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湖畔の屋敷にお泊りを!

#アックス&ウィザーズ

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●湖畔に潜む人喰らいの蛇
 旅人が一時の安らぎを求める湖畔。旅をする以上、欠かせないのが水だ。中中世ヨーロッパレベルの文化しかないこの世界では水を得るのも一苦労だ。
 その時、人はどうやって水を得るのかと言えば、井戸や川、そして湖から水を汲み煮沸して使っている。それは村人でも――盗賊でも同じだ。
 村を襲おうとする盗賊団は湖畔の傍で早朝に襲撃を掛けるべく、ひっそりと野営をしていた。手慣れているのか、火は深い土の中で起こしており外からは見えない。
 盗賊団の数は十五人程。今から襲う村は三十人程の小さな村だが、一つだけ大きな屋敷があり拠点にするには丁度良さそうだと当たりを付けている。
 そう、盗賊団の目的は村、そして大きな屋敷だ。その屋敷を拠点にし、周囲の村々を襲う。そしてゆくゆくは大きな盗賊団となる。そう夢見ていた――今夜までは。
 火の番をしていたターバンの男が焚火に枯れた木の枝を放り込みながら、見回りから戻ってきた仲間に声をかける。

「おい、エッジ。ビックスは一緒じゃないのか?」
「あれ、戻ってないのか?俺より先に戻ったはずだぞ」
「戻ってねぇな。用でも足してんのかねぇ」
「かもな」

 ターバンの男はエッジと呼ばれた男と共に火に当たりながら夜の番を続ける。空は薄暗く曇り模様だが雨が降ってくる気配はない。
 欠伸を噛み殺しながら、エッジは幾ら待ってもビックスが戻ってこない事に不信感を抱く。流石に捜しに行くかと重い腰をあげたその時、波の一つも無く静かだった湖畔が突如大きな波をあげる。

「な、何だ!?」
「湖!湖に何かがい――」

 ターバンの男が湖に何かが居たと指を刺すが、その言葉は途中で遮られた。湖から放たれた水の弾丸がターバンの男の頭を吹き飛ばしたのだ。

「う、うわぁあああ!?」

 エッジが仲間の悲惨な姿に絶叫をあげ、その声で眠っていた盗賊団の面々が即座に起き上がる。何者かの奇襲が行われたのだと察した盗賊団たちは即座に迎撃しようとして――ナイフを落とした。
 彼らの目の前には口元に誰かの腕を加えた巨大な水の身体を持つ蛇がその首をもたげ、盗賊団たちを見つめていたのだ。
 ゴクンと咥えていた腕を飲み込む水蛇。お零れに預かろうと配下だろうか、森からアルラウネまで現れた。この状況になれば嫌でも察する。ビックスはこいつにやられ――そして今、自分たちも喰われるのだと。
 うっすとらと雲の隙間から零れる月明かりの中、盗賊団の悲鳴が上がり――そして再び静寂の闇へと包まれた。

●守り神?違います。ただの疫病神です。
 月原・雪花(月兎・f06136)はグリモアベースに集まった猟兵達を見渡すと、手に持っていた本を閉じる。本の題名は良い旅どりーむ気分。どうみても旅行雑誌だ。

「ん……皆集まったね。とある村の近く厄介なのが出たから倒してきてほしい……言うまでもなくオブリビオンだよ」

 場所は湖畔に面した村と少し離れた所にある館の間だ。館は村で管理している富豪の持家で時たま別荘として使っているが、村と館の道中に絶景の湖がある。
 湖は透き通っており、魚も多く住んでいて村の貴重な食料と水源となっている。オブリビオンはこの湖を根城にしている。眷属としてアルラウネの姿も発見されている。

「……もう何人もの旅人と盗賊団が食われてる。富豪の人も迂闊に近寄れなくて困ってる。今は通る人を餌にしてるけど、このまま放置すると今度は村の人達が食われる予知も見えた」

 盗賊だけを狙うなら村の守り神としていられたのだろうが、相手は忌むべきオブリビオン。話しも通じる相手でもない疫病神にはこのまま退場を願いたい。

「無事、倒したら村の人が一泊ぐらいしても良いって許可も貰った。館も大きい分、部屋の数も一杯。多分、色々な人を招待して泊る館だったんじゃないかな。どうせだから、長めの良い湖畔で一泊するのも良いと思う」

 こくりと頷く雪花。ここのところ激戦づめで疲れてるだろう猟兵達を思っての誘いだ。勿論、雪花も楽しみたい。うさは心なしかうきうきしていた。無論、オブリビオンを倒すのが第一だ。


暁月
 はい、暁月です。今回はお泊りです。違った、水蛇オブリビオン退治となります。眷属はアルラウネです。はい、終り。……ダメですね。真面目にやります。
 場所はOPに合った通り、村と館との間にある道で戦うことになります。街道なので遮るものはありません。そこを通ったら眷属が襲い掛かってきます。

 第一章は眷属であるアルラウネとの戦いになります。軍団で襲ってきますので蹴散らしてください。持ち返って一緒に寝るとかダメですよ。ベッドが汚れます。

 第二章はボスである水の大蛇との戦いになります。湖から出てきて街道で戦うことになるので水中戦にはなりませんのでご安心を。

 第三章は食後のお泊りからの描写となります。グループでお泊りする場合は【チーム名】を。二人でお泊りする場合は【ID】を。一人でお泊りする場合はそのままで構いませ。熟睡してください。
 雪花もお泊りするので、絡みたい方がいらっしゃったらどうぞ。
 二人でイチャイチャする人たちは存分にイチャイチャしてくださって構いません。危ない状況になってもけんぜんな描写にします……!では、皆さまふるってのご参加をお待ちしております。
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第1章 集団戦 『アルラウネ』

POW   :    ルナティック・クライ
【聞く者を狂わせるおぞましい叫び声 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    スクリーミング・レギオン
レベル×5体の、小型の戦闘用【マンドレイク(アルラウネの幼生) 】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
WIZ   :    リパルシブ・シャウト
対象のユーベルコードに対し【それを吹き飛ばす程の大音声 】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

コノカ・ハギリガワ
スピネルさん(f07667)と同行

放っておくと村人に被害が出るかもしれないのよね
それなら見逃せないわ

ただでさえ多いのに、マンドレイクも呼び出して更に増えるのね
厄介極まりないわ
だから、こうするわ
敵陣に切り込んでから、一斉発射・範囲攻撃・2回攻撃を乗せてフルバースト・マキシマムで攻撃
相手の攻撃は第六感と見切りで感知し回避
叫び声はビームシールドで盾受け
大音声で弾幕が吹き飛ばされた場合はなぎなたで果敢に近接戦闘を挑むわ
2回攻撃。なぎ払い・範囲攻撃で纏めて切り倒してあげるわ

スピネルさんと連携してお互いにカバーし合って戦うわね


スピネル・クローバルド
■同行者
コノカ・ハギリガワ(f06389)

■心情
盗賊さんを襲ってくれるなら、喜ばしい事だとは思いますが、
関係ない善良な方まで襲うなら、私も容赦しませんよ。

■行動
WIZ判定の行動

フォックスファイアを使用して攻撃しますね。
一体のアルラウネに対し、3個くらいの狐火で攻撃します。
(同時に相手している対象を優先攻撃)
属性攻撃で炎属性を強化し、全力魔法で一気に攻めます。
高速詠唱や範囲攻撃も駆使して、畳みかけます。

リパルシブ・シャウトでユーベルコードを相殺されたら
その隙に一気に敵に接近して、
武器での攻撃(気絶攻撃や2回攻撃使用)

コノカさんとも声掛けで連携し、
互いの死角となる部分をカバーし合い戦います。



●一つ二つ三ついっぱい。
 街道にたどり着いた猟兵達。湖もないただの街道に見えるが、以前は少なくとも旅人や商人、おまけに盗賊も通っていたがここの危険性を聞き及んでかもはや通る者は皆無。
 飢えたオブリビオンはいずれ村に襲い掛かり、無辜の民草達を本能の赴くままに喰らうだろう。盗賊はどうでもいいが、関係のない善良な人々が襲われるのは見過ごせない。館の事も気になる猟兵達は疫病神になりかねないオブリビオンを打ち倒すべく集まった。

 何時でも戦えるように気を張りながら、猟兵達は街道を散策していると森側からガサガサと物音が聞こえる。藪の中から何かに追い立てられるように兎が飛び出した。ただの野生動物かと気を抜いた猟兵達だが、その後に続くものを見て気を引き締める。

 猟兵達の前には土色の肌、下半身が植物の根、頭には草が生えた少女のようなモノ、アルラウネが現れたのだ。それも一杯。一人や二人ならまぁ可愛いですませることが出来ただろう。だが、同じ顔が十を超えるともはや不気味だ。どこぞの松な兄弟以上に恐ろしく感じる。

 どうやら先ほどの兎はアルラウネに追い立てられてたようだ。可愛らしい女の子達に見えるが、決してその姿に惑わされてはいけない。
 一匹のアルラウネの手には血に濡れた兎がぶら下がっており、散々遊びつくしたのか、または新しい玩具を見つけたのかぽいっと兎の亡骸を投げ捨て、無垢な笑みを浮かべてアルラウネ達は猟兵達に駆ける。もっともその無垢さは――曇りのない残虐性という無垢さだが。

 迫りくるアルラウネの集団に突っ込む二つの小柄な影がいた。コノカ・ハギリガワ(サイボーグの鎧装騎兵・f06389)とスピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)だ。

「ただでさえ多いのに、マンドレイクも呼び出して更に増えるのね。厄介極まりないわ」
「盗賊さんを襲ってくれるなら、喜ばしい事だとは思いますが、関係ない善良な方まで襲うなら、私も容赦しませんよ」

 スピネルのフォックスファイアでアルラウネの集団に穴を開けながら、コノカが更にそこを広げるように切りこむ。見た目通り火は効果的なのだろうか、三発も受ければ直ぐに燃え広がり悲鳴のような声を上げて燃え尽きていく。
 アルラウネ達もやられてばかりではない。火を防ごうと大きな声をあげ、狐火を幾つか消すも二人はそれも読んでいた。あらかじめ対策し、消されるのは承知だ。ただ声は一つしかない。大きな声を上げている以上、同時に別の叫び声をあげる事は不可能だ。それに動きも止まる。
 大音量を上げているアルラウネに向けて、薙刀と精霊樹の一枝で薙ぎ払えばようやくアルラウネ達の大音量が収まる。この時を待っていたのはコノカだ。

「だから、こうするわ。フルバースト・マキシマム」

 コノカの全武装がアルラウネ達に向き、一斉に火を噴く。範囲攻撃が拡大され、弾数、威力を増したフルバースト・マキシマムは多くのアルラウネ達を消し飛ばしていく。アルラウネの小さな体は大きく吹き飛ぶも、仲間の影に隠れていていたアルラウネが仲間の仕返しと言わんばかりに破壊力を伴った絶叫をあげる。

「スピネラさん!」
「ええ!」

 全方位に繰り出された絶叫が二人に襲い掛かる寸前に、スピネラの前にコノカが立ち盾を構える。ビリビリとした衝撃にコノカの腕に痛みが走るも、我慢できない痛みではない。それに後ろには頼れる仲間がいるのだ。

「コノカさん、ありがとう。次は私がっ……!」

 コノカの後ろに隠れたスピネラはフォックスファイアを高速で詠唱し、更に炎の属性を強化。全力の威力を持って特大のファイアフォックスを叩きこんだ。

 大火球となった狐火は寸分の狂いなく破壊の叫びをあげるアルラウネに直撃し、その叫び声ごとその存在を消し飛ばした。全力の威力で放たれた狐火は多くのアルラウネ達をもやし吹き飛ばしていく。
 目に見えてアルラウネ達の数が減ったが、森の奥からアルラウネ達が次々と現れる。まだ気が抜けない状況に猟兵達は気を引き締めながら、武器を構えるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ベルカ・スノードロップ
※連携、アドリブ歓迎

旅行は楽しみですね
とはいえ、泊りでというのは、なかなか珍しい気もしますね
(誘ったら、受けてくれるでしょうか……)
……自信はないですね。
誘惑も、言いくるめも、こんな時は役に立たないですね

でも今は、目の前の敵を穿つことに集中しましょう

ユーベルコードは【全力魔法】で発動
魔槍・聖槍・宝槍の類、そして存在はするも実存しない
そんな槍たちを召喚します

【串刺し】にしてあげますね

離れたところから【スナイパー】で狙い撃ち
それぞれ【傷口をえぐる】ように、一点集中で穿ちますが
一網打尽にするために【範囲攻撃】で纏めて穿ちましょう

攻撃は【見切り】で回避です



●一晩の為にも、未来の災いを貫け。
 ベルカ・スノードロップ(享楽を求め続ける"ようかん"司祭・f10622)は中々にないお泊り旅行という事で楽しみにしていた。
 旅行を楽しむためにはやはり準備が必要だ。今回の旅行ではまずは――オブリビオンを倒してからになる。
 誘ったら来てくれるだろうか、内心不安半分期待半分で胸を躍らせるも、アルラウネ達が現れれば直ぐに目つきが変わる。スレンダーで女性と見間違うような美貌と体つきだが、その目は狩人であり、猟兵の目だ。

「今は、目の前の敵を穿つことに集中しましょう」

 戦線は既に開かれている。前衛の猟兵達がアルラウネ達の集団を拭き飛ばし、蹴散らしていく中、ベルカは全力の力を持って詠唱を始める。

「――我が夜の血に応え、顕現し、貫き穿て、夜王の槍。ナイトメアジャベリン!――」

 ベルカが詠唱を終え、ユーベルコードを発動するとベルカの周辺に魔槍・聖槍・宝槍の類、そして存在はするも実存しない幻想上の槍が生み出される。ベルカは指先をアルラウネ達に向ければ、そうであるのが当たり前であるように槍達が一斉にアルラウネ達に切先を向ける。

「穿て……!」

 その言葉が引き金であったかのように、全ての槍が一斉にアルラウネ達へと向かう。後方から味方の猟兵達の隙間を掻い潜るかのように次々とアルラウネ達に槍が突き刺さり、傷口を抉り、串刺しにする。抵抗を試みようと叫び声をあげるも既に遅く、多くのアルラウネ達が串刺しになる中、運よく槍を免れたアルラウネが強い憎しみの目を持ってベルカに襲い掛かる。

「甘いですよ」

 自分が狙われているのは解っていたかのように、即座にベルカが下がればアルラウネの爪が空を切る。指先をくいっと自分の方へ向ければ、アルラウネに突き刺さっていた槍が巻き戻るようにベルカの元へ戻り、石突がベルカに襲い掛かってきたアルラウネを串刺しにする。

「油断は禁物ですね。……お互いに。それにしても……」

 多いという言葉をため息とともに吐き出すベルカ。まだアルラウネの数は減る様子がない。一体一体は弱いとはいえ、何体いるのかとあきれ果てながらも、ベルカも猟兵達もアルラウネ達を減らす作業へと移るのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

高階・茉莉
■心情
皆でお泊りですか、とても楽しそうですね。
その為には、まずは目前の敵を倒してしまいましょう。

■行動
WIZの行動

ウィザード・ミサイルを属性攻撃で
炎属性を強化して攻撃しますね。
アルラウネは、一体ずつ各個撃破していきます。
マンドレイクが現れたら
一体のマンドレイクに対し、一本の魔法の矢を割り当てて攻撃。

リパルシブ・シャウトを使用されて相殺されたら、
ダッシュでその敵に接近して、
武器を2回攻撃、気絶攻撃、マヒ攻撃を駆使して
攻撃していきますね。
接近攻撃を当てたら、一旦下がってウィザード・ミサイルでの
攻撃に切り替えます。

アルラウネに囲まれない様に、周囲には常に気を配り
立ち位置に注意しますね。



●汚物は消毒だが、可愛い子に毒がある場合も消毒しよう。
 高階・茉莉(秘密の司書さん・f01985)は滅多にない皆でのお泊り、という事で内心わくわくしながらこの依頼に入ってきた。お泊りするにもやらないといけない事がある。手に持っていた学術書を開き、眼鏡越しに迫りくるアルラウネ達を見やる。

「その為には、まずは目前の敵を倒してしまいましょう」

 指先を一体のアルラウネに向け、【ウィザード・ミサイル】を放つ。【属性攻撃】ににより炎を付加した魔法の矢だ。それも90本。あっという敵火力の前にアルラウネは抵抗する暇もなく消し飛んでいく。

「やはり火は有効ですね。ですが――」

 今の火力はアルラウネ達の敵対心を引き上げるのには十分だったようだ。近寄られる前に再度【ウィザード・ミサイル】を放つも、【リパルシブ・シャウト】で打ち消しにかかる。だが――大声をあげる為に息を吸い込んだアルラウネが突如咽た。
 原因は過剰火力ともいえる魔法の矢により、粉塵が舞い上がりアルラウネの叫び声を妨げたのだ。その直後に再び炎を纏った魔法の矢がアルラウネ達を吹き飛ばす。一体一体丁寧に当てているも、過剰火力は周囲にいるアルラウネ達にも被害を与えているのだ。

「無効化も懸念してましたが、これならこのまま押し切ってしまいましょう」

 粉塵の中に仲間の猟兵が切り込み、自分の壁となってくれる。ならば自分の役目はここからアルラウネ達の動きを見極め、立ち回りながら打ち込む。
 90本もの炎の矢はアルラウネ達にとって厄災のように降り注ぎ、着実にその数を減らすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

喰龍・鉋
*アドリブ他猟兵との連携歓迎
POW
景色のいいところでお泊りかー良いね!
雪花も来るなら頑張って綺麗にしなきゃね♪
【指定UC】発動、選択は攻撃力重視、
高威力くらいなら【激痛耐性】で問題なく耐えられると思うけど、
【第六感】も使って避けてみようね
無理そうなら【怪力】で力ずくで【敵を盾にする】
おぞましい叫び声は【勇気】を持って対処、
オロチのトラウマ攻撃にも耐えたしね、このくらいへーきへーき、
ばったばった【なぎ払い】【吹き飛ばし】て行くよ、
他の人が危険なようなら【おびき寄せ】て【かばう】
みんなで無事にお泊りしようねー♪



●無事にお泊りするためにも
「雪花も来るなら頑張って綺麗にしなきゃね♪」

 友人である雪花の為にも張り切っているのは喰龍・鉋(楽天家の呪われた黒騎士・f01859)だ。旅をする彼女はこのような風光明媚な光景が見える館にお泊り出来ると聞いて、心を躍らせている。友達とお泊りというのは女の子にとってはとても大事な一時だ。だから――まずは目の前の邪魔なアルラウネ達を掃除を始める。掃除道具は箒ではなく、愛用の黒剣。そして、大事な人から教わった力だ。

 鉋は黒剣を構え、もう片手に護符を構える。目を閉じ集中すれば、護符から力が巻き起こり、その力は鉋の全身を覆い包んでいく。それは本来妖狐が用いる術。それを学び覚え、ユーベルコードで顕現させていく。
 鉋を覆っていた力は次第に形を成し、その姿を重厚そうな鎧へと変えていく。しかしその大いなる胸はそのままだ。【符術鎧【INARI】詠唱、生成、装着】により、自身の攻撃力を増した鉋は鎧も、黒剣でさえも重さを感じないかのように黒い弾丸となってアルラウネ達へと飛んでいく。

「せぇのぉ!!」

 鉋が薙ぎ払えば、纏めて多くのアルラウネ達が吹き飛び、粉塵が巻き起これば自らその中に飛び込み、粉塵を煙幕代わりにしてバッタバッタとアルラウネ達を切り裂き、薙ぎ払い、吹き飛ばしていく。
 黒剣の薙ぎ払いにより、僅かにだが粉塵が晴れた。その隙を見計らい、アルラウネが破壊力を伴った絶叫をあげる。
 絶叫の音波は破壊を生み、地面を砕きながら鉋へと迫る。
 それを鉋は咄嗟に近くにいたアルラウネを【怪力】で引き寄せ盾にする。同時に剣も盾代わりにして真正面から絶叫を受けた。

「っ……!痛いけどこれくらいならっ……!」

 ビリビリと全身がしびれるような痛みが走る。普通なら痛いですまない痛みも、【激痛耐性】によりこの程度で済んだ。もっとも盾代わりにされたアルラウネはボロボロになり、無残な姿になっている。鉋はそのまま盾にしたアルラウネを突き刺し、絶叫をあげたアルラウネを貫く。

 魔法の矢に槍、狐火、一斉砲撃により大量だったアルラウネ達が見る見るうちに数を減らしていく。森からは追加が来る気配もない。今いるのが最後なようだ。

「これで――終わりっ!」

 最後のアルラウネを狐火が燃やしている所に、鉋が止めの一撃を加える。明らかにオーバーキルだが、オブリビオンにはやり過ぎであるのが丁度いい位だ。

 猟兵達の誰もが息が上がっていない。まるで準備運動とでも言うかのようにアルラウネ達は蹴散らされたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『水の大蛇』

POW   :    水の身体
【液体の身体により】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
SPD   :    口からの水弾
レベル×5本の【水】属性の【弾丸】を放つ。
WIZ   :    身体の復元
【周囲の水を体内に取り込み】【自身の身体を再生】【肥大化を行うこと】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は宇冠・由です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●疫病神
 アルラウネ達を蹴散らした猟兵達。
 マンドラゴラも湧いていたが、魔法の矢や狐火、槍に薙ぎ払いなどで纏めて吹き飛ばされていた。時には湖に落ち、アルラウネもろともそのまま沈んだ個体まである。
 それが呼び水になった訳ではないだろう。これだけの騒ぎをして湖の主が気づかない筈がない。

 突如、静かだった湖が激しく波打つ。それと同時に強い気配が湖の底から浮上してくるのが感じ取れた!

――ザバァアアア!!

 水を押し上げるかのようにそれは現れた。――水の大蛇。それも湖の水を吸ったのか、それとも多くの獲物を口にしたのか巨大になっている。口にはアルラウネが咥えられ、ごくりと呑みこんだ。大蛇にとっては配下ですら餌なのだ。
 まだ物足りないのか水の大蛇は舌をチロチロと動かし、その縦に割れた瞳をぎょろりと猟兵達へと向ける。次の獲物は自分達だと感じ取った猟兵達は本番に備えて武器を構える。もしくは既に武器を構えていた。
 水の大蛇は一方的に狩るつもりだろうが――猟兵達もオブリビオンを狩るためにきた。湖の水面が大きく波打つ中、猟兵達を喰らうべく大口を開けて水の大蛇が襲い掛かってきた!
喰龍・鉋
ベルカ(f10622)と同行 POW
やぁベルカ、キミも同じ依頼だったんだね!
そういうことなら、さっさと片付けちゃおうか!
前回の【指定UC】状態のまま引き続き攻撃重視で続行
作戦上、ベルカに危険が及ぶ可能性が凄く高いから
何時でも【庇う】用意をするよ
相手の攻撃も【第六感】を働かせて見切りたい所
ベルカの戦略で凍った敵なら、【液体の体】ではなく成るわけだから、摩擦もこれで関係ないね!
彼から受け取った十字架を【怪力】で難なく持ち上げて【二回攻撃】硬いってなら【鎧砕き】で打つべし打つべし!で粉々にしてあげるよ!
雪花と皆で楽しいお泊り、誰にも邪魔はさせないぞー!


ベルカ・スノードロップ
鉋さん(f01859)と同行

さて、合流です
「雪花さんのお誘いですからね。鉋さんもそうですよね?」

そのためにも目の前の敵をなんとかしないといけませんね
相手は水
このままだと掴み所が無いですか
ならば……
【全力魔法】のUCで凍らせましょう

連携の伝達は【コミュ力】
「鉋さん、これを使ってください」
『聖十字』に『ブラトニック・チェイン』を巻き付けて
【ロープワーク】の要領で鉋さんの所へ飛ばして貸します
2m超の十字架、凍った敵を砕くには丁度良いでしょう

追撃で【属性攻撃】(地属性)の通常魔法攻撃
地面から岩を槍の刃先の様に突き出させて
【串刺し】【鎧砕き】です

敵の攻撃は【見切り】で回避です

※未記載のアドリブOK



●喰うか喰われるか。少なくとも水の大蛇はかき氷にしないと食べれない。
 
―――シャァァ!!

 水の大蛇は湖から身を乗り出し、猟兵達に襲い掛かる。その巨体から繰り出される攻撃は、水を吸って肥大化しているにも関わらず矢のように鋭く早い。海中から陸上の獲物を喰らうシャチのように逃げる間もなく喰らうための攻撃。
 鋭い牙に人どころか牛ですら丸々飲み込みそうな口にどれ程の人が犠牲になったのだろうか。だが、水の大蛇と相手取るのは歴戦の猟兵達。
 余裕を持ちながら、連携しやすい仲間同士に分かれて初撃を回避する。

「やぁベルカ、キミも同じ依頼だったんだね!」
「雪花さんのお誘いですからね。鉋さんもそうですよね?」
「まぁね!そういうことなら、さっさと片付けちゃおうか!」

 喰龍・鉋(楽天家の呪われた黒騎士・f01859)が組んだのはベルカ・スノードロップ(享楽を求め続ける"ようかん"司祭・f10622)だ。二人とも雪花と知り合いという事もあり、この依頼に飛び込んできた仲間だ。
 偶然にも同じ依頼に飛び込んだが、これは幸いと合流しペアになる。互いに信頼できる相手というのは何よりも心強い。

「相手は水、このままだと掴み所が無いですか……私が何とかしますので合わせてください」
「おっけー!任せたよ!」

 鉋は符術鎧【INARI】を纏い、攻撃を引きつけつつ強力な斬撃を叩きこんでいく。水の大蛇は巨体故に当てるのはそうは難しくない。だが相手は液体だ。流体を斬り込み、水しぶきと共にその液体な身体を切り飛ばしていくが、体内をめぐる水の流れによって思った以上にダメージが通らない。
 相手が液体だからこそ苦戦する。ならば――固めてしまえばいい。

「凍らせられてないモノは、ほとんど無いですよ」

 鉋が他の猟兵と共に水の大蛇を翻弄している中、ベルカが両手を突きだすと絶対零度以下の超低温、−196 ℃の冷気が水の大蛇に浴びせていく。全力魔法で放たれた液体窒素と同じ温度の冷気だ。それを水に浴びせかければ結果は言うまでもないだろう。

 水の大蛇は見る見るうちに一部が凍りつき、流水の身体の動きが鈍くなる。流石の水の大蛇も冷気が来るとは思っていたが、液体窒素レベルの冷気が来るとは予想していなかっただろう。絶対零度ならば流水上の身体であれば冷えはしても凍ることはない。だが、それ以下となれば触れた瞬間から凍る。そうなってしまえば流水で攻撃を滑らせる事も出来ない。
 そして動きが鈍くなった瞬間を鉋とベルカは見逃すわけがなかった。この時を待っていたのだから。

「鉋さん、これを使ってください」

 ベルカは『聖十字』に『ブラトニック・チェイン』を巻き付けて鉋へと投げつける。2mもある十字架は鎖も付いて真っ直ぐに鉋の元へと飛んでいく。それを鉋は身もせずに片手で鎖の端を掴み、その勢いを活かして【怪力】を持って振り回す。狙う場所は勿論、ベルカが凍らせた場所。

「撃つべし撃つべし!壊れるまで撃つべし!粉々にしてあげるよ」

 氷結の身体は細かい氷の欠片となって砕け散っていく。元より固い鱗も殻もない流水状の身体だ。凍らされては防御を活かせるはずもない。

氷の分だけ体積が小さくなった水の大蛇に続けてベルカが【永久の氷河】を放つも、身の危険を感じた水の大蛇は湖の水を取り込み、元のサイズまで戻る。そして激流を伴った尾の一撃をベルカへと振るった。
 大蛇の一撃は大型の獣の骨ですら砕く威力を持つ。これほどの巨大で、オブリビオンの一撃は大木ですらへし折るだろう。
 驚異的な破壊を孕んだ一撃がベルカに当たる直前、黒い影が間に飛び込んだ。
 この事態を危惧していた鉋だ。小さな攻撃ならそこまで注意をひきつけることはなかっただろうが、先ほど放った氷結は水の大蛇の命を奪いかねない一撃だ。狙われてもおかしくないと感じ取っていた鉋はいつでも攻撃しつつも、いつでも庇えるように気を配っていた。だからこそ間に合った。
 水の大蛇の尾の一撃を大剣と自慢の鎧で受け止め勢いよく打ち上げる。

――!?

 ここにきて初めて大蛇が動揺を見せた。それはそうだろう。小柄な鉋が自分の身体を吹き飛ばしたのだ。
 そして動揺による隙は鉋に攻撃の機械を与える。狙いはベルカにより再び凍らされた部位。
 そこに強烈な十字架による一撃を叩きこめば、湖の水を取り込んだ身体が再び吹き飛び小さくなる。

 いくら水を取り込むといっても、体力までは回復しない。強力な攻撃を叩きこまれ続けた大蛇はやや動きが鈍くなるも、未だ戦意は衰えない。むしろ食って体力を回復してやると言わんばかりに猟兵達に向けて戦意を露わにしていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

スピネル・クローバルド
コノカさん(f06389)と一緒に参加

■心情
配下すらも餌とするとは、何とも凶悪な存在ですね。
このまま放っておくわけには行きませんよ。

■行動
WIZ判定の行動

ジャッジメント・クルセイド(UC)をメインに使って攻撃しますね。
属性攻撃で光属性を強化し
高速詠唱と全力魔法でUCを使って、一気に攻めます。

敵が水を体内に取り込んだら、敵の攻撃に警戒し
ダッシュで距離を離して、攻撃をスライディングやジャンプで避ける。
身体を再生や、肥大化して来たら
UCで回復力以上のダメージを与えるよう、全力で攻撃。

コノカさんと息を合わせて一斉攻撃し、
援護射撃でのコノカさんの支援も行いますね。


コノカ・ハギリガワ
スピネルさん(f07667)と共に行動

配下を食べるなんてね
ま、私達が倒す分が減ったと思いましょう

先制攻撃でフルバースト・マキシマムを使うわ
今回は一斉発射で、当たる直前に敵の体の周囲で爆発するように調整
爆風で水の吹き飛ばしを狙うわ
摩擦抵抗が減っても、爆風までは凌げないでしょう?

敵の攻撃は見切りと第六感で感知して、スピネルさんへと向かう分も纏めて
ビームシールドで盾受けするわ

スピネルさんと連携して、同時に攻撃するわ



●配下を大事にしない上司は痛い目を見る。大事にしても両方痛い目に合わせるのが猟兵。

 目の前でごくりと配下のアルラウネが飲み込まれる姿をスピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)とコノカ・ハギリガワ(サイボーグの鎧装騎兵・f06389)の二人はじっと見ていた。見た目が女の子という事もあり、大蛇に餌として喰われる姿は少々思うところがあるが、アルラウネもオブリビオン。自分達が倒す手間を省けたと考える。

 水の大蛇が流水上の身体をしならせ、矢のように見た目に寄らず恐るべき素早さで猟兵達を喰らうべく牙をむき出しにして襲い掛かる。
 スピネルとコノカは同時に同じ方向飛び退いて分散を防ぐ。他の猟兵達も各々に初撃を回避し、直撃した者はいなかった。

 水の大蛇は荒れ狂ったかのように地面を滑るように這いまわり、首をもたげて猟兵達に牙をむく。アルラウネを丸のみしたように猟兵達も飲み込むつもりだ。この口でどれ程の無辜の民が食われたのだろう。どれ程の商人が村々に商品を届けることが出来なかったのだろう。どれ程の盗賊が――それはどうでもいい。所詮盗賊。
 流水状の身体で摩擦を減らし、地面を滑らかに滑るように水の大蛇はコノカに向けて大口を開ける。対するコノカは初手から一気に吹き飛ばすべく全武装の砲塔を水の大蛇に向ける。コノカに合わせるのようにスピネルも指先を水の大蛇へと向ける。

「摩擦抵抗が減っても、爆風までは凌げないでしょう?」
「コノカさん、合わせます!!光よ!」

 コノカの一斉射撃の【フルバースト・マキシマム】が水の大蛇に当たる直前に大きな閃光を放ち、その場で大爆発を起こす。通常ならば流水状の身体を活かして滑らせる事も可能だっただろう。だが、放たれたのは爆発。その場で繰り出された破壊は水の大蛇の身体を大きく吹き飛ばし、辺りに水を撒き散らし地面にしみこんでいく。
 更にスピネルのジャッジメント・クルセイドは更に光を付加させた一撃だ。光は熱を持つ性質がある。太陽よりまばゆい光は爆発により抉られた身体を撃ち貫き、水の大蛇の身体に風穴を開け水分を蒸発させる。

 身体の体積が減ったことにより、激しく憤りを感じた水の大蛇は圧倒的な質量で叩き潰すべく、尾から湖の水を吸い上げ元の身体を取り戻す。だが、取り戻せたのは質量だけだ。削られた体力は戻らない。
 それでも質量自体は大きな武器となる。多くの猟兵達に翻弄されつつも驚異的な攻撃を放った猟兵に憎しみと怒りの瞳を向け、長い胴をしならせて叩き付けんと猛攻を仕掛ける。巨木よりも大きな胴体は当たれば猟兵と言えどもダメージは免れない。更に盾で受けてはそのまま締め付けられるだろう。大蛇の恐ろしいのは毒でも牙でもない、その肉体による攻撃だ。これは肉体も水だが。

 しかし、いつでも質量の補給が出来るというのは時には怠慢を招く。湖に飛ぶ込は言うに及ばず、尾の先端だけでも付けてしまえばそこから動くことは出来ない。水を補給するのには十秒もあれば十分だろうが――猟兵達にとっては十秒もあれば回避も容易い。警戒していたスピネラとコノカは身体を取り戻せば直ぐに反撃が来ると予想し、後ろに下がっていた。そしてその予想は当たっていた。

 二人で手を繋ぎながら、まるで縄跳びを飛ぶ――には過剰な大きく跳躍し、胴体の薙ぎ払いを二人は回避する。二人の目の前にはがら空きの胴体。
 もう手を放す必要もないだろう。二人は指先と全砲門を水の大蛇に向け――。

「「せーの!」」

 一斉射撃と煌々と輝く天からの光が水の大蛇を打ち据え、蒸発し大爆発を起こす。
 粉塵が巻き起こる中、やったか?と猟兵の誰かが声を上げる。フラグだから止めろとツッコミが来るが――どうやら遅かったようだ。

 粉塵の中から水の散弾が放たれ、幾人かの猟兵達が盾でそれを防ぐ。粉塵の中から現れた水の大蛇は明らかに小さくしぼんでいた。どうやらいくら肥大化するにしても、それ相当の力が必要であり、それを消耗してしまえば大きくなれず小さくなるのは必然。だが、それでも猟兵達を丸のみ出来る程に水の大蛇は巨大だ。
 猟兵達はこの厄介でしぶとい疫病神に退場してもらうべく、そしてお泊りを堪能するために再度猛攻を掛けていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リーファ・レイウォール
遅参したけど、その分全力で行くわ
それにしても、ビックスとエッジって、ダニーとグレッグくらい有名よね……

「あと一押しって所よね」

敵の攻撃は【視力】と【聞き耳】に【戦闘知識】こ根拠にした【第六感】で【見切り】、【残像】で回避するわね

【高速詠唱】による【全力魔法】のUC発動
凍てつく風での【属性攻撃】をするわね
「この風は、あらゆる液体を凍結させるのよ」
どういうことがわかるかしら?
液体である以上……"液体窒素"も凍るわ。


凍り付いたら、【空中戦】を駆使して、飛び上がって
大鎌を上段から振りかぶって【力溜め】
発生した【衝撃波】で【吹き飛ばし】て砕いてあげるわ
凍ったのなら【鎧砕き】も使えるかしらね?


高階・茉莉
■心情
大蛇ですか、なかなか手強そうです……。
配下も餌にしてしまうとは、相当凶暴ですね。

■行動
WIZ判定の行動

水の敵に対しては炎属性ですね。
と言う訳で、ウィザード・ミサイルを主体として攻撃します。
属性攻撃で炎属性を強化して、2回攻撃を使って攻撃。

敵が水を体内に取り込んだり、肥大化してきたら
一旦ダッシュで距離を離して、攻撃力強化に警戒して
攻撃を避けたり、防御するように努めます。
身体を再生してきたら、鎧無視攻撃で
防御力を無効化しての攻撃を行いますね。

敵に隙が出来たら、ダッシュで距離を詰めて
ウィザードロッドでマヒ攻撃や気絶攻撃も狙ってみます。


テラ・ウィンディア
事前
大蛇についての伝承や情報を可能な限り集める
そして此処までの戦闘も観察する


突撃するにも相応の下準備はいるのさ

水か
ならば…おれのもう一つの得意属性を使うか

属性攻撃
剣槍と脚に大地属性を付与
土克水!
地は水を吸うぞ!

戦闘知識を利用して大蛇の動きから攻撃の性質と癖の把握

空中戦で浮き上がり…突撃ぃ!

見切りと第六感も駆使して水の弾丸を回避するぞ!
避け切れないのは早業で剣と槍を抜いて迎撃!して接近する!

戦闘知識で動きの癖を見切り槍で串刺しと切り刻むぞ

更に空中を自在に飛び回り多角的に猛攻!

そして制空権を取ればっ

我が大地の一撃…とくと味わうがいい

メテオブラスト発動!

水は大地に還り…大いなる糧と至れぇっ!!



●水+液体窒素+炎=?

「あと一押しって所よね」

 徐々に体積が減りつつある水の大蛇を見やりながらも、決して真紅の刃を持つ大鎌――Frisches Blutの黒い柄を握る手を緩めないのはリーファ・レイウォール(Scarlet Crimson・f06465)だ。猟兵達の猛攻により、最初は巨大だった水の大蛇も体積が減り、今では半分程度の大きさになっている。それでも今だ人を丸のみ出来そうな巨体だ。油断は禁物。

――シャァァアアアア!!

 もはや怒りで周りが見えていないのだろう。乱雑に繰り出された尾による一撃をリーファは第六感と今までの動きを参考に予想し、完全に見きって回避する。高階・茉莉(秘密の司書さん・f01985)はあらかじめ距離を置いていたので余裕を持って攻撃の範囲から逃れ、大蛇の性質と攻撃の癖を見極めテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)も悠々と跳躍して避けきる。
 狂乱による攻撃を避けられた事に気づいた水の大蛇はやたら滅多らに水の散弾を放つ。狙われたのは上に飛んだテラだ。
 流石のテラも空中で回避は、可能だが消耗が激しい水の大蛇の散弾は数が少ない。これならば撃ち落とせると槍を構える。

「土克水!地は水を吸うぞ!」

 五行により地は水に有利となっている。それが水の大蛇にも通用するかは不明だが大地の力を宿した槍で水の散弾を全て撃ち落とす。

 連続の攻撃は水の大蛇に大きな隙を作った。それを見逃さず、叩きこまれるのは二人のユーベルコードだ。怒りに狂った水の大蛇はその力の高まりにすら気づかない。

「この風は、あらゆる液体を凍結させるのよ。どういうことがわかるかしら?液体である以上……"液体窒素"も凍るわ」

 リーファは高速で詠唱を終え、全力の魔力を込めて放たれるのは奇しくも水の大蛇が散々苦しめられた −196 ℃の冷気。体積が少なくなった水の大蛇は見る見るうちに体の半分以上が凍りつき、身動きが取れなくなる。

「水の敵に対しては炎ですね。……もう凍ってますけどそっちの方が良く効きそうですね」

 高階の炎の矢――【ウィザード・ミサイル】が身動きを封じられた水の大蛇に追い打ちのように飛び交い、着弾と共に爆発していく。予想通り効果は高く、大きく体を吹き飛ばした。

 氷は溶ける間もなく四散し、あれだけ巨大だった水の大蛇はこの一撃により更に身を削る。文字通り削れた水の大蛇は流石はオブリビオンといったところか、大量の糸を喰らった成果もあるのかもしれないが、しぶとく生きており一刻も早く近場の物を喰らい、糧とすべく大口を開ける。
 だが、その動きは遅い。氷は全てが砕けた訳ではなく、半端に砕けた所為でそれが水の大蛇の枷となっていた。続けて放たれた高階の【ウィザード・ミサイル】

 リーファは大きく跳躍し、空中で姿勢を整えて大鎌を上段に構え、限界まで力を溜め込む。それ合わせる形でテラも空中で自在に飛び回り、攪乱させながら勢いをつける。水の大蛇はそれに反応出来るだけの体力も理性も残っておらず、ようやく首をもたげた水の大蛇が見た最後の光景はリーファとテラが交差した姿だった。

「我が大地の一撃…とくと味わうがいい!星よ…世界よ…流星の力を我が身に宿せ…!今こそ我が身、一筋の流星とならん…メテオ・ブラスト…受けろぉ!!!水は大地に還り…大いなる糧と至れぇっ!!
「いっけぇぇえ!!」

 水の大蛇は大鎌と流星如き踵落としにより、水の大蛇の頭が吹き飛ぶ。水が霧雨となり、周囲に舞い散り地面を濡らしていく。
 僅かに残った胴体はしばらくはその形を残し、猟兵達は再び水を吸い起き上がるかと警戒していたが――水風船が割れるようにただの液体となり水たまりとなった。
 村の疫病神となりかけていたオブリビオンはこうして猟兵達の手により打ち取られた。犠牲になった盗賊はどうでもいいとして、旅人や商人もこれで浮かばれるだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『大きな館にお泊り!』

POW   :    一緒にお泊り。大部屋で皆で寝よう

SPD   :    二人で仲良くお泊り

WIZ   :    極上のベッドでお泊り。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 無事、村に迫る危機を排除した猟兵達は連戦により疲れた身体を癒すべく、館へとたどり着いた。館はオブリビオンが出るまで掃除されていたので埃も溜まっておらず清潔そのものだ。
 風呂も完備しており乾燥野菜やハムやチーズ、ベーコンなどの保存食もあるので満たされるだろう。湖も平和が戻ったので魚を釣るのも良さそうだ。猟兵達は各々に部屋割りをして、一時の安らぎを満喫していく。
喰龍・鉋
【アルカナ】で連携希望POW 雪花とベルカを誘ってみるよ
お疲れ様だねー皆で雑魚寝かー、こういう経験ボクしたこと無いよ
ワクワクだね!料理も有るの?一緒に食べよー♪
こういうところでやることって言ったら枕投げ!ってボク聞いたこと有るよ
早速やってみたいんだけど、流石にやりすぎちゃうと館が壊れるから
加減してじゃれるくらいに抑えておいて…おや、ベルカの近くに雪花が居る
今投げたらベルカの方に雪花倒れちゃうなーえーい(棒
後は流れで二人なら上手くやるんじゃないかな!


ベルカ・スノードロップ
【アルカナ】で参加

雪花さんも一緒に枕投げ
個人戦です
狙われるのは必然ですか

攻防が続く中でバランスを崩し、後に倒れてしまい
(これは、格好の的ですね)

実際、雪花さんに狙われてます

そんな雪花さんが、飛び込んで来ました
鉋さんの枕が後からヒットしてバランス崩したんですね

冷静に見てますが、受け止めないと大惨事な気がします

雪花さんを受け止める事に成功はしましたが
鉋さんの表情……狙いましたね?

雪花さんを抱きしめている形になった、この状況
雪花さん、固まってますし
枕投げ続行の雰囲気ではないですね

「このまま寝ましょうか」
私的には偶発的ですが、雪花さんを抱き寄せ、指を絡ませ――
次は、こちらから誘おうかと考えながら


テラ・ウィンディア
おお!こういうお屋敷にお泊りっていいな!
そして体力充実には美味しいご飯だ!

朝のお料理
卵を複数持ち込んで分厚いベーコンと一緒に焼いてベーコンエッグだ
後はお野菜は乾燥野菜なら…スープ…ハムを切って一緒に煮込んで野菜スープかな

お昼
お魚を釣るぞ!
川魚も美味しいよな!
釣った魚はきちんと捌いて…内臓をしっかりとって…
香辛料を使って焼き魚や唐揚げ…天ぷらを作るぞ!
あとはお米も一杯炊く!
御飯は一日の活力だ!
夜!
ハムはフライにして…ベーコンとお野菜とお魚でお鍋を作ろう!
香辛料を少し多めにしてスパイシーにすれば食欲もアップ
後は〆の御飯も用意してっと

後は館のお部屋をたっぷり楽しむぞ
こういう家って憧れるからな!!



●皆で仲良くお泊り、そして枕投げ。

「おお!こういうお屋敷にお泊りっていいな!」
「お疲れ様だねー皆で雑魚寝かー、こういう経験ボクしたこと無いよ!ワクワクだね!」
「皆で遊ぶことはありますが、お泊りはしたことが無いので楽しみですね。ね、雪花さん」
「ん……」

【アルカナ】の面々――喰龍・鉋(楽天家の呪われた黒騎士・f01859)、ベルカ・スノードロップ(享楽を求め続ける"ようかん"司祭・f10622)、テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は遅れてやってきた雪花を誘い、同じ部屋に泊まる事になった。ベルカの言う通り、遊ぶことはあってもこうやって皆でお泊りするのは初めてだ。雪花も皆でお泊りが嬉しいのか、ウサ耳がぴこぴこしている。
 館は大きく、大勢が泊れるようになっている。あらかじめ聞いていた通り、オブリビオンが現れる直前まで掃除が行き届いていたので埃もなく清潔そのものだ。
 そんな館を興味津々に皆が見渡していると――く~……と小さな腹の音がなった。皆が一斉に音の元へ視線を向けると恥ずかしそうに俯き、ウサ耳をぺちゃんとさせた雪花の姿が。

「……ぅー」

 頭を押さえる雪花。可愛い、と何人かが心の中で叫ぶ。

「まずはご飯にしましょう」
「体力充実には美味しいご飯だ!」
「料理も有るの?雪花、一緒に食べよー♪」

 大事な友達たちが掛けてくれるフォローに雪花は頷くしかできなかったが、連戦を終えてお腹が空いているのは皆も一緒だ。雪花の場合は転移の所為で空腹になっているが、事件を解決するために動いたのには変わりはない。

 料理で率先して動いたのはテラだ。館なら台所も完備しており、ある程度の保存食があると聞いていたが、やはり材料を持ちこんだ方が料理のレパートリーも広がる。あとは湖での魚もあれば十分豪華な食事だ。
 料理が出来る猟兵達で出来た夕食はハムカツとベーコンと魚と野菜のスープ、そしてご飯とパンだ。
 やはりお腹が空いていたのは雪花だけではなかったのか、皆が美味しそうに、そして楽しそうに笑みを浮かべながら夕食を食べていく。夕食の後はお風呂、そしてお泊りだ。
【アルカナ】の面々は一つの大部屋を貸し切る。これからやることに他の人達を巻き込むわけにはいかないからだ。

「雪花、覚悟ー!」
「……んっ、当たらない」
「てい!!」
「よっと。何とか受け止められましたね」

 勢いよく飛び交う布の塊――枕だ。滅多にない皆でお泊りだ。【アルカナ】の皆は枕投げをやらずにはいられなかった。とはいえ、猟兵の力で全力で枕投げをした場合は館がただでは済まないだろう。正直壊れるので皆手加減している。

 風呂上りで汗をかいても仕方ないので、激しくはやるつもりはないが段々ヒートアップ。それでも戦いもあって疲れがたまってきたのかもうそろそろ終わりにしようとしたその時、ベルカが足元の枕を踏んづけてしまい、バランスを崩す。

「そこっ」

 鉋がバランスを崩した雪花に向けて、ニヤリと口角を上げて枕を投げつけた。
 鉋が笑ったのは雪花に当たると確信したからではない、彼女の後ろに彼がいるのを見つけたからだ。

「わっ。あっ!?」
「おっと」

 雪花の頭に直撃する枕。倒れるうさ。そして兎を受け止めたのはベルカだ。バランス崩した状態の雪花を受け止めたベルカはそのままベッドに倒れる。
 その姿は完全に雪花を抱きしめる形になっており、作戦成功と言わんばかりにテラと鉋はハイタッチ。足元に枕をし掛けたのはテラだったのだ。

 思わずこんな状況になって雪花が固まる。流石にこんな状況で枕投げを続行する気は慣れず、鉋はにっこりと笑みを浮かべながら電気を消す。

「このまま寝ましょうか」
「え、あ………ぅ……ぅー……」

 小声で鉋がおやすみーと囁き、ベッドの中に潜り込む。テラも雰囲気を読んで同じく静かにベッドに入り込んだ。
 月夜の灯りだけが照らす中、ベルカは腕の中の雪花を抱きしめ、指を絡める。雪花もドキドキしてるものの、そのまま身を任せるように身体の力を抜く。
 そんな雪花にベルカは笑みを浮かべつつ、ドキドキしつつも眠気によりうとうとしてきた雪花を撫でつつ、内心でとあることを思いながら眠りにつくのだった。

 次は、こちらから誘おうか――。
 

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

スピネル・クローバルド
■同行者
コノカさん(f06389)と一緒に参加

■心情
アルラウネに水の大蛇、何とも熾烈な戦いでしたね。
折角の村人たちのご厚意なので、お言葉に甘えて一泊して行きましょう。

■行動
SPD判定の行動

二人で仲良くお泊りしますね。

まずはお風呂に入りましょう。
「コノカさんも、良かったら一緒に入ってみませんか」
「わぁ、大きいお風呂ですね、とても気持ちよさそうです」

後はお食事も楽しみたいですね。
折角ですので魚釣りにチャレンジしてみたいですね。
釣り針に虫を付けて『釣り』の技能で頑張って釣ってみますね。
釣った魚は美味しく頂きましょう。

後は就寝ですね。
「コノカさん、今日はご一緒して下さってありがとうございますね♪」


コノカ・ハギリガワ
スピネルさん(f07667)と共に行動

SPD判定

ええ、中々強敵だったわね
無事に討伐出来てよかったわ
これもスピネルさんのおかげよ、ありがと
それじゃあ、二人で一緒に泊まりましょうか

まずは一緒にお風呂に入りましょう
洗いっこもいいと思うわ

釣りをしてみたいの?
私も挑戦しようかしら
技能は持ってないけど頑張るわ
釣った魚は塩焼きにでもして食べましょう

夜になったら就寝よ
こちらこそ、ご一緒出来て嬉しかったわ
ありがとう



●二人で仲良くお風呂とお泊り

 館に辿り着いたスピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)とコノカ・ハギリガワ(サイボーグの鎧装騎兵・f06389)は二人用の部屋を確保し、荷物を置いてゆったりとくつろいでいた。戦う事に慣れているとはいえ、連戦ともなれば疲労の色を隠せない。
 ある程度寛いでいると、スピネルがこの館にはお風呂も完備している事を思いだした。

「コノカさんも、良かったら一緒に入ってみませんか」
「そうですね。こういう機会じゃないと一緒に入りませんし、いいですよ」

 コノカとしてもやはり仲のいいスピネルと一緒にお風呂に入るのは楽しみだ。
 流石にお湯を張る所から始まるが、そこは富豪の館。魔法的な道具でお湯が出てあっと言う間に大人数が入れるお風呂にお湯が張られた。

「スピネルさん、そろそろ良さそうですよ」

 お湯の様子を見に来たコノカがスピネルを呼ぶ。どうやら近くでのんびりとくつろいでいたようで、お風呂を楽しみにしていた――正確には二人でのお風呂を楽しみにしていたスピネルは呼んで直ぐに現れた。

「わぁ、大きいお風呂ですね、とても気持ちよさそうです」

 公衆浴場や温泉とは違った二人だけのお風呂という時間。ただそれだけなのにどこか二人は幸せに感じた。

「スピネルさん、背中流すわ」
「ありがとう。それじゃ洗いっこしましょうか♪」

 二人は仲睦まじく背中を洗いあい、素朴だが何事にも代えがたい至福の時間だ。広い湯船だが、仲良く寄り添いながら他愛無い話をしつつ、ゆったりとお風呂を楽しむスピネルとコノカ。

 お風呂から上がれば火照った体を冷やす目的もあり、館の前で釣りを勤しむことにする。釣りは技能が無くても水の大蛇に追い立てられ、とくに苦も無く釣ることが出来た。入れ食いな状態に次々と魚を釣り上げ、猟兵達全員にいきわたるほどに二人は魚を釣り上げた。夕食は皆で協力して作り、その中に二人が釣った魚がスープと焼き魚となって出て大変満足のいく夕食だ。偶然同じ依頼に入った仲間とは言え、こうして顔を合わせて一緒に食事をするというのは楽しいものだ。

 その後はスピネルとコノカの二人は二人用の部屋に戻り、疲れもあってか直ぐにベッドにもぐりこむ。
 照明を消し、月明かりが照らす中、スピネルは寝転がりながら隣のベッドで寝るコノカの方を向く。

「コノカさん、今日はご一緒して下さってありがとうございますね♪」
「こちらこそ、ご一緒出来て嬉しかったわ。ありがとう」

 二人とも優しい笑みを浮かべながら、静かに夜が過ぎていくのだった。二人は口に言わずとも心の中で感じていた。明日もまた楽しいだろう。だって隣に楽しめる大事な人がいるのだから――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

高階・茉莉
■心情
水の大蛇、強敵でしたね。
まぁ、その分今日のお泊りも楽しみになってきましたけど。

■行動
WIZ判定の行動

極上のベッド……どんな感じのベッドなのでしょうか。
凄く気持ちの良いベッドなのでしょうね。
とりあえず、感触は後の楽しみとして、まずはお風呂と食事です。

お風呂は、一応水着着用して、入ってみますね。
「ふぅ、まさに極楽ですね。今日一日の疲れが吹き飛びそうです」

食事もみんなと一緒に頂きましょう。
「ハムにチーズに、ベーコン。どれも美味しそうです、
一仕事終えた後の食事は、凄くありがたいですよね」

最後に、極上のベッド
「わぁ、ふわふわとしていて、素敵な感触です。
今日は良い夢が見られそうですね……♪」



●極上のベッドで安らぎを

 高階・茉莉(秘密の司書さん・f01985)は水の大蛇との戦いで草臥れていたが、表情は決してそんな様子を見せずにどこか楽しみがあるような笑みを浮かべていた。アルラウネと水の大蛇との連戦があったが、その分お泊りが楽しみとなったのだ。高階は苦労した分、それを上回る位に楽しむつもりだ。

 館の中は富豪の持家という割には豪華絢爛という訳ではなく、どこか隠れ家的な落ち着く内装をしており、だが決して地味ではない気品さを備えた内装をしていた。富豪の趣味なのだろうが、これには猟兵達も一同に富豪の品の良さを感じ取れた。

 高階は一人部屋を借りることにしたが、部屋には荷物を置くだけで直ぐに出た。極上のベッドも気になるが、後のお楽しみだ。今は先にお風呂と夕食だ。

 お風呂は掃除もされていたのでお湯を入れるだけだ。一人で入る事になったが、誰にも邪魔されず、自由に足を延ばせるお風呂は至福の一言。思う存分のリラックスし、身体の芯まで高階は温まる。

「ふぅ、まさに極楽ですね。今日一日の疲れが吹き飛びそうです」

 その後は食事だ。高階も手伝い、目の前の湖で取れた魚に保存食を活かしたハムカツに魚と野菜とベーコンのスープ、そしてパンと白米は絶品の一言だ。豪華な旅館とは比べるもない家庭料理だが、皆で作り、皆で食べるご飯は豪華な旅館の食事にも負けず劣らない。他にもチーズやハムなど手軽に摘めそうなものも多い。

「ハムにチーズに、ベーコン。どれも美味しそうです、一仕事終えた後の食事は、凄くありがたいですよね」

他の猟兵達と団欒をしながら、食事を終えれば後は寝るだけだ。

 一人だけの贅沢。極上のベッドに身体を預ければ高階の身体を包み込むようにベッドが沈んでいく。

「わわっ……これは確かに凄い……」

 これにも魔法の力のようなものが働いているのだろうか。もしそうだとしたらぜひとも手に入れてみたい。高階は照明を消し、極上のベッドに包まれながらゆっくりと目を閉じる。高階は平和を取り戻した湖の僅かな水音を聞きながら、眠りについていく。こうしてアックス&ウィザーズでの夜が過ぎていくのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月06日


挿絵イラスト