【アルバイト】“防衛戦で暴れたカルトの残党”へ潜入せよ
●国家の公務
希島の首都である商業地区希之都、その中央に聳える司令塔は、島の中枢部だけあり特別な許可を得た者しか入ることができない。
そこに常駐するスーパーコンピューターであり統括責任者、キジマ・プロトコルの前に、アレクサンドラ・ヒュンディン(狗孤鈍狼・f25572)は呼び出されていた。
アレクサンドラの手にはキジマが出力したデータをプリントアウトした紙。そこには5月に起きた防衛戦に関する情報が書かれていた。
それに関連するある団体への対処を命じるため、キジマはアレクサンドラをここに招聘していた。
「……以上である。よろしく頼むぞ」
「はい、分かりました……」
説明と共に信頼できる外部のものを雇う事を含めた各種許可を受けたアレクサンドラ。
そのまま作戦に移ろうとするが、一つ資料を見ても分からなかったことをキジマに質問する。
「……ちなみにこれ、グループ名は何なんですか?」
「書いてある通りだ」
「え……?」
「だからそこにある通りの名を名乗っている」
「……」
なぜか微妙な表情になるアレクサンドラ。
「……まあ言いたいことは分かる。つまりはそういう連中なのだ。然るべく対処して欲しい」
「はい……」
微妙な表情のままアレクサンドラは司令部を退出。必要な人手を集めるべく準備を始めるのであった。
●秘密のお仕事
「……というわけで皆さん、お仕事の時間です……」
場所は変わって商業区内の一角の、こちらは正しく申請すれば誰でも使える貸し会議室。集まった者たちの前に立つアレクサンドラ。その後ろには先ほどキジマから渡された資料が貼られたボードがある。
「皆さん、先月発生した防衛戦は覚えていますでしょうか。それに関連して、ある集団が犯罪行為を働こうとしています。皆さんには、その組織に潜入して調査、場合によっては逮捕や解体を行っていただきたく思います」
先月の希島での大規模な戦乱。それは希人や猟兵の活躍によって鎮圧されたが、一つの事件から連鎖して様々な問題が起きてしまうのはどこも変わらぬ問題らしい。
「で、対処して欲しい相手ですが……『防衛戦で暴れたカルトの残党』です」
希島各所で暴れたカルト連合。いずれも鎮圧、撃破されたはずだがまだ生き残りがいたのかと集まった者たちがざわつく。
「あ……これ、団体の名前です。カルトは基本鎮圧されてます。別に本当に残党なわけじゃありません。ほらここ……」
無表情にアレクサンドラが後ろに貼られた資料を指すと、そこには確かに『直接の所属歴はなし』と書かれている。
「先の防衛戦の結果、希島に新たな種族やジョブの方が増えました。ただそれが皆善人というわけではなく、一部の人が防衛戦の続きをやりたいみたいな悪ノリで、結託して騒ぎを起こすことを計画しているみたいなのです……」
そんなノリで騒がれては、大多数の善良な該当種族とジョブの者にとってはたまったものではない。
「具体的に何をやろうとしているかというと……工業地区で機械に悪戯したり、商業地区で盗撮とかしたり、住居地区でカフェで食い逃げしたり……まあ、そういう軽犯罪とかです……」
つまり防衛戦でカルトがやったことを物凄ーくグレードダウンさせたことを計画しているらしい。
これもう普通に警察に任せていいんじゃね? という空気になるが、そうはいかないとアレクサンドラは言う。
「先も言いました通り、この集団はサキュバスや悪霊、ナイトメア適合者など先のカルトの反乱の結果この希島に移住したり、眠っていた力が覚醒などした方々です。あまり大っぴらに摘発してしまうと、他のそれらの種族やジョブの方々にいらない風評被害が出てしまいかねません……」
たとえ他の世界ではよく知られた力であっても、希島においては見慣れぬもの。まだよく知られていない所にこんな騒ぎが起きてはあらぬ噂も立ってしまうかもしれない。
「というわけで皆さんには、こっそりこの団体に潜入し、調査、場合によっては構成員の確保を行っていただきたくおもいます。彼らは現在唯一事件の起きなかった自然地区にアジトを構え、そこで日々バーベキューや川遊びをしつつ機を窺っています」
それはひょっとして遊んでいるだけではないだろうか。
「正直、この組織自体が行き過ぎた悪い遊びの延長で組織されたようなものですので……なのでその中に忍び込んだり、参加希望者の振りをして混ざったりして情報や物証を集めて欲しいのです。後は皆さんが持ち帰った情報を元に、島の中央部で具体的な対策を講じます」
中心人物くらいは逮捕されるかもしれないが、恐らくそんな血生臭い対策をとることはないだろうとアレクサンドラは言う。だが中央部、という言葉に反応する者がいたのを見て、彼女はようやく気付く。
「あ、はい、そうです。これ、公的な依頼です。アルバイト代も出ます」
別世界で出しているお気楽依頼のノリで話していたので、そうとは気づかなかった者も多かったのだろう。
急に能力を持った者に対しての教育、対応プログラム作成のサンプルにするなど、今後またあるだろう異能者の増加に備えるという意味で島統括部にも彼らを秘密裏に調査、鎮圧するメリットはあるのかもしれない。
「万一喧嘩になっても皆さんが後れを取るような相手ではありません……が、今回の目的はあくまで潜入調査です。秘密裏にお願いします。ちょっと変わったアルバイトと思って、どうか皆さん、よろしくお願いします……」
アレクサンドラはそう言って、集団が住むアジトの場所を示した地図を配るのであった。
鳴声海矢
注:このシナリオは、【アルバイト】の共通題名で括られるシナリオソースのシリーズです。
こんにちは、鳴声海矢です。
今回は自然地区にアジトを構える軽犯罪組織へのスパイ活動を行っていただきます。
『防衛戦で暴れたカルトの残党』を名乗る組織ですが、5月に現れたカルト連合とは直接の関係はありません。
その影響でちょっと能力に目覚めたり希島に移住してきた者たちが、覚醒ハイで変な悪だくみをしているだけの集団です。
普段は自然地区でアウトドアしつつ計画を練っているので、そこに潜り込んで情報を探ってください。
こんなノリなので構成員は子供、若者が多いですが、もしかしたらちょっと青春を取り戻しちゃったいい年の人も混ざっているかもしれません。ご自由に設定してください。
構成員は防衛戦で加入したもの及び住居地区で暴れていた以下の種族、ジョブのいずれかの能力を持っています。
『サキュバス
ゾンビハンター
フランケンシュタインの花嫁
ナイトメア適合者
カースブレイド
悪霊
デッドマン』
ただし、いずれも弱いです。希人や猟兵とは比べるべくもありません。
今回の能力値行動は以下の通り。
POW:構成員をこっそり捕まえて締め上げる。
SPD:見つからないよう忍び込んで情報や証拠品を集める。
WIZ:参加者の振りをして組織に混ざり情報を聞き出す。
あくまで参考程度ですので、やりたいようにやってください。
ギャグ路線のライトな依頼ですので、無茶な作戦でも結構通じたりします。
ただ目的はあくまで情報収集ですので、いきなり大暴れして完全制圧とかはNGです。
アルバイトなのでバイト代はでます……が、具体的にアイテム発行などはできません。RPの一環としてお楽しみください。
それでは、プレイングをお待ちしています。
第1章 日常
『プレイング』
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POW : 肉体や気合で挑戦できる行動
SPD : 速さや技量で挑戦できる行動
WIZ : 魔力や賢さで挑戦できる行動
イラスト:YoNa
👑11
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
希島自然地区。先の防衛戦で唯一カルトの侵攻を免れたその場所に屯する怪しい集団。
ある者は異形の剣を持ち、ある者は動く死体の傍に寄り添い、またある者はその場にいるだけで妖しい香気を放っている。
彼らこそ先月の防衛戦の結果新たに目覚めた力に溺れ、悪の道に走った者たち。その名は『防衛戦で暴れたカルトの残党』。
そう、覚醒したばかり。なのに残党。
それもそのはず、彼らは先のカルトとは基本何の関係もない。防衛戦の結果覚醒した力でハイになり、ノリで後継者っぽい振りをして軽犯罪を企てるしょーもない集団だ。
当然本当に力ある者が本気を出せば討伐するのは容易い。だが希島にとっては彼らの種族やジョブは現れたばかりで情報の少ないもの。最初に目立ったのが犯罪集団とあっては数多くの善良なものまでいらない悪印象を抱かれかねない。
とりあえず、彼らは今は自然地区をアジトとし、日々|生贄の死肉《バーべーキュー》を貪り|地獄の業火《キャンプファイヤー》の前で舞い踊り結束を高めている。
具体的な行動を起こす前に集合の経緯や具体的な組織規模、中心人物など各種情報を調べ、秘密裏に制圧作戦を練るための時間はあるだろう。
さあ、潜入捜査の始まりだ。
シモーヌ・イルネージュ
防衛戦がまだやりたいないとは物好きな連中がいるものだね。
結果的には希島の圧勝だったから、暴れ足りないということかな。
アタシは十分だったけど、乗り遅れた連中もいるんだろうね。
でも、これで他の種族にも迷惑がかかるのはいただけないね。
アルバイト受けるよ。
せっかくだから、アウトドアして肉焼きつつ、使い魔『サテリット』やサイバーアイを駆使して【情報収集】してもらえば、構成員のデータは集められるだろう。
あとはこんなライトな組織だけど、ボスとかいるのかね?
そのあたりも確認してみようか。
潜入調査と言っても、焼肉パーティみたいでいいね。
自然地区の中潜む犯罪組織。その目的は、五月に行われた防衛戦のような騒動をまた起こすことだという。
「防衛戦がまだやりたいないとは物好きな連中がいるものだね」
シモーヌ・イルネージュ(月影の戦士・f38176)はその目的に呆れ気味にそう感想を述べた。
「結果的には希島の圧勝だったから、暴れ足りないということかな。アタシは十分だったけど、乗り遅れた連中もいるんだろうね」
シモーヌ自身を始めとする希人や猟兵の活躍により、全てのカルトは鎮圧されどの地区にも大きな被害は出ずに済んだ。それは全く持って喜ばしいことではあるのだが、その騒動に直接かかわらなかった者からすれば物足りなさを感じたり、関わる前に終わってしまったというところもあるのかもしれない。防衛戦の結果として自分たちに関連する力が備わったのならなおのことだ。
そんな無責任な連中だが、それ故に自分たちの行動が無関係な者にどんな悪影響を及ぼすかなどきちんと考えてはいないのだろう。
「でも、これで他の種族にも迷惑がかかるのはいただけないね。アルバイト受けるよ」
他の覚醒者や移住者にいらぬ悪評を立たせぬため、シモーヌは集団へと潜り込んだ。
そんな彼女が何を行っているのかというと。
「肉は正義。よく分かってるじゃないか」
集団が毎日行っているというアウトドアに参加していた。そもそも発足して一カ月足らずの組織なため、構成員同士でも初対面のものばかり。知らぬ顔が混ざってきても何も疑問に思うことなく新人として迎え入れてしまうのだ。
さらに異能者としても目覚めたての知識不足と合って、どんな行動をしてもそれが実は違うジョブの者だとは気づかれない。
肉を焼きつつ使い魔を周囲に走らせたり、自身の眼球に内蔵された『サイバーアイ』を光らせても能力自慢をしている程度にしか取られず怪しまれることもなかった。
「へー、何それ、邪眼ってやつ?」
「ん、まあ、ちょっと違うけどね」
「ふーん。うちは目じゃなくて腕がさー……」
適当に返せば一緒に肉を焼いていた相手が自分の異能を自慢してくる。丁度いいとそれをサイバーアイで検分してみるが、確かに能力は本物だがレベルとしてはまさに覚醒直後、駆けだしもいい所だ。希人や猟兵はもちろん、実際暴れていたカルトの連中とも比べ物にもならないだろう。
では周囲はどうかと使い魔『サテリット』と死角を共有してみれば。
「あー、カラス、カラスだー」
「これ食べるー?」
子どもたちに囲まれ可愛がられていた。年齢にすれば学園に通い始めるかどうかという程度の幼子たち。無邪気にサテリットに肉を与えてくる姿には、犯罪に加担するような邪悪さは感じられない。
「この子も生き返らせてもらったのかな?」
「体ある? お肉食べられるよね?」
だが、普通の子どもから出てくるはずもない発言もある辺りは、やはりこの子らも相応の理由あってここにいるのだと思わされる。その発言をした少女の傍らに屈む猫は毛皮が破れ骨が見えているし、肉を出して来る少年はよく見ると姿が朧げで向こうの景色が透けて見えていた。
恐らくフランケンシュタインの花嫁や悪霊だろう。どうやら能力持ちで、かつそれを深刻に考えていないメンバーが多いというのは間違いない所のようだ。
そう考えていると、シモーヌ本人の方にも声がかかった。
「はい、焼けたよー」
一緒に肉を焼いていた女が皿に盛った肉を差し出して来る。それを受け取り頂けば、やはり毎日やっているというだけあって焼き加減は抜群。
結局どこか悪さを感じきれないこんな集団、シモーヌは一つ疑問を投げてみる。
「アタシも噂聞いてきちゃっただけなんだけど、ここってボスとかいるの?」
相手に合わせた何も考えていないノリを装いつつ聞いてみれば、あっさりと相手は答えた。
「あー、キョーソ君のこと? うん、今日は川の方に行くって言ってたよ」
教祖、いかにもカルトの残党が名乗りそうな肩書だ。だが彼女の言葉に崇拝や畏敬の感情は一切感じられない。
君、ということは男性、それもある程度以上には若い年齢だと思われる。その辺りをもう少しつついてみるが、相手もやはり詳しい事情は知らないのか重要そうな情報はもう出てこない。
これ以上はここからは情報は得られなさそうと判断したシモーヌは、ならばと目の前にあるもう一つの目的に集中することにする。
「焼肉パーティみたいでいいね」
潜入捜査と言っても。その言葉は肉と一緒に飲み込みつつ、シモーヌは集団の実態を見聞するのであった。
大成功
🔵🔵🔵
コニー・バクスター
「ふむ? 今回は謎の組織に潜入調査だね?
キャバリアを悪用する噂も聞いたコニーは捨て置けないのだ」
という訳で、コニーがスパイするよ☆
「自然地区でBBQねぇ?
……あ、これ、もし良かったらどうぞ? 差し入れだよ☆」
コニーは件の集団がBBQする所で近寄る。
ルネ・カフェ・メイトの箱を持って彼らに分け与える。
お菓子で買収して情報を取るのだ。
「へぇ? キャバリア部隊で希島を落とすんだ?
あのさ、コニーもキャバリア乗りだから作戦に参加していい?」
コニーは希島国公認のキャバリア免許証を見せて信頼を買う。
だが、そこでコニーが見たものは……。
玩具のラジコンで襲撃だと!? うん、色んな意味で報告だ。
「ふむ? 今回は謎の組織に潜入調査だね? キャバリアを悪用する噂も聞いたコニーは捨て置けないのだ」
続いて集団への潜入を試みるのはコニー・バクスター(ガンスリンガー・ラビット・ガール・f36434)。
もし彼らがキャバリアを所持しているとあれば、それは自身も含めたキャバリア乗りに対しても悪評を齎しかねない。これは他人事ではないと、彼女はその辺りの調査を重点的に行うべく調査に参加した。
「という訳で、コニーがスパイするよ☆」
そんな勢い込んで(?)やってきた自然地区では今日も集団が絶賛バーベキュー中。よく飽きないとも思うが、あるいは全員参加ではなく日々入れ替わりでやりたいものだけがやっているのかもしれない。
「自然地区でBBQねぇ? ……あ、これ、もし良かったらどうぞ? 差し入れだよ☆」
そう考えれば組織の規模は意外と大きいのかもしれないとも思いつつ、コニーは差し入れ持参で集団の中に入っていった。
そんな突然の来訪者を、バーベキュー中の構成員たちは何の疑問もなく受け入れる。
「あ、どーもー。これは何?」
「カフェ特性のお菓子だよ」
ルネ・カフェ特性『ルネ・カフェ・メイト』を箱で渡すと、何かを思い当たった顔になるその構成員。
「あ、知ってるー。カフェってあれでしょ、確かゾンビが出てきたとこ」
ルネ・カフェは防衛戦の折、ゾンビによる襲撃を受けていた。もちろんそれも希人たちの活躍により撃退されているのだが、やはり事件の現場となっただけあり期せずして知名度は上がってしまったようだ。
「色々味があるんだ。あ、これおいしー」
ルネ・カフェ・メイトはチョコやフルーツなど様々な味のあるバランス栄養食。いかに楽しいバーベキューと言えど肉ばかりでは飽きが来るのか、思い思いに好きな味を取って食べていく面々。
「やっぱ狙いに行くだけあるね、生き返りそうだわー」
もちろんゾンビたちも別にこれ狙いで来たわけではない……のだが、どうやら目の前の相手もその時のゾンビと同じデッドマンらしい。
「上手くいけばこのお菓子食べ放題ってこと? やる気出てきた!」
菓子で懐柔という作戦は成功したが、それによって期せずしてやる気を出してしまった構成員。この程度の事で意欲を出すのはそれだけ単純なのか、あるいは悪事を行うことへの心のハードルが低いのか。
その辺りを探るべく、コニーはもう少しつついて話を引き出してみる。
「それはいいけどさ、どうやってやるつもり? 前のゾンビ負けちゃったじゃない?」
「それは勿論考えてるさ。キャバリアを使うんだ」
キャバリア。狙っていたワードがついに出た。さらに情報を引き出すため、コニーはより深く突っ込んでいく。
「へぇ? キャバリア部隊で希島を落とすんだ? あのさ、コニーもキャバリア乗りだから作戦に参加していい?」
希島国公認のキャバリア免許証を見せるコニー。それを見た途端、話していた相手も驚いた顔になる。
「え、マジで……すごいな、初めて見た! もちろん歓迎だよ」
キャバリア使用を宣言しているくせに公認免許証を初めて見るとは、無免許でキャバリアを乗り回していたのだろうか。それはそれで許しがたいと思いつつ、キャバリア乗りなら必ず食いつくだろう話題をさらに振ることにする。
「それでさ、そっちはどんなキャバリアを持ってるの?」
「あ、うん、そうだね、実際見てもらった方が早いかな……こっちだよ」
そう言ってバーベキュー会場から離れていく自称キャバリア使い。それに伴ってついていった先でコニーが見たものとは……
「これがうちの『キャバリア』さ」
そこにあったのは整然と並べられた……
「玩具のラジコンで襲撃だと!?」
10分の1スケールのラジコンキャバリアであった。
「いやこれ性能いいんだよ。見てよこの超稼働。本物と同じフレームを使った超駆動に目の部分には実際に見える小型カメラ。これならカフェに入って箱ごとお菓子を盗み出すくらい訳ないさ!」
どうやら住居地区を制圧してカフェを乗っ取るとかではなく、こっそりこれに忍び込ませてほしいものを盗んでいくつもりだったようだ。だが相手の語りはかなり熱い。どうやらこのデッドマン、免許取得前に死んだ生粋のラジコンオタクらしい。
何というかしょぼい。こいつらは本当に悪乗りで悪事を働こうとしているのだと、コニーは改めて認識した。
(うん、色んな意味で報告だ)
上に上げなければならない色々な情報を内心で纏めるコニーの前で、相手の『キャバリア自慢』は続くのであった。
大成功
🔵🔵🔵
イリスフィーナ・シェフィールド
残党でないのに残党とは何を考えているんでしょう。
とりあえず潜入してみましょうか……サキュバスを装って。
見た目に差異ないですし指定コードを使いやすそうです。
……接触しないといけないのでそういうこと好きなのか思われそうですが。
目的達成のためにしかたなくなのですわっ。
取り敢えず目立たないよう行動して上場収集に勤めます。
実際の規模とか日頃の行動とか幹部とかリーダーの有無とか。
コードを使って記憶をこっそり覗いたり。
上手くいくと良いのですけど。
(どう取り繕ってもお嬢様が抜けないので容姿も相まって悪目立ちするでしょう。本人は全然そこに気づきませんが、バレそうなら誘惑とかすれば誤魔化せるかしらと考えてます)
犯罪組織『防衛戦で暴れたカルトの残党』は、その名が示す通り5月の防衛戦で暴れたカルトの残党……ではない。ただそんな名前を語っているだけの、何の関係もない集団である。
「残党でないのに残党とは何を考えているんでしょう」
その謎思考に呆れつつ、イリスフィーナ・シェフィールド(相互扶助のスーパーヒロイン・f39772)は組織への潜入を試みる。
「すみません、わたくしサキュバスなのですけど、ここはそう言った方々の集いもあると聞いて……」
件の防衛戦で希島の一員となった種族であるサキュバス。それを装ってイリスフィーナは集団へと接触した。
(……接触しないといけないのでそういうこと好きなのか思われそうですが。目的達成のためにしかたなくなのですわっ)
偽る対象の中からサキュバスを選んだことに対する理由付け……というか言い訳を心で呟くイリスフィーナ。だがその魅力的な容貌とサキュバス自体が人間に近い容姿の種族ということもあり、違和感なく溶け込むことには成功していた。
「……で、具体的にはどういうことをしていますの?」
集まっていた男にそっと身を寄せ、話を聞いてみる。
「お、おお!? そ、そうだな、やっぱりそれぞれの能力に合わせ役目を割り振って、出来る限りのことをやるって言うか……」
それに対象の男はうろたえながらも答えを返す。だがこの程度はある種どんな組織でも当り前の事。もう少し具体的な話を知るべく、男にさらに物理的にも詰め寄ってみる。
「例えば、あなたはどのようなことを?」
「お、俺は夜……ホテル街とかに忍び込んで、こっそり夢の中に入って嫌な夢を見せてやるとか、そんな感じの精神攻撃だな……」
相手はナイトメア適合者だろうが、しかしやることがセコい。そんな感想は表に出さず、そのままイリスフィーナは相手から情報をさらに搾り出す。
「そう……そう言った役目はどなたが決めていますの? やはりリーダーが? それとも幹部が?」
「あ、ああ……キョーソの奴が、能力見て何ができるか決めてるぜ。幹部は……名乗りたい役職あれば勝手に名乗っていいとか言ってたな。ちなみに俺、安眠推進委員長な。夜寝苦しかったら言ってくれ」
完全にキャンプ用の役割である。この男も悪事の方は遊びのついでなのか、あるいは戦力として期待されていないのか。
ともあれやはりその教祖なる者がこの集団の中心だろう。他人の能力を確認し役割を振れるということは、曲がりなりにも能力に対する知識やリーダーシップじみたものはあるのかもしれない。
具体的にはどんなやつなのか……それを確認するため、イリスフィーナは相手の前に置いてあった菓子を取る振りをしつつ、相手の手が自分の素肌に触れるように身を寄せた。
「ちょこっと頂きますわ、ごめんあそばせ」
そういいながら【スティール・メモリー】を発動、イリスフィーナは男からその記憶を盗み取る。
見えたのはまだ若い男。いかにもそれらしい黒いフードとマントを付けているが、その中身は割かしどこにでもいそうなごく普通の若者だ。
男は周囲に集まった者の話を順に聞き、何かしらアドバイスのようなものを与えている。集団のリーダーと言うことを考えれば、籠絡や洗脳のようなものだろうか。
そして記憶の持ち主であるこのナイトメア適合者の男にはというと。
『味方を安眠させるのも、気に入らない奴に悪夢を見せるのも自由自在ということだ……最近暑くて寝られないという仲間が増えてるから丁度良かった。作戦までは練習がてら仲間の夜を守ってくれ』
一応、言っていることはまともである。ただ作戦の参加を前提にしているあたり、やはり構成員に対する指示のようなものもあるのだろう。最もその作戦は最初に彼自身が語ったようなしょうもないものなのだが。
ともあれ、ここから取れる情報はとった。あとは退散するばかりとイリスフィーナは男から離れようとする。
「色々お教えくださいましてありがとうございました。感謝いたしますわ」
その前に情報を貰ったのだからと、深く一礼までして丁寧にお礼する。
「え、あ、ああ……ご丁寧にどうも。なんつーか、あんた随分礼儀正しいんだな」
イリスフィーナ自身はごく普通の事をしただけのつもりだったのだが、隠しきれない育ちの良さが出てしまったのだろう。これでは怪しまれてしまうかもしれないと、急ぎ誤魔化しにかかる。
「さ、サキュバスですから……殿方にはどうしてもいい印象を持たせようとしてしまいますのよ」
誘惑して籠絡すればなんとかなると、再び男に触れて体を寄せるイリスフィーナ。そのあまりの『サキュバス』ぶりに、男がまたうろたえる。
「そ、そういうもんなのか? いや、俺は有り難いけど……うん、すごいな、サキュバス……」
思いの外|初心《うぶ》なのかすっかり誤魔化されている男。そのまま育ちの良さを隠す『サキュバス』ぶりを見せつけつつ、イリスフィーナはその場を切り抜けるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ベルカ・スノードロップ
サキュバスの子供(女の子)を、こっそりと捕まえて色々と聞きだすことにします
『締め上げる』なんてことはしません
『子供に好かれる』『女性に好かれる』性質は活かします
私からは、サキュバスの子供(女子)にとって『おいしそうな匂い』がしているでしょうからね
《春の風》をこっそりと、使用しつつ【誘惑】して、【言いくるめ】ながら情報を聞き出しちゃいます
なんだかんだで『ワルいこと』(悪戯レベル)をしようとしていたサキュバス(の子供(女子))のグループが
みんな集まってきてしまったみたいです
サキュバスに目覚めた子達の中に見知った顔を見つけてしまいます
事前の健康診断の時に、私の『検査』を手伝ってくれた子達です
(あ。コレ、バレたってやつですね)
少女達に手を取られて(いつぞやのVIPルームへ)連行されます
その間、別の少女が連絡を取り合っています
どうやら、いくつか部隊を分けていたようで
『作戦変更、プランB』と集合をかけている様子
彼女達の『計画』は、元々私を悦ばせるサプライズ計画だったとのことで
いったい何を……?
森林地区にアジトを構える『防衛戦で暴れたカルトの残党』。どういう経緯か、そこには意外なほどに様々な種類の覚醒者が集まっていた。
ベルカ・スノードロップ(【中将】少女を愛に染め救済せし夜の王・f10622)はその中でも、自身の『適性』に合致した種類の構成員を捕まえようと潜入していた。
この組織は急ごしらえな上人数が存外多く、構成員同士でもお互いの顔や名前を完全に把握し切っているわけではない。それ故に、単独行動中の構成員をこっそり捕まえて尋問してしまってもバレるリスクは小さかった。
しかし、ベルカは文字通りにはそれをするつもりはなかった。
「私からは、サキュバスの子供(女子)にとって『おいしそうな匂い』がしているでしょうからね」
何しろ彼は黙っていても幼い少女たちを誘惑、発情させてしまう身だ。それをこっそり【春の風】に乗せて流せば、後は彼の好みの幼子ばかりが釣り出されてくるはず。
はたして、ベルカを囲むように幼い少女たちが集まって来た。
「こんにちはー」
「お兄ちゃんもざんとーの人ー?」
年齢は学園に通い始めるかどうかの少女。だがその服装は鼠径部まで出したホットパンツや紐をずらし平らな胸を出したランニングシャツなど、異様なまでにコケティッシュだ。
「あなた方もそうなんですか? 何か証拠は?」
「あるよあるよ! ほらほら、見て見てー」
ベルカの言葉にあっさり乗ってスクール水着姿の少女が尻を突き出すと、そこには尻の上あたりに空いた穴からでた蛇のような形の尻尾がのたうっていた。他の少女達も八重歯をのぞかせたり蝙蝠の羽根を背中から出したりと、異形の形質を得意げに見せつけてくる。
「皆はサキュバスなんですね。どうしてここにいるんですか?」
サキュバスは希島では防衛線を機に移住、覚醒した種族。幼いながらその特徴を捉え相応な行動をとれている彼女たちにどこでそれを覚えたかと聞いてみれば。
「あのねー、さっちゃんが誘ってくれたの」
「きょーそのおにーちゃんがサキュバスの遊び方教えてくれるから来ないかって」
「サキュバスはお腹とかお尻見せれば悪戯してもいーんだって!」
他の希人の捜査でも出た教祖の存在。だがそれはそれとして、彼女たち幼サキュバス部隊にもリーダーらしき存在がいるらしい。
「さっちゃんって誰ですか?」
「えっとねー……あ、きたー」
ベルカの後ろに、またも彼に誘惑されて来た誰かを見つけた少女。その視線を追って振り返れば。
「え、あ……」
見知った少女たち。それは春前、学園主催の健康診断でベルカの『検査』を手伝った少女達だった。その中でも真ん中にいた一見勝気そうな少女が顔を真っ赤にしてベルカを見ていた。
「ご、ご主人さ……な、なんであなたここにいるのよ!」
「えー、別にいーじゃん。どーせ呼びに行くつもりだったしー」
「絶対ご主人様専用サキュバスになるってさっちゃんがボクたち誘ったんだよー」
両隣にいる大きな菓子袋を抱えた少女と、一際小柄な少女の容赦ないネタばらし。どうやら中央の少女がサキュバスに覚醒したため、ベルカを誘惑するべく他の覚醒少女や能力のない友人まで巻き込んでここに来たらしい。
その一方で、ベルカもある意味作戦の失敗を悟る。
(あ。コレ、バレたってやつですね)
顔見知りと会ってしまっては潜入としては失敗だ。だが、それをどうこう言う前に少女たちがベルカを取り囲んで捕まえる。
「えーと、すぱしせつ? おっきなお風呂に行くんだっけ?」
「あの犬のおねーちゃんにここの臭い嗅がせれば入れてくれるんだよね」
向かう先はどうやら商業地区にあるスパ施設。そこの同じ『種』のついた者の証を見せれば入れる部屋にベルカを連れていくつもりらしい。
「あーもう、どーしてこーなるのよ! サプライズがだいなしじゃない!」
さっちゃんことリーダーサキュバスが半泣きで叫んでいる。どうやらここで学んだサキュバス能力で、ベルカに何かしらサプライズを企んでいたらしい。
「いえいえ、十分驚きました。ありがとうございます」
さっちゃんの頭を笑って撫でると、さらに顔を赤くして俯くさっちゃん。そしてそのまま他のサキュバス幼女と共に、商業地区へ向かうベルカ。
「作戦変更、プランB」
その後ろで、小柄な少女がどこかにこそこそ連絡している。どうやら分けていた部隊に集合をかけているようだ。この子は未覚醒のはずだが、サキュバスたちよりよっぽど本格的な『悪戯』を指揮しているあたり彼女も何か秘めた才能でもあるのだろうか。あるいはひたすら菓子を食べながら能天気に歩いているもう一人もまた。
(彼女達の『計画』は、元々私を悦ばせるサプライズ計画だったとのことで……いったい何を……?)
既に籠絡済みの淫魔幼女たちが如何な『悪戯』を企んでいたのか。その姿を見ながら、ベルカは彼女たちの『計画』にあえて嵌りに行くのであった。
大成功
🔵🔵🔵
篁・綾
あどりぶ歓迎、WIZ分野にて
際どめの丈の改造セーラー服でエントリー。下着は黒。
…別に正当性の主張とかする気もないのに、後継を名乗って何がしたいのかしら?
何か利益があるとも思えないのだけれど。
まぁ、カースブレイドとでも思い込ませて(【誘惑】して接触した相手を【催眠術】にかけて適当に騙し)、紛れ込みましょう。
…まぁ見た目刀でも【捕食】出来るし問題ないでしょう。たぶん。
ダメならUCも使ってだまくらかすわ。
【催眠術】も使いつつ、いい塩梅に【情報収集】しましょう。
事が済んだら夜の【闇に紛れ】離脱を。
(ただし、誘惑し引っ掛けた為、欲望のまま思い切り下着等を盗撮され、全方位的に詳細不明の盗撮映像が誕生する)
覚醒者を集めて小規模犯罪を企てる『防衛戦で暴れたカルトの残党』。こんな名前でありながら、彼らは5月の防衛戦で暴れたカルト達とは何の関係もなかった。
「……別に正当性の主張とかする気もないのに、後継を名乗って何がしたいのかしら? 何か利益があるとも思えないのだけれど」
その謎の行動に、篁・綾(幽世の門に咲く桜・f02755)も首をかしげるばかりだ。
そんな彼女の格好は際どめの丈の改造セーラー服。そこから隙あらば見えそうになる下着の色は黒と、実に扇情的なものだ。
だが、その手にはサムライブレイド『彼岸桜』を隠すこともなく携えている。その状態で、綾は構成員に案内を受け自然地区の川辺へとやってきていた。
「今日はここでキャンプファイヤーをする予定なんだよ」
案内してきた男はどこか虚ろな目をしながらそう言った。手にした刀に驚いた彼を【徨桜狂花】を含めて催眠、誘惑し、カースブレイドだと思い込ませた状態でここまで案内させたのだ。
「ああ、そう……それで、私は何をすればいいの?」
「あ、今日やることは大体終わってるから、一緒にダンスでもしてくれれば……」
「いやそうじゃなくて」
レジャー方面での役目を振られたことに呆れつつ、組織の内情を少しでも知ろうと質問をしていく綾。
「そうか、カースブレイドなら……そうだな、食いたいものを食えばいいんじゃないか。人の多い所なら食い放題だろう」
カースブレイドは剣に生物を『餌』として食わせることができるし、それをしなければ生きていけない。そのことを知っているらしい男に、綾はさらによって話を聞く。
「そう……確かにね」
「丁度、同じような仲間がいるから組んで街に出るといい。安くてごった返してるようなところなら、誰がやったかもわかりゃしない。だから……」
人ごみに紛れて人を喰らうのか。聞いていた以上に悪質な集団ではないかと、綾は少し真剣な表情になる。そして。
「人の席の飯をすれ違いざまに食ってしまえ」
その表情は一瞬で崩された。
「……そ、そう……」
やっぱりセコい。だが男は気にせず話を続けていく。
「気にすることないさ。力があるなら使わなきゃ損だ。抑え込んでもいいことはない。自分が苦しむだけだ」
一応、活動理念のようなものはあったらしい。異能とはつまり異質な能力。目覚めてしまったからには普通の生き方は出来ないという考え方がやや斜め上というか斜め下に暴走している感じなのかもしれない。
その話を聞いたところで、もう一つ綾は確認を取ることにする。
「ところで……カルトの残党って本当なの?」
本当ではないのは知っている。だがそれならばなぜこんな名を名乗っているのか。
「あ、いや……実は違うんだ。ただ、あいつらのお陰でこの力がついたり、生き返れた人もいるし、そのお礼とか、あとはネームバリューをちょっと借りる的な? それから詰められちゃったら『実は違うんです!』みたいなこと言って土下座すれば……」
犯罪集団の名を騙るということを軽く考えての行動だったようだ。
結局はある種最初に聞いていた情報の補強。深く考えないでノリと勢いで行動しているだけ、ということだ。
だが最後に一つ、新たに湧いた疑問。
「随分詳しいけど、あなたもしかして……」
「おーい、キョーソくーん」
別方向からかかる声。それを聞き、催眠状態が晴れたようにそちらに顔を向ける男。
「何やってんのよ、火付けはボスの仕事じゃん」
「え、あ……済まない、ちょっと新入りを案内して……そう、俺がボスの|京祖《キョウソ》。|京祖《キョウソ》・|正典《マサノリ》だよ」
「誰に自己紹介してんの?」
「だからこの……あれ?」
男……京祖が振り返ると、そこには誰もいなかった。
「おかしいな……なんか夢でも見てたみたいな……あとまだ言いたいこともあったような……」
首を傾げながら、京祖はそれらしい黒いマントとフードを身に着け歩き去って言った。
その様子を、闇に紛れて一瞬で姿を消した綾が見送る。
「結局、そういうことね……」
簡単に催眠に引っかかった故に、彼がリーダーだとは気がつかなかった。つまりは彼もまたその程度の力だということ。ただ、人を集め信頼される才能……もしかしたら彼自身も男性サキュバスあたりなのかもしれない。
その情報を持ち帰り、上層部へ報告するため自然地区を離れる綾。
そして報告の時彼女は知ることになる。誘惑を振りまいて潜入したせいで、欲望のまま思い切り下着等を盗撮され、全方位的に詳細不明の盗撮映像が誕生していることを……
ここまでの希人・猟兵たちの調査により、『防衛戦で暴れたカルトの残党』の情報は集まった。後はこれを元に、希島中枢部が然るべき判断を下すだろう。
夏休み前の短期アルバイトは、こうして幕を閉じたのであった。
大成功
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