●提示される謎・再び
グリモアベースの片隅で、白髪の娘が猟兵達が訪れるのを待っていた。
「ごめん。忙しい中なのに、また集まってくれてありがとう」
そして集まった猟兵達を前にし、その娘――月華(月来香・f01199)は一礼する。
「つい先日も話したけれど、アマルテア情報艦隊で得た情報から、スペースシップから拉致された有能な科学者や技術者達が捉えられている事は憶えているかな? その人達が帝国旗艦インペリウムの科学技術センターで働かされているということも、ね」
つまりは、だ。
「これでお察しかと思うのだけれど、君達にはその人達の救出に向かってほしいんだ」
だが厄介なことに、科学者や技術者達は生体コンピューターの部品として、科学技術センターの中央コンピューターの一部に組み込まれている。故に、そこから無理やりに引きはがしてしまうと、意識が焼き切れて死亡してしまう旨を再び伝える。
「その人達を助け出すには、コンピューターにパスワードを入力する必要がある。それを入力しようとすると、こんな謎が画面に表示されるんだよね。正しいパスワードを入力しないと、救助は無理みたい」
そして月華は服の袖口から謎が描かれた紙を出し、それを猟兵達の前に広げた。
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牛は動く。
でも、馬は動かない。
虎は動く。
でも、犬は動かない。
ならば、兎はどちらであるか?
―――――――――――――――
「これ、二択だから割とシビアだよ。一回間違えたらアウトなんだ。私には解けなかったから、君達に何とか解いてほしいかな。それとその……ごめん」
少し申し訳なさそうな表情をして、猟兵達から瞳を逸らす月華。こういった謎解きは苦手なのだ。
「でも、君達なら解けるよ。だから一人でも多くの、捕らわれている人達を助けてあげて」
逸らした瞳を再び猟兵達へ向けて言い切ると、月華は頭を下げるのだった。
雪月キリカ
はじめまして、もしくはまたお会いしました。雪月です。
今回はちょっとした謎かけシナリオ・リベンジとなります。
※今回の採用は答えに至る推理を重視します※
プレイングには、『謎かけの答え』
『その答えに至るまでの推理、行動』等を記載してくださいませ。
文字数に余裕があったならば『救出後の技術者や科学者の対応』について記載しても大丈夫です。
尚、今回も正解者一人をを大成功として採用します。
同時に複数の正解者がいらっしゃった場合は、リプレイを書きやすい方を採用する形になります。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 冒険
『中央コンピューターの謎かけ』
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POW : 総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、救出します。
SPD : 素早く謎の答えを導き出した後、救出した人のケアを行います。
WIZ : 明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、救出します。
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
入力画面の隅に、小さく『パスワードを忘れた?』とある事に、誰かが気付く。
その文字に触れると、以下のようなヒントが示された。
猿も動く。
鳥も動く。
――ほしのひとより。
ひらりと、何処からか紙が舞い落ちてきた。
捕らわれた人達の誰かが、メモとして取っておいたものだろうか。それにはこのように書かれていた。
『同じ数は宇宙にも在り』
※2月23日の21時を、解答の締切と致します。
マスコメにありますように、採用者は1名様となる事を、ご了承下さいませ。
ステラ・チェスロック
干支って知ってるかしら
12の動物を暦や方角に使うのよ
「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の順になってるわ
……そうね、問題に出てきた動物がみんな入ってるわよ
加えて、ほしのひとからのヒントに、宇宙にもある同じ数
十二星座のことよね
十二星座は動物の他に天秤とか水瓶とかの無機物……「動くもの」と「動かないもの」に分かれてるわね
干支で星座、となると十二辰が思い浮かぶけど、そうすると馬が獅子宮で「動くもの」に分類されちゃうからスタンダードに十二星座の順番で考えていきましょう
牛→牡牛
馬→天秤
虎→双子
犬→水瓶
兎は蟹だから「動くもの」ね
(ということを正解なら探偵、間違っていたらステラが話してくれる)
「頼むわよ、アタシの頼もしい名探偵!」
ステラ(リトル・ディーラー・f12374)は入力画面の前で、『解明者の見通す眼』を使い協力者たる名探偵を喚ぶ。
名探偵はステラと全く同じ姿で現れると、画面に映る謎、その隅に浮かぶヒント、舞い落ちてきた紙に書かれた文面を見やる。
そして付近に在った座るに適していそうな機械に腰掛けると、瞳を閉じ推理を始める。
牛は動く。馬は動かない。
ほしのひと。同じ数は宇宙にも在り。
暫しの熟考の後、点と線は繋がりて。名探偵は口を開いた。
『干支って知ってるかしら。十二の動物を暦や方角に使うのよ』
干支は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の順になっている事を説明する名探偵。干支の動物は、問題に出てきた動物が全て入っている事を指摘。
『加えて、ほしのひとからのヒントに、宇宙にもある同じ数。十二星座のことよね』
画面とメモ紙のヒントは十二星座を指していると語ると、閉じていた瞳を開き、ステラをじっと見つめ言葉を続ける。
『十二星座は動物の他に天秤とか水瓶とかの無機物…… 「動くもの」と「動かないもの」に分かれてるわね。干支で星座、となると十二辰が思い浮かぶけど、そうすると馬が獅子宮で「動くもの」に分類されちゃうから、スタンダードに十二星座の順番で考えていきましょう』
名探偵は紙に干支と十二星座を当てはめた図式を書き出すと、ステラに見せた。
牛→牡牛
馬→天秤
虎→双子
犬→水瓶
兎→蟹
その図式を見れば、ステラも謎の解に至る。兎は蟹だから「動くもの」であると。それを察した名探偵は、満足気な笑みをステラに向ける。
「流石アタシの名探偵! ちょっとパス入力してくるわ!」
ステラは急ぎ入力画面に向かうと、パスワードの入力欄に『動く』と入力してOKを押す。すると画面には『ロックは安全に解除されました』と表示された。
無事に生体ユニットから解放される人々。ステラは名探偵と共に彼らを運び出そうとするも、予想外に重くて引き摺ってしまいそうになる。
ここは大人しく後から救援に来る猟兵達を待つことにしようと、ステラと名探偵は判断するのだった。
大成功
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