4
銀河帝国攻略戦㉗〜皇帝は何を壊すのか

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #オブリビオン・フォーミュラ #銀河皇帝

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#スペースシップワールド
🔒
#戦争
🔒
#銀河帝国攻略戦
🔒
#オブリビオン・フォーミュラ
🔒
#銀河皇帝


0




●皇帝は何を壊すのか
「………皆、ついに銀河皇帝、リスアット・スターゲイザーと戦う時が来たみたいだ」

 未だ忙しなく沢山の猟兵達がグリモアベースに集まる中で、グリモア猟兵である戎崎・蒼(暗愚の戦場兵器・f04968)が集まった者達に語りかけていた。
「これは本当に重要な依頼……いわば最終戦線だからね。どうか心して聞いてほしい」
 彼はそう言うと、資料を捲りながら続ける。
「まず、銀河皇帝は先制攻撃をしてくる。だからその対応策を考じてから挑んだ方が得策だと思う」
 ……成程。つまり彼が言うに、相手は先制攻撃をしてくるのでそれに対する対策をしなければならないらしい。加えて、此方がユーベルコードを使えば使った分だけ、相手も同じ能力同じ数で攻撃してくると推測される為、あまり複数のユーベルコードを使うのは推奨されないようだ。
「しかも増援をも吸収して、自身の力に変えているらしいから、恐ろしい事この上ないよ」
 そう、よもや銀河皇帝は部下など信じていないのだった。そうであるなら、猟兵達が力を合わせればどうにか対抗出来るかもしれない。勿論、最凶にして最悪の危険因子であるからには危険性が高いとも言える。
「でも、だからこそ皆で協力して撃破しないと………相手も一筋縄じゃあいかないと思うから。それに相手は、この戦争を勃発させたあの銀河皇帝張本人だしね」
 何とも面倒な、そして危険な相手である。猟兵達がどういった行動をとるか────、内容によってはそれが一瞬の命取りになるかもしれない。そう考えた猟兵達は固唾を呑む事だろう。
「正直、どっちが勝てるかどうかは分からない。けど皆にはどうか、銀河皇帝の撃破に強力して欲しい」
 蒼がそう真剣な面持ちで頭を下げれば、猟兵達も覚悟を決めることだろう。

 ───そうして彼等は、銀河皇帝の独壇場の間へと転移する事となったのである。


Parmigiano
 はじめまして、もしくはお世話になっております。Parmigianoです。皆様に良いリプレイを御送り出来るよう、精進して参ります。

 銀河皇帝は、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 ───以上テンプレ文章です。
 いよいよ銀河皇帝との戦いです。上記にあるように必ず対抗策を書いて頂きたいです。
 より細かく、詳しく書かれたプレイングや、具体例のあるものを採用させて頂きます。シナリオの性質上、判定厳しめでいかせて頂くのであしからず。

 皆様の素敵なプレイング、お待ちしておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
36




第1章 ボス戦 『『銀河皇帝』リスアット・スターゲイザー』

POW   :    マインド・クリエイション
【銀河皇帝を不老としている生命維持機能】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【白騎士と同性能の人型兵器『マインド』】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    フォース・インベイジョン
【銀河最強のサイキックエナジー】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【意志とユーベルコードを奪う洗脳念波】で攻撃する。
WIZ   :    ワープドライブ・ペネトレーション
【外宇宙から、知られざる『黒き槍の船』】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
👑14
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ガイ・レックウ
(SPD)で判定
「視認される前に突っ込む!!」
スターチェイサーに(騎乗)しユーベルコード【スターチェイサーMAXモード】を発動、【オーラ防御】で防御を固めた状態で、ブースト全開。【フェイント】【残像】【見切り】のスキルを同時発動し、自身が操れる限界ぎりぎりの速度で突っ込むことで相手の攻撃をかわしてやる!!

『もっとだ…もっと速く!!』

限界なんて関係ねぇ、【戦闘知識】による経験に任せた見切りと【怪力】でスターチェイサーを操りきって突撃してやる!!
スターチェイサーの推力と自分の怪力、【鎧砕き】のスキルを乗せたドラゴンランスで【串刺し】にしてやるぜぇ!!!



●Chase to Chance
 視界が開けたそこは無限に広がる銀河。───すでに銀河皇帝のフィールドが出来上がっているようだ。
「(先制攻撃をしてくる相手か…………)」
 銀河皇帝を見つめ、気付かれぬようそっと息を潜めるガイ・レックウ(流浪の剣士・f01997)は、なら…とそれに対抗する手段を考えていた。
「(視認される前に突っ込む!!)」
 彼が考えた対処は、先手必勝にも似た手段。ブォンッ!とスターチェイサーを唸らせ騎乗し、ユーベルコードを使用することで移動速度と戦闘力を上昇させて挑むつもりのようだ。
 が、しかし。
「……我がこの程度、見抜けないとでも言うのか」
 銀河皇帝はこの独壇場を、誰よりも理解し、把握しつくしている。目眩ましもなにも無いこの銀河で、ガイの取った方法は逆に目立たせる結果となってしまっていたようだ。
「なに…………!」
 そうして降り注ぐ洗脳念波は鋭く傷を与えていく。ガイが装備していた筈の【専用宇宙バイク、スターチェイサー】も、洗脳念波をもろに受けてしまったからかセーフティモードに逆戻り。それどころかユーベルコードも奪われてしまった為MAXモードにも出来なくなってしまった。
「くっ…………ならこのままで…………!」
 MAXモードと比べれば多少は劣りはするものの、それは彼と共にあった試作機。後もう少しなら耐えられるかもしれない。徐に乗り込めば、オーラ防御を展開、それからスピードをできる限り上げて急接近を試みる。
「遂に自棄になったか?汝等の些細な力など所詮この程度のものよ」
 遠距離から尚も攻撃を続けていた銀河皇帝であったが、ガイはフェイントをかけつつ残像を見切る事で、攻撃の当たるスレスレの所を避けていた。
「(もっとだ……………もっと速く!!)」
 トップギアまで一気に上げて、果てのない銀河を駆け抜けていく。それは銀河皇帝には滑稽な事この上ないだろう。………何故なら自ら命を吐き捨てに来ているようなものであるからだ。
 そう考える銀河皇帝とは裏腹に、ガイはまだ諦めていなかった。
「(限界なんて関係ねぇ、見てろよ銀河皇帝!)」
 これまで培ってきた戦闘の知識、そして経験に任せた見切りで、どんどんと近づき突撃してくるガイ。そのスターチェイサーの運転テクニックは本物だ。
「如何しても死にたいようだな。なら汝の望む通りに海の藻屑と化してやろう」

「は……そうか勝手にしろ!………でもなァ油断してんじゃねぇよ、串刺しになっちまうぜ?」

 勝利を確信していた銀河皇帝であったが、それは違った。ガイはなにも突撃することで大ダメージを与えたかったのではない………真の目的は、彼の懐に潜りこむことだった。
 そう。彼の腹部に突き刺さっていたのは───ガイのドラゴンランス。
「!!!……猪口才な!」
 怒った銀河皇帝は、洗脳念波でガイを吹き飛ばす。ガイもそれには苦しそうに呻くものの、銀河皇帝にはまだドラゴンランスが突き刺さったままだ。ガイは、銀河皇帝を相手に苦戦は強いられたが、直接的な攻撃を一撃は与えることが出来た。

「まだまだ、ここからが本番だぜぇ!」

 満身創痍にも思える傷とは裏腹に、彼はまだまだ倒れてはくれない。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

月夜・玲
これが皇帝…か
流石の威圧感だねー
ちょっと分が悪いけど、一撃はお見舞いしてみよう!

●戦闘
【SPD】
皇帝に視認されないように、大量の煙幕をまきながら駆けるよ
こっちの視界も悪いけど一応暗視スコープを使って視界の確保に努めよう
武器は《RE》Incarnationのみを抜刀してのこりの武器やガジェットは段階的にパージしていく事で、囮として活用
でもいつまでも避けられるものでもないだろうから、ある程度近付いたら【プログラムド・ジェノサイド】を使用
例え意思を、ユーベルコードを奪われようと既に発動して脳にプログラムしておけば動けるはず
これが私の抗い方だよ、皇帝!

●アドリブ等歓迎



●The orderly world to break down
「(これが皇帝…か、流石の威圧感だねー)」
 転移してきたかと思えば、銀河皇帝から見えぬように身を隠しつつそう述べる猟兵が一人いた。彼女は月夜・玲(頂の探究者・f01605)。彼女もまた戦争を終わらせんが為に、この戦地に赴いた猟兵である。
「(ちょっと分が悪いけど、一撃はお見舞いしてみよう!)」
 そう考えた彼女は、早速行動に移り始める。まずは大量の煙幕を撒きながら駆けていく。
「ほう………煙で視界を奪おうという策か。全くもって小癪な術よな」
 そんな銀河皇帝の言葉を聞きながらも、玲は暗視スコープをグッと着用し、視界の確保に努める。
「(こうすれば、相手からは視認されない筈……!)」
 思案するがしかし、銀河皇帝はそれには動じない。
「甘いな、汝の愚策、攻撃など我には効かぬ」
 駆ける彼女に対してそう言い放てば、サイキックエナジーを飛ばし始める。それは意思とユーベルコードを奪う洗脳念波を内包した強力な攻撃。
 当たった。
 そう確信しても何だかそれ程手応えがないように、銀河皇帝は感じた筈だ。
 それは当然である。
 ───何故なら、当たっていないのだから。
「!!!!」
 当たっていると感じたのは、彼女がパージした武器やガジェットに当たっていたから。そう、実は武器は《RE》Incarnationのみ残して、後は段階的にパージする事によって囮とし活用していたのだ。そうして当たったと勘違いさせていたのだった。
「そんな小細工、何時までも通用すると思うな…!」
 確かに陰影に当てたはずだ、と苛立ちを募らせ攻撃を繰り出してくる銀河皇帝。
「(やっぱいつまでも避けられそうにない、か。なら、こっちにも策はあるんだから!)」
 その様子と攻撃の正確性を改めて確認し、やはり一筋縄ではいかない相手なのだと思い知らされる。だが、彼女にはまだ反撃する為の策があった。その策を実行する為に、立ち込める煙幕の中彼女は密やかにユーベルコードを発動する。だが、ここで銀河皇帝のユーベルコードが炸裂したのだった。
「く…………っぁ……っ!」
 その攻撃にどうにか堪えたものの、彼の攻撃は強く玲を苛み蝕む。………ユーベルコードを奪われ、加えて洗脳念波からの精神攻撃とは流石に厳しい状態である。
「やはり甘い。……汝の相手をしているだけ無駄であったな」
 銀河皇帝は勝敗は決したと言わんばかりにそう言い捨てる。
 だが。

「……………甘いのはそっちの方だよ!」

 玲は、完全に銀河皇帝の攻撃に屈してなどいなかったのだ。またも煙幕に紛れ、飛び出てきたのは至近距離まで迫った玲。そうして近づけば、ユーベルコードの能力を発動させる。
 それはプログラムド・ジェノサイドという名のユーベルコード。予め脳に連続攻撃をプログラムするという技である。
 ───だが、ユーベルコードを封じたのにその能力を使える筈がないのでは?
 そう感じるだろうが、彼女は彼のユーベルコードの初手を見事に躱している。そして、その攻撃が当たる以前にユーベルコードを発動させて脳にプログラミングしているのだ。
 であらば、使えるのも理解出来るだろう。プログラミングされている連続攻撃、であるからだと言うことを。
「ぐっ……………!!」
 そんな見事に当たっていく連続攻撃での攻防は、確実に銀河皇帝の体力を削る事となる。

「これが私の抗い方だよ、皇帝!」

 こうして銀河皇帝に多大なダメージを与えた玲であったが、まだ銀河皇帝が完全に倒れる様子はない。

 ────だが、銀河皇帝を追い詰める黒きスペースノイドは、蒼刃を携え、憚り佇んでいた。………他の猟兵達からの増援を待ちながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

テラ・ウィンディア
よう、リスアット…また会ったな?っつっても覚えてないか?
同行
シル(f03964)

先制対策
対ワープ
第六感と見切りを駆使して黒き槍の船へと襲い掛かり槍と剣で粉砕!

お前をおれは皇帝とは認めない
帝国とは集団だ
集団を捨てて個を結論付けたお前はもはや帝国でも皇帝でもない
唯の哀れな強い奴だ


属性
剣槍脚に炎付与
空中戦で空中機動
更に戦闘知識第六感見切りで敵の攻撃の回避
何よりシルと共に猛攻を仕掛け死角をなくす

さてシル…こいつ強いぞ…おれだけじゃ無理っぽい
泣き言っつーか…純然たる現実だが

そうだな
おれ達二人なら負けはない!

シルと共に攻撃を合わせるように上空を取りメテオブラスト
串刺しと踏み付けを付与して更に火力を上げる!


シル・ウィンディア
同行:テラ(f04499)

皇帝さんか…
あなたを倒せば、ここの戦争も終わるっ!
テラ、気合入れていくよっ!!

マインド・クリエイションを仕掛けてきたら
【高速詠唱】でのエレメンタル・ファランクスで相殺、被害の軽減を狙うよ

テラが別UCへ対処中に
【ダッシュ】【空中戦】【残像】【フェイント】を駆使して
皇帝へ接敵
二刀流に構えた光刃剣で【二回攻撃】【鎧無視攻撃】の攻撃

大丈夫、相手にはないこっちの強みは
コンビネーション!

【第六感】で感知して【見切り】で最小の動きで敵の攻撃を避けてから
【高速詠唱】【全力魔法】でのエレメンタル・ファランクス!
今度は、全力全開の魔法だから…
わたし達、姉妹のコンビネーション味わってっ!!



●Attack in Twins!!
 戦争に参戦するは、未だうら若き二卵性双生児、テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)とシル・ウィンディア(光刃の精霊術士・f03964)というエルフの姉妹。
 彼女達も幼いながらに猟兵である。
「よう、リスアット…また会ったな?っつっても覚えてないか?」
「どうせ消え果て朽ちる者等だ。一々憶える必要性を感じぬな」
「………あぁ、そうかよ。そう嘗めてかかってると、足元をすくわれるぞ」
「それも要らぬ心配だな」
 テラがそう言えば、銀河皇帝は表情を崩さず返答する。その様子を眺めていたシルも静かに銀河皇帝に対峙して言葉を発した。
「あなたが皇帝さんか………。でもテラを…わたし達を甘く見たら、本当にそうなるんだからっ!」
「そう思えるだけの技量があるとも思えんが?」
 怒ったようにシルが言えば、そんな力があるようには思えないと蔑んでくる事だろう。
 ────実力と結果が全てである戦争において、示すべきはそう思わせる程の実力だ。ならば実力を示せばよい。彼女はそうして、光刃剣『エレメンティア』を今一度握り締める。
「あなたを倒せば、ここの戦争も終わるっ!──テラ、気合入れていくよっ!!」
「おう!」
 シルの声がけに、テラも短く返事をする。
「倒す、か。……殺れるものならやってみるがいい」
 対する銀河皇帝は、尚も不敵に嗤うのだった。

 そうして銀河皇帝との戦いが始まった今、対処すべきはまずは先制攻撃である。
「面倒だ。早期決着としよう」
 そう言ったのは銀河皇帝だ。銀河皇帝は言うや否やマインド・クリエイションを放つ。それは未来視を使用する白騎士同様のマインドである。
 それに対処しようとシルがユーベルコードを発動させようとした。だが、それよりも先に銀河皇帝のもう一つのユーベルコード、ワープドライブ・ペネトレーションが発動されてしまったのだった。そのユーベルコードによって召喚された『黒き槍の船』は、非常に見つけ難く、指定した対象を追跡してくる。だがそれなら姉妹にも策がある。
「此奴はおれがやるから、シルはマインドの方を頼む!」
 テラはそう述べると、第六感と見切りを使い、黒き槍の船を感知する事に成功する。そして自身の持つ武器、紅龍槍『廣利王』と星刃剣『グランディア』で粉砕せんと襲い掛かったのだった。
「!…ありがとう、テラ!マインドはわたしに任せて!!」
 それを受けシルはマインドと対峙する。相手は未来視をしてくる難敵ではあるが、彼女は怯まず攻撃を仕掛ける。未来視によって“残像”を見たマインドは、それに基づき攻撃を繰り出してくることだろう。
 だがしかし。
「残念、フェイントの残像だよっ!」
 ──そう、マインドが視たものは違っていた。シルが出した攻撃は、確かに攻撃であるのだが初撃は“フェイント攻撃”の残像であったのだった。そうとも知らず罠に引っかかったマインドは、彼女の巧妙な策によって破壊される。
「(これなら銀河皇帝も狙える……!)」
 そうシルが感じたとき、テラもまた黒き槍の船を破壊し、今度は銀河皇帝へと標的を定めていた。
「………お前の技なんて把握済みだ!」
 剣槍脚に炎属性の付与を行って、空中機動し銀河皇帝に攻撃を仕掛ける。
「馬鹿め。安直な攻撃等読むに値せんな」
 だが、強敵である銀河皇帝にそんな技は通用しない。言い捨て、テラを簡単に吹き飛ばしてしまった。そうされてしまえば、小柄な体躯が宙に浮かぶ瓦礫に、強かに打ち付けられる。
「ぐ……………っぁ…!」
「テラ!!!」
 吹き飛ばされたテラに駆け寄るシル。
「シル………こいつやっぱり強いぞ…おれだけじゃ無理っぽい。泣き言っつーか……純然たる現実だが」
「………そんなの当たり前だよっ!わたし達は2人で戦ってるんでしょ?だったら一人で戦おうとしないで!」
「!……そう、だったな。うん2人でやっつけるぞ!」
 シルの叱責に、テラは気持ちが早まるあまり、一人で突っ込んでいってしまっていたのだと気づく。だがその気付きがあれば彼女達には十分であった。

「大丈夫、相手にはないこっちの強みはコンビネーション!」
「そうだな、おれ達二人なら負けはない!」

 隣り合わせで武器を構える2人は再び、銀河皇帝へと向かっていく。それを許すまいと銀河皇帝も矢継ぎ早に攻撃を加えるが、彼女達は互いに死角を補い敵の攻撃を避け続ける。
「ちょこまかと小賢しい………!」
 それには流石に苛立ったのか、銀河皇帝も猛攻を続けた。
 だがそんな皇帝に高速詠唱で成された全力魔法のユーベルコードが発動する。

「今度は、全力全開の魔法だから…わたし達、姉妹のコンビネーション味わってっ!!」

 火、それは罪を罰するが如く焼灼し。

 水、それは圧するように全てを苛み。

 風、それは全身を拘束せんが為巡り。

 土、それは杭となりてその者を貫く────。

 エレメンタル・ファランクス───それがシルのユーベルコードの技であった。4属性の魔力砲撃による集中砲火が銀河皇帝へと降り注ぎ、彼を怯ませる事となる。そのシルの攻撃を見ていたテラは、怯んだ皇帝を見逃さなかった。

「お前をおれは皇帝とは認めない!───帝国とは集団だ、集団を捨てて個を結論付けたお前はもはや帝国でも皇帝でもない。………唯の哀れな、強い奴だ!」

 テラには味方がいる。心強く生まれた時から共にいる姉が。だが銀河皇帝には味方などいなかった。いや、失くしてしまったのだ………自ら切り捨ててしまったが為に。
 そんな銀河皇帝に、テラは容赦なく攻撃を振り翳す。それは、上空に大きく機動し、串刺しと踏みつけを付与した火力攻撃。

 ズガァァアァァァァァッッッッッン!!

 そうして超重量を携えた単純に重い踵落としが炸裂!
 それはメテオ・ブラストというユーベルコード。流星の如く放たれたそれは、衝撃波を伴い銀河皇帝にヒットし、周辺の地形もまた破壊される事となった。

 ………こうして銀河皇帝を追い詰めたエルフの姉妹は、後続の猟兵達に後を託す事になる。だが───彼女達がターニングポイントとなる攻撃を与えたのも確かな事なのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ヨー・リドット
【POW使用】【ハルモニアで参戦】
ホーラ(f13693)とサフィ(f14072)と参戦

■先制対策
先制攻撃は俺がUC【無敵城塞】で体を木の鎧に変えて防ぐ!
攻撃がやむまでホーラとサフィは【かばう】ぜ!

■仲間と連携
攻撃を防いだら、まずホーラに自然の力を纏った【オーラ防御】をかける!
かけたら飛び立ってもらって先に敵に接近してもらう。

次にサフィに敵への氷の道を作ってもらう。
そして【無敵城塞】を維持したままの俺をスノボ代わりにしてもらって、サフィと一緒に氷の道を滑走していくぜ!
攻撃されても俺が盾になれるだろ?

最後に、前線で戦っているホーラに追いついたら、【無敵城塞】を解除して3人そろって攻撃を叩き込む!


ホーラ・アイアンアーム
【POW使用】【ハルモニアで参戦】【アドリブ、絡み歓迎】
同じ技が使えても、同じ様に使えるとは限らないのだ。
■先制対策
ヨーに庇ってもらうのだ。
もし駄目そうなら【戦闘知識】と【見切り】で察知して避けるのだ。

■UC対抗
【防具改造】で【空中戦】モードに変形するのだ。
【ジャンプ】と【ダッシュ】で翻弄しつつ【戦闘知識】と【見切り】でもって攻撃を避けるのだ。
サフィが攻撃で隙を作ってくれた所に【グラップル】で【選択UC】を叩き込むのだ。
三人が揃うタイミングがあれば一斉に攻撃するのだ。

とっておきなのだ。


サフィ・ヴェルク
【WIZ使用】【ハルモニアで参戦】【アドリブ、絡み歓迎】
体も足もそこそこの僕には、技と頭しかないので…
とりあえず、手段は選ばず無茶もしなければ

■先制対策
ヨーさんに庇っていただきます
僕の使用するUCは高命中ですが、護りが強いなら問題無いでしょう
庇ってもらうのは心苦しいですがその分、後は頑張ります

■対策と連携
UCと【属性攻撃】で氷の道を作成、所持品の鎖でヨーさんを【敵を盾にする】応用で固定
【地形の利用】でスノボで乗り込みます

そして最後に使え得る物全てで3人揃って攻撃を
【無敵城塞】を使われても3人揃えば…貫けるかもしれない

…思ったんですけど仲間に対してして良い手段じゃありませんよねコレ!?(スノボ)



●Link-Up.3
 絶え間ない攻撃の嵐の中、旅団の仲間と共にこの戦争に挑む者もいた。それは旅団ハルモニアの団員、ヨー・リドット(深緑の化身・f13812)、ホーラ・アイアンアーム(失ったからこそ得られる力・f13693)、サフィ・ヴェルク(氷使いの不安定多重人格者・f14072)の3人である。
「ホーラ、サフィ、後は作戦通り頼むぜ!」
「のだ。了解なのだ、サフィに任せるのだ」
「はい、僕も役に立てるよう頑張りますね!」
 そう話す3人は既に作戦立てをしていたようだ。同じ旅団の仲間という事もあってそれはとてもスムーズに決まったのだろう。
 ────兎にも角にも、銀河皇帝を倒さなければ意味が無い。その為3人もすぐさまその作戦にのり出す事だろう。

「(まずは俺がホーラとサフィを庇うぜ!)」

 そうヨーがユーベルコードを発動しようとすれば、銀河皇帝が先んじてユーベルコードでの攻撃を行ってきた。

「成程、自身を壁とし我の攻撃を防ごうと言う策か。汝一人で防げるとは思えんがな」

 言い捨てる銀河皇帝は、2体のマインドを放つ。それはオブリビオン・フォーミュラのユーベルコードであった。白騎士同様の未来視が可能のマインドは、ユーベルコードを発動しようと試みていたヨーに襲い掛かる。
「ぐ……っあぁ…………っ!!」
 容赦ないその猛攻に、ヨーも片膝を着く。
「ヨーさん!!!」
「これ以上は攻撃をさせないのだ!」
 だがそれは同じ仲間であるホーラやサフィも許す筈がない。ヨーに襲い掛かるマインド2体に攻撃を繰り出す事で(勿論、想定済みであるので避けられてしまうが)、彼から敵を引き離す。
「今ならユーベルコードを発動出来るのだ!」
「今です!!!ヨーさん!!!」

 またもそう2人の声が飛ぶ。それに反応した彼は、ようやっとユーベルコード、無敵城塞を発動する事に成功する。

「よし、これで防御壁が出来た!」

 身体を木の鎧と化して出来た壁は、簡単に崩れ去る事はない。しかしこれだけではまだ戦いの決定打とはなり得ない………何せ2体のマインドが残っているのだから。
 まずはホーラがジャンプやダッシュで翻弄するが、相手もその行動を読む為に、そのまま追撃をしてくる。だがホーラは持ち前の戦闘知識と見切りでもって、ギリギリの所で回避した。
「ホーラ、受け取れ!」
 そんな彼女にオーラ防御を掛け、より防御力を上げる。
「ありがとうなのだ!」
 ホーラもそれを受け取ると敵に向かって飛び出す。厄介なマインドは流石と言うべきか、中々に倒れてくれない。
「(これは………どうにか隙を作らないと)」
 次第に焦りを感じてきた猟兵達であったが、その打開策を見出そうとサフィが思案する。予定調和とはやはり行かないものだ。………そう考えながら本来、銀河皇帝に使用しようとしていた策に出る事を決意する。
『─────存分に怖がってください これは僕の 僕だから僕は 僕となりて 嗚呼、発狂してしまいそうだ その前に凍て付かせて差し上げますから』
 負の感情を露にしたサフィが、そう詠唱のようでいて内包された胸懐を吐き出せば、永久氷山より来る白き光の僕(キタリシモノノ・シモベ)の名を持つユーベルコードが放たれる。それは氷の道となって敵周辺まで侵食する。
 ───これをどう活用するのだろうか?

 それは正に、百聞は一見にしかずな回答。

「ヨーさん、すみません!借ります!」
 サフィはそう言うと、自身の所持する鎖でヨーをグルグルグルグルグールグル…………と固定。
 そしてスノーボードの要領で騎乗!
 勢いに任せて氷の道を滑りだす、サフィと滑走したままのスノーボード(ヨー・リドット)は、かなりの速さでマインド2体へと突っ込んでいく!

 ドォンッッッッッ!!!

 ─────と鈍い音が鳴ったかと思えば、それは容易くマインドを吹っ飛ばしていたのだった。こんないきなりの事態では、流石に対応出来なかったのであろう。
 そうして、マインド2体を吹っ飛ばしても尚、そのスノーボードは勢いを殺しきれなかったようで銀河皇帝へと直撃しようと迫り来る。
「…………!」
 どうにか直撃を防ごうと、回避したが………それは実は本命の攻撃ではない。

「ホーラはこっちなのだ!」

 ヨーとサフィの連携攻撃の影から、大きく跳躍して拳を翳すのは、ホーラだった。それはユーベルコード─────灰燼拳。素手で用いられる高威力のユーベルコードだ。

「これがホーラ達の“とっておき”なのだ」

 そう彼女が言えば、銀河皇帝も一瞬顔を歪めたがしかし、直ぐに持ち直すことだろう。
「一撃を与えた事、それだけは認めよう。……だが汝等は一つ失念している」
 それを聞いた猟兵達は、何を、と感じる間もなく感じとる事が出来ただろう───その存在に。
 猟兵達を今の今まで追跡していた黒き槍の船は、猟兵達の眼前まで迫っていた。

「まだまだ汝等では足りぬ。それを思い知れ」

 加えて攻撃を繰り出し、ますますヨー、ホーラ、サフィの3人を攻め立てる事だろう。それには避ける術もなく、無敵城塞も解け、銀河皇帝の前に屈する他なかった。2体のマインド相手に苦戦を強いられ、やっと倒したかと思えば、攻撃を受ける。自分達の打てる策は打てるだけ打ってしまった為、万策尽きていた。

 そうして猟兵達は撤退を余儀なくされたのだった。

苦戦 🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

ヘンペル・トリックボックス
【WIZ】

はてさて此処が大一番、緊張感も一入ではありますが──これ以上、若い芽を摘ませるわけにもいきますまい。僭越ながらこの老骨が、お相手仕りましょう…!

知覚し辛い攻撃のようですので、【第六感】を研ぎ澄ませつつ【暗殺】と【だまし討ち】の知識から敵の攻撃角度とタイミングを計り【見切り】をつけてUCでの相殺を試みます。
以降は【学習力】とUCの特性を活かして相殺を続けつつ、機を見計らい【高速詠唱】。木火土金水行全ての呪符を駆使して威力を相乗させた【属性攻撃】を【全力魔法】で強化し、【カウンター】で皇帝に叩き込みます。

…不老も不死も疲れるでしょう。まして貴方は一人きりだ──次代に任せて隠居しませんか?


カイム・クローバー
ここまで手こずらせてくれたんだ。顔面の一発ぐらいはぶん殴ってやらねぇとな。
【SPD判定】
先制攻撃っつー事でまずはそれの回避から。回避にはUC【絶望の福音】を使用。これに加えて【見切り】を使用。これ食らったら動けねぇ可能性が高いので絶対回避。意志とUCだって?ハッ!俺のこの反骨精神まで奪われてたまるかよ。
問題は異常に距離が広そうな事。こっちの銃の射程なら良いが、そうじゃ無けりゃ接近する必要があるのが問題だな。
攻撃には二丁銃を使用して【二回攻撃】【鎧砕き】【零距離射撃】【なぎ払い】【早業】んでUC使用。
ぶん殴ってやれなかったのは残念だが…ま、跪く皇帝ってのが見れたら満足だぜ、俺は♪


清川・シャル
【P】
なるほど、ボコればいいですね
皆さんに間に合うでしょうか

白騎士、じゃあ当たっても平気なら?
オーラ防御、盾防御、氷の魔法で盾を作り、激痛耐性、で凌ぎます
攻撃に耐えながら敵の頭上にamanecerを呼び出し、全力魔法、範囲攻撃、催眠術、恐怖を与える、属性攻撃で音圧による重力を試します

同時にぐーちゃんでのUCでランダム射撃
12弾撃てる
2回攻撃、早業、目潰し、衝撃波1、吹き飛ばし、マヒ攻撃

発射後即近接、近距離は桜花乱舞の氷攻撃と村雨による抜刀、優美高妙・斬での蹴りで対応
ThornSocietyは隙を作る為に投げます

凍らせて動き封じたい

攻撃には
見切り、カウンター、第六感、野生の勘で対応



●Kill and Destroy
 シルクハットを深く被り、静かに対峙する紳士の姿があった。
「はてさて此処が大一番、緊張感も一入ではありますが─────これ以上、若い芽を摘ませるわけにもいきますまい。僭越ながらこの老骨が、お相手仕りましょう…!」
 銀河皇帝を前に、わざとらしくも思える程恭しい礼をするヘンペル・トリックボックス(仰天紳士・f00441)は、持ち前の笑顔のままそう述べる。
「……汝など態々相手取るに足らん。その戯言もいつまでほざけるのか見物だな」
「おや、高みの見物をなさるおつもりで?」
「汝等は我が血族の残骸であり失敗作。そんな者を一々気にかける程我も暇ではない」
「成程………左様で御座いましたか」
 そんな会話がなされるが、ヘンペルも大して気にした風もなく応える。銀河皇帝は、猟兵達などそこらの雑草のようにしか思っていないのではないのだろうか。そう思わせる発言は、相手が彼でなければ怒っていた者もいたかもしれない。
「……へえ、そこまで自身があるってんなら拝んでみたいもんだぜ、銀河皇帝サマの実力ってヤツを」
 いつの間にかにその会話を聞いていたのか、黒いマントを翻しそう言い放ってきたのはカイム・クローバー((自称)凄腕イケメン狼盗賊・f08018)だった。
「カイム、待って下さいっ!一人で行かないで…………ってあれ、ヘンペルさん?」
 次いでやってきたのは小柄な少女、清川・シャル(バイオレットフィズ・f01440)だ。
「おや、シャルさんにカイムくん。お二人共と戦場でお会いするとは珍しい」
 そう、この3人は同じ旅団の仲間であり普段顔を合わせる機会も多い。その為互いに面識があった。ヘンペルが声を掛ければ、カイムも同様に返事を返す事だろう。─────だが、世間話をしている暇はないと感じたのか、すぐ様目の前にいるあの銀河皇帝に向き直る。そうすれば、銀河皇帝も猟兵達を一瞥して、言葉を発する。

「汝等に言われずとも、格の違いというやつを身に染みさせてやろう」

 皇帝は、安い挑発に乗ってやると言わんばかりにそう述べると、攻撃を放つように手を翳す。………だが、どうにも何かをされたようには思えない。
「知覚がし辛い攻撃を放ったようですね」
「ていうと、『黒き槍の船』ってやつか?全く何処にいるか分からねぇが………」
「うーん……シャルも視認出来ないですね」
「ふむ……では私にお任せ下さい。素より私が対象の攻撃でしょうから」
 そう述べるヘンペルは、早速先制攻撃の対処を行う。第六感を研ぎ澄ませ、暗殺や騙し討ちなどの知識から敵の攻撃角度やタイミングを見切って、ユーベルコードを発動する。
「(やはりこんな所に潜んでいましたか……。視認され難い手品のようなユーベルコードだとは思っていましたが)」
 効果を発したのはミレナリオ・リフレクション。正確に全く同じユーベルコードを放ったそれは、彼の思惑通りにぶつかり合った。

「───手品とは常に仕掛けやタネが有るもの。であれば、相殺する手段もありましょう!」

 幾分芝居がかった様子でそう言えば、追跡と追跡で衝突したユーベルコードが、見事相殺されたのだった。
「追跡する面倒なやつが消えたんなら、次は皇帝をぶっ倒すだけだぜ!」
 それを受け動き出したのはカイムだ。だが銀河皇帝も簡単に攻撃をさせてはくれない。
 銀河皇帝が放った技はフォース・インベイジョン。意思とユーベルコードを奪う洗脳念波を射出するユーベルコードである。そんな攻撃を前に殆どの者が為す術もなくヒットしてしまうだろうが、彼は違っていた。
「(──っと、危ねぇ。もうちょい遅れてたら、当たっちまう所だった)」
 すれすれの所で避ける事が出来たのは、カイムが持ち合わせたある程度の経験と、それで培った見切りによるものだろう。この攻撃を食らえば動けない可能性もある、と考慮してのことだろうが、咄嗟の判断力に救われたもの。………しかし、銀河皇帝の猛攻は止まらず何としてでも当てようとしてくる。が、カイムも然り、その反撃の隙を許さない。

「次の攻撃からはもっと狙い辛くなるぜ?」

 カイムがそう言った所で、絶望の福音が発動する。10秒前の未来が可視化され、彼には銀河皇帝の動きが筒抜けになる。そして加えて、見切りの技術を駆使し華麗に攻撃を回避していく事だろう。
「(意志とUCだって?ハッ!俺のこの反骨精神まで奪われてたまるかよ。)」
 そんな小賢しく攻撃を回避するカイムを面倒だとでも思ったのか、標的をいきなり変える銀河皇帝。その矛先は先程から援護を行っていたシャルに向かう。
「皆さんに間に合うのか………という少々不安な感じで来てたんですけど、そうですか、そちらからシャルを狙ってくれるんですね?」
 あの恐ろしいとも感じる銀河皇帝に標的にされながらも、シャルは少しも物怖じせずに応える。そんな少女を嘲り笑うかのように攻撃をし始めた。そうして放ったのはマインド・クリエイションだった。放てば白騎士同様のマインドが1体現れ、シャルに攻撃を加えてくる事だろう。
「白騎士(あれ)と同様のマインドに対処する方法など、汝には分かるまい。攻撃に当たるしかないが、それも非情な事よな」

「───白騎士、じゃあ当たっても平気なら?」

 その問い掛けに銀河皇帝が答える前に、シャルはオーラ防御を展開する。続いて、氷魔法による盾防御。そして万一当たっても自身が持つ様に、激痛耐性で凌ぐ、というある意味究極的な方法をとりつつamanecerを呼び出したのだった。そうして、全力魔法、範囲攻撃、催眠術、恐怖を与える、属性攻撃──────あらゆる効果を付与した音圧による重力での攻撃は、マインドを苦しめる事だろう。だがそれだけではない。その音圧攻撃は皇帝にも及んだのである。
 そう、音圧レベルが140程に上がり、飛空航空機のように聴覚へ訴えかけ、攻撃が成されたのだ。
 当然、避けようとも考えたろうが、単純に考えて脳神経から伝達信号が成されるまでの時間は0.01。しかもそれに加えて、視認し思案する時間を考慮しなければならない。…音波は音速332mと言われるが、そう考えても優に時間が足りない事が分かるだろう。それに確認される波長は0.019であり、これを電波に換算すればもっと時間が足りない事にもなるのだ。(※電波は光と同じ速度で、1秒間に約30万Km[3億m = 300,000,000m]進む)
「(これでマインドは防げた、と思うんですが………案外呆気なかったですね)」
 勿論それはシャルのとった策が幸をそうした訳なのだが、彼女は多少攻撃が入れば、と控えめに考えていたのだろう。

 ───兎にも角にも、彼等を阻むものはなくなった。ここからが彼等の反撃の時だ。

「(ここまで手こずらせてくれたんだ。顔面の一発ぐらいはぶん殴ってやらねぇとな)」
 そう考えるカイムはまず、愛用の二丁拳銃イーグル&ラプターを構え、射撃を行い始めた。非常に秘匿性に優れたそれは、盗賊である彼に相応しいものであろう。
 初手の一射は身に纏うものを砕き、
 続いて二射は零距離射撃による攻撃だ。
 そうして電光石火の早業で射撃をしていけば、続けてユーベルコードを発動する。

『──It's Show Time!ド派手に行こうぜ!』

 それは銃撃の協奏曲(ガンズ・コンチェルト)。イーグルとラプターの能力を十二分に発揮する為のユーベルコードである。絶え間ないその攻撃に銀河皇帝も対応出来ず、多大なダメージを受ける事になるだろう。そして気がつけば膝を折って、苦悶の声を上げていた。
「グッ……………貴様……!」
「(ぶん殴ってやれなかったのは残念だが…ま、跪く皇帝ってのが見れたし満足だぜ、俺は♪︎──後は任せた!)」
 苦しむ皇帝を横目に、カイムは足早に一歩引き下がった。
 その目的は次の攻撃の為にある。

「ぐーちゃんの攻撃、受けるのですっ!」

 ユーベルコード、爆竜戦華(バクリュウセンカ)によって一斉発射がされたグレネードランチャー(通称:ぐーちゃん)は装弾数が12程。それをランダム射出し、銀河皇帝に当てていく。そうすれば、麻痺攻撃や目潰しにより、回避行動をとるのが難しくなっていった。グレネードランチャーは手榴弾が元となっているため、威力も大きい。
「攻撃はこれだけじゃありませんっ!」
 ブォンッ!という大きな風切り音が鳴ったかと思えば、鬼金棒が飛んでくるではないか。あんなものを食らったら一溜りも無い。そうしてThornSocietyという鬼金棒を避けるのに気を取られていると、直ぐに急接近してくる。
「油断しちゃ駄目ですよ、本命はこっちです!」
 至近距離まで近づいたシャルは、百花繚乱で氷属性攻撃、優美高妙・斬での蹴り、そして村雨による抜刀からの斬撃、と見事な三連続コンボをかます。猛威を奮う攻撃は、とてもじゃないがその華奢な体躯からは想像も出来ない。
「今です!ヘンペルさん!!」
 氷属性の攻撃により身動きのとれなくなった皇帝。そこに対しての最終的な攻撃を任されたのはヘンペルだった。

「御膳立ての程、感謝致します。さて、銀河皇帝………不老も不死も疲れるでしょう。まして貴方は一人きりだ──次代に任せて隠居しませんか?」

 木火土金水行全ての呪符を駆使し、さらに属性攻撃の全力魔法を上乗せ。そこから反撃してきた銀河皇帝の攻撃を避ける形で、カウンターとして叩き込んだ。

 こうして、猟兵達の力であと一歩の所まで追い込む事が出来たのだった。未だ力は残っていたが、これ以上の攻撃を銀河皇帝も許さない。やれるだけの事をやりきった猟兵達は、後続の猟兵達の増援を待つのみである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

暗黒騎士・アングラング
私が覇王になるには、貴様との戦いは避けては通れん。銀河皇帝、覚悟しろ。

サイキックなら、私にも覚えがある。私もフォースナイトの端くれだ。
……本当に端くれだが、端くれが最強のフォースナイトに挑むのも、面白いだろう?
さんざん貴様の部下のせいでトラウマを呼び起こされたのだ、その痛みが私の暗黒のサイキックを高めている。
全身から放つ暗黒のオーラと【念動力】で可能な限り対抗し、私の意識が切れる直前まで接近する。

そして……この技は、一度放てば私の意思では止まらない。
猛風のように繰り出す連続攻撃、最後の一太刀でも皇帝の肌に届けばいい。
「『踊ろうぜ、ベイビー』というやつだ」


リィン・エンペリウス
銀河皇帝、すごく強そうな敵だけど、頑張って攻撃するよ!

ボクはライオンライドを使って、ライオンくんに【騎乗】して戦おうか。
まずは敵の攻撃を回避して近づかないとだね。
視認している対象とあるので、周囲にある柱やコンテナ、凹凸とかの【地形の利用】をして視線を切るように敵に近づくのを心がけるよ。
地形から地形への移動の時にはライオンくん自慢のSPDで【残像】を発生させて、敵の視認を欺き、当たりそうになったら【見切り】と【野生の勘】も使い回避するよ。

敵の攻撃の回避に成功して、敵に近づくことが出来たらボク自慢の包丁による斬撃とライオンくんのライオンパンチの【2回攻撃】で敵を攻撃するよ!



●Forced struggle Forced!
 銀河皇帝を倒す一手と成るべく集った猟兵達。暗黒騎士・アングラング(光と闇の剣を自在に操る暗黒宇宙騎士・f08676)とリィン・エンペリウス(もふもふ大好きグルメ妖狐・f01308)もまた、その猟兵達のうち一人であった。
「私が覇王になるには、貴様との戦いは避けては通れん。銀河皇帝、覚悟しろ」
「そのような事をほざく時点で小者。我の敵ではない」
「───成程。私を愚弄し挑発をしているつもりか?だが、そんな安い挑発等効かんがな」
 そうアングラングと銀河皇帝が話す一方で、リィンも銀河皇帝へと言葉を向ける。
「ふぅん…君が銀河皇帝なのかい?すごく強そうだけど、頑張って倒してみせるよ!」
「汝も猟兵か。なら二人がかりで掛かってくるといい。相手になるのも吝かでない」
 銀河皇帝がそう言えば、2人は攻撃を開始する事だろう。

「(サイキックなら、私にも覚えがある。私もフォースナイトの端くれだ)」
 そう考えていたのはアングラングだ。まずは先制攻撃対策、といった所だろうが銀河皇帝の使うサイキックエナジーには見覚えがあるよう。
「(……本当に端くれだが、端くれが最強のフォースナイトに挑むのも、面白いだろう?)」
 ───彼がこれほど銀河皇帝にこだわるのには理由がある。勿論、覇王に成るが為というのも理由の一つであったが、さんざん銀河皇帝の部下による精神攻撃でトラウマを掘り返され、腸が煮えくり返っているのだ。それは表情には出さないものの、暗黒のサイキックとなり現れている事だろう。
 そうして全身から暗黒のオーラと念動力を放つ事で、ユーベルコードに対抗しようと考えたのだ。

「…………それで防げるとでも思っているのか?」

 だがそれ程銀河皇帝も甘くはない。銀河皇帝から放たれた先制攻撃、フォース・インベイジョンは容赦なくアングラングへと襲い掛かったのだ。攻撃を受ける度に増すそのサイキックエナジーは、暗黒のオーラと念動力に段々と勝っていき、要領を超えて防ぎきる事が出来なくなってしまう。

「ぐぁ………っ!!!」

 接近、意識が途切れる以前に押し負けてしまったアングラングは、彼のユーベルコードに当たってしまいユーベルコードを奪われてしまう。意思はなんとか保ってはいるものの、以降の攻撃手段が見つかる事は無い。

「──だったら、次はボクが相手だよ!」

 それを受けリィンも本格的に動き出した。リィンは視認されればユーベルコードを奪われてしまうのを、目の前で改めて実感させられた。その為、まずは視認されないように周囲のコンテナや柱、凹凸した地形を利用し視界を切り、敵に近づく事にしたのだった。……ここまでは順調に事が進むことだろう。
 しかし、問題が発生したのは自身のいる地形から、少し遠い地形へ移動しようとしたその時だった。

「甘い!」

 すかさず銀河皇帝の攻撃が飛んできたのだ。そしてリィンもフォース・インベイジョンをその身に受けてしまったのだった。
 ──そう、リィンはこの時ユーベルコードを使用しようとしたのである。だが銀河皇帝は、絶対に先制攻撃を取ってくる難敵。

「なんで!?視認されてない筈なのに!」

 これには視認されていないと思っていたリィンも、困惑する。………普通に考えたら、確かに視認はされないだろう。しかし銀河皇帝は、この戦場(ステージ)を1番知り尽くしているオブリビオンだ。その銀河皇帝が、見つけられない訳がなかった。
 もし見つからないようにするのであれば、姿を消したり、そうでなくてもユーベルコードを使わない対策を練らなければならないようだ。サイキックエナジーに対抗する手段も、何か防御と成りうる決定打がなければ難しいのだと思い知らされる事だろう。

 ────かくして、銀河皇帝と対抗する手段であるユーベルコードを奪われ、戦う術がなくなってしまった猟兵達は、撤退せざるを得なくなってしまったのだった。

失敗 🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

須藤・莉亜
一瞬だけでもいいから時間を稼げれば良いんだけどねぇ。

戦う前にマントさんに血をあげて、自律行動出来るようにしておく。

転移した瞬間にマントさんを壁にしつつ、2人(?)で皇帝に突っ込む。

マントさんには悪いけど、盾になってもらおう。

ちょっとだけでも時間を稼げたら、【蝕む吐息】のUCで腐食竜さんを26分の1秒で召喚し、瞬時に皇帝にブレス攻撃。

僕はLadyでの狙撃でも狙っとこう。


真馳・ちぎり
銀河皇帝、ですか
神の御名に依りて、其の身のことごとくを打ちのめしましょう

先制攻撃を取られてしまうのは致し方ございません
瞳を凝らし耳を済まして全身で五感を研ぎ澄ませ、周囲の状況の【情報収集】を行います
決して下手に其の場から動かず、まずは相手の攻撃を待ちましょう
少しでも相手の攻撃を五感で察知したら、
【怪力】に依る全身のバネで其れを可能な限り回避します

次いでは此方の番です
例え此の身が傷付こうとも、動ける限り【冤罪符】で攻撃を仕掛けます
なるべく距離を保ち、後方からの攻撃を意識して

神のご慈悲がありますよう



●A little after…
「あれが銀河皇帝、ですか。………神の御名に依りて、其の身のことごとくを打ちのめしましょう」
 銀河皇帝という強大な敵を視認しても尚、強気な姿勢で言い放つのは、真馳・ちぎり(ミセリコルデ・f03887)。シスター服に身を包む彼女は、銀河皇帝を真っ直ぐに射たまま策を考える。
 それに対し、
「一瞬だけでもいいから時間を稼げれば良いんだけどねぇ」
 ──そう間延びした声が何処からか発される。
 それは須藤・莉亜(メランコリッパー・f00277)が発した言葉だった。マイペースなダンピールである彼は、ゆったりとした口調のまま続ける。
「先制攻撃かぁ…面倒だよね、皇帝っていうのは」
「そうですね…ですが先制攻撃を取られてしまうのは致し方ございません。ここはやはり、作戦立てをしてから挑むのが定石でしょう」
「…………そうだよねぇ。じゃあ安直に、それぞれが自分で対策を行うのはどうだろう」
 莉亜が提案したのは、各自で対処する事。各々が対処することで、2重にも3重にも隙を作る事が出来るかもしれないと考えたのだった。
 だが、単純に自分がサポート出来る程余裕で立ち回れるのか、という面において不安が残るからというのもあるだろう。それらの事情を含めた理由から、提案された案だが、ちぎりもそれに賛成の意を述べ、早速行動に移し始める。

「じゃあ僕は、フォース・インベイジョンの方をどうにかしようかねぇ」
 そう言う彼は、自身の纏うマント(通称:マントさん)に血を与え始める。………どうやらこのマント、血液を与える事で自律行動が出来る仕様のようだ。
 実は移転する前からかねてより血を与えていたのだが、これが仕上げ、といった感じだろうか。
 そんな、マントを盾にしながらも突っ込んでくる莉亜に対して、銀河皇帝は嘲笑を浮かべる事だろう。

「ついに気が狂ったか?……唯の外套で我の攻撃を防ごうなどと烏滸がましい」

 皇帝は言い捨てる。確かに、一見して視れば唯の外套のように思えるだろうが、その実これは銀河皇帝の思うような“唯の外套”ではない。

 そうとも知らずに彼はフォース・インベイジョンを放つ事だろう。莉亜もその先制攻撃に対して、対抗策を講じる。

「(………マントさんには悪いけど、盾になってもらおう)」

 そうして盾を構えるのと同じくして攻撃が放たれるのだった。────しかしそれは、莉亜に当たることは無く、盾となったマントに当たるのみ。
 美脚で自律行動する様のなんとも不思議な状態のマントが、見事その攻撃を防いだのである。これによりユーベルコードも意思も奪われる事もなく済んだのだから、決して侮れない。

 そして、その隙を活用して莉亜はユーベルコードを発動する。

『───僕の敵を薙ぎ払え』

 詠唱をした刹那、現れたのは腐食竜。それは約0.03秒で召喚され銀河皇帝を瞬時にブレスで攻撃する事となる。0.03秒───その間に音は10m進む。超直感でもない限り、音の速度に対応するなど不可能だ。
 そうして、蝕む吐息(ドラゴンゾンビブレス)により腐食竜が攻撃をしている間、その合間を縫って対物ライフルLadyでの狙撃を試みる。

「ですが攻撃はこれで終わりではありません」

 莉亜の猛攻に次いで、今度はちぎりが攻撃を加えようと構える。だが、銀河皇帝も先制攻撃をしてくるだろう。───知覚され難い、『黒き槍の船』を召喚して。

「(瞳を凝らし耳を済まして全身で五感を研ぎ澄ませ、周囲の状況の情報収集を行えば、必ず視認出来る筈です)」

 黒き槍の船の対処をちぎりは思案する。がしかし、そのままピタリと動きを止めてしまった。……このままでは相手の思うがまま、袋の鼠ではないのか?そう思うかもしれない。
 だがこれも彼女の作戦であった。普通は攻撃を対処するため動くのだろうが、彼女は敢えて待つ事で黒き槍の船を破壊しようと考えたのである。

「(決して下手に其の場から動かず、まずは相手の攻撃を待ちましょう)」

 待つこと数秒。唐突にそれは訪れ、ちぎりに攻撃を放つ事だろう。しかし、五感を研ぎ澄まさせた彼女にとってそれを視認する事はいとも容易い。全身をバネのように器用に扱い、華麗に回避をする。

「次いでは此方の番です」

 そうやって黒き槍の船の追跡&攻撃を阻止すれば、ちぎりのユーベルコードが使用された。

『我は正義を執行する者。我を汝を蔑する者なり』

 ──冤罪符(スティグマータ)。それは三本の木釘でダメージを与える、彼女のユーベルコードだ。
「……………くっ……!小賢しい!」
 銀河皇帝が反撃を放ち、それがどれだけ当たろうとも彼女が攻撃を止める事はない。そうして距離を置いたりしながら後方支援をも行う。

「────神のご慈悲がありますよう」

 その彼女の願いが届いたのか、猟兵達の活躍により銀河皇帝をあと一歩の所まで追い込む事が叶う。
 だが、一筋縄ではいかない銀河皇帝を倒すのは後続の猟兵達に任せるしかない……そんな所まで圧されてしまう。そうして、2人は増援を待つ事だろう。

 …………銀河皇帝の灯火が消えるまで、あと少しだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ゾーク・ディナイアル
「帝国だの!覇権だの!そんなもんの為にボクは斬り刻まれて玩具にされて来たんだ!お前みたいなヤツがいるからボクはぁぁぁ!」

☆戦術
SPD勝負
対先制としてサイキックエナジーの思念波を『見切り』で回避行動を取りながら『カウンター』の『クイックドロウ』で魔導銃を『二回攻撃』の早撃ち、先制攻撃の相殺を狙う、ダメでも一瞬先に皇帝へ一撃入れば、その刹那にUC【強化兵戦技《予測回避》】を起動して以降は回避が可能になる。
「ふざけるなぁぁぁぁ!」
仮にボクの狙いが外れても『見切り』で攻撃を避けながら『怪力』の『クイックドロウ』で妖剣を皇帝に投げて突き立て、怯んだ隙に苦悩の梨を傷口に突っ込み『傷口を抉って』殺す。


緋縅・善蔵
戦闘宙域に入り次第サーチドローンであるUAVを射出。同時に【力溜め】と【オーラ防御】で一撃でやられないよう防御力を高める。
また影の追跡者も召喚し、三方向から索敵。味方とも連携する。
自分は敵直上から接近し、影は直角に侵入。
対POWは単に耐え、近接UCで敵を排除。
対SPDの為、身幅の厚い鉄塊剣で敵からの視認を遮る。
また対WIZでは上記の技能・UCで注意深く探り【第六感】にも頼る。
皇帝を始め、敵に対しては【生命力吸収】付きの【カウンター】が発動する距離に近付けるようにする。
移動する際は影も含めて【忍び足】で。
近接戦では斬鐡を使用。敵を切断する。
体力が少なくなったら戦場の亡霊で再起動。


東郷・三笠
さぁ、決着をつけに往くぞ
世界ノ興廃、コノ一戦二在リ
東郷・三笠、推して参る

マインドによる未来予知先制攻撃は空中戦14、ジャンプ7、ダッシュ6で三次元移動をしつつ残像3で攻撃の精度を低下させシールドフィールドで盾受け10防御

攻撃を防いだらカウンター5、先制攻撃12、一斉発射11、範囲攻撃10、鎧砕き7で生命維持装置とマインド、銀河皇帝をUCで広範囲面制圧砲撃
未来が読めても躱せなければ意味があるまい
そして貴様に次はない

三次元移動をしつつ銀河皇帝に鎧無視攻撃10、捨て身の一撃4、殺気2、恐怖を与える2、覚悟2で布都御魂で攻撃
雷剣神の妙技を見よ!東郷流電磁抜刀術―――『閃雷』

アドリブで他の方との絡み歓迎



●Cry a little, Smile a lot.
 銀河皇帝との戦いに身を投じる猟兵が、此方にも存在していた。ゾーク・ディナイアル(強化エルフ兵の出来損ない・f11288)、緋縅・善蔵(893顔特別国家公務員・f06737)、東郷・三笠(第六六宇宙艦隊所属大将・f02302)の3人である。
 互いに、それぞれの考えの元集った猟兵達が見つめる先は、銀河皇帝。…………勿論その者を見る目も、別々である。

 ある者は憎しみと悲しみを湛えた表情で睨み、
 ある者は只々言葉を発する事も無く見据えて、
 ある者は自身の信念に基づき武器を掲げる。

 そんな猟兵達に対し思案する暇、感傷に浸る暇を与えまい……と合図もなく戦いの幕を開けたのは銀河皇帝。
 だが、それに後れを取る猟兵達ではない。

 まず戦闘域に入った時点で、緋縅はサーチドローンUAVを射出していた。同時に力溜めとオーラ防御で防御力を高めつつ、影の追跡者を召喚しようと試みたようだ。
 が、しかしそれは銀河皇帝の先制攻撃により妨害される事となる。

「………………!」

 いつの間にかに召喚された黒き槍の船で追跡され、それをマインドが受け取る事で緋縅へと攻撃を加えたのだった。──そう、猟兵達が使用するユーベルコードの数だけ、相手も同じユーベルコードで先制攻撃をしてくるのである。つまりは影の追跡者を召喚しようにも、まずは黒き槍の船の対策から行わなければならないのだ。
 そうして続けて攻撃が加えられようとした時、助成の一撃が放たれたのだ。これにより、間一髪それ以上の攻撃を食らう事はなかった。
「───まだユーベルコードや意志を奪われた訳ではない。さぁ決着をつけに往くぞ、緋縅君」
「…あぁ、援助感謝する、三笠さん」
 ……そして、その彼への攻撃を止めたのは東郷だ。指揮者然として構える彼女は、2体目のマインドが現れたのを確認すると、ひらりと三次元移動をしつつ残像を見せる事で惑わす。そうして攻撃の精度を下げ、シールドフィールドや盾受けによる防御を行った。

「東郷・三笠、推して参る!」

 今度は確実的なダメージを与える為、そう言い動き出す。そして、マインドからの攻撃を防ぎ切り、即座にカウンター攻撃を行った。こうして、一撃、二撃、三撃と手数を重ねていきユーベルコードを発動したのだ。

 放たれたその技はフルバースト・マキシマム。全武装の一斉射撃を放つそれは、生命維持装置やマインド、黒き槍の船だけでなく銀河皇帝をも攻撃する。

「………未来が読めても躱せなければ意味があるまい。───そして貴様に次はない」
「……全くもって小賢しい」

 東郷がそう言い放つ。それでも尚、倒れることのない皇帝は卑下するように猟兵達を睨め回し、嗤うのだろう。
「………………っ」
 だが、一人の猟兵がそれにヒュッと息を呑む。

「────帝国だの!覇権だの!
 そんなもんの為にボクは斬り刻まれて玩具にされて来たんだ!
 お前みたいなヤツがいるからボクはぁぁぁ!」

 堪えきれない。耐えられない。そんな思いがはち切れ、タガが外れたゾークは、魂からの叫びを吐き出して銀河皇帝に襲い掛かる。
「五月蝿い」
 対する銀河皇帝はそう言い捨て、フォース・インベイジョンを発動。意志とユーベルコードを奪う洗脳念波を当てる事で、ゾークの攻撃の術を奪おうとする。

 だが彼女も白痴ではない。見切りによる回避行動をし、カウンターのクイックドロウで魔導銃を2回攻撃の早撃ちを行う。これで、当たりそうになった念波を相殺しようと考えたのだろう。
 そうして早撃ちを行った魔導銃のうち一発が、銀河皇帝にヒットし隙が生まれれば、その瞬間にユーベルコード、強化兵戦技《予測回避》(キョウカヘイセンギ・ヨソクカイヒ)を使用する。
 こうすれば、それ以降の攻撃を絶対に回避する事が出来るのだ。

「動きがぁ…………見えてるんだよぉ!」

 ゾークはそうして回避し続け、銀河皇帝がそれに翻弄されていると矢継ぎ早に攻撃が飛ぶ。

「貴様に次はない、と言ったろう?」

 超電磁単分子ブレイド『布都御魂』を抜刀し、ユーベルコードを発動。あらゆる効果を付与して攻撃が成されるそれは、銀河皇帝にも多大なダメージをもたらす事だろう。
「雷剣神の妙技を見よ!東郷流電磁抜刀術──────────『閃雷』」
 そのユーベルコード、東郷流電磁抜刀術『閃雷』(トウゴウリュウデンジバットウジュツセンライ)は発動された刹那、銀河皇帝を切り裂き切断した。片腕がぼとり、と落ちる様が鮮やかな血飛沫と共に伺える。

「今度は後ろがガラ空きだ」

 息をつく暇を与えずに次いで攻撃を行ったのは緋縅。彼は忍び足で死角をとり、忍び寄っていたのだった。気付いた銀河皇帝も避けようとはしたものの、急所を免れただけで、斬鐡による切断攻撃で片足を失う事になってしまうだろう。
 そうなってしまえば、銀河皇帝はバランス感覚を失い地に伏してしまう。
 これでは、もう彼は為す術もなければ、抵抗する事も出来ない。
 だが。

「ふざけるなぁぁぁぁ!」

 平常心を失ったゾークは地に伏す銀河皇帝に、抵抗する事も叶わないオブリビオンに───苦悩の梨を突き立てる。

「お前のせいで、お前のせいで、お前のお前がお前らがぁぁぁぁ……っ!!!!!」

 傷口に突っ込まれた苦悩の梨は傷口を抉り、骨を粉砕し、神経を切り、銀河皇帝をグチャグチャにしていく。これには東郷や緋縅も驚く。
「ゾーク嬢、止めろ!!!!もう、そいつは…」
「止めるんだ、落ち着け。……よく見ろ、オーバーキルだ」
 それまで絶え間なく絶叫が空間に響いていたが、今となってはもう絶命し、物言わぬ骸と化していた。それに気付かずに必死に殺そう殺そうと、武器を突き立てていたが、2人のお陰でようやっと正気を取り戻す事だろう。

 大きな血溜まりとなったそこには、かつて猟兵達を散々苦しめたオブリビオン・フォーミュラが転がっている。肉塊と成り果てたそれを見る限りでは、この戦いは終わった、という事になる。
 …………なんの慰めにもならない戦争は、こうして敢え無く唐突に終わりを告げたのだった。

 ────それでも猟兵達は、先へと進まなければならない。この世界が、続く限り。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月24日


挿絵イラスト