レッドアイズ・ヴァジュラダラ
ファティーマ・リナレス
「エンチャント・DEFブースト」
対象の攻撃を軽減する【自己の防御力を強化する秘術を発動した姿】に変身しつつ、【対象に強引に接近して格闘術】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
っていうユーベルコードを使っている場面をお願いします!
魔法とか弓矢とかの遠距離攻撃をしてくる敵が相手で、ユーベルコードを使って被弾を気にせず強引に接近していき、必殺のパンチを繰り出す!
みたいな内容希望!
口調は元気のある感じで
口癖は「サイコーじゃん!」
語尾には〜だね、〜だよ、〜じゃん
を使うよ!
アックス&ウィザード世界出身のサキュバス族の武術家で、バトル大好き!鍛錬大好き!な活力に満ちた性格をしてるよ!
フィールドとか敵とかの詳細な状況についてはマスターさんにおまかせするね!
よろしくね!
胸の奥底から溢れるものがある。
それは戦いに対するファティーマ・リナレス(サキュバスのファイティングモンク・f39321)の素直な感情であったし、また目の前に迫るオブリビオンのユーベルコードに対する感情でもあった。
「我が魔弾の嵐を前に消えるがいい、猟兵!」
ファティーマに告げられる言葉は、敵の強烈さを示していた。
雨のように降り注ぐ魔弾の輝き。
「当たれば痛いんだろうね……けどさ! 私、ワクワクしてるんだよ! サイコーじゃん! このシチュエーション!」
「何を言っている!」
彼女は魔弾荒ぶ嵐の如き戦場を駆ける。
敵は己の勝利を確信しなければ現れない用意周到であり、狡猾な存在だった。
戦場に張り巡らされた魔術的な強化を知らしめる陣が、その証拠だった。
はっきり言って単身で挑むのは無謀だった。
けれど、彼女は構わない。一直線に突き進んで、敵に肉薄する。
魔弾が彼女の体を打ち据えるのだとしても、構わなかった。
いや、おかしい、とオブリビオンは思っただろう。
己の魔弾は一発一発が必中にして必殺。
魔弾が触れた者は尽くが穿たれ、滅びる定めにある。
だというのに己に肉薄する猟兵――ファティーマはまるで意に介していない。彼女の鍛えられたとはいえ、生身の肉体を穿つことすら出来ていない。
「……貴様、何をした!」
「何って、簡単なことだよ!」
彼女の身に宿るは、金剛の闘神。
己の身に宿った力を金剛そのものたる力に変える|秘術《ユーベルコード》。それは如何なる魔弾であっても彼女の肉体を貫けぬことを意味する。
ユーベルコード輝く赤い瞳が敵を見つめる。
「馬鹿な! この領域は儀式によって何重にも私の力を底上げしているのだぞ! 我が魔弾は大地すら穿つというのに!」
「へえ、それってサイコーじゃん! 良い鍛錬になるし、何より」
ファティーマは笑う。
今、彼女の心に今あるのは目の前の戦いの趨勢を如何にして己に手繰り寄せるかということのみ。
敵が強敵であるのならばなおさら。
敵が難敵であるのならばことさらに。
笑って、自身を撃つ魔弾を正しく金剛闘神の如く物ともせずに一直線に迫るのだ。
「そういうのって強引に押し通るのがさ! サイコーじゃん!」
「どういうことだ、なぜ我が魔弾が効かない……!? いや、これは……!」
そう、敵は漸くにして気がつく。
ファティーマは己の拳で迫る魔弾を撃ち落としているのだ。
果敢に飛び込むだけの猪武者ではなかったのだ。
だが、それも考えてのことではない。瞬時に、本能的に彼女は選択したのだ。
この迫る魔弾の嵐を食い破ると。
「こ、こんな、こんなことで私が敷いた完璧なる陣が……!」
「さあ、いっくよ!」
笑う。
ファティーマは笑顔のまま敵に肉薄する。
最早、魔弾の嵐は彼女にとってそよ風も同然だった。如何に金剛闘神の力宿す秘術が寿命を削るのだとしても。
今がサイコーであればいい。
目の前にある敵を穿つ拳を握りしめる。
考えるよりも先に動いていたのだ。
駆け引きも、何もあったものではない。まっすぐに走って、まっすぐに拳を振るう。
彼女の褐色の肌に浮かぶ汗は、キラキラとユーベルコードの煌めきに照らされ、その赤い瞳がまっすぐに敵を射抜く。
その瞬間、彼女の拳は振り抜かれる。
「が、あ――ッ!?」
拳の一撃は嵐を引き裂き、天に突き上げられた。その一撃は敵を穿ち、その背に追った強化儀式の場すらも吹き飛ばしてしまう。
凄まじき拳の一撃だった。
今の気分は?
そう尋ねられたのならば、ファティーマはこう答えるだろう。
いつものように。
朗らかに。
変わらぬ笑顔と共に。
「サイコーじゃん――!」
成功
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