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アンバランスなcatastropheを殺して

#カクリヨファンタズム #UDCアース #戦後 #滅詩のユリと幽銃のシズク

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#滅詩のユリと幽銃のシズク


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●君の涙も優しい嘘も
「くそっ……なんで、オレたちが、ユリがこんな目に……!」
 頭を抱えうなだれる少女。青い髪に黒いゴスロリドレスというまさに可憐という言葉を絵にしたような美少女だが、その口調はまるで往年の不良学生のようだ。
「大丈夫よ、シズクお姉様。また次の世界でも、わたくしはシズクお姉様を愛していると誓いますわ」
 その隣で静かに語り掛ける白い髪とドレスの少女。色だけでなく口調まで対となっているかの如くたおやかなその少女は、しかし顔立ちは姉と呼ぶ相手と全く同じ絶世の美少女であった。
「もう少し、もう少しで、この悪魔どもに押し付けられた腐った世界を殺して、オレたちはこの輪廻から抜け出せたのに……!」
「あの方たちはわたくしたちを玩具にしたつもりのようですが、果たしてそれが自分たちに牙を剥かないと思っているのでしょうか。わたくしが言えたことではないかもしれませんが、賢さの足りない方々……」
 彼女たちはどれほど壮絶な運命を背負わされているのか。その華奢で繊細な姿からは想像もつかないほどだろう。
「あぁ、だめだ、オレの中の、偽物のUDCアースが……溢れる……爆発する……!」
「大丈夫、大丈夫ですお姉様」
 胸を抑え苦しみだす姉を、妹がひしと抱き留める。一緒なら滅びすらも怖くない。なんと深く、悲しい姉妹愛か。
「わたくし……そういうのも嫌いではないので」
「だから嫌なんだよちくしょぉぉぉぉ!! お前何の本読んだんだよぉぉぉぉ!!」
 二人の姉妹の周囲には無数の触手が蠢き、黒い少女は顔を真っ赤にし白い少女の懐には少々よろしくないゲームが起動中のタブレットがしまわれていた。

●愛と呼ぶほど強くなくても
「お疲れ様。カクリヨファンタズムのオウガ・フォーミュラが出現したわ」
 子豚・オーロラ(豚房流剣士・f02440)が集まった猟兵たちに告げる。他より遅れて骸の月が顕現した世界。だが猟兵の戦いによりその侵攻は他の世界と遜色ないほどに押しとどめられ、ついに決戦の時に至った。
「名前は『|滅詩《ほろびうた》のユリと|幽銃《ユウガン》のシズク』。二人一組で戦う姉妹よ」
 複数で一を成すボス級はしばしばいるが、フォーミュラがそれというのは今まで例を見ない話だ。
「彼女たちはそれぞれ『偽物のカクリヨファンタズム』と『偽物のUDCアース』を体の中に埋め込まれ、その世界が爆発すると本物を道連れに消滅し、また再生するらしいの。彼女たちはこれを止めるため大祓骸魂が持っていた『|生と死を繋ぐもの《ヤマラージャ・アイビー》』を求めていたけど、どうやら時間切れ、臨界を迎えてしまっているらしいわ」
 これは彼女たちが望んだ力ではなく、外部により植え付けられたもの。彼女たちも言わば被害者と言えるが、それでも世界を滅ぼす結果を招いてしまうなら止めねばならない。
「まずはシズクの中から無数のUDC怪物……『豚房流鞭術士』子豚・美花』が湧き出てくるから、それを倒して二人への道を開いてちょうだい。相手は触手による殴打や刺突、絡みつけてのUC封印を行ってくるわ」
 その名前に一部の猟兵が『あっ……』という顔になるが、それに構わずオーロラはつづける。
「で、それを駆逐したら二人と接近できるけど、このままじゃUDC怪物はすぐまた溢れてきてしまう。それを止めるためシズクの中にある『偽物のUDCアース』に飛び込み、その中にいる子豚・美花の本体を叩いてちょうだい。彼女は分体の能力を一つにまとめたような技やより強力な触手攻撃を行う他、戦闘中も次々分体を生み出して来るわ」
 ちなみに強力になっているのは主に感覚暴走や溶解能力らしい。話を聞いている猟兵たちの顔がどんどん微妙になっていく。
「それを倒したら偽物の世界から外に出て、改めてユリとシズクとの決戦よ。二人は触れたものを消滅させる弾幕をユリが放って牽制し、そこにシズクが指先から|幽銃《ユウガン》という巨大幽気を放って仕留めるというコンビネーションを得意にしているわ。それ以外にも二人掛かりで相手の記憶やトラウマを周囲に顕現し、UC含め行動を抑制してくることもある。さらに言えば二人はそれぞれがフォーミュラ級の実力者よ。例え分断してもその能力は絶大。いつもの二倍以上苦労があると思ってね」
 真面目に語るオーロラ。確かに侮れない実力を持つ相手なのは間違いなさそうだが、その前に戦う相手の方向性の関係で微妙な空気は消えないままなのはなぜだろう。
「ちなみに、ユリは姉を含めた美少女が大好きかつゲームなんかのサブカルチャーにどっぷり嵌っているらしいわ。一方シズクは古いバトル漫画やヤンキー漫画が大好きで21世紀系特殊嗜好にはあまり耐性がないみたいだけど……そんな彼女から容赦なく触手が湧き出てくるのを見てユリは結構楽しんでるみたいね」
 うん、やっぱりだ! これ純シリアス依頼じゃない! でもネタに振り切ってもいない! なんだこれ!
「まあ何にせよ、彼女たちが悲惨な運命を背負わされて世界を滅ぼそうとしているのは間違いないわ。ここで彼女たちを倒さなければ、誰一人幸せになれない結末しか訪れない」
 あるいはユリの泰然とした姿勢は何かの諦めから来るものなのかもしれない。彼女たちに新たな未来を見せるためにも、ここで彼女たちの悲しい希望を一度断ち切らねばならないのだ。
「最後にちょっと遊んであげるくらいはいいかもしれないけど……今は彼女たちをどうか滅ぼしてきてあげて。それじゃ、よろしくね」
 そう言ってオーロラはグリモアを起動し、触手の中抱き合う悲しい姉妹の元に猟兵を送り出すのであった。


鳴声海矢
 こんにちは、鳴声海矢です。ごめんねシズクちゃん。

 今回はカクリヨファンタズムのオウガ・フォーミュラ、『|滅詩《ほろびうた》のユリと|幽銃《ユウガン》のシズク』との決戦となります。

 第一章では『『豚房流鞭術士』子豚・美花』との集団戦。彼女たちはシズクの中から無限に湧き出てきているため、これを駆逐しないと二人の元にたどり着けません。やること自体は普通の集団戦と同じです。

 第二章では『子豚・美花』本体とのボス戦になります。この戦いはシズクの中の『偽物のUDCアース』に飛び込んで行われます。相手はもちろんボス級の強さがありますが、それに加えて能力値行動に関係なく無数の分体が周囲から次々迫ってきます。WIZ技の場合でももちろん別に分体は生まれてきますので、この押し寄せる大量の怪物に対処しながら戦うことでプレイングボーナスとなります。

 第三章では『|滅詩《ほろびうた》のユリと|幽銃《ユウガン》のシズク』とのボス戦。彼女たちは二人同時に攻撃してきて、POWならユリ、SPDならシズクの技がUC化し強力になる感じです。WIZだとどちらの技も強化されない代わりに二人掛かりで指定UCを使ってきます。彼女たちはそれぞれがフォーミュラ級の強さがあるので、下手に片方をフリーにしたりすると後ろから消し飛ばされかねませんのでご注意を。

 OPから察せるでしょうが、シリアスとネタの双方に対応した依頼です。いじりに行く場合シズクちゃんはギャグ、お色気耐性低めです。ユリちゃんは変な方向に鋼メンタルです。ただ第三章に関しては最終的には二人を倒す方向に行かないと厳しいことになります。
 ガチ戦の場合は二人のうちどちらがメインで動いているのかを見極める、二人の強すぎる絆を利用するなどがヒントになるかもしれません。

 決戦シナリオが合計20本成功すればオウガ・フォーミュラ完全討伐となり、侵攻は終わります。時間制限などは現状ありませんので、ふるってご参加ください。

 それでは、(色んな意味で)全てを救うプレイングをお待ちしています。
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第1章 集団戦 『『豚房流鞭術士』子豚・美花』

POW   :    豚房流鞭術・触手さんに美花を全部あげちゃいます
自身の肉体を【より侵食させ、快感と共に乳内の触手の栄養】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
SPD   :    豚房流鞭術・触手さんおっぱい揺らしちゃだめぇ!
【爆乳を揺らし、両乳の触手での高速連続殴打】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    豚房流鞭術・美花を苛めていいのは触手さんだけです
【右乳から生える触手による殴打】【左乳から生える触手による絡みつき】【ブルマから伸びる触手による突き刺し】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 カクリヨファンタズムは石抱きの井戸。そこは今、触手と幼女に埋め尽くされていた。
「あああ何なんだよこいつらもう……いや絶対これ法律とか条例に引っかかるやつだろ……」
 顔を赤くして嘆く黒いゴスロリ少女。そのスカートをめくりあげそこから顔を出すのは、全身から触手を生やした体操着姿の爆乳幼女。
「まあ、おめでとうございます。大きな女の子ですわ」
「見りゃ分かるわ! 何人目だと思ってんだ! つか産んでるわけじゃねーからな!?」
 無表情に淡々と言う同じ顔をした白ロリータの少女に、黒ロリータがさらに顔を赤くしながらツッコミを入れる。
「こ、ここはどこなのですか……」
 一方いかにも気弱そうな触手幼女がおろおろと周囲を見渡すと、周囲の触手の群れの中から全く同じ顔の幼女がそれを出迎えた。
「いらっしゃいです。美花たちは今日からここでユリ様とシズク様と一緒にいっぱい働くのです」
 触手を波打たせながら説明する先輩幼女。言われた方は後ろを振り返り、自分が出てきた黒少女、シズクの顔……ではなく胸をじっと見る。
「そうなのですか? でもこの人、おっぱいないです……」
「うるせー! 好きで貧乳なんじゃねーわ!」
 心無い言葉がシズクの薄い胸を抉る。
「大丈夫ですお姉様。わたくしは貧乳のお姉様が大好きです」
「お前だって同じようなもんだろが! お前ほんとに何勉強してきたんだ!」
 半泣きになるシズクの前で、先輩幼女のレクチャーが続く。
「シズク様は中に触手さんがいっぱい入ってます。だからおっぱいがなくてもとっても偉いんです」
「ふえぇ、おっぱいがないのに触手さんが入るなんてすごいです……」
「やめろ! 情報を削るな! いらん所だけ残すな!」
 結局それで何かを納得してしまったらしく、周囲に蠢く触手の群れの中に飛び込みその一部となっていく二人。がっくりとうなだれるシズクとどこか満足げにそれを見る白少女、ユリ。
「ところでお姉様」
「……ああ、分かってる」
 ふざけているようだった二人の声と表情が一瞬で真剣になる。
「わたくしたちに何かしたいなら……してくれるなら」
「この溢れ続ける『世界』をどうにかしてみな。おいUDCども……餌が来たぜ」
 二人の声に一斉に一方向を向く触手幼女の群れ。まるで自分を生み出した者の意図が伝播するように、その目は一つの意思に統一されている。
 その視線の先にいる者、猟兵よ。じゃれ合いの裏に無限の悲劇を宿した姉妹の元に赴くため、無限にあふれ出るUDC『『豚房流鞭術士』子豚・美花』の群れを押しのけよ!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
割と上司に恵まれない方々という印象ですが、今回は上司の方が疲れている様な?

『FAS』を使用し飛行、『FMS』のバリアと『FES』の結界で触手の攻撃を防ぎますねぇ。
そして、或る意味で彼女達に合わせ【搾薢】を発動し『蔓』を形成しましょう。
伸びてきた触手は『蔓』を絡め吸収と共に動きを止め『FBS』で[切断]すれば、弾力性は問題有りません。
更に邪魔な位置に移動する個体を『蔓』で優先的に狙い捕縛、元々その位置にいる個体は『F●S』各種の[範囲攻撃]で道を拓きましょう。
無限湧きなら此方の『吸収対象』も途絶えませんから、補給も容易ですぅ。
状況次第で、吸収で増量した胸で[重量攻撃]も。



 今この場を埋め尽くしている触手を体から生やした爆乳幼女の群れ。それはオウガ・フォーミュラ姉妹の姉『幽銃のシズク』の中にある『偽物のUDCアース』からあふれ出てきたものだ。
 偽物とはいえその世界の中身は本物と変わらない。それ故そのUDC怪物を『本物のUDCアース』で見たことある者も当然ながらいて然るべきである。
「割と上司に恵まれない方々という印象ですが、今回は上司の方が疲れている様な?」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はまさにその一人。いま眼前に溢れ、増え続けているUDC『『豚房流鞭術士』子豚・美花』を一度ならず見た経験が彼女にはあった。その時は邪神教団の配下として、幹部の無茶な作戦に従い仕方なく戦っていることが多かった印象のある彼女たち。だが今回はむしろその乳至上主義の元貧乳であるシズクを振り回している様にすら見える。
「おっぱいが大きい人がきたです……シズク様の百倍くらいあるです」
「ちがうのです。ゼロは何倍してもゼロなのです」
「うるせー! ちっとはあるわ! くだらねーこと言ってないで行け!」
 まさに上司を疲れさせる現場を繰り広げながらも、一斉に触手を伸ばして向かってくる美花の群れ。それに対し、るこるは浮き上がりながら前方にバリアと結界を張って防御の構えを取った。
 軽く振るわれた触手がそれにあたって跳ね返され、防御が揺らいだ様子はない。それを見ると美花たちは体操服をまくり上げ、完全に曝け出された自分の胸を揉みしだき始めた。
「ななな、何やってんだあいつら!?」
 その光景を見て真っ赤になるシズク。なお妹のユリはその隣でどこか満足そうな表情だ。
「触手さん、美花をいっぱいたべてくださいぃ……」
 喜悦の表情で涎を垂らしながら美花がいうと、その胸から伸びる触手が張りと弾力を増し、初撃とは比べ物にならないほどの勢いでるこるへと襲い掛かった。
 苗床である美花の肉体を喰らいユーベルコードの糧とした触手は、防御兵装さえも貫きるこるの体を捕らえようとする。その果てに狙うのはるこるの乳への寄生、株分けであろうことは美花たちと複数回戦ったことのあるるこるにはよく分かっていた。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『魔樹の加護』をお与え下さいませ」
 それ故、同質の力で答えてやろうとるこるは【豊乳女神の加護・搾薢】を発動。周囲に大量の白い蔓を召喚しそれを操って美花たちを絡めとった。
「な、何なのですかこれは……だめです、美花を食べていいのは触手さんだけなんです……」
 体から何かが奪われて行く感覚。自身に植わっている触手に体を供するのは美花にとって喜びのはずだが、強烈な快感を伴うそれと違い望まぬ相手に奪われていく不快感だけが体を支配する。るこるは蔓の力で捕縛した相手の存在を吸収、それによって餌の減った触手は弾力性や強靭さを失い、そこを戦輪『FBS』を飛び回らせ切断することで伸び来る前に元から断つことでその攻撃を防いだ。
 だがシズクがいる限り湧き出てくる美花はまさに無尽蔵。どれほど蔓が多く、長くともその全てを捕らえることは到底できない。だから、蔓によって捕らえる美花には優先度があった。
「うぅぅ、だめです、ここはシズク様の……」
 囚われた美花が中身を吸い尽くされ、崩れ落ちる。その巨大な乳房が退いた先には、シズクの華奢な体が見えていた。
 るこるが最優先で捕らえる者、それはシズクとユリへの直線にいる美花たちであった。その中身を一気に吸い尽くして撃破すれば、その場は開き幼い体についた巨大果実二つ分だけ二人への道が開く。だがもちろん周囲に美花は無限にいる。それ故開いたところを埋めるべく他の美花がすぐ移動しようとするが。
「だめです、触手さんじゃなきゃ気持ちよくないのです……!」
 そこにすぐに行けそうな位置にいる者、それが次に戒めるべき相手。そちらは蔓による絡めとりで移動を防ぎ、道の再封鎖を防いだ。
 そして捕らえた者たちを、残る兵装を差し向けてなぎ払い道をこじ開けていく。
「ふえぇぇぇぇぇ……」
 泣き顔で消えていく美花たち。だがそれに構うことなく、るこるはその道を進もうとする。
「せっかくですので、こちらもぉ」
 美花から吸収した力を胸に集め、そこを一気に巨大化させる。そのままバウンドしながら進み、生き残りの美花たちを押し潰しながらるこるはシズクとユリへと迫っていった。
「まあ……お姉様、せっかくだし半分くらいいただきますか?」
「いらねーよあんなの! つか別にそこまでコンプレックスとかねーからな!?」
 迫りくる巨大肉玉を見上げ言う姉妹。その細い体の中膨れ上がる世界目指し、爆乳でできた道を超乳が均しながら進んでいくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
お任せプレ汝が為したいように為すがよい。

私達の知覚を離れた客観的真理などない、故に、あらゆることは真実であり可能である。人が想像出来るものは必ず人の手で実現出来るのよ。
つーわけでユリちゃんとシズクちゃんを救う術式を構築しましょ。サクラミの影朧転生システムに、擬似的な死と再生を体感する胎内巡りの儀、タイムフォールダウン、|借用《Sampling》し、|混合《MIX》し、|自作《DIY》して、と。
さて、ちょうどお誂え向きに実験体が沢山いるわね。では試しましょうか|生命再演《リインカーネーション》を。
これは戦いに非ず。|病巣《偽世界とオブリビオン因子》を摘出する一世一代の|医術《大手術》よ。



 倒されてもすぐに湧きだして来るUDC怪物、子豚・美花。自身の体を覆う程の巨大乳房を抱え、その先端から触手を生やしたあどけない幼女が何十、何百と密集し触手と粘液にまみれ蠢くその光景は、冷静に考えれば悍ましいの一言に尽きるものだろう。だが、それをただのガラクタの山としか見ない者がここにいた。
「私達の知覚を離れた客観的真理などない、故に、あらゆることは真実であり可能である。人が想像出来るものは必ず人の手で実現出来るのよ」
 アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔王少女・f05202)は余人が聞けば傲慢にもほどがある、しかし彼女にとっては疑う余地もない真理をもってそのぬめる肉の群れへと飛び込んだ。
「知らない人です。シズク様とどっちがおっぱいあるですかね?」
「うーん……びみょーです」
「だから一々オレを引き合いに出すんじゃねぇコラァ!」
 基本乳と触手で物事を判断する美花たちに、スルーすればいいのに都度ツッコミを入れるシズク、そして無言でそれを眺めて楽しむユリ。そんな彼女たちを|救済《玩弄》する手段を如何にすべきか、アリスは敵中にて考える。
「つーわけでユリちゃんとシズクちゃんを救う術式を構築しましょ。サクラミの影朧転生システムに、擬似的な死と再生を体感する胎内巡りの儀、タイムフォールダウン、|借用《Sampling》し、|混合《MIX》し、|自作《DIY》して、と」
 持っている魔法を滅多矢鱈に振りまくアリス。それは周囲の美花たちを捕らえ、留め、崩し、混ぜ合わせる。流石にそうされては黙っていないとばかりに、美花たちは体操服をまくり上げ触手の齎す快感に身を委ねた。
「あぁん、触手さん、そんなにおっぱい揺らしちゃだめですよぉ」
 言葉と裏腹の喜悦を滲ませる美花の乳房が、上は顔、下は股間まで覆う程に根元から激しく揺れ動いた。その先端から伸びる触手が超高速でアリスを打ち据えるが、アリスはそれに構わず魔法をばらまき続ける。
「さて、ちょうどお誂え向きに実験体が沢山いるわね。では試しましょうか|生命再演《リインカーネーション》を」
 自分を打ち据える触手の一本を掴み、強引に引きよせた。それを紐のように結び、粘度のように捏ね、心臓代わりに魔力を埋め込む。
「死からの再生を疑似体験する儀式を通じて生まれ変わる秘術よ。さぁ、心機一転頑張りましょ❤」
 【生命再演】という名の召喚術。偽物の世界から無限に生まれるUDCを素材にした偽物の生命。不出来な赤子のようなそれは|生まれ《召喚され》たばかりだというのによたよたとあるきだす。
「あ、あ、でちゃ、だめぇ……」
 それからへその緒のようにのびる触手が、その母体の根元……美花の乳房からずるずると引きずり出されていく。やがて出来損ないの生命はそれが天命だったかの如く赤黒い液を撒き散らし、ぐしゃりと潰れ肉の塊となった。
「おぎょっ!?」
 同時にそれと繋がる美花もぐるりと目を裏返らせ絶命する。己の全てを捧げた触手が変えられ潰れた故、命を保つことができなくなったのだろう。
 中に埋められたものを引きずり出し分別する、その実験一度目はあえなく失敗に終わったようだ。だが失敗を積み上げることこそが偉大な成功への唯一の道。次の触手をつかみ取り、少しやり方を変えてこね回す。
 その間も高速で触手は何度も叩きつけられ、アリスの肌を裂き、肉を抉り、骨を砕く。だがアリスはそれを一顧だにしない。防御などしている暇があったら実験を繰り返すのだ。
「これは戦いに非ず。|病巣《偽世界とオブリビオン因子》を摘出する一世一代の|医術《大手術》よ」
 今まで誰もなしたことのない、だが己にはできて当然と疑わぬそれ。その恐るべき|暴挙《偉業》を成すべく、アリスは無限に降る肉を弄り回していくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
WIZ

美花と戦うのは4度目。
たまには身を委ねるのも一興ね♥

全裸になり『寵姫の瞳』で
触手に友好的な行動を取らせる事で殴打だけを封じ
絡みつきと局部への突き刺しは受け入れるわ

あっ♥ あぁん♥ 流石に上手ねぇ♥

乳や局部から漏れる蜜。
唇と舌で【慰め】塗り付ける唾液。
【属性攻撃・電撃耐性】で全身から放つ微弱な雷。
それらに含んだ媚毒の【呪詛】で触手も美花もメロメロに♥
溢れる【誘惑・催眠術】のフェロモンで他の美花や触手も魅了

性香気とでもお呼び下さい。
私は美花も触手もユリ様もシズク様も大好き。
嫌いなのは人間だけです。
あ は は は♥

【生命力吸収】によって実質無限の【継戦能力】で
美花も触手も【大食い】



 まさに無限に湧き出てくる『『豚房流鞭術士』子豚・美花』の集団。いまここで湧きだしている者たちこそ『偽物のUDCアース』から出現しているが、本物の世界でも同じような特性を持つその繁殖力から邪神教団の手先として使われることが多かった。
 その数は単純に力になるし使い捨てても目減りしないという利点がある一方、何度も湧きだして来るということは交戦回数を重ね戦い方に慣れられてしまうという欠点もあった。
「美花と戦うのは4度目。たまには身を委ねるのも一興ね♥」
 ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)も相当回数美花との交戦経験のある猟兵である。その都度戦い方を変え、中には前回の交戦で吸収した本人を死霊術として呼び出すなどの戦い方をしたこともあったが、どういう形にせよ基本的には相手の攻撃は避ける、潰すなどの方法を取って来た。
 ある意味当然と言えば当然だが、その触手に興味があることもまた事実として、今回は受け主体の戦い方を選ぶドゥルール。
「また誰かきたです。やっぱりシズク様よりおっきいです!」
「シズク様は平均よりだいぶちっちゃいですのでおっきい人の方が多いのは当然なのです」
「あーもう好きに言ってろ……」
 諦め気味に呟くシズクの前で美花たちは体操服をまくり上げ、さらにブルマの股布までずらす。
「でも美花をいじめにくるのはだめなのです。美花をいじめていいのは触手さんだけなのです!」
 丸出しとなった二つの突起と一つの穴の口が開き、そこから粘液濡れの触手が伸びる。その前で、ドゥルールは防御行動をとるどころか自ら服を脱いで触手を待ち構えていた。
「へ、変態だぁぁぁぁぁ!!」
「あら、お姉様の好きな漫画の主人公もクライマックスに入ると大体脱いで激しいことを始めるじゃないですか」
「言い方ぁ!」
 頑張ってツッコミを繰り返すシズクの前で、ドゥルールの裸体に三つの触手が攻めかかった。牽制するように激しく叩きつけて足元を抉り、筋肉の塊のような伸縮力で体を締め上げ、自身が出ている部分と同じ個所を貫く触手の群れ。
「あっ♥ あぁん♥ 流石に上手ねぇ♥」
 その触手の感覚を、ドゥルールは全身から液体を垂らし享受していた。
「このまま触手さんをお引越しさせちゃうのです」
 突き刺さった触手をぐちゅぐちゅ動かし、どこまでも中に入りこませていく美花の群れ。ドゥルールは自らそれを受け入れるかのように体を近づけ、一体の美花の体を抱きしめその顔に口づけた。
 さらに美花の体を覆う程の巨大乳房を持ち上げて揉みしだくと、その幼い体が痙攣するようにびくびくと跳ね上がる。周囲の美花も我も我もとばかりに殺到し自身の乳房やこちらも巨大な尻や腿を押し当て盛りだし、触手を互いに絡ませ突き刺しあい肉色の狂乱を始める。
 その光景をユリは大変興味深げにガン見し、シズクは真っ赤になって顔を伏せていた。美花の肉の間からその光景をちらと見たドゥルールは、シズクに向けて聞こえるように声を上げた。
「性香気とでもお呼び下さい。私は美花も触手もユリ様もシズク様も大好き。嫌いなのは人間だけです。あ は は は♥」
 そこからなんか天使の羽根とかそれっぽい感じで巻き上がる|蒸気《フェロモン》。それと同時に、ドゥルールと繋がっていた美花たちはがくがくと痙攣し全身から白い液体や粘液を噴き出して果てた。
 ドゥルールは触手を受け入れたとはいえ攻めていなかったわけではなく、【寵姫の瞳】の誘惑効果でUC封印を免れつつ快楽の電気責めで美花を果てさせていた……のだが、シズクがそんなこと気にしないとばかりに伏せていた顔を上げる。
「な、なあ、まっすぐ行ってぶっ飛ばしてきていいか? じゃなきゃその辺に池とかないか? 泳ぎたいんだけど」
「ダメです」
「逆パターンなら行けない? オレとお前は確定として、|狙撃手《スナイパー》はバーニングバード、|美食家《グルメ》は大百足、|遊熟者《ゲームマスター》はホリックあたりにやってもらって、|水兵《シーマン》は……創造系の悪五郎に頑張って貰って……」
「ルールは守ってくださいお姉様。あとどうあがいても|医師《ドクター》担当がいません」
 突然ボケとツッコミを逆転させるユリとシズク。恐らくシズクの琴線に触れる何かがあったのだろう。
 その琴線をさらにかき鳴らす道を作るべく、ドゥルールは触手と美花を自らの『口』で無制限に味わい喰らっていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神咲・七十
アドリブ・連携お任せ

あ~、そういう方たちがいるのは聞いたことがありましたが、実際に目にしますとその……
(赤くなり目線を逸らし)

う~ん、一先ず数を減らしながら進まないといけないですね

(UC『万花変生』を使用。大量の捕食植物達を呼び出し、物量の壁に物量で対抗しながら)

んんぅ~、とりあえず減らしていって下さいね~

(植物達に命令を出して、触手に蔓を絡めて口に引きずり込み捕食、毒液や粘着性のある液体を吹きかけ動けない所を捕食、目の前の光景に気を取られている所を罠にかけて捕食。そうしてどこにつながっているかも分からない植物達の胃の中に戦っている彼女たちを丸呑みにしていって)

最初は見た目に驚いちゃいましたけど、割と悪くなかったですし……

(隷属化の力も使いながら次々と丸呑みにさせていって、前進しながらついでに力も蓄えていって)

あ、丸呑みにされた彼女たちがどうなりそうなのかは……まぁ、ご想像にお任せします



 『幽銃のシズク』の中から無限に湧きだして来るUDC子豚・美花。彼女たちがその身に宿した触手を操る……あるいは操られる術を『豚房流鞭術』と称していた。
「あ~、そういう方たちがいるのは聞いたことがありましたが、実際に目にしますとその……」
 各世界に遍在する乳房を用いて戦う謎の流派豚房流。神咲・七十(まだ迷子中の狂食者・f21248)もその名は耳にしたことがあれど、実物を見るのはこれが初めてであった。
 流派最大の特徴である巨大乳房を曝け出し振り回すその戦闘スタイルは直視するにはかなり憚りあるもので、七十も思わず顔を赤らめ目を逸らしてしまう。
 とはいえいつまでもここに留まっているわけにもいかない。本命の相手はこの乳と触手の群れの向こう側にいるわけだし、こちらが何もしなくても上役から命令が出ている以上向こうからは攻めてくるのだ。
「う~ん、一先ず数を減らしながら進まないといけないですね」
 その湧きだしてくる場所がゴール地点である以上、対処と侵攻を同時に行うのが必須。その為に、七十は持てる力を限界以上に振り絞ることに決めた。
「今日はそういう日で、今はそういう気分」
 七十の周りに現れるのは、【万花変生】の大量の植物たち。それは七十の周りに無制限とも言える勢いで繁茂していく、触手に埋め尽くされた肉色の世界を塗り返し始めた。
「んんぅ~、とりあえず減らしていって下さいね~」
 七十がそう命じると、植物たちの蔓や花、葉などが口のように開きだらだらと液体を垂らし始めた。そのまま植物たちは自ら伸びて前進し、美花の体から伸びる触手とぶつかり合う。
「美花をいじめていいのは触手さんだけです!」
 爆乳を揺らし、触手を振り回して植物を叩き折ろうとする美花の群れ。一見すれば幼い少女だが武術家を名乗るだけはありその勢いは強く、当たった植物は葉は千切れ幹は折れ地に散らばり落ちた。
 だがそうして折れた植物を飲み込んで、また後ろから別のものが蔓を伸ばし美花を捕まえようとしてくる。美花はそれらにも触手を絡めて引きちぎるが、それでも植物たちは怯むことなく次々と前に出ては触手とぶつかり合っていた。
「頑張ってください触手さん……!」
 美花が自分の乳房を持ち上げ触手に力添えをしようとする。だが乳を上げた瞬間、その勢いに乗るかのように蔓が一気に触手に乗って前方に伸び、そのまま破裂したかのように先端が避けて粘液をぶちまけた。
「ふえぇぇぇっ!?」
 顔面に粘液が大量にかかり、あどけない顔が汁まみれになる。美花はその粘液を手でぬぐおうとするが、爆乳に添えていた手が張り付き逆にそこから離れなくなってしまっていた。焦って手に力を入れるが、巨大な乳がそれに合わせ縦横に暴れまわるばかりで離れる様子はない。
「な、なんですかこれ……ぇぇぇっ!?」
 乳房が無駄な方向に暴れ触手の根元が不安定になった瞬間、美花の体が触手諸共引き寄せられ持ち上げられた。そしてそのまま逆さにされ、袋状になった捕食器官に頭から引き込まれる。
「もが、もご、おごぉ……」
 袋にもっこりと巨大な丸みを二つ浮かべつつ、下半身を逆さに突き出し太い足をばたつかせるが、やがてそれも巨大な尻ごとゆっくり飲み込まれやがてすべてが見えなくなる。
 ついに一体の美花が捕食されたことでその勢いが伝播したかのように植物たちは勢いづき、逆に美花たちは統制を失っていく。
「あぁぁ……ひ、ひぎぃぃぃぃぃっ!!」
「たべちゃだめ……おぎょぉぉぉっ!?」
 ある者は巨大な乳房から吸われ、ある者は触手を引き抜かれてそこに蔓を捻じ込まれ、肉食植物に食われていく美花。どこにつながっているかも分からない植物達の中に飲み込まれた美花は、しばらくその豊満な体の輪郭を内側から浮かせているがやがて溶けたようにそれも消えていく。
 自ら動いて、獲物を食らう。植物という種の在り方を根底から覆すようなその力が、触手の苗床となり動物としての生き方を捨てた幼女たちを喰らい尽くしていった。
「最初は見た目に驚いちゃいましたけど、割と悪くなかったですし……」
 その味わいに、七十もすっかりご満悦。もはや最初に美花たちの異形に驚いていた姿などなく、ただその触手に犯された豊満な体を自らの『モノ』として食らっていく。
「あ、丸呑みにされた彼女たちがどうなりそうなのかは……まぁ、ご想像にお任せします」
 その言葉は、美花が食い尽くされ開けた視界の向こうにいるユリとシズクに向けて。
 幼い体に満ちた淫蕩な肉と異形の触手を喰らい蓄えた力。それが次に喰らうは世界を体に宿した姉妹と、涎のように植物たちは粘液を垂らしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『『豚房流鞭術士』子豚・美花』

POW   :    豚房流鞭術・美花の全部は触手さんのものです
【全方位に向けて全身の穴から伸びる触手】を放ち、命中した敵を【捕縛、分泌した感覚異常を起こす溶解粘液】に包み継続ダメージを与える。自身が【より多く出るため、触手が穴を大きく拡張】していると威力アップ。
SPD   :    豚房流鞭術・触手さん美花のこと好きにしてぇ!
【触手を使い超高速かつ柔軟で縦横無尽な動き】で敵の間合いに踏み込み、【触手を鞭にした殴打、刺突、絡めとりなど】を放ちながら4回攻撃する。全て命中すると敵は死ぬ。
WIZ   :    豚房流鞭術・美花は触手さんのお嫁さんです
非戦闘行為に没頭している間、自身の【触手の先端から集団型相当の力を持つ分体】が【産まれ続け代わりに戦闘する。その間本体は】、外部からの攻撃を遮断し、生命維持も不要になる。

イラスト:作

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠子豚・オーロラです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 石抱きの井戸を埋め尽くしていた触手と幼女の群れは一度押しのけられた。だがそれによって通った視界の先にいる白と黒の少女は、まるで余裕を崩さない。
「おめでとうございます、第一ステージクリアです」
「何がしたいにしろ、ここで怪物に飲まれちまうようじゃ話にならねぇからな」
 ユリとシズク、オウガ・フォーミュラである二人にとっては無数に湧き出てくるUDCを蹴散らした程度ではまだ認めるには値しないということか。
「それじゃ次の試合だ。ちょっと場所を変えてもらうぜ」
「はい、それでは……」
 ユリがおもむろにシズクの後ろに屈んで姉の服にに手をかけ。
「ごあんなーい……」
 思い切りスカートをめくり上げた。
「まて別にそこが入口じゃねぇぇぇぇぇぇぇ!!」
 絶叫と共にスカート内から光があふれ出し、猟兵たちを飲み込んだ。

 その先にあったもの、それは何の変哲もない、恐らくは日本のそこそこの大きさの街。だがそこには人の姿はなく、代わりにそこかしこに粘液が撒かれ触手が蠢いていた。
 そして猟兵たちの前で招くように扉を開けている商店のような建物。その奥からは、ぐちゅぐちゅという湿った音と幼い喘ぎ声が聞こえてくる。
「……っ、あっ、はぁぁ……」
 その声を追って中に入れば、そこは建物の壁一面が触手に埋め尽くされた肉色の空間。そしてその中心に中にいるのは、先に無数に湧きだしてきたUDCと同じ顔をした体から触手を生やした幼女であった。だがその体から生える触手の数はさらに多く、一部の触手は巨大な瘤のように膨らんでいる。
「んっ、あっ……うま、れる……あぁぁぁぁぁっ……!!」
 幼女が蕩けた顔で絶叫すると膨らんだ触手の先端から、粘液にまみれて同じ姿の幼女がずるりと産み落とされた。それは立ち上がると生まれた時から纏っていた体操服をずらし、露になった乳房や股間からはやはり触手が生えだして来る。
「んっ……あっ……ここは、美花と、触手さんの世界なんです……いっぱい、いっぱい、産んで、増やして……世界を触手さんでいっぱいにするのです……」
 幼い顔を淫靡に蕩けさせ、うわごとのように呟く幼女。だがそれがただの妄言ではないとばかりに、周囲を埋め尽くす触手からも同じ幼女が次々と生まれては触手を生やし互いに嬲り合い始める。
 ここはシズクの中の、臨界まで膨れ上がった『偽物のUDCアース』。そして目の前にいるのが、外に無限に湧きだしていた『『豚房流鞭術士』子豚・美花』の母体であり本体だ。
 彼女を倒さない限りこの偽物の世界から触手が溢れるのを止めることは出来ないし、オウガ・フォーミュラの二人と直に相まみえることもできない。
「美花の世界に来た人は……みんな美花の栄養になって、触手さんのおうちになって貰います……ユリ様とシズク様がいる限り、美花の世界は永遠なのです……」
 果たして彼女はこの世界が間もなく爆発し宿主諸共消滅することを知っているのか。だがそれがどうあれ美花は自らの世界に入ってきた者を逃すつもりはないとばかりに、辺りの触手から次々生まれる分体たちに猟兵を取り囲ませる。
 ここが無限にあふれ出るUDCの源だ。目の前で分体を生み続ける『『豚房流鞭術士』子豚・美花』の本体を滅し、外で待つ二人の元へ戻るのだ!
アリス・セカンドカラー
お任せプレ汝が為したいように為すがよい。

|触手さん《パラサイトテンタクル》なら既に飼育してるので☆
変態で悪いかね?
創世神術を覚えてきたからさっきの実験は無駄になっちゃったわね。天地開闢に連なるこの力なら転生術の創造も余裕でしょ?
知識は力、影朧転生システム、再孵化、タイムフォールダウン、識っているのであれば想像の羽が広がり、想像が及ぶなら創造に到れる。人が想像しうることは必ず人の手で実現可能なのだから。
ま、実験してそのままも可愛そうだし|召喚術《再孵化》しときましょうか。
さて、偽UDC世界をまるごと多重詠唱拠点構築結界術で取り込んで化術で私の世界として上書きし|封印術《体内にとりこみましょ》♪



 幽銃のシズクの中にある偽物のUDCアース。そこは触手に満ちた世界だった。だが、アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔王少女・f05202)はそれを大したこともなさげに見る。
「|触手さん《パラサイトテンタクル》なら既に飼育してるので☆ 変態で悪いかね?」
 余人及ばぬ性癖を数多持つ彼女の事、触手などとっくに通り越した場所。この世界の持ち主が聞いていれば叫んでいただろう言葉も最早言われ飽きたことだ。
 だが、目の前にいる触手の母体はそんな言葉は口にしない。幼い蕩け顔で口を大きく開け、自身の体に巣食う触手を伸ばして自分の世界に入ってきた者を捕らえようとする。
「ここは美花と触手さんだけの世界なのです。他の人はみんな美花か触手さんになって貰うのです」
 気にしないというよりは自分とその『中身』以外の事は考えられないのだろう。相手がどのような存在で何を考えているかなど知ったことでないとばかりに伸びる触手が粘液を大量に垂らす。
 だが、相手のことを一顧だにしないのはアリスも同じ。
「創世神術を覚えてきたからさっきの実験は無駄になっちゃったわね。天地開闢に連なるこの力なら転生術の創造も余裕でしょ?」
 せいぜいが新しいユーベルコードの試し打ち相手と、【創世神術・混沌】、新たな力を齎した新たな世界の理を身に纏う。
「知識は力、影朧転生システム、再孵化、タイムフォールダウン、識っているのであれば想像の羽が広がり、想像が及ぶなら創造に到れる。人が想像しうることは必ず人の手で実現可能なのだから」
 様々な世界に満ちる謎の力。その原理はほとんどが解明されておらねど、そういうものが存在するということは知っている。確かに過程や仕組みは分からない。だが結果は幾度となく見てきた。なら自分の持ち得る手でそこを目指せばよいと、強化した技能を辺りにばらまいてその再現を図る。
「ま、実験してそのままも可愛そうだし|召喚術《再孵化》しときましょうか」
 知ったオブリビオンをそこに呼び出す、という形で先に弄り回した美花をその場に|召喚《再孵化》する。それらは気弱な顔で辺りを見回し、その上で周囲から無限に湧きだして来る美花とぶつかり合い、同士討ちになるように溶け崩れていった。
 その横で、アリスは本来の目的を始めようとする。
「さて、偽UDC世界をまるごと多重詠唱拠点構築結界術で取り込んで化術で私の世界として上書きし|封印術《体内にとりこみましょ》♪」
 これはユリとシズクが患う奇病によって生まれた世界。その原理も本質も当然ながら解明も理解もされていない。だが、結界とは場を区切る力。それを可能な限りに広げてそこを自分の領土とする。さらに上面も書き換え外面的にも自分のものとし、自分の中に持って帰れるようにする。場が世界ならば結界を起点としたそれを広げることは出来るはず、とアリスはそれを疑わず行う。
「ここは美花と触手さんだけなのです……他の人はいらないのです……」
 だが、それに異を唱えるものもまたいた。美花は全身の穴から触手を伸ばし、アリスの結界を叩き壊しにかかる。厚く張られた結界は触手の殴打そのものは弾き返すが、触手はそのまま結界壁にとりつきそこに粘液を垂らし始めた。その粘液が結界の壁に染み込み、徐々にそれを溶かし崩していく。
 結界は多重に張ってある故、一枚二枚溶かされたところで中のアリスに影響はない。だが一方美花への対策は乱雑に召喚を行っただけで本体は野放し状態であるが故、美花も一切止まることなく結界を壊し続ける。
 アリスにとって美花は|本命の玩具《ユリとシズク》に至るまでの|通過点《ガラクタ》でしかなく真剣に相手取るつもりはない。美花にとってもアリスはただの異物でしかない故、|世界に必要なもの《苗床か栄養》に変えるだけだ。
 己の成したいことだけを成す。そのせめぎあいの果てに本当に望みをかなえられるのはどちらか。区切られた世界の中と外で、狂気の偉業が行われ続けるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
『母体』の方と会うのは初めてですねぇ。
大分浸食が深い様ですぅ。

『FAS』により飛行、『FMS』のバリアと『FES』で斬撃属性の結界を展開、触手の攻撃に備えますねぇ。
そして『鞭術』に[カウンター]で【錺剿】を発動、『領域』と『波動』を展開し『触手』を含む全敵を拘束&吸収しましょう。
産まれたての個体は脆いでしょうし、広域を覆う『領域』と『波動』なら『母体』『触手』を含む敵方の何れかにダメージを与えるのは容易、生み出される端から拘束と吸収を続ける『連撃』が可能ですぅ。
『祭器』の攻撃分は母体に集中、場合により『吸収』で肥大化した胸による落下からの[重量攻撃]も併せ叩きますねぇ。



 『豚房流鞭術士』子豚・美花は、この偽物の世界のみならず本物の世界でも同じ顔を持った幼女が集団となって活動していた。そして事前に戦うべき敵として相手の情報を教えられる場合、『無限に生み出された分体たち』という形で同じ顔、同じ性格であることの理由が説明されていた。
 そして『分体』である以上『母体』が当然いて然るべきなはずであったが、今まで彼女が事件を起こす場合はそれではない別のUDCに分体を配下として使われているばかりであった。
「『母体』の方と会うのは初めてですねぇ。大分浸食が深い様ですぅ」
 『分体』との交戦経験を重ねるうちその『母体』がどのような存在か興味を抱いていた夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は、初めてみたその存在にそう感想を述べた。
 だがるこる自身が見立てた通り、触手に浸食され切った美花の本体は自分が他人にどう思われているかなど関係ない。ただこの世界を自分と触手で埋めるため、分体を次々生み出しながら自らの体に巣食う触手を伸ばしだす。
 それに対し、るこるは空中に浮きながら周囲に斬撃属性を持つ結界を張り防御を固めようとする。だが狭い室内というだけあり天井は極端に高くはなく、さらには次々と生まれてくる分体たちがお構いなしに結界に突っ込み物量で揺らがせようとしてくる。
 そして本体が口を開け、粘液を垂らし守りの全てを溶かして敵を捕らえようと大量の触手をそこから伸ばしてきた。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『宝冠の加護』をお与え下さいませ」
 それに合わせ、【豊乳女神の加護・錺剿】を発動。周囲を波動と領域で覆い、その中への無限攻撃を仕掛けることで一気に殲滅を図った。
 ダメージを与える限り連続攻撃が可能な波動を広範囲に放ち、周囲から生まれてくる美花全てをその為の生贄にする。生まれたての分体は活動開始までに僅かなタイムラグがあるため、その準備の間に連続で攻撃を受けて崩れていく。
 一方で母体の方はボス級の耐久力があるため、広く展開した攻撃だけでは抑えることができない。
「触手さん……美花の体もっと広げていいですよぉ……」
 自分の手を胸の先端にやって触手の出る穴に指をかけて広げ、そこから太く、多く触手がさらに伸び出してくる。それは相手の防御と自らを責める波動さえ溶かさんと、妖怪液を振りまきながら大きく振り回された。
「では、そちらにぃ」
 だが母体が分体より強靭なのはるこるも察していたこと。兵装をそちらに纏めて差し向け、相手の多数の触手の相手に当たらせた。触手たちは次々と向かってきた兵装に絡みつき、それを溶かし破壊していく。
「これは美味しくないって言ってるのです。そっちのおっぱいをくださいなのです……」
 これは本命でないとばかりに触手をるこるの体の方に伸ばそうとするが、壊す端から兵装は再生し触手はそちらの対処にとられる。
「こんなのいらないのです。触手さん、もっと、もっとぉ……!」
 手をブルマの中に潜り込ませてまさぐると、そこからさらに大量の触手が湧きだして兵装の回避しるこる本体へと向かい出した。それらの触手はついに結界を突き破り、るこる本体を拘束せんとその豊かな体に絡みつこうとする。
「……それではぁ」
 触手がその体に届く、その瞬間、るこるの胸が超巨大なサイズへと肥大化した。そのまま浮遊を解除し、重さに任せ胸から美花へと落下していく。
「びゃうぅぅぅ!?」
 圧巻の重量が、触手諸共美花を押し潰した。分体よりさらに豊満な美花本体の乳房も、今のるこるのサイズよりはずっと小さい。そしてその豊満化の原料は、吸収した分体たちのエネルギー。
「う……あぁん」
 乳房の下で美花が抵抗を試みているのか乳房の感覚が鋭敏化、暴走しだすが、それを耐えるこるは乳房を押し付ける。
 触手に浸食され切っていても、また偽物の世界の存在でも、豚房流なのは同じ。乳房の流派に乳房で答えるという形で、るこるは『豚房流鞭術士』を征さんとするのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・フェアリィハート
アドリブ連携お色気❤️歓迎
※NG:アリス本人の処女喪失(念の為)

遅れましたけど
私もご助勢に…!

『でも…これ…どういう状況…でしょうか…?(赤面&困惑』

翼で飛翔
【空中戦】で
立体的に立回り

【第六感】【見切り】【残像】
【結界術】【オーラ防御】で
触手等攻撃を
防御・回避しつつ

ヴォーパルソードで
【斬撃波】や

【ハートのA】も展開
【誘導弾】の【一斉発射】で
牽制し

UCで
敵を蜘蛛糸で縛り
攻撃するも

『アブない』縛り方に
なってしまい

『!?ごごごめんなさいっ、そんなつもりじゃ…(顔真っ赤』

思わず攻撃を緩め
触手に
服を脱がされかけ
身体をまさぐられそうになり
慌てて
触手を【切断】【なぎ払い】

『ひあ!?そ、そこはだめですっ!?』



 『幽銃のシズク』の中にある偽物のUDCアース、そこにまた一人の猟兵が現れた。
「遅れましたけど私もご助勢に……!」
 アリス・フェアリィハート(不思議の国の天司姫アリス・f01939)はUDC怪物がいなくなった道を通り抜け、道を作るのには加勢できなかったが、ここからはと勢い込んでこの偽物の世界へと飛び込んできた。
「でも……これ……どういう状況……でしょうか……?」
 だが、中に入った瞬間顔を真っ赤にし困惑するアリス。
 何しろ入口からして『ゴスロリ美少女のたくし上げられたスカートの中』という訳の分からないものだったし、中に入れば一面の肉色触手世界。そして敵となるのは全身から触手を生やした体操服の爆乳幼女という混沌極まる世界がそこに待ち受けていたのだ。
 だがこの世界の主は相手の反応など気にしない。
「おっぱいのない人はいらないです……溶かして、食べて、触手さんの栄養にしちゃうのです……」
 唯一の判断基準でアリスを不要と断じ、開けた口から触手を伸ばして捕らえようとする子豚・美花。まっすぐ伸び来るそれをアリスは背の翼を用いて飛翔し、情報へと躱した。
 相手が上に飛んだのを見て、触手も巧みに方向を変えそちらへ追いすがる。それに対しても前後左右への動きを交え、立体的に回避を試みるアリス。
「触手さん……美花のこと好きにしてぇ!」
 それを見た美花が絶叫すると、彼女の足に絡んでいた触手がほどけ無数の足のように地を蹴り、美花の体諸共高速でアリスへの接近を図った。それまで植物のようにその場から動かなかった美花の突然の急襲。それに呼応するように口や胸、股間から突き出た触手が一斉にうねりアリスを仕留めにかかった。
「だめです……!」
 鞭のように振るわれる触手はオーラを広げて防ぎ、高速で突き込まれるものはどこに来るかを見切り、光速で横にずれる。残した残像を貫いて天井まで突き刺さったその触手は肉の塊の様でありながら、その強靭さ故に斬撃、刺突と言ってもいいレベルのものまで達しているのが見て取れた。
 瞬間、いやな予感がして情報にずれれば足を絡めとらんと触手が下でとぐろを巻く。その触手を、剣を振るった衝撃で切り落とすアリス。
 いずれも強力な連続攻撃。もし四発も貰えば間違いなく命はないだろう。だがその触手も元は一つの幹……美花の体から生えているのは間違いないこと。
 動き回る美花の体に空飛ぶ宝石『ハートのA』から誘導弾を放ち牽制とする。
「――全てを灼く紅蓮の星焔の蜘蛛糸…全てを癒す銀なる星の蜘蛛糸――それらの領界を……!」
 触手がそちらの対処に手を取られた瞬間、【アトラクナクア・ヴァーミリオンウェブ】の蜘蛛糸を美花へと放った。それは触手の守りのなくなった美花の幼い体に巻き付き、その体を縛り上げた。
「ふあ、あ、あ……おっぱいぃ……!!」
 その縛り方は、胸の根元から搾り上げるように巻き付く『乳房縛り』。さらに触手封じ目的で股間に巻き付けた糸も露なそこに一筋に食い込んでいる。元々触手に隷属している故被虐願望も強いのか、体程の大きさの乳房をびくびく震わせ涎を垂らし痙攣する美花。
「!?ごごごめんなさいっ、そんなつもりじゃ……」
 その『アブない』縛り方に、縛った方のアリスが顔を真っ赤にして顔を伏せてしまった。だが今は戦闘中。敵が目の前にいるのにそんなことをすれば。
「捕まえたですよぉ……」
 突如アリスの背中にとてつもない重さがかかる。それは天上にまで満ちる触手から生まれてきた美花の分体であった。
 年齢平均の倍以上ありそうな重量をかけられ、空中でバランスを崩し落下してしまうアリス。その先には、触手を広げ待ち構えていた美花がいた。
「何処がおいしいか……美花はできるお嫁さんなので触手さんの為にお料理してあげるのです」
 アリスの服の中に潜り込み、幼い白肌に触手を這わせ粘液を塗りたくる。何かそういう成分でも含まれているのか、アリスの感覚は何倍にも鋭敏になり、一撫で毎にびくびくと痙攣する。
「おっぱいなくても、こっちは入るかもしれないです……シズク様みたいに……」
「ひあ!? そ、そこはだめですっ!?」
 そのまま下半身に行き、最後の穴を貫こうとする美花。そこだけは、とアリスも正気に戻り、一気に剣を振るい自らを戒める触手を切り払った。
 そのまま剣を薙ぎ、群がっていた分体もろとも美花をなぎ払い押し返すアリス。
「うぅぅ、ま、負けません……!」
 外見年齢は近くとも他はあらゆる意味で違いすぎる相手。それに対し、アリスはどうにか最後の砦は守り切ったのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

神咲・七十
アドリブ・連携お任せ

……こちらもこちらですごい状態ですね。
次もこんな感じになってしまうのかと不安に少しなります。

まずは、さっきと同じようにやってみますか

(同じようにUCで捕食植物達を呼び出し、対抗)

う~ん……?本体がいる分、勢いが足りないですかね?
……思ったより早く使う事になりましたね。

(植物達と同じように先ほど捕食した美花たちを呼び出す)

あ~、私の力も貴女達に分けてあげますので、まだ食べられてない自分達を植物さん達に食べさせたり、その触手さんでひっぱたいて堕としたりしてきてください。

(呼び出した美花達に隷属化の力と一緒に幾らか強化を施して戦列に加わらせる)

……何と言いますか、やれと言ったのは私ですし今までも何度もやってきましたし、今回も効果があるようですが……今回は一段と絵面がひどいですね……なんででしょう?

(隷属した存在達が本体に向かっていくのを見ながら何とも言えない表情をして)

……一応、ご褒美とかも考えなきゃいけませんかね?
まぁ、私の『なか』の話ですし、どうとでもなりますね。



 粘液を垂らす触手に埋め尽くされ、その中心には触手の苗床となり自分の分身を生み続ける爆乳幼女という世界。それは外に広がっていた触手と幼女の海と比べても劣らぬ凄まじさであった。
「……こちらもこちらですごい状態ですね。次もこんな感じになってしまうのかと不安に少しなります」
 神咲・七十(まだ迷子中の狂食者・f21248)は二度続いた淫猥極まる世界の様子にそう呟く。まあこの世界を内包している者自体はこれ系への耐性が皆無なので多分大丈夫だろう……隣の相方が何もしなければ。
 それはそれとして、まずは目の前にいるこの世界の主であるUDCを何とかせねばならない。
「まずは、さっきと同じようにやってみますか……今日はそういう日で、今はそういう気分」
 外に湧きだしていた怪物の母体であり、外見的には同じということでまずは外で使った方法を試してみる。【万花変生】を使い、捕食植物を大量に召喚、産まれ続ける分体もろとも本体を飲み込もうと試みる七十。
「美花は触手さんのお嫁さんなのです……お嫁さんのお仕事は、いっぱい赤ちゃんを産むことなのです」
 美花の体から突き出している触手がうねり、自分が出ているのとは別の穴へと潜り込んでいく。それは高速で出入りし、穴をかき回し、やがて大きく膨らんで何かを大量にその体内に送り込んだ。
「おぉぉ、あぁぁぁぁぁあああ❤❤❤」
 美花が目を裏返らせて絶叫すると、股間から生えた触手の先が大きく膨らみ、その先端にある穴からずるりと分体が吐き出された。さらに挿入された触手が一斉に脈打ちさらに大量の『種』を体に注ぎ込むと、股間の小さな穴からはそれを何倍にも押し広げ大量の触手が顔を出し、その全てが膨れて分体を生み出し始める。
 そうして次々と生まれてくる分体は、自分の体からも触手を伸ばし植物たちへを迎え撃った。
 植物たちは先と同じようにぶつかり合った美花を捕らえ、捕食する。だが一体を吸収しているうちに、別の個体が複数でその植物に触手を絡め捕らわれた仲間ごとそれを引きちぎっていく。さらにそれをハエトリソウのような部位で纏めて挟み込んでも、上から降って来た生まれたての美花が溶解粘液を胸の触手からぶちまけて球状に膨らんだ植物を溶かしてしまった。
 感情を切っ掛けに強化される植物たちは生まれたてで発情以外の感情を持たない分体には攻めかかれず、さらにそれは辺り一面から凄まじい勢いで生まれ続けてくる。
「う~ん……? 本体がいる分、勢いが足りないですかね?」
 やはり、湧き出る大元だけあって植物だけでの突破は難しい。
「……思ったより早く使う事になりましたね。」
 七十がそう言うと、一部の植物たちの蔓が大きく膨らむ。二連のふくらみが上下に二対付いたそれは蔓の中を上っていき、先端から粘液まみれで吐き出された。
 それは年齢を無視した巨大な乳と尻をもつ幼い少女……美花であった。
「あ~、私の力も貴女達に分けてあげますので、まだ食べられてない自分達を植物さん達に食べさせたり、その触手さんでひっぱたいて堕としたりしてきてください」
 植物たちの能力、以前吸収したものを隷属して吐きだせる力を使い、先に吸収した美花たちを召喚したのだ。命令を受けた美花たちは体から触手を伸ばし、生まれたばかりの自分たちを捕らえにかかる。
「美花を産んでいいのは、美花だけなのです……おぉっ❤お❤❤ほぉぉぉぉぉぉ❤❤❤」
 本体のほうもさらに自分を触手に犯させ、分体を産む速度を速める。乳房と股間の穴は犯す触手と産む触手が入り混じり小さな体を引き裂かんばかりに広げられ、そこに種となる液が絶え間なく注がれ美花が絶頂地獄に落ちていく。
「ひぐぅぅぅぅぅぅぅ!?」
「じぬ、とげ、るぅぅ……」
「じょぐじゅ、ざ……」
 その前では美花が美花の乳房に触手を巻き付け搾り上げ、あるいは尻から触手を捻じ込み口まで貫かせ、また自分事植物の中に連れ込んで一緒に溶かされていく。
 同じ顔をした幼い少女たちが互いに触手を振り回し相手を犯し合う戦い。豊満すぎる体から様々な液体を撒き散らし、目を裏返らせ次々息絶えていく。
 だがやがて数で押し返していく召喚された方の美花が分体を乗り越え本体へとたどり着き始めた。分体を産み続けている限り無敵の本体だが、触手を捻じ込まれて犯されそうになるとそれを巨大乳を揺すって振り払おうとする。
「美花は……触手さんだけのお嫁さんです……出てってください……」
 口から伸びた複数の触手が容赦なく取り付いた美花の各穴から捻じ込まれ、中身を滅茶苦茶にかき回し絶頂死させる。だがその攻撃をすることで瞬間的に無敵状態が消え、また他の美花が取り付き始めた。
「……何と言いますか、やれと言ったのは私ですし今までも何度もやってきましたし、今回も効果があるようですが……今回は一段と絵面がひどいですね……なんででしょう?」
 同じ顔の少女が触手に犯されながら殺し合う、その光景に七十も流石に何とも言えない表情になる。だが嫌悪と快楽でぐちゃぐちゃになっている美花本体の表情を見るに、役目を果たしているのは間違いないところだ。
「……一応、ご褒美とかも考えなきゃいけませんかね? まぁ、私の『なか』の話ですし、どうとでもなりますね」
 彼女の働きに報いるため、その溶けた世界で望む|もの《快楽》をくれてやろう。そう考え、七十は同じ顔をした少女の|殺し《イカし》合いを眺めるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
WIZ

これが美花の本体の淫乱顔ね!
うん、すごく好きだわ。レロレロしたい♥

『救済の黒朱雀』で媚毒の黒炎を纏うわ。
先程の分体との交わりと、眼前の本体の淫らな姿で
愛欲【気合い】ムラムラムラムラぁ♥
爆発的に戦闘力を高め【範囲攻撃】化した黒炎で
無限に産まれる分体を悦ばせつつ【生命力吸収・大食い】
分体のUC封印技も、私に届く前に触手が黒炎に包まれ
魅了されるから無駄無駄無駄無駄ぁ♥
彼女達の力を【ドーピング】して私は無限に強くなる

分体を食べてパワーアップ♪

本体に攻撃は効かずとも攻撃でなければ効く筈。
濃厚なキスと共に【化術】で肉棒を生やし【串刺し・慰め】

ぐちゅぐちゅ突き合って
ジャムみたいに蕩け合いましょ♥

美花は触手だけのモノである事に強い拘りがあるから
私を拒絶しようと非戦闘行為への没頭を解く筈。
同時に無敵も解けるから
黒炎や唾液、体液の【乱れ撃ち】に含んだ媚毒の【呪詛】と
【誘惑・催眠術】で触手もろとも魅了して救済

私達の楽園に来れば
猟兵に狙われる事なく触手と愛し合える。
永遠の安心感を与えてあげるわ



 触手に埋め尽くされた世界で触手の苗床となり、自分と同じ顔を生み出す巨大な乳房を持つ幼女。その顔は触手がもたらす快楽に染まり切り、見た目の年齢とはかけ離れた淫猥さに満ちていた。
「これが美花の本体の淫乱顔ね! うん、すごく好きだわ。レロレロしたい♥」
 ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は狂気じみたその顔を、とても好ましいかのように満面の笑みで見た。
 彼女はつい先ほど大量の美花の分体と『楽しんだ』ばかりなだけでなく、数年前から何度となく美花と交戦、吸収してきた経験を持つ。だが、その彼女も偽物の世界とはいえ『本体』と見えるのは初めてであった。多少なりと子供らしい言動をしていた分体たちと比べ、本体は触手への依存度がさらに高くそれから与えられる快楽により耽溺しているように見える。その姿は、ドゥルールにとってはこの上なく好ましいものであった。
「この人はおっぱいがあるです……触手さんを分けてあげるのです」
 ここは分体と変わらない価値観でドゥルールを見定め、口から触手を伸ばす美花。それに対し、ドゥルールはその身に黒炎を纏うことで応えた。
「共に恋焦がれ、身も心も蕩け合い、永遠となりましょう?」
 【救済の黒朱雀】の黒炎がドゥルールと美花を包み込む。その炎にまかれた瞬間、美花を取り巻く触手が軌道を変え、その幼い乳房の先端に次々と突き刺さった。
「んあぁぁぁぁぁあ❤触手さん、また美花に赤ちゃん産ませるですかぁ❤」
 ぐちゅぐちゅと甘い香りを立てる白い液体を噴き出させ、内側からぼこぼこと形を変える美花の爆乳。触手が波うち、瘤を作ってその中へと大量の『種』が送り込まれると、美花の小さな下半身から何本もの触手が伸び、その先端が果実のように丸々と膨らみだした。
「ふあぁぁぁぁぁぁ❤美花と触手さんの赤ちゃんいっぱい産まれるですぅぅぅぅぅ❤❤」
 その膨らみが割れ、粘液まみれの爆乳幼女がぼとぼとと生まれ落ちてくる。それらは親と同じように自身の穴から触手を生やし、ドゥルールへ向けて迫りだした。
 その光景を止めるでもなく凝視していたドゥルールは、触手が自分に触れようとした瞬間自分の纏う黒炎を一気に爆発させた。その炎に分体たちが飲み込まれるが、その体や触手が焼けるような様子はない。その代わり、分体たちは顔を赤らめ身をよじりだした。
「触手さん……美花のこといっぱいかわいがってくださいです」
 自分の大きな胸を小さな手が埋まるほどに力強く揉み、ブルマの中に手を入れてまさぐりだす。中で触手たちも蠢いているのか、そこにある穴からは洪水のように粘液が溢れ出していた。
 戦闘そっちのけで盛り始める美花たち。ドゥルールもさも当然のようにその中に加わり、美花の乳や尻を弄び、そこから溢れる汁ごと生命力を吸い上げていく。だがそうしている間にも本体、そして周囲の触手は美花を産みだし続けていた。新しく生まれた美花は正しく役目を忘れていないのか、触手を伸ばしてドゥルールを捕らえんとする。
「触手さん……美花をいっぱい苛めてください!」
 発情し役立たずになった美花もろとも攻撃するつもりか、巨大な乳を振り回し触手での殴打と絡みつきをかける美花。だがその触手も、ドゥルールが纏う黒炎に触れた瞬間軌道を変え、自分の苗床になっている美花の肉や穴を貪り始めた。
「びゃうぅぅぅぅぅ!?」
 ある意味望み通りとなり、イキ狂う美花たち。
 先からドゥルールが撒く炎は殺傷能力を持たない代わり、撒かれた者を発情させる。それは楽しみのためでもあったが、集団型と同じ能力を持つという本体から生まれた美花のユーベルコードを魅了によって無力化するための者でもあった。
「分体を食べてパワーアップ♪」
 盛り合う美花の塊の中から、粘液濡れになってドゥルールが這い出し本体へと迫る。そして『繁殖行為』に没頭する美花の触手の生えた口に無理矢理唇を重ね、触手まみれの穴に無理矢理『槍』を捻じ込んだ。
「ぐちゅぐちゅ突き合ってジャムみたいに蕩け合いましょ♥」
 そのまま触手をかき分け、分体同様幼く豊満な体を味わおうとするドゥルール。
「美花は……触手さんのお嫁さんなのです……美花はてーしゅくなお嫁さんだから……浮気はしないのです……!」
 美花が淫猥に蕩けていた顔を不機嫌そうにゆがめ、背を反らして粘液濡れの巨大な胸を突き出し思い切りドゥルールにぶちあてた。束ねた鞭を鈍器にしたかのような強い衝撃にドゥルールの体が跳ね飛ばされるが、同時に美花の乳房からの大量の白い液体が噴きあがった。
「ふえぇぇぇぇぇぇ!?」
 それまで触手から与えられていた者の何倍もの快感に美花が目を裏返らせる。その体を抱きしめ、ドゥルールは自らが出せるもの全てに媚毒を乗せ、それを美花に直接叩き込んだ。
「あぐ……え……い……ぐぅぅぅぅぅぅ❤❤❤」
 びくびく痙攣し、体中から触手を伸ばす美花。その触手の先端からは分体ではなく、その元となるかのような白濁した粘液が吐き出されていた。
 ドゥルールは美花と何度か戦ったことがあるが、その都度美花は自分は触手だけのものであると主張しそこから引き離されるのを拒絶、あるいは恐怖していた。そして見る限り本体は分体をより極端にしたような性格をしている。ならばあえて触手以外の快楽を叩き込めば拒絶のため攻撃してくると踏んだドゥルールの狙いは当たっていたようだ。
「私達の楽園に来れば猟兵に狙われる事なく触手と愛し合える。永遠の安心感を与えてあげるわ」
 そうして無敵状態の解けた美花から生命力を啜り、その乳房を搾るように揉む。
「美花と、触手さんの世界で……触手さ……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん❤❤❤」
 その巨大乳房から大量の甘く白い液体を噴き出し、愛する者の名を叫びながら美花は凶器の快楽の中生命活動を止めた。それと同時に分体たちも次々倒れ、周囲の触手も粘液の撒き散らしながら破裂していく。さらには触手の下にある一見普通の街並みもまるで粘度の様に歪み、崩れていく。
 消えゆく世界から残された異物は弾きだされ、そこにあるものは……

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『滅詩のユリと幽銃のシズク』

POW   :    滅びの詩
【周囲を消滅させる効果を持つ、魔法の弾幕】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    幽銃(ユウガン)
レベル分の1秒で【指先から膨大な魔力で「幽銃(ユウガン)」】を発射できる。
WIZ   :    記憶の詩
【あなたの過去を写し出す「トラウマ」、】【あなたの記憶を回想させる「歌」、】【膨大な魔力で「過去と同じ背景」】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。

イラスト:あさぎあきら

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はノラ・ヘルブラウです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 石抱きの井戸で、ほとんどの諦めと僅かな希望を持って待ち続けていた白と黒の少女。黒き少女が自分の胸をなでる。
「……嘘だろ……萎んでやがる……」
 信じられない。ありえない。その表情は困惑と驚愕に満ちていた。
「おいたわしやお姉様、ただでさえないも同然だったのに……」
「違うわ! 消えかけてんだよ! オレの中の偽物のUDCアースが!」
 姉の言葉に、ふざけていた白き少女も本気で目を丸くする。
「お姉様、それは一体……!?」
「分からねぇ……こんなことは初めてだ、多分……」
 自分たちを永遠の死と苦悶の輪廻に追い込んだ『偽物の世界』。爆発し二人と世界を滅ぼすまで膨らむだけのはずの宿業が、今確かに縮んでいるのだ。
「ちょっと……もっとよく見せてください! どこですか! このあたりですか!? 小さすぎてわかりません、ああもう直接!」
「触るな! まさぐるな! 紐をほどくな!」
 姉の平坦な胸に顔を押し付ける妹と、その頭を掴んで引き剥がそうとする姉。しばし攻防を続けていたが、突如姉のスカートがめくれ上がりその中から何かが飛び出して来た。
「……なあ、お前ら、何をした?」
「そしてあなたがたは、何をしたいので?」
 スカートを抑えるのが先か中身を目に焼き付けるのが先かの攻防を一瞬繰り広げてからその出てきたもの……猟兵に語り掛ける二人。
「だが生憎だ、お前らがしたのも今のままじゃただの時間稼ぎ。この『世界』が消えない限り、オレたちはいずれ爆発する」
「ただ悪戯に苦しむ時間を増やしただけ……わたくしはともかく、お姉様を苦しめ辱めることは断じて許しません」
 その言葉に『お前がそれ言う?』的な目が姉から向けられるが、当人は無表情のまま。
「さあ、それじゃ決勝戦だ。オレたちはオウガ・フォーミュラであり世界を壊す爆弾」
「世界を滅ぼすためだけに生き、死ぬ存在。それを越えられぬ者に叶えられる願いなどありません」
 細い体を食い破る無限の絶望と、小さき胸に宿した僅かな希望。そこにフォーミュラとしての絶大な力を乗せ、姉妹は猟兵と向き合った。姉の指に極大の幽気が集まり、妹の周囲に無数の魔力が玉となって浮かぶ。
「|幽銃《ユウガン》のシズク……伊達に幽世は見てねぇぜ!」
「|滅詩《ほろびうた》のユリ……弾幕と美少女はパワーです」
 これがラストステージだ。世界を滅ぼす大妖怪を討ち果たし、哀しき姉妹を運命から解き放て!
アリス・フェアリィハート
アドリブ連携お色気❤️歓迎
※NG:アリス本人の処女喪失(念の為)

【WIZ】

せめて
お2人を苦しみから
解放する為…

翼で飛翔
【空中戦】も行い

クイーンオブハートキーを手に
【ハートのA】達も展開

【第六感】【見切り】【残像】
【結界術】【オーラ防御】で
防御・回避しつつ

【浄化】の【精神攻撃】での
苦痛や外傷等与えぬ
【全力魔法】や【誘導弾】の【一斉発射】【弾幕】と
UCで攻撃

ふと
落ちてた
ユリさんのタブレットを拾い

『これって…!?(顔真っ赤』

不意に
ユリさんに
後ろをとられ

興味あるんですか?等と
囁かれ
ユリさんの手や指が
私の身体を…

『あ…だめ…です…ユリ…お姉さま…(←?』


シズクお姉さま(←??)の
怒号に

我に帰り
戦闘続行



 ついに猟兵と直接対峙することとなった、カクリヨファンタズムのオウガ・フォーミュラ『滅詩のユリと幽銃のシズク』。彼女たちは世界を滅ぼす存在であることに間違いはないが、そこにあるのは彼女たち自身の死とそれをもってしても終わらぬ永遠の苦しみ。
「せめて、お2人を苦しみから解放する為……」
 倒すことこそが彼女たちへの救済なのだと、そう自分に言い聞かせアリス・フェアリィハート(不思議の国の天司姫アリス・f01939)は二人の前に立った。
 だが、彼女たちも黙って倒されるつもりはない。それは最後まで運命に抗おうという意思か、あるいは自分自身を最後の試練として猟兵を試しているのか。
 無数の必殺で牽制し、一撃の超必殺を叩き込むという強すぎる実力と絆を持つ姉妹。それに対しアリスは飛翔してハートの宝石を飛ばし、金の鍵を剣の様に構えて飛んでいく。
「剣でかかってくるたぁいい度胸じゃねぇか!」
「無謀とも言えるでしょうが……」
 ユリが大量に放つ弾幕をオーラと結界で抑えようとするが、魔力弾はそれをないもののように貫いてくる。ならばプリンセスハートで迎え撃とう、そう思った瞬間言い知れぬ恐怖がアリスの心を襲った。その直感に従い思い切り飛べば、直前までいた場所を巨大な霊気弾がなぎ払い直線状のものを消し飛ばしていく。
「どうした、避けてばっかじゃ勝てねぇぞ!」
 その通り、このままでは相手の物量と破壊力にいずれは押し切られる。それ故アリスは発射元であるユリとシズクに向け、力強く翼をはばたかせた。
「勇気と希望をもって……貴方の中の【虚ろの怪物】さんを斬り祓って差し上げます――貴方に外傷や、お身体等傷つけたりする事もありません……」
 その周囲を取り巻くように、1000をゆうに超えるヴォーパルソードが出現する。肉体を傷つけぬこの剣で相手を苦しめるものだけを切り取りたい、その願いを込めアリスは姉妹に剣を差し向けた。その無数の剣を携えての突進に、ユリは剣を打ち消すように弾幕をばらまき、シズクは中心のアリスに向けて指を構え巨大な一射をはなった。
 強烈な力同士がぶつかり合い、辺りがその余波に包まれ一瞬見えなくなる。
 その光の後、ユリとシズクがいた場所にアリスは降り立ち、二人の姿はなくなっていた。
 倒した手ごたえはない、ならどこへ……そう思って視線を巡らせたとき、カクリヨファンタズムには似つかわしくない薄い機械……タブレットが目に入った。
「これって……!?」
 それを拾い上げて画面を見たアリスの顔が真っ赤になる。そこに移されていたのは、美少女同士が絡み合う中々よろしくないゲームの、特に盛り上がるイベントシーンであった。
 先に触手に襲われた時の体の感覚を思い出し、思わずそれに見入ってしまうアリス。その体が、後ろから抱きしめられた。
「興味あるんですか?」
 耳元でささやいたのは、他ならぬユリ。そう言えば彼女は猟兵が来る前タブレットでゲームをしていた、恐らくこれがそれなのだろう。
 返事が出来ず固まってしまうアリスだが、それを肯定と取ったのかユリはアリスの体に手を這わせ始める。散々してきた『勉強』の甲斐あってか、その技術は繊細ながら的確でありアリスの内に眠る欲求を呼び起こして来る。
 それと一緒に思い出されるのは、直前の触手戦をはじめとする今まで様々な依頼で受けてきた辱めの記憶。それは眼前に映像として移され、再現されたかのように辺りに広がり、そしてその内容をユリが耳元で歌うように詳細に囁いてくる。
「こんな小さな体でこんないやらしいことを……ならもうお勉強の必要はありませんね」
「あ……だめ……です……ユリ……お姉さま……」
 耳元でサディスティックに囁く声とそれに反するような優しくも淫靡な手つき。アリスも目的を忘れそれに全てを委ねてしまい、自らスカートをめくりユリの手を取ってそこへ……
「何やってんだボケェェェェェェェェェ!!」
 その瞬間、特大の幽気が二人を吹き飛ばした。
「シズクお姉さま……」
「何をなさるのです、ほんの冗談ですのに」
「いーや今のは絶対本気だった! あとお前にお姉さまとか言われる筋合いはねぇ!」
 顔を真っ赤にして怒鳴るシズク。あまりにもバイオレンスなツッコミだが、大部分ユリに当たったためいい感じに行為中断程度のダメージで済んだらしい。
 アリスも我に返り、仕切り直して再び戦闘開始。だがその最中にユリに思わせぶりな視線を向けられるだけで手は鈍りふらふらとそちらに近づいてその腕の中に納まってしまい、そうすればシズクの|幽銃《ツッコミ》がまた二人を吹き飛ばし最初に戻るというコントのような戦闘が繰り返される。
 遊んでいるかのような戦い。だがそれが続けられるというのは、アリスの【スナークハンティング・ヴォーパルソード】が、姉妹に宿る苦しみを多少なりとも切り取っていた証。そうして僅かでも解放された肉体に自らの身をゆだねようとしつつ、二人纏めてまた『お姉さま』にどつき倒されるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

シズホ・トヒソズマ
くっ!触手とか色んなチャンスを逃した気がします!
ですが私、めげません!
まだあそこに触手チャンスが……流石に相手が相手で余裕無さそう

からくり人形は早業で操縦

トラウマ攻撃で、過去に私を倒したあの全裸痴女の姿が映し出される!
ああ見るだけで厭らしいドンフリめ!あ、シズクも精神ダメージ受けてる

く、昔ドM兵を作り共にドMなプレイをしていた過去が背景にデカデカと!
あ、シズクがまたドギマギしてる


歌だけはさせません
UC発動
周囲の無機物を凝固ラバー液に変換
2人の逃げ場をバルの軌道変化弾やシュヴェラの重力光線で封じ(お色気耐性があるユリに特に集中)
ラバー液で口含め全身を捕縛し歌を阻害
たっぷり捕縛し
銃弾で2人を攻撃



 オウガ・フォーミュラとの決戦が始まった石抱きの井戸。当然ながらその道を阻んでいたUDC、及び『偽物の世界』の中にいたその本体は既に退治済みである。
「くっ! 触手とか色んなチャンスを逃した気がします!」
 シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)はその戦いに間に合わなかったことを悔いる。まあその悔いている理由はさておいてだが、過ぎたことを気にしてもしょうがない。
 前に目をやれば、そこには美少女二人の姿が。しかも片方は体の中から触手を大量出産(風評被害)という話だ。
「ですが私、めげません! まだあそこに触手チャンスが……流石に相手が相手で余裕無さそう」
 だが悲しいかな、猟兵としての経験が相手の圧倒的な実力を自らに理解させてしまう。ただ立っているだけでもその圧は凄まじく、今まで戦ってきたオブリビオンの中でも上から数えた方が圧倒的に速い実力者なのは間違いない。
 シズホは自身が装備する人形を操作し、そちらが本体であるかのように見せるため可能な限りの早業で動かして攻める構えを取らせた。
「なるほど、意外と早く動くじゃねぇか」
「ですが、いくら早く動けても躱しようもないものもあります。思い出してください、あなたの心に残る『詩』を」
 ユリが膨大な魔力で周囲を覆い、シズクが拳を突き合わせ散弾のように幽気をばらまいた。魔力の壁にぶつかった幽気はその中心にいる者……シズホの記憶から映像を再現し、魔力を全方位モニターのようにしてそこに映し出す。そこに現れたのは。
「ああ見るだけで厭らしいドンフリめ!」
 仮面をかぶった全裸の女。キマイラフューチャーのオブリビオン・フォーミュラことドン・フリーダムである。自身が叶わなかった強敵の姿。これはトラウマと言って差し支え無かろう。
「あ、シズクも精神ダメージ受けてる」
 そんな聳え立つ全裸痴女の姿を、ユリはローアングルからがっつり観察する一方でシズクは顔を赤くして目を逸らしていた。
 だがいくら巨大とはいえドン・フリーダムは単体。その周囲にはまだ背景になり得る空白が余りある。そこを埋めるべくさらに映し出されたのは。
「く、昔ドM兵を作り共にドMなプレイをしていた過去が背景にデカデカと!」
 まあ何というか、シズホの称号に違わぬ彼女の過去が辺り一面に映し出された。過去の悪行を曝されるという意味では極めて効果的な精神攻撃であり、これを映し出せる姉妹の魔力の程も察せるというものだ。
「あ、シズクがまたドギマギしてる」
 そしてユリは実に興味深げにそれを観察し、シズクは顔を抑えて突っ伏していた。
 そんな何が起こっているのかよく分からない状況の中、ユリが満足げな表情で頷いた後大きく息を吸い込んだ。
 その瞬間、シズホも動く。
「と、歌だけはさせません」
 突如として、姉妹の周囲に散らばる石くれが粘液に代わり、二人の足元を満たした。
「ぴっちりと体を包まれる気持ちよさ、教えてあげましょう!」
 一気に波うち、姉妹に襲い掛かろうとする粘液。耐性を崩していたシズクは一瞬反応が遅れ、その粘液に手足を囚われる。
「お姉様!」
 一方直立状態から瞬時に跳び退り初撃を躱したユリが姉を助けに行こうとするが、そこに狙撃銃を持った人形からの銃撃と、砲撃ユニットに乗った人形からの重力光線が当てられその妨害にかかった。戦闘に転じた際ユリの方が早く反応してくるだろうという予想からそちらに多めに配置しておいたことが幸いし、高い能力を持つ彼女の動きもかなりの割合で制限できた。
「ユリ……む、ぐっ……」
 一方屈んだ状態で拘束されたシズクは上手く力を入れることができず、やがて粘液が口まで覆われる。それと同時に液体は冷やされたかのように固まり、弾力のあるラバーとなって全身に張り付いた。ラインが出ない服が押し込まれ、その細い体の輪郭が無理矢理露にされる
「むぅぅ……」
 ユリの方も少しずつ体を拘束され、動きが鈍った所にシズホは一気に銃撃をかけた。銃弾が辺りラバーがはじけ飛ぶが、その端から新しい粘液が取り付いて拘束を緩めない。何しろここはカクリヨファンタズムの石抱きの井戸。無機物……石などは周囲にいくらでもあるのだ。そのまま口をふさがれ謡うこともできず、姉妹のユーベルコードは不発に終わる。
「むもめまま、むまぁ……」
「もが、むぐごがー!」
 そんな状況で、ユリは高速状態の姉をうっとり見つめシズクは全身でもがいてそれに抗議の意を示している。もちろんその間もシズホの攻撃は続いているのだが、ことシズクに関しては精神と肉体どちらのダメージが大きいかは微妙なところだろう。そんな全裸とドMの支配する空間の中、シズホは触手の仇をラバーでとったのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

神咲・七十
アドリブ・連携お任せ

う~ん……事前情報通りだと、お二人の趣味趣向があんな感じでしたよね……
うまく利用できるか分かりませんが、やってみましょう

(UC『万花変生』を使用。全身に捕食植物達と纏い、一体の融合体として活動できるように改良する。その後、植物達の毒を調整したドーピング剤を服用してユリとシズクを分断するように突っ込む)

……他の人より記憶が少ないので出てくるのが、トラウマ?ってない様になりそうですね。

(分断したら自分はユリの方へ、シズクとトラウマとして出て来た相手には追加で捕食植物達を出して対応させながら、ユリを一時的に取り込み、捕えて)

さて、妹さんは捕えました。
このまま抵抗したら、妹さんだけ私の中に取り込んで苦しんでもらいます……でも、お姉さんも一緒に食べられてくれるなら、苦しみを軽減するとお約束しますよ?

(そんな感じのそれっぽい漫画的な演出をシズクにして、裏でユリに「私の中にも美少女がいっぱいいますよ?今後も追加予定です。」と言う感じにユリを自分の「中」に勧誘して、協力して貰おうと)



 ユリとシズクはオウガ・フォーミュラである。当然ながらその実力はオブリビオンとしても最上位であり、およそ無策で挑んでいい相手ではない。
「う~ん……事前情報通りだと、お二人の趣味趣向があんな感じでしたよね……」
 それ故、神咲・七十(まだ迷子中の狂食者・f21248)は与えられた情報を元に、取るべき行動を慎重に考える。
「うまく利用できるか分かりませんが、やってみましょう」
 一つの策を考え、七十は二人と向かい合った。
「今日はそういう日で、今はそういう気分」
 使ったのは【万花変生】。二度の美花との戦いでも使った植物召喚のユーベルコードだ。
「残念ですが……それは既に見た技です」
 一度目の美花との戦いは二人の眼前で行われている。その時と同じく前進制圧をかけてくるだろうと、ユリは前方に弾幕を張り植物の進軍を押しとどめようとした。
 だが、植物たちは進むことはなく、今までとは違う動きを見せ始める。
 その植物たちは前に進むのではなく、召喚者である七十の体に巻き付き、その体を覆い始めた。さらにその触手の一部を彼女の体に差し込み、そこを脈動させて体内に何かを送り始める。
 植物の鎧を纏った七十は、自身がその指揮者となったかのように改めてその植物たちと共に進軍を開始した。
「なるほど、的を小さくしましたか」
 ユリの弾幕は勢いはすさまじいがそれぞれの間はそれなりに開いている。そこを体に纏った植物事すり抜けてくる七十に、今度はシズクが指を向けた。
「ち、早ぇな!」
 だが、その狙いが定まる前に七十は弾幕を突破、二人の間に割り込んできた。シズクは牽制も兼ねとりあえず一射し、同時に二人はそれぞれ逆方向に跳びのき離脱を図る。
「ならば……これを」
 その先でユリが胸に手を当て歌い出し、シズクが散弾のように魔力を周囲にまき散らす。その二つが混ざり合い辺りを全方位スクリーンの様に変えた。
 そこに映し出されるのは、強敵に手を誤って目的を達成できない七十。たいていの場合見眼麗しい敵を隷属させることを目的に戦う七十にとって、それに至れなかった結果は余り思い出したくないものだろう。
「は、意外と負けが込んでるじゃねぇか! じゃあもう一回くらい負けても変わんねぇだろ!」
 あとはトラウマによる攻撃さえ当てれば良し、とそれをけしかけようとするが、シズクの前はいつの間にか大量の植物がいて溶解液を撒き散らしていた。
「ち、いつのまに……ん?」
 すぐにそれをトラウマたちを差し向け消し飛ばすが、そこでシズクが首をかしげる。当たったはずなのに手ごたえがなさすぎる。これは一体……
「……他の人より記憶が少ないので出てくるのが、トラウマ?ってない様になりそうですね」
 その声は、シズクの反対側……ユリの方から聞こえた。相手を分断した瞬間七十は植物との合体を解除し、それぞれ別の方向へ向かっていたのだ。消えても致命傷にならない植物はシズクへ、そして自分は接近戦が不得手そうなユリへ。オーバーロードも含めた巧みなユーベルコード操作が、強者二人を一人で分断し抑えるという技を可能とさせていた。
「さて、妹さんは捕えました」
 その体から再び植物を生やし、ユリを取り巻かせる。敗北感を糧にする植物だが、至近で出す程度ならこの状況でも容易い。
「このまま抵抗したら、妹さんだけ私の中に取り込んで苦しんでもらいます……でも、お姉さんも一緒に食べられてくれるなら、苦しみを軽減するとお約束しますよ?」
 そう言って溶解液をユリの肩に垂らし、僅かに服だけを溶かす。その状況に、シズクは歯噛みして七十を睨みつけた。
「テメェ……汚ぇことしやがって……!」
 怒りに拳を握るシズク。その姿を見ながら、七十はそっとユリの耳元に口を寄せた。
「私の中にも美少女がいっぱいいますよ? 今後も追加予定です」
「ほう……」
 先に吸収した触手幼女を始め、色々な少女との戯れあいを示唆する七十。それに対しユリはやはり小声で答え、視線を七十の方へ向ける。
「ひとつお聞きしますが……お姉さまの優先使用権とか貰えます?」
「いいでしょう」
 その為の姉妹丼。そう答えると、ユリは小さく頷きシズクに向き直った。
「ああお姉さま、どうかわたくしに構わず撃ってくださいませ。お姉さまの手で果てられるなら本望というものです」
「そんなこと出来るわけねぇだろ!」
 実に少年漫画的なシチュエーションだが、それでも敗北感によってシズクの周りの植物は彼女にどんどんまとわりついていく。もちろんこれはユリの計算通り。こういえばシチュエーションと性格的にシズクは割とテンプレ通りの動きをしてくれることは彼女は誰よりもよく知っていた。
「あなた……意外と賢いですね」
「お姉さまガチ勢ですので」
 こそこそと普通に雑談する七十とユリ。なんか完全に遊んでいる感じだが、シズクの方には肉食植物が巻き付いてその体から精気を吸収しているし、ユリの方もこの状態からなら少しずつは直吸いできる。相手の好みと性格を最大限利用し時間をかける戦術と考えれば存外当たっているのかもしれない。
「ああ、お姉さま……わたくしのためにそのようないやらしい蔓に嬲り者にされ、つつましくも愛らしいお身体を汚されるなんて……」
「お前のためなら……まてお前なんか楽しんでね?」
「いえ別に」
 ユリと謎の共同戦線による、主にシズクの肉体を責める痴態もとい遅滞戦法。それはシズクが真実に気づきユリもろとも植物と七十を纏めて吹っ飛ばすまで、姉妹の肉をゆっくりと七十に味わわせながら続くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
『豊饒の使徒』夢ヶ枝・るこる、お相手致しますぅ。

『FAS』で飛行、『FPS』の概念結界を展開しまして。
【懸禧】を発動し『靈』を宿し、『祭礼の女神紋』により『祭器』全てを肉体同様として効果範囲に含めますねぇ。
『弾幕』の消滅は元の威力故、後の『反動』は凄まじいことになるでしょうが、『靈』による『無敵化』は可能ですぅ。
そして『連携で追詰める』攻め方は『無効化され誘導出来ない』状態で隙が生まれますので、『FMS』のバリアによる障害物や『FGS』の重力波で『連携の為の移動』を阻害、『FRS』『FSS』の[砲撃]で片方を集中的に狙うことで、もう片方の行動を「相方を庇う為」のものに誘導、集まった所を『FDS』の[爆撃]他『祭器』各種による[範囲攻撃]で、纏めて叩きましょう。
場合により、相手頭上で【懸禧】を解除、『弾幕』で受けた『反動』による増量で圧潰しますねぇ。

敵対関係の相手にとは言え、不快な遣り口ですので。
『実行者』に遭遇する機会が得られましたら、落とし前は付けさせますねぇ?



 ユリとシズクの二人は、開戦前にそれぞれの名を名乗り見得を切った。それは彼女たちが愛好する漫画やゲームの影響もあるのかもしれないが、しかし同時に猟兵を対等に戦うべき相手と見なし、その意思を明確にした礼儀ととることもできる。
「『豊饒の使徒』夢ヶ枝・るこる、お相手致しますぅ」
 それ故に、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)もまた彼女たちに対し、自身の所属と名を告げることで答えた。
 そしてそれが試合開始の合図だとばかりに、ユリが弾幕を張り、その奥でシズクが指先に幽気を溜め始める。
 それに対し、るこるは前方に結界を張り、自身も浮き上がることで回避と防御の構えを見せた。
 その結界にユリの弾幕がぶつかり、まるで紙に散弾を当てたかのように瞬く間に穴だらけにしています。
「あら……一度で貫けないとは、大層なもので」
 ユリの側としてはそのままるこる自身まで消し飛ばすつもりだったのだろう。相殺状態とはいえ防がれたことに感嘆の言葉を漏らす。
「じゃあこいつで広げてやるよ、食らいやがれ!」
 シズクが指に溜めた幽気を巨大な塊にして射出した、それと同じタイミングで。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『憑代の加護』をお与え下さいませ」
 るこるもまた【豊乳女神の加護・懸禧】を発動。その体でシズクの放つ弾丸を受け止めた。ぶつかった弾丸が爆発するように幽気を撒き散らし、辺りを包む。
「はっ、大したこと……何!?」
 それが晴れた後姿を見せたのは、全く無傷のるこるであった。一瞬価値を確信したような表情をしたシズクも、これには驚愕の表情を浮かべる……最も彼女の趣味からしてわざとやっている可能性も否定は出来ないが。
「……なるほど。お姉様、わたくしが。響け、沁みよ、滅びの詩」
 そのるこるの姿を見たユリが再び前に出て、弾幕を放つ。その量と大きさは今まで放ったものとは比較にならず、まさに逃げ場なしといった密度でるこるを襲った。
 それに対しても、るこるは微動だにせず待ち構えた。触れたもの全てを消し飛ばす弾幕が次々とるこるを包み、通り越していくが、その後からは無傷のままでるこるの体が姿を見せる。
 これこそがユーベルコードの力。あらゆるものを消滅させるユリの弾幕さえ無効化する、まさに絶対無敵の守り。
「ち……どうなってやがんだ! 不死身かあいつは!?」
「いいえお姉様、条件のない無敵など存在しません。強い力程何がしかの制約が課されるものです。時間? 回数? それとも他に何か? その『残機』は、果たしてこの弾幕を抜け切れる程残っておいででしょうか?」
 悪態をつくシズクに、ユリが冷静に返す。不勉強のままでは賢くないと言われるユリだが、ゲーム類を愛好する彼女だからこそそう言った『ゲーム的』な理屈は学んでいるのだろう。
 その言葉にここは彼女に任せるべきと判断したか、シズクは溜めの少ない銃撃を連射し、妹の弾幕を援護するような動きに変わった。
 ユリがメインに、シズクがサポート。姉妹の息のあった連携がるこるの無敵を強引に剥ぎ取らんと攻めよせる。だが、互いの役割、動き方が決まったこの瞬間はるこるが無敵を盾に待ち望んでいた時でもあった。
 こちらにも無敵が付与された砲撃能力を持つ兵装が、弾幕を突っ切りユリの眼前へと向かう。そのまま相手のお株を奪う程の弾幕をその細い体に向けて撃ちかけるが、それを横から放たれた幽気の奔流が強引に押し流した。
「気にするな、撃ち続けろ!」
 邪魔する者は全て自分が打ち払うと、シズクが妹に檄を飛ばす。だがそのシズクに、また別の兵装が襲い掛かった。
「ち……今は本番だ、もう枷はいらねぇんだよ……!」
 重力装置『FGS』がシズクの体を重くし、周囲を円盤『FMS』が囲んで壁としてのバリアを張る。もちろん一人でもフォーミュラ級の力を持つシズクのこと、決して破れないものではないが、連携のための動きは阻害される。
 それでも重力を振り切り、バリアを乗り越えシズクは妹側を守るための射線を確保した。だが、その位置はいつの間にか余りにも彼女に近づきすぎていた。
「……ここに!」
 その瞬間、兵装『FGS』が大爆発を起こし、二人の視界を緋に包んだ。その爆炎の中でも二人の可憐な容姿は煤程度しかつかない。だが、その衝撃と閃光は間違いなく二人を捕らえ、攻撃と援護を一瞬途切れさせた。
「おい、大丈夫か、ユリ!」
「ええ、お姉様……」
 声を出し互いの無事を確認する姉妹。その顔に、暗い影が差した。
 表情が曇った、という意味ではない。本当に彼女らに当たる光が遮られたのだ。
「お見事です。残機切れ、ですぅ……」
 聞こえるくぐもった声。その声に二人が上を向くと、そこには超巨大な肌色の何かがあった。
 姉妹がそれが何かを確かめるより前に、それは二人の上に落下してきた。
「消え……!」
 ユリが再び弾幕を張る、それと同時に、それは轟音とともに二人を押し潰した。柔らかく全身を包むそれは、しかしそれ故逃げ場も隙間もなく二人の細い体を飲み込みへし折ってしまう。
「う……げ……」
「おね……さ……」
 二人を飲み込んだ巨大な球体。それはユーベルコード解除と共に受けるはずだったダメージを肉体変化として纏めて受けたるこるの体だった。
 全てを消滅させる弾幕をユーベルコードとして、それも何発も受け続けたのだ。常人なら幾千、幾万回命尽きる程のダメージ。それを全て肥満化という形に変えれば、それは猟兵の命すら脅かす。
 肺が潰れる、血管が詰まる、脳が痺れる、心臓が押しとめられる。五臓六腑が極限まで締め上げられ、るこるの命は自らの重さで押し潰されそうになる。
 だが、それほどの重さならばそれだけでフォーミュラ二人さえ飲み込む隕石にもなる。相手の攻撃力をそのまま力に変えた捨て身の一撃。これこそが、限界まで無敵を張って待ち望んだ瞬間であった。
 その肉の下、ぽきり、ぺきりと何かが折れる感触を確かに感じながら、るこるは閉じかけた気管から息を搾りだし告げる。
「敵対関係の相手にとは言え、不快な遣り口ですので。『実行者』に遭遇する機会が得られましたら、落とし前は付けさせますねぇ?」
 思い合う姉妹を世界を滅ぼす爆弾に変え、永劫の苦痛の中生かし死を求めさせ続けた。これほどまでに悪辣な手を用いた者は、他の世界を探してもそうはいない。彼女たちもまた被害者であり、真に滅ぼすべき悪が他にいることは知っている。そしてそれを誅す意思と力はあると、その身と言葉をもってるこるは姉妹に伝えた。
「は……そんな御大層な事言ってねぇで……まずはダイエットしろってんだ……」
「大きければいいというものではない……やはり、お姉様の貧乳が一番です……」
 肉の下で体をきしませ悪態をつく姉妹。その声に彼女たちが今まで持ち得なかった希望が僅かなりと混ざっている可能性を、るこるは信じたかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
【|救済《アイ》に|導《ちかづ》けよ】

ユリとシズクを骸の海に還して終わり、なんて|結末《エンディング》は|認めない《ブレイクする》わ。
創世神術、天地開闢に連なる力たるこれならそれが為せる。
私は識っている、|影朧《オブリビオン》が転生するシステムを。
私は識っている、産み直しをする再孵化を。
私は識っている、時を巻き戻せるタイムフォールダウンを。
知識は力、識っていれば想像の羽が広がり、想像が及べば創造に到れる。人が想像しうることは必ず人の手で実現可能なのだから。
『|今のユリとシズクを保ったまま、奇病を植え付けられオブリビオンとなる前の存在に産み直すわ《強くてニューゲーム》』よ。|召喚術《再孵化》ね。
ああ、敗北もブレイク済だから消滅させられても|継戦能力《即リポップ》できるわよ。
あなた達|の世界に繋がる日《と再会できる時》までごきげんよう、その|未来《人生》に幸いあれ。

それはそれとして、ユリとシズクを素直にさせるためシャーマンとして心を通わせたいと思います❤ルル(f10671)も交えてね


ドゥルール・ブラッドティアーズ
【|救済《アイ》に|導《ちかづ》けよ】
アリス(f05202)と共闘
グロ×

猟兵の中でも特に規格外な私達が組めば
彼女達のメチャメチャ苦しい運命だって
ブチ壊す勇気と力が湧いてくるわ

オーバーロードで背中に黒炎の翼。
守護霊の憑依【ドーピング】で更に強化。
冥光鏡反衝【見切り・結界術・カウンター】でユリ様の弾幕を反射。
直後に飛んでくるシズク様の幽銃も【第六感】で察知し
【2回攻撃・早業】による二度目の冥光鏡反衝で返す

姉妹が反射弾を避けてる隙に
【高速詠唱・全力魔法】で『挽歌・悲恋の糸を断つ刃』
ジュリアの空間斬りで姉妹を私に密着させ【怪力・捕縛】の抱擁。
密着中は相方を巻き込む事を恐れて弾幕や幽銃は使えない筈

【継戦能力・激痛耐性・気合い】で抵抗に耐え
アリスと共に【慰め・生命力吸収】で大人しくさせるわ♥
その隙にエシリアが恋の妨げとなる運命を断ち
姉妹の爆発も再孵化失敗も無くす。
オウガとしての魂の欠片も私の中に保護した上でだから
姉妹が人間に戻っても寂しくないわ

別に感謝はしてねぇぜ?
そんな素直じゃない所も好きですよ♥



 ユリとシズクは絆深き姉妹である。それ故二人は常に共にあった。生きる時も。死ぬ時も。そしてもちろん戦う時も。
 そして今、寄り添う二人の前にこちらもタッグを組んだ二人の猟兵が現れた。
「ユリとシズクを骸の海に還して終わり、なんて|結末《エンディング》は|認めない《ブレイクする》わ」
「猟兵の中でも特に規格外な私達が組めば、彼女達のメチャメチャ苦しい運命だってブチ壊す勇気と力が湧いてくるわ」
 アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔少女・f05202)とドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)。フォーミュラ二人を前に、かたや遊びに来たとでも言わんばかりの軽さを隠さず、かたや自分たちを規格外と称してはばからない。その二人の態度に、ユリとシズクも無表情のまま、あるいは不敵に笑い答える。
「あなたが認めなくとも結末は訪れます。軽々しく変えられるほど運命は優しくありません」
「面白いこと言うじゃねぇか。こっちはメチャメチャ厳しい爆弾だぜ?」
 ユリの周囲に無数の魔力弾が浮かび、シズクの指に幽気が集まる。どちらも今までで最大級の力。それを前に、まずはドゥルールが背に黒炎の翼をはためかせ応えた。
「冥光鏡反衝!」
 それを消し飛ばそうと迫るユリの弾幕。ドゥルールはそれを壁の如き大きさまで広げた翼で受け止め、纏めてユリに向けて反射した。
「どいてろユリ、こいつはオレがやる!」
 間髪入れず発射されるシズクの幽銃。それは妹を消し飛ばさんと迫る弾幕を纏めてなぎ払い、そのままの勢いでドゥルールを貫かんとする。
「もう一度……!」
 今度は翼を畳んで体の前で合わせ、二重の防壁にして構えるドゥルール。そこに幽銃がぶつかり、その防御と激しく押し合う。
「ぐっ……!」
「オラオラオラぁ!」
 そのまま何度も幽銃が重ね撃たれ、ドゥルールの翼をぶち抜こうとする。一方でドゥルールも先に来た幽銃を散らして跳ね返し、自身にかかる負担を軽減しながらシズク側への目くらましにも用いた。
 その攻防を一瞥し、アリスはユリに語り掛ける。
「私は識っている、影朧が転生するシステムを。私は識っている、産み直しをする再孵化を。私は識っている、時を巻き戻せるタイムフォールダウンを」
 それは様々な世界で、様々なオブリビオンが用いた規格外。多くのフォーミュラが命を懸け、存在の軸とし、また世界を統べる組織の理念理想の根幹をなし、そして今はアリスの玩具に成り下がったもの。
「知識は力、識っていれば想像の羽が広がり、想像が及べば創造に到れる。人が想像しうることは必ず人の手で実現可能なのだから」
 それを用いて貴様を|救済《籠絡》してやろうと、アリスはユリに当然のように告げた。
 しかし、ユリはそれに冷たい表情を崩さない。
「鳥が空を飛べることを知らない人はいません。しかし人が空を飛べますか? あなたの言っていることは事象の存在と結果だけ。過程が丸ごと抜けています。知っているだけで何でもできるなら……わたくしたちはとうに|生と死を分かつもの《ヤマラージャ・アイビー》を手にしています」
 ただ『できる』としか言わないアリスへの冷たい否定。それは荒唐無稽な希望をちらつかせる相手への苛立ちか、あるいはまた別の感情か。
「お前、そんなこと言えたのか……」
「この手の屁理屈は本よりゲームですよ、お姉様」
 妹の思ってもみなかった切り返しに驚くシズクに平然と答えるユリ。だがシズクが気をとられたその一瞬の隙を突き、ドゥルールが一気に翼を展開、押し当てられていた幽銃をまとめて跳ね返し、姉妹に向かう極大の光弾として降り注がせた。
「ち、やりやがったな! 避けろ、ユリ!」
 自分の技なのだから威力は自分が一番よく知っている。面制圧に特化したユリの技では抑えきれないと、シズクは転がりながら妹にも回避を指示する。その言葉に従いユリが姉と逆方向に跳んだ、その瞬間こそがドゥルールの待っていたものであった。
「叶わぬ恋と誰が決めたか?」
「切り拓けない運命なんて」
「あたし達には無いんですけど?」
 ドゥルールの言葉を継ぐように現れた桃色と藤色の髪を持つ二人の少女。桃色の方が手にしたはさみで目の前を切ると、まるで空間そのものが切断されたように二人が一気にドゥルールの方へ引き寄せられた。
「空間を削り取る……ってやつか!?」
 そのまま抱きすくめられながら、シズクが悪態をつく。飛び道具を得意とする二人はこの距離にあっては本領を発揮できず、隣にいる姉妹への巻き込みを懸念して滅多打ちもできない。
 その状態でドゥルールはシズクの体に手を這わせ、それに便乗するようにアリスもユリの服の中に手を入れる。
「だあああ、結局お前もか!」
「そのつもりならつまらない演説などせず、素直に言ってくださればよろしいのに……」
 シズクは藻掻いてドゥルールを殴って抵抗し、ユリはアリスに身を寄せ大人しく受け入れる。そうして始まるのはいつもの戯れか。
「|今のユリとシズクを保ったまま、奇病を植え付けられオブリビオンとなる前の存在に産み直すわ《強くてニューゲーム》」
「ここ数年流行りの奴ですね」
「オレはあんまり好きじゃねぇんだよそれ!」
 アリスのふざけたような物言いに、ユリは分かったように言いシズクは理解できないという姿勢を崩さない。あるいはユリの平然とした態度は、必死になる相手を嘲ることを楽しもうとしていると見てあえて崩さずにいるものか。
「でも、残念です。ここまででしょう」
「近づいてきちまったのが失敗だったな!」
 そして、腹の中に策を隠していたは姉妹もまた。シズクが片手を動かしアリスの方に向け、ユリもアリスに寄せた体の周りに魔力弾を大量に生成した。それは躱しようもない距離からアリスを包み、さらにそのまま至近で発射された幽銃がアリスの体を消し飛ばした。
 体や技を駆使し対応していたドゥルールと違い、アリスはただ喋っていただけ。密着状態でも技を解かないドゥルールと違い彼女は隙だらけであった。そこに方向を固定して攻撃をすれば、同士討ちも気にせず一人は取れる。
「さて、あとはお前だけだが……」
 シズクが再び自分を抱くドゥルールに目を向ける。だが、仲間が倒されたというのにその表情には微塵も動揺は見えない。
「まあ、冷たい方……」
「ああ、敗北もブレイク済だから消滅させられても|継戦能力《即リポップ》できるわよ」
 ユリの言葉を遮って聞こえるは、たった今消えたはずのアリスの声。二人が驚いてそちらを向くと、そこには無傷のアリスの姿が。
 死なないのだから防御する必要などない。負けないのだから隙だらけでもいい。その種は【創世神術・混沌】。どこまでも自由なユーベルコードと、それをさらに外に押し出すオーバーロード。それがあれば、原理も、理論も、作戦も何もいらない。アリス・セカンドカラーが望んだ。だから世界はそうあらねばならないのだ。
「負けないって言ったら負けなくなるって、そんなん認めちまったら何でもありになっちまうだろ……!」
 シズクの言葉はいたって正論。だが、正論の内に収まっているようでは運命を覆すことなど出来ない。
「言ったでしょう? 私たちは『規格外』だって」
 そして、アリスが正論の外にあるなら相方のドゥルールもまた。彼女が使役していた霊は二人。一人は空間を切った。ならもう一人はどうしたか。空間と対になるなら時間か。否。
「エシリア、ちゃんと『運命』は切れた?」
「あたしの鋏よ? そんなん余裕ですけど?」
 藤色の髪の少女は攻撃するでもなく、鋏を姉妹の周りで開閉させていた。それはただ遊んでいるだけだと二人は思っていたが、そうではない。彼女はその鋏で、姉妹の『運命』を切っていたのだ。
「運命を切るなど、そう簡単にできるはず……」
 それに対してもユリは否定する。だが、シズクは黙って首を横に振った。
「もう、いいよ。認めようぜ。こいつら訳分かんねぇけどよ。確かに消えてってるよ、オレの中の『世界』が」
 先にUDCを倒された時から少しずつ縮んでいったシズクの中の『偽物のUDCアース』。それが確かに消えかけていると、シズクは妹に諭した。
 こちらの種は【挽歌・悲恋の糸を断つ刃】。恋焦がれるものの運命を断つ鋏を持つ霊を呼び出すユーベルコード。オーバーロードを持ってその効果はオウガ・フォーミュラの運命にまで届くほどとなった。
 元よりある力を高め、それを的確に、整然とぶつけ、規格外の結末への道筋をつける。
「オウガとしての魂の欠片も私の中に保護した上でだから姉妹が人間に戻っても寂しくないわ」
 そして、抱きすくめての愛撫もそのためのもの。決して遊んでいたわけではない。全てに意味があったのだ。
「お姉様……」
「あー、もう、どいつもこいつも、オレたちを本気で殺しに来た奴なんて一人もいやしねぇ! ったく、これじゃツッパリの面目丸つぶれだぜ!」
 今まで彼女たちにかかってきた猟兵に、二人を憎き敵と見ていた者は誰もいなかった。二人諸共世界を破滅させる、アンバランスなcatastropheを殺して|救済《アイ》に|導《ちかづ》けよと、誰もがその為に彼女たちと戦った。
 そして、その果てに削られ切った生命力と、その内側に隠されたものまで全てを搾りつくし、ついに二人の命は潰えていく。
「あなた達|の世界に繋がる日《と再会できる時》までごきげんよう、その|未来《人生》に幸いあれ」
「……最初からそう言ってくだされば、わたくしでも理解できました」
 消えゆく相手に明確な祝福の言葉。それをユリは否定せずに受け取る。あるいは彼女がアリスの言葉をひたすら否定し続けたのは、信じたいからこそ裏切られたくなかったからか。
「それはそれとして、ユリとシズクを素直にさせるためシャーマンとして心を通わせたいと思います❤ルルも交えてね」
「お姉様は頑固です。難しいですよ? そこが愛おしいのですが」
 そして、ある意味で最も通じるやり取りも。
「別に感謝はしてねぇぜ? 結果はどうあれオレたちは負けてくたばるんだ。|猟書家《手下》どもにどれだけ文句言われるか分かったもんじゃねぇ」
「そんな素直じゃない所も好きですよ♥」
 そう笑っているドゥルールに向けて軽く舌打ちし、シズクはユリと向かい合う。
「……なあ、オレたち、どうなんのかな」
「分かりません。恐らく爆発しないで死ぬのは初めてでしょうから……それでも」
 ユリがシズクとじっと見つめる。
「例えどんな世界へ行こうと、どこへも行けなかろうと……わたくしはシズクお姉様を愛していると誓いますわ」
「ああ……オレたちは、ずっと一緒だ……」
 そうして姉妹は抱き合い、白と黒の魔力と幽気となって混ざり消えていった。
 最後まで思い合った二人に、彼女たちを知る者は祈るかもしれない。『|僕《猟兵》の心に眠れ』と。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2023年03月08日


挿絵イラスト