向こうが高度ならこっちは銀河だ
●だからどうしてこうなった。
バグ――それはとても恐ろしいものだ。
発生原因は折々によって異なり、これでバグが起きた!と明確に特定できないこともまぁまぁある。
環境起因か、データの誤りか、想定していない操作か、一過性のものか――。
再現性のないバグなんて身の毛もよだつ恐ろしさだ。だって再現できないんだもの。
まあ、とにかくバグは発生するものだ。バグのないシステムなどぶっちゃけ存在しない。
機械的に判断するシステムですらそうなのだから、それが人間同様の知能を持った機械なら。
例えば【オブリビオンマシン】なら、当然。
――躯の海から湧き出る内に1体くらいはバグっていてもおかしくはないだろう。
これはそんなバグった鉤爪男さんのお話である。
●つまりこのシナリオはトンチキだよ!
グリモアベースにてフール・アルアリア(No.0・f35766)が地に四肢つけてくずおれていた。
orzである。どうした。
「僕は、僕は……トンチキ予知から逃れられないのかぁーーっ!?」
割と本気で泣いてた。が、予知しちゃったもんは仕方ない。
うさみみパーカーで涙を拭い、元気よく。
「説明しまっす!!」
半ばやけっぱちであるが、さあ、始めましょう、ブリーフィングのお時間です!
●まあ、事故ったのだよ、要するに。
「今までアリスラビリンスに超弩級の闘争を齎すべく暗躍を続けていたオウガ・フォーミュラー【鉤爪の男】がとうとう行動を開始したんだ。侵略蔵書っていうやつの、周囲の世界全てを本の内容に取り込んでしまう力を使って、不思議の国々をクロムキャバリアの戦場に書き換えようとしている」
クロムキャバリアは確かに闘争が続く世界だ。超弩級の闘争を齎すにはうってつけだろう。
「書き換えは既に始まっていて、至るとろこにオブリビオンマシンが飛来している。アリスラビリンスの愉快な仲間たちさんも抵抗して戦ってはいるけれども、このままだときっと厳しいと思う。だから、みんなに鉤爪の男を討伐してほしいんだ」
一度、不自然に言葉を切るフール。うう、ってがくり項垂れて。
そうだね、此処までは他の予知となんら変わらないだろう。じゃなにがどうトンチキなのか説明しよう。
「そのね、みんなに相手してもらう鉤爪の男なんだけど、オブリビオンと愉快な仲間たちさんの闘争にちょっと巻き込まれて。こう、頭を打ったみたいでね」
あたまを、うった。
「バグっちゃった」
バグっちゃった。バグっちゃった?バグるの?オブリビオンマシンが!?
「バグっちゃったの。なんかこう、キラっ★ってこう、無表情のままにポーズをキメてね。衛星殺戮兵器でアリスラビリンスを焼き払おうとしてるの。超弩級の闘争と書いてアイドルバトルと読む!とか言い出してるの。もう誰か止めてあげて……」
大事故だ!
要約すると頭を打ってバグっちゃった鉤爪の男は、衛星殺戮兵器である九竜神火罩と共に高度400kmの位置で待機し、猟兵たちに|超弩級の闘争《アイドルバトル》を仕掛けてくるらしい。猟兵たちがアイドルバトルに負けたら九竜神火罩によるレーザー射撃がアリスラビリンスに降り注ぎ、世界は滅ぶそうな。
世界をかけたアイドルバトルになる。なんだそりゃ。
足場については、敵とはいえなんか罪悪感を覚えてしまった愉快な仲間たちさんがどうにかしてくれるそうなので、とりあえずみんなにはアイドルバトルに専念してほしいそうだ。
「アイドルバトルの前に愉快な仲間たちさんへの加勢をよろしくね。その後は足場に使える不思議な乗り物の鍵を見つけてあげて。そしたらアイドルバトルです。今回のアイドルバトルは衣装対決らしいよ? 戦闘しながら衣装の拘りとか語れば、向こうは勝手に心理的ダメージ受けてくれるみたい。なんかもう何が起こってるのか僕もわからないんだけど、とりあえずそういうことなのでよろしくお願いします!」
ぶっちゃけ丸投げである。がこれ以上は説明しようがない、だってそうなので。
そんなわけでグリモアは問答無用でゲートを開いた。
――ゲートからは詳細は書けないけれどもなんか聞き覚えがある歌が流れてる。
大丈夫かな、これ。
何はともあれ世界救っちゃってください、よろしくお願いしまーーーす!!
●そして事故現場は今や。
転送先は、普通に洒落にならないくらい炎に包まれていた。
怪我を負いながらも奮闘する愉快な仲間たち。
ブリーフィングの空気に誤魔化されていたがアリスラビリンスは世界の危機なのだ。
まずは目の前の敵を片付けなければ!!
四つ足の機械の獣たちが炎の中からゆらり、姿を現した。
なるーん
こんにちは、なるーんです。
初めての方はMSページご確認ください。
クロムキャバリアだけどキャバリア戦書けないので注意。
後はノリと勢いだけで行きます!
ロボ知識は精々がマク○スF。そんな私が書いたらこうなった。
向こうが高度を駆けるならこっちは銀河を駆ければいいじゃない!ってことである。
正式タイトルはこちらです。トンチキの癖に難易度はやや難。
以下詳細。
●第一章 集団戦
とりあえず愉快な仲間たちに加勢お願いします。
なんか走り屋っぽいオブリビオンマシンです。
この章はシリアスできます。まだシリアスできます!
●第二章 冒険
高度400kmに運んでくれる不思議な乗り物の鍵を見つけてあげてください。
●第三章 ボス戦※ここだけは猟コレ公開後より受付!!※
鉤爪の男とのバトルです。アイドルバトルとか言ってますが普通に戦闘も可能です。
ただ向こうはやたらキラっ★てポーズをキメてくるのでどうあがいてもシリアスにはなりません。
アイドルバトルと言えど歌とかダンスとか色々あると思うのですが、此処でのメインは衣装対決になります。
ずばり特別プレイングボーナス【猟兵コレクションの衣装で戦闘を行う】です。
昨年のも可。どうせならお披露目しちゃいましょ。
自分でも拾いきれるか謎になってきたけど、20回撃破すればとりあえず彼は討伐できるそうです。
●その他
現在進行形で闘病中の身のため元気な時に執筆します。なのでゆっくりまったり運用です。
まことにご迷惑をおかけしますが、再送はあるものとしてご参加頂ければ幸いです。
OP承認後からプレイング受付開始。ひと月大体1~1.5章ペースで運営できればいいな!
今回から断章追加はありません。
クリア総数を満たした最後のリプレイ文末に状況を追加する方式を取ります。
断章だと私の執筆速度が落ちることが判明したための措置です。
以上、よろしくお願いいたします。
第1章 集団戦
『バーンナウトD』
|
POW : バーンナウト・ロケットスタート
【タイヤを空転させ加熱させてからのスタート】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【燃え盛りながらの激突】で攻撃する。
SPD : バーンナウト・ヘビークラッシュ
【内燃機関とソーラーエネルギーの併用】によりレベル×100km/hで飛翔し、【熱量】×【スピード】に比例した激突ダメージを与える。
WIZ : バーンナウト・クレイジードリフト
全身を【炎】で覆い、自身の【現在速度】と【ドリフト回数】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
イラスト:猫背
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
樂文・スイ
◎▲
なんっかこのノリ、知り合い(f39274)の報告書で見た気がすんだけど…
まあなんでもいいか、俺は愉しく戦れりゃ構わねえし
本音を言うなら機械より生身相手の方がアガるけど、まあ前座としてはこれもアリってね
とっととバグった親玉出してきな!
指定UCで相手のツキを奪う
【幸運】【勝負勘】ならこっちのが上手だ
突っ込んでくるだけの畜生なんていくらでも躱してやるよ
【闇に紛れる】【世界知識】で相手の死角をついてやる
ナイフじゃ機械に歯は立たねえって思うだろ?
ところがどっこい、こちとら【急所突き】は得意でね
脆いところをピンポイントで抉ってやろうじゃねえか
●|超弩級の闘争《アイドルバトル》エントリーNo.1 樂文・スイ
「なんっかこのノリ、知り合いの報告書で見た気がすんだけど……帰ってい?」
似たようなノリの報告書をばっちり確認していたのは樂文・スイ(欺瞞と忘却・f39286)。なんとポンコツ魔導書アットマーク同人誌事件でめちゃくちゃ被害を被った御梅乃・藍斗(虚ノ扉・f39274)君のお知り合いだったよう。お察しの通り似たようなノリの依頼なので、潔く覚悟を決めてくれ。そんな訳で章タイトルである。
アイドルらしく紹介いくかい? ぴょこんと生えた狐耳の愛らしさ、人好きしそうな笑顔にどこかミステリアスさが漂う妖狐のイケメンが一番ノリと来たもんだ。これは新衣装も期待できるかぁああー!?――とか、どうよ。個人的にはギャルソンエプロンでコーヒーショップに居て欲しい風貌のお兄さんである。
そんなことより。帰らないでー!!っていよいよぴぇぴぇ泣きそうなってか半泣きなグリモア猟兵。
「冗談、冗談。俺は愉しく戦れりゃ構わねえから」
なんて宥めすかして門を潜った先の大惨事。肌を焼くような風の熱さ、樹木が焼かれ爆ぜる音、眩しいくらいの炎の閃光に、戦闘の気配を全身で感じてつい口元に笑みが浮んだ。どうしようもない殺人衝動を取り繕うことなどしないでいいのだから、戦場はどうしたって心が躍る。ああ、愉しそうだ。
「はは、いいねえ。トンチキ依頼と思えば案外そうでもねえな」
そりゃあそう。アリスラビリンスは滅亡の危機なのだから。
キノコのような個性的な風貌の愉快な仲間たちが奮闘している様子だが、戦況は大分押され気味。今のところ取り返しのつかない犠牲は出ていないようだが、戦闘不能者が目立つ。負傷者を抱えながらではこれ以上の抵抗は難しいだろう。まぁ、ちょっといい香りがしてたのはこのせいか、なんて思わないでもなかったが間に合ったのならば僥倖。
(本音を言うなら機械より生身相手の方がアガるけど、まあ前座としてはこれもアリってね)
炎の向こうからゆらりゆらり姿を現したバーンナウトDにナイフを構え、普段抑圧していた殺戮衝動を解放した。
戦場に放たれる殺気に惹きつけられるまま、四つ足の機械の獣はスイを獲物と定め、後足で土を蹴る。
ただ、スイも無闇矢鱈に殺戮衝動を放った訳ではない。ひっそりのせた超常の力はバーンナウトDのあらゆるツキを奪っていく。
その成果、後足が土にとらわれてぐらり、飛翔の姿勢が僅かに傾くが――運がなくてもそれを上回る戦闘力があればいいだけだ。飛翔のスピードはスイの想像を遥かに上回り、豪速。鉄の塊が迫る。
「ちっ、」
舌打ち一つ。スイは紙一重で避けるが、物々しい装甲の一部に片腕が切り裂かれる。傷は浅いが広い。走る痛みが、滴る血が――愉しい。愉しくて堪らない。命のやり取り、その危うさに高揚する。
ざっと地面を転がり、後方を振り向けばけたたましい衝突音が戦場に響いた。焼け朽ちた大木にバーンナウトDが激突したようだが、どうやら装甲が勢いのまま深く刺さってしまった様子。抜け出そうともがく後ろ姿は隙だらけだ。
「なぁんだ、やっぱ幸運の女神様は俺にぞっこんだね――じゃぁな!とっととバグった親玉出してきな!」
今度はスイが地面を蹴る。その巨体が振り向くその前に。見定めだ急所を狙って、きらり、ナイフが閃いた。
足関節に繋がる主要ケーブルが切り裂かれ、稼働エネルギーの循環が滞ったバーンナウトDは巨大な体躯を支えきれずに傾いた。漏れ出る燃料がそのまま引火して、爆音。
「ふう。まずは一体、ってね」
金色の双眸が見据えた炎の向こう、まだ四つ足の獣の姿は絶えない。
成功
🔵🔵🔴
フレーネジール・メーベルナッハ
◎▲
キラッ☆と光って世界を救うー?
いいねいいね楽しそう面白そうー♪
そんなワケでボクもいくいくー♪
って、びゅんびゅん速いおっきなロボがいるー。
速いねー、危ないねー。足止めないと戦いにくいよねー。
というわけでボンベンメッサーを【投擲】して足にぶつけて爆破、足を壊して走れなくしちゃうよー。
避けてもUCで軌道を曲げて何度でも狙っちゃおうねー♪
走れなくなったロボは愉快な仲間のコ達に壊してもらおうねー。
残った金属パーツは何か遊び道具に使えるかもかもー?
それにしてもアイドルバトルかー。
ボクもお歌か何か歌えるようにしといた方がいいのかなー?
あ、踊るのは得意だよ得意だよー♪
●|超弩級の闘争《アイドルバトル》エントリーNo.2 フレーネジール・メーベルナッハ
やぁやぁ、ようこそ Crazy rabbit、|奇天烈世界《アリスラビリンス》の|奇天烈依頼《トンチキシナリオ》へ!!
まずは、アイドルらしくご紹介といきましょう!!
お次にエントリーしましたは、銀の髪とお揃いの銀色の瞳が愛くるしい、レーネジール・メーベルナッハ(俠気の凶奇の嬌喜の狂姫・f33354)の登場だーーーー!! 色黒お肌とキラキラ笑顔が元気の印!! うさみみパーカーとっても似合うね★ 新衣装楽しみにしています!! 何を着せても似合いそうだけれども、個人的にはナースさんとか着て欲しいです。エキゾチックな色黒お肌に白は映えると思うんだが、どうでしょうかね?
とにもかくにも。
「キラッ☆と光って世界を救うー? いいねいいね楽しそう面白そうー♪ そんなワケでボクもいくいくー♪」
まさにアリスラビリンスに相応しい、かわいいかわいいくろうさぎさんが一羽、ぴょんぴょんぴょっこり此処にご登壇★ フレーネジール(通称レンとのことなので、以降レンちゃんで通します★)はルンルンと足取り軽~いスキップで、うさぎのように跳ねながら戦火へのゲートを潜った。
ゲートの先は相も変わらず炎の海。
レンちゃんが敵の姿を認識する前に、きのこの愉快な仲間が一匹バーンナウトDにばいーんと跳ねられた。豪速で真横を通り過ぎ、被ったパーカーが風で煽られる。慌てたレンちゃんは後にくるり、振り向いて――四つ足の機械の獣をロックオン。本日の遊び相手はこちらです。
「って、びゅんびゅん速いおっきなロボがいるー。速いねー、危ないねー。足止めないと戦いにくいよねー」
そうだね!それではやっちゃいましょう。
懐より取り出したるは仕掛楔「ボンベンメッサー」着弾地点で爆発し、様々なものを撒き散らす仕掛け付きの投げナイフ。遊び道具には少々凶悪だが機械の獣も凶暴ならば丁度いい。全身を炎で覆い、空高く飛翔、尾を描く隕石のように地に迫るバーナウトD。レンちゃんは堕ちる機械の獣にボンベンメッサーを投擲した。
ナイフの軌道はバーナウトDの正面。このままでは装甲に弾かれるだけ。だが、ナイフは不規則に軌道を変えてバーナウトDの後方、足の可動部めがけて飛来した――そして、ぐっさり&どっかん。空中爆破によって、レンちゃんに向かってまっしぐらだったバーナウトDの墜落の軌道は傾いて。
「危ない危ないー。ひゃああっ!?」
レンちゃんはその場から退避するものの僅かに遅れ、墜落の衝撃波に吹っ飛ばされた。愉快な仲間が吹っ飛ぶレンちゃんのクッションになってくれたので大事にはならなかったが、きのこの傘とレンちゃんの頭がごっちんぶつかって。双方ぐるんぐるん目を回す羽目に。
「あれれー目が回るー。とにかくそれ壊してー」
レンちゃんがお願いすれば、愉快な仲間たちは仲間の仇(死亡者はいないけどね)とバーナウトDを囲んでボコボコと壊し始めた。あとは放っておいても大丈夫だろう。レンちゃんその場にばったんきゅー。これにてやぁっと二体目だ。
「それにしてもアイドルバトルかー。ボクもお歌か何か歌えるようにしといた方がいいのかなー? 踊るのは得意なんだけどー……まぁ、いっかー♪」
大の字になって空を仰ぐ。戦火の空には鳥のかわりにまだまだ多くのオブリビオンマシンが飛来していた。
成功
🔵🔵🔴
キノ・コバルトリュフ
エリンギ!今日は楽しくハイキング!!
シメジ、なんだか周りが騒がしいね。
でも、キノたちは気にしなーい。
キノ?スピちゃんどこに行ったのかな?
シイタケ、おいしいお菓子とか用意したのに。
帰ってきた、どこに行ってたの?
軽く運動でもしてきたのかな?
マイタケ、それじゃあ、いただきます。
御梅乃・藍斗
◎▲
なんだか悪ふざけっぽさが既視感ある予知ですね…アイドルってなんだよアイドルって…
といっても世界の危機には変わりないし、手は尽くします
愉快な仲間のみなさんにはすぐに避難を促しましょう、命が危なそうな方へは【かばう】【救助活動】で救出を
暴走されると分が悪いですし、指定UCで行動を封じるように
【捕縛】【投擲】で成功確率を高めたいところです
向かってくれば【受け流し】【窮地での閃き】で回避に努め、それでも当たるなら【激痛耐性】で凌ぎます
あとは【居合】でできる限り切り捨てていきたいところですが
なんか、今後に嫌な予感はするんですよね…
仕事ですし頑張りますけど、あんまり精神に来ない奴であることを願います
●|超弩級の闘争《アイドルバトル》エントリーNo.3 御梅乃・藍斗
「なんだか悪ふざけっぽさが既視感ある予知ですね……アイドルってなんだよアイドルって……」
やぁって来ました3人目!黒髪に映える赤い瞳が魅力的!真面目でストイックな雰囲気がたまらない薄倖の美少年、御梅乃・藍斗(虚ノ扉・f39274)のご登場だーー!!
やぁやぁ、ようこそ、|奇天烈依頼《トンチキシナリオ》へ。毎度、勇気あるご挑戦ありがとうございます。今回は前回のような哀れなる犠牲者にならないといいね。保障は全くないけれど!!え、アイドルってなんだよって、そりゃあアイドルですよ。歌って踊れるアイドルとか歌って踊れて戦えるアイドルとか最近は色々いるけれども、今回は華麗な衣装をどれだけ着こなせるかのアイドルバトルなのでよろしくお願いします。
さて。ねえ、本当に大丈夫!?僕は止めたからね!!?といつかのように慌てるグリモア猟兵を振り切って。
「世界の危機には変わりないし、手は尽くします」
と、やはりいつかのように仕事の出来る格好いい男の背中を演じて、藍斗は転送を受ける。
降り立った先は相も変わらず戦火。焼けつくような炎の熱さを肌に感じながら、藍斗は周囲を見渡した。すると早速、| 仲間《他の猟兵》の危機を察して走る。他の機体を何体か破壊されてより攻撃的になったバーンナウトDが――
「シメジ、なんだか周りが騒がしいね~?」
なぁんて偶然散歩で迷い込んでしまったキノコの傘が特徴的なキノ・コバルトリュフ(|キノコつむり《🍄🍄🍄🍄🍄》の星霊術士・f39074)を跳ね飛ばそうとしていたのだ。藍斗は危ない!と声をかけながらその小柄な身を抱えて跳び、その軌道から逃れる。キノは突然のことに驚いたーとほわほわしながら身を起した。
「いきなりすいません。大丈夫ですか?」
「大丈夫だよー。全然、気にしない。あれ?スピちゃんは?シイタケ、おいしいお菓子とか用意したのに……」
場にそぐわぬほわほわっぷりに藍斗が困惑する。
とにかくキノを逃がした方がいいだろうと判断した藍斗は、キノにこの場から離れるように指示して、スピちゃんなるものを探す。
「黒いもふもふ、黒いもふもふ――ってまさかあれですか?これはチャンスですね……」
するとなんと!一匹の黒い獣が可愛らしい【スピカダンス】を披露して、バーナウトDの気を惹いていたのだ。どういうことかはわからないが、拙くもつられて踊るバーナウトD。藍斗は好機と捉えてバーナウトDの背後に回り込むと、【枷】【轡】【拘束具】を投げ付けた――発動するはユーベルコード|言論統制《ゲンロントウセイ》。命中した対象の攻撃力を減らし、全て命中するとユーベルコードを封じるものだ。
無論、踊りに気を取られていたバーナウトDは全て命中。己の武器ともいえる足に拘束具が絡み、呆気なくずでんとその場に転倒した。藍斗はすらり、三翼刀を抜いて。
「助かりました、スピちゃんさん。向こうで飼い主さん?がお待ちですから、あとは僕に任せてくださいね――さて、貴方は覚悟してくださいね」
くるり、踵を返して走るスピカを見送って。
藍斗は声だけ穏やかに、後は無心にバーナウトDに刀を振り下ろす。今だ今だと加勢するキノコの群も加わって――やがて四つ足の機械の獣は、哀れなスクラップになった。
「スピちゃん見つけてくれてありがとー!お菓子あげるね、じゃーねー!」
「気を付けて帰ってくださいね~。ふう、一仕事終えました。ですけどなんか、今後に嫌な予感はするんですよね……仕事ですし頑張りますけど、あんまり精神に来ない奴であることを願います」
藍斗は手を振り返しながら、スピカを抱えてハイキング気分のキノを見送って、刀を収める。
……うん、頑張るって言質は取りましたのでその頑張りにとっても期待すると致しましょう!
とにもかくにもこれにて三体目、四ツ足の機械の獣に限ってはそろそろ終わりが見えてきた。
――ひとまずの鎮圧は、近い。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
東・よるは
◎▲
それこそは君の宿命です。
酸いも甘いも視届ける、そうしてグリモア猟兵は進化する。
…わたくしもいずれ、トンチキを視る運命なのでしょうが。
現場に飛び次第愉快な仲間たちに加勢、閃夜を抜いて戦います。
但し、状況が状況ですので閃夜の色はこの世界の色では無く、クロムキャバリアの…。
色は夕暮――闘争褪せる|兵器《きし》の色。
基本は相手のキャバリアの出だしに注意し、ジャンプからの空中機動で激突を回避。そのまま敵同士でぶつかり合って壊れてくれればいいのですが、そうならない場合または空に飛び出してくる場合は武器受けと怪力での堰き止めに切り替えし、力でキャバリアの攻撃を跳ね上げてその体勢を崩した状態にします。
そこを狙ってUCを発動、全身全霊の刃を刺し入れ、引き裂き壊してみせましょう。
人がキャバリアに叶わないとお思いなら、この刃の色を見てみなさい。
殺人剣が人だけを殺すものですか。
立ち塞がる救えぬ物を、悉く消してあげましょう…。
……今しか真面目になれないというのだから、それだけが玉に瑕。
真面目でいたいわ……。
●|超弩級の闘争《アイドルバトル》エントリーNo.4 東・よるは
「それこそは君の宿命です。酸いも甘いも視届ける、そうしてグリモア猟兵は進化する……わたくしもいずれ、トンチキを視る運命なのでしょうが」
その風貌はまさに清純派アイドル!艶やかな黒髪に咲き誇る桜がひときわ美しさを引き立たせる。清楚な白の軍服に身を包む麗しき桜の乙女、東・よるは(風なるよるは・f36266)は半べそかいてるグリモア猟兵に先輩としてそう告げる。グリモア猟兵も根が真面目なもんだから、理不尽ながらも、宿命は嫌だけど成長は一理あるかも、なんて納得しちゃってる様子。ともあれ、いずれ先輩がトンチキ視ちゃったら微力ながらも協力しまーすっ!そんなノリで後輩は先輩をお見送り。
よるはがゲートを潜ったその先は落ち着きつつあれども今だ戦火の渦中。炎に炙られた熱風にはらり舞う桜の花びらが、散る火の粉で赤く燃えあがる。風流なれど此処は戦場、それを愛でられる者は今はおらず。居るのはただ、自らのその身を燃やしながらアリスラビリンスの地を蹂躙する、雅解さぬつまらぬ機械の獣たちだけ。
「さて。よるは、いきます」
よるはは、すらり、愛刀の閃夜を抜いて。清水と神鋼、自然の力を宿した霊刀は36世界色に瞬く。此度は夕暮、闘争褪せる|兵器《きし》の色。クロムキャバリアの、色。獣がきたる世界の色で、獣を狩る。
閃夜の輝きはバーンナウトDを引き付けるに充分で。よるはを敵対存在と認めた獣はタイヤをけたたましく空転させ、更なる加熱から燃え上がった。灼熱に包まれた鉄の身はそれそのものが劫火のように赤く、赤く。それこそ今夕暮れと瞬く閃夜のように。
「ここはわたくしに任せください。隙をつくります」
猟兵たちの加勢で士気を立て直したキノコの愉快な仲間たち。よるはを手伝おうとする彼らの好意を受け取りつつも、よるは冷静に告げた。火に炙られたらひとたまりもないだろう、との判断だ――キノコは美味しく焼けるしね。キノコたち諸共よるはを轢こうと地を駆けて迫る獣を、キノコたちは慌てて、よるはは軽やかに飛び上がり、ひらりと躱す。
ところで廊下を走ってはいけないのは、対向者がきても急には止まれないからで。人も車も急には止まれないのならば、それ以上の速度で駆けるバーンナウトDだって急には止まれず筈もなく。よるはたちの背面からも同様に迫っていたバーンナウトDとそれはそれは派手に激突した。鐘の音には少々はしたないゴィイン!!という音が戦場に響き渡る。
「殺人剣が人だけを殺すものですか。立ち塞がる救えぬ物を、悉く消してあげましょう」
この隙が好機と捉え、よるはは空中で体勢を立て直し、閃夜を構える。
そして――桜の軌道を遺し、夕暮れの輝きが、墜ちた。
獣たちを縫い留めたよるはは、更に閃夜を一閃一文字。全身全霊で獣たちを切り裂いてから再び宙へ逃げ。
致命的な一撃を受けた獣たちはバチバチと不穏な火花を散らし、その灼熱から派手に爆発する。
爆風に煽られて、やはり舞う桜の花びらがまた雅やか。ふわり、重さを感じさせぬように着地したよるはは、閃夜を鞘に納めて、靡く濡羽色の髪を耳にかける。
「……今しか真面目になれないというのだから、それだけが玉に瑕。真面目でいたいわ……」
悩ましき乙女の独り言は、華麗なる剣舞にすっかり湧き上がるキノコたちの歓声に紛れて虚しく消えた。
大成功
🔵🔵🔵
●乗り物っていうかそれ……
「ありがとう!ありがとう!助けてくれてありがとう!」
機械の獣を鎮圧した猟兵たちにわらわら集い、次々にお礼を述べるキノコたち。それでね、あのね!とはしゃぐまま色々説明してくれた。
「頭ぶつけちゃった人、お空に高くのぼっちゃった!」
「お空に運ぶ方法あるんだけれど、鍵、なくしちゃった!」
「どっかにあるのはわかるけど」
「ぼくらだけで探すの、大変大変!」
「だからみつけて!」
「どうか見つけて!」
「ぼくらと一緒に探してほしい!」
何を探すんですか、とか、鍵はどんなのですか、とか、猟兵たちがたずねてみれば。なんかキノコたちだけで集まってひそひそこそこそ密談しだした。誰がいく?誰が運ぶ?そんなワードが聞こえてくる。やがて4匹(?)の比較的無傷なキノコたちが誇らしげなお顔で猟兵たちの前に並んだ。
「小さいジョウロ!」
「ぼくたちの傘とお揃いの色!」
「赤、青、緑、黄金色!」
「君たちの手のひらにのるよ!」
「親指くらいのサイズだよ!」
「それでぼくたちにお水をちょーだい!」
「ぼくたちとっても大きくなるよ!」
「ぐんぐんのびるよ!」
「空までのびるよ!」
「ひとりいちキノコ!」
つまり。
「「「「はこんであげる!!!!」」」」
戦火の中で落としてしまった不思議な不思議なミニチュアジョウロを見つけ、それで彼らにお水をあげると猟兵たちが乗れるくらいにキノコたち大きくなるらしい。その状態で猟兵たちを乗せてぐんぐんぐんぐん空まで伸びて。なんと高度400kmの位置で待機する鉤爪の男の元まで運んでくれる、ということだそうです。
――乗り物っていうかそれ乗りモノじゃん!?
というか、そのまま彼らを足場に|超弩級の闘争《アイドルバトル》に突入なので、最早、迫りあがりステージである。傘踏まれていいのかよ、ってところではあるが、他のキノコたちが代表者4匹を羨望の眼差しでみているので、きっといいのだろう。足場がなければバグっちゃった鉤爪の男を止めることはできないのだし、止めなければそのまま世界滅亡である。
まあ、とりあえず。バーナウトDが好き放題して、ひっちゃかめっちゃかにしたこの場所で。
なんかめっちゃ至るところ燃えてるし、地面は衝突の衝撃で抉れてるし、木々は薙ぎ倒されてるし、草場は踏み荒らされてぺっちゃんこだし、無事なところあるのかよ!ってくらいひっちゃかめっちゃかになっているこの!!場所で!!!
すごく小さな落とし物、探してあげましょうか。
ジョウロ、踏まれてないといいね。
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MSより
水場はキノコが案内してくれます。
でっかい樹木に蛇口が付いてる不思議な水場です。
お水あげる描写はあってもなくていいです!
傘の色は赤、青、緑、黄金色以外にも指定可能!お好みで模様もどうぞ!
色は被っちゃっても大丈夫です!胞子でコピー増やすので←
落とし物探し、よろしくお願いいたしまーす!!
---
第2章 冒険
『愉快な仲間が落とした鍵を探してあげよう』
|
POW : とにかくくまなく辺りを探す
SPD : 辺りを見渡し広い範囲で探す
WIZ : 周りの人の話を聞きながら探す範囲を絞って探す
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
御梅乃・藍斗
◎
ええと……敵の所まで運んでくれるんですね
それはとてもありがたいんですが、足蹴にして大丈夫ですか……?
まあ、ご厚意は素直に受けましょう
鍵探しは指定UCを地面や木々に使用
僕に「親切に」なくなったジョウロを指し示してくれるように
【情報収集】【サバイバル】で探索効率を上げたいですね
発見できれば青いキノコさん?へ水をあげましょうか
好きな色というだけの単純な理由なんですけども
……戦いが終わったら、このあたり整地とかしてあげたいですね。
●心遣いがお優しいけど大丈夫か、このシナリオはトンチキだぞ
「あの、それはとてもありがたいんですが、足蹴にして大丈夫ですか……?」
「あしげ?」「そうげん?」「うまのけ?」
「はいいろ、すき?」「ぼくにのる???」
「あ、そっちの葦毛じゃなくて。踏んでしまって大丈夫ですか、と」
「大丈夫!」「君たちのお役に立てる!」「それはとってもほこらしいこと!」
「まっかせて!!」「……のる???」
敵ならばともかく協力的なキノコさんたちを、やむを得ないとは言え足蹴にするなどっ!と、良心が痛むばかりの藍斗とは対照的に、寧ろキノコたちは積極的だった。任せて!任せて!寧ろやらせて!そんな感じ。足蹴→あしげ→葦毛の連想ゲームでうっかりぴょっこり姿を見せた、灰色傘のキノコさんが乗る?乗る?ってそわそわするくらいに。だから、まあ、気にしないで大丈夫じゃないかな!!
ともかく藍斗君 on ステージ(キノコ)するにも鍵が必要だ。親指サイズくらいって大分小さいし、そんなジョウロに入れられる水の量だってたかが知れている。本当に大丈夫なのか、って気持ちがなくもないが見つけなければ話は始まらない。周りは焼け野原同然で、何なら消火活動は始まったばかりだから延焼は緩やかだけども拡大中。
自力じゃまず難しいと判断した藍斗は|藍染宿痾《リリト・ヂィア》を地面や草木に使用して、ジョウロまでの道を指し示すように促す。案内されるまま道を進んで。
「……戦いが終わったら、このあたり整地とかしてあげたいですね」
あ、いいね、それ。
とにかく、此処だよ、此処にあるよ!と囁く草の根を掻き分けて、見つけたのは青色のジョウロ。
言われていたとおり、とても、すごく、小さい。青色キノコ君の元に持ち帰ったら、ありがとう、と喜ばれて。連れてこられた水場は流石、アリスラビリンス!木の幹に蛇口が付いている不思議な水場。だけれども。
「これ、水場っていうよりか……ドリンクバーじゃないですか?」
蛇口の上にボタンがあった。青色キノコ君はエナジードリンクと書かれたボタンをぽちり。
蛇口を捻って出てくるのはあきらか蛍光色の液体。え、いいの、これ。
「水!」
「え、でもこれ、水じゃないですよね?」
「水!ジョウロでちょーだい!」
「えぇ……」
「はーやくー!」
藍斗の背中をぐいぐい押す青色キノコ。押しが強い。藍斗も藍斗で押されるままに蛍光色の液体でジョウロを満たし、青色キノコ君にかけてあげた。んだが、精々数適程度の中身の筈がジョウロから水(?)が止まらない。かけられればかけられるほど、青色キノコ君はぶくぶくぶくぶく横に大きくなって。
「ええええ、ちょっと大丈夫なんですか!?」
「だーいじょーーぶーーー!のってーーのびちゃうーーー」
置いていかれたらたまらない。慌てて上に乗る藍斗。ジョウロからはまだまだ水が止まらない。
ある程度で横への成長が止まると、今度は緩やかに縦にのび始める。因みにジョウロの中身はまだ止まらない。
ジョウロの中身をかければかけるほど――
「あ、あの!!」
「なーにーー?」
「も、もう少し速度落としてくださあああああああああああああああああっ!?」
「なにー聞こえないー!」
ぐんぐんぐんぐん巨大キノコが伸びるよ、豪速で。ジャックと豆の木だって驚く速度でぐんぐん伸びるよ、豪速で。
そうするとそりゃあ圧(G)がかかるもんだから、藍斗も悲鳴混じりに声をあげるんだが、残念ながらキノコに聞こえてないんだなー。聞こえないものはないのも同じ。残念ながら速度は加速一方!!世界が滅びるなら、まあ、急がなきゃね!!
そんな訳でそのまま行ってらっしゃい!!大丈夫、目標地点に到達すれば止まるから!!
――気分はさながら遊園地の直上ジェットコースター★高度400kmまでノンストップだけどな!!
藍斗の悲鳴は瞬く間にはるか遠くのお空の向こうに消えてった。きらん★
ところでノンプロットで書いてるからさ、書いておいてなんだけど。
どうしてこうなった?
大成功
🔵🔵🔵
フレーネジール・メーベルナッハ
◎▲
ジョーロ探すんだねー。おっけーおっけー、ボクもおてつだいおてつだいー♪
でもでも普通に探しちゃ見つからないし、どーしよーどーしよー?
考えながら、倒れた木を滑り台みたいにしたり、地面の抉れたトコを跳び越えて遊んだり、草場の無事なトコで身体伏せて隠れんぼみたいなコトしたり…って感じで、探してるってより遊んでるっぽい雰囲気で動いてくよー。
矯規を発動してるから、こーやってふざけて遊ぶコトで勝負勘を強化=ジョーロを見つけられる確率を上げられないかなーって。
見つけられたらお水をあげて、キノコさんにおっきくなってもらって鉤爪の男のトコを目指すよー。
ぐんぐんおっきくなってすごいすごーい♪
●ジョーロ探してあっそびましょー
「ジョーロ探すんだねー。おっけーおっけー、ボクもおてつだいおてつだいー♪」
「わーい、ありがとう、ありがとう!」「ジョーロ、ジョーロ!」
「ジョーロージョーロー♪」
レンちゃんは赤色傘のキノコたちを引き連れて、荒れ放題の戦地をレッツ★お散歩。レンちゃんを先頭にキノコたちがてっくてく歩くその様は、さながらジョウロ探索探検隊だ。
ただ草の根掻き分けたりと徹底的に探すだけじゃあ、見つかるものも見つからない。なんせ親指サイズの小さいジョウロだ、お家の鍵より小さいそれをこの荒地から探すのは……ちょっと難しい。その上にあんまり面白くない。ので、そこでレンちゃんは考えた&閃いた。
「んー、どーしよーどーしよー?ジョーロさん、どーこだー!」
「かくれんぼー?」
「うん、かくれんぼー♪ないねないねー?」
「ないねー?」「つぎいこー!」
レンちゃん、さながらジョウロとかくれんぼをしているように、木の幹からぴょっこり顔を覗かせてみたり。キノコたちもそれに続いてぴょこぴょこぴょっこり。遠くを見るように額にちょこんと手を宛がって、右を見て、左を見て、上を見て、下をよぉーく見て。
「ジョーロさんどーこだーー♪」
「どーこだーー!」
「すべるすべるー♪たのしいねー♪」
「たのしいねー!」「たのしいねー!」
斜めに倒れた木の幹を滑り台さながら滑り落ちながら、枝に引っかかってないか確認してみたり。
「けんけんぱっ♪」
「けーんけん」「ぱっ!」
「けーんけーんぱーー♪」
「けーんけん」「ぱーーっ!」
「あはは、楽しいね楽しいねー♪」
原っぱの上でけんけんぱ★転ばないように――ついでにジョウロが落ちていないか――足元を確認しながら、キノコたちと遊んでみたり。勿論、ただ遊んでいるだけじゃなくって。不思議な力――矯規(クロウン)――を発動しながら、ジョウロを探すことにした。
「次はねーえっとねー缶はないからー……石けりだーー♪あっ!」
「あったー!」「あったー!」
「あわわ、けっちゃったーー!!えーーっい、キャッチーー♪」
「すごーーーい!」「やったねーーー!」
中々見つからないジョウロにむっすーと頬を膨らませたレンちゃん。
ふてくされついでに石けりと称して蹴り上げた石っころ――に紛れて、なんと赤いジョウロまで蹴り上げた!!あわわ、あわわ、慌てるレンちゃんとキノコたち。このままではまた見失ってしまう、とレンちゃんは咄嗟にぴょーーんと高くジャンプして。そうして見事、ジョウロを空中キャッチ★
キャッチポールならずキャッチジョウロを果たしたレンちゃんは、すたっ!と華麗に着地を決めるとキノコたちに笑顔でピース。キノコたちも盛大に拍手して、なんと胴上げ騒ぎにまでなったそうな。
「あははージョーロさがし楽しかったー!それじゃあ、お水あげるよー」
「はーーい!オレンジジュースをくださいなー!」
「いいよいいよーオレンジジュースあげちゃうねーー♪」
さあ、たっぷりキノコたちと遊んだあとは、世界を救うお仕事です!
レンちゃんは赤色キノコにオレンジジュースをあげてから、うさぎのように飛び跳ねて傘にちょこんと座る。
尽きぬジョウロの中身をちょっぴり味見してみたりしながら(無害だよ)
「しっかりつかまっててねー」
「はーい!あははーぐんぐんおっきくなってすごいすごーい♪楽しーー♪」
ぐんぐん伸びるキノコ型直上ジェットコースターを思いっきり楽しんだ。
「でもでもーやっぱりちょっと速度落としてーー!あのねーあのねー身体がおもーい!」
――ですよねー。
大成功
🔵🔵🔵
樂文・スイ
◎
へー、そんなデカくなれんだ君ら
つか400キロ上空で生きてんの猟兵? まずそこがやべえよな
でもそういうぶっとんだヤツ嫌いじゃねえよ俺、不思議の国のアリスよろしくな世界観ならこうでなくっちゃな
いかにもメルヘンチックな探しモン、ウチの主さまにもお手伝いしてもらいますかね(指定UC使用)
俺、運と勘の良さには自信あんだよな
あちこち旅してっから世界知識もそれなりだし?
鍵って名が付くんなら鍵開け得意な身としても興味あるし
お狐様と手分けして探してやるよ
ジョウロ見つかったら金色のヤツに水かけてやっかな
俺の髪や目の色と近くてちょい親近感湧くんだよね
ほーれ、おっきくなれよー
さあて、トンチキな舞台が整ったらどんなトンチキさんがお出ましくださるのかね?
ここまで来たらとことん付き合ってやろうじゃねえか
●知人がお空にぶっ飛ぶ様を仰ぎ眺めたお狐さんは、
「あっはははは、すっげ」
めっちゃ笑ってた。ケラケラ笑ってた。笑いたくもなるよね、知人が豪速キノコ型直上ジェットコースタで登ってっちゃったんだもん。まあ、次は君の番なんだけれども。
「あんなデカくなれんだね、君ら。つか400km上空で生きてる俺らもやっべぇけどさ」
ほんとにね。地上400kmは熱圏だし何なら宇宙ステーションとかが浮いているところですよ。猟兵とんでもないですね、埒外にも程がある。実は書きながら念のため調べているんだが、とってもびっくりしている。どういうこっちゃ。まあ、いいか!
「でもそういうぶっとんだヤツ嫌いじゃねえよ俺、不思議の国のアリスよろしくな世界観ならこうでなくっちゃ」
「ほめられた? ほめられた?」
「わーい!ほめられたー!」
そう、だって此処は|奇天烈世界《トンチキワールド》の|奇天烈《トンチキ》依頼!|奇天烈《トンチキ》にお付き合い頂きまことにありがとうございます!!
さて、ひとまず問題の探し物だ。わいわいはしゃぐキノコたち曰く、それはとっても小さいジョウロときた。そんなメルヘンチックな探し物、ひとりで探すには目も手も足りない。ということで。
「主さま、ちっと助けてくれよ。小さいジョウロ探しのお手伝い、頼めるかい?」
PON!と呼び出したるは麗しき白銀の狐。陽光や炎の灯りに照らされてゆらり煌く美しい毛並みの狐は、ふんわり地面に着地するときょろきょろと周囲を見渡して。スイの要望にこくり頷くと、てってくてってく草むらに入ってく。鼻先で草の根を掻き分け、きょろきょろするお狐様。視線が低いお狐様がそっちを担当するつもりのよう。
スイは自らの運や勘の良さを頼りに、荒地・更地まっしぐらの方を探す。石の下、倒れた木の陰、なんなら鳥の巣に運ばれてやいやしないかと、ひょひょいと身軽に木に登り、鴉っぽい鳥の巣を見てみたり。
「ここはここはー?」
「あー、あるかもしれねぇな」
スイを倣ってキノコたちも真面目にお手伝い。スイとキノコたちは揃って、スクラップになった機械の獣をがさりごそりと漁る。視界の端に陽光を反射するものがキラリ。おや、っとそちらを確認すればバーンナウトDの装甲の突起に。
「これかい?」
「それーーーー!!」
「見つけたーー!!」
「っちょ、わ、おぉ!?」
「水場こっちー!!」
「こっちこっちー!」
どーこで引っかかったのか黄金色のちっちゃいジョウロがぶら下がる。スイがそれを取って見せるとやんややんやと賑わうキノコたち。その賑わいの勢いでみんなでスイをひょいっと持ち上げて、そのままてってくてってく不思議な水場までスイを運んでご案内!!因みにスイは上でげらげら笑ってた。
そんなこんなで連行された奇天烈な水場で、スイは、強請られるままジョウロにたっぷりリンゴジュースを入れて。髪色や目の色に似ているからか、個人的に親近感の沸く黄金色のキノコたちにささーっとかけてやる。
「ほーれ、おっきくなれよー」
「ぼくもぼくもー!」
「ほいほい、おっきくなれよー」
「ぼーくもー!」
「ええ? ひとりいちキノコじゃねぇの?」
「ぼくたち元は同じキノコ」
「胞子でふえた!コピーした!ひとつにもどるよ」
「あ、そうなん? じゃ、いっか……ん? ひとつにもどる?」
「うん!」
元気よく頷いたキノコたち。そうするとスイの目の前でピッカーと眩しく閃光し。
――ガション!!
「はい?」
凡そキノコから聞こえてくる筈のない物音が。困惑するスイをよそに、ガション!ガション!と違和感バリバリの物音をたてながら、キノコたちが組体操のように組み合わっていく。そして、目の前には!!
「あっははははははは!!」
なんと巨大なキノコ型キャバリアが!!
トンチキにとことん付き合ってやろうじゃねえかって心意気だったスイさん、お腹を抱えて大爆笑。
「ロボットさん参考にした!スクラップ漁ったときちょっと調べた!」
「ちょっと調べてそこまでできるもんじゃねぇだろっ! で、どうやって運んでくれるん?」
「乗せてくーーーーっ!!」
「飛べんのかよっ!もうすっげーな!」
笑い混じりに関心するスイを、ひょいと手のひらの中に乗せて。
シュボボボボーっと足裏からなんか出しながら、キノコキャバリアは空へ行く。勿論、やっぱり豪速で!
――因みに飛行エネルギーは胞子だそうですよ。なんで???
大成功
🔵🔵🔵
東・よるは
◎▲
…それは、ありがたい。
空と言えど、むやみやたらとあっては正しくたどり着けないですからね。
色は覚えました。赤、青、緑、黄金色ですね。
植物は大体水をやらないと枯れるもの、しかして急くことも無し。
少し待っていてくださいね。
前方に左手を翳しUC…そうね、この場合は1分かしら。じょうろまでの活路を見出し、発見の成功率を上げましょう。静寂をば……。
……どうして(上記4色以外でMS様にお任せ)の色のじょうろが見つかるのだか!
君たち4色なんでしょう! …あら、いたの。そうですか……。
じょうろを見つけ次第、水を確認して…念のため、入っていなかったらどこかに水が無いか教えてもらう心づもりではありますが、心配する必要も無いかしら。だって、これはトンチキな未来だものね。
最後にキノコたちに水をあげて、空まで運ばれましょう…。
普段サクラミラージュの空で景色を見下ろすよりも、また違った味わいが…これで戦火さえなければ、もっと完璧だったのだけど……。
ああ嫌な予感。
慰めの心も恐らく通じない……それでも覚悟だけは。
●仕組みを気にしてはいけない!これは|奇天烈《トンチキ》だ!!
マジで気にしてはいけない。何故って書いてる側もよくわからないから。考えるな、感じろ!である。
不思議の国のアリスでも不思議な現象があるだろう? Eat me!Drink me! であら不思議! 人間の少女が大きくなったり小さくなったりするのだから。それに比べたらキノコの愉快な仲間たちが、豪速直上ジェットコースタになったり、キノコキャバリアになったりは――ねえ? そういうこともあるんだね!ってなりません? ならないか。なって。お願いします。
とにかくよるはは、空高くまで駆けあがった直上ジェットコースタ2機(?)とキノコキャバリア(?)を遠く見送って。とても、とても長い間、沈黙する。ふらり、覚えた眩暈をぐっと堪えて、なんとか踏みとどまった。そして。
「運んで、くれるのですか……それは、ありがたい。空と言えど、むやみやたらとあっては正しく、たどり着けない……ですから、ね」
見事、シリアスを取り繕った。頑張った。とても頑張った。アリスラビリンスが救われる前に、シリアスの世界は救われた。そんな訳でジョウロ探し開始である。よるはは今一度キノコの傘の色を確認して。
「赤、青、緑、黄金色ですね。色は覚えました、探しましょう。ですが、急くことも無し。少し待っていてくださいね。お静かに、ですよ」
「しー?」
「はい、シーッです」
キノコたちはこくこく頷いて、そっとお手手でお口をチャック。それを確認したよるはは、ユーベルコード【活路在リテ』を発動しながら、そっと前方に左手を翳す。そうして静寂と集中が1分ほど。その間、キノコたちはよるはをじっと見守って。
「こちらです」
キリッ!っと自信に満ちたよるはの表情。
キノコたちは期待に満ち満ちたお顔でよるはの後について行って――。
「ど、どうして……!?」
しかして、がくりと項垂れるよるは。
よるはが掻き分けた草むらの中には、水色のジョウロがたんまりと。そう、小さいジョウロがそれはそれは、たんまりと!山のように!!――積まれていた。水色のジョウロしかない。水色のジョウロの山である。積まれている理由はわからないが、絶対こんなに要らないことだけは明確に分かった。
「君たち4色なんでしょう? ジョウロも4色ではないのですか?」
「ちがうよー、いるよー」「いるよ、いるよー」「ボクいるよー」
「あら、いたの。そうですか……では、折角ですので、貴方、お願いできますか?」
「まっかせてーーーーー!!」
水色キノコは元気にお返事。胸(?)をはってえっちらおっちら!よるはを水場までご案内。山積みジョウロを持てるだけ持って、である。え、使うの?
やがて到着したトンチキな水場で、水色キノコはボタンをぽちり。押したボタンはメロンソーダ。
「ソーダちょーだい」
「水じゃないんですか」
「水です」
「水じゃないですよね」
「水です」
「……」
「水です」
「……はぁ、わかりました。ええ、気にするだけ無駄でしたね。だってこれはトンチキな未来だもの……ジョウロ、何個使うんですか?」
「3つ」
「……そうですか」
やっぱりキノコ圧しが強ぇえんだ。よるはは盛大に溜め息を吐いて、3つの水色ジョウロにメロンソーダを注いだ。そして水色キノコの傘にささーっとかける。不思議で奇妙な水やりは、キノコをぶくぶく太らせて。太らせて。太らせて。え、大丈夫か、これってくらいまあるくまあるく太らせて。あらまあ、すっかり風船のよう。
それを見ていた4色のキノコたちが大慌てて草で編まれたカゴとツルを持ってくる。風船のようにまあるくなった水色キノコにしっかりかけて。
「さあ、乗って!」
「凧ですか? 気球ですか? まあ、先の3人よりはマシですね。ああ、でも嫌な予感がします……」
その予感は当たってしまうんだなー。
飛んでいく前に乗り込むよるは。キノコの傘がふんわり風に煽られて、みるみるあがるよ、キノコ凧? キノコ気球?――これで速度がゆっくりならば、遥か遠ざかる風景を楽しむ余地もあっただろう。
「ま、まだ真面目でいたいわっ!!」
暴れる髪を抑え込みながら、よるはは叫び声をあげた。
麗しき桜の乙女。桜の軌跡をのこしながら、遥か空へ。空へ。空へ――。
大成功
🔵🔵🔵
●トンチキは急には止まれない
4人それぞれ、キノコ型直上ジェットコースタやキノコキャバリア、キノコ気球(?)で高度400kmまでノンストップ★を味わって。その途中ではたと気付くんだ。
グリモア猟兵は言っていた。今回のアイドルバトルは衣装対決だって――え、待って、どうやって着替えろと!?ってことに。
だが、安心してほしい。この依頼はトンチキでこの世界もまたトンチキで、キノコたちもトンチキだ。だからどうにだってしてくれるんだよ。そこに!いる!!キノコくんたちが!!!
「お着換え? お着換え? まっかせてー!!」
「ぱぱっと変身させてあげるーーーっ!!!」
「不思議な力でちちんぷいぷい。あっという間におめかしかんりょー!」
「胞子に不可能はないんだよーーーー!!!」
――不可能はあってほしいんだけど!!
つまりは、まあ、なんだ。まさかの、(全年齢対応の)変身シーン、入ります!!!!!
具体的には画面右下から胞子がぶわわーって舞い上がって、画面が埋まって、それが過ぎたら変身完了みたいな。
勿論、早着替えとか、実は下に着てましたってのもOKです★
●一方その頃
バグっちゃった鉤爪の男は。
九竜神火罩を背に、整ったお顔でキリッとキメ顔。更にはキラッ★とキュートにポーズを決めて。
「来たな、|猟兵《アイドル》たちよ!!今こそアイドル頂上決戦といこう!!カーテンコール・ラビリンスを止めたくば私を打ち倒してみせろ!!」
猟兵たちを迎え撃った。
そんな訳で戦いながらお衣装こだわりポイントを語るなどして、バグっちゃった鍵爪の男を止めてあげてください。よろしくお願いしまっす!!
第3章 ボス戦
『猟書家『鉤爪の男』』
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POW : プラズマ・クロウ
命中した【左腕】の【鉤爪】が【超電撃放出モード】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。
SPD : インサニティ・ブレイド
自身に【体を失っても極限の闘争を求める狂気】をまとい、高速移動と【鉤爪からの真空波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : 量産型侵略蔵書
【侵略蔵書で書き換えた『不思議の国』の太陽】から、【奴隷を捕縛する鎖】の術を操る悪魔「【アリス狩りオウガ】」を召喚する。ただし命令に従わせるには、強さに応じた交渉が必要。
イラスト:柿坂八鹿
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
フレーネジール・メーベルナッハ
きらきら胞子に護られながら、すぱぱぱぱーっと早着替えー♪
スモーキーチャイナバニースタイルにお着換え完了ー♪
(目元でキラッ☆と決めポーズ&ヒップふりふりセクシーアピール)
ダンスみたいにステップ踏みつつ、呼び出されたオウガさんとレッツダンシングー♪
ほらほらーボクのコト捕まえてみてみてー♪
(なんて煽りながら鎖を躱して踊って)
鉤爪さんも一緒にダンスー? よーっし負けないよ負けないよー♪
(鉤爪の男が向かってくるなら彼も鎖回避に利用しつつ、振るわれる爪を凶星剣で弾き捌いて攻撃を凌ぐ)
あはは楽しいね楽しいねー♪
それじゃー盛り上がってきたトコでクライマックス一発どかーん♪
(驚希発動、敵のド真ん中で爆発発生!)
●踊って跳ねるよ、きらきら★チャイナバニー
赤いキノコの傘の上、圧(G)でぐったりぺったりレンちゃん。
ふと身体が軽くなっていることに気付くと、ぴょこんと飛び跳ねるようにして起きあがって。
「そうだそうだ、アイドルバトルー!キノコさんキノコさん、お願いねー♪」
「任せてー!」
レンちゃん、ノリっノリでくるんとその場で軽やかに。ウインク付きで悩殺うさぎさんポーズ! 大変キュートな変身ポーズをキめまして。すっかり調子のったキノコさんも、ほんのり赤く色付く胞子をキラキラ★エフェクトで、ふわわーっと綿毛のように舞いあげた。
胞子はレンちゃんの姿をすっかり隠して――通りすぎる頃に現れたのは!!
ふりふりっと振られたお尻のうささん尻尾が Sexy&Cute!!
再びくるんと舞ってカメラ目線でキラっ★とポーズ。
淡い紫カラーが銀髪と浅黒い肌に超・映えるスモーキーチャイナバーニー!!!
「あはは、これがボクのアイドル衣装だよー♪」
「ぬぁっ!!」
これには流石に鉤爪の男も狼狽えた。
セクシーとキュート、更にそこにチャイナというアジアンテイストがまた本人の雰囲気にばっちり噛み合って。もうまさにアイドルって感じ!!先ほどからの軽やかな身のこなし、ダンサー系のアイドルって感じだよね!!
しかし鉤爪の男も負けてない!再びその無骨なマシンアームでキラっ★とポーズを決めたならば、ざっと語るのさ。衣装のこだわりポイントを!!
「ふ、だが私のような雰囲気を果たしてお前に演出できるか!?この海賊テイストを取り入れつつ全体的にエレガントにゴシックに決めたおと」
「そんなことはいいからさーボクと遊ぼう遊ぼうー♪ほらほらーボくを捕まえてみてみてー♪」
「ぐぐぐ、おのれっ!!ならばご要望通り捕まえてみせよう、いけ、オウガよ!!」
だけどレンちゃんにさらっと流された。
ばっちり衣装に気圧され気味だった鉤爪の男、すっかりレンちゃんのペースに呑まれてしまって。煽られるまま召喚するのさ、アリス狩りのオウガを。
召喚されたオウガは奴隷を捕縛する為の鎖をレンちゃんに投げ付けるけれど、レンちゃんはぴょんぴょんっと踊るようにホップ・ステップ・くるんと回って躱すと、鍵爪の男の手(人間っぽい方)を取ってくいっと引いた。
「ほらほらー鉤爪の男さんもダンスしよー♪」
「ぐぬぬ、離せっ!!」
「きゃーなぁんてねーあははー♪」
鉤爪の男はマシンアームを振りかざすが、レンちゃんはそれもくるんと躱すよ、軽やかに。
そうして始まった追いかけっこ、赤いキノコのステージはまさにレンちゃんの独断場!!
再び投げ付けられる鎖を鉤爪の男を飛び越えて、彼そのものを盾にしてみたり。執拗に振るわれるマシンアームを凶星剣でリズム良く弾いてみたり。
跳んで跳ねてくるくる舞って、ホップ・ステップ・スキップ・ジャンプ★一羽の兎を鉤爪の男とオウガが、必死に追いかける追いかける。
「この逃げ足の速い奴め!!逃げることしかできぬのかっ!!私と戦え!!」
いよいよぜえはあ肩で息をし出したオウガと痺れを切らした鉤爪の男が、レンちゃんを挟み撃ちしようと追い込んだ。
レンちゃんの銀色の眼が、妖しく悪戯げに細まる。いよいよ迫る両者の腕を、レンちゃんぴょぴょんと跳び上がり、華麗なバック宙で避けまして。
そうするとな、どうなるかっていうとな、ゴイン!なんて正面衝突するのさ、オウガと鉤爪の男。一匹と一機(?)一人(?)がぐるんぐるんと目を回すなか、レンちゃんはすとんと10点満点の着地。
「あははー楽しいね楽しいね!それじゃー盛り上がってきたトコでー」
レンちゃんカメラ目線でキュートにウインク、ハンドサインで銃のポーズを取りまして。
鉤爪の男とオウガに向かって――Bang!!
「クライマックスどっかーん♪」
放たれた爆発はそりゃあもう花火のように、豪快絢爛派手派手エフェクト付きだったとさ★
大成功
🔵🔵🔵
「レンちゃんのお洋服、銀髪と紫カラーがすごくよく似合うよね!
うさぎのしっぽもとってもかわいー!かみかざりやお靴もうさぎさんだね!
べりぃーきゅーと!!うさぎみたいにぴょんぴょん跳べそうジャンプできそう!
かわいいなーかわいいなー!とっても似合って素敵だなーー!!せくしーときゅーと独り占めだね!!」
猟兵の戦は遅滞戦術。あとは後続に任せようってことで!
時間切れ~としゅるしゅる縮む(尚、スピードはゆっくり)キノコの上で、レンちゃんは頬杖ついて足をぷらぷら。
突然、流暢にしゃべりだした赤色キノコさんにこてんと首を傾げる。
「キノコさんどーしたのー?誰に向かってしゃべってるのー?」
「しちょーしゃ!!」
「しちょーしゃ?」
「しちょーしゃ!!」
……これ、視聴者がいるそうですよ?
御梅乃・藍斗
な…なんだったんだいまの…内臓出るかと思いましたけど…
ていうか衣装対決!? いや僕そういうのは…あったな
たまには大人っぽい格好してみたいと思って、三つ揃えのスーツ仕立ててもらったんですけど…これで戦うんですか?マジ?
ていうかなんで一瞬で服変わるんですか??
…あーもうやるしかないんですね!わかったよ!(若干やけくそ気味に刀を構え)
指定UCで敵を挑発しましょう
そんな武骨な腕で、アイドルって柄ですか?
僕みたいにもっとスマートなシルエットでないと受けは悪いと思いますね
あ、ちなみに僕今手袋してるんですよ
この意味わかります?
素手で触らないと発動しない技――サキュバスとしての異能は使えないんです
つまりそんなもんなくってもそこの勘違い猟書家さんを倒すのは余裕ってことなんですよねえ!
(慣れない煽り文句を入れるのはいいものの内心ドキドキしている)
我を失って向かってきてくれるならしめたもの、攻撃を受け流しつつ居合で斬り伏せます
(戦いの後)なんかものすごく悪ノリしてしまった気がして自己嫌悪が…
●お洒落スーツは無敵の力
高度400kmに真っ先にゴールした藍斗君。
かかるGに負けてキノコの傘の上でぺったり倒れ伏せていたまま、呆然と呟く。
「な、な、な……なんだったんだ、今の……な、内臓出るかと、おも……うっ」
ちょっと酔ってた。流石にちょっと酔ってた。ごめん、って詫びれもしないのはキノコくんである。楽しかった!とか言ってる。藍斗君は全く楽しくなかったが。そんな争いが始まる前にキノコの上でくたばってる藍斗君の様子を見て、爆発ダメージでちょっとアフロヘアーになった鉤爪の男、なんとか持ち直してキリっ!とキラ★っとポーズをキメていた。しかし、藍斗君は無反応。流石に心配になってしまった様子で。
「……大事ないか」
思わず声をかけた。闘争はお互いが健常でなければできないからね!戦闘行為以外の理由で一時的にでも弱っているものを、ただ一方的に虐げるのは暴虐である。鉤爪の男さん、いくらバグっていても求めるものは闘争(アイドルバトルだが)である訳で。だから、そう、無視はできなかったようです。
「あ、大丈夫です。3分ほど時間ください」
「ふむ、わかった」
――3分後。まさかの仕切り直し。
「来たな、猟兵たちよ!!今こそアイドル頂上決戦といこう!!カーテンコール・ラビリンスを止めたくば私を打ち倒してみせろ!!華麗なるダンスバトルか衣装対決か選ばせてやろう!!」
鉤爪の男もアフロヘアーをしっかり直して、キリッとキラっとアイドルポーズ!!アイドルはダンスも熟さなければならない、と覚えたらしくなんと対戦方法を選択式で提案してきた。大分、おバグになられている。誰か止めてやれ、本当に。
「えぇ!?だ、ダンスバトルとか聞いてないですよ!!衣装対決で……って衣装対決ってなんですか!!あ、いや、確かにそう言ってましたけど僕、そういうのは……あったな」
「きがえるー?」
「着替えるってど、わぁあああっ!!え、ええ!?何で服変わってるんですか!というかこれで戦うんですか、マジ!?」
藍斗君、ふわわ~って舞う青い胞子に包まれて。それがさらっとはれる頃には三つ揃えのスーツに変身していた。思わずツッコムもキノコは、胞子に不可能はないんだよ~なんて当たり前のように言うだけだし、鉤爪の男も、そうなのか、って頷いてしまうのでもうツッコミが足りないってば。藍斗君、ほんのり胃痛や頭痛を覚えてきて、これ以上どうにかなる前に帰ろうと決めた。
「あぁーもうやるしかないんですね!わかったよ!っていうか僕の胃が持ちませんから速攻でやります!!」
「その粋だ!来い、そして語れ!衣装バトルだ!!」
「ーーーっ!!ええい、キリがないから流します!!」
だから衣装バトルってなんだよ!ってツッコミそうになるのをぐっとこらえた藍斗君、愛刀を構えて鉤爪の男に斬りかかる。鉤爪の男は衣装を見せつけるようにひらり躱して、続く二激目を鉤爪で受け止めた。が、それでいい。命中だから要は当たりさえすればいいのである。
暫く鍔迫り合るも鉤爪の男はこれでもオブリビオンマシン、単純な力勝負では圧倒的に機械の方が有利だ。藍斗は一旦、後ろに跳んで後退する。そしてちょっと項垂れて表情を隠し、ふふ、ふふふ、ってなんだか笑い始めた。眉を潜める鉤爪の男。次いで顔をあげた瞬間の藍斗君は――めっちゃ悪い笑み浮かべてるーーー!!
「そんな武骨な腕で、アイドルって柄ですか?笑わせないでください。
僕みたいにもっとスマートなシルエットでないと受けは悪いと思いますね。
あ、ちなみに僕今手袋してるんですよ、この意味わかります?
素手で触らないと発動しない技――サキュバスとしての異能は使えないんです。
つまりそんなもんなくってもそこの勘違い猟書家さんを倒すのは余裕ってことなんですよねえ!!
アイドルとしても戦士としても僕の方が実力は上ってことですね!!」
煽った。めっちゃ煽った。めちゃくちゃ煽ったぞ。煽られやすくするユーベルコード発動しながらだけど。
因みに藍斗君、煽り文句なんて全然慣れてないので、内心ドキドキであった。だってスルーされたら辛いし。
で、鉤爪の男は――ふるふる、と震えて。
「い、い、言わせておけばーーーっ!!私が上だとその身に教え込んでやるっ!!」
乗った。めっちゃ乗った。もうそりゃあ我武者羅に鉤爪をぶおんぶおん振り回して。ぶおんぶおん振り回しつつだけど、なんかステップっぽいのは先のダンスバトルがきいてる様子。でもどの動作も大振りで隙だらけだ。藍斗は刀で受け流し、弾き返ししつつ。
「動きが全部、雑ですよ!煽りにのった時点で負けですっ!!」
「ぐぁあああっ!!」
一瞬の隙を狙って居合で鉤爪の男を斬り伏せた!!腹を抑えて膝を付く鉤爪の男。
「|Shall we dance?《それでも僕と踊りますか?》――なんて。もう踊れませんね」
藍斗君、渾身のドヤ顔風で笑んだ。
大成功
🔵🔵🔵
格好よく居合いで斬り伏せた後、時間切れー!ということでしおしお縮んでいくキノコの上でふと我に返る藍斗君(因みに帰りの速度は緩やかです)
「なんかものすごく悪ノリしてしまった気がして自己嫌悪が……」
――キノコの傘の上でめっちゃ落ち込んでいたという。
い、いいんじゃないかな!!たまには悪ノリも大事だよ!!こういうのはノッたもの勝ちだ!!
「ところで藍斗君のスーツとっても似合うね!!
いつもより大人びていて格好いいよ!!
ストライプのネクタイがいい抜き具合でちょーお洒落!!
かたすぎないのがとってもいいです!!
ポーズも表情もちょっとゆるめなのがギャップ萌えってやつだね!!」
「突然、どうしたんですか?」
「しちょーしゃにむけてこめんと!」
「しちょーしゃ?」
「しちょーしゃ!!」
「え、これ見てる人いるんですか!?」
「見てるキノコは居る」
藍斗君、うわぁああって叫んで頭を抱えましたとさ★うん、お疲れさまっ!!
樂文・スイ
◎▲
はい、ありがとさん。いやあ巨大ロボに乗るとか男のコの夢だよねえ…キノコだったけど。
んでなんだっけ、一張羅もってこいだったっけ?
「お仕事」の時のヤツだからそう洒落てもいないんすけど、気に入ってっからいいか
アイドルバトルでもなんでもいいけど、俺と|舞台《ころしあい》に上がるってこたぁ覚悟はできてんだよな?
わざと隙だらけの構えで待ち受けて、攻撃してきたら指定UCで無効化
怯んだらフェイントかけて鉤爪サンに一撃くれてやる
なあ、油断した?
こういうその辺ブラついてるチャラ男っぽい格好だと、誰も人殺しだなんて思わねえんだ
暗器の隠し場所がないだろって?プロのマジシャンはわざと袖の短い衣装で手品したりするんだぜ
どこにだって仕込めるさ、ネタバレはしてやんねえけど
だってアイドルは夢見せてナンボだろ?
●シンプル イズ ベスト
「はい、ありがとさん」
「どういたしましてー!」
「いやあ巨大ロボに乗るとか男のコの夢だよねえ……キノコだったけど」
「キノコもロボになれるんだよー」
「いや、普通はなれねぇからな?」
キノコキャバリアの手のひらの上でスイはのんびり。豪速でぶっ飛んではいたものの、手のひらで包まれるようにして運ばれたので圧(G)ダメージはそんなこなかったっぽい。流石に遠退く景色を楽しむことはできなかったけども。
キノコとほのぼの会話しながら高度400kmってこんな風景なんね~なんて周りを見渡して。視界の端、九竜神火罩で背を支え、苦悶の表情で俯く鉤爪の男を認め、スイはニヤリと笑む。
鉤爪の男は、斬られた腹部をそのマシンアームで庇いながら――
「っく、折角の衣装がっ!!」
「いや、気にするとこそこかよ」
地の文より先に突っ込んだスイ君であった。
あれ、おかしい。俺、突っ込み担当じゃないんだけど? なんて思わなくもなかったが。
「そうだよね、衣装破けたら気になっちゃうよねー」
「わかってくれるか、キノコよ」
「わかるわかるー」
(あ、ここボケしかいねぇーわ。マジか)
まさかのキノコと鉤爪の男でボケ倒す。スイ君、さばき切れないボケの応酬に若干、眩暈を覚えた。こういうとき真っ先に突っ込み担当になる知り合いは、お先に地上へUターン。此処はスイ君が!!
「いや、俺、突っ込み担当じゃねぇし。もう突っ込こまねぇよ、全部スルーすっから。んでなんだっけ、一張羅もってこいだったっけ? 【お仕事】の時のヤツだからそう洒落てもいないんすけど、気に入ってっからいいか」
「着替えるー?」
「おぅ、キノコ、よろしくー」
「おっけーーーい!! ほうしぢから・めいく・あっぷ!!」
思わず噴き出したスイ君に金色胞子がちょっと吹っ飛ばされつつも、スイ君はふわっとさらっと胞子に包まれて。キラッ★と完了! 華麗に迅速・ほうしぢから・めいく・あっぷ!! そこに現れたのは!!
「アイドルバトルでもなんでもいいけど、俺と| 舞台《ころしあい》に上がるってこたぁ覚悟はできてんだよな?」
鉤爪の男とキノコもびっくり!!
どうみても赤シャツ&ジーパンのシンプルイズベストなカジュアル・バンドマン。知っております? イケメンって何着てもお洒落にキまるんだよ? つまりはそういうことだよ!! 素材の良さが逆に引き立つまであるわっ!!
「ふ、私は|闘争《アイドルバトル》を求めるもの。|舞台《ころしあい》も無論、求める先にあるものだ!!来い、猟兵!!来ぬならば、私からいくぞ!!この華麗なるステップを受けてみろ!!」
素材の良さに一瞬たじろぐも、キノコ特別サービスで衣装| だけ《・・》修繕されて、ノッリノリの鉤爪の男は絶好調。キラッ★と眩しいアイドルポーズを挟んだのちに、禍々しくもキラキラエフェクト付きの黒いオーラを身に纏い、|Un, deux, trois《アン・ドゥー・トロワ》 優雅なステップで鍵爪を振りかざして真空波を放つ。
スイはそれを避ける素振りすら見せず、迫る真空波に身を任せ――しかし、その身は切り裂かれることはなかった。ぽひゅんっとその身に吸い込まれるように真空波は消え、狐耳からそよぐ風のように排き出される。ちょっとくすぐったそうに揺れる狐耳がちょっとカワイイ。
「なっ!!?」
「なあ、油断した?」
怯んだ鉤爪の男に一歩で踏み込んで、素手の殴打に見せかけたフェイント。攻撃を受け止めようとしたマシンアームを、逆手に構えたナイフで深く斬りつけて傷づける。バチバチっと散る火花。切っ先はマシンアームの重要な回路を切断して。
「はは。こういうその辺ブラついてるチャラ男っぽい格好だと、誰も人殺しだなんて思わねえんだろ?」
「っく!!」
「プロのマジシャンはだってわざと袖の短い衣装で手品したりするんだぜ。暗器ならどこにだって仕込めるさ、ネタバレはしてやんねえけどな」
鉤爪の男は次々と迫るスイのナイフの切っ先をマシンアームでやりすごそうとするが、回路を切断された腕は動かない。紙一重で躱し続けるのも至近距離ではナイフの方が速く。とらえた、と薄く嗤うスイ。横に振りぬかれた凶器は、鉤爪の男の首を刺し貫く!!
「――っ!!!!」
「だってアイドルは夢見せてナンボだろ?」
ボタボタと黒いオイルのようなものを首から滴らせ、崩れ落ちる鉤爪の男を見下ろして。スイは血振るいひとつ、ナイフを隠して見せて。得意げに微笑んだ。
大成功
🔵🔵🔵
「本当の悪人は悪人を装うことはしない、というけどさ!」
「うんうん」
「殺人鬼もそうなんだね!!」
「そりゃあな」
「それっぽい格好じゃないのがシンプルに恐怖を演出していていいと思います!
赤いシャツってのが返り血目立たないよね!!
後ろにひっそり潜ませたナイフがもう怖いったら!!
表情も獲物発見みたいな雰囲気ばっちりです!!
ギャルソンエプロンのお兄さんがガラッと一変、THE KILLER!!格好いい!!」
「はは、だろ?」
そんなこんなで帰り道。
知り合いは多分、精神的に大ダメージを負った一方で。
スイはのんびりキノコキャバリアと空中散歩を楽しんだといいます。
ともあれ|闘争《アイドルバトル》お疲れさまでした★
東・よるは
◎▲
……総て越え――
――なくていいです。
真の姿に変身。
頭の桜の樹が失せ、桜色に転じる髪。
猟兵コレクションの衣装を身に纏いし真の姿、桜の神が程々に参ります。
何故程々か。
そもそもがアイドルを想定した衣装では無いからです(ニコッ)
全てが総て着飾りたくてするものと思わないで頂戴。
取り繕わぬ普段着としての春コーデを意識した結果がこれです、白のシアーブラウスに緑のデニム、そして白のサンダル。
季節というものにマッチする、お散歩気分の緑。
ただ輝くのでなく、白のブラウスの透明感、清潔感も載せて、シンプルなデザインで揃えることでも十分に衣装たる…ええと、魅力とでも言ったらいいのかしら。
白のサンダルだってそう。この足は世界を悠々と渡り歩く為にあるんです。
このように自然で自由で落ち着いたデザインの衣装こそが、君を倒す鍵となるみたい。
だから、それ以上そのキラッとしたポーズをしないで。そろそろ限界――
……スゥー……
色は|緑黄《ライム》――不思議不可死議な地獄の色。
UCでとどめを。
よるはを、アイドルと呼ぶなぁ……!!
●その姿はまさにアイドル
本来ならばふわふわと緩やかな空の旅を楽しめる気球で豪速にぶっ飛ばされて、あれやこれ、あっという間に高度400kmまで運ばれたよるは。最早、満身創痍の鉤爪の男を認めても、油断なく霊刀をすらり――抜刀。
鉤爪の男はニヒルな笑みを口元に刻んで、掠れた声で告げるのだ。ついでにポーズも忘れずに。
「っふ、またも来たか、猟兵!私と|闘争《アイドルバトル》だ!!」
「そんなになってまで、よく言えますね」
「なに。アイドルには試練が付きものなのだろう? 私は|闘争《夢》を求むる。ならばこれは相応の試練というものだろう。私はこの状況からでも見事、乗り越え――この世界に闘争を齎して見せよう!!」
「そうですか、では総て越え――なくていいです」
はらり、舞う桜の花弁と淡い水色の胞子が混ざりあう。よるはを包むようにしてそれらが舞い遊び、ほどける頃には桜に染まる髪を靡かせて佇む――清楚系・美少女。その姿に思わず息を呑むような挙動をする鉤爪の男、されども最後の試練に相応しいとか言って、故障した左腕のアームをばきりと折って右手に携え武器とする。
「そうですか。しかし、| 私《桜の神》は程々に参ります。ええ、何故程々をまず語りましょう。決して、手抜きをしているという訳ではありません」
よるはは、戦いの気配に霊刀に添える色を|緑黄《ライム》と移ろえて――それは不思議不可死議な地獄を示す色。アリスラビリンスの、色。この|奇天烈《トンチキ》を乗り越えて救わねばならぬ世界の色だ。
振るわれる鉤爪の猛攻を霊刀で弾き、弾き、弾き。しかして、それはリズムを刻むように。輝くライムカラーが描く軌道は、まるで指揮棒のように。
「そもそもこの衣装が、アイドルを想定したものでは無いからです。全てが総て着飾りたくてするものと思わないで頂戴」
「なんだとっ!!?」
衣装とは華やかであれ、という固定概念に囚われていた鉤爪の男はそれに狼狽える。その隙を見逃す桜の神ではない。今度はよるはが攻勢に転じ。
「取り繕わぬ普段着としての春コーデを意識した結果がこれです、白のシアーブラウスに白のサンダル。季節というものにマッチする、お散歩気分の緑のデニム!!ただ輝くのでなく、白のブラウスの透明感、清潔感も載せて、シンプルなデザインで揃えることでも十分に衣装たる……ええと、魅力とでも言ったらいいのかしら。それを表現したものよ。白のサンダルだってそう。この足は世界を悠々と渡り歩く為にあるんです」
交わる鉤爪と刀。剣舞の如く繰り広げられる攻防。合間に次々と語られる衣装のこだわりポイント。
圧倒的なそのこだわりポイントに鉤爪の男はただ衝撃を受けるばかりで、一言も言い返すこともできない。
何故ならば、そう、だって――
「このように自然で自由で落ち着いたデザインの衣装こそが、君を倒す鍵となるみたい」
――その装いがよるはに似合うからだ!!
飾らぬ装いは自然の美を、素材の美を引き立たせる。桜はそれそのものが美しいように、|よるは《桜の神》そのものもまた美しいが道理!!
そう、アイドル足るもの衣装に頼り過ぎてはならいないのだ。衣装はあくまでその身を飾りたてるだけのもの。|技《歌やダンス》を、煽りに負けない冷静さを身に着け、人々に夢を見せることを忘れず、その身の持つ美しさも磨いて活かさねばならない!!
そうして初めて、煌びやかな衣装は纏う存在の華やかさを魅せるのだ!!
「なるほど。そうか。私は理解しきれていなかった、アイドルと言うものを……ふふ、お前が、お前たちこそが……」
鉤爪の男は後方はるか飛び退き、俯き、肩を震わせて。
そしてどこか覚悟の決まった微笑みをよるはに向けて、おもむろに――キラッ★
「だから、それ以上そのキラッとしたポーズをしないで。そろそろ限界――!!」
よるはは権能【真影】を解放し、
「アイドルだ!!」
「よるはを、アイドルと呼ぶなーーー!」
閃夜による全力の一刀両断が鉤爪の男を切り裂いた!!
九竜神火罩を諸共に派手っ派手に爆発して崩れていく鉤爪の男。
「ふぅ……これでやっと、この|奇天烈《トンチキ》は終わるのね」
――桜の神はほっと安堵の息を吐き出した。
大成功
🔵🔵🔵
そうしてこれは優雅な空旅の最中の大惨事。
気球に扮した水色キノコが例によって例の如く流暢に語り出す。
繰り出す言葉は止まらない。まさに|機関銃のような勢いで《マシンガン・トーク》。
「ところでその飾らなさが逆にいいと思います。
本人の美しさを引き立たせるシンプルさ。
シンプルなのに漂う清楚な雰囲気が堪らない!!
透け感あるブラウスがね、とっても爽やかでね!
細身のデニムにシンプルなサンダルがね、
アクティブな雰囲気も出していていいです!!
街中で思わず振り返ってしまうような美少女。
煌びやかさだけがアイドルじゃないんだなって思った!!
もう一周回ってね、清楚系アイドルーーーーーー!!」
「よるはを」
「うん」
「よるはを、アイドルと呼ぶなぁーーっ!!」
嗚呼、麗しき桜の乙女、桜の神の本日2度目の叫びが|奇天烈世界《アリスラビリンス》の空に木霊して。
解けていく真の姿、桜色から再び黒髪へと転じて伸びた角より、はらはら散る花弁はまるで乙女の涙。
青空にひとひら舞う桜色など|奇天烈物語《トンチキ》の終わりにしては美しく。
何はともあれ、こうしておバグりあそばせた鉤爪の男は骸の海の泡へと消えた。
世界をかけた|闘争《アイドルバトル》は猟兵たちの勝利で無事、幕を閉じたとさ!!
お疲れさまでした|★《キラッ》
さあて、そろそろハツカネズミの鳴き声が聞こえる頃、ぱたりと本は閉じまして。
|奇天烈世界《ふしぎなせかい》の|奇天烈依頼《ふしぎなおはなし》は、これにておしまいと致しましょう。
――めでたし、めでたし。