第二次聖杯戦争⑪〜眩光
●石川県金沢市ー金沢駅前
お正月、初詣に出かける人などでそれなりにごったがえすはずの金沢駅前。
そこでは今や、光と闇のオロチが飛び回り、更には人々と成り代わるかのように、オブリビオンたちが我が者顔で闊歩していた。
●グリモアベース
「集まってくれた皆、礼を言う」
ディーン・ランバート(紅炎銀月・f35262)は猟兵たちへと視線を向ける。
「ここに集まった皆は第二次聖杯戦争が行われているシルバーレイン世界の石川県金沢市の金沢駅に送らせてもらう。
そこでは古の妖獣兵器『オロチ』のうち2体、光と闇のオロチが飛び回り、その膨大な魔力の放出で周囲のオブリビオンを支配下にし、軍勢を作ろうとしている」
ディーンは金沢市のマップを映し出し、一部分の領域をわかりやすくマーキングしていく。
「現在、金沢駅およびバスターミナルが封鎖されている状態を一般人は認識できず、さらに世間では正月だ。
オブリビオン化した世界結界の影響もあるのだろう、封鎖領域に気付かずに初詣や帰省などで列車やバスを利用した者達はそのまま意識を失い、捕えられているが、オロチをなんとかしなければ救助することも叶わない状態になっている」
ディーンはそのままでは一般人の救助には向かうことができないと、一瞬、苦々しい顔で告げ、だからこそオロチの力を弱めることが最優先であることを示す。
「あのオロチには未だ『乗り手』が現れておらず、完全な状態に無い為に、こちら側に勝機はある。
そして、ここの皆に対応してもらいたいのは光のオロチだ」
ディスプレイを光のオロチの映像へと切り替える。
「『光の』と言うだけあり、漆黒の闇すらも光へと変える凄まじい『超発光状態』による「先制攻撃」が、領域へと進入するとほぼ同時に飛んでくる。
何かしらの対抗策を持って行ってくれ」
ふ、と彼は短く息を吐きだしながら一瞬視線を彷徨わせ、何かを飲み込む。
「準備ができたものから声をかけてくれ。順次送っていく。
では皆、よろしく頼む」
ディーンはその言葉を告げると、転送の準備に入るのであった。
林言音
●あけてました。今年もよろしくお願いします。
閲覧ありがとうございます、林琴音です。
今回は一章完結の戦争シナリオとなります。
林、当時のオロチ戦は諸事情により不参戦でしたので、当時のお話についての描写は難しいかもしれません。ご了承くださいませ。
●補足事項
オープニングにもありますように、光のオロチ戦です。
支配下にある雑魚オブリビオンに関してはプレイングにあれば対応しますし、なくても問題はありません。
ともあれ、オロチを倒すことを優先してください。
●プレイングボーナス
『敵の先制攻撃ユーベルコードに、何らかの手段で「超発光状態」を克服する事で対処する』
というプレイングボーナスがあります。ぜひご活用ください。
●文字数節約について
共闘、アドリブについてはNGの場合のみプレイングにご記載下さいませ。
また、お連れ様がいらっしゃる場合には、お相手の方の愛称とIDの併記をしていただきますよう、お願いします。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『光のオロチ』
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POW : ピュアネスホワイト
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【偽りの浄化をもたらす白き光】で包囲攻撃する。
SPD : ライトエクセリオン
【頭部の巨大角】を構えて【目にした者の視覚を奪う眩い光】を纏い、発動前後が無防備となる代わりに、超威力・超高速・防護破壊の一撃を放つ。
WIZ : トリプルブライト
【太陽の如き熱き光サンライトレッド】【静かに輝く青き炎シャイニングブルー】【心を惑わす紫光バイオレットイリュージョン】のいずれかを召喚して装着し、攻撃力・機動力・めくらまし力のいずれかを超強化できる。
イラスト:青柳アキラ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●向かうは闇の領域へ
金沢駅前東交差点。
猟兵たちが出現した場所は、闇の領域へと入る数歩手前であった。
誰ともなく、頷きあい、アイコンタクトでタイミングを計る。
脚を踏み込んだ先は……グリモア猟兵の情報通り、不思議な闇の中であった。
ローズ・ベルシュタイン
アドリブや連携歓迎
■心情
超発光状態を使って来るとは厄介ですわね。
ですが、光さえどうにかすれば、勝機は見えてきますわ。
■行動
敵の先制攻撃に対しては、目を閉じて、光による目くらましを受けない様にしつつ
【心眼】で敵の動きを察知しながら
巨大角からの一撃を【ジャストガード】で防御しますわね。
負傷しても【激痛耐性】で耐えます。
敵の先制攻撃を上手く乗り越えたら、『二夕を導く遥かな薔薇』で
接近戦は夕の憩い、遠距離戦はプリンセス・ローズを使い分け
攻撃していきますわね。
敵に負傷を与えたら【継続ダメージ】で徐々に敵の体力を奪って行きますわ。
「オロチが完全な状態では無ければ、私達も負けませんわ!」
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「(光さえどうにかすれば、勝機は見えてきますわ)」
ローズ・ベルシュタイン(夕焼けの薔薇騎士・f04715)は、瞳を閉ざし、視界以外の五感を研ぎ澄まして闇の領域へと踏み込む。
ガッ……!!!
空からの眩い光の強襲。
研ぎ澄ました感覚は、その動きを逃がすことなく捉え、ローズの手にある夕焼け色の刀身を持つロングソード……『夕の憩い』を振るうことで巨大角の一撃を受け止め、重心をそらし、流す。
それにより先制攻撃を外された光のオロチは距離を取り、再び空へと飛びあがっていく。
「そこも、間合いの内ですわよ」
ユーベルコード『|二夕を導く遥かな薔薇《ヤイバヨジュウヨトドケ》』を起動し、手にしたプリンセス・ローズから銃弾を放っていく。
その攻撃は、空を泳ぐオロチの向かう先を誘導し、傷を増やしていく。
「オロチが完全な状態で無ければ、私達も負けませんわ!」
声を上げ、自身を、仲間を奮い立たせる。
瞬間。
ローズは、再び上空より一直線に自分へと向かってくるオロチへと、手にした夕の憩いを下段より振り上げた。
大成功
🔵🔵🔵
御堂・絢瀬
侵入と同時に迫る先制攻撃か……ああ、躱すのは無理だな。いっそ死にかけるか。(キリッ
敵の放つ先制攻撃を敢えていい所に入れてくれるのを願いつつ正面から受ける。多分死にかけるだろう、瀕死だ。
するとどうなるか……ユーベルコード「戦場の亡霊」が発動する。
召喚された亡霊は高い戦闘力を持つらしい。多分私より強いだろう。現れる時は大抵意識が朦朧としているのでよくは知らんがな!
ともあれ、後は亡霊の仕事だ。
きっとオートマチックピストルとクロノストリガーの二丁を私以上にスタイリッシュに操り、オロチとやらを翻弄してくれるだろう。
●
侵入と同時に迫る先制攻撃か……、ああ、躱すのは無理だな。
いっそ死にかけるか。
『キリッ』というオノマトペを背後に背負うかのように御堂・絢瀬(ディレッタント・f15634)は、とてもいい笑顔で回避を捨て、闇の中へと無防備に脚を踏み入れた。
瞬間、幾つもの眩い白き閃光が複雑な幾何学模様を描きながら絢瀬を襲う。
それは頬を、腕を、脚を、脇腹を掠め、そして貫いていく。絢瀬は痛みに顔を顰めながらも、閃光の衝撃に身を任せたのが功を奏した。
余裕の笑みを浮かべたまま、倒れていく絢瀬を庇うように召喚されるは『戦場の亡霊』。
数多の戦場を駆けた歴戦の亡霊は、放り出されていたオートマチックピストルとクロノストリガーを手に、闇の中を飛び回る光のオロチへと照準を合わせる。
発砲音。
光のオロチの軌跡が止まる。
そこへ襲い掛かる銃弾。
ソレを紙一重でよけるオロチ。
さらなる発砲音。
よけきれず、被弾するオロチへと追撃が入る。
その動きは、絢瀬の癖を残しながら、彼女よりも更に洗練された軌跡を描き、光のオロチを翻弄していく。彼女が目指す一つのスタイリッシュさで。
ターン……。
止めの銃弾を放った亡霊は、倒れたままの絢瀬へと優し気な笑みを浮かべ、煙のように立ち消えていった。
大成功
🔵🔵🔵
ハロ・シエラ(サポート)
私はハロ・シエラ。
戦う事以外は不得手です。
また、オブリビオンによる問題に対しては説得などより戦いで蹴りをつけるのを好みます。
口調は(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)。
基本的には誰に対しても敬語です。
戦術としては【第六感】と【見切り】を駆使して勝機を見出し【カウンター】や【鎧無視攻撃】で敵を仕留めるスタイルです。
真面目に戦いますが、強敵が相手なら【毒使い】や【投擲】、【物を隠す】による【だまし討ち】も視野に入れましょう。
ユーベルコードは戦況に応じて何でも使用しますが、味方や一般人は巻き込まない様に努力します。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
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ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)は、閃光によって目が焼かれぬ様に構えながら領域へと侵入……と同時に、リトルフォックスを肩の高さに構える。
生気を食らい、妖狐の霊力と炎の力を放つ鋭いレイピアがカウンターとなり、ハロ自身が受けるダメージを減らすことに成功する。
だが光のオロチへの手ごたえが致命傷ではないことに、ハロは戦略を切り替えた。
そう、この戦場に立つのはハロ一人ではない。
「痛みはありません……。少し冷えますが」
飛び回る光のオロチへと手の平を翳す。
放たれる赤い冷気が光のオロチへと迫り、その体を、その翼を凍りつかせた。
一時的に動きが封じられ、あとは慣性で落ちてくるだけ……と猟兵達が思った瞬間。
光のオロチの召喚した太陽のごとき熱き光が凍り付いた体を溶かす。
だが、速度は落ちている。
猟兵達の放つ銃弾が光のオロチの軌道を狭める。
アイコンタクトで合図を取り、タイミングを計る。
煌めく一閃。
ハロは手にした剣で、飛び回る光のオロチの体力をさらに奪っていくのだった。
成功
🔵🔵🔴
冴神・駿介
最終的に殴って黙らせればいいだけだろ。シンプルな話だ。
先制攻撃に関しては聞いている分対処も楽だ。ユーベルコードの域にまで達した敵を殴る為に練り上げた技能を十全に活かす。
まずは「見切り」の技能を活用し、目を閉じて光を遮断し、そのまま攻撃を感じる。
後は身に纏う闘気を使い「軽業」「受け流し」の技能を活かして攻撃を捌く。
初撃を捌いたら二撃目だ。どうやら続けて同じような攻撃をしてくるようだからな。同じ様に目を閉じて見切り、軽業で受け流す。
防護破壊も兼ねているらしいが、受け止めるのではなく、受け流せば影響もないだろう。
後は攻撃後の無防備な様を狙い、「グラップル」で闘気を纏った拳を叩き込む。それで終いだ。
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先制攻撃に関しては、聞いている分対処も楽だ。
「最終的に殴って黙らせればいいだけだろ。シンプルな話だ」
かつては銀誓館学園に所属する能力者として戦っていた冴神・駿介(ゴーストハンター・f35755)は、領域を睨みつけ、吐き捨てるように言葉を放つ。
そうして、その拳を強く握り締め、オロチの待つ領域の中へと脚を踏み入れた。
領域へと瞳を閉ざして入った瞬間、瞼の裏からでもわかる閃光を感じ、瞬時に上体を僅かに逸らしてオロチの攻撃を捌く。
その動きは、ユーベルコードの域に達するまで練り上げた技能によって、静かに、だが激しい闘気を纏い、拳をオロチへと届かせる。
重たい一撃を食らったオロチは、再び空へと舞い上がる。それを見送りながら駿介も再度瞳を閉じ、重心を下げ、構える。
オロチの動きだけでなく、戦場の流れすべてを捉えるように集中力を高めていく。
振るう拳に矜持は込めず、確実に仕留める。ただそのためだけに。
ふっ、と吐いた息は誰の物か。
タイミングを合わせ、衝撃を受ける寸前。上段に構えた左腕でオロチの攻撃を受け流す。
攻撃を流されたオロチが体勢を立て直そうとした瞬間。
「これで終いだ」
闘気を纏った駿介の拳が、その体を貫いていた。
大成功
🔵🔵🔵