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アンタレス

#クロムキャバリア #ノベル

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ルナイ・ムーザ




●機体概要
 ルナイ・ムーザ(氷雪融かす炎の子・f30777)が搭乗するサイキックキャバリア。
 開発元は不明。多くの同分類の機体の法則に当て嵌めるのであれば、古代魔法帝国時代に製造されたと思われるが、年代が一致しない技術が各所に採用されている。
 当初は名称も不明だったが、装甲色から赤色超巨星のアンタレスの仮称が与えられた。
 アンサーヒューマンの中でも特にサイキック能力に秀でた者の搭乗を前提とした設計らしく、|サイキック・コンバート・デバイス《PCD》を搭載。念動波による瞬間的かつ直感的な制御が可能であると同時に、念動波を増幅して攻撃と防御手段に転用する機能を持つ。
 機体特性の傾向としては機動性と運動性の両面に優れており、搭乗者が必然的に有しているであろう反応速度の高さを最大限反映させるという開発者の設計思想が窺える。
 動力炉の出力には相当な余剰があり、積載限界重量も決して少なくない。装備点数を抑えて有り余る出力を瞬発力に傾注させて近接戦闘適性を強化、念動制御式の遠隔攻撃端末とその担架装置を装備する等、戦術や戦域の条件に応じた装備の取捨選択幅は非常に広い。

●サイキック・コンバート・デバイス
 搭乗者が思い描く挙動を機体に直接反映させる念動波交感式制御装置。
 PCDの略称でも呼称される。
 通常の手動制御を遥かに凌駕する反応速度と挙動の忠実性を発揮するが、搭乗者には強力な念動波を発するサイキッカーとしての能力適性が必要。
 他者の脳波を念動波として感知し搭乗者に伝達する事も可能で、妨害電波等の何らかの要因でレーダーが使用不能な環境下での索敵補助の役割も担う。念動波発生源を検出して照準補正を行えば、長射程兵装や遠隔攻撃端末と併用する事で更なる相乗効果が見込まれる。
 また、念動波を増幅して斥力場に転換する機能を持つ。斥力場を搭乗者が思い描く形状の防御障壁として展開したり、圧縮して射出すれば物理的衝撃を伴う弾体にも変じる。
 しかし機能の長時間に渡る連続使用は搭乗者の脳神経に幾許かの負担を及ぼす。他者の念動波が逆流して幻聴や幻覚の症状を引き起こし、結果として記憶障害や人格の不安定化等に留まらない深刻な精神汚染が生じる危険性も否定出来ない。そして機体との交感率が高まるに従い搭乗者への状態反映の忠実性も比例して増大し、機体が受けた損傷を痛覚に変換して搭乗者の神経に伝達されてしまう。
 機能の特性上、搭乗者の感情の起伏は少なければ少ないほど必然的に操縦精度が向上する。如何に思考から雑音を取り除けるか、如何に具体的な制御のイメージを機体に伝達出来るかが操縦適性を決定付ける要素となるだろう。
 交感率に応じて機体各部のセンサーや推進装置から生じる発光色が時折変化する。それがどの様な意味を持つのかは不明で、発光色の変化条件の法則性も一定ではない。

●ルナイ・ムーザとアンタレス
 起動認証にはルナイ・ムーザの生体情報の照合が必要となっているため実質的に専用機である。加えて搭乗者が危機的状況に陥ると、機体が自発的にそれを回避する場面が度々見受けられる。しかしこの点に関しては搭乗者の防衛衝動からなる念動波が作用しているか、PCDに残留した念動波が影響しているとも考えられなくはない。
 ルナイ・ムーザがアンタレスに接触した際には既にそれ以前の記憶を喪失していた。その為彼女がいつどこでどのように本機を入手したのかは定かでは無い。手掛かりの候補として機体の稼働記録履歴が挙げられるが、先述の記憶の期間に相当する領域は極めて強固に保護されている。
 彼女の帯びる宿命が、機体の始まりを辿る糸となるだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2023年01月10日


挿絵イラスト