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銀河帝国攻略戦㉗~開放か、壊崩か

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #オブリビオン・フォーミュラ #銀河皇帝

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●グリモアベース
「………とうとう、この時が来たよ」
 グリモア猟兵のメルヴァ ・ローズリオは、いつになく神妙な顔つきで語り出す。
「銀河皇帝、リスアット・スターゲイザーとの直接対決にあたって、いくつかみんなに伝えておかなければいけない事があるよ」
 一瞬間を置くと、周辺の空気が引き締まり、唾が喉を流れる。暑くもないのに汗が皮膚を湿らせ、喉が乾いていく。
「皇帝は、今まで戦って来たオブリビオンの遥か上を行くような強さ。しかも、増援を吸収してさらに戦闘力を増強しているの。皇帝はただ一人、だけれど猟兵が束になってかかっても、勝てるかどうか………本当に恐ろしいものね」
 不安そうな声色。しかし、空気を悪くしてはいけない、と表情を明るくする。
「相手は猟兵に先制攻撃を仕掛けてくる。インペリウムは皇帝の手中。絶対的に後手に回る事になる。その対策と、そこからの反撃策、よーく練っておいてね。一筋縄では、いかないね」
 強調して、もう二回繰り返した。先手は取られる、と。考えなしに突っ込めば、その命も、ないと。
「解放軍の皆さんも頑張ってくれているみたいなのだけれど、インペリウムを破壊するのには凄く時間がかかるみたい。だから、カタストロフまでに決着がつくかどうかは、直接乗り込める猟兵達の手にかかってる。みんな、お願い。頑張って、皇帝を倒して」

 戦争を巻き起こした、全ての元凶。その力に、なすすべなく破壊され崩れるか、死力を尽くして栄光を勝ち取るのか。願いは猟兵に託された。君たちの手にかかっている。さあ、いよいよ決戦の時、心してかかれ。


ツムギとカナメ
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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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 こんにちは、ツムギとカナメです。とうとう来ました、決戦の時です。注意点がありますので、よく読んでプレイングを書いてください。

 銀河皇帝は、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
 ということで、先制攻撃の対策と反撃をプレイングに記載してください。

 また、今回、判定を厳しくつけさせていただきます。苦戦・失敗が相次ぎ、シナリオ自体が失敗する可能性も十分あるということを頭の片隅に入れておいてください。

 それでは、皆様のご武運をお祈りしております。
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第1章 ボス戦 『『銀河皇帝』リスアット・スターゲイザー』

POW   :    マインド・クリエイション
【銀河皇帝を不老としている生命維持機能】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【白騎士と同性能の人型兵器『マインド』】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    フォース・インベイジョン
【銀河最強のサイキックエナジー】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【意志とユーベルコードを奪う洗脳念波】で攻撃する。
WIZ   :    ワープドライブ・ペネトレーション
【外宇宙から、知られざる『黒き槍の船』】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
👑14
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

聖護院・カプラ
【戦機】
銀河皇帝のこの宇宙に於ける狼藉千万の行い、改めさせねばなりません。
ここまで辿り着けたウォーマシンは……3機ですか。
この場で戦隊を組み、何としても銀河皇帝を攻略し宇宙に平和を齎しましょう。

『ワープドライブ・ペネトレーション』は察知の難しい危険な船。
ですが銀河皇帝と五感を共有している点に勝算があります。
『存在感』を全方位に照射し、皇帝の反応を感知して位置を特定する事はできないでしょうか。

対象を判別できたなら、後光ユニットから放つ『円相光』にて敵船の動きをその場に封じ込めます。

封じ込めている最中なら、ヤドさんとメガさんの状況に対応してそちらの敵に『円相光』を浴びせて援護する事が可能でしょう。


メガ・ホーン
【戦機】

・銀河皇帝だか何だか知らねぇが、結局はただのゴーマン野郎じゃないか。宇宙支配の夢の続きは骸の海で見ておきな、永遠にな。

・確実に先手を取られる、か。皇帝さんの【ワープドライブ・ペネトレーション】は確かに見つけにくい。が、目だけが「視る」手段じゃねぇ。俺は音楽ロボだ…【サウンド・オブ・パワー】と【楽器演奏】の音に【衝撃波】【マヒ攻撃】を混ぜてソナーみたいに使ってみるぜ。船と五感共有してるんだろ? 皇帝さんに何がしかの影響が出るはずだ。カプラと協力して船の動きを探ろう。

船を「視る」ことができたら胸の大砲で【スナイパー】攻撃だ。【捨て身の一撃】と【衝撃波】で皇帝の感覚ごと【吹き飛ばし】てやるぜ


ヤド・ヴァシェム
【戦機】

ターゲット、確認。
銀河帝国皇帝と結論を算出。
虚想関数式ADAMを起動。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

三世を宇宙の海に揺蕩いてもなお忘れる事なき怨嗟が叫ぶ。
かつて貴様が滅ぼした大地に這う子らの声が我が身を引き裂く。
我は蒼光の亡霊なり。
絢爛なりし星光の皇帝よ。その身に今一度の滅びを届けに来たぞ。


先手が確実とわかっているならば避けることはできずとも耐える事は出来る。
貴様の攻撃を耐えきったその時こそ星が堕ちる日である。
狂える傀儡と化した我が身の【一斉発射]を受けるがいい。



 インペリウムへ辿り着き、いよいよ皇帝と対峙した、聖護院・カプラ(旧式のウォーマシン・f00436)、メガ・ホーン(サウンドマシーン・f13834)、ヤド・ヴァシェム(蒼光の亡霊・f00420)の三人は、即席の戦隊を組み、銀河皇帝を攻略することとした。

「ウォーマシンが三機か。だが、恐るるに足らず。我が直々に破壊してやろう」
 皇帝は巨大なウォーマシンを前に、怯む気配すらない。オブリビオンを統べるものの力は強大。その精神もまた、強靭であった。

「我には全て見えているぞ。汝らの背中もな。見えない恐怖に貫かれるがいい」
 カプラとメガ・ホーンに二艦の船が迫る。それは外宇宙から召喚された漆黒の船。知られざる『黒き槍の船』だ。暗い宇宙に紛れる船は、肉眼では到底捉えることなど出来ないだろう。

 対策はもちろん考えてきた。成功するかは分からないが、このまま何もしなければ、宇宙の藻屑となってしまってもおかしくはない。
 相手の船は発見されにくいとはいえ、物質であることは確か。ならば、振動は跳ね返ってくるはずだ。メガ・ホーンは音楽ロボ、音の力を生かさない手はない。
 全身の機器から、全方位へ衝撃波を発生させる。空気の無い宇宙空間でも、衝撃波なら届くはずだ。そして、すぐに衝撃波がある方向から帰ってきた。暫く様子を見ていると、衝撃波の間隔がどんどん短くなっていく。こちらに向かってきている証拠だ。間違いない、あれが船だ。
 すると、メガ・ホーンの胸部が開き、大砲の砲身が現れる。弾丸は、彼の心そのもの。
「銀河皇帝だか何だか知らねぇが、結局はただのゴーマン野郎じゃないか。宇宙支配の夢の続きは骸の海で見ておきな、永遠にな」
 打ち出された弾は、事前の探知のおかげで誤差はほぼ生まれなかった。着弾すると、衝撃波が発生し、船を機能停止させた。

 一方、カプラは、船と皇帝が五感を共有している点を利用しようと考えていた。感覚を共有しているのであれば、皇帝と同じ反応を示すかもしれない。
 体から存在感を放つ。全方位に撒かれたカプラの存在感は凄まじい。
 僅かに、右の方向から、皇帝と似通った気配を感じ取ると、カプラの背中から後光が溢れだす。それの姿はまるで、菩薩。美しい後光は黒い船を、カプラ自身の存在感で縛り付ける。船は推進力を失い、停止した。

「槍の船を見つけ、機能停止に追い込むとは......」
 五感を共有している船が捕縛・破壊されたため、皇帝は、僅かに苦しそうな表情を見せた。しかも、カプラの後光は、機械ではない皇帝の目に堪えたようだ。
 ほんの少しの隙、ヤド・ヴァシェム(蒼光の亡霊・f00420)も動き出す。

「まだ、終わらぬ!」
 皇帝は生命維持機能の数々を取り払い、『マインド』と呼ばれる人型兵器を召喚した。青く光る武器を手に佇む姿は、白騎士を彷彿とさせる。マインドがレーザーを放ち、ヤドに向かって、動くな、と命令した。
 しかしヤドは、行動を止めなかった。全身が光に包まれる。ルールを破ったものには制裁を。レーザーが降り注ぐ。その場は光に包まれた。

 光の中から、WARNING!、と警告音が繰り返し鳴り響く。現れたのは、戦闘機。ヤドが変化した戦闘機は、レーザーを見事耐え凌ぎ、皇帝に銃口を向けた。
「我は蒼光の亡霊なり。 絢爛なりし星光の皇帝よ。その身に今一度の滅びを届けに来たぞ」
 光に紛れて、カプラの円相光が皇帝を拘束していた。もう、逃がさない。
「銀河皇帝のこの宇宙に於ける狼藉千万の行い、改めさせねばなりません」
「貴様の攻撃を耐えきったその時こそ星が堕ちる日である。狂える傀儡と化した我が身の【一斉発射】を受けるがいい!」
 青白いボディに搭載された兵装たちから、集中砲火を浴びせる。熱と光、衝撃波に包まれた銀河皇帝は、感心したようで、どこか悔しそうな表情をして、塵となり、骸の海へ沈んでいった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ジズルズィーク・ジグルリズリィ
SPD判定

開放、壊崩。ジズは、どんな結末が待ち受けようとも快報を持ち帰るべく戦うのです

使用するのは〈私に七難八苦を与えたまえ〉
内的・外的な弱性を切り捨てて攻撃に転じる技です
これそのものが奪われれば本末転倒、タイミングを見極めるのです

視界から外れるように味方の陰に隠れ、
【オーラ防御】を張りつつ被害を減らし、機を伺う。
槌も拘束鎖も全て囮、使い捨てです
先制が迫ると見るや否や、ユーベルコードを奪われる前に
【見切り】敵の手に落ちた意識を切り離します

【覚悟】を決め、天運に【祈り】を捧げ、
逆襲とばかりに、聖痕から溢れる光をぶつけてやるのです
正しい力は、苦難に喘ぐ我々の手をとって、急所へと導いてくれるはずです



 戦いの騒乱に身を隠し、時折飛んでくる衝撃をオーラ防御で防ぎながら好機を窺っているジズルズィーク・ジグルリズリィ(虚無恬淡・f10389)も、銀河皇帝と対峙することとなる。

 拘束鎖を投げつけながら皇帝との距離を詰める。
「何度投げても同じこと、我には届かぬ」
 皇帝は鎖を容易く弾き返し、余裕の表情を見せる。だが、それは想定済み。あくまで使い捨て、ユーべルコードを使うタイミングを作り出すための囮として使っているのだから。

 ジズルズィークがユーべルコードのために攻撃を一瞬緩める。皇帝は、それを待っていたかのように、素早く片手の手のひらをジズルズィークへとむける。
「我のサイキックエナジーは銀河最強、その力は精神をも操る」
 手から漏れ出ているサイキックエナジーを一気に放出し、ジズルズィークの意思を奪いにかかる。

 精神的な攻撃は非常に厄介、ユーべルコードまで奪われるとなれば、意地でも防ぎ切らねばならない。
 サイキックエナジーの波に呑まれたジズルズィークの意識が揺らめく。その意識を、無理矢理自分から引きはがした。ユーべルコードが皇帝の手に落ちる前に、汚染部分を切り離したのだ。
 流れのままに【私に七難八苦を与えたまえ】の力を身に宿し、手を合わせると、天運に祈りを捧げる。皮膚の上を流れる血も、身体を蝕む毒も、呪にも屈することなく、祈り続ける。これは、精神を奪った皇帝への逆襲だ。
「正しい力は、苦難に喘ぐ我々の手をとって、急所へと導いてくれるはずです......」
 聖痕から溢れる光は、銀河皇帝の数々の罪を焼き、苦痛の渦へ落とす。皇帝はたまらず後退り、ジズルズィークから距離をとり、片手で頭を抱えていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

暗黒騎士・アングラング
この男が銀河皇帝……こやつを倒せば宇宙覇王の称号は私のもの(ということにした)。ここで討たせてもらう。

白騎士と同等の敵は脅威だが……全力で戦ったその先にこそ、勝機はある。
マインドのレーザーを暗黒のサイコキネシスで受け流す。一か八かだが、この戦いでさらに高まった私のサイキックエナジーを信じよう。
そして、この二刀でマインドの首を左右から刎ねてくれよう。猟兵たちとの力を合わせれば、ムリではないはずだ。

マインドの撃破に成功すれば、今度はサイコキネシスでその体を持ち上げ、銀河皇帝に投げつける。
貴様をもう一度過去にしてやろう。私の銀河史にも、名は残してやるさ。



「この男が銀河皇帝……こやつを倒せば宇宙覇王の称号は私のもの。ここで討たせてもらう」
 皇帝を前に、大きな野望を抱えているのは暗黒騎士・アングラング(光と闇の剣を自在に操る暗黒宇宙騎士・f08676)。

 銀河皇帝の召喚したマインドが、アングラングに向けてレーザーを放つ。ルールに縛られるのは厄介だ。アングラングの両手から、黒い靄が揺らめいている。どうやら、サイキックエナジーが強いため、輪郭が視認できるほどになっているようだ。
 迫るレーザー手のひらを向ける。レーザー程のエネルギーをサイコキネシスで曲げることができるかは分からない。一か八かの挑戦だが、彼自身も、この戦争で成長してきたのだ。やる価値はある。

 静かに溜めたエネルギーをレーザーに向けて放出する。レーザーはサイコキネシスによって強引に捻じ曲げられ、アングラングの横すれすれを通過していった。
 アングラングは光る剣と黒い剣を両手に握り、攻撃後のマインドの首を左右化や刎ね飛ばす。マインドの体から力が抜け、その場に倒れ込む。
 アングラングはそれをサイコキネシスで持ち上げたかと思うと、皇帝目がけて投げつけた。

「.........汝も中々の力を持っているが、まだまだ我には及ばぬ」
 飛んでくるマインドの亡骸を、自分のサイキックエナジーで弾き返す。予想しない攻撃に、アングラングは対応しきれずにマインドと衝突する。

「我のサイキックエナジーは銀河最強、何人たりともその上を行くことは出来ぬ。及ばぬことを理解したら、即刻立ち去るがいい」
 皇帝はそう言い残し、次の獲物を探しに行ってしまった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

桑原・こがね
あれぞ皇帝、討って名を挙げるにはまたとない相手!

さすがのあたしも無策で立ち向かうには強大すぎる相手ね。
勝機は一点、狙うはフォース・インベイジョン!
視認している対象を攻撃してくるなら『視認』させなければ良い!

後ろからこっそり……ってのも限度があるわね。
ええい、見られる前に全力放電!雷を目隠しとして使うわ!
射程内に捉える前に使うことになっちゃうと思うけど、背に腹は変えられない。そのまま突っ込んじゃえ!攻防一体の技、受けてみろ!

こっちからもよく見えないし、突っ込んだらそのまま真っすぐ抜けるしか無いわね。一発勝負、気合で決めるわ!



「あれぞ皇帝、討って名を挙げるにはまたとない相手!」
 桑原・こがね(銀雷・f03679)は銀河皇帝を視界に捉えた。まだ気づかれてはいない。
 皇帝のフォース・インベイジョンは、視認している標的にしか攻撃できない。ならば『視認』させなければ良い、と考えたのだ。とはいえ、背後にまわらせてなどくれないだろう。素早く一発で決めるしかない。

 タイミングを見計らって、その場から皇帝へ向かって駆け出し、最初から全力で雷を落とす。皇帝には届かないが、自分を皇帝の目から隠すためである。
 派手な雷が迫るも、涼しい顔で立っている皇帝。手から放出したサイキックエナジーで電撃を掻き分けるように捻じ曲げていく。
「雷撃の主よ、我にとっては、その程度の目隠し、剥がすことなど造作もない」
 そして、露わになったこがねに洗脳念波を放つ。雷と共に駆け抜けていたこがねは、自分の雷によって自らの視界も閉ざしていたため、咄嗟に回避をすることができない。

 意思を強引に奪われる感覚に、こがねは頭を抱えて蹲る。鳴り響く雷鳴は消えていた。皇帝は、こがねを一瞥すると、雷で焼き焦がされた大地を後にした。

失敗 🔴​🔴​🔴​

イデア・ファンタジア
空想現界『最果ての世界壁』で周囲の空間に黒い壁を作り出し身を隠すよ。
こうすることで私の居場所を誤魔化して船の直撃を避けるのが狙い。
――そういう風に、銀河皇帝に思い込ませるわ。

本当の狙いはこの壁そのものよ。突撃を受け止める盾にするの。
不動不壊の世界の守護者(ワールドキーパー)、その力を信じましょう。

さぁ皇帝が真実に気付く前に反撃よ、衝突の影響が収まる前に仕掛けるわ!
セプテントリオンでグラフィティスプラッシュ!
飛ばす塗料の色は黒、『最果ての世界壁』の続きだと誤認させて直撃させちゃおう!



 イデア・ファンタジア(理想も空想も描き出す・f04404)は自分の周りの空間を、握りしめた絵筆で真っ黒に塗りつぶし、世界の果てを描き出した。外からイデアの姿は確認できない。ただ漆黒が広がっているように見える。背景の宇宙も相まって、うまく溶けこめているように思える。

「......真っ黒な壁には星がない。仮に何処かへ逃げようとも、すぐに分かる」
 皇帝の言う通りだ。話している間にも、黒い船はイデアとの距離を確実に縮めている。だが、それでいい。どうかそのまま勘違いをしていてくれ。

 両者動かず、船はもうすぐそこに。取り付けられた槍は空間もろともイデアを貫こうとした。そこで、船が停止した。確かに漆黒の壁に直撃した。衝撃もある。だが、その壁は壊れなかった。単純な話だ。それは、破壊不能だから。壁の真の目的は攪乱ではなく、不落の砦を築くことだった。

 衝突の衝撃が収まらない内に、イデアはセプテントリオンを振るい、皇帝に黒い染料を振りまく。グラフィティスプラッシュに対する皇帝の先制攻撃として再び現れた黒船も、ワールドキーパーに受け止められてしまう。振りまかれた塗料は漆黒の壁に溶けあい、皇帝の目でも捉えることは難しい。

「ぐっ......そういうことだったのか」
 イデアの作戦を理解した皇帝は、インクを浴びながらワープドライブを発動し、イデアの元から離脱していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フレイ・ブラッドセイバー
相手も同じくユーベルコードを使うとあらば、
私の十一の騎士たちで受けて立ちます
ちょうど2回攻撃をする技能も持っていますから
手数であればこちらが上のはず
全てを切り払ってみせましょう

一応前衛ですのでカバーできるようには立ちまわりも考えてしおきましょうか

相手は単独でも格上。全力で行きましょう
このメイドが貴女を御守り致します

自身のユーベルコードの分身と連携して攻撃をします
分身は囮に使えれば御の字ですが、それはそれ
あまり無茶はしたくはないですが、背に腹は代えられませんから

戦闘中はクールなメイドさん
戦闘時、真剣な時の口調はステータスの通り

鼻歌
めーでー
この世を滅ぼす愛でめーばえたふんふんふんふんふんふーん



「めーでー この世を滅ぼす愛でめーばえたふんふんふんふんふんふーん♪」
 前線に立つフレイ・ブラッドセイバー(瀟洒な血濡れのメイド・f00013)は、戦場で鼻歌を歌っていた。歌詞がわからないのか、忘れてしまったのか、途中からは音程だけとなっている。そんなフレイへも、銀河皇帝の手は伸びる。

「私の十一の騎士たちで受けて立ちます。手数であればこちらが上のはず、全てを切り払ってみせましょう」
 皇帝はマインドを召喚し、フレイに襲い掛かる。歌うのを止め、真剣な表情となったフレイが、増えた。本体と瓜二つ、いや、全く同じ分身が現れた。個々が紅の剣を装備している。

 フレイ達は一斉にマインドへ飛びかかる。レーザーが分身に当たる分には問題ない。ルールを破ったとしても、本体に被害はないだろう。剣はそれぞれ、斬撃、光、音と、様々な要素を持ち、多種多様な戦い方ができる。
 分身たちはマインドの体を代わる代わる切り付ける。ほとんど、袋叩き状態である。
 それだけではない。分身は他の猟兵のカバーにまわり、身を挺した防御で守っている。
 マインドの勢いが衰えてくると、フレイと分身数体が、皇帝に直接攻撃を叩きこもうと走り出す。皇帝の攻撃を、分身を身代わりにして多少強引に突破し、フレイ本人の剣が届いた。生命維持機能がない今、皇帝の体に傷をつけるのは簡単だ。赤い体液が皇帝の皮膚を伝う。

 銀河皇帝の血を浴びた剣は、心なしか、紅みを増したように思えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

備傘・剱
へ、強敵って奴かね

人型兵器に変化させるってんなら、問題はない
俺の技は、超至近距離専用だが、逆に言えば、こういった、直接攻撃しに来る奴には強いんだ

黒魔弾を使い、攻撃をはねのけるぞ
手が届く所にしか攻撃は出来ないが、そこまで引き付けての回避ができるからな

そして、銀河皇帝に接近して、本命の一撃を叩き込む
効くかどうかなんざ、後回しだ
今は一撃を入れる事、それに専念するぜ

俺の生まれたこの世界を統べる皇帝、か
それに、一撃入れてる俺も、中々、図太いもんだぜ



「へ、強敵って奴かね」
 スペースノイドの備傘・剱(絶路・f01759)は皇帝を見つめてそう呟く。強敵どころではない、桁違いの強さな気もするが。

 一撃を叩きこむためには、皇帝の懐に潜りこむ必要がある。接近を試みる剱の前に立ちはだかるのは、マインド。勿論、レーザーを撃ってくる。
 剱はレーザーに自ら身を投じる。よく引き付けて、すぐそこまで迫った時、白いレーザーとは対照的な黒い魔弾が現れた。魔弾の膨大なエネルギーはレーザーを掻き消し、そのままマインドへ魔弾を叩き込む。大威力の一撃で、マインドの動きが止まる。

 停止したマインドを軽く吹き飛ばし、休む間もなく皇帝に向かう。その手には再びエネルギーが集められている。
 マインドを一撃で吹き飛ばす威力、直撃を喰らうのはまずい、と判断した皇帝は、ワープドライブを試みるが、僅かに、剱の方が早かった。皇帝の腹部に黒魔弾を思いっきりぶつける。大きな衝撃を受けた皇帝は、結構な距離を吹き飛ばされ、乾いた息を吐いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

暗黒騎士・アングラング
まだだ!
認めよう、私のサイキックは貴君の足下にも及ばない。だが、それはひとりで戦った時のこと。
貴君に一太刀でも浴びせることができれば、私は役目を果たすことができる。

もう一度、マインドを繰り出してみろ。
先ほど貴様が投げ返してくれた機体を[ハッキング]し、一撃で首を撥ねる技を分析した。

この技は、たった二撃。だが、二撃ある。[2回攻撃]は、フォースセイバーと黒剣、光と闇を操る剣士として私が血と泥にまみれて身につけた技だ。
真の姿で暗黒のオーラを身にまとった私の力は格段に増している。
一撃でマインドを倒し、もう一撃を……オブリビオン・フォーミュラ、貴様に届かせてみせる!



「まだだ!」
 アングラングが再び現れた。皇帝に一撃だけ、それだけでも喰らわせようと。
「認めよう、私のサイキックは貴君の足下にも及ばない。だが、それはひとりで戦った時のことだ」

 皇帝も再びマインドを召喚し、アングラングの相手をさせる。しかしそいつは、一度戦闘済み。先ほど投げつけられたマインドを分析し、首を一撃で刎ねることができるらしい。
 復讐に燃えるその心を身に宿し、皇帝の元へ。立ちはだかるマインドのレーザーも、一度見たものだ。サイキックエナジーで弾き飛ばし、左手の剣を横一文字に振るう。斬撃は、マインドの首を美しく刎ね飛ばす。そのままの勢いで、右手の剣を皇帝へ振り下ろす。軌道は十文字。光と闇が交差し、綺麗な十を宙に描く。

 願いをのせた一振りは、辛うじて皇帝を切り裂いた。アングラングの連続した斬撃は、見事皇帝へ傷をつけた。
「中々、やるではないか。汝がもし、猟兵でなかったら.........」
 銀河皇帝は短く笑い、骸の海へ、再び消えていった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月20日


挿絵イラスト