜入を果たしたのだ。
「村人から奪った金品食料は返させてもらうわよぉん」
 煙管の煙をくゆらせながら、長女の燎がそう宣言し。
「ミノタウロスと宝物庫は何処か教えろ」
 暗視ゴーグルを着けた次女の燦が愛刀「神鳴」の刃を山賊に突き付けるが、無論黙って従うような手合いではなく。
「何かと思えば女じゃねぇか。返り討ちにしてお楽しみといこうぜ!」
「甘く見てると痛い目見せちゃうよー」
 下卑た欲望を隠しもせずに立ち上がる山賊どもを前に、三女の焔は照明の松明を放り捨てて言い返す。
 それがハッタリではないことを、彼らはすぐに思い知る事となる。

「私を倒せたら好きにして良いわよぉ~♪」
 艶やかな着物の胸元をはだけ、燎が山賊どもを誘惑する。
 そのなまめかしい姿態や美貌に釘付けとなった山賊は、面白いくらい単純にいきり立つ。
「へっへっへ、後悔させてやるぜ、そのセリフ!」
 下卑た叫びを上げて一斉に燎に襲い掛かろうとする山賊の群れ。
 しかしその隙を突いて、刀と符を構えて燦が群れの中に切り込む。
「お前ら程度が、燎姉に手を出せると思うなよ」
 乱戦に持ち込み、敵の体を盾にしつつ、その裏から「神鳴」の刀身を突き放つ。
 紅の電撃を纏った刃は、盾にした山賊の心臓とその先にいた山賊の喉を同時に貫き、絶命させる。
「せめての慈悲だ」
 一瞬で二人の山賊を即死させた燦の殺気に、色惚けていた山賊どもの表情が冷や水を浴びせられたように青ざめる。

「燦ちゃん! 突っ走りすぎは注意よぉ~囲まれちゃうわよぉん」
 そこに燎がユーベルコードを発動させ、山賊の群れに追撃を仕掛ける。
「朱雀よ、邪を祓う炎を私にお貸しをっ!!」
 その身に神火を纏った彼女が朱雀の尾を模した扇を振るえば、火炎の大竜巻が吹き荒れ、山賊を巻き込んでいく。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ?!」
 焔に焼かれ悲鳴を上げる山賊、吹き飛ばされ壁に叩き付けられる山賊。
 連携をかき乱され、数の利を活かせない山賊を、燦が一体一体着実に葬っていく。

「く、クソッ、こいつら強いぞ……そうだ、誰か隣の部屋から女でも連れて来い!」
 相手が強敵であることを認識した山賊どもは、攫ってきた村人を人質にすることを思いつく。
 だが、攫った村人の収容場所に駆けて行った山賊は、その向こうから襲ってきた火炎と電撃を浴びて倒れる。
「残念でしたー」
 囚われていた村人たちと共に姿を現したのは焔。燎と燦が敵の注意を引き付けている間に、彼らを解放していたのだ。
 その手にはガジェットショータイムによって召喚した武装――姉二人の装備を模した火を噴く扇と雷纏う刀が握られている。
「えらいわぁ焔ちゃん!」
「よくやった、焔」
「えへへー」
 大好きな姉達に褒められて、焔はぱたりと尻尾を揺らす。

「ち、畜生ぉ……っ!!」
 頼みの人質作戦が失敗し、焦る山賊どもは苦し紛れのつぶて投げを仕掛ける。
 三姉妹目掛けて矢継ぎ早に投げつけられる、何十といった石つぶての雨。
 燎は咄嗟に焔の前に立つと、その身に纏う神火のオーラで石を弾き飛ばす。
「焔ちゃんに近づくのは駄目よぉん、私が相手をしたげるわぁ」
 お返しとばかりに放たれた火炎竜巻が、山賊の群れを薙ぎ払う。
「燎姉、心配しすぎ。焔もこいつら相手に怪我はしないだろ……っと、燦ちゃんほーむらん!」
 かく言う燦は自分に向かってきた石つぶてを残像を残して避けつつ、刀で打ち返す余裕さえあった。
 この程度の相手に遅れを取りはしない。自分も、他の姉妹達も。
「そうだよー、この位なら見切れちゃうから、へいきへいき」
 焔も姉達の死角をカバーするように立ち回りつつ、フェイントを織り交ぜた火炎と電撃のガジェット攻撃で山賊を確実に仕留めていく。
 互いに声を掛け合いながら、姉妹は完璧に息の合った連携を見せつける。

 瞬く間に駆逐されていく山賊たち。締めを果たしたのは、符術『百鬼夜行』を発動させた燦。
 影と化した彼女が最後に残った山賊たちの背後に音もなく回り込み、実体化と同時に斬り捨てる。
 戦場に静寂が訪れたのを確認すると、燦はひゅっと刀の血を払い、鞘に納めた。

「二人とも頑張ったわねぇん、えらいえらい♪」
 酒の入った瓢箪水筒を取り出しながら、妹たちの頭を撫でる燎。
 えへへ、と素直に嬉しそうな焔に対し、燦は嬉し恥ずかしといった態度で。
「酒はまだやめときなよ、燎姉。まだ敵は残ってるだろ」
 ここ以外にもアジトにはまだ山賊の生き残りがいるだろうし、何より彼らの切り札たるミノタウロスは健在だ。
 警戒を緩めないまま、彼女たちはひとまず解放した村人達を安全な場所まで連れ出すのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(共闘可)
「山賊は懲らしめないとね!」
フィオ姉ちゃんと一緒に山賊と戦うよ

【行動】()内は技能
Flying Broom GTSに騎乗し山賊団のアジトへ
(騎乗)しての戦闘は得意だよ

フォルマ・ベンダバールで戦闘力を上げて山賊達と対峙
「まずはボク達の番だね!」
(先制攻撃)でウィザード・ミサイルを一斉射出
しかも(2回攻撃)で2倍にするよ

撃ち漏らした山賊がいれば(高速詠唱×全力魔法)で
カラミダド・メテオーロを叩きつけるよ

山賊の攻撃は(見切り)や洞窟の(地形の利用)を考えて
急旋回やダッシュで回避するよ
「この調子でドンドンいくよ」
フィオ姉ちゃんと連携して確実に仕留めるんだ。


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(他猟兵と連携可)
「村人を攫うなんて許せないわ」
とにかく囚われの女性たちを救わないと

■作戦
弟と連携し遠距離からの複数弾攻撃で山賊達を制圧する

■行動
Flying Broom GTRに騎乗し山賊達と戦う[騎乗]
予め【ペガサスの翼】で戦闘力をあげておく

山賊達と対峙したらオートフォーカスでロックオン
弟の先制攻撃にあわせて[先制攻撃×2回攻撃]で
【ウィザード・ミサイル】を放つ

残っている山賊がいればバベルの光で止めを刺す
[全力魔法]

「次いくわよ、フォルセティ」
囲まれないようにバイクでダッシュ移動しながら戦う


アマータ・プリムス
山賊の相手はサクッと終わらせてしまいましょう
本命はその後にいるようですし今回の当機は皆様のサポートに回らせていただきましょう

まずはイーリスを取り出し【武器改造】でアンプに変形させたアルジェントムと接続し【楽器演奏】開始
相手がUCを使ってきたらこちらも【歌唱】してUCを使い逆位相の歌声を当ててその音を消しキャンセル
逆にこちらが【Facta, non verba】を使って味方のバフ
「味方を鼓舞するには叫びではなく音楽の力を使うものです」

戦闘が終わったら【Ars longa, vīta brevis】も使い次の戦いに向けて皆様の疲労も回復
「メインディッシュの食材はこの後ですよ」

※アドリブ連携歓迎


ヴィサラ・ヴァイン
魔物とはいえ、人型のを食べろって、リム意外と怖い事言うなぁ……あ、ちなみに私は人間食べたりしないですよ。ほんとほんと、ゴルゴン嘘つかない
さて今回はそんな人間っぽいのが相手ですが……人質が居るのが厄介です。被害を抑える為、魔眼も毒も自重して他の猟兵の援護をします
山賊が【下賤の雄叫び】で共感した感情を[最悪の恐怖]で塗り潰します。これでも増強した戦闘力を保てますかね?( 帽子も外して『恐怖を与える』)
戦闘後生き残った山賊が居たら【強迫】して他の攫われた人間の場所を吐かせます
また、人質になってた人達を[異形生まれの血清]で治療します
「怖がらないで下さい。……何も、しないですから」
ゴルゴン、嘘つかない



 山賊団のアジトの更に深部では、最後に残った盗賊の一団を追い詰める猟兵達がいた。
「村人を攫うなんて許せないわ」
「山賊は懲らしめないとね!」
 洞窟内を駆け巡り山賊どもをここまで追い詰めたのはバイクに跨る魔術師の姉弟、フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)とフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)。
「魔物とはいえ、人型のを食べろって、リム意外と怖い事言うなぁ……」
 グリモア猟兵からの要請にそんな感想を呟きつつ、姉弟の後に続くのはヴィサラ・ヴァイン(大蛇を殺すゴルゴン・f00702)。
 山賊だってモンスター扱いのアックス&ウィザーズである、人倫的に問題はない、たぶん。
「山賊の相手はサクッと終わらせてしまいましょう。今回の当機は皆様のサポートに回らせていただきます」
 ギター型マイクのイーリス・カントゥスを携えそう告げるのはアマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)。
 本命の怪物・ミノタウロスがまだこの後に控えている。こんな所で梃子摺っている暇はないとばかりに、猟兵達は掃討戦を開始する。

「ち、畜生、こいつら……っ!」
 追い詰められた山賊どもは石コロを握り締め、一斉につぶて投げを仕掛けようとする。
 だが、それよりも早く動いたのはソルレスティアの姉弟。
「オートフォーカス、ロックオン」
 フィオリナの戦闘用デバイスVF-1が敵の情報を瞬時に解析し、そのデータをフォルセティとリンクさせる。
「まずはボク達の番だね!」
 二人同時に一斉射出されたウィザード・ミサイルは、煌々と輝く千の炎の矢となって山賊どもに降り注ぐ。
 たかだか数十の石つぶてごときで、対抗できる量ではない。
「なっ、何だとぉぉぉぉぉぉ?!」
 想像を超えた魔術の力に驚愕する山賊が、次々と炎の矢を浴びて討ち取られてゆく。

「く、くっそぉぉぉ……!」
 運良く近くの物陰に隠れるか、あるいは仲間を盾にして生き延びた山賊もいる。
 しかしもはや彼らにできる抵抗は、散発的に石つぶてを投げるばかり。そしてそんな攻撃が当たる相手ではない。
「遅い遅い!」
 フォルセティの愛騎Flying Broom GTSは、彼のユーベルコード【フォルマ・ベンダバール】の力を受けて高速戦闘形態に変形し、洞窟の壁面や天井さえも縦横無尽に疾走する。
 降りかかる石つぶてを急旋回で回避、そして直後に急加速し猛ダッシュ。山賊はその動きを目で追うことさえままならない。
「やっぱり大したことないわね、あんたたち」
 フィオリナの愛騎Flying Broom GTRも、同様に彼女の【ペガサスの翼】の力を受け、まさしく翼を得たが如き超スピードでの疾走を繰り広げる。
 万が一にも敵に包囲されぬよう、その機動力で撹乱し、翻弄する。山賊の群れをバラバラに分断してしまえば、あとは各個撃破するのみだ。

「うろたえるな、テメェら!!」
 だが、そこに一人の山賊から銅鑼声の一喝が轟く。
 恐らくはこの山賊団のボスと思しきその男は、山賊らしい下卑た叫びで部下の士気を鼓舞しようとする。
「良く見ろ、相手は若ぇ女、それも上玉が4人もだ! ノしちまえば後はお楽しみが待ってんぞ!」
「ちょっと待って、それボクも入ってる?!」
 当然のように女子にカウントされたフォルセティが抗議するが、山賊側はお構いなし。
「手柄を挙げた奴にゃあ一番槍の権利をやる! 死ぬ気で気張れ野郎共!!」
 欲望を煽るボスの雄叫びに共感し、にわかに闘志を取り戻しかける山賊団。
「品性も何もあったものではありませんね。耳障りです」
 しかしそこに、アマータがアンプに変形させた銀色のトランク型ガジェット「アルジェントム・エクス・アールカ」とイーリスを使い、自らの歌声を戦場に響かせる。
 ガジェットにより増幅され調律された歌声は、山賊のボスの声の逆位相の波形を作り上げ、その雄叫びを相殺する。さながらノイズキャンセリングのように。
「――!! ――――?!」
 突然声が出なく――否、聞こえなくなった山賊のボスは、目を丸くして自分の喉に手を当てる。

「な、なんだ? どうしたお頭……っ!?」
 急に黙ってしまったボスに困惑する山賊の部下たちは、不意に背筋が凍るような気配を感じ取る。
 振り返った先にいたのはヴィサラ。帽子を外した彼女の頭では、生きた蛇になっている髪がしゅうしゅうと舌を出して山賊を睨んでいる。
 その異様を目の当たりにし、視線に射すくめられた山賊どもの心から先程の高揚感は抜けていき、入れ替わりに生じる感情は、恐怖。
「ミノタウロスって人間を食べたりするんですかね? あ、ちなみに私は人間食べたりしないですよ。ほんとほんと、ゴルゴン嘘つかない」
 何でもないことのようにさらりと口にされる発言が、今は逆に恐ろしい。
 まるで石になったかのように、恐怖で凍りつく山賊ども。

「味方を鼓舞するには叫びではなく音楽の力を使うものです」
 敵の強化も士気も挫けたのを見て、アマータは曲目を変更する。味方の闘志と力を引き上げる歌に。
 その歌声に後押しされて戦場を駆けるフィオリナとフォルセティは、もはや的でしかない山賊にトドメのユーベルコードを放つ。
「悠久に揺蕩う無限の星屑よ。星柩満ちて此へ集うは漆黒の紅炎」
 フォルセティが聖箒ソル・アトゥースを向けて詠唱を紡げば、灼熱の隕石が洞窟の天井を突き破り、山賊の頭上に降り注ぐ。
 被害を考慮してサイズは抑えているが、その質量は山賊程度に受け止められるものではない。
「貫け、バベルの光よ!」
 ぽっかりと開いた天井の穴から追撃とばかりに降り注ぐのは、フィオリナが掌握する人工衛星からの高出力レーザー。
 光が山賊を飲み込み、断末魔の悲鳴を上げる間もなく蒸発させる。
「次いくわよ、フォルセティ」
「うん。この調子でドンドンいくよ」
 身につけた魔術と技術を次々と駆使し、山賊を駆逐していくソルレスティア姉弟。
「派手だね……」
「派手ですね」
 その光景を後方から眺めるヴィサラとアマータ。
 掃討が完了する頃には、洞窟内の地形はちょっとどころではなく変わっていた。

 戦闘終了後、ヴィサラは奇跡的に生き延びた山賊から残りの攫われた村人の居場所を聞き出す。
 ヴィサラへの恐怖を抱いてしまった山賊に意のままに命令を下すのは、彼女にとっては容易いこと。
 囚われていた村人達は、山賊団にひどい扱いを受けていたようで、怪我を負っている者も少なくはなかった。
「怖がらないで下さい……何も、しないですから」
 心からの言葉をかけながら、ヴィサラは霊薬の元になる自身の血清を使って彼らを治療する。
 最初はまだ状況を理解できず怯えていた人々も、彼女達が自分達を助けに来たのだと分かると、安堵の表情を浮かべる。
「……助けてくれて、ありがとう」
 ヴィサラに治療されたまだ若い少女が、笑みを浮かべて彼女に礼を言った。

「メインディッシュの食材はこの後ですよ」
 山賊との戦闘終了を確認したアマータは、他の戦場でも戦っていた猟兵達や救助された村人も含めて、癒しの歌で彼らのケガと疲労を回復していく。
 彼女の言うとおり、本命はこの先に。山賊団の切り札はまだ残っているはずなのだ。
 万全の体制を整えた後、猟兵達はミノタウロスを求めて洞窟の更に奥へと進む。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『ミノタウロス』

POW   :    マキ割りクラッシャー
単純で重い【大斧 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    暴れ牛の咆哮
【強烈な咆哮 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【突進】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    ベジタリアン・テンポラリーヒール
戦闘中に食べた【野菜 】の量と質に応じて【身体に出来た傷が塞がり、気分が高揚し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はクロ・ネコノです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「畜生、よくもやってくれたな、テメェら……」
 山賊団を壊滅させ、洞窟の奥へと進む猟兵達を待ち構えていたのは、ボロボロになった一人の山賊。
 どうやら猟兵達との戦闘から、命からがら逃げおおせていたらしい。
「だが、ここまでだ……いくらテメェらが強くても、コイツには敵いっこねぇ!!」
 彼の背後にはカギの開けられた巨大なオリ。その周囲には散らばる野菜と人骨。
 オリの中から姿を現すのは――筋骨隆々とした巨躯を誇る、人身牛頭の怪物。

「そら行けミノタウロス!! たらふくメシを食わせてやった恩を忘れんな!!」
「ウォォオオオオオオオオッ!!!!」
 その身の丈にあったサイズの巨大な斧を持ち上げて、咆哮するミノタウロス。
 たとえ山賊団を壊滅させても、このオブリビオンを放置すれば、いずれまた同様の――あるいはそれ以上の被害が起こってもおかしくはない。
「こいつでテメェらもおしまいだぁ、ひゃははははは!」
 もう勝ったつもりでいる山賊を横目に、猟兵達は戦闘体制を取りミノタウロスと対峙するのだった。
零落・一六八
メインディッシュのお出ましですね!
へぇ、たらふくメシ食べさせてもらってたんですか。
そいつはよく肥えてておいしそうですね。
では牛の解体ショーと行きますか!

【捨て身の一撃】な【斬釘截鉄】をくりだす
【逃げ足】でヒットアンドアウェイしますが
反撃食らっても【激痛耐性】がありますし(痛いけど表には出ない)
ダメージ食らったら【生命吸収】で回復しつつ
【地形利用】もなんでもして、まぁ勝てばよかろうですよ!
そんなスタンスでやっていきます。
誰かと連携取れそうなら、タイミング合わせたり
攻撃が当てやすいように【怪力】蹴りで吹っ飛ばしたりとかしましょう
これから肉食べるには良い運動になりますね!

※アドリブ他との絡み歓迎


エルス・クロウディス
来たな、切り札。
こいつを倒せば後は皆を助けて、
「肉だぁっ!」

|←シリアル|   ┗(^o^ )┓三   |シリアス→|  

まそれはそれとして……ひとまずは錬契で<武器受け>して様子見で。
どうにかこうにか隙を見つけたい、あまり殴るのは肉質への影響とかな。
最悪は数に任せるとして、可能な限り受け流しつつ行動を<見切り>ながら、少しずつ壊態を撒いていく。
狙い目は、力を入れる瞬間。
運動エネルギーゼロのとこなら、拘束しやすかろ。
そこに<カウンター>で心臓に武器を<串刺し>、その上から破鎧掌伝播で、俺の行動はフィニッシュ。

一応、盗賊にも警戒を。
そのための壊態撒きでもあるからな。

アドリブ・連携〇



「来たな、切り札。こいつを倒せば後は皆を助けて……肉だぁっ!」
「メインディッシュのお出ましですね!」
 それぞれの得物を構え、ミノタウロスと対峙するエルスと一六八。
 彼らの瞳は食欲に満ちていた。今の二人は肉に飢えた獣だった。
 それを置いても相手は人々を脅かすモンスター。容赦する理由なぞ欠片もない。
「へぇ、たらふくメシ食べさせてもらってたんですか。そいつはよく肥えてておいしそうですね。では牛の解体ショーと行きますか!」
 ぺろりと舌を舐めつつ駆け出した一六八が、開戦の火蓋を切った。

「ウオオオオオッ!!!」
 鼻息荒く咆哮を上げながら、猟兵達に襲い掛かるミノタウロス。
 両手に握り締めた重厚な戦斧の一撃は、大地を割りクレーターを作り上げるほどの威力を誇る。
 だが、その刃がエルスと一六八を捉えることはない。
「こっちですよー」
 一六八は得意の逃げ足で洞窟内を駆け回り、敵の攻撃範囲から逃れる。
 そして斧が空を切った直後に再接近すると、すれ違い様に野太刀の斬撃を叩き込んで離脱する、ヒットアンドアウェイ戦法を展開する。
「当たるとヤバそうだが、攻撃自体は単純だな」
 エルスは冷静に敵の攻撃の軌道を見切り、大剣形態に変化させた骸装「練契」で大斧を受け流す。
 ひとまずは防御に専念しながら、壊態の糸を洞窟内に張り巡らせていき、反撃の布石を整えていく。

「グゥゥ……ッ!」
 一思いに敵を両断できず、逆に少しずつこちらが傷を負っていくことに苛立つミノタウロス。
 牛頭の怪物はその怒りを抑えることなく開放し、闇雲にブオンブオンと大斧を振り回す。
 洞窟内の地面や壁面が破壊され、岩石の破片が飛礫となって吹き荒れる。
「ひぃぃぃっ?!」
 その暴れっぷりは、一応は味方のはずの山賊の存在もお構いなしである。

「あだっ!!」
 不意に飛礫の一つが運悪く一六八の額に当たる。
「大丈夫か?」
「平気です!」
 声をかけるエルスに、笑って答える一六八。結構だくだくと血が出ているのだが、苦痛は表には出さない。
「これから肉食べるには良い運動になりますね!」
「ま、そうだな」
 大斧と飛礫を避け続けながらも好機を窺う二人の猟兵。
 肉質への影響も考慮すると、手数よりもなるべく強力な一撃を叩き込んで、一気に勝負をつけたいところである。

「……そこだ」
 エルスが見出した好機は、ミノタウロスが大斧を振りかぶり、一息に振り下ろさんとする、まさにその直前。
 その一瞬だけミノタウロスの動きが完全に止まるタイミングを見逃さず、張り巡らせた壊態の糸を引き絞る。
「グモッ!?」
 糸に絡み付かれ、身動きが取れなくなるミノタウロス。
 その剛力を以ってすれば、強引に拘束を引き千切るのは不可能ではないだろうが――それを悠長に待つ猟兵達ではない。

「もう逃げられないぞ」
 拘束したミノタウロスの懐まで一気に接近したエルスは、骸装の刃を敵に突き刺し、その上から己の掌を当てる。
 とん、と軽く掌が触れた瞬間、爆発的な気の奔流が骸装の刃を伝ってミノタウロスの体内へと浸透し、その肉体を内側から破壊していく。
「ガアッ!?」
「これも食らってもらいましょう!」
 悲鳴を上げるミノタウロスに、一六八が防御を捨てた一撃で追撃する。
 斬釘截鉄――無銘野太刀から繰り出される渾身の斬撃が、ミノタウロスの胸板を深々と斬り裂き、血飛沫を散らす。

「グゥゥゥゥゥ……!」
「これでも倒れませんか。タフですね!」
 大きな傷を負い、憎々しげに睨み付けるミノタウロスの体を力任せに蹴り飛ばし、一六八は距離を取る。
「本当なら心臓を貫きたかったところだけどな……おっと、お前も変なマネするなよ?」
「ひっ」
 念を入れて山賊への警戒も切らさないようにしながら、エルスは骸装と壊態を構え直す。
 戦いはまだ始まったばかりだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ヴェイゼル・ベルマン
すげぇ咆哮だな
こりゃあ、ここで確実に仕留めねぇと後がヤバそうだ
……負けられねぇ戦いだぜ
っし、『気合い』入れて行くか

前に立ち、味方を『かばう』ように動く
武器を大きく振り回して『存在感』を放ち、「かかってこいよ、脳筋牛が!」と『挑発』して気を引くぜ
俺へ向けられた攻撃は【絶望の福音】と『見切り』で回避
味方へ向けられた攻撃は『ダッシュ』して割り込み『武器受け』『激痛耐性』で防ぐ
防いだ時は、吹っ飛ばされねぇように『怪力』を出して踏み止まるぜ
この馬鹿力牛が……!

敵が隙を見せりゃ『カウンター』を仕掛けるか
そん時は、なるべく腕を斬りつけ斧を振るう力を奪うぜ(『マヒ攻撃』)
同時に『生命力吸収』し、回復しつつ応戦


アマータ・プリムス
メインディッシュの食材調達ですね
できるだけ傷めずに倒すとしましょう

イーリスを構えなおし【楽器演奏】【Facta, non verba】を使っての味方バフは継続
咆哮にはこちらの【歌唱】で対抗しましょう
UCを発動し歌声の【衝撃波】で【範囲攻撃】
「いいでしょう?音楽というものは。どうぞ存分にお聞きください」

そのまま歌い続けながら【学習力】で敵の行動を記憶
攻撃行動に移る前兆を察知したら衝撃波で出足を潰します
食べようとした野菜も纏めて吹き飛ばしてしまいましょう

当機の今回の役目はサポート、トドメは他の方にお譲ります
当機はミノタウロス料理を考えなければ

アドリブ連携歓迎



「クソッ、何やってんだミノタウロス! そんな連中さっさと潰しちまえ!」
「グゥゥゥゥオオオオオオオオッ!!」
 大斧を振り回し、一際大きな咆哮を上げるミノタウロス。
 山賊の指図に答えたわけではないだろうが、傷付くことでモンスターとしての闘争本能と残虐性が解放されたようだ。

「すげぇ咆哮だな。こりゃあ、ここで確実に仕留めねぇと後がヤバそうだ」
 愛用のハルバードを構えながら、ヴェイゼルはこの怪物を逃した時に起こるであろう災厄を想像する。
 それは山賊団に従えられていた時とは異なる、純粋な殺戮と破壊の嵐となるだろう。真っ先にその標的となるのは、近隣に住まう人々だ。
「……負けられねぇ戦いだぜ。っし、気合い入れて行くか」
「はい。当機も全力でサポートいたします」
 前に出るヴェイゼルの後方では、ギター型マイクを構えなおしたアマータが自軍強化の歌術【Facta, non verba】を紡ぐ。
 味方への支援に気を配りつつ、頭の中ではこの後の宴に出す予定のミノタウロス料理を考えながら。
「メインディッシュの食材調達ですね。できるだけ傷めずに倒すとしましょう」
「その余裕がありゃあ良いけどな……そら、かかってこいよ、脳筋牛が!」
「ウゥオオオオオオオッ!!!」
 得物を大きく振り回して敵を挑発するヴェイゼル。それに応じるようにミノタウロスが咆哮と共に駆ける。
 その強烈な咆哮に怯んでしまえば、次の瞬間には速度と質量を活かした暴牛の突進が直撃することになる。そうなれば猟兵と言えども重傷は必至だろう。

「オオオォォォォ――…………??」
 だが、突進の途中でミノタウロスの咆哮は段々と小さくなり、やがて聞こえなくなる。
 山賊のボスの鼓舞を打ち消した時と同様、アマータの歌声が咆哮を相殺したのだ。
 咆哮が消えてしまえば、ミノタウロスの攻撃は単なる猪突猛進に過ぎない。
 ヴェイゼルは未来を予見する絶望の福音を駆使してひらりと突進を回避すると、お返しとばかりにハルバードを振るう。
 焔々の刃がミノタウロスの右腕を切り裂き、敵の腕力を殺ぐ。

 だが、ヴェイゼルに突進を回避された後も、ミノタウロスは止まらなかった。
 一度勢いの付いた暴牛の突進はそのまま減速することなく次の標的――後方にいたアマータへと向かう。
「…………――ォォォォオオオオオッ!!」
 同時に激しさを増す咆哮を、このままでは相殺仕切れないと判断したアマータは、即座に曲目を切り替える。
「―――聴くだけではなくその身体に。この歌を届けましょう」
 Fama crescit eundo――イーリス・カントゥスによって増幅された歌声の衝撃波がミノタウロスに襲い掛かる。
「グ、ォォォォォ……ッ!」
 強烈な向かい風を浴びたように、ミノタウロスの巨躯が減速する。

「――てめぇの相手は、俺だろうが!」
 そこにすかさず割り込んだのは、爆炎を吹き上げ追いすがってきたヴェイゼル。
 勢いの落ちたミノタウロスの突進を、焔々を掲げて受け止める。
 猛牛の角とハルバードの柄が激突し、衝撃がヴェイゼルを襲う。だが彼は歯を食いしばってそれに耐え、全身の筋力を総動員して一歩も退かない。
「この馬鹿力牛が……!」
「グモォォォォォォォッ!」
 得意の突進を正面から受け止められたミノタウロスは、怒り心頭の様子で大斧を振り下ろそうとする。
 しかしそこに再びアマータが歌声の衝撃波を放ち、攻撃の出掛かりを潰す。
「いいでしょう? 音楽というものは。どうぞ存分にお聞きください」
 よろめくミノタウロスにそう告げるアマータ。彼女が作り上げた隙を見逃さず、ヴェイゼルは再び焔々を振るう。
「お返しだ。てめぇの腕一本、貰っていくぜ!」
 狙いは先程と同じ――牛頭の魔物の右腕に斧刃が深々と食い込み、その生命力を奪い取る。

「ガァァァァッ!?」
 たまらず後退するミノタウロス。その右腕はだらりと垂れ下がり、斧を振るう力が残っているようには見えない。
 残った左腕のみで大斧を保持しながら、憤怒の形相で猟兵達を睨み据える。
「まだまだやる気って顔だな」
「トドメは他の方にお譲りします」
 得物を構えなおすヴェイゼルに、歌による支援に徹するアマータ。
 猛牛との戦いは熾烈さを増していく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

レクシア・ノーレッド
牛?…んー…うん、とっても美味しそうだね?

【SPD】

図体も大きいし、食べる所も多そうだし!
―ちょっとつまみ喰いしても、いいよね♪

【緊急射出】で分裂して壁や天井に跳ね返り、
背後に回って【選択UC】を使うよ!
まぁ食べる所減りすぎると怒られそうだし、適当に脚や腕でもいただこうかな!
適当な雷魔法で焼いて、イタダキマス!


………そうだ、ニンゲンって美味しいのかな?ね、山賊さん?


ヴィサラ・ヴァイン
さて、村人達の救出も終わったし、気兼ねなく戦えます。新しいUCを使ってみましょう
[ゴルゴンの血]から【血生まれの群れ】でアブの群れを生み出します
アブの生態は確か…(吸血)する事ですね。ミノタウロスの皮膚を噛みちぎって血を吸い尽くさせます。血抜きも出来てちょうどいいです
毒としては、血液の凝固を阻害する成分くらいでそんなに強くないですが、アブの群れにより大量の傷跡が出来たミノタウロスには有効でしょう(毒使い)
痒みも凄いんで、ミノタウロスの動きもかなり阻害出来るでしょう
それにしても神話の怪物として有名なミノタウロスの名をしてるのに、山賊に飼われてるなんて……何とも言えない気分です



「牛?……んー……うん、とっても美味しそうだね?」
 傷つき息を荒げるミノタウロスを見て、小首を傾げ、それから感想を口にするレクシア・ノーレッド(『過去を喰らう者』・f01101)。
「図体も大きいし、食べる所も多そうだし! ――ちょっとつまみ喰いしても、いいよね♪」
 あらゆるものを取り込み喰らうというブラックタールの彼女は、その食欲のままに笑みを浮かべ。
「村人達の救出も終わったし、気兼ねなく戦えます。新しいユーベルコードを使ってみましょう」
 誰かに恐れられる心配もなくなったヴィサラも、その身に流れるゴルゴンの血の力を解放する。
 ぽたり、ぽたり、滴り落ちた血溜まりから、何かが蠢き、現れ出でようとしていた。

「グゥゥゥゥ……オォォォォォッ!!」
 手負いのミノタウロスは尚も闘争心を漲らせながら、猟兵達に襲い掛かる。
 その標的にと定めたのはレクシア。咆哮を上げて突進し、左手で握る大斧に速度と体重を乗せた一撃を放つ。それは今のミノタウロスに可能な最大威力の攻撃だろう。
 だが、大斧の刃がレクシアに触れる刹那、彼女の身体がバラバラに弾け飛ぶ。
「グモッ?!」
 空を切る大斧。ミノタウロスの攻撃がヒットしたわけではない、レクシアは自らの身体を複数に分裂させて攻撃を緊急回避したのだ。
「行くよ、見切れるかな!」
 黒いゴムボールのように、洞窟の壁面や天井をバウンドするレクシアの分裂体。
 小賢しいとばかりに大斧を振り回すミノタウロスだが、パワー任せの大雑把な攻撃を繰り出すこのモンスターには、小さくバラバラに動き回る分裂体を捉えることは至難だった。
「こっちこっち♪」
「グゥゥゥゥゥゥゥッ!!」
 挑発しながら戦場を縦横無尽に跳ね回るレクシアに、ミノタウロスの苛立ちが募っていく。

 そして、ミノタウロスが完全にレクシアに気を取られ翻弄されている隙に、ヴィサラがユーベルコードを発動させる。
 不意に黒い靄の塊のような何かが、ミノタウロスの身体に覆い被さった。
「グゥゥッ?!」
 それは、ヴィサラの血から生み出された有毒のアブの群れ。
「アブの生態は確か……吸血する事ですね。じゃあ、遠慮なく吸っちゃってください」
 主の命じるままに、アブ達はミノタウロスに取り付くとその皮膚を噛みちぎり、傷口から血を吸い始める。
 さらにアブの毒は血液の凝固を阻害し、止まる事のない失血をミノタウロスに強いる。
 既に猟兵との戦闘で多くの傷を負っているミノタウロスに、これは特に有効だった。
「グガッ! グゥゥッ! ガァァッ!」
 全身から噛み付かれ血を吸われる苦痛に、慌ててミノタウロスはアブの群れを払い落とそうとする。
 だが、咆哮も突進も大斧も、小さな虫の群れに対しては有効な攻撃手段とはなり難い。
 おまけにアブの毒は凄まじい痒みを誘発し、ミノタウロスの行動をさらに阻害する。
「グゥゥゥゥゥアァァァァァァァ!!!」
「うん、有効みたいですね。血抜きも出来て丁度いいです」
 斧を取り落として全身を掻き毟るミノタウロスを見て、ヴィサラはその結果に満足そうに頷いた。

「隙だらけだねー」
 躍起になってアブを追い払おうと暴れるミノタウロス。その背後にレクシアが回り込む。
 分裂を解除して一個体へと戻り、その黒いボディを震わせて雷の魔法を放つ。
「グガァッ?!」
 電撃がミノタウロスの身体を焼き焦がし、感電によって一時的に動きを封じる。
 その隙を突いて、レクシアは自身の身体を捕食口へと変形させ、敵に――否、獲物に飛び掛かる。
「食べる所減りすぎると怒られそうだし、一本だけいただこうかな! イタダキマス!」
 黒いアギトがミノタウロスの右腕に喰らい付き、噛み千切る。
「ガアアアァァァァァァァァァッ?!?!」
「うん、うん……美味しい♪」
 鮮血が噴き上がり、ミノタウロスの絶叫が洞窟に反響する。
 右腕を取り込み元の人型に戻ったレクシアは、満足げに唇をぺろりと舐めた。

「う、ウソだろ……?!」
 追い詰められていくミノタウロスを見て、愕然とした表情で青ざめる山賊。
 山賊団の力の源であり、絶対の自信の象徴だったものが打ち破られて、衝撃を隠せないのだろう。
「………そうだ、ニンゲンって美味しいのかな? ね、山賊さん?」
「ひぃっ!?」
 ミノタウロスを出した当初の自信はどこへやら。レクシアに視線を向けられただけで腰を抜かして蒼白となる山賊。
「神話の怪物として有名なミノタウロスの名をしてるのに、こんなのに飼われてるなんて……何とも言えない気分です」
 山賊の情けなさに思わず溜め息が出かかるヴィサラだったが、戦いはまだ終わっていないと気を引き締め直す。
 かくして猟兵とミノタウロスの戦いは最終局面に突入する。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

四王天・燎
【狐姉妹】で牛狩り
「あらあら、大きい牛さんねぇん…牛タン何人分獲れるかしらぁ」

UC四神・朱雀を使いスキル【怪力・力溜め・オーラ防御】を使いミノタウロスと真っ向力勝負を挑む
「どっちが怪力か勝負よぉっ!」
特大の薙刀【紅葉嵐】を振り回し頭部を狙い痛恨の一撃を狙う


燦か焔にターゲットが向かい次第スキル【捨て身の一撃】を頭部狙い
「牛さん私と遊んでる最中に余所見はだぁ~め♪」

焔に嘘を言う燦に煙管で指差し
「燦ちゃん、嘘はだぁ~め・・・・力一杯抱きしめちゃうわよぉ(笑顔)」

アドリブ大歓迎


四王天・焔
【狐姉妹】で参加

🔴で真の姿に
真の姿は目が赤く染まる

■心情
ミノタウロスかぁ、これが山賊たちの切り札なんだね。
餌付けされてしまうなんて、情けないなぁ。

■戦闘
SPD判定の行動

オペラツィオン・マカブルを使用して戦うね。
敵の暴れ牛の咆哮が来たら、
オペラツィオン・マカブルで受け、無効化を試みるね。
その次の突進も受けて、からくり人形から排出する。

焔の負傷度が大きい場合は無理にユーベルコードを使わず
普通に見切りで回避を試み
回避困難なら武器受け、盾受け、オーラ防御で直撃を避ける。
隙を見て、カウンターで攻撃。

攻撃のチャンスがあれば
ダッシュで一気に間合いを詰め、
フェイントで牽制しつつ、串刺し、2回攻撃を使用。


四王天・燦
【狐姉妹】で闘牛

「壊さず檻に入ってたってことは余程良い生活だったのか。檻警備員か!」
とりあえず神鳴を投擲で山賊にトドメ

風呂敷を出して闘牛ごっこ。
「燦ちゃんほーむらん?!」
おっと燦が場外(洞窟外)まで飛んだ。
実際は突進を見切り、吹っ飛ぶことで衝撃を逃がす…と飛びながら解説。
「闘牛ではよくあること」

符術『力場の生成』・ダッシュ・ジャンプで飛び回り、鋼糸を搦めて裂く。
仕上げは首に巻きつけ天井の梁から吊る。
張った鋼糸を指で弾いて頚動脈に食い込ませるぜ

「あ。姉貴が本気になった。懐かしいな、焔が生まれる前は近所のガキ大将を千切っては投げ…」
いきなり昔話(捏造)を語るぜ。
姉貴の抱擁は真の姿と激痛耐性で凌ぐ!



「グゥゥゥゥゥゥゥ……!!」
 全身を自らの血で赤く染め、片腕を失ってもなお、ミノタウロスは今だ戦意を失ってはいなかった。
 残された片腕で大斧を持ち上げ、血走った目で猟兵達を見据える。
「そ、そうだミノタウロス、やっちまえ! お前に勝てる人間がいるわけ――」
「五月蝿いな」
「ぎゃっ?!」
 震えながら声援を送る山賊の胸を貫いたのは、燦が投擲した雷刀、神鳴の刃。
 短い悲鳴を上げて、それきり山賊の生き残りは動かなくなった。

「ミノタウロスかぁ、これが山賊たちの切り札だったんだね。餌付けされてしまうなんて、情けないなぁ」
 からくり人形を起動させながら、焔が呟く。
 真の姿を解放した彼女の目は赤く染まり、平時を上回る魔力に包まれている。
「壊さず檻に入ってたってことは余程良い生活だったのか。檻警備員か!」
 ツッコミを入れつつ、燦は投げた神鳴にかわって鋼の糸を取り出す。
 山賊団の切り札として、さぞや大事にされていたことは間違いないだろう。
「あらあら、大きい牛さんねぇん……牛タン何人分獲れるかしらぁ」
 再び四神・朱雀を発動させ、神火を纏った燎が愉しげに微笑む。
 こいつを討ち取ればタンもミノもロースも食べ放題だろう。
 人々の平和のために、そして宴と肉のために、猟兵達はミノタウロスとの決着に臨む。

「グゥゥゥゥゥゥウオオオォォォォォォォッ!!!!!!」
 鮮血を巻き上げ、洞窟中を震撼させる咆哮を轟かせ、ミノタウロスが疾駆する。
 命の危機に瀕しているからこそ、その突撃の勢いはそれまで以上に凄まじい。
 その進路上に居る狐姉妹を纏めて轢き潰さんと、その全身には殺意が漲っている。

「相手が牛なら、やっぱりコレだろ?」
 牛頭の魔物を前に燦が取り出したのは風呂敷。
 まるで闘牛士のマントのようにひらひらとそれを振って、ミノタウロスの突進を華麗に回避――できなかった。
「燦ちゃんほーむらん?!」
 バットの芯に捉えられた野球ボールか、ボウリング玉が直撃したピンのごとく吹っ飛んでいく燦。
「燦ちゃーん?!」
「燦お姉ちゃーん?!」
「大丈夫、実際は突進を見切り、吹っ飛ぶことで衝撃を逃がしてるから。闘牛ではよくあること~~~~」
 ドップラー効果を発生させつつ、解説を残して戦場の外に消える燦。
 その様子だと本当に大丈夫そうである。

 そして燦を跳ね飛ばしても、ミノタウロスの突進は止まらない。
 猛牛の角が次にその矛先を向けたのは三姉妹の三女、焔。彼女はだらん、と両手を下ろし、無防備なまま暴牛の突進を受けた。
 その場にいた誰もが少女の身体が弾け飛ぶ所を幻視し――だが、現実にはそうはならず、ミノタウロスの突進は焔の眼前で停止していた。
 まるで、突進の威力も衝撃も加速度も、すべてが無効化されてしまったように。
「お返しだよー」
 オペラツィオン・マカブルによってミノタウロスの攻撃を無効化した焔は赤い目を輝かせると、からくり人形から受けたダメージを排出した。
 ミノタウロスの渾身の突進の衝撃が、そのまま本人へと跳ね返る。
「グガァァァァァァァァァァァァッ?!?!?!」
 吹き飛ばされるミノタウロスの巨体が、彼を閉じ込めていた鉄の檻に叩き付けられた。

「グゥゥ……ゴ、ガァ……」
 ごぼり、と口から血を吐いたミノタウロスは、壊れた檻の近くに散らばっていた野菜に手を伸ばす。
 ムシャムシャと貪り食えば、全身の傷が徐々に塞がっていき、一度は萎えた気魄が再び蘇ってくる。
 この魔物は、野菜を食うことで肉体を治癒し戦闘力を向上させる能力を持つらしい。意外にもベジタリアン嗜好である。

 しかし当然、戦闘中の呑気な食事タイムなど猟兵が許すはずがない。
「どっちが怪力か勝負よぉっ!」
 神火のオーラを纏った燎が、周囲の野菜を焼き払いながらミノタウロスに躍り掛かった。
 2mはあろうかという特大の薙刀「紅葉嵐」を軽々と振り回し、標的の頭蓋目掛けて振り下ろす。
「グウゥッ!!」
 食事を邪魔されたミノタウロスは怒りと共に大斧を持ち上げ、薙刀を受け止める。
 そのまま一人と一匹は互いに一歩も退かぬ、壮絶な真っ向勝負にもつれ込む。
 燎が薙刀を振るえば、ミノタウロスは大斧を盾にしてガードし。ミノタウロスが角で突き掛かれば、燎は身に纏うオーラで受け止める。
「あ。姉貴が本気になった。懐かしいな、焔が生まれる前は近所のガキ大将を千切っては投げ……」
「えっ、燎お姉ちゃんそんなことしてたの?!」
 いつの間にか戦場に戻ってきていた燦が昔語りを交えた解説を挟み、焔がそれを真に受けかける。
「燦ちゃん、嘘はだぁ~め……力一杯抱きしめちゃうわよぉ」
「おっとまずい。焔、アタシ達も行くぞ!」
「う、うん、燦お姉ちゃんっ」
 にっこりと威圧感たっぷりに微笑む燎から目を逸らしつつ、妹二人も前線へ飛び出す。

「いっくよー!」
 焔は青色のドラゴン「フローレ」が変身したランスを構えると、燎がミノタウロスの正面を抑えている隙を突いて、側面から敵の脇腹を貫く。
「ガァッ!」
 苦痛に顔を歪めたミノタウロスが焔に攻撃の矛先を変え、大斧を振り下ろす。
 だが、いつの間にか戦場に張り巡らされていた鋼の糸が、それを絡め取る。
「させないぜ」
 鋼糸の主は燦。符術『力場の生成』によって空中の足場を自在に駆ける彼女は、既に戦場全域を自らのデストラップに変えている。
 鋼糸がミノタウロスの全身に絡み付き、拘束し、引き裂く。そこにすかさず燎が全力攻勢を仕掛ける。
「牛さん私と遊んでる最中に余所見はだぁ~め♪」
 防御を振り捨てて渾身の膂力で振り下ろされた紅葉嵐が、ミノタウロスの角をへし折り、頭蓋をかち割る。
 頭頂部から血飛沫を上げてよろめくミノタウロスに、焔がドラゴンランスの連続刺突で追撃する。

「グ……ガッ……ガァァァ……!」
 全身を穿たれ引き裂かれ、頭蓋を割られ。満身創痍のミノタウロスは斧を支えにして辛うじて立っている。
 そこに背後に回った燦が、天井に繋いだ鋼糸をミノタウロスの首に巻きつけ、ぐいと引く。
「ガァァァァァ……ッ!!」
 怪物の巨体が宙に浮く。弱々しくもがく獲物を背に、燦は張り詰めた鋼糸を指先でぴん、と弾き。
「――仕上げだ」
 食い込む鋼糸に頚動脈を切断され――断末魔の悲鳴さえ上げられず、宙吊りのままミノタウロスは絶命したのだった。

「ふぅ……終わったな」
 敵が息絶えたのを確認し、しゅるりと鋼糸を解いた燦。
 その背後からぬっと忍び寄る影。それは八本の尾を持つ姉なるもの。
「あ~き~ら~ちゃぁ~ん」
「あ、ちょっ、燎姉、待っ、あでででででででで!!」
 宣言どおり力一杯姉に抱きしめられた燦の悲鳴が上がる。それは真の姿と激痛耐性でも凌ぎ切れぬほどの圧倒的姉パワーであったという。
 仲良くじゃれあう姉二人を、末っ子の焔は微笑みながら見守るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『宴会をしよう』

POW   :    気合で食べ物を食べる。

SPD   :    速く食べ物を食べる。

WIZ   :    ゆっくりと食べ物を食べる。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 山賊団を壊滅させ、ミノタウロス討伐を果たした猟兵達は、アジトに溜め込まれていた食糧や金品を回収し、救出した村人達を連れて、彼らを故郷まで送り届ける。
 奪われた物資が戻り、何よりも攫われた家族や隣人が帰ってきた村では、歓喜の声で溢れ返った。

 しかし――山賊団に奪われた全てが戻ってきたわけではない。
 永遠に失われたもの、戻らない掛け替えのない時間。それらを乗り越え未来へと進むために、彼らは多くの苦難を経験することになるだろう。
 だからこそ、彼らには宴が必要なのだ。山賊の脅威が確かに去ったことを実感して、明日への糧にしてもらうために。

 まあ、小難しい理屈や将来のことは今は脇に置いておこう。
 ぱーっと騒いで、愉快に飲んで食って、思い切り楽しもう。
 メインディッシュのミノタウロスが、おいしく調理される時を待っている!!
アマータ・プリムス
さて、ここからが本番ですね
本領を発揮させていただきましょう

ミノ肉も基本は牛肉と一緒だと思いますが一応
携帯秘書装置を使い【世界知識】でミノ肉の美味しい食べ方を【情報収集】しておきましょう
「……やはり、基本は牛肉と同じですか。では」

宴会ということですし皆様で食べられる方がいいでしょう。
アルジェントムを【武器改造】で変形させ火を灯しその上に鉄板を乗せる
「さぁ、当機特製鉄板焼きです。どうぞ皆様ご賞味あれ」

ミノ肉を部位ごとに切りわけ【料理】して鉄板焼きに付け合わせの野菜もアルジェントムから出して一緒に焼きます
「では盛り上げるためにここで一曲」
最後は一曲披露すると致しましょう
明日へと進む希望の歌を


ヴィサラ・ヴァイン
ミノタウロスも無事に討伐出来ましたし、後は宴を楽しむだけ
リムもグリモア猟兵として働いてた訳だし、楽しむ権利はあるよね、誘ってみよ。ついでにちょっと頼み事があってね……リムには村人達の様子を見て来て欲しいんだ。特に山賊に攫われてた人達のね。……ありがとうって言ってくれたあの子、元気かなぁ……
私自身は目立たないように隅の方で宴を楽しみます。村人を怖がらせてはいけませんし
「……おいしい」
「報告ありがとう。リムも宴を楽しんで来なよ」
「こうして怪物は倒され、村には平和が戻りました。めでたしめでたし」
アドリブ・他の参加者との絡み・改編等歓迎
むしろ村人の方へと連れて行ってください。ヴィサラは泣いて喜びます


零落・一六八
やったー!肉ですよー!ひゃっほう!
あー、いいにおい。肉が焼ける匂いって最高ですよね!
いやー、ミノタウロスも食べればただの肉ですね!
戦わない牛はただの牛!カルビ!ミート!おいしい!
うまい肉の前では知能がさがってしまいますねぇ
ボクあれ食べてみたいんですよ、漫画肉、こういうところならひょっとしたらあるんじゃ。
あったら喜々として食べます。
ないならまぁ普通にたらふく食べます!
【大食い】もちなんでそこのところよろしくお願いします。
いくらでも食べられますよ!
あ、その肉もうまそうですね。ちょっとください。
(ぐいぐい近くの人から肉もらったりと周りに絡みつつ)
(細かいことは気にせず肉を楽しむ)

アドリブ他と絡み歓迎


レクシア・ノーレッド
さーてレクシアちゃんは調理は苦手なのでー。
大食いの時間だおらぁん!
米!お米もってきて!え?ない?じゃあパンでもいいよ!
消化ペースにだけは自信あるから、お腹いっぱいにはそうそうならないしね!

あ、もし私がお肉焼いていいなら電気で焼くよ?上手く焼けるかは知らないけどね!


ヴェイゼル・ベルマン
さーて、宴だ宴!
色々思う事も多いかもしれねぇが、"今という時間"を存分に楽しもうぜ
山賊団の討伐成功と村人達の大切なものが戻ってきた事を祝って乾杯!だな

ミノタウロスって初めて食うぜ
怪力野郎だったが、肉は柔らかいんかねぇ
シンプルに焼肉で食ってみるか

焼いた肉を前にして
おぉ、スゲー旨そう。早速いただき――
ます、と言う前に、傍らに居た小さなドラゴン焔々が素早く肉をぱくっと食べ
てめぇ!最初の一口は俺が――
焔々を睨むも、瞳を輝かせて食べる無邪気な姿に何も言えず
はぁ、と零し自分もをぱくっ
!! 旨ぇ!こりゃあ何枚でもいけちまいそうだぜ。それに、酒にも合うなぁ
グイッと酒を呷るとニッと笑い
まだまだ宴を楽しむ様子


エルス・クロウディス
さぁ、<料理>の時間だ。
久々に全力で行くぞ……!

髪が黒く、瞳が青――――

いや、そこまで全力しねえよ、戻せ戻せ。
UCは使うけど(

さて、ミノタウロスというからには牛肉なんだろう。
リムも言ってたし、おすすめはミノ、タン、ロースだったか。
やはり焼き肉がベスト……すぐに食べられるし。
臭みとりと、タンやロースは切ってそのままいけそうだな。
ミノだけは食べやすいように切れ込み入れねば。

後は並行でしゃぶしゃぶとシチューとかの鍋物、肉じゃがにメンチカツにー。
素材はあるから、夢が広がるぜ。

あ、ちゃんと野菜も食おう。なっ。

リムも食べてけよー、知らせてくれなきゃ助けられなかったんだ。
皆で楽しまなきゃな!

アドリブ・連携〇



「さて、ここからが本番ですね。本領を発揮させていただきましょう」
 宴会に料理ときて俄然気合を入れるのはアマータ。
 蒸気式タブレットの携帯秘書装置で美味しいミノタウロス肉の食べ方を検索し、準備は万端である。
「……やはり、基本は牛肉と同じですか。では」
 ガシャンガションと銀色のトランク、アルジェントムを変形させ火を灯し、その上に鉄板を置いて調理の場を整えていく。

「さぁ、料理の時間だ。久々に全力で行くぞ……!」
 一方、運ばれてきたミノタウロスを前に骸装を構えるのはエルス。
 その髪は根元から黒く染まり、瞳は青く。骸装もそれに呼応するかの如く怪しく蠢き――。
「いや、そこまで全力しねえよ。ユーベルコードは使うけど」
 セルフツッコミを入れてスゥッ、と元の姿に戻りつつ、ミノタウロスの解体を始める。
 骸装の形態を次々に変化させ、糸で縛り、大剣でぶつ切り、ナイフで皮を剥ぎ、野太刀で肉を削ぐ。
「なんだあれスゲぇ?!」
 調理の様子を見物していた者達から思わず声が上がる。
 宴会場には救出された人々や近隣の村人達が、猟兵の呼びかけに応えて続々と集まってきていた。

「おすすめはミノ、タン、ロースだったか。やはり焼き肉がベスト……すぐに食べられるし」
 手早く臭み取りを行い、タンやロースはそのまま、ミノは食べやすいよう切れ込みを入れて、エルスは解体した肉を調理担当の猟兵に配っていく。
 受け取った肉にアマータは下味付けをして手頃なサイズに切り分け、アルジェントムから出した付け合せの野菜と一緒に鉄板に並べていく。
 ほどなくすれば、食欲をそそる肉の香りが宴の会場いっぱいに漂った。
「お飲み物も用意しませんと」
 肉の焼き加減に気を配りつつ、アマータは持参した酒やジュースをカップに注ぎ、参加者達に配っていく。
 ひょいひょいと何でも出てくる彼女のトランクに、村の子供達は興味津々である。

「さーて、宴だ宴! 色々思う事も多いかもしれねぇが、"今という時間"を存分に楽しもうぜ」
 料理の準備が整ったところで、開宴の音頭を取るのはヴェイゼル。
 猟兵、村人の全員に飲み物が行き渡ったのを確認すると、ジョッキを掲げて叫ぶ。
「山賊団の討伐成功と、村人達の大切なものが戻ってきた事を祝って、乾杯!」
 乾杯!!! と、猟兵達と村人達たちの声が唱和し、宴会が始まった。

「さぁ、当機特製鉄板焼きです。どうぞ皆様ご賞味あれ」
 アマータの鉄板の前には、たちまち多くの人だかりが出来る。
 最初の一切れを手にしたのはヴェイゼル。
「おぉ、スゲー旨そう。早速いただき――」
 ます、と言う前に、ハルバードから小さなドラゴンの姿に戻った焔々が、素早くぱくっと肉をかすめ取る。
「てめぇ! 最初の一口は俺が――」
 思わず焔々を睨み付けるヴェイゼルだったが、瞳を輝かせて無邪気に肉を食べる相棒の姿を見ればそれ以上は何も言えず。
 はぁ、とため息を零しつつ、自分も焼肉をぱくり。
「!! 旨ぇ!」
 それは蕩けるように柔らかく、たっぷりと油の乗った極上の牛肉だった。元があの怪力野郎のミノタウロスの肉だとは、言われない限り分からないだろう。
「ミノタウロスって初めて食うが、こんなに旨かったんだな」
 ひょいひょいぱくぱく、と焼けた肉を次々と口に運ぶヴェイゼル。
 共に宴を囲む村人達も、一口食べればたちまち目を輝かせる。
「なんだこりゃ、めちゃくちゃうめぇ!」
「こんな美味しいお肉、初めて食べたわ!」
「ああ、こりゃあ何枚でもいけちまいそうだぜ。それに、酒にも合うなぁ」
 グイッと酒の入ったジョッキを呷るとヴェイゼルはニッと笑う。
「この中にイケる口のやつはいるか? 一緒に飲ろうぜ!」
 ジョッキ片手に彼が叫べば、村の酒飲みからおお! と掛け声が返ってくる。
 宴はまだ始まったばかり。お楽しみはこれからである。

「やったー! 肉ですよー! ひゃっほう!」
「大食いの時間だおらぁん!」
 参加者の中でも明らかに目の輝きが違うのがこの二人。一六八とレクシアである。
 調理は他の猟兵に任せ、食欲のおもむくままに食べる。食べまくる。
「いやー、ミノタウロスも食べればただの肉ですね! 戦わない牛はただの牛! カルビ! ミート! おいしい!」
 美味しさのあまり知能が低下しつつある一六八。でも美味しいから仕方ないよね、とばかりに次から次へと肉を頬張る。
「米! お米もってきて! え? ない? じゃあパンでもいいよ!」
 村人の持ち寄ったパンで肉を挟み、お手製焼肉サンドにむしゃあと噛り付くレクシア。
 食べた肉は彼女の体内に入るなり即座に消化されるので、お腹いっぱいにはそうそうならない。大食いチャレンジなら無双できそうな体質である。
「あ、その肉もうまそうですね。ちょっとください」
「いいよー。お返しにそのでっかい骨付き肉、私にもちょうだい」
「はいどうぞ!」
 焼肉サンドと引き換えに一六八が差し出したのは、ファンタジーの肉料理のある意味定番、いわゆるマンガ肉であった。
 いったい誰が調理したのだろう。まあ細かいことは気にするまい。
 底なしの食欲を誇る大食いコンビの周りには、空っぽの皿が山のように積もる。
「せっかくだから私もお肉焼かせてもらおうかなぁ。電気で焼くよ? 上手く焼けるかは知らないけどね!」
「いいですね、ボクもお手伝いしますよ! お肉ひっくり返すくらいしかできなさそうですけど!」
 果たしてちゃんと焼けるのか。まあこの二人ならちょっと焦げても普通に食べられそうだし平気だろう。
 最高に宴会をエンジョイする一六八とレクシアであった。

 そんな賑やかな宴会の様子を、隅の方で眺めている少女がいた。
 ぱくり、と肉を口にしつつ、少女――ヴィサラは村人を怖がらせないようにと一人で宴を楽しんでいた。
 そんな彼女の元にやって来たのは、グリモア猟兵のリミティア。ヴィサラに頼まれて宴会の様子を見回ってきた所だ。
「ヴィサラさん」
「あ、リム。どうだった、村の人達の様子は?」
「皆、宴会を楽しんでいます。攫われていた人達も少なくとも当初よりは元気を取り戻したようです。この宴会のムードと美味しい料理のおかげでしょう」
「そう……良かった。こうして怪物は倒され、村には平和が戻りました。めでたしめでたし、だね」
 安堵したように息を吐き、ヴィサラは微笑んだ。
「報告ありがとう。リムも宴を楽しんで来なよ」
「ヴィサラさんは来ないのですか?」
「わたしが行くと、村人を怖がらせるかもしれないし……」
「まだちゃんとお礼できていないのに、とヴィサラさんを待っている方もいるのですが」
「えっ」
 リミティアの後ろから、一人の少女が姿を見せる。山賊団のアジトで、ヴィサラが助け出した少女だ。
「あの時は私たちを助けてくれて、本当にありがとう。それに、こんな素敵な宴会も開いてくれて……あなたたちには心から感謝してるわ」
 笑顔で感謝を告げて、少女はヴィサラの手を引く。
 その反対側の手を引きながら、リミティアが告げる。
「村人の誰もが、猟兵の皆様に感謝しています。その一人であるヴィサラさんが遠慮する必要はありません」

 少女とリミティアがヴィサラの手を引いてやってきた先では、エルスが村人達に新しい料理を振舞っている所だった。
「繁盛してますねエルスさん」
「おっ、来たかリム」
 エルスの前にはしゃぶしゃぶ、シチュー、肉じゃが、メンチカツと、様々な肉料理が所狭しと並んでいる。すべて彼のお手製である。
「よくこんなに作りましたね。シチューふたつください」
「素材は沢山あるから、夢が広がるぜ。はいよ」
 エルスから受け取った皿とスプーンを、リミティアはヴィサラと少女に渡す。
 ヴィサラはおずおずとそれを受け取ると、ゆっくりとシチューを口に運び。
「……おいしい」
「ほんと! すっごくおいしい! ね!」
 ヴィサラの隣で、同じようにシチューを口にした少女が満面の笑みを浮かべている。

 と、そこで不意にバチバチバチィッ! と大きな音と光が宴会場の一角で起こる。
「あっれー、間違えたかな? 黒コゲになっちゃった」
「電力強すぎですよ! ボクまでビリッと来ました!」
 肉だった消し炭をつまんで首を傾げるレクシアに、髪の毛を逆立ててツッコむ一六八。
 一瞬何事かとどよめいた村人達の間から、次の瞬間には笑い声が上がる。
 誰もが笑顔だった。少なくともこのひと時の間、彼らの心からは恐怖も不安も、どこかに吹き飛んでいた。

「皆さん、楽しそうで何よりですね」
「……うん。そうだね」
「ヴィサラさん、泣いてますか?」
「な、泣いてないよ」
 目元をぐいと拭って、ヴィサラは笑顔でシチューを口に運ぶ。それを見たリミティアも満足げに口元を緩める。
「エルスさん、リムにもお肉ください」
「おう。リムも食べてけよー、知らせてくれなきゃ助けられなかったんだ。皆で楽しまなきゃな!」
「それがグリモア猟兵の使命ですから」
 淡々と答えつつも、肉を頬張るリミティアの表情は、どこか嬉しそうであった。

 宴の賑わいが高まる中、ふとギターの音色が会場に響く。
 見れば、そこには調理器具からイーリス・カントゥスへと得物を持ち替えたアマータがいた。
「では盛り上げるためにここで一曲」
 そう前置いて彼女が披露するのは、明日へと進む希望の歌。聴く者達に力と祝福を与えるシンフォニアの歌唱。
 ある者はその美しい歌声に聞き惚れ、ある者は手拍子や口笛でメロディを合わせ、またある者は歌声を重ねる。
 いつしかそれは未来への希望の合唱となって、宴の会場に響き渡るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

四王天・燎
【狐姉妹】で宴会

お酒を飲みつつゆっくりと食べ物を食べる
「酒池肉林とは正にこの事よねぇん♪」

メインディッシュのミノタウロスの肉を貰い焼きつつ酒の飲み干す
焔にはロース部分を焼いてあげて「あーん」をさせて食べさせる
「焔ちゃん、はい、あーん♪」
焔の頭を撫でながら食べる姿を見る

燦にはタンの部分を、逃げ出すようなら抱きしめつつ口に入れる
「燦ちゃんは好き嫌い多いと大きくなれないわよぉん♪」


肉を食べ終えたら村人達と限界まで酒を飲みまくる、用意してるお酒を全て飲み干す勢いで!

アドリブ大歓迎


四王天・焔
【狐姉妹】で参加

■心情
ふぅ、ミノタウロス撃破おめでとうだね。
やっぱり、お姉ちゃん達と一緒だと頼もしいな。
後は皆で宴会だね♪

■行動
SPD判定

ミノ、タン、ロースが美味しんだっけ?
食べてみたいな。
味付けは塩で、タンはレモン汁で食べるよ。
「んー、美味しいな。やっぱり頑張った甲斐があったってものだよ!」
お肉だけだったら喉も乾くだろうから
水筒にお茶とかも用意しておくね。
燎お姉ちゃんに、燦お姉ちゃんも、食べ過ぎには注意だよー。

燎お姉ちゃんに、あーんして食べさせてもらおうかな。
「んー、少し恥ずかしいけど、あーん」
「わぁ、とっても美味しいな♪」

燦お姉ちゃんからも勧められたら
「焔も山葵大丈夫だよー」


四王天・燦
【狐姉妹】ミノ供養

WIZで小食&偏食

姉貴が折った角が鞄からはみ出ている。
「折れた角と書いて折角だし。床の間に飾ろうかなーと」

「さいどめにゅーは油揚げと、黒蜜稲荷抹茶みたらし餡蜜と、焼き稲荷寿司を用意した」(キリ)
網の隅っこに移されてミノ肉が席巻しているだろう…。
哀しみに震えながら野菜を焼く

「あまりお肉は。ほら、好物は魔族の女の子の精気…うおおあっちいぃぃ!?」
燎姉に押し付けられて飛び上がる。
まあ、ミノさんベジタリアンだったから食べるけど。
「りあくしょん芸人じゃねーんだから、アツアツはやめれ」

山葵醤油で戴くぜ。
「大人の味だよ。焔は山葵いけるか?」
焔も大人になったものだな(しみぢみ)

ご馳走様でした



 宴が盛り上がる中で、燎、燦、焔の狐姉妹もまた、宴会を満喫していた。
「酒池肉林とは正にこの事よねぇん♪」
 メインディッシュのミノタウロスの肉を鉄板の真ん中に置いて、酒盃を傾けるのは長女の燎。
「あら、燦ちゃん、それ持って帰ってきたの?」
 ふと彼女が目に留めたのは、次女の燦の鞄からはみ出したミノタウロスの角だ。
「折れた角と書いて折角だし。床の間に飾ろうかなーと」
 なかなかにゴツい戦利品である。
「ミノ、タン、ロースが美味しんだっけ? 食べてみたいな」
 三女の焔は、鉄板の上で焼けていくお肉をキラキラした目で見つめていた。

「さいどめにゅーは油揚げと、黒蜜稲荷抹茶みたらし餡蜜と、焼き稲荷寿司を用意した」
 キリッとした表情で得意げに語る燦。しかし悲しいかな、それらは席巻するメインのミノ肉によって隅に追いやられていた。
 哀しみに震えながら野菜を焼く次女。
「お肉だけだったら喉も乾くだろうから、お茶とかも用意してあるよ。あ、燎お姉ちゃんに、燦お姉ちゃんも、食べ過ぎには注意だよー」
 そう注意しつつこぽこぽと水筒の中身をコップに注いで、姉達に手渡す焔。

 メインの焼きを担当する焼肉奉行は燎である。
「焔ちゃん、はい、あーん♪」
「んー、少し恥ずかしいけど、あーん」
 良い加減に焼けたロースを燎が口元に持っていき。ぱくっと焔がそれを口に入れると、ほのかに甘みのある脂身と柔らかな肉の食感が広がる。
「わぁ、とっても美味しいな♪」
「ふふ、よかったわぁ。燦ちゃんにはこっちのタンの部分を、はい、あーん♪」
 焔の頭を撫でながら食べる様子を見ていた燎は、燦にもお肉を差し出す。しかし偏食家の次女はそれを渋る。
「あまりお肉は。ほら、好物は魔族の女の子の精気……うおおあっちいぃぃ!?」
 ぺとっとアツアツのお肉を押し付けられて飛び上がる燦。それを見てくすくすと笑う燎。
「燦ちゃんは好き嫌い多いと大きくなれないわよぉん♪」
「りあくしょん芸人じゃねーんだから、アツアツはやめれ。まあ、ミノさんベジタリアンだったから食べるけど」
 これ以上抵抗すると抱きしめられながら口にお肉を突っ込まれる――そう悟った燦は観念して自分からお肉をぱくり。
 歯ごたえのある肉を噛み締めれば、じわっとうま味がしみ出してくる、こちらも極上の牛タンであった。

「ふふ、お姉ちゃんたち仲良いなぁ」
 姉二人のじゃれあいを眺めながら、焔は新しく焼けたお肉をいただく。
 味付けは塩で、タンはレモン汁をかけて食べるのが彼女の好みだった。
「んー、美味しいな。やっぱり頑張った甲斐があったってものだよ!」
 やっぱりお姉ちゃん達と一緒だと頼もしいな、と感慨に耽りながら舌鼓を打つ焔。
 だな、と相槌を打ちつつ、燦は山葵醤油でミノ肉を戴く。
「燦お姉ちゃん、それおいしい?」
「大人の味だよ。焔は山葵いけるか?」
「焔も山葵大丈夫だよー」
 勧められた山葵醤油つきのお肉をいただく焔。
 脂のしつこさを山葵がさっぱりと中和し、肉の味わいを引き立てている。
「焔も大人になったものだな……」
 美味しそうに頬張る妹を見て、しみぢみと呟く燦であった。

 楽しい時間はあっという間に流れ、気がつけば鉄板の上の肉はきれいに無くなっていた。
 しかし宴の時間はまだまだ終わらない。
「今日は飲むわよぉ♪」
 杯が乾く暇がない勢いで燎は酒を飲みまくる。
 気持ちのいい飲みっぷりと赤らんだ美貌に誘われて、村の酒飲み連中もやってくる。
「おう、姐さんいい飲みっぷりだねぇ! どうだい、こっちで一緒に飲ろうや!」
「いいわよぉ♪」
 酒の匂いに釣られてるんたたと楽しげに誘いに乗る燎。おそらくこの会場の酒を全て飲み干すまで、この酔いどれ妖狐は止まるまい。
「飲みすぎにも注意だよ、燎お姉ちゃーん」
「燎姉なら大丈夫だろ。ご馳走様でした」
 用意したサイドメニューも綺麗に平らげ、燦は手を合わせる。
 会場に満ちる人々の楽しげな笑い声や喧騒に耳を傾けながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(共闘可)
「ミノタウロス戦はあっさり終わっちゃったね」
それはともかく焼肉だ! リムティアさんも一緒に参加してもらうよ。

【行動】
やっぱりロースだよね。ロース。
「筋肉ムキムキだったから赤身がすごいや」
盛り付けに格闘しているフィオ姉ちゃんはほっといて
ロースを焼肉にしてドンドン平らげるよ。

ある程度満足したら、リムティアさんに「牛肉レシピ100選」で
お奨めを聞いてみるよ。
フィオ姉ちゃんに何か作ってもらって、それも美味しく頂くよ。

一杯食べてお腹満足だよ。
いつもこんな依頼だといいのにね。


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(他猟兵と連携可)
「倒した敵を食すのは気が引けるけど、何事もチャレンジね」

■作戦
お肉をグラスや皿に美しく盛り付けてインスタ映えさせる
みんなで楽しむためリミティアにも声をかける

■行動
「薔薇の花みたいになったわよ」
小一時間格闘した後、みんなに盛り付けをお披露目。
肉を花の様に盛り付けて、季節の野菜等を駆使してちょっとしたアートに仕上げる
「良い感じにできたわね」
自己満足して肉アートを写真におさめまくる。

気が済んだら、リミティアお奨めのレシピから一つを選んで
「ミノタウロスの○○焼き」といった感じで肉料理を一品仕上げて、
フォルセティやリミティアたち、村人みんなに振る舞う。



「ミノタウロス戦はあっさり終わっちゃったね」
 それはともかく焼肉だ! と肉と鉄板を前に意気込むのはフォルセティ。
「倒した敵を食すのは気が引けるけど、何事もチャレンジね」
 やるからには全力で楽しむつもりのフィオリナの手には、カメラモードの端末が握られていた。

「ただ食べるだけじゃなく、どうせなら見栄えにも拘りたいわよね」
 そう言ってフィオリナはいかに美しくお肉をグラスや皿に盛り付けるか、試行錯誤を繰り返す。
 ひととおり形になれば様々な角度から写真におさめて、写真写りが悪ければ最初からやり直し。
 肉を花の様に盛り付けて、季節の野菜等も駆使してちょっとしたアートに仕上げていく。
「薔薇の花みたいになったわよ」
 小一時間の格闘の末に完成した渾身の一作を、どうよ! とばかりにフィオリナは見せ付ける。

「(もぐもぐ)ん? フィオ姉ちゃん、終わった?(もぐもぐ)」
 ――が、弟のフォルセティはそんな姉のことを放っておいて、とっくに焼肉に舌鼓を打っていた。
「ちょっと、何勝手に食べはじめてるのよ!」
「美味しいよこのお肉。筋肉ムキムキだったから赤身がすごいや」
 フォルセティのお気に入りはロースらしく、鉄板で焼いたそばから次々に平らげていく。
 特に厚みのある霜降りのリブロースは、ほっぺが落ちるような極上の旨味であったという。

「リムは綺麗だと思いますよ、そのお肉の薔薇」
 ぽつりとフォローを入れるのはグリモア猟兵のリミティア。
「今回はお誘いいただきありがとうございます」
「ああ、いらっしゃい。そうよね、良い感じにできたわね」
 薔薇の花びらの角度をちょいちょい、と直すと、フィオリナは満足して肉アートを写真におさめまくる。
 依頼から帰ったら、きっと画像投稿アプリにアップロードする予定なのだろう。

 そこに、ロース焼肉を食べ終えて満足したフォルセティがやってくる。
「あ、リミティアさん。ちょっと聞きたいんだけど、リミティアさんにはお奨めの牛肉レシピってある?」
「リムのお奨めですか? そうですね……」
 取り出した「Sランク料理人が選んだ牛肉レシピ100選」のページを捲りながらリミティアは考える。
「これなんてどうでしょう。『ミノタウロスの包み焼き』です」
「へえ、美味しそうね。じゃあ試しに作ってみましょうか」
 写真を撮り終えて気が済んだフィオリナもそこに合流し、料理が始まる。

 材料はまず、薄めに切ったミノタウロスの肉に、新鮮な旬の野菜。
 たいへん都合の良いことに、フィオリナの作った肉アートがそのまま素材になる。
 手ごろなサイズに切った野菜を肉で包み、さらに木の皮で包んでじっくりと焼く。
 次第に周囲には美味しそうな匂いが漂い始め、近くにいた村人達も集まってくる。

「できたわよ」
 完成したミノタウロスの包み焼きを、フィオリナはフォルセティやリミティア、そして村人みんなに振る舞う。
 包みを開けば旨味が湯気となって立ち上り、一口すればアツアツの肉汁と一緒にギュッと詰まった肉と野菜の味が口いっぱいに広がる。
「美味しいよフィオ姉ちゃん!」
「ええ、とても美味しいです。フィオリナさんは料理上手ですね」
「すげぇなぁ、あのミノタウロスがこんなに美味くなるなんて」
「あんなに怖がってたのが、ちょっとバカみたいね」
 フォルセティとリミティア、村人達から口々にそんな感想が上がる。
 人々の心に刻まれていた恐怖心も、この宴を通じて大分緩和されたようだ。

 フィオリナの作った包み焼きは、あっという間に食べ尽くされる。
 その頃には会場のそこかしこでも、同じように料理が尽きたようだ。
 楽しかった宴会も、そろそろ終わりの時間らしい。

「一杯食べてお腹満足だよ。いつもこんな依頼だといいのにね」
 ぽんぽんとお腹をさすりながら、フォルセティが笑顔でそんな感想を口にする。
 彼が見渡す先には、どちらを向いても村人達の笑顔があった。
 人々を脅かしていた怪物は、彼らの糧となり明日を生きるための力になった。
 きっともう、彼らは大丈夫だ。

 かくして猟兵は山賊とミノタウロスの脅威から人々を救い、宴の舞台を後にする。
 この日の糧はきっと彼らにとっても、次の戦いを乗り越える力になることだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月02日


挿絵イラスト