暗都・魎夜
先日のリプレイではお世話になりました。
もう少し、廉貞さんとお話してみたいと思い、文章リクエストさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
●時間軸
「第二次聖杯戦争」終了直後
●状況
・戦争後、廉貞と雑談をしに向かった。
・手には缶ビールとコンビニで買えるレベルのおつまみ。
・廉貞が望むようなら、酒とおつまみは差し出す。
●自PC
・廉貞の言っていることは大体わかる体でお願いします
・「第二次聖杯戦争」以前には、2012年に行われた「アルティメット黙示録」と呼ばれる組織間交流を兼ねた親善試合(現在で言う「サバイバル」)で交戦経験あり。当時、自PCは高校3年生。
・会いに行った一番の目的は3番目のセリフである大陸妖狐への信頼を伝えること
●セリフ(自PC)
「こないだは世話になったな、お疲れさん」
「さすがはムカデ王の活躍だったぜ。妖狐七星将は伊達じゃねえな」
「そっちも色々立場とかあるんだろうけど、同じ世界で生きる仲間のつもりだ。これからも、よろしくな」
「お互い、後始末が終わったら、前に言った通り、ゆっくり美味い物でも食いに行こうぜ」
※廉貞のリアクションはMS様の印象で書いていただければと思います
●
「これ、飲むか?」
暗都・魎夜(全てを壊し全てを繋ぐ・f35256)は缶ビールと、コンビニで買えるレベルのつまみを眼前に掲げて見せる。
だが、目の前の長髪の男――廉貞は言葉なく、緩やかに頭を横に振った。
第二次聖杯戦争は、猟兵たちの勝利で幕を下ろした。戦いの爪痕が深く残る場面もあったが、|この世界《シルバーレイン》で起こるオブリビオン由来の事件も徐々に落ち着きつつある。
缶ビールを開ければぷしゅ、と景気のよい音がした。何てことはない、魎夜はただ廉貞と雑談をするために、ここにいるだけだ。
「こないだは世話になったな、お疲れさん」
「……わざわざ、それを伝える為に私を呼んだのですか」
「あー、普段通りの喋り方でいいぜ。大体解るから」
眉を顰めた廉貞に、魎夜は苦笑と共にそう伝える。
すると、廉貞の表情から険が薄れた。気分を害したわけではなく、本当に喋りにくかっただけらしい。
当初、彼のあの口調を耳にした時には確かに面食らったものだが、今となっては慣れたものだ。
銀誓館学園在学中、高校三年生の時分には組織感交流を兼ねた親善試合『アルティメット黙示録』――『黙示録』に関しては、能力者出身ではない猟兵たちには『サバイバル』と言った方が解りやすいか――で交戦経験があったり、魎夜にとって廉貞は、妖狐七星将の中では以前から比較的縁のある相手である。
つまりその頃から、お互い年月を重ねたとは言え、その実力は魎夜もよく知っていた。
「ともあれ、さすがはムカデ王の活躍だったぜ。妖狐七星将は伊達じゃねえな」
「研鑽漫ろなれば七星将が任為果せず。自明之理なり」
裏切り者や敵対する者に対してはどこまでも冷酷になる得るが、反して一度懐に入れた者は信頼し、また金毛九尾への忠も厚い、彼らしい返しであった。
その辺りは以前と変わりない。魎夜はどこか懐かしさすら憶えていた。
ならば、当初の目的通り。この言葉を伝えられる。
「そっちも色々立場とかあるんだろうけど、同じ世界で生きる仲間のつもりだ。これからも、よろしくな」
廉貞への――引いては、大陸妖狐への信頼を。
魎夜自身の言葉で、伝えておきたかった。
この廉貞にならば、託すことが出来る。
「お互い、後始末が終わったら、前に言った通り、ゆっくり美味い物でも食いに行こうぜ」
廉貞は、暫くは反応らしい反応を示さなかったが。
ややあって、小さくその口を開いた。
「……一考せん」
成功
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