銀河帝国攻略戦㉓~『解放軍』vs銀河帝国母艦
ようやくこの時が来た。
幾多の戦闘を乗り越えて『解放軍』の破竹の勢いで敵を退け、辿り着いた。
最終目標の帝国旗艦『インペリウム』はもう目前だ。
だが、解放軍の宇宙船たちは、目の前に浮かぶ巨大な母艦の姿に唖然とする。
「あれが、インペリウム護衛軍に属する帝国戦闘機母艦!」
「なんてデカさだ……!」
「だが、たった一基でこの数を相手できると思うな! 総員、一斉射撃準備!」
母艦を包囲した各宇宙船が砲撃戦の準備に移行、そして間を置かずに発射態勢へ移行!
「ぅってえぇぇぇぇぇえっ!!」
全方位から撃ち込まれるレーザービームや弾頭の嵐が母艦を貫く!
「やったか!?」
……かと思われた。
攻撃が止み、レーザービームの発行が収まると、そこには傷ひとつない母艦が健在していた!
「俺達の力では、あれを倒すのは不可能だ……! 猟兵が、猟兵たちの助力があれば……」
母艦から蜘蛛の子の如く無数に放たれる戦闘機の攻撃に、絶望する『解放軍』は成す術なく敗走してゆくのであった……。
予知の内容を告げた蛇塚・レモン(叛逆する蛇神の器の娘・f05152)は、何故か猟兵たちにグリモアベースでお手製のカツ丼を振る舞っていた。ご丁寧にガスコンロと調理道具と食材を持ち込み、自身はエプロンを着込んで配膳をしまくっていた。
「じゃんじゃん食べてってねっ! ここが正念場だよっ! しっかり食べて戦ってねっ! おかわりもあるよ~っ! あ、食べながらいいから、今回の作戦概要を聞いてねっ!」
今回の銀河帝国攻略戦は、帝国旗艦『インペリウム』を守護する護衛艦隊のうちの一隻である帝国戦闘機母艦のひとつを轟沈させる事だ。察しの良い猟兵たちならもうお分かりであろう。
「猟兵のみんなには、生身で巨大母艦に挑んでもらう事になるからね、ここでしっかり精を付けていってねっ!」
やっぱりそうかぁぁぁっ!!
だが、今回はそうせざるを得ない事情があるのだという。
「この母艦、頭がおかしいくらいに装甲が硬い上に自己修復機能を兼ね備えているんだよね。だから『解放軍』のみんなの砲撃だけではダメージが蓄積される前に修復されちゃうってわけなんだよっ! そこで、猟兵のみんなの出番ってわけ! 母艦に超強力なユーベルコードをズバババーンッと撃ち込んで、修復性能よりも大きなダメージを蓄積していけば母艦を破壊できるっていう作戦だよっ! 『解放軍』のみんなは絶えず回復量を抑えるために母艦を集中砲火してくれてるから、みんなは一気に畳みかけてねっ! でも、母艦の反撃にも気を付けてっ! 食べ終わった人から転送するから、頑張ってねっ!!」
レモンはエプロン姿のまま、頭上のグリモアを輝かせると、銀河戦争の最前線へ猟兵を転送してゆくのだった……!
七転 十五起
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
はるばる来たぜ、最前線ッ!!
七転十五起、なぎてんはねおきです。
さぁ、いよいよ銀河での戦争も終盤戦に突入です!
このシナリオの内容は、すべてレモンに喋らせましたので、よくご確認下さい。
では、皆さんの強力でド派手なユーベルコードの一撃を母艦に叩き込んで下さい!
皆様の挑戦、お待ちしております!
第1章 ボス戦
『帝国戦闘機母艦』
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POW : サイキックファイア
【ビーム砲撃】が命中した対象を爆破し、更に互いを【サイキックエナジーの鎖】で繋ぐ。
SPD : インペリアルレギオン
レベル×5体の、小型の戦闘用【帝国式兵器】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
WIZ : リペアアーム
【修復用アーム】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
竹城・落葉
戦局は更なる展開を迎えたようだな。ならば、我も後に続くのみ!戦は食糧が重要。それを十分に摂取した我は、歴戦兵の如く戦ってやろう!
我は名物竹城を手に『支柱一閃』で切り伏せよう。【残像】【だまし討ち】【フェイント】【早業】で相手の攻撃を巧みに避けつつ肉薄、そのまま【早業】【2回攻撃】【鎧無視攻撃】で素早く確実に切り伏せるぞ。
仮にビーム砲撃を喰らってサイキックエナジーの鎖で繋がれたとしても、名物竹城で切り離してやるわ!
戦闘中は冷酷な雰囲気を醸し出し、無表情で攻撃を仕掛けよう。夜叉の如く突撃し、悪鬼の如く猛攻を加えるぞ。我とて元武将。その一撃を受けて見よ!
味方の『解放軍』による十字砲火の渦中にて、竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)は暗黒の宇宙を漂いながら、帝国戦闘機母艦へ接近していた。
「戦局は更なる展開を迎えたようだな。ならば、我も後に続くのみ!」
グリモアベースで食べたカツ丼は美味だったな、と一瞬思い耽ると、見た目はバールのような武器『名物竹城』を腰元から抜き払う。
「戦は食糧が重要。それを充分に摂取した我は、歴戦兵の如く戦ってやろう!」
覚悟を完了した竹城の眼前に、帝国戦闘機母艦の砲撃から放たれたビームが迫る!
「させるかっ! ハッ!!」
残像を囮に竹城は身を翻して光線を回避! そして砲撃が狙いを定めにくくするために、ジグザグにフェイントを織り交ぜながら移動をして母艦へ接近してゆく。
だが、敵も然るもの、狙えないのならば数を撃てと言わんばかりに装備している全門を竹城へ向けてきたではないか。
「まずい……! アンディ!」
竹城は“業務用”の別人格アンディに身体を委ね、戦闘の判断を仰ぐ。
次の瞬間、砲門から放たれた幾多の光の筋がアンディへ押し寄せてくる!
「……!」
アンディは無言でまずは3本の光線を掻い潜り、すかさず垂直へ急上昇! その真下を5本の光線が迸ってゆく! 更に左右同時に2本ずつ光線が交錯してゆくのを急加速で切り抜け、真正面からの砲撃をきりもみ回転で急速潜行!
その圧倒的な戦意は冷酷で剣呑さを醸し出している。
しかし、時間差で放たれたビーム砲撃を掻い潜る際にアンディは死角から狙撃されて被弾! そのままサイキックエナジーの鎖で繋がれてしまった!
「だが、これは都合がいいな。ふんっ!」
なんと、アンディは自ら鎖を手繰り寄せ、母艦へ急接近!
敵の攻撃を利用して欺く手腕は見事と言わざるを得ない。
まんまと外壁まで到達すると、名物竹城を正眼に構えて振り上げる!
「こんな鎖、我が名物竹城で切り離してやるわ!」
バール状の武器が、サイキックエナジーの鎖を見事に断ち切った!
自由の身になったアンディは、今度は外壁へ向かって素早く二閃を繰り出した!
母艦の防壁は常識ではありえないほどの強度を誇るのだが、彼女の攻撃は鎧を無効化する特性が備わっているのだ。攻撃を受けた箇所が歪み、凹み、粉砕されてゆく!
「我は夜叉の如く突撃し、悪鬼の如く猛攻を加えんとす! 我とて元武将。今一度、この一撃を受けてみよ!」
ユーベルコードの構えから、無心。
細長い鉄の棒を素早く二回外壁へ叩き付ければ、その軌跡の通りにXの字を刻み込んだ!
その後も手近な砲門を『支柱一閃』で切り落としてゆき、仲間の追撃が始まったことを悟った竹城は、近くで砲撃を敢行していた『解放軍』の戦艦に拾われることとなる。
成功
🔵🔵🔴
二條・心春
こ、こんな大きな艦に生身で戦うなんて、物語の世界でもなかなか無いシチュエーションだよね…。不安だけど、この能力で皆さんのお役に立てるなら…頑張ります!
まずは「情報収集」と「第六感」で、敵の弱点を探しましょう。修復装置のある場所とか見つけられると良いのですが。
後は、【ウェポン・ブースト】を発動して、ブースターを上手く「操縦」したり、「オーラ防御」して敵艦に接近して、そのままの勢いで狙った場所を槍で突きます。槍が刺さったら私は離れて、ブースターを最大出力にして艦を貫いちゃいましょう。これが私の全力です!
敵の装甲は硬いみたいですから、槍に炎の属性を付与すれば貫通しやすくなるかな?
レクシア・ノーレッド
はぁ…空母と言うにはなんか…要らないパーツ多くない?まぁいいや…
…レクシア・ワンから各機、及び各猟兵へ!
これより、敵機殲滅に移ります!
【SPD】
戦闘機の出番だね!可変戦闘機「フィート」に私は乗り込んで、【選択UC】でレベル分複製するよ!
合計22機、今回は無理せず味方の援護に回る!
召喚された敵の兵器や、修理用アームに狙いを定めて交戦するよ!
味方が狙われそうなら複製した機体で『かばう』!
戦闘機形態じゃできない近距離対応も、変形して人型化することで相手する!培った『空中戦』と『操縦』の腕の見せ所だね!
連携・アドリブ歓迎
有希・ブラウフランメ
「キタキタキタ♪ボクやっぱテンション上がるね〜こう言うのっ」
母艦から出撃する無数の帝国式兵器
雲霞のように迫る敵を見つつ【挑発】的な笑みを浮かべて
VRサキュバスアイドル『ゆっきー』がシートに横たわり
『インペリアルレギオン』を全て【ハッキング】し乗っ取る為アクセス!
間髪入れずUCを発動!
知覚時間が約千倍に加速されるVR空間でその効果は
数十時間を越える剪定未来…あり得たかも知れない未来を見て
VR空間で幾何学的に描かれた敵AI群の中、降り立ったのは
現実と寸分違わぬ極上サキュバスボディの『ゆっきー』そのもの
彼らを【誘惑】するように投げキッス♪
まさにAIを蕩かす【毒使い・催眠術・範囲攻撃】で…!
連携OK
絶え間なく母艦へ砲火が浴びせられる中、レクシア・ノーレッド(『侵喰者』、紅きドレッドノート・f01101)は愛機である宇宙対応可変高速戦闘機『フィート』に乗り込み、『解放軍』の宇宙船から帝国戦闘機母艦へ向けて出撃準備に追われていた。
「エネルギーメーター上昇確認、宇宙航行システムシーケンス、オールグリーン! ……って、本当にそこにしがみつく気?」
戦闘機コックピットの後方に跨るのは有希・ブラウフランメ(生意気VRサキュバスアイドル・f14456)である。
「大丈夫♪ ボクを途中の宙域に放り投げてくれれば仕事はするからね☆」
「すみません……。私の槍がもっと大きかったよかったのですが……」
ドラゴンランスに高出力のブースターを取り付けた二條・心春(弱さを強さに・f11004)が申し訳なさそうに頭を垂れる。彼女はこのブースターで宙域を高速移動するつもりなんだとか。なるほど、確かに2人乗りには向かないだろう。
「いいっていいって☆ それよりも、早くボクを宇宙に連れてってよ……。もう我慢できない……♪」
何やら興奮して呼吸が荒くなる有希に、レクシアはカオスだなぁと苦笑い。
「カオスなのは所属旅団で慣れてるけどね……? それじゃ、有希ちゃん、心春ちゃん、よろしく! レクシア・ワンから各機、及び各猟兵へ! これより、敵機殲滅に向かいます! ハッチ解放! 行きますっ!」
レクシア・ワンこと宇宙対応可変高速戦闘機『フィート』が宇宙船から飛び出してゆく! 遅れて箒に乗った魔女めいて二條も槍に跨って宙域航行を開始!
「ひゃああああああああっ♪ はっやーいっ!」
音速以上の速度で戦闘機にしがみつく有希がはしゃぐ。レクシアは後を気にしながらも、ユーベルコードの「レクシアちゃん流」廃材構成術!(アテニナラナイツクリカタ)を発動させる!
すると、宇宙デブリや破壊された宇宙船の破片が『フィート』の周りに集まり出したかと思えば、それは瞬時に『フィート』と寸分違わぬフォルムへと変化していった!
「ユーベルコードでこの戦闘機を21個複製するよ! 本体含めて全部で22機! 今回は無理せず味方の援護に回る!」
「すご~いっ! なにこれっ!? 一体どうやったの??」
有希の質問に、レクシアは得意げに答えた。
「簡単だよ、廃材を召喚して組み立てるだけだからね!」
「それが凄いんですけどね……!?」
並行して移動中の二條も驚きを隠せない。
しばらくすると3人は次第に近付き、姿が大きくなってくる帝国戦闘機母艦を改めて目の当たりにする。
ここでレクシアが呆れたように声を漏らした。
「はぁ……、空母というにはなんか……要らないパーツ多くない? まぁいいや……」
「なんかゴッテゴテだよね~? これはお仕事に力が入っちゃうね♪」
「こ、こんな大きな艦に生身で戦うなんて、物語の世界でもなかなか無いシチュエーションだよね……」
有希は怪しく微笑み、二條はこれから臨む戦いに不安を隠せない様子。
「不安だけど、この能力で皆さんのお役に立てるなら……頑張ります!」
「よーし! 作戦開始だよ! 心春ちゃんは今回の連携のキーパーソンだから頑張って!」
レクシアの激励に背中を押された二條は、ここから別行動をとる。
「ボクもここでいいよっ! キミも頑張ってね♪」
しがみついていた戦闘機から有希が離れる。
レクシアも複製した戦闘機とともに、母艦から次々と出撃してくるインペリアルレギオン――130体の小型の戦闘用帝国式兵器を迎え討たんと旋回してゆく。
さぁ、ここからが正念場だ。
まず最初に仕掛けたのは有希だ。
雲霞のように迫る敵を見つつ挑発的な笑みを浮かべて敵の兵器を待ち構える。
「それじゃあ、ショータイムだね♪」
電脳魔術士の面目躍如と言わんばかりにARウィンドを同時多発展開させると、高速タイピングを開始! これは、ハッキングだ! 電脳世界では今、寸分違わぬ極上サキュバスボディのVRアイドル『ゆっきー』が、母艦のマザーコンピューターのデータを改ざんしているのだ。同時にユーベルコード『プロセス・ザ・ニアフューチャー』を発動させる!
「この能力、見ない方が良かったこともよくあるんだよね……」
知覚時間が約千倍に加速されるVR空間でその効果は、200秒が数十時間相当の体感に拡張され、剪定未来――つまり、あり得たかも知れない未来を提示し、可能性を有希に示唆するのだ。
「大体理解したよ♪ さぁ、これでインペリアルレギオンはボクの手の中だね☆」
電脳世界では、帝国軍のファイアーウォールとの死闘が繰り広げられていた。しかし、あらゆる可能性を先見してきた『ゆっきー』には、その攻撃パターンを見切られてしまっている。『ゆっきー』は幾多の電子トラップを掻い潜り、最深部のコアプログラムにまで到達。
「いっただっきまぁ~す♪ ちゅっ☆」
目の前のコアプログラムに浮かぶ黄金の立方体に投げキッスをすれば、たちまちコアが黒色へと浸食されてゆく!
『システムクラックを確認。高速修復プログラムを起動しました』
『管理者権限の一部が、ユッキー様に移行されれました』
『修復率34%……』
目の前に出現するレッドアラートフォントに、ハッキングの元凶である『ゆっきー』は歯噛みする。だが、多くの兵器群がこれで行動不能に陥ったはずだ。
「でも長くはもたないね? レクシア! そっちも早く片付けて!」
有希からの通信を傍受したレクシアと戦闘機小隊は、コントロールが活きている敵の小型兵器を優先的に撃ち落としていく。
「分かってる! こんな時のために、今まで培ってきた操縦技術と空中戦経験が役に立つんだって!」
敵兵器の弾幕を複製した自機で本体を庇わせると、レクシアは続けざまに魔力弾を連射! だが背後から迫りくる帝国式小型兵器群! ドッグファイトだ!
「負けるもんかぁ~!!」
背後からレーザーを乱射されるレクシアは突如、操縦桿を引き上げて急上昇、そして宙返り!
「捉えたっ! そこっ!」
そして、逆に兵器群の背後に回り込むと、ありったけの魔力弾を高速連射!
目の前で小爆破の連鎖が起こり、兵器群の群れを殲滅した!
「ん、あれは……?」
他の猟兵が傷付けたであろう巨大な刀傷をレクシアが発見。その近くには、青白く輝く母艦のコアと思しきユニットが!
「心春ちゃん! 多分、弱点が分かったよ! 壁面にあるでっかい刀傷から攻撃をして!」
「分かりました……!」
二條は槍に装着したブースターで母艦への接近を試みる。
そこへ母艦からのレーザー砲撃網が迫りくる!
「怖いけど……! 負けたくないです……!」
この瞬間から、二條の瞳に超感覚(クリティカル)が宿る!
レーザービームの網を掻い潜り、第六感で危険を察知すると方向転換!
頭上を熱線が素通りしてゆけば、二條は更に加速!
「金属は炎に弱いはず! どんなに硬くても、溶解すれば貫けるますよね……っ!」
ドラゴンランスは瞬時に炎に包まれ、その姿は彗星か、はたまた火の鳥か!
「ブースターを最大出力! これが、私の全力です!」
ガオゥンッと大音響の衝撃音を轟かせ、炎の槍が母艦の外装の壁に突き刺さる!
ブースターによって推進力を得たドラゴンランスは、外壁の金属をゆっくりと溶かし、X字に刻まれた交差部分の溝に吸い込まれてゆく!
「心春ちゃん! 一緒に突撃だよ!」
レクシアの戦闘機が人型形態へと可変すると、バラックスクラップを大剣型へ可変! X字の刀傷へ剣先を押し込んでゆく!
「「貫ぬけぇぇぇぇぇェェェェェェェェェッ!!」」
2人の猟兵の魂の叫びが銀河に轟く!
二條の全身は青白い炎を纏った不死鳥の如きブースターと共に母艦の中へ突進!
更にレクシアも機体ごと母艦の内部を貫いてゆく!
「ボクもやっちゃおーっと♪」
有希も自身の管制下に置いた帝国式兵器群で母艦へフレンドリーファイア!
3人の猟兵の猛攻が母艦の青白く輝くコアを貫き、二條とレクシアが母艦御反対側へ飛び出した!
次の瞬間、帝国戦闘機母艦は全体を火花とショート電流を迸らせたかと思うと、大玉花火めいて一瞬で光を撒き散らしながら爆発四散!
青白い輝きが消えるころには、『解放軍』の船の至る所から歓声が沸き上がった!
「大成功♪ あは、ボク、興奮しちゃった……」
顔を赤らめて、呼吸を荒くする有希の元へ、レクシアの機体と槍に掴まった二條が戻ってきた。
「勝利の前のおっきな花火だったね! 心春ちゃん、すごいっ!!」
「い、いえっ! レクシアさんの機体の破壊力のおかげです……!」
互いに謙遜しあい、互いを褒め合う2人。
それでも、ひとつだけ確かなことがあった。
これでまたひとつ、銀河皇帝への援軍を断つ事が出来た。
また一歩、勝利に近付いたのだ。
さぁ、クライマックスだ! 猟兵よ、戦わなければ勝利は得られない!
ゆけっ! 決戦の舞台、帝国旗艦『インペリウム』へ!!
大成功
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