禁軍猟書家――機械兵器の寄食者
「はぁ、はぁ……」
信じられない、まさか、なぜ――兵士は目を剥き、荒い息遣いを繰り返しながらバックモニターを見入った。
「どうして仲間を攻撃するんだ!?」
国境付近の小競り合いはこちらの優位に進んでいたはずだった。突如、友軍のキャバリアが狂ったかのように味方を撃ち抜いて暴れ始めるまでは。
最初は、敵国の兵士に乗っ取られたのかと思っていたのだが……その推測は当てが外れた。なぜならば暴走するキャバリアは敵と味方の区別なくありとあらゆるものに襲いかかったから。殺戮。戦争ではない、ただの……純粋なる殺意をもって。
ハビタント・フォーミュラの逃亡先に関する手掛かりが見つかった。
それは直径5mほどの『超空間の渦』であり、彼女が使用した次元の門――『全能計算域限界突破エクスマトリックス・オーバーロード』の可能性が非常に高い。
「場所はハビタント・フォーミュラが儀式を行っていた金沢市の卯辰山公園。あまりにも戦場の制圧が早く完了されたから逃走経路を消す時間がなかったみたいだ。おかげで公園を調査していた猟兵が発見できた。こう、自転車のような痕跡が残っていたらしいよ」
仰木・弥鶴(人間の白燐蟲使い・f35356)は、ただし、と続ける。
「あちらも追跡を振りきることはできないとわかっていたらしく、罠を用意していったようだ。迂闊に飛び込めば『禁軍猟書家』の餌食になる。その存在は書架の王『ブックドミネーター』を守護する為に編成された選ばれし近衛兵。すなわち、切り札としてこれまで秘匿されていた精鋭隊。自らの力を最大限に発揮できる世界、クロムキャバリアに君たちを引きずり込んで一網打尽にするつもりかな」
その禁軍猟書家は『エヴォルグ初號機『Parasite』』。
機械と名の付く物を片っ端から乗っ取り、自在に操る能力を持つ。
「国境付近で小競り合いをしていた小国のキャバリアを乗っ取って、大暴れといったところだね。『60式量産型キャバリア『ユニコーン』』は他国から輸入された中古機体だが、その射撃性能は侮れない。気を付けないと激しい弾幕によって足止められたり、死角から狙撃を受けるかもしれない。戦場には両国の兵士が取り残されているため、戦いに巻き込まないような気遣いも必要だろうね。彼らが逃げる時間を稼ぐためにも、うまい具合に介入してあげてくれる?」
本来は異端のキャバリアに過ぎなかったエヴォルグ初號機は数々の搭乗者を取り込むうちに、邪悪と混沌が内在する猟書家としての自己を得るに至ったらしい。
なにしろ相手はキャバリア等の機械兵器を自分の手駒のように操ってしまうから、そうした武装で応戦する限り勝ち目はない。
「となると、機械文明|以外《・・》の手段……魔法とか、非機械製の武器とかでなければ全て相手に支配権を奪われてしまうということになるね」
禁軍の名に恥じない強敵。
相手は罠を張ったつもりだろうが、逆に考えれば敵はこれまで伏せていた切り札を晒すほどに追い詰められているも同然。
「罠であることは間違いないものの、これを叩ければ猟書家勢力を壊滅に追い込むきっかけになるかもしれない。さて、どちらに転ぶか見物だね」
ツヅキ
プレイングが送れる間は常時受付中です。
共同プレイングをかけられる場合はお相手の呼び名とID・もしくは団体名をプレイング冒頭にご記載ください。
●第1章
超空間の渦の先に広がるキャバリア世界にて、暴走するキャバリアに襲われている兵士たちの救出を行います。
●第2章
キャバリアを操っていた禁軍猟書家『エヴォルグ初號機『Parasite』』との決戦。あらゆる機械兵器を乗っ取って自在に操る能力を持っているため、機械文明によらない武器或いは魔法のみが有効です。
第1章 集団戦
『60式量産型キャバリア『ユニコーン』』
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POW : 密集狙撃陣形【ファランクス・シフト】
【防衛戦線を死守すべく敵を狙撃する仲間 】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[防衛戦線を死守すべく敵を狙撃する仲間 ]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
SPD : 武器切替即掃射【スイッチ・バースト】
【RS-AL-059 アサルトライフル 】から【弾幕】を放ち、【その威圧効果】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 虚空からの一刺し【ユニコーン・チャージ】
レベルm半径内の、自分に気づいていない敵を【RS-SL-058 スナイパーライフル 】で攻撃する際、ほぼ必ず狙った部位に命中する。
イラスト:柿坂八鹿
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
月夜・玲
例え罠だとしても飛び込まないといけないのが猟兵生活
禁軍猟書家…
セイクリッド・ダークネス、彼女の言葉が正しいならば求める物はきっとこの先にある
とはいえ、先ずは目先の案件処理といこう
《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀
エヴォルグ初号機に操られているだけなら、キャバリアの内側を斬る
【Code:A.M】起動
雷刃形成
形成した雷刃で暴走したキャバリアを数体纏めて『なぎ払い』
機体はそのまま電子回路と制御プログラムを焼く!
それを繰り返して暴走した個体の対処をして、動きが止まった奴はコックピットをこじ開けてパイロットを脱出させよう
自分で脱出できるならそれで良いけど
さあ、猟書家も年貢の納め時だ
抜刀、即【Code:A.M】を機動。
――月夜・玲(頂の探究者・f01605)、|出陣《で》る。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず、ってね」
クロムキャバリアの風からは硝煙の匂いがした。全く、猟兵になってからというものこんな戦いばかりだなと自嘲めいた微笑が浮かぶ。
渦から飛び出した勢いのままに逃げ惑う兵士とエヴォルグ初號機の間に滑り込んだ玲の雷刃が稲妻を纏い、視界内に収めた数体を纏めて横一線に薙ぎ払った。
「援軍か!? だが、駄目だ相手は無傷……え?」
助けられた兵士は驚愕に目をみはる。
傷一つないキャバリアが次々と膝を折って大地に跪いたのだ。蒼雷が|殺した《・・・》のは電子回路と制御プログラムのみ。他の一切を傷付けることなく無力化し、悪意ある操作から解き放つ。
「パイロット、無事?」
刃の先を装甲の隙間に差し込み、てこの要領でこじ開けた搭乗席にはぐったりとした兵士が意識を失っていた。とても自力では脱出できそうもない状態に玲は肩を竦め、彼らを手早く叩き起こした。
「起きて! 早くしないと逃げる暇もなくなるよ」
「う、うう……き、君は?」
「通りすがりのメカニック」
にこっと微笑んだ玲は機能停止したキャバリアから操縦者を引っ張り上げる。救われた兵士は不安そうな顔で辺りを見回し、掠れた声を漏らした。
「さっき、逃げる暇もなくなると言ったな? まさか、これ以上何か起こるのか」
「え? うん」
これから来たるのは猟書家の中でも精鋭たる禁軍と名のついたオブリビオンだ。もしも、という仮定が玲の脳裏を過ぎる。
「……セイクリッド・ダークネス。彼女の言葉が正しいならば、きっと――」
その先に求める物があるという確信を抱き、しっかりと剣を構え直した。そこへ至るためにも先ずはこいつらを片付けなければ。
「前、後ろ……これだけの数を操るなんて大したものだね」
颯爽と戦場を馳せ、さらに追加で数体のキャバリアを機能停止に追い込む。エヴォルグ初號機がどこでこの様子を窺っているか分からない以上、兵士の救出は可及的速やかに行われるべきだろうから。
「動けない人には誰か手を貸してあげて。大丈夫、もうそいつは動かないよ。さあ、いまのうちに逃げた逃げた!」
大成功
🔵🔵🔵
アイン・セラフィナイト
あらゆる機械兵器を乗っ取る禁軍猟書家、クロムキャバリアは絶好の世界って訳だ。
とりあえず電子系統も含む装備は外していこう。
ここから先は魔術の戦いだ!
敵が電子機器の0と1を操るような力を持っているなら、僕の魔術は更にそれを狂わせる。
戦場に再び神秘の帷を下ろせ、ヴォルト!
【ヴォルト・ノイズ】を発動して、キャバリアの精密機器の機能全てを狂わせてみるよ。
うまく同士討ちや自壊してくれれば上々だね。
万が一こちらに弾幕が飛んでくるなら『暁ノ鴉羽』で『オーラ防御』、周辺にいる逃げ遅れた人もそれを使って保護するよ。
クロムキャバリアの荒野に白翼の杖が突き立てられる。
アイン・セラフィナイト(全智の蒐集者・f15171)は目を閉じて呪文を唱え、魔力を宝玉へと集中。爆発的な量の魔力は魔術へ変換され、周囲に展開した魔法陣を門として雷の精霊たちを呼び寄せた。
アインの周囲を飛び交う精霊たちの軌跡が稲妻のように眩しく閃く。
敵が機械を乗っ取るのならば、戦場に再び神秘の帳を下ろしてしまえば――いい。
全ての電子系統の装備を外したアインは今、純粋なる精霊使いとしてこの戦場に降り立っていた。この世界を戦いの舞台に選んだエヴォルグ初號機の思惑は明白だ。
「なるほど、あらゆる機械兵器を乗っ取る手合いにとって|クロムキャバリア《ここ》は絶好の世界って訳だ。……けど、それはヴォルトにとっても同じこと!」
――ヴォルト・ノイズ。
アインが杖を掲げるのを合図として、雷の精霊たちの歌い上げる詩が人知を裂いた神秘で戦場を満たすユーベルコード。
魔力を高めたアインの瞳には、キャバリアの内部を駆け巡る0と1の記号が|視える《・・・》。それらはエヴォルグ初號機の介入を受けて酷くいびつに歪んでいた。ならば、それをさらに狂わせてやれば事足りる。
「ああッ……!?」
必死に暴走するキャバリアから逃げていた兵士が眼前の光景を呆気に取られた顔で見つめた。精霊の歌が鳴り響く中、突如として爆発が発生したのだ。暴走キャバリアに搭載された心臓部である電子機器が狂い、ある機体は誤作動を起こして撃ち合いを始め、またある機体は大量の煙を吹いて倒れ込む。
「いったい、何が――」
「もう大丈夫! さあ、撤退を急いで」
さまよう兵士の視線がモニターを通じてこちらを捉えたのに気付いたアインは彼らを安心させるように杖を振った。
その先端に極光の嵐が集まりつつある。
アインはそれを操り、逃げ遅れた兵士を流れ弾から守るように差し向けた。まるで極光の|幕《ヴェール》のように弾幕を受け止め、彼らに保護を与える。
「か、神か……? あ、ありがとうございます……っ」
命拾いしたことが信じられず、兵士は眼前を舞う輝きの集合体を呆然と見つめた。機械文明に生きる彼らは知る由もない。だから、精霊を友とする神秘の存在を目の当たりにして救われたことの感謝を祈りに変えてアインに捧げるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
館野・敬輔
【SPD】
アドリブ連携大歓迎
俺の武器は全て非機械製だ
だったら、この戦場はおあつらえ向きか?
一応、スマホだけは出さないように注意しておく
指定UC発動しつつ「視力、世界知識」で兵士たちの居所と逃走に適した経路を確認
兵士たちに「大声」と身振り手振りで逃走経路からの避難を呼びかけながら
敵キャバリア向かって走っていこう
アサルトライフルからの弾幕は
指定UCによる未来予知も併用し発射タイミングを「見切り」回避
威圧されても決して足を止めないと「覚悟」を決めながら
弾幕の間をすり抜けるように「ダッシュ」しながら敵キャバリアに肉薄
接近したら「属性攻撃(雷)」で雷剣と化した黒剣を関節や頭に叩き込み「部位破壊」だ!
覚悟……決して退かぬ意思というものがもたらすものを館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)は深く承知していた。
心の持ちようは馬鹿にならない。なぜなら、あらゆる思考と反応を制御するためには精神の集中が必要だから。ではどうやって集中を保つのかといったら、それこそが覚悟の為せる技であるといえよう。
「甘いな」
微かに敬輔は呟き、乱れ飛ぶ弾幕の合間を無傷で駆け抜けた。そうしながら、戦場全体を視界に入れて状況を把握する。
国境線。
逃げ遅れたのは西側に国土を持つ側のようだ。つまり、東側へ逃がすことはできない。一瞬で世界知識と照らし合わせた決断を降す。
「落ち着け!」
大声に驚いた兵士が一瞬、動きを止めた。
敬輔は大きく手を振ってから、北東の岩場を指差す。
「慌てずに、岩場を回り込みながら撤退するんだ。相手の武器は銃だ。開けた場所に突っ立っていると撃ち抜かれるぞ!」
「あ、ああ……そうか。武器は俺達と同じなんだ。過剰に恐れる必要は……ない」
「よし、盾で銃弾を凌ぎつつ岩の後ろまで退け!」
60式量産型キャバリア『ユニコーン』が構えたアサルトライフルの照準に敬輔が躍り出た。引き金が引かれる直前、身を低めて地上すれすれを滑り込んだ刹那、鳥肌が立つような威圧感。
「負けるものか……!」
一歩間違えば、絶望に屈してしまいそうなほどの。それをねじ伏せたのは敬輔の不退転たる覚悟に他ならない。
自信と言い換えてもいいだろう。
機械を乗っ取る敵――だが、ダークセイヴァー出身の敬輔が扱う武器はもっとシンプルだ。鋼を熱して鍛え上げられた剣と鎧を操れるものならば操ってみるがいいさ。
(「スマホの電源は……確かに切ったよな」)
両手で握り締め、構える黒剣に雷を纏わせながら敵の関節と頭部を狙いにかかる。瞳に映るのは10秒先の未来。躱す方向さえ分かっていればこの一閃、届かせてみせる。
「くらえ!」
斬り上げる剣戟から放たれた稲妻が分裂しながら迸った。関節が断たれ、ショートした火花が一面に爆ぜる。
返す刃を別の機体の頭部に叩きつけ、固い装甲ごと砕き飛ばして動きを止める。最小限の手数のみで敬輔は戦場を制した。
重要部位さえ破壊してしまえば、他がいくら無事でも無意味なのだと知らしめるように。
大成功
🔵🔵🔵
ルクレツィア・アストリュード
キャバリアでは対抗困難な敵。
或いは、これが『問い』なのかもしれない。
ともあれ、先ずはこの敵を倒そう。
機兵斬壊発動、敵の懐へ潜り込みThe Answererで腕や脚を【切断】していく。
狙撃を受ける可能性もあるから、随時周囲を見回し敵の位置取りや動きを【瞬間思考力】で随時把握。
特に、既に狙撃態勢に入ってる敵がいる可能性に警戒を。
可能なら、コクピットブロックを斬り離してパイロットの救出も行いたいところ。
ルクレツィア・アストリュード(終極フラガラッハ・f30398)は突き出した岩壁の上から戦場を見下ろした。
「なるほど。理にかなった選択だ」
戦闘とはいかに己の長所を生かし、敵の短所を突くかの勝負である。そういう意味では禁軍猟書家のエヴォルグ初號機は優れた戦略家といえるだろう。
あらゆる機械を乗っ取る相手に対し、この世界の主戦力たるキャバリアでは対抗できない。ゆえに|ルクレツィア《猟兵》が呼ばれたのならば、その『問い』に全身全霊をもって答るまでのこと。
ルクレツィアの手が背の剣に伸びる。
柄を握り抜刀するまで一秒にも満たなかった。敵が銃を構え、狙いをつける僅かな間に懐へ潜り込んで刃を閃かせる。
――The Answerer。
対キャバリアを主眼とする片刃反身の剣はこのように使われるため、存在するのだ。そう自ら告げんばかりの活躍であった。
見上げるほどの体高を持つ機体に対し、ルクレツィアの剣は特効を持つ。三倍に増した命中率によって急所を斬り、同じく三倍もの損傷を与えるのだった。
「これが『答え』だよ」
目的なくして道具は生まれない。
道具は造られた時、既に使われ方を定められているものだ。技術があっても、素材があっても。必要とされる状況が揃わない限りは具現化されない存在。
だって、『問い』がなければ『答え』はないのだから。
鈍い音を立て、切断されたキャバリアの四肢が荒野に跳ねる。
ルクレツィアは素早く戦場を眺め渡し、敵の捕捉に努めた。たった一瞬で配置を映像の形で記憶。相手のユーベルコードを封じるには、こちらに|気づいていない《・・・・・・》という攻撃条件を打ち消してやるのが手っ取り早い。
「遅い」
今まさに狙撃体勢に入ろうとしていた敵の眼前にひらりと躍りかかったルクレツィアの手元で刃が翻る。
一瞬にして割れた装甲の内部から|搭乗席《コクピット》のみが傷ひとつなく斬り離され、他の部位が一斉に爆発した。
「大丈夫?」
「す、すまない……」
兵士の無事を確かめ、ルクレツィアは立ち上がる。
「次」
大成功
🔵🔵🔵
御簾森・藍夜
【朱雨】
ロボだ…
ほら見ろカッコいいぞ!
(瞳を輝かせロボだロボだと言っていたが、心音を見てハッとして自身の顔を両手で叩き
…―ちがう
ちがう、しごと。ついせき、ろぼ、こわす
…ったく俺が浮かれてどうすんだ
くそうあとであの機構教えてもらおう…!
さて
ん、心音任された!気をつけろよ!
救出は心音が行うなら俺の役目はユニコーンの足止め
なら、雨をUC
機械に興味はあるがあまり理解は…
両国の兵士は仲間と認識
彼等の怪我には雨の回復を
さあ逃げろ!
狙撃の名手…へぇ、いいじゃないか―ならこの弾雨はどうする!
攻撃の全てに雨と氷の属性をつけ撃ち込む
心音にユニコーンの意識が向かないよう
音響弾、誘導弾、制圧射撃で気を惹き逸らす
楊・暁
【朱雨】
はー…
(すっげぇ…!本物のロボだ…やっぱり迫力あるな…!―って遊びじゃねぇ
初の世界と光景に瞳煌めかせつつ内心で気持ち落ち着かせ
…っふふ、気持ちは分かるぞ、藍夜
残念だったな
生憎、俺の十八番は機械なんてからきし関係ねぇ
愛刀抜き真横に構え、兵士巻き込まねぇ範囲でUC展開
吹雪の防壁だ
お前ら、今のうちに逃げろ!
いくら狙撃の名手でも、視界が悪きゃそう上手くはいかねぇだろ
念のためオーラ防御纏い
気配感知しつつ索敵し相手の攻撃は極力回避
藍夜、あと任せた!
弾雨は絶対俺には当たらねぇって確信できるからこそ
俺は自由に動ける
軽業で停止した機体飛び乗り
ハッチの境目に刀突き立て鎧無視攻撃
大丈夫か!?
操縦者の脱出助力
キャバリアが動く度に土埃が舞い上がる。激しい銃声が轟き、ここが戦場だということを否が応でも知らしめた。
「す……っげぇ」
楊・暁(うたかたの花・f36185)は思わずその光景に魅入る。|現実《リアル》の重みは視覚と聴覚の両方から暁に本物の凄みを伝えるのだった。
なんて、迫力。
キャバリアの洗練された姿は暁のみならず、御簾森・藍夜(雨の濫觴・f35359)をも童心に返らせてしまう。
「ロボだ……」
一瞬、言葉を失うほどに感動してから思わず心音の肩を掴んで引き寄せた。
「ほら見ろカッコいいぞ! ロボだロボだ本当に動いてる――……ぁ」
こちらを見上げる暁と目が合い、藍夜はぱっと手を離して咳払いした。それから頬を自分の両手で軽くはたく。一度、二度――……ちがう、と首を振った。
(「ちがう、しごと。ついせき、ろぼ、こわす」)
言い聞かせるように繰り返し、ようやく落ち着きを取り戻す。
「藍夜?」
「……ったく、すまない浮かれた」
「っふふ」
思わず、暁が噴き出す。
「大丈夫、俺も同じだ」
「心音も? ……あとであの機構、教えてもらえるかな」
「助けた兵士に頼んでみるか?」
「ああ、そうしよう!」
さて、と藍夜が気持ちを切り替えてからの行動は速かった。雨を掬うような仕草で差し出された手のひらが呼ぶのは雨という名の弾丸そのもの。
愛刀を抜き払い、真横に構える暁の耳がぴくぴくと動いた。
禁軍猟書家とやらはどこかでこの戦いを見物しているのだろうか。ならば、刮目してよく見るがいい。暁の十八番は機械などとはからきし関係がないのだから。
「さあ、舞えよ幻雪。花が如く」
降り注ぐ弾丸の隙間を埋めるような吹雪が戦場を覆い、キャバリアのスコープに張り付いた。レンズの表面を雪が覆い、視界を惑わせる。
「お前ら、今のうちに逃げろ!」
突然の弾雨と吹雪に立往生していた兵士はようやくそれらが自分たちを傷付けるものではないと悟ったようだ。
それどころか、怪我の痛みや流血がいつの間にか消え去っているではないか。伝わる感情が兵士の心を開かせた。
「恩に着る……!」
一斉に退く彼らに向かう銃口を目がけ、藍夜は不敵に微笑んで。
「狙撃の名手とやら、俺と勝負をしようじゃないか」
キャバリアの構える銃身を弾雨が貫いた刹那、氷が弾けるように内部から侵食。同時に戦場の至るところで音響弾による乾いた破裂音が鳴り響いた。
「藍夜、あと任せた!」
「ん、任された!」
気を付けろ、という意味を込めた視線に暁が片目をつむって応える。
混乱に陥る敵の合間を暁は迷いなく駆け抜けた。反応しかけた敵をめがけ、誘導弾と化した弾雨が殺到して誘爆が起こった。その足が、銃が暁に向かうのを藍夜が許さない。
「ほう……」
穿たれ、足元に転がった機械部品を藍夜は興味深そうに見つめた。何かの計器のようだが、何かまでは分からない。暁はハッチの境目に突き立てた刀を梃代わりにこじ開け、操縦者の生存を確かめた。
「大丈夫か!?」
「う、うう……」
急いでベルトを外し、肩を貸して外へ救い出す。
「……雪……いや、雨か……?」
頬を濡らす感触に目を開けた兵士はぼんやりと美しい光景を仰いだ。晴れているのに、優しい雨音と美しい雪が見える。
「な? もう痛くないだろ」
幻想的な景色を背に、暁は安心させるように微笑んだ。
「あ、ああ……すまない……面倒をかけたようだ」
「気にすんなって」
ああでも、と続ける。
「もしよかったら、ロボ……キャバリアについて色々教えてくれないか? もちろん、あいつらを狂わせた元凶を倒した後でさ」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
大町・詩乃
猟書家は自分達の為なら何でも巻き込んでいくのですね。
少し怒りが湧いてきました。
でも、まずは暴走キャバリアを止めましょう。
まずは弾幕に備えて、結界術・高速詠唱で防御壁を形成したり、天耀鏡を大型化して盾受けできるようにしたり、オーラ防御を纏ったりと対策します。
《自然回帰》を発動。暴走キャバリア達の動きを止めます。
周囲の兵隊さん達に避難を呼びかけつつ、再起動される前に雷の属性攻撃を籠めた煌月による鎧無視攻撃で(パイロットを傷つけないように)キャバリアを破壊していきますよ。
私もスーパーロボットを持っていますから、どこを壊せば動かなくなるかは判ります。
そしてパイロットさんを救出します。
大丈夫でしたか?
敵は禁軍を名乗る猟書家。
それも機械を操る敵ゆえに、クロムキャバリア世界の荒野に降り立つ大町・詩乃(阿斯訶備媛アシカビヒメ・f17458)を守るのは|焔天武后《スーパーロボット》ではなく巨大化させた天耀鏡であった。
「無関係の世界まで巻き込むとは……ッ!」
弾幕を受け止める鏡面にはオーラを纏った結界が幾重にも防御壁を形成し、詩乃の元まで敵の弾丸を届かせない。
「私が足止めします。皆さんは早く非難を!」
「す……すまない」
兵士は喘ぐように言った。
「頼む、仲間が乗っているんだ。こんなこと頼めた義理じゃないが、できるだけ助けてやってくれないか」
「お任せください。元よりそのつもりです」
詩乃が安心させるように微笑み、薙刀を構えた刹那。
全身から解き放たれる神気が戦場を圧倒するかのように迸った。森羅万象を連想させる若草色のそれは次々とキャバリアを呑み込み、システムダウンを誘発する。
直後、キャバリアは地響きを上げながらその場に頽れた。
1体、2体……次々と電源そのものが落ちてしまったかのようにぴくりとも動かなくなる。同時にあれほど激しかった弾幕が途切れた。兵士はこの間に戦場から離脱を果たし、遠目に詩乃の戦を見守るのだった。
彼らの祈るような視線を受ける詩乃は、颯爽と薙刀を操ってキャバリアの機体を雷鳴と共に斬り崩してゆく。
人型である以上、たとえ機械であってもその急所は人体とほぼ変わらない。だからスーパーロボット乗りである詩乃にはどこを攻撃すれば効果的なのかは手に取るようにわかった。もちろん、攻撃してはならない操縦席がどこにあるのかも全て。
「はッ!」
まずは武器を使えなくするために両腕を断ち、それから喉元を目がけて深々と刃を突き立てる。火花が散らしながら神経系統が焼き切れるのを確認。
「大丈夫でしたか?」
「あ、ああ……」
救い出された兵士は何が起こったのかわからない様子で首を振る。
「突然、まったく操作が効かなくなったなんだ。いったい何があったんだろう?」
「これからその元凶を叩きます。巻き込まれない場所まで逃げてください」
これ以上、犠牲者を出したくはない。
詩乃は兵士を逃がし、湧き上がる怒りのままに薙刀を握り締める。自分達の為なら他の何を巻き込もうと構わない猟書家のやり方には、そろそろ幕を引いてもらうべきだろう。
大成功
🔵🔵🔵
メンカル・プルモーサ
…機械類は問答無用で操る…か…
クロムキャバリアの天敵だねこれは……まずは兵士達を避難させるか…
…倒すだけならなんとかなるけどまだパイロットがのってるし…となれば…
…機械を使えないから多少面倒だけど…乗っ取るか…
…現影投射術式【ファンタスマゴリア】で戦場の霧を展開…更に霧の中に一定の図形を浮かび上がらせて…
…それを認識したキャバリアに浸透破壊術式【ベルゼブブ】を介して
【浮かびて消える生命の残滓】によって知性を得た電子ウイルスを感染&通信機能を介して他のキャバリアにも伝染…
…ウイルスにキャバリアを操らせてパイロットを強制脱出させた上で兵士達の離脱の援護をしよう…
どうやら禁軍猟書家というのは自分に有利な戦場に対して鼻が効くらしい。
よりによってキャバリアという機械兵器を主力とする世界に現れた寄生者を打倒すべく、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は|ファンタスマゴリア《現影投射術式》の霧で戦場を満たしていった。
「うう……」
操縦者の安全を考えないキャバリアの暴走によって意識を失いかけている兵士の顔を照らすモニターは霧で何も見えない。反射的に後ずさったキャバリアは霧に浮かぶ奇妙な図形を機械網膜に捉えた。まさかそれが|ベルゼブブ《浸透破壊術式》を発動させるための合図であるとも知らずに――そして魔女は望むのだ、|刹那を彩りし泡沫の夢《メメント・モリ》を。
「……、――!!」
電子ウイルスに侵されたキャバリアが自らを掻きむしるような動作を見せた。だが、知性を得たそれはますます感染速度を増しながら中枢に迫る。途中で通信機能を乗っ取り、無線で同じく暴走中のキャバリアへ感染拡大。
「……足掻いても、無駄……そのウイルスは物理的には排除できない……」
ついに操縦系統まで我が物にした電子ウイルスを介し、メンカルがまず行ったのは内部に閉じ込められた兵士の救出だ。
ロックされていた緊急脱出装置が作動し、次々と操縦席が機体から飛び出す。衝撃で意識を取り戻した兵士たちを逃がすため、さらに霧の濃度を深めた。
「……歩ける……?」
「な、なんとか」
「……あれは私たちが何とかする……可及的速やかに避難して……」
「善処する」
キャバリアの腕が落とした銃に伸びかけるが、すぐに腕が言う事を聞かなくなる。メンカルに促された兵士は仲間同士支え合い、なんとか霧の向こうへ離脱していった。
さて、とメンカルは眼鏡を押し上げて周囲の気配を探る。
「……まったく、機械類を使えないのは面倒だね……」
おそらく、禁猟書家ことエヴォルグ初號機は戦場の近くにいるはずだ。暴走させたキャバリアが討伐されたのを知れば自らが乗り出してくると思われる。
小さなため息がメンカルの唇からこぼれた。
「……だけど、機械が使えないくらいで無力化できるとは思わないでほしいかな……片翼をもがれたくらいで灰魔女は墜ちたりしない……」
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『エヴォルグ初號機『Parasite』』
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POW : 縛音封機プロトコル・Parasite×JACK
【自身の全身のアンテナ】から【機器に不調引き起こす怪電波】を放ち、【機械系装備を持つ対象の機器の不調】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD : 侵蝕僚機プロトコル・Parasite×BIRTH
レベル分の1秒で【キャバリアを一時制御奪うするナノマシン】を発射できる。
WIZ : 暴走侵蝕プロトコル・Parasite×EVOLG
【キャバリア侵蝕ナノマシン内蔵弾】で攻撃する。[キャバリア侵蝕ナノマシン内蔵弾]に施された【暴走侵蝕プロトコル】の封印を解除する毎に威力が増加するが、解除度に応じた寿命を削る。
イラスト:すずや
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ビードット・ワイワイ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
エヴォルグ初號機『Parasite』は軽い混乱の中にあった。
この世界は機械文明を支配下に置ける自身にとって、まさに神となれるも同然のはずだった。
それがなんだこの有り様は。
屑鉄ばかりが転がっている。
それらは全て、キャバリアであったはずのもの。
エヴォルグ初號機『Parasite』の手先となって世界に破滅を齎すどころか、無様にも破壊され、もはや操ることすら不可能な状態だ。
「解せぬ……」
猟兵とはこれほどまでに強いのか。
否、この世界にある限りはエヴォルグ初號機『Parasite』の方が有利であるはず。まだ破壊されていないキャバリアを探せばいい。
……エヴォルグ初號機『Parasite』はそっと岩陰に隠れたまま、国境線を越えて国土の中心部を目指そうとした。
なにもキャバリアがあるのは戦場に留まらない。
製造工場、輸送中の列車、倉庫。
どれでもいい。
「我が手下となりし機械はどこぞ……!?」
アイン・セラフィナイト
『全力魔法』で【天壌の綴り手】を発動、Parasiteの周囲の地面を隆起させて、その行動を阻害する。
……随分と醜悪な見た目だね。これ以上先へは進ませないよ。
すでに機械兵器は存在しないし、キミの力も僕には通用しない。
機械兵器を支配する力なら、逆に周囲の環境を掌握する僕の超常を受けてもらおう。
UCの力によって岩の棘や水の怒涛、火炎の竜巻、それぞれ四大精霊の力である『属性攻撃』を使用してParasiteを追い詰める。
ナノマシン内蔵弾は僕の周りに岩の壁を作り出すことで防御してみるよ!
御簾森・藍夜
【朱雨】
なんだあれは
脳?あれが?……なるほど
元々はあれほどなかったものが発達してあのザマが
…柔らかいのか?硬いのか?それとももっとちがう…?
…削いだり出来ないのか
あの細胞が分ればバラし甲斐もありそうな…
わっかてるしおんおれはちゃんとしている
天候操作で降らせる雨に雨に万色の雷属性を乗せ敵に浴びせナノマシンは撃ち落とす
俺の心音に張りつこうなんざ千年万年早いんだよ
心音の情報を頼りにしながらUC
機械がなんだ!!
こちとらゼロから散々研究した月光は魔術なんだよ!
人様のものを奪って俺が強いなど戯言だな
そんなに思うならそのあしもとのから組むことだ
ただ使い潰すのは馬鹿のすること
お前は先人の叡智を無駄にしただけだ
楊・暁
【朱雨】
…機械はよく分かんねぇけど
とりあえず先に見つけて潰せばいいよな?
UC発動
索敵Lv100の子狐達を四方に放ち
俺も気配感知と聞き耳で情報収集して索敵だ
見敵したら藍夜に共有
いたぞ!あっちだ!
…なんだあれ…針山?
なんか脳みそっぽい…動きも気持ち悪ぃ…
…藍夜?(笑顔
研究心疼かせてる場合じゃねぇぞと視線で
ほら、さっさと倒すぞ!
オーラ防御纏いつつ先制攻撃
火と雷を纏わせた愛刀で切り込み
属性攻撃かつ鎧無視攻撃を早業で2回攻撃
…頼もしいんだけど、そこ…?
敵隠れるなら都度索敵&共有
内蔵弾は見切り躱しつつ鎧無視攻撃で真っ二つに切断
藍夜が死ぬほど足掻いて頑張ってきたのを知ってる
だから俺はそんなお前が誇らしいんだ
月夜・玲
機械文明NGか
厄介な力を持っている事で
仕方ない、偉大な先輩の力を借りるとしようか
m'aider
来たれ、禁軍の秘匿せし武器よ
はじまりの猟兵…すなわち、【一番目の猟兵】の武器よ
何かこう…良い感じの武器お願い!
出来れば剣とか!
●
飛来した武器をキャッチして戦闘に入ろう
最悪手に持てれば何とでもなる!
銃だって、縦に持てば鈍器だ!
【Code:T.S】起動
雷刃展開
機械系は使えないから後はこの刃と自分の剣技のみ!
体格差なんて、関係ないね
雷刃をエヴォルグ初號機以上の長さまで伸ばして『なぎ払い』
更に返す刃で『2回攻撃』
雷刃のサイズを適宜変更し、距離を取りながらの斬撃を入れて翻弄していこう
其方と同じ舞台では戦わないさ
メンカル・プルモーサ
…機械なら概ね全て操る…か…
確かにこの世界なら絶対的に優位に立てただろうね…私達に見つからなければ…だけれども…さて…準備を始めるか…
1:比較的原型を留めている(電子系が破壊された)キャバリアの残骸数体を見繕います
2:残骸キャバリアに現影投射術式【ファンタズマゴリア】による幻影を被せて見た目を普通のキャバリアにします
3:【我が手に彩る傀儡舞】にて残骸キャバリアを操ります
4:残骸キャバリアを操ってこそこそ歩いてるエヴォルグ初號機に殴りかかります
…普通のキャバリアと誤認して操ろうと無駄行動してくれればめっけもの…
…多少破壊されても物理的に操ってるし…残骸キャバリア小隊で袋だたきにしよう…
ルクレツィア・アストリュード
キャバリアを、機械を支配する敵。
これを倒すことこそ、ボクの『答え』の一つか。
そして禁軍猟書家であるというなら、ボクはこう叫ぼう。
『m'aider』と。
今回は支配される可能性のある装備…GuiltyGrint、SkyWalker、VitalVoltは外して戦う。
普段と色々勝手は違うけど、大丈夫、戦える。
敵は何をしてくるか分からない。
何か動きあれば即座に対応できるよう【瞬間思考力】を研ぎ澄ましつつ接近してゆく。
近づけば、恐らく触手攻撃が来ると思う。
其を【念動力】で弾き逸らし躱したところで神殺樹刃を発動、懐に飛び込み斬り倒しにかかる。
──人の身でも、キャバリアは、斬れる。
大町・詩乃
あれはオリジナ●マモー!
いつの間にかオブリビオンに成り果てていたのですね!?
(たぶん違う)
町中だとキャバリア以外の機械類も支配下に置かれそうです。
《自然回帰》で電源オフすると一般の方々にも迷惑掛けそうですし…。
空中浮遊で浮きつつ、結界術・高速詠唱による防御壁展開。
天耀鏡にオーラ防御を纏わせて盾受けできるよう護りを固める。
第六感で予測して上記護りで対応。
その上で天候操作で雨を降らせて《神域創造》発動。
周囲一帯の空間を絶対支配し、相手の機械支配を強制解除。
「止まりなさい」と相手に命令して捕縛し、雷の属性攻撃・神罰・全力魔法・高速詠唱で生み出した特大の雷を呼び出して、貫通攻撃で相手を撃ち抜きます!
館野・敬輔
【WIZ】
アドリブ連携大歓迎
お望みを叶えられなくて残念だな
貴様のような禁軍猟書家に渡す機械は、もはや何一つ存在しない!
…さて、これはどうだ?
『m'aider』!!
情報通りなら、何らかの武器が出てくるはずだが…
暴走侵蝕プロトコルは俺にとっては意味がないはずだが
内蔵弾の直撃だけは「第六感」で察し「視力、見切り」で軌道を見極め避けよう
内蔵弾を避けたら指定UC発動
エヴォルグ初號機とテレパシー会話できるようになったら
「殺気」混じりの「大声」をテレパシーで送り込み「捕縛」の状態異常を与え動きを封じた後
至近距離から黒剣or得た武器の「2回攻撃、怪力」で叩き切る!!
貴様の居場所は、どこにもない!
ここで散れ!!
グラン・ボーン
俺の出番のようだな
5メートルを超える巨体が歩くのはクロムキャバリアでは見慣れた光景だろう
だが、それはキャバリアではない
キャバリアよりも大きく、キャバリアよりもパワフル
巨人のグラン・ボーンだ
ただでかいだけでなく、鍛え上げられた肉体をしている
拳法家なのだ
鍛え上げられた拳は、何十万回と固いものを叩き続け、皮膚がやぶれ肉が見え、骨が見えても殴って鍛え、叩いて叩いて叩き続けて出来上がった
キャバリアの装甲だってぶち抜ける拳だ
「いくぜ!」
その拳を思いっきりエヴォルグ初號機にぶつける
呼気によって高めた気、全身のバネ、筋肉、踏みしめるクロムキャバリアの大地の力
そのすべてを拳に乗せて殴る
まさに一撃必殺である。
砂埃の中を黒い影が駆け抜ける|9体の子狐《尾獣》。耳やヒゲをぴくぴく動かし、何かを探しているような素振りを見せる。
否、何をというのは愚問だ。
この戦いにおいて捜索する対象などただひとりしかいないのだから。
「いたぞ! あっちだ!」
楊・暁(うたかたの花・f36185)は会心の笑みを浮かべ、御簾森・藍夜(雨の濫觴・f35359)を見上げた。
「見ろよ、あそこの岩場。尻隠して頭隠さずって感じ……って、藍夜?」
「すまない、つい研究心が」
はっと我に返った藍夜は照れ隠しのように口元を手で抑える。
――だって、あれ|《・・》だぞ?
全体的に白と鋼の無彩色。固いのか柔らかいのかもわからない脳みそのような本体にはアンテナらしき針が何本も突き刺さっているわけで。
(「……ああ、あの細胞を削いでバラして発達の過程を分析してみたい!」)
藍夜の心の叫びが聞こえるかのようだ。含み笑うような視線に気付いた藍夜が咳払いし、舌足らずな言い訳をする。
「おれはちゃんとしているぞ、しおん」
「本当かよ?」
「もちろんだ! 来い、万色の雷よ」
星夜の狐雨と稲妻の奇襲に驚くエヴォルグ初號機に追い打ちをかけたのは、突然牙を剥いて襲いかかった大地そのものだった。
「なにッ――!?」
「残念、これ以上先へ進ませるつもりはないんだ」
アイン・セラフィナイト(全智の蒐集者・f15171)の周囲を四大精霊が飛び回りながら自然現象を味方につけ、街へ向かおうとしていたエヴォルグ初號機を足止める。
隆起した大地の内部に閉じ込め、水と炎が渦を巻きながら怒涛のように襲いかかる。まったく醜悪な姿で溺れながら焼かれる苦悶はいかほどのものだろうか。
「おぶッ……げほ、はぁ、はぁ……機械、機械はどこだ!? このような水や炎や大地ではない、機械、機械さえあれば……ッ」
必死に触手のような手足を伸ばして支配可能な機械を求めるエヴォルグ初號機の頭上からアインは大量の岩棘を降らせた。
『機械兵器を支配する力』対『周囲の環境を掌握する超常』の戦いが繰り広げられる。劣勢を覆すには是が非でも機械を見つけなければと血眼になって探すエヴォルグ初號機の目に念願のキャバリアが映った。
「そこにおったのか!」
「……かかった」
よもやメンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)が残骸にかけた幻影であるとも知らず、エヴォルグ初號機は狂喜乱舞してそれを乗っ取るためのナノマシンを散布する。
「……大丈夫、あれは私が操る偽物だから……あれの思うようには動かせない……」
「なるほどですね。では参ります――優しき慈雨よ、この地に恵みと神域なる定めを与え給え!」
大町・詩乃(阿斯訶備媛アシカビヒメ・f17458)は雨を乞うための仕草で天を仰いだ。祝詞を唱えるごと、大地を濡らす慈雨が戦場に降り注ぐ。
「それにしてもびっくりしました。いつの間にかオブリビオンに成り果てていたのですね!? オリジナ●マモー!」
「そうだ私がオリジナル……なわけあるか!! なんだこの雨は!? あ、足が動かぬ……!!」
エヴォルグ初號機は遠い町影を焦がれるように見つめた。あそこまで行けば勝てるのに。行かせるものかと詩乃が命じる。
「いけません、止まりなさい!」
「うぐ……ッ」
なぜだ、と彼は呻いた。
あれだけナノマシンをばら撒いたにも関わらず、周囲を取り囲むキャバリアは思い通りに動くどころかこちらを攻撃し始めるありさまだ。
そこへ轟く重い足音。
今度こそ求める機体かと顔を上げるエヴォルグ初號機の期待をグラン・ボーン(巨人の巨人拳伝承者・f34134)の拳が撃ち砕く。
「悪いな、こう見えても生身なんだ!」
「ごふぉ……!?」
脳漿を撒き散らしながら吹き飛んでゆくのをグランは当たり前のような顔で見送った。この拳を磨くのにかけた時間、労力、情熱を思えば不思議はない。何度も裂けて傷だらけ、豆だらけの固くなった皮膚が鎧のように覆うグランの両拳は拳法家としての誇りそのものだ。
見上げるほどの巨体に自信に満ちた笑みを浮かべ、グランはにやっと唇の端を吊り上げる。打ち合わせる拳の音が岩のように鳴り響いた。
館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)は黒剣の切っ先をエヴォルグ初號機に差し向け、褪めた眼差しで言う。
「わかっただろう? 貴様のような禁軍猟書家に渡す機械はもはや何ひとつ存在しない。年貢の納め時が来たようだな」
「おのれ!」
敬輔の目には内臓弾の軌道がはっきりと見えていた。最低限の動きで躱すのと同時に月夜・玲(頂の探究者・f01605)とルクレツィア・アストリュード(終極フラガラッハ・f30398)が無言で視線を交わし合う。
ルクレツィアの首元から外れた|GuiltyGrint《首輪》が地面に落ち、|SkyWalker《斥力発生ブーツ》と|Vital Volt《生体電流供給システム》が機能を停止。玲も二刀を腰に戻した。
「機械全般まるで駄目かー。全く厄介な力をお持ちなことで」
「そしてキャバリアを支配する敵、か」
『答え』を示すため、苦肉の策として、情報を生かすべく。ルクレツィアは、玲は、敬輔はそれぞれに叫んだ。
「――『m'aider』」
直後のことだった。
エヴォルグ初號機の傍らの虚空に歪みが出現。前触れなく現れたのはいずれも古びた武器である。中世風のものから銃器まで、一番新しいものでも第二次世界大戦よりも前の時代に相当すると思われた。
「ここで散れ!!」
中空より現れた武器の中から斧を掴み取った敬輔は殺気を込めて念話を発動、敵を捕縛状態に陥れた上で両手の武器を振るった。
魂魄の靄を生やしたエヴォルグ初號機の頭部を割り砕くように斧が炸裂する。呻き、よろめいたところへ黒剣が追い撃ちをかけた。
「うぐ、く――……」
エヴォルグ初號機の触手が怪しげに蠢くのをルクレツィアは見逃さない。一切の補助装置を外し、剣一本で走り込むルクレツィアの眼差しには『問い』しか映っていない。念動力によって弾かれた触手の懐へ飛び込んですれ違う一瞬に全てを賭ける。
「これで、証明された」
十字の剣閃は僅か一瞬。
言葉を発した時、ルクレツィアは既に戦場の端にまで到達していた。
「――人の身でも、キャバリアは、斬れる」
「がはッ……」
青い血がエヴォルグ初號機の傷から噴水のような飛沫を上げる。
「いったい、なにが……なぜ、禁軍が秘匿せし武器をお主らが……!?」
「これははじまりの猟兵……すなわち、【一番目の猟兵】の武器よ」
玲は肩を竦めた。
「第一希望は剣がよかったんだけどなあ……それでなくても銃とかさ。これ|鈍器《モーニングスター》なんだけど!」
まあ、最悪手に持てればなんとでも。|柄《・》さえあれば用は足りるのだから。往生際悪く支配先を求めて散布されるナノマシンを跳ね除けたのは藍夜の雷雨であった。
「俺の心音に張りつこうなんざ千年万年早いんだよ」
「……頼もしいんだけど、そこ……?」
雷光が消え去らぬうち、暁は愛刀に火と雷を纏わせて二閃させる。動きのみならず、手ごたえまで気持ち悪い敵だった。歯を食いしばり、耐えて刃を振り抜く。ぱっくりと二つに割れた頭部の中から大量の内臓弾が放出された。
「くらうもんかよ!」
「全く馬鹿の一つ覚えも同然だな。そんなに機械が欲しいのか? こちとらゼロから散々研究した月光は魔術なんだよ!」
そら、と顎で相手の足下を示してやる。
何もない。
だから、支配する者を失ったらひとりじゃまともに立てやしないのだ。積み重ねたものが何もないから、人様のものを奪って俺が強いなどという戯言をのたまうしかない。
「教えてやる。ただ使い潰すのは馬鹿のすること。ゆえにお前はただの浪費者。先人の叡智の方がずっとずっとえらい、つよい、さいこう!」
死ぬほど足掻いた藍夜だからその言葉に筋が通ることを暁は――心音は誰よりも知っている。誇らしくて、嬉しくて。
「うん、偉い」
だから、めいっぱい褒めてやりたくなる。
「戯言だ!」
憤死するほどの怒りも露わにエヴォルグ初號機が言った。
「最も強いのは寄生者であるこの自分! ゆえに、ゆえに――なぜ、こやつらは操られないのだ?!」
苛立ち紛れにナノマシンをぶつけたキャバリアが大破し、元の残骸へ戻る。愕然とするエヴォルグ初號機の背後に立つメンカルが小首を傾げた。
「……ようやく気が付いた……? こんな偽装も見抜けないで、寄生者を名乗るなんておこがましい……」
メンカルが指先を動かせば残りのキャバリアが一斉にエヴォルグ初號機へ躍りかかった。それを迎え撃つナノマシンの流れ弾に対し、アインはとっさに創り出した岩の壁を盾代わりに凌いだ。詩乃は一対の神鏡を巨大化させて勘を頼りに弾き返す。キャバリアばかり気にしているうちは最大の死角に気づけまい。
「天誅です!!」
詩乃の指先が天を指し、特大の稲光が一直線に敵を撃ち据えて黒焦げに。肉の焦げる嫌な臭いごと、グランは渾身の拳で殴り飛ばした。
「いくぜ!」
口から洩れる呼気の勇猛果敢なこと。筋肉が隆起し、踏み締める乾いた大地に巨大な足跡を刻み付ける。胴体の巨大な脳みそにめり込んだ拳が咆哮を上げているかのようだった。
「ごぶぇ……ッ……」
「……醜悪な見た目がさらに目も当てられない姿になったね」
アインがため息を漏らすほどに、エヴォルグ初號機はもはや原型を留めないほどに崩壊しつつあった。肉塊に埋もれるアンテナが危機を察して打ち震える。なんだあれはとでも言いたげだ。己の身の丈以上の刀身を持つ雷刃はメイスを持った玲の手元から伸びていた。
「こんなもんかな?」
間合いに応じて器用に長さを変えながら、玲は二度、雷刃を振るった。どれだけ対格差があろうが関係ない。己を信じて戦うそれだけのことだから。
返し刃で薙ぎ払った残骸がしゅわしゅわと泡のように消えていった。
「この武器、グリモアベースに持って帰ってみるか」
敬輔は興味深そうに斧を眺め渡す。見た目は普通の武器と変わらない、が……それが普通のものではないことは既に明らかな事実であった。
大成功
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