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銀河帝国攻略戦㉗~ファーストショット・ゴールド

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #オブリビオン・フォーミュラ #銀河皇帝

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 ついに、ついに、戦争を決する時が来た。
 解放軍艦隊のひとつジェットジェントル号の乗員たちは、宇宙紳士服の襟を正し、デッキにてかの銀河帝国旗艦インペリウムをモニター越しににらんでいた。
「ワープ航行による突入は行なえません。恐らくは銀河皇帝による妨害かと」
「しかし……あれはどういう状況なのです」
 解放軍とイェーガーたちの力によって、およそ一ヶ月足らずで大艦隊が破壊され、追い詰められたかに見えた銀河皇帝。
 しかし彼は集まった各方面軍の増援艦隊をエネルギー化して吸収。ひとつの強大なる銀河皇帝となり、イェーガーたちに立ちはだかったのだ。
「聞いたことがあります。銀河皇帝は一にして全。皇帝が居る場所こそが帝国であり、帝国は皇帝ただ一人によって始まったと……」
 解放軍と皇帝の個体戦力差は圧倒的。たとえ束になってかかったとしても全滅しかねない。
「全機反転。我々は増援の敵艦隊を攻撃。少しでも皇帝のエネルギー増加を食い止める」
「皇帝はどうするのです」
「いわずもがな。宇宙の絶望は、宇宙の希望に任せるのみさ」
 宇宙紳士はシルクハットを深く被り直し、モニターを見た。
 きたる、イェーガーたちの姿を。

「さぁて、と」
 肩をぐるぐると回し、ナンシー・アラタメは笑っていた。
「いよいよ。いよいよだな、皆! ハッハー、愛してるぜ皆!
 銀河皇帝の鼻先まで拳が届いた。あとはもう一歩……猛一歩だけ踏み込んで、顔面をぶん殴ってやるだけだ!」
 しかし、その一歩は容易なものではない。
 全宇宙を恐怖に陥れた銀河帝国最大最強の戦力である銀河皇帝そのものとの戦いになるからだ。
「俺たちは敵旗艦インペリウムに突入。フロアの一つへと展開する。
 一方奴は艦内のことを手足のように把握している。テレポートによって奇襲攻撃をいくらでも仕掛けられるだろう。
 俺たちはその奇襲、先制攻撃に対応した上で、反撃を行なう必要がある。
 ということで、今回突入するフロアはここだ!」
 腕を振って振り返る。
 黄金の、広大なダンスフロアが背景に映り込んだ。
「奴と小粋なダンスとしゃれ込もうぜ。全宇宙をかけた、死のダンスだ!」


空白革命
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 銀河皇帝は、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
====================
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦 『『銀河皇帝』リスアット・スターゲイザー』

POW   :    マインド・クリエイション
【銀河皇帝を不老としている生命維持機能】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【白騎士と同性能の人型兵器『マインド』】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    フォース・インベイジョン
【銀河最強のサイキックエナジー】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【意志とユーベルコードを奪う洗脳念波】で攻撃する。
WIZ   :    ワープドライブ・ペネトレーション
【外宇宙から、知られざる『黒き槍の船』】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
👑14
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

オクタ・ゴート
ダンスは、苦手なのですが。然しそうも言っていられません。

敵からの先制攻撃は、【力溜め】により身を固め、耐え忍びます。【傷口をえぐる】知識は、えぐられるのを防ぐ知識でもあるでしょう――が、所詮それも時間稼ぎ。重傷は避けられますまい。
だが、その攻撃には魂が無い。黒騎士の剣を一度受けた私の、そしてかの黒騎士の【覚悟】に比べれば、実に空虚だ。
撒き散らされた私の身体は全て炎を呼ぶ呼び水ならぬ油。傷を受ければよく燃える。身を惜しまず味方を【かばう】事で更に。
最後に、敵についた油ごと、ユーベルコードで全てを焼き尽くします。【捨て身の一撃】、【属性攻撃】、【呪詛】、【怪力】。過去は、燃えねばならないのです。



 黄金のダンスホールへと降り立ったオクタ・ゴート。
 高級そうな革靴と長く伸びた奇妙な触手状のタール体が、つやめいた床に反射して映った。
「ふむ……ダンスはまり得意ではないのですが」
 魔獣の骨めいた仮面の下でくぐもって語るオクタ。
 そんな彼を、突如、白騎士の槍が貫いた。
 背後より心臓部を直撃。
 大きく反った姿勢のまま、突きの衝撃によって黄金の壁に叩き付けられるオクタ。
「ふむ……ふむ」
 砕ける仮面。
 破れるスーツ。
 人間であれば即死していたであろう突きに、しかし、オクタは首だけで振り返った。
「なんと、魂の無い剣でしょうか。かの黒騎士の覚悟に比べれば、なんと空虚な――」
 人型兵器はオクタの顔面を殴り潰し、至近距離でビームを連射する。
 はじけ飛ぶ鮮血。
 いや、鮮血?
 ちがう。
 真っ黒な液体ははじけ飛び、人型兵器へ返り血の如く広く付着した。
 それが、突如として、一斉に燃え始めたではないか。
 引きはがそうとするも、まるで呪いの如く張り付いた炎が人型兵器『マインド』を焼いていく。
 触手の数本が交わり、形となり、ブラックタールのオクタは低く震えるように述べた。
「過去は、燃えねばならないのです」

苦戦 🔵​🔴​🔴​

セルマ・エンフィールド
銀河皇帝の武器はサイキックエナジー、テレポートにより死角に入ることも造作もないでしょうし、視覚、聴覚に頼るのは危険そうです。

目や隠密にはそれなりに自信があるのですが、今回は無意味でしょう、視界にとらえることも忍ぶことも捨て、第六感を総動員し初撃を察知、なんとか回避します。

回避に成功すれば銀河皇帝のいる方へマントを広げ身を隠し、マスケットの銃身、およびスコープのみをマントから突き出します。

マントは銀河皇帝から身を隠すため……そして彼がいた方へ背を向けていることを悟らせないため。

身を隠せば銀河皇帝はすぐにテレポートで狙える位置に来る、その一点読みでテレポートした瞬間を本来の愛銃で狙います。



 燃えさかる『マインド』が暴れ、ビームライフルを乱射する。
「この状況……なるほど」
 セルマ・エンフィールドは迷彩柄のマントを頭まで被ると、自らの全身を覆った。
 そして目を閉じ。耳を塞ぎ。第六感を研ぎ澄ます。
「――そこです!」
 テレポートにより黄金のダンスフロア中央へと現われた『銀河皇帝』リスアット・スターゲイザー。対するセルマはマントで身を隠しながらマスケット銃を構えた。
 襲い来るであろう洗脳念波。
 しかしセルマには若干の勝算があった。
 銀河皇帝のサイキックエナジーは『視認している対象』に効果を及ぼすもの。
 であれば、こちらを視認している必要があるはずなのだ。
 狙うべきポイントが決まっているのか、それとも存在を認識しないと発動しない呪いなのかが分かれるところだが、今回は恐らく前者。
(一発だけなら、回避を狙える)
 途端、銀河皇帝は睫の位置をわずかに下げ、サイキックを発射した。
 激しい衝撃がセルマのマントを切り裂き、そしてセルマの身体をも吹き飛ばす。
 障害物の排除。
 ……に、かかるコンマ一秒。
 ユーベルコードを『同時に発射する』には、充分な時間だった。
「そこです!」
 洗脳念波と氷結弾が交差する。
「――!?」
 直撃をうけたセルマは意識を奪われ床に倒れるが、同時に銀河皇帝には弾丸が突き刺さるように命中した。
 氷結する腕、広がる冷気。
「我に弾を当てるとは。イェーガー、やはり捨て置けぬ……」

苦戦 🔵​🔴​🔴​

メイスン・ドットハック
【SPD】
これがラスボスのオーラという奴かのー
じゃけど、クリスタリアンとして意地をみせにゃーのー

自身に内包するサイキックエナジーでできるだけ対抗
血を越えて輝く叡智を発動
電脳AI『極』が、26秒間先の未来を予知し、電脳AI『垓』が未来予知の結果から銀河皇帝の攻撃パターンを分析
電脳AI『載』に最適行動を導きだし、意志を奪われる洗脳波の対抗手段して思考対応をする
また電脳魔術による空間ジャミング波を展開しておく(ハッキング)
ユーベルコードが奪われても流血でダメージを狙う

26秒間にすべてをかける
電脳魔術で生み出したミサイル、炸裂弾を銀河皇帝にありったけ叩き込む(誘導弾、破壊工作)



「ほ……っと。見事に金ぴかじゃのー」
 ダンスフロアへ新たにテレポートされてきたメイスン・ドットハック。
 彼女はスマートゴーグルとスマートウォッチに似た機器を同期。AIとサポートウェアをはしらせた。
「『垓』――これまでのテレポート位置を分析、『載』――予測をもとに最適行動を算出。そして『極』――テレポート位置と行動を予測するんじゃ」
 眼鏡のレンズに表示される予測可能範囲26.00sという文字。
 その中に、銀河皇帝の出現予測位置が表示された。
 カウント開始。
 できることは複数あるが、その中でメイスンは電脳ジャミングともう一つのギミックを選択。
 予想に応じて出現した銀河皇帝が、膨大なサイキックエナジーを放射した。
 ジャミングをかいくぐり強引に到達メイスンの脳核へ到達。
 彼に宿ったAIが停止し、彼の意識までもがブラックアウトした。
 一方的な敗北――否!
 メイスンの周囲に展開していた電脳パッチが時限発動し、無数のバーチャルミサイルが一斉発射された。
 そう。
 未来を予測し、行動を自動化し、的確なタイミングで意識と関係なく発動する。
 それこそが、メイスンの描いた明確なカウンターストライクなのだ。
「むっ――!」
 まずい、と察した銀河皇帝は飛び退くように離脱をはかるが、ミサイルの爆発から逃れることは出来なかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

冬晴・キーラ
羅・羽織(星空に願いを・f00376)ちゃんと参加するぜ☆
いえーい、ディスコだー。ダンスマカブルを躍らせてやるぜ★

【グッドナイス・ブレイヴァー】で戦闘の様子を銀河中に配信して【外宇宙から、知られざる『黒き槍の船』】がどこからやってくるかコメントで『情報収集』して教えてもらう! 銀河中に見張ってもらえれば分かるだろきっと☆
場所が分かったら『ぬいぐるみさんチーム』に全力で羽織ちゃん共々カバーリングしてもらうぜ★ 働け★
パワーアップできたら『マジカルメガホン』で星を飛ばして羽織ちゃんと別方向から挟み込むように同時にスーパーハイテンションに歌って踊って銀河級にかっこ可愛く合体攻撃だ★


星羅・羽織
冬晴・キーラ(星空アジタート・f05497)と参加。
キーラの呼び方はキー。
アドリブ、共闘なんでもござれ!

【WIS】
ついに、ここまできた。
皆と、力を合わせれば、皇帝も倒せる。絶対。
先制攻撃には、キーの情報に、合わせて、「高速詠唱」で魔法をぶつけて即対抗する。
くる方向が、分かれば、こっちのもの。
あとは、力の、勝負。
「範囲攻撃」と「二回攻撃」も組み合わせた『コズミック・アロー』で全力攻撃!
どっちの、宇宙が強いか、試してみる?
私の力、ずっとずっと昔からの、想いの塊。
暴君なんかに、絶対負けない……!
キーと一緒に、押し続ける。
絶対に、絶対に、勝って、笑う。



 広大なダンスホールへ二人同時にエントリーした少女。
 冬晴・キーラと星羅・羽織。
 背中合わせのまま配信映えするシャープかつアシンメトリーなポーズで着地をきめた二人の動画に、滝のようなコメントが流れた。
「やっべー☆ 再生数が宇宙★」
「おめかししたかいが、あったね」
 キーラは撮影ドローンに手を振ると、星のシンボルがついたメガホンを向けた。
「おらー☆ 宇宙ひゃくまんおくにんのコロニー市民☆ キーラちゃんだぞー★」
「はおりんちゃんだぞ☆」
 そして再び滝となるコメント。
「今日は銀河皇帝を倒しに来たんだけど、あっちこっちから突然現われて困ってるんだ★ お前ら★ コメントで★ 教えろ★ 秒で教えろ★★★★★」
 そして再び滝となるコメント。
 『おつです』『キーラちゃんすこすこ』『解放軍万歳』『まず服を脱ぎます』『しゃべり方可愛い』『船なんてデカいもの見つからないはずないでしょ』『だいたいなんで見つからないの』『透明とか』『はおりんすこすこのすこ』『無音で飛ぶ船など存在しません』『てぇてぇ』『外野から失礼します。船と定義されていますがその外寸および機能については決まっていません。船とは小さいものならカヌーや木桶ですらカウントされます。第一最初にテレポートしてきた筈の銀河皇帝が攻撃を受けるたびにどこかに消えるのは能力として矛盾しています。もしそれができるなら全ての攻撃をテレポートで回避できてしかるべきで』『二人で銀河系デスコ歌ってください』『それができないということはテレポートではなく透明化によるごまかしを行なっている可能性があります。つまりいないのではなく見えていないだけです。音や臭いも打ち消しているのだとしたら残るは空気の移動で判別するのが適切だと』『この二人星で共通してるのか』『思います長文失礼しました』
「わかったー★」
「よく、見えたね。そのコメント」
「配信者の基本スキルだぜ★」
 キーラはメガホンを、羽織は手のひらをそれぞれ逆方向に翳すと、金平糖のような粒子をまき散らしながらそれぞれ時計回りに180度反転。
 粒子の一部が歪み、押しのけられるのを、キーラは見た。
「そこだー★ ぬいぐるみ★ 働け働けー★」
 呼び出したぬいぐるみたちが一斉に飛びかかり、全長2メートル程度へと機能限定された『黒き槍の船』へと向かった。
 ステルス性を解いてサイキックミサイルを乱射してくる船。
 ぬいぐるみたちは残らず爆発四散したが、羽織はその爆風の中を駆け抜けて110本に及ぶ疑似宇宙の矢を発現。対象を囲むように展開、発射した。
 キーラもそれに伴ってメガホン越しに金平糖型のバーチャルボムを発射。
 たちまち船が爆発によって破壊された。
 緊急脱出をはかる銀河皇帝。
「よくぞ見破った。だが呼び出した船は外宇宙に漂う船の切れ端にすぎぬ」
 銀河皇帝は再び姿を消し、直後にダンスホールの大きな扉が破壊されるように開いた。
「にげたぞ★」
「おえおえー」
 羽織たちは走り出す。
「私の力、ずっとずっと昔からの、想いの塊。みんなの、力。暴君なんかに、負けない」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

一駒・丈一
SPD
生憎と、アンタの掌の上で踊るのは飽きている
ダンスは辞退だな。

『視認対象』への効果。
俺が付け入る隙はこの一点しかない。

幸いにして、ここは室内
ならば突入直後、先ずは予め己の服の下に仕込んでいた煙幕爆弾を起爆し
室内を煙幕で満たし敵の視認性を下げる。

その後に『咎力封じ』を放つ
その前に敵のUCがくるだろうが
煙幕で敵の視認性の低下させたうえでも油断せず
見切り・早業・戦闘知識・第六感
そして、俺の半生の傭兵経験を総動員し、回避動作と……それに合わせて敵との間合いを詰める動作を採る。

その上で咎力封じを放つ。
全て中てれば敵UCは封じられる。
成功すれば、後続の仲間の為になる
これで活路を開ければ……!
※連携OK



 黄金の通路を走る一駒・丈一。
 相手の姿は見えないがこちらへ仕掛けてくるのは分かっている。
「悪いが、あんたとダンスを踊ってやるつもりはない」
 上着の下からピストルグレネードランチャーを抜くと進行方向上に発射。
 自動詠唱システムが発動し、視認性を大きく引き下げる視覚妨害粒子が散布された。
 が、それも一秒足らずのこと。
 ステルスを解いた銀河皇帝が瞬きをひとつしただけで、粒子はサイキックウェーブによって半分も吹き払われてしまった。
 僅かに見える灰色のジャケット。それだけで充分だ。銀河皇帝はサイキックエナジーを集中発射。
 直撃。




 ――したのは、空のジャケットであった。
「撃つと思ったぜ、あんたは」
 途端、銀河皇帝の腕に手かせが、ロープが、それぞれ巻き付いていく。
通路の端で身を伏せていた丈一が、対象を即座に拘束するための詠唱銃を発射。
 続いて放たれた猿ぐつわをサイキックウェーブで破壊するが、銀河皇帝の攻撃力を落とすことには成功した。
 そう、それだけでいい。
 なぜならば……。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユア・アラマート
まったく、これがこの世界の大ボスか。いっそ馬鹿らしいまでの力量差だ
まあ、愚痴っった所で仕方がない。ここに辿り着くまでの努力を水の泡にはできないからな
お相手願おうか。そう簡単に倒れてはやらないよ

基本は【ダッシュ】での高速移動で、敵からの照準や攻撃の的を絞らせないように気をつけながら縦横無尽に動き回って撹乱
黒き槍の船の存在を【第六感】で探り、検知でき次第船に向けて艶災を放つ
【属性魔法】【全力魔法】で増強させた炎の力で五感を共有している皇帝をひるませ、その隙に本体へも炎を放つ
ダメージを狙いつつも、その後に続く仲間たちが攻撃のチャンスを見出しやすいようにも立ち回ることを意識する



 再び黒き槍の船へと身を隠した銀河皇帝。
 出所の分からないサイキックミサイルを大量に放ち、通路を走って追いかけようとするイェーガーたちを牽制した。
 その先頭を走るユア・アラマート。
 無数の爆発が起こるが、風のように駆け抜けるユアをひとつたりともとらえることは出来なかった。
「いっそ馬鹿らしいまでの力量差だったが……随分と手の届くところに下りてきたようだな?」
 仲間のユーベルコードによって攻撃の精度を落とされたとはいえ、それでも常人を百回は抹殺できるミサイル群だ。
 ユアはそんな中を恐ろしい速度で駆け抜け――。
「『艶災(インサイド・ナタナエル)』」
 羽根に似た紫の炎が無数に現われ、進行方向へと発射される。
 攻撃は、ステルスされた船との間で止められ、激しい爆発となった。
 失敗したのか?
 いいや。ユアの表情は、勝利を確信したものだった。
「そうか。『そこ』にいたか」
 無数の炎の中、ただ一本。
 ただ一本の紫炎が、ステルスしていたはずの船へと突き刺さった。
 攻撃を相殺したことで、相対的に相手の位置を把握したのだ。
 小爆発。
 思わず飛び出す銀河皇帝。
 そこへ――。

成功 🔵​🔵​🔴​

燈夜・偽葉
見えないものを無理に見つける必要はないのです
…いえ、こんなに明るいダンスホールでは黒いものって逆に目立ちません?

黒槍船の攻撃手段はよく分かりませんが、質量攻撃か砲撃か、槍というからには突撃でしょうか
第六感で感知、残像やフェイントを使いつつ逃げ足ダッシュスライディングで全力回避
武器受けで防御しつつ威力を受け流すため自分から跳びましょう
剣は雨の炎を使用
刀剣展開、行きますよ…!
一斉発射、範囲攻撃
船を盾にするかもしれませんが、五感を共有しているなら船に突き刺されば痛い筈
装甲を穿つため、鎧無視攻撃、鎧砕き、串刺しを乗せ
これは妖術すなわち魔法の一種なので全力魔法と属性攻撃も加え

私の全力、受けてください…!



「銀河皇帝、そこまでです!」
 地面すれすれを、胸がこするのではというほどの前傾姿勢ですり抜けていく燈夜・偽葉。
 身体をひねり、繰り出す刀。
 銀河皇帝はそれをサイキックウォールで阻み、偽葉をはねのけた。
「言ったはずだ。これは所詮船の切れ端。何隻でも呼び出すことができる」
 銀河皇帝は姿を見せたまま。しかしどこかに、周囲のどこかに船はあるのだ。
「船を容易に見つけ出すことはできまい。仮に見つけられたとしても、我がサイキックによって四肢を引き裂かれることになる。さあ、どちらか選べ。船に殺されるか、我に殺されるかを」
「いいえ」
 吹き飛んだ姿勢をくるりとねじり、片手と両足で器用に着地。刀を翳したまま、偽葉はきらりと顔を上げた。
「両方破壊させていただきます!」
 100太刀と100本の短刀が、偽葉を中心に発生。
 仲間のイェーガーたちが一斉に転移撤退。
「私の全力、どうぞ受けてください」
 全ての剣が全ての方向に発射された。
 船も、そして銀河皇帝も、もはや逃れるすべは無し。
「見事だ。だが、我が命が一つ潰えただけのこと。我は滅びぬ。銀河帝国もまた、滅びぬ……!」

成功 🔵​🔵​🔴​


 崩壊する通路とダンスホール。
 イェーガーたちは一時グリモアベースへと退却していく。
 次なる戦いに、備えるために。

最終結果:成功

完成日:2019年02月19日


挿絵イラスト