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銀河帝国攻略戦㉓~迫りくる青い稲妻

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●インぺリアル護衛軍を殲滅せよ!
 スペースシップワールドで繰り広げられる銀河帝国攻略戦。
 『白城』艦隊を突破した猟兵、及び『解放軍』。
 彼らの前に立ち塞がるのは、帝国旗艦『インペリウム』を守護する強力な宇宙艦隊「インペリウム護衛軍」だった。

 帝国旗艦『インペリウム』へと攻め込みたくとも、それを守護する「インペリウム護衛軍」の防御は非常に高い。
 また、銀河皇帝の力で損傷を徐々に回復する能力が備わっているのが非常に厄介だ。
「現状、『解放軍』の戦艦であっても、砲撃戦のみで『インペリウム護衛軍』を撃破する事は不可能みたいね」
 グリモアベースでは、セレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)が戦争への参加を考える猟兵達へと説明を行っている。
 どうやら、『解放軍』の火力だけでは、与えるダメージよりも銀河皇帝の損傷回復のスピードが速く、まるでダメージを蓄積できない状況なのだそうだ。
 この状況を打破すべく、猟兵達も動くわけだが……。
「『解放軍』の砲撃によってダメージを与えた「インペリウム護衛軍」の艦艇に対して、グリモア猟兵が転移させた猟兵が強襲をかける作戦を展開するわ」
 作戦は、大きく2種に分かれる。
 『解放軍』の砲撃支援を受けながら、外から敵または敵艦を撃破。
 あるいは、『解放軍』の砲撃によって撃ち破られた外壁から突入して指揮官を撃破。
 これらの作戦を重ね、『インペリウム護衛軍』を撃破していきたい。

●敵指揮官『青の突撃騎士』
 実際にこちらで展開することになる作戦だが、セレインのとる作戦は後者だ。
 解放軍の砲撃によって破壊された敵艦外壁から突入し、敵指揮官を撃破したい。
「敵指揮官は、通称『アオ』と呼ばれる『青の突撃騎士』よ」
 正式名称は、『GRR-06S ブラウエルフォーゲル』。
 どうやら、ウォーマシンの類のオブリビオンらしく、身長は3mほどある。
 並々ならぬプレッシャーを放つ敵はリミッターを解除し、手にする武装を一斉発射させて攻撃してくる強敵だ。
 突入した戦艦内では格納庫のような場所で戦うことができるので、広さは申し分ない。
 存分にユーベルコードを使って、この指揮官機を撃破したい。
「以上ね。……皆がこの戦いに勝利することを、私は願っているわ」
 最後にセレインはそう告げ、猟兵達を戦場へと送り出すのだった。


なちゅい
 マスターのなちゅいです。
 こちらでは、敵艦に突入の上、『青の突撃騎士』の撃破を願います。

●こちらのシナリオについて
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 以上です。それでは、行ってらっしゃいませ。
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第1章 ボス戦 『少佐専用の青の突撃騎士』

POW   :    見せてもらおうか、新しい相手の実力とやらを!
【全武装の一斉発射】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    …ついてこれるかな、蒼い稲妻と呼ばれたこの私に!
【新人類とも呼べる胸囲的な感応能力】に覚醒して【リミッターを解除した高機動モード】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    これ以上はやらせんと言っている!
【自身の強い意志】から【感応波】を放ち、【戦慄するプレッシャー】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は春日・釉乃です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

琶咲・真琴
むむ、また強敵さんが来ましたね
油断はしません
全力で迎撃させていただきます!

先手必勝、スナイパーの2回攻撃で楼炎白風をお見舞いしてあげます
familia pupaで援護射撃も行い
フェイントを含めた範囲攻撃で青い稲妻さんの行動範囲を狭めますよ

プレッシャーには勇気で跳ね返させていただきます
家族を守る為にボクはここにいるんです
こんなことで、弱きになるボクじゃありません!

他の猟兵の方との連携も密に
武装の一斉発射や高機動モードの兆候が少しでもあれば
注意の勧告もします

オーラ―防御やグラップルなどを駆使して防御も怠らないようにします

青い稲妻さんの動きに合わせられないなら
逆にこちらに来た時に迎え撃つまでです!


ゾーク・ディナイアル
「感じるぞ、お前も帝国のエースだなぁ!ボクと同じように部隊を任されたエースだ!」

☆戦術
SPD勝負
UC【ハルシオン起動】でハルシオンに搭乗して戦うよ。
「なんでお前はちゃんとエース待遇なんだよぉ!国が違うからか?それともボクが出来損ないだからかぁ!?」
スラスターを吹かせ、高機動で飛翔しまずはビーム銃の『二回攻撃』で牽制。
「誰が出来損ないだ!誰が失敗作だ!」
敵の攻撃は『見切り』で躱しながら接近して『怪力』機構でビーム剣を振るい『カウンター』で斬り裂いたり、ビーム剣を突き刺して『傷口を抉る』ように機体を焼き切り撃墜する。
「お前を殺せばボクだってぇ!」
※アドリブ歓迎
※ハルシオンは騎士甲冑のようなロボット


四王天・燦
神鳴抜刀。
「紅い雷と称されたこの刀の錆にしてやるぜ」
ダッシュと逃げ足でヒット&アウェイで攻撃。
雷の属性攻撃とマヒ攻撃(ショート)を乗せて戦う。
格納庫を走り回り、収められた機体を弾除けに使う(感応波で怯んだ際にも)
また機体や柱に鋼糸・デストラップを張って即席の罠に引掛けるぜ

「速い、強い、格好良い。神鳴の錆は無理だ」
リミッター解除で弾まで加速してなければ見切り要因に利用。
何れにせよ刀を捨て軽量化し、アークウィンドを抜く

見切りとダッシュ・スライディングで一斉発射を掻い潜りシーブズ・ギャンビット。
装甲を貫いたら「風よ!」と内部で烈風を起こす(傷口を抉る)
トドメが無理ならせめてマスク割れしてみてーな


レクシア・ノーレッド
―いいね…そういう機体、好きだよ!
…だから、「盗む」ね!その機体の機構を!性能を!私の機体として!紅く染め上げよう!

【SPD】

【選択UC】発動!対象は「相手自身」だよ!
ウォーマシン、つまり兵器そのもの。それなら私からみたら立派な「武器」だ!
作った機体は【黒液流動】で一体化し、私自身で動かす!
…相手の戦闘能力が上がるなら、こっちはさらに【接続/解放】で上げる!

ふふ、使った事は無いけど…!色んな機械触ってる身として、「空中戦」と「操縦」に関してはある程度知識はあるんだよ!

連携、アドリブ歓迎


須賀原・あすむ
機動兵器と戦えるのもこの世界ならではだね。倒すことについては何も変わらないけどね!

狙いすましたドラゴニアンチェインを何度も当てて格納庫内の壁面などに鎖を繋いでいき機動力を殺しにかかります。
「早い敵は機動力を殺して仕留めるのがセオリーだよね!」
鎖のうち1本は自分と繋ぎ敵を逃がさないようにして攻撃を加えていきます。


ダビング・レコーズ
GRR-06S
断片化されたデータ内に該当有り
当機はあの機体を知っている?
事実確認の必要性無し
戦闘を開始します

増強した速力でジャンプと空中機動を絡めた三次元高速戦闘を展開します
敵機は超高機動ハイスペック機
追従する為にユーベルコードを発動し性能面での不利を補填します

敵機を射程内に捕捉次第マイクロミサイルを発射
誘導弾への対処行動を誘発させメガ・ガトリングカノンの掃射を浴びせます

基本は回避を優先
一撃の被弾を連続攻撃の起点にされかねません
特に一斉射の兆候が見られた場合は回避運動に専念します

敵機が近接攻撃を敢行してきた場合はカウンターを試行
損傷は激痛耐性で凌ぎ膂力を以って敵を捕えメタルステークを打突します


雨咲・ケイ
「名のある騎士とお見受けします。
尋常に勝負願いますよ」
(やはり、これまでの帝国兵とは違うようですね……)

【POW】で行動。
「守ったら負けますッ!攻めましょうッ!」
敵の索敵と機動性を封じる方向でいきます。
可能であれば味方と連携して攻めます。

【スナイパー】を活用して、
敵のメインカメラとセンサーを狙った
【目潰し】を仕掛けていきます。

そして敵の動きが止まった瞬間、
或いはこちらを見失った瞬間を狙い
魔斬りの刃で【2回攻撃】を行います。
可能であれば敵のスラスターの切断を
狙いましょう。

アドリブ歓迎です。


ヴェロニカ・ウィンター
【ジャスティス・ユニオンズ】で出撃
さて、少佐殿に私達の正義を見せてあげましょう
【SPD】
宇宙バイクの後ろにトールを乗せて、マリアのメイド大砲と並走して戦場に馳せ参じるわ
少佐と接敵したらバイクはトールに任せて(自動操縦)私はUCを使って高速パワードスーツを着装
青い稲妻と白い翼、どちらがより戦場に華麗に舞えるか競ってみない?
高速形態でビームカタナを使った接近戦を仕掛けてマリアが少佐を上手く捕獲できるよう出来るだけ陽動するわね
あの人より目立つのはちょっと骨が折れるかもしれないけど…
稲妻を捕まえたらトドメはトールに任せるわ
少佐殿も帝国じゃそこそこ名が通ってたみたいだけど、うちのエースも負けてないわよ?


狗飼・マリア
【ジャスティス・ユニオンズ】で出撃しますわ。
「ではお二方、参りましょう」
「少佐殿。いえ、二階級特進ですわね大佐殿」

「ジャスティス・ユニオンズですわ!当たると痛いですわよ!」

私は「幻影」や「空中戦」、【メイド大砲】で少佐を翻弄しながら隙を見て、
【pow】【UC:メイドキネシス】を使用しますわ。

メイドキネシスで少佐の武器などの自由を奪い、【メイド投網】をメイドキネシスであやつり、妨害いたします。

決定打はトール様にお任せいたしますので、【メイドキネシス】で支援いたしますわ。

「わたくしのメイド力を追加発注いたしますわーッ!!」


トール・テスカコアトル
【ジャスティス・ユニオンズ】で出撃
「よろしくヴェロニカさ……いえ、アイビス」
後ろに乗っけてもらって、ギュッてつかまる
「トール、運転できないよ!?……あ、自動操縦」
不思議な感じ、普段の依頼は初対面の人と組むから
キリッとしたアイビスさん、いつも通りのマリアさん
「仲間といると勇気が湧くな」見たら、分かる
青い稲妻、少佐は強い、怖い敵だけど
「トールは、一人じゃない!……変身!」
『説明しよう!勇気を持って、仲間と共に戦うとき、トールは勇気の戦士として覚醒するのだ!』
「……今!」
バイクを飛び降り少佐に迫る
二人が作ってくれた隙を見逃さない
今!勇気を稲妻に変えて!
「必殺!ブレイブ・サンダースマッシャーーーー!」



●歴戦に名を轟かす少佐
 解放軍による主砲が宇宙空間を駆け抜ける。
 複数の光が幾筋もインペリアル護衛軍へと伸び、その艦艇を攻撃していく。
 側面外壁を破壊した目的の艦へと猟兵達は突撃し、敵指揮官の撃破を目指す。
 程なく、うさ耳メイド服着用の少年、琶咲・真琴(今は幼き力の継承者・f08611)が仲間達へと呼びかける
「むむ、また強敵さんが来ましたね」
 前方から非常に速い動きで、全長3mほどの青いロボットがこちらへと接近してくる。
 『GRR-06S ブラウエルフォーゲル』。
 『青の突撃騎士』と呼ばれるそのオブリビオンは全身からプレッシャーを放ち、猟兵達を威嚇してくる。
「来たな、猟兵……」
 こちらへと近づいてきた突撃騎士、通称『アオ』はライフル銃を突き付けてきた。
「感じるぞ、お前も帝国のエースだなぁ! ボクと同じように部隊を任されたエースだ!」
 相手の強さを感じ、長い銀髪、褐色のエルフ、ゾーク・ディナイアル(強化エルフ兵の出来損ない・f11288)が楽しげに言い放つ。
(「やはり、これまでの帝国兵とは違うようですね……」)
 並々ならぬプレッシャー。蝶の髪飾りを付けた雨咲・ケイ(人間のクレリック・f00882)は、徒手空拳のまま構えをとって。
「名のある騎士とお見受けします。尋常に勝負願いますよ」
 これだけの猟兵を前にして、敵は全く怯まない。歴戦の戦士であるのは違いないとケイは確信する。
 そんな敵に、銀髪のドラゴニアンの少女、須賀原・あすむ(ファントムブラック・f03833)も胸を躍らせ、内なるオーラを高める。
「機動兵器と戦えるのもこの世界ならではだね。倒すことについては何も変わらないけどね!」
「――いいね……そういう機体、好きだよ!」
 真紅のマフラーが目に付く水着姿の少女、レクシア・ノーレッド(『侵喰者』、紅きドレッドノート・f01101)も嬉々として相手の体を頭から足までじっくりと注視していた。
「……だから、『盗む』ね! その機体の機構を! 性能を!」
 自身の機体として紅く染め上げようと、レクシアはオレンジの瞳を輝かせる。
 猟兵達が銘々に相手へと自身の主張を語る中、白い装甲を持つウォーマシンのダビング・レコーズ(RS01・f12341)は相手の型番『GRR-06S』について、自らのデータに該当があることを確認する。
「――当機はあの機体を知っている?」
 しかし、断片化されたデータである故か、彼は思い出すことができず。
「事実確認の必要性無し、戦闘を開始します」
 ダビングだけでない。この場の猟兵達は皆、いつ敵機が仕掛けてきてもいいよう、戦闘態勢へと入る。
 【ジャスティス・ユニオンズ】の3人もまた臨戦態勢をとっていて。
「よろしくヴェロニカさ……いえ、アイビス」
 おかっぱ髪にやや頼りなさげな表情のトール・テスカコアトル(ブレイブトール・f13707)。
 宇宙バイクを操縦するヴェロニカ・ウィンター(アイビス・f12756)の後ろに乗せてもらったトールは、彼女の体にギュッと捕まる。
「ではお二方、参りましょう」
 はち切れそうな胸を持つ人狼の狗飼・マリア(人狼の剣豪・f09924)はバイクに乗る様子はない。別の手段で移動するつもりなのだろう。
「さて、少佐殿に私達の正義を見せてあげましょう」
 仲間に告げるは、白いマントを靡かせる、白いスーツに朱いマスクを装着した女性。
 朱鷺を名乗るヴェロニカがバイクのエンジンを吹かす。
「……行くぞ」
 素早く戦場となる格納庫を動き始める突撃騎士。
「油断はしません。全力で迎撃させていただきます!」
 そいつに対し、真琴は言葉通りに相手へと仕掛けていくのである。

●高機動で駆け巡る青い稲妻
 周囲……宇宙空間や護衛軍でも戦いが始まり、銃撃音や爆音がここまで聞こえてくる。
 そして、この艦艇内でもまた、激しい戦闘音がこだますこととなる。
「見せてもらおうか、猟兵の実力とやらを!」
 『アオ』……『青の突撃騎士』が猟兵達を纏めて攻撃できる位置取りをする間に、真琴が相手を射程内に収めて。
「プレッシャーには勇気で跳ね返させていただきます」
 そして、彼はそのまま詠唱を始める。
「蜃気楼の如く、虚像で惑わせよ――――楼炎白風っ!」
 サイキッカーの真琴は自らの体からエナジーを放出し、白い炎を帯びた風を吹かせていく。
 その風は相手に幻覚を見せつけ、動きを封じることができるのだ。
 しかしながら、その一撃のみで動きを止められる相手ではない。
 あすむは高めたドラゴンオーラを放出して全武装を展開させる敵を爆撃し、さらにオーラの鎖で縛り付けようとする。
「早い敵は機動力を殺して、仕留めるのがセオリーだよね!」
 オーラの鎖を格納庫の壁面へと繋ごうとするあすむだったが。
「当たれよ!」
 その前に、アオがバルカン、ミサイルにビームと、武装を全弾発射させてしまう。
 それらは、近場にいた猟兵から順に体を撃ち抜いていく。
「家族を守る為に、ボクはここにいるんです」
 オーラを展開し、ミサイルをつかんで爆撃を阻止しようとする真琴が叫ぶ。
「こんなことで、弱きになるボクじゃありません!」
「守ったら負けますッ! 攻めましょうッ!」
 ケイも相手の索敵、機動性を封じねばと考え、相手に肉薄する。
 相手はウォーマシンと思われる。ならば、狙うは視覚となるメインカメラ、そして、感覚となるセンサーだ。
「邪妖を斬り裂く刃……遠慮はしません」
 頭の角、そしてカメラ部分目掛け、ケイは氣をのせた光輝く手刀を振るうが、そう簡単に命中させてはくれない。
 そこで、収められていた機体を弾避けに使い、灰色の髪を靡かせた女妖狐、四王天・燦(月夜の翼・f04448)が近づく。
「紅い雷と称されたこの刀の錆にしてやるぜ」
 格納庫を走り回る燦は居合で『神鳴』を抜き、轟く紅い雷を込めて相手に斬撃を浴びせ、すぐさま離脱する。下手に接近したままだと、相手の的となってしまうからだ。
 さらに、ダビングが空中から攻め入る。
 彼は相手の全弾発射を回避に専念して、やり過ごしていた。
(「敵機は超高機動ハイスペック機」)
 一度攻撃を受ければ、それを起点にして立て続けに攻撃を浴び、墜とされる可能性が十分にある危険な相手だ。
「コードODG承認。全システム、リミッター解除。オーバードライブギア、スタンバイ」
 アオがすぐさま距離を取ろうとした為、ダビングは自身の全機能の出力制限を解除し、超高機動形態となって相手に対抗する。
「――目標補足」
 敵機目掛け、マイクロミサイルを発射するダビング。
 だが、それは牽制であり、本命は中口径大型機関砲『メガ・ガトリングカノン』だ。
 ダビングが掃射した強力な一撃を、相手は盾を構えて凌ぐ。とはいえ、ダメージは少なからず本体にも通っているはずだ。
 動きを止めれば、他メンバーが好機と仕掛ける。
 相手が相手だけに、ゾークは最初から切り札を出す。
 それは、騎士甲冑を思わせるロボット。
 7mほどもある灰銀色の人型機動兵器『ハルシオン』へと搭乗した彼女は、相手に向けて内なる狂気をぶち撒けていく。
「なんで、お前はちゃんとエース待遇なんだよぉ!」
 ハルシオンからすれば、相手の大きさは半分以下。
 それもあって、敵機を見失わぬようゾークもまた相手の高機動に対応すべくスラスターを吹かす。
「国が違うからか? それともボクが出来損ないだからかぁ!?」
 叫びかけながら、ビーム銃を連続掃射するゾーク。
「何を言っているのか、よくわからんな」
 だが、アオは冷静にその攻撃をシールドで防いでしまった。
 そこへ、飛び込む2つの影が。
「ジャスティス・ユニオンズですわ! 当たると痛いですわよ!」
 まるで、どこかの遊撃隊を思わせる言葉で突っ込んでいくのは、メイド108道具【メイド大砲】を使い、自らを飛ばして強襲を仕掛けるマリアだ。
 同時に、宇宙バイクを走らせて接敵したヴェロニカ……もとい、アイビスがバイクをトールに預けて飛び出す。
「トール、運転できないよ!? ……あ、自動操縦」
 操縦手が突然いなくなって慌てるトールだが、ハイテク技術がふんだんに使われたバイク。自動操縦など、当然のごとく搭載済みだ。
 敵へと突撃していくアイビスは、ユーベルコードによってハイテクパワードスーツを着用する。
「青い稲妻と白い翼、どちらがより戦場に華麗に舞えるか競ってみない?」
「私にサシで勝負をしかけるとはな」
 体の負担を意にも介さず、高速形態でビームカタナを振るうアイビス。
 対するアオは頭部のバルカンや、シールドより発するビームソードを使い、しばし至近戦闘を繰り広げる。
 アイビスは自らが陽動して、できるだけ派手に交戦する。
(「あの人より目立つのは、さすがに骨が折れるけど……」)
 アイビスはその最中、ちらりとマリアに視線を向けた。
「では、ちょっとした裏技を」
 マリアは見えないメイド力……メイドキネシスを行使し、アオの武器の自由を奪おうとする。
(「不思議な感じ」)
 ――キリッとしたアイビスさん、いつも通りのマリアさん。
 普段の依頼は初対面の人と組むトールは、そんな仲間の存在を強く感じて。
「仲間といると勇気が湧くな」
 彼女はそうして、攻撃のチャンスを待つのである。

●動きさえ止めれば……!
 『青い突撃騎士』の力は噂に伝え聞く通り。
「……ついてこれるかな、蒼い稲妻と呼ばれたこの私に!」
 そこで、アオはリミッターを解除し、高機動モードを発動させる。
「高機動モード来ます!」
 真琴が仲間に呼びかけたその一瞬で、猟兵達の視界から青い機体が消える。
 追いつくことすら困難な敵はまたも全武装を掃射し、猟兵達を撃ち抜いてきた。
「この程度なら、拍子抜けもいいところだな」
 実際に戦うことで、猟兵達はまさに稲妻の如き機敏な機動性を目の当たりにし、気づかぬ間に見失った敵から射撃を浴びることとなってしまう。

 そんな戦いの中、攻勢のきっかけを作ったのはレクシアだ。
「任せて! 発動! 対象は『相手自身』だよ!」
 作り出されたのは、やや雑な部分はあるものの、交戦相手の突撃騎士を象った兵器だ。
「私から見たら、立派な『武器』だ!」
 自らが作り出した機体へブラックタールであるレクシアは自らの体を流し込み、一体化していく。
「何っ……?」
「ふふ、使った事は無いけど……!」
 驚きの声を上げるアオに対し、レクシアは色々な機械を触った知識を生かして空中戦を仕掛けていく。
 とはいえ、相手は高機動モードとなっていたこともあり、レクシアは自らの強化が追いつかない。
 そこで、序盤からオーラをぶつけていたあすむがさらに、竜の鎖で相手を縛り付けようとしていく。
 切られる鎖も少なくなかったが、あすむの鎖は確実に相手の脚を止めていく。
 ケイは僅かに動きを止めた隙を見計らい、相手のスラスターを狙って光る手刀で切りかかる。
「そうはさせんよ!」
 自らの機動力が最大の武器と熟知しているからこそ、アオも簡単には背を取らせない。
 それでも、ケイは追いすがって魔斬りの刃をスラスターへと浴びせかける。
「完全ではないですが……、捉えましたよ」
「ええい!」
 アオはバルカンで応戦してきたが、ダビングは激痛に耐え、リボルバー式のメタルステークを打ち出していく。
 鉄杭を打ち込まれて怯むアオに、ゾークが迫る。
「誰が出来損ないだ! 誰が失敗作だ!」
 ――捨て石任務、そして、兵士達からの悲惨な扱い。
 自らの過去をフラッシュバックさせ、ゾークは狂ったように敵機へと怪力でビーム剣を振るう。
 アオもビームソードで応戦するが、彼女はカウンターでその体へと傷をつける。
「くうっ……」
「お前を殺せば、ボクだってぇ!」
 ゾークは自らのつけた傷口を抉る様に、ビーム剣を突き入れようとするが、敵はスラスターを使ってその一撃から逃れる。
 だが、自由になどさせぬと、真琴がサイキックエナジーで片翼を持つ少年少女の人形『familia pupa』から光線を発していく。
「自由にはさせません!」
「これ以上はやらせんと言っている!」
 だが、アオも感応波を発し、猟兵達の進撃を止めようとしてくる。
 すさまじいプレッシャーに、硬直しかけたその身を燦は強引に動かす。
「速い、強い、格好良い。神鳴の錆は無理だ」
 刀を捨てた燦は加速し、感応波を放つアオへと飛び込み、放たれるビームをダッシュとスライディングを使って避け、短剣『アークウインド』の刃でアオの装甲を貫く。
「風よ!」
 さらに、燦は刃から風を巻き起こす。
「ちいっ……!」
 燦が起こした風をまともに浴びた敵の顔面が壊れ、そこから人の顔がのぞき出ていた。
 そこへ、自らの強化を終えたレクシアが接敵し、紅く染め上げたほぼ同じ機体でライフルからビームを放つ。
 その反応速度まで真似出来てはいないが、アオもスラスターを損傷しており、満足に動けなくなってきている。
 そこへ、アイビスがさらに自らをアピールするようにビームカナタで攻め込む間に、マリアの投擲した【メイド投網】が敵の視界を、動きを遮る。
「わたくしのメイド力を追加発注いたしますわーッ!!」
 全力でマリアはメイドキネシスを使い、網で敵を押さえつけた。
「少佐殿も帝国じゃ、そこそこ名が通ってたみたいだけど」
 アオが網をビームで切り払う間に、アイビスがバイクで疾走し続けるおかっぱ少女へと視線を送る。
「うちのエースも負けてないわよ?」
 皆の視線を集め、トールは自身の鼓動の高まりを感じる。
 青い稲妻は強い。これだけの人数をもって戦っても、苦戦する怖い敵。……だけど。
「トールは、1人じゃない! ……変身!」
 ――説明しよう! 勇気を持って、仲間と共に戦うとき、トールは勇気の戦士として覚醒するのだ!
「2人が……皆が作ってくれた隙を見逃さない」
 勇気の力を抱き、トールはバイクを飛び降りて青い騎士へと迫る。
「今! 勇気を稲妻に変えて!」
 駆け巡る稲妻をその身に浴び、巨大斧を手にするトールは相手目掛けて特攻していく。
「必殺! ブレイブ・サンダースマッシャーーーー!」
 重い一撃を脳天から受けた青い突撃騎士。その身に火花が飛び散って。
「ええい、ここまでか……!」
 次の瞬間、敵機は大きな爆発を起こし、その体を四散させた。
「少佐殿。いえ、二階級特進ですわね。大佐殿」
 そんな敵へ、マリアは皮肉を込めてはなむけの言葉を贈ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月20日


挿絵イラスト