|幽銃のシズク《🌕カクリヨ最終決戦》と幽界黒書
●|石抱きの井戸《カクリヨファンタズム》
「くそっ、せっかくユリが沢山本を読んで賢くなったのに、また最初からやり直しなのか……。
ぐあっ、オレの中の『偽物UDCアース』も、爆発しようとしている……。
『|生と死を繋ぐもの《ヤマラージャ・アイビー》』は閻魔王から大祓骸魂の手に渡り、猟兵に倒された。
オレ達がそれを回収できれば、偽物の世界を殺し、爆死と蘇生を繰り返す、この病を断ち切れたのに……!」
シズクは畜生とばかりに地面に拳を叩きつける。
「わたくし達は悪魔によって『世界を壊す爆弾』に改造されましたが、悪魔達は果たして、わたくし達がオブリビオンとなり、死と蘇生の輪廻で永遠に世界を壊し続ける事を承知していたのでしょうか。
仮に悪魔達がサイキックハーツに到達したとしても、彼らの世界さえ破壊する可能性が有り得るというのに……」
そしてユリは自分達を改造した悪魔達の行動の矛盾点を告げる。
二人はオブリビオン、この記憶が受け継がれることがない事も重々承知である。
それでも語ったユリはいったい誰に伝え繋げたかったのかは定かではなかった。
「ところでシズクお姉様、ずっと気になっていたのですが。
シズクお姉様はよく『閻魔王』を『えんまおう』と読むことができましたよね?」
ユリはカクリヨファンタズムに着いた時のやり取りを思い出しながら、シズクに尋ねる。
「なんだよ、今はそんなことどうでもいいじゃねえかよ!」
「いえ、わたくし達のこの生はここで最後ですから聞いているのです。
わたくし達はオブリビオンです。
病は次のわたくし達に受け継がれても、この記憶は受け継がれませんので知っておきたいのです。
またシズクお姉様が『閻魔王』を正しく読むことができるという事実に直面するとは限りませんから……」
ユリはもっともらしくどうでもよさそうなことを聞いてくる。
「なんだよそりゃ、簡単な事だろ。
オレがちゃんと本を読んでいたからに決まってんだろ」
シズクの回答にユリはポンと手を打つ。
「なるほど、シズクお姉様がよく読まれているあの本にも『閻魔王』が出ていらっしゃいましたね」
ユリの言葉にシズクの肩が強張った。
「おまえなぁ、知ってて聞いてんだろ!」
「ですから、シズクお姉様、肩をガクガク、揺らすのは、やめて、ください。
シズク、お姉様が、お使いの、ユーベルコードが、あの、漫画の、影響を、受けているなんて、知りませんから……」
「充分知ってんだろ!!!」
●グリモアベース
「みなさん、12月のお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます」
フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)はぺこりと頭を下げる。
「みなさんはカクリヨファンタズムの予兆をご覧になられたでしょうか?
あのお二人にそんな事情があったなんて悲しすぎます」
フリルはしゅんとするが、すぐさま顔を上げ説明を続ける。
「ですが、あのお二人はオウガ・フォーミュラさんです。
それに私達にとってはギリギリでしたが、お二人にとっては間に合いませんでした」
つまり、ユリとシズクの体内から生まれた小さな偽物の世界は膨れ上がり続け、ついに限界が訪れたのだ。
「私達にはまだこの偽物の世界に乗り込み、その世界を破壊するという手段が取れます。
ですが、偽物の世界から脱出した先はオウガ・フォーミュラのお二人の目の前になってしまうので、決戦を避けることはできません」
オウガ・フォーミュラの二人にとっては猟兵が偽物の世界を破壊したとしても、猟兵との決戦になってしまい結局は終わりなのだ。
唯一、二人が生き残るとしたらそれは偽物の世界を破壊し目の前に現れた猟兵との決戦に打ち勝つだけだった。
ここまではデジャヴであったが、仕方はない。
「それで、私達が向かう偽物の世界はシズクさんの体内に生じた『偽物UDCアース』になります。
ですが、その前に『偽物UDCアース』から溢れ出た大量のUDC怪物を撃退していってください。
1匹でも残してしまうとどんどん増えていってしまうので確実に殲滅させてください。
そして、UDC怪物を殲滅したら『偽物UDCアース』に飛び込んで、そこに巣食うボスを倒せば『偽物UDCアース』も消滅します」
その後はオウガ・フォーミュラとの決戦になる。
「オウガ・フォーミュラのお二人は死んでも骸の海から蘇っても『自身の体内に『偽物の世界』が発生する』という奇病を持ったまま蘇ってしまうので、決戦に勝ってお二人を永遠に続く苦しみから解放させてあげてください」
フリルは深々と頭を下げ、猟兵達をまずカクリヨファンタズムへと送り出すのであった。
トルシ
『最終決戦「滅詩のユリと幽銃のシズク」~現世』になります。
『幽銃のシズク』の体内に生じた『偽物UDCアース』に巣食うUDC怪物を撃破し、『滅詩のユリと幽銃のシズク』の二人との決戦になります。
『幽銃のシズク』側のシナリオになりますが、
『カクリヨファンタズムの決戦シナリオを合計「20回」成功すれば、完全にオウガ・フォーミュラを滅ぼすことができます。』
まさかのどちらか一方だけで20本でも撃破ということになりますね。
第1章『ヂゾ・リダグロボ』
集団敵です。ユーベルコードを見ていただければ分かりますが、1匹でも残すと妖怪を苗床にどんどん増殖していきカクリヨファンタズムが滅びてしまうので殲滅してください。
ユリとシズクも襲われていますが、特に何もしなくても自身の身は守れるようです。
ただ苦戦はしているようで、猟兵達に攻撃してくる余裕はないようです。
第2章『???』
ヂゾ・リダグロボを殲滅したら『偽物UDCアース』に行き、ボスを退治します。
しかし、ヂゾ・リダグロボをはじめ多くのUDC怪物が襲い掛かってくるので対処が必要になります。
プレイングボーナス……押し寄せる大量の怪物に対処しながら戦う。
第3章『滅詩のユリと幽銃のシズク』
オウガ・フォーミュラの二人が相手になります。
シンプルに「戦力が二倍」の強敵で、「妹のユリが『触れた者を消滅させる魔法弾幕』で敵を追い込み、姉シズクが『幽銃による膨大な魔力を込めた射撃』で撃ち抜く」という連携を必殺の戦法としています。
充分にご注意して挑んでください。
シズクの嗜好が不良主人公を主題にした幽界バトル漫画。漢好き。とのことですので、このようなタイトルになりました。
それでは『滅詩のユリと幽銃のシズク』との決戦頑張ってください。
第1章 集団戦
『ヂゾ・リダグロボ』
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POW : ゴゴギヅブグ
自身が戦闘で瀕死になると【受けたダメージへの耐性を持つ99体の幼蟲】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD : リダギヅブグ
【捕らえた雌が幼蟲を生む苗床に変わる光景】を披露した指定の全対象に【幼蟲を生むための餌と苗床になりたいという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
WIZ : ブサギヅブグ
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【雄は捕食、雌はレベル体の幼蟲を産む苗床】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
イラスト:綴螳罫蝉
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
「く、ここまでのようだな」
急に胸を抑え込み苦しみだすシズク。
それを見つめるユリもまた顔色はよくない。
二人は互いを気遣ってか平静を装っていたが、それも限界だったようだ。
「くそ、どうやらオレの方が先に逝っちまうようだな」
膨れ上がる偽物世界にどうやら限界をシズクは感じ取ったようだ。
「いや違う。
これは……。
ったく、こいつら邪神ってのはどこまで強欲なんだよ!
こいつら自分の世界だけじゃ飽き足らず、こっちの世界まで浸食しようとしてやがる!!」
その瞬間、シズクの体内の偽物UDCアースから狂気が溢れ出した。
溢れ出た狂気はUDC怪物として醜悪な姿を形作る。
「ははは、なんてこった。
こいつらはまるで幽界蟲『ヂゾ・リダグロボ』みてぇじゃねえかよ」
「幽界蟲『ヂゾ・リダグロボ』?」
「どうせ、おまえも知って……。
いや、ユリのことだから読み飛ばしてるんだろうな。
こいつらが出たときはオレですら吐き気がしたんだからな」
そして、シズクは自身が愛読している漫画に出てくる醜悪な蟲のことを説明した。
(さすがにこいつらの|あの特性《SPDやWIZ》についてはユリには言えねえよ。
漫画でも特性については書かれていたが描写はされなかったぐらいだからな)
あの可愛いもの好きのユリにこれから待ち受ける運命を伝えることはできなかった。
目の前で蠢くおぞましい蟲達にオウガ・フォーミュラの二人とはいえ多勢に無勢であった。
それに自身の中で膨れ上がる偽物の世界が二人の力を大きく削ぎ落している。
蟲達に群がられるシズクはいっそのこと、
さっさと爆死させてくれとさえ願ってしまう程であった。
そこへ猟兵たちは駆けつける。
それぞれが武器を構え『ヂゾ・リダグロボ』へ突撃していく姿に、
「はは、最期ぐらいはあのバカたちと熱くバトって逝きたいもんだぜ」
シズクはぼそりと呟くのであった。
アリス・セカンドカラー
お任せプレ汝が為したいように為すがよい。
あー、まぁ、そういうプレイも嫌いではないのだけど、うん、ユリとシズクの前でやるのはやめておきましょ。
封印術で生殖機能を封じて化術肉体改造で萌擬人化させて|召喚術《再孵化》してー、再孵化したのはオブリビオンではなくなるから多重詠唱拠点構築結界術で苗床にされるのを防いでー……あれ、二人に引かれてる、なんで?
息をするように存在書き換えするのはやべぇやつだ?そんなぁ。
この力なら二人だって救えるのにー
●
「あの、シズクお姉様。
戦闘中に目隠しなんてされたら狙いが定まりませんよ?」
「大丈夫だ!目の前には敵しかいねぇ!!
遠慮なくぶっ放せ!!!」
両手でユリの両目を覆い、シズクは叫ぶ。
その言葉に疑問を覚えつつもユリは魔力を籠め魔力弾の連発を放つ。
「ちょっと待ちなさいよ!
私がいるってば!!」
その場にはアリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔少女・f05202)がいるにも関わらずお構いなしであった。
「あの、シズクお姉様。
猟兵の方が一人いらっしゃるようですけど、いいのでしょうか?
この場はお互い敵同士ではありますが、協力してこの……」
「ああ、ヂゾ・リダグロボな。
お前がこれを覚えられないのはしょうがない」
「いえ、ですからあの可愛らしい服をお召しになった猟兵の方のことです」
魔力弾の弾幕を張りながら、戦場にいるアリスの事を気に掛けるユリだが、シズクはどうもアリスとは関わりを持ちたくないようである。
「お前、本当に目ざといよな」
「ええ、どんな一瞬のカットインが入っても見逃しませんので、それより……」
「ああ、どうにか、あらかた片付けられたようだし、もういいっか」
シズクはユリの視界を覆っていた両手をどかす。
暗闇に覆われていたユリの視界に現れたのは少々被弾して煙のあがるアリスの姿であった。
「そうよ、私がいるってあれほど言っているのに、何であんな避けようがないほどの弾幕を撃ち込んでくるのよ!」
それは…とシズクに言われるままぶっ放したと答えようとするユリより先にシズクが答える。
「お前がしたことを考えて言えよな!
まったく、オレの|幽銃《ユウガン》をぶっ放されなかっただけありがたく思え!!」
シズクは激怒していた。
「ちょっと、封印術で生殖機能を封じて化術肉体改造で萌擬人化させて|召喚術《再孵化》してー、再孵化したのはオブリビオンではなくなるから多重詠唱拠点構築結界術で苗床にされるのを防いで……てしてただけなのに」
ぶつくさと文句を言うアリスであったが、シズクにとって『萌擬人化』の部分に一番の問題があったのだ。
ユリの趣味は東方妖怪のSTG、登場キャラクターは美少女化された東方妖怪すなわち『萌擬人化』なのである。
シズクとしてはユリに『ヂゾ・リダグロボ』の『萌擬人化』した姿に興味を持たれたらたまったものではなかったのである。
だが、アリスによって『萌擬人化』し弱体化した『ヂゾ・リダグロボ』はあっさりとユリの弾幕で撃破されたので戦果は上々であった。
大成功
🔵🔵🔵
四王天・燦
敵だろうと女の子がピンチなら颯爽と登場するぜ
む、漫画で見たぞ
|あの特性《SPDやWIZ》に気をつけろとユリちゃんに大声で警告するのはご愛敬
フォックスファイアを乱れ撃ちして苗床・捕食行為そのものを牽制するぜ
神鳴にも狐火を纏わせて炎の剣へと武器改造。炎剣!
急所を見切って効率的に斬って焼き殺す殺蟲兵器と化すぜ
触手や糸は切り払い、圧し掛かりや変な粘液の類は逃げ足で身を引いて回避する
疲労してきたら清薬を飲み下して継戦能力に繋げるよ
被害者に浄化の稲荷符を貼り寄生したものは滅して夢匣に保護する
全殺ついでにオウガ組の方の蟲も狐火で焼いてシズクの負担軽減しとくぜ
片割れだけ先に逝かないように―ってのはナイショだ
●
「む、漫画で見たぞ!
あいつらの攻撃に気をつけろ!!」
【フォックスファイア】でヂゾ・リダグロボを牽制しながら、颯爽と駆け付けたのは四王天・燦(|月夜の翼《ルナ・ウォーカー》・f04448)であった。
「何!?
お前『幽黒』読んでるのか!
くぅっ、『幽黒』読んでる奴に悪い奴はいねえ!
オレ達は敵同士だが、ここはいっちょ共同戦線といこうぜ!!」
一応はユリに対しての注意喚起だったのだが、思いきりシズクが釣れてしまった。
ここでいう『幽黒』とは『幽界黒書』というシズクが大ファンの幽界バトル漫画のことである。
「ここはやっぱりアレだよなあ!
ちょうど、お前も炎の技を使えるみたいだしな。
おっと、そういえばお前の名前を聞いてなかったな。
ほら、技を放つ時に必要だろ」
「ああ、アタシは四王天・燦。
燦でいいぜ、シズク!」
こうして燦とシズクの共同戦線が始まった。
燦は妖刀『神鳴』に狐火を纏わせ、炎剣としヂゾ・リダグロボを焼き払っていく。
幸いにもこの石抱きの井戸周辺には誰もおらず、死亡や気絶している者はおらず【ブサギヅブグ】の餌食になる者がいなかった。
敵陣を寄せ付けないように前方で戦う燦をサポートするかのようにユリの魔力弾が敵を撃ち抜いていく。
二人が時間を稼ぐ中、シズクは人差し指に自身の幽力を集める。
そして、頃合いを見測り燦が叫ぶ。
「シズク!まだか!!」
実際には燦にも十分余力があったが、ここは漫画の展開に合わせる。
「待たせたな!燦!!
これでも喰らいやがれ!!
|幽銃《ユウガーーン》!!!!」
シズクの指先から膨大な量の幽力が放たれ、ヂゾ・リダグロボを一掃した。
敵を一掃した燦とシズクは互いに拳を突き出し、
そして突き合わせるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
黒木・摩那
うげ。
一面虫だらけですね。これはひどい。
オブリビオンとはいえ、こんな虫に食われる最後というのはイヤですよね。
ともかくこんな醜悪な敵は瞬殺するに限ります。
害虫退治は時間が大事です。
魔法剣『緋月絢爛』を構えます。
UC【乱舞雷花】を発動して、戦場全体に満遍なく花びらを撒き散らします。
オブリビオンもまとめて、駆除です……もっともこの程度で倒れる相手ではないでしょうけど。
●
「うげ。
一面虫だらけですね。これはひどい。
オブリビオンとはいえ、こんな虫に食われる最後というのはイヤですよね」
辺り一面を埋め尽くすかの勢いで蠢くヂゾ・リダグロボを見た黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は嫌悪感を抱いた。
ヂゾ・リダグロボに取り囲まれているオウガ・フォーミュラの二人はどうにか凌いでいるが防戦一方である。
「ともかくこんな醜悪な敵は瞬殺するに限ります。
害虫退治は時間が大事です」
摩那は魔法剣『緋月絢爛』を構えると、目を閉じ詠唱を始める。
「励起。昇圧、帯電を確認……散開!」
イメージするのは雷の花びら。
ひらひらと舞う雷の花びらが桜吹雪のように吹き荒れる。
そのイメージを頭に思い描き、目を見開くと共に『緋月絢爛』を一太刀をいれた。
放たれた斬撃から雷の花びらが舞い散る。
舞い散る雷の花びらは7色を彩り、桜吹雪のように【|乱舞雷花《フルール・イリゼ》】の嵐が戦場を吹き荒れた。
「グギギ」
雷の花びらに触れたヂゾ・リダグロボはバチバチという音と共に感電し消滅していく。
【|乱舞雷花《フルール・イリゼ》】は敵味方の識別が行なえる技だが、オウガ・フォーミュラの二人も巻き添えに雷の嵐は吹き荒れる。
その瞬間、ズドンという音と共に【|乱舞雷花《フルール・イリゼ》】は吹き飛ばされた。
シズクが放った【|幽銃《ユウガン》】なのだろう。
「こらぁ、危ねえじゃねえか!
オレ達も巻き添えにする気か!!」
遠く離れた位置でシズクが叫んでいる。
その後ろでユリはぺこりと摩那にお辞儀をしていた。
「……もっともこの程度で倒れる相手ではないでしょうけど。
ほとんど無傷って、さすがはオウガ・フォーミュラってことなのね」
摩那はごくりと息を飲むのであった。
大成功
🔵🔵🔵
カイル・カルヴァート
ある程度ダメージを与えたら一発で倒す。
もしくは端から一発で倒す。
そうしないと100倍に増える、か。
まったくとんでもない奴らだな。
俺には前者のような倒し方ができるほど器用じゃない。
ならば、一撃必殺を狙うとしよう。
飛空艇の姿に戻りUCを発動。
念動力で敵の身体に干渉して動きを鈍らせる。
そして一気に加速した状態で突撃し、敵の身体を突き破ってゆこう。
正直、あまり美しくないが、あいつらがこの地を埋めつくよりはマシだろうさ。
●
「ある程度ダメージを与えたら一発で倒す。
もしくは端から一発で倒す。
そうしないと100倍に増える、か。
まったくとんでもない奴らだな」
カイル・カルヴァート(宇宙騎士・f39452)は目の前で蠢くヂゾ・リダグロボを見てため息交じりに呟く。
ヂゾ・リダグロボには瀕死になると受けたダメージへの耐性を持つ99体の幼蟲が生み出される特性があり、それがオウガ・フォーミュラの二人、特にユリが苦戦を強いられている要因となっていた。
「ユリ!お前、広範囲攻撃なんだから討ち漏らすなよ!!
って言ってるそばから、また増えてんじゃねえかよ!!」
「シズクお姉様、だんだんわたくしの弾幕では一撃で倒せなくなってきています」
「こいつらはそういうやつなんだよ!
だから、『幽黒』でもかなり苦戦させられてんだよ!!」
遠く離れた場所でユリとシズクが言い合いながらも迎撃しているが、ユリの広範囲弾幕でヂゾ・リダグロボの数を減らしてはすぐに耐性を持ったヂゾ・リダグロボが補充されるいたちごっこがかなりきつかった。
弾幕の1発1発にかなりの威力があるので耐性を持たれてしまうと一撃で倒しきれず瀕死にさせてしまっていた。
「あちらさんも苦戦しているようだな。
俺もダメージコントロールして倒すような器用な真似はできない。
ならば、一撃必殺を狙うとしよう」
カイルは【ガレオンチェンジ】で飛空艇の姿に変身する。
飛空艇となったカイルは一気に加速しヂゾ・リダグロボの群れに突撃する。
ヂゾ・リダグロボを突き飛ばし倒していくが、カイルの突撃で倒すことができず、幼蟲を生み出すヂゾ・リダグロボが現れる。
だが、カイルの出現はシズクにとって好機となった。
「ちょうどいいところに来やがった!
ユリ!あいつの攻撃の前にお前の弾幕をぶちかませ!!
やつらは複数の耐性をもつことができねえ!
だから、あいつの攻撃が当たる前にあの一帯のやつらの耐性をお前の魔法に変えろ!!」
「わかりました、あの方の攻撃は物理ということですね」
ユリはうなずき弾幕をカイルの前にいるヂゾ・リダグロボに放つ。
ユリの魔力弾に倒されきれなかったヂゾ・リダグロボは魔法耐性を持つ幼蟲を生み出すがその直後にカイルの突撃によって耐性のない物理攻撃を受け、ヂゾ・リダグロボは撃破されるのであった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『『大変態魔法少女騎士』ダンディーニ』
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POW : 可愛らしい呪文(野太い声で)
単純で重い【魔法】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : ライドオンステッキ
【ステッキに跨り絶叫しながらの突撃】による素早い一撃を放つ。また、【服をパージして褌一丁になる】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : レッツ!メイクアアァァァァップ!!
いま戦っている対象に有効な【魔法少女化洗脳光を放ち、新しい衣服と武器】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
イラスト:カス
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ポーラリア・ベル」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
「あいつら、行ったみたいだな」
「でも、よかったのでしょうか?
猟兵に偽物の世界への侵入を許して……」
「しょうがねえだろ。
こうなっちまったら、オレ達はただ爆死するまで何もできないだろ」
シズクの言うようにここまで偽物世界が膨張してしまってはただ運命を受け入れるしかなかった。
「だったら、あいつらがこの状況を変えてくれる事にかけてみてもいいだろ」
「シズクお姉様、顔が笑ってます」
ユリの指摘にしょうがねぇだろと返すシズクであったが、
「ただよ、『ヂゾ・リダグロボ』が出てきたってことは……。
まさか、あいつまで出てきたりしねえだろな」
「あいつ……ですか?」
「ああ、幽界騎士ダンディーニだ」
その言葉を聞いた瞬間ユリはシズクから距離を取る。
「違ぇよ!
ダンディーニは『ヂゾ・リダグロボ』のような奴じゃねぇ。
『ヂゾ・リダグロボ』の回は顔見せだったが、『ヂゾ・リダグロボ』の群れを吹き飛ばした|幽銃《ユウガン》の中に平然と立っててよ……」
シズクはダンディーニについて語り始めた。
シズクにとってかなりのお気に入りの敵役だったようで、その説明にもかなりの熱が入る。
「あのシズクお姉様、ダンディーニって今猟兵が対峙している方ではありませんか?」
「なに言ってんだよ!
ここから偽物UDCアースの中の事が分かる訳がないだろ!」
「いえ、何気なく石抱きの井戸を覗き込んだら見えてしまったもので……」
「なにぃ、どこだよ」
嬉々として石抱きの井戸を覗き込むシズクではあったが、ユリの視線が冷たかった。
「シズクお姉様、わたくしもあの方の衣装は可愛いと思いますが、
さすがにあれはないかと……」
「な、なんでこうなってんだよぉぉぉ!!!」
シズクの叫びが石抱きの井戸に反響した。
石抱きの井戸を通してシズクが見たのは『『大変態魔法少女騎士』ダンディーニ』であった。
「つまり、シズクお姉様の知るダンディーニとあれは別人なんですね。
とりあえず、安心しました」
「いや、完全な別人という訳ではない。
あの体格や顔つきはダンディーニなんだよ。
だけどなんなんだよ、あの服と振る舞いはぁぁぁ!!!」
再びシズクの叫びが石抱きの井戸にこだました。
すると、ユリが「あっ」と何かに気が付く。
「あの、シズクお姉様。
本物の世界に石抱きの井戸があるという事は、偽物の世界にも石抱きの井戸があるということになるのでしょうか?」
「さあ、あるんじゃねえの?
それとこれとは関係ねえだろ」
「わたくしの偽物カクリヨファンタズムからわたくしの好みが偽物石抱きの井戸を通ってシズクお姉様の偽物UDCアースに流れ込んでしまったのでしょう」
「なんなんだよぉぉぉぉ!!!
つまり、お前のせいじゃねえかぁぁぁ!!!」
「シズク、お姉様、ガクガク、揺らすのは、やめて、ください」
猟兵達はある意味オウガ・フォーミュラ二人の合作のような『『大変態魔法少女騎士』ダンディーニ』に対峙する。
ダンディーニは鍛え抜かれた身体から発する魔力で『ヂゾ・リダグロボ』をはじめ多くのUDC怪物を生み出す。
この『『大変態魔法少女騎士』ダンディーニ』こそがこの偽物UDCアースのボスなのだろう。
猟兵達は襲い掛かる大量のUDC怪物を対処しつつ『『大変態魔法少女騎士』ダンディーニ』を倒さなければならない。
アリス・セカンドカラー
プレ無視OK、お任せプレ。お好きに。
つまりシズク好みの|漢《オトコ》にユリ好みの美少女妖怪衣装が悪魔合体事故おこしたってこと?
いや、そうはならんやろ
まぁ、なってしまったものはしかたない、お相手しましょう。
無理、やっぱ無ー理ーせめて見た目だけでも|創世神の繭《ソーンコクーン》で私好みにしてしまいましょう。|漢《オトコ 》というサナギから男の娘という蝶へと再羽化しなさい。
ああ、しまった男の娘魔法少女とか私に効果は抜群すぎるわ!
|多重詠唱高速詠唱早業先制攻撃《早口で男の娘への妄言&鼻血スプラッシュ》。
あら、鼻血で汚れてしまったわね。|多重詠唱拠点構築結界術《さぁお姉ちゃんとお風呂に入りましょう》❤
●
「つまりシズク好みの|漢《オトコ》にユリ好みの美少女妖怪衣装が悪魔合体事故おこしたってこと?
いや、そうはならんやろ」
アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔少女・f05202)はそうツッコミを入れるが『『大変態魔法少女騎士』ダンディーニ』は現に目の前に存在していた。
「まぁ、なってしまったものはしかたない、お相手しましょう」
その決意も次の瞬間に儚くも一瞬の内に崩れ去るのであった。
「あなたが|偽物UDCアース《この世界》を滅ぼしにきた悪い|猟兵《侵略者》ね!
魔法美少女騎士ダンディーニがあなた達を成敗してあげる!!」
ダンディーニは今のセリフを全てダンディなセリフがお似合いな野太い声で言ったのだ。
……。
「無理、やっぱ無ー理ーせめて見た目だけでも|創世神の繭《ソーンコクーン》で私好みにしてしまいましょう。
|漢《オトコ》というサナギから男の娘という蝶へと再羽化しなさい」
如何にアリスといえど、| 《(大変態)》魔法少女騎士をそのままおいしくペロリとはいかなかったようだ。
アリスから放たれた|棘《ソーン》はダンディーニを覆い包み込む。
「きゃっ、何をするのよ!(野太い声)」
ダンディーニの悲鳴をも覆い尽くすかのように分厚く形成されたのは【|創世神の繭《ソーンコクーン》】であった。
しばらく【|創世神の繭《ソーンコクーン》】は明滅を繰り返すと、眩い光を発し繭の中から光を発しながら、繭は罅割れダンディーニは再羽化した。
その姿はあのいかつい肉体のダンディーニから想像できないような男の娘であった。
「ああ、しまった男の娘魔法少女とか私に効果は抜群すぎるわ!」
その姿を見たアリスはクリティカルヒットし鮮血を撒き散らす。
「あら、鼻血で汚れてしまったわね。|多重詠唱拠点構築結界……《さぁお姉ちゃんとお風呂に入りま……》」
アリスが何やら結界を構築しようとした瞬間、男の娘ダンディーニは叫ぶ。
「レッツ!メイクアアァァァァップ!!(野太い声)」
「ちょっと、何でそこは再羽化されてないのよ!!
でも、これは……」
アリスの鮮血を浴び血塗れになった魔法少女服がはじけ飛び、眩い光で姿を隠したダンディーニはなんと変身したのだ。
「これは、時期がらも併せて晴れ着バージョン魔法少女服!!」
再びアリスは鮮血を撒き散らした。
すると、ダンディーニはまた叫ぶ。
「レッツ!メイクアアァァァァップ!!(野太い声)」
「え、ええええ!?」
ダンディーニは再度変身するのであった。
しかも、その度にアリス|に有効な《のツボにはまる》衣装となって。
その度にアリスはクリティカルヒットを受け、鮮血を撒き散らし続ける。
だが、アリスはその度に立ち上がる!
その魂が肉体を凌駕して立ち上がり続けた!!
まるでエンドブレイカー!の世界で大魔女と文字通り永き戦いを続けた六勇者のように。
苦戦
🔵🔴🔴
黒木・摩那
ふむふむ。さっきの虫の発生源はアレですね。
……あまりお近づきになりたくないタイプですね。
服のセンスが壊滅的にダメダメですが、そこはおいといて。
力も強そうです。
これは距離を採って戦うのが一番ですね。
ヨーヨー『エクリプス』で戦います。
【先制攻撃】でヨーヨーをダンディーニに絡ませたところで、UC【獅子剛力】を発動。
そのまま空中に引っ張り上げて、ダンディーニを大車輪にします。
呪文を唱えようとしたところを、大地にビッタンビッタンに叩きつけて、周辺の怪物たちを潰していきます。
怪物も潰し終えたら、遠くにポーイですね。
●
「ふむふむ。さっきの虫の発生源はアレですね。
……あまりお近づきになりたくないタイプですね。
服のセンスが壊滅的にダメダメですが、そこはおいといて。
力も強そうです」
黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は眼前のダンディーニを見てそう分析する。
明らかにあの体格の相手に接近戦は不利という事もあるが、至近距離からあの姿を目視してしまうことによる精神ダメージが大きそうであった。
距離を取る摩那に対して、ダンディーニはステッキを掲げる。
「マジカルー(野太い声)……」
「させませんよ!」
ダンディーニが詠唱した瞬間に摩那は『超可変ヨーヨー『エクリプス』』を飛ばしダンディーニの左腕に巻きつける。
「きゃっ、何するのよ!(野太い声)」
ダンディーニは小さく悲鳴をあげると【可愛らしい呪文】を妨害されたことをプンプンと怒り出す。
その喋り方、その衣装、その振る舞いは可愛らしい魔法少女のものなのだが、それを鍛え抜かれた肉体と腹の底から響くような低く野太い声で行なわれたらトラウマになりかねなかった。
「でも、魔法の力は私の方が上のようね(野太い声)」
ダンディーニは左腕に巻き付いた『超可変ヨーヨー『エクリプス』』ごと摩那を引き寄せる。
「それのどこが魔法の力よ!
ただの腕力じゃないのよ!!」
ずざざっと摩那はダンディーニに引き寄せられる。
「この世界に宿る精霊のみんな!(野太い声)
私に力を貸して!!(野太い声)」
ダンディーニの声に応えるようにUDC怪物たちはギチギチと声を上げる。
ダンディーニは両手でステッキを持つと、
「みんなありがとう!(野太い声)
|ウルトラ《U》・|ダイナミック《D》・|クラッシュ《C》!!!」
「このままじゃ、やばい!
接地、反転。アンカー作動……力場解放!」
摩那はダンディーニがステッキを振り上げたタイミングに合わせ、ぐっと足に力を籠め踏ん張り、【|獅子剛力《ラ・フォルス》】の力を籠める。
「えっ、何!?
きゃあ!!(野太い声)」
ぐいっと上空に引っ張り上げられたダンディーニは慌ててスカートを押さえる。
「そのまま潰れてしまいなさい!!」
摩那はダンディーニの身体を振り回し、辺りにいたUDC怪物を叩き潰していくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
四王天・燦
悪夢のような光景なんですけどー?
こんなバケモノがシズクの中にいやがったのか!と当人に聞こえそうな大声で叫んでみる
取り合えず稲荷符からショットガンのように火属性攻撃の狐火を乱れ撃ちして蟲や、更なる変身シーンは牽制
迫るダンディーニはデストラップを閃かせてシバキ倒す、半径5mに近づくなケダモノめ
ドエライ攻撃が来たら結界術でバリアを張って受け流すぜ
相手は|強《狂》敵…どうやら封印を解くしかねえ
特に意味はないが上着の右袖を破り捨て、フォックスファイア・陸式で暗黒属性の大火災をぶっ放す!
強いて制御するならドラゴンぽい形にしてダンディーニに叩き込むぜ
シズクに向けて一言言っておくか
30%だ―なんてな
●
「悪夢のような光景なんですけどー?
こんなバケモノがシズクの中にいやがったのか!」
大声で叫ぶ四王天・燦(|月夜の翼《ルナ・ウォーカー》・f04448)、その声は偽物UDCアースの外にいるシズクには……。
「聞こえんてんだよ!
ったく、オレだって認めたくねぇことだってのによ」
「まあまあシズクお姉様、ここはあの方たちの戦いを見守りましょう」
石抱きの井戸から猟兵たちの戦いを見守る。
「これでも喰らいやがれ!」
燦は稲荷符から狐火を乱れ撃ちしUDC怪物を焼き払っていく。
「よくも精霊のみんなを、許さない!(野太い声)
レッツ!メイクアアァァァァップ!!(野太い声)」
「させるか!!」
燦は狐火を放ち妨害しようとするが、UDC怪物たちが壁となり防ぐ。
壁となったUDC怪物が焼け落ち穴あきとなった個所から覗き見えてしまったダンディーニはその姿がシルエットに見える洗脳光を放ちながら、衣装がはじけ飛び変身していた。
燦の視点で危ない箇所は偶然にもUDC怪物が立ちはだかり隠されていた変身シーンは、別視点から見ていた二人にトラウマレベルの精神ダメージを与え終わった。
ダンディーニはまるで流れる清流のような水の衣装となっていた。
そう離れていれば水の流れがうまく隠しているが近づいてしまうと透けて下が見えてしまいそうな水の衣装に……。
「半径5mに近づくなケダモノめ!!」
燦は狐火を放つがダンディーニの水の衣装は狐火を消し去る。
「みんなの仇は討たせてもらうんだから!!(野太い声)」
ダンディーニはステッキを振りかぶりながら駆け出していく。
「くそ、相手は|強《狂》敵…どうやら封印を解くしかねえ」
燦は上着の右袖を破り捨てると、右腕には黒い狐が浮かび上がっていた。
「御狐・燦の狐火をもって此処に劫火の煉獄を顕現せん。
舞えよ炎、天変地異を巻き起こせ!」
「フォックスファイア・|陸式《シックス》!!!」
突き出した燦の右手から黒炎の狐が放たれる。
黒炎の狐はダンディーニに喰らいつき暴れまわる。
暴れまわる黒炎の狐に触れた力の弱いUDC怪物は次々と黒炎に焼かれ灰すらも残らず焼き尽くされる。
「無駄よ!その炎がどれだけ強くてもこの水の衣装には効かないわ!!(野太い声)」
ダンディーニは水の防御膜を展開し黒炎の狐を防いでいた。
だが、
「そいつの炎はただの炎じゃねぇぜ。
そいつは暗黒属性の炎、並みの炎と格が違うぜ!!」
燦の言葉と共に勢いを増した黒炎の狐はダンディーニを呑み込み、全身を暗黒属性の黒炎で包み込みダンディーニを焼き尽くすのであった。
大成功
🔵🔵🔵
クリスティナ・バイエンス(サポート)
火の神の名を持つキャバリアに選ばれたサイキックキャバリア乗り
水着みたいな格好なのは、コックピットが蒸し風呂みたいに熱いから仕方なくだからね
正直キャバリアを降りての戦闘はあまり得意じゃないのよ
でもキャバリアを使っての戦いは任せてね、みんな炎で薙ぎ払ってやるわ
とはいえ、必要ないところで炎を使うつもりはないの危ないもんね
使わなくても私の〔炎神機カグツチ〕は十分強いもの
よろしくね!
七星・龍厳(サポート)
『俺に挑むには10年早いな。』
羅刹の魔法戦士。
普段の口調は男性的、仲間にはフレンドリー
行動の基準は戦闘が楽しめるか又は興味を持った事柄に積極的に関わる。
パッと見た印象では自信過剰に見えるかもしれないが戦場を渡り歩いてきた経験からの発言
戦闘は戦場で技術を覚えて自身が扱えるものに昇華させるため戦場を探してる竜殺し。
戦場では弱肉強食、故に弱者に手を差し伸べる者への優しさと敬意は無くしていない。
力押しから技術比べまで多彩な戦闘スタイル。
多彩な戦闘スタイルを理屈でも説明できる。
猟兵の妻と二人の娘がいる。
怪我は厭わず行動します。
依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。
●
「ほう、なかなかいい体つきだな」
七星・龍厳(紅蓮の竜殺し・f14830)は何気なく言ったのだが、相手が悪かった。
「どこ見て言ってるのよ!エッチ!!(野太い声)」
ダンディーニは胸の辺りを手で押さえて隠しながら、龍厳をぶっ叩いた。
「ごふっ」
龍厳は盛大にぶっ飛ばされた。
「痛てて、俺はその鍛え上げられた筋肉を褒めたってのに何で突き飛ばされるんだ?」
ぶっ飛ばされた瓦礫の中から龍厳はぼやく。
「今のは龍厳さんが悪い」
クリスティナ・バイエンス(炎のキャバリア乗り・f30044)は『炎神機カグツチ』の中からツッコミを入れる。
ダンディーニは体つきはムキムキのマッチョだが、その心は魔法少女なのだ。
「もう!みんなあの変態達をやっつけちゃって!!」
ダンディーニ本人は精霊と呼んでいるUDC怪物を龍厳たちに嗾ける。
「【秘剣炎熱夢幻斬り】!
いっけぇぇぇぇ!!」
押し寄せるUDC怪物にクリスティナは『炎神機カグツチ』に搭載された『RX焔ノ剣』で一刀のもとに斬り捨てる。
「ひゅー、やるねぇ。
おっと、おまえさんの相手は俺だ!」
魔法のステッキに力を籠め飛び上がっていたダンディーニの一撃を受け止めながら龍厳は言う。
ダンディーニが叩きつけた魔法のステッキに籠められた魔法力は大地を吹き飛ばす程の威力であった。
だが、龍厳はニッと笑みを浮かべながら受け止めた。
「うそ!私の全力魔法受け止めるなんて(野太い声)」
ダンディーニは狼狽えた。
「さすがに、その筋肉は伊達じゃねえてことだな
俺も本気を出させてもらう!!」
龍厳から発せられる圧にダンディーニも後ずさる。
「【生命とは食から始まる】!
生きる為に食え!!」
龍厳はおもむろに取り出した食材で料理を始めそれを食った。
「え、攻撃じゃないの?」
クリスティナの疑問に龍厳は答える。
「あぁ、さっきの一撃で腕をやられちまってたからな。
戦場では体調を万全にしておくのが鉄則だ!!
さて、覚悟を決めな!!」
龍厳から繰り出された拳にダンディーニはあっけなく吹っ飛ばされる。
「きゃああああ!!!(野太い声)」
こうして『大変態魔法少女騎士』ダンディーニは倒されたのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 ボス戦
『滅詩のユリと幽銃のシズク』
|
POW : 滅びの詩
【周囲を消滅させる効果を持つ、魔法の弾幕】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 幽銃(ユウガン)
レベル分の1秒で【指先から膨大な魔力で「幽銃(ユウガン)」】を発射できる。
WIZ : 記憶の詩
【あなたの過去を写し出す「トラウマ」、】【あなたの記憶を回想させる「歌」、】【膨大な魔力で「過去と同じ背景」】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
イラスト:あさぎあきら
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ノラ・ヘルブラウ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
猟兵達が『『大変態魔法少女騎士』ダンディーニ』と戦っている頃、石抱きの井戸では‥‥‥。
「シズクお姉様、可愛くありません」
「なんだよ、おまえが見せろっていうから貸してやってんのによ」
ユリがパラパラとめくっていたのはシズクが愛読している漫画であった。
その一コマをシズクに見せるように開き指さしている。
「ああ、閻魔王だろ。
大体、どの本でも厳ついオッサンだぞ。
どうせ、エンマちゃんとかそういうのを期待してたんだろ」
シズクの言葉にユリは頬を膨らませていた。
「いえ、何となくは想像はしていました。
ただ‥‥‥」
「ただ、なんだよ」
「ただ、わたくし達は『閻魔王』がどういった相手かを知らずに会おうとしていたと思いまして‥‥‥」
「そういえば、適当にカクリヨファンタズムをぶらついていたらそのうち見つかるかぐらいにしか考えてなかったな」
ユリとシズクはカクリヨファンタズムの空を見上げていた。
なるべく、石抱きの井戸の中が視界に入らないように‥‥‥。
二人にとって『『大変態魔法少女騎士』ダンディーニ』はショックが大きかった。
シズクにとっては憧れていたお気に入りの敵キャラがあんな姿になってしまい、
ユリにとっては可愛さのかの字もない大変態を見たくなかった。
だが現実は残酷なもので、こことは別の世界『シルバーレイン』で閻魔王は出現していた。
UDCアースの邪神にもそっくりな姿で‥‥‥。
つまり、『『大変態魔法少女騎士』ダンディーニ』達と同類として‥‥‥。
唯一の救いは二人が、特に今回のシズクがあの閻魔王に会わずに済んだことだろう。
まさか自分達が嫌悪していた相手の親玉に会いに行こうとしていたなんて、きっと立ち直れなかっただろう。
空を見上げていたシズクは何かに気付く。
「ん、あいつらやったみたいだな。
オレの中の『偽物UDCアース』が消えた」
「それでは、わたくし達の病は‥‥‥」
「いや、どうせしばらくしたらまたオレ達の中から偽物の世界が生まれてくるだろうよ。
だから、オレ達は『|生と死を繋ぐもの《ヤマラージャ・アイビー》』を求めたんじゃねえか。
オレ達の中に偽物の世界が生まれてくる度に殺せるようにな」
「そうでしたね‥‥‥」
「まあ、あいつらには借りができちまった訳だからな。
ここでその借りを返すとするか。
オレ達はオウガ・フォーミュラ。
あいつらと慣れ合うなんて、まっぴらごめんだ。
だから、あいつらの借りはオレ達の首を取るチャンスで返させてもらうぜ!!」
ユリとシズクは猟兵達の帰還を待ち兼ねる。
自身の決戦の場に猟兵達が戻ってくるのを‥‥‥。
アリス・セカンドカラー
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい。
|混沌神の棘《ソーン》を展開、魔力も魔法もエーテル物質なので物質組成の改竄の対象よ。弾幕も幽銃の連射も唄も、私の前では意味をなさないわ。
対象が増えれば時間がかかる?そんなのは|高速詠唱早業先制攻撃《タイムフォールダウン》で消し飛ばせるわ。時間質量、時間も質量をもった物質だもの、物質組成の改竄で現代過去未来を改竄できるわ、それが|『夜』に堕とす《デモン・ディール》状態よ。過去を改竄して奇病をなかったことにしましょうか。
ま、改竄しきれなくても|大食い、魔力吸収、魔力供給、エネルギー充填《エナジードレイン》でおやつにするだけだし無問題。
さて、ここからが大仕事だ、封印を解く、リミッター解除、限界突破、オーバロード。ユリとシズクの|廃棄された時間質量《オブリビオンの構成物質》を全力で改竄して人間に変えるわよ。痛みはないはずだけど一応は多重詠唱医術も施しておこうかしら。
では、あなた達の世界に繋がり再会できる日までごきげんよう。
●
「おーいユリ、あいつの棘には注意しろよー」
アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔少女・f05202)の姿を見るやシズクはユリに警戒を促す。
「ちょっと、なんでわたしにはそんな警戒態勢なのよ!
ちょこっと色々混ぜ混ぜして、あなた達をあの奇病から解放してあげようと思っていたのに」
「いやいやいや、それが一番の問題だろうがよ!」
アリスの言葉にツッコミを入れるシズク。
「ですが、この方が言うようにあの病をなくすことができるのなら‥‥‥」
「いや、わりぃがオレはこいつを信用することができねぇ。
もし万が一、何らかの医療事故が起こって‥‥‥」
「‥‥‥起こって」
ユリはごくりと息を飲み次のシズクの言葉を待つ。
「医療事故が起こって、オレ達があのダンディーニみたいになったらどうすんだよ!!!」
「それは嫌です!!」
その姿を想像し絶望に打ちひしがれるユリとシズクであった。
「わたしのことを何だと思ってるのよ」
一見すると隙だらけのユリとシズクであったが、アリスは強引にユーベルコードを使い改竄することができた筈なのだが、アリスはそうはしなかった。
いや、できなかったともいう。
(まったく、油断も隙もないわね)
隙だらけに見えていても、二人がアリスに向ける注意は半端ない。
ただ、こうして何もせずにいても状況は変わらず、時間だけが過ぎていくだけ。
アリスにはこの後、二人を人間にするという大きな仕事が残っている。
その為には二人を改竄する為の『|『夜』に堕とす《デモンズ・ディール》』状態にする必要がある。
アリスは動いた。
「混沌なる|棘《ソーン》で色々混ぜ混ぜするわよ♪エーテル物質も魔法物質も物質よね☆」
アリスから【混沌神の|棘《ソーン》】が放たれる。
「ちっ、やはりそうかよ。
ユリ!弾幕で受け止めるな!躱せ!!」
シズクはバックステップで|棘《ソーン》を躱しながら、ユリに叫ぶ。
しかし、ユリは無数の魔法弾幕をシズクの前に放っていた。
|棘《ソーン》は魔法弾幕に群がり改竄していく。
だが、その進行速度は極端に落ちた。
「そういう事かよ!
この手の事にかけてはユリの右に出る奴はいねえからな」
あまり知られていないが、ユリの趣味嗜好は東方美少女妖怪のシューティングゲームである。
ユリが美少女好きという点をよく見られがちなのだが、ユリはそのシューティングゲームをやり込んでいるのである。
シューティングゲームは弾幕で敵を倒すだけでなく、敵から飛んでくる弾幕の軌道と特性を読み躱す必要があるのだ。
ユリはそういった面で弾幕の処理が実はうまい。
これに気付く者はあまりいないのだが、いくつもの戦場でユリとシズクと再会の約束をしてきたアリスは知っていた。
「ええ、分かっているわよ。
【混沌神の|棘《ソーン》】にこの弱点があることも、
そしてユリがそれに気づき敢えて魔法弾幕を撃ってくることも!
だけど、そんな時間も|高速詠唱早業先制攻撃《タイムフォールダウン》で消し飛ばせるわ!!」
アリスが|高速詠唱早業先制攻撃《タイムフォールダウン》で瞬時に大量の|棘《ソーン》を放出しようとするが‥‥‥。
「いえ、次はありません。
あなたのユーベルコードは【記憶の詩】の中に封じ込めました」
「そんな!わたしの|棘《ソーン》は物質なら魔法物質でもエーテル物質も改竄できるのよ!!」
アリスの叫びにユリは返す。
「はい、なので物質ではないものをあなたに送りました。
それは『あなたの過去を写し出す|記憶情報《「トラウマ」》』、
それは『あなたの記憶を回想させる|聴覚情報《「歌」》』、
それは『膨大な魔力で|視覚情報《「過去と同じ背景」》。
これらは魔力によって作り出されたものですが、あなたへと伝わる間は情報という物質ではないものに変わります。
わたくし達の未来を見据えていただくのはありがたいのですが、
今のわたくし達を見ていただけないと足元を掬われてしまいますよ。
わたくし達はこれでも|強敵《オウガ・フォーミュラ》なのですから」
ユリとシズクはその場から立ち去る。
次の猟兵の相手をするべく。
苦戦
🔵🔴🔴
四王天・燦
何でアタシ達は仲良くできないのかな
二人の恋路の邪魔者なのかそれとも宿命か―
稲荷符から呪詛を宿す黒い狐火を乱れ撃ち
本気で殺すよりも抵抗力を削ぎにかかるぜ
弾幕は回避重視
何故避けられるのか教えてやる…当たり判定が小さいのだ
ってのは冗談で残像で攪乱したり、見切りでギリギリ避けていたり、激痛耐性で我慢していたりします
結界術でバリア張ろう
清薬を過剰服用して継戦能力をドーピングしまくるよ
先にバテるわけにはいかない
二人の抵抗力が呪詛で陰ってきたら[狐の神降ろし]を行使
全妖力注ぎ込んで魂を引きずり出して輪廻の輪に導くぜ
過ぎた力も病も現世に置き去りにして、只人として二人で生まれ変われるようにね
幽黒ファンのよしみさ
●
「何でアタシ達は仲良くできないのかな
二人の恋路の邪魔者なのかそれとも宿命か―」
四王天・燦(|月夜の翼《ルナ・ウォーカー》・f04448)は両手を組み、祈るように問いかける。
「そんな!?シズクお姉様。
わたくしという妹がありながら……」
およよとばかりにユリは駆け出していった。
「おーいユリ、戻ってこーい。
オレ達はオウガ・フォーミュラと猟兵、あとは幽黒ファンってだけだからな
それと変な芝居はやめろよな」
シズクに呼び止められたユリは渋々戻ってくる。
「いえ、そちらの方と話しているとなんだかわたくしだけ置いてけぼりにされているかのように感じますので……」
「いや、おまえ一応は読んでいるんじゃ……。
まあ流し読みじゃしょうがないか、ユリでも知ってそうなのは……」
「やっぱり、あの娘じゃね」
「ああ、そうだな」
「???」
それから、3人は語り合った。
燦とシズクがユリでも知っていそうな妖怪の女の子に話題を絞ることでユリも話に参加することができた。
案の定ユリは興味を持ったその部分はちゃんと読んでいたようで話に取り残されることはなく和気藹々と時間が過ぎていった。
しばらく話し終えたところで、
「さてと、そろそろおっぱじめるか!
『|生と死を繋ぐもの《ヤマラージャ・アイビー》』とか細かいことは抜きにして、オレ達とおまえどっちが強いかってことでよ。
まあ、2対1なのは勘弁してくれ。
また仲間外れにするとユリが拗ねちまうからな」
「シズクお姉様ってば、わたくしはそんな子供では……。
いえ、子供でいいですね。
今日、この時ばかりは……」
「おう、シズク!ユリ!いくぜ!!」
こうして3人の戦いは始まった。
ユリが放った無数の魔法弾幕が当たらないのは当たり判定が小さいからだという話から、ユリが余計な一言を言い、燦とシズクのどっちが小さいか言い合ったりしながら、3人は戦った。
燦は心の中で願う。
(過ぎた力も病も現世に置き去りにして、只人として二人で生まれ変われるようにね
幽黒ファンのよしみさ)
猟兵がどうとか、オウガ・フォーミュラがどうとか関係なく、ただ拳を交えた|強敵《とも》達の為に。
大成功
🔵🔵🔵
黒木・摩那
いよいよオウガ・フォーミュラとの決戦ですね。
しかし、相手はふたり。
ひとりが弾幕で追い込んで、ひとりが銃で仕留めるわけで見事な連携です。
この姉妹アタックをかいくぐるのは大変です。
ここは肉を切らせて骨を断つ、でいきます。
魔法剣『緋月絢爛』で戦います。
弾幕には追い立てられる形でシズクの狙う範囲に進みます。
弾幕を見れば大体の位置は見えてくるでしょう。
その場所に近づいたところでUC【月光幻影】を発動。
あとはスマートグラスが幽銃が発射されたときの反応を捉えたところで、
シズクに向かって、テレポートで【先制攻撃】【電撃】。
返す刀でユリを【なぎ払い】【衝撃波】で仕留めます。
●
「いよいよオウガ・フォーミュラとの決戦ですね。
しかし、相手はふたり」
黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)はユリから放たれる無数の魔法弾幕に追われるように駆け抜ける。
だが、それは
「ひとりが弾幕で追い込んで、ひとりが銃で仕留めるわけで見事な連携です」
摩那が視線をシズクに向けると、シズクは指先に膨大な魔力を溜めていた。
「ああ、そういうこったぁ!
これでも喰らいやがれ!!」
シズクから放たれた|幽銃《ユウガン》は摩那を飲み込まんと迫りくる。
「セーフティ解除。サイキック使用上限解放。機動可能時間カウント始め。
5、4、3、2、1、‥‥‥」
膨大な魔力の塊の中に飲み込まれ、摩那の姿はそこにはなかった。
「シズクお姉様、いくら相手が猟兵だからといって容赦がなさすぎでは‥‥‥」
「ユリ!そこから動くんじゃねぇ!!」
「え?」とユリが言葉を発する前にシズクは後ろを振り向き、指先を突き出す。
「‥‥‥0」
シズクが突き出した指先の先に摩那がいた。
摩那は【|月光幻影《サイキック・ミラージュ》】のテレポートにより一瞬の内に接近していたのだ。
そして、摩那の持つ『魔法剣『緋月絢爛』』の斬り上げの軌跡がシズクの身体へと届く寸前の所で止められていた。
「やるじゃねぇか、オレの|幽銃《ユウガン》を瞬間移動で躱して反撃してくるなんてよ」
「それはお互い様よ。
あれだけの魔力砲を放っておいて、もうエネルギー充填しているなんて」
シズクが突き出した指先にはもう魔力が溜まっており、【|幽銃《ユウガン》】を撃てる状態であった。
「オレの【|幽銃《ユウガン》】はこっちが本命だからよ。
すぐ撃てるんだよ。
とはいえ、この勝負はおまえの勝ちだな。
これがユリだったら対処できなかっただろうからな。
さて、仕切り直していくか」
「ええ、望むところよ!」
摩那とシズクは再び距離を取り構える。
戦いは熾烈を極めるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎
お疲れ様デース、シズク殿、ユリ殿!
ちなみに閻魔王はこんな奴デシタ。
(キリング・フィールドの予兆をお見せする)
……UDCアースの邪神っぽいデスネ!
現実を突きつけたところで、それではバトルと参りマショー!
恨みも憎しみもない我輩たちの関係デスガ、猟兵とオブリビオンとして決着はつけなければなりマセーン!
正々堂々と勝負デース!
「六式武装展開、雷の番!」
テンションを上げて戦場を飛翔しマース!
当たれば消滅する魔法の弾幕も、当たらなければ問題はありマセーン!
滑空して機敏な機動力で徐々に距離を詰めていき、ファルシオンを振るいマース!
手加減は無用、誠意を以て討ち取りに行かせてもらいマース!
●
突如現れたバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)はユリとシズクに親しげに話しかける。
「お疲れ様デース、シズク殿、ユリ殿!
聞いてくだサーイ、なんとワタシバルタンははるか離れた異世界で閻魔王と遭遇したのデース!」
「なに!?閻魔王だと!どこでだ!!
‥‥‥いやもういい、どうせおまえたちの事だ閻魔王も倒してきたんだろ。
それに『|生と死を繋ぐもの《ヤマラージャ・アイビー》』も大祓骸魂が閻魔王の元から持ち出していたんだ。
閻魔王が持っている訳ないのにな。
何を期待していたんだろうなオレ達は‥‥‥」
「いえ、シズクお姉様。
『|生と死を繋ぐもの《ヤマラージャ・アイビー》』の控えや代わりになる物があったのかもしれません。
ですので、わたくし達のしてきたことは無意味ではなかったはずです」
大祓骸魂に続き閻魔王までも猟兵達に倒されたと思い込んだシズクは落ち込む。
そんな姉を気遣いユリはシズクを励ましていた。
「そうデスネ、あれだけ手がたくさんあれば『|生と死を繋ぐもの《ヤマラージャ・アイビー》』も何本どころか何百本もあったのではないデショウカ?」
「はあ?手がたくさんって‥‥‥。
いや、固定概念は捨てるべきだな。
観音とかは手がたくさんあるからな、地獄から鬼とかを勝手にイメージしていただけかもしれねえ。
仏が管理しててもおかしくはねえな」
さすがに手がたくさんと言われ驚きを隠せなかったシズクであったがすぐに冷静になり閻魔王をイメージし直した。
すると、バルタンは懐からスマホを取り出すと保存しておいた画像をシズクに見せる。
「ちなみに閻魔王はこんな奴デシタ。
……UDCアースの邪神っぽいデスネ!」
「‥‥‥おい!神や仏どころか邪神じゃねえかよ!!」
「さて、現実を突きつけたところで、それではバトルと参りマショー!
恨みも憎しみもない我輩たちの関係デスガ、猟兵とオブリビオンとして決着はつけなければなりマセーン!
正々堂々と勝負デース!」
「どこが正々堂々だ!
オレ達に先制攻撃が無いからって、ドデカい一撃を叩き込んでくれたもんだな!!」
「HAHAHA、アナタ達が閻魔王の事を気にしていたので記念に撮ってきたのデース!
続けさまに六式武装展開、雷の番!」
シズクの怒声が響く中、バルタンは電撃をチャージし【|荷電粒子体《チャージパーティクルボディ》】となる。
電撃を纏い飛翔するバルタンにユリは魔法弾幕を放つ。
「オヤ、ユリ殿は随分と平静でアリマスネ?」
「ええ、何となくは想像してましたので‥‥‥。
それにゲームの醍醐味はあのような相手から可愛いヒロインを救出することですから」
ユリはニコリと笑顔でそう答えた。
「おーいユリ、『|生と死を繋ぐもの《ヤマラージャ・アイビー》』は刃物だからな」
「シズクお姉様、それぐらいわかっています。
それにいつまでも気を抜いていないでください」
いつもとは逆にユリがシズクを叱責していた。
「当たれば消滅する魔法の弾幕も、当たらなければ問題はありマセーン!」
バルタンは高速で飛翔しユリの放つ魔法弾幕を躱しながら突っ込んできていた。
「おいおい、おまえの魔法弾幕躱されてるぞ」
「いえ、何回かは当たっています。
ですが、あの電撃がバリアのようになっていて防がれているようです」
冷静に分析するユリであったが、つまりは打つ手がなく。
「手加減は無用、誠意を以て討ち取りに行かせてもらいマース!」
バルタンはファルシオンを片手に二人に突っ込んでいった。
大成功
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アリス・セカンドカラー
お任せプレ以下略
この手はあまりにも小さく掬い取れるモノなどたかが知れている。指先をすり抜けていくモノのなんと多いことか。だが、それでも手を伸ばさねば何も掴めはしない。
では|混沌神の戯れ《アリスゲーム》を始めましょう。ええ、ええ、戦闘行為の弱体化はそうやってすり抜けてくるわよね。ユリは弾幕シューとして、シズクはビジュアルバトルとして。この場では|XR《クロスリアリティ》リメイクになるかしら。
|第六感、心眼、多重詠唱結界術、禁呪、封印術、継戦能力《エンドブレイカーの未来予知から量子的可能性より回避の可能性へ収斂させ選び取る》、ま、ビジュアルノベルで選択肢を選ぶようなものね。
記憶の詩も三回目ともなれば|封印術、封印を解く、リミッター解除、限界突破、オーバロード《もう慣れちゃったわ、トラウマは克服済みよ。その歌で想起されるものはもはや何もなく、過去と同じ背景は真の姿の解放で放つ魔力で塗り替える》。
さて、混沌神の棘で『夜』に堕とす領域で人間への改竄をする前に、戯れで少し素直になってもらおうかしら?
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「この手はあまりにも小さく掬い取れるモノなどたかが知れている。
指先をすり抜けていくモノのなんと多いことか。
だが、それでも手を伸ばさねば何も掴めはしない」
アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔少女・f05202)は再びユリとシズクの前に立つ。
「お、おまえまた来たのか。
またユリにコテンパンにやられるんじゃないのか?」
「シズクお姉様、それはあの方に失礼です。
それにあの方の目はちゃんと今のわたくし達を見ています」
「ちょっと茶化しただけじゃないかよ。
それにあいつのヤバさはオレにだってわかる。
肌からビンビンに感じ取れるヤバさだ」
シズクは冷や汗を流しながら言う。
だが、茶化してもいなければ何もかもが呑み込まれてしまう、そのような錯覚を覚えてしまう相手であった。
「では【|混沌神の戯れ《アリスゲーム》】を始めましょう。
ここからは|『夜』《デモン》の時間。
今よりこの場は|『夜』《デモン》の領域。
さぁ、アリスと遊びましょう?」
クスクスと笑うアリスにシズクは両手を上げ、その場から離れる。
「ああ、わりぃな。
オレはリタイヤだ。
この感覚、オレがいると足手まといになっちまう」
シズクはひらひらと手を振り、石抱きの井戸に腰かける。
「あらそう、シズクならビジュアルバトルで弱体化をすり抜けてくると思ったのだけど」
「バトルと付いているだろ。
おまえを攻撃するために使うのだから、戦闘行為ではないと言い切れねえ。
それにユリがおまえとやりたがってるからな」
そう言いシズクはユリへと視線を向ける。
(はあ、やっぱりあいつゲームをやっている時の目になってる。
あの集中力で本を読んでくれたらと本気で思うよ)
普段はのんびりとマイペースなユリの瞳に光が宿っていた。
あの画面上を飛び交う弾幕の中から最適なルート見出し数秒の誤差も許されない。
その集中力がユリの瞳に宿っていた。
「シズクですら気が付いたのだから、ユリも気が付いているわよね?
ここでは全ての戦闘行為が弱体化する。
すなわち、あなたのお得意なシューティングゲームも攻撃に使えば‥‥‥」
「魔法弾幕は威力が落ちてダメージを与えられない。
なら、【記憶の詩】ならいかがでしょう?」
ユリは目を閉じ【記憶の詩】を紡ぐ。
それはあなたの過去を写し出す「トラウマ」
それはあなたの記憶を回想させる「歌」
それは膨大な魔力で「過去と同じ背景」
アリスは先程この詩に溺れ沈んでいってしまった。
だが、今回アリスは紡ぎあげた。
【記憶の詩】に呑まれることのない自身のやり方を。
「もう慣れちゃったわ、記憶の詩も三回目ともなればトラウマは克服済みよ。
そしてその歌で想起されるものはもはや何もなく、
過去と同じ背景は……」
アリスがパチンと指を鳴らすと過去を映し出した膨大な魔力が|『夜』《デモン》へと書き換わる。
その瞬間、ユリから拍手が送られる。
「わたくしの負けのようですね」
その様子にアリスは呆気に取られてしまう。
「あら、あっさり負けを認めるのね。
もう少し抗ってくれれば戯れで少し素直になってもらおうと思っていたのに」
「少なくともシズクお姉様は今日を素直に生きたと思います。
オウガ・フォーミュラとしての拍が付くように、実は読んでいる本が漫画なのを隠していましたが、今日はあれだけ楽しそうにしていたではありませんか。
わたくしもあなた方とこうして遊べて楽しかったですよ」
「遊べてって、一応は決戦だったのよ」
「まあ、とりあえずこれで長く続いた爆死の運命から解放されるって訳だな」
やれやれと立ち上がるシズクにユリは待ったをかけた。
「すみません、シズクお姉様。少々お待ちを……」
「なんだよユリ、何かやり残したことでもあるのか?」
「最後にひとつお戯れを……」
ユリはそっとアリスに耳打ちした。
「あっ」
これはアリスも想定外の偶然が引き起こした状況であった。
「ふふ、それではまたどこかで会うことがありましたら、その時までごきげんよう」
ユリとシズクは|『夜』《デモン》に溶け込む様に消えていった。
ユリがアリスに遺した問いかけ、
「そのユーベルコードは敵味方を問わないもの。
それを使えば|オブリビオン《ヴァンパイア》の血を引くあなたもまた人になってしまうのでは?」
それにどう答えたのかはアリスのみぞ知るのであった。
大成功
🔵🔵🔵