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星鐵戰騎スターナイト〜乱心の天使! クォーツの暴走〜

#クロムキャバリア #アカホシ皇国 #バーナム庭王国

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 スイセイ殿下のトレーニングは順調に進んでいる。
 以前に比べてではあるが、本人の意欲が向上しているのがプラスに働いているのだろう。殿下にはこのままトレーニングを続けていただきたい。
 ……殿下は、皇族に連なる気はないと仰っておられる。殿下の置かれた境遇を考えれば、それも致し方ないことだ。
 私とて、殿下の母君には大恩がある。正確に言うなら、私個人に限った話ではないのだが。
 いずれにせよ、今の私があるのは偏に殿下の母君のお陰と言っても過言ではないだろう。ゆえに、殿下の意に沿わないことを強要したくはない。
 しかし先日の誘拐事件で、嫌と言うほど思い知らされた。殿下は勿論のこと、頭では理解していた筈の私でさえも。
 今後も殿下が望む望まざるとに拘らず、庭王国は隙あらば、殿下の御身を狙ってくるだろう。いや、御身だけならまだやりようはある。最悪の場合は、御命さえ……。
 やはり殿下には、皇子として皇宮に留まっていただかねば。いざという時に、御身を護れない。
 そのためには、殿下が留まってもいいと思っていただけるだけの環境を作らなければ。殿下が皇族に連なるのを頑なに拒む理由が母君の件にあるのだから、完全には無理だが、せめて呑み込んでいただける程度には。
 もっと、力が要る。権力、発言力だ。しかし、先皇にはありがたくも能力を認めて貰ったとは言え、国の中枢の在り方を変えることは、大臣の中でも最年少の私独りでは不可能だ。
 功績を上げねば。それも後世、偉業とも讃えられようほどの大きな功績を。
 だから、私は――、

「|殲禍炎剣《ホーリー・グレイル》を、破壊いたしましょう」

「………………は?」
 基礎体力作りにエアロバイクを漕ぎ続けていたらしい殿下が、目を丸くして私を見た。
 明らかに無謀だと思っている顔だ。無理もない、私とて以前はあれを壊せるものだとは考えもしていなかったのだから。
 だが、話が変わってきた。私は先日、キャバリアを新調したのだが……そのキャバリアが、殲禍炎剣を破壊出来る可能性を秘めていると気づいたのだ。
 元々、そのキャバリアは殲禍炎剣のコントロールを目的として製造され、結果的には失敗、製造した国を滅ぼしてしまったという曰く付きのものだったのだが。
 これに搭乗者の精神力を少ない負荷で増幅させ、キャバリアに直接注ぎ込む最新鋭のEPユニットを装着すれば、殲禍炎剣を一時的にコントロールしつつ、底上げされた火力で破壊出来る見込みが生まれる。勿論、軍部からの援護は必要不可欠なものになるが。
 過去の叡智と最新鋭の技術。それらを組み合わせることの出来る今だからこそ、可能になったのだろう。
「破壊さえ成れば、国は変えられる」
「お、おい……」
「殿下。……必ずや、成果を上げてみせます」


「そんな無茶苦茶な話をするような奴には見えなかったがな」
 ユリエル・ミズハシ(ジキルの棘とハイドの誘惑・f36864)が溜息を吐いた。
「そして事実、アカホシ皇国復興大臣――万能・クォーツは、本来ならそんな見通しの甘いことをするような人間じゃない」
 まさか、それは!
「ご明察だ。復興大臣が新調したというキャバリア……それこそが、オブリビオンマシンだったんだ。ついでに、復興大臣に同調し、破壊作戦に参加する予定の一部の軍部の連中の機体も、オブリビオンマシンに変えられている。……何者の仕業かは、今は言わないでおこうか。当たりはついているが、まだ確証がない」
 その口ぶりでは、クォーツは何者かに陥れられたということか。
「依頼があったんだよ、アカホシの不良皇子から。復興大臣に何が起きているのか調べてくれと。オブリビオンマシンは、猟兵にしか感知出来ないからな。人の変貌の原因が何かなんて、一般人が調べたところで解らんだろうよ」
 そういった意味では、不良皇子――幕部・スイセイは賢いと、ユリエルは言う。まずは自身で行動して、解らなければ延々悩まず専門家に頼る。それもまた、ひとつの判断力だと。
 今回はそれに加えて、丁度スイセイからの依頼を受けた直後に、ユリエルの予知にひとつの事件がかかったと言う。
「殲禍炎剣さえ破壊出来れば、皇国に……いや、それどころか|世界《クロムキャバリア》に空が戻る。民衆の熱狂は最高潮だ。そんな民衆が見守る中、殲禍炎剣の破壊作戦は決行され、そして完了する。……失敗、という形でな」
 勿論、その失敗が何を齎すのかは……猟兵たちにとっては、想像に難くないだろう。
 殲禍炎剣は、自らを攻撃するキャバリアのいる土地、即ちアカホシ皇国へと反撃の火を噴く。アカホシ皇国に待ち受けるのは、民衆を巻き込み焦土となる未来、それだけだ。
 クォーツはスイセイのために国を変えるどころか、彼を巻き込んで国を滅ぼすことになってしまう。そして彼女自身も命を落とし、その贖いすらも許されることはない。
「不良皇子やら復興大臣やらをどう思うかはさて置いて、だ。オブリビオンマシンの暴走……少なくともこれだけで、介入する理由はあるだろう?」
 実際、不良皇子としても出来るなら復興大臣を止めたいと思っているようだしな、と。
 そう語るユリエルに、理由を問えば。
「作戦決行当日までに、復興大臣を止められなければ。復興大臣が殲禍炎剣へと攻撃を開始するまさにその直前を狙って、復興大臣を暗殺する計画があると、小耳に挟んだんだと」
 どうやらその話をしていたのは、本来穏健派である大臣であったようだ。にも拘らず、そのような話になっているということは、国としても余程クォーツの影響力が見過ごせないレベルに達しているということなのだろう。それが、余計にスイセイの国への不信感を強めることになるとも知らずに。
 結果として破壊作戦を阻止することが、クォーツの暗殺を阻止することにも繋がるわけだ。
「人が変わってしまったとは言え皇宮内での一番の理解者が、元々信用出来ない国の連中に殺されそうになっている……そりゃあ、止めようともするだろうさ。今までのこともあるし、奴はこっちの言うことを信用するだろう」
 そのため、作戦阻止の前に猟兵たちにはやって欲しいことがあると言う。
「作戦当日は国の殲禍炎剣観測塔が、天文台として解放されている。民衆の多くはここに集まっていて、不良皇子もそこにいる。誰か一人、手短にでいい。事の真相と、戦闘が始まってからの民衆の避難誘導を行うように話しておけ。そうすれば、不良皇子本人と民衆が、戦いに巻き込まれることはなくなる」
 然る後にクォーツと、賛同した軍部の人間と戦い、オブリビオンマシンを破壊する。機体さえ破壊してしまえば、クォーツも軍部の人間たちも助かると言う。
「誰か一人は敢えて星を見ておくのもいいだろ。作戦の前に、空に向けて一発試し撃ちをすることになっているらしいからな。それを合図に戦闘を仕掛ければ、攻撃開始直前に割り込める」
 だからちょっとした天体観測でも楽しんで来いと、ユリエルはそう言って。
 |手帳《グリモア》がはらりはらり捲れるのは、それとほぼ同時だった。


絵琥れあ
 お世話になっております、絵琥れあと申します。
 おや? クォーツの様子が……!

 流れと詳細は以下の通りになります。

 第1章:日常『光る宇宙』
 第2章:集団戦『セレナイト』
 第3章:ボス戦『ネハシム・セラフ』

 第1章では、天文台として解放されている観測塔に向かっていただきます。
 最低でも誰かお一人は、スイセイに真相と避難誘導の要請を伝えておいてください。
 それさえこなせば星や時折横切る殲禍炎剣を眺めながら思い思いに過ごしていただいて差し支えございません。

 第2章では、クォーツに賛同した(実際はオブリビオンマシンにより洗脳された)軍部の人間が乗る『セレナイト』を破壊していただきます。
 積極的に民衆に手出しはしませんが、逃げ遅れた者を巻き込みそうな場面で躊躇はしません。避難誘導がされていれば心配ないでしょう。
 マシンさえ破壊すれば洗脳は解け、登場者も助かるようです。これはクォーツも同様です。

 第3章では、オブリビオンマシンによって洗脳され、頑なに殲禍炎剣の破壊を目指すクォーツの操る『ネハシム・セラフ』との決戦です!
 オブリビオンマシンによる洗脳が強くかかっており、仮にスイセイの話を持ち出したとしても説得は通じません。
 撃破し、洗脳を解くことで救出しましょう。

 なお、上層部はクォーツを暗殺するつもりですが、猟兵たちが彼女たちと交戦する分には手出しをしてきません。
 民衆には手出しをしないことから、猟兵たちが何かの理由でクォーツを抹殺しに来たのだと考えるようです。渡りに船的思考。

 第1章開始前に、断章を執筆予定です。
 戦闘パートの地形などの追加情報も、断章での描写という形で公開させていただきます。
 断章公開後、プレイング受付開始日をタグにて告知させていただきますので、ご縁がありましたらどうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 日常 『光る宇宙』

POW   :    星空を展望する

SPD   :    星空を撮影する

WIZ   :    星空を観測する

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「………………」
 沸き立つ民衆が、所狭しと集う監視塔。
 今は、スイセイもそこにいた。天を見上げるのは、遮るもののない星空の再来に期待してのことではない。
 とうとう、ここまで来てしまった。クォーツは止められず、逆に彼女は何かを察したか、自分を遠ざけるようになった。
 このままでは殲禍炎剣の破壊作戦が始まり、同時にクォーツの暗殺計画も実行に移されてしまうだろう。それが成し遂げられるかどうかは解らないが。
(「いや……仮に。暗殺計画が失敗したところで殲禍炎剣の方は……」)
 殲禍炎剣の破壊に失敗すれば、皇国も甚大な被害は免れないだろう。
 こんな時、スターナイトの操縦が可能になっていれば……と、スイセイは歯噛みせざるを得なかった。
(「間に合ってくれ……」)
 猟兵たちよ、クォーツ乱心の真相を、突き止めてくれ。
 そして、叶うのならばどうか、クォーツを止めてくれ。
 今は、時折流れる流星に願うしか、出来ない。
シル・ウィンディア
殲禍炎剣の破壊は確かに心地いい言葉なんだろうけど…。
でも、それが簡単にできるなら、すでにやっているはずだしね。

スイセイさんの所へ行くよ。
初めまして、猟兵のシル・ウィンディアです。
あなたを助けに来ましたよ。

単刀直入に言うと…。
クォーツさんは、オブリビオンマシン…。
えーと、なんというか…。悪い意識に乗っ取られているの。
そして、それが殲禍炎剣を破壊できるって思いこませて、行動に移そうとしている形だね。

それを止めるために、わたしが、わたし達がここに来たよ。
スイセイさんには、ここで戦闘が起きた場合の一般市民の避難誘導をお願いしたいの。

オブリビオンの為の犠牲なんて出したくないしね。
大切な事だからよろしくね




(「殲禍炎剣の破壊は確かに心地いい言葉なんだろうけど……」)
 シル・ウィンディア(青き閃光の精霊術士・f03964)とて、その気持ちが理解出来ないとは言わない。
(「でも、それが簡単にできるなら、すでにやっているはずだしね」)
 強すぎる希望は時に、人々から真実を濁らせてしまう。どれほど人々が強く願ったことでも、それが彼らを不幸に導くのなら、止めなければ。
 シルはすぐに観測塔へと向かい、スイセイの姿を探した。特徴は聞いていたが、幸いにしてこの国では珍しい髪色をしていた彼はすぐに見つかった。
「スイセイさんですね。初めまして、猟兵のシル・ウィンディアです」
「猟兵……あいつらの仲間か」
 スイセイはすぐに、猟兵という言葉に反応し、シルがどういった目的で自分に接触したかを理解したようだった。
「はい、あなたを助けに来ましたよ」
「ってことは……クォーツがあんな無茶した原因が解ったのか」
 シルは頷く。
「単刀直入に言うと……クォーツさんは、オブリビオンマシン……えーと、なんというか……悪い意識に乗っ取られているの」
 オブリビオンマシンを知らないスイセイにも理解出来るよう、言葉を選んでシルは語る。
「そして、それが殲禍炎剣を破壊できるって思いこませて、行動に移そうとしている形だね」
「オブリビオン……マシン? 乗っ取られて……? 簡単には信じられないが……いやでも、それならあの襲撃者や誘拐犯の様子がおかしかったのも……」
 どうやらスイセイには、過去の件で思い当たる節があるようだ。一定の理解が得られたことに、シルは安堵する。
 理解して貰えなければ……猟兵たちがクォーツと戦わなければならないという事実も、受け入れられなかったかも知れないから。
「それを止めるために、わたしが、わたし達がここに来たよ」
 猟兵たちは、スイセイの、そしてクォーツの味方だ。
 だからこそ、戦うのだ。
「スイセイさんには、ここで戦闘が起きた場合の一般市民の避難誘導をお願いしたいの。オブリビオンの為の犠牲なんて出したくないしね」
 スイセイは、何だかんだ言いながら市民たちのことは大切にしている。
 直接戦えなくても、そんな彼だからこそ出来ることがあるのだ。それが伝わればいい。
「大切な事だから、よろしくね」
「解った。……クォーツのことは、頼む」
「勿論。任せて」
 安心させるように、シルはスイセイへと微笑んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

水鏡・怜悧
人格:ロキ
防ぐ手段も破壊手段も今のところ存在しない殲禍炎剣……せっかくの観測用天文台があるのですから、じっくり観察させていただきましょう。

ゴーグルと義眼、タブレットを無線接続しデータ収集します。ついでにこっそり観測搭のデータもハッキングして、コピーさせていただきましょう。この国の緊急サイレン音も調べておきます。

合図が来たらいつでも他の猟兵のみなさんへ伝えられるよう準備しつつ、殲禍炎剣の観測をします。兵器としての攻撃力も気になりますが、センサーや反撃のための機構も興味深いところです。

合図の空砲が見えたらユーベルコードの風属性の触手で大気に干渉し、先ほど調べたサイレン音を再現し鳴らしましょう。




(「防ぐ手段も破壊手段も今のところ存在しない殲禍炎剣……」)
 水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)――否、彼の有する人格の一人である『ロキ』は、興味深げに観測塔から空を見上げていた。
「せっかくの観測用天文台があるのですから、じっくり観察させていただきましょう」
 誰に聞かせる意図もなく溢れた一言は、どこか愉しげですらあった。
 そうと決まればロキの行動は早かった。ゴーグルを装着、義眼とタブレットを無線接続。星の海から殲禍炎剣を見つけ出し、視覚情報からデータの収集を試みる。
 ……ついでに密かに観測塔へのハッキングも試み始めた。いや、今後のクロムキャバリア攻略に役立て……いやいや、よしんばそこまで行かずとも、あくまで知的好奇心が抑え切れなかっただけ……だと思いたい。
 ともあれ。
(「さて、作戦開始前に合図があるという話でしたね」)
 観測を続けながらも、ロキは忍ばせたハンドガン――の形を取った、銃型魔導兵器の銃把を握った。引き金にも、いつでも指を掛けられるようにしておく。
 準備を終えて、それからロキは改めて、殲禍炎剣の観測へと集中する。
(「兵器としての攻撃力も気になりますが、センサーや反撃のための機構も興味深いところですね。一体どのような仕組みになっているのか」)
 その謎が、解明される日が来るのだろうか。
 願わくば、その瞬間に立ち会えればと、気紛れに星に願いをかける真似事をしてみたりしつつ。
(「……おっと、来ましたね」)
 天へと、回転する車輪状の炎が昇る。恐らくは、クォーツの機体から放たれたものだろう。
「触手ちゃん、お願いしますよ」
 ロキは魔導兵器を取り出すと、足元へとその銃口を向ける。彩る宝石の内、緑のそれが輝くと同時に引き金が引かれる。
 その音は、大気に干渉した風の触手により放たれるサイレンの音によって、掻き消された。
「うわっ!?」
「何だ何だ!?」
 民衆には異常を、猟兵たちには作戦開始を伝える警報。
「こっちだ! 早く降りろ、将棋倒しになるなよ! もうすぐ広場が戦場になる!」
 緑髪の少年が、声を張り上げているのをロキは見た。成程、あれが|不良皇子《スイセイ》か。
 避難誘導と事情の説明は、任せて大丈夫だろう。
「では、私も行くとしましょうか」
 乱心した天使を、止めるために!

大成功 🔵​🔵​🔵​

音駆螺・鬱詐偽(サポート)
世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん
ただいま参上。
・・・って、どうしてこんな恥ずかしいセリフを言わないといけないのよ。
うう、これも番組の為なのね。



自身の命綱である番組の為、多少の苦難や困難は仕方なく行います。
むしろ持ち前の不運によりおいしい場面を呼び込んでくれるかと思います。
ただし、ネガティブとはいえアイドルですのでマイナスイメージとなる仕事はすべて却下でお願いします。
ユーベルコードや技能はご自由に使わせてください。
どうぞ、当番組のネガティブアイドルをお役立てください。
                      プロデューサーより




 ――時間は少し前に遡る。
「世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん、ただいま参上。……うう、やっぱりこれはやらないといけないのね」
 お決まりの挨拶とポーズをキメて、直後自己嫌悪に沈んだ音駆螺・鬱詐偽(帰ってきたネガティブアイドル・f25431)さん。
 今回の番組は前半は専用のカメラを用いての天体(と言う名目の殲禍炎剣)観測、後半は恐らく繰り広げられるであろう(生身でキャバリアと渡り合う猟兵もいるので断言は出来ない)キャバリア対キャバリアの激しい戦いを中継、という流れになると言う。
(「星は綺麗だけど……殲禍炎剣がチラつくのがね……」)
 しかし寧ろ番組的なメインは殲禍炎剣の方である。カメラが空に回っている間は鬱詐偽の姿が映らないから、カンペで解説しつつ殲禍炎剣を映していくのだが。
 その時、突如甲高く響き渡るサイレンの音が!
「えっ? えっ??」
 想定外の事態にオロッとなる鬱詐偽を差し置いて。
「こっちだ! 早く降りろ、将棋倒しになるなよ! もうすぐ広場が戦場になる!」
 そんな大声での呼びかけと共に避難を始める人々。そして突如ぐいと押される背中。
「ほら、あんたも行った行った!」
「えっ、あの、私には撮影が……!」
 抗議も虚しく、避難を促した緑髪の少年によって鬱詐偽もまた、観測塔から下ろされてしまったのだった。

 ……その後、少年もといスイセイに何とか鬱詐偽も猟兵であること、やることはちゃんとやるから撮影させて欲しいと説明、説得し、理解を得られた頃には既に戦闘が始まっていて。
「……やっぱり猟兵なんて無理よ……やめられるものならやめたい……」
 心折れそうになりつつもそこはアイドルとしての性質か、鬱詐偽はウサギフォンを回し始めたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『セレナイト』

POW   :    RXサイ・ブレード
【増幅されたサイキックエナジーを纏う長剣】が命中した対象を切断する。
SPD   :    EPサイ・ブースター
自身に【強制的に増幅されたサイキックエナジー】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    EPサイ・リフレクター
対象のユーベルコードを防御すると、それを【盾の纏うサイキックエナジーにより反射し】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。

イラスト:エンドウフジブチ

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 攻撃開始の合図を送ろうとした、その瞬間。
「………………邪魔が入りましたね」
 クォーツは、介入してくる猟兵たちの存在に気がついた。
 上が自分を何らかの方法で葬ろうとしていることは、知っていた。猟兵たちは、彼らに雇われたということか。或いは――スイセイの方からか。
 いずれにせよ、今出来ることを先延ばしにする気はない。スイセイのために、彼の居場所を作ると決めたのだ。
(「殿下、お許しください」)
 もう少しの辛抱だ。
 もうすぐ、彼が望まぬ『傀儡としての第二皇子』ではなく、スイセイ自身として居られる場所を確立出来る。
 クォーツは、従える配下たちへと命じた。
「緊急事態発生――速やかに邪魔者を、排除して」
シル・ウィンディア
約束したからね。
だから、止めさせてもらうよ、あなたをっ!
ブルー・リーゼ、出るよっ!!

高度に気をつけながら、推力移動から空中機動に移っての空中戦を繰り広げていくよ。

コックピットは避けて攻撃を行うよ。
ビームランチャーを狙撃モードで撃つよ
狙いは敵機の腕部っ!攻撃手段を奪えばっ!!

一射後は、ツインキャノンとライフルモードのビームランチャーで攻撃。
中距離になったら、腕部のビームガンも交えて攻撃だね。

そのまま攻撃を仕掛けつつ詠唱を開始。
接近している敵はビームセイバーで対応しつつ、後ろにいる敵にソニック・ブラストっ!
油断してたら撃ち抜いちゃうからねっ!!

悪い夢から目覚めたかな?




 ――クォーツのことは、頼む。
 絞り出したようなその言葉が、シル・ウィンディア(青き閃光の精霊術士・f03964)の中で想起される。
「約束したからね」
 今は白き騎士の壁の奥にいる、クォーツのいるであろうその場所を、真っ直ぐに見据えて。
「だから、止めさせてもらうよ、あなたをっ!」
 その道を阻もうと、鋼鉄の騎士が動き出す。
 ならば、切り開くまでだ!
「ブルー・リーゼ、出るよっ!!」
 シルの呼び掛けに応じて、白き鋼鉄の魔導騎士が蒼き光の軌道を描いて舞い降りる。
 ひらり軽やかに乗込めば、一心同体。シルの魔力に呼応するように流れるラインが光を帯びる。
(「狙いは敵機の腕部っ! 攻撃手段を奪えばっ!!」)
 行くよ、と胸中でもう一度、呼びかけて。
 蒼き輝き走らせて、白き煌めきが空を滑る。
 殲禍炎剣の感知にかからぬ高度を保ちつつ、推力移動からの空中機動で空を舞い、幾重にも寄せては返す波のように、サイキックエナジーの波動を掻い潜る。
(「ビームランチャーは狙撃モードに、コックピットは避けて……!」)
 まずは、挨拶代わりにヴォレ・ブラースクでの一撃を。着弾を確認後、すかさずライフルモードへ移行。
 同時にグレル・テンペスタを稼働し、二門のビームキャノンを交えて果敢に攻め立てる。
 距離を見極め、時折ラファルをビームガンとして起用し、距離に応じて適切な兵器を使い分け、着実に前衛の部隊を操縦不能に追い込んでいく。
 だが、シルの活躍はこれだけでは終わらない!
「炎よ、水よ、風よ、土よ、我が手に集え……!」
 唱える。唱える。唱える。
 魔力を言葉に乗せることで、循環を早める。
 その間にも向かい来る敵は、ビームセイバーより伸びる光の刃で斬り伏せて。
 だが、シルの狙いは目の前のみではない!
「油断してたら撃ち抜いちゃうからねっ!!」
 後方に控える者だって、しっかりとお相手しよう。
 公平に、平等に、四の属性の絡み合う魔砲が、クォーツへと至る最短距離を阻む敵へと突き刺さる!
「悪い夢から目覚めたかな?」

大成功 🔵​🔵​🔵​

水鏡・怜悧
人格:ロキ
亜空間から呼び出した『ケルベロス』に搭乗します。見た目は人型のキャバリアですが、液体金属で出来ています。

ふむ、相手は元々配備されていたキャバリアがオブリビオンマシン化したのでしょうか。ハッキングか浸食か、興味深いですね。

『ケルベロス』からハッキングを仕掛け、同士討ちを狙います。オブリビオン要素が強くなれば効果が弱くなるかもしれませんが、大半は仕留めることができるでしょう。
反射されても問題ありません。『ケルベロス』はUDC液体金属、生物なので私のユーベルコードでのハッキングは出来ないでしょう。

同士討ちが効かなかった敵は、『ケルベロス』の一部を剣に変えて直接切り伏せましょう。




 |水鏡・怜悧《ロキ》(ヒトを目指す者・f21278)は亜空間からオブリビオンマシン『ケルベロス』を喚び、搭乗する。この機体は通常時は液体金属ゆえに不定型なのだが、このような搭乗時は人型のキャバリアへと姿を変えて現れる。
 その間にも、ロキは敵部隊の機体を冷静に観察していた。
(「ふむ、相手は元々配備されていたキャバリアがオブリビオンマシン化したのでしょうか。であればハッキングか浸食か……」)
 興味深いですね――とひとつ、誰に聞かせるでもなく呟き落としつつ。
 しかしその時点で彼は既に、機先を制するための一手を仕掛けている。
「さあ、どこまで抗えますか?」
 ケルベロスは液体金属――より正確に言うなら、UDCだ。
 それはユーベルコードの発動と同時に強力な信号を放ち、電気などの科学に属するものを動力源とする物品であれば、意のままに操ることが容易に出来てしまうのだ。
 UDCによる大規模なハッキング、それがこのユーベルコードの正体だ。
 ロキの意思ひとつで、白の部隊は同士討ちを始めた。剣を振るい、サイキックエナジーでコックピットは避けつつも機体の四肢を切断、再起不能に追い込んでいく。
(「オブリビオンマシンですし、通常の機体よりは効果が弱いかも知れませんが。それでもこの結果は上々です。それに、反射されても問題はありませんしね」)
 中には何かを察知し、盾に宿したサイキックエナジーで防御、反射を試みた個体もいたが。
(「『ケルベロス』はUDC液体金属、つまり生物。私のユーベルコードでのハッキングは出来ないでしょう」)
 後は残った機体を直接切り伏せるのみ。
 機体の右腕を流動、剣に変えて振るえば次々白き騎士はその手足をもがれ、なす術なく搭乗者を解放するしかなくなるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。




(「……彼はまだ、あの機体を起動するに至っていないのか」)
 アス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)は皇国の要請、それを受けたグリモア猟兵からの紹介で、スイセイのシミュレーターによる訓練をサポートした時のことを思い出していた。
(「性能を最大限引き出すためには『自分ではない他者のための怒り』、操縦自体は『卓越した精神力』が必要と言われていたが。どちらかが、或いは両方が未だ足りないのか……」)
 いずれにしても。
 請われたからには、仕事をするまで。
「道を開けて貰うぞ」
 アス自身も汚れなき白と青のサイキックキャバリア――アクアブループラチナⅡへと乗り込んで。
 青白き光剣を掲げると、押し寄せるサイキックエナジーの波ごと捩じ伏せる勢いで、敵陣へと一直線に切り込んでゆく!
 高速移動を可能としたセレナイトらだが、アスの剣を回避すればその刃はクォーツに届く危険がある。それを思えば回避は出来なかった。
 その一瞬の迷いを、アスは光の刃でこじ開けてゆく。青き軌跡を残して一本、また一本と敵機体の手足を落として。
(「このまま、突き崩す……!」)
 仲間たちを、先へ進ませるために。
 一心不乱に、前へと進む!

成功 🔵​🔵​🔴​

高吉・政斗
……えっ!?(買い物中の出遅れ野郎)


|彼女《クォーツ》に良い感じに|賛同《洗脳》された軍人さんは無傷で回収しないとな…彼女もだな、結構な無茶振りするぞ!スイセイ!まかせろ!
相手操縦席を索敵…OKならば…

俺(移動時CUBU搭乗中)もFECTも装備中の兵装も常に迷彩発動状態。
そのままFECTを二足型が急接近させ囮になって隙あらばCC弾を撃ち込むぞ!。頼むぜ!FECT|現地特産の御馳走《キャバリアパーツ》目一杯食わせてやるぜ!


■CC弾命令系統一覧
1:命中する箇所・対象を「劣化」する。
2:例外1:搭乗者命中時、微量電撃による強制睡眠。
3:例外2:オブリビオンマシンに過剰強化反応を起こす。




 出遅れたか、と思いつつ、高吉・政斗(戦闘可変式歩行車持ちの・f26786)は現場へと急行する。
(「|彼女《クォーツ》に良い感じに|賛同《洗脳》された軍人さんに……彼女もだな、全員無傷で回収しないとな!」)
 任せろよスイセイ、と。
 胸中で戦い抜く決意を固め。
(「相手操縦席を索敵……OK、ならば……」)
 洗脳さえ解ければ、命まで奪う必要はない。
 政斗は、極力操縦者に被弾させず、機体のみを操縦不能にさせる立ち回りを取ることにした。
(「FECTも、俺も兵装とCUBEごと常時迷彩化、後は……頼むぜFECT!」)
 相棒たる|局地対応可変走歩行戦闘車《FECT》を先行させ、二足型へと変形。敵群に急接近させるとそのまま奇襲をかける!
 白き騎士の防壁に乱れが生じる。その対応に彼らは追われることとなるが。
(「残念、それは囮だ! 本命は……!」)
 すらりと伸びる白き四肢へと隙を縫い、撃ち込むCC弾!
 その目的は破壊ではなく、命中箇所の劣化だ。動きを封じることで、継戦を不可能とする。
 万が一搭乗者に命中してしまった場合も感情に入れて、人体への着弾時は破壊ではなく、微量の電撃による失神で住むよう調整済みだ。
 敵の注意を引きつけるFECTと連携し、次々と無力化していく。
(「後で現地特産の御馳走キャバリアパーツ目一杯食わせてやるからな!」)
 沢山頑張ってくれているので、しっかりと労わなければ。
 そのためにはこの戦いを、無事に勝利で終わらせるのだ!

成功 🔵​🔵​🔴​

御形・菘(サポート)
※語尾に「のじゃ」は不使用
はっはっは、妾、推っ参!
敵は決してディスらんよ、バトルを彩るもう一人の主役なのでな!
強さも信念も、その悪っぷりも誉める! だが妾の方が、もっとスゴくて強い!

バトルや行動は常に生中継+後で編集しての動画配信(視聴者が直視しては危ない系は除く!)
いかにカッコ良く魅せるか、見映えの良いアクションが最優先よ
とはいえ自身の不利は全く気にせんが、共にバトる仲間にまで不利を及ぼす行動はNGだぞ?

戦法は基本的に、テンションをアゲてボコる! 左腕とか尾で!
敵の攻撃は回避せず、受けて耐える! その方がカッコ良いからのう!
はーっはっはっは! さあ全力で来るがよい、妾も全力で応えよう!




「はっはっは、妾、推っ参! ふむ、相変わらずキャバリアはデカいな!」
 生身でオブリビオンマシンの集団と対峙してなお、御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)は呵々と大胆不敵に笑う。
 物怖じ? するわけがない。何せこちとら『邪神様』である。それにデカい集団相手に無双など、如何にも配信映えするではないか――邪神様はほくそ笑んだ。
「と言うわけで配信は既に始まっているのでな! なに心配するな、全員主役の一人として映えるようボコってやるから安心するがよいぞ!」
 菘にとってはどんな敵でも敬意を払うべき存在だ。ゆえに、否定せず、拒絶せず、しかし全身全霊を以てぶつかりに行く。
 そして今、宣言通り配信は始まっているのだ。
「己を輝かせる最高の魅せ場を用意した! さあ、とことんやり合おうではないか!!」
 この戦いで、世界を魅了するのだ!
 そのために、菘はテンションを最高潮に、己の武器にして持ち味たる左腕で、尾で、負傷も気にせず攻め立てる!
 彼女の動きはその全てが舞い踊るかの如く、そして一瞬一瞬の挙動は何処を切り取っても大見得を切るかのよう。
 対して、敵の排除のみを目的に動く白き騎士らは盾でその攻撃を耐え忍びつつ、反撃に転じようとするが。
 ユーベルコードを反射すればするほど、動きが鈍くなっていく。何故ならそれこそが『動画映えへの意識の差による強化及び弱化』を強める行為なのだから!
「成程成程、剣のみならずその盾も自慢か! ならば!」
 その盾ごと――打ち砕く!
 まるで白月を粉々にするかの如き美しき破壊は、確かにその時、世界を湧かせたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『ネハシム・セラフ』

POW   :    天使の梯子
【自身が殲禍炎剣にアクセスできる状態 】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    廻転する炎の剣
【自身の翼から放たれた車輪状の炎 】が命中した対象を燃やす。放たれた【あらゆるものを焼き尽くす】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
WIZ   :    聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな
自身が【歌うような機械音を発し、翼が輝いている 】いる間、レベルm半径内の対象全てに【炎のように輝く翼】によるダメージか【機械音】による治癒を与え続ける。

イラスト:key-chang

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は天音・優歌です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 深く、深く。
 クォーツは、溜息を吐いた。
「……そうですか、あなた方が」
 ネハシム・セラフの|胸《コクピット》に抱かれたクォーツの表情は、猟兵たちが認めることは叶わなかっただろうが。
 落胆と失望の色を、濃く滲ませていた。
「残念です。聡明な皆様方であれば、ご理解いただけると思っていました」
 だが、叶わぬならばと。
 クォーツの求めに応じて、ネハシム・セラフの翼が赤熱する。
「アカホシ高官一同、国を護る力なき者には務まらず」
 政治だけが能ではないと。
 文武に通ずるその手腕、ここで披露して見せようと。
「邪魔立てすると言うのなら、容赦はいたしません」
 殲禍炎剣すらも味方につけて。
 猟兵たちを、排除せんと起つ!

「アカホシ皇国復興大臣、番能・クォーツ。――参ります」
ジュニア・ディフィクトリ(サポート)
「ふん……オブリビオンめ、甚だ迷惑極まりない。過去の分際で今に干渉するなど、存在自体が不愉快だ。手早く済ませるぞ。」
発言:相手を問わず威圧的、命令しがち、小さな女の子には甘い
設定:植え付けられた別人の記憶に翻弄されるバーチャルキャラクター。死んだ者は潔く去るべきと考えており、オブリビオンや未練を遺した者などが今を生きる者に干渉しようとすることを嫌う。(が、力尽き先逝く無念も分かってしまっている)
戦闘:態度がでかいまま、慢心せず慎重に進めるタイプ。UCで出す兵器の形状はドローン・機械犬・人形の3パターン。それをベースに状況に応じた機能を加えたり。ハッキング+操縦+騎乗でロボに乗ったりもできます。




「今更過去の産物が、雪辱でも晴らしに来たつもりか」
 真っ向からクォーツと対峙し、ジュニア・ディフィクトリ(NotFound・f10394)は溜息を吐いた。
 しかし、そのスクリーンめいたグリーンの瞳は、姿の見えないクォーツに向けられてはいない。そこに映るのは、ネハシム・セラフそのものだ。
 過去は、過去だ。どんな形であれ役目を終えたものが、今に干渉するべきではない。志半ばで力尽きる無念に覚えこそあれど、それを理由に譲るべきではないと。
 しかしこのネハシム・セラフはどうだ。過去に一国を滅ぼすと言う取り返しのつかない事態を招き、あまつさえ今、それを再現しようとしている。それが意図されたものであろうとなかろうと。
 到底、捨て置けるものではない。
(「しかし、これだけでは役不足か」)
 比較的損傷の少ないセレナイトをハッキング、操縦するジュニアだが、この機体では一対一ではネハシム・セラフの足元にも及ばないだろう。
「仕方ない。――起動しろ」
 百を超えるドローンが、ジュニアの操るセレナイトの周囲へずらりと並ぶ。
 そしてその全てがネハシム・セラフの動きを阻害するように、レーザー射撃を浴びせかける!
「く、」
「手短に済ませる。大人しくするんだな」
 体勢を立て直される前に、白き剣を掲げて。
 袈裟斬りに、振り下ろす!
「!」
 だが、ネハシム・セラフは――クォーツは、損傷を受けながらも。
 赤熱する翼から、炎を放ち反撃に出る!
「往生際の悪いことを」
 短く言い放つと、セレナイトに盾で受けさせる。
 しかし機体はそのまま炎上し、ジュニアは早々に脱出する。こうなることは読めていた。セレナイトは失ったが、まずは一撃。
 このままネハシム・セラフを、破壊するのだ!

成功 🔵​🔵​🔴​

六島・風音(サポート)
ガレオノイドのスターライダーです。
スピードなら誰にも負けません。

基本的に人の話を聞かず、スピード勝負に持ち込みます。
そんなことより駆けっこです。
普通に駆けるか、天使核ロケットエンジン搭載の宇宙バイクで駆けるか、ガレオン船形態で駆けるかは状況によります。

ユーベルコードは使えそうなものはどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。




「あのキャバリア……大きいですが胴体部分は細身。少々装飾過多ですが、速そうですね」
 ふむふむ、と分析するように六島・風音(スピードなら誰にも負けません・f34152)は呟いて。
「ですが私も、スピードなら負けません! さあ、どちらが速いか私と勝負です!」
 前言撤回。殆ど何も考えてなかったかも知れない。
 ともあれ、びしとネハシム・セラフに指――は流石に失礼なので翳した手を突きつけて、宣戦布告。
「私のスピードについて来られますか!?」
 だが、結果的にダッシュで翻弄するかのようにネハシム・セラフの周囲を駆け回る風音。
 邪魔者を排除したいクォーツにとっては、厄介なことこの上ない。
「く……!」
「わわっ、炎の車輪が追いかけて来るー!? でも、負けません! 振り切ってみせます!!」
 そもそも、駆けっこに集中している風音には、攻撃行動を受け付けないよう力が働いている。
 本人も意図せずして、クォーツの注意を引きつける中。
 汚れなき白と青の機体を駆る、アス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)もまた、そこにいた。
「洗脳されていようといまいと、その行動理念はあの少年のためであることは理解出来る」
 クォーツは、常にスイセイのことを想っていた。厳しくも、優しく。
 それは、何度か要請を受けて駆けつけたことのあるアスも知っている。
「だが、その先に待つのは破滅だ」
 クォーツ自身も。
 彼女が護ろうとしていた、スイセイも。
「止めさせて貰うぞ」
「!」
 アクアブループラチナⅡが、光の軌道を描いて突進する。
 それに気づいたクォーツも、風音に向けていた炎の車輪を咄嗟にそちらへと戻すが。
「遅い」
 青の光剣が、鍔迫り合って弾き飛ばし。
 そのまま、突っ込む!
「ッくうぅ!!」
 こうなってはネハシム・セラフ本体で受け切るしかない。
 防御の構えでクォーツは押し留めんとするも、地を踏み抜いたまま大きく後退し。
 機体を大きく損傷し、漸く止まった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

シル・ウィンディア
助けるって言ったから。
憑りつかれているのなら悪意を断つっ!
…シル・ウィンディア、レゼール・ブルー・リーゼで行くよっ!!

推力移動から空中機動に移行しての空中戦でお相手だよっ!
高度に気をつけながら、出せる最大戦速でっ!!
中距離レンジで射撃戦っ!
ビームランチャー(単射モード)、ツインキャノンを主力にして攻撃。
攻撃の合間にリフレクタービットを展開させるよ。
ランチャー、キャノン、ビットからのホーミングビーム、ビームガンを使ってさらに攻撃っ!!

射撃を繰り返しつつ、近接間合いになったら
ランチャー(連射モード)、ビームバルカンで弾幕を張ってそのままセイバー、ダガーで斬撃っ!
当たったらUCで一気に行くよっ!!


水鏡・怜悧
人格:ロキ
引き続きケルベロスに乗って戦います。
このような大ごとになっては、彼やスイセイさんの立場が少々心配ですが、この国の内情を知らない私にはどうすることも出来ませんか。

何はともあれ、まずはキャバリアを何とかしなくてはいけませんね。オブリビオンマシンの洗脳故とはいえ、殲禍炎剣を壊せると信じさせるに足る力、侮れません。

機体の一部を球体に変えます。風を敵機に纏わりつかせ、動きと音を阻害しましょう。続いて電撃を放ち、機械系統をマヒさせつつ機体の関節部に干渉・分解します。

もし助け出せたら、横槍が入って暗殺されないよう庇いつつ、必要であれば医療技術で治療を行いましょう。彼を待っている人がいますからね。




 既に少なくないキャバリアが失われた。
 クォーツ自身もまた――猟兵たちの配慮により抑えられてはいるが――人的被害こそないものの、戦闘地点の周囲に少なからず被害を齎している。
「このような大ごとになっては、彼女やスイセイさんの立場が少々心配ですが……」
 |水鏡・怜悧《ロキ》(ヒトを目指す者・f21278)は思案する。
 とは言え、スイセイの方は皇家の血やスターナイトのことを考えれば、傀儡化の動きが強まる可能性こそあれど、冷遇されるようなことはないだろう。
 問題はクォーツ自身の方だ。鎮圧されれば彼女の立場は、かなり危ういものとなる筈。尤も、だからと言って見逃せば、国そのものが崩壊するのだが。
「それでも、助けるって言ったから」
 シル・ウィンディア(青き閃光の精霊術士・f03964)はただ、まっすぐに、今は姿の見えないクォーツを、ネハシム・セラフの中に見つめる。
「憑りつかれているのなら悪意を断つっ!」
「ま、この国の内情を知らない我々には、その辺りのことはどうすることも出来ませんしね。やれることをやるだけです」
 流れ移ろいゆく黒き金属の王が。
 青空駆ける白き風の騎士が。
「何はともあれ、まずはキャバリアを何とかしなくてはいけませんね。行きますよ、ケルベロス」
「……シル・ウィンディア、レゼール・ブルー・リーゼで行くよっ!!」
 今、狂える白き炎の熾天使と対峙する!


「歌うのですネハシム・セラフ、聖断の歌を!」
 六枚の翼が輝きを放ち、機工の歌で空を満たす。
「何処から攻めてきても問題なし、って感じだね。なら、推力移動から空中機動に移行しての空中戦でお相手するよっ!」
 地上でも空中でも、その影響から逃れられないと言うのなら。
 自身の得意な|戦場《フィールド》で、勝負をかけるまでだ!
(「殲禍炎剣の照準に入らないよう、高度には気をつけて……出せる最大戦速でっ!!」)
 歌も光も跳ね除けながら、風の騎士は虚空を切り裂く。
 殲禍炎剣ばかりでなく、ネハシム・セラフとの距離も一定に保ちつつ、単射モードのビームランチャー、及びツインキャノンでの集中砲火!
「武装の数で来ますか……!」
「まだまだ!」
 シルは更にリフレクタービット『アルミューレ・リフレクター』を展開。光を跳ね返しつつ、ランチャー、キャノン、ビットからのホーミングビーム、ビームガンを追加装填。
 怒涛のごとく絶え間なく、嵐の如く苛烈に攻める!
(「さて、」)
 その間、当然ロキも独自に動いている。
(「オブリビオンマシンの洗脳故とはいえ、殲禍炎剣を壊せると信じさせるに足る力、侮れませんね」)
 だからこそ、侮らず、油断もせず、彼もまた、己の得意とする戦い方で、勝利を手繰り寄せるのだ。
「相手の攻撃が広範囲に及ぶのなら、こちらも同じように広げていくだけです」
 暴食の王はその一部を球体へと変じた。
 そして、風を生む。吹き抜けるそれは戒めの枷となり、天使の翼を、四肢を捕らえる。そして奏でる音色が歌をも掻き消して。
「これは、」
「歌は響かず、光も反射される状態で、その攻撃は無意味です。……これで終わりではありませんよ」
 吹き荒れる風を貫くように一閃、二閃と。
 次々に放たれる稲妻が、直撃部分の機械系統に不具合を生じさせることで、麻痺に近い行動の制限を齎し。
 そのまま機体の関節部に干渉、まずは機翼と脚部を分解する!
「!」
 ネハシム・セラフが体勢を崩した。
 この機を逃さず、シルの繰るレゼール・ブルー・リーゼがそこに肉薄する!
 ランチャーを連射モードに切り替え、ビームバルカンと共に弾幕を張り突撃、セイバー、ダガーの流れるような連撃で切り払い。
「このまま、一気に行くよっ!!」
 魔力の印は既に刻んだ。
 もう、逃さない!
「これが、わたしとリーゼの全力っ!!」
「な、」
 それはまさに、流星群にして、閃光。
 剣の閃き、刃の奔り、弾丸と光線の乱舞。
 止まらない。ネハシム・セラフが砕けるまで。
 翼をもがれた天使が地に墜ちるまで――。


(「怪しい動きをする者は……いないようですね」)
 猟兵たちがクォーツにとどめを刺さなかった時のために、国の政治部が刺客を送り込んでいるかも知れない。
 その可能性を考え、ロキは機体を降りてからも、周囲の警戒を怠らず。
 必要であれば治療をと、クォーツの元へ向かう。スイセイが、きっと彼女の無事を信じて待っているから。
 向かった先には、俯くように膝をつくシルと――横たわるクォーツの姿。
「……目を覚まさないの」
「え、」
「クォーツさんが、目を覚まさないの。生きているのに、ちゃんと呼吸、してるのに……!」
 ロキも駆け寄り、割れた眼鏡を取り払えばその瞼は固く閉じられ。
 脈を取れば、何ら問題なく動いているのに――意識だけが、戻らない。
 命は確かに助かった。だが、これでは――。

「――クォーツ?」

 シルが振り返れば、スイセイがそこにいた。
 ふらふらと、クォーツの元へ歩み寄り、膝から崩れ落ちる。
「嘘、だろ。……嘘だよな、笑えない冗談やめろよ……!」
「……スイセイさん、余り揺さぶると身体に障る可能性が」
 ロキの静止も、もう耳に入っていないようだった。
「なあ、嘘だろ、嘘だって言えよ、なあ、なあ、|姉貴《・・》……!!」
「……っ」
 スイセイが、頭を抱える。
 シルはただ、震えるその肩に触れた。
 今はそれしか、出来なかったから。

「………………ああああああああああああッッッッッッ!!!!!!」

 叫べども、何が変わるわけでもなく。
 涙なき慟哭が、アカホシの虚空を貫いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年06月21日


挿絵イラスト