拐かしの果実、その呼び声
「どうも、猟兵のお方。初めましてですね。私の名前はソフィア・マゴリス。しがない傭兵くずれ……と言いたいところですが、今回はグリモア猟兵として声をかけさせて頂きました」
酒場か、或いは飲食店か、それともどこかの組合か。
人混みの中で不意に話しかけられた貴方が振り返れば、そこには小柄な少女が立っていた。
周囲に違和感を持たれずとも、猟兵としての知識や経験を持っていれば誰もがよその世界から来たのであろうと分かるミリタリージャケットを着込み、背中からライフルを下ろしながら彼女はこちらに語りかける。
「この街のはずれ、小さな丘の向こうの森の中でオブリビオンの影あり。どうにもただ暴れまわるだけの木偶では無いようで、精神に関与する力を振るいます。既に付近の廃墟を根城にしていた盗賊が餌食となりました。早々に対処しなくては、近いうちに近隣の村々も犠牲になるのは間違いないでしょう」
言い切って一息付く彼女は、ミリタリージャケットのポケットに両手を突っ込みこちらを一瞥する。
彼女の語る話に類似した噂話を貴方はつい先程聞いたばかりだった。
曰く、大勢の人間が森に消えて帰ってこない。
人を喰う帰らずの森。
或いは、悪しきを浚う浄化の森とも。
どの話にしても、間違いなく話の終わりは人が消えることだ。
消えたのが困りの種の盗賊というのも、話が広まる助けとなっているのかもしれない。
「私は、明日朝には出立したいと考えています。ならず者とは言え、既に被害は出始めている。何も起きていない状態から一人目より、一人目から二人目の方が間違いなく事件の発生は早いでしょう。周囲を荒らしていた者達が消えれば、何事かと周辺住民達も不審がる。そうして探索の為に森へ入ってしまえば……後はお分かりですね」
ソフィアは小さな掛け声と共に重厚なライフルを担ぎ直すと、こちらに向き直る。
眠たげな瞳が、貴方を捉えた。
「貴方の力が必要です、猟兵。私と共に、力を振るってくれますか?」
そう言って彼女はこちらに手を差し出した。
天草時雨
初めまして、天草時雨と申します。
こちら第六猟兵で筆を執らせて頂き第一作目となります。
まだ慣れない環境ではありますが、この一時皆さんの旅の供となれれば幸いです。
今回はA&Wでの探索及び戦闘依頼となります。
・1章:廃墟の探索。
以前はどこかの騎士団の砦として運用されていたが、現在は完全に廃墟と化しており、手入れもろくにされないまま盗賊のアジトとして使われていました。
現在はその盗賊さえ消えて人の気配はなく、今回の事件の手がかりとなるものを探しに行きます。
・2章:帰らずの森
事件の原因となっている敵との戦闘になります。
第1章 冒険
『廃墟で探索!』
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POW : 開かない扉はぶち破る! 壁の向こうに何かありそうならぶち壊して進む!
SPD : トラップや鍵の解除ならお手の物! 仕掛け見つけてスマートに素早く進む!
WIZ : 建物に残された調度品や書物を調査して手がかり探し! 魔法罠も任せて!
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
キャスパー・クロス
A&W世界は初めてだけれど…
私のいたエンドブレイカー世界に似た感じで、やりやすいね
「移色──……」
ユーベルコードを発動し、【空中浮遊】しながら5~10m程の上から探索
俯瞰で見る方が情報量も多いし、何か地上に罠があれば回避できる
それに何より、私の《移色は謐か》の条件も満たせる
ソフィアさんは、今回のオブリビオンは“精神に関与する力を振るう”と言っていた
つまり、ただの獣のように狩り荒らすだけでも無ければ、本当に人を消す能力を持っている訳でも無いのかな、たぶん
要するに人が消えたって言っても、ただ『姿を見せなくなった』的なニュアンスなのだとしたら
犠牲者は、今でも(生死は不明だけど)何処かに集められてるとか、何処かから帰れなくなっている…?
「盗賊団ほどの人数が集まれそうな場所、ね……」
そこまで考えた上で、『いま犠牲者達がいそうな場所に目星をつける』行為の成功率をUCで底上げ
恐らくそこに問題のオブリビオンも一緒にいると踏んで、ね!
いくつか目星をつけたら風のオーラを纏った【推力移動】で、善は急げだ!
「移色──……」
私は、空と共にある。
ユーベルコードを発動し、空へと駆け上がっていく。
瞬く間に10m程の上空まで上昇すると、キャスパーは周囲を見渡した。
俯瞰で見る方が情報量も多いし、何か地上に罠があれば回避できる。
それに何より、私の《移色は謐か》の条件も満たせる。
着々と自身に有利な状況を作りつつそう呟く。
美しい異世界の空を舞いながら、思い起こすのは今回助力を求めて来たグリモア猟兵、ソフィアの言葉。
ソフィアさんは、今回のオブリビオンは“精神に関与する力を振るう”と言っていた。
つまり、ただの獣のように狩り荒らすだけでも無ければ、本当に人を消す能力を持っている訳でも無いのかな、たぶん。
要するに人が消えたって言っても、ただ『姿を見せなくなった』的なニュアンスなのだとしたら。
犠牲者は、今でも(生死は不明だけど)何処かに集められてるとか、何処かから帰れなくなっている…?
あまり良くない状況であることは間違いなく、その詳細を想定しながら眉をひそめる。
風をその身に受けながら、対空時間を伸ばしていく。
後もう少し。
付近を飛行する猛禽類達がこちらに気がついてるのか、興味を持って周囲を旋回し始めた。
地上からこの光景を見ている人間がいれば、鳥と空で踊っている様にも見えるかもしれない。
不思議そうにこちらを見る鳥達に笑みを返しながら、確実に体の、脳の冴えが鋭くなっていくのを感じる。
「盗賊団ほどの人数が集まれそうな場所、ね……」
見て、感じて、考えて、答えは出た。
話に聞いた廃墟になっている砦と、それから盗賊団を飲み込んだ森がある場所。
位置関係を考えれば、凡その怪しい場所や方角を捉えることが出来た。
「うん、これできっと間違いない!」
これまで推理の為に対空していたが、浅海を止め、目的地に一直線に加速していく。
空を舞い、空気を蹴る。
その歩みを邪魔するものは無く、地上に無作為に存在する森や岩場も全く障害とならない。
いくつか目星をつけたが、まずは事件の発生源である砦から。
そこになにか情報があれば、怪しいと考えた場所の推理の裏付けが出来るはず。
そう考え、風のオーラをたなびかせたキャスパーは一目散に砦へと向かうのだった。
砦と言うにはもはや瓦礫の山となったそれは、調査する程に複雑には入り組んでいなかった。
盗賊の塒として使用されていた痕跡はあちこちにあるが、やはりその姿は噂の通りどこにもない。
得意の素早い動きで周囲の危険がないことを把握すると、キャスパーは小さな鍵付きの小箱を発見した。
「これ、開けられるかな?持ち主も居なくなってるみたいだし、いいよね。手がかりが入ってるかも」
手早く簡易で古臭い鍵を解錠すると、中に入っていたのは小さな手帳。
どうやらこの砦で寝泊まりしていた盗賊の誰かが残した手記のようだ。
中を捲ってみれば、宝の配分や計算等今回の事件に関係のない記述ばかりだったが、最後のページに小さく森へ向かう道を記した地図とも呼べない震えた線の覚え書きが描かれていた。
そしてその隣には不気味なりんごのような果実の絵も。
「やっぱり……、これって私が推理した場所のうちのひとつにすごく近い。ありがとう、これを残してくれた誰かさん。行ってくるね!」
その言葉と共に、ふわりと宙空へと舞う。
再び空へと駆け上がったキャスパーは、風を纏い次なる目的地へと駆けて行った。
成功
🔵🔵🔴
アルテミス・カリスト
「オブリビオンによる行方不明事件……
これは正義の騎士として放っておくわけにはいきませんね」
姿を消したという盗賊のアジトである廃墟を探索しましょう。
「どこからオブリビオンが現れるかわかりません。
警戒をお願いしますね、オリオン」
『承知しました、アルテミス様』
魔法の大剣である『オリオン』に周囲の警戒を任せて、私は廃墟の奥へと足を向けます。
犯人のオブリビオンが出るか、もしくは盗賊たちが仕掛けたトラップが待ち構えているか、それとも無人になった廃墟に空腹で凶暴になった野生動物が紛れ込んでいるか……
いずれにせよ、オリオンなら適切にサポートしてくれるはずです。
「近隣の村人たちに被害は出させません……!」
「オブリビオンによる行方不明事件……これは正義の騎士として放っておくわけにはいきませんね」
助力を求めたグリモア猟兵、ソフィア・マゴリスからの言葉を聞き、参戦を決めたアルテミス。
話に聞いた、姿を消してしまったという盗賊のアジトである廃墟を探索すべく足を運んでいた。
内部に入ってみれば、そこは砦と言うにはもはや瓦礫の山となっており、砦としての機能は失われていることが分かる。
恐らく盗賊も防衛拠点ではなく単に雨風をしのげる場所として塒にしていたのだろう。
「どこからオブリビオンが現れるかわかりません。警戒をお願いしますね、オリオン」
『承知しました、アルテミス様』
魔法の大剣である『オリオン』に呼びかけることで周囲の警戒を任せ、自身は真っ直ぐ砦の奥へと進んでいく。
犯人のオブリビオンが出るか、もしくは盗賊たちが仕掛けたトラップが待ち構えているか、それとも無人になった廃墟に空腹で凶暴になった野生動物が紛れ込んでいるか……。
いずれにせよ、オリオンなら適切にサポートしてくれるはず。
自慢のインテリジェンスウェポン『オリオン』に安全を確保させ、先へと進めばそこには盗賊の長の部屋と思しき扉が存在した。
木製の扉だが、砦のものをそのまま利用しているらしくあちこちに金属製の補強が見られる。
「近隣の村人たちに被害は出させません……!その為にも、お退きになって頂きます!」
携えたオリオンを引き抜き、一太刀のもとに頑丈な扉を両断する。
土煙を上げながら倒れた扉の向こうには、盗んだ金品が積み上がり、豪華絢爛とまではいかないものの、それなりに金目の物が収集されていた。
街外れの盗賊にしては、随分な成果だ。想像以上に大きな組織だったのかもしれない。
そんな金品への視線を遮るように、一枚の羊皮紙が目の前に落ちてきた。
どうやら、扉が倒れて巻き上がった風によって奥の机から落ちてきたらしい。
拾い上げてみれば、そこには"森に不可思議な木。下っ端に見に行かせたが帰ってこず、第二陣、第三陣も音沙汰なし。敵対勢力の可能性あり。襲撃を……"という記述がされていた。
どうやら、盗賊の長の書いた作戦予定書のようだった。
見てみれば、詳細な目的地までの地図や方角も書いてある。
「これですね!きっとこの先に彼らは向かったのでしょう。私達も行きますよ、オリオン」
『承知しました、アルテミス様』
倒壊した扉を跨ぎ、盗賊の長の部屋を、砦を後にしたアルテミスは次なる目的地へと向かうのだった。
大成功
🔵🔵🔵
タカシ・セイヒ(サポート)
元アルダワの生徒異端児セイヒです
感心は魔術探求にありますが猟兵としての仕事を疎かには致しません
場を乱さず他の猟兵の皆さまと協力して事件の解決に従事して参ります
魔術師なのであまり前に出ての近接戦は得意ではありませんが魔術の撃ち合いや後方支援や援護等で皆さまのお役に立ちたいと思います
珍しい魔術や遺跡等には好奇心が先走りたまに暴走することもありますが出来るだけ自制して参ります
腕が四本も有りますので素早い作業等もお役に立てると思います
本業は魔術研究者なのでその知識をいかして対魔術や対魔獣でもお役に立つと思いますのでどうぞよろしくお願い致します。
「えぇと、確かソフィアさんがおっしゃっていた盗賊の砦というのはこっちでしたでしょうか?」
風心地よい晴天の下、草木揺らめく街道を歩きながらタカシ・セイヒは今回の事件の依頼主、グリモア猟兵ソフィア・マゴリスとの会話を思い出していた。
彼女が言うには、既に盗賊がオブリビオンの被害にあっており、それなりの規模の砦がもぬけの殻だと言う。
近隣の村々に被害が出る前に、タカシは早々に元いた街を出立したのだった。
「ソフィアさんに聞いていた話だと、そろそろのはずですけれど……あ、見えてきましたね」
高い木々が散見される林の奥から、砦であろう建築物の端が視界に入った。
話に聞いた通り、今見える限られた部分だけでも随分傷んでおり、あちこち欠けているのが見えた。
砦跡、というのは噂通りらしいかった。
「よいしょ、っと。思ったより大きな建物ですね。それにしても静か。本当に誰もいらっしゃらないようです」
蔦に覆われた瓦礫を乗り越え、周囲を散策するがどこを見ても人気はない。
しかし、あちらこちらに生活の痕跡が見られる為、少し前までここで集団が生活していたのは間違いなさそうだった。
なにか手がかりはないものかと歩き回っていれば、こつりとつま先に何かが当たる。
見てみれば、それは小さな小箱でボロく単純なものとはいえ鍵も付いているようだった。
「おや、小箱ですね。誰かの落とし物でしょうか?なにか手がかりが入っているかもしれません。恐らく消えた方々本人の所持品でしょうし。なにかコレクターとしての食指が湧くものが入っていても面白そう」
手早く解錠し、中を探ってみればどうやらこの砦で寝泊まりしていた盗賊の誰かが残した手記のようだ。
中を捲ってみれば、宝の配分や計算等今回の事件に関係のない記述ばかりだったが、最後のページに小さく森へ向かう道を記した地図とも呼べない震えた線の覚え書きが描かれていた。
そしてその隣には不気味なりんごのような果実の絵も。
それらはソフィア・マゴリスから聞いたオブリビオンの話と符合する。
「ふむふむ、なるほど。あっちですか」
手記を手に、持っていた小箱をその場に残し、タカシ・セイヒは森の中へと歩みを進めた。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『不和の林檎』
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POW : 疑似顕現:ラードーン
召喚したレベル×1体の【蛇竜】に【百の頭と無数の口】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
SPD : 堕ちた犠牲者
【弓矢や剣、槍や斧等】で武装した【果実に魅了され死んでいった冒険者達】の幽霊をレベル×5体乗せた【飛竜】を召喚する。
WIZ : 誘惑の光
【その果実】から【催眠光】を放ち、【生じた果実に対する渇望と独占欲】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:烏鷺山
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠水貝・雁之助」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
キャスパー・クロス
さっきの紙には林檎が描かれていたけど…
(淡く光る林檎をひとつだけ実らせた木を見つけ)
あ、怪しすぎる…!
「どう考えてもこいつが元凶だね……」
敵は精神に関与する力を振るうって言ってたし、恐らく攻撃手段は花粉や匂いか何かかな
よし。じゃあ【空中浮遊】しつつ、蹴り足からの【斬撃波】で【先制攻撃】
まずは遠距離から様子を…………
竜出てきたーーーー!!!!
うおおお思いっきり予想外れた!けど飛んでくるなら好都合!【空中戦】は私の得意分野だ!
飛来を【見切り】躱すけれど、流石に数が多いね
攻撃してるだけじゃ圧し負けそうだからっ
「支子色ッ!」
《支子色は円か》を発動!
支子色の効果ならば、竜達の包囲網から急速離脱しつつ制空権を得ながら叩き潰せる
如何に無数の頭や口がある敵でも、相手が下側にいると分かれば攻撃予想はし易い
更にこのUCは攻防一体、相手が数で押そうとしてきても防ぎつつ戦える!
ただ勿論、本当の敵は竜じゃない…!
隙をついて、急上昇してから今度は一気に林檎の木へ急降下
大事そうにぶら下げてる林檎を暴風でぶっ千切るよ!
さっきの紙には林檎が描かれていたけど…。
空を駆けるキャスパー・クロスは件の事件の黒幕であるオブリビオンを上空から探していた。
少し日が落ちて肌寒くなってきた空気の中を移動しながら、周囲を見渡す。
砦で発見した手がかりの方角、距離へ向けて一直線に加速し、事件解決へと向かっていた。
しばらくすれば、あからさまに怪しげな淡く光る林檎をひとつだけ実らせた木を見つけ、顔を引き攣らせる。
「あ、怪しすぎる…!どう考えてもこいつが元凶だね……」
敵は精神に関与する力を振るうって言ってたし、恐らく攻撃手段は花粉や匂いか何かかな。
キャスパー敵の行動を想像しながら、上空で様子を見る。
「よし。じゃあ【空中浮遊】しつつ、蹴り足からの【斬撃波】で【先制攻撃】まずは遠距離から様子を――」
その瞬間、禍々しいオーラを怪しげな果実を実らせた樹木――オブリビオンが発する。
すると、瞬く間にそれらは龍の形に形成された。
「竜出てきたーーーー!!!!」
こちらへ飛来する攻撃を躱しながらも、相手の様子を観察する。
けど飛んでくるなら好都合!【空中戦】は私の得意分野だ!
飛来を【見切り】躱すけれど、流石に数が多いね
攻撃してるだけじゃ圧し負けそうだからっ!
「支子色ッ!」
隙を見てこの瞬間に最適なユーベルコードを発動する。
包囲される前に竜達の包囲網から急速離脱し、制空権を確保。
手数が多い敵に対して後手に回る訳にはいかない。
攻防兼ねた暴風の鎧を纏い、格闘術と纏った風によって敵を削り、壊して圧倒していく。
攻防一体のユーベルコードによって、敵の攻撃を弾き、反らし、防御しながらこちらの攻撃をカウンターのように敵に対して打ち込んでいく。
幾度かの激しい攻防により、竜が怯んだその瞬間を突いて急上昇。
大気の抵抗を身に受けながら、とんぼ返りのように地上へと加速していく。
「もらった!」
身に纏った畝る暴風を束ね、空を切り裂く様な一撃はなにかの力に逸らされた様な異質な感触を覚えながらも、確かに敵のオブリビオンに対して有効打を与えたと確信に足る一撃だった。
大成功
🔵🔵🔵
アルテミス・カリスト
「森に不可思議な木……ですか」
『おそらく、その木が今回の元凶でしょう。アルテミス様、お気をつけください』
魔法の大剣オリオンの言葉に気を引き締めながら森へと向かいます。
盗賊たちを一網打尽にしてしまうようなオブリビオンは、正義の騎士として放置できません。
「あの木ですね……!
いざ、正々堂々と勝負です!」
オリオンを抜いて【騎士の決闘】の宣言をしますが……
木になった果実が光を放って!?
『アルテミス様、私を盾に!』
「わかりましたっ!」
とっさにオリオンを顔の前に掲げて刀身で光を遮り――
そのまま一気に間合いを詰めて、大剣を大きく振り下ろして樹木を叩き切ります!
「騎士である私に小細工など通用しません!」
「森に不可思議な木……ですか」
『おそらく、その木が今回の元凶でしょう。アルテミス様、お気をつけください』
魔法の大剣オリオンの言葉を耳に受けながら、件の森の中へと歩みを進めるアルテミス・カリスト。
その言葉に改めて気を引き締めながら、暗い森の奥へと向かう。
盗賊たちを一網打尽にしてしまうようなオブリビオンは、正義の騎士として放置できません。
オブリビオンの脅威を、盗賊の砦を目にして再認識したアルテミスは、拳を握る。
あの規模の砦を飲み込みきった災禍は、瞬く間に周辺地域へと広がるだろう。
それだけは避けなくては。
手に入れた資料に従って進路をとり森の中を急いでしばらく、それが視界に入った。
明確に異形の樹木。その中心には禍々しい果実。
「あの木ですね……!いざ、正々堂々と勝負です!」
オリオンを抜いて【騎士の決闘】の宣言を口にするが、異変が生じる。
正面に捉えていた果実が発光を始めたのだ。
その光を目にした瞬間、脳がぼやけてくらりとするような不快感を覚える。
『アルテミス様、私を盾に!』
「わかりましたっ!」
オリオンの言葉で咄嗟に光を視界から排除し、両手盾の様に持ち替え一気に前進する。
そのまま一気に間合いを詰め、魔法の大剣オリオンを大きく振り下ろして樹木を叩き切った。
「騎士である私に小細工など通用しません!」
成功
🔵🔵🔴
アレクサンドラ・ヒュンディン(サポート)
人狼の力持ち×ミュータントヒーローです
普段の口調は「私、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?」、気にいったら「私、あなた、~さん、ね、よ、なの、なの?」
性格は内気で人と目を合わせるのが苦手ですが、人嫌いなわけではなく事件解決には積極的です
戦闘スタイルは力任せで、ダメージはライフで受けるタイプです
日常や冒険の場合、食べ物があるとやる気が増します
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
がさり、がさりと、あちこちから飛び出す枝や草木を掻き分けて、森の中を進むのは人狼の魔獣戦士アレクサンドラ・ヒュンディン。
「うぅ、すごい木の密度……。ただでさえこれだと、オブリビオン云々関係なく普通に迷って出てこられなくなってしまいそうですね」
再び手の甲で顔に向けて伸びた木の枝を押しのけながら先へ進むアレクサンドラはそう独り言ちた。
服のあちこちに小枝が引っかかっており、進行を妨害されている。
或いは、地元の人間なら迷わずに進めるのだろうか。
そういった土地も多いと聞くし、案内を頼める人間をひとりくらい見繕ってくるべきだっただろうか。
暗くジメジメした森の中で不安になってきたころ、不意に森の奥から不自然な光を見つける。
「あれは……?」
目を凝らせば、森の奥には開けた空間があり、その中央には明確に異形の樹木。
さらに樹木の中心には禍々しい果実。
「間違いない、事件の元凶はアレですね!」
アレクサンドラは邪魔な木々を押しのける様に突撃し、オブリビオンに向けて疾走する。
暗闇を切り裂く一匹の狼が如き接近は、オブリビオンの反撃を許さない。
自己防衛の為に生成された戦士や竜を避け、そのまま素早い一撃をオブリビオンへと加えた。
成功
🔵🔵🔴
柚・誰何
「この木、元気すぎなんじゃが!」
雉も鳴かずば撃たれまいという喩えがあってな。
要するに動いたおぬしは叩き斬られるということよ!
迫り来る蛇竜は【部位破壊】で尻尾を【切断】し、バランスを崩させて墜落させる。多少の傷は【バーサーク】の気迫で無視して突き進む!
しかしこの蛇竜、ラドンというよりギドラに見えるんじゃが……何、そういうのいいから? そっかー。
次々と蛇竜を斬り落としつつ、落ちた蛇竜は捨て置いて敵本体の木へと迫る。
力任せに長ドスで地面ごと木を破壊すると、砕いた地面から露出した木の根をさらに【部位破壊】で【切断】する。
残った根からまたこの木が生えてきてはいかんからの。やはり植物は手入れが大事じゃな。
「この木、元気すぎなんじゃが!」
噂の原因であるオブリビオンの所在を手がかりから突き止め、入り組んだ森の中を乗り越えた先に待っていたのはオブリビオンからの苛烈な歓迎だった。
耳元で空気を切り裂いたオブリビオンの攻撃を紙一重で躱す。
避けた攻撃が鈍い音と共に地面を抉り、土砂が舞い上がった。
柚・誰何は兎のような人並み外れた身のこなしで回避を繰り返す。
何度目かの連撃をあえて前に踏み込むことで避けた誰何は更に踏み出した。
「雉も鳴かずば撃たれまいという喩えがあってな。要するに動いたおぬしは叩き斬られるということよ!」
二本のツインテールをたなびかせながらオブリビオンへと接近する。
迫る蛇竜を叩き落とし、切り落とし、踏み殺しながら突貫するその姿は正しく豪傑。
手に握った、愛刀である長ドスを振りかぶり目前にまで近づいたオブリビオンへ攻撃する。
「そうら!!」
ユーベルコードの力によって跳ね上がった威力により、力任せに振るわれた長ドスは地面ごと木を破壊した。
振り抜かれた刃は、砕いた地面から露出した木の根をさらに突き進み切断していく。
強烈な一撃によりオブリビオンは悲鳴のような軋みを上げた。
成功
🔵🔵🔴
向・存(サポート)
もし手助けが必要でしたらお手伝いするのですよぉ~。
ユーベルコードの出し惜しみをするつもりはありませんけどぉ、だからと言って乱発すればいいってものでもないですよねぇ~。
使いどころに迷ったときはぁ、ご同輩に相談すればいいでしょうかぁ~?
けどぉ、非道なことをなされる方には手加減無用、全力で参らせていただきますねぇ~。
あとは最後まで油断大敵、【咄嗟の一撃】も放てるように【逃亡阻止】は意識しておきましょう~。
大丈夫ですよぉ~、手足の二・三本くらいもげてもなんとかなりますのでぇ~。
荒事以外の御用ならめいっぱい楽しんじゃいますよぉ~。
特に読み物なんかは好きですねぇ~。
※アドリブ・連携歓迎
「おやぁ、あれが噂のオブリビオンですかぁ。思ったより小さいですねぇ~」
垂れた枝を片手で押しのけ、這う根を踏み越えた向・存はそう独り言ちた。
視界に捉えた樹木のようなオブリビオンは、想像よりも小さく、枯れ木のように萎びてしまっていた。
されど――。
「されど、その禍々しさ留まるところを知りませんねぇ。おどろおどろしいったらたまりません。周りに生き物の気配がしないのはあなたのせいでしょうかぁ」
周囲を探るように視界をずらせば、木々は見当たるものの森とともに生きる生物たちは全く見当たらず、須らくして彼らの営みもない。
「油断大敵、手加減無用ですねぇ。それじゃあ、お覚悟くださいねぇ」
鋭さを持たない優しげな口調で向・存はそう口にする。
緩やかに語られた宣戦布告と共に、橙色の瞳がうっすらと細められた。
地を駆け、土煙を上げて接近する向・存に向けて亡者の如き人の成れの果てが立ちふさがる。
一体一体がそれぞれの獲物を持ち、剣や斧、槍で向・存の小さな体躯を傷つけようと構えるが、それを物ともせず打ち砕いていく。
敵の鎧を撫でるように受け流し、振り下ろされた刃の勢いを利用して相手の掌から奪い取る。
武に長け、柔を制す。
「そぉれ、観念のお時間ですよぉ」
正しく"歴戦"の二文字を感じさせる体捌きで瞬く間にオブリビオンの眼前へと躍り出ると、奪い取った槍の一振りを持って大きく横薙ぎに切りつけた。
成功
🔵🔵🔴