4
0
山を支配する猛禽の主

#オーシャンフロンティア #プレイング受付中 #オーバーロード歓迎

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#オーシャンフロンティア
#プレイング受付中
#オーバーロード歓迎


0




●魔獣の脅威
 森へ資源調達に行った探索隊が帰還して、それからの数週間は祭りのように騒がしかった。食料となる芋や茸が見つかって、粘土や蔓草といった建材も豊富。毎日のように拠点を出発していく開拓者達。森のキャンプ地も長期滞在が可能なように発展を遂げていった。
 順風満帆、自分達なら何でもできる――自信が漲っていたのだろう。
 だからこそ、猛禽型魔獣の襲撃を受けて敗走せざるを得ない現実が直視できなかった。恐怖と戦慄が信じられなかった。自分達の手が届かない空からの強襲。大木を薙ぎ払って狂暴な爪でぐしゃりと一突き。
 二十余名いたはずの冒険隊は、他の皆を全て犠牲にして命からがら、たった一人だけが拠点に逃げ帰ってきた。何があったのか問い質そうにも口が震えて声が出ず、真実を確かめに改めて向かった者達も多くが帰らぬ人となった。
 秋深まり、冬近し。状況は一切好転しない。山の魔獣――猛禽の中に一体、他より四、五回りは大きく、茶褐色の両翼に一筋、灰色の羽を持ったものが居た。群れを率いる猛禽の主――誰が呼んだか、ヘルデヴォルテ。
 彼ら在る限り、山の探索は不可能だ。残された皆がそう結論付けて他の開拓に没頭するようになり、季節は移ろう。冬がやってきて、真白に染まる山には誰も目を向けなくなり……。

 案内人、ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)がアルカディーテ島の行く末に一筋の光明を見たのは、年も明けた冬の真っ只中だった。

●打倒ヘルデヴォルテ
「昨年は楽しいこと、嬉しいことが色々ありました。反面、悲しいこと、辛い出来事もあり……それでも皆さんは開拓者として、精一杯のことをしてきたと思います」
 集まった開拓者達に向けて、ロザリアの挨拶は深々と頭を下げるところから始まった。
「悔しさを募らせた方も居たと思います。絶望に瀕した方も居たかもしれません。皆さん一人一人にお声掛けすることが出来ず、私も心苦しい思いがありました……。ですが、失ったものを忘れたことはありません。いつか、活路を見いだせる日が来ると信じていました。そして今日が、その時であると! 私は皆さんにお伝えしたいと思います!」
 ロザリアの瞳は真っ直ぐ前を向いていた。諦めていない強い瞳だ。
「猛禽の魔獣の群れ――その主とされる、固有名『ヘルデヴォルテ』。それらが何処へ消えていくのかが分からなかったが為に手をこまねいていましたが……冬と言う季節がまさに僥倖でした。私が『見た』のは、山の中腹辺りにある大瀑布です。今は凍てつき巨大な氷山のようになっている大瀑布――そこに居たんです! ヘルデヴォルテが! 氷の壁を突き破って悠然と空に舞い、山という縄張りを見下ろすその姿。他の季節では決して見ることのできなかった滝の裏側の洞窟……そこが『奴』のねぐらだったんです!」
 開拓者達が命を賭して探し回って、その中のほんの一握り、運に恵まれて帰還できた者達も発見の一報を持ち帰ることができず――しかし、過ぎ行く季節は無駄ではなかった。千載一遇とは、まさに今、開拓者達が置かれた状況のことを言うのだろう。
「決戦の時です……! おそらくは奴が束ねる他の魔獣達も付近に居るかと思いますが、夜ならば、ねぐらにはヘルデヴォルテ一体のみ――よって、私は夜襲電撃戦を提案します! 奴がねぐらで寝静まっている時が唯一のチャンスです! 洞窟へ侵入し、一気に攻勢をかけて討ち取る! 主を失えば他の魔獣達は有象無象に成り下がります! 現地はきっと極寒で、月明かりも頼りないものになるかと思います。装備は十分に整えた上で――ヘルデヴォルテ討伐を成し遂げましょう! 勇気ある開拓者の方々の参加を、お待ちしています!」


沙雪海都
 沙雪海都(さゆきかいと)です。
 魔獣の存在はこれまでも確認されていたようですが、今回は少々強力な、ボス級魔獣との決戦シナリオをお届けしたいと思います。

●フラグメント詳細
 第1章:『プレイング』
 戦場は、一面凍り付いた大瀑布に空いた大穴の奥にある洞窟となります。
 皆さんは氷河の壁を登って洞窟に辿り着くことになります。何かしらの種族特徴や能力やらで飛べる人は飛んでもいいです。まあこの辺は本筋ではないので、なんやかんやで洞窟まで辿り着いたと考えておいてください。

 討ち取るべきは猛禽型魔獣1体。鷲や鷹みたいなやつのめちゃ巨大版です。種族名は不詳ですが、群れの主たるこの1体は「ヘルデヴォルテ」と呼ばれ恐れられていました。

 皆さんはスキル(この世界ではユーベルコードをスキルと称します)や技術を駆使してヘルデヴォルテに戦いを挑むことになります。なお、皆さんが使うスキルの属性(POW/SPD/WIS)に応じて、ヘルデヴォルテは以下のスキルを使用し反撃してきます。

 POW:爪の一撃(単純で重い【爪】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される)
 SPD:翼の一撃(【翼】による素早い一撃を放つ。また、【空中反転する】等で身軽になれば、更に加速する)
 WIS:嘴の一撃(【嘴】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる)

 プレイングボーナスは「ヘルデヴォルテを洞窟の外に逃がさないように立ち回る」です。逃げられると討伐が非常に困難になるでしょう。

 戦場は月明かりが差し込んで入口付近がようやく照らされる程度でしかなく、氷点下の寒さになります。この辺りの対策もしつつ、ヘルデヴォルテの討伐を果たしましょう!
112





第1章 日常 『プレイング』

POW   :    肉体や気合で挑戦できる行動

SPD   :    速さや技量で挑戦できる行動

WIZ   :    魔力や賢さで挑戦できる行動

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

荒珠・檬果
手が足りない時などにどうぞ、な救援プレです!

バトルキャラクターズで呼び出すのは固定されておらず、その場に有用と判断した設定のキャラたちを呼び出します。
例:
炎が有効→炎の魔術師
白兵戦→剣持った兵士

指定UC以外の使用も可能!
憑依させる将が喋らなくても可。
『◯◯将』は私がつけました。

白日珠は、七色竜珠を合体させた物です。可変なので、いろいろな武器になります。
なお、『竹簡形態』になると、ビーム出せます。

臨機応変okです!どんとこいです!



●反撃の狼煙
 昨今、猟兵達の活動とはかけ離れたところから世界が繋がる事象が発生しているようである。ここ、オーシャンフロンティアの世界もその一つで、この世界に住まう者――開拓者達は日夜、元無人島であるアルカディーテ島の開拓と発展に勤しんでいた。
 事の発端は開拓の最中に、巨大な猛禽の主ヘルデヴォルテが現れたことから始まった。開拓者達の行く手を阻み、命までも奪う。これは無念の内に命を落とした開拓者達の弔い合戦であり、島を荒らす魔獣の討伐戦だ。
「ステンバーイ、ステンバーイ……」
 夜襲電撃戦、荒珠・檬果(アーケードに突っ伏す鳥・f02802)は段ボールこそ被っていないものの、匍匐前進でヘルデヴォルテへと接近していた。夜は眠りにつき、日中に暴れ回るという魔獣の典型。奇襲は初撃が肝心で、その心得はゲームの中で会得している。
 果たして何処まで接近できるか。状況はチキンレースの様相を呈する。ヘルデヴォルテが目覚めてしまえば全てが水の泡であり、先陣を切る檬果の行動の成否は今後の戦いを左右するだろう。
 音を立てず、次第に檬果の動きは緩慢になる。例えばもうタルに数本しか剣を指す箇所が残されていないとか、木のブロックが相当穴ぼこだらけのタワーになっていて崩れ落ちそうだとか、そんな緊張感の中で檬果はギリギリまで攻めていた。
「ステンバーイ……かーらーのー……バトルキャラクターズ、カモーン!」
 ここぞと決めたら一気呵成だ。出現させたのは右手に炎の聖剣、左手に光の聖剣を携えた双剣の騎士達。ゲームで強敵と相対する際は弱点を執拗に突くのが肝要で、檬果はヘルデヴォルテの弱点を炎と光と推察していた。
 任務のためと身を引き締めていたが、とにかくこの場は寒かった。ヘルデヴォルテはそれを苦にせず熟睡し切っているようだが――ならば逆に熱さには弱いのではないか? そしてヘルデヴォルテは大雑把に括ってしまえば鳥だ。夜目が利かない鳥目であろう。そこへ猛烈な輝きを突きつければ――。
 起きたとて俊敏には動けまい、と計算しての間合いから騎士達はヘルデヴォルテへ殺到する。地鳴りが伝わりヘルデヴォルテが身を捩り、小さな脳でも敵の襲撃を察知して身を起こす。両翼を広げれば十メートル近くはあろうか。猛禽中の猛禽、まさに猛禽の主と呼ぶに相応しい。
 檬果の読みは正しく、やはり身構えてからの行動は遅かった。飛翔せんと翼を羽ばたかせたが一瞬早く騎士達は両翼に炎と光の斬撃を叩き込む、畳みかける。
「ギィェエエエエ!!!」
 ねぐらを揺るがすほどの咆哮だ。ノミを払うかのように身を捩って翼で叩き落とす様はどこか窮屈そうで自然な動きではない。燃える翼を地面に叩きつけ、光の剣閃から目を逸らす。
「いいですよいいですよ! さぁ、最後はびしっと決めましょう!」
 闇雲に飛翔したヘルデヴォルテ、敵は檬果と見て不安定な軌道ながら反転飛翔による翼の一撃を狙っていた。だが体の軸が安定していない。騎士達の攻撃が翼を損傷させていてバランスが取れていないのだ。
 檬果は騎士達を集めて全てを一つに合体させる。決戦に相応しき舞台、一騎打ち、双剣が迸り翼を迎え撃つ。
 ヘルデヴォルテの翼にはキレがあった――が、獣の本能故か炎と光の聖剣の前では一瞬怯んだ。猛進突撃と双剣の受けがかち合ってヘルデヴォルテの勢いが止まる。拮抗していたのは僅かな間で、一歩、また一歩と押し込んだ騎士がついに双剣を振り抜きヘルデヴォルテの胴体を刻む。
「ギャアアァァ!!」
 巨躯を支える足がよろよろと後退する。これは屈辱――ぎりりとこすれ合う嘴がそれを如実に物語っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

バルタン・ノーヴェ
全員リクエストによる、各シナリオへの救援プレイングです。
長らく滞っていたり人手が足りてない時など、ご自由にご利用ください。
アレンジ、アドリブ、連携歓迎。自作PBWも採用歓迎です。
ユーベルコードも指定外の、公開中から適当なものを使用してもらって構いません。

HAHAHA!
グリモア猟兵殿の要請に応じて参上デース!
お困りのようデスネー? ドントウォーリー! ワタシが手伝いマスヨー!
アタック、ディフェンス、他の方への支援! おまかせくだサーイ!

白兵戦、射撃戦、集団戦もボス戦もオーライ!
冒険の踏破や日常への奉仕活動も得意であります!
|臨機応変に対処可能《好きに動かしてOK》デース!
よろしくお願いしマース!



●いざ征かん雷鳴の如く
「電撃戦と聞きマシテ! 丁度良いのがありマスヨー! 六式武装展開、雷の番!」
 奇襲を仕掛け、魔獣ヘルデヴォルテに一撃見舞った直後の出来事。まさに迸る電撃で全身を覆ったバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)が洞窟内に飛び込んできて一直線に喉元を目指す。ファルシオン風サムライソードが電撃を反射して光り輝くのを彼の猛禽はようやく踏み止まった中で見ていた。
 今のバルタンの速度が計り知れないことは一目瞭然だ。ヘルデヴォルテは攻め合いより受けを選んで翼で空を掴む。浮き上がる巨体、足の鉤爪を差し向けて斬撃に耐える姿勢を作る。
 それを見て尚、バルタンは斬りにいった。今更爪なぞ恐れない。それが直撃地点を破壊する一撃であってもだ。数多の世界を渡って分かる――救えない世界など何処にも無いのだと。
「HAHAHA! 敵は強いほど燃えマスネー!」
 強者を倒すという意味。世界にどれほどの影響を与えるか、知らぬはずのないバルタンは気合が漲っていた。ここぞという時に発揮されるパワーが如何程か、果たしてヘルデヴォルテには見えていたか。
 突き立てられんとする鉤爪、振り抜かれんとしたサムライソード、点でぶつかり合う破壊力が両者を引き裂くように弾き飛ばす。瞬間的には互角、だがより万全の態勢だったバルタンの取って返す速度がヘルデヴォルテの着地を上回ってすぐさま距離を零に戻し一閃。雷が水平に走って剥ぎ裂かれた胴の羽毛の下、赤身の肉が焼け焦げる。
「ゲギャアアァァ!!」
 一度ならず二度までも。洞窟において頂点に君臨していたはずの暴君は、今や玉座が危うきものになっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​