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凍れる巨竜の窟

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●溢れ出る冷気と災厄
 アルダワ魔法学園地下に幾つも存在する迷宮。その一つの奥へ奥へと進む学生の一団の中、一際分厚いコートに身を包んだ少年が白い息を吐く。
「ひー、さむっ」
「何だ情けない。まだ殆ど探索してないじゃないか」
「そうは言ってもさあ……」
 仲間の揶揄に唇を尖らせつつ、彼は見てみろと言わんばかりに辺りへ視線を巡らせる。過去にこのフロアに立ち込めていた蒸気の成れの果てだろうか、迷宮の壁、柱、装飾、あらゆる構成物が真っ白い霜に覆われていた。
「早く潜るとこまで潜って帰ろうぜ。いつまでもここに居たら氷像になりそうだ」
「ま、それはそうか」
 笑って、他の学生がごく何気なく目の前の扉を押し開ける。
 次の瞬間彼らが見た――そして彼らの最期の記憶となったのは、扉向こうの広間から文字通り湧き出し、氷の武器を振りかざす災魔の群れだった。

●冷気の迷宮へ
 そこまで予知の内容を語って、グリモア猟兵、ニノン・トラゲットは目の前の猟兵たちを見回した。
「……というわけで、この人たちを助けに行ってほしいんです」
 冷気を凝り固まらせたかのようなおぼろげな外見に、脆い氷の武器を備えた災魔――オブリビオン達は、数こそ多いものの一体一体は非常に弱い。猟兵ならば簡単に蹴散らせるだろうが、それよりも先にすべきことがある。
「はいっ、まずは襲撃に遭った皆さんの避難が先です! 放っておくとオブリビオンの群れはとにかく手近、かつ弱そうな相手を狙ってガンガン押し寄せて攻撃しようとしてきますので、何とかそれを食い止めて、避難を助けてあげてください」
 猟兵の力量であれば楽に倒せる相手でも、学生たちにとってはそうではない。被害をなるべく出さないためにも、まずはそこからお願いしますとニノンは声に力を込めた。
「で、ですね。このわらわら敵が出てくる部屋の奥から更に迷宮を進んでいくと、もっと下層へ進めるみたいなんですけど……どうも彼らを大量に呼び出した親玉がそこのボスとして居座ってるみたいなんです」
 もしかするとこの迷宮内部が異様に冷え切り、氷と霜の迷宮と化しているのも、そのフロアボスによって引き起こされた変化かもしれない。
 ともあれ存在が予想される強力なオブリビオンのことも、不運にも迷宮内で災難に見舞われる学生たちのことも、見過ごす訳に行かないのは確かだ。
「皆さんなら、きっとどんな相手でもうまくぶっ飛ばしてくれるって信じてますから! それじゃ、よろしくお願いします。行ってらっしゃい!」
 最後にそう力いっぱい言い添えて、ニノンは猟兵たちに帽子を振ってみせた。


猫目みなも
 こんにちは、はじめまして! マスターの猫目みなもと申します。
 そろそろ春も遠くないかなあと思いつつ、アルダワ魔法学園の迷宮探索をお届けします。
 皆さんのプレイングを、心よりお待ちしております!
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第1章 冒険 『学生たちを脱出させろ』

POW   :    我が身を盾とし、敵の集団を食い止める。敵を次々と倒し戦線を押し返す。

SPD   :    トラップなどを作り敵の集団を食い止める。脱出ルートを素早く確保する。

WIZ   :    学生たちの傷を癒す、強化をする等、自力で脱出する補助をする。指揮を執り手際よく脱出させる。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

セルヴィ・アウレアム
「こういんはウチの役目やないんやがなぁ…まま、強いやつが駆けつけてくれるまでの辛抱や。」

●行動:POW/我が身を盾とし、敵の集団を食い止める。
持ち前の素早さを活かし、逃げようとする生徒たちの流れに逆らって、最後尾へと移動。
最後尾へついたら、『UC:マギアガトリング』を用いて氷の災魔達を目についたものから打ち砕いていく。
反撃は気合でカバーし、突出したり回り込もうと画策した災魔から落とすなど、できるだけ多くの敵から、できるだけ多くのヘイトを向けられるよう立ち回る。
自身のダメージが限界寸前となるか、増援の猟兵が到着した時点で撤退。

「おお、痛てて…。こんだけ気張ったんやし、報酬は弾んで貰うさかいな!」


霧島・クロト
なーんで、こんな時期に冷たそうな話なんだろーなァ。

図体でかい方が避難する間の防衛も兼ねられるから良さそうだなァ。
【氷戒装法『貪狼の裁鎧』】を【高速詠唱】で召喚して搭乗。
【騎乗】と【メカニック】の技術で操作しながら防衛に付くか。
……たぶん学生どもにはでっかなガジェットに見えるんだろうなァ、実際そういう類なんだけどさ

氷の【属性攻撃】に【マヒ攻撃】【2回攻撃】を乗せて氷の弾幕を打ち込みながら
突き進んでくる相手を妨害出来るように氷壁を構築。
それでも直接進んでくるよーなのは躯体そのものや氷剣でばっさり行くぜェ。

「……春先だってのに季節問わないのは嫌われるっての」
「俺が、言うことじゃ、ねーけどなァ!?」



 冷え切った迷宮内部に、歳若い生徒のものと思しき悲鳴がこだまする。そこに、猟兵の靴音が重なった。
「こういんはウチの役目やないんやがなぁ……まま、強いやつが駆けつけてくれるまでの辛抱や」
 ぼやくような口調とは裏腹に、セルヴィ・アウレアムの足取りは俊敏そのものだ。角を曲がった瞬間、やや遠く目に付いた顔――焦ったように上層を目指す学生たちの姿を認めて、彼女は一層走りを早めた。流れに逆らうように問題の広間までを一気に駆け抜け、学生を背に庇うように立ちはだかって、セルヴィは敵の群れへと片腕を突き出す。
「下手な鉄砲もなんとやら……舐めとーと後悔するでぇ!」
 細い腕は見る間に変形し、内蔵されていたガトリングガンをあらわにして、そして氷のオブリビオンたちへと無数の魔力弾を霰のごとく見舞う! 眼前に現れた猟兵を避け、学生たちの逃げる方へ何とか回り込もうとしたオブリビオンの数体が、その射撃によってガラスのように爆ぜ割れて消えた。
「やれる……けど、ヘイトは稼ぎにくいか!」
 この群れはより弱そうな者を積極的に狙う傾向がある。予知で聞いた情報を今一度思い返して、セルヴィは舌打ちと共にガトリングを掲げ直す。より強い猟兵たちが到着するまで何とか彼らを押し返し続けようと足元を踏みしめつつ、彼女はどこからか近付くヒトにしては重く金属質の足音に向けて叫んだ。
「そっち任すで!」
「まーかせとけ、ッて!」
 巨大な機械鎧に騎乗して駆けつけた霧島・クロトの返答と同時、最初の弾丸に倒れなかったオブリビオンたちへ、別方向からの射撃が喰らいつく。痺れをもたらすほどの冷気を纏った氷の弾幕にばたばたとひと群れが倒れ、その後ろにいて難を逃れた敵が氷の刃を振り上げる――が。
「おっと……春先だってのに季節問わないのは嫌われるっての」
 すかさずクロトはそこへ照準を合わせ直し、神速の連続射撃で更なる弾幕を見舞った。
「俺が、言うことじゃ、ねーけどなァ!?」
 声に打たれるように、高く澄んだ音が響く。弾幕として放たれた氷が、さながらそれを合図としたかのように敵群の進路を塞ぐ壁と化す。
 それでも壁を迂回しようと、或いは打ち砕こうとしながら背後の学生たちに視線を向けてくるオブリビオンを前に、クロトは氷剣に手をかけた。
 ――この先へは、通さない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アドルファス・エーレンフリート
おっト、熱い恋の炎が冷めやらぬアルダワの学園に冷たい風が吹くネ
では、競い合いと行こうカ、我輩の炎で暖を取るかイ?

先客は大きさで勝負カ、ならば我輩は「数」で面の防御 かナ?
盛大に血を、「揮血精髄」をばら撒き、火を、熱を、陽炎を放つ
冷気は此処で通行止めサ、そして災魔は「我々」が止める

斧で雑になぎ払い、範囲を炎で融かし、どこまでも熱く、紳士的にヤろうカ
たまのお茶目に自慢の肉体で遊ぼウ



「おっト、熱い恋の炎が冷めやらぬアルダワの学園に冷たい風が吹くネ」
 軽口と共に付け髭を撫で、アドルファス・エーレンフリートは手の中で小瓶をくるりと回す。
「では、競い合いと行こうカ、我輩の炎で暖を取るかイ?」
 栓を抜かれ、宙を舞ったその瓶の中から盛大に撒き散らされた真紅の液体の名は、『揮血精髄』。その触れた箇所からたちまち熱が、光が、火が生じ、冷気と敵とをこれ以上進ませまいと立ち昇る。
「冷気は此処で通行止めサ、そして災魔は『我々』が止める」
 さほどの知性もないのか、オブリビオンたちは複数形の名乗りに特に戸惑う様子を見せなかった。が、それで持ち前のおどけた調子を崩すアドルファスでもない。ゆらり、炎の下に揺れた影が彼自身とよく似た陽炎を作り、そして。
「何、ちょっとした手品だヨ。如何かナ」
 ごくごく雑に振り抜かれた斧の軌跡はたったひとつではない。燃え盛る幻影たちを含めた炎と厚刃の乱舞が周囲の霜を溶かし、同時に冷気で象られたかのような敵たちをもなぎ倒す。それは敵の動線を塞ぐのではなく、言わば数に物を言わせての『面』の防御だ。
「さて、もうひと暴れ行けるかナ?」
 自慢の肉体は、まだまだ悲鳴を上げてなどいない。にやりと笑って、アドルファスは再び斧を唸らせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

サラ・カトレット
た、大変!早く学生さん達をお助けしなければ!

【WIZ】
まずは場を落ち着かせないと
【鼓舞】で士気を取り戻しつつ、皆で協力する様に呼びかけを
『落ち着いて下さい!
私が皆さんをお守りしますから、協力して窮地を脱しましょう!

しんがりを努めつつ、スムーズに道を進める様に指揮を

動ける学生さんには動けない学生さんの移動をお願い
私は傷が深い方から【生まれながらの光】で手当てを
少しでも早く傷が癒える様に【祈り】ます

パニック等で動けない方がいれば傍に寄り添い
優しく声を掛け続け励ましを【優しさ・鼓舞】
『大丈夫、私が傍に居ますから
一緒に頑張りましょう

皆さんで協力し合えば寒さなんてへっちゃらです♪
ハ…ハックシュン!!



 一方奮戦する猟兵たちの後方で、サラ・カトレットは急ぎ足に避難する学生たちの支援に当たっていた。
「落ち着いて下さい! 私が皆さんをお守りしますから、協力して窮地を脱しましょう!」
 優しくも力強いその声音に勇気付けられたかのように、サラとそう年も変わらないであろう数人の少年少女が頷いた。その中でも特に体力と腕力のありそうな青年と目を合わせ、サラはオブリビオンと鉢合わせた際に片足を負傷したらしい少女の方を手で示した。
「この方をお願いできますか? 速く走るのは辛そうですが、傷は深くありません。安全な場所まで移動してから手当てを」
「分かった、任せてくれ。あんた転校生だよな、他の怪我人を頼む!」
 言うなり少女を背負って駆け出す青年を見送り、サラは足早に柱の陰へと歩み寄る。傷が深いのか、災魔の急襲に腰が抜けたのか、はたまたその両方か、動けずにいる様子でうずくまっている小柄な少年の背に手を添えて、サラは祈りとともにユーベルコードを解放した。
「大丈夫、大丈夫ですよ。私が傍にいます」
 溢れ出した聖なる光が少年を柔らかく包み込み、その傷を癒していく。掌の下で早鐘のようだった鼓動が少しずつ落ち着いていくことに安堵しながら、僅かに緊張が緩んだせいだろうか。くしゃみをひとつ零したサラに、震え通しだった少年が笑って自分のマフラーをほどき、差し出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ジェイド・カレットジャンブル
かなりの数のオブリビオンですね…。ですが学生に被害を出すわけにはいきません。他の猟兵の皆さんがオブリビオンを相手取ってくれているうちに、僕達で脱出ルートを確保、学生を誘導しましょう。

トリニティ・ファンタズムでネフライトとヒスイを呼び出します。ヒスイは学生の避難の先導を、僕とネフライトでしんがりを務め他の猟兵の皆さんが討ち漏らしたオブリビオンの対処をします。

「皆さん、私についてきてください。」
「僕達が護衛に付きますので。」
「後ろは俺達に任せろ。」

安全な避難の為には学生たちが不安やパニックになるのを防がなくてはなりません。流れ弾すら斬り落とすつもりでいきますよ。


陰白・幽
うー、寒い。寒いけど体を動かさばなんとかなるかなって思ったけどこれはそんな寒さじゃなかった……やることをやって〜早く帰って炬燵で寝よ〜っと。
でも、その前にみんなを助けなきゃ、だね。

学生さんを逃がすためには、敵の目を学生さんから離せばいいのかな。だったら手軽な所に敵が集まりそうな餌があればいいはずだよね。
ボク自身が囮になって、敵を集めるよ。うわーこないでーみたいな悲鳴をあげながら、学生さんたちがいない方に逃げて敵の注意を引きつけるよ。
敵を引き離して、ボクを襲おうとしたところを猫眠拳で反撃をするよ。ニャンマクラ〜を右へ左へ振り回して敵を倒していくよ。
うー、寒い。炬燵の暖かさがが懐かしい気分だよ〜



 鋭く高い音を立てて、氷の鏃が砕け散る。避難する学生の背後へと飛んだ流れ弾を、ジェイド・カレットジャンブルの魔剣が咄嗟に斬り落としたのだ。それでも落としきれなかった氷は自らの身体を張って阻みつつ、彼は眼鏡の下で眉根を寄せる。
「かなりの数ですね……」
「ですが、皆さんの避難完了はすぐそこに見えています」
「もうひと頑張りだ」
 彼に呼び出されたふたりの『師』の頼もしい言葉に、ジェイドも得物を握り締め、一度だけ後方の気配を伺うように目を閉じる。
「……あと少し」
 意識を向けたそちら側から聞こえるのは、どたばたと慌しい足音。けれどジェイドがそちらへ救援に向かおうとしないのには理由があった。
「うわーこないでー」
 どこか緊張感のない悲鳴は、徐々に遠くへ離れていく。その声音、その的確に学生たちから遠ざかるルートの取り方が、悲鳴の主の正体を雄弁に物語っていた。
(「……そちらももうひと頑張り、お願いします」)
 ジェイドが心中で呟いただけのエールが、彼自身に届くはずもない。けれどまるでその声をしかと聞いたかのように、オブリビオンの群れから逃げ回る小さな少年――陰白・幽は、身体全体でゆるりと振り返った。いかにも無防備な『獲物』を前に、冷気のオブリビオンは大きく刃をかざす。それに動じる様子もなく、幽は愛用のニャンマクラーをどこからともなく引っ張り出しつつ踏み込んで。
「おやすみ~……」
 ぶん、と空気が切り裂かれる音を立てたのは、オブリビオンの武器ではない。いかにもゆるいデザインの抱き枕の方だ。至近距離から叩き込まれた一撃が最初の一体を吹き飛ばし、打ち砕いたのを起点に、右へ左へ自在に振り回されるニャンマクラーの連撃が繰り出され――そして。
「……こんなものかな~」
 自分を追ってきていた一群が完全に沈黙し、霧散したのを確かめて、幽は小さく欠伸をこぼす。元来た方からも全く剣戟や射撃音が聞こえてこなくなったあたり、今頃は向こうの猟兵たちも全ての敵を片付けてしまったのだろう。
「うー、寒い。炬燵の暖かさがが懐かしい気分だよ~」
 ニャンマクラーをぎゅっと抱きしめ、身震いする幽。一度引き返し、炬燵で万全の調子になるまで温まるか、或いはこのままあの広間の先へと進み、一刻も早くことの元凶を断つか――しばし考え、彼はよし決めたというように手を打った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『佇む巨竜像』

POW   :    石化解除
【石化状態】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【「雷」と「風」を纏い操る巨竜】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    石化解除
自身に【「炎」と「冷気」】をまとい、高速移動と【翼から「炎」と「冷気」】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    石化解除
対象の攻撃を軽減する【「水」と「岩」を漂わせる巨竜】に変身しつつ、【「水」と「岩石」の放射】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 無事に学生たち皆を逃がし、湧き出てくるオブリビオンの群れを薙ぎ倒して広間の先へと進んだ猟兵たちが目にしたのは、荘厳な神殿を思わせる回廊だった(無論、ここも氷と霜に覆われてはいたのだが)。
 下層を目指して進む猟兵たちの視界の端で、ふと何か青い光が灯る。咄嗟に武器を構え、飛びのいた彼らは、一瞬の後にその判断が正しかったことを知った。
 回廊の両脇に佇んでいた石像たちが侵入者に反応して次々と正体を表し、灰色の竜となって猟兵たちに襲いかかってきているのだ!
 恐らくは今退いたところで、彼らは延々と侵入者を追いかけ、攻撃を仕掛けてくるだろう。
 ならば、今この場ですべきことはひとつ――戦い、ここを切り抜けるのだ。
ジェイド・カレットジャンブル
学生たちを逃がせたのはいいですが、また厄介な敵が出てきましたね。様々な属性の技を使ってくるなら、属性魔法に耐性があるかもしれません。ここは小細工無しの純粋な剣技の方が有効でしょうか。であれば…

「交代だ、ネフライト」
「任せとけ」

数もなかなかのもんだ、最初から全力で行くぜ。【先制攻撃】で攻撃力重視の翡翠天駆を叩き込む。カウンターが来たら【見切り】で回避、すかさず【早業】の【2回攻撃】で【なぎ払い】だ。前線で暴れて敵をひきつけておけば、他の猟兵が攻撃する隙もできやすいだろう。

一体一体は大したことない敵だ、さっさと倒して先に進もう。この冷気の原因かもしれないっていう親玉がどんな奴なのかも気になるしな。



 飾り物として座すのをやめた竜の像たちは、今や天井を覆い尽くさんばかりに翼をはためかせ、冷徹に光る石の瞳で侵入者の顔を見下ろしている。
 今にも急降下を仕掛けてくるか、或いは炎でも冷気でも撃ち放ってきそうな殺気の群れを見上げて、ジェイドは一度は収めていた剣の柄に再び手を添えた。
「また厄介な敵が出てきましたね。であれば……」
 交代だ。その静かな呟きと同時に、ジェイドの目の色が文字通り変わった。抜き放った剣をまっすぐに構えて、『彼』は地上で水面すれすれを翔ける鳥のごとくその身を滑らせた。
「!」
 攻勢を察した竜像が空中へ逃れようと羽ばたくが、ネフライトの剣技はそれを許さない。捉えた剣先から描かれた流麗な軌跡が、石じみた翼を紙のように引き裂く!
 警告にも似た音を喉から吐き出す仲間を援護するように飛来した別の竜像が、その肢を石のように重く固く変えながら雷と風とをその爪に纏う。
 今か。一瞬後か。それとも。瞬きの間に思考を巡らせて、剣士はほんの僅かに剣先を下げた。と同時、稲妻に覆われた鋭い爪が彼の頭を目掛けて振り下ろされる!
 爪撃の線を見切り、僅かに身体を逸らしてそれをかわすと同時に剣を振り抜き――更に切り返す。神速の二連撃が、肉ならざる竜の指をすっぱりと斬り飛ばした。
「一体一体は大したことない敵だ、さっさと倒して先に進もう」
 この先に待つという敵の親玉のことも気掛かりだ。その為にもここで立ち止まってはいられないと、ネフライトは狂いなく刃を構えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

陰白・幽
うー寒い、やるべきことをやってから帰ろうと思ったけど、寒いものは寒いね〜。こんな所にいて石の竜さんは寒くないのかな、そうだとしたら羨ましいな〜。

敵が竜ならボクも龍の力で対抗するよ。
まずは咎龍皇顕現を発動するよ〜敵の高速移動には高速移動で対抗して動くよ。敵の背後に回るように動いて、両手を払うようにして真空波を生み出して敵の羽を破壊していくよ。氷や炎を飛ばしてきたらブレスを使って相殺していくよ。
羽を壊して動きが鈍った所で、敵の懐に潜り込んで顎をかちあげるような膝蹴りを思いっきり蹴り込んでやるよー。
ボクは、まだまだやれるよ〜……ここまできたら行けるとこまで全力で頑張るよー


エリス・シルフィード
実戦は始めてなのよね、実は。
まあ、良いわ。やれるだけの事はやってみるか。
仲間との連携・声かけOK。
放射される水は地形を利用して回避、岩石にはなぎ払いで迎撃できるなら迎撃するわ。
出来なければオーラ防御で自分の身を守るわ。
戦いなれてないので前線で戦う皆を支えるためにユーベルコードを歌唱して、皆の支援を努めるわね。
歌の内容は学生達を守る皆を守り、そして癒す歌。
私の祈りと思いを込めた歌……どうか、皆に届いてね。



「こんな所にいて石の竜さんは寒くないのかな、そうだとしたら羨ましいな~」
 やるべきことをやってから帰るとは決めたが、それにしても寒いものは寒い。二の腕をさすりながら呟いて、幽は長い尻尾をひとつ揺らした。敵が竜ならば、こちらも龍の力で対抗すればいい。
「ボクも全力でいくよ………やり過ぎたらごめんね。おやすみ……」
 そうして溢れ出す力は、紛れもなく幽自身の内にあるもの。炎と冷気を身に纏い、飛翔する竜の速度は、おおよそ常人に追えるものではない。
 だが、猟兵である――そして今この力を解き放った幽にとっては別だ。吹雪が逆巻くように竜の背後を取った幽の両手が閃き、剣にも劣らぬ鋭い真空波で敵の翼を切りつける!
「これが実戦なのね。初めてだけど、遅れは取れないわ」
 追いつくなりその一撃を目にしたエリス・シルフィードが感嘆と賞賛の入り混じった視線を一瞬彼に向け、すぐに自分の得物を握り締める。
「援護は任せて!」
 そうして、エリスは一心に歌い出す。それは敵を追いやり討ち取るための歌ではなく、仲間を守り癒す歌。零れるほどに祈りの込められた歌声は、放射される氷礫に自らのブレスをぶつけて相殺を図った幽まで確かに届いて。
「ナイス……こうなったら、ボクは、まだまだやれるよ~……」
 ただひとつブレスで打ち消せなかった氷に傷ついた頬が瞬間癒えていくのを感じながら、幽はすかさず動いていた。片方の翼をほぼ落とされ、飛行もままならない竜像に狙いを定めて、懐深くまで踏み込み――そして。
 かち上げるように放たれた膝蹴りが、かの竜の顎を砕いて完全に沈黙させる。それを見届け、なおも頭上を飛び回る竜像たちをしかと見据えながら、エリスはさらに歌声に力を込める。
(「やれるだけの事はやるわ」)
 放たれる岩石をなぎ払い、飛んでくる細かな破片は纏うオーラで勢いを弱め、そうしながらも彼女が歌をやめることはない。それが、エリスの戦いだからだ。
 ――無数の敵意に襲い掛かられるならば、その最後の一撃分までこちらは癒し、支えるまで。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

霧島・クロト
……さてと。力を借りるな、『カイト』

瞑目しながら【氷戒装法『破軍の執行者』】を【高速詠唱】。
目を開いた時には蒼眼に変わる。……解除するまでの勝負だなァ。
水と岩の投射を【属性攻撃】【オーラ防御】乗せた凍て付く波動で凍らせて防ぎながら、
本体へは氷の【属性攻撃】【マヒ攻撃】【鎧砕き】で
【2回攻撃】のラッシュを仕掛ける。

「……ったく、てめぇら相手に使うようなモンじゃねぇんだが」
「『カイト』なら、許してくれる筈だろ」



「……さてと。力を借りるな、『カイト』」
 頭上を旋回する羽ばたきを聞きながら、クロトは静かに赤い目を閉じた。まるでそれに呼応するかのように、戦場の冷気が一段と増していく――否。
「――我が身に北天に座す『破軍』の裁きの理を」
 回廊の空気が冷えていっているのではない。高速詠唱を行うクロト自身を取り巻くように放たれていく魔力が、氷の属性を帯びて周囲一体を凛とした冷気に包んでいるのだ。
 そして、下ろされていた瞼が再び開く。そこにあったのは平素の赤ではなく、深い蒼色をした瞳だった。
「……解除するまでの勝負だなァ」
 独りごちながらも氷の波動を放てば、三方から投射された岩が、水が、次々に凍り付いては床へと落ちる。無論、ただ己が身を守って終わりにするクロトではない。そのまま振り抜いた片手から、極限まで引き絞られた波動の矢が一本――いや。
 構造の最も脆い箇所を寸分違えず射抜かれ、あまりの冷気に翼の自由を縛られた竜が、二の矢によって射落とされる。自らの纏う冷気の中に白い息を吐き出して、クロトはぼそりと低く零した。
「……ったく、てめぇら相手に使うようなモンじゃねぇんだが。『カイト』なら、許してくれる筈だろ」

大成功 🔵​🔵​🔵​

サラ・カトレット
ビックリしました…石像がいきなり襲い掛かって来るなんて
も、もうっ、不意討ちなんて卑怯ですよ!

【WIZ】
上手く防御を切り崩しながら戦っていきましょう

【全力魔法】で【桜花爛漫】の花弁を増幅
更に【属性攻撃】で【雷】を付与
花弁を周囲に纏いながら敵の密集地へ
雷撃で水のブレスを相殺しつつ範囲内の敵を攻撃
避けきれない攻撃は【オーラ防御】で身を守りつつ
【見切り】で攻撃の軌道をよく見ておきましょう

岩部分は【鎧無視攻撃】でわずかな隙間を探し内部からの攻撃を狙います
【気絶攻撃】と【マヒ攻撃】の香りも付与しつつ
攻防共に隙を与えていきます

…それにしても綺麗な場所ですね
敵さん達がいなければゆっくり散策したかったのですが



「も、もうっ、不意討ちなんて卑怯ですよ!」
 突然石像が襲い掛かってきたことに驚き、しばし放心していたサラだったが、ぶんぶんと頭を振って動揺を振り払うと、手にしたロッドを強く握り締める。その掌の温かさに応えるように、ロッドが淡い輝きを放ち始めた。
「これで……っ!」
 注ぎ込まれる魔力量に比例するように光は見る間に強さを増し、やがてそれは無数の桜の花弁へと形を変えていく。その一枚一枚が淡く輝いているのは、それがサラのユーベルコードであるがゆえ。そして、雷の属性を与えられ、薄い電光を自ら放っているがゆえでもある。
「……お願い!」
 解き放たれた花弁が、襲い来る水を弾いて散らす。散った端から凍りつく水を冬の名残の雪に例えるならば、それを吹き払っていく雷桜はさながら春を導く嵐のようで。
 猟兵たちの攻撃で随分と数を減らされた竜像は、それでも羽ばたき、執拗に攻撃を放ち、或いはユーベルコードから逃れようとする。だが、広がりゆく花の乱舞の前にはそれも空しい抵抗だった。
 そして、桜の花弁の一枚が、竜像の鎧う石の隙間へと滑り込む。瞬間それは眩い魔力の輝きを放ち、残る像たちを全てその内側から爆ぜさせ、無数の破片へと変えて床へ落としていった。
「……それにしても綺麗な場所ですね。敵さん達がいなければゆっくり散策したかったのですが」
 静けさを取り戻した回廊を見回して、少しだけ残念そうに呟くサラ。神殿か精霊廟か、どちらにしてもそんな神聖かつ清浄な印象を抱かせる空間は、今は霜に覆われて純白に煌いている。
 だが、この状況をもたらした大元の敵がこの先に必ず控えているのだ。
 ある者は足早に、またある者はしばし名残を惜しむように景色を見つめた後、猟兵たちはさらなる下層へと歩を進める――。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『『慈悲なき』ニドアーズ』

POW   :    冬の暴風
【氷のブレス】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    石の記憶
対象のユーベルコードを防御すると、それを【頭部の宝石に吸収し】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    凍てついた魂達凍てついた
【かつて使役した下僕たちかつ】の霊を召喚する。これは【槍】や【炎】で攻撃する能力を持つ。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はドロシー・ドロイストラです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ――果たして回廊の終わりにある長い長い階段を降りた先に、その竜は待っていた。
 先の像たちも充分に大きさと重さを備えたつくりをしていたが、それをも軽く凌駕する蒼竜が、辿りついた猟兵たちを氷のような目で見つめていた。
 そこに浮かんで見える感情は、折角集めた己の下僕を全て蹴散らされたためか、或いはただただ己の領土と定めた場所に踏み込む無礼者がいたためか――。
 高い天井に、竜の叫びが響き渡る。猟兵よ、ここで討つべき最後の敵は目の前だ。
エリス・シルフィード
……随分な巨体ね。
それでも守り抜くわよ、最後まで。
真の姿で片目が金目に。
仲間との連携・声かけ歓迎。
自身への槍や炎による攻撃は、オーラ防御を使って被害を最小限に。
避けられるのなら、周囲の地形等を利用してやり過ごすわ。
戦い慣れていない私の役割は歌い続けること。
それは、人々を守る皆を讃え、勇気づける癒しの歌。
後衛で仲間達の傷を癒す歌を歌い続けるわ。
それが、私に今できる精一杯の事なのだから。
もし、重傷者などが出たらその人を守るために回収して、後方において、守り抜くわね。
----お願い届いて、皆を癒して。
私の祈り。


陰白・幽
おっきなドラゴンで凄いよね。でもこの寒さの原因ならしっかりと倒させてもらって……あったかい炬燵に帰らせてもらうよ〜

今回は距離をとって鎖を使って攻撃をしていくよ。鎖による薙ぎ払いや、足に巻きつけて体勢を崩したりを狙っていくよ。
敵がボクに集中したらUCで敵の目の前に瞬間移動をして相手の防御を誘ってから、もう一度瞬間移動をして防御をしていない所に全力で飛び蹴りを打ち込んでいくよ〜。
そこで敵が怯んだらそのまま連続で蹴りを入れていって反撃をしたらもう一度UCを使って攻撃を回避からの一撃を入れるよー。

うー寒い、少し動いてあったかくなったけど……やっぱり寒い、帰ったらゆっくり寝よっと。


霧島・クロト
――アンタらの主人より、俺『達』の方が『冷たい』ってのを教えてやる。

瞑目しながら【氷戒装法『破軍の執行者』】を【高速詠唱】。
目を開いた時には再び蒼眼に変わる。
『カイト』から借り受けた護る為の力は伊達じゃねェさ。
【属性攻撃】【オーラ防御】乗せた凍て付く波動を用いて被害を最小限にしつつ、
近づけないなら飛び道具を氷で精製して繋いで、
至近距離まで繋げたら氷の【属性攻撃】【マヒ攻撃】【鎧砕き】【2回攻撃】で仕留めに行く。
槍の方は最悪【鎧砕き】を乗せてぶっ壊してやる。

「――絶望させるだけが氷の扱い方じゃねェ。俺はそれを何遍も目の前で見てきた。」
「恐怖を与えるだけの氷にゃ、俺は負けられねェんでなァ……!」


ジェイド・カレットジャンブル
この竜が冷気の元凶ですか…。手強そうな相手ですが、退くわけにはいきません。気合を入れていきましょう。

【全力魔法】のエレメンタル・エッジで炎の【属性攻撃】を放ち、敵の氷のブレスに突破口を開きます。そこからすかさず【早業】で接近し【2回攻撃】で本体を狙いましょう。
ブレス以外にも巨体の質量を利用した攻撃が来るかもしれません。敵の動きを【見切り】つつ行動し、深追いはしないように気をつけます。

他の猟兵さんもいます。とどめを焦らずに少しずつ体力を削っていきましょう。

※アドリブ、連携歓迎です


サラ・カトレット
大きい…なんて威圧感…心まで凍ってしまいそう
で、でも…怖くなんて、ないんですからね!

【WIZ】
攻撃は【桜花爛漫】

初出は可能な限り遠距離から竜を攻撃
花弁に【マヒ攻撃】の香りを付与
額の宝石や口元に花弁を貼り付けブレスの威力を軽減

数の不利は避けたい所
霊が召喚されたら初手以降は其方の撃破を優先

【オーラ防御】で身を守り
槍の軌道を【見切り】で躱しつつ霊達に接近
花弁に【属性攻撃】で【水】を付加
炎を搔き消しつつ攻撃

勢い余って竜のブレスの範囲に入らぬ様注意

霊を対処したら再び竜へ
【属性攻撃】で今度は【炎】を付加
【全力魔法】で竜の全身を包み込みます

凍てついた氷も解かす暖かな春の魔力
少しは味わって頂けましたか?


フィロメーラ・アステール
「おー、寒いな! ボスがいるせいか余計に寒く感じるぞ!」
宇宙より寒い気がするのは何でだろうな!
単なる温度じゃなく、そう感じさせようとする力も働いてるんだろうか?

とにかく【星の遊び場】を発動だ!
【第六感】を通じて霊的チャンネルを開き、星に【祈り】を捧げ、すごい自然現象を起こす!
ここは聖なる属性を乗せたぽかぽか陽気で、戦場に動きやすい空気を呼び込んで【鼓舞】するぞー!

聖なる【破魔】の力を込めたことで、霊の動きは鈍る! ……はず!
その状態で【残像】を放つあたしの【空中戦】ムーブを捉えきれるかな!?

あとピンチがあれば【オーラ防御】を展開して【かばう】かな?
ブレスでみんなやられたりしたら困るしな!


ルベル・ノウフィル
wiz
「親玉さんは貴方ですね。死したのちも下僕を呼び出し、働かせるなど…あれ?僕のやってる事とそんなに違わない、けふん。とにかく討伐です!」

下僕霊たちの攻撃は避けられるものは避け、避けきれずオーラ防御できるものは妖刀で武器受け。同時に彩花を投げて捌き切れない攻撃を相殺。

UC写夭にて
【もう使役されたくないんじゃー眠りたいんじゃーと敵に反旗を翻した下僕】の霊を召喚する。これは【槍】や【炎】で攻撃する能力を持つ。

理不尽な世界へ反抗する死霊も彼らと共に戦ってくれる事でしょう…。

「ブラックはいけないのでございます。
お休みなさいませ…」


(味方がいたら積極的に連携します、味方に対する攻撃を庇ったり)



「この竜が冷気の元凶ですか……。手強そうな相手ですが、退くわけにはいきません」
 気合を入れるように得物を握り締め、ジェイドは眼前の氷竜を睨みつける。遥か高くもたげた首からじっと彼を見下ろす竜は、瞬きもせずただただ冷徹に目を光らせていた。
「大きい……なんて威圧感……心まで凍ってしまいそう」
 同じく巨大な敵を見上げながら、サラは震える唇で小さく呟く。けれど迷いなく竜の眼前へ飛び込み、剣を振るうジェイドの姿に、彼女は一度唾を飲み下した。
 そのまま次はロッドを握る手にしっかりと力を込めて、サラは再び己の魔力を練り上げる。そうして解き放たれた甘く香る桜花が、激しく舞い踊りながら竜の顔面へと吹き付けられた。
「……怖くなんて、ないんですからね!」
 闘争心を削ぎ落とし、身体機能を鈍らせる香りを嫌うように、竜は激しくかぶりを振る。額の宝石に張り付こうとする花弁を半ば力ずくで振り落とすと、氷竜は激しい咆哮を上げた。
 空間中に響き渡る竜の叫びに呼ばれるように、床から一体、また一体と、霜柱が育つように白い霊体が伸び上がる。一斉に槍の穂先をこちらへ向けてくる霊の群れをまっすぐに睨み返して、カイトが詠唱の構えを取った。
「――アンタらの主人より、俺『達』の方が『冷たい』ってのを教えてやる」
 瞑目は、僅か一瞬。高速詠唱で組み上げられた術式が再び彼の瞳を蒼に染め、同時に冷気の波動をももたらして。
 有象無象の冷たき霊を相手取り、数に任せての突撃を自在にオーラでいなすクロトの背中に、明るい声がぶつかった。
「おー、寒いな! ボスがいるせいか余計に寒く感じるぞ!」
 額に手をかざしてそう言ったのは、フィロメーラ・アステール。宇宙より寒い気がするのは、そう感じさせようとする力も働いてるんだろうか? ――そんな予想を口にしつつ、彼女はひらりと一際高く舞い上がり、小さな両手を組み合わせた。
 彼女の祈りが導くのは、万色に煌く流星群。温かな陽気の気配をも連れて降り注ぐ聖なる輝きは敵の魔力を破り、呼び起こされた霊たちの動きをクロトの冷気とは別方向から確実に鈍らせていく。
 だが、敵とて黙って猟兵たちに抑えられているばかりでもない。叱咤するような氷竜の咆哮に、新たに生え出た霊が白く冷たい炎を放つ! 白く揺らめく魔法弾は、けれど後方から飛び込んだ夜空色の影に遮られた。
「死したのちも下僕を呼び出し、働かせるなど……あれ?」
 翻したマントで敵の攻撃を打ち払い、軽い靴音を立てて着地しながら何か言い放ちかけて、ふとその途中でルベル・ノウフィルは首を傾げた。しもべを死の底から蘇らせ、使役するというのは――もしかして、自分のやっている事とそんなに変わらないのでは?
「……けふん」
 咳払いひとつで雑念を振り払い、少年は口上の代わりに杖先を竜へと向ける。そこから噴出する白い軍勢は――紛れもない、氷竜自身が使役する下僕と同様の霊だ! ルベルに借用され、今はオブリビオンに反旗を翻す軍勢となった霊の一群は、まるで何かを訴えるかのように手に手に槍を取って鱗に覆われた足元へと殺到する。
「ブラックはいけないのでございます」
「よくないよね~」
 ルベルの呟きに深々と同意の頷きを見せ、幽が手にした鎖をじゃらりと鳴らす。霊の槍に突かれ、鱗を剥がされた足首を狙って振るい抜かれた鎖は、鋭く伸びて太い脚に絡みつく。そのまま渾身の力で鎖を引けば、さしもの竜もぐらりと一瞬体を傾がせた。
「守り抜くわよ、最後まで」
 猟兵たちに対して苛立ちの表情を隠さなくなってきた氷竜を前に、エリスは毅然として翼を広げる。その片方の瞳は、いつしか金色へと彩りを変えていた。押し寄せる霊の槍や炎を柱の裏側に回ってかわし、或いは自身の纏うオーラで和らげ散らしながら、彼女は空中へと舞い上がった。
 そして、祈りの歌が鳴り響く。猛き者の勇気に寄り添う讃歌は、高い天井に反響して一層荘厳に響き渡った。
「霊の方は任せてください、皆さんはあのドラゴンを」
「あたしもいるぞー!」
 サラとフィロメーラ、二人の導く温かな光と魔力が、その場になおも残る霊たちを照らし、包み、無へと還していく。空中で一度ひらりと宙返りして、フィロメーラは共に彼らを打ち払った少女へと笑顔を向けた。
「眠れる我を……今ここに……」
 声がした。そうその場の誰もが感じたその瞬間には、既に幽は氷竜の懐にいた。
「!」
 竜の瞳が光る。殺意ではなく、警戒心にだ。咄嗟に腹部を守るように低く構えられたその姿勢は――幽の思う壺だ!
 視界から掻き消えた少年を探すように、竜の瞳が地上を彷徨う。その時幽の身体があったのは、巨体の真後ろ――尾の付け根をまっすぐに狙える位置。
 そして、流星の如き奇跡を描く飛び蹴りが、鱗の薄いその部分を痛烈に貫いた。痛みに絶叫を上げ、このような形で己に声を上げさせた猟兵を許しはしないとばかり、氷の竜は自分を取り囲む猟兵たちを睥睨する。その牙の間から溢れ出るのは、冷気と氷――紛れもなく強烈なブレスの前兆だ。
 許さぬ、許さぬ、許さぬ。言葉はなくとも、竜の目は確かにそう告げている。その怒りの分だけ大きく広げられた口から、極大の蒼白いブレスが咆哮と共に吐きつけられる!
「させませんよ……!」
 他の猟兵をかばうかのように、その真正面にジェイドが飛び込む。だが、それは己を犠牲とし、皆の盾となるためではない。それを証立てるように、彼の魔剣は煌々と輝く炎を纏って燃え盛っている。
「……はぁっ!!」
 気魄の声と共に、上段から剣を振り下ろす。炎の尾を引く斬り下ろしは、氷のブレスを文字通り真っ二つに切り裂き、散らすと共に敵本体への道をも切り開く!
「今でございますよ!」
「……お願い!」
 宙に舞い散り、なおも刃のように降り注ごうとするブレスの残滓を手製の札でことごとく撃ち落としながら、ルベルもまた、その瞬間を見切っていた。声を受けたクロトの背を押すように、エリスの歌声が更なる武勇を歌い上げる。
「――絶望させるだけが氷の扱い方じゃねェ。俺はそれを何遍も目の前で見てきた」
 切り開かれた一条のまっすぐな道を駆け抜け、クロトは呟く。あと三歩。二歩。息を吐き切った竜が次の態勢を整え切るのが先か、最後の一歩をこちらが踏み込むのが先か。
 あと一歩。床を蹴り、跳び上がる。竜の喉元が見えた。深く息を吸い込もうとする竜の目を桜花が塞ぎ、竜の肉体から生える宝石の煌きを星の光が覆い、振りかざされようとする四肢を鎖が縛り上げ、魔剣がすかさずその腱を断ち、その戦い全てを澄んだ歌声が肯定する。
 視界を奪われた筈の氷竜が、それでも喉の奥から冷気を吐く。再び開かれようとしたあぎとを砕いたのは、投げ放たれた一枚の札だった。その瞬間を逃さず、クロトは纏う冷気から一振りの氷刃を作り上げる。――この一刃で、充分だ。
「恐怖を与えるだけの氷にゃ、俺は負けられねェんでなァ……!」
 砕けそうなほどに握り締めた刃が、竜の喉にずしりと突き立つ。厚い鱗を蹴り、その勢いで柄近くまで埋まった刃を引き抜けば、傷口から血と共に吹雪が噴き出した。
 赤く白く、猟兵たちの視界を染めながら、氷竜は傷付いた首を大きくもたげる。その動きが、数秒止まり――そして、重い地響きを立てて竜の骸が床に倒れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月25日


挿絵イラスト