第二次聖杯戦争⑧〜战争已经开始、但我们不懂语言。
「つかぬことをお聞きしますが皆様、漢文漢詩の類はお得意ですか?」
いきなり何だ。
「いえね、ちょっと|私の故郷《シルバーレイン》がピンチなので、助けていただきたいのですけれどもね。ありがたいことに共闘を申し出てくださっている方がいるんですよ。とても頼もしい方なのですが……」
漢語調の、難しい言い回しをされる方でね、と遠い目をする虹目・カイ(虹に歪む自己・f36455)。
「まぁでも、よく聞いて噛み砕けば理解出来ないこともないですよ。意味のある言葉の羅列には違いないですから」
あっさてはお前得意分野だな?
やめてください苦手な人だっているんですよ。不謹慎です。
「名前を廉貞と言います。妖狐七星将の一角であり、その実力は七星将の中でも最強クラス。猟兵に覚醒はしていないようですが、そのようなハンデを感じさせることはないでしょう」
猟兵たちがこれから向かうことになる尾山神社を占領するオブリビオンの軍勢は、非常に数が多い上に、完璧と言っていいほど一糸乱れぬ統率と連携で待ち受けていると言う。
ゆえに、猟兵たちはこの大陸妖狐の実力者との共闘が不可欠。そのためには円滑な意思の疎通を……といったところで立ちはだかる言語の壁。
因みに標準語(?)で話せないこともないらしいが、不慣れなため気力をかなり消耗する模様。戦闘中にそんなことで消耗させるわけにはいかないということで。
「協力していただけるのでね。ここは我々が頑張りましょう」
などと戦線に加わらない立場上、頑張る必要のないカイがにこやかに締めてくれやがりました。他人事だと思って!
●
「……あ、ちょっと待ってください」
今度は何だ。
「肝心のオブリビオンなんですけどね。過去の戦争で銀誓館学園に立ちはだかった時代の、大陸妖狐のオブリビオンなんだそうです」
敵も味方も大陸妖狐。ややこしい。
だが、それがどうしたと言うのだろうか。
「……まあまあのおこです。廉貞氏」
あっ。
「とは言え、流石にこっちに当たってくることはないでしょうから、余り怯えないでくださいね。グッドラック!」
こわいよお。
絵琥れあ
お世話になっております、絵琥れあと申します。
密かに廉貞さんと破軍さんの組み合わせを推しています。
戦争シナリオのため、今回は1章構成です。
第1章:集団戦『大陸妖狐・尖兵』
廉貞さんと積極的にコミュニケーションを取ることによりプレイングボーナスが得られます。
漢語調で少々難解な言葉遣いをされていますが、臆せずガンガン話しかけていきましょう!
友達づくりの基本ですね!(吐血)
※敵が敵なだけに少々おこですが、ピリピリしているだけで猟兵の皆様に当たったりなどはしませんのでご安心ください。
ただちょっと雰囲気怖いだけ。
断章なし、公開された時点で受付開始です。
それでは、よろしくお願いいたします!
第1章 集団戦
『大陸妖狐・尖兵』
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POW : アヤカシの群れ
戦場全体に【舞い上げた小石や粉塵に『小妖怪の幻影』】を発生させる。レベル分後まで、敵は【実体を持つかのような幻影たち】の攻撃を、味方は【幻影が与えたダメージ分】の回復を受け続ける。
SPD : 約束の完成絵図〔パラノイア・ペーパー〕
自身が装備する【ページ無限の魔導書】から【切り離されたページの紙片】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【虚脱】と【アンチヒール】の状態異常を与える。
WIZ : トラウマ想起〔ナイトメア・ランページ〕
【紅い瞳による凝視】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【トラウマや黒歴史を再現する悪夢や幻影】で攻撃する。
イラスト:さいばし
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「敵人是れ骸の海より来たる。即ち元来より我等が胞に非ず。是れ一点明白也」
若き大陸妖狐――のオブリビオン――の軍勢が、廉貞の前に隙間も作らず立ちはだかる。
廉貞は囁くように言の葉を紡ぐばかりで、動かない。だが、大陸妖狐らも同じように動かなかった。
いや、動けないのだ。
廉貞の声音は呪詛のように低く昏く地を這い、大陸妖狐らの足を縫い止めるかのように、尾山神社の境内に根を張り、陣取る者を蝕んでゆく。
これは――純然たる、怒り。
聞く者を慄かせ、身動ぎひとつ赦さぬほどの、冷たく燃え盛る激情だ。
「但、図りて説かん」
空気がざわつき、刹那の内に張り詰める。
静かに顔を上げた、廉貞の表情は凪いでいる。
だがその鋭利な金の双眸には、憤怒が色濃く浮き上がる!
「|叛徒《裏切り者》め、|疾く去ね《さっさと死ね》――!」
最後なんか怒りの余りルビが見えましたけどぉおおおおおお!!!!!!
地の文が震え上がっていることなど知ったことかと言わんばかりに、廉貞は金色に揺らめく幻楼火を展開。今度こそ、真の意味で大陸妖狐らの自由を奪ってゆく。
直後、噴き上がる風に待った木の葉が小妖怪の姿を取り、抵抗も儘ならない大陸妖狐らの関節に蔦を巻きつけ、ヒトの身体を持つ種族では曲がり得ない方向へと締め上げていく。一本ずつ、ゆっくりと。
漏れる苦悶の声。やがて悲鳴に変わり。次々と。
あっやばい。このままだとお見せ出来ない絵面になる――ごほんごほん、幾ら廉貞と言えど、このような攻め方では非効率的だ。
猟兵よ、一刻も早く|廉貞に加勢するのだ《助けてくれー》!
暗都・魎夜
【心情】
廉貞、妖狐側のお偉いさんだけあって、ちゃんと話す機会って言うのはどうにも戦場になりがちだな
「この戦いが終わったら、祝勝会でゆっくり飲み会でもしようぜ。この辺、治部煮やかぶら寿司がおいしいらしいし」
【戦闘】
UCを発動し、過去の廉貞の会話パターンを元に、何が言いたいかを「解読」
敵の妖狐たちは、結構能力のバリエーションあるな
ただまあ、そこまで力押しに強いタイプじゃないのは共通
廉貞のムカデ王で押し切れば、そこまで脅威の相手じゃないはずだ
UCで得た情報は廉貞に伝えて、攻撃・防御の参考にしてもらう
ページの紙片の動きを「見切り」「武器受け」で防御
「斬撃波」「なぎ払い」で攻撃を仕掛ける
●
暗都・魎夜(全てを壊し全てを繋ぐ・f35256)は猟兵であると同時に、|銀の雨が降る時代《シルバーレイン》を戦い抜いた能力者の一人だ。
大陸妖狐との対立も、共闘も経験している。
(「廉貞、妖狐側のお偉いさんだけあって、ちゃんと話す機会って言うのはどうにも戦場になりがちだな」)
今回の件はかなりのレアケである。
だが相手はおこであった。
今もメキメキと骨の軋む音と呻き声、難を逃れた敵からの『ヒェ……』という短い悲鳴が聞こえてくる。さっさと死ねと言う割にじわじわ苦しめている辺り、そのキレ具合を感じさせる。
しかしそこは荒事慣れしている魎夜である。まぁまぁ、と相手の神経を逆撫でしない程度に制しつつ、声をかける。
「この戦いが終わったら、祝勝会でゆっくり飲み会でもしようぜ。この辺、治部煮やかぶら寿司がおいしいらしいし」
緩慢に魎夜へと視線を向ける廉貞。その表情はやはり変わることはなかったが、張り詰めた空気がスンと解かれた気がした。いい意味で拍子抜けしたのかも知れない。
「骸の海より来たりて超常の能力を成す、其は我が識る処に非ず。一切の小心を惜しむべからず」
「……敵はオブリビオンになって、妖狐のアビリティから外れた能力を手に入れたから精々気をつけろ、ってトコか?」
自身の経験と、歴代のストームブリンガーの記憶を呼び覚まし、過去の廉貞の会話パターンを解析、その言わんとするところを解読する。
どうやら今は怒りで敵を圧倒しているため事なきを得ているが、廉貞を以てしても敵の|能力の詳細《ユーベルコード》を掴みかねているようだ。
ならば、それこそ魎夜の出番だ。このユーベルコードの本質は、敵の攻撃を予測することにあるのだから!
(「敵の妖狐たちは、結構能力のバリエーションあるな。ただまあ、そこまで力押しに強いタイプじゃないのは共通……」)
まだ動ける敵から差し向けられる頁の刃を紅蒼の二刀で払い、返す刃で一薙ぎにしつつも。
「枚数は多いが一点集中だ! 狙いを読んで防御してくれ!」
判明した技の情報を廉貞に伝えれば、九尾扇が紙片を弾き吹き飛ばす。
そして敵の攻め手が緩んだ、その隙を見計らって魎夜は声を張り上げる!
「今だ、ムカデ王で押し切れ――!」
「一切を蹂躙せよ」
応えて、荒れ狂うムカデ王。
その巨躯が、無数の脚が、過去の模倣をぶち壊す!
大成功
🔵🔵🔵
龍巳・咲花
おぉ、これが昔の先輩方々から言い伝えられていた、廉貞殿の難読会話でござるな!?
敵に情報を与えぬ為とかなんとか、拙者にもさっぱり分からぬでござるが!(悪気も無く勝手に誤解している)
ムシュマフの首を二体召喚して、相手の視界を覆うような火炎放射で攻撃してもらうでござる
拙者はその炎を目眩ましに、敵の足元から龍脈鎖を出し絡ませたり、龍糸銕線付きのクナイを投げ見辛い鋭利な糸の結界を敵陣中に作り相手の統率を乱していくでござるよ!
乱れればそこを火炎放射と手裏剣や鎖鎌の投擲で打ち崩していくでござる!
廉貞の言葉には、なるほど○○でござるな! と勝手に良い方向に解釈理解したりします(本当の意味での正答率3割くらい)
●
(「おぉ、これが昔の先輩方々から言い伝えられていた、廉貞殿の難読会話でござるな!?」)
現場に到着し、その初見殺しな言動を目の当たりにした龍巳・咲花(バビロニア忍者・f37117)は――何やらキラキラした眼差しを廉貞に向けていた。
(「敵に情報を与えぬ為とかなんとか、拙者にもさっぱり分からぬでござるが!」)
……どうやら咲花なりに(素で)いい方向に解釈したらしい。
しかし、これは寧ろ廉貞と対話するに当たってはよい傾向なのかも知れない。心折らずに済みそう的な意味で。
「廉貞殿、助太刀するでござる!」
「……」
この阿鼻叫喚の地獄絵図に咲き誇る一輪の花(大輪系)。
明るく響くその声に、廉貞も毒気を抜かれたのか、骨の軋む音が止んだ。よかった放送事故は免れた。
「汝、生命の埒外なりや。彼の怨敵我が胞を模し夢幻にて人心弄す。剰り、妖術導とし顕示す書の一片を重ね生命簒奪す。此度小心が肝要」
「なるほど全部焼き払えばよろしい解決ですなということでござるな!」
「………………」
うん、まぁ、あながち間違いでもないんだけど。
廉貞は無表情でありながら、そんな空気を醸し出していたとかいなかったとか。真相は藪の中。
「龍陣忍法の極意、ご覧に入れるでござる!」
その勢いを殺さず、果敢に攻める咲花が喚び出したるは荒ぶる炎竜ムシュマフの首。ニ頭の龍は紅蓮の炎で敵の万全たる陣容すら包み込む!
「くっ、怯むな! 攻撃を!」
ただでさえ廉貞の逆鱗を垣間見て士気が下がりかけていた大陸妖狐オブリビオン、この猛攻の前にたじたじとなっていたが、ここで折れては妖狐の名折れと反撃に転じる。
だが、咲花にとってはこの業火すら目眩ましに過ぎぬ。
「甘いでござる!」
無警戒の足元から伸びる龍脈鎖が再び敵を縛り上げ、放った苦無で龍糸銕線を張り巡らせ、展開する糸の結界で敵を裂き、足並みを乱す。
緻密に敷かれたその布陣が崩れた時こそ好機!
「さぁ廉貞殿、攻め立てるでござるよ!」
「陣風、穿たれよ」
動揺走る陣容に、廉貞の妖気が風の槍となり突き刺さる。
その一撃で開いた穴、追撃とばかりに龍の炎が奔ると同時、咲花によって投擲された龍陣忍具が乱れ舞い、亀裂を広げてこじ開けるように、切り崩す!
大成功
🔵🔵🔵
葛城・時人
コミュニケーション大事
だから普段絶対に使わない言葉遣いだって出来るさ
世界の危機だからね
す、と息を吸い簾貞見てキッと真顔で
我、銀誓館より出でて命の理の埒外となりし者!
名は葛城時人也!
今や銀誓館の友となりし妖狐が一の将
簾貞殿とお見受けする!
貴殿の助太刀、真に祝着至極!
いざ共に強敵に立ち向かわん!
漢文ってか鎌倉武士の名乗りっぽいけど通じると良いな!
即UC白燐大拡散砲詠唱
「消えて!無くなれ!」
大軍勢なら、こっちもだ!
戦場全体を覆い尽くせるほどは…昔は出せなかった
これこそが猟兵の力!
攻撃を鋭く命じる
簾貞も配下の妖狐も他猟兵も癒すよ
仮に俺が脱力してもククルカンには関係がない!
技能で躱せたら通常攻撃もするよ
●
廉貞の独特かつ難解な口調は当時、即ち|銀の雨が降る時代《シルバーレイン》を現役で戦い抜いた、葛城・時人(光望護花・f35294)もよく知るところであった。
だが、時人は臆さない。
(「解ってる。コミュニケーション大事」)
大陸妖狐とは、対立も共闘も経験している。
だからこそ、一人で当たることが難しい相手に轡を並べ戦うことも、そのために相互理解に努めることの大切さも、身に沁みて解っているのだ。
(「だから、普段絶対に使わない言葉遣いだって出来るさ。世界の危機だからね」)
全ては、生まれ育った故郷を護るためだ。
廉貞も、大陸妖狐も、その根本は同じ筈だ。
深く息を吸い込み。一度止めて、意志の光を宿した眼差しで、ただまっすぐに相対して。
「我、銀誓館より出でて命の理の埒外となりし者!」
声を張って、威風堂々と!
共に戦い抜くという気概を、示すために!
「名は葛城時人也! 今や銀誓館の友となりし妖狐が一の将、廉貞殿とお見受けする!」
廉貞は一度攻撃の手を止め、時人の言葉を聞いている。
「貴殿の助太刀、真に祝着至極! いざ共に、強敵に立ち向かわん!」
伝えるべきことは、伝えた。
そう、今や彼ら大陸妖狐は銀誓館学園の同盟組織。
ならば届けこの声よ、この思いよ。
共に、世界を護るのだ!
(「漢文ってか鎌倉武士の名乗りっぽいけど、通じると良いな!」)
大切なのは熱意と誠意だと信じて。
すると、廉貞はふと目を伏せた。
「……我が思念沈着たらず。歉意を示さん」
「……えっと」
「冷静さを欠いていました。お詫び申し上げます」
「! それは」
「盟約に因りて共闘す。此れ我が希望也」
「……ありがとう!」
思わず、時人の口調は元に戻ってしまったが。
引き結ばれていた廉貞の口元も、僅かながら和らいだ、気がした。
さぁ、共にこの局面を乗り越えるのだ!
(「大軍勢なら、こっちもだ!」)
勢いに乗った時人は、もう止まらない!
(「戦場全体を覆い尽くせるほどは……昔は出せなかった。でも今は、湧き上がるこの力は、」)
これこそが、猟兵の力!
廉貞の使役する小妖怪の群れが、今度は幾重もの風の刃を繰り出すのに合わせて。
「消えて! 無くなれ!」
敵の軍勢も、猟兵も妖狐もひっくるめた仲間の傷も。
全てを白く包み込み、輝きの中に消し飛ばす!
大成功
🔵🔵🔵
荒珠・檬果
ええと、はじめまして。手短に挨拶と名乗りをば。荒珠檬果です。
お、おう。凄まじい怒りはわかりました。
そして、言いたいこともわかりますよ。
UC使ったら憑依の将がわかっえくれますし…三国志にハマりすぎて、向こうのサイトにある原文読みにいった私自身も舐めるなーっ!
まあ、あちらのUCが驚異なのはわかりますし。では、先制攻撃で私がUC使います。
大丈夫、この霧は廉貞さんとムカデ王に影響ありません。あちらにだけ不利効果…五里霧中な上に、UC使用不可があるんです。
だから、あとは存分に蹂躙できます。
私自身も、白日珠でビーム撃っていきますよ!
●
「ええと、はじめまして」
荒珠・檬果(アーケードに突っ伏す鳥・f02802)は手短に、しかし丁寧に挨拶と名乗りを済ませる。
「荒珠檬果です。……お、おう」
けれど一瞬、たじろいでしまったのは。
涼しげな表情で檬果へと視線を向ける廉貞の背後、軋む骨と呻き声と震え声とが名状し難き|不協和音《アンサンブル》を奏でていたからである。
しかし、ここは冷静になっていただかねば。
「生命の埒外、|叛徒《裏切り者》……否、骸の海より来たるを還御せんと望むか」
「……凄まじい怒りはわかりました。そして、言いたいこともわかりますよ」
気持ちも意図も理解出来るから。
どうか気を遣わないでくださいと。
そして心の平穏も保ってくださいと。
檬果もまた、こういったことは得意分野の民である。何せ三国フリークなもので。
(「|憑依の将《文和殿》がわかってくれますし……何より三国志にハマりすぎて、向こうのサイトにある原文読みにいった私自身も舐めるなーっ!」)
魂のシャウト。しかしあくまで表層は穏やかに。
まさか三国関係以外でこの知識が役に立つ日が来るとは。人生何が起こるか解らないものである。
「怨敵、超常の術心得たること面妖。小心怠るべからず」
「まあ、あちらのユーベルコードが驚異なのはわかりますし。では僭越ながら、先制攻撃で私がユーベルコードを使います」
おお、ちゃんと通じてる。
因みに今のは、敵は廉貞も把握していない能力=ユーベルコードを使うから気をつけてね(意訳)、といったところである。
その意図を正しく理解した檬果は、憑依させた賈詡の力を借り、敵陣のみならず境内全体を包み込む霧を喚ぶ。
「あ、大丈夫、この霧は廉貞さんとムカデ王に影響ありません。あちらにだけ不利効果……五里霧中な上に、ユーベルコード使用不可の制限があるんです」
その言葉の意味するところは、つまり。
廉貞が一方的に、それも思う存分蹂躙出来るのである!
「汝が言を検めん。嚥下せよ、一切の逃脱不要を知らしめよ――!」
合図を受けて、ムカデ王が波濤の如く荒れ狂う。
力を失った大陸妖狐らを呑み込み、踏み潰し、闊歩する。
迫り来る、圧倒的な暴力の象徴から逃れようと這う這うの体で包囲を抜け出た個体も、廉貞の放つ光炎が朧気に灯れば前進も儘ならず。
「私自身も、白日珠でビーム撃っていきますよ!」
檬果の貫く無色の光線が、退路ごと灼いてゆく!
大成功
🔵🔵🔵
神塚・深雪
ご無沙汰しております、廉貞さん
久し振りにお会いでき、こうして共に肩を並べて戦えること、光栄です
(と、丁寧にご挨拶をするのは忘れずに)
……確かに、同胞だった者がこうやって骸の海から滲みだしてきて立ちはだかるというのは、不愉快ですよね
ええ、多少なりとは、判るつもりです
当然、容赦は無用ですよね?
(と、穏やかにいうわりに目が笑ってなく)
回答は見当つくけれど、回答を待って、UCを起動
夜でないので追撃は発生しませんけれど、些末なことですっ
攻撃は技能で受け流しや防御をし、可能ならばUCを使われる前に先制を狙っていきます
なるたけ数を倒すつもりでいますけれど、
掻い潜ってきた敵は対処おねがいしますねーっ!
●
「ご無沙汰しております、廉貞さん」
神塚・深雪(光紡ぐ|麟姫《りんき》・f35268)は丁寧に会釈して。
「久し振りにお会いでき、こうして共に肩を並べて戦えること、光栄です」
「旧時銀誓館に在り来しか。汝息災なりや」
一見穏やか(片方は言い回しが独特過ぎるが)に挨拶を交わす光景のように見える、その背後。
何がとは最早言うまいが、幾重にも鈍い音や声が重なり、時に短く甲高い声も乗り、最低最悪のバックミュージックが生み出されている。
だが、深雪が動じる様子はなかった。それは伝え聞いた予知により予め知っていたから、というだけの理由ではなかった。
「……確かに、同胞だった者がこうやって骸の海から滲みだしてきて立ちはだかるというのは、不愉快ですよね」
深雪は廉貞の怒りに理解を示す。
そう言えば、先の戦争でも似たようなことがあったと思い出した。最愛の夫を模倣した敵――今思い出しても腸が煮えくり返りそうだ。
廉貞にとっては、部下に裏切られたような感覚なのだろう。真実はそうではないと、頭では解っていても。
「ええ、多少なりとは、判るつもりです」
「………………」
廉貞は沈黙し、静かに耳を傾けている。
そんな彼に深雪は、にっこりと柔らかく穏やかに、笑った。
「――当然、容赦は無用ですよね?」
目は全然笑ってなかったけどね!!
「然り。叛意金毛九尾に通ず。我が一切を駆逐せん事、而して是れ我が慈悲也」
ですよね知ってたよ!!
勿論、深雪にとっても廉貞のその肯定は想定の範囲内。と言うか深雪の言葉も本心だし。
ここに解り合う者たちの絆が生まれた、かも知れない。直後、天を裂いて降り注ぐ光。
白銀の驟雨が遍く敵陣へと突き刺さり、過去の悪意を清め洗い流してゆく!
(「夜でないので追撃は発生しませんけれど、些末なことですっ」)
我に返った大陸妖狐オブリビオンの紙片の連撃を透明な太刀筋で受け流しながらも、深雪は光の雨を絶やさぬよう、敵の動きを観察し、先んじて動き。
「なるたけ数を倒すつもりでいますけれど、掻い潜ってきた敵は対処おねがいしますねーっ!」
「心得たり。孤影溢さず、合切逃脱許さじ」
「ヒイッ」
深雪の言葉に応えた廉貞の声音はやはり、低く冷たかったので。
大陸妖狐らはまたしても、悲鳴を上げて涙目を浮かべることになったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
八坂・詩織
|起動《イグニッション》!
髪を解き、瞳は青く変化し白い着物を纏う。
私はあまり廉貞さんと関わる機会もなかったですが、こうして共に戦う機会が巡ってきたというのもなんだか不思議な感じがしますね。
雰囲気に飲まれないように深呼吸して【落ち着き】、会話の際はあえてゆったり目の速度で話します。人は鏡、相手を落ち着かせるにはまず自分がうんと落ち着くこと。
【世界知識】で過去の記憶と照らし合わせたり、持ち前の【学習力】で難解な言葉遣いも【解読】してみます。文系の成績も悪くなかったですし、私は教師ですから。
攻撃は指定UCで。動けない大陸妖狐を月光の刃で【追撃】。
紙片は【見切り】、結晶輪の【制圧射撃】で【切断】。
●
形勢的には勝敗はほぼ決したが、成程数が多いと言われただけあって、敵の残党がまだ残っている。
「|起動《イグニッション》!」
八坂・詩織(銀誓館学園中学理科教師・f37720)がイグニッションカードを掲げると、己の雪女としての力が解放された。解かれた髪がふわり風に舞い、雪色の着物がその身を纏う。
そして、深呼吸ひとつして。
「廉貞さん、ご無沙汰しております」
明けの近い星空を映したような、澄んだ青の眼で廉貞をまっすぐに見つめた。
彼は確かに口調が独特で、雰囲気や残された記録からどうしても冷たい印象を与えてしまうが、呑まれないよう努めて平静を保ちながら。
(「人は鏡、相手を落ち着かせるにはまず自分がうんと落ち着くこと……」)
もう一度、深呼吸。
「敵の姿に思うところがあるのはお察しいたしますが、今は共通の敵を倒すため、私たちにもお手伝いさせていただけませんか」
軽々しく、気持ちが解るとは言わない。
けれど、廉貞には彼なりの考えがあることには理解を示しつつ、共闘を申し出る。
敢えてゆっくりと、聞き取りやすいように語りかければ。
「……独力にて残局収集せしこそ本想。但、明白なりは是れ至難也。腹立たしきは其実なれど、汝が精心聞き届けたり」
廉貞の言葉は普段と変わらない。
だが、詩織は何とか読み解こうと心を砕く。学生時代も文系の成績は悪くなかったし、何より今の自分は教師なのだ。やってやれないことはない。
「……! それって」
そしてひとつの結論を得る。
何せこの数だ。独りで解決出来ないのは、口惜しいが廉貞とて理解している。だから今は、あなたの誠意を信じて力を借りよう。
廉貞は、そう言ってくれているのだ。
「ありがとうございます」
だから、笑顔でお礼を。
「とは言え、そのまま敵は押さえておいていただいてもよろしいでしょうか?」
「我が意、介さずとも障りなし」
構わない、ということだろうか。
事実、廉貞は拷も……げふんげふん、敵に継続ダメージを与えることこそやめたが、蔦の拘束自体は解いていない。
「では、参ります」
月光の魔力をその身に集め、弧月の刃で敵を討つ!
辛うじてまだ動ける敵からの紙片の反撃は風花で受け流すと、廉貞が目聡くその拘束を強めた。
(「味方に回っていただければ、頼もしい方です」)
怒らせると怖いが、責任感があるとも取れる。
人のいいところを見つけていくのも、教師の務めだ。
大成功
🔵🔵🔵
ドローテア・ゴールドスミス
あラ、廉貞様!!
まあまあ、有名人じゃない。アタシ、ファンだったのよね。お会いできて光栄……あー、いえ。コホン。
昔日の残照、万里轟く汝が勇名知らざる者なし。ここに見えられしは望外の幸運なり。
天地鳴動の窮地、汝が助力、心より感謝する。
(あなたのコトは知ってるワ。お会いできて光栄よ。力を合わせて戦いましょう)
我が超常なる力、暴風怒涛となりて邪悪を薙ぐや。
汝が尾にて封縛の陣を成し、洩らさず鎧袖一触となさん。
(クライシスゾーンで敵を一掃するワ。廉貞様は敵を逃さないよう百足王で敵を追い立てて頂戴)
……というわけで、廉貞語をがんばりながら廉貞様と連携して敵を叩いて行くワ。
●
まだまだ蔓延っている残敵。
これは確かに廉貞でも骨が折れる。ムカデ王も頑張って戦線崩してるけど終わりが見えない。
「あラ、廉貞様!!」
そんな戦場に輝く一等星の如く、或いはぱっと咲き誇る大輪の花の如く、弾んだ声ひとつ。
ドローテア・ゴールドスミス(銀靴の魔女・f35269)はこの邂逅に胸踊らせていた。何せ学園生時代はなかなか直に言葉を交わす機会はなかったもので。
「まあまあ、有名人じゃない。アタシ、ファンだったのよね。お会いできて光栄……あー、いえ。コホン」
ちょっと心のままに喋り倒しかけてしまったけれど。
今回の肝はコミュニケーション。つまり廉貞語。
読み取るなり歩み寄るなりしなければならないもので、気を取り直して。
「昔日の残照、万里轟く汝が勇名知らざる者なし。ここに見えられしは望外の幸運なり。天地鳴動の窮地、汝が助力、心より感謝する」
「………………」
念の為に言っておくと、今廉貞語喋ったのはドローテアです。なお地の文は一切監修しておりません。
――あなたのコトは知ってるワ。お会いできて光栄よ。力を合わせて戦いましょう。
といったところ。
頑張ってはいるのだろうけど、流暢すぎません??
「骸の海より来たるに限りなし。汝が提言汗顔なれど、所望せしは献策」
(「数が多いから申し出はありがたいけど、策はあるのか――ってトコかしらネ」)
勿論、解読もしっかりと。
その上で、更に提案を。廉貞語で!
「我が超常なる力、暴風怒涛となりて邪悪を薙ぐや。汝が尾にて封縛の陣を成し、洩らさず鎧袖一触となさん」
――クライシスゾーンで敵を一掃するワ。廉貞様は敵を逃さないよう百足王で敵を追い立てて頂戴。
と、聞いて視線だけでムカデ王を誘導し始める廉貞。会話のレベルが高すぎる。訳文いただいてなかったら地の文も何言ってるか解らなかったよ。
(「さ、後はしっかり連携して、敵を叩いて行きマショ」)
ここを危険地帯とする。
目につく無機物を手当たり次第に巻き上げて、竜巻群へと変換する!
慌てて範囲外へと逃れようと動いてももう遅い。外周は既にムカデ王が固めている。強行突破は自殺行為だ。
意思の疎通が成った今、恐れるものなど何もない!
大成功
🔵🔵🔵
シャルロット・シフファート
加勢するわ、廉貞!
電霊炉心装甲車・グレムリンで『大陸妖狐・尖兵』を弾き飛ばして廉貞を庇うように
こちらは正確無比な未来予想シミュレーションから誰かの瞳に映る悲劇の「エンディング」を見つめ、攻撃を予測し回避する……その力をアンタにも分譲するわ!
言葉は不要、ただ私とアンタで瞳を交わせば……
アンタも、エンドブレイカーに一時的になる事が出来るわ!
そう言って遠距離から『バレットメモリ』を装填した電脳魔術に適合した精霊を宿した兵装を創り出し、エンドブレイカー化した廉貞を支援
同じ術師同士、補い合いましょうか!
グレムリンから砲撃も繰り出し、ページ無限の魔導書の切り離されたページの断片ごと殲滅していく
●
「加勢するわ、廉貞!」
声を上げたのはシャルロット・シフファート(異界展開式現実改変猟兵『アリス・オリジン』・f23708)。
廉貞へと立ち向かおうとした大陸妖狐との間に割って入る形で電霊炉心装甲車・グレムリンにて突撃。敵を撥ね飛ばす。
シャルロットは装甲車の窓から顔を出してそれを認め、今度は廉貞へと向き直る。
「こちらは正確無比な未来予想シミュレーションから誰かの瞳に映る悲劇の『エンディング』を見つめ、攻撃を予測し回避する……その力をアンタにも分譲するわ!」
言葉は不要。ただ、互いに瞳を交わせばいいのだ。
そうすれば、その力はその金の眼へと宿る!
「アンタも、エンドブレイカーに一時的になる事が出来るわ!」
それを認めてシャルロットはハンドルを切り、敵陣と距離を取る。その名の通りに弾丸の記憶を宿したバレットメモリで兵装を創造。電脳魔術に適合した精霊を宿したそれで、廉貞を支援する!
対する廉貞は……あれ、何かムッとした顔してらっしゃる……?
庇うような形で入ったことや、相互理解を目的とした言動がなかったことなどが、逆に自身を軽んじられていると受け取ったのかも知れない。勿論、シャルロットにそのようなつもりはなかったのだろうが。ゼロからの意思疎通って難しい。
ただ、力の分譲に関しては、まぁ猟兵ってそういうものらしいしな的なノリで受け入れたようである。一安心。
「同じ術師同士、補い合いましょうか!」
くよくよしないのはシャルロットの美点だ。多少上手く行かないことがあっても切り替えて、次に活かせばいい。
支援は継続しつつもグレムリンから砲撃。敵の放った魔導書の断片ごと巻き込んで、その圧倒的な火力で殲滅していく!
逃れようとした敵の前には廉貞の炎が立ちはだかる。ゆらり、揺らめく金色が纏わりついて、その自由を奪う。
あとは、ひたすらに攻め立てるだけだ!
「電脳精霊術の真髄と、新たな力の再現――見せてあげるわ!」
境内から大陸妖狐の模造品を駆逐するまで、あと少し!
成功
🔵🔵🔴
酒井森・興和
あの文曲もそうだがあなたが昔見た姿とほとんど変わっていないのは
この運命の糸の繋がりの所為だったのか…
大陸の狐の大将、廉貞殿は「まいぺーす」なお人のようだね
でもその堅苦しい話し方…格調高いというべきかな
世界結界に封印された身には些か懐かしくもある
僕は日本古来の来訪者
土蜘蛛の眷属、鋏角衆の…
賤しい身ゆえ名乗は控えよう
如何な理由でも同胞との対峙は厭だが
…まあ加減するお人ではないね?
三砂を【怪力でなぎ払い】敵UC幻影の攻撃を【受け流し】敵妖狐の群れにUCで飛斬帽を飛ばし敵同士の連携も断ち身体ごと【切断】
被弾も戦場なら【覚悟】するのは兵である鋏角衆には当然の事だ
逆鱗を【威嚇射撃、毒使い】三砂で【追撃】を
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酒井森・興和(朱纏・f37018)は、文曲に再会した時のことを思い起こしていた。
(「あの文曲もそうだが……」)
彼女は運命の糸症候群により、|銀の雨が降る時代《シルバーレイン》当時と姿が変わっていなかった。正確に言うなら『全盛期の姿に戻った』と言うべきか。
ならば、今ここにいる姿の変わらぬ廉貞も。
「あなたが昔見た姿とほとんど変わっていないのは、この運命の糸の繋がりの所為だったのか……」
彼だけではない。
七星将らは皆、その姿が変わっていないように見受けられた。
ならば猟兵ではなくとも――一部覚醒した奴もいたようだが――今回も全盛期の実力を、きっと見せてくれる。
(「大陸の狐の大将、廉貞殿は『まいぺーす』なお人のようだね。でも、その堅苦しい話し方……格調高いというべきかな」)
旧き鋏角衆として、かつて世界結界に封印された身としては、些か懐かしくもある空気。
だから確かに言葉は難解だけれど、興和が呑まれることはない。
「僕は日本古来の来訪者。土蜘蛛の眷属、鋏角衆の……賤しい身ゆえ名乗は控えよう」
廉貞は、興和を静かにじっと見つめている。
「如何な理由でも同胞との対峙は厭だが……まあ加減するお人ではないね?」
興和はひとつ、微苦笑して。
廉貞は微かに、鼻を鳴らした。
彼なりの笑み、だったのかも知れない。
興和の共感が、上辺だけのものではないと察したからかも知れない。
「然り。戮力し、一気呵成に追伐せん」
ある程度冷静さは取り戻した様子ではあるが、最後まで手心は加えないつもりの廉貞。
さぁ、過去を模る世界の敵を、共に駆逐するのだ!
「飛斬の笠を繰るは、我ら鋏角衆の得手とするところ。僕も容赦をする謂れはないからね」
全力で行かせて貰おう、と。
持ち前の怪力により三砂を薙ぎ、直後に飛斬帽を射出。手入れの行き届いたそれは熱を帯び、敵を裂くと同時に烈々とその身を苛んだ。軌道で敵の連携も同時に分断してゆく。
迫りくる紙片の刃にも、落ち着いて対処。それは覚悟を決めた者の立ち居振る舞い。
(「被弾も戦場では覚悟の上だ。兵である鋏角衆には当然の事」)
その覚悟を、横目で見届けた廉貞は。
「暴戻たれ、我が徒よ――」
その命で、ムカデ王と小妖怪らが戦場を暴れ回り。
後は逃れて残った敵の姿を興和が捉え。
「これで最後だ」
毒纏う逆鱗を突き刺し怯ませ、三砂にて討ち取れば。
遂に世界に、静寂が訪れた。
大成功
🔵🔵🔵