●招集:ハジケ祭り開幕!
封神武侠界。
殲神封神大戦から一年の時が過ぎようとしているこの地、香港租界の九龍城砦では、クリスマスと新年を祝う宴会や祭りが繰り広げられている。
コンキスタドール『編笠』が猟兵たちに討たれてもなお、残存するコンキスタドールのばらまく銃火器や阿片が支配している。
すなわち、そこで開かれるパーティも荒くれ者やならず者によるどんちゃん騒ぎが中心となっており、一方で猟兵たちに協力的な住民がいることも確かである。
租界の住民達と交流し、親交や知見を深めていくことでこの不気味な高層建築の集合体の正体を掴むことができるかもしれない……。
そこで、グリモア猟兵バルタン・ノーヴェは、猟兵たちを租界で開かれているちょっと退廃的な宴会会場へと招こうとしていた。
「限界突破を凌駕するのであります!」
突然の叫びと共にグリモアのゲートを開くメイド。
何の事情も説明していない暴挙である。
「ダイジョーブデース!
今回のクリスマスは、封神武侠界にある香港租界、九龍城砦!
そこで行われるハジケ祭りに焦点を合わせてみマシタ! HAHAHA!」
ハジケ祭りとは何か?
その問いにバルタンは笑顔で答える。
「辞書を参照!
一つ、中がいっぱいになった物を割けて裂けてフルオープン!
二つ、勢いよく飛び散ってヒャッハー!
三つ、エンジョイ&エキサイティング!
要するに派手に元気に楽しんで暴れて騒いで興奮するのがイッツ、ジャスティス!」
彼女は狂っていた。クリスマスにやられたようだ。
よく見るとアルコールを摂取したことにより、ハイテンションに磨きがかかっているようだ。
「銃もお酒も、ケーキもアヘンも、現地にいっぱいありマース!
違法なモノはジェノサイド! 未成年者の飲酒はベリーバッド!
現地にいる荒くれ者やならず者を倒したり仲良くなったりして、
現地にいる怪しい風体の者や偉そうな人を倒したり仲良くしたりして、
楽しもうね! であります!」
すなわち、公序良俗に反しない程度に羽目を外して宴席に乱入して、乱痴気騒ぎに加担するなり取り締まるなり自由にするという話である。
住民たちが思い思いの料理を持ち寄り、飲めや歌えやの大騒ぎをしている。
その中に混じっているだろう有力な者たちと縁を結ぶことができれば、今後九龍城砦内での活動で役立つかもしれない。
あるいは、宴席のノリを勢いのまま実力を披露するのもありだろう。
「そしてここに用意するのはハリセンボン!
ボケていいのはツッコまれる覚悟のある奴だけデース!」
高笑いしながらハリセンを振るバルタンをよそに、猟兵たちは開かれっぱなしのゲートに足を向けてもいい。
酔いが回ってハジけているバルタンを伴っても、まあ……危険はないだろう。
ハジケ祭りが、今始まろうとしていた。
リバーソン
こんにちは。リバーソンです。
マスターとして皆様に喜んでいただけるよう、つとめさせていただきます。
今回の舞台は封神武侠界。
クリスマスの宴会、ハジケ祭りを楽しむことが目的です。
トンチキシナリオとなります。基本的にハジけます。
プレイングボーナスなどは特にありません。ハジけてください。
ただし、このシナリオは全年齢対象ですので、未成年者の飲酒や薬物摂取など、過度なエロ・グロ・バイオレンスなプレイングはマスタリングさせていただくことがあります。ご了承ください。
また、今回は一章完結の日常フラグメントであるため、ご要望がありましたらグリモア猟兵『バルタン・ノーヴェ(f30809)』をリプレイに呼び出すことが可能です。
呼ばれなければ登場しませんが、ご用命がありましたら遠慮なくお申し付けください。ハジケ状態を解除しても構いません。
登場人物:九龍の住民たち。広大なる魔窟に巣食う、様々な職種の人々です。
彼らだけが纏う不思議な「霊気」があり、人間・羽衣人・瑞獣・僵尸・オブリビオンまでもが区別なく、渾然となって暮らしています。
オブリビオンたちも猟兵を見ても基本的に襲いかかることなく、宴を楽しんでいるようです。
オープニング公開後、断章を公開します。
プレイングの受付期間はタグにてお知らせいたします。
それでは皆様、メリークリスマス。bobobo……。
第1章 日常
『ハジケ祭りin封神武侠界』
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POW : ハジケる
SPD : ハジケる
WIZ : ハジケる
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●ハジケ例。
紫煙渦巻く九龍城砦。静かに騒めくオーディエンス。
対峙する二人の男。片やジャパンのサラリマン。片や仙界落ちの破戒僧。
相対する二人は同時に動き出す。光と闇のファイナルステージ。
「禁断の力を今開放する時。眼鏡ビーム!」
「甘いわ若造! グレートバリアリーフ!」
サラリマンの眼鏡から放たれる蛍光グリーンの光線が破戒僧に注がれる!
だが破戒僧、禿げ頭による反射で鉄壁のガード!
飛び散るレーザーがラーメン屋台を天津飯へとジョブチェンジさせる!
|芸術《ファンタスティック》!
「そしてカウンタートラップ発動、労働基準法違反! これにより貴様は強制収容とする!」
「バカめ、物理の拳で解決だぁ!」
法を盾にする破戒僧をサラリマンのチョップが炸裂する!
名刺を添えることで合法的暴力に変換していたのだ!
これには裁判官も動けない!
「ぐふっ……見事だ、サトゥー……お前こそ、係長にふさわしい」
「何を言っているんだ、部長! 私が転職できたのはあなたのおかげじゃないか!
だから死ねぇ!」
血を流し倒れる破戒僧部長に駆け寄るサラリマン、サトゥー。
バトルが終わればノーサイド。すべて遺恨を水に流して、とどめのかかと落としをその禿頭に叩き込んだ!
|破戒僧《HAGE》、|再起不能《リタイア》。レフェリーがカウントを開始する。
「2,3,5,7,9,11,13……素数カウント、オールクリア!」
ゴング替わりの銅鑼が香港租界に響き渡り、一同が審判に視線を集める。
三秒の沈黙の後、審判が右手を高く掲げて宣言する。
「……西軍、30点!」
「「「おおおおおお!!」」」
「「ちょっと待てぇぇぇ!」」
賑わう観衆たち。それに意を唱えるサラリマンと破戒僧。
慌てて立ち上がり、キムチを手に握って審判団に詰め寄った。
「意義あり、意義ありぃ! おかしーだろ、お菓子だろ!」「再審を請求する! せめてCTR検査をー!」
「ダメです」
酒杯を煽るレフェリーが指をパッチンと鳴らすと、天井から三角コーンを被った処刑人がエントリー。
すかさずサラリマンと破戒僧を担いで、窓際へと移動する。
「たすけて! たすけて!」「やめろぉ! やめろぉ!」
「|死を忘れるな《memento mori》」
断末魔と共に九龍城砦の外へ放り捨てられる二人の男。
彼らは試合に勝って、勝負に負けたのだ。感動的である。
来年にこそ彼らの活躍に期待しよう。
そして。
沸き立つ租界の住民たちが、酒を飲み飯を食らい阿片を吸って銃を撃つ。
そんな混沌の極致に、猟兵たちは転移してきた。
「それでは次の方。前へ」
次は、君だ。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
色々と凄い事になっておりますねぇ。
こういう状況でしたら、外の人間はカモの様なものでしょう。
『着ぐるみセット』からカモの着ぐるみを取出し、着用しますねぇ。
この結果、私の声は全て「かもかも」に変換されるわけですが。
後は【遍界招】を発動、『プラカード』を召喚しますねぇ。
此方は『言おうとした内容が浮かび上がる(但し、某「燕の球団マスコット」並みに口が悪く変換される)』品ですぅ。
後は町の中を観光しつつ見て回り、誰かに絡まれたり、流石にやり過ぎな何かを見かけたら『プラカード』を『刀』の代わりに使って張り倒しましょう。
途中、バルタンさんと会って気づかれたら、逆に突っ込まれそうですが。
リュカシオン・カーネーション
乱痴気騒ぎに乱入するウチたち
バルタン・ノーヴェ=サン、カモン!
行くぞ!ラーミア!バルタン!
アメリカ幕府に乗り込めー!
《嫌な予感しかしないんですけど…》
アロナちゃんは呟いた
巨大な袋からラーミア(丸くて可愛い)が出てきた
『ラーミアなのだ』バァーン
『クリスマスなのだ』バァーン
『ラーミアのIQ45億なのだ』バァーン
『ラーミアうんうん出そうなのだ』バァーン
バルタンブレイクダンス!
ウチは太鼓でドラ○もん音頭だ、ワッショイ!
アロナちゃんは白い目で見ている
『ラーミアはムーンウォークをするのだ』バァーン
『ラーミアはトイレに行ってスッキリしたのだ』バァーン
『ラーミアはたあやぶちょになるのだ』バァーン
フラーウム・ティラメイト
フラーウムがオベイに体を貸している
バルタンを呼ぶ
どこから手を付けましょうか…
バルタンと共にオベイが街を歩いていると変わった店があった覗いてみると…(バルタンはハンドスプリングをしている)
『絶頂!』『罵倒!』『鞭打ち!』『アカリはマゾヒス…』男女が掛け声を言い
『トー!』掛け声と共にアヘ顔の犬の被り物を被った男がピンクの丸い体に犬の顔の生命体に鞭を打つ
『アーオ!気持ちいい!エクスタシー!ワイをもっと殴って罵倒してくれや!』ピンクの生命体は言う
我々も参加しようバルタン殿
バルタンは凄まじい鞭さばきでピンクを殴る
『アーオ☆』
私は因果断絶の拳でピンクを殴った
『今まででイチバン気持ちいいー!』といい消滅した
●ハジケ・ストリーム・デストロイ!
グリモアによるゲートが開き、乱痴気騒ぎに乱入するイェーガーたちが現れた!
現れるのは、自由にハジケる破天荒!
リュカシオン・カーネーション(転生したハジケる妖狐と精霊王とカオスな仲間たち・f38237)さん17歳のエントリーだ!
「ど~も、シオンちゃんだぜ! バルタン・ノーヴェ=サン、カモン!」
「イヤーッ! ドーモ、シオン=チャン! バルタン・ノーヴェデース!」
「嫌な予感しかしないんですけど」
リュカシオンはグリモア猟兵バルタン・ノーヴェを引き連れて九龍城砦にやってきた!
同行者である炎と水と風の魔法を司る異世界の精霊王アロナフィナ、ツッコミ担当が早くも冷静な対応を見せている。
今回の胃痛枠ですねわかります。
審判団も目を輝かせて見物しています。
「ほう、これは期待できそうですね」「お手並み拝見といきましょう」
「行くぞ! ラーミア! バルタン! アメリカ幕府に乗り込めー!」
「HAHAHA! たーまやー! 開国してくだサーイ!」
すかさずリュカシオンが構えた巨大な袋から、丸くて可愛い梟『ラーミア』が|大量召喚《パンデミック》!
これぞリュカシオンの誇るユーベルコード!
《次元からラーミアが大量に出てくるのだ(先制UC)(ラーミアナノダラーミアハタイリョウニデテクルノダ)》!
その効果は、ラーミアが出てくるのである!
バァーン! バァーン! とな!
「ラーミアなのだ」
「クリスマスなのだ」
「ラーミアのIQ45億なのだ」
「ラーミアうんうん出そうなのだ」
こいつら、喋るぞ……!
「|葉派波歯刃《ハハハハハ》! 北京ダックの出前とは活きのいい奴アル!
我らが糧となるがいいアル!」
そこへ通りすがりの超級料理人が現れ、ラーミアに狙いを定め襲い掛かる!
だが丸くて可愛いラーミアは、何かで武装しているので。
「わはーん」「ワハンワハン」「シュババババ」
「グワーッ!?」「超級料理人ダイーン!」
瞬く間に返り討ち! 超級料理人、|再起不能《リタイア》!
ラーミアは死なない。無限に増え続けるのだ。
「ちょっと何ですか、シオンこれは」
「かもかも」
一方その頃。
アロナフィナの前に大きなカモが現れた!
その正体は、童顔且つ小柄ながら桁違いに発育の良い体型の少女、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)である!
るこるは祭器『総やかなる着ぐるみセット』からカモの着ぐるみを取出し、着用してのエントリーだ!
もふもふした毛並みが愛らしく、ビッグバンボディを覆っている。
「え? あの」
「かもかも」
「……喋れないんですか?」
「かもかも」
なお、何故か言語能力が壊れるるこるカモ。
困惑を隠せない仲間のために、るこるは女神の祭器『プラカード』を召喚する!
それは《豊乳女神の加護・遍界招(チチガミサマノカゴ・アマネクチヘノマネキ)》の効果により、言おうとした内容が浮かび上がる品物だ!
「かもかも」『色々と凄い事になっておりますねぇ』
「おお、筆談とは古風な。これはこちらも返さねば無作法というもの」
「誰ですかあなたは」
るこるの『プラカード』を読み、筆を取り返事をしたためようとする通りすがりのアヘン中毒者。
警戒するアロナフィアだが、意に介さない中毒者は手を震わせながら、ラブレターを書き上げてるこるに飛び掛かる。
絵面は水泳の飛び込みだ!
「|ウォーアイニー《I want you》!」
「かもかも」『ごめんなさい』
回答は『プラカード』による一刀両断! セクシャルハラスメント、ダメゼッタイ!
『刀』の代わりに『プラカードを使って張り倒したのだ!
中毒者、|再起不能《リタイア》!
「くっ……何故、気づかれた……! ぐふっ」
「かもかも」『あ。この方、拳銃を隠し持ってましたぁ』
「告白の振りをして襲い掛かろうとした、ってこと……!?」
何たる狂気の沙汰である。シカタナイネ、麻薬ダメゼッタイ。
中毒者は処刑人に担がれて九龍城砦の外へとボッシュートされました。
その様子を眺め、るこるは決意する。
「かもかも」『やり過ぎな方もおりますし、絡まれている人がいるかもしれません。観光がてら見回りますね』
「あ、うん。いってらっしゃい……」
「どこから手を付けましょうか……」
「はっ、よかった、まともそうな人が来て……すごっ!?」
続いてアロナフィアが見かけたのは、フラーウム・ティラメイト(因果獣と因果を喰らう者『オベイ』を宿す探究者・f38982)。
ダークセイヴァーにて数千年眠っていたダンピールの少女……の身体を操っている因果獣神皇『オベイ』だーっ!
※双方同意の上なのでご安心ください。
その姿は、ユーベルコード《因果獣神皇・ディストーション・フラーウム・オベイ(インガヲクラウモノ)》によって変身しており、チェーンソーの10枚の翼、死霊のマフラー、鳥の頭、剣が生えた4本の腕を持つ!
……すごい!
「あ、あの、……どうしましょうか」
「そうだね……」
「いくぜよいくぜよいくぜよワッショイ!」
「ヒャッハー!」
突然の騒音にアロナフィアが視線を向けた先では、リュカシオンが太鼓を叩いてドドンガドン!
そうこうしているうちに、どこかの世界の青い狸型ロボットを彷彿とさせる音頭を取って、踊らにゃそんそん! ダンスバトルのフェスティバル!
オブリビオンも猟兵も! 人間、羽衣人、瑞獣、僵尸も! 外界から来たコンキスタドールたちすらも!
元気にエンジョイダンスダンス!
バルタンも高速スピンのブレイクダンスを披露しているぞ!
「「「ヒーハー!」」」
「何やってんの? あなたたち何してるの、ねぇ?」
「かもかも」『楽しいですねぇ』
「あなた見回りに行ってなかったっけ!?」
「ラーミアはムーンウォークをするのだ」
るこるも踊りの輪の中に入り、盆踊りを披露しているぞ!
こうしている間にもラーミアたちは増殖し続けている。
踊るラーミアに小用を済ませるラーミア、ラーメンを食べるラーミア。
ダンスホールはすでにラーミアでいっぱいだ! 足の踏み場もないぜ!
何人かの住民が|再起不能《リタイア》した。
「ラーミアはトイレに行ってスッキリしたのだ」
「ラーミアはたあやぶちょになるのだ」
「ちょっと、シオン! ラーミアが増えすぎてる!」
「ほほう、追いラーミアですか。ラーミアは異次元から召喚される次元三大災害の一つ。あらゆる耐性も、反射や吸収といった防御すらも破壊する最強の武装を有している梟ですね。その上ラーミアは勝手に自己増殖するほか、死なないため相手にするのは至難の業。驚くべきことは、そんな存在をこのように無造作に放逐するということ。正気の沙汰とは思えませんね」
「解説ありがとうだけど誰!?」
解説の眼鏡の男性もまたラーミアに飲まれて消えた。
その手にはおじやの入ったタッパが握られていた。……現実は非常である。
そしてオベイはアロナフィアを置いて、バルタンに声をかける。
「やあ、バルタン。少しいいかな」
「HAHAHA! ウェルカム!」
ハンドスプリングでラーミアから脱したバルタンがその勢いのままオベイに同行する。
オベイはもしかすると、このハジケ祭りの元凶に感づいたのだろうか?
混沌とした街の中を歩いて、とある店を覗き込む。
バルタンはまだハンドスプリングをしている。
「ここだ」
「オーウ?」
「絶頂!」
フラーウムの目を通してオベイの視界に飛び込んでくるのは、机も椅子もない中華飯店の内装だ。
灯りのない店の中には、恍惚とした表情の犬、の被り物を被った男女の姿。
そしてその中心には、ピンクの丸い身体に犬の顔の生命体(たぶん太歳)が佇んでいた。
「罵倒!」「興奮!」「灯りを!」「マー!」「アイルビーバック!」
オオ、何たる悪魔の所業か!
男女は手にした発泡スチロールで、生命体を激しく殴打しているのだ!
辺りは白い粉でいっぱいだ!
「トー!」
更なる鞭打ち! ボスと印字された犬の男は、立派な鞭で生命体に痛打を叩き込む!
甲高い音が店の中に響き渡っている!
「アーオ! 気持ちいい! エクスタシー!
ええやん、みんなええやん! もっとや、ワイをもっと殴って罵倒してくれや!」
「エンドレス!」「ファンタジスター!」
そして繰り返される暴力の宴。
この光景を目撃した皆さんに正気度喪失のお時間だ。
だが、ここにいる猟兵たちにそんなものはない!
「我々も参加しようバルタン殿」
「イエッサー、アイアムバルタン!」
先鋒メイド、バルタン・ノーヴェ!
ボス犬を蹴り倒して鞭を奪い、凄まじい鞭捌きでピンクボディを鞭打撃!
効果は抜群だ!
「アーオ☆」
「サタデーナイトフィーバーデース! カモン、エブリワン!」
バルタンの声を聴いて、一同が現地に集結する!
るこるが、リュカシオンが、踊りながらやってくる!
アロナフィアも疲れた様子でついて来る!
「かもかも」『大いなる豊饒の女神、その鴻大なる知と力を持つ『祭器』を此処にお与え下さい』
「これはブローキングファンタズム♪」
ホバースライディング(空中機動)してきたカモ、いや、るこるが!
その勢いのまま『プラカード』でピンクの生命体を殴る!
圧倒的な戦闘能力と増強された魅力により、ピンクの身体が激しく波打つ!
膨張してきている、だと!?
「ところでるこる殿、なぜカモの着ぐるみを着ているのデスカ?」
「かもかも」
「今! ここで! ツッコむことがそれ!?」
続いて駆け付けてきたアロナフィアとリュカシオン。
アロナフィアのツッコミを受け流し、リュカシオンがシリアスな表情を見せる。
ただし今はおフザケモードだ!
「ここが天下分け目のウェストミンスター!
次鋒はウチだぜ! はっけよい!」
「あー……」
アロナフィアが白い目で見る中、リュカシオンがサメを構える。
そう、ハジケリストならだれもが知っている!
とにかくカオスなサメ『カオスシャーク』さんだ! 総員、起立、礼!
「ピンク野郎に相応しいソウルは決まった!
それはシャークであり、ラーミアである!」
「ラーミアはどこにでもいるのだ」
「かつてない価値観ーッ❤」
カオスシャークの口から溢れるラーミアが店の中を覆いつぶす!
ピンクも犬頭たちも、上から下までラーミアに蹂躙されているゾ!
レフェリーが素早くカットインに入る。
「カウント入ります! いち、じゅう、ひゃく!」
「万丈目さんはいないからね!?」
ツッコミに忙しいアロナフィアをよそに、ラーミアによって店からはじき出されたピンクの前に立ちふさがる異形の怪物。
本日の|エムブイピー《最優秀選手》フラーウム(の身体を借りてるオベイ)が拳を握る!
「因果断絶拳」
「今まででイチバン気持ちいいー!」
満を持してのフィニッシュブロー!
謎の不滅の力を叩き込まれ、ピンクは消滅した。
別に祭りは終わらない。
……何だったんだあれ。
「これで一件落着か」
「イェーイ、ナイスゥ! 後は打ち上げのハジケ祭りだ!
眼鏡の貯蔵は十分だよなぁ! 持ってない人いる? いないよなぁ!」
「何を言っているのかわからないのだけど」
「かもかも」『ひと段落つきましたし、屋台を見てきますねぇ』
「ハーイ! 餃子中将の出店はこちらになりマース!」
犬の被り物をしていた男女たちは三角頭の処刑人により九龍城砦の外へ放り捨てられた。
斯くして、邪悪な陰謀は打ち砕かれたのだ!
まだまだ祭りは続くが、ひとまず猟兵たちは激しく祭りを謳歌できるようで何よりである。
室内で花火が打ち上げられ、百点満点の文字が浮かび上がっていた。
めでたしめでたし。
「誰か、来て、ツッコミを増やして……」
そしてラーミアのうち何体かはそのまま野生化した。
大成功
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