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銀河帝国攻略戦㉗~終末の刻か、裁きの刻か

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #オブリビオン・フォーミュラ #銀河皇帝

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●忠義の果てに待っていたもの
 ――溶けていく。混じり合っていく。
 我が身が偉大なる銀河皇帝の下へと『還っていく』。
 不思議と、痛みはない。今あるのは、ただの『喜び』だけ。
 そうして、また一人。銀河皇帝の下へと馳せ参じた『援軍』が虚空へ還っていく。

「――銀河帝国のあるべき姿は一つ」
「我一人が居る所、それこそが銀河帝国だ」
 『銀河皇帝』リスアット・スターゲイザー。彼の前ではどのような忠臣も、『勝手についてきている』だけの存在なのだと。

●孤高の王には、自分以外は取り巻きなのだと
「――ッ!?」
 猟兵達の視界に入った霧島・クロト(機巧魔術の凍滅機人・f02330)の顔面は青ざめていた。だが、彼は猟兵達に気付くとそれを隠すように真面目な顔で向き直る。
「お前ら、覚悟は出来てるなァ。……ついに銀河皇帝御本人との戦いだ」
 グリモアベースに緊張感が走る。既に報告も上がっている通り、銀河皇帝は「害敵を自らの手で排除しようとし、それも可能なほどの強敵なのだ」と、周知されているからだ。

「俺は今からお前らを「インペリウム」の出来る限り、広そうな場所に転送する……が」
 言葉を数瞬濁した後、クロトはこう告げる。
「銀河皇帝のヤローは「インペリウム」を支配してる。つまり、何処に飛ぼうが、『あいつが察知して先制してくる』ぜェ」
 二大巨塔やドクター・オロチで推察している猟兵も多いだろうが、やはり先手を取ってくるというのだ。
「後は……そうだな。増援が居る限り、あの野郎……配下を『餌』みてぇに取り込んで回復してくる。アホみてぇにタフなのはそこが原因だァ。何度も挑む必要は絶対にあるぜェ」

「もし、銀河皇帝と直接戦う気力がねェってンなら、増援を潰す方に回ってほしい――って言わなくても、此処に居るお前らはそんな話いらねぇよなァ」
 猟兵達を、クロトは真っ直ぐに見据える。
「――今は苦戦しても良い。ただ、最後に勝つのは俺達だってことを、証明してきてやれ」


逢坂灰斗
 迫る刻限は、どちらのものか。逢坂灰斗です。

●シナリオに関して
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

●重要事項
 「銀河皇帝」は猟兵に対し必ず「先制攻撃」します。
 「先制攻撃」に対する対策の無いプレイングは必ず「苦戦」「失敗」となります。
 この戦場は⑭⑮⑯⑰㉓㉔㉕から増援を受けています。これらを制圧すると、この戦場の戦力を減らせます。
 この戦場が「3月1日(金)の戦力更新時点」までに制圧されていない場合、戦争に敗北します。
 
●ご参加に際してMSより
 先述の通り1フラグメントで完結するシナリオですが、正直に言います。「難しい」です。
 また、あまりにも先制攻撃への対処方法が無い場合、「不採用」にする可能性もございます。
 プレイングの内容は提出前に今一度、良くご確認下さい。
 チームや団体で参加される方は迷子防止の為【一緒に参加される相手】か【一緒に参加するグループ名】を必ずご記述ください。
 では、お目に止まりましたら、宜しくお願いします。……ご武運を。
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第1章 ボス戦 『『銀河皇帝』リスアット・スターゲイザー』

POW   :    マインド・クリエイション
【銀河皇帝を不老としている生命維持機能】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【白騎士と同性能の人型兵器『マインド』】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    フォース・インベイジョン
【銀河最強のサイキックエナジー】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【意志とユーベルコードを奪う洗脳念波】で攻撃する。
WIZ   :    ワープドライブ・ペネトレーション
【外宇宙から、知られざる『黒き槍の船』】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
👑14
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

エスタシュ・ロックドア
ただ一人あれば帝国と成る皇帝か
いいな、文句なしの大物だぜ
一発殴っとかねぇとな

先制攻撃には、
【騎乗】【操縦】【ダッシュ】でシンディーちゃんに跨り、
高機動でジグザグに動きながら敵に接近
【第六感】【視力】でレーザーが発射されると思ったら、
フリントを盾にしつつシンディーちゃんから飛び降り離脱
未来位置ってやつから少しでもズラす
おとりに使ってすまんシンディーちゃん、あとでちゃんと直すからよ

飛び降りた勢いのまま敵に向かっていくぜ
『ブレイズフレイム』で赤くなるまで過熱したフリントを【怪力】【鎧砕き】で叩き込む
接近できたら『ブレイズフレイム』で逃さねぇように【範囲攻撃】
お前一人を焼けば帝国全土が焦土って訳だ!


ツーユウ・ナン
人の持つ繊細な感情は時として脆弱さに繋がり、戦力として不合理不安定だが、その計算づくに行かない所が強さでもある。
この勝負に小細工は無用。ただ真直ぐ進み、おぬしの予測を超えて見せよう!

◆対UC
練った氣を湯気の様に立ち上らせて手に纏い化勁(受け捌き)に用いる。攻撃を【見切り】氣の流動【オーラ防御】により緩衝・減衰させて受流す。

◆後の先
入静にて氣を高め【力溜め】つつ全神経を集中して漸進し、牽制を最小限の動きと化勁で耐え凌いで【激痛耐性】接近。機を捉え予測時点を上回る反撃をする。
→瞬時に腕を捌いて逸らし【早業】【グラップル】、【カウンター】で渾身の双掌打(浸透勁)『UC』【鎧無視攻撃】
「哈ハアッ!」



●未来をも上回る「一撃」
 エスタシュ・ロックドア(ブレイジングオービット・f01818)はグリモアベースにて、転移の始まった瞬間より覚悟は決まっていたようだ。
「ただ一人あれば帝国と成る皇帝か……いいな、文句なしの大物だぜ。一発殴っとかねぇとな」
「うむ、その意気やよし」
 その光景を近くで見ていたツーユウ・ナン(粋酔たる女用心棒・f04066)は転移が完了する間際、持論を語る。
「人の持つ繊細な感情は時として脆弱さに繋がり、戦力として不合理不安定……」
「だが、その計算づくに行かない所が強さでもある」
 皇帝への感情を正しく向けている鬼の青年を称えるかのように言葉を続ける。
「敵は強大であろうと、感情という意志の力を正しく持てば跳ね除けることも出来るじゃろう。……その『意志』、忘れるでないぞ」
「忘れてたまるかってんだ……。あの大物を倒せば、良いんだからな」
 その言葉を境に、二人を包む光は更に光量を増してゆき――

 転移の光が収まった直後……其処には。
「やはりか。猟兵達。此処に来るとはな」
 解っていた、とばかりに其処には既に銀河皇帝の姿があった。傍らには白騎士……では無い。『マインド』の姿が既に在る。
「『――予測地点『視認』。そこに未来を、定める』」
 二筋の光条が白騎士の紛い物より放たれる。まるで、予測していたかのように、二人に光条が吸い込まれていく、が。
「――この勝負に小細工は無用。ただ真直ぐ進み、おぬしの予測を超えて見せよう!」
 流麗な氣捌きは彼女に光条を掠らせもせず、女武侠が只管に、愚直に突き進む。その一方、ジグザグと読ませぬように愛機を駆け巡らせるエスタの下へ光条は過たずに貫かれた。……しかし、爆炎と共に飛び出してきたのは傷一つ無い乗り手の姿。

(ちぃ、シンディーちゃん悪りィ。……後でちゃんと直すからよ)
 愛機を苦渋の決断で囮とし、半ばベイルアウトするような形でそのまま皇帝の下へ飛び込んだ。火打ち石の名を冠すにはあまりにも無骨で巨大過ぎるそれが『発熱』し。彼の内なる咆哮を表すかのように、地獄が燃え盛る。
「てめぇにとっちゃ、皇帝一人が『銀河帝国』らしいな」
「何、我が身ひとつから始まった物だ。何も間違ってはおるまい」
 そう、そうかそれなら、とばかりに。『マインド』毎抱え込むように。
「――お前一人を焼けば帝国全土が焦土って訳だ!」
 地獄の焔は『発火』した。だが……
 見えたのは白き装甲が黒く焼けた『マインド』と、その焔を僅かのみ受ける皇帝の姿。
 エスタは悟る。此の儘では――と。だが、彼は一人で此処に辿り着いた訳ではない。
「まだ、諦めぬか。……潔く散るが良い逆賊めが」
 『マインド』の裁きの光条が振り落とされようとしてたが、鬼人の乗り手の眼差しは、その向こう側を見ていた。『マインド』の、皇帝の、向こう側を。
「――だが、のう?」
「……エスタに気を取られてわしを見落とされるのは、ちと心外じゃの」

 竜の女武侠の姿が、地獄の炎にあてられ陽炎のように揺らめく。その所在は皇帝の背後。未来予測をエスタへ割き過ぎた皇帝が反応するには、最早遅い。
「――貴様ッ!!」
「哈ハアッ!」
 護りをも貫く練達の双掌。浸透勁がその地獄の焔が巡りし玉体を駆け巡る。
 内部衝撃が駆け巡り喀血とともに、鋭い恨みの眼差しが二人に向けられた。
「――許さぬ。貴様らは塵芥に還るが良い」

「……なぁにわしらの意地がおぬしの予測を数瞬上回っただけに過ぎん」
「一発殴れたんなら上出来、だな……他の連中任せたぜ」
 『マインド』から増幅されていく光を見て、此処が潮時と見た2人の猟兵は転移の光に身を任せ、「インペリウム」を後にしたのである。
 ――後に、託すように。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

テリブル・カトラリー
マインドの出現に合わせて早業で換装、【換装・邪神腕】発動

マインド、銀河皇帝どちらも相当な力を持つ存在
だからこそ、両者から得られるエネルギーは膨大だ。

吸収したエネルギーも推進力に回し自身を吹き飛ばして加速、
情報収集からマインドの動きを見切り、マインドへ接近

過去の残骸、

白光は無視、ルールを宣告するより先に怪力で胸部へ
両腕を突き刺し、直接生命力吸収を行い、
増幅した怪力でマインドを引き裂き破壊、全エネルギーを吸収し回復。

既に換装していた片腕の戦争腕で【換装・戦争腕】を発動
今までに、現在も吸い続けている全てのエネルギーをつぎ込み、
追加兵装、超高熱線砲から熱線を皇帝へ向けて放射する

大人しく、死んでいろ…!


アドルファス・エーレンフリート
さすがは「皇帝」と言うだけあるネ
ビリビリ来る威圧感、ともすれば戦意すら砕けるかもしれないナァ
だが後戻りは出来ないノサ 同じ「皇帝」の言を借りるならば
「賽は投げられタ」からネ

しかしどうあがいても先手は取られる、しかも格上で2対1ならダメージは必至
「早業」「武器受け」で受けられる攻撃は凌ぎ
【対抗属性】攻撃」による相殺を狙い
その際、生命力を吸収して多少の足しにはなるかナ…?
血液の「封印を解いて」ダメージの瞬間に爆発して減衰を狙ったり
…今ある我輩の手札で行える防御はコレくらいか

生き残れたならば、次は私の番だ
傷をつける程、仕留めきれなかった程、吹き上がる炎は熾烈になる
手負いの竜の恐ろしさを教えよう、皇帝



●過去の残骸、過去の杵柄
 転移の終了した直後、テリブル・カトラリー(女人型ウォーマシン・f04808)とアドルファス・エーレンフリート(立てば胡乱げ 座れば不審 歩く姿は白々しい・f07048)は、やはり見た。……既に、銀河皇帝は、其処に居た。
 再び『マインド』を侍らせ、今直ぐにでも刃を抜かんとする威容に、アドルファスは身震いする。
(……さすがは「皇帝」と言うだけあるネ。ビリビリ来る威圧感、ともすれば戦意すら砕けるかもしれないナァ)
 だが彼らはもう、後戻りは出来ない。そう、同じ「皇帝」の言を借りるならば。
「『賽は投げられタ』からネ――」
 不敵な親父の笑みを、冷酷な眼差しで見つめるその男から漏れ出た言葉は。
「……腹は決まっているようだな。ならば滅ぶが良い」
 ――滅びの宣告であった。

 再び戦地を駆け巡る二筋の光。未来を予測し、先回りする光。
 二人はそんな光条を受けきる。捌き切る。だが、光は確かに二人を『捉えて』しまった。そんな事も無視して、女機人は駆け抜ける。ただ一つの目的を果たす為に。
(――マインド、銀河皇帝どちらも相当な力を持つ存在。だからこそ、両者から得られるエネルギーは膨大だ)
「『告げる。定める。――汝は』」
 だから、そのようなルールを聞いてやる余裕など、与えない。これは紛い物。所詮は。
「――過去の、残骸」
 『マインド』に、腕が深々と突き立てられる。吸い上げられるように、未来が、テリブルの許へと、渡っていく。
「『予測修正、至近対s』」
 最早、修正も手遅れ。その真白き躯体が、引き裂かれ、砕け散り。未来を掴もうとしたその『力』が、彼女の下に収束する。

「――『マインド』を貫いた、だと」
 驚愕の声を浮かべる皇帝に対し、更に追い打ちを掛けるように戦場にありて尚陽気な声が上がる。
「生き残れたならば、次は私……いや、『私達』の番だ」
 呆れる程に体の内に抱えた生命の炎、しぶとさには定評のあるアドルファス。
 その焔が傷を塞ぎ、まるで逆廻しのように、いやそれ以上に。吹き上がる焔は熾烈。
「――手負いの竜の恐ろしさを教えよう、皇帝」
 其処に立つは唯ひとり。鮮烈なる焔を纏った一人の竜騎士。
「さァ、……第二ラウンドと行こうじゃないか」
「――いいや、その必要すらも無いかもしれないな」
 光が収束し、彼女の身に余る程の力が其処には在る。それは冒涜的な、光の力。未来が予測できぬとも解る。『危険だ』と。
 それを退避しようにも。竜騎士がそれを掴んで離さない。
「私と違って君は、そういった術を持たないだろう?だから――」
「大人しく、死んでいろ……ッ!」

 ――竜騎士ごと貫くように、収束した光条が皇帝を飲み込む。
 彼が如何に強大であろうと、彼はこの場で再生する手段を持ち合わせない。
 唯ひとりの皇帝が顔を上げた時には、既に二人の猟兵は「インペリウム」から立ち去っていたのである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ゲンジロウ・ヨハンソン
○POW
○アドリブ歓迎
○野良連携OK

○先制攻撃への対応
転移完了後と宇宙バイクに【騎乗】し事故らない程度に自分でも予測不能な軌道で激走。
バイクごと自分を包むように【オーラ防御】を展開、マインドの攻撃の直撃を避ける。
予測攻撃がはじまったら世界でオンリーワンであろう屋台変形機能で
度肝を抜き、予測を練り直す刹那に【怪力】で屋台を振り上げ【クイックドロウ】の速さで【捨て身の一撃】!

○先制後
UC使用でわしでも良くわからん原理で突如登場!蒼衣の剣士!!
奴と連携?知らん!お前はお前で暴れろ!
蒼衣の剣士の攻撃に合わせる感じで、蒼炎の【属性攻撃】を【鎧無視攻撃】で皇帝とマインドに【2回攻撃】できるかな!?


ビスマス・テルマール
●POW:UC対策

先制攻撃で空中戦で
上空から砲撃に誘導弾・属性攻撃(重力)・衝撃波・範囲攻撃・オーラ防御を込め重力波で攻撃を軽減させる重力シールド弾を形成

皇帝とマインドに一斉発射と誘導弾併用でバラ蒔き盾代わりに

第六感と見切りでタイミング計り

激痛耐性と体にオーラ防御を纏い備え

オーラ防御を展開、属性攻撃(重力)で強化したグルメツールでマインドの攻撃を掴み早業でUCで一口齧り

自己強化し

※マインドが直接殴ろうと
遠隔操作の時点で存在が遠距離UCなので構わず

誘導弾・鎧無効攻撃・鎧砕き・範囲攻撃・属性攻撃(重力)・カウンター・早業を込めた一斉発射でマインドに反撃

可能なら皇帝も巻き込む

※アドリブ掛け合い大歓迎



●一寸先の取り合い
 次に「インペリウム」へ転移が開始されたのはゲンジロウ・ヨハンソン(腕白青二才・f06844)と、ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)の二人。
 転移が始まった瞬間から、二人の予測を掻い潜る為の攻防は始まっていた。前情報からも既に察していたが、やはり既に皇帝と、傍らに『マインド』も居る。

「やっぱりじゃ!最初から『マインド』もおる!!」
「ならば、一瞬の博打……私の迎撃防御の速度と、勝負です!!」
「『――捕捉。多数のエネルギーシールド弾の発生予測を検知』」
 ゲンジロウの乗機が地をまるで暴れ馬のロデオのように半ば制御不能な軌道で駆ける。中空では『マインド』の光条に対抗すべくビスマスの魚の鱗が如き輝きの重力シールド弾が広域展開、より範囲を狭めていこうとする。何方も少しでも失敗すれば、崩れる程の、綱渡りの攻防。
「『回避演算完了、――その『未来』を、捕捉する』」
「やれるもんならやってみろってんだ!!」
 ゲンジロウ当人にも読めぬその軌道に追い縋ろうとする光は彼が予め機体ごと自らを包み込むように形成したオーラが、掠り程度に留めていく。

 その一方で。ビスマスを狙う光条は彼女を過たず狙おうとしたのだが……。
「――此処まで攻撃範囲を狭めれば、わたしでも……読み切れます!!」
 光を、グルメツールが捉えた。深々と、光が停止したまま。グルメツールに突き刺さられている。
「『――?』」
「貴方の未来を定める『光』……いただきます!!」
 ビスマスが、『光』を食べたのである。そして彼女が変じたのは――
「――同性能であれば、模倣するのは『白騎士』のような姿という訳か、娘よ」
「……仰る通り、です!!」
 ――猟兵達を苦しめた『白騎士ディアブロ』を模したような傲慢ささえ感じる白亜の鎧に身を包んだ姿。その未来を断片程度でも掴み取った彼女が『マインド』へ肉薄する。『マインド』自身も、皇帝に遠隔操作されている存在ならば……。

「――その娘と無為に撃ち合うな。あの男を捉えよ」
 無言の返答とばかりに再びゲンジロウを襲う光。だが、彼も隠し玉を控えていて。
「なぁに流石の皇帝様でも……」
 ……バイクが屋台そのものに変形するとか、予測出来ない。
「『――!?異常変形を感』」
「遅いってンだ!!どっせーい!!」
 そのまま、元バイクの屋台を引っ掴んでビスマスと交戦する『マインド』を殴り飛ばした。此処まで来たのならば。
 突如追撃とばかりに『マインド』へ閃くは蒼き一閃。其処に座すは蒼衣を纏う剣士。
「『――ゲンジロウ、一つ『貸し』だ』」
「あなた突然何処から出てきたんですか!?」
「『……貴方、では無い。俺の名は†蒼刻の騎士†……』」
「こーいう美味しいとこだけ出てくんじゃねぇ!!ともかく……」
 三人が構える。そのまま、反攻して押し込むかのように。
「このまま、一撃まで押し切ります!!」
「もーお前の事は知らん!お前はお前で暴れろ!」
「『――刻み付けろ、我が刻剣の冴え。蒼刻と碧刻の剣閃!!』」
 三撃。『マインド』ごと巻き込むように、皇帝へと彼らの掴み取ったものは放たれた。

 ――先を、先をと取り合った中で掴んだこの攻撃。彼らの紡いだ『それ』は、確実に皇帝を窮地に追い遣っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

月鴉・湊
アドリブok
トドメ希望

銀河皇帝、この世界で散った者達の為に、死んで貰うぞ。
恨むなら俺を恨めよ。

やつのSPDUC対策として仕掛ける瞬間を見切り、早業で奴との間に血の糸で壁を作る。そして一瞬見えなくなったところでUCで透明化する。
やつのUCは視認していなければ使えないからな。
隙をついて姿を消せばいい。

洗脳などされるか。もしされてもこの刀にやつかな?集まった魂が俺の役目を教えてくれる
「皇帝を殺せ」と。
さあ見えない俺にどう対処する?
できなければ俺の暗殺術でやらせて貰うぞ。
その首、散っていったもの達に捧げさせてもらおう


青葉・まどか
戦争も大詰め、決着をつけるため皇帝を倒します。

SPDで行動
先制攻撃への対抗策として、左の手のひらからナイフを突き刺し、そのままナイフを握りしめて傷口をえぐる状態で行動。
「自分の身体を痛めつける位しか対抗策が浮かばないとか、我ながら頭悪いね」
銀河最強に挑むためなら安い代償!最終的には根性です!

ユーベルコードは『シーブズ・ギャンビット』を使用。
ユーベルコードを奪われても、身につけた技能まで奪われる訳じゃない!
ユーベルコードは強力だけど、手札の一枚に過ぎない!

今、自分に出来る事を全力でやるだけ!

ダッシュで接敵、残像のフェイントからの早業の2回攻撃を仕掛ける。



●流した血が紡ぐもの
 月鴉・湊(染物屋の「カラス」・f03686)と青葉・まどか(人間の探索者・f06729)の場合も同じだった。既に銀河皇帝は転移先にその姿を現していたのだった。
 転移が完了し、皇帝が視界に入った瞬間、二人は直ぐ様に行動を起こした。予め握られていた刃をより深く握りしめ、同時に糸紡ぎの凶手が血糸を紡ぐ。
(済まないね、……頼んだよ。おじさんも出来る限り素早く『始末』を付けるから)
 自ら痛みを背負うことで真正面から抗おうとする少女に、全てを託し、凶手が姿を潜める。それを振り向きもせず。少女は真っ直ぐに皇帝を見つめ返す。
「……自分の身体を痛めつける位しか対抗策が浮かばないとか、我ながら頭悪いね」
「そうか。それが貴様らの覚悟ならば、……我が前に平伏すが良い」
 銀河皇帝は、比類なきサイキックエナジーの持ち主。このままでは、二人は折れる筈だった。
 だが、視界に収まっていたのは。少女と、血糸で編まれた1つの壁。

 少女は、走った。これはギャンビット。捨て身の、賭け。洗脳念波が彼女の脳髄を這いずり回るが、それでも成さねばならない。
「ユーベルコードは、強力だけど……ッ」
 彼女は自ら起こした痛みと根性で抗っている。私を見ていれば見る程に、『あの人』への注意は届かない。その為にも、私は抗い続けなければ。
「――あくまで手札の1つよ!技能までが奪われる訳じゃない!!」
 痛みと洗脳が拮抗し、彼女の刃が喉元を捉えようとした寸前。遂に彼女は『折れた』。
 血を流しつつも、朦朧とする意識の中。眼の前に座するは偉大なる方なのか、討ち取るべき相手なのか。けれども彼女には一つだけ、解っていることがあった。
「けれど……私は……」
 まどかの視線は、背後へ向けられていた。

「――ギリギリの賭けに、勝ってしまったみたいですよ?『銀河皇帝様』?」
 その、鮮烈な笑みにふと気づき。後ろを向いた時には。
「――その首、散っていったもの達に捧げさせて貰おう」
 血糸が紡がれている。その筋は既に喉元へ達しており。
「……お代は、お前の死に様、命だ」
 驚愕に染まった『今其処にいる』銀河皇帝の首が、落ちた。

 効果が解け、夥しい血を片手から出しつつも、倒れ伏すまどかは消えていく皇帝の身体を見て安堵をした。
「はぁ、危なかった……もうちょっと抵抗出来なかったら、間に合わなかったかもです、ね……」
「全く、まどか君も無理をする……だが、君のお蔭でおじさんも『狙えた』、という訳だ」
「えへへ……ありがとう、ございま……した」
 捨て身の賭けに勝った少女は、そのまま意識を手放した。迎えが来るまではそう掛からなかったが、その顔はひと仕事終えたかのように穏やかだった。と染物屋は語っていたと言う。

 ――こうして、銀河皇帝は『1人』倒された。これが最後かはまだ彼らには分からなかったが、少なくとも……彼らは、可能性のひとつを掴み取ったのだ。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月22日


挿絵イラスト