5
銀河帝国攻略戦㉗~いざ行かん、猟兵たちよ

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #オブリビオン・フォーミュラ #銀河皇帝

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#スペースシップワールド
🔒
#戦争
🔒
#銀河帝国攻略戦
🔒
#オブリビオン・フォーミュラ
🔒
#銀河皇帝


0




●辛勝を重ねて
「ついに………この時が来たみたいだね!」
 そう猟兵たちへ告げたのは宮前・紅(絡繰り仕掛けの人形遣い・f04970)だ。
「もう既知の事実かもしれないけど、銀河帝国を支配しているオブリビオン・フォーミュラ『銀河皇帝』に決戦を挑むことになった。」
 そう言うと、宮前は神妙な表情を崩さずに続ける。『銀河皇帝』は未知数の敵。戦闘がどうなるかは分からない。
「『銀河皇帝』もオブリビオン……一度倒されただけじゃあ駄目なんだよ。短いスパンで『銀河皇帝』を倒さないといけないんだ。
 それに『銀河皇帝』は増援に現れた配下達を吸収し、自らの力に変え、君たち猟兵を迎え撃とうとしてくるだろうしね。」
 そう説明すると、ここからが本題だと語気を強めて言う。
「スペースシップワールドの艦隊も最善を尽くしてくれてる。それでもカタストロフ開始まで、インペリウムの撃破が可能かは不明瞭な状況なんだ!
 銀河皇帝の撃破は、グリモア猟兵の転移によって、インペリウム内に侵攻が可能な、君たち『猟兵』の活躍にかかっているんだ。」
 頭を下げ、宮前は猟兵たちへ依頼を頼む。
「どうか、皆の力で『銀河皇帝』を倒して欲しい!
 君たちなら出来るって信じてるよ。」
 その言葉に、猟兵たちも宮前の準備していた転移サークルへと足を踏み入れることだろう。
 未知数の戦いへと挑む勇敢な猟兵たちの姿が、今『銀河皇帝』との決戦の地へ向かうのだった。


LichT
 はじめまして、もしくはお世話になっておりますLichTです。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 以上がテンプレート文になります。
 帝国旗艦『インペリウム』内の全てを掌握している為に『銀河皇帝』は、侵入した猟兵達に対して、転移による奇襲攻撃を行う事が可能となっております。
 そのため猟兵の皆様は、この銀河皇帝の攻撃に対処した上で、反撃によってダメージを与える必要があります。
 『銀河皇帝』の攻撃の『対処』と『反撃』の記載がないプレイングは却下してしまう場合がありますので、御注意下されば幸いです。

 皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。より良いリプレイをお送りできるように、精進して参りますので、ご検討の程宜しくお願い致します。
40




第1章 ボス戦 『『銀河皇帝』リスアット・スターゲイザー』

POW   :    マインド・クリエイション
【銀河皇帝を不老としている生命維持機能】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【白騎士と同性能の人型兵器『マインド』】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    フォース・インベイジョン
【銀河最強のサイキックエナジー】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【意志とユーベルコードを奪う洗脳念波】で攻撃する。
WIZ   :    ワープドライブ・ペネトレーション
【外宇宙から、知られざる『黒き槍の船』】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
👑14
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 転移の瞬間猟兵たちの頭に響いてきたのは宮前の声だ。
『もう1つ言い忘れた事があるんだ!銀河皇帝は、先制攻撃を行う。
 君たち猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコードによる先制攻撃だよ!
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要になってくる。
 よく考えて対抗策を用意して欲しい!
 対抗策を用意せずに、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないと安易に予想できるよ。』
 対抗策を用意した場合であっても、それが不十分であれば、苦戦したり失敗する危険性があると猟兵たちも理解出来るだろう。宮前の言葉を胸に猟兵たちは行動を開始するのであった。
エーカ・ライスフェルト
WIZ
『対処』
私に名案を考えつく頭はないの
だから力押しよ
【精霊幻想曲】を、防御目的で、前方2メートルくらいの場所で発動させる
【属性攻撃】の氷塊を起点とした、砕けた氷混じりの竜巻を発生させようとするわ

勘に従い竜巻に飛び込み、出現した『黒き槍の船』に竜巻を当てたいのだけど……
うまくいくかしら?
「体が冷えるわ氷が痛いわで、既にダメージを受けているのよね」
「さすがに、厳しいわね」(流血して意識朦朧)

『反撃』
【精霊幻想曲】は『対処』で使ったことによる消耗で、もう一度使うのは多分無理。だから【属性攻撃】の単発炎の矢で狙撃するわ
「元小悪党の現猟兵のエーカよ。腕一本は無理でも指1本くらいは頂いていくわ!」



●Never go away
 依頼人の転移により、エーカ・ライスフェルト(電脳ウィザード・f06511)はインペリウム内部へ侵入していた。転移した場所は『銀河皇帝』のいる場所だろうか。そんなことを考えていると、その相手は唐突にやって来た。
「ここまで辿り着いた事、誉めてやろう」
 そう言ったのは銀河皇帝本人だ。ライスフェルトは突然の銀河皇帝の来訪にも驚く事は無かった。それは、銀河皇帝がインペリウム内全てを掌握している事と、侵入した猟兵たちを奇襲攻撃してくるであろう事を予測していたからだ。
「そう……ありがとう。でも、私はあなたと無駄話をするつもりも無いわ」
 ライスフェルトはそうあっさりと言い捨てる。
「ならば……汝には死歿して貰う他、是非もない」
 銀河皇帝はワープドライブ・ペネトレーションを放つ。宇宙から召喚されたのは黒き槍の船。
 ライスフェルトはそのユーベルコードの動きを読んでいた。黒き槍の船が召喚されたのとほぼ同時、ライスフェルトは動き出す。
『精霊よ、力を貸して』
 これはライスフェルトのユーベルコード【精霊幻想曲】、「属性」と「自然現象」の融合された現象が発生するものだ。発生させたのは氷塊を起点とした、粗削りの氷混じりの竜巻だ。
「(思っていた通り……全く見当たらないのね)」
 銀河皇帝の放った黒き槍の船は、極めて発見され難い。竜巻を当てようにも至難の業だが──。
「(さあ、追跡しなさい)」
「何──?」
 銀河皇帝の予想だにしていない事が目の前で起きた。突如、ライスフェルトは竜巻の内部へと入り込んだのだ。徐々に暴走を始めた竜巻は肥大化していき、広範囲にまで広がっていく。
「ああ……やっぱり痛いわね」
 いくら自身のユーベルコードで発生させた自然現象であるからといって、自身が攻撃を受けない訳がない。当たれば痛いし怪我もする。氷が鋭利な刃となって彼女の体躯を傷つけていき、体の芯から冷やしていく。こんな自殺行為をしたのにはライスフェルトなりの考えがあった。
「(『黒き槍の船』は銀河皇帝が指定した相手を狙うのよね、確か。今は1対1、対象は私だけの筈。
 だったら"私"ごと攻撃してしまえば良いだけの話よ)」
 ガシャン!
 竜巻の渦の中を舞う氷の刃が黒き槍の船を仕留めた!ぐしゃりと壊れた音を聞くと、すぐさま竜巻の中から脱出したライスフェルト。体の所々からは血が滴り落ちていた。
「さすがに、厳しいわね」
 意識朦朧としつつも、彼女は反撃の一撃を加える。ウィザードロッドを掲げると炎を纏った矢が、ライスフェルトの周辺を展開。
「元小悪党の現猟兵のエーカよ。
 腕一本は無理でも指1本くらいは頂いていくわ!」
 ライスフェルトが放った炎を纏った矢は銀河皇帝を狙撃する。
 銀河皇帝へと命中した炎の矢は思ったよりも威力が出ず、ほんの少しの傷しか与えることが出来なかった。苦戦を強いられたライスフェルトは、撤退を余儀無くされる。
 後続の猟兵たちに後は任せ、ライスフェルトは銀河皇帝の前から離脱したのだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

暗黒騎士・アングラング
私が覇王となるためには、この宇宙を失わせるわけにはいかん。
ここは、いつもの手で行こう。

猟兵諸君、やつが操るマインドは私が引きつける。
「ディアブロと性能は同じでも、心を持たぬ機械など敵ではない!」
二刀を振り上げて挑発し、マインドをおびき出す。
なに、私は傷つくのにも負けるのにも慣れている。ユーベルコードで強化した力でできるだけ長く持ちこたえてみせるから、その間にマインドを倒してくれればいい。

こやつを倒せば、銀河皇帝の生命維持装置を奪うのと同じ。
一気呵成に攻める好機だ!
「永遠などない。貴様がすでに過去になったことがその証明だ」


張・小龍
「まずは、その厄介な人形をぶっ壊させていただきます!」


マインドも未来予知を行って攻撃をして来るのでしょうか?
ならば、予知を逆手に取ってかく乱を仕掛けたいと思います
かく乱が成功すればボクは先にマインドの破壊を狙いたいと思います

技能の残像とダッシュと空中戦で、自分の残像を周囲に出せる限り出していきます
最初から狙われていればボク本体の居場所はバレる気がするのですが、白騎士が未来予知をしている状況で残像を増やせばどうでしょう?
未来で残像を増やしたボクの姿が映され、現実では混乱するのではないでしょうか?
残像を出すタイミングは第六感や野生の勘頼りになります

作戦が成功したら如竜得翼でマインド破壊を目指します



●Keep on the fighting
 先方の戦局を伺う青藍と琥珀の瞳があった。
 暗黒騎士・アングラング(光と闇の剣を自在に操る暗黒宇宙騎士・f08676)と張・小龍(飛竜子・f03926)だ。
「戦況は芳しくないですね……。」
「ああ、私が覇王となるためには、この宇宙を失わせるわけにはいかん。キミも行くぞ!」
 そう言うとアングラングは銀河皇帝の前へと躍り出る。
「今度は汝等か?我が力の前では何も出来まい!」
 アングラングと張を前に銀河皇帝は余裕綽々といった態度は崩さない。
 2人にほんの少しの隙をも与えずマインド・クリエイションを放った銀河皇帝。そのユーベルコードは不老としている生命維持装置を代償に自身の装備武器の封印を解き、そしてその武器等を人型兵器『マインド』へと変容させることで、殺傷力を高めるというものだ。
「そう来ることは想定済みだ!」
 人型兵器『マインド』と共に殺傷力を高めた銀河皇帝はアングラングと張へ攻勢をしかける。
「ディアブロと性能は同じくとも、心を持たぬ機械など敵ではない!」
 アングラングはフォースセイバーと黒剣を振り上げる。こんな目立つような行動をして、危険でない筈がない。人型兵器『マインド』はアングラングへと標的を定め、打ち掛かる。
『私が何度、失敗してきたと思っている!』
 だが──アングラングは攻撃を受け止めた。普通であるならば、受け止めることすら愚か見切ることも不可能である。彼にそれを可能にさせたのは、ユーベルコードの発動だった。そのユーベルコードは【悪党特有のしぶとさ】、自身の正義とは異なる基準の美学の為に、敢えて不利な行動を取ることによって、身体能力が増大するというものだ。
 人型兵器『マインド』はアングラングへ次々と痛撃を繰り返していく、腕、脚、躰──その斬撃全てを防ぎきっているかのようにも見えるが、着実に彼の躰を傷付けていく。
「アングラングさん!!」
 張はアングラングへと声を掛ける。自分の分までその痛撃を受けていた彼を、黙って見ていることに堪えかねたのだ。
「なに、私は傷つくことにも負けることにも慣れている。出来るだけ持ちこたえてみせよう!
 だから──やつの事はキミに任せる!」
 傷付くことも物怖じせずに勇敢な暗黒騎士は攻撃を防ぐ。アングラングのその行動に、帳は好機を掴む。
「(『マインド』も未来予知を行って、攻撃を仕掛けて来る筈。ならばボクがこれから取る行動は──)」
 帳は出来るだけアングラングへの負担を減らし且つ、『マインド』を撃破する方法を考えていた。そして張が考え着いたのは、予知を逆手にとった攪乱の戦法。
「汝、我に向かって前面から切って掛かる策を講じたのか?ならば、その策は通用しない」
 不敵に嗤う銀河皇帝。だが、張の行動は『マインド』の予想の範疇を超えていた。疾走して向かってきたと思えば、周囲には張の残像が散り散りになる。いや──この映像は予知だ、では目の前の帳は1人なのだろうか、いいや違う──『マインド』の未来視と現在視が猥雑な状態に陥り、最早予知など意味を持たなくなって来ていた。『マインド』は張の攻撃を対処しようにも不可能な状況、そして情報の錯綜によりアングラングへの攻撃も疎かになってきてしまった。
 張はその瞬間を逃さない。
『我が爪牙にて八つに引き裂かん!』
 ぐんと近付いた張が放ったのはユーベルコード【如竜得翼】。竜化した爪牙による超高速の一撃が『マインド』を襲う。ぐしゃりと音をたて崩れ落ちた『マインド』は動くことは無かった。
「やりましたね!」
「今が好機、一気呵成に攻めるぞ!」
 『マインド』を撃破したアングラングと張は、銀河皇帝目掛け攻撃を仕掛けた!
「我に『マインド』と同様の愚作が通じると思うな」
 2人が果敢に攻め掛かるも、張自体の傷が掠り傷程度のものであっても、アングラングは負傷した体だ。銀河皇帝の前では攻撃威力も半減してしまったのである。
「(思ったよりも入らないですね……)」
 張はもう一撃を与える為に敵中に飛び込む、しかし彼の小柄な体躯では思うように行かず、薙ぎ払われる。
 このままでは、此方の体力が持っていかれ、体力が切れた途端に殺られてしまう。他に打つ手がなくなってしまった2人は、この場を逃れることになった。
 苦戦したがあと一歩の所で、銀河皇帝に届かなかった。アングラング、張、共に悔しさを残しつつ他の猟兵達へ後を託したのだった。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

ステラ・アルゲン
あれを最初から倒せるとは思っていない。だが、一撃だけでも届かせる!

敵の黒き槍の船が追ってくるというなら、【オーラ防御】を周囲に展開しつつ、【高速詠唱】【全力魔法】で氷の【属性攻撃】を発動。オーラの波に冷気を乗せ、自身を中心に辺り一帯を凍りつかせる。見えない相手でも、私の近くに寄れなければ意味がないはずだ。
そしてそこから斬りかかると見せかけ【フェイント】し、【流星雨】を皇帝に落とす!


リリィエル・ロックウェル
【WIZなのです】
対処法
キラキラシューティングスターを自分の周りで回転させてバリアのようにして銀河皇帝に接近するのです。
黒い槍の船がお星さまに触れたら迎撃させてお星さまが無くならないうちに残ったお星さまで銀河皇帝を攻撃するのです。
近づくのはとにかく全速力、ダッシュでも空中戦でも駆使して最速を目指すのです。
お星さまが無くなってユーベルコードをもう一回使うことができそうなら続行、できないなら撤退なのです。


リリスフィア・スターライト
他の猟兵達と連携は積極的に。

ようやくたどり浮いたね。
ここまで来た以上全力で挑むだけだよ。

エレクトロレギオンを展開し黒き槍の船への防御用と
銀河皇帝への直接攻撃用に分けて行動させるね。
私自身は黒き槍の船の迎撃に専念だね。
どんなに発見されにくくても攻撃の瞬間は姿を見せるのだし
その瞬間が勝負だね。
私自身が囮になるつもりでエレクトロレギオンは分散させ
1体でも多く銀河皇帝の元に辿り着かせて攻撃させるようにかな。
本隊への攻撃はレギオンに任せるけれど船もレギオンと一緒に
迎撃しつつ破壊するよ。
五感を共有しているなら破壊することで
ダメージも与えられそうだからね。

「無傷では済むはずもないけど、タダでは済まさないよ」


緋縅・善蔵
戦闘宙域に入り次第サーチドローンであるUAVを射出。同時に【力溜め】と【オーラ防御】で一撃でやられないよう防御力を高める。
また影の追跡者も召喚し、三方向から索敵。味方とも連携する。
自分は敵直上から接近し、影は直角に侵入。
対POWは単に耐え、近接UCで敵を排除。
対SPDの為、身幅の厚い鉄塊剣で敵からの視認を遮る。
また対WIZでは上記の技能・UCで注意深く探り【第六感】にも頼る。
皇帝を始め、敵に対しては【生命力吸収】付きの【カウンター】が発動する距離に近付けるようにする。
移動する際は影も含めて【忍び足】で。
近接戦では斬鐡を使用。敵を切断する。
体力が少なくなったら指定UCで再起動。
作戦中は無言。



●Breaks ranks
「(状況は旧態依然としたままだ。
 ………ここでどうにか風向きを変えなくては)」
 戦闘宙域に入った緋縅・善蔵(893顔特別国家公務員・f06737)はUAVを射出しながら、反撃の術を考えていた。緋縅はユーベルコード【影の追跡者の召喚】を行い、三方向から索敵しようと、現時点の戦況を再確認するべく行動を始めていた。
「散れ」
 その行動を読んだかのように、銀河皇帝は転移した直後、緋縅が影の追跡者を召喚するよりも前にワープドライブ・ペネトレーションを発動した。そのユーベルコードにより黒き槍の船が召喚され───。

『黄色は星の色、流れ星のようにきらめく色なのです』

 突如、黄色のクレヨンで描かれた可愛らしい流れ星が数多と銀河皇帝の前へ割り込み、黒き槍の船と銀河皇帝を巻き込む。これはリリィエル・ロックウェル(クレヨンの勇者・f01438)のユーベルコード【クレヨンソード黄色:キラキラシューティングスター】によるものだった。クレヨンで描かれた流れ星を召喚して戦わせる、ロックウェルのそのユーベルコードは銀河皇帝へ命中。
「小癪な!」
 その程度では揺るがない。流石はオブリビオン・フォーミュラだ。
「だけど、これならどうかな?」
 リリスフィア・スターライト(プリズムジョーカー・f02074)はロックウェルが作ってくれた隙を逃さなかった。スターライトのユーベルコード【エレクトロレギオン】は小型の戦闘用機械兵器を召喚し戦わせるもの。黒き槍の船と銀河皇帝へ向け放たれたレギオンは、猛攻を始める。
 スターライトとロックウェルが召喚した、流れ星とレギオンは黒き槍の船を次々と撃破していく。それら全てが有象無象に飛び交う光景は、銀河皇帝の視界をも惑わしていく。
「私のお星さまと」
「私のレギオン」
「全ての攻撃に対応して見せろ!『降り注げ、流星たちよ!』」
 流星剣の切っ先を銀河皇帝へ向けたのはステラ・アルゲン(流星の騎士・f04503)だ。そして、次の瞬間、きらりと光る流星が雨のように降り注いでいく。広範囲に渡る流星の雨は、着実に銀河皇帝の命を削り取っていく。【流星雨】──それは剣先を向けた対象に、天から降り注ぐ流星の雨でダメージを与えるユーベルコード。
「(よし、効いているみたいだ)」
 アルゲンは、そう確認すると流星剣で追撃を加えようとする、が、流れ星とレギオンを辛うじて逃れた黒き槍の船はアルゲンの背後まで迫って来ていた。
 ───パキッ!バキンッ!!
 だが黒き槍の船はアルゲンを攻撃することなく凍りつき、玉砕。彼女が事前に纏っていたオーラの波、極寒の冷気が黒き槍の船を一気に凍りつかせ、そして粉砕させたのだ。
「無意味なことを」
「無意味かどうかは銀河皇帝が決めることではないのです」
 銀河皇帝に傷1つ付けられ無ければこれらの攻撃は無意味だったのか?──否、そう思っていたのは銀河皇帝ただ1人だ。ロックウェルが纏う星が1つ1つと消えていく。
「それを決めるのは私たち。
 無傷では済まないだろうけど、あなたのことはタダでは済まさないよ」
 黒き槍の船を全て壊滅状態にしたスターライトは、銀河皇帝へ集中攻撃を開始する。攻防によってレギオンもまた1つ1つと数を減らしていく。
「(時間は目一杯稼いだ後は任せたぞ──緋縅殿)」
 流れ星とレギオンの数が減少したことによって、視界が開けてきた。それを好機とみて、銀河皇帝はロックウェル、スターライト、アルゲンの3人へ攻撃を仕掛けようとする。……………3人?戦闘に加わって居たのは確かもう1人居た筈。もしや──そう思ったのも束の間。右腕に違和感を感じ視線を動かす。
「(何だと………?右腕がない?)」
 そう認知した瞬間、激痛が銀河皇帝を襲う。
「ぐ、あぁぁぁっ!」
 ぼとり。
 落ちた右腕が、地面に転がっていた。
「………」
 無言でその様子を見ていたのは、銀河皇帝の右腕を切断した張本人、緋縅だ。斬鐡ですっぱりと切断された肩口からは大量の血液が溢れだしていた。彼に何故、こんなことが可能だったのか。
 それは遡ること戦闘宙域に入る以前の話だ。

「───ということであなた方に協力を頼みたいのであります。」
 戦闘宙域に入る前、緋縅が協力を頼み込んだ相手はリリィエル・ロックウェル、リリスフィア・スターライト、ステラ・アルゲンの3人だった。
「私は構わないのです!
 私含む、4人が立てた作戦をうまく組み合わせ活用すれば可能になる、反旗の一撃。それを見出だしたからこそ私に協力を求めたのですね!」
 ロックウェルはその"作戦"に同意する。
「断る理由はないかな。それにとても合理的だ。」
 スターライトにとってもその"作戦"は都合が良かった。なるだけ他の猟兵との連携を重視する彼女にとっても、この話に飛び付かない理由がない。
「緋縅殿。私もその策に乗りましょうとも。」
 アルゲンも頷く。その"作戦"は隙を見せないように組み立てられた緻密な"作戦"だったのだ。
 では、その"作戦"とは何か。
 1、初めに緋縅が索敵要員として銀河皇帝の注意を引き付ける。
 2、次に行動するはロックウェルとスターライトの2人。緋縅に気を取られている内に、2人の放つユーベルコードによって銀河皇帝の視界を奪い。確実に力を削いでいく。
 3、そしてアルゲンは、銀河皇帝の視界が混乱している間にユーベルコードで攻撃を放ち、大打撃を与える。
 4、引き続き3人が攻撃をすることによって、緋縅が死角から近付いて来ていることに気付かせないようにし、武器による切断を可能にする。
 ───というものだ。

 時は戻り、現時点で作戦は完遂されていた。
 巧妙な策略と知謀により、銀河皇帝に傷を負わせた4人は、これ以上の長期戦は自分たちの身が持たないと判断し、後に続く猟兵たちに任せることにした。
 戦闘もいよいよ中盤戦、銀河皇帝を倒すことは出来るのだろうか………命運は後続の猟兵たちに。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

キョウ・ヴァゼラード
「銀河皇帝!貴様の野望もここまでだ!」

●先制への対応
「アイギス!」
『イエス、マイロード!』
守護に特化した私の護衛騎士『盾のアイギス』を【戦闘知識】で指揮し的確な配置で私への攻撃を【盾受け】させる。

●反撃
「貴族の義務、果たさせて頂く!」
先制を防いだら素早く【高速詠唱】で【聖剣解放】を行い、腹心の騎士『盾のアイギス』と共に斬り込む。
アイギスを引き続き【戦闘知識】で指揮し私への攻撃を【盾受け】させる事で呼び出された白騎士に対応し、私は【怪力】を発揮して聖剣を【二回攻撃】の連続斬りで振るい、広範囲を纏めて【薙ぎ払う】事で敵の未来予知や攻撃を打ち消しながらダメージを与えていく。

※アドリブ歓迎


暗黒騎士・アングラング
もちろん、一度で勝てるなどと甘いことは考えてはいないさ。
二人がかりで倒したマインドをサイコキネシスで盾にする。
もし2体目のマインドがいるなら、これをぶつけて仕留める。いなければ、皇帝のサイコキネシスと正面からぶつかるまでだ。

……というのは、見せかけだ。
本命は私が鍛え上げた黒剣による[生命力吸収]、つまり皇帝のサイキックパワーを奪うことだ。
サイキックに絶対の自信を持つスターゲイザーは必ず私のサイコキネシス勝負を正面から受けるだろう。
同じサイキックを使いながら、異世界の技で力を奪いにかかるとは思わんはずだ。
長くは持たなくとも、一瞬でも皇帝を圧すことができれば、やつの膝を突かせるぐらいはしてやるさ。



●Face to face
 捲土重来を図る為に今一度、この戦いに身を投じようとする男が1人、此処にあった。
 その男の名は暗黒騎士・アングラング(光と闇の剣を自在に操る暗黒宇宙騎士・f08676)。一陣にて苦戦を強いられたものの、これだけでは終わらせるつもりもない。
「私も助力しよう。」
 アングラングの再度の参戦に協力したのは、キョウ・ヴァゼラード(ヴァゼラード伯・f06789)。ヴァゼラードは先方の戦闘をよく観察し、『マインド』を防ぐ術を手筈を整えていた。
「一筋縄ではいかない相手だ、キミもそれは理解しているだろうが」
「ああ、理解している。アングラング、この策は高速戦闘で行かなければ通用しない。なるだけ間を置かずに連携するぞ」
 ヴァゼラードの言葉にアングラングも頷くと、2人は銀河皇帝との戦闘へ身を置くのだった。

「2度挑めども、同じこと」
 銀河皇帝は嘲笑うかのようにアングラングとヴァゼラードへ言い捨てると、マインド・クリエイションを発動。アングラングと一度刃を交えた銀河皇帝は、完全に彼の動きを読みきれると盲信し、同じ手を繰り出す。
「アイギス!」
『イエス、マイロード!』
 ヴァゼラードは銀河皇帝がアングラングへ向け召喚した『マインド』の前に、唐突に割り込んで来た。アイギスと呼ばれた"彼女"は『盾のアイギス』、守備特化型のヴァゼラードの護衛騎士。割り込んで来た事によって、『マインド』の攻撃対象はヴァゼラードに切り替わる。が、ヴァゼラードにその攻撃は入ることなく、護衛騎士『アイギス』の手によって『マインド』の攻撃は阻まれたのである。
「だが、甘い」
 銀河皇帝はすぐに『マインド』の予知で対処。……その筈だったのだが、ヴァゼラードの方が一枚上手であった。
「貴族の義務、果たさせて頂く!『剣よ、光纏いてその真なる姿を現せ!』」
 高速詠唱でユーベルコード【聖剣解放】を発動したことにより、聖剣グランネージュの刃は煌々と光を纏った聖剣へと変化し殺傷力を高めていく。ヴァゼラードの【聖剣開放】は自身の魔力を代償に、装備武器の封印を解き、聖剣を変化させ殺傷能力を増幅させるものだ。
 ヴァゼラードは近付く『マインド』白騎士に対し、聖剣グランネージュを上から振り落とす。
 バキン!
 その音は銀河皇帝の脳髄まで響く、一瞬の内に白騎士の鎧は罅が入り一部分が砕ける。未来予知や攻撃をも打ち消していくその斬撃は思考する暇も与えない。
「猪口才な」
 頭をおさえ、睨み付ける銀河皇帝はヴァゼラードに対し、攻撃を加わえ────られなかった。
 銀河皇帝自身が召喚した白騎士が突っ込んできたのだ。
「何っ?」
 突っ込んできたのは白騎士……ではなくその残骸であった。不意を突かれた銀河皇帝は仰け反る。
「(勿論、一度で勝てるなどと甘いことは考えてはいないさ。
 だからこその策だ、無計画で飛び込むやつがいる筈も無いだろうに、抜かったな。)」
 白騎士の残骸を盾に銀河皇帝へぶつけて来たのはアングラングだ。ヴァゼラードが庇い、先攻して白騎士をガラクタ同然にした後、その残骸を利用したのはアングラングだった。それを可能にしたのがユーベルコード【暗黒念力】の能力。見えないはずなのに黒いオーラを纏った強い念力を放ち、対象を攻撃し精密に操作することを可能にするのだ。
「汝如きのサイコキネシス、打ち負かしてみせよう」
 アングラングのサイキックを見た銀河皇帝は、目の色を変え真正面からサイコキネシス勝負を受ける。だが、打ち負かすことは愚か銀河皇帝のサイキックの威力は少し落ちたようにも感じる。
「(サイコキネシス勝負……というのは見せかけだ。本命は生命力吸収、つまり銀河皇帝のサイキックパワーを奪うことだ!)」
 そう【暗黒念力】をぶつけ合うことによって銀河皇帝のサイキックパワーを奪った為に、威力が徐々に落ちていったのだ。
 その一瞬の隙を叩くヴァゼラードとアングラング。
 銀河皇帝は2人の攻撃を成す術もなく真正面から受けた事によって、ぐらりと大きく仰け反る。

 疲労度を溜めさせることによって持久力を削ぎ、銀河皇帝に痛手を負わせた2人は、狡猾な策略によって銀河皇帝に一矢報いることができた。
 片腕を失った銀河皇帝の持久力をも削ぎ落とし、2人は次なる一手を打つべく、後続の増援を待つ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

シン・コーエン
恐るべき強敵との戦いに闘志が昂る。

転移してくる銀河皇帝の先制攻撃フォース・インベイションは、
UC”刹那の閃き”による全身全霊の集中力で読み切って回避。
「先手を取られても当たらなければ、どうという事もない。」

返す刀で【2回攻撃】
【怪力】による重い一撃に剣速による【衝撃波】を上乗せした
深紅に輝く灼星剣の斬撃と、【怪力】【串刺し】による一筋の電光
と化したドラゴンランスの貫通にて反撃。

その後も銀河皇帝の攻撃は全て”刹那の閃き”で回避し、
都度、確実に反撃して追い詰める。
この戦いは綱渡りの連続となるだろうが、渡り切れば俺の勝ちだ!
生死を掛けた決戦を、凄みの有る笑顔を浮かべて戦い抜く。


バルディート・ラーガ
WIZx2
…ドデカイ賭けになりやすが。吹っかけてみますかねエ。

ダガーの「投擲」で間合いを取りつつ、「コミュ力」で敵を挑発。判断力低下と感情喚起狙い。
炎の腕と尾を構えて周囲全方向を警戒し、【這いずる朽縄】を発動
初撃の槍の船に触れた瞬間を「見切り」で捉えてその部位を犠牲に致命傷を回避
「だまし討ち」演技、致命傷を負ったフリで倒れる

狙い通りに感情を抱かせたら【驕れる者の足枷】を発動。数秒の動きを封じる
二撃目が来る方向を初撃で舞ったデブリと最初に放った炎蛇の視界で「見切り」、「激痛耐性、逃げ足」で敵が突進の線上に来るよう移動
追尾してくる船を引きつけ「敵を盾にする」。
自身はギリギリ「逃げ足」で横へ退避



●Regretfulness
 戦場に辿り着いたシン・コーエン(灼旋・f13886)とバルディート・ラーガ(影を這いずる蛇・f06338)はインペリウム内を見渡していた。
「状況は拮抗してる、か」
「混戦状態………あっしには、イマイチ理解しかねますがねエ」
 これまでの戦略からするに状況は平行線を保っているように見える。背筋がぴんと張り付くような、それでいて吐き気を覚えるような不快感がコーエンとラーガを襲う。ああ──これは恐怖だ。コーエンはそれでも口の端をつり上げ笑っていた。
「(体の奥から昂ってくる。強敵だろうがやってやる)」
「(ああ、恐い恐い。恐ろしいねエ)」
 闘志と恐怖がごった雑になっていたコーエンは今か今かと、強敵を待つ。反してラーガは恐いと言いつつも、冷静に考えていた。
「さぁて……ドデカイ賭けになりやすが。吹っ掛けてみますかねエ。」
 銀河皇帝がピンポイントで転移してくることは理解していた。挑発、騙し討ち、考え得る全ての策略を万全に練る。
 非情にも長考する間もなく、唐突にやってくるのだ。猟兵たちにはそんな暇なぞ与える訳がないのである。

「汝もすぐに楽にしてやるフォース・インベイション!」

 転移して直ぐ銀河皇帝はユーベルコードをコーエンへ向ける。先制攻撃のユーベルコード【フォース・インベイション】は銀河最強のサイキックエナジーにより広範囲の視認した対象の意思と、ユーベルコードを奪うものだった。
「(クソッ………まずい……!)」
 コーエンが行おうとした行動は、ユーベルコードによる回避だった。だが、銀河皇帝から先に視認されてしまっては、無意味。何故ならコーエンのユーベルコードは銀河皇帝の先制攻撃によって略奪されてしまったのだから。
「が、ぁっ………は、」
 直撃を喰らったコーエンは、いとも簡単に叩きつけられる。苦しい呻き声を上げ、ぐったりと倒れたコーエンが再起するまで時間がかかるのは明確だ。
「(まずいねエ。これじゃあ此方が殺られてしまう。
 あっしも、ちょっと早いが行動しやしょうかねエ)」
 思いがけない展開に、ラーガも焦りの色を見せていた。素早くタガーを投げつけ、意識を此方に向かせると、ラーガは銀河皇帝に向かい言葉を投げ掛ける。
「ヒヒヒヒヒ………銀河最強と言えどその程度。アンタ位のやつにゃ、五万と居ますぜエ?」
 わざと人を食ったような言い草でラーガは銀河皇帝を挑発する。
「何……?」
 銀河皇帝はピクリと体が動き、言葉の意味を理解した途端、怒りに体を奮わせた。
「もう一度言ってみよ」
 ワープドライブ・ペネトレーションを発動したことで、黒き槍の船を召喚。ラーガ目掛け追跡を開始するが、あるところで黒き槍の船は破壊される。破壊されたというか打ち消しあったと言った方が妥当である。なぜなら黒き槍の船は何かとぶつかって破壊された様だったからだ。
 これはラーガのユーベルコード【這いずる朽縄】によるものだ。この技はラーガの片腕の炎を切り離し、自律動作する黒炎の蛇を召喚。そして指定した対象を追跡する技だ。その証拠にラーガの片腕の炎は消えている。黒き槍の船を撃破出来たのにも関わらず、ラーガは意外な行動に出る。
「ぐっ、あ"あ"あ"っ!」
 ラーガのとった行動は、攻撃を受けたふりだった。致命傷を負ったふりをすることで、ラーガは銀河皇帝にある感情を抱かせようとしていた。
 優越感、慢心、哀れみ───その感情を抱かせることによって形勢逆転を計れるユーベルコード。それがラーガの狙いだった。………だが。

「汝は我を馬鹿にしているのか?」

 与えた感情は優越感でも慢心でも哀れみでもなく、怒りだった。
「騙し討ち如きでどうにかなると思うな」
 銀河皇帝はラーガへと攻撃を加えていく、致命傷を負ったふりをしていたラーガは、呆気なく叩きつけられ、力なく倒れこむ。

 これぞオブリビオン・フォーミュラの力だ。一筋縄ではいかない相手だ。

 ならば対抗する術を考える必要がある。
 視認されにくいように工夫を凝らし、意思とユーベルコードを奪われぬよう、策略を立てるか。
 もしくは予知能力を回避するために情報の撹乱を企てるのか。
 自分のまわりを追跡する何かがあるのであれば、わざと引き付け、身に纏うオーラなどで攻撃を仕掛け、撃破を試みるのか。

 それだけでは足りない。反撃の必要もある。
 より確実に、反撃をするべく様々な策を立てねばならないだろう。

「クソッ………」
 コーエンは拳を地面に叩きつけ、悔しさを露にした。
 ラーガ、コーエン共に一太刀浴びせることは敵わず、悔やんでも悔やみきれない思いの残る戦闘となった。
 2人は地面に伏したまま、他の猟兵の増援を待つことしか出来なかったのであった。

失敗 🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

レド・ダークライト
【同行者:ステラ・リトルライト(f01749)】【他の方との絡み歓迎】
ついに現れたか。今までの戦いで、こいつが相当の実力を持っていることは容易に想像出来る。
だがこの刻印に誓う。とうに「覚悟」は決まっている!
「行くぞステラ!」

背中合わせになりお互いの死角を補うことで奇襲に注意する。
「聞き耳」をたてよく周囲を観察し「見切る」ことでステラに向かった攻撃を対処するぞ!
【殲滅の血肉】で周囲に「衝撃波」を放つ。「範囲攻撃」ならば位置がわからなくても関係ないだろう?

ここからが反撃だ。
「激痛には慣れ」ている。少しの攻撃など気にせず「ダッシュ」で距離を詰め、やつの「傷口を抉る」ように【盟約の鉄血】で斬り伏せる!


ステラ・リトルライト
【同行者:レド・ダークライト(f01284)】【他との絡み歓迎】

オブリビオンが支配者に、なんてごめんだぜ。
今までにない緊張感、ほんの少しの恐怖。だからこそいつも通りに。
「ああ、任せろ!」

侵入したら直ぐに、いつ攻撃が来てもいいように二人で背を預けあう。俺への攻撃はレドが、レドへの攻撃は俺が対処するんだ。
互いの命を守るのは互い。[覚悟]は決めた。

[第六感]も生かし、レドへ迫ってきた『マインド』を【処女宮の愛縛】で拘束。直ぐにレド側へ配置しておいた拷問具で追撃をする。先制攻撃に対処出来たら、反撃だぜ。

手に持った大鎌で[なぎ払い]、レドの追撃後[2回攻撃]で[傷口をえぐって]やるよ。これでどうだ!



●We get each other
「次は汝らか……何人で掛かろうとも無駄だ」
 銀河皇帝は次にやって来た2人、レド・ダークライト(紅き閃光・f01284)とステラ・リトルライト(星影纏う人形・f01749)へ言い放つ。
「それはどうだかな」
 ダークライトはキッと鋭い眼光を向け睨む。
「(ついに現れたか。今までの戦いで、こいつが相当な実力の持ち主であることは安易に想像がつく。)」
 これまでの戦況を見るに、あまり良い状況でないことは分かっていた。ダークライトは睨んだまま、相手の実力を認めつつ知謀を巡らす。
「(オブリビオンが支配者に、なんてごめんだぜ。
 今までにない緊張感、ほんの少しの恐怖)」
 最悪の展開が脳裏を過るもリトルライトは頭を振った。いいや、そんな展開にはさせない。兄弟が居る限り、この万全の策は通用する筈だ。
 緊張のせいか体の芯が冷たくなっていくのを感じ取る。ゆっくりと摺り足で立ち位置を変えていく。
「(だからこそいつも通りに)」
「(この刻印に誓う。とうに『覚悟』は決まっている!)」
 2人の覚悟は誰にも揺るがすことは出来ないだろう。この時の為に策を講じ、抜かりなくととのえてきたのだ。
「ならば、試してみろ」
 銀河皇帝はマインド・クリエイションを発動。そのユーベルコードは不老としている生命維持機能を代償にし、自身の武器の封印を解き人型兵器『マインド』へ変化させるものだ。
 『マインド』は未来予知をしながらダークライトへと攻撃を仕掛けようとする。

『乙女の愛に抱かれ、気づけば自由は遠き夢』

 攻撃はダークライトに入ることなく、というよりも実際、『マインド』はダークライトに攻撃を仕掛けることが不可能な状況になっていたのだ。
 『マインド』は未来予知をしていた、だが一つだけ見落としていたのだ。リトルライトのユーベルコードが『マインド』へ放たれるという可能性を。
 リトルライトのユーベルコード【処女宮の愛縛】は、星が落ちるように空から、拷問器具:スケフィントンの娘を放ち、強制的に全身を圧迫するように拘束。そうすることにより相手の動きを一時的に封じるものだ。
 見事、雁字搦めの状態に陥った『マインド』は行動続行が不可能になった。
「有り得ん。ならばこうだ」
 納得のいかない銀河皇帝は怒り心頭に発する。次なる一手はワープドライブ・ペネトレーション。これは黒き槍の船を召喚し、指定した相手を追跡するユーベルコード。
 黒き槍の船は極めて発見され難い相手。リトルライトへ向け追跡を始める。

『我が障害を殲滅せよ!』

 が、しかし。衝撃波によって黒き槍の船の動きは停止する。そして一瞬のうちに『マインド』と黒き槍の船の両方が、粉々に粉砕され塵となって消えた。
 これはダークライトのユーベルコード【殲滅の血肉】だ。敵の動きを止める衝撃波を放ち、限定された範囲内の指定した全ての対象を攻撃するものだ。
「そんな、馬鹿な───」
 そう思った時にはもう遅い。銀河皇帝の驚愕を他所に、反撃が開始されていた。
 疾走して、眼前まで迫って来ていたのはダークライト。ダークライトに気を取られている内に、リトルライトの大鎌が横一線を薙ぐ。
「ぐ、が、ああああ」
 ぐらりと体が揺れ動いた瞬間。

『我が鉄血を捧げ、盟約を果たせ。』

 ダークライトのユーベルコード【盟約の鉄血】が放たれ、武器があれよあれよという間に紅い光を放った武器へと変化した。
 【盟約の鉄血】───自身の血液を代償に装備武器の封印を解き、紅い光を放つ武器へ変化させ、殺傷力を増幅させる技。

「いくぞステラ!」
「ああ、任せろ!」

 リトルライトが星映しの大鎌を振りかぶり。
 ダークライトは紅い光を放つ、元は鮮血の黒剣であった剣を振りかぶる。
 2人の斬撃が、銀河皇帝の躰を襲いかかる。

 ボトッ。

 紅い鮮血の血溜まりに左手首が落ちる。
「あ、あ、ああああああああ」
 悲痛な声は、誰にも届かない。

 背中を預け、互いに対処しあうことで、華麗な連携技を見せつけたダークライトとリトルライト。
 2人の攻防は───まさに阿吽の呼吸。
これ以上は他の猟兵へ託し、兄弟はこの場を後に増援を待つ。
 銀河皇帝が朽ち果てるまであともう一押し。
 タイムリミットは刻一刻と近付くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベリザリオ・ルナセルウス
●目的
織久(f10350)と一緒に戦う
織久が強敵を嗅ぎつけてしまった……強敵を前にした織久は命を勘定に入れているかも怪しい
だから私が守る

●戦闘
味方を【鼓舞】して【存在感】を示す事で注意を引き、織久の攻撃に合わせて私も皇帝に仕掛ける
【鈴蘭の嵐】は織久の攻撃を補助する以外に別の目的もある。花弁の不自然な動きでそこに何かあるのがわかるはず
場所が分かれば織久の範囲攻撃と一緒に船を破壊する
攻撃は盾と剣で防ぎ織久を【かばう】
【無敵城塞】は堅固な盾であり壁になるが、私が動けなくなれば動ける織久が狙われる。だから本当に危険な時を見極めて使う
【生まれながらの光】も体力と引き換え。戦闘に支障がある傷だけ癒す


西院鬼・織久
【POW】
呼称:ベリザリオ(f11970)と共闘
此れ程の強敵とあれば願ってもない
俺が喰われるか我等が喰うか
どちらにせよ我等が怨念の良き糧となろう

【戦闘】
「先制攻撃」で「殺意の炎」による「範囲攻撃」
皇帝ごと周辺に現れた船を攻撃
残った物も「二回攻撃」の「なぎ払い」で確実に壊す

対皇帝:
「先制攻撃」で「影面」
失敗しても命中するまで「殺意の炎」と「なぎ払い」の牽制で機会を狙う
全て感知できても全て素早く対処できるとは限らない
命中時の爆発と同時に「ダッシュ」し勢いと「鎧砕き」を乗せ「串刺し」
更に「二回攻撃」で「影面」を百貌に伝わせ「傷口をえぐる」
致命傷は「見切り」回避しそれ以外を無視しても攻撃の手数を増やす



●Over your border 
「(此れ程の強敵とあれば願ってもない。俺が喰われるか我等が喰うか……)」
 強敵、銀河皇帝を目の前にした西院鬼・織久(西院鬼一門・f10350)は自身の内で殺意と狂気が増幅していくのを感じ取っていた。
「(どちらにせよ我等が怨念の良き糧となろう)」
 そんなことを考えている西院鬼を、心配そうに見詰めていたのはベリザリオ・ルナセルウス(この行いは贖罪のために・f11970)だ。
「(織久が強敵を嗅ぎ付けてしまった……強敵を前にした織久は、自分の命を勘定にいれているかも怪しい)」
 そう、織久は敵を狩り怨念の糧とすることに全てを捧げるような男なのだ。ルナセルウスはその事を理解していたが為に、不安だった。
「(ならば……私が守れば良いだけのこと)」
 ルナセルウスはそう決意を固める。そんな矢先、銀河皇帝は2人の前を阻む。

「朽ちろ」
 立ち塞がった銀河皇帝、は西院鬼とルナセルウスへ冷酷に言い放つ。発動したのはワープドライブ・ペネトレーション。黒き槍の船を召喚し、指定した対象を追跡するというものだ。召喚された黒き槍の船はルナセルウスへ接近する。
 が、しかし突如として降り注いだ鈴蘭が、状況を一変させた。視認され難い黒き槍の船は、降り注ぐ鈴蘭によって輪郭を浮かび上がらせる。この鈴蘭はルナセルウスのユーベルコード【鈴蘭の嵐】だ。自身の武器を花びらに変え、限定された範囲内の指定した全ての対象を攻撃するもの。黒き槍の船の居場所が分かればどうということはない。西院鬼とルナセルウスは黒き槍の船へ、攻撃を加える。

『我等が怨念尽きる事なし』

 西院鬼が放ったのは【殺意の炎】。自身に宿る怨念と殺意の黒き炎が、命中した対象を燃やし攻撃するユーベルコードだ。黒き槍の船へと命中した黒い炎は、徐々に範囲を広げ焼いていく。
 西院鬼は闇器を剣に変えて、ルナセルウスはFulgor fortitudoを黒き槍の船へ、薙ぎ払う斬撃を与えた。
「よし、船は破壊された。織久、反げ」
 黒き槍の船を破壊した2人は、銀河皇帝へ攻撃を仕掛けようと、ルナセルウスは織久へ声を掛けようとしていた。
「(油断していた………!)」
 2人は此処まで順調に歩を進めるも、ある一つのことを見落としていた。
 それは──『マインド』の存在である。船が破壊されたのとほぼ同時にマインド・クリエイションが発動していたのだ。銀河皇帝を不老としている生命維持機能を代償に、自身の装備武器の封印を解き、人型兵器『マインド』へ変化させ殺傷力を増強するもの。
 『マインド』は未来予知をし、攻撃をし出す。黒き槍の船ばかりに気を取られてしまっていた2人は対応出来ずに、直撃を受けよろめいた。
「くっ………!」
 『マインド』を破壊出来ないせいか、銀河皇帝に近づくことすら敵わない。
「これでは堂々巡りだ!織久、撤退するぞ!」
 ルナセルウスの言葉を聞いてもなお西院鬼は、向かおうとする。何がそう彼を駆り立てるのだろうか?
 だが、『マインド』の未来予知の対策も無いままでは全く歯が立たない。2人はそう早い決断を下し、健闘及ばず戦場を撤退。

 だが、銀河皇帝の疲労度を溜めさせることは出来ただろう。他の猟兵へ決着の命運を託し、この戦場を後にした。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

リダン・ムグルエギ
【GOATia】
仲良しな友達と一緒に
狙いを絞り皇帝への肉薄を狙うわ

突入前に防具改造アートで全員の衣装を視認し難くし
大きな内ポケットを自分の服に作りクシナちゃんを格納

予め仲間に催眠術をかけるわ
アタシが手を叩いた直後に数秒眠りすぐ目を覚ますような

さぁ行くわよ皇帝!
勘を総動員し敵のコードが直撃する寸前に前述の催眠術を発動
自ら意識を失うことで被害軽減を試みるわ
回避できたら仲間を起こす
金ぴかがいるわよ、ナミルちゃん!

銀河皇帝、アナタは
自身に【銀河帝国の命運】をまとい、高速移動と【先制ユーベルコード】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
そういう存在と見たわ
己を貫きなさい、その槍の船で


初神・ザラメ
【GOATia】
●準備
「腕時計を改造した骨伝導アラーム装置」を人数分
チームメイトの催眠からの覚醒補助に
あるいは洗脳解除の一助として
『コレで起きれねーなら相当寝不足だわ』

●催眠および転送時
予めゴーグルを着けて視線と表情を蔽い
ナイフに手をかけるなど臨戦態勢をとり
意識が無いことを敵に悟られにくくしておく

●"MOANING"
"モーニング"、王サマ、今なんかした?
チートにはチートだよな、キヒャヒャ!

とりまザラメは基本[3.I.T.B.]でユベコ封じ狙い
キマればサイコーに高得点(デカ)いのが
スリーインザブラックだから
とりまやってみるわ

あとは煽る、ノるノらないは関係ねー
とにかくアイツの気が散りゃイイんだよ


ナミル・タグイール
【GOATia】の皆で金ピカ貰いに行くにゃ
転移前から身に付ける呪いの装飾の【呪詛】の【封印を解く】にゃ全開にゃ
ひたすら黄金を求める強欲の呪いに身を任せるにゃ!

最初は皆の作戦がばれないように敵の注意をそらすにゃ
身体を装飾から出る黒い呪詛の靄で包んで視認を阻害しながら突撃にゃー!
洗脳攻撃当たっても装飾の呪詛で上書きにゃ!金ピカ欲しいって意思だけでボスを殴りに行くにゃ!

反撃は金欲に任せた【捨て身の一撃】の突撃
【呪詛】増し増しの斧で殴って洗脳の妨害するにゃ
そのでっかい金ピカよこせにゃ!

使えそうなら【呪飾創造】で呪飾を召喚
武器っぽい感じなら装備、よくわからなかったら仲間にパス
きっと良いことが起こるにゃ!


クシナ・イリオム
【GOATia】の友達、と。
戦って、勝って、…その後は皆でご飯でも行きたいな。
私はリダンの内ポケットに入ってから転送してもらい
視認されないようにして発動条件を満たさないようにするよ。

ポケットの中では魔法罠即席設計で『ナミル化洗脳装置』を作成。
洗脳されても全員をナミル的思考に再洗脳して動けるように。
再確認するけど、ナミルの一番の特徴はジャラジャラきらきらが大好きなこと。
この洗脳で皆銀河皇帝に向かうだろうし
銀河皇帝も洗脳された場合背中の装置に気を張る必要が出てくる。

私も洗脳されるだろうから金ピカを狙うように装置と皇帝の接続部を狙い攻撃。
副次的に小柄で視認しづらい私が懐に入って攻撃することになるね。



●War is over
「用意はいいかしら?」
「ザラメはとりま大丈夫」
「ナミルも準備万端にゃ!」
「私も用意は出来てるよ」
 リダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)、初神・ザラメ(@thuglife-zl・f02625)、ナミル・タグイール(呪飾獣・f00003)、クシナ・イリオム(元・イリオム教団9班第4暗殺妖精・f00920)の4人は銀河皇帝を剋するべく綿密に策を講じ、いざ突入の時を迎えていた。
 彼女たちの策は通用するのだろうか──その答はまだ分からない。だが、銀河皇帝が朽ちるまで刻一刻と迫って来ている。
 銀河皇帝を剋するのは彼女たちに託された。

 ムグルエギ、初神、タグイール、イリオムの4人がインペリウム内部へ突入した時既に、銀河皇帝は待ち伏せていた。3人が侵入したと感じとった銀河皇帝は要撃をすべくユーベルコードを放とうとする。
「(今ね!)」
 総動員されたムグルエギの勘が今だと自身に伝える。そして、パチンと4人だけが聞こえるような音で、手を鳴らすのだ。
「愚かなものよ」
 銀河皇帝の放つユーベルコード、フォース・インベイジョン。銀河最強のサイキックエナジーにより、視認している対象の意志とユーベルコードを奪う洗脳念波で攻撃する……する筈なのだが、どうにも手応えがない。
『"モーニング"、王サマ、今なんかした?
 チートにはチートだよな、キヒャヒャ!』
 突如インペリウム内を響き渡る声。この声は──初神の声だ。ユーベルコードによって意志を奪ったのだからこんなふうに話せる訳がない、では何故?予想外の事態に呆気に取られ、頭が混乱状態になってしまっていた。
 銀河皇帝のユーベルコードが効かなかったのは何故か、それは全て彼女たちの策略によるものが大きい。
 防具改造アートで視認し難くした衣装を身に纏い。銀河皇帝のユーベルコード発動と同時に、事前からかけていた催眠術で眠ることにより、自らの意識を手放す。その全てが功を奏したが故に、銀河皇帝のユーベルコードを無効化したのだ。
 そして、今さっきモーニングコールをしたのは初神の持たせた、腕時計を改造した骨伝導アラーム装置だった。
「金ぴかがいるわよ、ナミルちゃん!」
 混乱した今が絶好のタイミング。ムグルエギはタグイールへ声を掛けた。
 仲間の声とアラーム装置の"声"に飛び起きたタグイールは、じいっと銀河皇帝を見つめ始める。いや──正確には銀河皇帝の身につけている"黄金のソレ"をだが。
「金ピカにゃー!」
 きらきらした瞳を銀河皇帝へ向け、飛び掛かったタグイール。銀河皇帝の注意がタグイールの方へ向いている隙に、次なる一手を打つ。

『はい、ドーン!』

 初神が放ったのはユーベルコード【3.I.T.B.】。バグコード、エラーコード、グリッチコードを対象に放ち命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じることが可能な、一発逆転の技だ。
 しかし相手もオブリビオン・フォーミュラ、生半可では通用しない。
「(キマればサイコーに高得点(デカ)いのが、スリーインザブラックだけど…………駄目だわ。
 最後が当たんねー。)」
 バグコード、エラーコードと命中したがグリッチコードが外れ、ユーベルコードを封じることが出来なくなった。だが、初神に落胆した様子はない。
「ま、王サマもチート頼りじゃなきゃ、ザラメたちに勝てねーって思ったんだろ?
 策略立てらんないんじゃーなぁ?チート頼りにもなるか!」
 初神はそれどころか煽りを入れていた。
「何………?」
 その言葉を聞いた銀河皇帝は、徐々に怒りを露にしていく。
「(そろそろだわ)」
 その様子を見ていたムグルエギは、気が散ってしまっている今の銀河皇帝になら、"あの技"はきっと通用する、そう判断した。

「銀河皇帝。
アナタは自身に【銀河帝国の命運】をまとい、高速移動と【先制ユーベルコード】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。 
───そういう存在と見たわ
己を貫きなさい、その槍の船で」

 【第六猟兵定義・人格解体催眠術】──相手の人物像をユーベルコードに例えることにより、ある範囲の視認している対象を、そのコード通りの技を自らに向け使わせる事で攻撃する。
 ムグルエギがそう断定すると銀河皇帝のユーベルコードの黒き槍の船が召喚され、彼女たちを追跡する………筈もなく、召喚された黒き槍の船は銀河皇帝自身を狙っていく。
「小癪な!我が汝等如きに屈す訳がない!」
 感情を露にし、銀河皇帝はもう一度フォース・インベイジョンを発動させ、3人の意志とユーベルコードを奪っていく。

『感応系構築……効果体設置…………トラップ起動』

 奪ったのは確実だ、だが何かがおかしい。その違和感が確信に変わるまでには時間を要さなかった。
「金ピカだにゃー!」
「早くそのデカブツ寄越せにゃ!」
「アタシもその金ぴか欲しいにゃー!」
「私も金ピカ狙うにゃ!」
 どう見てもおかしい。猟兵が1人増えていることも、4人がタグイールのようになっていることも────全てがおかしい、意志とユーベルコードを奪った筈がどうしてこうなってしまったのか。

 これまでの事を考えて欲しい。初手のユーベルコードを放った時、二度目のユーベルコードを放ったとき。そう、最初から銀河皇帝が認識していた猟兵の数は3人だったのだ。
 では、隠れた猟兵1人は誰か。それは、この状況を巧妙な罠と連携プレーによって引き起こす為の重要人物。クシナ・イリオムである。
 そもそも突入時、銀河皇帝が察知出来たのは3人だけだった、イリオムは何故察知されなかったのか?……至極簡単な事だ。ムグルエギの身に付けている、防具改造アートで視認し難くした衣装には、妖精のイリオムがすっぽりと隠れるような袋があった。突入前、イリオムはムグルエギのその袋の中へ隠れていたのだ。
 そして視認されないことを良いことに、イリオムは非常線を張っていたのだ。
 【暗殺技能・魔法罠即席設計】──今戦っている対象に有効な、魔法で作成したトラップを召喚するというもの。彼女が作成したのは、今の状況を鑑みて薄々気づけるだろうが。そう────。
『ナミル化洗脳装置』
 である。タグイールの一番の特徴はジャラジャラきらきらが大好きなこと、その特徴を生かし装置によってタグイール的思考へ洗脳。銀河皇帝は皇帝と言うだけあって、絢爛豪華な金ピカ装飾を身につけている。つまり、タグイールの大好きなジャラジャラきらきらが服を着て歩いているのだ。だったら飛び付くだろう?大好物なのだから。
 そしてイリオムは銀河皇帝のユーベルコードを起点とし、誘発されるように装置に組み込んだのだ。
 意志を奪われ、銀河皇帝に洗脳されるのを防ぐための非常線。
 見事、誘発され『ナミル化洗脳装置』を発動し、影響を受けた4人はご覧の通りである。

「そのでっかい金ピカよこせにゃ!」
「王サマの金ピカ、他にも有るんだろ!とっとと寄越せにゃ!」
「観念した方が良いにゃ!金ぴかを寄越せば、悪いようにはしないにゃ!」
「どうしてもと言うなら、私が全部身ぐるみ剥いでやるにゃ!」

 きらきらジャラジャラへ向かって、4人は欲望を隠さず突っ込んでいく。
 イリオムが暗器である暗殺妖精装備・竜の牙を。
 ムグルエギが服飾師の糸を。
 初神がR.I.Pを。
 タグイールがκαταστροφήを。
 それぞれの武器で四方から攻撃を仕掛ける。

 袋叩きされていく銀河皇帝は、もはや威厳も何もない。
 タグイールはκαταστροφήで横殴りを入れ、何度も何度も繰り返し往復で殴っていき、ムグルエギは瞬間縫合であれよあれよという間に、銀河皇帝の自由を奪い、初神は高周波振動機能が搭載された万能ナイフ、R.I.Pで体をバラバラに切断していき、イリオムは暗器の竜の牙で止めを刺す。

「う"があ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!」

 躰は歪曲し、四肢はバラバラに切断。
 脚が。
 腕が。
 腹が。
 首が。
 頭が。
 どこを見ても血、血血血血血肉片血血血肉───。
 赤く染まった水溜まりには肉片が浮かび、元が何だったのかさえ、今はもう知る手だてはない。

 こうして、彼女たちの猛攻により敢えなく銀河皇帝は屍骸となった。厳しい局面を乗り越え、漸くこの地に平穏が訪れることだろう。
 この戦いが戦争の終幕に繋がりますよう。猟兵たちは願いながら、負傷した者たちの救援に向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月22日


挿絵イラスト