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銀河帝国攻略戦⑳~未来への挑戦

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #白騎士ディアブロ

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●決戦、白騎士ディアブロ!
 多くの人々でごった返すグリモアベースの中。
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」
 呼びかけに応じた猟兵たちに頭を下げると、
 郁芽・瑞莉(陽炎の戦巫女・f00305)は真剣な表情で説明を始める。
「『白魔』『白城』の艦隊を突破した解放軍艦隊は、
 白騎士ディアブロと決戦を挑みました。
 ですがその結果は皆さんの予想通りです。
 黒騎士アンヘルの時と同様に本人を撃ち破る事はかないませんでした」
 解放軍艦隊のスペースシップの砲撃も、
 戦闘機の攻撃も、『白騎士ディアブロ』を捉える事ができなかったそうだ。
 解放軍は、黒騎士と同様に白騎士も撃破を諦め、
 銀河皇帝を守る艦隊へと攻撃の矛先を変えている。
「ですが、私達猟兵にとっては二大巨頭の一人である白騎士の撃破が叶わなければ、
 例え銀河皇帝を倒せても、新たなオブリビオン・フォーミュラとなりうる存在が、
 残されてしまう事を意味しています」
 例えオブリビオン・フォーミュラででなくても、銀河皇帝撃破後、
 銀河帝国の残党あるいは、スペースシップワールドの不平分子等を集めて、
 悪事を行う危険が大きいだろう。
「銀河皇帝との決戦が最重要なのは当然ですが、
 白騎士ディアブロの撃破を行わないのは将来に憂いを残す事になります。
 どうか皆さんのお力をお貸し下さい」

 皆の視線を受け止めた瑞莉は一拍置くと、白騎士ディアブロについて語り始める。
「白騎士は戦力を悉く失っており、周囲に他の戦力は存在しません。
 ですが、白騎士が『一人の戦士』として、最大の力を発揮できる状況でもあります」
 そのため、猟兵の精鋭であっても、勝敗は五分五分で、敗北する可能性も十分にある。
 瑞莉が白騎士の出現を予知した場所は先の白城艦隊で撃破された、
 銀河帝国戦艦サザランドの甲板上である事を伝える。
「白騎士は同時に一体しか存在しませんが、
 限定的ながら『未来を操作する』力を持つと目されています。
 何らかの有効な対策が無い限り、彼は『全ての攻撃を逃れ』、
 『絶対に命中する攻撃』を『最大の効果を発揮する』ように行い、
 確実な勝利を掴みとってしまいます。」
 また彼が装備するフォースセイバーやレーザーキャノンといった兵装は、
 銀河帝国の技術の粋を尽くしたものであり、
 生半可な防御では反撃もままならないだろう。
「その上、その力が尽きるまで、骸の海から蘇る力をもっています。
 ですが、白騎士の能力も絶対的なものでは無いはずです。
 皆さんの知恵とユーベルコードを駆使し、
 白騎士から勝利という未来を勝ち取りましょう!」

 一通り説明を終えた瑞莉は意識を接続するワールド、
 スペースシップワールドへ向ける。
「それでは行きますよ。相手は格上です。皆さんのご武運を祈っています。
 頼みましたよ、皆さん!」


義助次郎
 義助次郎と申します。
 『白魔』『白城』の艦隊を突破し、いよいよ帝国二大巨頭の片割れ、
 白騎士ディアブロとの決戦です!

 という事で戦争の一翼を担うべく戦争シナリオを出させていただきます。
 内容は『⑳白騎士ディアブロ』のシナリオとなっています。

 敵の詳細は、フラグメントの通りです。
 またこの戦いの注意事項としては以下の通りとなっています。

 白騎士ディアブロは、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)の、
 ユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の、
 作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、
 先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、
 苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 技能や力量よりも、皆様の創意工夫によって未来予知を打ち破って下さい。
 またプレイング次第では判定は勿論、シナリオ自体も失敗してしまうので、
 ご覚悟を以って望んでください。
 それでは、皆さまからのプレイング、心よりお待ちしております。

●このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、
 特殊なシナリオとなります。
28




第1章 ボス戦 『白騎士ディアブロ』

POW   :    収束する運命の白光
【対象の未来位置に向け放たれるレーザー】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
SPD   :    ホワイトライト・トゥルーライト
【10秒先を見たかの様に的確な攻撃を行い、】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    デストロイマシン零式
戦闘力のない【66機の動画撮影ドローン】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【正確無比な未来予想シミュレーション】によって武器や防具がパワーアップする。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 銀河帝国戦艦サザランド。
 先の戦いで猟兵に破壊され、宇宙を漂うデブリと化した巨大な骸。
 二度と戦場になるはずが無かったその場所に、白騎士ディアブロは出現する。
 そして彼の出現に合わせる様にデュアルセンサーアイは,
 この場に現れる猟兵の姿を捉えていた。
「未来予測通りだな、猟兵達よ。
 私を放っていく可能性はこれまでの戦いから皆無だった」
 ディアブロはフォースセイバーを起動させ、
 レーザーキャノンを構え、戦闘態勢を取る。
「戦いにおいて未来の可能性は限りなく収束するのだ。
 猟兵達よ、未来は我が手なのだ。
 だが……、これは奢りに繋がるか、だからこう言わせて頂く。
 ……、お前たちの手、悉くを破ってみせよう!」
 そう言い残すと再びの戦場になったサザランドの甲板を滑るように、
 猟兵達に向けて突進、戦いの火蓋が切って落とされる。
星羅・羽織
冬晴・キーラ(星空アジタート・f05497)と参加。
キーラの呼び方はキー。
アドリブ、共闘なんでもござれ!

【WIZ】
敵の、先制攻撃には、対抗して『ルート・マジック』で、敵を絡め取って、封じるか、外らせる。
キーに、当てないように、注意する。
最悪、私の、肉体で、受ける。
ヤドリガミだから、本体が、破壊されなければ、問題ない。
キーの、命が、大切。
それに、宇宙は、私の領域。簡単に、負けたりしない。絶対に、倒す。

キーの、タイミングに、合わせて、『ルート・マジック』を 、再度展開。
相手に、解析されないように、フェイントをかける。
絡め取るフリしてから、別の角度から、攻める。
いっしょにやれば、きっと、うまくいく。


冬晴・キーラ
羅・羽織(星空に願いを・f00376)ちゃんと参加するぜ☆
宇宙はキーラちゃんのナワバリだー、負けるわけにはいかねえよなー☆

【デストロイマシン零式】のドローンは『ぬいぐるみさんチーム』に素敵な歌って踊れるパフォーマンスを行わせて視聴率を奪うぜ!
ついでに敵の攻撃のパターンを『情報収集』して、羽織ちゃんに伝えるー☆
そんな儚くて健気で可哀想な様子を【グッドナイス・ブイレヴァー】で銀河中に配信してパワーアップしてから『マジカルメガホン』で星を飛ばして羽織ちゃんと別方向から挟み込むように同時に合体攻撃だ! 銀河の彼方まで吹っ飛んじゃえ★



 白騎士ディアブロが最初に接敵したのは星羅・羽織(星空に願いを・f00376)と、 冬晴・キーラ(星空アジタート・f05497)のコンビ。
 66機の動画撮影ドローン、デストロイマシン零式を召喚し、
 データ収集を開始しつつ、レーザーキャノンをキーラに向ける。
「宇宙は、私の領域。簡単に、負けたりしない。絶対に、倒す」
 羽織は対抗するように触媒から疑似宇宙化した魔力の塊を放ち、
 襲う時空の歪みによってディアブロの動きを阻害。
(キーに、当てないようにしないと)
 その隙に射線を外れ攻撃を回避するとキーラはドローンに向けて指示で動く、
 様々な動物のぬいぐるみ達を展開。
「ぬいぐるみさんチームの素敵な歌って踊れるパフォーマンスで視聴率を奪うぜ!」
 ディアブロの分析を阻害しようと試みると共に、
 動画撮影ドローンを召喚して戦闘の様子をで銀河中に配信する。
 ドローンを見たディアブロは、
 自身のデストロイマシン零式と同じ性質である事を即座に見抜くと、
 情報分析を進め、羽織に伝えながら自身の力を高めるキーラを、
 優先目標としてレーザーキャノンを放ち、フォースブレイドを振るう。
「なるほど、ドローン対策としては悪くない。
 だが、動きも蓄積されればそれを避けるのは簡単だ」
 程なく、その動きを分析されたぬいぐるみたちの動きを予測されて、
 ドローンは遮ぎられずに二人との戦いを撮影。
 そして得られたデータから二人と自身の動きを解析、動きを最適化していく。
 だが、キーラは視聴者による応援での戦闘力の増強、
 戦いからの情報分析、羽織からの援護によって、
 鋭さを増す攻撃になんとか抵抗していた。
 そして羽織と別方向から挟み込み、攻撃を仕掛けようとした時、
 ぴたりと向けられるレザーキャノン。
「今までの攻防、私に動かされていると気づかなかったようだな?」
 迸る光にある覚悟を最初から胸に秘めていた羽織がキーラを突き飛ばし、
 射線に入る。
「これもまた予測通りだな。まずは一人!」
(ヤドリガミだから、本体が、破壊されなければ……)
 レーザー光は羽織の仮初の身体を焼き消失させていく。
 だが、本体たるローブにもダメージは入るがまだ健在であった。
 そう、まだ戦えるのだ!!
(いっしょにやれば、きっと、うまくいく)
 改めてキーラを堕とそうとするディアブロに向け、
 羽織は本体のローブから直接、ルート・マジックを放つ。
 著しい低い可能性故に除外してしまっていたディアブロは、
 疑似宇宙化した魔力の塊の直撃を許し、
 時空のゆがみによって動きを拘束される。
「なんだと!?レーザーキャノンの一撃で、
 あの少女は死んではいなかったのか!!」
 そして救われたキーラは突き飛ばされた瞬間にその意図を察すると、
 即座に態勢を立て直してマジカルメガホンを構え、メガホンから星を飛ばす!!
「羽織ちゃんとの合体攻撃だ! 銀河の彼方まで吹っ飛んじゃえ★」
 配信される戦闘の熱い展開に視聴者からの応援もMAX!
 力を増したマジカルメガホンの星の一撃は、
 浅くないダメージをディアブロに刻み込む。
 攻撃後、ディアブロがゆがみに拘束されている間に、
 即座にキーラは羽織の本体たるローブを回収。
「羽織、なんて無茶をしやがるんだ!」
 普段の明るい口調が吹き飛ぶキーラに、
 仮初の身体を再生させつつある羽織は淡く笑顔を返す。
「キーの、命が、大切。それに、合体攻撃、成功、だね」
 その言葉に嬉しさを滲ませつつも拗ねる仕草のキーラに羽織も笑顔で応えつつ、
 時空のゆがみが消える前に後方へと下がるのだった。

「くっ……、未来の可能性として僅かにあったものを、不覚……」
 改めて知能が為せる力を体感したディアブロは、
 これからはあるゆる可能性を捨てないと決意しつつ、
 猟兵達と対峙するのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

月鴉・湊
未来はお前の手にあるって?
残念だが俺は人の「未来を奪う」ことを数えきれぬほどしてきたのでね、その未来も奪わせてもらうよ。

やつの対策として白騎士が攻撃を仕掛けてきたら俺と白騎士の間に血の糸を操り早業で壁を作る。数多の咎人の血で作った壁だ。俺が殺めてきた敵の血を盾にするようなものだ。

そして、その壁に白騎士が対処するだろう。それまでに、一瞬でいい。俺の姿が壁で見えなくなるはずだ。
その瞬間UCを使い、姿そのものを消す。
未来が見えても姿が消えた者が見えるわけではないだろ?
既にお前は未来を見失った。

さあ、見えないものの未来を見て避けてみろよ。出来なきゃお前は俺の暗殺術で未来を奪われるだけだ。その首貰うぞ



「未来はお前の手にあるって?
 残念だが俺は人の「未来を奪う」ことを数えきれぬほどしてきたのでね、
 その未来も奪わせてもらうよ」
 不敵な笑みを浮かべて白騎士ディアブロに対峙したのは、
 月鴉・湊(染物屋の「カラス」・f03686)。
 ディアブロはそう言い切る湊をデュアルセンサーアイに写す。
「ほう……。なるほど、では未来は我が手にあるのか、
 それともお前に奪われるか、確かめるとしよう」
 言葉が終わるや否や突進し、
 一瞬で距離を詰めるとフォースブレイドを袈裟懸けに振るう。
 湊は腕を振るうと、数多の咎人の血が染みた糸を操り、
 一瞬の早業で壁を作り、その姿を視界から消す。
 その直後に袈裟懸けされた血の糸が作りし壁。
 しかしながらその向こう側にあった湊の姿は掻き消えていた。
「一体何処に!?」
 姿を見失ったディアブロはその場で湊の姿を探す様に身体を左右に振る。
 そんな湊はすぐ傍にいたのだ。透明化で姿を完全に消し、音も無くして。
(未来が見えても姿が消えた者が見えるわけではないだろ?
 既にお前は未来を見失った)
 湊の手に握られる糸がその咎人の血を啜ろうとディアブロに忍び寄る。
(さあ、見えない者の未来を見て避けてみろよ。
 出来なきゃお前は俺の暗殺術で未来を奪われるだけだ。その首貰うぞ)
 姿も音も消え、反応できないはずのディアブロに湊が仕掛けたその瞬間、
 忍び寄っていた糸をフォースブレイドで断ち切ると、
 振り向きざまに逆袈裟に斬られていた。
「な、んだ、と……!?」
「どうして攻撃と位置が分かったのか、か?
 分かっていたからだ。この場所に立っていた時にはこのように攻撃を受ける事を」
 噴き出す血潮を浴びながら、
 深手を負った湊を見下ろすディアブロは言葉を継いで疑問に答える。
 そう、ディアブロも確かに姿を消した者が見える訳では無い。
 しかし10秒先の未来を見たかの様に予測しきるディアブロにとっては、
 可能性の一つとして分かっていた事なのだ。
 それは逆算して予測して回避、そして攻撃をも自在に選び、
 相手をそうなるように誘導をも行えるということに他ならない。
 周囲の状況の情報を基に瞬時に膨大な未来予測を行い、数多の未来を選び取り、
 その対策を狂いもなく実行出来るのが白騎士ディアブロである。
 ディアブロの未来を操ると言われる所以はここにある。
「ぐっ、知らぬ間に誘導されていたというのか……」
「そういう事だ。奇襲は既に奇襲ではなかったのだ。
 その事を想定して動いていれば、
 深手を負わず、あるいは一矢報えたかもしれんが」
 だがそれは、もう来ない未来。突きつけられるたのレーザーキャノン。
「未来は我が手にあったな。それではさらばだ」
 残った糸を総動員して咄嗟に身体の前面を覆うが、
 とてもすべてを防ぎきることは出来ず、光の奔流に流される。
 辛うじて命は守った彼はそのまま他の猟兵によって救助、
 グリモアベースへと送られるのであった。

失敗 🔴​🔴​🔴​

バルディート・ラーガ
「第六感、見切り」でもってやっこさんの狙いを察知、ハナっから手足を犠牲にする守りの構えでもって何が何でも体幹と尾を守り通しやす。手足がブッ千切れるだけ速くなる【神速の一噛み】の一撃で、白騎士の喉元を狙ってやりやしょう

……っつー筋書きを描きつつ。コッソリと腕は残しておきやしょう。わざと四肢を残した上に、きっとやっこさんは攻撃を急所へ当ててくる。発動したUCは目も当てらんねエくらいにへなちょこでしょう。それでいい。時間を稼ぎつつ、間合いを詰めンのが目的ですからねエ。
テメエの見切った未来よりも向こう側…10秒以上先を狙って。本命打、「だまし討ち、フェイント、鎧砕き」の一撃を食らわせてやりやしょう。


雛月・朔
主武器:薙刀、人形、念動力
UC:憑依・いたずら人形の霊【POW判定】
アドリブ&他PCとの絡み歓迎
【心情】
未来を見通す、ですか。それでもこちらもグリモア猟兵の方々にあなたについて『予知』していただいているので条件は互角ともいえるでしょう。
【行動】
UC『憑依・いたずら人形の霊』を使います。
『あなたのUCの弱点は、ルールを宣誓しなければならないこと。未来を予測し攻撃を放ち、宣誓し、さらにはこちらの行動を待つ。そんな悠長なことを言っていられる状況に思えますか?』
そんなの白騎士が宣誓をしている間に念動力で吹っ飛ばして黙らせて嫌が応にも解らせてやります。あとは殴るなり他の猟兵と協力するなり袋叩きです。



 改めて白騎士ディアブロの脅威を目の当たりにして、
 猟兵の間には緊張感が嫌にも増す。
 そして後方へ送る仲間を背にしつつ白騎士ディアブロは次になる猟兵達、
 バルディート・ラーガ(影を這いずる蛇・f06338)に襲い掛かる。
(手足がブッ千切れるだけ速くなる神速の一噛みの一撃で、
 白騎士の喉元を狙ってやりやしょう)
 バルディートの考えはある意味彼でしか為しえない思考。
 しかし、ディアブロにはその思惑は筒抜けであった。
 腕や脚を狙うと見せてる軌道は途中で逸れ、
 バルディートが狙って欲しくない胴体部と尻尾を執拗に狙われる。
(わざと四肢の大部分を残した上に、きっとやっこさんは攻撃を急所へ当ててくる)
 想定済みだったバルディートは理論の見切り、そして感覚の第六感を駆使し、
 フォースソードの急所をつく斬撃は浅く傷つくだけに抑え、右脚を斬り飛ばさせ、
 合間に放たれるレーザーキャノンの光による焼け爛れるも、
 左腕をカバーさせ致命傷を避ける。
 四肢の欠損で身軽になり、スピードを上げるバルディート。
 その動きにも合わせて付いて、執拗に追いすがるディアブロ。
 彼らの息つく暇もない攻防は、
 雛月・朔(たんすのおばけ・f01179)にとってはチャンスだった。
(未来を見通す、ですか。それでもこちらもグリモア猟兵の方々に、
 あなたについて『予知』していただいているので条件は互角ともいえるでしょう)
 そして自らのUCを発動しようとした瞬間、
 戦いの合間を縫ってその位置を予測していたディアブロのレーザーが直撃する。
 その先は言わせないとしたバルディートの攻撃を仕掛け、朔は念動力を飛ばす。
 しかし未来予測により最適化された動きでバルディートの攻撃は空を切らされ、
 念動力は甘んじて受けるも、それ以上の妨害が無い事が分かっていたのか、
 吹き飛ばされながらディアブロは宣誓を言葉にする。
 「ルールの宣言だが、しゃべるな。
 お前の技の弱点を指摘されてしまうと厄介だったのでな」
 そのルールは彼のユーベルコードにとっては致命的なものだった。
 ダメージ覚悟で弱点を指摘しなければ発動はしないのだ。
 しかも簡単に守れるルール。破れば動けなくなるほどの大ダメージは必至だろう。
 彼が考えてきた指摘も間違ってはいない。
『あなたのユーベルコードの弱点は、ルールを宣誓しなければならないこと。
 未来を予測し攻撃を放ち、宣誓し、さらにはこちらの行動を待つ。
 そんな悠長なことを言っていられる状況に思えますか?』
 レーザーに当たらず指摘できていれば、
 十分に相手のユーベルコードを封じられる見込みはあった。
 しかし、ディアブロは来た時点で未来を予測し、先んじて動いている。
 まずはレーザーに対する回避や防ぐ備えをしつつ、
 弱点を指摘するまでの時間稼ぎの念動力以外の工夫がさらに必要であったのだ。
 
 ユーベルコードを事実上封じられた朔だったが、
 彼の行動は決して無駄ではなかった。
 念動力の吹き飛ばしはバルディートの攻撃への態勢を作る時間を生み出したのだ。
 ディアブロへの攻撃が空を切ったバルディートは、
 甲板に尾を付けると、尾をうねらせて力を溜め、
 ディアブロに向けて噛み付きを行う。
 四肢を失っていればまさに神速、そしてその威力も非常に高かったのだろうが。
「予測通りだな。二肢だけでは速度が乗り切らず、ダメージもわずかだ」
 喉元を狙ったバルディートの攻撃をディアブロは腕の一本で受けて止めていた。
 だが不敵に笑うバルディート。
 意図に気づいたディアブロが腕を振るって引き剥がそうとするが、
 朔も念動力によって支援し、その腕は縫い留められる。
(私が今できる事をやらせて貰いますよ!) 
(本命打の一撃、二人で喰らわせてやりやしょう!) 
 念動力による力を加えられて至近距離でも加速し、
 鎧すら砕く牙による噛み付きは、装甲を砕き、関節にダメージを残す。
(朔さん……、ありがとうございやす。
 未来よりも向こう側…10秒以上先を勝ち取りやした!)
 しかし無理な追撃はこれ以上はしない。視界の隅に仲間が映ったからだ。
 離れるバルディートにディアブロはフォースブレイドで薙ぐも、
 左足を捧げさらに尾で加速すると朔を片手で抱えて回収。
 レーザーキャノンを発射するも今度は朔が念動力で逸らして、
 さらに尾で甲板を叩き、更に距離を開け、次なる猟兵達にとバトンを繋ぐ。
 
 想定通りに事は運ばなかった。
 だが、未来は定まったものばかりでは無い事も示した。
 それはこの二人の猟兵が見せてくれた、希望なのだ。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

デナイル・ヒステリカル
白騎士を逃した場合、この戦争は長引くということですか
それは看過できません
どんな手段を用いたとしても彼はここで打倒します

僕はUCを使用し、それぞれの槍で今まで共闘してきた猟兵の振るう武技を再現し、戦います

白騎士が操る槍の先制攻撃に対し、後から追い縋る僕の武器は不利かもしれません
しかし僕には、猟兵の使用するそれぞれの動きを研究する時間がありました

仲間と共に戦い、それを間近で見てきた経験と研鑽の力は、一人きりの白騎士では追い付けないものであると考えます

未来を操るを持っていたとして、どのような未来を選択するのかは白騎士の判断
そして一個体には情報処理能力の限界が存在しているはず
その点を突きます


燈夜・偽葉
今から先の10秒間を見るのではなく、10秒先の結果を見られるのなら…9秒以内に攻撃すればいいのです
速攻でいきますよ…!
と言って、まずは10秒間耐え凌ぎます

見切りと第六感で攻撃を感知
逃げ足、ダッシュ、スライディングで回避行動
障害物の陰を通る、砂塵を巻き上げるなどの地形の利用、足捌き体捌きで残像を生み出してのフェイントで狙いを甘くさせ
それも読まれている、だから
念動力で刀9本抜刀操作し、武器受け
せめて直撃は避け
末端部分で受けて激痛耐性

先を見たなら分かるでしょう、さっきのははったり
私のUCの用意が一回な以上、相手も再び先を見ることはできず
11秒以上先の攻撃は見れない、と
なぎ払い範囲攻撃を乗せUCで斬る


霑国・永一
【SPD】
未来視れるなんて羨ましいねぇ。馬券とかで結果を視れるなら金稼げそうだろう?

先制攻撃に対し、狂気の戦鬼を発動し、10秒を超えて常に高速移動し続け回避・防御に専念、予測されても最小限に防げるよう努力する。【逃げ足】【ダッシュ】【フェイント】【見切り】も併用。
以後の戦闘も高速移動を続け、更には衝撃波による攻撃も連発で行い、10秒先を見ただけでは足りないくらい長時間高頻度の攻撃に晒し続けて回避を許さないようにする。
また、攻撃ついでに可能なら相手の武器を【盗み攻撃】にて【盗み】、すぐには取れないよう遠くへ投げ捨てる。戦後も残るなら持ち帰る。
「そろそろお前が死ぬ未来でも視えたかよッ?!なァッ!」


クリューラ・センティファ
宇宙バイクに【騎乗】した状態で転移。
自身の体をコクピット内部に隠れる様に変形させて操縦。機体とカウルを敵の初撃への盾にする。更にバリアも全開にしておいて【盾受け】。被害は覚悟で初撃を生き延びる。
凌いだらバイクから離脱し【質点操作】発動。
これは、無数の「体積を持たない質量」を発生させ、電磁場で操り集束させ、疑似マイクロブラックホールを生み出し敵を攻撃するユーベルコード。
電磁場も重力場も光をねじ曲げる。自身と敵との間にこの場を生み出せばレーザーを反らし最低でも直撃を避けられるかもしれない。
覚悟を決めて足を止めてひたすらブラックホールで敵の体力を削る。予知されない様常に電磁場を揺らがせ計算させない。


メンカル・プルモーサ
…『ウィザード』として…いざ…勝負…
……まず、行動予測の要であるドローンをの無力化…
白騎士のレーザーやミサイルは防御術式によるオーラ防御で防ぎつつ…
カメラ撮影を術式から打ち出す雷の弾やペンキ弾で妨害する……

…という行動はすべて囮、時間稼ぎで主眼は「術式発動時に発生する魔法陣をドローンや白騎士に見せること」
魔法陣の画像から浸透破壊術式【ベルゼブブ】を感染させ、測定結果に少量の誤差を作り、それを大量に累積させて予測シミュレーションにずれを生じさせる…ここまで布石
本命は「予測の修正に処理能力を費やす」瞬間に【煌めき踊る銀の月】を発動
修正時の未来予測の空白をついて全方位から単分子の花びらを叩き込む…


黒城・魅夜
第六感4・見切り3・残像3で高速移動を行いつつ、同時に我が108本の鋼鎖を射出。
鎖だけでなく53枚の死神札をも全て叩きつけます。
回避であるとともに貴方の攻撃に対する機動防御でもあり、そして無論私からの攻撃をも兼ね備えた三重行動。
貴方が「視えて」いても回避しきれない面制圧を行えばいいだけのことです。

……ええ、それでもあなたの射撃は私を貫くはず。
ですが「視えているからこそ」、最も撃ちやすい箇所を狙うのでしょう。

そう、射撃位置を誘導させてもらいました。

あなたが狙うこの胸に潜ませた呪いの短剣は一瞬の盾。
さらに激痛耐性と覚悟を伴って、私の最後の武器――この牙が、あなたの自慢の「眼」を貫きます。



 撤退した二人の猟兵と入れ替われるように六人もの猟兵が、
 白騎士ディアブロとの戦闘に入っていく。
 最初にディアブロの射程距離内に入ってきたのは、
 クリューラ・センティファ(Q・U・A・L・L・・f12129)。
 クリューラは黒塗りの前二輪型宇宙バイク「」に騎乗した状態であった。
 だが、自身の体をコクピット内部に隠れる様に変形させて操縦し、
 外から見ると無人で宇宙を駆けていると見えるのだ。
 しかし未来を予測しているディアブロにとっては通常なら判断に迷うこの状況、
 冷静に最大出力のレーザーキャノンをコクピットに向けて発射する。
 機体とカウルを敵の初撃への盾とし、更にパーティクルバリアも全開にするも、
 帝国の技術の粋を集めたレーザーキャノンの最大出力である。
 パーティクルバリアで数秒は耐えるも、破壊され、
 光に呑まれたバイクは圧倒的熱量に溶けていき次の瞬間、爆発を起こす。
 爆発の光が収まるとそこには破片をまき散らしながら浮かぶ宇宙バイクが。
 機体は酷い損傷を受けていたが、比較的コクピット部分は原型を留めていた。
 その事にホッとする4人の猟兵。
 注意が一瞬逸れたのを狙っていたかのように、
 ブースターを吹かして五人の猟兵と一気に距離を詰め肉薄。
 クリューラは注意が4人に向いたとコクピットから離脱。
 だが、その瞬間にレーザーが撃ち込まれていた。
「未来予測の通りだな。ルールの宣誓だが、『攻撃はするな』。
 もはや貴様も満身創痍。次は死、あるのみだ」
 爆発とレーザーの直撃で重傷なクリューラと、
 事実上無効化すると突撃と共に132機の動画撮影ドローンである、
 デストロイマシン零式を召喚すると猟兵達の動きを記録。
 データ解析を開始させながら乱戦へと突入していく……。
 
 ディアブロの突撃の最初のターゲットとなったのは、
 霑国・永一(盗みの名SAN値・f01542)。
「ハハハハッ!俺様がぶち殺してやるぜ!!愉しませなァッッッ!!!!!」
 フォースブレイドの切り付けの一撃を前に
 盗み纏う狂気の戦鬼(スチールオウガ)を発動し、
 ディアブロに勝るとも劣らない高速で避ける。
 しかし避けたつもりだったが、浅くは傷つけられながらも。
 永一の口からは軽口が飛び出す。
「未来視れるなんて羨ましいねぇ。
 馬券とかで結果を視れるなら金稼げそうだろう?」
「その様な俗な使い方に金など興味もないな」
 永一の本気とも冗談とも取れない言葉にも、
 生真面目にディアブロは答える一方で、彼を攻めて立てていく。
 回避・防御に専念する永一であったが、
 ディアブロの予測はその動きを読んでいるのだろう。
 斬撃や砲撃はその先に必ずあった。
 だが緩急をつけた高速移動に衝撃波、足運びやフェイントを用いる事で、
 最小限とまではいかないものの、動きが止まるダメージや致命傷は避けていた。
 永一とディアブロの高速移動しながらの攻防に、
 燈夜・偽葉(黄昏は偽らない・f01006)が加わる。
「今から先の10秒間を見るのではなく、10秒先の結果を見られるのなら……!」
「不確定要素が増える前に潰させて貰おう!」
 ディアブロ自身もその弱点も狙いも分かっているのだろう。
 だが戦闘前に得られた予測から導き出される最適解の攻撃は苛烈であった。
 目で捉えた攻撃の理を見切り、
 また積み重ねらた経験から導き出される予知ともいえる第六感。
 逃げ足、ダッシュ、スライディングに残像と足と体捌きを駆使し。
 戦場である甲板の物を蹴り上げたり、障害物を間に入れたりと地形も利用するも、
 レーザキャノンで潰され、斬撃は彼女の回避を易々と抜けてくる。
 念動力で刀9本の抜刀操作し、フォースブレイドを逸らし、
 レーザーキャノンの一撃を散らして、
 偽葉の持てる技能を以ってしても直撃を避ける事には成功させていた。
 苦戦する偽葉の援護に黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)も動く。
「愚か者の骸を糧に咲き誇れ、鋼の血華……!」
 ディアブロが自身に接近してきた際、魅夜自身を拘束していた、
 先端に鈎の付いた鎖「呪いと絆」を108本に分かれさせるとディアブロへと射出。
 同時に全ての札がジョーカーのみで構成された、
 トランプ状の「53枚の死神札」も全てばら撒き、面制圧を試みる。
(貴方が視えていても回避しきれない面制圧を行えばいいだけのことです)
「しかし、この状況ではそうは上手くいくまい?」
 仲間との乱戦状態になっている所で無差別に動く鎖は目標を散らしてしまい、
 面制圧に密度が下がる。その隙を見逃すディアブロではない。
 胸を狙ったレーザーキャノンの一撃。
(ええ、それでもあなたの射撃は私を貫くはず。
 ですが「視えているからこそ」、最も撃ちやすい箇所を狙うのでしょう。
 そう、射撃位置を誘導させてもらいました)
 胸に仕込んでいた短剣が砕かれる、
 激痛が襲うが覚悟と痛みの耐性で意識を保つと。
(私の最後の武器――この牙が、あなたの自慢の眼を貫きます)
 そう、この反撃はディアブロにとっては想定外のはず、だった。
 牙を立てようとした瞬間、腹にディアブロの拳が突き刺さる。
「かはっ……!!!……、な………ぜ…………っ」
「私に異なる力を使ったのは失敗だったな。
 戦闘では大きな力の行使というのは測定しやすい。
 先手を打つだけの処理能力と実行力を持つが故に私は銀河帝国の二大巨頭なのだ」
 薄れる意識でディアブロの言葉を聞いていた魅夜はついに、
 意識を失い崩れ落ちる。
 その様子にディアブロを引き剥がすべく援護の機会を伺っていた、
 デナイル・ヒステリカル(架空存在の電脳魔術士・f03357)は仕掛ける。
「白騎士ディアブロ、あなたを逃した場合、
 この戦争は長引くということですか……。
 それは看過できません。どんな手段を用いたとしてもここで打倒します」
 必倒の決意を声に乗せてデナイルは、
 シミュレート・シークレットウェポンを発動。
「旧式兵装構築。実体化完了。白騎士ディアブロ、穿ちますよ……!」
 自身が自在に操れる150本もの槍を生み出すとその一つを取り対峙する。
 今まで共闘してきた猟兵の振るう武技を再現し、戦うデナイルだが、
 その動きはすぐさま解析され、数合合わせただけですぐさま対応されてしまう。
 そこからが彼の思い切りの良い所でもあった。
 すぐさま手に持つ槍を放棄すると次の槍を手にし、
 次なる猟兵の武技を以って捌き、打ち合っていく。
「仲間と共に戦い、それを間近で見てきた経験と研鑽の力は、
 一人きりの白騎士では追い付けないものであると考えます」
「面白い。ならばそなたの経験と研鑽、悉くを予測しきってみせよう」
 しかし、槍という武器である以上、捌き方には一定の共通点がある。
 ディアブロの動き、武装や装甲は最適化が進み、
 ダメージも徐々に小さくなっていく。
 それに比例するようにデナイルも捌き切れず、斬撃を受け、レーザーが掠り、
 ダメージが蓄積されていく。
 メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は
 ディアブロと刃を交えている四人の猟兵達の傍ら、
 データ収集を阻止すべく行動予測の要であるドローンをの無力化を行っていた。
 魔法陣型術式から打ち出す雷の弾での破壊、
 ペンキ弾を使用した撮影の妨害である。
 しかしディアブロからは彼女にも3人の攻撃に連動するように、
 彼らが回避したり、攻撃の合間を縫ってレーザーキャノンの砲撃が、
 吸い込まれるようにメンカルへと命中していく。
 援護戦闘術式【ナイトハウンズ】による防御術式によるオーラ防御で凌ぐが、
 元が高出力レーザー、防御を抜いて彼女の身体を確実に傷つけていく。
 
 しかしディアブロの未来予測は狂い始める。
 始まりは白騎士やデストロイマシン零式による正確無比であった未来予測が
 僅かな誤差が入るようになり、だんだんと大きくなってきたのだ。
「私の未来予測が不正確になってきているだと!?何が起きている!!!」
 この現象を引き起こしているのはメンカルであった。
 妨害行動は時間稼ぎ、本命を隠すカモフラージュだったのだ。
(そう、術式発動時に発生する魔法陣を、
 ドローンや白騎士に見せることが主眼だから)
 実は魔法陣は画像から浸透し破壊する術式【ベルゼブブ】感染させ、
 測定結果に少量の誤差を作っていた。
 それを大量に累積させて予測シミュレーションにずれを生じさせているのだ。
 そしてもう一人、未来予測を歪めている人物がいた。
 事実上無効化されたと思われていたクリューラである。
 彼女は自身の力の一つである、【質点操作】発動させていた。
 これは、無数の「体積を持たない質量」を発生させ、
 電磁場で操り集束させ、疑似マイクロブラックホールを生み出す力。
 生み出された疑似マイクロブラックホールが予測の条件をさらに乱していたのだ。
 
 そして近くで刃を交えていた猟兵も、
 それぞれの未来予測を破る策によってディアブロへの逆襲が始まる。
「未来を操るを持っていたとして、どのような未来を選択するのかは白騎士の判断
 そして一個体には情報処理能力の限界が存在しているはず。
 ましてやその情報を修正しなければならないとなれば」
 デナイルの異なる猟兵の武技の動きに対応をしきれなくなったディアブロは、
 ダメージが刻まれた腕を持っていかれる。
 そして機を狙っていた偽葉は語る。
「先を見たなら分かるでしょう、さっきのははったり。
 私の攻撃が一回な以上、相手も再び先を見ることはできず、
 無い先の攻撃は見れない。
 まして予測にノイズが混じる今ならなおの事です。逃がしませんよ!」
 そして放たれるただ一度の抜刀。
 偽葉の視界に入っていたディアブロの空間が21本縦横無尽に切断され、
 全身の装甲を砕き、関節や内部にも損害をあたえる。
 「ぐっ、やってくれるな。重傷だから放って置いたのが仇になるとは!!」
 少しでもノイズを減らす為、クリューラに向けてレーザーキャノン
 自身と敵との間にあった電磁場も重力場も光をねじ曲げる。レーザーを反らす。
 この間にもディアブロと高速移動を続け、更には衝撃波による攻撃も連発で行い、
 10秒先を見ただけでは足りないくらい長時間高頻度の攻撃に晒し続けていた永一。
「そろそろお前が死ぬ未来でも視えたかよッ?!なァッ!」
「そんなものは未来を予測している段階で幾つも見ている。
 そうならない為に行動しているからこそ、私は今まさに破壊されずにいるのだ」
 そう強がるディアブロだが、偽葉の一撃はダメージが大きく、
 先程の動きと違って精彩を欠いていた。
 だからこそ彼本来の動きを見せる。
 レーザーキャノンに素早く手を伸ばし掴むと、
 衝撃波で持っていた腕の関節部を穿ち、奪い去る。
「こいつは頂いたぜ!!!」
 残った手で取り戻そうとするが、再奪取されない様にあらぬ方向へと投げ飛ばす。
「あれは俺様のものだ!悪いが戦利品には手を出させないぜ」
 そうしてレーザーキャノンとは反対方向へと攻撃を仕掛け、引き離す。
 追いすがる近接戦闘を行う猟兵達に、予測処理を乱され続けているディアブロ、
 修正処理に近接戦闘にリソースが奪われ、メンカルへの注意が外れてしまう。
 この機を待っていたメンカルは瞬時に手に持つ杖「シルバームーン」を掲げる。
「我が愛杖よ、舞え、踊れ。汝は銀閃、汝は飛刃。魔女が望むは月の舞い散る花嵐」
 呪文と共にシルバームーンは自律稼働する、
 触れた物を切り裂く単分子の花びらとなり、
 近接戦闘の4人が一斉に離れた瞬間にディアブロの全方位から叩き込む。
「ウィザードとして…いざ…勝負…」
 単分子の花弁は恐ろしい切れ味を誇り、ディアブロを切り刻む。
 そして杖に戻された後に残っていたのは四肢をもがれ、
 胴体部もバチバチと火花を散らすディアブロだった。
「見事だ、猟兵たちよ……。私の未来予測を打ち破り…、破壊するとは……。
 だが努々忘れるな…。今の私が破れようと…、
 私は……、何度でも…蘇り立ち上がるという事を……」
 ツインセンサーアイの光が消えたと思うと、
 残った本体とレーザーキャノンは光となって消えていく。

 こうして猟兵が集い、過去を倒し、
 人々と世界を、現在を守り未来を勝ち取る一歩を刻むのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月22日


挿絵イラスト