サーマ・ヴェーダはワダツミを謳うか
メルヴィナ・エルネイジェ
メルヴィナがリヴァイアサンでキャバリアバトルするノベルをお願いします。
アドリブ・改変歓迎です。
困難・不明な点の解釈はお任せします。
●場所
クロムキャバリアの海・川・湖等のそこそこ水深のある場所ならどこでもOKです。
海鶴マスター様のシナリオで登場した舞台だったりNPCが登場したりしても面白いかも知れません。
●友軍と敵軍
特に指定はありませんのでいい感じに見繕ってください。
●ノベルの大まかな流れは?
より具体的な内容はお任せします。
猟兵として依頼を受けて戦場に立ちます※開幕で既に戦闘中でもOKです。
↓
キャバリアバトルします。
↓
敵を全滅させた後に周囲を見渡して「ここにもいなかったのだわ……まあ、そう簡単に見付けられたら苦労しないのだわ」
↓
最後にナイアルテさんに妹の写真と手紙を預けようとしましたが……
「もう姉上から預かっていたのだわ? ならいいのだわ」
ナイアルテさんの出演に問題がある場合はいい感じに誤魔化してください。
●何故にナイアルテさん?
黒い恐竜のようなキャバリアに乗っているピンク髪の変な猟兵がナイアルテさんの依頼に出入りしているとの噂を聞いたからです。
●写真と手紙?
現在家出中の妹の写真とその妹に宛てた手紙です。
内容は「戴冠式をするから帰って来るのだわ。ソフィアお姉様がお怒りなのだわ」
●妹?
メサイアです。
「妹の奇行は手に負えないのだわ……」
メルヴィナは水辺に近い地域を捜索しています。
●その他
性格や口調の解釈違い等は気にせず直感的に動かして頂ければ幸いです。
以下は執筆時の参考としてください。
全部反映しなきゃダメとかそんな事は全然ありませんのでネタに迷った際のヒント程度に扱ってください。
●メルヴィナとは?
アーレス大陸西部の国、エルネイジェ王国の第二皇女です。
「〜なのだわ」口調で喋ります。
大人しい性格です。ですが怒る時は怒ります。受けた恨みは晴らすまで根に持ちます。
功名心は薄く武勲も王位にもさほど執着していません。
「私は姉上や妹ほど血気盛んにはなれないのだわ……」
しかし継承したキャバリアが海上戦に於いて非常に強力だった為に出陣の度に功績を打ち立ててきました。
「私が強いのではなくリヴァイアサンが強いのだわ……」
好戦的ではありませんが戦いは王家の宿命として受け入れています。
「これも血の定めなのだわ」
それはそうとしてオブリビオンマシンは壊します。
「あれには私の国も迷惑しているのだわ……」
●前衛?後衛?
水に纏わる魔法が得意な魔術師型です。
筋力はありません。
「でも泳ぐのは好きなのだわ」
エルネイジェ王立魔術学園をそこそこ良い成績で卒業しました。
「妹は傷害事件を起こして退学になったのだわ。お陰で肩身が狭かったのだわ」
●搭乗するキャバリアとの関係
幼少期に国宝のキャバリアであるリヴァイアサンを継承しました。
メルヴィナにとってリヴァイアサンは姉妹のようなものです。
「リヴァイアサンは色んな海に連れて行ってくれるし、色んな海の事を教えてくれるのだわ」
●腕前
キャバリアの操縦技術は並程度です。
リヴァイアサンの巨体と性能に頼って戦います。
「姉上と違って私は武人じゃないのだわ……」
●リヴァイアサンとは?
エルネイジェの王家に伝わるキャバリアの一機です。
水竜型です。
通常のキャバリアより非常に大きな機体です。
全長50m程度。
胴径は5m程度。
ヒレを開いた時の全幅は50m程度。
スケールは大体適当です。
アーレス大陸では海を司る機械神とされています。
御伽噺の中では恐ろしい海の怪物として扱われる事が多いです。
●地形適性
ほぼ水中専用です。
一応陸に上がれますが動きは鈍くなります。
水中では巨体に見合わない運動性を発揮します。
装甲も頑丈な上に吸水すると急速自己再生します。
●喋るの?
自我があります。
一応女の子らしいです。
継承者とは意思疎通が可能です。
「どうしたのだわ? あの岩陰に敵が隠れているのだわ?」
傲岸不遜な性格です。
我は大海の竜帝なり。
●基本的な戦い方は?
一言で表すなら怪獣のような戦い方です。
噛み付く、体当たり、鰭を叩き付ける、巻き付く等の巨体を活かした格闘戦が主体です。
口からの放水砲で圧砕か切断、もしくは押し流します。
しぶとい相手は深海に引き摺り込み水圧で破壊します。
「暗く冷たい海の底に沈むがいいのだわ……」
吸水で急速再生する装甲に覆われているので被弾はよほど危険な攻撃でない限りは気にしません。
加えてメルヴィナ自身が水属性の回復系ユーベルコードを扱えます。
「水と回復効果で再生速度が倍増なのだわ」
海竜の寵愛によって自身を水のバリアで包み込む事も出来ます。
強力な索敵機能を装備しています。
「水中でリヴァイアサンからは逃れられないのだわ」
捕縛する必要がある相手はシャボン玉状の水球に閉じ込めます。
「大人しくしているか、溺れるか、好きな方を選ぶのだわ」
●深淵の如く
ゆっくりと水の流れる音が聞こえた。
水の中で音は響かない――わけではない。それどころか、音は大気中よりも速く遠くに広がっていく。
しかし、それはあまりにも小さな音であるがゆえに人間の耳には捉えることのできないものであった。
だが、メルヴィナ・エルネイジェ(海竜皇女・f40259)は己の乗騎にして『エルネイジェ王国』の機神たるキャバリア『リヴァイアサン』のコクピットでそれを聞く。
「――反応があったのだわ」
薄っすらと瞳を拓く。
彼女の瞳は海の美しい宝石のような色をしていた。
つややかな黒髪が揺れ、眠たげが瞳が視界に映るコクピットのコンソールを確かめる。
「『リヴァイアサン』、近づいてくるというの? 敵が?」
彼女の言葉に『リヴァイアサン』が短く返答をする。
その声を彼女だけが聞くことができたし、また此処には彼女以外のキャバリアは居ない。
此処は深い、深い、海中。さらにその先にある海底であった。
彼女のキャバリア以外がこの水圧に耐えきれるものではなかった。それほどまでに深い海溝めいた場所に『リヴァイアサン』と共にメルヴィナは居たのだ。
「それにしてもどういうことなのだわ? 何故、海洋国家でもない小国家が海戦型キャバリアを持ち出してまで……」
彼女はこの依頼を受けた時のことを思い出す。
あれは己の末妹たるメサイア・エルネイジェを探索していたときのこと。
彼女の戴冠式を知らせる手紙を持って『エルネイジェ王国』を出たまではよかった。己の姉であるソフィア・エルネイジェもまた同様であったのだが、末妹たる彼女の探索は遅々として進まなかった。
これだけ探し回っているというのになんで見つからないのかと憤ったものであるが、ちょうど猟兵に覚醒したてのこともあってグリモアベースでの勝手がわからなかったのだ。
そこで居合わせたグリモア猟兵に半ば押し通される形で、ある海域で不穏な動きを見せている集団を調査してほしいと願われたのだ。
メルヴィナの生来の性格を考えれば、頼まれごとを断れないのは言うまでもないことだっただろう。
「『第三帝国シーヴァスリー』……あまり聞いたことのない小国家なのだわ」
この近海にて行動しているという海戦型キャバリアの所属する小国家。
アーレス大陸にて他の小国家と争っている『エルネイジェ王国』には届いてはいないが、近年興った小国家であるようだ。
だが、その急成長たるやすさまじい。
百年前の争いにて、己達の駆る機神たちの記憶にも恐らく残っているであろう『サスナー第一帝国』の存在。それを継承する小国家であることが示す事柄をメルヴィナは『リヴァイアサン』の言葉を持って理解する。
「とは言え、迂闊なのだわ。海戦に慣れていない、という意味では、だけれど」
メルヴィナは己が託された仕事をこなすべく『リヴァイアサン』と共にゆっくりと海中を浮上する。
敵の目的は海上を利用しての他国への侵略。
ならばこそ、此処で海戦型キャバリアの損失は侵攻を阻む一手になるだろう。
そして、それ以上に己が探している妹のドレスの裾を掴むには必要なことだったのだ。
「さあ、行くのだわ『リヴァイアサン』、その力を示す時なのだわ!」
潜航からの急浮上。
それは通常の海戦を考えれば、考えられないことであった。
水圧の問題も在る。減圧や、その他諸々の事柄も必要となるだろう。
だが、彼女の駆る機神『リヴァイアサン』にとっては関係のないことだ。あらゆる水圧や環境における外圧の全てを『リヴァイアサン』は無効化している。
まるで生きているかのように海底より浮上する『リヴァイアサン』に『第三帝国シーヴァスリー』の海戦型キャバリアたちも漸くに察知する。
「海底より急浮上する機体……!? な、なんだこれは、この影は……!?」
「落ち着け! 動揺すれば敵に利するばかりだと……!?」
瞬間、『リヴァイアサン』の鰭を模した翼の如きフィンの殴打が『第三帝国シーヴァスリー』のキャバリアを海中より海上へと跳ね飛ばす。
水の抵抗をものともしない痛烈な一撃に機体はたまらず海上でバラバラに砕けてしまう。
まさにその攻勢は怪獣そのものであった。
「い、一撃……!? 水圧に耐えるために造られた機体だぞ!? そ、それを一撃だと!?」
「あまりにも遅いのだわ。鈍亀だってもう少し機敏に動くのだわ」
メルヴィナは容赦しなかった。
いや、正確に言うのならば、『リヴァイアサン』が手加減をしなかった、とも言える。
海中にありて『リヴァイアサン』は、ほぼ無敵とも言える。
強靭な装甲。
水の抵抗をものともしない推力に機動性能。そして何より、有機的な軌道を可能とする多重の関節部。
そのいずれも本来は現行の技術では解消できない問題を解決したものであった。
故に、『リヴァイアサン』は、その名が示す通り海中において無敵の機神なのだ。
「そして、脆い」
振るわれる尻尾が鞭のようにしなり、さらにキャバリアを数機巻き込みながら切り立つ岸に打ち上げさせる。
「ま、まるで怪物ではないか、これでは!」
たじろぐ気配をメルヴィナは知る。
これもまた海中を走る音ならぬ音故。通信がオープンになっているわけではない。
彼女の乗騎たる『リヴァイアサン』が海中に震動として発せられるコクピットの音すら拾って、彼女の耳に届けているのだ。
圧倒的な性能。
その性能を前にしても尚『第三帝国シーヴァスリー』のキャバリアたちは退くことを決断しなかった。
「何か思惑ある、ということ?」
「くそっ! これでは、探索どころでは……! 本体に連絡を……!」
「それはさせないのだわ。暗く冷たい海の底に沈むがいいのだわ……」
それを耳にした瞬間『リヴァイアサン』と共にメルヴィナは海中を駆けるようにして敵機へと迫る。
振るうフィンの一撃が機体を両断し爆散させる。
海中に墜ちていく破片を見遣り、メルヴィナは耳を澄ます。
音は聞こえない。
「この海域に動くものはないのだわ。ありがとう『リヴァイアサン』、あなたのおかげなのだわ」
そう、これまでメルヴィナが敵機の連携を尽く分断できたのは『リヴァイアサン』に搭載されたマルチスキャニングソナーあってのことだった。
海中に在りて、震動をキャッチし、それが何であるのかを感覚的に把握できる機能。
そのためメルヴィナは状況を判断し、即座に行動してみせたのだ。
「ふふ、そうね。あなたは大海の竜帝。私の大切な姉妹……」
ゆっくりと浮上する『リヴァイアサン』。
波間に浮かぶようにして頭部が突き出せば、そのハッチからメルヴィナは立ち上がり、外気を吸い込む。
見事な戦いぶりだと言わざるを得ない。
けれど、彼女はきっと否定するだろう。己が、ではなく『リヴァイアサン』が強いのだと。それは謙遜にも捉えられることだろう。
彼女なくば『リヴァイアサン』は動かず。そして、その力を十全に発揮できないだろう。メルヴィナの資質があればこそ、『リヴァイアサン』は海中にありて最強を誇るのだ。
一息ついたメルヴィナは、けれど戦いの余韻ではなく、何処にも居ない己の末妹のことを思ってため息をつく。
「それにしても何処にもいないのだわ。此処にもいなかった……一体あの子は何処にいるのだわ……」
まったくもっての回り道だった。
けれど、これもかれも全部自分にこうした仕事を頼んだグリモア猟兵が悪い。
戻ったら少し文句を言うついでに末妹を探す手伝いをしてもらってもいいはずだ。
「そうと決まれば戻るのだわ、『リヴァイアサン』。ええ、わかっているのだわ。こんなに簡単に見つけられるのならば苦労はしないのだわ」
諦めたようにメルヴィナはグリモアベースへと戻る。
だが、彼女は知ることになる。
彼女が探している末妹ことメサイア・エルネイジェは、すでに姉であるソフィアから彼女の写真を見せられ、その存在を知っていたことを。
いや、もっと速くに写真を見せて、ならこっちも手伝ってと願い出れば、話は簡単だったはずなのだ。
「ああ、もっと速くに……!」
「す、すいません。まさか、メサイアさん、ソフィアさんの関係者の方だとは思いもせず……」
恐縮したようにグリモア猟兵が頭を下げている。
こんなに頭を下げられたのならば、強く出るに出られないではないかとメルヴィナはまた一つ大きく嘆息する。
でも仕方ない。
終わったことを論じてもしようがないのである。しかし、どうにもイライラすることだけは止められない。
彼女は爪をかみながら、黒髪を掻きむしる。
「でも、連中おかしなことを言っていたのだわ」
「何を、でしょうか?」
「探索、と言っていたのだわ。侵攻の準備でもなく、偵察でもなく。何かを探しているようだったのだわ」
メルヴィナは思う。
あの部隊は何かを探していた。
それも海中で。
「何を探していたのかまでは……」
「わからなかったのだわ。けれど、動いていた、ということは当然、部隊の消息が絶たれたことでまた近々彼らが動くということ。まったく、どこの国も似たようなものなのだわ」
オブリビオンマシンの暗躍。
それがこのクロムキャバリアの宿命でもあった。
己の国でもそうなのだ。
あのオブリビオンマシンと呼ばれる正体不明の存在。あれによって国が迷惑を被っていることもまた事実。
「妹の奇行は手に負えないのだわ……それと似たようなものなのだわ。ともあれ、どうぞよろしくなのだわ」
「はい、ではそのように」
「ええ、よしなに、なのだわ」
メルヴィナは今回の戦いが新たなる戦いの序曲めいたものであることを感じていた。
けれど、それを口に出すことはない。
自分たちがしなければならないことは多岐にわたる。故に、後手に回らざるを得ないだろうが……。
「私には『リヴァイアサン』がいるのだわ。この無敵の……大海の竜帝がね――」
成功
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