闇の救済者戦争⑥〜Arcana Labyrinth
●其は神より冠を頂きし。
みつからない、みつからない。
かくれた、かくれた。
ぜんぶ、ぜんぶ、やみのなか。
きづいた、きづいた?
ここにあるもの、ここにないもの。
くずれて、ながれて、おとされて。
あるじのいすは、くうはくに。
城内を闊歩している、奇怪な影たちのさがしものは続く。
●グリモアベースにて
「集まってもらい、感謝する。
皆にはこれから黄金の城塞へと向かってもらいたい」
ディーン・ランバート(紅炎銀月・f35262)は一同を見回し、戦場の概要を続けていく。
「黄金の城塞内には、支配者と思しきオブリビオンの姿はが見当たらない。代わりにアルカナの特徴を持つ『タロット』という奇怪な姿をした、数多くのオブリビオン達が『何か』あるいは『誰か』を探すかのように、何かを呟きながら全域を埋め尽くしている」
ふとディーンへと視線をやれば手にしたカードをシャッフルしている。
「そいつら1体1体は一撃で倒せるほどの弱さを持つが、厄介なことに『弱点』の個体を撃破しない限り無限に湧く」
『弱点』の個体?
猟兵達の中から上がったその声に、シャッフルしていたカードを扇状に持ち、一枚を抜き取る。
「ああ『弱点』になる個体だ。とはいえ虱潰しに探すのは現実的ではない。『タロット』達のそれぞれ呟いている言葉が『弱点』の個体を示すヒントになっていて、集めたヒントから『弱点』を見つけ出し、倒すことで『タロット』達を一掃できる」
パチンと指を鳴らすと、手にしていたカードは抜きとっていた一枚を残し、消え失せていた。
「数は多いが、そこまで苦戦する相手ではない筈だ。
では、準備ができた者から声をかけてくれ。順次送っていく」
よろしくたのむ、と頭を下げたディーンは猟兵達を転送する準備に入るのであった。
林言音
●オフ会お疲れ様です。
閲覧ありがとうございます、林言音と申します。
闇の救済者戦争、一章完結の戦争シナリオとなります。
壮麗な黄金造りの城砦にて、ヒントを集め、無限に湧き続けるオブリビオンの『弱点』撃破をお願いします。
●補足事項
ヒントはオープニングの通りとなりますが、シナリオの進み方によっては新しい情報が出る可能性もあります。
●プレイングボーナス
『ヒントを頼りに、タロットの弱点を推理する』
というボーナスがありますので、ご活用くださいませ。
推理が正しいかどうかではなく『推理する』ことがボーナスとなります。
●文字数節約について
共闘、アドリブについてはNGの場合のみプレイングにご記載下さいませ。
また、お連れ様がいらっしゃる場合には、お相手の方の愛称とIDの併記をしていただきますとたすかります。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『インフィニット・タロット』
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POW : 片っ端からタロットを倒し、仲間の進路を作る
SPD : なるべく多くのタロットと交戦し、ヒントを集める
WIZ : 集めたヒントを総合し、答えを導く
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
夜刀神・鏡介
弱点を推理して倒す、か。正直な話、今出ている情報だけだと俺にはさっぱりだ
とりあえず手掛かりを集めていくのが良いかな
利剣を抜いてタロット達と相対。とりあえず試しに周辺のを斬ってみる……なるほど、本当にあっさりと湧いてくるな
さて、纏めて倒しても情報が入り乱れて訳が分からない事になるだろうし
タロットの種別ごとに分けて一体ずつ倒して、奴らの発言を記録していこうか
同じ種別であっても個体ごとに発言が異なる可能性が一応否定できないので、念の為それぞれを数体ずつくらい倒して、発言内容に相違がないかも調べていく
さて、ある程度の情報は集まったと思うが。ここから何が導き出せるか
他の猟兵達にも情報を残していこう
仰木・弥鶴
冠を被っているのは
女教皇、女帝、皇帝、法王、戦車、正義
そのうち戦車を除く5枚は椅子に腰かけている
元々探し物をしているみたいだから
そのことを言っているのか弱点のヒントなのかの判断がつきづらいな
もう少しヒントを集めたい
UCも使って弱点に関する言葉に耳を傾ける
あとはくずれて、ながれて、おとされた
崩れるのは塔、流れるのは星の水か…
堕とされたは悪魔くらいしか思いつかないけど
もし、ここにないものが彼らの探している『何か』で『弱点』と関連するのなら“あるじ”のイメージに最も近いのは皇帝だけどね…
これ以上の推理は新しい情報が得られたら、かな
敵に囲まれ過ぎないよう、ある程度武器で薙ぎ払って
最低限の安全は確保する
ロラン・ヒュッテンブレナー
タロットカードは専門外なんだけど…、考えるのは得意だからがんばってみるね
すごい数いる…
ここから1つを探すんだね
とりあえずぼくを覆うように結界を展開して埋もれないようにするよ
まず確認なの
最初は形状
「タロット」である以上は形もそれを模してるはず
次は呟きだね
情報を収集、傾向をまとめるのも忘れないの
言葉と形状から類推できれば、正解が近づくと思うの
電脳空間にアクセス、タロットの知識と整合性を取って分析
分析結果を精査、わかったよ、そこだね?
密集されてて狙えないって?
まとめて消滅させる力、持ってるの
UC詠唱、目標をロック
これがぼくの消滅魔術、バニシングロランバースト、なの!
●
弱点を推理して倒す、か。
正直な話、今出ている情報だけだと俺にはさっぱりだ。
城内に足を踏み入れた夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は、見かけた一体へと音も無く近寄り、斬り倒す。
するとどこからともなく、今、斬り倒した個体と似たような特徴を持つオブリビオンがわらわらと集まり始めた。
「なるほど、本当にあっさりと湧いてくるな」
鏡介は近づいてくるオブリビオン達の本質を見極めようと、対象の呟く言葉と特徴をしっかりと観察し、倒していく。
「すごい数いる……」
タロットカードは専門外なんだけど、と呟きながら周囲へと結界を展開するのはロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)。
「冠を被っているのは、女教皇、女帝、皇帝、法王、戦車、正義。
そのうち戦車を除く5枚は椅子に腰かけている」
仰木・弥鶴(人間の白燐蟲使い・f35356)は眼鏡を外し、周囲に湧いてくるオブリビオンへと視線を巡らせ、弱点に関する言葉に耳を傾けながら、事前情報で推測できたアルカナを二人へと説明していく。
あとはくずれて、ながれて、おとされた。
崩れるのは塔、流れるのは星の水か……、
堕とされたは悪魔くらいしか思いつかないけど。
「元々探し物をしているみたいだから
そのことを言っているのか弱点のヒントなのかの判断がつきづらいな」
「たしかに」
「そうだね」
●
三人は城内の通路を慎重に潜み、時に一体ずつ倒しながら奥へと歩みを進め、オブリビオンの種別ごとの呟きや、湧く場所などの情報を分析、傾向をまとめていく。
「やっぱりアルカナに関係する場所から湧いてきてるみたいだよ」
集まった情報と整合性を分析、さらに分析結果を精査し、ロランはマップを埋めていく。
「呟いている内容も、ある程度の差異はあれど、基本的にここにないもの、なくなったものについてといった感じだな」
近くにいるオブリビオンの個体の発言と特徴を再度確認しつつ、鏡介は利剣を振るう。
「もし、ここにないものが彼らの探している……いや隠しているのか……?
それが『何か』で『弱点』と関連するのなら“あるじ”のイメージに最も近いのは皇帝だけどね……」
ここがその皇帝謁見用の広間なんじゃないかな、と弥鶴は目の前の荘厳で大きな扉を指さした。
●
せーの、と開いた荘厳な扉の向こうには、今まで以上の密度に密集したオブリビオンの群れ。
反応したのは開いた音か、光か。一斉に扉を開いた存在へと振り向き、大波のように侵入者へと向かってくる。だが、三人はそれに動じず、波を受け流し、切り払い、撃ち払い、薙ぎ払いながら進んだ先の玉座は、空白……かのように一瞬……見えた。
……いる。
ソレを認識した瞬間。飛んでくる攻撃を弥鶴と鏡介が同時に防ぐ。。
『対消滅術式展開、ロック、ヒート・コールド、ミキシング。レディ』
魔術陣が完成し、眩い対消滅の光が放たれた。
●
崩壊する黄金の城砦を後ろに、三人は無事に脱出しグリモアベースへと帰還する。
そして次の戦場へと向かうのであった。
大成功
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