頭部を粉砕された魔法少女は失格よ!!
#ダークセイヴァー
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「キィエエエエエエエエエエエ!!」
「アミバァアァァアアアアアア!!」
雷鳴轟く暗澹たる曇天の下、男が頭を握り潰された。
ひしゃげた頭部から幾筋もの鮮血を噴水の如くを噴き上げ、石畳に倒れ伏す男。
「それまでぃ!勝者!!ポムポムマカロンちゃん!!」
その様を見届けたもう一人の男は、打ち鳴らされるゴングの音と共に背を向けると、壇上に備え付けられた玉座に鎮座する男を見上げ、血に塗れた拳を高々と掲げた。
まるで自らの力を誇示するように。
周囲から怒号のような、歓声のような、野太い男達の声が響く。
彼らには―――一様にある共通点があった。
筋骨隆々の屈強な体躯を備えていること。
求道者特有の冷酷さすら感じる鋭い眼光を讃えた顔を、チークとアイシャドウで飾り立てていること。
そして……巌の如きその巨躯を、淡いパステルカラーの、可愛らしいフリルがたっぷり使われたミニスカートドレスに包んでいること。
パツパツの大胸筋に布地が悲鳴を上げている胸元には透き通った宝石のブローチが輝いていた。
●魔法少女とは……?
「と言う訳で、みんなにはちょっと魔法少女デスマッチに出場してもらうわ!」
ある日のグリモアベース、猟兵達は困惑していた。
例によってグリモア猟兵ミア・ウィスタリア(天上天下唯画独尊・f05179)が意味の解らない電波を受信し始めたからだ。
今回の舞台はダークセイヴァーのとある領主の館。
否、館というよりは闘技場と言ったほうが正しいだろうか。一見廃墟と見紛う程の荒廃した城塞の中に石畳の闘技場があるのだと言う。
「今ね、この闘技場にダークセイヴァー中から集まった魔法少女達が最強の座を賭けて熱い戦いを繰り広げてるのよ!」
ダークセイヴァーそんなに魔法少女いんの!?
「この大会の主催者でもある領主がオブリビオンらしくてね。殺し合って最後の一人になった魔法少女を取り込んで自らの力にするつもりみたい。まぁ早い話が蠱毒よね」
魔法少女の蠱毒。
「そう、魔法少女の蠱毒」
「で、話を戻すと、みんなにはこの魔法少女大会に選手として出場して貰うわ。ルールはタイマンのバーリトゥード方式!決勝になると領主が直々にリングに上ってくるから、そうなったら囲んでボコっちゃえば良いんだけど……それより前に騒ぎを起こしちゃうと大会が中止になって領主が館に籠もっちゃうから。そうなるとちょっと手を出すのは難しくなっちゃうわね」
なので決勝までは一選手として運営に協力してやって欲しいのだそうだ。
ミアがパチンと指を鳴らすと、猟兵達の前に様々な魔法少女装備が運ばれてきた。
「はいはーい!じゃあ衣装を選んだ人から転送を始めまーす!異世界産魔法少女の力を見せてやんなさい!」
その胸に愛と、希望と、一抹の不安を宿し、猟兵達はダークセイヴァーへ飛んだ。
龍眼智
お前はもう……参加している!(`・ω・´)シャキーン
龍眼智です。
これはギャグ時空のおはなしです。
なにもかんがえてはいけません。
まほうしょうじょになるのです。
老若男女は一切関係ありません。
まほうしょうじょになるのです。
まほうしょうじょ名にご希望があればプレイングに記載をお願いします。
記載が無ければ龍眼が命名致します。
それではみなさん
まほうしょうじょになるのです。
第1章 集団戦
『闘奴牢看守』
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POW : ボディで悶絶させてからボッコボコにしてやるぜ!
【鉄製棍棒どてっ腹フルスイング 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【鉄製棍棒による滅多打ち】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : チェーンデスマッチたこのやろう!
【フックと爆弾付きの鎖 】が命中した対象を爆破し、更に互いを【鎖についてるフックを肉に食い込ませること】で繋ぐ。
WIZ : 嗜虐衝動暴走
【えげつない嗜虐衝動 】に覚醒して【『暴走(バイオレンス)』の化身】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●MU-ZAN&MU-ZAN
どす黒い曇天を稲妻が走り抜ける。
今宵、この暗黒魔闘マジカル☆ジェノサイドが行われる闘技場には数多の魔法少女達が集っていた。
領主席と思われる玉座を頂上に抱き、その下に備え付けられた実況席では羽の生えた猫の様な、ネズミの様なよく分からない生き物がアナウンスをしている。
「さぁ全国3千万の暗黒魔闘ファンの皆様お待たせ致しました。いよいよ第31回となります本年度大会が開幕であります。実況は私チタフール、解説はジェイタローでお送り致します。ジェイタローさん宜しくお願い致します」
「はい、宜しくお願い致します。昨年度は当日にゾンビの大群の乱入に合いながらも選手達の壮絶な死闘が繰り広げられましたね」
「そうですね。今年はどの様な活躍を見せてくれるのでしょうか。更にジェイタローさん。今回は少々毛色の違うのも混じっている見たいですね」
「体格面からすると大分ウェイトに差が開いている様に見えますね。いずれも初出場ですから戦法が気になるところですね」
「おっと、第一回戦の準備が整ったようです。それでは早速、両選手!入場であります!」
竹城・落葉
【POWで判定】
まほうしょうじょになって、闘技場で戦えば良いのだな。いいだろう。我とて元武将。武力を競い合うとなれば、是非とも参加したいものだ。しかし、殺し合いとは物騒だな。できれば瀕死の状態にしておきたいものだ。
我は名物竹城を手に、『支柱一閃』で相手を切り伏せよう。そして、【早業】で素早く相手を仕留めるぞ。
……しかし何故、魔法少女装備がスクール水着なのだ!?しかもまほうしょうじょ名が【スク水戦士:竹城】になっているぞ。は、恥ずかしくてエッチな気分になってしまう。
我は戦闘中、無表情で冷酷な雰囲気を出すものの、その格好から赤面してしまうぞ。
*アドリブ・共闘、歓迎です。
●不死身天使クリミナルマリー VS スク水戦士竹城
『まずは赤コーナー!殺した数は700人!処刑される事13回!!最早誰もコイツを殺せない!!身長198センチ!不死身天使クリミナルーーーーマリーーーー!!!』
「Gluuuuuooooooooooooooo!!!!(ドラミングをする巨漢)」
『おーっと出ました!マリーの開幕ドラミング!今年も股間の白鳥バレリーナ姿が眩しい!上下に激しく揺れております!』
『対するは青コーナー!初出場であります!閃く刀は猛者の証!今宵の名城竹城は血に飢えている!!群青の天使は果たして不死身伝説を打ち破れるのか!!身長158センチ!スク水戦士ーーー竹城ーーーー!!!』
「何故だ……何故こうなった……」
竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)は悶えていた。今回猟兵達にはそれぞれに一着、魔法少女スーツと魔法のステッキ(気分)が配布してされているが、彼女の所に来たのは何とスクール水着!ご丁寧にゼッケンが貼られており【スク♥水戦士:竹城】と達筆で墨文字で書かれている。
『おっと竹城選手何やら既に悶ているようですがジェイタローさん』
『試合前のお祈りでしょうね。彼女の顔が徐々に赤くなってきていますから、戦意を高める為のルーティーンであると思われます』
『さぁ……両者開始位置に付きました。それではREADYーーFight!!」
「グハハハハハハハ!!そんな小さい剣で俺様の一撃を止められるかなぁ!」
ゴングと共にバレリーナ姿の巨漢が棍棒を振り上げ迫ってくる!
斜めに振り下ろされた鋼鉄の塊が破片を巻き上げながら石畳を粉砕した!
『おーっとクリミナルマリーいきなり仕掛けました!石畳が抉れております!』
『凄い威力ですねぇ。おや、竹城選手は動いていないようですが』
そう、この場の誰もが、まるでクリミナルマリーが間合いを見誤ったかの様に見えているが実は違う。
棍棒が身体に当たる正にその瞬間、僅かに後ろに下がって棍棒をかわし、再び元の位置に戻ったのである。
単に、只速すぎて見えなかっただけの事。
そしてそれは、彼女にとって試合が終わった事を意味していた。
『おっとどうしたのでしょうか竹城選手!リングを後にしようとしています!まさか棄権かー!?』
『いえ、待って下さい……?マリーも棍棒を振り下ろしてから動きがありませんよ?』
「あぺ…?」
次の瞬間―――クリミナルマリーの身体が中央から縦に割れた。
鮮血を撒き散らしながら観音開きの如く全身が左右に泣き別れする。
「安心しろ。峰打ちだ」
―――勝者:スク♥水戦士:竹城
成功
🔵🔵🔴
アーサー・ツヴァイク
※協力アドリブ大歓迎
まずは普段着で登場…魔法少女コス? まあ、待て。今着替えるぜ
ユーベルコードで…
出ろおおおお、ガ〇ダァァァァム!!
指パッチンに合わせてユーベルコードを起動、俺の武装をロボットに変形・合体させて装着するぜ!
バイクのライドランは脚部に、盾のバスターホーンは頭部と腕部に、大砲のレイシューターは腹部に変形。そして俺の左腕に仕舞ってあるフラッシュブレードをキラッキラのスカートにして…!
完成、サンライザー・マジカルナイト!!
無事に着替え終わったらロボットのまま敵をボコボコにするぜ。
…いや、ちゃんと魔法少女っぽいだろ? スカートだって履いてるし。こういうロボット他にもいるから大丈夫だって!
●美少女仮面ユニコーン VS ????
第一ブロックが終了した後、会場にはどよめきが広がっていた。
「嘘だろ……ベスト8常連組のクリミナルマリーが一撃で……」
「あぁ……一体何者なんだ……」
「いやあぁぁぁあぁああああ!!うぞよぉおおおおマリーお姉様がぁああああああ!!」
『さぁ初戦からとんでもない番狂わせが起こりました第31回暗黒魔闘、後ろが詰まっておりますのでどんどん進めて参りたいと思います!続いてはッ!?』
ズンッッッッッ!!!
実況を遮り石畳に上がったのは漆黒の馬に跨ったセーラー服の漢である。
勿論下はプリーツのミニスカートだ!大腿筋がガッツリ浮き出たオーバーニーソックスも見逃してはいけない!
『デカァアアアアアアアアイ!!馬が!!魔法少女界のジェネラルが登場です!ピンクのカイゼル髭は勇気の証!愛馬サウザンドレッシング号を駆り!今!美少女仮面ユニコーン閣下がリングに上がりましたぁーーー!!』
『去年よりも更に大きくなってますねぇ。試合前の計測によると全高は3mを越えているそうです』
「フン……今宵ワシの贄となる愚か者はどいつだ…」
『さぁ対するはぁ!………おっと?……あ、間違いじゃないの。失礼致しました!どうやら相手選手、名前の記載が無い様です!これは奇しくも謎の美少女仮面同士の戦いとなるのか、あぁーーとしかし!?これは!?』
「うるっせぇなぁ……怒鳴りゃ良いってもんでもねぇだろによ」
実況席の戸惑いと驚きが入り混じったアナウンスを背に受けながらアーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)は普段着のままリングに上った。
『何と青年!青年です!もしや彼が対戦者ということなのか!?ジェイタローさんこれはレギュレーション大丈夫なんでしょうか』
『いえ大丈夫ではないですが……彼の傍らにある物が気になりますね。乗り物の様ですが……見たこともない形をしています』
『只今審判団による審議が行われていますがおっと……何やら彼が手を振っています』
「まあ、待てって。今着替えるからよ……俺の、魔法少女コスにな!!【Select…CALL, SUNRISER!!】」
アーサーが天に向けて指を鳴らした!
次の瞬間!彼のバイクが電磁ビームと共にパーツ毎に分解すると上空に飛行!
バイクのライドランが脚部に!
盾が二つに別れ腕部に!
バスターホーンが頭部、大砲のレイシューターが腹部パーツに変形!
ドッキングビームが展開され全長4mに届こうかと言う巨大ロボットに組み上がろうとしている!
「皆行くぜ!トゥッ!」
その中心にアーサーが跳ぶ!ダークセイヴァーの漆黒の空を背に鋼鉄の巨人が顕現した!
光の刃がスカートの様に腰回りに広がった。それは見た目の重厚さからは考えられない程の身軽な動きで宙返りをすると、地響きと共に石畳の上に着地する。
「完成、サンライザー・マジカルナイト!!」
『な……なぁぁんとぉぉ!これは正に魔法少女!魔法少女です!どうやら今彼、いや、彼女が名乗ったのが選手名なのでしょう!ジェイタローさんこれは如何でしょう』
『いやぁこれは見事な変身シーンでしたねぇ、魔法少女と認めて良いと思います』
『審判団が引き上げていきます。あっと今、主審のOKが出たようです!それではお待たせ致しました!試合開始です!READYーーFight!!』
会場に手綱を鳴らす音が鳴り響く!
「全身鎧とは魔法少女にあるまじき格好!!風流を解さぬ愚物めが!蹴散らしてやれぃサウザンドレッシング号!!」
馬用の兜に備えられた衝角を振り上げ、猛然と突進してくるサウザンドレッシング号!
『決まったーー!!サウザンドレッシング号の強烈な突撃ィィィーー!!過去この一撃にどれほどの魔法少女が串刺しにされてきたのでありましょうか!サンライザー選手モロに胴体に喰らってしまったァァーーー!!』
『これは綺麗に決まりましたねぇ』
しかし―――その角がサンライザーに届くことはない。
「へっ……何が決まったって?」
「ぬぅっ!?き、貴様!!脇で挟んで!?」
『な、何という事でしょう!サンライザー選手、衝角を脇に挟んでいるぅぅぅーーー!!』
『恐らく激突の瞬間に身体を半身にずらす事によって難を逃れたのでしょう。あの鈍重な体格でそれをやるとは凄まじい反射神経ですね』
「今度はこっちの番だ!オラよッ!!」
「な、何ィィィ!!」
サンライザーがお返しとばかりにサウザンドレッシング号の胴に鉄拳を打ち込む!
馬諸共吹き飛ばされリングサイドに追い詰められるユニコーン!
「フッ…ククク……小童がやりよるわ。久々に本気を出せそうじゃのぅ!サウザンドレッシング号!合体攻撃じゃ!」
『おーっと!ユニコーン選手がサウザンドレッシング号の上に立ちました!あの技は!あの技は幻のツープラトン!!ダブルバイセップスだぁぁーー!』
「サウザンドレッシング号の突進力が1000万!ワシの腕力が1000万!合わせて2000万馬力じゃァァーーー!!」
「よくわかんねぇーよッ!!」
「あわびゅっ!!」
―――説明しよう!再び突進してきたサウザンドレッシング号の上でマッスルポーズをキメていたユニコーンの顔面にサンライザーが掌底を叩き込んだのだ!
『決まったーーー!!ユニコーン選手痛恨のカウンターを喰らってしまったァー―!!』
サウザンドレッシング号が横を通り過ぎた後、サンライザーの手に握られていた物。
それは仮面毎頭部を粉砕され、血まみれで痙攣するユニコーンの姿だった。
―――勝者:サンライザー・マジカルナイト
大成功
🔵🔵🔵
アーデルハイド・ルナアーラ
魔法少女名:希望なし
魔法少女の頂点を決める大会ですって!?まさに私の為にあるようなイベントね。優勝は私のものよ!(本来の目的を忘れている)
衣装はせっかくだからアイドルのステージ衣装みたいなやつを借りようかな。
最初の相手は...うん、魔法少女には見えないわね。私が本当の魔法少女ってものを教えてあげるわ!(注:23才)
格の違いを見せるために杖(約3m。すごく重い)は脇に投げておきましょう。ハンデよ。
とりあえず、魔法少女らしく最初は距離を取って遠距離攻撃。石畳をひっぺがして投げつける。名付けてウィザード・ミサイル!
そして隙を見て、雷光で目を眩ませてから必殺の超雷砲を叩き込むわ!
※アドリブ歓迎
●魔法少女シュガシュガデブーン VS 魔法少女プリティフレンズ
『さぁ第二ブロックが終了致しました。鮮血が舞い肉片が弾け飛ぶ暗黒魔闘大会、徐々に客席もヒートアップしてきた様に感じます。ジェイタローさん此処までご覧になって如何でしょうか』
『そうですね、何と言っても初出場組の躍進が目覚しいのが今大会の特徴かと思います。クリミナルマリー、ユニコーンと言う強豪が次々と初戦で敗退していますからね』
『そうですね、例年ですとトーナメント形式で優勝が争われますが、今年はもしかすると領主様がリングにあがる機会もありそうでしょうか』
『あり得ない事ではないと思いますねぇ』
『おっと、会場の清掃が終わったようです……それでは第三ブロックの開始であります!まずは赤コーナー!武闘派殺しと言えばこの人!!2m20センチを越える身長も去る事ながら総重量はなんと350kg!!分厚い脂肪こそ俺の最強の武器!!魔法少女シュガシュガデブーーーーーン!!!』
「ブーーーッヒッヒッヒッヒッ!!」
『続いては青コーナー!私の拳が光って唸る!勝利と掴めと輝き叫ぶ!全てはモフに始まりモフに終わる!山猿って言ったらぶっ殺しちゃうぞ!魔法少女プリティーーーーフレンズ!!!」
「はぁーーい!❤頑張りまーす!」
アナウンスと共にリングに上ったのは魔法少女プリティフレンズことアーデルハイド・ルナアーラ(獣の魔女・f12623)である。カラフルなフリルがあしらわれたミニスカートドレスに身を包んだ彼女は、ある意味大会初のまともな魔法少女に見えるかもしれない。
『笑顔が初々しいプリティ選手です。確か彼女も初出場枠でしたね?ジェイタローさん』
『そのようですね。恐らく今大会では最大のウェイト差になろうかと言う対戦カードとなってしまいましたが、どの様な戦法に出るのか注目したいと思います』
「………うん!魔法少女には見えないわね。私が本当の魔法少女ってものを教えてあげるわ!」
「ブッヒッヒッヒッヒッ!!このボクチンを前にしてそぉんなボケをかますおバカちゃんは初めてだわ……その胸の駄肉を挽肉にされたい様ね……」
『おぉーっと!プリティ選手まさかのマイクパフォーマンスだぁー!早くも両者の間で火花が散っております!』
『意外と好戦的なんですね』
『さぁそれでは両選手待ちきれない様なので参りましょう……READYーーFight!!」
「これは置いておくわね。まぁ、ハンデだと思って?」
ドッッッッ!!ズンッッ!!
開始早々、プリティフレンズが手に持っていた槍と見紛う程の長杖を背後に投げ捨てた。
それは地響きと共に石畳の床にめり込む。
『な、なんだこれはぁぁーーー!!プリティ選手、武器と思われていた杖を後ろに投げ捨てました!杖が床にめり込んでおります!!物凄い重量だァーーー!!』
『これは単純にプリティ選手の腕力の問題ですね。どうやら彼女もまたパワーファイタータイプの様です』
「それじゃあ行っくわよー、ウィザードミサイル!」
そして次に彼女が取った行動は―――何と石畳を引っ剥がして投げ付けることだった!
「ブヒッ、面白いやり方だけど……そんなものでボクチンの脂肪を貫く事は出来ないわよ!?」
しかし相手は正に人間クッション!一枚一枚がプリティフレンズの背丈より高い正方形の石板は手裏剣の様に回転しながらデブーンに次々とヒットするがどこから当たろうと分厚い脂肪がクッションの如く衝撃を吸収し跳ね返してしまう!
『さぁー……これは大変な様相となって参りました。床材を引き剥がして投げ付けるプリティ選手と、それを自慢の脂肪で跳ね返すデブーン選手。ジェイタローさんこれはどうでしょう』
『そうですね、一見するとデブーン選手が防戦一方になっている気もするんですが、ダメージは一切無い筈です。一方プリティ選手はいつまでも投げるものがあるわけでもないので、長期的には不利になってくるでしょうね』
「いい加減さぁ……それ、うっとうしいのよねぇ!!」
『おぉっとここでデブーン選手勝負に出たか!?顔面への被弾も辞さない勢いで一気に距離を詰めていきます!!」
―――その時、会場全体を強烈な閃光が襲った!
「「「ッッ!!!」」」
「待ってたわよ!その瞬間を!」
実はこれが彼女の作戦であった。
可動域の問題もあるのかもしれないが、デブーンは分厚い脂肪の腕で胴体を常にガードしていた。生半可な攻撃は跳ね返されてしまうだろうから近付くのはそもそも危険だ。それ故、まずは遠距離攻撃でチクチク突付いてヘイトを稼ぎ、相手が痺れを切らして突撃してくる瞬間を狙って無防備な胴体に渾身のカウンターを仕掛ける。
地面を蹴る彼女の足に稲光が宿る。クラウチングスタートの姿勢を取った彼女は目を押さえながら出鱈目に拳を振り回すデブーン目掛けて猛然と走り出した!
「捉えた...!我が放つは雷の魔弾!食らえ、超雷砲!!」
「ふぐっッ!!」
はたしてプリティフレンズ渾身のドロップキックは、まるで泥沼に飛び込んだかの様にデブーンの腹に突き刺さった。そのまま脂肪に押し出されるように跳ね返され、宙返りをして着地する。
「ふふふ……今のはちょおっと痛かったけど……それだけね。さぁ、覚悟はいいかしら」
「ふふ、良いの?最後の言葉がそれで?」
「何?……ぼっ!?……あひゅっ!?」
突如、デブーンの全身が激しく痙攣を初めたかと思うと全身が風船の如く膨らみ始めた。そう、先程のは只のドロップキックではない!強烈な電力を足に込め、相手の体内深くに超振動を叩き込む技なのだ!水面に波紋が広がるかの如く脂肪を揺らすその振動は、やがて分子の結合崩壊を引き起こす!
「あ、あぁぁぁぁぁまあまあま!!ひでぶっ!!」
デブーンの身体が風船のごとく膨らみ始め、やがて巨大な水風船が割れるように弾けた。
―――勝者:魔法少女プリティフレンズ
成功
🔵🔵🔴
喰龍・鉋
【クロキュア】*アドリブ他猟兵連携歓迎、服装お任せ
キマフュ…えっダークセイヴァーの依頼?
えっ専用装備?本当これ着て出ていくの?いやボク本当こう女の子女の子してるの似合わなっちょっと小さいいや本当むr
あ、リーヴァルディ宜しくね!(体を隠しながら)
最初はそれぞれ別だけど…知り合いと殴り合いは避けたい…チーム名?
黒騎士だし「二人はクロキュア」で良いんじゃないかな?
…凄いノってるね?ま、まぁ後で合流しよう…すっごい派手だ!?
え?装備で出来る?えぇっと(背後が爆発しながら)かっ華麗に参上!!
え?看守、看守ね、怪力目一杯の拳で顔面に何かしらを叩き込むね
恥ずかしいあまりに起こった事故なんて保証出来ないよ!!
リーヴァルディ・カーライル
※
【クロキュア】で参加
…ん。私も多少なりとも知識を得ている。
魔法少女の何たるかも解しているつもり……だから。
事前に“誘惑の呪詛”で自身を洗脳
最初は村娘に変装し魔法少女に変身できるよう防具改造
……ふ。柄じゃないとか、恥ずかしいとか、そんな甘えは許されない。
やる以上は完全に。最高の魔法少女になりきるよ、鉋…!
征くよ。他世界から来たぽっと出の魔法少女に、
この世界の魔法少女の座を明け渡す訳にはいかない…ッ。
決闘と同時に気合いの入った演出(残像)で変身
敵が変身の存在感に目移りしている隙を見切り
怪力の踏み込みから頭部を掴み【血の聖槍】を放つ
…魔法少女国際条約第1条!
『頭部を粉砕された魔法少女は失格よ!!』
●ジャスティスウィッチあけみ VS 二人はクロキュア
『なんとシュガシュガデブーン敗れるーーー!!昨年度圧倒的な強さで決勝進出を果たした彼女がまさかの初戦敗退!!この結果を!一体誰が予想出来たでしょうか!強い!強すぎるぞ初出場組!!誰かコイツらを止められる奴はいないのかぁーーーー!!』
「……………(無言でリングに進み出る漢)」
『では次の対戦カードは……出たァァァァァーーーー!!!暗黒魔闘にはまだ彼女がいた!!第24回暗黒魔闘に流星の如く現れて以来六連続優勝の絶対王者!!果たして七連覇達成は成るのでしょうか!!聖☆ぱみゅぱみゅ真拳(※セイントって読んでね!)第七十代目継承者!!ジャスティスウィッチーーーーあぁけぇぇみィィィィィーーー!!!』
シュバババッと拳の型を繰り出し構えを取る、引き締まった体躯のイケメン。しかし!やはり来ているのは魔法少女スーツだ!しかもレオタードタイプだから股間がもっこりしているぞ!!
『さぁこの絶対王者に相対するは……おっと、次はどうやら二人組の様ですね。ジェイタローさん、またしてもこれはレギュレーションに抵触する可能性がありそうですが』
『そうですね。先程のサンライザー選手と違い、自らの魔法少女アイデンティティに置いて複数人である事が必須とされる場合は、特例が認められる事もあります』
『なるほど、今審判団の審議が開始されました……おっと、これは……アミダクジを作り始めましたね』
『確率に訴える作戦ですね』
『あ、っと?OKです!どうやら相手選手、タッグ出場が認められました!それでは登場して頂きましょう!二人はァァァァーーークロキュアァァァァーーー!!』
「えっ……ちょっ、本当これ着て出ていくの?いやボク本当こう女の子女の子してるの似合わなっちょっと小さいいや本当むr」
「鉋……往生際が悪い……」
「いやリーヴァルディ何でそんなノリノリなのーー!?」
「……ふ。柄じゃないとか、恥ずかしいとか、そんな甘えは許されない。やる以上は完全に。最高の魔法少女になりきるよ、鉋…!」
「ボクはそこまでなりきれない〜〜〜〜!!」
入場ゲートをくぐりリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)に半ば引き摺られるように喰龍・鉋(楽天家の呪われた黒騎士・f01859)がリングに上った。
『えぇ〜と……?村人の様な少女が二人リングに上っていきます。彼女達がクロキュアなのでしょうかジェイタローさん』
『流れから見るとそうなりますね。この後に変身を挟む可能性もありますのでまだ解りませんよ』
『おっと、情報が上がって参りました。白い髪がリーヴァルディ・カーライル選手、黒い髪が喰龍・鉋選手との事です』
その様子を腕組みをしたまま微動だにせず見ているのはあけみだ。
「変身もせずにリングに上がるとは……余程の馬鹿か自信家のどちらかだが。貴様らはどちらだ?……返答次第ではこの場に鮮血の薔薇が咲くことになる」
「それは…どっちも。変身は……後のお楽しみ……。このままでも…貴方を屠るのは…造作も無い事……」
「……………ほぅ?」
あけみの額に青筋が浮かんだかと思いきや、その姿が一瞬ブレた。
直後、リーヴァルディの至近距離から一瞬で距離を詰めたあけみの上段回し蹴りが放たれる!
『あーーーっと!!あけみ選手フライング!フライングです!変身前のリーヴァルディ選手に顔面ハイキック炸裂ーーーー!!!』
『変身していないと言うことはMS(MAHOU-SYOJO)オーラを展開できていない事になりますね。MSオーラはMSオーラによってしか破れませんが、仮に片方にMSオーラが無いとすると……破壊力は計り知れません』
しかし、直後会場の誰も予想していなかった光景が―――そこに展開されていた。
「なん………だと?」
「ふぅ……危ない、間に合ったね。」
『こ、これは驚きだぁぁーー!何と割って入った鉋選手の腕があけみ選手の蹴りを止めているゥゥゥゥーーーー!!?』
『やはり既に変身していたと言う事でしょうか。それにしてはコスチュームが簡素ですが……ところでチタフールさん』
『はい、なんでしょうか』
『これは……事実上試合始まってませんか?』
『ハッ!……失礼致しました。それではなし崩しですが参りましょう!READYーーFight!!』
「貴様ら……一体何者だ?変身もせず我が蹴りを止めるとは……」
「じゃあ……教えてあげる……魔法少女の何たるかを……鉋ッ、やる…よっ!」
「えぇ〜〜ホントにヤルのぉ〜!?」
「当然……練習した意味……なくなる」
「あぁぁぁもぅぅぅぅヤケクソだぁぁぁぁぁ!!」
リーヴァルディと鉋が手を繋ぎ空を見上げる。
「「デュアルオーロラシンフォニーー!!」」
「ぬぅぅぅぅ!?な、何が起こっている!」
次の瞬間、二人を取り巻く様にリング状に輝く光の竜巻が顕現した!
光の中で二人の衣服が魔法少女スーツに置き換えられていく!
「鮮血に舞う、一輪の花!キュアカーライル!」
白を貴重としたリボンで各所が飾り付けられたぴっちりスーツに身を包んでいるのはリーヴァルディ!
「黒剣に舞う、一輪の花!キュア喰龍!」
同じく、白を貴重としたリボンで各所が飾り付けられたぴっちりスーツに身を包んでいるのは鉋だ!
「「二人はクロキュア!!」」
何故か背後で大爆発が起こった!
『さぁークロキュアのお二人に因るものでしょうか!会場内に謎の光の竜巻が出現しております!中の様子を此方から伺う事が出来ません!ジェイタローさんこれは如何でしょうか』
『そうですね。恐らく中では戦闘が続けられているものと思います』
『はい、この竜巻が消えた時、果たして勝負はついているのでしょうか!いよいよ目が離せなくなって参りました!』
「クロキュア……なんだ……なんなのだそのMSオーラは……聞いたことがない!」
ジャスティスウィッチあけみは困惑していた。そう……目が離せないのだ。眼の前の少女達の変身シーンから。彼女は歴戦の猛者である。よりによってリングの上で相手に見惚れて呆然とするなどあり得ない事だ。
しかし……それでも見てしまう程に……神々しいのだ。光に満ち溢れているのだ。
「言ったでしょう…貴方を屠るのは…造作も無い事……」
「……ハッッッッ!?」
故に気付かなかった。自分がいつの間にかリーヴァルディにアイアンクローを喰らっていることに。
「……限定解放。…刺し貫け、血の聖槍…!」
「ジャボエッ!!」
次の瞬間、あけみの顔面を漆黒の杭が貫通した。杭はあけみの体内に入り込むと、まるで枝を広げる大樹の様に全身から杭が飛び出し石畳に鮮血を撒き散らす。
「ふっ………汚い花火ね』
―――勝者:二人はクロキュア
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
影山・弘美
ま、魔法少女……なんですよね?(目の前の筋骨隆々な男を見ながら)
名前はお任せします、赤系の明るい衣装で戦います
拷問具を持って試合に挑むも、多少は頑張るけどあっさりお腹に棍棒のフルスイングを食らって吹き飛ばされて気絶
その後、自分から流れる血から、自分と同じ姿のもう一人の自分が出てきて戦う
もとの衣装より赤黒い衣装を纏って、躊躇いもなく拷問具を操って相手を締め上げてやろうとする
え、先に倒されたから失格?
ちょっとそれどういう(ずるずると本体共々引き摺られて退場)
ルナティクライナープリズマ☆ジャンゴ VS 拷問天使ヒロミ
『第31回暗黒魔闘、一回戦も残す所後ニ試合となりました。いやぁージェイタローさん、今大会は嘗て無いどんでん返しが起こっていますね!』
『そうですね。正に暗黒魔闘の世代交代が起こっていると言っていいと思います。これは是非魔法少女史に残る大会にしてほしいですね』
『二回戦からのデッドヒートがどれほど激しいものになるのでしょうか。いずれも目が離せない戦いになりそうです。……おっと、会場の清掃が終わりました……それでは参りましょう!まずは赤コーナー!』
アナウンスと共に猛烈な縦回転をかけた宙返りでリングに飛び出した漢がいる。
地響きと共に石畳に降り立ったのは棘付きの際どいスリングショット水着に鉄仮面を被った巨漢である。アイガードの部分から血走った両目が覗いている。
「グ……ガガ……グオオオオオオオオオ!!!」
『最強ジャスティスウィッチあけみと双璧を成す最強!いや、最凶にして最狂の魔法少女!視界に入れば薙ぎ払う!身体に触れれば挽肉だ!!閲覧注意を目にする覚悟は出来ているかァー―!!ルナティックライナープリズマァァァーージャンゴォォォォーーー!!!』
『既に全開みたいですね。いつもは試合中に徐々に浮き上がるファイヤーパターンの入れ墨が既にくっきりと見て取れます』
『さぁ続いて青コーナー!地味な見た目に騙されるな!真紅の瞳に映るは師より受け継ぐ拷問の技!今宵狂乱の獣を見事打ち倒す事は出来るのか!拷問天使ィィィーーーヒロミィィィーーー!!!』
「あ、あの……魔法少女……なんです、よね?」
石畳の上、青ざめた顔でプリズマ☆ジャンゴを見上げているのは影山・弘美(吸血鬼恐怖症・f13961)だ。赤を貴重としたフリルたっぷりの正統派魔法少女スーツに身を包んでいる。
『さぁそれでは参りましょう……READYーーFight!!』
「ア…アァァァァ……ゴロズ…ゴロズゴロズゴロズゴロゴロォォォォーーー!!!」
「なっ!?は、速っ!?」
プリズマ☆ジャンゴが突如身体を極限まで捻ったかと思うと、身体のバネを利用し反対側に身体を捻ると同時に中へと身を躍らせた。まるで自らを砲弾にでもしたかのような猛烈なスピードで繰り出された巨大な棍棒がヒロミの胴体に深々と食い込む!
『おぉーーっとぉ!いきなり出ましたジャンゴ選手のブラッディタイフーン!過去これを受け止められた選手は公式戦の記録には存在しません!正に断頭台への十三階段!ヒロミ選手天高く打ち上げられたァァァァーーー!!』
『スピード計測では一瞬で120kmに達していますね。凄まじい瞬発力だと思います』
「オガァァァァァァァァ!!!」
「ガハッ!!」
ズガァァァァァァァァン!!
石畳を砕きながら床にめり込むヒロミ!
『アァーーーっと!何という事でしょう!上空に打ち上げられたヒロミ選手をジャンゴ選手が更に追い打ち!ヒロミ選手リングに叩き付けられたァァァーーー!!ジェイタローさんこれは如何でしょうか』
『今のは相当ダメージが入ったと思いますね』
『さぁダウンカウントが始まります。テンカウントでヒロミ選手にペナルティが1ポイント、3ポイントでジャンゴ選手の勝利となります』
濛々と立ち込める砂埃の煙の後に残されたのは……床に鮮血の大輪の華を咲かせたヒロミの姿であった。
『6……7……8……9……おっとヒロミ選手立ち上がれません!ペナルティが1ポイント付与されます!』
―――ダレガオワッタトイッタ……?
突如、ヒロミから流れ出る鮮血が盛り上がったかと思うと見る間に人型を形成した。
『こ、これはどういう事でしょうか!!二人目のヒロミ選手が現れました!ジェイタローさんこれはどうご覧になりますか』
『恐らくヒロミ選手の能力ではないかと推測されますね。本人が微動だにしないので、此処からは意識があるかどうかも定かではありませんが』
「クスクス……私を倒せたのは誉めてあげる。でも……ワタシはそう簡単には行かないわよ……」
「グゥ……?グガアアアアアア!!」
ヒロミが来ていた温かみのある赤とは何処か違う……鮮血の赤黒さを思わせる色のスーツを纏ったヒロミ?
得体の知れない闖入者にジャンゴは一瞬の戸惑いを見せるが、それは狂戦士に残った微かな理性の発露でしかない。直ぐ様棍棒を振りかざし新たな敵に猛然と襲いかかる。
フッと―――踊る様な足取りでヒロミとジャンゴがすれ違った。
振り向くとそこには有刺鉄線で全身を雁字搦めに絡め取られているジャンゴの姿が!
「回るのが好きなんでしょう?じゃあ思いっきり回してあげる!」
「ギャアアアアアアアア!!!」
そしてヒロミは有刺鉄線の端を握ると、独楽を回す様に思い切り引っ張った!
様な、ではない。この瞬間、ジャンゴは巨大な人間独楽となって宙を舞っていた。
肉に食い込んだ有刺鉄線が全身をズタズタに引き裂き、遠心力を伴って放射状に鮮血を撒き散らす。
頭から石畳に激突したジャンゴはしばしの間痙攣し、やがて動かなくなった。
『な、なんとーーーー!!突如出現したヒロミ選手の分身がジャンゴ選手を打ち倒してしまいましたーーー!これはどういう判定になるのでしょう!審判団がジャッジに入ります!』
『ポイント制ではヒロミ選手がやや不利と言ったところですね』
『あーっと?今結果が出たようです』
『只今の―――試合結果――は―――引き分けと―――致します―――。
―――勝者:なし(Draw!)
成功
🔵🔵🔴
リコリス・ミトライユ
※アドリブ歓迎
着ていくのは、白いシスター服ですっ。
……切っちゃって、ミニスカートになってますけど。
ま、魔法少女っぽいからいいですよね? ね?
だから名前は……シスターって入れてもらえればいいでしょうか。
えーっと、お任せ、しますね?
武器を使うなんて危ないですよ。めっ、です!
そんな武器、【ペネトレイト・ブロウ】で殴り壊して見せますっ!
こっちに来た瞬間を狙って、カウンターで殴れば、たぶん壊れるはずですっ!
武器がなくなったら、こっち(拳)で戦えますよね!
ってグーを相手に向けて、見せつけましょう。
これなら、痛いこともあんまりないでしょう?
こーんな、ちっちゃな女の子ですもん。
じゃあ、正々堂々、勝負ですよっ!
●怪盗トゥインクルジャッカル VS セイントシスターリコ
『さぁいよいよ第一回戦最後の試合となりました。ここまで前回大会出場者は誰も勝ち越しておりません。この試合を制して、無残に散っていった歴戦の猛者達のバトンを次の戦いへと繋げるのか。はたまた初出場組によって根こそぎ駆逐されてしまうのでありましょうか!全てはこの一戦に掛かっていると言っても過言ではありません!今正しく、今大会の天王山が姿を現そうとしております!!』
『いやぁ〜今回は本当に見応えのある試合が多いですねぇ』
『さぁーそれでは運命の一戦に望む選手達を紹介致しましょう!まずは赤コーナー!別名【ステッキ狩りのジャッカル】!その身に宿した暗器の数は何と108種類と言う全身凶器であります!怪盗ーーートゥインクルジャッカルゥゥゥゥーーーー!!!』
アナウンスと共にリングに上ったのは黒のバニースーツに身を包んだ出っ歯の漢だ。鮫の乱杭歯の様な歯を剥き出し、耳障りな声で嗤っている。
「ギーーッシッシッシッシッ!!お前が今日の獲物かぁぁ?」
『続いて青コーナー!曙光の神よ、我が舞闘をどうかご照覧あれ!純白の踊り子が今宵!暗黒の舞台へと降り立ちました!セイントシスタァァーーーリコォォォーーーー!!!』
「わ、わ、宜しくお願いしますっ!」
一方リングの反対側では、リコリス・ミトライユ(曙光に舞う薔薇・f02296)が全方位にお辞儀をして回っている。彼女が来ているのは白で統一された修道服だ。裾が膝上でカットされミニスカートの様になっており、動きやすくなっている。
『さぁ、両者準備は万端と言ったところでしょうか。この一戦で継続出場組が絶滅するか否かが決まります!READYーーFight!!!』
「ヒャッハァァーー!!まずは脚から潰してやるぜぇぇぇーー!」
ジャッカルが背負っていた棘だらけの棍棒を振り上げ一直線にリコリスへと襲い掛かってきた!
『さぁー始まりました!先攻はジャッカル選手!お馴染みの残虐ファイトでリコ選手へ迫ります!しかし狙いがモロバレだぁーー!!』
『ジャッカル選手は一見バカっぽい言動が目立ちますが中々の策士ですからねぇ、今回はどんな奇抜な仕込みが出てくるでしょうか』
「ギヒッ!なぁんてなぁっ!」
リコリスの脚目掛けて棍棒が横薙ぎにスイング!と思いきや、その軌道が直前で顔面目掛けた振り上げに変わった!棍棒がリコリスの顔面に吸い込まれるように叩き込まれ―――
バギィィィィィン!!!
会場に硬いものが砕けるような音が響き渡った。
「なっ!?」
「もぉっ!武器を使うなんて危ないじゃないですか!めっ、ですよ!」
―――そう、今砕けたのはリコリスの頭ではない。
淡い光を纏ったリコリスの拳がジャッカルの棍棒を粉砕したのだ。
『おぉーっとこれは驚きだァーー!最早回避不可能と思われたジャッカル選手のフェイント攻撃にリコ選手まさかの武器を破壊して回避と言う離れ業で応じましたァァーーー!!ジェイタローさん今のは如何でしょうか』
『今のは惜しかったですねぇ、両選手は体格が倍ほど違いますが、皮肉な事に直前で狙いを脚から頭に変えたことで丁度リコ選手の迎撃しやすい位置に来てしまったと考えられます。此処はジャッカル選手少しチョイスを間違えましたね』
「チッ、だがこれで終わりじゃねぇぞ!ステッキ狩りの異名は伊達じゃねぇんだ!」
ジャッカルがバニースーツの胸の谷間から何本ものナイフを取り出すと、両手に持ち斬り付けてくる。
「あっ!もうっ!まだそんなに持ってたんですね!」
リコリスの拳によって瞬く間に全てのナイフが破壊される。
「てっ、テメェェェェェ!!上等だこの野郎ーーーー!!」
『さぁー物凄いデッドヒートが繰り広げられております!無限に武器を出し続けるジャッカル選手とそれを片端から破壊していくリコ選手!果たして先に力尽きるのはどちらなのでしょうか!』
「ハァ……ハァ……ちくしょう……なんなんだコイツぁ……」
やがて手持ちの武器を出し尽くしてしまったのか、肩で息をするジャンゴ。もうその手には武器が握られていない。
その様子にリコリスはニッコリ笑うと拳をジャッカルに突き出して見せた。
「あ、やっと終わりですか。ようやくこっちで戦えますね!」
「…………はぁ?」
一瞬呆けた様な顔でリコリスを見るジャッカル。
「これなら、痛いこともあんまりないでしょう?今度こそ、正々堂々、勝負ですよっ!」
『な、何というスポーツマンシップでしょうリコ選手!どうやら先程の執拗な武器破壊はジャッカル選手と徒手空拳での戦いを望んでいたからの様です!ジェイタローさん、これは中々斬新な試みですね!』
『そうですね。これも新世代の暗黒魔闘の姿なのかもしれません。時代は変わっていきますね』
そこでニヤリと顔を笑みの形に歪めたのはジャッカルだ。
「良いだろう……お望み通り素手でやってやる……」
(バァカめ!俺様の暗器は体内に仕込んである物だってある。殴る瞬間に手の隠し針を発動すればテメェは終わりだぜ!ゲシャシャシャシャシャ)
「よぉしっ、じゃあ行きますよーーっ」
「ホギョッ!?」
次の瞬間、数メートル程離れていた両者の距離が―――一瞬でゼロになった。
ジャッカルの懐に入り込んだリコリスが強烈なボディーブローを見舞ったのだ!
勿論それでは終わらない!
土手っ腹を抑えて前かがみになったジャッカルの片足を踏んで固定すると嵐の様な拳の乱打を浴びせる!殴られ四方八方に頭が揺れるジャッカル。
―――彼女のもう一つの誤算があるとすると此処だろう。
即ち―――相手の速度を見誤ったこと。
暗器とは基本、不意を突いて使う物である。その為にはそもそも相手の動きを先読みし、相手より速く動かなければならない。相手の反射速度に付いていけなければ……そもそも効力を発揮しないだろう。
「これでぇー、止めです!」
「あべしっ!!」
リコリスのフィニッシュブローがジャッカルの顔面を捉える。
鮮血と共に、千切れ飛んだジャッカルの首が宙を舞った。
―――勝者:セイントシスターリコ
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『『変態的破滅招来体』ランジーリ』
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POW : 本当の自分と向き合って!
【欲望】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【対象の分身】から、高命中力の【本音】を飛ばす。
SPD : あなたの気持ち、わかるわ!
【まるで相手の心をわかっているかのように】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ : あなたの欲望を教えて?
質問と共に【視線を向けてウィンク】を放ち、命中した対象が真実を言えば解除、それ以外はダメージ。簡単な質問ほど威力上昇。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ウルフシャ・オーゲツ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
≪後程二章オープニングを掲載致しますのでプレイング送信は掲載後をお勧め致します。≫
●降臨 魔法少女神
こうして、興奮冷めやらぬまま第一回戦は幕を閉じた。
そして暫くの間休憩を挟み、第二回戦の対戦カードが発表されたその時、事件は起きた。
ズッッッッッ!ズンッッッッ!
『さぁーいよいよ第二回戦の対戦カードが決まっ……こっ!このMSオーラは!?』
いそいそと実況席に戻ってきた謎生物チタフールがマイクを握ったまま後ろを振り返る。
動きが有ったのは壇上の領主席。
一回戦の間微動だにせず選手達の戦いを眺めていたオブリビオン・ランジーリが立ち上がったのだ。
両の手首に付けていたファンシーなシュシュを外すと無造作に床へと落とす。
布とは思えないスピードで落ちたそれは石畳を砕き、深々とめり込んだ。
同時に会場全体に極大の闘気が撒き散らされる。
それは宛ら心臓を直接掴まれているような、山に伸し掛かられているような息苦しさだ。
ランジーリは緩慢な動きで階段を降りると実況席からマイクを取った。
「…………良い……良いわ貴女達……アタシも久々に昂ぶって来ちゃった………もぉ今回は誰か一人選ぶなんて無理!無理よ!ランジーリ困っちゃうゥゥゥゥーー!!」
ランジーリの激しいヘッドバンク!滝のような涎が辺りに撒き散らされる!
「と言う訳で今回に限り第二回戦のルールを変更するわ!トーナメント形式はここで終わり!ここからはアタシとニ回戦出場者全員のバトルロイヤルよォォォォーーー!!」
跳んだ。
黒いミンクのファーコートを脱ぎ捨てると、漆黒のネグリジェ姿の筋肉巨漢が闘技場の空に舞う!
直立不動のまま砂煙と共に石畳に着地すると観客席を見上げた。
「さぁーー挑戦者カモォォォ――ンヌ!この暗黒魔闘マジカル☆ジェノサイドは力と引き換えに願いを叶える場所よ!魔法少女は希望の象徴!願いの具現!その力、アタシに見せて見なさい!!」
竹城・落葉
【POWで判定】
この変態め!貴様のせいで、恥ずかしい想いをしてしまったではないか!この恨み、貴様を切り伏せる事で晴らしてやる!
我は名物竹城を手に、【支柱一閃】で切り伏せる。。【早業】で目にもとまらぬ速さで振るい、【2回攻撃】で執拗に攻撃してやるわ!
その時、不思議な事が起こった!突如、竹城の着ているスク水が輝きだし、体操着風レオタードへと変貌したのだ!魔法少女の装備は、この服装を求める声に応じ、真の形態へと変化した!竹城はその事に赤面しつつも戦うぞ。
「おのれ!どこかの誰かが『誰かこれ着て』と言ったせいで、こうなってしまったではないか!どうしてくれるんだ!?」
*アドリブ&共闘、歓迎です
喰龍・鉋
【クロキュア】*三段階変身お任せします
シュシュがめり込んでるっ!!なんなのこの筋肉おばけ、えっ少女?どっち?
リーヴァ…キュアリーヴァルディがさっきは本気だったしボクも大マジモードで
なんかいい感じに舞台に降り立ってから
【INARI】をなんかこう…いい感じの変身演出で装着するよ、
うん、2段階変身的な感じだねあれリーヴァルディなにやってんの?
あれ大五郎?何で【Bloody】…ちょっと形態違う!!
ごめんなんか3段階くらい変身してる!どんな姿なんだろう!?
顔を砕いたらいいんだよね?大丈夫?なんかいい感じのこと言ってたけど
えっ決め台詞もボクが言うの?
えっえーと頭部を粉砕された魔法少女は失格だッ!!
リーヴァルディ・カーライル
※
【クロキュア】
生憎、願いは自分達の手で叶えるものよ…!
…魔法少女神ランジーリ!
クロキュアの名にかけて、貴女を討つ…!
MS力を溜めて【代行憑依・繁栄の時、来たれり】を発動
光輪を召喚し自身と鉋に光を浴びせ最終形態に覚醒
女神のような純白の衣を纏う姿に変身
“血の翼”を広げ空中戦を行い鉋と連携して戦闘を行う
…まさか、さらに変身するなんて…。
ふっ、私も負けていられない…!
【吸血鬼狩りの業・封の型】で攻撃を見切り、
大鎌をなぎ払うカウンターで行動を阻害し鉋を援護
“誘惑の呪詛”で自身を洗脳している為、
精神攻撃を受けても無視するか正直に答える
いくよ鉋。いいえ、キュア喰龍…!
今こそ、クロキュアの使命を果たす時…!
アーサー・ツヴァイク
※共闘もOK
サンライザー・マジカルナイトとして参戦中だが…武装を変えるぜ!
新武装・ブーストアームを変形させて右腕に装着、パンチ力を高めるぜ!
しかし本当の自分と向き合え…ねぇ。
いつもは【0900】なヒーローやってるんで、魔法少女って言われてもピンと来なかったが、いざやってみると【0830】な魔法少女もアリだって思うぜ。
…なんか違うって? いやいや、キラッキラのスカートだって履いてるし、もうこれ完全に魔法少女だろ。
問答はこれ位でいいだろ。こっから先は…拳と拳で語り合おうぜ!
さあ行くぜ…魔法少女ファイト!
レディ……ゴーーーーーー!!
アーデルハイド・ルナアーラ
出たわね、化け物!貴方を倒して魔法少女ナンバーワンの座は私が頂くわ!これが私の願いよ!
魔法少女は変身がお約束。ここで満を持して真の姿に変身するわ!落雷と見間違えるほどの雷を放出しながら拳を空高く掲げ、銀色の人狼へと姿を変える!(顔は髪の色と耳以外変化なし)。
「プリティフレンズでもアーデルハイドでもない。私は貴方を倒す者よ」(決め台詞)
変身が終わったら獣の如き敏捷性を生かして懐に飛び込み、私の最強の必殺技を叩き込むわ!
影山・弘美
うーん……は!(もう一人のヒロミが血になって戻って、身体にキズもなく目が覚めた)
戦いはおわ……ってない、ですよ、ね?
というわけで、拷問天使ヒロミとしてランジーリに戦いを挑みます
今度はもう一人の力に頼らずに、自力でランジーリを縛り上げようと頑張ってみます
ま、まずその涎をとめます!
『さぁー何と言う事でしょう!!私、既に本日何度この台詞を口にしたか解りませんがそれでも敢えてもう一度言います!何と言う事でしょう!嘗てこれ程までに混沌とした、そして胸踊る試合が有ったでしょうか!!二回戦は暗黒魔闘マジカル☆ジェノサイド総合主催!魔法少女神ランジーリ様と選手達のバトルロイヤルであります!!一体誰が!誰が今日この結果を予測し得たのでしょうか!否!出来るわけがない!最早この戦いの行方は我々の予想を遥かに超えた高みで展開されようとしております!事実上の決勝戦となる本戦を持って第31回暗黒魔闘の優勝者が、否!暗黒魔闘の未来が決まります!最早これ以上の言葉を重ねる必要は無いでしょう!!この試合のゴングが鳴った後、私もしばしの間マイクを置かせて頂き、固唾を飲んで行方を見守る所存であります!
それでは参りましょう!!
汝!最強を証明せよ!!
READYーーーーFight!!!!』
「アアァ……アアアアアアアアァァ―――ッッ❤❤❤!!良いッ!良いわぁー!この美少女の血と汗と涙が染み込んだ芳醇な香りッッ!!しっとりとして瑞々しくそれでいて濃厚な甘みッッ!!最ッ高に滾ってきちゃうーーー!!」
石畳の闘技場に万雷の喝采が降る。
それを両手を広げ全身に浴びるように天を見上げているのは漆黒のネグリジェ巨漢、ランジーニ。
対するは一回戦の死闘を勝ち抜いた精鋭の魔法少女!そう、猟兵達である。
その内の一人、スク♥水戦士竹城こと竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)は手元のバールの様な何か、名物竹城を握る手に知らず力が入るのを感じていた。
「貴様がここの主か、この変態め!貴様のせいで、恥ずかしい想いをしてしまったではないか!この恨み、貴様を切り伏せる事で晴らしてやる!」
「あぁ〜らぁ〜そう言いつつ貴女、満更でもない顔してるじゃないのぉ〜、解るわ、恥ずかしいのよね!でも!恥ずかしいと思いつつも求めることを止められない!!嗚呼……悲しい……そんなの悲しいわ!良いじゃないの!恥ずかしい格好が好きだって!その願い、アタシが叶えてあげるわ!」
「なっ……!?ちがっ!?ちがうぞ!?」
ランジーリから予想外の指摘を受けたことに動揺するスク水戦士!
え…?違う……よね?(cv:天の声)
「生憎、願いは自分達の手で叶えるものよ…!…魔法少女神ランジーリ!
クロキュアの名にかけて、貴女を討つ…!(ほら……鉋もなんか喋る…!)」
「(えぇっ?ぼ、ボクも?)そ、そーだー!覚悟しろこの筋肉おばけ!」
そこに横から反論を入れたのは二人はクロキュアことリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)と喰龍・鉋(楽天家の呪われた黒騎士・f01859)。
ビシッと指を刺されたランジーリは、顔に貼り付いた壮絶な笑みはそのままに目が興味深そうに見開かれた。
「クククッ……活きの良い娘は大好きよ……いつまでその勢いが続くか楽しみね…」
「随分とお喋りだな主催者さんよ。問答はこれ位でいいだろ。こっから先は…拳と拳で語り合おうぜ!」
右腕に獅子の顔の聖痕が光る追加パーツを装着したサンライザー・マジカルナイトことアーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)が拳を打ち鳴らす。
「いいわ!ガールズトークもこの辺にしましょうか……じゃあ貴女達のMSオーラ……根刮ぎ吸い付くさせてもらうわァー!ちゃ!!!」
瞬間、裂帛の気合と共に大気を震わせんばかりのMSオーラがランジーリの全身を覆った!!
今までは抑えていたのだろうか!最早目に見えるほどに実体化したピンク色のオーラがランジーリを中心に煙の様に立ち昇っている!
それは正しく開戦を告げる狼煙に他ならない!
ここに史上最大の魔法少女大戦の火蓋が切って落とされた!
●大乱闘マジックシスターズ!
「コォォォォォォ……リリカルマンダラキルゼムオール……」
ランジーリが呼吸を整えながらゆらりとした動きで奇怪な構えを取る。
そこに先手を取って仕掛けたのはバールのような物を携えたスク水戦士竹城!
「変態覚悟ォォォォーーー!!」
大上段から振り下ろされる必殺の一撃をランジーリは直ぐ様腕で防御しようとする。
「愚かな!我が必殺の【支柱一閃】を生身で受けるか!まずはその腕切り落としてくれるわ!」
耳障りな金属音が石畳に響き渡る!
ニヤリ…と、漆黒の巨漢が嗤った。
「なん……だと?」
おぉ、おぉ見よ!一回戦に置いて不死身天使クリミナルマリーを一刀の元に葬り去った絶対切断の一撃がランジーリの腕によって止められているではないか!
出血が見て取れることから全くダメージがないという事は無いのだろうが、向こうからしたら薄皮一枚が切れただけに過ぎない。
「アナタ……今【欲した】わね?【アタシの腕を切り落としたい】と……」
真紅の両眼が怪しく光ったかと思うと、ランジーリの周囲から幾人ものスク水戦士の影が現れる!
……否、これはスク水ではない。竹城が先日SNSでふと目に止まった「超ハイレグ体操着風レオタード」を着用している!
影達はその場で自らの身体を抱きしめると扇情的に身を震わせ始めた!
『アァーーッ❤!私!私こんな恥ずかしい格好で大勢に見られてるぅー!もっと!もっと私を見てェェェーーー!!』
「なぁっ!?」
頭から盛大に湯気を噴き上げ絶句するスク水戦士!(本物)
気の所為か、周りからの視線が少し生暖かくなった気がする。
「何キモい事やらかしてんだオラァァァ!【Select…BURN ACTION!】」
「へぶるぅぁッッーー!!」
スク水戦士(影)達と共にセクシーアピールに余念がないランジーリ。
そこに横から輝く拳を叩き込んだのはサンライザー。聖痕に収束した膨大な熱量は拳に太陽を握り締めているかのようだ!
顔面にモロに喰らったランジーリは激しい錐揉み回転で石畳の上を転がる。
同時にスク水戦士の影達も霞の様に消え去る。
「おい!そっち行ったぞクロキュア!」
「…人類に、今一度の繁栄を。貴女の力を貸して…ラグナ」
弾丸の如く吹き飛んでくるランジーリの射線上にいたのは二人はクロキュア!キュアカーライルとキュア喰龍である。
今、二人の頭上に展開した光輪から降り注ぐ光の中で、最終形態へと変身しようとしていた。
キュアカーライル、リーヴァルディの白のスーツが分解され、一瞬彼女の白い素肌が光の中に映し出される。次いで白い光が全身を覆うと、女神の様な白い衣となって
ふわりと裾が踊る。大きく開いた背中から広がる鮮やかな赤を湛えた血の翼が広がった。
一方、キュア喰龍、鉋の褐色の肢体を白の護符が取り囲むように飛び回る。それらは数枚が集まり部位鎧を形作ると鉋の全身に装着されていく!純白の狐を模した全身鎧の黒騎士となった!
二人が変身を終えるのと吹き飛ぶランジーリが目の前に来るのはほぼ同時だった。
カウンターで大鎌の一撃を叩き込もうとするキュアカーライル。
「ちょぉぉぉおおおしに乗るんじゃなああああいわよぉおおおおおうぅ!!!」
しかし!腐ってもオブリビオン。そう易々と連続攻撃にハマってくれはしない。
ランジーリは転がる勢いを両足で踏ん張り無理やり制動をかけると、そのまま前屈みの姿勢でキュア喰龍に低空タックルを敢行!そのまま思い切り上へと投げ飛ばした!
「うわぁああああーーー!!!」
「鉋ッッ!!?」
客席の最上段程の高さまで打ち上げられたキュア喰龍!このまま地面に激突すれば只では済まない!
(あれ…?大五郎?えっ?なんで【Bloody】)
見れば手元の黒剣が仄暗い光を放ち鳴動している。直後、黒剣が漆黒の光となって闘技場の空に溶け、キュア喰龍の全身を覆い尽くした。
急速に鎧のシルエットが変わっていく。
四肢を覆っていた鎧が無くなり、全身が重装甲からシャープなシルエットの軽鎧に変化する。背後では残りのパーツが集まり白と黒の翼となった。正に陰陽を超越せし黒白の騎士の誕生である。
翼を得たキュア喰龍は危な気なくふわりと地面に降り立った。
ほっ…と胸を撫で下ろすキュアカーライル。
しかし、同時に不思議な胸の高鳴りも感じていた。
(…まさか、さらに変身するなんて…。ふっ、私も負けていられない…!)
「いくよ鉋。いいえ、キュア喰龍…!今こそ、クロキュアの使命を果たす時…!」
「うん!」
●頭部を粉砕された魔法少女は失格よ!
どれほど打ち合いを続けたのだろう。
割れんばかりの歓声が響く中、いつ終わるともしれない激しい応酬が続いていた。
ランジーリの纏うMSオーラにも徐々に陰りが見え始めてはいる。
しかし、それは同様に猟兵達の消耗具合も表していた。
そんな中、リングの外に倒れていた一人の少女が目を覚ます。
「うーん……あれ……私……はっ!そうだ試合!」
「うわっ!生き返った!」
虚ろな顔で瞬きをした後、ガバっと跳ね起きたのは拷問天使ヒロミこと影山・弘美(吸血鬼恐怖症・f13961)。その顔を覗き込んでいたのは魔法少女プリティフレンズことアーデルハイド・ルナアーラ(獣の魔女・f12623)。
先程プリズマ☆ジャンゴによって瀕死にまで追い込まれたヒロミだが、不思議な事に今やその傷は何処にも見当たらない。
ヒロミはキョロキョロと辺りを見回し、やがて死闘が繰り広げられている真っ最中のリングに目を止めた。
「よ、よかった……また戦いはおわってないですね」
「えぇ、でもグッドタイミングよ君、ちょっと協力して欲しい事があるんだ」
「は、はい……」
―――そして数分後。
「じゃあそう言う事で、奴の注意がこっちに集中した一瞬がチャンスよ」
「わ、解りましたっ」
静かに気合を入れるヒロミを背に、プリティフレンズはリングの上に降り立つ。
リングの上ではサンライザーの拳がランジーリのボディを捉えようとしていた。
鋼鉄の塊が激突したような音が響きランジーリの身体を数メートル後ろへと押しやる。だが漆黒の巨漢はそのまま鋼鉄の巨腕をガッチリとホールドすると、ジャイアントスイングの要領で振り回し、最後は石畳へと叩き付けた!
「グハァッ!」
「このっ!」
そこに襲い掛かるクロキュアの波状攻撃がランジーリのネグリジェを大きく引き裂く!
「アァァアーーーーーッ!❤❤❤イイッ!イイわぁーーッ!!そんな激しく責められたら……アタシイッちゃうぅぅぅーーー!!」
自らの血と、最早ボロ布と化したネグリジェに塗れながらも、恍惚とした表情で身をくねらせる漆黒の巨漢に、猟兵達は薄ら寒い物を感じざるを得なかった。
その時である。ランジーリがリングサイドから此方に向かって歩を進めるプリティフレンズの姿に気付いたのは。
「ん?……あぁらん、お寝坊さんもいたもんねぇ。今まで何処にいたのかしら……えっと、貴方は確か……プリティフレンズね」
「それはナイショっ。ヒロインは遅れて登場するものでしょう?それにもう……プリティフレンズでもアーデルハイドでもない。私は貴方を倒す者よ」
「ン〜フッフッフッ!大きく出たわねぇ!これだけ数をそろえてやっとアタシと互角!貴女一人でこの状況を覆せるのかしらぁ!」
「出来るわ、こうすればね!」
―――その時、一筋の落雷がダークセイヴァーの天地を貫いた。
着弾地点にいたのは天に向かって拳を掲げたアーデルハイド!金色だった髪は銀糸の如き白銀に色を変え、頭に同色の狼の耳が備わっていた。
ランジーリが皿の様に眼を見開く。
「なっ!?そ、そのMSオーラは……7000……8000……まだ上がっている。有り得ないわこんな数値!」
その動揺こそ命取り、今度こそ漆黒の巨漢に決定的な隙が生まれた。
「い、いいい今ですか?今ですよね?今であって下さいぃィィィーー!!」
突如ランジーリの背後のリングサイドから姿を表したヒロミが拷問用の拘束具を次々と放つ。
手枷が、猿轡が、荒縄が、次々とランジーリに襲いかかりその身体を縛り上げていく!
「よっし作戦成功!後は任せて!」
同時、アーデルハイドが右手に黄金の雷を宿し、猛然とランジーリに肉迫する!
「私の拳が光って唸る!勝利を掴めと輝き叫ぶ!!!ライトニング・インパクト!!」
「ラァブリィィィィィィィーーーーーーーーーーー❤❤❤❤!!!!」
―――世界が、スローモーションの様に流れる。
―――何故か背後に流れ出す天使の賛美歌と共にランジーリの顔面にアーデルハイドの拳がめり込み、大きなクレーターを形成する。
―――衝撃で地面から足が離れ、矢の様に宙を駆けるランジーリ。
―――巨大な人間砲弾と化した漆黒の巨漢は、そのまま、頭から闘技場の壁に突き刺さった。
―――その衝撃は壁に放射状のヒビを生み、やがて大規模な崩落へと繋がった。
その様子を見届けた猟兵一同は互いに頷き合うと、鬨の声を口にした。
【魔法少女国際条約第1条!頭部を粉砕された魔法少女は失格とする!!】
大成功
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第3章 日常
『ファンタジー獅子舞』
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POW : 魔獣を追い払う
SPD : すばやく駆けつけ村人を救う
WIZ : 罠を仕掛けたりして村に辿り着けなくする
👑5
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
<追って第三章オープニングを公開致します。プレイング送信は公開後をお勧め致します>
●グリモアに代わってお仕置きよ!
濛々と砂煙を上げ、石壁が崩れ落ちる。
一瞬にして岩の崖と化した闘技場の一角は、つい先程、大会主催者にしてオブリビオン・ランジーリが頭から突っ込んだ地点である。
瓦礫の間から僅かに覗く無骨な足は、最早ピクリとも動かない。
その様子に観客は勿論の事、実況席のチタフールとジェイタローですら驚愕の余り喋るのを忘れている。
会場を―――静寂が支配していた。
故に、場が歓声で満たされていた時ならば気付かなかったであろうその声に、気付いてしまった。
会場の端から聞こえた、くぐもった悲鳴に。
「あがぁ!」
「ぐぴゃえ!」
「げべぇっ!」
「ゲェー!!な、なんだアイツら!」
突如として観客席の最上段に現れた魔獣が観客を手当たり次第に食い散らかしているのだ。
そう、文字通り頭からバリバリと。
観客の恐怖と動揺は宛ら熱波の如く、瞬く間に会場全域に広がっていく。
泡を食った実況席のチタフールがマイクを握る。
「あ、アレはエキシビジョンマッチの為に捕獲されていた魔獣達!そうか、今の衝撃で……会場の皆さん緊急事態です。速やかに場外に避難して下さい!場外に避難して下さい!」
今度こそ、観客の恐怖が爆発した。
我先にと出口へ殺到し、至る所で暴動が起きる。
「ジェイタローさんも早く!我々も危険です!」
「嗚呼……例年ならばランジーリ様がどうにかしてくださった物を……」
新たな魔法少女の力が、必要とされていた。
ーーーーーーーーーcaution!ーーーーーーーーーー
・渾身の魔法少女ムーブで魔獣を撃退しましょう(※殺す必要はありませんが、殺しても良いです)
・会場の混乱を魔法少女ムーブで何とかするのも有りです。
・シーン的には日常に分類されますので、ユーベルコードを使わなくても楽勝です。魔法少女ムーブをしましょう(強調)勿論、使っても良いです。
アーサー・ツヴァイク
※共闘大歓迎
【POW】判定で
まずは暴れる魔獣を魔法少女パンチ(プロミネンス・インパクト)で黙らせてから…
魔法少女…サンライザー・マジカルナイト!
太陽に代わって…ぶちのめしてやるぜ!
つーわけでそのまま魔獣相手に大乱闘だぜ! 魔法少女キック(シャイニングブレイク)に魔法少女ロケットパンチ(ブーステッド・ソニックアーム)も使うぞ!
…えっ? だいぶ前からムーブがおかしい? そんな馬鹿な…予習した限りではこうやって格闘戦するのが今の流行りではないのか!?
ううむ…ヒーローとはやはり勝手が違うんだな…俺もまだまだってことか
竹城・落葉
【POWで判定】
うぅ、酷い目にあった……。と、言っている場合ではないな。脱走した魔獣をどうにかせねば、更なる被害が出る。奴らを倒してやろう。と、周囲が期待しているようだから、魔法少女のポーズを取っておく。
我は【極術一閃】を使う。名物竹城を振るって相手を切り、外れても余波で切る。また、「止まれ」という言葉の刃でも切るぞ。【早業】で、被害が拡大する前に素早く倒し切ろうとするぞ。
しかし、このスク水は、やはり恥ずかしい……。
「くそっ、このスク水は耐えられん!!」
そう言う際、うっかり【極術一閃】を発動してしまい、スク水を少し切断してしまい、余計に赤面してしまうぞ。
*アドリブ&共闘、歓迎です
喰龍・鉋
【クロキュア】で参戦
へぇ?スーパークロキュア?今回ボクもボク自身ですら全く知らない能力に
開花しまくってて本当どうしたら良いのかわかんないよリーヴァルディ!
あっキュアカーライル!
なんか羽は生えてるし、取り敢えずこの鎧の状態が
めっちゃ強いってことは分かるよ?
更に協力して変身…?ムリムリムリってあーーーできちゃってるううう
(何度も何度もごめんなさい又強化変身するらしいですお任せします)
え、えーっとうん、なんかもう怖いものなしっぽいから掛っておいで!!
今の姿のままさらにリーヴァルディが載せてくれた強化で魔獣を蹴散らしていくよ!もうなんとでもなーれ!!
リーヴァルディ・カーライル
※
【クロキュア】で参戦
…鉋、私の予想を超えて変身した貴女なら届くはず…。
クロキュアの絆が生み出す極致…スーパークロキュアに…!
…あの魔獣は私達が必ず食い止める。
だから貴方達はすぐにこの場を離れて…!
【限定解放・血の魔装】を発動した後、
【代行憑依・繁栄の時、来たれり】を再発動(2回攻撃)
“光”属性の“MSオーラ(自然現象)”を自身と融合し増幅した後、
鉋に私の全MSオーラ光を浴びせ、窮極形態に変身(防具改造)させる
全ての力を失った私は大人しく観客の避難誘導を行いながら、鉋を応援しよう
…ふ、頑張ってね、鉋。貴女こそ真の魔法少女…。
(全ての力を譲渡したので誘惑の呪詛が切れる)
…魔法少女?…う、頭が…。
●魔法少女 猟兵
会場にチタフールの悲痛なアナウンスが響く。
『皆さん落ち着いて!一箇所の出入り口に固まると危険です!出入り口は他にもありますから!分散して!速やかに避難して下さい!』
『チタフールさん危ない!!』
『えっ……?』
空をふよふよと漂う二匹の魔法生物の頭上に暗い影が落ちた。
振り返ったその先にあるのは巨大な口を大きく開けて襲い掛かってくる魔獣の顎!
「【Select…BURN ACTION!】魔法少女パァァァァンチ!!」
次の瞬間、黄金色に輝く拳が魔獣の頭を跡形もなく消し飛ばした!
華麗に宙返りをキメ闘技場外壁の縁に降り立つのはアーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)!
否、今の彼はアーサー・ツヴァイクではない!
「魔法少女…サンライザー・マジカルナイト!」
シャキーン!と音がしそうな機敏さでポーズを決めるサンライザー!
「魔獣共め……太陽に代わって…ぶちのめしてやるぜ!トゥッ!」
彼はそのまま、逃げ惑う観客の背中を追いかける魔獣の群れに飛び込んだ。
―――一方、出口付近では
「おい何してんだ!!早くしねぇと魔獣が来ちまうだろ!?」
「いやだ……いやだぁぁぁぁまだ死にたくねぇぇぇぇ!!」
「おい押すな前が支えて痛てててて潰れるッ!潰れるぅぅぅぅ!!」
暴徒とかした観客が将棋倒しをお越し身動きが取れなくなっていた。
「「みんな落ち着いて!」」
そこに響くは一対の少女の声。
片や鈴の様に清らかでありながら凛とした静謐さを称える白の少女、リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)。
片や弾むような活発さの中に獰猛な情熱を秘めた黒の少女、喰龍・鉋(楽天家の呪われた黒騎士・f01859)。
クロキュアの二人である。
「…あの魔獣は私達が必ず食い止める。だから貴方達はすぐにこの場を離れて…!大丈夫……少しずつ通れば……詰まる事は無いはずだから」
二人の光り輝くMSオーラに思わず逃げる事も忘れ、何か神々しいものを見たような顔で立ち尽くす観客達。
しかし、その後ろには直ぐそこに魔獣達が迫っている!
リーヴァルディ、否、キュアカーライルは観客達に背を向けると、厳しい表情で迫り来る魔獣達と対峙した。そして、隣のキュア喰龍を眩しそうに見つめる。
「…鉋、私の予想を超えて変身した貴女なら届くはず……スーパークロキュアに…!」
「へぇ?スーパークロキュア?」
目が点になるキュア喰龍。
「そう……クロキュアの絆が生み出す極致……私達の窮極形態よ……」
「ねぇリーヴァルディ……今回ボクもボク自身ですら全く知らない能力に開花しまくってて本当どうしたら良いのかわかんないよ!」
「怖がらないで……貴女なら出来るわ……行くよ……」
言うとキュアカーライルが天に向かって手を広げ、暗雲を切り裂いて地面に降り立つ光の柱の中へ吸い込まれていく。
「……限定解放。テンカウント……ッ。魔力錬成…。10秒以内に、決着をつける……ッ!」
やがて掲げた両手の間に生まれた光球が莫大な光を放ちながら射出され、キュア喰龍の胸に吸い込まれていく。
「いや、その……なんか羽は生えてるし、取り敢えずこの鎧の状態がめっちゃ強いってことは分かるよ?でも更に協力して変身するなんてってちょっとおおおおお!!」
自身に向けて放たれた光球に慄くが、時既に遅し。
「うわぁああああーーー!!!待って待って待ってもう無理だってムリムリムリ!!」
胸元に光球が吸い込まれるとキュア喰龍を中心に足元に何重にも魔法陣が描かれていく!
全身の鎧が光の粒となって消え、ぴっちりした黒のインナーが露わになる。
その上から光と共に編み上げられて行くのは豪奢な黒のゴシックドレスだ!
手にした黒剣は柄が急激に伸び薙刀の様な形状になる。
「ムリだってほんとにこれ以上はってできちゃってるうううぅぅぅぅぅぅ!!!?」
「やったね鉋……貴女こそ真の魔法少女……後は、任せるわ……頑張ってね……」
それを見届けたキュアカーライルは、力尽きたように崩れ落ちる。
そして背後には遂に魔獣達が追い付いた!
「リーヴァルディ!?あぁぁぁもぅぅぅぅぅもうなんとでもなーれ!!」
キュア喰龍究極形態、名付けてアルティメッド喰龍はやけくそ気味に薙刀を一振り!
魔獣達がフードプロセッサーにかけられた野菜のように、ふんわりと舌触りの嬉しい滑らかなペースト状になって吹き飛んだ。
明らかに、火力過多であった。
って言うかそーいうのはボス戦で出しなさいよボス戦で!(CV:天の声)
会場に、徐々に逃げるのを止め、戦う猟兵達を呆けた表情で見つめる観客が増え始めた。
「な、なぁ……もしかして……俺達助かるんじゃないか……」
「そうみたいだな……そんな事より……良いな」
「ああ……魔法少女って……力自慢のマッチョ野郎がなるもんだと思ってたけど……こう、女の子が戦うって言うのは……何か…心が洗われると言うか……」
「ああ……何だろうな……この気持ち……」
彼らの視線がふと外壁の上で大乱闘を繰り広げるサンライザーを捉える。
「オルァアアーー!魔法少女キック!序にコイツだ!魔法少女ォォォォーーーロケットパァァーンチ!!」
「アイツは古き良き魔法少女だな……」
「あぁ……見慣れた安心感だな……」
魔獣をアッパーカットで吹き飛ばしながら、全身に視線を感じるサンライザー。
(おかしい……どうも俺だけ向けられる視線が違う気がする…… そんな馬鹿な……だって魔法少女ってアレだろ?予習した限りではこうやって格闘戦するのが今の流行りではないのか!?)
背中を一筋の汗が、ツゥッと伝った。
(ううむ…ヒーローとはやはり勝手が違うんだな…俺もまだまだってことか)
そんな様子を遠くから見ていたのはスク水戦士竹城こと竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)。彼女もまた観客席へと走り、魔獣相手に大立ち回りを繰り広げていた一人だ。
「もう少しか……一気に片を付けたい所だな」
彼女が名物竹城を振るうとその度に魔獣が真っ二つに割断される。距離に関係なく、である。
恐れをなした魔獣の一匹が背を向けて観客の方へ走り出した。
その背中に竹城は一言声を掛ける。
「止まれ」
その一言だけで、魔獣の首が飛ぶ。
正に刃の竜巻の最中に居るようであった。
しかし…
(くっ……このスク水は、やはり恥ずかしい……)
魔獣の攻撃はどうとでもなっても、全身に突き刺さる観客の視線はどうにもならない。
「あの姉ちゃんは特に素晴らしいな……」
「ああ……何だろうな……こう、胸が熱くなるな」
「わかるわ……」
しみじみと頷きあう観客達。
今まで戦いに集中することで意図的に意識の外に追い出していたが、こうなっては堪らない。竹城の恥ずかしさメーターは遂に今!臨界点を迎えようとしていた!
「くそっ、このスク水は耐えられん!!」
次の瞬間、観客席にどよめきが生まれた。
眼を皿のように開いた観客達が、一斉に竹城の胸に視線を送る。
「んっ?………きゃあああーーッ!!!?」
何と先程から魔獣達を屠っていた竹城のユーベルコード【極術一閃】が自身の水着の肩紐を切り裂いてしまったのだ!
水着がめくれ胸元が危うい状態になる竹城!
「うわぁぁしまったぁぁあぁぁあああーーーー!!」
……。
………。
………………。
閑話休題
程なく、魔獣達は一匹残らず猟兵達に倒されたのであった。
●閉会式
斯くして落ち着きを取り戻した会場では実況席に戻った魔法生物チタフールとジェイタローがアナウンスを行っていた。
『えー皆様、第31回暗黒魔闘マジカル☆ジェノサイド、如何でしたでしょうか。これにて本大会の全行程が終了致しました。本来であればこれより大会優勝者とランジーリ様のエキシビションマッチが執り行われる予定でしたが、今大会はそれ以上の最高の魔法少女死合が行われたのではないかと思います!』
『これは是非とも魔法少女史に残してほしい一戦でしたねぇ、各選手とも実に見事だったと思います』
『主催のランジーリ様亡き今、次回の暗黒魔闘がどうなるのかは解りかねますが、この世に魔法少女がいる限り!暗黒魔闘もまた不滅であります!どうぞ皆様、また次回お会い致しましょう!それではこれにて第31回暗黒魔闘マジカル☆ジェノサイドを終了とさせて頂きます。実況は私チタフール。解説はジェイタローでお送り致しました』
大成功
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