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ダルマ・ライク・ア・サンダーストーム【伍】~虎穴虎子

#サイバーザナドゥ #【Q】 #電子鍵(バックドア) #ダルマ・ライク・ア・サンダーストーム #アカダルマファーマシー #黃神公司 #オーバーロード歓迎 #団体様のご参加大歓迎

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#【Q】
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『前回までのあらすじ』
 遂に|巨大企業群《メガコーポ》アカダルマファーマシー並びにその提携企業群へ反旗を翻したリアム・フォスター。ゲノムデザイン・チャイルドであり、実現可能性のある願望を超高性能の未来予知によって叶えるユーベルコードを宿した『救世主』ことブラド少年が狙われると予知で知った猟兵達は、リアムの旗揚げした『|抵抗組織《レジスタンス》』と交流を図りながら、紛れ込んだアカダルマファーマシーの刺客を発見・殺害に成功した。
 これでリアムはオーイズミ・タウンに拠点を置きつつ、メガコーポへの反抗手段を画策するのであった……。

 ――サイバーザナドゥ世界・ネオグンマのイカホタウン。
 かつて『ニッポンのへそ』と呼ばれたこの場所に、有名なオンセン街が存在していた。
 石畳の街並みが有名だったこの場所は、今では完全に朽ち果てており、有害物質によって源泉が汚染されている。
 昔の賑わいなど彷彿させるものなど何もなく、毒素に満ちたオンセンが毎日ジゴクめいて沸き上がる無人の廃墟街――だったのも一昔前の話だ。
 現在は|巨大企業群《メガコーポ》の『アカダルマファーマシー』と『黃神公司』の共同業務提携による再開発工事が進められている。
 表向きは『昔の古き良きオンセン街を取り戻す』と謳っており、実際に源泉の無毒化や宿泊施設の再建築やインフラ整備を急ピッチに進めている。
 同時に両企業は移住計画も発表しており、他所からの誘致活動に熱を入れている。
 これだけ見れば地域復興活動を担う善良な企業行為だと思われるだろう。

 しかし、その実情は……。

「多額の借金を抱えたブラック負債者を強制労働させて、地下に巨大な影の権力団体を創設するのが真の目的なんだよっ! そこで表沙汰にできない悪事を封印する施設も建設中なんだって! コワイねっ!」
 何やら陰謀論めいたことを叫んだのは、グリモア猟兵の蛇塚・レモン(白き蛇神憑きのシャーマンクイーン・f05152)だ。
 グリモアベースに招集された猟兵達は、皆が首を傾げてしまっている。
 レモンは事のあらましを、順を追って説明しだした。
「今回の予知は、リアム・フォスターさんが創設した|抵抗組織《レジスタンス》に所属している、ブラド君の予知を元にあたいが予知し直してみたんだけど……あっ、リアムさんとブラド君のこれまでの事件の経緯は、あとで報告書に記載されてるから読んでおいてね……って、話が逸れちゃったけど、つまり、このイカホタウンの再開発事業の裏側で多重債務者の強制労働が行われていて、決して表沙汰にできない何かを隠してるらしいんだよね~っ?」
 サイバーザナドゥ世界では倫理観が崩壊しているため、大抵の悪事はメガコーポが手を染めているのは常識だ。
 故に、治安とモラルの終わっているこの世界でそんなものをひとつふたつ暴いたところで奴らを倒す決定打にはなりえない。
 しかし、それでも絶対に表沙汰にできないものとは、一体?
 レモンは猟兵達の疑問に答えるべく、自身のグリモアから映像を空間へ投影してみせた。
 浮かび上がったのは、地下の何処かに存在する巨大サーバールームであった。
「これはアカダルマファーマシーのマネーラインに繋がる秘匿サーバーのひとつだよっ! そしてここから電脳世界へダイブすることで、カネの流れを抑える「|電子鍵《バックドア》」を見つけ出すことが判明したよっ!」
 メガコーポにとって、マネーラインの発覚は「死に至る病」の引き金を引いたも同然である!
 いよいよアカダルマファーマシーの急所を押える好機を得たのだ!
 しかし、話はそう簡単ではない。
 この秘匿サーバールームはイカホタウンの地下に存在するのは確かだが、詳細な場所は予知でも判別できなかったのだ。
「だから、みんなにはイカホタウンへ潜入調査をしてもらいたいなっ! そして立ちはだかるセキュリティをメガコーポ側に気付かれないように破壊しながら、奥へ奥へと調べてほしいんだよねっ! 潜入の方法はみんなに任せるよっ! 新入りの強制労働者のフリをして、中で働く人々から情報を得たり、技能やアイテムやユーベルコードを駆使して破壊工作をしてみたりっ! あたいは破壊工作を推奨するけど、みんなのやりやすいように潜入調査をしてもらって構わないよっ!」
 なお、今回は顔が割れているという理由からリアムとブラド、並びに運び屋エンリケやヤクザクラン『呑竜』の構成員達は同行しない。
 猟兵達の力で潜入調査を行ってほしい。
「それじゃあ、準備が出来た人からあたいに声を掛けてねっ! みんなのスパイみたいな活躍、期待してるよ~っ!」
 そう笑顔で声援を送るレモンが、グリモアを輝かせて転移の準備を進める。
 果たして、アカダルマファーマシーの急所である「|電子鍵《バックドア》」を、猟兵達は見つけ出すことが出来るのだろうか……?


七転 十五起
 『ダルマ・ライク・ア・サンダーストーム』第五話!
 オンセン街再興の裏に隠された悪事の『鍵』を強奪しましょう!
 なぎてんはねおきです。

●概要
 第一章冒険フラグメントでは、猟兵の皆様は潜入調査を行うべく再開発真っ只中のイカホタウンへ物理的に乗り込みます。目指す場所は地下の最下層にあると思しき秘匿されたサーバールームです。
 潜入方法はご自由に。強制労働者に紛れて先輩労働者から聞き込みしたり、隙を見て作業場を離れて地下を目指したり。または誰にも気づかれずに地下へ降りてゆき、警備にあたるメガコーポ社員の目を掻い潜ったり、暗殺したりしましょう。
 とにかく、絶対に気付かれてはいけません。潜入調査らしく、スタイリッシュに事を進めてゆきましょう。
 ただ、万が一見付かった場合は、莫大な賄賂を掴ませれば見逃してもらえるかも……?

 第二章はボス戦です。
 秘匿されたサーバールーム前に到着した猟兵達は、物理的に此処を守護するオブリビオンと戦闘します。
 オブリビオンは如何なる手段を使ってでも応援戦力を呼ぼうとするので、これを阻止しながら戦う必要があります。超スピードで決着を付けたり、通信妨害をするなど、様々な工夫でオブリビオンを孤立させるように努めてください。

 第三章は|電脳世界《サイバースペース》が舞台です。メガコーポが保有しているクローズドのサイバースペースにアクセスし、張り巡らされた電子罠をかわして、マネーラインに繋がる電子鍵バックドアを密かに手に入れましょう!
 どのような罠が仕掛けられているか、それをどのように回避するか、それぞれのプレイングで魅せ場を演出してください!

●その他
 この他の詳細な情報は断章加筆時に公開します。
 また、プレイング開始のタイミングは、断章の情報が公開されてからでお願いします。
(それ以前に投稿した場合は例外なく不採用です。ご了承ください)

 それでは、皆様の華麗でスタイリッシュなプレイングをお待ちしています!
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第1章 冒険 『破壊工作』

POW   :    火力で蹂躙し物理的に施設を破壊する

SPD   :    非合法的活動を行うための設備のみ破壊する

WIZ   :    ハッキングを駆使して施設を自壊させる

👑7
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 メガコーポ『黃神公司』は、ヤクザやオブリビオンを仕向けて高圧的かつ挑戦的なビジネスを行うのが特徴だ。
 そして彼らの主なシノギが、商業施設の建設及びその土地回りのジアゲ行為、違法武器の密売買、一都市の警備機構を乗っ取っての警察との癒着など、他のメガコーポと比べて武闘派だと知られている。
 そんな『黃神公司』と業務提携を結んだメガコーポ『アカダルマファーマシー』は、かつて|電脳世界《サイバースペース》に隠匿していた悪事のデータ保管が猟兵達に全世界に流出されたことを省みて、急ピッチで新たな悪事データの隠し場所の建設を押し進めていた。
 それがイカホタウンの再開発計画業務である!
 汚染された源泉はアカダルマファーマシーが解析して無毒化に成功し、黃神公司が建設周りや土地の利権絡みを迅速かつ強権的に押し通した。
 これにより、イカホタウンはメガコーポの『聖域』と化し、黃神公司の息が掛かった高利貸しで破産寸前の多重債務者を連れ込んで強制労働をさせるに至ったのだ!
 マケグミを奴隷のように扱い、使い物にならないと判断したら『処分』してまた別の場所から新たに調達する。
 血も涙もないメガコーポの遣り口が今も横行している……!

 そんなマッポーめいたジゴクと化したイカホタウンへ、猟兵達はメガコーポ側に気付かれぬように潜入し、地下深くに存在するはずの秘匿されたサーバールームまで辿り着かねばならない。
 猟兵達よ! 労働者に紛れるなり、姿をくらまして内部へ忍び込むなり、あらゆる手段を用いて地下深くまで潜るのだ!
レーヴァ・アークルージュ
さて、イカホタウンに近づいて警備員に『放った言葉・文字がその通りになる』を与える炎魔術の属性を宿す破邪の言葉をぶつけよう

『君達は、警備に関する資料を纏めてUSBメモリに纏めた後指定の場所にメモリを持ち込んだ後人目の無い所で自決してね』
そう言ってしばらく潜んだ後、指定の場所に警備の情報が入ったメモリを入手
そこから警備体制を確認し、再び警備員に破邪の言葉を
次々と洗脳して警備体制に穴を生み出し、そこを掻い潜っていくよ
さて、何が出るやら……後、企業のバックドアからどれだけお金が出るかな……



 レーヴァ・アークルージュ(超学園級の烈焔魔導士・f29627)がサイバーザナドゥ世界のイカホタウンに転送されるやいなや、物陰伝いに街中を移動して周囲に感づかれないように工事現場へ向かってゆく。
「周囲にうろつくヤクザは『黃神公司』の兵隊達だね。で、工事現場の警備は厳重……しかもこっちは武装してるときた……これは真正面からは突破できそうになさそうだね」
 確かに、高いフェンスに囲まれた工事現場には『ごあんぜんに』『実際キケンな』『中に入ったら重罪で殺す』などと書かれたショドーフォントの看板が目に飛び込んでくる。
 迂闊に近付けば力づくで排除されかねない状況だ。
 そこでレーヴァは一策案じる。
「さて、イカホタウンに近づいて、警備員に『私が放った言葉・文字がその通りになる』炎魔術の属性を宿す破邪の言葉をぶつけよう」
 早速、レーヴァは周囲を見張る武装警備員へ声を掛けた。
「あの、すみません。道をお尋ねしたいのですが」
「アァン? ガキがこんなところで何してやがる? ここは立ち入り禁止だ。失せろ!」
 声を掛けらた武装警備員がレーヴァの顔を睨み付ける。
 その直後、レーヴァは破邪の言葉を目の前の対象へ言い放った。
「我は汝を信仰する者に非ず。されど汝を信仰する者と信仰する者と等しき無辜の民を護る者なり。故に誓願をここに紡ぎ果たそう」
 これこそ、レーヴァのユーベルコード『|言葉の神への信仰は、炎の熱となり世界を照らす《フレアワード・シャルムーン》』である。この台詞は物質を透過し、フェンスの向こう側に待機している武装警備員にまで効果が及ぶ。
「君達は、警備に関する資料をこのUSBメモリに纏めた後、私が決めた指定の場所にそのUSBメモリを持ち込んで。このミッションを遂行し終えたら、この街から離れて人目の無い所で自決してね」
「……ァッ……ハイ……」
 破邪の言葉が聞こえた武装警備員は、そのままフラフラと工事現場の中へ消えてゆく。
 レーヴァはそのまま中へ潜入することも出来たが、別の区画の工事現場でも武装警備員を洗脳して離脱する。
 これを数か所の現場で繰り返し、自身はイカホタウンの外れの廃墟街に身を潜める。
 暫くすると十数名の武装警備員達が、USBメモリを握り締めて、レーヴァの元へ現れた。
 彼らは虚ろな表情のまま工事現場の地下の構造が記された施工計画書のデータが入ったUSBメモリを手渡すと、何処へと知れずに立ち去っていった。自決を明示らえた彼らが姿を見せることは二度となかった。
「さて、何が出るやら……後、企業のバックドアからどれだけお金が出るかな……」
 搔き集めたUSBメモリを急いで解析してゆくレーヴァ。
 武装警備員がいなくなった今なら、警備が手薄になったはずだ。
 警備の穴と施工計画書から見えてきた地下施設の構造を把握すると、レーヴァは足取り軽く疑惑の現場へ乗り込むのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

箒星・仄々
悪事データの隠し場所を作るために
悪事を重ねるとは
業が深いとはこのことでしょうか

見事潜入して
電子鍵を手に入れてご覧にいれましょう

摩擦抵抗を減じて
足音を立てずに物陰から物陰へと移動し
警備員さんに見つからぬようにして地下を目指します

強制労働の皆さんを
解放して差し上げたいところですが
今はじっと我慢です

柵やバリケードも
小柄な私がつるっとすれば通り抜けられちゃいます

途中鼠さんや
住処を奪われた土竜さんに遭遇しましたら
お話しをして情報収集です

ふむふむ
大体の場所の見当はつきましたよ

お礼は歌と音楽です
気づかれないように
風の魔力で音の拡がりを操作しておきます

ありがとうございました
さあ、サーバールームへGO!です



 箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は自身の毛繕いをペロペロと入念に行うと、摩擦抵抗力がなくなった全身をボブスレーめいて器用に滑走させると、工事現場の狭い隙間をつるんっと掻い潜って中へ潜入してみせた。
 そのまま人目を忍んで物陰から物陰へ滑って移動してゆき、黒い体毛を駆使して深い穴の中の闇に身を紛れさせて奥へ奥へと進む。
(悪事データの隠し場所を作るために悪事を重ねるとは。業が深いとはこのことでしょうか。見事潜入できましたので、あとは電子鍵を手に入れてご覧にいれましょう)
 決意をみなぎらせた箒星は、資材置場の物陰に一旦身を潜めて様子を伺う。
 すると、ぞろぞろと顔色の悪い連中がぞろぞろと資材置き場の周囲へ集まると、それぞれが重い鉄パイプの束やコンクリブロックなどを肩に担いだり台車に乗せ換え、また何処かへ歩き去っていった。
「……あれが強制労働者の皆さんですね。ここで皆さんを解放して差し上げたいところですが、今はじっと我慢です」
 箒星ははやる気持ちを抑えつつ、労働者達が向かっていった工事現場へこっそりついてゆく。
 すると、突如目の前に広がる巨大な空間が箒星の目に飛び込んできた。
 オンセン街の地下にこれほど広大な空間が掘り進められている事実もさることながら、その中に神殿めいた荘厳な建造物が今まさに施工中である現実も、目の当たりにすると荒唐無稽とは言い難くなった。
 アカダルマファーマシーは、メガコーポ『黃神公司』の手を借りて|影の権力組織《ディープステート》を樹立させるべく現在進行形で稼働中なのだ。
「これが完成してしまったら、地上でアカダルマさんの悪行を阻止しても逃げられてしまいますね……」
 地下に建設される武装神殿が完成してしまえば、アカダルマファーマシーの大幹部たちはこぞって地下に潜って、安全圏から様々な悪事を働くのは目に見えている。
 故に、|カネの流れ《マネーライン》を抑えられる「|電子鍵《バックドア》」を猟兵側が見付け出してアカダルマファーマシーの急所を押えねばならないのだ。
「そうと決まれば、もっと地下へ潜らねばですね」
 箒星はバリケード下の狭い隙間をするりと通過して先を急ぐ。

 労働者やメガコーポ側の武装警備員の会話を盗み聞きした結果、本当にこの地下に秘匿されたサーバールームがあるようだ。
 箒星はとにかく下へ下へと身体を滑らせ、目的地を捜索していった。
 すると、あからさまに『立入禁止』『此処から先は危険な』『実際機密』などと真っ赤なショドーフォントで書かれた警告文が張られた鉄の扉が出現する。
「こんな地下に鉄の扉? 怪しいですね……?」
 箒星が近付こうとするが、天井に監視カメラが備わっているのを発見して思い留まった。
「迂闊に近付けば気付かれてしまうかもしれません。隙間もないですし、どうすれば……?」
 思案に暮れる箒星。その時、何処から甲高い動物の鳴き声が聞こえてきた。
 ケットシーである箒星は、その鳴き声の主が誰かすぐに分かった。
「おや、鼠さんの声がしますね。安心してください、私は貴方がたを食べたりしませんので」
 そう箒星が穏やかな声で周囲に告げると、監視カメラの真下の壁の穴から鼠の家族がぞろぞろと現れたではないか。
「こんなところに猫がいるなんて驚きだ」
「お騒がせして申し訳ありません。実は……」
 鼠の父親の言葉に箒星が会釈をして事の経緯を伝える。
 すると鼠の父親は腕を組んで箒星を見上げた。
「なるほど、この鉄の扉の向こう側へ行きたいのか。だったらこの穴を通ってくれ。扉の裏側まで素通りできるぞ」
「本当ですか。ありがとうございます」
「ちょっと待っててくれ。今、穴を少し大きくしてあげよう。お前達、協力してくれ」
「「はーい!」」
 鼠家族が壁をガジガジとかじり出す。すると穴がみるみるうちに大きく広がってゆき、箒星でもくぐれるサイズまで大きくなった。
 箒星はお礼に鼠家族へ歌をプレゼントする。風の魔力を操作して、音の伝播を遮りながら。
「♪がりがりかじるよ鼠さん~ 家族総出で大工事~♪」
 こうして、箒星はツルツルの身体で壁を潜り抜け、鉄の扉の向こうへと到達する。
 そこは明らかに今までの工事現場とは違う、冷え切った空気とモーターの稼働音を感じる異質な空間であった。
「この奥にサーバールームがあるのでしょうか。鼠の家族さん、ありがとうございました。さあ、サーバールームへGO!です」
 箒星は警戒を怠らずに、開かずの魔の向こう側の冷え切った空間をスイスイと滑走してゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

式之・神子
重大インシデント級のセキュリティホールが放置されている案件なン?
ダメなンよそんなの放置しちゃ...コンプラ意識低過ぎ問題なンよ
ポポスレ特定班のオモチャになっちゃうンよ

人工式神装束のテクスチャー変えて、いかにもな業者の姿になるンよ
私らはタダの保守点検業者なンよ、システムの更新と書き換え装ってアクセスするンよ
スレ民特性プログラム集のID書き換えツールで管理者権限付与しつつアクセスキーを複製して、【ハッキング】仕掛けて特定班を凸させるンよ
特定班ももれなく全員業者ってテイにID書き換えてるンよ
取るもん取ったらスレ民秘蔵画像集の釣り画像に偽装したマルウェア仕掛けて退散しとくンよ、ちょっとした手土産なンよ


エメラ・アーヴェスピア
潜入調査、ね
まだギリギリ電脳世界ではないのかしら?だとすると私が直接、というのは難しいわね…
まぁ、とりあえず調べるだけなら、潜入するのは私でなくてもいい訳で

とりあえずこの辺りの地形の情報と警備の状況を入手してそこから推測しましょうか
・『ここに始まるは我が戦場』を起動、見つからない様に【情報収集】

…まぁ、やる事はいつもと変わらずよ
それだけに、しっかりと調べるとしましょう

※アドリブ・絡み歓迎



 式之・神子(人工無能ネットのカオス・f36534)は、この依頼内容をグリモアベースで聞いたとき、実際呆れていた。
「それってつまり重大インシデント級のセキュリティホールが放置されている案件なン? ダメなンよそんなの放置しちゃ……いくら地下深くに隠したとはいえコンプラ意識低過ぎ問題なンよ。ポポスレ特定班のオモチャになっちゃうンよ」
 ポポスレとは、いわゆるネット上で常に物議を醸す匿名掲示板のことである。
 神子は人口式神としての学習の過程で、下賤で低俗で真面目に不真面目を有言実行してしまう痰壺のような無法地帯で知性を学んでしまった。故に今回もスレ民とタッグを組んで引っ掻き回す気満々である。
 だが神子の隣には今、なんやかんやで情報共有をすることとなったエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫ガジェットアーモリー・f03904)がいる。
 エメラはポポスレの内容を見せてもらうと、あまり感情が表に出ない彼女でさえ顔を引き攣らせて困惑している。
「……かく乱させるのはいいけど、加減は弁えて頂戴ね?」
「大丈夫なンよ。こっちも仕事を疎かにするつもりはないンよ」
 ニタリと笑みを浮かべる神子は、人工式神装束のテクスチャー変えて、いかにもな業者の姿に変える。
 これで城壁めいた工事現場のフェンスを越えてゆこうという腹積もりだ。
 それをエメラが偵察用魔導蒸気ドローンでサポートするという流れだ。
「にしても、潜入調査、ね。まだ現場はギリギリ電脳世界ではないのかしら? だとすると私が直接、というのは難しいわね……」
「どうしてなン? 一緒に変装すればいいンよ?」
 神子の言う通り、エメラも変装して業者として現場へ乗り込むことも可のだろう。
 しかしエメラの主戦場は情報戦である。
「私は後方支援が得意なのよ。それに……まぁ、とりあえず調べるだけなら、潜入するのは私でなくてもいい訳で。乗り込む時は何とかするわ」
 そう言うとエメラは早速、ステルス属性の缶型機械を690個を召喚して解き放った。
「これ、一度に大量の個数を制御しなくちゃいけないから疲れるのよね……けど、戦いは始まる前から…とはよく言ったものね。すぐにこの工事現場周辺を包囲して情報を集めるわ」
 ユーベルコード『|ここに始まるは我が戦場《リコネサンスドローン》』で、工事現場の全体図や航空写真、警備員の配置と人数などを次々と解析してゆくエメラ。それらの情報を神子へ電脳魔術を介してアップロードする。
「……まぁ、やる事はいつもと変わらずよ。それだけに、しっかりと調べあげたわ」
「いや草ァなンよ。一瞬で現場の情報丸裸とかヤバすぎなンよ」
 神子はエメラが味方であったことを感謝しつつ、早速、武装警備員とコンタクトを取りに向かった。

「止まれ。貴様、IDを提示しろ」
 武装警備員が神子を制止する。
 神子だけではない。その後ろに690人もの大勢のチーズ牛丼を喰ってそうな面々が押し寄せてきているのだ。
 見るからにして怪しい集団を引き連れた神子は、何食わぬ顔で首から下げた入館証と偽造IDを武装警備員へ提示。
「私らはタダの保守点検業者なンよ。ほら、この通り」
 事前にポポスレ民のやべー奴らの協力もあって、アカダルマファーマシーの機密データの一部をぶっこ抜いた神子にとってID偽造など|ベイビー・サブミッション《赤子の手をひねるが如き容易さ》であった。
 武装警備員はそうとも知らずにID照合をすませると、神子をすんなりと中へ通してしまう。
「よし、行け。分かってると思うが、地下3階のエレベーターから地下50階まで一気に降りてから、そこの責任者に『ミズサワうどん』と合言葉を伝えろ」
「毎度ドウモ、なンよ」
 職務熱心な警備員に感謝しつつ、ユーベルコードで招集したポポスレ特定班の面々と共に堂々と施設の核心へ向かっていった。

 地下50階に到達した神子一行は、配電盤が至る所に配置された『制御室』に通された。
「それじゃ、頼んだよ」
 武装警備員の責任者はそうれだけ伝えると、自分の持ち場へ戻ってゆく。
 こんな地下深くにいれば敵襲などない……そんな慢心から来る職務怠慢行為だ。
 辿り着いたのが目的の場所ではなかったが、神子達はこれ幸いと配電盤から地下施設のセキュリティやら機密情報へサイバーアタックを開始した。
「スレ民特性プログラム集のID書き換えツールで管理者権限付与しつつアクセスキーを複製して、ハッキングしまくるンよ。ほれほれ、あっちもこっちもセキュリティ解除しまくりなンよ」
 監視カメラの映像を乗っ取って強制労働者の現状をライブ配信で実況するスレッドが乱立したかと思えば、アカダルマファーマシーのまだまだ隠された悪事が暴露されるスレッドが大炎上!
 まさに有言実行。ポポスレ民はここイカホタウンの再開発計画の実情をオモチャにして祭りを開催し始めた。
 その中で、どうしても開錠できない区画を発見した神子は彼等にこの場を任せて単身で乗り込んでゆく。
『此処から更に500m掘り下げた空間、そこがどうやら本命ね』
 ドローン経由でエメラが神子へ伝える。
「こっちもこれから向かうンよ。アンタも急いで来るンよ。道中の警備はフェイクニュースで別の場所へ引き付けておくンよ」
 神子の手筈で、地上の武装警備員が一時的に全く関係のない場所へ招集されていく。
 エメラはこの隙に自らも現場へ潜り込み、施設の最奥まで向かっていった。
「ああ、ついでにこれは手土産なンよ」
 神子は手元に浮かび上がったARモニターを操作、スレ民秘蔵画像集の釣り画像に偽装したマルウェアを施設のセキュリティに仕掛けておく。
 これでこの施設のセキュリティは更なる壊滅的なダメージを被るだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フィア・フルミネ
カシム(f12217) と参加

弱い者を守るためには、時には強行突破もやむなし。うん。カシムとメルがマッピングを終えるまでは私は集中して機を待つ。たくさんの分身の情報報告を逐一聞き届けて情報の取捨選択なんて、できない。だから信じて待つ

カシム、何か期待してる? メルの甘い声が聞こえたら、背筋が震えてたよ。教えて。ほら、声に集中すると……欲望も鮮明になってくるね
カシムは強奪をしてくるといい。私が道を切り開く

《被雷身》で通電物質に潜り込みながら、通路上に立ちはだかる奴は斬り倒す。雷鳴電撃を込めた斬撃を喰らって立っていられる?

カシムが私に合わせてくれる。電気の制御は白雷任せ、見誤って倒れそうになったら支えてね
うん。そういうのは任務が終わってから……なら、いいから


カシム・ディーン
同行
フィア(f37659

侵入作戦
UC発動(疾駆する者同時発動中

【属性攻撃・迷彩】
光水属性を己とメルシー・分身体・フィアに付与
光学迷彩で存在を隠し水の障壁で匂いや熱源や音を隠蔽

フィア…手を繋いでいてください

【念動力・情報収集・視力・戦闘知識】
フィアともメルシーを介して念話のリンク開始

分身体散開

街の構造と地下への入り口や警戒が厳重な場所の捜索

労働者や社員の会話等も拾って必要となる情報を収集

必要時は分身体が社員にハニートラップ!
「やっぱり拷問に耐えられる人は多いけど気持ちいいのに耐えられる人はいないからねー♥」

うぐ…(フィアに囁かれもだもだ
うん…流石に僕も男子ですし
後で堪能させてもらいますね?

【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
邪魔な社員は処しつつ金目の物は根こそぎ強奪

基本フィアの攻撃に合わせて始末

フィアが倒れそうな時は支え護衛

慎重にマッピングを行いながらサーバールームの道捕捉

防衛戦力が仲間を呼ぶ際に駆け付ける為のルートの把握
見つけ出したら可能な限り道を潰したり罠を仕掛

通信施設等は…内部だけ破壊



 フィア・フルミネ(|麻痿悲鳴《まいひめ》・f37659)とカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)、そしてカシムの相棒メルシーは、廃墟化したイカホタウンのど真ん中にそそり立つ城壁めいたフェンスに囲われた区画を遠巻きに眺めていた。
「弱い者を守るためには、時には強行突破もやむなし……」
 アカダルマファーマシーの事件に数多く関わってきたフィア、多重債務者の強制労働の件でかなり不快感を露にしていた。
 しかし、今回の依頼の肝はそこではない。
 あくまでも地下深くある秘匿されたサーバールームに乗り込み、|電脳世界《サイバースペース》内に隠されたマネーラインの『|電子鍵《バックドア》』を強奪するのが目的だ。
「それでも、強制労働している人を、助けてあげたい……」
 フィアが固く下唇を閉ざす。
 それを気遣うカシム。
「フィア……手を繋いでいてください。光学迷彩魔術を施します」
 カシムはお得意の魔法で姿を周囲からくらまし、水魔法の念動障壁で体臭と熱源を外界と遮断する。
 更にメルシーの念動力で僅かに地面から浮遊することで足音も消す。
「今、メルシーが侵入ルートを解析してます。まだリラックスしてて大丈夫ですよ」
 カシムの手を自然と力強く握るフィアもまた、彼の魔法で姿を透明にする。
 しかしフィアにかかった魔法は、光学迷彩魔術だけではなかった。
「ありがとう、カシム。うん。メルがマッピングを終えるまでは私は集中して機を待つ。たくさんの分身の情報報告を逐一聞き届けて情報の取捨選択なんて、できない。だから信じて待つ」
 フィアはただ、愛しい相手の帰りを待つことを優先した。

 一方、期待を寄せられているメルシーは、ユーベルコードで141人のドラグナーガールコスプレの分身を繰り出していた。
「ひゃはー☆ ハニートラップだぞ♥」
「警備員さん、メルシー達と前後しよ♥」
「ノーマネー、ノースキン、オッケーだよ♥」
「え、信じられないの? ほらぁ……好きにしていいんだぞ♥」
 中身はクズだが見た目こそセクシーな銀髪碧眼少女が露出度高い服装で局所的チラ見せを警備員の前で行うのだから、警備員達のオスの本能はムクムクと隆起するのは自然の成り行きだ。多くの武装警備員が寄宿舎代わりに利用している廃旅館にメルシーの分身たちを連れ込んで、彼女達の嬌声があちこちから響き渡った。そして警備員はメルシー分身体達の底なしの欲望によって、次々と生命力を吸い取られて干乾びていった。
 ナムアミダブツ!
 このハニートラップのおかげで、南と西の警備体制は完全に瓦解。
 大手を振ってカシムとフィアは工事現場へ足を踏み入れることが出来るようになった。
 更に、先行して地下工事現場をマッピングしていたメルシー部隊からテレパシーで連絡が入り、最下層の秘匿されたサーバールームへの最短ルートを提示される。
 正にパーフェクトミッション。
 ゆく先々の護衛のヤクザや社員たちも、色仕掛けで根こそぎ骨抜きにしてゆくメルシー達。
「やっぱり拷問に耐えられる人は多いけど気持ちいいのに耐えられる人はいないからねー♥」
 カシムとフィアが現地に到着する頃には、目の前は色んな意味で動物的奇想天外が繰り広げられていた。
「うぅ……っ!」
 カシムは分身体とはいえ、相棒達の情事を素通りしなくてはならない状況に気まずさと劣情を抱き始める。
 その反応にフィアが彼の耳元に囁く。
「……カシム、何か期待してる? メルの甘い声が聞こえたら、背筋が震えてたよ。教えて」
「うぐ……うん、まぁ、流石に僕も男子ですし」
 そう告げたカシムの目つきが猛禽類めいてギラギラと血走る。
 フィアは自身の豊満な胸元にカシムの顔を埋めると、優しく彼の頭を撫でながらなおも囁く。
「ほら、眼を閉じて。声に集中すると……欲望も鮮明になってくるね」
「はぁ……はぁ……フィア……」
 カシムは彼女の左胸に手を添えようとするのだが、それをフィアが不意に払いのけた。
「……今は駄目。カシムは強奪をしてくるといい。私が道を切り開く」
「でも、その気にさせたのはフィアですよ? 少しくらいはいいですよね?」
 胸の谷間で肉の柔らかさを堪能するカシムが不満を漏らすが、フィアは毅然とこれに突っぱねた。
「うん。その気にさせたのは私。でも、そういうのは任務が終わってから……なら、いいから。今は仕事の集中して」
「分かりました……では、後程たっぷりと堪能させてもらいますね?」
 カシムは顔を起こすと、愛する女性の唇にキスをした。
 フィアは死蝋めいた真っ白な肌を僅かに朱に染めながら、カシムの手を放す。そして目の前の固く閉ざされた鉄の扉の前に立った。
「いたい……いたい」
 そう呟いたフィアの身体の赤黒い胸元の刻印が赤々と発光しはじめる。そして打刀の|魔禍《まかふってい》祓霆『|白《びゃくらい》雷』の柄を握り、最上段から振り下ろす。すると、フィアが握った刀から稲妻が発射され、目の前の鉄の分厚い扉を一瞬で溶断してみせたのだ。
「雷鳴電撃を込めた斬撃を喰らって立っていられる? ヤクザもメガコーポ側のカンパニーマンも、すべて斬り捨ててあげる」
 しかし、扉を斬り裂いたことで最高機密区画全域で警報が鳴り響く。
 集まってくるヤクザと武装警備員達。
 それらをフィアは躊躇せずに前へ前へと踏み込み、すれ違いざまに雷撃の刃でキリステ・ゴーメンを繰り返した。
 これぞ紫電一閃。フィアが駆け抜けるたびに死体で舗装された道が出来上がっていった。
 そこへなだれ込む地獄の軍団、メルシー141人!
「メルシー達がいることも」
「忘れちゃ駄目だぞ☆」
「性癖のヘブンズドアー(物理)だぞ♥」
「お前のケツを確定してやろうかぁ!」
「「アババババーッ!!」」
 敵の警備側があっという間に色んな意味で昇天してゆく光景に、カシムは盛り上がった欲望がみるみるうちに萎んでいった。
「あ、やっぱりまじめに仕事しないとですよね。僕は元よりシリアスキャラですからね……クールなシリアスキャラですからね!」
 何故か語気を強調するカシム。
 そんな小ボケをかましながらも、消耗するフィアを支えることは忘れない。
「フィア、飛ばし過ぎです。メルシー達がゲロ以下の劣悪行為を行っている間に休んでください」
「ありがとう、カシム。カシムは私に合わせてくれる。電気の制御は白雷任せ、だから、見誤って倒れそうになったらまた支えてね」
「ええ、勿論です」
 カシムはフィアが少しでも癒えるように手当てや治療魔法を施す。
 フィアもカシムに身体を委ねて回復に専念していた。
 その間にメルシー達は、倒したヤクザと警備員を通路の空間に隙間なく敷き詰めるという極悪非道な人間バリケードを設置して、あとから増援を呼ばれても通路を封鎖して時間稼ぎを狙うのだった。
「お前もスウェーデン発祥の家具会社の椅子にしてやろうかぁ!」
「ピンクベストのテクノカット男が座ると壊れちゃうけどね!」
「トゥースッ!」
 ああもう滅茶苦茶だよー。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『レビアタン』

POW   :    生々流転
【放った骸の水】が命中した部位に【大量の骸の水】を流し込み、部位を爆破、もしくはレベル秒間操作する(抵抗は可能)。
SPD   :    流水行雲
戦場内に【大量の骸の水】を放ち、命中した対象全員の行動を自在に操れる。ただし、13秒ごとに自身の寿命を削る。
WIZ   :    抜山倒河
自身からレベルm半径内の無機物を【同質量の骸の水】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。

イラスト:雲間陽子

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ラスク・パークスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達は様々な困難を乗り越え、遂に最下層の秘匿されたサーバールームへ辿り着いた。
 そのセキュリティドアの前で待ち構えていたのは、サイバーニンジャスーツを纏った女性であった。
「ドーモ、侵入者の皆さん。アカダルマファーマシー所属のニンジャ、レビアタンです。よくぞここまで辿り着いたものですね」
 しなやかなオジギは今まで襲撃してきたニンジャとは違う、フィジカルの強さを物語っていた。
 そしてすぐさまレビアタンは自身の身体の周りに大量の骸の水を顕現させて操り始めた。
「ですが、既に私はここへ応援を要請しました。まもなく、地上から大人数があなた達を抹殺するべく駆け付けてくるでしょう。そして、私は……スゴクツヨイ・ニンジャです!」
 レビアタンは壁の一部を骸の水へ変換すると、凄まじい水流で猟兵達の足元を狙った!
 猟兵達は慌てて後方へ飛び退くが、直後、凄まじい爆発と空気振動が彼らを襲う!
「驚きましたか? 私のユーベルコードは変幻自在です。この無機物だらけの空間では、あなた達はいつでも殺せます。お判りいただけましたか?」
 骸の水を操り、増やし、爆発させる。それが敵のユーベルコードらしい。
 猟兵達はこのサイバーニンジャを撃破しない限り、奥のサーバールームへ侵入することが出来ない!
 これ以上、応援を呼ばれたり駆け付けられる前に、レビアタンを倒さなくては!
 ユーベルコードの高まりを感じる……!
レーヴァ・アークルージュ
そうなんだ、良かったね
だけど私のほうが強いよ

瞬間、600以上の『核融合による多種多様な現象』が躯の水を蒸発させ、その水素を純粋水爆に変えていく
周囲の無機物を、別の存在に変えるのは特許は設けていられなくてね…
周囲の無機物の『原子』をサーバールーム吹き飛ばさない様に核反応
レビアタンをサーバールームから吹き飛ぶよう核融合反応で吹き飛ばし、そのまま重水素と三重水素の核融合一段階で莫大な熱量を持ち、躯の水ごと蒸発させていく

これが属性を統べる、という事だよ
まぁ、学んだものを活かす機会は無いんだけどね



 骸の水を操るサーバーニンジャ・レビアタンの前口上を聞いたレーヴァ・アークルージュ(超学園級の烈焔魔導士・f29627)がおざなりに拍手をしてみせる。
「はいはい、そうなんだ、良かったね。だけど私のほうが強いよ」
 次の瞬間、瞬間、600以上の『核融合による多種多様な現象』が躯の水を蒸発させ、その水素を純粋水爆に変えていく。
「ちょっと、あなた!? 勝機ですか!? そんなものをここで爆発させたら、あなたまで吹き飛びますよ!?」
 狼狽するレビアタンへ、レーヴァは相手の言葉をさも不思議そうに首を傾げてみせる。
「周囲の無機物を、別の存在に変えるのは特許は設けていられなくてね……それにそんなことは私も分かっててユーベルコードを発動させてるんだよ。それはつまり、私が被害を受けないように能力を制御できるに決まってるよね?」
 その言葉通り、レーヴァはレビアタンが操る骸の水から生成した純粋水爆のエネルギーを自在に操作してみせる。
「創世記の始まり、焔が流出、創造、形成、活動を示す時の果てに。焔は存在の根源を持って万象を掌握する。それが、|存在の根源を融し合する創世の焔《シャイニング・ニュークリアスラスター》」
 爆縮現象を起こす水爆のエネルギーベクトルをレーヴァが操れば、レビアタンをサーバールームから吹き飛ぶように吹き飛ばし、そのまま重水素と三重水素の核融合一段階で莫大な熱量をもって、躯の水ごと白銀のサイバーニンジャスーツを蒸発させていく!
「グワーッ!」
 耳をつんざく大爆音が空気を震わせ、レビアタンを地下空間の天井まで吹き飛ばす!
「これが属性を統べる、という事だよ。まぁ、学んだものを活かす機会は無いんだけどね、って、あれ?」
 レーヴァはこの一撃で爆散出来たと確信していたが、ニンジャは思いのほか頑丈であった。
「はぁ……はぁ……! 耐えきりました……! 骸の水を冷却水にして、オタッシャ案件を回避しました!」
 サーバールームのセキュリティドアの前へムーンサルト着地してみせる。
 かなり消耗しているが、まだまだ戦意は衰えるどころか隆盛している。
「あの水爆を全部受け切るなんて驚きだね。でも、その痩せ我慢がいつまで続くかな?」
 レーヴァは口惜しそうに後退してゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

式之・神子
重大インシデント案件放置していた時点で今更応援呼んだ所で遅いンよ
解析データはもうzipで纏められてネットの海に放逐されたかもしれないンよ
その先の事は知らないンよ!文句ならポポスレ民に言うンよ

何?当たったら一発即死の水なン?
ダメなんよそんなモン使っちゃぁ...危ないンよ
ワープゲートで躯の水を受け止めてェ!
相手の頭上に放出するワープゲート設置してリンクしてェ!
上から受け止めた躯の水が昔のコント...コントどころじゃないかもなンよ
滝行ってくらい大量に降り注ぐンよ
止め方?知らね(ハナホジ)
アンタが放出やめるまでずっと続くンじゃね?



「さっきの赤髪妖狐の女の子ってば、こんな閉所空間で水爆をぶっ放すとか発想がポポスレ民よりヤバいンよ」
 式之・神子(|人工無能《ネットのカオス》・f36534)も流石にそこまでのスケールでユーベルコードを発現させるのは躊躇する。
 いくらエネルギーベクトルを操作できるとはいえ、目的のサーバールームを破壊し損ねなかったからだ。
「それをギリギリで防ぐアンタも大概なンよ……つか、重大インシデント案件放置していた時点で、今更応援呼んだ所で遅いンよ。解析データはもうzipで纏められてネットの海に放逐されたかもしれないンよ」
「なんですって? いつの間に……?」
 動揺するレビアタン。彼女は今まで神子を始めとする猟兵達が、好き勝手に地下施設のセキュリティプログラムを書き換えていることを知らないのだ。そのおかげで応援の到着がかなり遅延していることも、当然知る由もない。
「ちょっと、何ですかこのふざけた釣り動画集の溜まり場と化したプログラムは! どう責任取る気ですか、これ!」
「その先の事は知らないンよ! 文句ならポポスレ民に言うンよ」
「メガコーポのセキリュリティを社会のゴミカスが玩具にしないで!」
 激怒したレビアタンは戦場内に大量の骸の水を放ち、神子を溺れさせて身体を操ろうと襲い掛かる。
 だが神子は既にレビアタンのユーベルコード対策は万全であった。
 地下空間が骸の水で満たされかけたその時、なんとも気の抜けた効果音と共にワープゲートが空間中に出現・設置されてゆく。
「何? 当たったら一発即死の水なン?ダメなんよそんなモン使っちゃぁ……危ないンよ。ってことで、ワープゲートで躯の水を受け止めてェ!」
 氾濫する骸の水がワープゲートの穴へ吸い込まれてゆく。
「そのまま排出してからのォ? 相手の頭上に放出するワープゲート設置してリンクしてェ!」
 レビアタンの頭上に一際大きなワープゲートが出現すると、排泄されたはずの大量の骸の水がレビアタンの頭上から降り注いでくる!
「グワーッ!」
「上から受け止めた躯の水が、昔のコントみたく……あ、これはコントどころじゃないかもなンよ、滝行ってくらい大量に降り注ぐンよ」
「ガボボボボ!?」
 流石にサイバーニンジャスーツでも水流と水圧はかなり手痛いダメージを引き超すらしく、自滅状態で無様に藻掻いていた。
「そ、そのワープゲートを止めなさい!」
「は? 止め方? 知らね。アンタが放出やめるまでずっと続くンじゃね? あ、デッケェ鼻くそが取れたンよ、直径5cmくらいの」
 十円玉大の汚物を見せ付ける神子は、自分で呼び出した骸の水で溺れるレビアタンをポポスレで実況してゆく。
「【悲報】敵ま~ん(藁)ニンジャさん、自滅で溺れるwwwwwwwwww【雑魚】」
 そうやってスレで遊んでいると、急に骸の水の流れが止まった。
「あれ? 本当に止めたン?」
「はぁ……はぁ……冷静に考えて、自分でユーベルコードを停止させればダメージを負うことはありませんので。それと、このユーベルコードは13秒ごとに寿命を縮めますので、いつも10秒過ぎたら停止させてるんです」
 レビアタンがサイバーニンジャスーツの動作確認をしたのち、カラテをみなぎらせはじめた。
「そういうことですので、此処からはカラテで殺します。イヤーッ!」
「ちょ、タンマなンよ! 肉弾戦は想定してないんよ!」
 やむなく神子は自分でワープゲートを潜り、一旦戦線離脱を余儀なくされるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

箒星・仄々
アカダルマさんの非道を止めるため
ここは押し通らせていただきます

…レビアタンさんも
骸の海の過剰投与で改造されてしまった
犠牲者なのでしょう
お可哀想に
海へと導きます

力秘める旋律を演奏し
周囲の無機物を魔力へ変換します

と言っても
効果範囲内の無機物は
既に骸の海へ変換されてしまっているかも?

一旦、後退して
サーバールームへつながる通路や
エレベーターシャフトを変換します

序でに応援が来るのを阻止できるでしょう
…人間バリケードも既にありますけれども

魔力への変換を維持したまま前進し
魔力の奔流で骸の海の攻撃を打ち消しながら
レビアタンさんを狙います

私たちの攻撃でレビアタンさんが動揺した時
即ち骸の海の制御が弱まる機に
すかさず
それを魔力へ変換することで
レビアタンさんの手を減じながら
こちらの攻撃力を高めていきます

更に纏うそのサイバースーツをも
変換しようとします

成功するかはわかりませんが
意識・注意を引きつけるだけで
十分です
皆さんの攻撃の機会を演出します

戦闘後も演奏を続けて鎮魂の調べとします
海で安らかにお休みください


エメラ・アーヴェスピア
無機物変換は私の天敵なのだけど…
はぁ、相手の性質からしてちょっと対処できるか自信が無いわね
それでもやらないといけないのが、私の仕事なのよね

骸の水…凍るのかしら、コレ
・「魔導蒸気装兵」に【その身に纏うは我が英知】、イメージ先は【凍て付かすは我が極寒の巨人】
・相手の水を氷冷兵器にて片っ端から凍らせ、攻撃を無効化すると同時に【切り込み】、攻撃すると同時に凍らせる
・骸の水が凍らなかった場合、空気中の水分を凍らせることで壁にし、同上
さて、こんな所かしら?これでどうにもならないのなら、力押しくらいしかないのだけれど

※アドリブ・絡み歓迎



 猟兵達の猛攻を耐え忍ぶレビアタン。アカダルマファーマシーの技術力の結晶たるサイバーニンジャスーツは中々頑丈であった。
「それでも、アカダルマさんの非道を止めるため、ここは押し通らせていただきます」
 箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は凛としてレビアタンと対峙する。
 一方、浮かない表情のエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫ガジェットアーモリー・f03904)。彼女はレビアタンとの相性の悪さを察していた。
「無機物変換は私の天敵なのだけど……はぁ、相手の性質からして、ちょっと対処できるか自信が無いわね。それでもやらないといけないのが、私の仕事なのよね」
 魔導蒸気兵器遣いのエメラは、レビアタンの無機物変換系ユーベルコードとの相性がすこぶる悪い。なにせ自慢の兵器が勝手に変換されてしまうのだから、後方支援を主体とするエメラにとっは死活問題である。
 故に、発動は一瞬の隙をつくしかない。そのために箒星と共闘することを寛恕は選んだのだから。
「お任せくださいエメラさん。必ずやレビアタンさんの隙を作って差し上げましょう」
 そう断言する箒星は、懐中時計を竪琴へ変形させて弦を爪弾き始めた。
「……レビアタンさんも、骸の海の過剰投与で改造されてしまった犠牲者なのでしょう。お可哀想に、私は骸の海へと導きます」
「ちょっと? その竪琴も変換されるわよ?」
 エメラの忠告に箒星がコクリと頷く。
「でしょうね。ですので、逃げますよエメラさん!」
「え、逃げるの……?」
 エメラの手を引いて、一気にサーバールームへつながる通路まで駆け込む箒星。
 すると、無機物変換効果が喪失してエメラも普段通りに魔導蒸気兵器を召喚できるようになった。
 そして鉄砲水の如く吹きかけられる骸の水の柱を、重く分厚い鉄の扉を盾にして2人は身を隠した。
「ふう、まずはこれで一安心ですね」
「確かに安全かもだけど、私達の攻撃も届かないわよ?」
 額の汗を拭う仕草をした箒星へエメラが溜息を吐く。
 だが箒星は楽観的にエメラへ告げる。
「骸の水が普通の水と同じ性質を持つのならば、此方に勝機があります。過去というが液体化している、つまり無機質な時間が此方へ浴びせかけられていると考えられるでしょう」
「それがどうしたっていうのかしら?」
「いいですかエメラさん? 水は無機物なのです。ですのでここまで届かせてくれたレビアタンさんに感謝しなくてはなりません」
 抱えていた竪琴をポロロン♪と掻き鳴らす箒星。
 すると、骸の水がたちまち炎の魔力・水の魔力・風の魔力へと変換されてゆくのだ。レビアタンのユーベルコードと同じ系統のユーベルコーだ。
「今回は水の魔力は最小限に抑えて、炎と風の魔力を最大限にします。こちらに届く骸の水をじゃんじゃん変換してゆきますよ~!」
 箒星が楽し気に竪琴を演奏すると、直撃すれば死に至る骸の水が、緋蒼翠の三色の魔力へと変換されて部屋中二満ち溢れてゆく。
 この魔力はエメラにも良い影響を与える。
「水と炎の魔力の影で、私の魔導蒸気兵器の出力が上がってゆくわ……! しかも箒星さんが変換した骸の水は元に戻らないから、同系統ユーベルコードの勝負なら箒星さんの方が有利ね。これなら私も行けるわ!」
 実際、レビアタンの射程に入っても無機物が骸の水に変換されることがなくなった。箒星のユーベルコードの効果が優先されるためか、これによってエメラの懸念事項は解消される。
「満を持して出撃しなさい、『|その身に纏うは我が英知《アーマーインストール。』……『|凍て付かすは我が極寒の巨人《ゴーレムタイプフリジット》』モデルの氷属性魔導蒸気鎧装、装着完了。さぁ、行きなさい!」
 全てを凍らせる氷冷型魔導蒸気鎧装を纏った魔導蒸気装兵は、箒星とレビアタンのユーベルコードの拮抗する境目ギリギリまで前進すると、たちまち浴びせかけられる骸の水を凍結してみせたではないか。
「骸の水……凍るのね、コレ」
 意外そうに呟くエメラは、そのまま魔導蒸気装兵へ骸の水の凍結化を命じる。
 だか氷も無機物である。再び骸の海へ変換されそうになるのだが、それを箒星の竪琴の音色が阻止する。
「させませんよ。すべて魔力へ変換してみせます。それとエメラさん? その機械兵さんの氷で通路を封鎖していただけませんか? 応援が来ると面倒ですので。まあ……既に人間バリケードなどでいくつか通路が付さされているようですが」
「分かったわ。じゃあ、水の魔力をこっちへ回してくれるかしら?」
「お安い御用ですよ~」
 箒星は抑えていた水の魔力をエメラへ回す。
 そして彼女の魔導蒸気装兵が分厚い氷の壁で鉄の門を塞いでみせた。
「これで敵の援軍は入ってこれなくなるわ。ついでにもうひとつ氷の壁を作って、骸の水への堤防とするわ」
 幾重にも氷の壁を張り巡らし、浴びせてくる骸の水の噴射から身を守るエメラ。
 そして隙を見て、彼女自身も浮遊する黄金のガトリング砲から弾丸を放つ。
 同時に、箒星の射程が遂にレビアタンの元まで届いた。
「今です、エメラさん!」
「魔導蒸気装兵、突撃開始! 私も援護射撃するわ!」
 氷を纏った機械兵が凍てつく拳をレビアタンのサイバーニンジャスーツへ叩き込む。絶対零度がスーツの表面を浸透して本体へ凍結ダメージを与える。そこへ押し寄せる黄金の弾幕……!
「グワーッ!」
 レビアタンが吹っ飛ばされ、壁へ強かに激突!
「私たちの攻撃でレビアタンさんが動揺した時、即ち骸の海の制御が弱まる機に、すかさず魔力へ変換。それが勝機です!」
 箒星は歌声も加えて変換率を強化!
「これが貴女への鎮魂歌です。そのスーツを直に変換させて、爆発させましょう!」
 溜まりに溜まった火と風の魔力が渦を巻き、凄まじい火炎竜巻となってレビアタンの身体を呑み込んでゆく。
「グワアアァァァアアアーッ!」
 絶対零度から超高温の大火炎に苛まれるレビアタンの悲鳴が、しばらく部屋中に轟くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フィア・フルミネ
カシム(f12217) と参加

食べながら喋らない(誤射電気をビリビリ
私は魂人。驚いたし、うん。いつでも殺される覚悟はできている。殺しても死なないけど。試してみる?
奥に用がある。だからさっさと排除したい。無理しない程度にアレを使う。分析と援護をお願い

水と同じ? それなら《雷霆万鈞》……他のユーベルコードと同時に使える技。これで痺れさせてあげる。潜入の時に使った《被雷身》も併用して、水の中を移動しながら追い詰める
殺してそれでおしまいなら、次は何度も殺せる技を用意しておくことね。私たち魂人は一度殺されたくらいでは死んであげられないから

そう。通過点。こうも期待されると私も張り合いがあるというもの。再生神酒を飲んだら、すぐに立ち上がって先を目指すから


カシム・ディーン
同行
フィア(f37659

ぁあん?おめーがスゴクツヨイニンジャならこちとらサイキョウシーフだごらぁ!調子ぶっこいてんじゃねーぞ!(おっきりこみもぐもぐ

「メルシーはサイキョウキャバリアだぞ☆」(水沢うどんもぐもぐ

「「ぐわー!」」(ぴりぴり

後アイサツはちゃんとする

【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の動きと周辺状況と骸の水の性質を分析

フィア…此奴は僕らと相性がいい相手ですよ
その雷撃の力…無理しない程度に存分に振るって下さい
【属性攻撃・弾幕・念動力】
UC発動
神速で飛び回りながら念動光弾と…塩氷属性の弾幕展開
水自体を凍結させる!!
更に塩を敵も含め混ぜ込む!

いいえ、フィアは死にません?
「メルシーとご主人サマが守るもの☆」

「それと…塩の混ざったお水は…電気をよく通しちゃうぞ☆」

【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】

フィアと攻撃を合わせての連携斬撃!
後武装強奪!

おめーなんぞ通過点だボケェ!
後でフィアを存分に堪能するんだからなぁ!

「ご主人サマってば煩悩駄々もれだぞ☆メルシーもだけど♥」

最後にフィアを支えつつサンド♪



 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)と相棒メルシーは激怒した。
「ぁあん? おめーがスゴクツヨイニンジャならなぁ? こちとらサイキョウシーフだごらぁ! 調子ぶっこいてんじゃねーぞ! もらぁ!」
 カシムは何処から持ってきたのか、群馬名物おっきりこみを口に含みながらレビアタンヲ睨み付ける。
「そしてメルシーはサイキョウキャバリアだぞ☆」
 メルシーもメルシーで、イカホタウンで有名な水沢うどんのざるうどんをごまダレで啜り始めた。
 2人の渋滞するボケの数々に、レビアタンはおろか同行者であるフィア・フルミネ(|麻痿悲鳴《まいひめ》・f37659)も目を細めて溜息を吐き出してしまう程度に呆れ返っていた。
「……食べながら喋らない」
 フィアの指先から青白い雷撃がカシムとメルシーに放たれる。
「「ぐわー感電!」」
 ビリビリと痺れたアホアホコンビはその場でうずくまるも、ご丁寧に完食した後に立ち上がってレビアタンへ向き直った。
「ドーモ、レビアタン=サン。テンサイ級シーフのカシムです」
「ドーモ☆ メルシーだよ! メカメカしいのに凹凸を強調するスーツのラインがグッドだぞ☆ ぐへへ☆」
「メル、アウト。1万ボルト、発射」
「待ってフィアちゃんの方が凹凸スゴイんぎょー!? ありがとうございまああぁぁす☆」
 いつの間にか、笑ってはいけないバトル展開になっていたようだ。
 お仕置き電流をメルシーへぶっ放した後、フィアは改めてレビアタンへオジギをしてみせた。
「どうも、私は魂人のフィア。キミの骸の水を扱うユーベルコード、確かに驚いた、うん」
「素直なリアクション、とても嬉しいです。既にあなた達は私の掌の中だとご理解いただけたようで何よりです。いつ殺されるか分からない状況で、己の死を覚悟できていますか? ふふふ……!」
 レビアタンはくっくと冷たくほくそ笑み、待ち望んだ展開に心の中で歓喜していた。
 今まで散々恐れるどころか血気盛んに突破しようとしてくる猟兵ばかりだったので、フィアの反応は素直に嬉しかったのだ。……その横でまさか、うどんを口いっぱいにすする腹ペコ2名が同伴しているとは思わなかったが。
 余裕の態度をとるレビアタン。だがフィアも一切怯えたような素振りを見せていなかった。
「私はいつでも殺される覚悟はできている。でも、魂人は殺しても死なないけど。試してみる?」
 フィアの種族特性を知らないレビアタンは、そんな馬鹿なとタカを括っている様子。
「殺しても死なないですって? いいでしょう、骸の水を浴びても生きていられるか、見物ですね!」
 レビアタンは次の瞬間、戦場である部屋中に骸の水を噴射させ始めた!
「逃げても無駄です! この部屋の中にいる限り、骸の水から逃れられません! そして骸の水を浴びたあなた達の身体は、私が自在に操作できます!」
「メルシー! ユーベルコードで飛ぶぞ! フィアを守れ!」
「ラジャったよ!」
 カシムは魔力とメルシー思考をメルシーとリンクさせると、最大速度マッハ14の超音速で天井付近まで飛翔してみせた。飛べないフィアはメルシーにおぶさって骸の水の難を逃れた。
 フィアが2人へ告げる。
「奥に用がある。だからさっさと排除したい。無理しない程度にアレを使う。カシムとメルは分析と援護をお願い。たとえ死んでも、『永劫回帰』で持ち堪えられるから。だから、地上へ下ろして」
 愛する人の願いに、カシムとメルシーは一瞬だけ逡巡する。
 そしてすぐに首を横に振った。
「いいえ、フィアは死にません」
「だって、メルシーとご主人サマが守るもの☆」
「それに……フィア、此奴は僕らと相性がいい相手ですよ。その雷撃の力……無理しない程度に存分に振るって下さい」
「それじゃ、やっちゃおっかご主人サマ☆」
 2人は空中から念動光弾を立て続けに発射し、床に溜まった骸の水を吹っ飛ばす。更に魔法で氷塊を作り出し、レビアタンへ向けて弾幕を乱射してゆく。
「その程度の攻撃!」
 レビアタンは骸の水を盾にして氷の礫を受け止める。
 カシムはこれにニタリを顔を愉悦に歪ませた。
「そうせざるを得ないよな、お前は……! お前はカラテよりもユーベルコードのジツを重視する戦い方……ならば直接何度でも撃ち込むまでだ!」
 カシムの吹雪めいた氷魔法がレビアタンを襲う!
 やむなくレビアタンは身を守るべく、部屋中の骸の水を防壁として自身の目の前に集中せざるを得なくなった。凍結する骸の水が真っ白な壁を形成してゆく。
「今だよフィアちゃん! さっきの爆撃で骸の水が引いた場所へ降りて!」
「うん、分かった」
 フィアが天井近くの高さから飛び降りて着地すると、頭上のカシムへ尋ねた。
「ねぇ、骸の水って、普通の水と性質は同じ?」
「そうですよフィア! 骸の水も凍るなら蒸発もする! ということは、|通《・》|電《・》|も《・》|す《・》|る《・》|は《・》|ず《・》|で《・》|す《・》!」
 その回答に、フィアは僅かに口端を吊り上げる。
「水と同じ? それなら、『|雷霆《らいていばんきん》万鈞』……他のユーベルコードと同時に使える技。これで痺れさせてあげる」
 次の瞬間、フィアの死蠟のような白い肌に禍々しい赤い文様が浮かび上がる。彼女の真の姿だ。
 そして全身が激しくバチバチと音を立てて電流がスパークしてゆく。
「いたい……のこさない」
 フィアは周囲の骸の水へ激しい電撃を発散!
 雷鳴電撃を喰らった骸の水が一瞬で沸騰し、水蒸気めいた煙を上げながら高温に達してゆく。同時に通電した骸の水を操るレビアタンが盛大に感電してダメージを受けている!
「アババババーッ!」
 クリティカルヒット!
 しかし、やけに電気伝導率が良すぎではないか?
 痺れる脳内ニューロンでレビアタンが訝しむ。
 その疑問に、メルシーはおもむろに答えた。
「さっき、ご主人サマがばら撒いてた吹雪だけど、あれに実は岩塩を混ぜてたんだぞ☆ 地属性魔法ってことでね!」
 おお! これぞ発想の盲点!
 岩塩を地属性魔法で生成して吹雪の魔法へミックス!
 見た目はさほど色も変わらず、レビアタンが気付かなかったのは当然である!
「それと、塩の混ざったお水は……電気をよく通しちゃうぞ☆」
「海水をぶちまけるって手もあったけどな? ただ流石にそれはこの部屋を浸水させかねねーからな!」
 カシムも駄目押しの岩塩入り吹雪を周囲に散布してゆき、フィアへ告げる。
「行ってください、フィア!」
「うん、ありがとう……カシム」
 見上げるフィアが頷く。そして通電した物質内を通過するユーベルコードの効果をもって、骸の水に触れないまま一瞬でレビアタンの懐へ潜り込む。
「すぐ終わる。殺してそれでおしまいなら、次は何度も殺せる技を用意しておくことね。私たち魂人は一度殺されたくらいでは死んであげられないから」
 フィアはレビアタンの腕を掴むと、直接掴んだ部位へ電流発射!
「アイエエエッ!」
 レビアタンの筋繊維とサイバネ神経が感電で大きく痙攣収縮!
 動きが取れなくなったレビアタンに、もはや骸の水を発射する余力も残っていない。
 そこへ、頭上から飛び掛かってくるカシムとメルシー!
「おめーなんぞ通過点だボケェ! 後で僕はフィアを存分に堪能するんだからなぁ! 邪魔するなら輪切りにスッゾコラーッ!」
「ご主人サマってば煩悩駄々もれだぞ☆ メルシーもだけど♥」
 カシムのダガーとメルシーのビーム大鎌剣ハルペーの超音速連続斬撃が、幾度と猟兵達の攻撃を耐え凌いできたサイバーニンジャスーツを斬り裂き、レビアタンをスライストマトめいて輪切りにしてみせた!
「アバーッ! サヨナラ!」
 レビアタンは潔く爆発四散!
 部屋中に満ちていた骸の水も消失していった。
 ニンジャに……勝った!
「そう。カシムの言う通り、通過点。こうも期待されると、私も張り合いがあるというも……の……」
 緊張感が途切れたフィアは、その場に倒れ込んでしまう。彼女のユーベルコードは、肉体と精神に大きな負荷を与えるのだ。
「フィア!?」
「フィアちゃん!」
 慌ててカシムとメルシーが、倒れるフィアの身体をスライディングキャッチ。
 フィアは朦朧とする意識の中、受け止めてくれた愛しい2人へ声を絞り出す。
「あ、ありがと。うん、再生神酒を飲んだら、すぐに立ち上がって先を目指すから」
「無理をしないでいいですよ、フィア」
「そうだぞ☆ ニンジャは倒したし、援軍もこの部屋に入ってこれないよ! だから、すこしメルシーとご主人サマとでイチャイチャするぞ☆」
 カシムとメルシーに挟まれ、ボディタッチをされるフィア。
 だが不思議と心地良い気分であり、彼女も2人へ身体をしばし委ねるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 冒険 『電子鍵を盗め!』

POW   :    セキュリティプログラムを強引に破壊する

SPD   :    隠された罠を見つけ出し、解除する

WIZ   :    セキュリティを解析し、ハッキングで突破する

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 門番のサイバーニンジャは殺した。
 あとはサーバールームから|電脳世界《サイバースペース》へダイブし、その中から|電子鍵《バックドア》を発見し強奪するだけだ。
 |電脳世界《サイバースペース》は現実世界同様に五感があり、ユーベルコードも使用できる。現実世界同様の街並みもあるし、営みもある。まさにサイバーザナドゥ世界の、もうひとつの世界だ。
 メガコーポが広大な|電脳世界《サイバースペース》に悪事の証拠や重要な秘匿案件を隠すのも理解できる。

 猟兵達は備え付けのヘッドマウントディスプレイを装着すると、次々と|電脳世界《サイバースペース》へダイブしてゆく。
 |電子鍵《バックドア》の形状は不明だが、単純に鍵の形で存在しているとは考えにくいだろう。
 例えば、それは廃材置き場のガラクタの山の中に放置された『錆びたネジ』かもしれない。
 例えば、それは電脳地下Barに並ぶ『高級ボトル』かもしれない。
 例えば、それはふと足元にあるただの『空き缶ゴミ』かもしれない。
 ひとつ言えることは、この世界はアカダルマファーマシーが設定した『世界』だ。
 侵入者対策は当然講じているだろう。
 巧妙に隠された|電子鍵《バックドア》を守るべく、様々な罠や障害が猟兵達を襲うだろう。
 NPCヤクザにインネンつけられたり、青少年の何かが危険な勧誘に引き込まれるかもしれないし、そもそも辿り着けないような仕掛けが備わっているかもしれない。

 故に、猟兵達よ。あらゆる危険性を考慮してダイブせよ。
 でなければ、この電脳世界に捕らわれ続けて廃人化してしまうだろう……!
レーヴァ・アークルージュ
フフフ……このUCは文明社会の極致であるサイバーザナドゥでは絶対的な優位を得られるよね……
文明と自然の根源たる『火』の概念そのものを統べる以上、自然に由来する事象か文明に由来する存在は私の支配下だよ

127%上昇した性能で、|電子鍵《バックドア》を探し出す
警備システムや罠が仕掛けられたとしても、UCで支配し逆に使役させていく
と、これか……巨大なルビーだね

これを使ってマネーラインを抑える事が出来るのかぁ……
試しにアカダルマファーマシーのロンダリングの証拠を表社会に流出でもしてみるかな?
レジスタンスの人々に電子鍵を任せた後、ロンダリングの証拠流出を提案する



 レーヴァ・アークルージュ(超学園級の烈焔魔導士・f29627)は真っ先にサイバースペースへダイブすると、現実世界と変わらない光景に感心していた。
「何度かこっち側へ来てるけど、再現性が本当に高いね? それじゃ、サクッと奪おうか」
 レーヴァは早速ユーベルコードを発動。レーヴァの身体の周囲に紅蓮に燃え盛る火の球が浮かび上がる。
「それは自然の理。万有を焼くと同時に再生を齎す力。それは人類の理。互いを争うと同時に繁栄を齎す力。齎す不死者こそ我なり」
 文明と自然の根源たる『火』の概念そのものを放つことで、このサイバースペース内の『文明』及び『自然』に由来する『存在と事象』が動力の物品全てを精密に操作する。それはつまり、01データの集積で作られたサイバースペースのワールドハッキングを意味するのだ。
「フフフ……『|人の理にして神の理たる熱望の力《プロメテウス・マルミアドワーズ》』は文明社会の極致であるサイバーザナドゥでは絶対的な優位を得られるよね……。文明と自然の根源たる『火』の概念そのものを統べる以上、自然に由来する事象か文明に由来する存在は私の支配下だよ」
 レーヴァはサイバースペースのデータを自在に操作してゆき、|電子鍵《バックドア》のひとつの在処を検索してゆく。
 だがこのサイバースペースの設計者も愚かではないようで、不正アクセスに対して防御するプログラムが発動する。
「おや? これはこれは……?」
 目をぱちくり瞬かせるレーヴァの周囲に、屈強な筋肉を纏った異形の生物めいたオブジェクトが複数ポップアップ!
「「GRRRRRRRRRRRRRRR!」」
 防衛クリーチャー達はレーヴァへ一斉に襲い掛かってきた!
「まさかの物理的排除かぁ。でも私の敵じゃないね」
 レーヴァは封縛炎鎖・バインドオブウルカヌスを振り回すと、あっという間に防衛クリーチャーを縛り付けてゆく!
 なんたる早業! まるでレーヴァの周囲に獄炎の檻が出現したみたいだ!
「無駄だってば。私のユーベルコードはね、武器の命中率と威力も上昇するんだよ。ちなみに今の上昇率は127%ってところかな? 避けきれるわけないよね? それじゃ、失礼してっと……」
 レーヴァは空間に手を突っ込むと、空間の向こうの何かを弄ってゆく。
「えーと、これじゃなくて、これかな? よいしょっと」
 レーヴァは空間からズボッと手を引きぬくと、その手中に大きなルビーが握られていた。
「これか……私が掴んだのは巨大なルビーだね。他の鍵は別の形をしてるらしいけどね? これを使ってマネーラインを抑える事が出来るのかぁ……。試しにアカダルマファーマシーのロンダリングの証拠を表社会に流出でもしてみるかな?」
 そう呟きながらサイバースペースのログアウトポイントへ向かうレーヴァ。
 防衛クリーチャーを従わせて闊歩する彼女にもはや敵はいない。
 有言実行を体現したレーヴァは、100カラットのルビーの形した|電子鍵《バックドア》を現実世界へ持ち出す事に成功した。

 ――ちなみに、巨大ルビーはリアムの|抵抗組織《レジスタンス》へを預けた。
 レーヴァはすぐにアカダルマファーマシーの悪事を暴くべきだと提言するも、今はその時ではないと逆に諫められてしまう。
 曰く、一番効果的なタイミングで暴くべきだと。またむやみに暴いても報復攻撃を受けるだけだと。
 狙うは一撃必殺の好機。ダメージが何倍も膨れ上がった『その時』を待つ。
 その回答にレーヴァは少々不満そうな表情を浮かべるも、彼らにルビーを預けてゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴァルター・シュヴァルツェ
絡み/アドリブ共に可

レオンハルト(f38951)と共に行動
レオンハルトの命令を受諾してUC発動。
その後は『全技能レベル100』状態である事を活用。
(あれば夜間に闇に紛れて行動。物理的な障害は主に任せる)
「クラッキングでのデータ改竄ならお手の物ですよ」

(質問する主に対し)
「-何故メガコーポに敵意を?」
「…ここの世界の子供達は…私めの“毒スイーツ”でも『刺激的で美味い』と褒めてくれたのですよ」
「それを奴等は、子供達をまるで塵芥のように…」
「だから決意しました。『奴らに一泡吹かせてやる』と」
(ハッキングを続けながら)

…コレは『古い時代の飴の缶』?こんな路地裏で?
成程、サイキック狩りの一環の証拠らしいですね。
純度の高い本物の菓子をエサに子供達を…。
ー何所までも私めを不快にさせますね、奴等は。

電子鍵を入手したらすぐに撤退。
その際、自分達の侵入した痕跡は消しておく。

入手した電子鍵はレジスタンスに預けます。


レオンハルト・シャルラッハロート
絡み/アドリブ共に可

ヴァルター(f40571)と共に行動。
出撃後に彼に命令。「電子鍵を探し出せ」
(機械の扱いには慣れていないので予めヴァルターに教わっておきます)

「良かった…|黒風《シュヴァルツェヴィント》も持ち込めるんだ」
そしてヴァルターを乗せてサイバースペースの空を飛行。
「ところで…何故が貴方をそこまで駆り立てるんだい?」
(ヴァルターから身の上話を聞いた後)
「そうか…じゃあボクも及ばずながら手を貸すよ」

UCで有効な手段を探りつつ物理トラップには熾炎とフェニックスで応戦。
「ボクの執事には指一本触れさせない!」

退却時、ヴァルターに一言。
「良い働きぶりだったよ。きっと亡き爺やも喜んでるだろうね」



 サイバースペースに見慣れぬふたりがダイヴしてきた。
 レオンハルト・シャルラッハロート(不死鳥の天誓騎士・f38951)と、その従者のヴァルター・シュヴァルツェ(サイバーザナドゥの消去者イレイザー・f40571)である。
 今回の任務の調査や戦闘に参加してこなかった彼らだが、アカダルマファーマシーの秘匿サーバーの存在をグリモアベースで聞き付けるやいなや、ヴァルターから主のレオンハルトへ同行を願ったのだ。
「それで? ここがボクを連れてきたかった場所かい?」
 レオンハルトは機械類の扱いに不慣れだ。現実そっくりのサイバースペースも同様で、まだなぜ同伴を乞われたのかがしっくりとこない様子である。
 これにヴァルターが眼鏡のブリッジを押し上げながら、恐縮の態度で物申す。
「若様、仰る通りでございます。|私《わたくし》めの手腕を十全に発揮するためには、どうしても若様から命じられねばなりませんので。機械が不慣れなところを申し訳ございませんが、なにとぞこのヴァルターに事件解決の命を下してくださいませ」
 レオンハルトの目の前に跪くヴァルター。
 これにようやく緑眼金髪の主は、自分の役割を理解した。
「分かったよ。では、貴方はこの空間で起きている事件の解決を一任するよ」
「かしこまりました。これにて、私めのユーベルコード……『バトラーズ・ブラック』が発動。具現化された闇を纏うことで、命令の完遂か24時間後まで全技能が『100レベル』に変化します」
 ヴァルターは言葉通り、具現化した闇を隠れ蓑にして人目を避けつつ移動を開始する。今の彼にはこの電脳世界が手に取るように理解できる。
「若様、此方へ。|電子鍵《バックドア》と思しきオブジェクトの反応を検知しましたので、ご案内します」
「ん? そっちにドアがあるのかい? よく分からないけど、悪漢共が襲ってきたらボクが撃退するから安心してよ」
 レオンハルトはどうやら、未だにこの任務の目的を理解できてないようだ……。

 暫くヴァルターの後をレオンハルトは追い掛けてゆく。
 途中、NPCヤクザ集団を撃退したり、道を塞ぐ障害物を力任せに除去したり、レオンハルトはヴァルターの援護に徹していた。
「良かった……|黒風《シュヴァルツェヴィント》も持ち込めるんだ」
 途中、電脳世界の仕組みをようやく把握し始めたレオンハルトは、自身の相棒である黒いグリフォンを召喚してヴァルターと共に背中に乗りこむ。そのまま電脳世界の空を翔け抜けてゆく。
 しかし、いい加減ヴァルターが何故この任務に興味を持ったのかを知りたくなってくる。
「ところで……何故が貴方をそこまで駆り立てるんだい?」
 これにヴァルター、地上に蔓延るスラム街を見下ろしながら、ぽつりぽつりと言葉を紡ぎ出す。
「――それは、何故私めがメガコーポに敵意を抱くのか、という質問と受け取ってよろしいでしょうか?」
「ううん? まぁ、そんな感じかな?」
 機械類が苦手なレオンハルトにとって、サイバーザナドゥ世界のいざこざは正直ピンときていない。実際、今回がサイバーザナドゥ世界の初来訪だ、群雄割拠中の有力メガコーポの名前はおろか、今回の首謀者であるアカダルマファーマシーの名も、彼にとっては空気と同じくらい興味がないだろう。
 しかし、紆余曲折を経てサイバーザナドゥ世界へ辿り着き、そしてエンドブレイカー!世界のレオンハルトの住まう館で主従の契りを交わしたヴァルターには意味合いが変わってくる。
「私めはこの世界で汚れ仕事を生業にしていました。メガコーポのデータ改竄及びクラッキング行為……つまり、私は雇われてメガコーポのデータを持ち出し、書き換え、売り飛ばす『商売』に明け暮れていた矢先のことです。私めは、知ってしまったのです。幼い子供が、メガコーポの犠牲になっていることを……」
 ヴァルターの奥歯がぎりっと強く音を立てて噛みしめられた。
「……ここの世界の子供達は……私めの“毒スイーツ”でも『刺激的で美味い』と褒めてくれたのですよ」
「あはは……ヴァルターの作るお菓子は何故か全部毒入りになっちゃうからね……」
「ええ、確実にお腹を壊すはずですが、サイバーザナドゥの子供達は喜んで食べてくれます……曰く、純正のお菓子を知らないとのこと。だから嬉しかったのです。堕天使の私めでも、誰かを笑顔に出来るのだと。……それを奴等は、無垢な子供達をまるで塵芥のように……」
 所持するタブレットを握る指先が朱く染まるほど強く握るヴァルター。僅かに手元が怒りで震えてさえいる。
「だから決意しました。『奴らに一泡吹かせてやる』と……」
 奇遇にも、アカダルマファーマシーは幼い子供達を遺伝子操作して『願望を叶える存在』へ作り替えるべく人体実験を秘密裏に繰り返している。
 ヴァルターはそれを知っているかは定かではないが、自身の怒りのぶつけ場所としてこの任務を選んだ。
 そんな身の上話を聞いたレオンハルトも、ようやく合点がいったらしい。
「そうか……じゃあボクも及ばずながら手を貸すよ」
「ありがとうございます、若様。では、あそこの裏路地を巣食うギャング達を一掃願いますか? 私はハッキングに集中せねばなりませんので……」
 グリフォンの背から眼下を眺めると、目的地らしき空き地にやたら大人数がたむろしているではないか。
 どうやら意図的にアカダルマファーマシーがNPCを配置しているのだろう。
 レオンハルトはとにかく悪者を倒せばいいと判断し、グリフォンの背から一気に空き地へ飛び降りてゆく。
「ボクの執事には指一本触れさせない! |天賊の才《エンドブレイカー・インスピレイション》!」
 改良型フレイムソード『熾炎』を振り抜けば、剣身から火の鳥が飛び出して悪漢共を瞬く間に駆逐するのだった。

 空き地に降り立ったヴァルターは、ポツンと放置されているオブジェクトを拾い上げて解析する。
「これは……『古い時代の飴の缶』? こんな路地裏で? いえ、巧妙にテクスチャが書き換えられていますね。これが『|電子鍵《バックドア》』……メガコーポのカネの流れを把握できる証拠のひとつ、ですか……。すこし思っていたのとは違いましたね……」
 ヴァルターは思っていた証拠内容と違っていたことに顔をしかめていた。
「サイキック狩りの証拠は出てきませんね。アカダルマファーマシーとやらはそちらに手を出していない……? いや、しかし、純正のお菓子で子供達を誘き寄せて人体実験の被験者として誘拐しているのは事実のようです」
 冷静だったヴァルターの表情に、明らかな憤怒の色が浮かび上がる。
「――何所までも私めを不快にさせますね、奴等は」
「終わったかい? そろそろ帰還しないか? 温かい紅茶が飲みたくなってきたよ」
 レオンハルトは周囲を警戒しつつも、もうやるべき事は終わったと悟った。
 故に、優秀な己の従者へ労いの言葉を掛けた。
「良い働きぶりだったよ。きっと亡き爺やも喜んでるだろうね」
「――っ! 私めには、もったいなきお言葉です」
 ハッと息を呑み、一礼するヴァルター。
 そしてすぐさま自分たちの居た痕跡を抹消すると、速やかに現実世界へログアウトしてみせた。

 後に、ヴァルターはドロップ缶に偽装された|電子鍵《バックドア》を、|抵抗組織《レジスタンス》の責任者であるリアム・フォスターへ送り届けるのだが、それはまた別の話である……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フィア・フルミネ
カシム(f12217) と参加

二人に任せておけば安心。数千数万のメル……うん。壮観。二人の信頼関係を私は信じる。例えどれほど叫び声をあげたとしても目を逸らさない

電脳世界において必要なのは演算能力。そしてそれを司るマザーコンピュータを守ること。つまり、私がカシムを守る

これだけ数がいれば直掩は不要か。根こそぎ強奪だと時間がかかるし、効率的に回った方がいいと思う。この際やくざや青少年は後回し、ね?

《磁雷矢》で脳機能を拡張する。当然3分で昏睡するけど、この無限の電脳でリミッターを外して行動できるのは大きい。効率的に指示を出す! 今度はカシムが私を守って


カシム・ディーン
同行
フィア(f37659

「ご主人サマー☆こんな広大な世界を探索するには…あれだね☆」(にたぁ

うっがぁぁぁぁ!!
フィア…僕を守って下さいね?(がくり

絶望と悪夢のUC発動
「「ひゃっはー☆」」
5師団は僕とフィアの護衛

残り
探索開始
【情報収集・視力・念動力・空中戦】
物量で広がり探索開始!
念動力による探索も広げながら広範囲に渡って更に細かく探索

やくざや青少年が危険なあれは最小人数で引き付けて足止め兼迎撃

フィアの助言を生かし効率的に

構造上ブラックボックスになってる場所も見つけ出して回収

可能ならアカダルマファーマシーの持つ技術や情報も可能な限り盗みつつ解析してみる

うん…応えましょう
戦えないので念動障壁展開
防壁でフィアを防衛
万が一の時は幼女メルシーを盾にする
「こういう時のメルシーだよ☆」

フィア…僕らで収集した地図を伝えます
そこから有効な場所を
メルシー!気合入れてフィアを守るぞ!
「任せて☆フィアちゃんは集中して☆」
指示の元全力で見出した場所を調査!

フィア…お疲れ様です
昏睡状態になったフィアを膝枕します



「ご主人サマー☆ こんな広大な世界を探索するには……あれだね☆」
「ぐぅっがぁぁぁぁ~~~~~~!」
「うん。いつもの光景」
 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)が相棒の汚い笑顔の前で錯乱し、恋人のフィア・フルミネ(|麻痿悲鳴《まいひめ》・f37659)がそれを見守るという一連のルーティン。
 メルシーはカシムの許可が下りるのを待たずにユーベルコードを発現させ、1410師団の幼女メルシー軍団を周囲に召喚してみせる。
 しかしカシムは今にも死にそうだ!
「あばばばばば! 魔力が吸われる……! フィア……僕を守って下さいね?」
 がくり、と力なく項垂れるカシムをフィアが支える。その顔つきは使命感に溢れていた。
「二人に任せておけば安心。数千数万のメル……うん。壮観。二人の信頼関係を私は信じる。例えどれほど叫び声をあげたとしても目を逸らさない。そして、電脳世界において必要なのは演算能力。そしてそれを司るマザーコンピュータを守ること。つまり、私がカシムを守る」
 事実、カシムが傷を受けると幼女メルシー軍団は跡形もなく消滅してしまう。
 護衛に5師団……約5万人の幼女メルシーを割いているが、カシムにとっては恋人の厚い介抱が何よりの魔力補給である。
「これだけ数がいれば直掩は不要か。根こそぎ強奪だと時間がかかるし、効率的に回った方がいいと思う。この際やくざや青少年は後回し、ね?」
「メルシー部隊……妨害NPCは最少人数でぶちのめせ……!」
「「ムール貝酒蒸しにして~!」」
「「いや酒蒸しにしたら酔っぱらっちゃうヨ~ン様ンサタバサ!」」
「「何入ってると思います~ぅ!?」」
「「アイエエエーッ!?」」
 アックスエルボーどかーん!
 相変わらずモブに厳しいメルシーであった。
 カシムもフィアの想いに応えるべく、念動障壁を周囲に展開して防御に徹する。
 その間、メルシー達はムール貝の酒蒸しを布教しながら秘匿されたサイバースペースのマッピングを進めていった。
「こういう時のメルシーだぞ☆」
 数にモノを言わせたマッピング作業という名のローラー作戦は、30分もかからずに完了してしまった。
「フィア……僕らで収集した地図を伝えます。これから|電子鍵《バックドア》の在処を、探ってください……」
 カシムがスマホに集約されたマップ情報をフィアに手渡す。
 すると、フィアはユーベルコードで脳の機能を3分間だけ3倍に強化!
「いたい……あつい」
 電脳世界は情報処理能力がモノを言う。ならば普段は眠っているとされる9割の脳機能のストッパーを外した今のフィアは、3分間だけ秘匿されたサイバースペースの神様になれるのだ。
「……分かった。南東P地区8号通路の高層ビル18階オフィス、その中の金庫の中……うぅ」
 フィアはそのまま昏睡状態に陥り、カシムに寄りかかってしまった。
 ここでカシムがメルシー軍団へ命令を飛ばす。
「メルシー! 気合入れてフィアを守るぞ!」
「任せて☆ フィアちゃんは休んでてね☆」
「護衛部隊以外は、速やかに指定された付近へ急げ!」
「「ひゃっはー☆」」
 幼女メルシー軍団は高層ビルのオフィスを急襲すると、金庫を強奪して見事に|電子鍵《バックドア》を強奪してみせたのだった。
「フィア、お疲れ様です。無事に成功しましたよ」
 眠りこける恋人の頭を、カシムはそっと撫でてみせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

式之・神子
相変わらずクソみたいな広告ポップが会話の最中に挿入される空間なンよ
しかも強制視聴タイプでスキップできないンよ腹立つわー
スレ民特製プログラム集のアドブロックで消すンよ
...ア!!
ユーザーに直ぐ消されるような広告に紛れ込まれれていたりして?
ジャマだからアドオンで表示しない、だから見つかりにくいだろうなンよ

ほいじゃ、『神子茶番絵巻』でこのあたり一帯の広告を全部強制的に一斉表示させるンよ
更に『れあどめ.txt』で広告データの内部に隠れているもん全部ぶっこ抜くンよ
「パスワードが書かれた付箋」がうっかり出て来たりして?
案外古典的な理由でパスワードは流出するもンなンよ~



「いや、思ってたのと違うンよ……」
 式之・神子(|人工無能《ネットのカオス》・f36534)は途方に暮れていた。
 何故なら、彼女はサイバースペースには強制ポップ式広告テキストや強制視聴タイプでスキップできない欺瞞告知動画が必ずあると想定していたからだ。
 しかし、冷静に考えてみれば、このサーバーは元より秘匿されており、そして接続されるサイバースペースはパブリックスペースと隔離されていなければ易々と『|電子鍵《バックドア》』を保管など出来ない考えに至れたはず。ならば『関係者以外誰も立ち入らないサイバースペース』に、わざわざパブリックスペース向けの欺瞞アフィリエイト広告を打つ必要性など皆無である。そう、神子は前提から大きな想定違いをしていたのだ。
「なんなンよこれ? つまンな。『|電子鍵《バックドア》』はユーザーに直ぐ消されるような広告に紛れ込まれれていて、見つけにくいンはジャマだからアドオンで表示しないことなンよ、我ながら名推理……ってくだりが使えないンよ」
 全くの肩透かしを食らった神子だが、裏を返せば侵入できた時点で彼女の手腕を誰も邪魔する存在がいない事を意味する。
「だったらとっとと仕事を済ませて帰るンよ。文字通り、オモチャにしてやンよ」
 神子はユーベルコードを発動させ、周囲に超干渉波を放った。こうすることで管理者権限を乗っ取り、この秘匿されたサイバースペースを好き勝手に書き換えてゆく。配置された妨害NPCは神子の操り人形と化し、対侵入者用サイバートラップも簡単に機能不全に陥る。自身も|電脳存在《バーチャルキャラクター》であるがゆえに、この辺りの親和性が高い上にクラッキング技術はテンサイ級ハッカーに相当していた。
 更に神子はこの秘匿されたサイバースペースを滅茶苦茶に破壊するべく、他のユーベルコードを同時発動させる。
「もしもーし? 管理人さーん? あ、ここら一帯のデバックルームを見せてほしいンよ」
 突然、01データの虚空からヌゥ~っと出現してきた上位存在が、まるで高級スシ店のカウンター席へスシを提供するが如くデバックルームを神子の前に設置してみせた。
 そこへ神子がドアを蹴破って乱入すると、無遠慮にこの空間に存在する『|電子鍵《バックドア》』を検索し、回収しに回っていった。
「あとはこの空間のテクスチャをスレ民のクソコラ画像で上書きするンよ。これでアカダルマ何某の管理者はケジメ案件でブラジルでマンゴーの皮むき研修コース直行なンよ」
 最初から最後まで悪ふざけを突き通した神子は、トドメに処理落ち確実なクソデカ容量ウイルスZIPファイルを置き土産にして帰還してゆくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

箒星・仄々
電脳世界って本当に凄いですね
UCも使えて便利です

指笛吹いて
揺れる影から召喚したランさんに騎乗します
ペロっとしましたら高速で空中遊泳です

鍵を守ために
様々な罠や障害が仕掛けられているとか
即ち鍵に近づく程
罠や障害が増えたり重くなるはずです

稲妻や突風、矢の雨などとして現れた障害を
ツルッとスルーしながら
罠のある位置の見当をつけます

ふむふむ
あの辺が怪しそうですね

本物そっくりですから
つい現実と同じように考えてしまいますけれども
電脳世界なら枷はありません
突拍子も無いところに隠せます

最後の防衛線の攻撃も
高速で突っ切って回避しながら
太陽へ突撃
それを手に収めます
電子鍵をGETです♪



「電脳世界って本当に凄いですね。ユーベルコードも使えて所持品も持ち込めるなんて便利です」
 箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は自身の衣服や所持品が電脳世界で再現されていることに驚きを隠せない。
「おっと、感心している場合ではありません。早く『|電子鍵《バックドア》』とやらを見付けなくてはいけませんね」
 箒星は早速、指笛を吹いて相棒を召喚する。箒星の足元の影から、勢いよく飛び出してきたのは、体長5mほどの巨大な雌メカジキのランさんである。
「ランさん、よろしくお願いしますね。その前にいつものあれ、失礼します」
 箒星はランさんの身体の前方半分をペロペロと舐め回し始めた。
 こうすることでユーベルコード『猫の毛づくろい』が発動し、ランさんの空気摩擦抵抗が極限まで減り、空中遊泳速度が上昇するのだ。
「これでいいでしょう。それでは全力前進でGo!です」
 箒星がランさんの背中に跨ると、まるで海中を突き進むが如くその身体がぐんぐんと前へ加速してゆく。
 メカジキの遊泳速度はゆうに時速100kmとも言われており、更に空気摩擦抵抗を極限まで減らしたことで実際はもっとスピードが出ている。体感速度は恐らく時速200kmはくだらないだろう。
 と、そこへ、目の前のビルの窓から軽機関銃が何丁も突き出てきたではないか!
「なるほど、鍵を守ために様々な罠や障害が仕掛けられていると聞き及んでましたが、あれほど殺意が高いものなのですね。ですが即ち、鍵に近づく程に罠や障害が増えたり重くなるはずです。ランさん、ここは強行突破しましょう!」
 箒星はランさんの腹を踵で蹴り、更に速度を上げるように指示した。
 だが高層ビルの窓から突き出た何十、何百もの軽機関銃の銃口から一斉に弾幕が発射される!
 よもやここで箒星はランさんと共にネギトロ死体に成り果ててしまうのか?
 否、そうはならないのが箒星である。
「ランさん、口吻で弾丸を弾き飛ばしてください!」
 メカジキ特有の長い剣状の|吻《ふん》を振り乱すランさん。すると飛んできた弾幕を口吻が掻き分け弾き飛ばし、事前に舐められた箇所が命中してもツルンッと受け流してみせたのだ。
「ランさんに銃弾はおろか矢雨や刃物は効きません。なお、私も身体を毛づくろい済みですので、同様に効果がありませんよ?」
 こうして全ての罠が命中してもノーダメージで突っ切ってしまう箒星とランさんは、一際罠の多い区画へ迷い込んだ。それはつまり、ここに重要なオブジェクトが存在していることを意味する。
 そこは、なんとサイバースペースの遥か上空であった。
「ふむふむ、あの辺が怪しそうですね」
 箒星がランさんに頼んで太陽へ向かって飛翔してゆく。
「この世界の物質は、現実と見分けがつかないほど本物そっくりですから、つい現実と同じように考えてしまいますけれども、電脳世界なら枷はありません。ですので突拍子も無いところに隠せます。たとえば……」
 襲い掛かる幾多の罠をスルーし続け、箒星はなんと太陽のオブジェクトに手を伸ばした。
「このように、光り輝く太陽のような光球に隠すことだって出来ちゃいます。なるほど、太陽を模した光源の中にUSBメモリがありますね。これで『|電子鍵《バックドア》』をGETです♪」
 意外な場所に隠された重要証拠を手にした箒星は、意気揚々とログアウトポイントへ向かっていった。

 こうして、猟兵達によってマネーラインの実態を記録した『|電子鍵《バックドア》』が回収され、すべてリアム・フォスター率いる『|抵抗組織《レジスタンス》』にて保管される運びとなった。
 これでアカダルマファーマシーが最も痛手を被るタイミングで公表することが可能となり、つまりリアム・フォスター達は遂にアカダルマファーマシーの急所を握る事が出来たのだ。
 ここから『|抵抗組織《レジスタンス》』は更なる反抗を展開するだろう。
 しかしそれは、また別の機会の話だ。
 猟兵達はそれぞれ報酬を受け取ると、また別の世界へそれぞれ散ってゆくのであった……。

<了>

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年07月08日


挿絵イラスト