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闇の救済者戦争⑫〜囚われの花嫁を救い出せ

#ダークセイヴァー #ダークセイヴァー上層 #闇の救済者戦争

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#闇の救済者戦争


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「闇の救済者戦争への参戦に感謝します。リムは戦況を報告します」
 グリモアベースに招かれた猟兵達の前で、リミティア・スカイクラッド(勿忘草の魔女・f08099)は現在の戦況を語り始めた。
「皆様の活躍によって各方面の敵戦力は着実に減少しています。そして新たに『太陽の繭』と呼ばれる地帯の攻略が可能になりました」
 そこは内部から「太陽の如き眩い光」を放つ、不気味な粘液の糸に覆われた地帯だ。以前からダークセイヴァー上層の事件に関わっていた猟兵なら、そこの糸で包まれた無数の繭のようなものに見覚えがあるかもしれない。

「この地帯にある繭は全て、多数の魂人の『花嫁』を生贄に、より強大な存在へ羽化しようとする闇の種族です」
 ここは言わば闇の種族達による大規模な儀式場なのだ。現在繭に籠もっている者達が一斉に『羽化』すれば、猟兵は恐るべき存在に進化したオブリビオンの群れと戦わなければならなくなる。ただでさえ禁獣や五卿六眼などの強敵が控えていると言うのに、これ以上敵を増やす訳にはいかない。
「羽化が完了する前に、急いで儀式を中断させなければなりません。そのための方法は、生贄として囚われた魂人の『花嫁』達を解放することです」
 闇の種族にとっても負担の大きい羽化儀式を成功させるためには、多数の『花嫁』が必要になる。ひとつの儀式に捧げられている花嫁達を全員解放することができれば、その儀式は崩壊し、羽化しようとしていた闇の種族も消滅する。

「もちろん闇の種族も儀式の妨害を警戒して、多数のオブリビオンに周囲を固めさせています。花嫁達を救出するためには、まずはこの守衛達を片付けないといけません」
 今回戦うことになる相手は『ダンスマカブル・オートマタ』の集団。強大なるオブリビオンの尖兵として使役される自動人形であり、その身に数多の呪詛と凶器を宿す。「儀式と花嫁の守衛」という主の命令に忠実に従い、淡々と遂行する心なき傀儡達だ。
「守衛を任されるだけあってかなり高性能な人形達ですが、皆様なら撃破できない相手ではありません」
 このオートマタを全滅させ、花嫁達が生贄となる前に救出することが今回の作戦目標だ。『羽化』の完了まであまり時間はないため、悠長に戦っている余裕はない。迅速に敵を殲滅し、花嫁を解放する戦法が求められる。

「闇の種族の羽化を阻止するために、花嫁に選ばれてしまった魂人の方々を救うために、皆様の力をお貸し下さい」
 説明を終えたリミティアは手のひらにグリモアを浮かべ、ダークセイヴァー上層『太陽の繭』への道を開く。
 より強大な存在への進化を目論む、闇の種族達の儀式場。悍ましき羽化の時を猟兵達は阻む事ができるのか。
「転送準備完了です。リムは武運を祈っています」



 こんにちは、戌です。
 今回のシナリオは闇の種族の『羽化』の儀式場を守るオブリビオン達を撃破し、生贄として囚われた花嫁を救出する依頼です。

 このシナリオでは下記のプレイングボーナスに基づいた行動を取ると判定が有利になります。

 プレイングボーナス……オブリビオンの群れを蹴散らし、『花嫁』を解放する。

 敵は儀式場の守衛を命じられた『ダンスマカブル・オートマタ』の集団。感情を持たない自動人形のオブリビオンで、与えられた命令を忠実に遂行します。
 彼女達を倒し、囚われている『花嫁』の魂人達を全員解放することができれば儀式は崩壊し、繭の中にいる闇の種族は『羽化』を成し遂げることなく消滅します。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 集団戦 『ダンスマカブル・オートマタ』

POW   :    報怨のサラバンド
自身が戦闘不能となる事で、【呪詛を撒き散らし、自身に攻撃した】敵1体に大ダメージを与える。【主を賛美する言葉】を語ると更にダメージ増。
SPD   :    斬殺のパヴァーヌ
任意の部位から最大レベル枚の【射出も可能な殺戮刃物】を生やして攻撃する。枚数を増やすと攻撃対象数、減らすと威力が増加。
WIZ   :    滅戮のメヌエット
自分の体を【無数の刃物を生やした姿に変形させ高速回転】させる攻撃で、近接範囲内の全員にダメージと【呪詛による行動速度低下】の状態異常を与える。

イラスト:mizuki

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

夜刀神・鏡介
敵の強化を防げる上に人命救助にもなるなら、戦わない理由はどこにもないだろう
あまり時間をかけていては手遅れになるかもしれないし、できるだけ急いで攻略しなければ

神刀の封印を解除し、参の秘剣【紫電閃】を発動
紫紺の神気を纏うことで身体能力を大きく強化
一気に切り込み、相手が反応するより前に速攻で斬り倒していく
刃物攻撃は近距離ならやや距離を取る事で回避。遠距離なら斬撃波や、或いは刀で直接弾くなどして対処

ここを守るのが連中の役目だし。守衛達が花嫁を人質に取る事はおそらくない筈
とはいえ、念の為警戒して、不穏な動きを見せる個体がいれば優先的に処理していこう
一応流れ弾にも注意が必要かな



「敵の強化を防げる上に人命救助にもなるなら、戦わない理由はどこにもないだろう」
 闇の種族の大規模な羽化儀式を阻止するために、『太陽の繭』に駆けつけたのは夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)。不気味な粘液の糸に覆われたその場所には、太陽の如き光を放つ繭が幾つもあり、覚醒めの時を待っている。そしてその付近には、囚われの身となった魂人の『花嫁』の姿もあった。
「あまり時間をかけていては手遅れになるかもしれないし、できるだけ急いで攻略しなければ」
 花嫁達を救出するために神刀【無仭】を抜くと、それに反応して立ちはだかるのはからくり仕掛けの自動人形達。
 主から儀式の守衛を命じられた『ダンスマカブル・オートマタ』達は、情緒を感じない無機質な表情で拷問具の刃を構えた。

「神刀解放。我が刃は刹那にて瞬く――参の秘剣【紫電閃】」
 この守衛共を普通に相手してはいられないと、鏡介は神刀の封印を解き、紫紺の神気を身に纏う。この秘剣は身体能力を大きく強化し、思考と行動のスピードを向上させるユーベルコードだ。その名の通り稲妻の如き瞬速を以て、彼は一気呵成に敵陣へ切り込んだ。
「主の眠りを妨げる者は、誰であれ許しませ……!!」
 警告の向上を述べようとしたオートマタの首が飛ぶ。反応すらさせない超高速の斬撃が、速攻で相手を斬り倒したのだ。花嫁を救出する為にはこいつらを避けて通る事は難しい――なればこそ、無駄な時間は一秒もかけるつもりは無かった。

「迎撃を」「抹殺を」
 一手出遅れたオートマタ達は【斬殺のパヴァーヌ】を発動し、全身から生やした殺戮刃物で反撃を行う。粘液の糸に絡まることなく、華麗に舞うように戦う彼女らの姿はここの守衛に相応しいものだったが。神域の速度を得た鏡介には追いつけない。
「遅いな」
 近接攻撃はやや距離を取ることで回避し、遠距離から刃物を射出してくれば刀を振るい、斬撃波や刀身そのもので弾く。鍛錬と実戦によって鍛え上げられた剣技は決して神刀の力頼りのものではない、ただの人形には到達できない域に達している。数の上では不利でも遅れを取ることは無かった。

(ここを守るのが連中の役目だし。守衛達が花嫁を人質に取る事はおそらくない筈)
 迅速な敵の撃破のみに集中できるという意味では、この状況は攻める側の視点から見て悪いものではない。陽の光も負けぬ紫電の輝きを閃かせ、一斬一殺のテンポで立ち塞がる者を斬り伏せる。森羅万象の悉くを斬ると謳われた、【無仭】の切れ味は今宵も冴え渡っていた。
(とはいえ、念の為警戒しておこう)
 不穏な動きを見せる個体がいれば、それは優先的に処理する対象だ。刹那の踏み込みで間合いを詰め切り、刃物を振るわせる前に手足と首を落とす。連中の真意がどうであれ、花嫁達に何かする暇などそもそも与えられはしない。

(一応流れ弾にも注意が必要かな)
 これだけの速度で戦闘を行いながら周囲に気を配れる落ち着きは、鏡介の経験豊富さと敵との実力差を如実に示していた。その剣風の前に人形の守衛は次々と倒れ伏し、魂人の花嫁達はその光景を唖然と見ている――この禍々しき儀式場に救い主がやって来るとは、彼女らも思っていなかっただろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

紫・藍
藍ちゃんくんでっすよー!
迅速にということでっすので、ぱぱっと突っ込んでっちゃいましょう!
勿論皆様排除しようと押し寄せてくるでっしょうが、おびき寄せるのも作戦の内!
メヌエットは近接範囲全員への攻撃である以上大人数で押し寄せれば同士討ちも生ずるかと!
人形さん達は藍ちゃんくんの排除を第一にするでっしょうしねー!
ですがですが藍ちゃんくんを囲んでくれるということはその分藍ちゃんくんの歌も皆様方に届くというもの!
自身へのダメージと速度低下もお歌で回復しつつ、藍ちゃんくんの歌+同士討ちでまとめて吹き飛ばしちゃうのでっす!
その後は繭もお歌で吹き飛ばして、魂人さん達も癒やして一緒に脱出しちゃうのでっす!



「藍ちゃんくんでっすよー!」
 粘液の糸に覆われた不気味な儀式場でも、紫・藍(変革を歌い、終焉に笑え、愚か姫・f01052)はいつもと変わらないハイテンションで叫ぶ。その声は守衛を努める『ダンスマカブル・オートマタ』は勿論、囚われている魂人の花嫁達にも届く。前者を倒し、後者を救うのが、今回の彼のミッションだ。
「迅速にということでっすので、ぱぱっと突っ込んでっちゃいましょう!」
 下手な小細工や逡巡の時間はなし。紫紺を基調にしたドレスの裾を糸に引っ掛けないよう、可憐な身のこなしで前に進む。もちろんその動きが敵に見咎められないはずもなく、不審者を認識したオートマタ達は一斉に刃を構えた。

「「侵入者を排除します」」
 異口同音に同じ言葉を述べ、オートマタ達は【滅戮のメヌエット】を発動。全身から無数の刃物を生やした姿に変形すると、高速回転しながら一斉に襲いかかってきた。その刃には行動速度を低下させる呪詛も付与されている厄介な攻撃だが、これは藍の想定内である。
(メヌエットは近接範囲全員への攻撃である以上、大人数で押し寄せれば同士討ちも生ずるかと!)
 ギリギリでひらりと身を躱せば、空を切った刃物はオートマタの仲間を傷つける。当然といえば当然の結果だが、守衛という役割を共有しているだけで感情も仲間意識も持たない人形には、味方への配慮という意識も希薄だった。

「人形さん達は藍ちゃんくんの排除を第一にするでっしょうしねー!」
 目を引くアプローチで敵をおびき寄せるのも、集中攻撃を受けるのも藍の作戦の内。上手く敵の同士討ちを誘発させることに成功した藍だったが、彼自身もピンチな状況には違いない。味方を傷つける事も厭わない人形達の刃が、たった1人を容赦なく囲い込み、攻め立てる。
「排除します」「抹殺します」
 一度でも避けきれずに当たってしまうと、行動速度低下の呪詛を受けてますます不利な状況に追い込まれる。白い肌を切り裂かれ、ドレスにじわりと赤い染みが広がっていく。しかし、それでも彼が笑顔を絶やすことはなかった。

「ですがですが藍ちゃんくんを囲んでくれるということはその分藍ちゃんくんの歌も皆様方に届くというもの!」
 どんな時でもめげない心と歌こそが藍の武器。マイク片手に彼が奏でる【藍テール】の澄んだ歌声は、青空の如く戦場に響き渡り、ダメージや呪詛による悪影響を吹き飛ばす。それは心なき人形にすら感情を呼び起こす魂の歌だ。
「……? なんですか、この歌は」「この胸の高鳴りは、一体……?!」
 生まれて初めて抱いた感情に戸惑いながら、殺戮人形の群れは歌の力でなぎ倒される。物理的な衝撃以上に心を打ちのめされる事を"感動"と呼ぶことすら彼女らは知るまい。これがダークセイヴァーに光と文化をもたらす|藍《アイ》ドルのパワーだ。

「さあ、藍ちゃんくんと一緒に脱出なのでっすよー!」
「あ、ありがとう……!」
 突破口を開いた藍はさらに『羽化』途中の繭も歌で吹き飛ばして、魂人達を治療すると速やかにこの場を離れる。
 儀式の阻止と花嫁の救出こそがこの場では最優先。太陽よりも晴れやかに笑い歌う彼の活躍は、あと少しで生贄にされる所だった魂人達の心にも、感動と希望をもたらしたのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベルト・ラムバルド
アドリブ上等

花嫁救出!
…花嫁…アンナさんの花嫁姿かぁ…ムフ💗…いかんシリアスにやらんと!
騎士たるベルト・ラムバルドが花嫁達を救出する!

キャバリアで出撃!
大剣を振り回して範囲攻撃、蹴とばしたり踏みつぶしたりして鎧砕きだ!
お人形達の刃物には盾受けで防御!

数が多い!こうなりゃ数で勝負だ!UCで悪魔達を召喚!集団戦術でお人形さんを攻撃だ!

あのお人形は可愛い顔して拉致監禁してる極悪非道の人形だ!
そいつら壊せば人助けもできて悪カッコイイ!つー訳で突撃~!

儀式を滅茶苦茶にしたら花嫁達を礼儀作法とありったけのコミュ力と心配りで慰めよう

大丈夫かい?囚われの姫君を騎士が助けに参りました…私ってば、かっくいい~!



「……花嫁……アンナさんの花嫁姿かぁ……ムフ💗……いかんシリアスにやらんと!」
 花嫁救出というワードから想いを寄せる女性の晴れ姿を想像し、つい締まりのない顔になるベルト・ラムバルド(自称、光明の宇宙暗黒騎士・f36452)。が、流石に今はそんなことを考えている場合ではないと、すぐに気を取り直して真面目モードに切り替える。
「騎士たるベルト・ラムバルドが花嫁達を救出する!」
 乗騎は暗黒騎士風に改造されたクロムキャバリア『パロメデス』。その体躯に比例した巨大な西洋剣を担ぎ上げ、真っ向から敵陣に突撃を仕掛ける。立ちはだかるのはこの地の守衛を任じられた『ダンスマカブル・オートマタ』。造られた世界こそ異なれど、奇しくも機械仕掛けの人形同士の戦闘となった。

「うおおおっ、どけどけ!」
 キャバリアの巨体を活かして大剣を振り回し、迫り来る敵を薙ぎ倒し、蹴飛ばし、踏み潰しの大立ち回りを見せるベルト。パワーと重量にものを言わせた攻撃はオートマタの貧弱な装甲などものともしないが、彼女らも怯まず反撃を仕掛けてくる。
「儀式の妨害はお止め下さい」「主の敵は全て排除します」
 腕から生やした殺戮刃物が、矢のようにキャバリアめがけて射出される。枚数を絞ることで威力を強化した【斬殺のパヴァーヌ】を、ベルトはキャバリアシールド『ガラード』を掲げてガードするが、ひとつを防いでも次の攻撃が続々と襲い掛かってくる。

「数が多い! こうなりゃ数で勝負だ!」
 やはり多対一の勝負では分が悪いと考えたベルトは【猛烈!悪魔王魂!】を発動し、デビルキングワールドから一般悪魔の皆さんを召喚する。一人一人が様々な外見と能力を持つ彼らは、猟兵やオブリビオンにも負けない戦闘力と善良な心をあわせ持つ種族である。
「あのお人形は可愛い顔して拉致監禁してる極悪非道の人形だ! そいつら壊せば人助けもできて悪カッコイイ! つー訳で突撃~!」
「なるほど!」「よーし、いっぱい悪さしちゃうぞ!」
 ワルいことをカッコいいことだと考えている彼ら魔界の悪魔は、ベルトの口車にまんまと乗せられて(実際ウソは言ってないが)戦闘に参加。ビュンビュン空を飛び回りながら、持ち前の腕力やユーベルコードによってオートマタに攻撃を始めた。

「誰ですか、貴方達は……!?」
 突然の増援に動揺したオートマタ達は、予想を遥かに超える悪魔達の強さに圧倒され、次々に蹴散らされていく。
 儀式場が滅茶苦茶になっているこの隙に、ベルトは花嫁達の元に接近。キャバリアから降りると穏やかでイケメンな微笑をたたえ、礼儀正しく言葉をかける。
「大丈夫かい? 囚われの姫君を騎士が助けに参りました」
「あ、ありがとうございます……!」「まさか、救いが来てくださるなんて!」
 ありったけのコミュ力と心配りを発揮した全力の騎士ムーブで慰められ、窮地に瀕していた花嫁達が頬を染める。
 そんな己の所作に内心(私ってば、かっくいい~!)と惚れ惚れしながらも、ベルトは彼女達を縛めの糸から解き放ち、自由の身にするのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エリン・エーテリオン
虹炎の神

視力で周りの状況を瞬時に状況把握する 

『マスター!早く花嫁を助けよう!』
エキドゥーマは迷彩の力が纏った呪詛消滅属性と電撃の弾幕で敵に攻撃した

『バラバラニシテアゲマショウ!』
ブラッドムーンは範囲攻撃で広範囲の敵に呪詛消滅属性の斬撃波を放つ

おっと!
敵が攻撃しようとしてきたので衝撃波を纏ったオーラ防御でカウンターを食らわせる

どいてもらうぜ!
UC発動して超次元能力で敵のUCを捻じ曲げて無効化する

行くぞオラァ!
私は呪詛を超越の自由で掴みポールダンスの様に回転して敵を吹き飛ばしながらついでに敵の攻撃も回避(怪力)

『デハ…ミーモ』『私達も!』
敵はエキドゥーマとブラッドムーンは爆撃の矢弾の雨で攻撃した


リュカシオン・カーネーション
虹炎の神

『行くのだわ〜!シオン!』
シエルはUCを発動して虹炎乱気流で敵の過去と未来を書き換えながら吹き飛ばす

いいね、シエル!
ウチも遠くの敵に斬撃波を放ち近付いて来た敵にはオーラ防御で防いでから衝撃波で反撃する

《私も手伝います!》
アロナちゃんは炎と水と風の魔法で周りの敵を吹き飛ばした


よ〜し!新しい力を見せてやる!
ウチはUC虹炎の神フォービドゥン・フェルレイニアスを発動してUC無効攻撃と概念干渉撃で攻撃だ

おっと!危ない!キャッシュバックだ!
敵のUCに対しては極限の自由の力でオーラ防御で防ぎながら殺戮刃物を蹴り飛ばして敵に返す

『これでも喰らうのだわ〜!』
シエルは虹炎属性の纏った拳で敵達を吹き飛ばした



『行くのだわ~! シオン!』
 粘液の糸に覆われた『太陽の繭』にて気合十分にそう言い放ったのは、リュカシオン・カーネーション(転生したハジケる妖狐と精霊王とカオスな仲間たち・f38237)に召喚された虹炎神アルカンシエル。彼女は【虹炎神・レーヴ・アルカンシエル"未来虹炎乱気流"】を発動し、過去と未来を改変する虹炎の乱気流を戦場に巻き起こす。
「いいね、シエル!」
 それに合わせてリュカシオンも「追憶の魔法剣」から斬撃波を放つ。2人の狙いはこの地を守護する『ダンスマカブル・オートマタ』だ。突然の乱気流に呑まれた敵は驚愕する間もなく吹き飛ばされるか、さもなくば斬撃波に斬り伏せられて破壊されていく。

『マスター! 早く花嫁を助けよう!』
 一方でエリン・エーテリオン(邪神龍と虹炎の神と共に世界を駆ける元ヤンの新米猟兵・f38063)の仲間の邪神龍エキドゥーマも、迷彩効果を付与した消滅の呪詛と電撃の弾幕をオートマタに浴びせる。この忌まわしい土地で『花嫁』にされた魂人達を救うためにも、まずは迅速に敵を殲滅しなくては。
『バラバラニシテアゲマショウ!』
 もう1体の邪神龍ブラッドムーンも、エキドゥーマと同じ消滅の呪詛を帯びた斬撃波を放って、広範囲の敵を薙ぎ払っていく。こと攻撃力において彼らの威力は並外れており、巻き込まれたオートマタは次々に機能停止していく。

「これ以上の儀式の邪魔は……」
「おっと!」
 それでも反撃しようとする敵を見つけたエリンは、衝撃波を纏った「虹神炎覇気」でカウンターを喰らわせる。
 虹色の炎のオーラに弾き飛ばされた刃がオートマタに突き刺さり、動きが止まったところで【虹炎の神エリン・エーテリオン・ライオット】を発動。敵のユーベルコード発動に合わせて超次元の波動を放つ。
「どいてもらうぜ!」
 オートマタが戦闘不能時に撒き散らす呪詛の奔流【報怨のサラバンド】。本来なら大ダメージになったであろうそれは超次元で捻じ曲げられ無効化される。彼女が見据える先にいるのは敵ではない、救うべき花嫁達だ。こんな所で足止めを喰らっている暇などない。

「ここは通しません……」
「上等だ、行くぞオラァ!」
 さらなるオートマタの群れが立ちはだかると、エリンは四散させた呪詛の一部をむんずと掴み、ポールダンスのように回転して攻撃を避けながら邪魔者を吹き飛ばす。こんな芸当ができるのも彼女が虹炎神として司る超越の自由の力だ。その行く手を阻めるものなど何もない。
『デハ……ミーモ』『私達も!』
 その戦いぶりに希望と勇気と不屈の精神をもらったブラッドムーンとエキドゥーマも、爆撃弾の雨で追撃を行う。
 糸に覆われた大地を焼き尽くさんばかりの爆炎が、オートマタ達をバラバラに吹き飛ばし――たとえそれを生き延びたとしても、追撃の手はまだまだ残っている。

《私も手伝います!》
 そう言ったのは普段リュカシオンに同行している精霊王アロナフィナ。得意の炎と水と風の魔法で敵を吹き飛ばし、皆が暴れるスペースを確保する。それを見たリュカシオンはにやりと笑みを浮かべ、虹色の炎を全身に纏った。
「よ~し! 新しい力を見せてやる!」
 発動するのは【虹炎の神フォービドゥン・フェルレイニアス】。頭には禍々しい角、周囲には三つの羽衣を纏い、虹に染まった髪は龍の形になびく。この姿が彼女の新たなユーベルコード。死の淵から蘇った第三の虹炎神の力だ。

「危険です」「排除を」
 強大なパワーを察知したオートマタ達はリュカシオンの元に殺到し【斬殺のパヴァーヌ】で猛攻を仕掛けてくる。
 人形の体躯より射出される殺戮刃物は威力・射程ともに十分。だが今の彼女を倒すのに事足りるかと言えば否だ。
「おっと! 危ない! キャッシュバックだ!」
「……!?」
 極限の自由の力を得たリュカシオンは虹色のオーラで刃物を防ぎながら蹴り飛ばす。返却されたそれは射出時以上の速度でオートマタ達に突き刺さり、致命的なダメージを与えた。オマケとばかりに虹炎の消滅波が彼女達を襲い、再度ユーベルコードを使う事も許さずにとどめを刺す。

『これでも喰らうのだわ~!』
 間髪入れずにアルカンシエルも残った敵に躍りかかり、虹色の炎を纏った拳で殴り飛ばしていく。神速と未来視のパワーに目覚めた彼女の攻撃は概念すらも打ち砕き、虹の軌跡が翔け抜けた後にはバラバラになった人形のパーツが散らばる。
「我々では……止められな……」
 虹炎神達の猛攻により甚大な被害を被ったオートマタ達は、それでも尚任務を果たそうとするが、もはや力不足は明らかだった。この忌まわしき地から囚われの花嫁達を救い出すために、虹色の炎が戦慄の速さで戦場を薙ぐ――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

小烏・安芸
花嫁強奪いうとこっちが悪いみたいやけど、生贄やいうなら遠慮はいらんよな。手早くかっさらうとしよか。

で、お相手は物騒なお人形さんと。この様子やと花嫁巻き込むのも厭わんやろうし、そこをケアするためにもきっちり動きを封じたろ。
かわいい子と踊るならともかく、そんな物騒なダンスはお断りや。回る刃と呪詛がそっちの武器なら別の呪詛を帯びた鎖でその回転ごと締め上げて刃ごとへし折ったる。ま、呪詛ならこっちも慣れっこやからな。

適度に片づけたら花嫁さんをかっさらって一目散に離脱やな。なんか外見で怖がられそうやし、ここは一つ粋な名乗りとウインクで安心させたろか。
「なぁに、ちょっと花嫁を頂きにきた猟兵の一人や」ってな。



「花嫁強奪いうとこっちが悪いみたいやけど、生贄やいうなら遠慮はいらんよな。手早くかっさらうとしよか」
 飄々とした笑みを口元に浮かべて『太陽の繭』が眠る地にやって来たのは小烏・安芸(迷子の迷子のくろいとり・f03050)。粘つく糸を避けて進めば、その名の通り日光の如き輝きを放つ繭と、周囲に集められた多数の魂人達の姿を確認できる。
「で、お相手は物騒なお人形さんと」
「侵入者を確認」「お引取り願います」
 繭と花嫁に近付けさせまいと、立ちはだかる『ダンスマカブル・オートマタ』達。見てくれは奇麗な少女を模していても、染み付いた鉄錆の匂いと刃物が可憐さを台無しにしている。儀式場を守護するために汎ゆる外敵を排除するのが、彼女らに与えられた使命だ。

(この様子やと花嫁巻き込むのも厭わんやろうし、そこをケアするためにもきっちり動きを封じたろ)
 そう考えながら短刀片手に身構える安芸の元に、オートマタの群れは機械的に殺到する。【滅戮のメヌエット】を発動した彼女らの体は無数の刃物で装われ、くるくるとバレエダンサーのように高速回転する。それに巻き込まれた人間の末路など考えるまでもない。
「さあ、踊りましょう」「我らが主に捧げる舞踏を」
「かわいい子と踊るならともかく、そんな物騒なダンスはお断りや」
 死の舞踏が目前に迫るのを待ち構えて、安芸は【模造呪鎖・落魂】を発動。オートマタ達の足元から錆びまみれの鎖を生じさせ、脚に絡みつかせる。これはヤドリガミである彼女に後付けで加えられた逸話の一つ。「持ち主を不幸にする」という呪詛を具現化したものだ。

「造り物の逸話も馬鹿にはできんで? ほれ、この通り……!」
「なんですか、これは……?」「躰、が……」
 回転の軸となる脚に絡みついた鎖は、たちまちオートマタの全身を締め上げて攻撃を封じる。回る刃と呪詛がこの人形どもの武器だが、安芸の鎖が帯びた呪いはそれを凌駕するもの。どれだけ藻掻こうと緩まず、千切れもしない。
「ま、呪詛ならこっちも慣れっこやからな」
 そのまま鎖はミシミシと音を立てて締まり、刃ごとオートマタ達の体躯をへし折る。腰から泣き別れになった人形は唖然とした表情を作り物の顔に浮かべたまま、糸塗れの地面にごろりと転がった。ともに呪いを内包した器物同士でも、年季と実力では安芸に軍配が上がったようだ。

「ほな、今のうちやね」
 適度に敵を片付けた安芸は、新手が寄ってくる前に繭のほうに向かい、囚われの花嫁をかっさらいに行く。手足を縛っている糸を短刀「小烏丸」で断ち切り、自由の身にした後はひょいと担ぎ上げて一目散に離脱だ。相手には驚かれるだろうが、のんびり説明している暇もない。
「あ、貴女は……?」
「なぁに、ちょっと花嫁を頂きにきた猟兵の一人や」
 ミステリアスな風貌がやや不気味に映ったのか、不安そうにする花嫁に、安芸は粋な名乗りで答えつつウィンク。
 たとえ呪いの曰くを押し付けられても、誰かに必要とされたいという本質故に、猟兵としての務めには真摯なのが彼女だ。その言葉に偽りはない。

「す、すみません、びっくりしてしまって。助けてくれてありがとうございます……!」
「ええよ。それより舌噛まんようにな」
 ぺこぺこしながら謝罪と感謝を伝える花嫁に、安芸は気にしなくていいと手振りで示し、ひとまず彼女を安全な所まで連れてゆく。この調子で全ての花嫁達を解放できれば、闇の種族の『羽化』儀式も失敗に終わると聞いている。
 さて残る花嫁は何人で、残った敵は何体か。もうひと仕事する必要がありそうだと、黒いヤドリガミは踵を返して次の花嫁をさらいに向かうのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ゲニウス・サガレン
刃を持った戦闘人形相手なら、接近しなければいい……と言いたいところだけど、刃を射出したり、呪詛を放ったりもする様子
遠近両用を使ってくる相手なら、集団をなるべく分断して各個撃破が基本となるだろう

アイテム「フライング・シュリンプ」&「星屑ロケットランチャー」
そして、UC「水魔アプサラー召喚」
アプサラーよ、ここ一番のを頼むぞ!
アプサラーは水流を操る
近隣の蒸気や地下水を集め、小規模な津波を発生させる
ヒト型の人形は他のタイプよりも足払いしやすい
転ばせて押し流せ
流されて固まったところにロケットランチャーで攻撃といこう
万が一、身に危険がせまったら、私の指揮下にある有翅エビに捕まえて空に逃げさせてもらおう



(刃を持った戦闘人形相手なら、接近しなければいい……と言いたいところだけど、刃を射出したり、呪詛を放ったりもする様子)
 羽化の儀式場を守護する『ダンスマカブル・オートマタ』の戦い方を見ていたゲニウス・サガレン(探検家を気取る駆け出し学者・f30902)は、相手が一筋縄ではいかない敵であることを認識する。闇の種族から直々にここの守衛を任されたのは伊達ではなさそうだ。
「遠近両用を使ってくる相手なら、集団をなるべく分断して各個撃破が基本となるだろう」
 そこで彼が用意したのは「星屑ロケットランチャー」と、有翅エビ「フライング・シュリンプ」の群れ、それから水の匂いがする壺がひとつ。この中には彼が幼少期に拾った一匹の水魔が飼育されている。寒いと言う事を聞かない気難しがり屋なところはあるが、頼りになる仲間だ。

「アプサラーよ、ここ一番のを頼むぞ!」
 ゲニウスが高らかに【水魔アプサラー召喚】を発動すると、海蛇のような姿をした水魔が壺から飛び出してくる。
 このアプサラーは水流を操る魔物だ。河川や海流に限らず、近隣の蒸気や地下水を集めて操作することもできる。本気になれば水辺から遠い土地に小規模な津波すら起こしてしまうのだ。
「なにが……!?」
 水音を聞いたオートマタ達が次の瞬間目にしたものは、自分達めがけて押し寄せてくる津波だった。水魔に導かれた濁流のうねりは逃げる間もなく彼女らを飲み込む。いくらオブリビオンと言えども自然の猛威が相手となれば些か分が悪いようだ。いくら刃物の数を増やしても、形なき水を切り裂くことはできない。

「ヒト型の人形は他のタイプよりも足払いしやすい。転ばせて押し流せ」
 という指示通りにアプサラーは水流を操作し、流されたオートマタ達は一箇所に固められる。そこにゲニウスはロケットランチャーの照準を合わせ、容赦なくトリガーを引いた。星屑を推進機構に使用した弾頭は流れ星のような尾を引いて飛んでいき、敵群のど真ん中で炸裂する。
「………!!!!」
 巻き起こる爆炎と衝撃はオートマタ達を吹き飛ばし、バラバラに粉砕する。水流で敵の接近を防ぎつつ遠距離攻撃で仕留める、アプサラーとの連携による見事な作戦だ。ほとんどの個体は刃を交わす機会も与えられず、津波の底に沈んでいく。

「儀式の妨害は……許されません……」
 それでもオートマタ達は主に課せられた命を遂行しようと、自らの体をスクリューのように高速回転させて津波を遡ってきた。【滅戮のメヌエット】を応用した苦肉の戦法だが、それでどうにかできてしまう辺りスペックが高い。
「なかなかやるな。だが!」
 こんな場合にも備えてゲニウスはフライング・シュリンプを待機させていたのだ。万が一自分の身に危険が迫ったら、彼らに捕まって空中に逃げさせてもらう。踊れて泳げるオートマタでも流石に飛行機能までは備わっていまい。

「これでどうだ!」
 再装填したランチャーをもう一度叩き込んでやれば、今度こそオートマタ達は津波の藻屑となって流されていく。
 十分な戦果を挙げたところでゲニウスはアプサラーを飼育壺に戻すと、囚われた花嫁達の救出に向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

願祈・廻璃
花嫁の方々を早く救出したいところですが…当然ながら敵もしっかり守りを固めていますね。
敵の様子を見る限りでは逃げ出したりもしなさそうなので、全滅させる勢いで倒さなければだめそうですね。

巡瑠の後ろに乗ってしがみ付き、巡瑠をフォローしながら戦います。
『願いの筆』の力で私達への攻撃をいなしつつ、【七色の光】で戦場全体に照らします。
この光で敵にはダメージを与え続け、自分達や味方を強化し続けます。
巡瑠に移動を任せているおかげで、敵に囲まれないよう立ち回れるからこそ出来る戦い方ですね。

花嫁の皆さんは無事でしょうか?敵の無力化を確認出来たら急いで救護します。

(巡瑠と同行します。アレンジや共闘も大丈夫です。)


願祈・巡瑠
これだけの数を全滅させるとなると、1体1体倒していたら埒が明かないわね。
私の機動力と廻璃のカバー力を生かして、纏めて敵を倒していった方が早そうね!

『祈りの筆』に跨り、廻璃を後ろに乗せて一緒に飛び回りながら戦うわ!
回避は出来るだけ私の飛行技術で何とかするけど、それでも躱し損ねた攻撃は……廻璃に何とかしてもらうわよ!
囲まれないよう機動力で翻弄しつつ、戦場を飛び回って敵や味方の間を駆け抜けながら【白黒の光】で敵にダメージを与えていくわ。
それと共に自分達や味方を癒して敵の物量攻撃で削り負けないようにしないとね!

敵の殲滅が終わったら花嫁達を解放して羽化を止めるわ!

(廻璃と同行、アドリブ・共闘OK!)



「花嫁の方々を早く救出したいところですが……当然ながら敵もしっかり守りを固めていますね」
 儀式の生贄にされかけている魂人の花嫁達を救うために、願祈・廻璃(願い廻る神秘・f04941)は『太陽の繭』を訪れた。彼女達の前に立ちはだかるのは『ダンスマカブル・オートマタ』。主君の命令に忠実なからくり人形は、最後の1体になるまで守衛の任を果たそうとするだろう。
「敵の様子を見る限りでは逃げ出したりもしなさそうなので、全滅させる勢いで倒さなければだめそうですね」
「これだけの数を全滅させるとなると、1体1体倒していたら埒が明かないわね」
 廻璃の妹である願祈・巡瑠(祈り巡る神殺・f04944)も、一緒になって戦場の様子を見やる。こうしている間にも花嫁達は闇の種族の『羽化』のため、徐々にその命と魂をすり減らしている。もたもたして手遅れになる前に決着を付けなければならない。

「私の機動力と廻璃のカバー力を生かして、纏めて敵を倒していった方が早そうね!」
「そうですね。それでいきましょう」
 巡瑠が巨大な「祈りの筆」に跨がり、廻璃がその後ろに乗ってしがみつく。この二人はお互いを助け合う時にこそ最大の力を発揮する。敵が何十何百というオートマタの大軍だとしても、一緒にいれば恐れる者などありはしない。
「行くよ廻璃!」
「ええ、巡瑠」
 彼女達の里に伝わる祈りの筆は、まるで魔女の箒のように二人を乗せてふわりと空を舞う。それを見たオートマタ達は花嫁の元には行かせまいと【滅戮のメヌエット】で妨害してくる。全身に無数の刃を生やし、高速回転しながら襲い掛かる人形の群れは、ひどく機械的で不気味であった。

「お引取り下さい」「主の眠りを妨げる事は許されません」
「うるさいわね!」
 無機質な定型句と共に刃を振るうオートマタ達を、巡瑠は持ち前の飛行技術で回避する。白黒の軌跡を残しながら戦場を飛び回り、敵味方の間を駆け抜ける様は流れ星のよう。それでも相手の数が多すぎる以上、躱し損ねる攻撃もあるが――。
「やらせませんよ」
 祈りの筆と対になる、小さな「願いの筆」を廻璃が振るえば、空中に絵や文字が浮かび上がって殺戮刃物を弾く。
 当初の作戦通りに連携は完璧だ。二人がかりで敵の攻撃を躱していなしながら、筆遣いの姉妹は反撃へと転じる。

「祈りの輝きを見せてあげるわ!」
「願いの輝きをお見せします!」
 祈りの筆から放たれる【白黒の光】と願いの筆が描く【七色の光】が、太陽の繭にも負けぬ輝きで戦場を照らす。
 姉妹のユーベルコードにはどちらも敵にはダメージを、味方には治癒や強化を与える効果がある。同時発動すれば光は互いを高めあってより強力な効果を発揮した。
「この、光は……?!」
 不用意に彼女達に近づいたオートマタは光に灼かれ、輝きに目がくらんで動きが鈍る。その隙に巡瑠は筆を操って距離を取りつつも、白黒の光の効果範囲からは逃さないように間合いを測る。ここからはどれだけ自分達に有利な距離を保てるかが勝負所だ。

「あの光を、止めなければ……」
 さながら誘蛾灯に群がる羽虫のように、オートマタ達は攻撃の光源である姉妹に殺到する。接近途中でダメージを受け、脱落者が出ても意に介さない。彼女達にとっては損害よりも外敵の排除が最優先であり、また苦痛を嘆くような感情も持ち合わせてはいなかった。
「敵の物量攻撃で削り負けないようにしないとね!」
 巡瑠もこうなるであろう事は分かっていたからこそ、囲まれないように機動力で敵を翻弄する。軌跡が描く白い光は敵を傷つけ、黒い光は自分達や味方を癒やす。袋叩きにでもあいさえしなければ、ダメージレースで競り負けることは無いはずだ。

「スピード上げるわ、しっかり掴まってて!」
「大丈夫です。巡瑠は好きに飛んでください」
 そんな妹の立ち回りをサポートするのが姉の廻璃だ。彼女の筆が描く七色の光は白黒の光よりも効果範囲が広く、願いの力で祈りの力をさらに増幅できる。攻撃力はもちろん防御力も強化できるため、避けきれないような攻撃が来ても彼女達が受けるダメージは微々たるもの。それもすぐに黒い光で完治する。
(巡瑠に移動を任せているおかげで、敵に囲まれないよう立ち回れるからこそ出来る戦い方ですね)
 どちらか一方の能力だけでは、オートマタの大軍による猛攻は凌ぎきれなかっただろう。姉妹それぞれで役割を分担しつつ同時攻撃を行い続けることで、その戦力は単純な二人以上のものになる。縦横無尽に戦場を翔ける姉妹に、敵は次第に追いつけなくなっていた。

「抹殺、失敗……」「主よ……申し訳、ありませ……」
 七色と白黒の光を浴び続けたオートマタはやがて力尽き、ガシャンと音を立てて崩れ落ちる。この辺りにいた連中はどうやら全て無力化できたようだ。まだ増援が来ないとは限らないが、少なくとも光の当たる範囲に敵はいない。
「花嫁の皆さんは無事でしょうか?」
「はやく解放して羽化を止めないと!」
 敵の殲滅を確認すると、廻璃と巡瑠は急いで花嫁の救出に向かう。繭の近くで糸に縛り付けられていた彼女らは、儀式の影響によりひどく衰弱していた。羽化の過程で闇の種族が受ける負担を、魂が擦り切れるまで【永劫回帰】で打ち消し続ける、それが『花嫁』とは名ばかりの生贄達の役割であった。

「もう大丈夫です」
「すぐに助けるから!」
「あ、ありがとう、ございます……」
 廻璃は優しい言葉をかけながら花嫁達の縛めを解き、巡瑠も励ましの言葉を送りながら白黒の光で治療を施す。
 絶体絶命の窮地を救われた花嫁は弱々しくも感謝を伝え。そして生贄を失ったことで、羽化途中だった闇の種族は徐々に崩壊を始めていた――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ソラウ・エクステリア
🐓と♪

僕達も行こう!フラーウムさん!ライズサン!エミリアーノ!

『乗れ!ソラウ!』『行くわよ!ソラウ!はあ!』
僕は熱と音消滅属性の迷彩で姿を消しライズサンに搭乗してエミリアーノはUC天命時空龍顕現を発動

『まずは敵を蹴散らすわ!』
エミリアーノはUC支配者で時間をゆっくりにしてから周りの敵に矢弾の雨と音響弾で敵に攻撃

食らえ!『早く助けに行かねえとな!』
敵をライズサンの剣で攻撃しながら高速飛行しながら迷彩の弾幕で攻撃したあと熱と音消滅属性の迷彩で再び姿を消した

行くよ!破滅の騎士達よ!
UC発動

破滅の騎士達は次元能力で瞬間移動しながら斬撃波(貫通攻撃)で敵に攻撃

今…助けるからね!
次元能力で花嫁達を助けた


フラーウム・ティラメイト
🐓と♪

了解、行きましょう皆さん!
『行きましょう、ソドム』
『OK、花嫁達を生贄にさせないぜ…』
マーアリアとソドムも戦闘態勢をとる

UC発動して分身達を召喚する

分身達はオーラ防御で敵の攻撃を受けながら因果断絶属性攻撃の斬撃波を敵に放つ

『人形にはこれが効きますね…』
マーアリアは凍結攻撃の矢弾の雨を放ちながら花嫁達を助ける為の道を開いてくれる

『俺も久しぶりに力を出すか!』
ソドムはUC憤怒の因果獣・ソドムを発動
概念を消滅させる力で機械のパーツを消滅させて憤怒の根源でUCを暴走させて同士討ちさせる

では私も!
私は生命力吸収と魔力吸収の衝撃波とチェーンソーの翼で敵を切断する

勿論、花嫁達は次元能力で避難させます



「僕達も行こう! フラーウムさん! ライズサン! エミリアーノ!」
 他の猟兵達に遅れを取ってはいられないと、ソラウ・エクステリア(歌姫の時空騎士と時空龍の協奏曲・f38698)は仲間達に呼びかける。クロノドラグマ星出身の時空騎士として様々な世界を巡ってきた彼女には、戦場を共にする仲間が大勢いる。
「了解、行きましょう皆さん!」
『行きましょう、ソドム』『OK、花嫁達を生贄にさせないぜ……』
 その1人であるフラーウム・ティラメイト(因果獣と因果を喰らう者『オベイ』を宿す探究者・f38982)が声を上げると、後見役である因果獣「マーアリア」と「ソドム」が戦闘態勢を取る。忌まわしい儀式から花嫁を救い出すために、一刻も早く『ダンスマカブル・オートマタ』を倒しきらなければ。

『乗れ! ソラウ!』
『行くわよ! ソラウ! はあ!』
 キャバリア形態に変身した「時空神機ライズサン」がソラウを乗せ、熱と音を消滅させる迷彩で姿を消す。一方のエミリアーノは気合と共に【天命時空龍顕現】を発動、銀色の体と青色の翼をした美しい龍の姿になって、敵の注意を引き付けるように攻撃を開始する。
『まずは敵を蹴散らすわ!』
 彼女が使用するユーベルコード【支配者】は、周囲の時空間を操る。時間の流れをゆっくりにしながら音響弾の雨を周囲に放てば敵群は避けることもできず、スローモーションのようにひどく緩慢な動作で吹き飛ばされていった。

「追撃ですよ……オベイ」
 直後にフラーウムが【因果獣神皇・チェイス・オベイ・ディストーション】を発動し、因果獣神皇に変身した自分の分身達を召喚する。渦目に死霊のマフラーにチェーンソーの翼が特徴的な彼女らは、腕から生やした4本の剣を振りかざし、因果断絶の斬撃波を放った。
「――……!!!」
 音響弾でダメージを負っていたオートマタ達は起きる間もなく真っ二つにされ、粘液塗れの大地に骸を横たえる。
 難を逃れた連中は体勢を立て直し、躯体のあちこちから刃物を生やして【斬殺のパヴァーヌ】による反撃を仕掛けようとするが――。

『人形にはこれが効きますね……』
 マーアリアが放った氷の矢弾の雨が、オートマタ達を凍結させて殺戮刃物の射出を止める。人形諸共真っ白に凍りついた大地は花嫁達を助けるための道となり、敵が動けない隙に他のメンバーがそこを勢いよく駆け上がっていく。
「食らえ!」
『早く助けに行かねえとな!』
 ソラウはライズサンの剣で邪魔な敵を切り払いながら最高速度で飛翔する。追いすがってくる連中には弾幕を浴びせてから再び迷彩で姿をくらませてやる。今回の目的はあくまで花嫁の救出、必要以上の敵に構っている暇はない。

「行くよ! 破滅の騎士達よ!」
 ソラウが【ソラウの歌"破滅の騎士"】の号令を発すると、次元の彼方から破天の騎士達が姿を現す。彼らは戦場を瞬間移動しながら赤い槍を振るい、刺突と斬撃波でオートマタ群に猛攻を仕掛けた。その目的は花嫁の元に辿り着くまでの敵の足止めだが、攻撃力はそんなレベルでは留まらない。
「敵増援の出現……迎撃、を……!」
 守衛の役目を果たさんとしたオートマタはことごとく破天の騎士に返り討ちにされ、この間にソラウは先を急ぐ。
 エミリアーノの時間操作が効いているお陰でライズサンのスピードに追いつける敵はおらず、その進路はもはや無人の野を行くも同然だった。

『俺も久しぶりに力を出すか!』
 ソラウ組に置いていかれないように、ソドムは【憤怒の因果獣・ソドム】を発動。黒と銀色が混じった大狼の姿に変身すると、概念消滅の力で機械のパーツを消滅させ、【憤怒の根源】で敵のユーベルコードの暴走を引き起こす。
「? 体が勝手に……」
「では私も!」
 殺戮刃物を振り回して同士討ちを始めたオートマタ達に、フラーウムが追い討ちをかける。彼女の放つ衝撃波は生命力や魔力を吸収し、チェーンソーの翼はあらゆるものを切断する。敵は最期まで因果獣の能力に翻弄されたまま、バラバラの骸を晒すことになった。

「今……助けるからね!」
「すぐに避難させます」
 こうして『太陽の繭』の元まで辿り着いたソラウとフラーウムは、次元能力で花嫁達を安全な場所に避難させる。
 生贄となる魂人が全ていなくなれば、羽化途中の繭は維持できない。儀式の崩壊が迫りつつあるのを感じながら、彼女達は次の花嫁の救出に向かうのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

メフィス・フェイスレス
ベタベタして気持ち悪いとこね――でもおかげでよく燃えそうだわ
こんなサービス滅多にしないんだから、見惚れるくらいはしてほしいところだけどね……なんて、冗談よ

(瞬間白焔が躰を包み、生前の姿、真の姿へ戻る)

――邪魔

(無造作に腕を払う。その度に白い木春菊の花吹雪が吹きすさび、敵と糸と繭を焼き払っていく
敵など眼中にもなく、優先するのは花嫁たちの救出)

ん。

(呪詛を受けて躰が引き裂かれ鮮血が散るも意に介さない、傷を花弁が覆い修復していく)

――で、大丈夫?アンタ


(繭と糸を焼き払った後、花嫁達を助け起こす
“白い花弁が舞い散る中で手を差し出す紅髪の戦乙女”
絵面だけなら美しいかもしれない光景だった)



「ベタベタして気持ち悪いとこね――でもおかげでよく燃えそうだわ」
 蜘蛛の巣のように粘ついた糸で覆われた戦場を見渡して、メフィス・フェイスレス(継ぎ合わされた者達・f27547)はそう呟いた。ここが闇の種族による大規模な儀式場だと言うのなら、二度と利用できないように焼き払ってしまうのも手ではある。無論、守衛の『ダンスマカブル・オートマタ』がそう簡単に許してはくれないだろうが――。
「こんなサービス滅多にしないんだから、見惚れるくらいはしてほしいところだけどね……なんて、冗談よ」
 そう言った瞬間、白い焔が躰を包み込み、彼女は生前の姿に戻っていた。土気色の肌に血色が戻り、髪の色は鮮やかな紅に。闇の研究者の手によって継ぎ接ぎだらけの屍人形に造り変えられる以前の、これが彼女の真の姿だった。

「主の邪魔はご遠慮願います」「お引取りを」
 相手が怪物であれ人間であれ、オートマタ達はただ与えられた命令を果たすのみ。儀式場に被害を及ぼす者を認識した瞬間、全身から無数の刃物を生やして襲い掛かってくる。バレリーナのように回転しながら標的を無尽に切り刻む、その技の名は【滅戮のメヌエット】――。
「――邪魔」
 しかしメフィスが無造作に腕を払うと、白い木春菊の花吹雪が吹きすさぶ。その花弁にオートマタが触れると、鋼の躯は一瞬にして燃え上がり、灰燼と化した。おそらくは痛みを感じる暇すらなかっただろう超常の火力によって。

「……!」
 あまりの事態にオートマタ達が立ち止まる中、メフィスは歩みを進める。その度に白い木春菊は舞い散り、人形も糸も繭も邪魔なものは全て焼き払っていく。彼女には敵など眼中にもなく、優先するのは囚われた花嫁達の救出だ。
「……これ以上は!」
 花嫁を奪われては儀式の遂行に支障が出る。危機を感じたオートマタは我が身を顧みず再び攻撃を仕掛けてきた。
 踊り狂う刃のほとんどは【雪華に舞う】焔によって焼却されるが、その中のごく一部だけがメフィスの元に届く。呪詛を帯びた刃には単なる外傷だけではなく、傷つけた者の行動速度を低下させる効果もあった。

「ん」
 だが、呪詛を受けて躰が引き裂かれ鮮血が散ろうとメフィスは意に介さない。舞い散る花弁が躰を覆うと、受けた傷は立ち所に修復される。このユーベルコードは単に敵対者を焼き滅ぼすだけではなく、自身や味方には死から蘇えるほどの超再生能力をもたらすのだ。
「どいて」
 自らを傷つけた相手に彼女が告げたのはその一言だけ。直後、オートマタは真っ白な花吹雪に包まれて塵に還る。
 それはオブリビオンを在るべき場所へ葬り去る、美しくも残酷な処刑法。誰も彼女の足を止めることはできない。

「――で、大丈夫? アンタ」
「は、はい……ありがとう、ございます……!」
 そうして繭と糸も焼き払った後、メフィスは倒れていた花嫁達を助け起こす。その仕草はぶっきらぼうだがどこか面倒見の良さを感じるもので。白い花弁が舞い散る中で手を差し出す紅髪の戦乙女――実態を知らぬ者から見れば、その絵面は見惚れるほど美しい光景であり、救われた者達は歓喜と感謝を伝えるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シノギ・リンダリンダリンダ
呪詛を宿した人形。これは親近感湧きますね
でもこちとらそうやって生きてきて早5年です。お前たちのような新参者には後れを取りませんよ

【永久の幸せ】を決行
お前たちの呪詛と私の呪詛。どちらが上か勝負です
様々な毒が順次ランダムに襲い掛かる毒の霧、様々な効果が順次ランダムに溶け込む呪詛の霧、攻撃をモロに食わらなくても掠っただけでも呪詛毒が付与される呪詛毒の触手。これらでオートマタの集団を襲撃
一度でも攻撃を与えた時点で再び霧は充満し触手は襲い掛かる。延々と。無限に
迅速な殲滅が任務です。いつも使うような遅効性のものではなく、即効性の呪詛毒で行きましょう

新たな呪詛が得れて、幸せですね?



「呪詛を宿した人形。これは親近感湧きますね」
 儀式場の守衛として立ちはだかった『ダンスマカブル・オートマタ』を見て、そう呟いたのはシノギ・リンダリンダリンダ(|強欲の溟海《グリードオーシャン》・f03214)。彼女は海賊行為の過程で様々なお宝やオブリビオンの呪いを浴びてきたオートマタであり、その体内には今も多量の呪詛を蓄積している点では敵と同様だった。
「でもこちとらそうやって生きてきて早5年です。お前たちのような新参者には後れを取りませんよ」
「貴女が主の敵であるのなら」「私達はそれを排除するだけです」
 もちろん彼女は同類だからと情けをかけたりはしないし、それは相手も同じだった。外敵を認識したオートマタ達は躯体から生えた刃物をギラつかせ、踊るように間合いを詰めてくる。その所作は美しくとも、中身は膨大な怨念を宿した呪詛のヒトガタだ。

「お前たちの呪詛と私の呪詛。どちらが上か勝負です」
 対するシノギは【永久の幸せ】を決行。体内で合成した呪詛毒を霧状にして解き放ち、敵集団めがけて散布する。
 彼女に蓄積されている呪いは一種類ではなく、状況に応じて様々な種類に調合が可能だ。それらは順次ランダムに襲い掛かり、標的に溶け込む。たとえ相手が命なき人形であろうと例外はなく。
「う、あ……主に、栄光を……」
 呪詛と毒の霧に巻き込まれたオートマタは苦悶の表情でもがき、息絶えると同時に【報怨のサラバンド】を発動。
 主を賛美する言葉と共に大量の呪詛を撒き散らすが――シノギが延々かけて溜め込んできたものに比べれば、可愛らしいものだった。

「迅速な殲滅が任務です。いつも使うような遅効性のものではなく、即効性の呪詛毒で行きましょう」
 シノギの攻撃はまだ終わりではない。幸運にも巻き込まれずに済んだオートマタ達に霧の中から襲い掛かるのは、禍々しい呪詛毒の触手だ。これらはモロに喰らわなくてもほんの少し掠っただけで対象の体に呪いを付与する。複雑な軌道を描く攻撃を避けきるのは困難だ。
「この呪詛は……」「貴女は一体、どれだけの……!」
 いくら感情を持たぬ人形であっても驚愕を禁じ得ぬ様子で、オートマタ達は触手を切り払おうとするが、そんな事をしても刃から呪詛毒は伝染する。しかも切っても切っても触手の数は減る気配を見せず、むしろ増え続けていた。

「まだまだ種類は沢山ありますよ。今日は特別にサービスです」
 一度でも攻撃を与えた時点で再び霧は充満し、触手は襲い掛かる。それがこのユーベルコードの恐ろしい特性だ。
 どこかでこの連鎖を断ち切ることができなければ、呪いは延々と無限に続く。拡大を続ける霧と触手は、遠目から見れば獲物を引きずり込む巨大な怪物のようにも見えた。
「わ、私達は、主、に……」
 オートマタ達の必死の抵抗も、霧の中心にいるシノギには届かなかった。呪詛毒に侵されきった彼女達はボロボロになって崩れ落ち、残された呪詛はやがて霧と溶けあってシノギのものになるのだろう。「Dead or Die」の連鎖に終わりはない。

「新たな呪詛が得れて、幸せですね?」
 サメのように歯をむき出して笑いながら、シノギは事切れた同類を見下ろす。もはや彼女の周りで動いているモノはいない。オーダー通りの戦果と少しばかりの|呪い《ギフト》を得た海賊は、事もなげな態度のままユーベルコードを解除した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

四王天・燦
《華組》

あは、綺麗なお人形だ
ってシホの方が無量大数倍綺麗だからね!
心も姿もシホに適うわけねーさ

笑みを交わして【巡環】を発動する
エーデルワイスの花吹雪で眩ませながら突っ込むぜ
高速回転を始めた人形を峰打ちで敵の密集方向へと吹き飛ばす
感覚が狂いシホによる目潰しも受けた状態で近接無差別攻撃をお仲間と踊りな

祝福光で加速し花嫁へとダッシュするよ
メヌエットの呪詛の速度低下よりも更に加速すれば問題なし
神鳴で斬り裂き、死の舞踏の如く蹂躙して花嫁への道を開くのさ
アタシのダンスについてこれるのはシホだけだってね

シホが花嫁を回収する間、自動人形を斬っては牽制する
あらかた花嫁を攫ったら一際強烈に花吹雪を浴びせて撤収だぜ


シホ・エーデルワイス
《華組》

速攻で決着をですか…
燦と一緒ならこれが一番手っ取り早いかな

ええ
そうね…姿だけはね
…急ぎましょう(苦笑)


燦とリンクし【巡環】で先制攻撃

燦!合わせます!

花吹雪に紛れて落ちる雷の閃光は麻痺と目潰しの気絶攻撃
奪った行動速度は祝福の光に還元され
その光は手向けの花畑を咲かす

その間私は燦が狙っていない敵の足元に聖銃から地属性攻撃の誘導弾を撃ち
地面を隆起させて転倒を狙います

転ばせて寄せ付けずにアウトレンジから一方的に攻撃です


落ち着いたら二人きりでダンスするのも良いわね


魂人の元へ辿り着いたら早業で『聖鞄』へ救助活動

保護を完了したら一際強力な落雷を降らせて退路を作り撤収します

彼女達は返してもらいますね



「あは、綺麗なお人形だ」
 主の繭を守る『ダンスマカブル・オートマタ』から殺気を向けられても、四王天・燦(|月夜の翼《ルナ・ウォーカー》・f04448)は余裕の表情で笑った。彼女がそう言うのも分かるくらい、その人形達は可憐で美しい造形をしている。躯体に取り付けられた刃物がなければ、殺戮の道具だとは想像もつかぬほどに。
「ええ。そうね……姿だけはね」
「ってシホの方が無量大数倍綺麗だからね! 心も姿もシホに適うわけねーさ」
 その発言を聞いたシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)がぽつりと呟くと、燦はすぐさま訂正する。恋人の前で他の女性(?)を褒めて怒らせてしまったと思ったのだろうか、焦った素振りが少しだけおかしくて。彼女は苦笑しながら「……急ぎましょう」と言った。

「速攻で決着をですか……燦と一緒ならこれが一番手っ取り早いかな」
 花嫁に選ばれた魂人の命が尽きてしまう前に敵を撃破する。そのためにシホが発動したのは【華狐相愛・巡る月】だった。このユーベルコードは燦とリンクすることで最大の効果を発揮する術技で、範囲攻撃性能にも優れている。
「燦、力を借ります」
「シホ、力を借りるぜ!」
 同時に燦も対となる【華狐相愛・巡る陽】を発動。笑みを交わしあう恋人達の間から、エーデルワイスの花びらが吹雪のように溢れ出した。それは瞬く間に周辺へと広がっていき、オートマタの集団を包み込んで目眩ましとなる。

「これは一体……」
「行くぜ!」
 二人の力が生み出した花弁は視界だけでなく全感覚を晦ませる。五感の異常にオートマタ達が戸惑っている隙に、燦は短剣を抜いて走りだす。彼女が前衛として切り込みシホが後衛からサポートする、慣れた様子のポジションだ。
「燦! 合わせます!」
 シホが叫びながら天に手を掲げれば、夜空を切り裂くように落雷が降り注ぐ。花吹雪に紛れて落ちた閃光はオートマタ達を直撃し、麻痺と目潰しで行動速度をさらに低下させる。通電性の高いからくりの体が仇となったか、中にはその一撃だけで気絶する個体もあった。

「機能、低下……このままでは……」
 危機を察知したオートマタは躯体を変形させ、【滅戮のメヌエット】の高速回転で花びらを吹き飛ばそうとする。
 しかしその寸前、懐に駆け込んできたシホの「アークウィンド」の峰打ちが胴体にヒット。妖精の祝福による旋風が人形を吹き飛ばし、お仲間の密集している場所に送り込む。
「お仲間と踊りな」
「「――……!!」」
 花びらで感覚が狂い、落雷による目潰しも受けた状態で、近接無差別攻撃のユーベルコードを味方の付近で放てばどうなるか。そんな事は火を見るよりも明らかだった。バラバラに切り刻まれた人形の顔は、みな作り物じみた驚愕の表情だった。

「その雷は時を縛す」
「時の縛を越える輝きをここに」
 さらにシホの落雷が敵から奪った行動速度は祝福の光に還元され、その光は手向けの花畑を咲かせる。これによって燦のスピードは大幅に増大し、稲妻の如き超加速でダッシュする彼女の姿はオートマタ達の眼では捉えられない。
(メヌエットの呪詛の速度低下よりも更に加速すれば問題なし)
 そもそも当たらなければ呪いを貰う心配すらないと、燦は愛刀「神鳴」を抜刀一閃。紅い電撃の軌跡を描きながら死の舞踏の如く戦場を蹂躙する。荒々しくも洗練された剣技に敵は刃を交わすことさえ許されず、次々に首を落とされ花畑に横たわっていった。

「アタシのダンスについてこれるのはシホだけだってね」
「落ち着いたら二人きりでダンスするのも良いわね」
 燦の軽口にシホはくすりと微笑みを返しつつ、相方が狙っていない敵の足元を狙って聖銃「ピア」と「トリップ」を撃つ。放つ弾丸は地の属性を付与したもので、着弾と同時に地面を隆起させて転倒を誘う。その人形がどんな優れた舞い手であっても、足場に馴染めなければ踊れまい。
「く……あッ!!」
 オートマタが立ち上がる前に追撃の弾丸が心臓を撃ち抜く。転ばせて寄せ付けずにアウトレンジから一方的に攻撃を仕掛ける戦法だ。この間も二人のユーベルコードによる攻撃と強化は継続されており、戦場はもはや彼女らの独壇場と言っても良かった。

「「二人の想い、力となりて駆け巡れ!」」
 巡環するユーベルコードの花と光が戦場を満たし、人形達が体勢を崩す中、燦の剣風が花嫁への道をこじ開ける。
 シホはその道を辿って花嫁達の元に着くと『聖鞄』フリッタラリアの掌トランクを開き、迅速な救助活動に移る。
「さあ、この中に」
「え? これに入れって……わぁ?!」
 トランクの中は広大な空間になっており、生活必需品や寝台のある部屋など、要救助者を休ませる上で最低限必要なものが揃っている。ここに花嫁を収容しておけばひとまずは安全だろう。加えて祝福の光と花畑は彼女らにも治癒をもたらし、儀式の影響で疲弊した体と魂を癒やしてくれる。

「それは主の『花嫁』。持ち出しは許可されませ……」
「お前らのものじゃないっての」
 シホが花嫁達を回収している間、邪魔しようとする人形達の相手は燦がする。儀式の妨害を阻止せんと躍起になって襲ってくる連中を斬っては牽制し、決してシホ達の傍には寄せ付けない。こいつらにあの娘達の命運を好きにする権利などありはしないのだ。
「彼女達は返してもらいますね。燦!」
「ああ!」
 あらかた保護を完了させれば、二人は一際強烈な落雷と花吹雪を浴びせ、オートマタの目を眩ませて退路を作る。
 トランクを抱えて迅速に撤収していく彼女らの後ろ姿を追いかけられる者は誰もおらず。こうして比翼連理の華恋人達は依頼を果たし、太陽の繭の羽化儀式に大きな損害を与えたのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

セフィリカ・ランブレイ
カビィちゃんと

生贄を花嫁ってわざわざ呼ぶセンスが悪いよね
当然、一人だって犠牲にはしないよ

カビィちゃん…たまには良いことするじゃん
『身内可愛さに身代わりを募っていた奴の募集に乗って花嫁になりにいくなんてね』

いつもアホだけど…見直したよ
あえて敵の懐に飛び込むことで敵の撹乱を…

『何も考えてないだけでしょ』
9割そう思ってるけど1割に賭けてみたい…

【次元跳躍剣】で、カビィちゃんを座標に転移するよ

こいつで敵陣を強襲、一気に不意打ちだよ

うーん、当たって欲しくない予想通り…1日もたずつっかえされる花嫁っぷりじゃん…
あと、せめて助ける気になるビジュアルをしてて?

トマトを助ける自分の存在意義を問いそうになるから


カビパン・カピパン
目が覚めたらカビパンは見知らぬ場所にいた。

「こんな時はまず落ち着いて、どうしてココにいるのか考えなきゃ」

まずは就活をしていたはず。その後、生贄の花嫁募集中の広告をみてそのまま囚われて…
う~ん。冷静に考えると、とんでもねー事してるな。まるで自ら死にに行っているようなもんじゃねーか。

(まぁええわ。でもきっとセフィ姉が…!)
(絶対セフィ姉が…!!)

ゴロンッ
「あ~眠くなってきた…ちょっとそこのアナタ!わたくし🍅をピカピカに磨きなさい!」
近くのオートマタに命令。やりたい放題していた。

「太陽の如き眩い光」を放つ🍅がピーチ姫の如く助けを待っていた。

「生贄になってあげるんだから顔が映るくらい磨きなさい!」



「あら、ここは?」
 カビパン・カピパン(🥫🍝🍅 戦争の悲惨さに嗚咽するトマト・f24111)が目を覚ますと、そこはベタベタした粘液の糸で覆われた見知らぬ場所だった。ダークセイヴァー上層にある闇の種族の儀式場、『太陽の繭』の真っ只中である。
「こんな時はまず落ち着いて、どうしてココにいるのか考えなきゃ」
 起きたばかりで記憶が曖昧な彼女は、眠りにつくまでの経緯を思い出そうとする。すぐ近くには敵もいるのに大した冷静さだ。彼女は普段からこんなノリなので、どちらかと言うと危機感が無いと言う方が正しいかもしれないが。

(まずは就活をしていたはず。その後、生贄の花嫁募集中の広告をみてそのまま囚われて……う~ん。冷静に考えると、とんでもねー事してるな)
 まるで自ら死にに行っているようなもんじゃねーかと、カビパンは過去の自分の行動に自分でツッコミを入れる。
 就職活動のノリで闇の種族の『花嫁』になろうなど、確かに自殺行為である。それは奴らがさらなる進化を遂げるための生贄に過ぎないのだから。
(まぁええわ。でもきっとセフィ姉が……!)
 自業自得の不注意から絶体絶命のピンチに陥っていると分かっても、彼女は相変わらず落ち着いている。それは信頼する仲間が助けに来てくれると信じているから。どんなに自分がボケ倒しても決して見捨てずツッコんでくれる、大切な仲間が。

「カビィちゃん……たまには良いことするじゃん」
『身内可愛さに身代わりを募っていた奴の募集に乗って花嫁になりにいくなんてね』
 その仲間ことセフィリカ・ランブレイ(鉄エルフの蒼鋼姫・f00633)は、友人の命をかけた献身(?)を称賛していた。彼女の相棒兼姉貴分である魔剣シェルファの発言を聞くところによれば、どうやらカビパンの行動は周囲には美談として伝わっているらしい。
「いつもアホだけど……見直したよ。あえて敵の懐に飛び込むことで敵の撹乱を……」
 上手くすれば戦闘を避けつつ他の花嫁達のもとに向かい、救出のチャンスを作りだせる。見方によっては危険だが合理的な作戦とも考えられ、成功すれば戦果も大きい。マジで本人がそう考えていたなら素晴らしいことだが――。

『何も考えてないだけでしょ』
「9割そう思ってるけど1割に賭けてみたい……」
 シェルファの辛辣なツッコミにセフィリカもほぼ同意しつつ、実際に彼女の様子を見るまでは期待を保っておく。
 魔剣の切っ先で空中に魔法陣を描き、発動するのは【次元跳躍剣】。このユーベルコードなら同じ世界にいさえすれば、仲間のいる場所に一瞬でテレポートできる。
「飛んで、シェル姉!」
 かくして魔法陣に飛び込んだセフィリカ達が向かう先は、カビパンのいる太陽の繭。そこには守衛のオブリビオンもいるはずだが、流石にこの方法での強襲は予想していないだろう。あちらが危険を犯してくれたからこそ可能な、最高の不意打ちになる。

「あ~眠くなってきた……ちょっとそこのアナタ! わたくし🍅をピカピカに磨きなさい!」
 一方その頃のカビパンはと言えば、ゴロンッと地べたに寝転がって近くのオートマタに命令ししていた。(絶対セフィ姉が……!!)なんて殊勝に祈っていたのも最初のうちだけ、すぐに【ハリセンで叩かずにはいられない女】の本性を現し、やりたい放題である。
「生贄になってあげるんだから顔が映るくらい磨きなさい!」
「はい、かしこまりました」
 主人の大事な生贄を傷つける訳にもいかないため、無茶ではないお願いなら意外とオートマタ達は応えてくれた。
 名状しがたい紋章を依り代にした悪霊とトマトをお世話するために、あくせくと働かされる自動人形。セフィリカ達が転移してきたのはまさにそのタイミングだった。

「生贄を花嫁ってわざわざ呼ぶセンスが悪いよね。当然、一人だって犠牲にはしないよ」
「敵襲……一体、どこから……?!」
 困惑するオートマタが戦闘態勢に入る前に、セフィリカは魔剣を振るう。蒼い斬光が粘液の糸ごと敵を斬り裂き、人形を真っ二つに斬り伏せる。まともに相対すれば少しは手強い相手だったろうが、不意を突ければこんなものだ。
「主よ……申し訳、ありませ……」
 最期まで主人への忠誠の言葉を遺しながら、骸の海に還っていくオートマタ達。その後に残されたのは太陽の如き眩い光を放つトマト。悪者に囚われ勇者の助けを待つお姫様と呼ぶには、ふてぶてし過ぎる態度のカビパンがいた。

「うーん、当たって欲しくない予想通り……1日もたずつっかえされる花嫁っぷりじゃん……」
 あまりにもカビパンらしすぎる現実を目の当たりにして、セフィリカは思わず頭を抱えそうになる。結果としては最小限の手間で迅速に敵を殲滅できたものの、ちょっとでも淡い期待を抱いてしまったのが馬鹿らしくなってきた。
「あと、せめて助ける気になるビジュアルをしてて?」
「え~。いいじゃないこれで」
 トマトを助ける自分の存在意義を問いそうになるからとツッコミを入れても、カビパンはごろごろ転がるばかり。
 結局、ここが戦争の真っ只中であろうとも、彼女のいるところにギャグとカオスの嵐は避けられないらしい――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エリュファシオン・アルティウス
よし…行くよ皆!

まずはUC幽銃逆行王零と滅詩逆行王命を発動する
IT'S SHOWTIME!二人の王…零!命!

『俺達に任せろエル!行くぞ命!』『はい、お姉様』
零と命が現れる

『よっと!おら!』
零は敵の攻撃を回避しながら幽銃を連射している

『これでどうでしょう』
命は消滅魔法弾幕で周りの敵を攻撃する

『殺るぞテトラ!』
ミナルアさんは敵を蹴り飛ばしながら(軽業)UC精霊魔導・ヴァイオレンス・パラドックスを発動して攻撃

テトラも水蒸気爆発で敵を吹き飛ばした

私も行くぞ!
『オォォー!』
オーさんに乗りながらガンナイフから凍結属性の呪殺弾を放つ

敵のUC攻撃はオーラ防御で防ぐ

皆!行くぞ!
私は皆に号令をかけて総攻撃をかけた



「よし……行くよ皆!」
 闇の儀式の生贄にされようとしている花嫁達を救うため、エリュファシオン・アルティウス("やんきー"を目指す『時間逆行』を使う不思議な旅人・f39208)は仲間に呼びかける。この地には守衛として配置されたオブリビオンが大勢いるが、彼女にも頼れる味方が沢山いるのだ。
「IT'S SHOWTIME! 二人の王……零! 命!」
『俺達に任せろエル! 行くぞ命!』『はい、お姉様』
 まずは【幽銃逆行王零と滅詩逆行王命】を発動。水色の髪に黒ゴスロリ服を着た「零」と、ピンク髪で白ゴスロリ服を着た「命」が仮面を装着して現れる。この双子の少女はこれまでにも何度もエリュファシオンと共に戦ってきた仲間だ。

『よっと! おら!』
「外敵を確認」「排除します」
 まずは零がバンバン銃を連射して敵の注意を引き付ける。殺戮刃物を用いたダンスマカブル・オートマタの【斬殺のパヴァーヌ】は脅威だが、王の名を戴く者をそれしきで殺せはしない。軽やかなステップで攻撃を回避しながら、膨大な魔力を込めた弾丸を撃ち込んでいく。
『これでどうでしょう』
 そして零が引き付けた敵に追撃をかけるのは妹の命。彼女が描いた魔法陣から放たれる弾幕は、周囲のオートマタを一網打尽に消滅させていく。もちろん姉を巻き込むこともない、双子ならではの息の合ったコンビネーションだ。

『殺るぞテトラ!』
 その次に攻撃を仕掛けるのは星霊ミナルアと蒸気獣テトラの二人。【精霊魔導・ヴァイオレンス・パラドックス】を発動したミナルアは人智を超越したスピードで敵を蹴り飛ばし、テトラが水蒸気爆発を起こして敵を吹き飛ばす。
「私も行くぞ!」
『オォォー!』
 そしてエリュファシオンも相棒のオオサンショウウオ型バイク「オーさん」に乗って、戦場を縦横無尽に駆ける。
 彼女の「シャドウ・ガンナイフ」から放たれるのは凍結効果のある呪殺弾。命中すれば致命傷にならなくても動きを封じることができる。

「っ……このまま、では……」
 エリュファシオンと仲間達の連携攻撃により、気付けばオートマタ達は一箇所に集まるよう追い詰められていた。
 苦し紛れの反撃もオーラの防壁をまとった彼女達には通じず、感情を持たないはずの顔には焦燥の表情が浮かぶ。
「皆! 行くぞ!」
 そこでエリュファシオンは皆に号令をかけて【逆行奥義・調停龍パラダイム・パラドックスの総攻撃】を発動。
 呼び寄せた全ての仲間達と共に、全力の一斉攻撃を放つ。皆の意志と力がひとつになった、その威力は絶大だ。

「くらえ!」『おら!』『いきます』『終わりだ!』『オォォー!』
 銃撃、魔法、星霊術、蒸気、突撃。それぞれの特性を活かした総攻撃を仕掛けた後、エリュファシオン達はビシッとポーズを決める。その背後にはもうもうと土煙が上がり、コナゴナに破壊された敵の残骸が散らばっていた――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

花咲・月華
今助けるよ!
花嫁達を助ける為に敵に立ち向かう私達
UC発動して時空崩壊の焔矢を放ち敵に攻撃する

『やるぞ月華…この戦争を勝利するためには必要な事だ!』
朱雀もUC鳳凰烈火を発動して爆焔怒号術で敵を攻撃しながら敵の攻撃を回避する

危ない!
私は敵のUCを鉄壁属性オーラ防御で防御してクイックドロウで呪殺弾を放ち反撃する

『数が多いな』
朱雀は結界術を敵の前に展開して防ぎ結界を障害物として弾力属性の呪殺弾を当てて跳弾にして敵を連鎖的に当てていく

『私の出番だね…』
UC伝説の大妖怪・風翔で風翔を召喚する

風翔は神風で敵を締め上げながら周りの敵に扇子から衝撃波を放ち吹き飛ばした


花嫁達を助けるよ!
私達は焔で花嫁達を解放した



「今助けるよ!」
 絶望の淵にいるであろう花嫁達を励ますように、花咲・月華(『野望』を抱く?花咲の鬼姫・f39328)は大きな声を張り上げる。こんな場所に連れてこられて、闇の種族が『羽化』するための生贄にされる――そんな理不尽な所業がまかり通って良いはずがない。
「お引取り願います」
 立ちはだかるのは『ダンスマカブル・オートマタ』達。繭に籠もった主にかわって、儀式の妨害を防ぐ守衛達だ。
 感情の籠もらない無機質な声音に、丁寧だが機械的な振る舞い。ただただ命令を忠実に遂行する彼女らを撃破しなければ、花嫁を救い出すことはできない。

『やるぞ月華……この戦争を勝利するためには必要な事だ!』
「うん、朱雀!」
 月華の従者である赤鬼の「朱雀」は【鳳凰烈火】を発動。同時に月華も【花咲流奥義・鬼姫覚醒】を発動し、二人でオートマタの軍団に立ち向かう。焔の妖力の鎧を纏う鬼の姫に、巨大な翼を生やした鬼の大将。その二人が並ぶ様は壮観でさえあった。
「これが私の本気だよ!」
「燃え尽きろ!」
 月華が放つ焔の矢は吸い込まれるように標的を捉え、時空崩壊を起こして完膚なきまでに破壊する。さらに朱雀の【爆焔怒号術】も激しい焔の旋風を巻き起こし、頑丈なオートマタ達のボディを飴細工のように融解させていった。

「排除します」「抹殺します」
 だがオートマタ達は仲間の損害を気にすることもなく【斬殺のパヴァーヌ】で反撃を仕掛けてくる。人形のボディから禍々しい殺戮刃物が射出されるのを見ると、月華は「危ない!」と警告を発しながらオーラを前面に展開した。
『数が多いな』
 朱雀も同様に結界術を展開し、二人がかりで攻撃を防ぎながら呪殺弾を放つ。これだけの人数差がある状況では、一体ずつ撃ち倒していくのでは手間がかかりすぎるだろうが――彼らの弾丸はまず結界に当たってピンボールのように跳ね回り、一発の弾丸で何度も連鎖的に敵にヒットしていく。

「……!!」
 二人の奇策にオートマタ達は対応できず、跳弾を喰らって次々に倒れていく。だが、それでもなお敵の数は多い。
 ここはもう1人殲滅能力に長けた仲間の力を借りたいところだ。そう考えた月華は【伝説の大妖怪・風翔】を召喚する。
「風を司る大妖怪……風翔! 来て!」
『私の出番だね……』
 一陣の風とともに現れたのは、鮮やかな着物を纏った黒髪の女性。彼女が手に持っていた扇子をひと振りすれば、神風が渦のように逆巻いてオートマタ達を拘束し、衝撃波で吹き飛ばす。人間よりも重量のあるはずの自動人形が、まるで木の葉のように宙を舞った。

「花嫁達を助けるよ!」
 目の前から邪魔な守衛がいなくなった隙に、月華達は焔で花嫁達を縛っていた粘糸を焼き切り、自由の身にする。
 拘束から解放された彼女らは口々に「ありがとう!」「この恩は忘れません!」とお礼を言いながら逃げていく。無事目的を達成した鬼の姫達は、満足げに笑みを浮かべて手を打ち合わせるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

オリヴィア・ローゼンタール
大規模生贄儀式……完遂させるわけにはいかない!

総身に漲る【覇気】を白き稲妻と化し、中華服の姿に変身
一気に攻め潰す!

強化された【視力】で高速回転を【見切り】、その僅かな間隙を縫うように鋭い蹴撃を捻じ込む(急所突き)
我が身を縛らんとする呪詛は、迸る白き稲妻で焼き尽くす【天霆雷砕蹴】!(破魔・電撃)

一つ蹴り潰したところで動きは止めず
流れる水のように滑らかに、或いは轟く雷霆のように鋭い身のこなし(功夫)で次々と自動人形どもを【蹂躙】していく
敵の数は多い……が、同規格の人形ならば見切りの精度上昇に繋がる

花嫁に辿り着けば、抱えて救出
この姿の攻撃手段は蹴り、腕が塞がっても【継戦能力】に聊かの問題もなし



「大規模生贄儀式……完遂させるわけにはいかない!」
 闇の種族の強大さをよく知るオリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)からすれば、連中がさらなる上位の存在に進化する儀式など悪夢でしかなかった。その儀式を支えているのが生贄に選ばれた数多の魂人だというなら尚更だ。
「一気に攻め潰す!」
 彼女が気合を入れると、総身に漲る覇気は白き稲妻と化し、中華服の姿に変身を遂げる。対峙する敵は『ダンスマカブル・オートマタ』。この儀式場の守衛を任じられた自動人形達は、血塗られた刃を全身から生やした、不気味な姿と化していた。

「我々の役目は儀式の完遂まで主をお守りする事」「邪魔は許しません」
 無機質な言葉と共にオートマタ達はバレエダンサーのように回転を始め、無数の刃物と共に突撃を仕掛けてきた。
 触れるもの全てを斬り刻む、この【滅戮のメヌエット】に対して、オリヴィアはじっと目を凝らして高速回転の隙を見極めんとする。
「……見切った!」
 強化された視力は回転の僅かな間隙を捉え、そこを縫うように鋭い蹴撃を捩じ込む。撥条のように跳ね上がった爪先がオートマタの体に突き刺さると、回転がピタリと止まった。オリヴィアはそのまま蹴り足に力を込め、ユーベルコードを発動させる。

「我が身を縛らんとする呪詛は、迸る白き稲妻で焼き尽くす【天霆雷砕蹴】!」
 稲妻を纏った強烈な蹴撃が、邪悪な人形を粉砕する。粉々になった刃物や機械のパーツが雨のように飛び散った。
 一つ蹴り潰したところでオリヴィアの動きは止まらず、すぐさま次の標的に狙いを変えて猛攻を畳み掛けていく。
「邪魔は……」「抹殺……」
 時には流れる水のように滑らかに、或いは轟く稲妻のように、動きの"質"を変化させながら鋭い身のこなしで懐に飛び込み、一撃必壊の蹴撃を放つ。インプットされた動作を繰り返す自動人形と鍛錬を重ねた人間の功夫の差は歴然であり、オートマタ達は次々に蹂躙されていった。

(敵の数は多い……が、同規格の人形ならば見切りの精度上昇に繋がる)
 倒した人形が増えるたびに、オリヴィアの動きはキレを増していた。こうなるともはやただの量産型に彼女を止めることはできず、ついには儀式の中枢たる『太陽の繭』、その傍らに捕らえられた花嫁の元に接近を許してしまう。
「助けに来ました。さあ行きましょう」
「は、はいっ……!」
 花嫁の無事を確認すると、オリヴィアはその体を抱えてすぐさま脱出を図る。人間の体重程度彼女の筋力なら動きを妨げるほどのものにはならない。「しっかり掴まっていて下さい」と声をかけ、来た時以上の速さで駆けていく。

「逃がしませ……!!」
「邪魔をするな!」
 花嫁の奪還を阻止しようと立ち塞がるオートマタもいるが、中華服を纏ったオリヴィアの主な攻撃手段は蹴りだ。
 腕が塞がっても継戦能力に聊かの問題もなく、邪魔をする者は文字通り片っ端から蹴散らして、花嫁と共に儀式場からの脱出を果たすのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レティシア・ハルモニアス
夢幻戦線

儀式などさせんぞ…って危なっ?!
妾は敵の動きを確認しながら敵のUCから放たれたら刃物を結界術で展開して防ぎながら攻撃範囲から回避する

少し力を取り戻した魔眼…じゃあ!
妾はUC発動して未来の魔眼で敵の攻撃する場所を見て回避しながら呪殺弾を放ち
近づいて来た敵は凍結攻撃の斬撃波を放った

花嫁達を助けなければ…マクラベ!
妾はマクラベを呼び寄せて毒属性のブレス攻撃を放つ

さて…天牙の奴はどうじゃ?
妾は少し天牙の方を向く

はい?!
天牙と雀達が神輿を担ぎながら敵を吹き飛ばしているのを目撃した

…よし見なかった事にしよう
妾は再びUCを発動して敵の攻撃を回避して音響弾で攻撃

よし!色んな技能が使える様になったのう!


黎明・天牙
夢幻戦線

『エンダァァァ!』『イエェェェェ!』『ティエラァァァ!』『スワロォォォォォォ!』『ユースティアァァァァァァ!』『サンタマリアァァァァァァ!』
UC狂気の連雀レンジャーズ達によって雀達が爆弾を投げつけていた

『よ〜し!今回は私も参加するよ!』
リズの妹であるユーがキャバリアに搭乗して剣で切りつけて遠くの敵には銃を放つ

『さあ来な!アルナ!』
リズはUC黒き鷹・アルナ発動して敵がUCを発動しようとした瞬間に爪で敵を切り裂き、破壊光を放ち攻撃する

『ふん!』
ヴォルガはユーの後ろからライフルで敵を狙撃する(呪殺弾とスナイパー)

よ〜しエニス、神輿に変身してくれ
変身能力で神輿に変身して他の雀が神輿を担ぐ

突撃だ!
『プライスレスゥゥゥゥゥゥ!』×∞

敵を神速移動で吹き飛ばしながら攻撃する

よし、食らえ
俺も振動の力で衝撃波を吹き飛ばした

敵がUCを発動してきたので俺が振動の力で電撃を放ちと雀がダイナマイトを投げつけて相殺

吹き飛べ…
指定UCを発動し空中に振動の力をチャージして一斉に敵に射出して俺も拳から衝撃波を放った



『エンダァァァ!』『イエェェェェ!』『ティエラァァァ!』『スワロォォォォォォ!』『ユースティアァァァァァァ!』『サンタマリアァァァァァァ!』
 禍々しい存在の気配で満ちた『太陽の繭』に、やかましく響き渡る奇声と爆音。黎明・天牙(夢幻戦線のリーダー『パラダイス・ブレイカー』・f40257)が呼んた【狂気の連雀レンジャーズ】が、空から爆弾を投げつけていた。
「これは、一体なにが……」
 突然の空襲を受けた『ダンスマカブル・オートマタ』達は動揺しながらも、主の繭と儀式を守るために奔走する。
 すでに多くの花嫁を猟兵に解放され、儀式の継続は崩壊寸前だ。感情を持たない自動人形でも、命令を果たすためには必死にもなる。

「儀式などさせんぞ……って危なっ?!」
 一方のレティシア・ハルモニアス(奪われた全てを取り返す為に〜吸血鬼戦線〜・f40255)は、敵の【斬殺のパヴァーヌ】から放たれた刃物を結界で防ぐのに必死だった。相手の動きをよく見ていても、油断すればあっという間に切り刻まれそうだ。
「少し力を取り戻した魔眼……じゃあ!」
 それでも何とか攻撃範囲から逃げ切った彼女は【復活の魔眼】を発動する。全盛期に比べればささやかな未来視と暗視の魔眼だが、ことダークセイヴァーの集団戦では適した能力に違いない。暗闇の中で煌々と輝く青い瞳が、敵の未来を見定める。

「そこじゃ!」
 魔眼の力で敵が次に攻撃してくる場所を知ったレティシアは、回避と同時に闇刃銃「エレクトニアス・ヴァラージュ」から呪殺弾を、凍結剣「コキュートス」から冷気の斬撃波を放つ。行動を先読みされたオートマタ達は避けることもできずにカウンターを喰らい、次々に吹き飛ぶか凍りついていく。
「花嫁達を助けなければ……マクラベ!」
 さらに彼女は蝙蝠の眷属「マクラベ」を召喚し、猛毒のブレスで敵を押しのけさせる。こうしている間にも花嫁にされた魂人は儀式のために命と魂を削らされている。そんな奴隷の如き扱いをレティシアとしては見過ごす事はできず、救出に全力を尽くす気でいた。

『よ~し! 今回は私も参加するよ!』
 天牙側に視点を戻せば、夢幻戦線のメンバーであるライオンの獣人ユーが、キャバリアに乗って暴れ回っている。
 近くの敵は剣で切りつけ、遠くの敵には銃を放つ。基本通りの戦い方だが、この世界に存在しない巨人兵器の火力はオートマタ達を上回っていた。
『さあ来な! アルナ!』
 さらにユーの姉であるリズは相棒の【黒き鷹・アルナ】を召喚し、敵がユーベルコードを発動しようとした瞬間に妨害を行わせる。その鋭い鉤爪は人形のボディを切り裂き、口からはあらゆるものを貫通する破壊の光を放つなど、明らかにただの鳥類には収まらない戦闘力だ。

『ふん!』
 オオカミ獣人のヴォルガはスナイパーとしてユーの後ろに陣取り、突出した敵をライフルで狙撃する。キャバリアの攻撃から運よく逃れたオートマタも、彼の目からは逃れられない。呪殺弾に胸や頭を撃ち抜かれ、骸を地に晒す。
「よ~しエニス、神輿に変身してくれ」
 各メンバーの戦いぶりを見ていたリーダーの天牙は、ここでスズメレンジャーの1羽に変身能力を使わせ、やたらと派手な神輿に変身させる。残りのスズメ達にそれを担がせ、ついでに自分も片棒を担げば、祭りの準備は完了だ。

「突撃だ!」
『プライスレスゥゥゥゥゥゥ!』
 スズメレンジャーズは神輿を担いだまま猛スピードで飛翔し、進路上にいる敵を吹き飛ばす。絵面としては完全に交通事故だ。オートマタ達もこの攻撃は意味がわからず「……?!」と驚愕の表情を浮かべながら撥ねられていく。
「よし、食らえ」
 おまけとばかりに天牙も振動の力で衝撃波を発生させて追い討ちをかける。ノリは軽いが威力のほどは侮れない。
 彼らが翔け抜けていった後にはバラバラに粉砕されたオートマタ達の亡骸が、幾つも無惨に散らばっていた――。

「さて……天牙の奴はどうじゃ? ……はい?!」
 戦闘中にちらっとそちらの方を向いたレティシアは、天牙と雀達が神輿を担ぎながら敵を吹き飛ばしているのを目撃する羽目になる。強いことは強いし戦果も挙げているのだが、あまりお仲間だとは思われたくない感じの光景だ。
「……よし見なかった事にしよう」
 彼女はたった今の記憶を脳内から消し去って、再び【復活の魔眼】を発動。未来視の力で敵の攻撃を回避しつつ、銃撃による戦闘を続行する。両手に構えた小型の詠唱拳銃から今度は音響弾が放たれ、オートマタを吹き飛ばした。

「よし! 色んな技能が使える様になったのう!」
 故郷の世界では部下の裏切りにあい、奴隷にされて力のほとんどを失ったレティシアだが、少しずつかつての力を取り戻しつつあるようだ。今はまだユーベルコードを除けた一般人より少し強い程度でも、こうして闇の種族の眷属相手に戦えているのが証拠だろう。
「このままでは、花嫁が……」「なんとしても、阻止します」
 窮地に立たされたオートマタ達は体のあちこちから刃物の枚数を増やし、【斬殺のパヴァーヌ】の一斉射出で外敵を排除せんとする。たとえ未来が見えていても全てを躱しきるのは不可能なほどの手数――だが、それが実行される瞬間に、雷鳴と爆音が轟いた。

「させるかよ」
 天牙が振動の力で生み出した電撃と、スズメ達の投げつけたダイナマイトが、オートマタの攻撃を相殺したのだ。
 凄まじい爆発と稲妻に阻まれて殺戮刃物は標的に届かず。爆煙と閃光が過ぎ去った後に人形達が見たのは、自分達に向かって拳を構える天牙の姿だった。
「吹き飛べ……」
 空中にチャージした振動の力を一斉に射出する【OVERBOOST・群鷲雀振動連撃砲】。同時に天牙も拳から衝撃波を放って敵を追撃する。大気を震わせる猛烈な振動のラッシュは、自動人形を木っ端微塵にするのに十分すぎる威力があった。

「………!!!」
 これまで散々夢幻戦線のメンバー達に被害を受けてきたオートマタには、この連射を耐えられるはずもなかった。
 作り物の顔に驚愕の表情を浮かべたまま、骸の海に還っていく人形。その被害は壊滅的なものとなりつつあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルマ・アルカレイト
錬金術…凍結攻撃と腐食属性の弾丸を錬成

クイックドロウ…素早く弾丸を放つ

蟲使い…マヒ攻撃と毒属性の攻撃をする

罠使い…ワイヤートラップを展開

属性攻撃…刹那の無限回転発動

慶喜大丈夫?
『おう、何とかな』
https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=48485で怪我した慶喜が復帰した

『慶喜さん!頑張りましょう!はあ!』
ファイは魔力球を刹那の無限回転をかけて吹き飛ばした
『来い!天使達よ!』
プサイはUC大天使の号令・殲滅の陣を発動
召喚された天使達は根源破壊魔法を放ち敵を殲滅する

『俺も行くで!』
慶喜は結界術で敵のUCを防ぎながら電撃を放つ


私も行くわよ〜!
私は蟲達を呼び寄せて敵を攻撃させる
回避しようとする敵にはワイヤーで敵の手足を切り裂いた

これが…私の世界よ!
錬金術士奥義・無限の錬成世界を発動して物質を錬成し錬成弾を大量に作り全ての錬成弾に刹那の無限回転をかけて敵に放つ

私とファイとプサイが花嫁達を刹那の無限回転弾を放ち花嫁達を救出する

皆、今助けるで!
慶喜も花嫁を救出した



「慶喜大丈夫?」
「おう、何とかな」
 闇の種族の儀式場『太陽の繭』に足を踏み入れたアルマ・アルカレイト(異世界からの来訪者『無能の錬金術士』・f39594)は、同行する仲間の「東・慶喜」に声をかける。彼は別世界のある事件で怪我を負い、前線での戦いからはしばらく退いていたのだが、この度無事に復帰する事となった。
「慶喜さん! 頑張りましょう! はあ!」
 病み上がりの仲間を励ますように声をかけつつ、まずは【錬金術士奥義・大天使ファイ召喚】で呼び出された天使ファイが先陣を切る。彼女が放つ魔力球には特殊な回転がかかっており、銃弾よりも高い威力で敵を吹き飛ばした。

「敵の増援……」「反撃します」
 攻撃を受けた『ダンスマカブル・オートマタ』達は躯体から刃物を生やし、【斬殺のパヴァーヌ】の構えを取る。
 主に与えられた命令を守るためにどこまでも愚直な彼女らだが、それで怯むファイではない。魔力球だけでは倒しきれないと分かれば、すぐさま【大天使号令・殲滅の陣】を発動する。
「来い! 天使達よ!」
 彼女の号令によって召喚された天使達は神器を携え、根源を破壊する魔法を放つ。その燦然たる輝きにあてられたオートマタ達は一切外傷のないまま、魂が抜け落ちたように崩れ落ちていく。その力は常人が操る魔法のレベルを遥かに超えていた。

「俺も行くで!」
「私も行くわよ~!」
 復帰早々に遅れは取れまいと、慶喜は防御用の結界術と攻撃用の電撃魔法を同時発動。敵のユーベルコードを防ぎながら稲妻を浴びせ、天使達の攻撃から漏れたオートマタを撃ち倒していく。その後に続いてアルマも蟲笛『インゼクター』を吹いて蟲達を呼び寄せ、敵に追撃を仕掛けさせた。
「危険……回避を」
「させないよ!」
 蟲に囲まれまいとオートマタ達が後ずされば、すかさずアルマが「アルケミック・ハーネスベルト」からワイヤーを射出し、敵の手足を切り裂く。致命傷にはならずとも動きが鈍れば、あとは仲間達の攻撃がトドメとなるだろう。久しぶりの共闘でもコンビネーションはバッチリだ。

「これが……私の世界よ!」
 さらにアルマは【錬金術士奥義・無限の錬成世界】を発動。錬成に必要な物質を投影召喚して通常では不可能な規模の錬金術を行使し、大量の錬成弾を作り上げる。その全ては先程ファイが見せたものと同じ"刹那の無限回転"がかけられ、螺旋状の軌道を描きながら敵に放たれる。
「――……!?」
 弾丸に射抜かれたオートマタ達は付与されていた錬成効果によって、たちまち体が凍結、あるいは腐食していく。
 もはやこの戦場はアルマの錬金術の実験場に等しい。ユーベルコードの使用も刃物の射出も封じられた人形達に、反撃の手立ては残されていなかった。

「ファイ! プサイ!」
「ええ!」「ああ」
 この隙にアルマと2人の大天使が花嫁達に向かって刹那の無限回転弾を放ち、彼女らを縛っている糸を撃ち抜く。
 自由の身になった花嫁の元には慶喜が駆け寄り、安全な場所まで速やかに避難させていく。生贄となる花嫁がいなくなれば、儀式も自然崩壊するはずだ。
「皆、今助けるで!」
「あ、ありがとうございます!」
 窮地を救われた花嫁達は口々に慶喜達にお礼を言う。口もきけないほど衰弱している者がいないのは幸いだろう。
 この調子でアルマ達は残っているオートマタの殲滅を継続し、太陽の繭の完全なる崩壊を目指すのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

囚われの花嫁に、自動人形のブライズメイド
フフッ…なんて醜い結婚式なのかしら

UCを発動
真の姿に変身して、召喚した無貌の人形達と共に切り込んでいくわ
まずは人形達の鉤爪でオートマタ達を切り裂いていきましょう
私も全身から刃を出現させてどんどんと敵を倒していくわね

同じ人形と言う事で、少しは親近感を感じるかと思ったけど
全然そんな事は無かったわ、フフッ

倒した際に撒き散らされた呪詛は無貌の人形達に肩代わりをお願いするわ
倒されたら再度召喚して、攻撃に参加してもらいましょう
「人形使いが荒い」って怒られそうだけど…今は緊急だもの
許してもらうわね

さぁ…もう大丈夫よ
此処の花嫁達は全員、私達が攫ってあげるわ

花嫁達を開放しつつ、オートマタ達の集団にどんどんと切り込んでいきましょう
無貌の人形達と共に刃の乱舞で猛威を振るえば、敵を蹴散らすなんて簡単な事だわ

花嫁を守ると言う、貴女達のお仕事はもう終わりよ
繭の中にいる貴女達の主人も、羽化する事はないでしょう
愚かな主人を持った事を、悔やみながら逝きなさい



「囚われの花嫁に、自動人形のブライズメイド。フフッ……なんて醜い結婚式なのかしら」
 粘ついた糸で覆われた『太陽の繭』の儀式場に、冷笑するのはキリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)。【désespoir】を発動し、己が半身とも言える呪いの人形「デゼス・ポア」と融合した彼女は今、紫色のドレスを着た幼い少女に変身していた。これは彼女の真の姿であり、人形がまだ人間であった頃の姿でもある。
「儀式の邪魔は許されません」「お引取りを」「さもなくば死を」
 彼女の接近に気付いた『ダンスマカブル・オートマタ』達は、感情のないかんばせで無機質な言葉を紡ぎ、静かに距離を詰めてくる。呪詛をその身に宿した自動人形という点では、彼女達とデゼス・ポアの在り方には似通うところもあるが、あまねく異形を憎むデゼス・ポアと闇の種族に従属する彼女らでは、根本的な存在意義が違う。

「同じ人形と言う事で、少しは親近感を感じるかと思ったけど。全然そんな事は無かったわ、フフッ」
 嘲るような笑みを口元に浮かべながら、キリカ――あるいはデゼス・ポアは指先を軽く動かす。するとその仕草にそって背後にいた無貌の人形達が動きだし、オートマタの群れに襲い掛かった。この者達は彼女の眷属、主君の命によって憎悪と殺意を代行するものだ。
「さぁ……長い夜に溶け込み朽ち果てるまで、とめどなく溢れる絶望に震えなさい……。そして、呪われた人形達と一緒に最後まで踊りましょう……」
 キリカ自身も体の各部から刃を出現させ、踊るような身のこなしで斬りつける――人形の時と同じスタイルで敵を攻めたてる。オートマタ達も同じように躯体から生えた刃を武器にして応戦するが、切れ味や練度では彼女のほうが遥かに上だ。ダンスパートナーにも不適格とばかりに、一合交える間もなく斬り刻まれる。

「主に……太陽の如き……燦然たる栄光を……」
 だが、斬り伏せられたオートマタはただでは朽ちず、主人を賛美する言葉と共に【報怨のサラバンド】を発動し、膨大な呪詛を撒き散らす。その身に宿す呪いを末期の瞬間に解放することで、敵を道連れにするユーベルコードだ。一度限りの切り札だからこそ、威力のほどは決して侮れない。
「ええ、そう来ると思っていたわ」
 しかしキリカはこれも想定内だと笑って、配下の人形達に呪詛を肩代わりしてもらう。古来から人形とは人間への呪いや災いを引き受ける「形代」の役割を担うものである。報怨の呪詛を受けた無貌の人形は音もなく崩れ去るが、キリカの体には傷ひとつない。

「さあ、もう一度よ」
 キリカは倒された人形をすぐに再召喚して、戦線へと復帰させる。彼女自身が倒れるか能力を解除しない限りは、その眷属である人形達も本質的には不滅だ。何度呪いの身代わりにされようが、影法師の如く主に付き従い続ける。
「『人形使いが荒い』って怒られそうだけど……今は緊急だもの。許してもらうわね」
 言葉を発さぬ彼らが実際のところどう思っているかは不明だが。少なくとも再召喚された人形は文句を言う素振りも見せず、まだ動いているオートマタに攻撃を仕掛ける。彼らの大柄な体躯と長い腕の先に取り付けられた鉤爪は、高い威力と攻撃範囲をもって敵を切り裂いていった。

「さぁ……もう大丈夫よ」
「あ……あなたは?」
 無貌の人形達がオートマタの相手をしている間に、キリカは花嫁達の元に向かう。儀式の影響で衰弱し、絶望の淵に立たされていた彼女達は、人形のように可憐な少女の呼びかけにはっと顔を上げた。その美しさから最初は花嫁の仲間かとも思ったが、穏やかながらも自信に満ちた表情はまるで違う。
「此処の花嫁達は全員、私達が攫ってあげるわ」
 キリカがさっと刃をひと振りすると、花嫁達を拘束していた糸は全て断ち切られ、自由の身になる。どうやらここにいるのが儀式に集められた最後の生贄のようだ。彼女達をここから連れ出せば、『太陽の繭』は完全に崩壊する。

「させません……!」
 守衛の任を果たすべく、オートマタ達は身を挺して花嫁の解放を阻まんとする。だが、その顔にいくら必死の表情を浮かべてみせても、それはあくまで作り物に過ぎない。どこまでも無機質な自動人形の抵抗をキリカは斬り捨て、逆にどんどん切り込んでいく。
「花嫁を守ると言う、貴女達のお仕事はもう終わりよ。繭の中にいる貴女達の主人も、羽化する事はないでしょう」
 命令の糸に縛られた人形をバラバラに刻み、あふれた呪詛から花嫁達を守りながら、冷たく終焉を告げるキリカ。
 無貌の人形達と共に刃の乱舞で猛威を振るえば、敵を蹴散らすなんて簡単な事だ。もはやオートマタ側に残された戦力で、この状況を覆す術はない。

「愚かな主人を持った事を、悔やみながら逝きなさい」
「主よ……私たち……は……」
 冷徹な言葉と共に振り下ろされた刃が、最後に残ったオートマタの首を刎ねる。宙を舞った人形の頭は視線だけを繭に向け、そこで眠っているはずの主人になにかを言おうとして――最後まで言葉にならず骸の海に還っていった。
 直後、全ての花嫁を解放された繭は儀式を継続できなくなり、熟れ過ぎた果実が腐り落ちるように崩壊していく。その中にいたであろう闇の種族は、断末魔を上げることすらできなかった。


 かくして、猟兵達は忌まわしき『太陽の繭』羽化儀式の守衛達を撃破し、囚われていた花嫁達の救出に成功した。
 闇の種族がさらなる強大な存在へと進化する可能性は、ここで絶たれた。敵戦力の増強を阻止した猟兵達は、次の戦場へと向かう――。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年05月13日


挿絵イラスト