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【サポート優先】その上へ行こう

#アルダワ魔法学園 #戦後 #精霊の森

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 これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。


「ちょっとしたお手伝いをしてきて欲しいんだ」
 そう、クレープ・シュゼット(蜂蜜王子・f38942)は言う。
「アルダワ魔法学園で、またひとつ天空樹の迷宮への入口が見つかったんだ。挑むのは、実質新米の冒険者たち」
 若き彼らは既に一度、冒険を経験している。
 が、災魔に手酷くやられ、這う這うの体で逃げ帰ってきたそうだ。そのことがトラウマになり、次の冒険に出られずにいる。
 だが、彼らとしてもこのままではいけないという思いがあったようで、今回の冒険に踏み出したそうだ。
「先に調査に入った冒険者によると、道のりは迷路みたいになってて迷いやすいけど、星空を歩いてるみたいにきらきらしてて綺麗なんだ。災魔も出るけど、強力な攻撃もしてこないし、駆け出しさんでも倒せるくらい」
 そして、最奥には『星の花』と呼ばれる珍しい花が咲いている。とは言え、実用性としては身体能力を少し上げる作用がある程度で、我先にと求める冒険者は余りいないそうだ。
 だから、それを採って帰れれば、自分たちも自信を取り戻せるのではないかと。
「ただね、残念ながらこの話はちょっと情報が古いんだ。と言ってもついさっき更新されたっぽいんだけどね。何せ|グリモア猟兵《おれ》の予知だから」
 何でも、その冒険者たちが迷宮に踏み入るのと同時、彼らでは手に負えない災魔――即ちオブリビオンが染み出してしまうらしい。
「だから、さりげなーく彼らをサポートして欲しいんだよね。オブリビオンじゃない方だけ相手にさせて、皆はオブリビオン退治」
 全てを猟兵が解決してしまったり、危ないからと完全に冒険者たちを追い返してしまえば、彼らのトラウマは克服されないだろう。
 最低限の危険は排除しつつも、彼らが立ち直れるよう、手助けをして欲しいと言うことだ。
「じゃっ、よろしくね! お茶とお菓子を用意して、皆の帰りを待ってるからさ」
 クレープの掌の上で、煌めく|飴玉《グリモア》が転がる。


絵琥れあ
 お世話になっております、絵琥れあと申します。

 ひっそりとサポート優先シナリオを運営させていただきます。
 (勿論、通常参加も望外の喜びですので歓迎いたします)

 流れと詳細は以下の通りになります。

 第1章:冒険『星巡りの夜道』
 第2章:集団戦『眠りネズミ』

 第1章では、星のような灯りを頼りに暗く長い迷宮を進んでいただきます。
 灯りを辿れば迷うことはありませんので、ちょっとした散歩を楽しみましょう。

 第2章では、眠りネズミとの戦いになります。
 冒険者たちをオブリビオンではない方の個体へ誘導しつつ、オブリビオンな個体をさくっと倒してしまいましょう。
 サポート優先シナリオのため、調子や現行シナリオの進捗と相談しながら自分のペースで執筆していくことになるかと思います。
 それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 冒険 『星巡りの夜道』

POW   :    星明かりの導きに誘われて、まっすぐに歩む。

SPD   :    星の瞬きを見落とさぬように、前を見据えて歩む。

WIZ   :    星の位置を確かめて、行く先を定めて歩む。

イラスト:葎

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シェーラ・ミレディ(サポート)
※OK:シリアス、戦闘のみ
※NG:エロ、ネタ、コメディ、心情系
※傭兵的なスポット参戦

称号通り、僕の身体を維持するための金儲けと、弱者をいたぶる醜い行いが許せぬ義侠心が行動指針だ。
複数の精霊銃をジャグリングのように駆使する、彩色銃技という技を使って、敵をしとめていこうか。

美しいものは愛でるべきだが、恋愛には結びつかないなぁ。
性格ブスは醜い。見るに堪えん。


小宮・あき(サポート)
お困りの方がいる、と聞いて参りました。
スポット参戦のような形でフラリと。

◆性格・人柄
敬虔な聖職者として猟兵に目覚めた、人間の聖者。
です・ます口調の礼儀正しい少女。
ピンクの髪に、透き通る水色の瞳が特徴的。
ふふ、と微笑み愛らしい見た目で佇んでいますが、
本業は商人。ホテル経営者。冷静で非情な心も持ち合わせています。

既婚者。
神と夫に報告できない行動は、絶対に取りません。



◆戦闘
UC「神罰」
半径レベルmの【範囲攻撃】です。
強力なスポットライトのような光の【属性攻撃】で物質を透過します。
媒体は【祈り】。敬虔な聖職者の祈りは【早業】【高速詠唱】で発動。
最後衛で距離を取り戦います。

◆冒険
基本『お任せ』です。




「灯りは……こっちだな。行くぞ」
「少し道を外れると暗くなりますから、転ばないように気をつけてくださいね」
「はっ、はい……っ」
 癒し手らしき少女は少々緊張気味だ。
 シェーラ・ミレディ(金と正義と・f00296)に小宮・あき(人間の聖者・f03848)と、美男美女についてもらってどぎまぎしている様子。
 因みに、この二人は姉弟である。二人共、普段からそれぞれに人手が足りない依頼などの手伝いに入っているが、今回たまたま一緒になったので、ならば二人で誰かのサポートにつこうと同行した次第。
 瞬く星々に照らされた二人は、より一層美しく見える。時折、少女が自分たちに見惚れているのをシェーラは感じ取っていた。
「迷宮でぼうっとしていると、痛い目を見るぞ」
「えっ」
「まぁ、この辺りなら危険な災魔も罠もなさそうですし、今は私たちもいますけど。力をつけたら、もっと危険な迷宮に挑戦することもあるでしょうから。油断は禁物ですよ」
「はっ、はい!」
 この少女、実践経験は浅く危なっかしいところもあるが、シェーラの指摘も、あきの助言もしっかりと聞き入れ、己の糧にしようとしている。
 健気で真面目な子だと、あきは思った。それに恐らく努力家なのだろう。これから経験を積めば、いい癒し手になれる筈だ。
「置いていくぞ」
「あっ、はい、今行きます!」
 先導するシェーラに呼ばれて、駆け出していく少女をあきは後ろから見守りついていく。
 弟はクールで淡白に見えるが、その実、虐げられる弱者を捨て置けない義侠心も兼ね備えている。
 今回、敵は相手を選んでいたぶるような、悪い方向に知性のある存在でこそないものの、見過せば彼女たちが一方的に蹂躙されてしまうという状況には、思うところがあったのだろうなと思う。
 それを思えば淡々とした彼の振る舞いにも、それに懸命についていく少女にも、それぞれに笑ましいものを感じながら、あきは星の道を往くのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

青原・理仁(サポート)
人間
年齢 17歳 男
黒い瞳 金髪
口調 男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)

性格面:
やさぐれ、ぶっきらぼう
積極的な人助けはしないが、見捨てきれずに手を貸してしまう

戦闘:
武器は使わず、殴る・蹴る・投げるなど、技能「グラップル」「怪力」を生かしつつ徒手空拳で戦う
構え方は古武術風

雷属性への適性があり、魔力やら気やらを雷撃に変換し、放出したり徒手空拳の際に纏わせたりします




(「……あ〜〜……」)
 何でいつも結局こうなるんだろうなと、青原・理仁(青天の雷霆・f03611)は思わず己の頭を掻きむしりかけた。
 人助けなんて柄じゃない。そう思いながらも、何だかんだ手を貸してしまうのが彼の性分だった。やさぐれてはいても、根っこは人が好いのだろう。本人は認めないだろうけれど。
 そんな理仁に同行しているのは、彼よりは少し年下らしき少年だった。装備から見るに恐らくは、RPGで言うところのシーフ的な役割の。
 彼は静かに、黙々と迷宮を進みながらも、時折ちらちらと理仁を盗み見ている。好意も悪意も感じ取れない、淡々とした冷徹な眼差し。
 もしかすると、己の身のこなしから何か盗み取ろうとしているのかも知れないと、ふと理仁は思った。
(「俺とは戦い方も役割も違うだろうに、盗むことなんてあるのか?」)
 そう思ったが、何も彼が理仁から得ようとしているものは、戦い方だけではないのかも知れないと気づいた。
 今は災魔もいないし、迷宮を攻略するにあたって何に気を配り、どう動くのか。自分よりも実践経験のある理仁たち猟兵から、彼はそういったことを盗み取り、己のものにしようとしているのかも知れなかった。
(「……なら、尚更無様な真似は出来ねえな」)
 この後には、本格的な戦いも控えている。
 理仁は我知らず、気を引き締めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ティエル・ティエリエル(サポート)
◆キャラ特徴
ボクっ娘で天真爛漫、お転婆なフェアリーのお姫様です。
王家に伝わる細身のレイピアを使った空中からのヒット&アウェイで戦うのが得意な女の子です。
・冒険大好きお姫様
・珍しいものにも興味津々
・ノブレス・オブリージュの精神で弱者を放っておけないよ
・ドヤ顔がよく似合う
・困ったら動物さんに協力を!

◆戦闘方法
・背中の翅で羽ばたいて「空中戦」や「空中浮遊」で空から攻撃するよ
・レイピアに風を纏わせて「属性攻撃」でチクチクするよ
・対空攻撃が激しそうなら【ライオンライド】
・レイピアでの攻撃が効かない敵には【お姫様ビーム】でどかーんと攻撃




「迷宮探索なんだよ!」
「迷宮探索だー!」
 ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)に先導されてついていく少年は、彼女につられてやる気を見せている。
 前衛職かつ、今回集まった冒険者たちの中では最年少らしいこの少年は、迷宮に入る直後こそ緊張で身体を強張らせていたものの、ティエルが我先にと入っていくと、何かを思い出したようにこうして元気よくついてきた。
 恐らくは、恐怖で忘れていた、冒険に抱いていた夢というものを。
「すっげー! 道キラキラしてる!」
「うんうん、とっても綺麗なんだよ♪」
 そうして、煌めく星の道を堪能しながらも。
 高貴なる者の務めとして、弱者には手を差し伸べることを心情のひとつにしているティエルは、自らも星のようにその目を輝かせる少年の様子にニコニコしながらも。
(「折角取り戻した希望だもんね、オブリビオンに潰されるわけにいかないんだよ……!」)
 さぁ、楽しい冒険の後には、乗り越えるべき敵が待っている。
 星の導きを抜けたら――戦いの合図だ!

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『眠りネズミ』

POW   :    おやすみなさい、よいゆめを
全身を【ねむねむふわふわおやすみモード】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    みんないっしょに、ねむりましょ
【ふわふわのしっぽ】から【ふんわりとつつみこむもふもふのいちげき】を放ち、【今すぐこの場で眠りたい気持ち】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    きらきらひかる、こうもりさん
対象のユーベルコードに対し【吐息からキラキラ光る小さなコウモリたち】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。

イラスト:なかみね

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

徳川・家光(サポート)
『将軍なんだから、戦わなきゃね』
『この家光、悪は決して許せぬ!』
『一か八か……嫌いな言葉じゃありません!』
サムライエンパイアの将軍ですが、普通の猟兵として描写戴けると嬉しいです。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使いますが、全般的に「悪事を許せない」直情的な傾向と、「負傷を厭わない」捨て身の戦法を得意とします。
嫁が何百人もいるので色仕掛けには反応しません。
よく使う武器は「大天狗正宗・千子村正権現・鎚曇斬剣」です。
普段の一人称は「僕」、真剣な時は「余」です。
あとはおまかせです!


綺咲・ノア(サポート)
次世代の探偵騎士の一人だ。
皆が幸せになる解決法を提示したり、事件が起こる前に解決できるような"名探偵"を目指しているぞ。
同時に"騎士"だからな戦って人々を守る事も大切だと思ってる。

指定ユーベルコードを使いながら戦闘や推理をいい感じに行うぞ!

絶対では無いが、なにか推理をする時は
『─さて、』
からはじめてもらえると少し嬉しいな。ただ無理していれなくても大丈夫だ。

UCを使わない通常戦闘なら|複合護身術《バリツ》が得意だ。


多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




 突如現れた、眠りネズミの大群。
 猟兵たちは、手分けして倒そうと冒険者たちに告げ、さりげなくオブリビオンから彼らを引き離す。そして彼らがオブリビオンではない災魔を相手取る間に、猟兵たちはこのオブリビオンを一掃しなければならない。
「――さて、急ぎ殲滅したいところだが焦りは禁物だ。まずは敵の動きを把握し、行動パターンを推理しよう」
「では、そのための先駆けは僕に任せてください」
 綺咲・ノア(人間の探偵騎士・f35956)が敵の動きを観察する間、徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)が前に出る。
 汚れなき白揃えを棚引かせ、敵へと向かう。だが、その手には大天狗正宗は愚か、千子村正権現も、鎚曇斬剣すらも握られてはいなかった。
 つまり、家光は徒手空拳で敵群へと突っ込んだのである。
 これは格好の的と言わんばかりに、眠りネズミたちは家光へと群がる。そして彼を永遠の眠りへと誘うべく、そのふわふわもふもふな尻尾で包み込むが――。
「身は空、心は虚にて、柳流鉄を穿つ――今、何かしましたか?」
「!?」
 ぱちり、家光は全く意に介した様子もなく、その双眸を瞬かせた。ただそれだけで、瞼が重く落ちる様子はない。
 敵の攻撃を受ける瞬間、家光は身体の力を抜いた。完全な脱力状態だった。それこそが彼のユーベルコード。無刀取りにより睡魔すらも打ち消して、その掌から吐き出してしまったのだ。
「ふむ、成程。動きはそう速くないな。ならば僕の|複合護身術《バリツ》で事足りる――!」
 そう、見極めたノアは家光と入れ替わる形で接敵!
 慌てて敵はその動きを止めようと、煌めき纏う蝙蝠群を差し向けるが。
「読めているぞ!」
 恐らく、敵は近接での戦いを得意としていない。先程は家光が無防備に見えたからこそ直接彼に群がったが、そうでなければ遠距離から仕掛けてくるのは自明の理!
「探偵騎士秘伝のマーシャルアーツをご覧に入れよう! ……我流のアレンジが入っているのはご愛嬌だ!」
 ノア流の|複合護身術《バリツ》――ステッキでの殴打から流れるような肉弾攻撃、そして尻尾を掴んでの背負い投げ!
 多くの敵を巻き込んだその一連の動きは、容易く眠りネズミらを蹴散らしたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

藍沢・瑠璃(サポート)
【性格】
自分に自信がなくて基本的にネガティブな思考ですが臆病というわけではなく意外と思い切りはいい性格をしています。
強い相手には相応にビビりますが弱そうな相手(集団敵)には基本的に強気です。
普段は敬語で一人称は「ボク」です。
【戦闘】
ボス的にはビビりつつもなるべく油断させて隙に怪力を生かした接近戦で圧倒しようとします。基本は接近戦しか能がありません。
集団的では一転して強気になって敵陣に突っ込んで格闘で蹂躙したり怪力で(文字通り)ちぎっては投げして戦います。
基本的に接近戦しか能がありません。




 眠りネズミの大群。
 数は多いがとても強そうには見えない。寧ろ愛嬌すらある。藍沢・瑠璃(ヤドリガミのゴッドハンド・f37583)は胸中で安堵の溜息を吐いた。
「ふ、ふふん。ボクにかかればこのくらいの敵、ひとひねりですね。さぁ、ボクの力を見せてあげます!」
 途端に強気。強敵を前にした時のおどおどとした様子はどこへやら、真っすぐ突っ込んでぶっとばす! と言わんばかりに敵群へと突撃!
「纏めて薙ぎ倒してやるのですよ!」
 むんず、と掴んだのは一匹の眠りネズミの尻尾。
 こう見えても瑠璃は、その小柄な体躯に反してその正体はついぞ振るえる者の現れぬほどの超のつきかねない大太刀だ。その性質ゆえか、見た目からは想像もつかないほどの怪力の持ち主でもある!
 流石に身の危険を感じたらしい眠りネズミが、現実逃避――否、ねむねむふわふわおやすみモードで全身をもふもふの毛で包み、あらゆる衝撃を吸収する構えを取る。周囲に群れていた眠りネズミらもそれに倣ってふわふわのもふもふに。
 だが、勢いづいた瑠璃はもう止まらない!
「我慢比べですか? いいでしょう、その勝負乗りました!」
 ぐるんぐるんとタオルのように掴んだ眠りネズミをぶん回し、群れをどんどん蹴散らしてゆく!
 もふもふのネズミらはぽよんと跳ね、ダメージが入っている様子はないが、瑠璃はそれでも眠りネズミ乱舞を続け。
 とうとう根負けした眠りネズミらが、おやすみモードを解除すると同時に次々吹き飛び、消滅していくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

小宮・あき
同行:シェーラ・ミレディ(金と正義と・f00296)
関係:姉と弟

1章から引き続き参加。
対峙した眠りネズミさん、沢山いるけど、これは何とも。
「か、かわいい~~~!」
眠りの攻撃が主体、なのかな? だったら!

UC【戦場の飴】
対象のユーベルコードを防御すると、それを【甘いキャンディに変換】し【食べる事で】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。

ふふ、可愛いネズミさんにも眠ってもらいましょう。
UDCアースから持ち込んだスマホでこっそり写真とったりして。

「ねえ、痛みのない方法で終わらせる事はできる?」
私のUCでもいいんだけど、最後は弟に委ねましょう。


シェーラ・ミレディ
同行:小宮・あき(人間の聖者・f03848)
関係:姉弟

可愛らしい見た目とはいえ、オブリビオンだからなぁ。
鼠算式に増える前に根絶しておきたいところだ。

姉さんが敵の攻撃を防いでくれるようなので、その間に詠唱をしておこうか。
ふむ。痛みのない方法。痛みのない方法……?
僕のメインウェポンは銃だが……?
姉さんからの無茶ぶりに詠唱中だから突っ込めないのをもどかしく思いつつ、どうにか期待に応えようとする健気な僕。
そうだな、毒というか、麻酔を使えば夢見るように倒せるだろうか?

彩色銃技・咫尺天涯。

毒(麻酔)や風の精霊を放って、姉さんが眠らせた敵を狙い撃つぞ。
まったく、わがままな姉を持つと苦労するなぁ。




「か、かわいい~~~!」
 ふわふわもふもふ、ねぼけまなこの眠りネズミらへと小宮・あき(人間の聖者・f03848)が瞳を輝かせる傍ら。
「可愛らしい見た目とはいえ、オブリビオンだからなぁ」
 涼し気な顔色ひとつ変えず、臨戦態勢へと移行するシェーラ・ミレディ(金と正義と・f00296)である。
 特に相手の見てくれなどには思うところのないシェーラとしては、鼠算式に増えられても厄介なのでそうなる前に根絶しておきたいところ。
 勿論、あきも当初の目的を忘れたわけでは決してなく。
「眠りネズミさん、沢山いるけど、これは何とも。眠りの攻撃が主体、なのかな?」
 既に何名かの味方の猟兵たちは戦闘を始めており、そこから眠りネズミらの動きを観察する。
 因みに、先程と比べてあきの口調がやや砕けているのは、迷宮でついていた癒し手がオブリビオンではない方の災魔と対峙すべく、二人の元を離れたためである。今、意思の疎通を図るべきは弟だけだから。
 ともあれ。
 姉弟の存在に気づいた眠りネズミらが、手始めにあきを夢の世界へ誘おうと、吐息と共に微睡みを、煌めく蝙蝠に変えて差し向けるも。
「だったら!」
 瞬く星々のような光があきへと群がり、その身を覆い尽くす――と思われた、その瞬間。
「|星河《ミルキー・ウェイ》は優しい味に。美味しくいただきますね」
 白い光はミルクキャンディへ。
「ふふ、可愛いネズミさんにも眠ってもらいましょう」
 口にしたあきの吐息からも、きらきら。星に似たそれが眠りネズミらを包めば、ぽてぽてと地に落ちて転がる。
 あきに食まれたユーベルコードが、眠りネズミらをこそ夢の世界へご招待。
 すやすや眠るその姿を、こっそりUDCアースから持ち込んだスマホで撮影する最中。
「一切の束縛から逃れきる、時の流れにも似た激情。辿り着く約束のいつか……」
 シェーラは抜かりなく、詠唱を始め、そして続けていた。
 あきが、詠唱に集中出来るよう、攻撃を防いでくれているのだ。
 お互いの性質を、猟兵としての戦い方を、理解し合っているからこそ、淀みのない連携が取れるのだ。その恩恵を、シェーラは存分に受けて。
「ねえ、痛みのない方法で終わらせる事はできる?」
 ふと、あきがそんな問いかけを。
(「ふむ。痛みのない方法。痛みのない方法……?」)
 シェーラも自分なりに、真剣に考えてはみたものの。
(「僕のメインウェポンは銃だが……?」)
 ……とまぁ、このように時折、無茶振りされることもあるけれど。
「果ては彼岸より遠く。旅人は歩み続ける」
 詠唱中で突っ込めないのをもどかしく思いつつも、どうにか姉の期待には応えようと。
 僕って健気だなぁ、なんて胸中で戯れのように思うものの。
(「そうだな、毒というか、麻酔を使えば夢見るように倒せるだろうか?」)
 思索巡らしひとつ、答えを得る。
 痛みを『感じさせず』に、覚めない夢へと。
 そうと決まれば。
「――彩色銃技・咫尺天涯」
 唱える言葉も紡ぎ終えた。
 数多、銃口から解き放たれた精霊たちが虚空を滑り、寝息を立てる眠りネズミらへと向かう。
 毒と風の精霊が、殆ど麻酔に近い痺れ毒をその周りへと拡散させてゆく。苦しまぬよう、緩やかに|永眠《ねむ》りに堕ちるよう。
 最後は弟に委ねようと決めていた、あきは静かにその光景を見守った。眠りネズミらは次々と、光の粒へと姿を変えて、天に昇っていく。
 まるで、新たな星になるかのように。
「まったく、わがままな姉を持つと苦労するなぁ」
 やれやれ、と肩を竦めて小さく溜息を吐く弟の姿に、あきはふふ、とひとつ微笑み返して――それと、同時。
「あった! 星の花……!」
 沸き立つような、明るい声が聞こえた。
 ひとつの冒険の成功を、ふたりは確信する。
「あの子たちを外まで送って、帰りましょうか」
「全く。姉さんもあの冒険者たちも、世話の焼ける」
 そうして姉弟もまた、ひとつの『ちょっとしたお手伝い』を終えて、束の間の日常へと帰還する。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年02月27日


挿絵イラスト