闇の救済者戦争⑩〜黒炎と鏡の迷宮
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「おつかれさんです。皆さん、ちょっと行ってほしい場所あるんですけどお願いできます?」
集まってくれた猟兵達に向けて、ヴィオット・シュトルツァー(|地獄の先駆者《Holle Vorreiter》・f35909)は今回出向く場所が『割れない鏡が内壁となった迷宮城』だと告げる。
鏡の壁はどこまでも同じ景色を映し続け、踏み入る者を惑わせ迷わせる迷宮を作る。
本来ならその程度の迷宮、攻略するぐらいどうってことはないのだが……内部に黒い炎を放つ狂ったオブリビオンが大量に混じってしまったため、早急に対応しなくてはならないという。
ただ、ヴィオット曰く狂えるオブリビオンが持つ黒い炎はとても厄介なものだそうで『あらゆる防護を侵食して黒い炎に変えて吸収してしまう能力』となっている。
これはどんなに無敵になろうが、強い壁を作ろうが一瞬にして食い破られるとのこと。
「まあでもそんな力持ってるからか、お相手さんには代わりに視覚と嗅覚を持たなくなってしまってまして。『相手が抱いた恐怖や絶望の感情を感知する』以外の手段で攻撃対象を見つけるって形になってるみたいです」
「狂ってしまったからこその状態って感じっすね。相手の探知方法さえ分かれば、対処はなんとなくわかると思います」
いくつも並ぶ鏡像の中に潜む狂えるオブリビオン『狂化人狼兵』の群れ。
彼らを討伐し、支援を断ち切ることが今回の目的だとヴィオットは言い切った。
「しばらく目が慣れんかもしれませんけど、そこは根性でなんとか」
「まあ、皆さんやったら大丈夫っすよね。きっと」
そう言ってヴィオットは準備ができた者から順繰りに戦場である鏡の迷宮へと送り込む。
――本物と幻を見分けて戦う迷宮へようこそ!
御影イズミ
閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
やっぱバトルたのしい。
初めての方はMSページを読んで頂ければと思います。
また何度か来訪されてる方もMSページに更新が入ってますので確認をお願いします。
●採用について
「シナリオの成功数に到達する🔵の確保が確定した時点」で締め切ります。
採用についてですが、現時点では全員採用を目標にしています。
ただし、人数や内容によっては採用の確約が出来ません。
また採用が難しいと判断したプレイングはお返し致しますのでご了承ください。
●場所:鏡が張り巡らされた迷宮
壁が一面鏡となっており、その中からオブリビオン『狂化人狼兵』の姿がいくつも現れます。
しかし中には鏡像が作られており、実体を紛れさせています。
鏡を割って対処したとしても、しばらくすれば鏡は元通りの壁となって再び鏡像を作り出します。
室内ですが、それなりに天井が高いので飛行は可能。キャバリアは不可です。
●プレイングボーナス:鏡像に紛れた「実体の敵」を見つける/狂えるオブリビオンの性質に対処する。
実体の敵を探す方法についてはプレイング次第となります。
狂えるオブリビオンの性質についてはオープニング参照。対処方法は皆様次第。
皆様の素敵なプレイング、お待ち致しております。
第1章 集団戦
『狂化人狼兵』
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POW : 群狼死重奏
【集団で一斉に人狼咆哮】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 群狼狂爪牙
自身の【狂気に身を委ねた兵達が魔獣化し、天に月】が輝く間、【魔獣化した人狼達全員】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ : 群狼月光陣
【月の光】が命中した対象を治療し、肉体改造によって一時的に戦闘力を増強する。
イラスト:月代サラ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
空桐・清導
SPD
アドリブや連携も大歓迎だ
「本当にたくさんいるな。
けど、対処方法に目星は付いているぜ!」
UCを発動して天井まで飛翔する
そして白銀の炎翼を展開して大きく羽ばたく
「どれだけ隠れようとお前達はこの迷宮中に居る!つまり!」
清導の探し方は余りにも大雑把だった
だが、単純故に効果的な解決策だった
「戦場全体に攻撃を繰り出せば必ず当たるってことだ!
超必殺!ワールド・パニッシャー!」
戦場全体に白銀の焔の雨が降る
虚像も実像も含めて一気に焔が燃え上がる
焔の当たる感覚から実体の所在を把握する
「そこにいるな!シルバリオン・ランサー!!」
吸収したエネルギーを槍状に結晶化し、
投擲して追撃を叩き込んでいくことで撃破するぜ
●個を探すなら多を潰せ
「本当にたくさんいるな……」
鏡像と実物の狂化人狼兵が入り乱れる中、空桐・清導(ブレイザイン・f28542)は上手く距離を取りながら様子をうかがう。
鏡によって生み出された狂化人狼兵達の中には本物が幾人か紛れ込んでいるが、鏡は本物をそっくりそのまま映し出すため見た目では判断がつかない。
しかも狂えるオブリビオンが持つ黒い炎の性質さえもそっくりそのまま写し取っているようで、能力こそは本物とはならないが見た目で判断を付けることは難しかった。
「けど、その対処方法に目星は付いてるぜ!」
すぐさま清導はユーベルコード『|銀翼の白鎧《インビンシブル・シルバリオン》』を発動し、飛翔が可能な白銀の機械鎧を装着。狂化人狼兵辿り着けぬ天井ギリギリまで飛翔し、床を歩く鏡像と人狼兵達を見据える。
わらわらと、アリが群がるように集まる狂化人狼兵。その中に本物はいったいどれだけいるのだろうか? 普通に探しては時間がかかるだろうし、かと言って一体ずつ倒すのも時間がかかる。
「どれだけ隠れようと、お前達はこの迷宮の中にいる……つまり!」
両手にエネルギーを集め、戦場全体を包み込む白銀の光焔を放つ清導。曰く、この迷宮全てに鏡像と狂化人狼兵が入り乱れているのなら、戦場となる迷宮全体に攻撃を繰り出せばかならず当たるという理論。
あまりにも大雑把で、あまりにも的確な戦闘方法。しかしそれが有効なのは言うまでもない。虱潰しに探すよりも遥かに早く、狂化人狼兵達を一網打尽にできるのだから!
「超必殺! ――ワールド・パニッシャーーッ!!!」
集めに集めたエネルギーを限界まで放出し、白銀の光焔を絶やさないようにする清導。エネルギーを吸収することも可能なため、無尽蔵に光焔はあたりを包み込む。
そのうち焔が鏡像を先に消す音が響く。人体と鏡像では先に鏡像が崩れるほうが早く、光焔の中に揺らめき続ける影で狂化人狼兵を探し当てた。
「そこにいるな! 穿て、シルバリオン・ランサー!」
吸収したエネルギーを槍状の結晶へと変貌させ、焼かれる影を貫いていく。
哀れ、狂える|狂化人狼兵《オブリビオン》。
反撃の暇なく、その身体は崩れ落ちていく。
大成功
🔵🔵🔵
ゾーヤ・ヴィルコラカ
辺り一面上も下も見渡す限り鏡で、あちこちに恐ろしい黒い炎を纏った人狼さんが見える、何だかとても不思議な光景ね。わたしがどこにいるのかも分からなくなってしまいそう。でも恐れてはいられない、先へ進まなくちゃ。
【UC:絶凍領域】(WIZ)を発動して、辺りを凍り付かせるわね。分身さんから吸収した魔力の流れを〈追跡〉すれば、本体まで辿っていけるはず。分身さん達は氷の魔力弾で〈捕縛〉して、本体の人狼さんへは〈浄化〉の〈属性攻撃〉を放つわね。
人狼病は不治の病、いつかはわたしもこうなってしまうかもしれない。けど、今はその時じゃないわ。その時が来るまで、わたしは進み続けるの。
(アドリブ等々大歓迎です)
●吹き荒べ、炎を消すかの如く
「うう、多い……!」
狂化人狼兵とその鏡像を前に、ゾーヤ・ヴィルコラカ(氷華纏いし人狼聖者・f29247)は不思議な光景に頭をクラクラとさせていた。
無数に作られる鏡像に加え、辺り一面――上も下も右も左も前も後ろも鏡に包まれているせいで、今自分が何処にいるのかよくわからなくなってしまいそうになる。
けれど恐れている時間はない。ここで時間を食ってしまうことは戦争の敗北を早めてしまうことになるのだから。
黒い炎を纏う狂化人狼兵。彼らは皆、視覚と嗅覚を持たなくなってしまった代わりにあらゆる防護を侵食して黒い炎に変えてしまう力を持つ。
視覚と嗅覚を持たなくなった彼らは隣にゾーヤがいたとしても、気づくことはない。彼らは恐怖や絶望の感情を持った瞬間に狙いを定めてくるため、ゾーヤは必死で冷静を装う。
(集中、集中……)
深呼吸して、自分自身を落ち着けて。今はもう迷宮の真っ只中なのだから、あとは見える範囲にいる狂化人狼兵を倒すだけ。
「――ここはもう、わたしの領域よ!」
ユーベルコード『|絶凍領域《スノーストーム・テリトリー》』を発動させたゾーヤ。自身から半径128mを吹雪の結界で覆い尽くし、辺り一面を凍りつかせる。
視覚と嗅覚が無くなっていたとしても、辺りの異常事態には音で判断できた狂化人狼兵は何が起こっているかわからないといった様子でうろたえる。無論、鏡像達も同じ反応を示している。
だが結界内にいる間は体温と機敏さを奪われ、更には魔力や生命力を吸収される。動きが鈍った相手から手に入れた魔力を解析し、ゾーヤは分身と本体の判別をつけた。
「こっちは分身ッ! あっちは本体ッ!!」
分身には氷の魔力弾を使って捕縛して身動きを封じ込め、本体の狂化人狼兵には浄化の氷矢で貫いて黒い炎ごと消し去っていく。本体が消えれば元となる人物を失った鏡像も鏡が割れるように砕け散って、そのまま消えていった。
(……人狼病は不治の病。いつかはわたしもこうなってしまうかもしれない……)
ふと、目の前の狂化人狼兵を見て、未来の自分がどうなってしまうかを予測してしまったゾーヤ。
しかし、今はその時ではないのだと心に刻みこむと、ふるふると首を横に振って再び走り出した。
その時が来るまで、自分は自分のできることをやるだけだと。
大成功
🔵🔵🔵
月夜・玲
防護を侵食してくるのは厄介な能力だね…
まあ、こっちの感情を察知する事でしか攻撃対象を探せないのはちょっと不便そうかな…
《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀
どれだけ厄介な炎だろうとも、当たらなければなんとでも!
飛んでくる炎を『斬撃波』を飛ばして迎撃して『吹き飛ばし』
これで数を減らして残りは回避していこう
こちらの感情を読むのなら、心を静めて落ち着こう
意識を無にして敵の察知能力を下げて、攻撃頻度を下げようか
集中集中…こっちは『カウンター』で敵の炎の対処だけを考えよう
此方も【光剣解放】を起動
光の剣をオートで射出
どれだけ鏡像が居ようとも、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる!
全部貫く!
●光の剣は炎を斬る
「防護を侵食してくるのは厄介な能力だね……」
迷宮に入り込んだ月夜・玲(頂の探究者・f01605)は狂化人狼兵の性質に目をつける。
全ての防護を侵食して吸収する能力。敵が持っていれば厄介ではあるが、デメリットとなる『恐怖や絶望の感情でしか察知できない』という部分が不便そうで何とも言えないと。
「でもまあ、どれだけ厄介な炎だろうとも当たらなければなんとでもなる!」
そう言い切った玲は《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀し、それぞれの手に持って迷宮を走り抜けた。
「集中、集中……!」
玲は炎が飛び交う迷宮を一心不乱に走り抜け、時には自分に向かって飛んでくる炎を斬撃波で吹き飛ばして切り抜ける。
体力配分などを考えつつ炎への対処は最低限に留めておいて、迷宮がどれぐらいの広さなのか、どの程度の数の敵が存在するのかを把握していく。
感情を読まれることで察知されるのは重々承知済みなので、自分の心を落ち着けながら迷宮を駆け抜ける。頭の中を空っぽにするため、色々と呟いて恐怖と絶望を抱かないように注意しながら。
「……オッケー、だいたい把握した! ――機能解放、光剣よ舞い踊れ!」
ある程度の範囲と人数を把握し終えた玲はユーベルコード『|光剣解放《セイバー・リリース》』を発動。自身を中心に半径138m以内にいる狂化人狼兵に向けて幾何学模様を描いて複雑に飛翔する1380本の光の剣で包囲し、穿つ。
鏡像であろうと本体であろうと、貫かれて倒れるのはどちらも同じ。ならば後は上手く立ち回れる位置を見つけて走り続け、どちらも潰すだけである。
「これぞ、下手な鉄砲数撃ちゃ当たる戦法! 例えそうやって治療したとしても、ガンガン貫いていけば問題なし!」
月の光で治療し続ける狂化人狼兵だが、玲の光の剣のほうが速度が早くすぐに貫かれる。
更には大元となる狂化人狼兵が倒れれば鏡像は砕けて粉々になるので、さっさとぶち抜いて数を減らしていく。
どんなに幻がいても問題ない。
本物も鏡像も、全部貫けば一緒。
大成功
🔵🔵🔵
アリシア・マクリントック
防御を無効化されるのであれば、慎重にいかねばなりませんね。マリア、背後は任せましたよ。(動きを注視しながら目の前に現れた相手を順番に刀で斬り捨てていく)
ふむ。本体を見極められるようになる前にこちらが力尽きそうですね。ならば……この手で行きましょう。マリア、変身です。魔王少女マジカルマリア・メナス!
まとめて吹き飛ばしてしまえば数が多いことも、偽物が混ざっていても関係ありません!
『できれば自分の手で、と考えるのはよいがの。初めから儂に任せておけばよかったであろうに。まぁよい。我らが敵を滅ぼせ!滅都の嵐!』
●魔王少女は滅びをもたらす
「防御を無効化されるのであれば、慎重にいかねばなりませんね。マリア、背後は任せましたよ」
狼のマリアに背を預け、アリシア・マクリントック(旅するお嬢様・f01607)は狂化人狼兵達を相手取る。
1人、また1人と鳳刀『暁』で切り落とし、どれが本物でどれが偽物かを判断し続けていた。
けれど、その手法は悪手でもあった。
確実に1人ずつ倒すことは出来ても、数の多い戦場では時間がかかる。更には鏡像による偽物が存在する以上、本物の判別がつくようになる頃には体力が持たない場合も起こり得る。
しかも鏡像は無尽蔵に生まれてくる。写し取る本体さえ残存していれば、鏡の中から再び鏡像が姿を表すのは難しくなく、鏡像を壊したからと言って安心する暇はない。
アリシアがそれに気づいたのは、多くの狂化人狼兵の身体を偽物本物区別することなく刀で切り落としてからのこと。
よくよく考えれば相手の猛攻も避け続け、黒い炎を回避しながらとなると相棒がいたとしても難しいのでは? とも気づき始めていた。
「となれば……マリア、変身です」
背後を守ってくれていたマリアに声をかけると、1人と1匹は力を合わせ魔王少女マジカルマリア・メナスへと変身。
ユーベルコード『|滅都の嵐《ルインストーム》』をもって、戦場全体に敵と味方を識別する滅びをもたらす風の魔法を放った。
「まとめて吹き飛ばしてしまえば、数が多いことも偽物が混ざっていても関係ありません!」
『できれば自分の手で、と考えるのはよいがの。初めから儂に……いや、言うだけ野暮か』
マリアのつぶやきもそこそこに、辺り一面が強風に包み込まれ竜巻が起こり殆どの狂化人狼兵が吹き飛ばされる。
辺り一面の鏡が剥がされそうな勢いになっても、風に逆らっていた狂化人狼兵達はアリシアに食らいつこうとするが……風を操る魔王少女には一歩手が届かず。
『ふむ、もう少し出力を上げても問題なさそうではあるな?』
そのうち風の魔法の調節がバグったのかと思うレベルで辺り一面が嵐に覆い尽くされ、全ての狂化人狼兵が吹き飛んでいく。
黒い炎なんてそこにはなかったと、言い張るかのように。
大成功
🔵🔵🔵