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銀河帝国攻略戦㉖～囚われた技術者と数字の謎

作者：みらつば

「戦争も佳境といえば佳境だけど、まだまだかかりそうだね。そんな中でたくさんの技術者や科学者を助けられれば、将来的な発展にも繋がる。ということで集合」
　グリモア猟兵の真白が招集をかける。
「科学技術センターに、まだ閉じ込められてる人が居るみたい。こんどは技術者だよ」
　うんうん頷く。
「その人も生体コンピューターの部品として利用されてて、科学技術センターの中央コンピューターの一部に組み込まれてるみたいなんだ。だから、無理やり引きはがしちゃうと、大惨事になるというか、死んじゃう……から気をつけてね」
　でも、と付け足すように人差し指を立てる真白。
「そのコンピューターに使われた技術者には、ドクターオロチがコンピューターとして使ってたからこその高度な技術とか知識が入ってるはず。役立ってもらわないとね。で、助ける方法なんだけど……」
　人差し指で丸を書いて、ちょん、とする。
「謎を解いてもらうんだ。え、指？……いやあ、なんとなく」
　手を振り振りして否定する真白。かわいい。
「ともかく、その謎がこれなんだ」
　その紙に書いてあったのは、
「パスワードを入力してください。ヒントは4、42、112、10、25。ただし、パスワードは英語で」
「うん、これだけなんだ。……わたしにもよく分からないんだけど……もしかしたら、結構皆知ってるものが関わってるのかな？あ、そうだ」
　再び人差し指を立てる真白。
「多分技術者はあんな所に入れられて弱ってると思うから、手当てもしてあげてほしいな」
　また頷くと、笑顔になって。
「それじゃあ、よろしくね！」

第1章 冒険 『中央コンピューターの謎かけ』

POW   :    総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、救出します。 SPD   :    素早く謎の答えを導き出した後、救出した人のケアを行います。 WIZ   :    明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、救出します。 👑3 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

「さて、この暗号にゃね」
　ロータスが機械の前に立ち、考える。
「4、42、112、10、25、といえば原子番号かにゃ、だとしたら、ベリリウム、モリブデン、コペルニシウム、ネオン、マンガン……BeMoCnNeMn？何にゃこれ。でも、パスワードが意味にゃい言葉でもいいとするにゃら……」
　しかし、そこに出たのはパスワードが違いますという言葉。
「ええ、違うのにゃ……んー……？」
　さらに考えるが、出てこない。
「原子番号じゃないとするにゃら、簡単に考えてアルファベットかにゃ？でも42と112が説明つかないにゃ。だとしたらひらがな？でもこれが英語になるように思えないにゃ……まあ、やってみるかにゃ」
　頷いて頭の中で考え出す。
「最初の文字は、4番目だからえ、にゃ。で、次が……42番目……ろ？……絶対違うにゃ、エロマンガとかエロチックなんて言葉をパスワードにする訳無いにゃ。……でも確かめてみるかにゃ」
　だが、eroticと入力するがやはりダメだった。
「……んー……これも違うのかにゃ、でも五十音、って所はあってそうにゃね……え、で次は42……そもそも112も無いにゃ、あって46にゃ」
　実際は51だが、やいゆえよ、とか最近ではあまり言わないので、46となる。
「あれ？4足す42は46……ちょうど五十音の数と同じにゃね、って事は……どういう事にゃ？えに42を足す、って事にゃ？って事は、112だけが何か特殊になってそうにゃね」
　うーん、と首を傾げるロータス。ひらがなから英語へ、46個の方での五十音、えに42を足す、112だけ特殊という所までは来たのだが、此処からが難しいか。まだ時間は少しありそうだ。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

「確か、ロータスは五十音で、次の数値を足していく法則性を考えてくれてたよな」
　うんうんと考えるモクレン。今回はロータスの時のヒントが無ければ、難しかっただろう。
「……前の方の思考の延長ですが、こういうことでしょうか？」
　そして、人差し指を立ててこうかと話そうとするたがや。
「まず50音最初の"あ"から、1文字目はその4文字後の"え"、ですね。それで、2文字目は"え"から42文字後だから、"ん"ですよね。えん、なら何か言葉になりそうですし」
　うんうんと頷くが、その後が問題だった。しかし、
「問題は、112ですよね。これだけ特殊なのですから、46に12を足して、過ぎた分は……もしかして、100は濁点という事でしょうか。なら"じ"と置いてみましょう。」
　さらに頷きつつ、仮定するのはレティウス。要するに、先の文字に足して後へとどんどん進めていき、100を超えたら濁点、という事だ。
「それで12に10足して22番目の文字は"に"、だな。後は22に25を足すと、あれ、また最初に戻ってきた……"あ"ってことか？で、出来るのは……"えんじにあ？"」
「そのまんまですね、ヒントは最初からあったという事でしょうか？」
　流石にそれは無いが、確かにパスワードにしてはストレート過ぎている。偶然で解けたらどうするんだ。
「つまり、英語で表して"Engineer"でしょうか」
「ちょっと、入力してみましょうか。」
　たがやが入力している間に今回の謎のおさらい。
　今回の問題は誰でも知ってるもの、"五十音"に番号を振っている。たしかに周期表は覚えてる人にとっては知っているかもだが、誰でも、という訳でもない。最初にグリモアベースで"誰でも知ってるものかもしれない"と言っていたのはそういう事なのだ。
　そして、最初に出てくるのは4で"え"。そしてそこから42進み"ん"。そうなると112だけ特別、というのが分かりやすい。ひらがなで特殊と言えば、小文字か、濁点か、半濁点。それを頼りに12進めると、戻った後に"し"なので濁点を付けて"じ"。
　後は、12番目から10進み"に"、22から25進んで最初に戻って"あ"。
　"エンジニア"となるのだが、パスワードはアルファベットなので、そのまま英語にして、"engineer"という訳だ。
　分かるまでが難しいが、分かると早いのがこの謎である。
「開きました！」
　ロックが解除されると、三人で降ろしにかかる。少し意識が朦朧としていそうだ
「とにかくまずは治療をしましょう」
「そうですね、私に任せてください！」
　レティウスがユーベルコード、"生まれながらの光"を使い治療しにかかる。まだそんなに弱って無かったのか、技術者は何とか立ち上がる。
「あ、危なかった……助かったぜ、ありがとな」
「前の挑戦者あっての成功……その方にも感謝ですね」
「さ、早く逃げないと、何か来そうだぜ」
「そうですね、行きましょう」
　たがやが肩を支えつつ、そのまま全員で脱出していった。技術者は、これからスペースシップワールドの発展へと惜しみない協力をしてくれるだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2019年02月19日