闇の救済者戦争⑭〜自らを削りし狂い巫女~
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『ああっ!不浄っ!穢れっ!何故無くならぬのかっ!』
その巫女はその身を植物へと変えると、|その枝を自ら燃やし《・・・・・・・・・》始め、汚れた血を浄化する。
苛烈な炎は明らかに過剰。
しかしそれでも巫女は己の身体を糧に火をくべる。
『ふぅー!ふぅー!ああ、やっと綺麗に……ああっ!まだ、まだ穢れがっ!』
パキリ。
彼女のその身を顧みない狂気に、彼女の身体は遂に『死』を迎え……そして、蘇る。
『何度、何度、浄化しても綺麗にならない……おかしい、おかししいいいいいい……!!!』
その身に浮かぶは『不死の紋章』。
狂気に貪られし彼女は、禁獣『デスギガス』の欠落を隠す番人とされていたのであった。
●グリモアベース
「と言う訳で、この改造オブリビオンを打ち倒し、デスギガスの欠落を暴き立てましょう」
朝倉・くしな(鬼道羅刹僧・f06448)が、この何故か何度も蘇るオブリビオンを打倒しようと話をしてきた。
説明しよう。
このオブリビオンは「不死の紋章」によって何度でも蘇る。蘇ると言うよりも死が無かった事にされる。
それはまるで魂人の永劫回帰のように。そしてオブリビオン自身の幸福な記憶が改竄される。
何度も何度も死を繰り返し、その度に記憶を改竄されたこの不死のオブリビオンは既に理性を失っている。
死ぬこともない身体で侵入者を『穢れ』と認識して無差別に襲い掛かって来るのだ。
「しかし、この不死の紋章も絶対ではありません」
殺しても殺してもすぐに復活するが……何度も殺し続けると、彼女に不滅をもたらしている『不死の紋章』が体表に露出するのだ。
そして、表に出て来た紋章さえ破壊すれば、彼女を構成している力は失われ、跡形もなく消滅する。
「敵は何度も蘇る身体でこちらの攻撃をものともせず、そして自らの身体に反動のダメージが来るのも全くお構いなしに強烈な範囲で猛攻撃を繰り出してきます。ですが、そこに理性はありません。そこを上手く突き、そして何度も殺す手段を用いれば……不死の紋章はすぐに出て来るでしょう」
そしてくしなは背景をダークセイバーへと繋げる。
「オブリビオンすら改造し、弄ぶ。そんな禁獣の欠落を暴けるのは猟兵だけ。皆さん、よろしくお願いします」
ナイン高橋
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し『闇の救済者戦争』の戦況に影響を及ぼす特殊なシナリオです。
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この戦場を制圧すると、⑰禁獣『デスギガス』の欠落が判明した上、
それを破壊して、禁獣の持つ「無敵能力」を無効化できます!
ナイン高橋です。
敵は『死んでも何度でもすぐ蘇る』
『理性を失っていて、こちらの攻撃を不死性を頼りに強引に迫って攻撃してくる』
『自分の身体を巻き添えにするような攻撃範囲と威力のユーベルコードを躊躇なく放って来る』
『何度も何度も殺し続ける事で、相手の【不死の紋章】が出て来る』
『【不死の紋章】を破壊すれば、肉体も滅びる』
※不死の紋章は、猟兵からの攻撃を受けるとすぐに引っ込んでしまいます。
一撃では壊せないかもしれませんが、肉体が何度も死ねばまた表層に現れます。
不死の紋章にダメージを蓄積させていきましょう!
敵の特性を利用理解して、そして何度も殺せる工夫があるといいかと思います。
それでは素敵なプレイングをお待ちしております。
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プレイングボーナス……敵を何度も殺し続け、「不死の紋章」を破壊する。
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第1章 ボス戦
『『不浄殺すべし』狐銀・風華』
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POW : 散りて吹雪け焔の華
【発火する華吹雪を降らす大樹】に変形し、自身の【浄化の為なら巻き添えを躊躇わない事】を代償に、自身の【操る焔の殺傷力】を強化する。
SPD : 結んで切り裂け風斬の茨
【浄化への嫌悪】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【風を操る血の茨】から、高命中力の【無数のカマイタチ】を飛ばす。
WIZ : 銀世界に染めよ白雪の華
自身からレベルm半径内の無機物を【身を切るような吹雪の雪原】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
イラスト:透人
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「護堂・結城」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
願祈・廻璃
(巡瑠と同行します。アレンジや共闘も大丈夫です。)
これは…完全に理性を失っていますね。ある意味、死よりも辛い状況に追い込まれています。
もう助ける事は厳しそうですが、せめて紋章を浄化して苦しみから解放してあげましょう。
巡瑠の筆に横座りで乗って、巡瑠に後ろからしがみ付きながら戦場を飛び廻って戦います。
巡瑠が躱しきれなかった攻撃は『願いの筆』の力でいなして敵の攻撃を防ぎます。
敵の高命中攻撃を凌ぎつつ、敵の状況を巡瑠と共有します。
巡瑠の攻撃で敵から『不死の紋章』が出てきたら【願いの描出】で攻撃して破壊していきます。
一度では封じきれないかもしれませんが、チャンスを見つけて何度も攻撃を重ねて破壊します!
願祈・巡瑠
(廻璃と同行、アドリブ・共闘OK!)
自分が傷つくのを厭わない敵に近づくのはあんまり得策ではないわね。
敵の攻撃に気を付けて距離をとって離れて戦うのがいいんじゃない?
『祈りの筆』に跨り、廻璃を後ろに乗せて一緒に戦場を翔け巡りながら戦うわよ!
飛行による機動力で敵の攻撃を回避したり距離をとったりして致命傷を避けつつ戦うわ。
【祈りの珠玉】で敵を削るための攻撃をばら撒いておくわ!
理性がないから勝手にぶつかるだろうし、そうでなかったとしても私達を追ってくるのを利用して当てていくわよ。
敵の攻撃はヤバそうだから回避や距離感を優先しつつ、『不死の紋章』が出てくるまで攻撃をひたすらばら撒いて何度でも殺してあげるわ!
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『ああっ!不浄っ!穢れっ!何故無くならぬのかっ!』
狂いし巫女は、自らの血を媒体にして【血の茨】を構築していく。
その代償は明らかに大きく、明らかに致死量の血液を流しているが……それが不死の紋章によって「なかった」事にされ、彼女は蘇る。
より深く、正気を失いながら。
「これは……完全に理性を失っていますね。ある意味、死よりも辛い状況に追い込まれています」
願祈・廻璃(願い廻る神秘・f04941)はそんな巫女の痛ましい姿を見て悲し気な顔をする。
「もう助ける事は厳しそうですが、せめて紋章を浄化して苦しみから解放してあげましょう」
廻璃は今一度強く己の武器である小さな筆『願いの筆』を握りしめる。
『穢れっ!浄化せよっ!』
猟兵の姿に気付いた巫女が生み出した血の茨から無数のカマイタチを飛ばしてくる。
「自分が傷つくのを厭わない敵に近づくのはあんまり得策ではないわね」
廻璃の妹である願祈・巡瑠(祈り巡る神殺・f04944)は冷静に相手の攻撃を見定めると巨大な筆『祈りの筆』に跨る。
「乗って廻璃」
「うん、巡瑠」
巡瑠に手を取られた廻璃は筆に横座りで乗ると、そしてまるで魔法の箒の如く祈りの筆は空を飛び、二人を乗せて戦場を翔け巡る。
「距離をとって離れて戦うのがいいんじゃない?」
「大丈夫。全部を躱せなくても私がなんとかするよ」
廻璃は前に座る妹の腰に手を回してしがみつきながらもオブリビオンから視線を外さない。
『結んで切り裂け風斬の茨ぁっ!』
「願いの力をお見せします!願いの描出(ネガイノビョウシュツ)」
巡瑠の筆さばきも確かに巧だったが、それでもやはり敵もデスギガスに番人を任される程の実力者。
無数のカマイタチ全てを避け切れるものではなかったが、そこは宣言通りに廻璃が願いを込めて筆で描いた神秘の力が相殺・攻撃をいなす事に成功する。
「よし。これならいけそうね!祈りの力を上空から撒き散らすわよ!」
相手の攻撃が十分に対応可能である事を確認すると、巡瑠はこちらも攻撃を仕掛けにいく。
「祈りの珠玉(イノリノシュギョク)」
空を飛び回る祈りの筆の筆先部分から祈りの力を込めた白と黒の大きなシャボン玉が降り注ぐ。
理性のなくなった巫女は巡瑠と廻璃を狙い続けるが、その反動で受けるダメージ。そして降り注ぐシャボン玉の与えるダメージがどんどん蓄積していく。
そしてそんな無茶な戦い方をしていれば、すぐに巫女はその肉体が滅び……それを不死の紋章がなかった事にし続ける。
「ん、出たよ。不死の紋章」
「一度では封じきれないかもしれませんが、いきます!」
そうして表層に出て来た不死の紋章目掛けて、巡瑠は急降下。
突然の動きの変化に追いつけない巫女に対して、廻璃がタイミングを合わせて願いの力を戦いこむのだった。
大成功
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夜刀神・鏡介
不死不滅が必ずしも幸せとは限らない……とは違うか。今回の場合、改造の末に与えられた力だろうし
とはいえ今は相手の事情は関係ない。全力で倒すのみだ
神刀の封印を解除。神気によって身体能力を強化して、敵と相対
殺し続ける必要があるなら、こちらが疲弊してくる中盤戦以降が重要になるだろう
故に、余力のある最初は幾らか力を抑えて対処
斬撃波や直接の斬撃で焔を切り払い、接近して直接の斬撃を叩き込んでいく
相手の戦闘不能……死亡から再度襲ってくるまでの僅かな間に、廻・陸の秘剣【緋洸閃】を発動
神気によって形成した緋い大太刀と、それが分裂する事で生まれた刀の檻で敵を縫い付ける
二度目以降は、継続ダメージを含めて殺し続ける
ハロ・シエラ
なるほど、これは惨い光景ですね。
相手はオブリビオン、元々相容れない存在ですが……今回は特に早く滅ぼして差し上げたいですね、見ていられません。
とは言え何度も殺すのは骨が折れます。
自分をも穢れとみなして殺すような相手であれば、こちらはまず防御に回るのも手ですね。
風の【属性攻撃】で華吹雪を散らし【オーラ防御】で火の粉を防ぎながら戦いましょう。
死が無かった事にされるとは言え、自分を燃やす程の攻撃をしていればどこかで弱って隙もできるはず。
そこを見逃さずに接近し、レイピアで傷付け、敵が蘇った瞬間に炎の魔力で爆破してもう一度倒しましょう。
後はこれを繰り返し……私の炎で、紋章ごと【浄化】して差し上げます。
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「なるほど、これは惨い光景ですね」
ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)は己の肉体すら燃やし、見えない穢れを焼き尽くそうとする巫女の姿を見てそう呟く。
「不死不滅が必ずしも幸せとは限らない……とは違うか。今回の場合、改造の末に与えられた力だろうし」
夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)もまた、巫女の狂気を見てそのような感想を抱く。
今回に関しては、不死の紋章の影響も勿論あるが、同時にデスギガスが施した紋章を埋め込む改造もまた巫女の精神が狂った要因だろう。
デスギガスがわざわざ精神を安定させるとは思えない。むしろこうやって番人としているのだ。積極的に心を壊してから改造した可能性もある。
「とはいえ今は相手の事情は関係ない。全力で倒すのみだ」
「相手はオブリビオン、元々相容れない存在ですが……今回は特に早く滅ぼして差し上げたいですね、見ていられません」
どうあってももう救う事も出来ず、倒すしかない。
二人はそう結論付けると、腰に差していた剣と刀を抜く。
『穢れっ!まだこのような所に残っていたか!』
巫女は二人の姿を見つけると、狂った目で睨みつけ、ユーベルコードを発動してくる
『 散りて吹雪け焔の華 』
己の腕を樹木へ変えたと思えば、それに躊躇なく火をつけ、そして浄化の焔を放って来る。
「自分をも穢れとみなして殺すような相手であれば、こちらはまず防御に回るのも手ですね」
それに対して前に出たのはハロ。
「私が、私と剣達がお相手いたします!」
剣を振るう際に付与した風の魔力が、華吹雪を散らし、オーラ防御で炎を防ぎにかかる。
『穢れめがっ!』
「くっ!?」
だが相手は己の身すら燃やすのを途惑わない不死のオブリビオン。
防御に回ったハロに対してその身を燃やしながら火力を上げて追撃してくる。
「自滅して下さるのは狙い通り、ですがっ」
「神刀解放」
ハロが一人で押されている所に、己の神剣の封印を解いて神気によって身体能力を強化した鏡介が割って入る。
「はぁっ!」
斬撃波で焔を切り払うと、巫女の元までの道筋を作り出す。
「遠距離は不利だ!接近戦でいく」
「はい!」
そのまま二人は裂いた焔の間を通って一気に巫女の元まで辿り着く。
『穢れがっ!』
再び巫女がその身を焼いて、今度は周囲を全て浄化しようと燃える樹木となった己の腕を振るう。
幾度とない自傷ダメージが入るが、それは不死の紋章によって無力化される。
「遅い。爆ぜて囲え、緋の鋭刃――廻・陸の秘剣【緋洸閃】」
だがその瞬間。
死から復活するその僅かな合間に、鏡介が神気によって形成した緋い大太刀がその身を貫く。
『ガシュッ!?』
予想外の攻撃に動きを止めた巫女だが、鏡介のユーベルコードはここで終わらない。
「爆ぜろ!」
巫女を貫く大太刀が分裂。無数の緋い刀が再度、巫女の身体を縫い留め、檻と化す。
その檻はそのまま捕らえた巫女の身を焼き、継続ダメージを与え続ける。
『けが、れっ、がっ!』
「これは、オマケです!」
それでもなお反撃しようと、己の身体を引きちぎれながらも動こうとした巫女へ、ハロがレイピアを刺す。
陥落(ダウン・イン・フレイム)。
突き刺したレイピアから炎の魔力が爆ぜ、巫女を焼く!
「……私の炎で、紋章ごと【浄化】して差し上げます」
二人の攻撃で巫女は幾度となく不死の紋章を消耗させていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
大変な相手ですが、やってみましょう。
『FAS』により飛行、『FLS』で各『祭器』を召喚しまして。
変身後放たれるのは『炎』、『FLS』の空間歪曲と『FIS』の転移で直撃を避け、『FES』で耐火に特化した結界を展開、尚貫通する分は『FMS』のバリアで防ぎましょう。
そして【皛翼褧】を発動すれば、『紋章』で高められた『敵自身の強さ』に比例した強化が得られる上、『生命力&疲労自動回復』で長期戦も可能になりますぅ。
後は『|体型反動《胸の増量》』による強化も追加、『FRS』『FSS』の[砲撃]と『FDS』の[爆撃]、『FBS』の斬撃も併せ『紋章』を破壊出来るまで攻撃を繰返しますねぇ。
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「大変な相手ですが、やってみましょう」
夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はオーラの翼を使って飛翔。
このデスギガスの欠落のある場所へ続く番人をしている巫女の姿を捉えると戦闘態勢を取る。
「『祭器』よ」
空間が割れるとそこからるこるの武具が現れる。
『穢れがっ!』
そんなるこるに気付いた巫女は、狂った目で腕を樹木に変えたかと思えばそれに火を付けて来る。
『散りて吹雪け焔の華ぁっ!』
そして己が燃えていくのすら構わずにそのまま浄化の焔を放って来た。
「ええーい」
しかし焔が来るのは分かっている。
るこるは冷静に空間歪曲により強引に道を開け、空間転移で直撃を避ける。
「あうっ」
しかし、転移先にも既に焔が回っていた。
『燃えろっ!燃えろ!全てを浄化せよっ!』
どうやら巫女は己の身にどれだけ巻き添えが走ろうとも構わずに焔をそこら中にばらまいていたのだ。
「これは強烈ですねぇ」
激しい焔に近付く事すら難しそうになっていた。
焔はどんどん燃えていき、相手も自傷ダメージが入るが……。
「やはり復活してしまいますねぇ」
『あああっ!燃えてっ!穢れがっ!』
自らも燃えたはずなのに、それを不死の紋章の力で致命が無かった事になり、再び立ち上がる。
このまま時間だけが過ぎても有効打にはなりえないだろう。
「ではぁこちらでどうでしょうかぁ。大いなる豊饒の女神の使徒の名に於いて、その標たる羽衣を此処に。皛翼褧(キョウヨクノウスギヌ)」
るこるはここでユーベルコードを発動すると、その身を乳白色の波動を纏う。
焔によっておったダメージが自動で回復し始め、そして相対する巫女の強化に反応して、るこる自身の戦闘能力も上昇していく。
「相手の強さに応じて戦闘力が増しますぅ。……その分、胸の増量の反応がありますがぁ、仕方ないでしょう」
途端、るこるの胸元の服がぐんぐん内側から盛り上がっていき、すぐにぴちぴちな状態にまでなってしまう。
「うぅ、こ、この重量ですと流石に近接攻撃は難しそうですので……砲撃いますよぉ」
『穢れがぁっ!』
巫女の放つ焔に対して、るこるは浮遊兵器からの一斉砲撃で応戦する!
片や自傷ダメージを伴う事も途惑わない焔に、片や相手の強さに応じて強くなる砲撃。
そして死しても復活する不死の紋章と、自動でダメージも疲労も回復し続けるユーベルコード。
二つは激突し、やはり自ダメージを顧みない巫女が一時優勢になる事もあったが、それでも持続的な戦闘となったら自動回復のるこるに分があった。
「結構、厳しかったのですが、それでも大勝利ですねぇ」
決め手は途中で体型反動の許容範囲の追加の増加。
内側からも外側からもダメージを受けたおかげでばっつんした服の端を抑えながら、るこるは紋章を撃ち抜かれて撤退した巫女の姿を見送るのであった。
大成功
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護堂・結城
…そんな姿は見たくなかったが、あの時躊躇って仕留め損ねた俺への天罰か
裏切りにあって心の底から絶望した時も、外道に負けて死にかけた時も、あんたの浄炎はいつだって暖かかった
この心に今も燃える、外道と戦う為の火をくれた…故にそんな利用のされ方は許さん
「いくぞ姉弟子、最期の手合わせだ」
歌声に破魔と浄化をのせてUC発動
華吹雪を衝撃波で吹き飛ばしながら相手の恐怖と混乱と焦りの感情を焼却する
「あんたが幸福な記憶を全て忘れようと俺はあんたに救われた恩を覚えている」
UC同士で相殺しながらオーラ防御で継戦能力を維持し近接戦に持ち込む
怪力で紫電双牙を振るい切断と刃に纏った雷で属性貫通攻撃と仕掛ける
距離を開けようとするなら斬撃波の範囲攻撃で追撃
何度だって斬る、何度だって殺す
苦しみを終わらせる事しか恩返しが思いつかん
「あんたが死ぬまで、安らかに眠るまで、俺は止まらねぇ!」
切り捨てた後に涙が枯れようが、もう迷わない
姉弟子がこれ以上誰かを苦しめる姿も、苦しむ姿も見たくないから
だから、だからこれで……さよならだ、風華姉
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「……そんな姿は見たくなかったが、あの時躊躇って仕留め損ねた俺への天罰か」
その場に辿り着いた護堂・結城(雪見九尾・f00944)は、狂いし巫女を前に思わず立ち止まってしまった。
『ああっ……不浄……穢れ……何故に、何ゆえに、無くならぬの……か……』
その身は既にボロボロ。立つことも叶わず、這いつくばりながら、それでも狂気に染まった瞳で、見えぬ穢れを浄化しようとしていた。
幾度となく生と死の境界を越え、とうに肉体は限界を迎えていたのだろう。
既にその胸元には『不死の紋章』が怪しく輝いていた。
致命が無かった事にされる傍から、その身は死から戻っては……再び崩壊を始めていた。
「裏切りにあって心の底から絶望した時も、外道に負けて死にかけた時も、あんたの浄炎はいつだって暖かかった」
結城はそんな巫女を悲し気に見下ろしながら、鞘を地面に刺し、双つの斬馬刀を引き抜く。
「この心に今も燃える、外道と戦う為の火をくれた……故にそんな利用のされ方は許さん」
抜いた刀は紫電双牙。
走る紫の雷が、身体の半場以上を樹木へと……燃えて炭となっている巫女を照らす。
『穢れ、穢れが、なくならない……』
「いくぞ姉弟子、最期の手合わせだ」
歌声が響く。
焔鳳の翼が羽ばたく。
『散りて……吹雪け……焔の、華……』
巫女の身体が燃える。燃え尽きる。その致命を、『不死の紋章』がかき消してしまう。
彼女の不死は完璧ではない。
死をなかった事にする度に、幸福な記憶が1つずつ、改竄されていく。
『あ、ああっ……!』
虚ろな瞳に消えていく記憶。数え切れぬ程の死を覆してきた彼女には、果たしてどれ程の|記憶《もの》が残っているのか。
「あんたが幸福な記憶を全て忘れようと俺はあんたに救われた恩を覚えている」
目の前で復活しながら、その身の幸福を改竄される姿を見せられる結城。
それでも、結城の記憶には、彼女はいる。
オブリビオンとなった彼女を、オブリビオンとして改造された彼女を、これ以上どうするか。
「苦しみを終わらせる事しか恩返しが思いつかん」
姉弟子がこれ以上誰かを苦しめる姿も、苦しむ姿も見たくないから。
「響け、響け、この歌声よ、破壊を、罪なき人を傷つける超常を焼き尽くせ」
業っ!
焔鳳の衝撃波が巫女を捉える。
『あっ……』
炎が、樹を燃やす焔を消し飛ばし、炭化した彼女が、一瞬呆ける。
その炎は肉体を傷つけない。
『えっ……あっ……』
唯、その炎は相手のユーベルコードと、そして恐怖と混乱と焦りの感情を焼却する。
「だから、だからこれで……さよならだ、風華姉」
頬を伝う涙を自覚しながら、結城は『不死の紋章』を貫いた。
不死の紋章を失った改造オブリビオンは、その肉体も滅びる。
不浄の巫女もまた、刀に貫かれたまま急速にその身が崩壊していく。
『 』
『不浄殺すべし』狐銀・風華。
灼滅。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2023年05月17日
宿敵
『『不浄殺すべし』狐銀・風華』
を撃破!
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