Plamotion Swim Actor
ニィナ・アンエノン
ノベルのリクエストをさせて頂きます。
季節感が無いですが、水上で水着でレッツ・アクト!見たいな感じでお願いします。
相手はダークリーガーでなくても構いませんし、舞台も夏の海でも冬の温水プールでも構いません。
五月雨模型店の方々に出演願えましたらとても嬉しいです。
舞台やストーリー、相手の詳細はお任せします。
ご検討よろしくお願いします。
『プラモーション・アクト』――それは多くのプラスチックホビーを内包するホビー・スポーツである。
『君が思い描き、君が作って、君が戦う』
商店街の巨大モニター映るのはビームの光条と弾丸、そして剣閃が飛び交う少年少女のみならず、大人までも巻き込んだアスリートアースならでのは『プラクト』の戦いの光景であった。
自ら作ったプラスチックホビーを自らが操作して戦う。
この魅力に取り憑かれた者たちも多い。
ホビーメーカーはこぞって新作をリリースし、新情報は人々の心を踊らせる。
だがしかし、魅力的な商品を作っていれば、それで売れるというものではないのが商売の難しいところである。
モータースポーツもそうであるように、技量の高いアスリートにはスポンサーが付く。
またメーカーは見目麗しい宣伝塔となるタレントを雇い入れたり、またアスリートの中からスター性を持ったものを見出していくのだ。
そんなプラモデルメーカーが目をつけたのが、『五月雨模型店』の『プラクト』チームに度々助っ人として参戦するニィナ・アンエノン(スチームライダー・f03174)であった。
「にぃなちゃんに?」
「はい、ニィナさんのご活躍はかねがね……ニィナさんであれば、我社の新商品を存分に使いこなして頂けると思いまして」
ニィナが休日に『五月雨模型店』を訪れていた折、名刺を持って現れたスーツの男が声をかけてきたのだ。
彼はプラモデルメーカーの営業であり、猟兵とダークリーガーの戦いを映し出していた動画を見て、ニィナにビビッときたのだと語る。
確かにニィナは美少女である。
正直に言えば、彼女の『プラクト』パフォーマンスで試合は大いに盛り上がったし、彼女の容姿はひと目を惹くものであった。
だからこそ、というのもあるのだろう。
「それで何をプロモーションすればいいんだ?」
ひょっこりニィナの後ろから顔を覗き込ませる少女『アイン』。
彼女も『五月雨模型店』の『プラクト』チームのメンバーだ。新商品ともなれば、やっぱり気になるのだろう。
「ニィナさんは、美少女プラモデルを扱いになられておりましたよね? ですので『プラクト』ならではの……と思いまして」
「ああ、にぃなちゃんをモデルにしたやつね! 自分で動かすから自分の体を模した方が動きを再現しやすいからーって思っていたんだけど☆」
「再現度凄いですよね……」
『ツヴァイ』と呼ばれている少女も、ニィナの工作精度には一目置いているのだろう。
ひょこひょことチームメンバーがニィナのまわりに集まってくる。
『五月雨模型店』のメンバーとして、ニィナがメーカーに注目されているのが誇らしくもあるのだろう。
「ですので、これなのです」
そう言ってメーカーの男性が差し出した箱。
未だパッケージングされていない箱は簡素であったが、受け取ったニィナは首を傾げながら箱を開ける。
そこにあったのは、そう、或る意味当然にして必然であった。
もう一度言おう。
ニィナは見目麗しい美少女である。
そして、スタイルも大変に素晴らしい女性である。その美しさは多くの『プラクト』アスリートたちの羨望の眼差しを惹き付けるものであった。
故に!
「こ、これ……!」
「……いくらなんでもこれは……!」
「ひ、ひぇ……!」
『フィーア』と呼ばれた長身の少女も加わって、その箱の中身を覗き込み驚愕する。
そこにあったのは、そう!
スタイル抜群の水着素体!
古来より、モータースポーツでもそうだが、戦い、競う者たちを彩るのは美しき華……ラウンドガールも! レースクイーンも! みんなみんな水着なのである!
「ふんふーん? で、にぃなちゃんは何をすればいいの?」
「え!?」
やるの!? と『アイン』たち少女たちは目をむく。
確かに水着素体は動きやすさ、稼働を意識してかスポーティーな水着のデザインである。
しかし、ちょっといくらなんでも肌が出過ぎではないかと思うのだ。
けれど、ニィナは特に気にしていなかった。
彼女の魅力はそういうところにもある。気安く、身近で、けれど時折ドキッとさせてくれるあどけない笑顔。
そんなニィナの魅力を引き出すには確かに十分なポテンシャルを有していると言っても過言ではないだろう。
「今回我社のプロモートとして、ニィナさんを模したエントリーモデルを紹介する動画を取っていただきたいのです! 無論、『プラクト』として扱うことも前提にしておりますし、試合の様子もプロモーション動画として撮影させていただきたいのです」
そう! いわば水着回というやつである!
「いや、流石にこれは……」
「いいよ☆」
「いいのですか!?」
「うん☆だって、これで『プラクト』の競技人口が増えたら、みんなも嬉しいでしょ☆それににぃなちゃんが役に立てるなら、こんなにうれしいことはないよ☆」
天使か?
間違いなく天使である。
ニィナの笑顔に、ならしょうがいないかぁと『五月雨模型店』のチームメンバーの少女たちも頷く。
「ありがとうございます! 皆さんの分も用意してありますのでよろしくおねがいします!!」
その言葉に今度こそ本当に少女たちは固まるしかなかった。
そしてやってくる水着素体プロモーション動画お披露目の日。
照りつける太陽。
煌めく砂浜。
波の音が夏を運んでくる。
ビーチボールが空に舞い上がり、それを追うのは少女たち。
『アイン』たちの姿をもした美少女プラモデルが砂浜の『プラクト』フィールドを駆け抜ける。
「いくらなんでもこれはさ!?」
「今更ですよ、あなたが簡単に引き受けたから!」
「だ、だって、ただでプラモデルくれるっていうし……そういうお前こそノリノリだったじゃねぇか!」
『アイン』と『ツヴァイ』がぎゃいぎゃい言いながら、操縦パーティションを隔てて喧嘩をしている。
彼女たちの水着姿が再現されたプラスチックホビーがフィールドの中を楽しげに駆け抜けている。
実際には喧嘩していても、しっかり台本通りに動かしているところは、やっぱりアスリートなんだなぁ、とニィナは思った。
そして、そんなビーチボールを追う二人の後から現れるのは、長身の少女『フィーア』を模したモデルと、ニィナのとても素晴らしいボディを模したモデル。
未だ少女である『アイン』と『ツヴァイ』とは違った魅力の長身モデル。
その二つが後から登場すれば、煌めくフィールドが更に華やぐのだ。
「じゃあ、いっくよー☆」
ニィナのモデルが砂浜を蹴って飛び上がる。
そう、プロモートはビーチバレー。
砂浜の天使たちが戦い、競うというのであれば、これが定番であろう。
幸いなことに2on2である。
少女モデルと、長身モデルのチームに別れて、アスリートアースならではの超人ビーチバレーを『プラクト』で再現してみせるのだ。
跳ねるボール。
飛び上がるモデル。
何がとは言わないが、大変に眼福な光景が広がっている。
カメラさん、もっと下から!
そう! 良いアングル! あー! 砂がカメラに掛けられてる!
「美少女プラモメーカーが送る、美少女水着モデルの決定版☆ ニィナちゃんモデル、発売決定☆」
カメラのレンズに掛けられた砂を拭って、ニィナ自身が顔を覗き込む。
そのアングルはとても素晴らしいものであった。
男ならば一度はそうやって美少女に覗き込まれてみたいと夢見る光景であった。
にっこりと微笑むニィナの笑顔。
両手でハートマークを作って見せて、微笑めば、多くの男性たちが虜になるであろう。
そして、また女性のモデルということは、多くの女性アスリートが『プラクト』に参入しやすくなる切欠ともなる。
「付属品はビーチパラソルに、ビーチボール、それにドリンクの小物やビーチサンダル、その他にもいっぱい☆」
ニィナがカメラの前でビーチサンダルを脱いで放り投げれば、くるりとパラソルの影に隠れて、ひょっこり顔を出す。
場面が変わって、プールで水を掛け合う『五月雨模型店』のメンバーたち。
「にぃなちゃんも混ぜて混ぜて~☆」
「ひゃ、ひゃあ~!?」
弾け飛ぶ飛沫。
跳ねる肢体。
どれもが健康的で、鮮やかな映像美となってモニターに広がる。
「来夏発売! 予約してくれないとダメだぞ☆」
ちょん、とニィナがカメラを小突いて、太陽のような笑顔を向ける。
その笑顔に多くのモニターの前の人々は『やられて』しまうだろう。
一気に推しになってしまう。
推さないと一生モノの後悔である。いつ推すの! 今でしょ!
「予約サイトはこっち☆」
「予約するに決まってるこんなの!」
「はい、買ったー!」
「カートン買い不可避。これは覇権」
そんなコメントがプロモーション動画公開から続々と寄せられていく。
そして、動画の最後にニィナは水着姿で駆け寄ってきて、己の再現モデルを空に高く舞い上げる。
煌めく太陽に照らされるニィナのモデルが空中で華麗に舞うようにくるりと一回転して、着地してポーズを決めた瞬間、溢れんばかりの笑顔でお決まりの謳い文句を告げるのだ。
『メーカーショップ限定特典、にぃなちゃんブロマイド!』
『水着美少女イェーガーモデル第一弾、ニィナ・アンエノン、DEBUT!!』
『華やかな水着に装いを変えた話題沸騰の『プラクト』アスリート、にぃなちゃんの魅力に是非浸ってください!』
「君が思い描き、君が作って、君が戦う☆ ね、にぃなちゃんと――」
息を大きく吸い込む水着姿のニィナの体をカメラが舐めるようにパンニングする。
魅惑のボディを知らしめるように。
彼女の健康美を讃えるように。
サンバイザーを跳ね上げ、とびっきりの笑顔と共に。
「――レッツ・アクト☆」
成功
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