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|櫻塚暁子《皇族探偵🔎》の謎推理 後編

#サクラミラージュ #皇族 #櫻塚暁子の謎推理

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#皇族
#櫻塚暁子の謎推理


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●およそ300年前のサクラミラージュ
 帝都をにぎわす一人の怪盗がいた。
 『|怪盗一文字《カイトウイチモンジ》』
 目線を隠すかのように巻かれた黒の目隠しがまるで『一』の文字に見えたことから、そのように呼ばれるようになった怪盗は帝都に住まう富豪から様々な財を盗み出していた。
 そんな彼であったが、寄る年波に勝てなかったのか50年ほどで姿を現すことがなくなり、未解決ファイルとなり人々から忘れ去られていった。

●|幻朧超特急『緋寒桜』《サクラミラージュ》
 かつての昔話を淡々と爺やこと『黒川和次』は語る。
 つまりは爺やが300年前より生き続けている皇族であり、
 当時捕まることなく行方をくらました『怪盗一文字』であると言うのであった。
「えっ、じゃあ、爺やが私の捜査に協力してくれているのは……」
 ようやく落ち着きを取り戻した『皇族探偵』と呼ばれていた『櫻塚暁子』は驚きを隠せない表情で爺やに聞いた。
「はい、この数年前に突如として蘇った『怪盗一文字』、
 いえ、今では『怪人一面相』と呼ばれる影朧の討伐が目的です」
 爺やは答える。
 そして、嬉しそうに笑みを浮かべ、
「それにしても、お嬢様は落ち着いて考えれば真実にたどり着けるのです。
 こうして、かつて誰もたどり着けずにいた『怪盗一文字』へ大きな足掛かりを作ったのですから。
 それに、お嬢様が真実を通り過ぎたからこそ『怪盗一文字』を万全に蘇らさなかったのですよ」

 それは数年前、影朧として蘇った『怪盗一文字』の初犯行の知らせが帝都櫻学府に届けられた時、その場に偶然居合わせた暁子が犯人の容姿の情報から、
「ふぅん、『怪人一面相』ね」
 そう言ったことから、『怪盗一文字』は『怪人一面相』として間違った名前で知れ渡ることになった。

「当時あちこちを旅していた私はその話を聞いた時、『怪盗一文字』が蘇った驚きと共に大いに笑いましたよ。
 私の過去の過ちが影朧として蘇った驚きもありましたが、それをこうもあっさりと凌駕してしまうとはね。
 全盛期の『怪盗一文字』がそのまま蘇ったのでは、今の私では見つけ出すこともそして倒すことも叶わなかったでしょう。
 ですが、お嬢様が『怪人一面相』という別の名前を与えたことで、『怪人一面相』は当時の『怪盗一文字』の全てを得ることは出来なかったのですよ。
 お嬢様は私にチャンスをくださったのです。
 私の過去の過ちを清算する機会をです」
 すると、列車内の電気が一斉に消えた。
「お嬢様、足取りは掴めずともこうしてちゃんとおびき出していただけたようですよ。
 最後になってしまいますが、本当に感謝しておりますよ。
 300年近く生きてきましたが、この数年は一番充実したものでした」
 爺やは暗闇の中を駆け出していった。

 その瞬間、現地にいた猟兵達の元に一斉メールが届けられる。
 差出人は猟兵達を送り出したグリモア猟兵のフリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)であった。
 短く書かれた、
『爺やさんを止めてください』
 という文字に猟兵達は一斉に動き出す。
 それはグリモアが予知を示したということ。
 この勝負、爺やが負けるという未来を。


トルシ
 『|櫻塚暁子《皇族探偵🔎》の謎推理』( https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=48119 )の後編になります。
 前編で残しておいた『爺や』と『怪人一面相』に決着をつけたいと思います。

 第1章『容疑者を探せ』
 ですが、ここでは駆け出していった爺やを止めていただきます。
 爺やはユーベルコード『怪盗一文字』
 肉体の一部もしくは全部を【漢数字『一』】に変異させ、[漢数字『一』]の持つ特性と、狭い隙間に入り込む能力を得る。
 を使用し猟兵の妨害を切り抜けます。
 また、グリモアの予知のことを伝えることは禁止にします。

 第2章『容疑者最後の罠』
 第1章の結果を踏まえ断章にて状況を説明しますが、概ね『怪人一面相』の繰り出す罠を切り抜ける形になるかと思います。

 第3章『謎の人物』
 『怪人一面相』との戦闘になります。

 それでは後編もどうぞよろしくお願いします。
 ご新規さんも歓迎してます。
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第1章 日常 『容疑者を探せ』

POW   :    乗り物内をくまなく歩き回り、怪しい人物を探す

SPD   :    目星をつけた人物の持ち物を掠め取り、証拠品を探す

WIZ   :    人々の会話に耳を澄まし、違和感のある部分を探す

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 灯の消えた車両を爺やは駆け抜ける。
 その足取りは速く、とても初老の男性のものとは思えなかった。
 だが、そんな爺やを疾走を阻む者達がいた。
「おや、貴方方はむしろ私を手伝ってくれるものだと思いましたが、
 この機会を逃す訳にはいかないのです」
 爺やは身構える、己が目的を果たすために。
アルマ・アルカレイト
クイックドロウ…素早く弾丸を放つ

錬金術…マヒ攻撃と凍結攻撃の弾丸を錬成

属性攻撃…自身とファイが迷彩の刹那の無限回転を発動

視力と情報収集…爺やのUCと動きを観察して作戦を練る

『頼む、止まってくれ!』
慶喜は爺やに私が錬成した弾丸を放つ

『黒川さん!』
緋智は慶喜が放った弾丸を避けた爺やに向けてマヒ攻撃の矢弾の雨を放つ


『どうしたんですか?アルマさん』
迷彩の回転で姿を消したファイが話しかける

いや何か焦ってるな〜って

『なら私達は爺やさんが消耗したタイミングを狙いましょう』

タイミングを狙い私達はUC天使の無限回転弾を発動

回避されてもUCアルゾブ・アナコンダで爺やの動きを止める

これが駄目なら他の猟兵に任せるわ!


花咲・月華
たのも〜!勝負よ!黒川さん!
私はUCを発動して黒川さんと勝負を仕掛ける

『止まって貰おうか黒川殿…』
朱雀もUC鳳凰烈火を発動して黒川さんを止めようする

まずは小手調べよ!
私は視力で周りの地形を確認してから条理を無視する(属性攻撃)焔の矢弾の雨を放つ
地形を利用で障害物を回避しながら爺やに攻撃

『…仕方がないか』
朱雀は爆焔怒号術で爺やをとある場所に誘導するように回避させる

風を司る大妖怪…風翔来て!
朱雀が誘い出した場所にUC伝説の大妖怪・風翔を発動

『止まりな…ジジイ!』
風翔が神風を放ち爺やを拘束しようとする

凄いわ!風翔の神風をそんな方法で避けるなんて!
『む…やるな』

爺やが神風を避けた方法はマスターに任せる




「たのも〜!勝負よ!黒川さん!」
 花咲・月華(『野望』を抱く?花咲の鬼姫・f39328)が先制攻撃とばかりに爺やに飛び掛かろうとすると、
「そこまでよ!」
 アルマ・アルカレイト(異世界からの来訪者『無能の錬金術士』・f39594)の後ろ姿が飛び出してきた。
「わわっと、ちょっとお嬢ちゃん危ないな。
 ここはお姉さんに任せて、君は安全な場所に避難しててね」
「むぅ、だーかーらー!
 私だって猟兵なのよ!
 身長だって歳だって、私の方が少し上なのよ!!
 さあ来なさい!平行世界を渡り歩く大天使ファイ!!」
 アルマの常時発動型の謎スキルによって月華に一般人というよりも子供扱いされたアルマは【錬金術士奥義・大天使ファイ召喚】を使い大天使ファイを呼び出す。
『私の出番ですね!大天使ファイ、参上!』
 呼び出された大天使ファイは掲げた掌に魔力の弾を練り上げる。
「あ、ずるい!
 よーし!これが私の本気だよ!!」
 月華もまた【花咲流奥義・鬼姫覚醒】によって、その姿を焔の妖力を纏った鎧に身を包みショートカットだった髪もロングヘアへと伸びた鬼の姫へと変身し、時空崩壊の焔矢を番える。
 そして、二人の攻撃が放たれようとした瞬間。
『黒川さん!』
『止まって貰おうか黒川殿…』
 二人のサイキックキャバリア(人の姿に変身し言葉を話す)『緋智』と『朱雀』が二人の前に現れた。
「「ちょっと!(アンタ/君)達!邪魔よ!!」」
 二人の怒声がハモった。
『ねえ、アルマさん達。
 ちょっと、大変かも……』
 その様子を見ていた大天使ファイは二人に告げる。
 そう、二人のユーベルコードはこれで終わりでないのである。
 アルマはさらにここから平行世界の存在と【錬金術士奥義・アルゾブ・アナコンダ】を呼び出し、月華は【伝説の大妖怪・風翔】を呼び出していたのだ。
 座席シートとその間にある狭い通路しかないような狭い空間に総勢7人も集まれば、ごちゃごちゃし過ぎて、しっちゃかめっちゃかになってしまうのである。
「さて、これは困りましたね」
 爺やはすぐに距離を取っていたので難を逃れていたが、目の前が塞がれてしまい先に進むことができなくなってしまっている。
 しばし思案していた爺やはポンと手を打つと、駆け出していく。
 7人の人混みへと飛び込む様に跳んだ爺やの身体は細く長い『一』の字へと変わり隙間をすり抜けていった。
 ごちゃごちゃとした人混みの中に取り残されたアルマと月華であったのだが、
 もし二人のユーベルコードが成立していれば、最悪爺やを殺していたものであったのだ。
 このように不発で済んだのが救いだったのかもしれない。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

エリュファシオン・アルティウス
作戦
ラウールは怪盗能力で車両に潜みタイミングを伺い爺やにUC剥奪撃を放ち怪盗能力で召喚してワイヤーか凍結攻撃で拘束する役目

UC呪縛逆行皇・禍津を発動して状態異常や禁呪や呪詛で動きを少しでも止めて貰う

UC狙撃逆行王・シュヴァルツを発動して爺やが動きを止めたらマヒ攻撃の銃弾を異次元能力で異次元に隠れて爺やを狙撃してもらう

作戦は状況に応じて臨機応変に対応する



『正直乗り気はしないがな…』
ミナルアさんは面倒臭そうである

別の名前を与えた事で全ての力を得る事が出来なかったか…
私はさっき爺やの言った事が引っ掛かっていたが切り替える事にした

地形を利用して追尾属性でマヒ攻撃の呪殺弾を放つ

『…テトラ』
ミナルアさんは矢弾の雨で爺やを回避させて衝撃波を放つ音響弾で攻撃してテトラが蒸気爆発魔法で攻撃



禍津やシュヴァルツを予め召喚しておき禍津には迷彩で姿を消して貰い
シュヴァルツには異次元に潜んでいてもらう(禍津とシュヴァルツは私との距離は離れない様にしている)

私やミナルアさんが爺やを万能時間覇気や拘束属性の蟲などで拘束




 列車内を駆け抜ける爺やはふと足を止める。
 次の瞬間、爺やは後ろに飛び退き爺やが元居た場所にワイヤーが張り巡らせられる。
「おや、あなたでしたか」
 そう語る爺やの前に現れたのはエリュファシオン・アルティウス(“やんきー”を目指す『時間逆行』を使う不思議な旅人・f39208)であった。
 その隣には『正直乗り気はしないがな…』とぼやく『星霊ミナルア』がいた。
「ということは、先程の攻撃はあの怪盗のものということですかな?
 ここまで成長するとは爺は感心でありますぞ」
 【怪盗逆行王・ラウール】は暁子を襲った影朧との戦闘の際、爺やから短い時間ではあるが怪盗としての手ほどきを受けていた。
 【逆行怪盗皇・ラウール・アナザーワン】とはいえ、その精神が受け継がれていることが短い間だが師として教示した爺やにとっては嬉しい事であったようだ。
「禍津、シュヴァルツ。
 しばらく様子を見ておこう」
 すでに呼び出していた【呪縛逆行皇・禍津】と【狙撃逆行王シュヴァルツ】にエリュファシオンは待機を命じる。
 そして、エリュファシオン自身も「別の名前を与えた事で全ての力を得る事が出来なかったか…」という爺やが先ほど話していたことが気になっているが、今はラウールの戦いに集中する。
「君の力を見せるんだ…ラウール!」
 次の瞬間、爺や目掛けて凍結弾が何処からともなく放たれる。
 それを座席シートに着弾させ躱した爺やの姿も忽然と消える。
 怪盗が姿を現すのはここぞというタイミング、まさにそれを示すかのような静かな戦いが繰り広げられている。
『ラウールの奴、今必中だろ。
 何で攻撃が当たらないんだ?』
 ミナルアが疑問を抱くように、ラウールの攻撃は必中の筈である。
 だが、爺やはことごとくその攻撃を防いでいる。
「爺やさん、ラウールの攻撃を障害物に当てさせることで全部防いでいる」
 如何に必中とはいえ、その攻撃が障害物に阻まれてしまえば届かない。
 『一』の姿に変身し座席シートの隙間をすり抜けていく爺やにラウールの攻撃は阻まれてしまっている。
 この勝負は爺やが逃げ切るかと思われたその時。
 どすっという音と共に、
「むむ、これは一杯食わされましたか」
 爺やはラウールが仕掛けたワイヤートラップに捕まってしまったのだ。
 ここでようやく姿を現したラウールは爺やにUC剥奪撃を放ち、爺やの【怪盗一文字】を奪い取ったのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ジゼル・サンドル
爺やさん、聞いてくれ!
過去を清算したいという志は尊重したいのだが、今は暁子先輩の傍にいてもらえないだろうか?
自分の間違った推理のせいで命を狙われたんだ、今とても不安で心細いはずだ。
わたしも先ほどの影朧と対峙した時、自分の推理が間違っていたんじゃないかと不安になった。探偵を名乗る上で推理を間違えるのは怖ろしいものだ、この先探偵を続けていいのか悩んでしまう…だから爺やさんが必要なんだ。
今日会ったばかりのわたし達よりも爺やさんが近くにいた方が暁子先輩も安心できるはずだ。
その力、暁子先輩を守るために使ってはもらえないか?

爺やさんに届くように【大声】で説得するがどうしても無理なら指定UCで眠ってもらう。


御園・桜花
「怪人でも怪盗でも。相手が影朧であるならば、其の討伐には協力させていただきたいと思います。最後に仕留めるのも、貴方であって構いません。けれど、嘗て貴方が追い詰め取り逃がした方を、本当に貴方御一人で追い詰め取り押さえられるものなのでしょうか。怪人一面相の何の行動を以て弱体化したと考えたか、此れから怪人一面相が何をしようとするのか。貴方のお考えをお伺いしたいのです」
「貴方が宿敵に立ち向かうのを逸るあまりに、貴方がお怪我をなさるのも宿敵を取り逃がすのも、私は望みません。急がば回れ、と申します。協力する為にも、貴方のお話をもっと詳しく伺えませんか」
シルフに黒川の袖を押さえて引かせ、此方に注意を向ける




 ワイヤーに絡め捕られユーベルコードまで奪われた爺やはそれでもどうにか抜け出せないかもがいていた。
「怪人でも怪盗でも。相手が影朧であるならば、其の討伐には協力させていただきたいと思います」
 猟兵として、そして帝都桜學府所属のユーベルコヲド使いとして御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は怪人一面相の討伐の協力を申し出る。
「いえ、彼奴は若かりし頃の私の身から出た錆。
 貴女方のお手を煩わせるわけにも参りません」
 皇族としてのプライドなのか、暁子を巻き込んでしまったことに負い目を感じているのか頑なに爺やは協力に反対していた。
「けれど、本当に貴方御一人で追い詰め取り押さえられるものなのでしょうか。
 怪人一面相の何の行動を以て弱体化したと考えたか、此れから怪人一面相が何をしようとするのか。
 貴方のお考えをお伺いしたいのです」
 実際に猟兵の手によって捕縛されている爺やにはぐうの音も出ない言葉であった。
 確かに根拠はない。
 過去の自分より今の自分が強いと果たして言えるのだろうか?
 実際に相対したわけでもないのに名称が少し違うからといって弱体化するとは限らない。
 改めて突き付けられると本当に甘い考えだったのかもしれない。
 だけど、好機は今目の前にある。
 爺やはここで諦める訳にはいかなかった。
「爺やさん、聞いてくれ!
 過去を清算したいという志は尊重したいのだが、今は暁子先輩の傍にいてもらえないだろうか?」
 そこへジゼル・サンドル(歌うサンドリヨン・f34967)は爺やに暁子の傍にいてほしいと願い出る。
「自分の間違った推理のせいで命を狙われたんだ、今とても不安で心細いはずだ。
 わたしも先ほどの影朧と対峙した時、自分の推理が間違っていたんじゃないかと不安になった。
 探偵を名乗る上で推理を間違えるのは怖ろしいものだ、この先探偵を続けていいのか悩んでしまう…だから爺やさんが必要なんだ」
 ジゼルの言葉に爺やははっとした表情を浮かべる。
 目的はどうあれ自分は暁子の付き人なのである。
 今、自身が為すべきことは果たして過去の清算なのか、暁子の付き人として共にいる事なのか?
 爺やの考えが揺らぐ。
「貴方が宿敵に立ち向かうのを逸るあまりに、貴方がお怪我をなさるのも宿敵を取り逃がすのも、私は望みません。
 急がば回れ、と申します。協力する為にも、貴方のお話をもっと詳しく伺えませんか」
 桜花は自身を過信せず協力しあうことを訴える。
「今日会ったばかりのわたし達よりも爺やさんが近くにいた方が暁子先輩も安心できるはずだ。
 その力、暁子先輩を守るために使ってはもらえないか?」
 ジゼルはこの場において爺やにしかできないことを訴えかける。
 この場には傷心の暁子もいるのだ。
 彼女が狙われないとは言い切れない。
「わかりました、全てをお話ししましょう」
 爺やは二人の言葉に頷き、暁子の方へと振り返るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『容疑者最後の罠』

POW   :    狙われた皇族を身を挺して守る

SPD   :    仕掛けられた罠を発見し、解除する

WIZ   :    焦った敵の残した痕跡から、正体を推理する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 猟兵達の説得により落ち着きを取り戻した爺やは暁子の元へ戻っていった。
 深々と頭を下げる爺やに暁子は「別に何となく気付いていましたわ」と答えた。
 これでも『皇族探偵』と呼ばれていただけの事はあり、先に進み過ぎていた推理が爺やの事も何となく導き出していたようであった。
 そして、爺やは猟兵達に語った。
 かつて爺やは『怪盗一文字』という怪盗であったこと。
 50年という長きに渡って活動してきたが、皇族という事が知れ渡る訳にもいかない為引退し細々と各地を旅してきていたこと。
 そして、数年前に過去の自分である『怪盗一文字』が影朧として蘇ったことを。
 だが、その初の事件を聞いた暁子が『怪盗一文字』を『怪人一面相』と改名させてしまい、それ以降の『怪人一面相』の盗難に『怪人一面相』時代より粗雑さが目立つようになったことを。

 爺やが語り終えると、灯の消えた列車内から見られている感覚に襲われる。
 どうやら、『怪人一面相』がこの列車内にまで来ているようだ。
 この暗闇の中、猟兵達は『怪人一面相』の襲撃を防ぐしかなさそうだ。
花咲・月華
爺やさんさっきは本当にごめんなさい!
『本当に申し訳ない』
朱雀も頭を下げてくれた
さっき朱雀が私の前に現れたのは爺やの安全を考えての事だった様だ

襲撃時に暗視と気配感知をしながら指定UCとUC焔天神矢を発動して周りを警戒する

『爺やさん〜(小声)』
UC伝説の大妖怪・鏡転が勝手に発動して列車の窓から爺やの前に現れる(列車の窓は鏡だから)

『鏡の世界はこちらです』
鏡転は爺や達を避難させようとする
『なら俺は避難が完了するまでここを守ろう』
朱雀はオーラ防御で避難が完了するまで二人を守る

朱雀が守ってくれるようなのでさっきの様に人混みの中に取り残されない様に立ち回る

敵を見つけたら弓矢で攻撃する
攻撃はオーラ防御で防ぐ


アルマ・アルカレイト
爺やさんに危ないUCを使おうとしてごめ"ん"な"ざ〜い"!
過去を話す前に真っ先に顔を真っ青になりながら土下座した

緋智は私のUCを使用する前に前に立ちはだかってくれたのは爺やさんを守る為だと後で冷静になってやばい事をしたと思い謝罪した
許してくれたけど何故か悪戯した小さい子供を諭す様な口調だったけど…
なんで?

錬金術…マヒ攻撃と凍結攻撃の弾丸を錬成

クイックドロウ…素早く弾丸を放つ

属性攻撃…刹那の無限回転発動

結界術…緋智が状況に応じて爺や達を守る為に発動

暗視と視力…暗闇でも動きを見る

何かいるわ!さっきみたいに動けなくならない様に…
敵の気配を感じた時にUC錬金術士『神速の射撃者』とUC錬金術士奥義・真実を暴く刹那の無限回転弾を発動

『気を付けて!アルマ!』
私と緋智はさっきみたいに動けなくならない様に位置取りに気をつけて行動

私は敵を見つけたらヘルパーでUC神秘殺しの次元撃を敵に放つ
状況に応じて錬成弾を放つ事もするし


緋智の攻撃はディアブロで錬成弾で応戦するが爺や達を守れる場所で最悪結界術で守るのみもある


エリュファシオン・アルティウス
何か…居る?
ラウールはさっきのように列車の中に潜んで貰う
怪盗能力でワイヤーを召喚してワイヤートラップを貼っておく
必要なら追尾属性で凍結とマヒ攻撃の弾丸を放って貰う(今回は襲撃を防ぐ事なので動きを止めるだけでいい)

『はあ、出来れば使いたく無かった…』
ミナルアさんはUC精霊の神・ミナルアを発動

『エル、真実の千里眼と暗視と索敵で敵の位置を探るが…期待するな』
次元の力で位置取りを気をつけながらミナルアさんが敵の気配感知をしてくれる

私は…あれ?この姿は
UC怪盗一文字〜NEXT・GENERATION〜が勝手に発動
私も位置取りに気をつけながら暗視と気配感知をしてオーラ防御で敵の攻撃を防御し反撃に衝撃波を放つ


御園・桜花
「生きている方の、影朧?」
首傾げ

「初めての事過ぎて、理解が追い付かないのですけれど…昔の爺やさんの願いが籠った、付喪神でしょうか?怪盗時代に使用された装束とか小物とか?」
更に首を傾げ

「因みに流石に爺やさんは、怪盗時代に殺人はしてらっしゃらないと思うのですけれど…怪人は殺人をしたのですよね?其れでは全くの別物なのではないでしょうか。其れにもし繋がりがあるなら、倒すと爺やさんにも何か影響は出ませんか。其れは大丈夫なのです?」

「ごめんなさい、理解が出来る迄は積極的に退治しては不味そうな気がして来ました…此れなら邪心以外傷付けませんし」
UC「強制改心盆」
怪しそうな場所や黒川の衣服を盆でパタパタ叩く


ジゼル・サンドル
何か見られているような気配がする…怪人一面相、いや不完全な怪盗一文字か。もう列車内にまで入り込んでいるのだな。

本物の怪盗一文字のユーベルコードまで再現しているかは分からないが、漢数字の『一』に変身されたら厄介だ。ヒアノイズで周囲の隠密行動を感知できるようにしておこう。暗がりの中とて完全に物音を消すのは不可能だ、どんな些細な音も聞き逃さないぞ。

狙いはおそらく爺やさんだろう、本物の怪盗一文字にして皇族なのだから。
…もしや先ほどの暁子先輩のようにすでに本人にとりついているなんてことはないよな?
念のためヒアノイズも使い爺やさんの身体を調べ、大丈夫そうなら【結界術】で爺やさんの周囲に結界を張り【護衛】。




 時は少し遡り、爺やが語り終えた直後。
「爺やさんさっきは本当にごめんなさい!」
「爺やさんに危ないUCを使おうとしてごめ"ん"な"ざ〜い"!」
 頭を下げる花咲・月華(『野望』を抱く?花咲の鬼姫・f39328)の横でアルマ・アルカレイト(異世界からの来訪者『無能の錬金術士』・f39594)が土下座していた。
『本当に申し訳ない』
 月華の『鳳凰キャバリア・朱雀』も二人の前で爺やに頭を下げていた。
「いえいえ、みなさんに止めていただいたから、私も無謀な特攻をせずに済んだのです。
 頭を上げてください」
 爺やと朱雀、それにアルマの『冥道神機『緋智』』がそんなやりとりをしている後ろで、
「許してくれたけど何故か悪戯した小さい子供を諭す様な口調だったけど…。
 なんで?」
 アルマは疑問を口にする。
「ごめん、それ私。
 何故か君の事が猟兵に見えなくなる時があるのよ」
 月華がアルマの方に振り向き頭を下げていた。

「生きている方の、影朧?」
 御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は首を傾げる。
「初めての事過ぎて、理解が追い付かないのですけれど…。
 昔の爺やさんの願いが籠った、付喪神でしょうか?
 怪盗時代に使用された装束とか小物とか?」
 さらに首を傾げる桜花であったが、答えを射止めていた。
 そう、現代に蘇った『怪人一面相』こと『怪盗一文字』は爺やが『怪盗一文字』として活動していた頃の眼帯がサムライエンパイアのヤドリガミのように影朧として肉体を得てしまった者なのだ。
 だが、それは世界を渡ることのできる猟兵だからこそ知り得る知識である。
 如何に皇族とはいえ、他世界については知り得ることはなく爺やもかつての自分が蘇ったのだと思い込んでいた。
「因みに流石に爺やさんは、怪盗時代に殺人はしてらっしゃらないと思うのですけれど…。
 怪人は殺人をしたのですよね?
 其れでは全くの別物なのではないでしょうか」
 桜花の質問に月華とアルマのキャバリアの対応をしていた爺やもハッとした。
 300年近く生きていれば様々な死と直面もし、または介錯をすることもあったであろう。
 だが、爺やは怪盗としてまた皇族として私利私欲で人の命を奪ったことはない。
 それを聞いた桜花は笑顔を浮かべ盆を構える。
 そう、爺やの過去から生まれた『怪人一面相』は爺やとは全くの別人なのだ。

 次の瞬間、列車内の明かりは消え暗闇に覆われる。
「何か…居る?」
「何か見られているような気配がする…。
 怪人一面相、いや不完全な怪盗一文字か。
 もう列車内にまで入り込んでいるのだな」
 エリュファシオン・アルティウス(“やんきー”を目指す『時間逆行』を使う不思議な旅人・f39208)とジゼル・サンドル(歌うサンドリヨン・f34967)が暗闇の中に紛れる気配に気づき身構える。
 さっきまで土下座をしていたアルマや月華も位置取りに気を付け身構えた。
「どんな些細な音も聞き逃さないぞ」
 ジゼルは耳を澄ませ、どんな微かな物音も聞き逃さないように集中する。
 【ヒアノイズ】により迫りくる『怪人一面相』を補足する。
 暁子の時のように爺やに憑りついている可能性も考えたが、どうやら今回はその心配はないようだ。
「君の力を見せるんだ…ラウール!」
 エリュファシオンは【逆行怪盗皇・ラウール・アナザーワン】を呼び出す。
 ラウールは暗闇の中、闇に潜みワイヤートラップを仕掛けていく。
「鏡の世界に行く大妖怪…鏡転!力を貸して!
 鏡力とは…鏡の世界に行き相手を引き込む事や仲間を鏡に避難させたり鏡の世界から攻撃可能!」
 【伝説の大妖怪・鏡転】が列車の窓から現れ、爺やと暁子を安全な鏡の世界へと避難させようとする。
『なら俺は避難が完了するまでここを守ろう』
 朱雀が避難完了までの護衛を申し出て、緋智もそれに倣い護衛に動く。
 窓ガラスが完全な鏡なら時間はかからなかっただろうが、暗闇で僅かな光しか反射してない列車の窓ガラスでは鏡力も弱く避難に時間がかかってしまうようである。
 その時間、敵の襲撃に備えるのが2体のキャバリアの役目だ。
 そして、各々が結界術やオーラ防御で爺やたちを守り、『怪人一面相』の襲撃に備える。
 しばらくの静寂の後、
「来る!」
 暗闇の中敵の動きを補足していた者達は爺や目掛けて投げられたナイフに気付き身構える。
「ここは任せて!
 暗闇なんて関係ないわ!
 はっきりと見えているわ!
 焔天神矢!」
 月華が放った【焔天神矢】が投擲されたナイフを撃ち落としていく。
 本来なら【焔天神矢】は障害物を無視してしまいナイフをすり抜けてしまうが、今回はナイフを対象とすることでナイフには命中するようにし撃ち落としていく。
 遠距離戦は無理と判断したのか、『怪人一面相』の気配が近づいてくるのを猟兵達は感知する。
「くっ」
 だが、ラウールが仕掛けたワイヤートラップによりそれも阻まれているようだ。
 しばらくそのような攻防が続く中、
「おかしい、本物の怪盗一文字のユーベルコードまで再現しているかと思ったが、この状況下で【怪盗一文字】を使う素振りまったくみせない」
 ジゼルは『怪人一面相』が『怪盗一文字』のユーベルコード【怪盗一文字】を使ってくることを警戒していたが、『怪人一面相』はまったく使ってこないのである。
 先程、爺やがラウールとの攻防で見せたあの機動力ならこの布陣も突破されかねないのに何故と考える。
 だが、これこそが暁子の通り過ぎてしまった推理の賜物だったのだ。
 『怪人一面相』が『怪盗一文字』として蘇っていれば、恐らく『怪盗一文字』の名を冠するユーベルコード【怪盗一文字】も使用できたのであろう。
 しかし、暁子が『怪人一面相』という別の名を与えたことで使用できなくなっていたのだ。
 刻一刻と時間が過ぎ、爺やたちがついに鏡の世界へと避難を完了したタイミングで、
「メイドのお盆は武器ですの。
 その性根、正させていただきます!」
 桜花が手にした【強制改心盆】で『怪人一面相』をぶん殴り、『怪人一面相』の襲撃に終止符を打った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『謎の人物』

POW   :    Thousand succored 
戦闘力のない、レベル×1体の【無名の援助者 】を召喚する。応援や助言、技能「【盗み】」を使った支援をしてくれる。
SPD   :    I am There
【事件の小道具や被害者 】と共に、同じ世界にいる任意の味方の元に出現(テレポート)する。
WIZ   :    Twin
【もうひとりの自分 】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠寧宮・澪です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 猟兵たちの活躍により爺やたちを安全な場所に避難させることができた。
 あとは目の前にいる『怪人一面相』を倒すだけだ。
「く、こうなったら。
 エキストラにご登場願おうか!」
 襲撃に失敗した『怪人一面相』は片手を高々と上げるとパチンと指を鳴らす。
 すると、誰もいなかった列車内に無数の名もないエキストラが現れる。
 彼らは猟兵たちに何かをするわけでもなく、それぞれが旅行客だったり乗務員の役割を演じるだけだ。
 彼らは『怪人一面相』に呼び出された者たちである為、何が起きても動じず唯々与えられた役割を演じるだけの存在である。
 エキストラの中に身を潜めターゲットを狙う。
 それが『怪盗一文字』の名を失い『怪人一面相』として身に着けた力なのだろう。
 自身を追い詰めた猟兵たちを前に不敵に笑う『怪人一面相』を猟兵たちは倒すことができるのであろうか?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 エキストラはただいるだけの存在ですので、猟兵たちに攻撃を仕掛けてきたり、猟兵たちの攻撃から『怪人一面相』をかばうような行動はしません。
 ですが、『謎の人物』こと『怪人一面相』がユーベルコードで召喚した者はそのユーベルコードの通りの行動をします。
 SPDのユーベルコード【I am There】でこの列車から離れた場所に逃亡することはしませんので、ご安心ください。

 それでは前後編の長いシナリオでしたが最後の戦いを頑張ってください。
花咲・月華
よし…敵を探すよ!
オーラ防御で身を守りながら座席やエキストラの位置取りに気をつけて周りを警戒しながら私は焔を使い索敵をする

『油断するな、月華』
オーラ防御を展開しながら周りを警戒しながら朱雀も焔を使い索敵しながら蟲を呼び出して索敵させる

見つからないわね…なら!
見つからなかったらUCを発動する
因果破壊と根源破壊の音響弾を利用して怪人一面相を探してみて見つけたら戦闘開始

私が前衛、朱雀は後衛で位置取りに気をつけながら戦闘開始

勝負よ!やあぁ!
私は敵の動きを見て攻撃はオーラ防御で防ぎながら地形を利用して条理を越える属性の神焔を纏った槍で攻撃

『援護する…』
朱雀は焔属性の矢弾の雨や跳弾、影縛りで援護してもらう




 現れた無数のエキストラの中に溶け込む様に『怪人一面相』は姿を消す。
 このまま逃げ出すのではないかと心配もしたが、どうやらその必要はなかった。
 『怪人一面相』の向ける殺意はしっかりと花咲・月華(『野望』を抱く?花咲の鬼姫・f39328)へと向けられている。
 本来のターゲットである爺やは月華の大妖怪によって安全な鏡の世界に避難させられているが、逆を言えば月華さえ始末すれば爺やを列車内に引き摺り出すこともできるかもしれない。
『油断するな、月華』
 その殺意に気付いたのか『鳳凰キャバリア・朱雀』は月華に注意を促す。
「わかってるわよ!」
 月華は左手に『花咲皇花槍』を握りしめたまま、落ち着いて右手に焔を作り出す。
 『朱雀』もまた焔を浮かび上がらせる。
 二人は焔を使い索敵をする。
 そして、
「見つけた!
 鬼の力を解放するよ…!」
 月華は【花咲流奥義・桜花仙扇】によって鬼の姫へと変身し、敵影へと突撃する。
「勝負よ!やあぁ!」
 月華は『花咲皇花槍』を構え、鋭い突きを放つ。
 『怪人一面相』は迎撃にナイフを放つが月華の纏う炎のオーラに弾かれ、
 月華の放った突きは『怪人一面相』の身体を貫いた。
 だが、貫かれた『怪人一面相』の身体は霧散して消失した。
『危ない!伏せろ!!』
 『朱雀』の言葉に反応しすぐに伏せた月華の直上を焔属性の矢弾が通り過ぎていった。
「ちっ、運のいい奴め」
 後ろに飛び退き、焔属性の矢弾を躱す『怪人一面相』の姿がそこにあった。
 先程、月華が貫いた『怪人一面相』は【Twin】で呼び出されたもう一人の『怪人一面相』だったのだ。
 完全に隙を突かれた月華は危うく『怪人一面相』のナイフの餌食になるところだった。
 『朱雀』が機転を利かせたおかげで事なきを得たのだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

アルマ・アルカレイト
情報収集…周りの状況を把握する

視力…敵の動きを見る

錬金術…マヒ攻撃と凍結攻撃の弾丸を錬成

クイックドロウ…素早く錬成弾を放つ

属性攻撃…刹那の無限回転発動

よ〜し!覚悟しなさい!

『私は敵が逃げられない様に待ち伏せするね』
緋智は迷彩で隠れた
敵が逃げようとすると結界術を使ったり私が貸したワイヤーを使って捕まえたりしてくれる

『俺はアルマの護衛をするわ』
慶喜は私の後ろを守ってくれている使用技能は結界術を使う
攻撃は氷と電撃の斬撃波を使って攻撃します


真実を明らかにするわ!アキクサさまも手伝って!
UC錬金術士奥義・真実を暴く無限回転弾を使って敵の位置を探ったり
UCアキクサインコのアキクサさまを発動して索敵する

見つけたわ!覚悟!
敵を見つけたら人混みで動けなくならない様に位置取りしながら指定UCで攻撃したり錬成弾を放ち障害物を利用して跳弾で攻撃

敵のUCに対しては慶喜、緋智、アキクサさまに観測してもらうか私がUC真実を暴く無限回転弾を発動する
慶喜と緋智の技能で守って貰い敵の攻撃は動きを見切ってカタストロフィで防御




「よ〜し!覚悟しなさい!」
 アルマ・アルカレイト(異世界からの来訪者『無能の錬金術士』・f39594)は気合十分に声を上げ、
『私は敵が逃げられない様に待ち伏せするね』
 アルマのサイキックキャバリア『冥道神機『緋智』』はそそくさとエキストラの中に紛れていった。
 『怪人一面相』は姿を現すことなく、アルマの隙を窺っているかのようであった。
 だがそれがアルマにとって焦れったく感じられた。
「真実を明らかにするわ!アキクサさまも手伝って!
 これが魔術とか神秘の力に対抗する私の切り札!
 そして、これは真実を暴く無限回転よ!」
 アルマの『アルケミック・ガンナイフ『ヘルパー』』から放たれた超高度科学技術の概念干渉不可の次元貫通撃を宿した無限回転弾がアルマの周囲を周回するように飛ぶ。
 それは刹那の瞬間を無限に飛び、その軌跡はまるでアルマを囲う檻のようであった。
 無限回転によって発生したエネルギーは【アキクサインコのアキクサさま】を召喚し、索敵にあたらせる。
 エキストラの人混みの中に紛れる『怪人一面相』を見つけたアキクサさまは異次元ポケットから錬成道具と爆弾を放り出し攻撃する。
 アキクサさまに気付かれたことを察知した『怪人一面相』は【I am There】でアルマの近くにいるエキストラの元へテレポートしようとするが、アキクサさまの放った爆弾の爆風が次元の壁を越え『怪人一面相』を吹き飛ばす。
 テレポートに失敗し異次元空間から追い出された『怪人一面相』を【錬金術士奥義・|真実を暴く刹那の無限回転弾《トゥルーズバレット》】が察知する。
 その姿は爺やが怪盗時代に愛用していた眼帯であった。
 【|神秘殺しの次元撃《クリュストフラルゴ》】によって成功率が高められた【錬金術士奥義・|真実を暴く刹那の無限回転弾《トゥルーズバレット》】が『怪人一面相』の真の姿を暴き出したのだ。
 アルマは『アルケミック・ガンナイフ『ヘルパー』』を構える。
 一瞬、障害物に跳弾させて撃ち込もうかと考えたが、周囲にいる障害物はエキストラの生身の人間である。
 跳弾するほどの硬度がなく、無駄撃ちになってしまうので真っ直ぐ『怪人一面相』を狙い錬成弾を放った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エリュファシオン・アルティウス
この姿は?!…怪盗?
黒い帽子と黒いマントを着けた姿になっていて驚いた

私はラウールの力で盗んだ爺やのUCが何故か私のUCとして発動した
その名はUC怪盗一文字〜NEXTGENERATION〜を発動
私とラウールは怪盗能力で列車の中に潜んで敵を探す

『仕方ない私も探すか…むむむ』
ミナルアさんは笛を吹き索敵して爆破攻撃する蟲達を呼び探させる
UC精霊の神・ミナルアを発動して真実の千里眼を使用し敵を探す

見つけた!
私が敵の前に現れて追尾属性付与した聖属性攻撃の弾丸を放つ

爺や…使わせて貰うよ!
敵の攻撃はUCの効果で漢数字『一』に変身して攻撃の隙間に潜りこんで背後を取りガンナイフで攻撃

『ふん…!』
ミナルアさんは次元の力で瞬間移動して敵を剣で斬りつける

『今回は忙しいな…』
敵のUCもミナルアさんのUCで移動先を特定してもらうよ
索敵して爆破攻撃する蟲達にも探索する
ラウールと私も気配感知で探したりする

今だ!ラウール!
敵が隙を見せたらラウールがワイヤーで攻撃して敵を捉えUC剥奪撃で攻撃してUCを奪う

追撃に私が怪力で殴る




「この姿は?!…怪盗?」
 エリュファシオン・アルティウス(“やんきー”を目指す『時間逆行』を使う不思議な旅人・f39208)は黒い帽子と黒いマントを着けた怪盗の姿に変わっていたことに驚く。
 【逆行怪盗皇・ラウール・アナザーワン】もよく似合ってるとばかりに拍手を送る。
「いこう!ラウール!」
 エリュファシオンとラウールは無数のエキストラの中に飛び込む。

『仕方ない私も探すか…むむむ』
 【精霊の神・ミナルア】となった星霊ミナルアが真実の千里眼によって『怪人一面相』の心を読み取り居場所を特定する。
『見つけた』
 ミナルアの言葉を合図にラウールは『怪人一面相』に急接近する。
 神越速で接近するラウールに『怪人一面相』は対処できず、【 I am There】を使うことなくラウールにそのユーベルコードは奪われる。
 奪い取ったユーベルコードを手に持つラウールであったが、そのユーベルコードはすぐさま霧散し世界の理へと還っていった。
 だが、ユーベルコードを奪われテレポートすることができなくなった『怪人一面相』は「くっ」と苦虫を噛み潰したような表情をする。
 そんな『怪人一面相』にエキストラの人混みをすり抜け近づく漢数字の『一』があった。
「爺や…この力使わせて貰います!」
 その言葉と共に【怪盗一文字 〜|NEXT・GENERATION《ネクストジェネレーション》〜】によって自身の身体を漢数字の『一』に変異させたエリュファシオンだ。
 身体の全てを一直線に変えることで空気抵抗を極限にまでなくし、身体が何かに触れてしまう事を最小限に収めたこのフォルムは狭い場所を通り抜けたり、攻撃を躱すのに最適であった。
 エリュファシオンはナイフで応戦する『怪人一面相』の攻撃をすり抜け、そのまま後ろへと回り込むと、
「とどめだごらぁ!」
 【怪盗一文字 〜|NEXT・GENERATION《ネクストジェネレーション》〜】を解き、拳を握りしめると、思いきり殴り飛ばすのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ウルスラ・ロザーノ(サポート)
いつもテンション高いとは言われるなー、確かに誰に対してもフレンドリーな対応しようと心掛けとる
といっても銀誓館の学生時代から能力者をしてきたんでな
救えるもんはできるだけ救う、でも倒すべき敵は必ず討伐すべしっちゅー方針や

戦法はヒット&アウェイ型、戦場全体を広く利用して戦うで
基本は中距離
レーザービット射撃やナイフの蹴り込みで牽制しつつ、
エアシューズで、地上は高速で駆け回り、空中も地形とか足掛かりに利用して軽業のように跳ね回るよ
敵からの攻撃は、すべて見切って受け流したりの回避で凌ぐよ

攻め込む機会を見つけたら奇襲を仕掛けるで
一気に接近して、蹴撃やその斬撃波を叩き込む!
サッカーボールのシュートは必殺技や!




「おお、これはまた仰山おるな」
 列車内にいる無数のエキストラを前にウルスラ・ロザーノ(鈴振り燕・f35438)は手に持った|balón de amigo《友達ボール》を床に落とす。
「つまりはこの|DF《ディフェンダー》を掻い潜り、この中にいる|GK《ゴールキーパー》に必殺シュートを叩き込めばええんやろ。
 簡単なこっちゃ。
 ほな、キックオフや」
 ウルスラは|balón de amigo《友達ボール》を蹴り、ドリブルを始める。
 華麗なドリブルだけでなく、リフティングを駆使しウルスラはエキストラを躱していく。
「ただ数が多いだけやな」
 ウルスラとしてはもっと激しいボールの奪い合いを期待していたのだが、エキストラはただそれぞれの役割を演じるだけで、ウルスラを無視していた。
 だが、それでも座席シートや旅行かばんなどサッカーのフィールドに無い物がある分、難易度が高かったのかもしれないが歴戦のサッカー選手であるウルスラにとっては大した問題ではなかった。
「お、見つけたで|犯人《ゴールキーパー》!
 最高のゴラッソ、蹴り込んだるで!」
 ウルスラは脚を高々と後ろへ上げると、ここまでドリブルしていた間に溜め込んだガッツを脚に籠める。
 そして、ボールをシュートすることによって放たれる【戦場のファンタシスタ】は次々とエキストラに命中しバウンドしていく。
 そう、エキストラを倒してはいけないとは誰も言っていないのである。
 そして、全てのエキストラにバウンドしウルスラの足元に戻ってきた|balón de amigo《友達ボール》を今度は『怪人一面相』にシュートするのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジゼル・サンドル
それではお聴きいただこう、怪盗になりきれなかった哀しき怪人の物語を。

『♪私は怪盗一文字の影 されども私の顔はひとつだけ 本物になるには何かが足りない…』

指定UCに乗せ歌いあげる。これは敵を足止めするUC、敵ではないエキストラの皆さんの行動を制限することはないだろう。逆に【Twin】で呼び出されたもう一人を一緒に足止めすることはできるはずだ。
足止めした一面相を【索敵】し、見つけたら歌声を音響弾に変えて攻撃。

『♪もう怪盗一文字はいないんだ、本物にならなくてもいいんだよ』
怪盗一文字はもういない。爺やさんは足を洗ったのだから。
君ももう悪いことはやめて転生しよう。爺やさんが新しい生き方を見つけたように。




「それではお聴きいただこう、怪盗になりきれなかった哀しき怪人の物語を」
 ジゼル・サンドル(歌うサンドリヨン・f34967)はぺこりとお辞儀をすると右手を胸に当てる。
 真っ直ぐ向ける視線の先には『怪人一面相』がいた。
 エキストラは猟兵に倒され、ジゼルの視線を遮るものは何もない。
 そして、ジゼルは口を開き、他の誰でもない『怪人一面相』に捧げる歌を歌う。
「♪私は怪盗一文字の影 されども私の顔はひとつだけ 本物になるには何かが足りない…」
 それは『怪盗一文字』でありながら、『怪盗一文字』ではなかった物。
 自身は『怪盗一文字』なのに、本物になれない。
 ジゼルはその物に宿った魂が影朧となる悲しきプレリュードを歌う。
 『怪人一面相』もただ黙って歌を聴いている訳はない。
 【Twin】によってもう一人の『怪人一面相』を呼び出す。
 二人掛かりで襲いかかればジゼルも歌うのを止めざるを得ない。
 そう考えたのだが……。
 二人の『怪人一面相』は一歩もその場から動くことができない。
 【|わたしの歌を聴け!《ジゼル・リサイタル》】と言わんばかりに歌い上げるジゼルの歌声は二人の『怪盗一文字』の足を止めてしまう。
 足を動かそうとすれば動かせるはずなのに、それが叶わない。
「♪もう怪盗一文字はいないんだ、本物にならなくてもいいんだよ。
 怪盗一文字はもういない。爺やさんは足を洗ったのだから。
 君ももう悪いことはやめて転生しよう。
 爺やさんが新しい生き方を見つけたように」
 と締めくくられた歌が終わると共に『怪人一面相』の眼帯が床へと落ち、崩れ去った。
 『怪盗一文字』で在らねばならないと固執した『怪盗一文字』のトレードマークであった眼帯がようやっと、その呪縛から解き放たれたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



 こうして、二人の皇族?が狙われた襲撃事件は幕を下ろした。
 幻朧超特急『緋寒桜』が目的地の帝都へと着くと、二人の皇族?は別々の道へと……。
 別れることはなかった。
 皇族は自身の目的も果たし、自身の素性も割れてしまったことで別の道を進むつもりだったのだが。
 皇族?が皇族の進む道を先読みし勝手に前を歩いて行く。
 この二人の縁はこの先も続いていくのであった。

最終結果:成功

完成日:2023年04月19日


挿絵イラスト