帝国旗艦インペリウムの科学技術センター。
無数の科学者たちを取り込み、その頭脳を生体部品として扱う、狂気ともいえる光景がそこにはあった。
大樹の如きそれは、巨大なコンピューターに、科学者達を接続している。無理な救出を行おうとすれば、彼らの意識は焼き切られ、二度と目覚めることはないだろう。
彼らを救うパスワード。それを探り入力することが、猟兵に求められる今回の仕事だ。
「みんな、集まってください!科学者救出の知恵を貸してください!」
グリモアベースの一角に集った猟兵達に声をかけるは、パティ・チャン(月下の妖精騎士・f12424)。大声を張り上げ、身振り手振りで語りかける。
猟兵の活躍により、彼らの救出は進んでいるが、全体で見れば未だ解放されていない者たちも多い。
「科学者たちはセンターの大型コンピューターにケーブルで接続されている。これを力尽くで外そうとすれば彼らの脳は再起不能のダメージを負ってしまう。だから、正規の手段で接続を解除するしかありません!」
机上に敷いた科学技術センターのマップの上に立ち、赤い靴のつま先で操作パネルの位置を、トントン、と叩く。
「ここに接続を解除することが出来る操作パネルがあります。ただし、解除をおこなうにはコンピューターが提示する『謎』の『解答』を入力しなければいけません。何故かテンキーと、数字が一行だけ表示できるだけのディスプレイ…というもおこがましい表示部分から成り立っています。」
パティはそう言って、プロジェクターのスイッチを入れる。これが、私の見いだした「謎」のヒントである、と付け加えた。
『衛星=13513 護衛=1306 英語=0613 正義=?』
「なるほど。つまり、『正義』に対応する数字を、テンキーで入力すれば良いわけだな?」
「そのとおりです!この『謎』の解答がわかりましたら、直ちに操作パネルまで転送します!誰か一人でも解答に辿り着けば彼らを救うことが出来ます。」
ただし、人命が掛かっているのだから慎重お願いしたい。そうパティは言い足した。
前線での戦いに影響がなくとも、戦後の復興には彼らの頭脳は不可欠。そして何よりも!
「人の命を救えなくて、何の為の猟兵なのでしょうか?何卒救助をお願い致します!」
パティは深々と、頭を下げた。
ザムザム
ザムザムです。
グリモア猟兵さん達のアイディアに、舌を巻いております。
謎解きに挑戦するシナリオになります。プレイングに『解答』を記載してください。
リプレイは正解者の方のプレイングを採用する形になります。
答えの他に、推理のプレイングや救出した科学者への対応などもあれば嬉しいです。
それでは、みなさんの解答をお待ちしています。
(さて、どの位で答えが出てくるか…?)
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
第1章 冒険
『中央コンピューターの謎かけ』
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POW : 総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、救出します。
SPD : 素早く謎の答えを導き出した後、救出した人のケアを行います。
WIZ : 明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、救出します。
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
パルミリーリル・アーティルノッド
≪アドリブ・アレンジ大歓迎≫
ふぅむふむふむ!
Satellite……英語ではなさそうでございますね!
eisei……おっとiがそれっぽい感じでございますね! 文字数もぴったりでございます!
goei、eigo、文字数的に方向性は有ってそうですが簡単な換字式ではないと!
ei06でgo13は確定でございましょうか! ではsei513と……
…………
…………
ハッ! 危ないところでございましたわ!
んもう! パティ様ってばお茶目でございますねぇ!
ヒントの護衛と英語が逆ってオチでございますね!
『51303』でございます!
さてさて御開帳くださいまし機械様!
科学者様はレプリカで作った車椅子で運ぶのでございますよ!
城田・紗希
(問題とにらめっこ、第六感でひらめき顔)
……なるほど、ドクターオロシって悪趣味…。
「eisei」「goei」「eigo」は左から、数字は右から割り当てて
「i=1、e=3、s=5、g=6、o=0」がルール。
だから「seigi」も同じルールで数字を割り当てて、「16135」が答え。
……読み方逆にするとか、ほんとドクター…ナントカ、解かせる気ないみたい…。
(レプリカクラフトで、毛布を荒いトランポリンにして、キャッチしたらそのまま毛布でくるめるように位置取りしながら)
各務・瞳子
『16135』
パッと思い付いたんは、漢字のローマ字化。アルファベットを数字に当てはめるんは、ようあるよな。
衛星=EISEI=13513
護衛=GOEI=1306
英語=EIGO=0613
けど、パッと見、規則性が……あれ? 何か、形が似てへん?(紙に書いてぐるぐる回す)
……ああっ! やっぱりそうや!
アルファベットをひっくり返した形が、デジタル数字にそっくりなんよ! という事は。
正義=SEIGIで、53161をひっくり返したんが答えや!
……Gが6なんはちょっと苦しい気もするけど
無事救い出せたら、科学者さんが動け無さそうなら、うちのガジェットを騎乗モードにして運んであげるわ。勿論、安全運転でゆっくりな
■Answer
転移してきた3人の猟兵…パルミリーリル・アーティルノッド(くるくる少女・f14000)、城田・紗希(人間の探索者・f01927)、各務・瞳子(トンボ眼鏡のグリモア猟兵・f02599)…は、操作パネル前で額を集めていた。
「ふぅむふむふむ!Satellite……英語ではなさそうでございますね!」
パルミリーリルは、ヒントとして示された単語、「衛星」を英訳してみるが、文字数とどうもリンクしそうもない、と、この考えを直ちに頭から振り払った。
その時、第六感を働かせていた城田と各務が、ほぼ同時に同じ考えに至った。
「英語じゃなくて、ローマ字、でしょうか?」
「うちも同感や。」
筆記用具を持ち出して、各務はヒントとして出されていた、単語をローマ字で綴り、その下に数字を書いて見る。
「EISEI、GOEI、EIGO、SEIGI
13513 1306 0613」
「EISEI……おっとIがそれっぽい感じでございますね! 文字数もぴったりでございます!」
はじけるような、パルミリーリルの声が響く。
こう並べてみると、アルファベットと数字の文字数は、ぴったりだ。
あとは規則性を見いだすだけだけど…。
「あれ? 何か、形が似てへん?」
「形、でしょうか?」
各務が大きな声をあげ、それに応える城田。
「せや、見てみい!」
先程のローマ字のうち、Gと書いてある部分を一旦消して、小文字のgに書き直す。
「gOEI?一番最初の文字が小文字って変じゃございません?」
「確かに、ちょっと苦しい気もするけど。」
と、紙を上下逆さまにして、そのローマ字の下にデジタル数字…7画で表されるそれを書いてみる。
「そっくり、です。字体が。」
城田が最後の最後に引っかかっていた、「数字は右から左に読ませる」謎がこの瞬間、氷解した。
「と、いうことは。同じルールで『16135』と入力すれば。」
「確定でございましょうか!」
あとは、これをテンキーで入力していくだけ。
その細い画面には、7つのセグメント(断片)で象られた数字、「16135」がオレンジ色に光っていた。
「いち ろく いち さん ご!」
パルミリーリルと各務に、エンターキーを入力する前に最終確認をしてもらうべく、ディスプレイの数字を改めて読み上げる、城田。
ややあってエンターキーを押し下ろした。
コンピューターユニットからの正誤判定は…
「正当なるパスコードの入力確認。これよりユニット解放」
と、無機質な合成音声が響き、コンピューターユニットに直結されていた技術者が解放された。
城田は落下地点と覚しき位置に、レプリカクラフトを素早く展開し、毛布を荒いトランポリンに変形させて、キャッチ!
「大丈夫ですか?気分はどうですか?」
科学者…人間族であるなら、50歳くらいの女性であろうか…が目を開けた。
「わ、私は…。」
体力的にかなり消耗しているようであったし、何よりも先程まで大樹に接続されていたであろう痕が首に残っていて、それが痛々しい。
「もう大丈夫や。ゆっくり休んでや!」
各務がそう声をかけ、城田は先程キャッチさせるために展開させた毛布を元に戻し、身体にそっとかけ、パルミリーリルがレプリカクラフトで作成した、車椅子にのせ移動させる。
「これは偶然でしょうか?正義の反対がパスワードって、何かひっかかります。」
城田は2人に話しかける。科学者は疲労と安心からか、眠ってしまっていた。
「正義の反対って?えーと、悪、でございましょうか?」
「いや、不義、やろうな。」
「なるほど、ドクターオロチって悪趣味。」
城田は、そうぽつりとつぶやいたが、パルミリーリルも各務も、そのつぶやきに思わず頷いた。ドクター・オロチの真意を窺い知ることは適わぬ事だが。
解放した科学者を安全な所へと移送するため、猟兵たちはその場を後にした。
もうこんな忌まわしい場所は、ゴメンだ、とばかりに。
大成功
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