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滅びゆく戦神海峡アクスヘイム

#エンドブレイカー! #戦神海峡アクスヘイム

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#戦神海峡アクスヘイム


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●戦神海峡アクスヘイム
 どこからでも見上げれば視界に入る、突き立つあまりにも巨大な斧を中心に建物が密集する都市国家『戦神海峡アクスヘイム』。
 そこでは多くの人々がいつもと変わらぬ平和な日常を送っていた。
「この子が誰にも負けないくらい立派な城塞騎士に育ちますように」
「そうだな。パパよりも立派に育つんだぞ」
 まだ若い夫婦が慈愛に満ちた顔で赤ん坊に語りかける。
 それは何でもない日常的な会話。だがその他愛もない言葉が運命を捻じ曲げる。
「叶えよう。その願いを――」
 突如として女性の声が聞こえると、空間が歪み都市が崩落を始める。
「きゃーーー!」
「何が起きてるんだ!」
 慌てて夫婦が赤ん坊を護るように抱く。そして家屋が大きく揺れて半壊し、それに巻き込まれて意識を失った。
「誰にも負けぬ――すなわちこの都市から人がいなくなればいい。廃墟の騎士として生き残り、強く進化せよ。喰らうに値するほどに――」
 歪んだ空より現れたるは赤きエリクシル『エリクシルドラゴン』。女性の姿をしていながらその両腕こそが本性のようにドラゴンの頭部となっている。
「うわあああああああっ!!」
「と、都市が崩壊していく!」
「みんなで協力して復興したっていうのに!」
 都市のあちこちから悲鳴が上がり、生半可なことでは揺らぎもしない巨大な斧が傾き始めていた。
 逃れようのない悪しき未来が都市を覆う――。

●グリモアベース
「新たな世界エンドブレイカー!の都市国家『戦神海峡アクスヘイム』が崩壊するのを予知した」
 バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が新たな世界で早速事件が起きることを猟兵達に伝える。
「願いを叶えるエリクシルの力によって、些細な赤ん坊の幸せを願う両親の気持ちを悪意に満ちた形に歪めて叶え、赤ん坊以外の都市の住人を皆殺しにするつもりだ」
 恐るべきエリクシルは都市を崩落させ、人々を押し潰して殺そうとしている。

「このまま放置すれば大勢の犠牲者が出てしまう。皆には崩落を始める都市に向かい、人々を助けながらエリクシルの元へ向かってもらいたい。エリクシルは巨大な斧の根元の近く、赤ん坊の居る半壊した民家の上にいる。近くまで行けば発見できるだろう」
 崩落を止める為に元凶であるエリクシルを倒さねばならない。だが目の前の人々が犠牲になるのを見過ごすこともできない。人々を助けながらエリクシルの元へ急ぐこととなる。

「エリクシルの元に近付けば、護衛としてマスカレイドの『ワスプポッド』の群れが召喚されて行く手を阻む。これを撃破しなくてはエリクシルの元へは辿り着けん。まずはこのマスカレイドを撃破してくれ」
 ワスプポッドはその身を殺人蜂の巣とした人型アンデッドで、無数の蜂を操って攻撃してくる。

「それを倒せば残るはエリクシルの『エリクシルドラゴン』のみ。だがエリクシルは願いの力を操る強敵だ。故に事件の発端となった願った人間。つまり赤ん坊の両親に呼びかけて目覚めさせ願いを変えれば、エリクシルを強化している願いの力を弱めることができるだろう」
 エリクシルは願いの力で強くなる。その根源である赤ん坊の幸せを願った両親の意識を取り戻し、願いを違うもの変えるように説得すれば、エリクシルを倒すのも容易になる。

「子供の幸せを願う親の想いを捻じ曲げるなど、決して許されぬことだ」
 普段よりも深く眉間にしわを寄せ、バルモアは不快そうにエリクシルという悪意の塊に怒りを湧き上がらせていた。
「必ずエリクシルを倒し、都市を救い出せ!」
 崩壊を始めようとする戦神海峡アクスヘイムへのゲートが開かれ、猟兵達は急ぎ都市の崩壊阻止に向かう――。


天木一
 こんにちは天木一です。
 新たな世界であり、懐かしの世界であるエンドブレイカー!での事件となります。
 エリクシルを撃破し、戦神海峡アクスヘイムの崩壊を阻止しましょう!

 第1章は迷宮のように雑多な都市を進み、中央に立つ巨大な斧の根本付近にある民家に向かいます。崩壊が始まっていますので、巻き込まれる人々を助けながら進みましょう。

 第2章は呼び出されたマスカレイド『ワスプポッド』との戦闘になります。

 第3章では『エリクシルドラゴン』との戦闘になります。その下の半壊した家で意識を失っている両親を起こし願いを変えさせることで弱体化します。

 複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
 プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
 それでは新しい世界で、崩壊する都市を救ってください!
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第1章 冒険 『迷宮街を駆ける』

POW   :    パワーに任せ、壁面や崖を登攀する

SPD   :    洗濯ロープや家屋の庇など、僅かな足場を利用して空中を移動する

WIZ   :    手早く地図を用意し、目的地へのルートを探す

イラスト:純志

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●崩壊を始める都市
「地震か!?」
「建物が崩れるぞ! 外に出ろ!」
 大地が揺れて戦神海峡アクスヘイムに住まう人々が大慌てて外に飛び出す。かつて大崩落を経験した者達の行動は早い。率先して被害を減らそうとしていた。
「上に気をつけろ! 物が落ちて来る!」
「地震が止まらない! どうなってやがる!」
 城塞騎士が盾を頭上に構えて瓦礫を防ぐ。しかし足場がぐらつき姿勢を保てない。
 このまま物が落ちて来る程度ならば怪我人が出るくらいで終わるだろう。だがこの揺れはエリクシルが起こした災厄――都市が崩壊するまで続く。それはかつての大崩落を彷彿とされる悪夢だった。
 都市そのものが崩壊すれば防ぎようもなく多くの人々が圧殺される。
 そんな最悪の|悪しき未来《エンディング》を変える為に、猟兵達は混乱する都市に飛び込んだ――。
アルジェン・カーム
本当に恐ろしいですね…嘗て以上の|都市の終焉《エンディング》がこうも容易く起きるというのですか…!
嘗てこの都市で戦ったものとして…何よりこの都市の貴族のピエールさんの武術指南を務めたものとして…何よりもあの両親が祈った城塞騎士として!この終焉…破壊します!

地図を確認して避難経路を把握
仲間にも情報共有!

UC発動!
追い風を利用して加速しながら巻き込まれてる人を救出します!
基本庇って逆風で落下物を減速させて救出!
避難経路を伝えて誘導!


うん…これがアビリティをも凌駕するユーベルコード…恐るべき力ですね…!
そしてこれ等が猟兵の力…!
未熟ながら高めていくとしましょう…!



●救助活動
「本当に恐ろしいですね……嘗て以上の|都市の終焉《エンディング》がこうも容易く起きるというのですか……!」
 エンドブレイカーとして戦い続けてきたアルジェン・カーム(銀牙狼・f38896)が、新たな脅威を前に顔をしかめた。
「嘗てこの都市で戦ったものとして……何よりこの都市の貴族のピエールさんの武術指南を務めたものとして……何よりもあの両親が祈った城塞騎士として! この終焉……破壊します!」
 アクスヘイムでを滅茶苦茶にさせはしないと、地図を確認して避難経路を確認し近くの猟兵仲間にも伝える。
「では先に行きます」
 アルジェンがユーベルコード『黄龍の風』を発動し、吹きすさぶ風に乗って加速し悲鳴の聴こえる方向へと駆け出した。
「頭上に気を付けろ! 物が落ちて来るぞ!」
 人々が足元の揺れを気にしながらも、上を向いて落下物を見つめる。すると屋根の瓦が剥がれて雨のように降って来る。
「瓦だ! 避けろ!」
「うわっ!」
 その声に反応して避けようとするが、地面が揺れて子供が転んでしまう。
「危ない!」
「間に合わせる!」
 人々の悲鳴を追い越すようにアルジェンが飛び込みながら、逆風で瓦を減速させ子供を抱えて通り抜ける。その直後に瓦が地面に落下して砕け散った。
「え? あれ?」
「大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。ありがとう!」
 助けられたのだと遅れて理解した子供が笑顔になり、無事で良かったとアルジェンも笑顔を返して地面に降ろす。
「皆さん! あちらの広場に避難してください!」
「そうか、物が落ちて来ない場所だな!」
「急いで向かおう!」
 地図で確認した場所へとアルジェンが人々を誘導し、その背中を見送る。
「うん……これがアビリティをも凌駕するユーベルコード……恐るべき力ですね……!」
 ユーベルコードの超常の力にアルジェンは終焉に対抗できる新たな可能性を感じる。
「そしてこれ等が猟兵の力……! 未熟ながら高めていくとしましょう……!」
 その為にもまずはこの力に慣れなくてはと、追い風を受けて斧の根元に向かって疾走した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

イクシア・レイブラント
まずは人命救助が優先。ドローン展開、データリンク開始。
[気配感知、索敵、情報収集、撮影]で要救助者と危険個所を探し、地元の城塞騎士団と協力して[救助活動]を行う。私は[推力移動、空中機動]で最短距離を飛行できるから手伝えることは多いはず。状況に応じて臨機応変に活動する。
怪我はない? …大丈夫、私が安全な場所まで運ぶ。
この後は戦闘も控えている。頃合いを見て城塞騎士団に後を託し、現場へ向かうことにする。



「まずは人命救助が優先。ドローン展開、データリンク開始」
 イクシア・レイブラント(翡翠色の機械天使・f37891)はアルジェンから見せられた地図情報を元に【強行索敵型デコイドローン】を展開し、要救助者と危険個所を探し出す。
「おい! あそこ! 窓から子供が落ちそうになってる!」
「なに? ……本当だ! 誰かスカイランナーはいないか!」
 人々が高い建物の傾いた上層の窓から子供が落ちそうなのを見上げる様子がカメラに映る。それをリンクした【インカム型コミュニケーター】で映像を見たイクシアが飛んで現場に急行する。
「う、うぅ、誰か……助けて」
「ああっ落ちる!」
 力尽きた子供が窓枠を掴んでいた手が滑って落下する。地上で悲鳴が上がる中、飛翔するイクシアが空中で子供をキャッチした。
「おちっ……」
「怪我はない?」
 ぎゅっと目を閉じている子供にイクシアが優しく呼びかける。
「え? あ……助かったの? うん、怪我はないよ!」
 ようやく助けられたのだと気付いた子供が笑顔になって頷く。
「おお! 助けられたぞ!」
「やった!」
 下の方で歓声が沸くと子供が手を振った。
「でもどうしよう、お家が傾いちゃってるし」
「……大丈夫、私が安全な場所まで運ぶ」
 帰る場所が今にも倒れそうになって不安そうな子供を勇気づけ、イクシアは安全そうな場所まで飛んで向かう。
「すごいね! お空を飛んでるよ! 僕も飛んでみたい!」
「大きくなれば飛べるようになるかもね」
「ほんと!?」
 子供を励ますように会話しながら、城塞騎士団が避難させている広場に降りる。
「ありがとうお姉ちゃん! 僕も大きくなったらお姉ちゃんみたいに強くなるから!」
「その時は一緒に飛ぼう。それじゃあ」
 後の事は騎士団に任せ、イクシアは先を急ぎ子供に見送られながら斧の根本へと飛び去った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

奏・澪
・POW
流れるままに来てしまいましたがどうなるやら。
崩壊が始まっているという話は聞いておりますので
UCで整備道具の化生たちを呼び出し、比較的に進みやすい壁などを
教えてもらえれば良いですが、進むことよりも優先したいのは
巻き込まれている人達の安否や保護です。

城作りではないですし、化生達に崩れやすい場所の観察をしてもらいながら【解体】を行う知識で周囲を見、二次被害が出ないよう救助をしていきます。
保護もできればよいのですが、そこは街に住んでいる救助者たちに任せます。
突発的に瓦礫でも落ちてきたら【重量攻撃】でしのぎます。

猟兵の仕事は…こんな感じでいいのでしょうか?
少々不安ですが、どうにかなるでしょう。



「流れるままに来てしまいましたがどうなるやら」
 奏・澪(芳尾・f21961)は崩壊が始まりを告げるように揺れる都市へと足を踏み入れる。
「崩壊が始まっているという話は聞いておりますので、一人でも多く救いながら進みましょう」
 ユーベルコード『職人の仕事は気まぐれ也』を発動し、整備道具の化生たちを呼び出した。その化生たちに周辺の崩れやすそうな場所の観察を頼む。
「目指すのは上層にあるあの巨大な斧の下ですね。無秩序に増築を繰り返した道を進むより、壁を登っていくのがショートカットになりそうです」
 都市は多くの建物が入り組んでいて道が複雑だった。それならばと窓や凹凸を利用して登攀し、真っ直ぐ建物の壁を登って、途中で隣の建物に移ってさらに突き進む。
 すると突然建物が大きく揺れ、落ちないようにしっかりと捕まる。揺れが収まると化生が近づき、上階で人が倒れた荷物に挟まれていると伝えて来た。
「救助に急ぎましょう」
 澪は急ぎ窓で中を示す化生に従って部屋に入り込む。
「だ、誰かっ助けて!」
 そこには家具に挟まれた女性の姿があった。すぐさま澪は家具を起こして女性を助け出す。
「大丈夫ですか?」
「は、はい。ありがとうございます」
 澪が尋ねると軽傷の女性が深々と頭を下げた。
「すぐにここから避難した方がいいでしょう」
「はい、そうします!」
「あ、それと、あの斧の下まで行くにはどのルートが早いか教えて欲しいのですが」
「それならこの先の道を一つ逸れて、あそこの大きな建物に入って、その屋上から上の道に出ると近道ですよ」
「ありがとう。では気を付けて避難してください」
「ええ、あなたも気を付けて」
 女性に別れを告げると澪は建物の窓から外に出て、高い位置の道に出ると、教えてもらった建物を目指す。だがその道中にも困っている人々がいて、それを救助しながらも急いで目的地を目指した。
「猟兵の仕事は……こんな感じでいいのでしょうか? 少々不安ですが、どうにかなるでしょう」
 ともかく被害を少なくしていけば問題ないだろうと、澪は化生達と共に斧の根元を目指す。

大成功 🔵​🔵​🔵​

セリカ・ハーミッシュ
アクスヘイムも懐かしいな。
エンドブレイカーとして活動していた頃を思い出すけれど、
今は思い出に浸っている場合じゃなさそうね。
エリクシルの悪だくみは断固阻止だね。

まずは救助しながら目的地の民家を目指すね。
地震の中でも素早く動けるようウイング・オブ・フリーダムで、
飛行して崩落に巻き込まれそうな住人達を救助するよ。
不安そうにしている人がいるなら明るく励まして勇気づけるね。
怪我人がいるなら手当てできる人の所にへと避難させるね。
多少複雑な構造でも過去にこの年で活動していた時の
記憶を呼び起こしながら進んでいくよ。

「大丈夫、今回だって何とかしてみせるよ」
「飛行能力も大分使いこなせるようになったかな」



「アクスヘイムも懐かしいな」
 セリカ・ハーミッシュ(氷月の双舞・f38988)は懐かしい都市の景色を眺める。
「エンドブレイカーとして活動していた頃を思い出すけれど、今は思い出に浸っている場合じゃなさそうね。エリクシルの悪だくみは断固阻止だね」
 この景色を破壊させる訳にはいかないと、ユーベルコード『ウイング・オブ・フリーダム』を発動し翼を生やして飛翔する。
「大丈夫、今回だって何とかしてみせるよ」
 セリカは羽ばたいて空から都市を見下ろす。
「おおい! こっちの家が崩れてるぞ!」
「中に人はいるのか!」
「ちょっと! そこには家族連れが住んでたはずだよ!」
 人々が集まって崩れたレンガの家から人を助け出そうとしているのをセリカが見つける。
「急いで助けないと!」
 急降下したセリカがレンガを退けるのを手伝う。
「みんなで力を合わせればすぐだよ!」
「ああ! こんなもの速攻で終わらせよう!」
「急げ急げ!」
 激励するセリカの翼を見た人々に希望と身体強化を与え、あっという間に瓦礫を退けて中の人々を見つけ出す。
「意識はある? 怪我は?」
 セリカが尋ねると妻と子供を抱えていた男性が顔を上げた。
「ああ、助かったのか。意識はある。怪我は……打ち身程度だと思う」
 男性が意識のある妻と子供を見てほっと息を吐いて返事をした。
「救助できたぞ!」
「やったな!」
 その様子を見た人々が笑顔で喜び合う。
「ここにいたらまた被害が出ると思うから、みんなで避難するよ!」
「その通りだ、さっさとここを離れよう!」
 セリカの言葉に人々も同意し、過去の記憶を呼び起こしながら城塞騎士が守っている広場へと導いた。
「私は先を急ぐからこれで!」
「助けていただいてありがとうございました!」
 瓦礫から救われた家族が頭を下げ、去っていくセリカを見送った。
「飛行能力も大分使いこなせるようになったかな。先を急ごう!」
 セリカは翼を使って飛び上がり、斧の元を真っ直ぐ向かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
エリクシルとは悪意の塊なのですね
…言葉の裏や機微を察する事が出来ない愚者である可能性もありますが

◆行動
【空中浮遊】を活用し移動

移動しつつ、適宜『涅槃寂静』にて「癒」属性の「アイスフォール」を行使
本来は氷瀑の和名通り滝を凍らせる自然現象ですが…
ユーベルコードなれば滝が無くともその結果を齎す事等造作もありません
崩壊する都市全部を支える事は出来なくとも、遅らせる程度は出来る筈です
…万が一巻き込まれた住民が居ても、籠めた属性で大事には至らないでしょう

加えて【範囲攻撃】する【衝撃波】で【二回攻撃】
落下物を破壊する事で人々を護ります

自身の負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



「エリクシルとは悪意の塊なのですね……言葉の裏や機微を察する事が出来ない愚者である可能性もありますが」
 霧島・絶奈(暗き獣・f20096)はおそらく前者だろうと、その邪悪な気配を感じて推測する。
「さて、他の方も色々な道を通っている様子。此方は極力直進して行くとしましょうか」
 障害物を無視するようにふわりと浮かび上がり、それぞれが違うルートで人助けをしながら進めが多くの人が救えると、巨大な斧のオブジェの下を目指して都市をゆく。
「大丈夫か!」
「ああ、このくらいどうってことない! それよりも一人でも多くの人を助けるぞ!」
 地上では城塞騎士達が走り回り、落ちて来る物を盾で防ぎ人々を護ろうと身体を張っていた。
「此方も手助けするとしましょう」
 建物が今にも崩れそうなのを見た絶奈はユーベルコード『|涅槃寂静《ヨクト》』を発動し、自然に干渉して癒属性のアイスフォールを行使する。
「本来は氷瀑の和名通り滝を凍らせる自然現象ですが……ユーベルコードなれば滝が無くともその結果を齎す事等造作もありません」
 一気に気温が低下すると辺りを凍らせ、凍る滝のように高い建物を固定して崩れるのを防ぐ。
「崩壊する都市全部を支える事は出来なくとも、遅らせる程度は出来る筈です……万が一巻き込まれた住民が居ても、籠めた属性で大事には至らないでしょう」
 それは人を害するものではなく、人々を癒し守る為のものだった。傷ついたものも治癒され動けるようになる。
「これは!?」
「魔法か? ともかくこれで崩落を遅延できる。今のうちに救助するぞ!」
「おう!」
 城塞騎士達は凍った建物の中から人々を助け出し、急ぎ広場へと避難させていく。
「此れで避難は任せても大丈夫そうです。此方は先を急ぎましょう。早急に悪意を止めなくてはなりません」
 絶奈はこの災厄を齎す存在を倒さなくては被害は止まらないと、邪魔な落下物や瓦礫を衝撃波で粉砕しながら急いで斧の元へと進んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クヤク・サンガ
[WIZ]
アレが何なのかは未だわからないけど、これだけは言える
エリクシル、ほんとどうしようもない
人の住む町壊さないでくれないかな

俺の居住地は別区画だからこの辺は詳しくないけど、付近に職人仲間が住んでたはず
ここまで来た時に安全そうだと思えたルートを伝えて、避難協力を仰ぐ
ついでに近道を聞いて簡易的な地図をメモる
力任せの方が得意ではあるけど、なるべく早く多くの人を現場に向かわせるならこの方がいいだろ

外世界の方々も手伝っていただけるの、とてもありがたい
この都市を知らない同志に出会えたなら、書いた地図やルートのとり方のコツは共有させてもらうよ
アクスヘイムの為に協力ありがとう、お力お借りします



「アレが何なのかは未だわからないけど、これだけは言える。エリクシル、ほんとどうしようもない」
 クヤク・サンガ(徒人・f38921)は眉間にしわを寄せ深々と溜息を吐いた。
「人の住む町壊さないでくれないかな」
 大地が揺れ動き、弱い建物から崩れ始めている。このままでは大惨事だとクヤクは重い腰を上げて駆け出した。
「俺の居住地は別区画だからこの辺は詳しくないけど、付近に職人仲間が住んでたはず」
 クヤクはまずは知り合いの職人仲間を尋ねる。
「おい! 道具は持ったか!」
「へいっ親方!」
 職人たちは仕事道具だけは死守すると建物を出て逃げようとしていた。
「これから逃げるところかな?」
「ああ! そっちもか?」
 クヤクが顔見知りの頑固そうな初老の親方に話しかけると、親方が頷いて荷物を見せた。
「あっちの広場に人が集まってたよ。それと近場の人をみんな避難させたいんだけど、頼まれてくれないか」
「避難か……まあ仕方ねぇか。やってやらぁ!」
 親分が辺りを見渡し、逃げ遅れてる人に気付いて人肌脱ごうと協力に応じてくれる。
「ああ、それとあの斧までの近道を知ってるかい?」
「ああん? こんな時に斧に何の用があんだ」
「ちょっと野暮用があってね」
「ちっ、ここからならこの道を進んで――」
 親方が教えてくれる道をクヤクは簡易的な地図を書いてメモを取る。
「助かったよ。これが終わったら一杯奢るよ」
「期待せずに待ってるぜ!」
 途中まで一緒に人々を避難させると、後は親方に任せクヤクは斧を目指して駆け出す。
 その道中で他の猟兵達と合流し、メモった地図を見せて最短ルートを示した。
「アクスヘイムの為に協力ありがとう、お力お借りします」
 感謝の気持ちを伝えつつ、共に元凶にいる場所へ向かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

歪めた願いを叶えるのではなく、無垢な願いを歪めて叶えるとは…
ともかく、今は住人を助けなければ

UCを発動
パワードスーツを召喚・装着し、背部ブースターを噴射させて都市を進む
この事件の元凶、エリクシルドラゴンの元へ急ぐ
途中で潰れた家屋に閉じ込められた人々を発見
パワードスーツの膂力があれば、瓦礫の撤去は容易い

怪我が無ければ、すぐに此処から離れろ
出来るだけ、あの斧から離れた場所へと行くんだ

救助したら再度目的地を目指す
立ち塞がる瓦礫は肩部のレーザーガトリング砲で破壊しながら進んで行こう

其処の騎士達!伏せていろ!

途中で城塞騎士たちが受け止められない程に巨大な瓦礫が降ってきたらレーザーガトリング砲とビームライフルで一気に粉砕
城塞騎士達に人々の誘導を任せて進んで行こう

安心しろ、私は味方だ
此処はもう良い、皆の避難を助けてやってくれ

城塞騎士達が万全に動ければ人的被害は防げるだろう
周囲を見渡すと、平和だった都市が今は見る影もない無残な姿へと変わっている

エリクシル…願いを歪めた報いは受けてもらうぞ



「歪めた願いを叶えるのではなく、無垢な願いを歪めて叶えるとは……」
 キリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)はその邪悪な所業に苦々しい顔を見せる。
「ともかく、今は住人を助けなければ」
 歪められた願いによって人を傷つけさせはしないと、ユーベルコード『コンケラント』を発動してパワードスーツを召喚する。
「誰も傷つけさせはしない……Viens!Conquérant!」
 それを一瞬にして装着すると、背部ブースターを噴射させて都市を突き進む。真っ直ぐにこの事件の元凶、エリクシルドラゴンの元へ急ぐ――。
「誰か! 手伝ってくれ!!」
「あれは……」
 だが途中で潰れた家屋に閉じ込められた人を助けようとしている人々を発見した。
「任せておけ!」
 すぐにそこへ着地したキリカが、パワードスーツの膂力で容易く瓦礫の撤去を始めた。
「おおっ!」
「俺達も手伝うぞ!」
 集まっていた人々も作業に加わり、すぐに中に閉じ込められていた人達の姿が見えた。
「ああっ助かったの?」
「よかった、このまま押し潰されるところだった……」
 助け出された人々は安堵に涙を流す。
「怪我が無ければ、すぐに此処から離れろ。出来るだけ、あの斧から離れた場所へと行くんだ」
 キリカは都市のどこからでも見える巨大な斧のオブジェを見上げ、とにかく離れろと告げて再度目的地へと発進する。
「あ、ありがとう!」
「あんたのお蔭で助かったよ!」
 その背中に人々が感謝の気持ちを伝えた。
「クソッ、瓦礫で道が塞がってる!」
「回り道していくしかないか……」
 道中で立ち往生している人々を見つけると、キリカは立ち塞がる瓦礫を肩部のレーザーガトリング砲で破壊し、一瞬も止まらずに通り抜けた。
「え?」
「道が通れるようになってる?」
 早業に何かが通り抜けたとしか分からなかった人々が唖然とした顔で道を見つめていた。

「避難は進んでいるな?」
「はい、他にも救助や避難を手伝ってくれている者がいるようで、予定よりも早く進んでいます!」
 城塞騎士達が精力的に動き、多くの人々を助けようと奮闘していた。だが常に最前線で人を助ける騎士達こそ最も危険に晒されている。近くの建物が崩れ、埋め尽くそうとするように倒れてきた。
「拙い!」
「回避だ!」
 盾で防げぬとその場を離れようとする城塞騎士に鋭い声が届く。
「其処の騎士達! 伏せていろ!」
 反射的に騎士達が倒れ込むように伏せると、その頭上を次々と光線が通り抜けて瓦礫を吹き飛ばしていった。
「大丈夫か?」
 レーザーガトリング砲とビームライフルを撃ち瓦礫を消滅させるキリカが呼びかけると、城塞騎士達は恐る恐る顔を上げた。
「安心しろ、私は味方だ。此処はもう良い、皆の避難を助けてやってくれ」
「ああ、助けてくれたのか。危ないところだった。ありがとう」
「すごい威力だな! あれだけの瓦礫を一瞬で粉砕するなんて!」
「よし、では逃げ遅れた者を探すぞ!」
「了解!」
 キリカに礼を言うと、慌ただしく城塞騎士達は救助活動に向かった。
「城塞騎士達が万全に動ければ人的被害は防げるだろう」
 辺りを見渡せば、ほんの少し前までは平和だった都市が今は見る影もない無残な姿へと変わっている……。
「エリクシル……願いを歪めた報いは受けてもらうぞ」
 これ以上はやらせないと、キリカは全速力で斧の下へと急いだ――。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ワスプポッド』

POW   :    蜂毒刺し
【赤い爪】が命中した部位に【強化蜂毒】を流し込み、部位を爆破、もしくはレベル秒間操作する(抵抗は可能)。
SPD   :    ワスプスウォーム
【体に出来た殺人蜂の巣】から、戦場全体に「敵味方を識別する【殺人蜂】」を放ち、ダメージと【猛毒】の状態異常を与える。
WIZ   :    ワスプハニー
【蜂蜜】を纏わせた対象1体に「攻撃力強化」「装甲強化」「敵対者に【空腹】を誘発する効果」を付与する。

イラスト:KANtarou

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●巨大な斧の下で
 都市の中心にある巨大な斧。その突き刺さった近くの家の上に『エリクシルドラゴン』の姿があった。
「邪魔をする者が来る……エンドブレイカーか」
 何者か、力を持った者の接近に気付いたエリクシルドラゴンは、それを妨害する為にマスカレイド『ワスプポッド』の群れを召喚した。
「この都市が崩壊するまで、何者もここに近付けるな」
 エリクシルドラゴンが命じると、人型アンデッドの身体から無数の殺人蜂が飛び出す。
 そこへ道中っで多くの人々を救助し合流した猟兵達が姿を見せ、ワスプポッドが問答無用に襲い掛かった――。
奏・澪
・WIZ
アドリブ、連携歓迎です。

崩れる場所の先には敵。
無数の殺人蜂とはいえ、敵味方の判別がつかずに
襲い掛かってくるわけではないと考えていますので、UCを使用して
敵である殺人蜂よりも少ない、という考えを利用して自己強化を図ります。

敵の装甲強化を【鎧無視攻撃】で押し通し
敵対するものへ空腹を誘発するのでしたら、空腹耐性でこらえましょう。
攻撃力の強化に関してはUCが効果を発揮していれば
回避率も上がっていますので頑張って避けましょう。

武器の『継接ギ踊レ』で【蹂躙】するようにひたすら敵に攻撃を続け
時々【フェイント】を混ぜて翻弄したいですね。

他の猟兵と連携が可能でしたら、動きに合わせます。
さて、どうなるか。


アルジェン・カーム
アクスヘイム…此処は嘗てのエンドブレイカーの本当の意味での戦いの始まりの地
多くの悲劇があり戦いがありました
何度も崩壊の危機がありました

だからこそ…護り抜いたこの都市の|終焉《エンディング》…此度も破壊させて頂きます

UC発動

これが城塞騎士の新たなる|力《ユーベルコード》…!

【オーラ防御】展開
爪の攻撃は脅威ですが防がせて頂きます
後はオーラでの感知を行い不意打ちや死角の攻撃を察知して視認

【切断】
宝剣にてVの字で切り刻む
…うん、ビクトリースマッシュ…アビリティも|技能《アビリティ》として力は残っていますか…ならそれを高めるのも悪くはないですね

可能な限り建築を背にして不意打ちを行い難い立ち位置を心掛け


イクシア・レイブラント
ありがとうお姉ちゃん、か。
なぜか心がくすぐられるけど、緩みそうになる表情を引き締めて。鎧装騎兵イクシア、交戦を開始する。
[推力移動、滑空]で飛翔しつつドローンを展開。仲間や周辺に被害が出ないように、余剰出力で光る自身と立体映像を被せたドローンで蜂の群を[存在感、おびき寄せ、陽動]。【強襲支援】で弾幕を張り[空中機動]で蜂を回避しながらワスプポッドに接近、大型フォースブレイドで[鎧防御無視、なぎ払い]。
多少刺されても【猛毒】には[毒耐性]。あいにく私に毒は効かない。



●蜂の巣
「アクスヘイム……此処は嘗てのエンドブレイカーの本当の意味での戦いの始まりの地」
 アルジェンはかつて起きた大きな戦いを思い返す。
「多くの悲劇があり戦いがありました。何度も崩壊の危機がありました」
 それは過酷で一つ選択を間違えれば終焉を招いていた世界の大災厄であった。
「だからこそ……護り抜いたこの都市の|終焉《エンディング》……此度も破壊させて頂きます」
 何度危機が訪れようとも、その度に|終焉《エンディング》を破壊してみせようと、エンドブレイカーとしての矜持を胸にユーベルコード『バトルアーマー』を発動すると、輝く戦神の防具が召喚されて装着された。
「これが城塞騎士の新たなる|力《ユーベルコード》……!」
 そこへ蜂が飛来し毒針を突き刺すが、輝くオーラを纏う防具によって弾かれた。
「抵抗するな抵抗するな抵抗するな………」
 ワスプポッドが自ら飛び掛かり、その赤い爪で毒を流し込もうと突き入れる。だが鎧に当たると逆に爪が割れ指が折れ曲がった。
「指……指指指………」
 折れた指を不思議そうに見下ろすワスプポッドに、アルジェンが大きな【宝剣「Durandal」】にて袈裟斬りに肩から腹まで切り裂き、そこで捻じり右肩へと斬り上げてVの字に敵の上半身を斬り飛ばした。
「……うん、ビクトリースマッシュ……アビリティも|技能《アビリティ》として力は残っていますか……ならそれを高めるのも悪くはないですね」
 剣筋にも問題はないと、アルジェンは新たな敵に向かって大剣を構える。
「囲め……囲んで囲んで刺し殺せ………」
 ワスプポッドが蜂を展開し、アルジェンを転んで刺殺しようとする。
「これなら不意打ちは受けないでしょう」
 アルジェンは建物を背にして剣を構え、近づく蜂を薙ぎ払った。

「無数の殺人蜂とはいえ、敵味方の判別がつかずに襲い掛かってくるわけではないでしょう……」
 澪はユーベルコード『|少ないことは不利ではない《ショウスウセイエイ》』を発動し、数で劣ることを逆に利用して己を強化する。
 ブンッと不気味な羽音と共に無数の蜂が迫ると、澪は素早く躱してその毒針を避ける。
「死ね死ね死ね死ね……」
 呪詛を撒き散らしながらワスプポッドが指示を出し、甘ったるい香りのする蜂蜜を纏い、その身を強化しさらには澪に空腹を与えて蜂蜜に誘導させる。
「蜂蜜を食べた程度で、私の腹立ちは収まりません」
 都市を滅茶苦茶に破壊しようとする怒りの衝動で空腹など頭から追いやり、絡繰る人形【継接ギ踊レ】を操って蜂を薙ぎ払いワスプポッドを叩き伏せる。
「刺し殺せ……」
 ワスプポッドが押し返そうと蜂を飛ばす。そこへ澪は人形を突撃させると見せかけ、フェイントを掛けて本体であるワスプポッドに向けて突っ込ませ、巣であるそのアンデッドの体を粉砕する。
「どれ程出て来るのかは知りませんが、巣を破壊してしまえば終わりです」
 澪は直接ワスプポッドを狙っていく。だがワスプポッドもやられまいと危機感を持って無数の蜂を展開した。

「ありがとうお姉ちゃん、か……」
 子供からかけられた言葉を反芻するイクシアはなぜか心がくすぐられるが、緩みそうになる表情を引き締めて元凶たる敵の配下に視線を向けた。
「鎧装騎兵イクシア、交戦を開始する」
 【サイキックスラスター】で飛翔しつつドローンを展開し、仲間の状況を把握しながら余剰出力で光る自身と立体映像を被せたドローンで蜂の群を刺激し注意を引き付ける。
「行け……毒で全身を張れあがらせろ………」
 ワスプポッドの体から次々と獰猛な蜂が放たれる。それが立体映像を追ってドローンに引き寄せられる。
「こんな簡単に策に引っ掛かるとは、頭まで腐り果てているようだな」
 その隙にイクシアがユーベルコード『|強襲支援《アサルトコマンド》』を発動し、周囲に【アームドフォート『エクスターミネイター』】を浮かべ弾幕を張って蜂を薙ぎ払う。
「道は開けた」
 蜂を回避しながらワスプポッドに接近し、光の剣【大型フォースブレイド】を振り抜きワスプポッドを両断した。
「…………殺せ――」
 倒れながらも蜂が放たれイクシアの腕を突き刺し毒を流す。
「あいにく私に毒は効かない」
 平然とした顔でイクシアは蜂を叩き潰し、次の敵に向かって飛翔した。

「エンドブレイカーめ……死ね死ね死ね……」
 ワスプポッド達がカーテンのように蜂を並べ、その圧倒的な数で攻め立てる。
「さて、このまま押し切りたいところですが、そうは簡単にはいきませんか」
 澪は敵の身体からさらに蜂が飛び出すのを見て、攻撃させては危険だと先制するべく人形を突っ込ませる。
「ですが、そちらが数で勝負する限り、私の方が有利です」
 澪は人形繰りをより素早く正確に、蜂の群れを蹂躙して地面に叩き落とす。蜂が人形に針を刺すが、人形に痛痒などなくただただ潰されていった。
「マスカレイドは一体でも残っていれば被害が出てしまいます。確実に仕留めていきましょう」
 アルジェンが蜂を放ち守りを手薄にしたワスプポッドに接近し、大剣を振り下ろして一刀両断にする。
「この都市に住む人々をこれ以上傷つけさせはしない」
 イクシアは先ほど助けた子供が傷つく姿を想像し、決してそんなことはさせないとワスプポッドを蜂ごとフォースブレイドで断ち切った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

フン…ゾロゾロと湧いて出てきたか
肩慣らしには丁度いいな

引き続きパワードスーツを装備
背部ブースターによるダッシュで敵集団に突進
殺人蜂を放たれる前に敵をレーザーブレードで切り捨てていく

ハチか…厄介だな
纏わりつかれる前に、全て叩き落してやろう

敵が殺人蜂を放ち出したら素早く距離を取る
同時に肩部レーザーガトリング砲を周囲に乱れ撃ち
殺人蜂の巣となっているワスプポッドごと殺人蜂を撃ち落としていく
敵を倒した事で突破口が開けたら、手持ちのグレネード付きビームライフルも駆使した一斉発射を行いながら敵を撃滅して進んでいき、エリクシルドラゴンの元へと急ぐ

破壊させてもらうぞ
この都市を襲う最悪の未来を…な


セリカ・ハーミッシュ
時間は無駄には出来ないからね。
こっちも問答無用だよ。
足を止めたら群れに一気に襲われてしまうから
撃破しつつも駆け抜けて突破を狙うよ。
向かう先は当然、エリクシルドラゴンの元にへだね。
氷刃乱舞でワスプポッドの群れを凍り付かせて
身動き取れなくするよ。
1体1体には構わずに深追いは避けて先を急ぐ事を優先かな。
ワスプポッドの毒攻撃には注意して1体にでも刺されないようにかな。
多少のダメージを受けても止まらないよ。
向かって来る敵はアイスレイピアで迎撃するね。
間違っても蜂蜜に誘われたりしないよう気を強く持つよ。

「スピード勝負なら負けないよ!」
「そこで大人しく凍っていて欲しいかな」


クヤク・サンガ
わー、どこかで見た顔
ゾンビ+蜂はちょっと苦手なんだよなあ

連携歓迎
数が多いし誰かに背を預けるか、出来ないなら背後を取られないよう気配に気を付け戦う
爆破も痛そうだけど、操られるのだけは避けたいな
周囲に迷惑だし

協力して戦えるなら露払いを引き受け、本体を攻撃するための道を開く
自分一人なら即行本体狙い
いずれにせよ基本的には薙ぎ払いで範囲攻撃
蜂たちの攻撃は天地無双剣でいなしつつ反撃で数を減らし
本体は一撃で仕留めるくらいのつもりで

見知らぬ誰かが暮らしてる場所なんだ
出来る限り破壊はしたくないし
……マスカレイドって消えたっけ?大量の蜂で後始末が大変になるような事態は軽くしたい
とっとと片付けて、赤いの壊しに行こう


霧島・絶奈
◆心情
さて…
此処で貴女方との『逢瀬』を愉しむのも良いのですが…
エリクシルドラゴンの思惑に乗る事になるのは不愉快ですね
早急に排除し、目的地に急ぐとしましょう

◆行動
【空中浮遊】を活用
足場の不安要素を排除し戦闘

【罠使い】の技術を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」を複数設置
蜂蜜である以上、超高熱で昇華すれば強化も溶けるでしょう

設置後は『涅槃寂静』にて「凍結」属性の「細氷」を行使し【範囲攻撃】
逆に極低温で結晶化すれば動きが止まりますね
力を高める筈の鎧が、貴女方の棺桶と化すわけです

加えて【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



●突破
「さて……此処で貴女方との『逢瀬』を愉しむのも良いのですが……エリクシルドラゴンの思惑に乗る事になるのは不愉快ですね。早急に排除し、目的地に急ぐとしましょう」
 ふわりと浮かんだ絶奈はワスプポッドの奥で観客然としているエリクシルドラゴンを見て、その思い通りにはさせないと排除を急ぐこととする。

「わー、どこかで見た顔。ゾンビ+蜂はちょっと苦手なんだよなあ」
 クヤクはワスプポッドを見て顔をしかめる。
「数が多いし誰かに背を預けさせてもらおう」
「ええ、お任せください」
 絶奈に背後を任せ、露払いをしようと駆け出してアックスソードをブンッと重々しく振るって蜂を消し飛ばし、無数の蜂が攻撃してくると、ユーベルコード『天地無双剣』を発動し、蜂の群れの攻撃を全て刀身で受け止め、反撃の連続突きを見舞ってワスプポッドへの道を切り開く。
「今ならば罠を設置する好機ですね」
 クヤクの背を追いかけながら、絶奈はサーメートをあちこちにばら撒いて設置していく。
「吹き飛ばせ吹き飛ばせ……」
 ワスプポッドが赤い爪を振るってクヤクに襲い掛かると、アックスソードで受け止める。
「爆破は痛そうだし、周囲に迷惑だから遠慮しておこう」
 クヤクは押し返し、体勢を崩したところに上段からアックスソードを振り下ろしてワスプポッドを真っ二つに叩き斬った。

「蜜の香りで誘いだせ……」
 ワスプポッドが蜂蜜を浴び、自身を強化してさらにはクヤクに空腹を与え蜂蜜で魅了しようとする。だがそこで爆発が起こり、炎に炙られ蜂蜜が消し飛んだ。
「蜂蜜である以上、超高熱で昇華すれば強化も溶けるでしょう」
 絶奈が仕掛けたトラップを作動し敵の行動を阻止する。
「おのれ、おのれおのれ……」
 ワスプポッドが蜂の群れを放ち絶奈を狙う。
「逆に極低温で結晶化すれば動きが止まりますね。力を高める筈の鎧が、貴女方の棺桶と化すわけです」
 絶奈はユーベルコード『|涅槃寂静《ヨクト》』を発動し、自然に干渉して凍結属性の細氷を行使し、ダイヤモンドダストに包まれた蜂もワスプポッドも氷像のように凍結させた。

「フン……ゾロゾロと湧いて出てきたか。肩慣らしには丁度いいな」
 本命の前の肩慣らしだと、キリカはユーベルコード『コンケラント』を継続し、パワードスーツの背部ブースターを噴射してダッシュで敵集団に突進する。
「死ね死ね死ね……毒にまみれて息絶えろ……」
 ワスプポッドから殺人蜂が放たれる前に、キリカはすれ違いながらレーザーブレードを振るってワスプポッドを切り捨てていく。
「ゆけゆけゆけ………」
 切断されながらもワスプポッドの体から蜂の群れが飛び出してきた。
「ハチか……厄介だな。纏わりつかれる前に、全て叩き落してやろう」
 キリカはすぐに距離を取ると同時に、肩部レーザーガトリング砲を乱れ撃って蜂を薙ぎ払う。その光線は蜂だけでなく巣であるワスプポッドも巻き込んで、その全身を蜂の巣にした。
「お似合いの死に方だな」
 キリカは穴だらけで死んだ敵を一瞥すると、次の敵に向かってガトリングを構えた。

「時間は無駄には出来ないからね。こっちも問答無用だよ」
 セリカも続いて敵陣に向かって駆け、ユーベルコード『氷刃乱舞』を発動して氷の魔剣を振るって無数の氷の刃を放ち、蜂もワスプポッドも凍り付けにしてしまう。
「もっと、もっと、もっと………」
 ワスプポッドからさらに蜂が放たれるが、既にセリカは駆け抜けていた。
「足を止めたら群れに一気に襲われてしまうから、一気に群れを突破するよ」
「行かせない行かせない行かせない……」
 向かう先は当然、エリクシルドラゴンの元。だが行く手を阻まんとワスプポッドが蜂の群れを展開した。
「スピード勝負なら負けないよ!」
 ブンブン飛ぶ蜂に対して、セリカはアイスレイピアを抜いて一閃し切り払う。しかし蜂は次から次へと襲い掛かって来る。

「知らぬ誰かが暮らしてる場所なんだ。出来る限り破壊はしたくないし……マスカレイドって消えたっけ? 大量の蜂で後始末が大変になるような事態は軽くしたい」
 クヤクは後始末の事まで考えながらアックスソードを振るって蜂を粉々に吹き飛ばす。
「とっとと片付けて、赤いの壊しに行こう」
 薄くなった敵陣の先にいる赤い邪悪な存在を目にして、さらに勢いを増して道を作った。
「余裕の顔をしていられるのも後少しです」
 絶奈が続いて黒剣と白槍を薙いで、衝撃波を飛ばし蜂とワスプポッドを薙ぎ倒す。
「終焉を迎えるのが何方か、すぐに分かる事でしょう」
 勢いを止めずにどんどん敵を倒してエリクシルドラゴンへと踏み込む。
「やめろやめろやめろ……」
「邪魔だ」
 キリカがビームライフルを連射し、さらにグレネードを撃ち込んで蜂もろともワスプポッドを吹き飛ばす。強引に道を抉じ開けて距離を詰めていく。
「破壊させてもらうぞ。この都市を襲う最悪の未来を……な」
 そしてその先に見えるエリクシルドラゴンを睨みつけた。
「待て待て待……」
 それを追い駆けてワスプポッドが後方から一斉に蜂を放った。
「待つわけないよ!」
 セリカが氷の魔剣を掲げ、氷の刃の渦を巻き起こす。それに巻き込まれたワスプポッドと蜂は切断され氷漬けとなった。
「そこで大人しく凍っていて欲しいかな」
 全ての邪魔なワスプポッドが倒れ伏し、セリカは振り返り元凶であるエリクシルドラゴンに鋭い視線を向けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『エリクシルドラゴン』

POW   :    エリクシルブレス
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【宝石】属性の【ドラゴンブレス】を、レベル×5mの直線上に放つ。
SPD   :    願望喰らい
噛み付きが命中した部位を捕食し、【対象の願望にもとづく強化】を得る。
WIZ   :    絶望の龍牙
【龍の首】が命中した敵から剥ぎ取った部位を喰らう事で、敵の弱点に対応した形状の【龍またはドラゴン】に変身する。

イラスト:key-chang

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●願いの力
「やはり止まらぬか――」
 赤きエリクシル『エリクシルドラゴン』が猟兵と向かい合う。
「エンドブレイカー。我等に対抗できる忌々しい存在。だが必ず『|終焉《エンディング》』に導こう」
 エリクシルドラゴンの力が高まり、その身から生えるドラゴンが都市を震えさせるように咆えた。
「願いは叶える為にある。この都市を廃墟にするという願い、必ず叶えよう」
 赤ん坊の幸せを願う両親の純粋な心。そこから生み出される願いの力を得て、崩れた家の上に浮かぶエリクシルドラゴンは都市を滅ぼそうと猟兵に襲い掛かる。
 その願いを否定するように、崩れた家の中から赤ん坊の泣き声が響いた――。
イクシア・レイブラント
まずは落ち着いて。敵はあなたたちの願いを歪めてかなえている状態なの。
私はその時間を稼ぐから、別の願いを考えてみて。

[推力移動]で接近、余剰出力で翡翠色に発光し[存在感、陽動、おびき寄せ]。敵に噛み砕かれないよう[空中機動、瞬間思考力]で回避し[武器受け、盾受け]で防御。

エリクシル。願いを歪めて叶える世界の脅威。
なぜ、あなたたちは|終焉《エンディング》へと導こうとする? そのように作られたから?

エンドブレイカーではない私は終焉を予知できない。だけど未来を変える手助けはできる。
決戦武装、解放。大型フォースブレイドで[空中戦、鎧無視攻撃、なぎ払い]。
よそ見はさせない。もうしばらく付き合ってもらう。


奏・澪
・SPD
アドリブや連携、大歓迎です

赤い宝石の竜、でしょうか?
赤子は泣くのが務めといいますからね
安心してたくさん泣けるように、あの敵に終焉とやらを与えましょう。

敵に【大声】で呼びかけこちらに注意を向け
【フェイント】をかけてUCを発動。

対象の願望にもとづく強化、ならば
傍らにあるこの〈継接ギ踊レ〉の願望を見せていただけるんでしょうか?
魅せるモノとしてぜひ見て見たくはありますが、それはそれです。

「赤き魔石のモノ、其方にも願望なんてものがあるのですか」
模倣したUCをそのまま敵にもぶつけましょう。
敵の願望を正しく判断はできませんが
此方にぶつけてくる以上は互いに命中したくはないでしょう。

さて、果しましょう。


霧島・絶奈
◆心情
次代を担う者を慈しむ気が無いのなら…
不愉快ですので御退場願えますか?

◆行動
赤子と両親を救助し、『涅槃寂静』にて「癒」属性の「微風」を行使

さあ起きて下さい
エリクシルドラゴンは貴方方の願いを意図的に曲解して力を得ています
曲解のしようもない願いに言い換えればアレは弱体化します

【罠使い】の技術を活かし、自分自身に「魔法で敵を識別するサーメート」を仕込んでおきましょう
剝ぎ取ったと思った部位は貴女を追い詰める一手となります
尤も、球状に展開した【オーラ防御】を突破出来るとも思えませんが…

【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



●新たな願い
「赤い宝石の竜、でしょうか?」
 澪は宝石のように美しくも残忍なエリクシルドラゴンを見上げる。そして赤ん坊の泣き声を耳にした。
「赤子は泣くのが務めといいますからね。安心してたくさん泣けるように、あの敵に終焉とやらを与えましょう」
 澪は敵の注意を引き受けるべく大きな声を上げて駆け寄る。
「終焉が与えられるのは貴女の方です!」
 エリクシルドラゴンは澪を感情を持たぬ冷たい視線で見下ろし、ドラゴンの腕を向けた。
「試してみよ」
 伸びる腕のドラゴンの顎が襲い掛かり、澪は真っ直ぐ駆けていた足を止め、ユーベルコード『模倣も基礎と成る』を発動した。
「対象の願望にもとづく強化、ならば……傍らにあるこの〈継接ギ踊レ〉の願望を見せていただけるんでしょうか?」
 絡繰る人形【継接ギ踊レ】がドラゴンの顎を受け止め、それを模倣して己が元のする。
「魅せるモノとしてぜひ見て見たくはありますが、それはそれです」
「我が力が防がれた?」
 不思議そうにするエリクシルドラゴンは反対の腕で追撃を行う。
「赤き魔石のモノ、其方にも願望なんてものがあるのですか」
 人形よりドラゴンの頭部が形成されて飛び出し、空中でぶつかり合って互いを喰らい合った。
「敵の願望を正しく判断はできませんが、此方にぶつけてくる以上は互いに命中したくはないでしょう」
 ドラゴンヘッドとドラゴンヘッドは互いを滅ぼし合い、ぼろぼろになって砕け散っていく。それでも息の根が止まるまで獰猛さは衰えず、互いに動かなくなるまで破壊の限りを尽くした。
「無駄な事――」
 だがエリクシルドラゴンの腕は一瞬にして新たに生え、ドラゴンヘッドもまた再生した。

「大丈夫ですか?」
「ぅぅううあああああああああっ!」
 絶奈が崩れた家に入り、赤ん坊の鳴き声を頼りに探して、赤ん坊を護るように抱いて気絶している両親を発見した。
「さあ起きて下さい」
 そんな家族にユーベルコード『|涅槃寂静《ヨクト》』を発動して癒しの微風を浴びせる。涼やかな風は傷を癒し意識を戻した。
「う、ううっ」
「はっ、どうなったんだ!?」
 慌てて父親が起き上がり、辺りを見回して無事な赤ん坊を見てほっと息を吐く。
「ああ、よかった。怪我はないのね」
 母親も抱く赤ん坊が怪我一つないことに安堵した。そこで衝撃波走り、家の上部が戦闘の余波で吹き飛び、室内に悲鳴が上がる。
「うわっ!!」
「きゃああああ!!」
 それを飛翔するイクシアと室内の絶奈は同時に払い除けた。

「まずは落ち着いて。敵はあなたたちの願いを歪めてかなえている状態なの。私はその時間を稼ぐから、別の願いを考えてみて」
「別の……願い?」
 空中からイクシアが赤ん坊を護る夫婦に呼びかけながら、【サイキックスラスター】で推力移動で接近し、余剰出力で翡翠色に発光して己が存在を示す。
「自ら喰らわれに来たか」
 エリクシルドラゴンのドラゴンと化した腕が噛み千切ろうと襲い掛かる。それを咄嗟に速度を上げて躱し、伸びて追い掛けるドラゴンの腕をフォースシールドで防いで逃れた。
「エリクシル。願いを歪めて叶える世界の脅威。なぜ、あなたたちは|終焉《エンディング》へと導こうとする? そのように作られたから?」
「滅びこそが我の求める正しき終焉。そこへ至は当然のこと」
 イクシアの問いに迷いなく自らの意思を説き、ドラゴンの顎が左右から襲い掛かる。
「エンドブレイカーではない私は終焉を予知できない。だけど未来を変える手助けはできる」
 それを方向転換と急加速で躱しながらユーベルコード『|決戦武装、解放《ファイナル・モード》』を発動し、【大型フォースブレイド】を限界を超えて強化する。
「……リミッター解除。決戦武装、ファイナル・モード」
 急旋回して巨大化したフォースブレイドをすれ違いながら薙ぎ払う。胴を薙ぐ一撃を防ごうとしたドラゴンの腕がざっくりと切り裂かれ、血が噴き出して地上に降り注いだ。
「我が身を容易く傷つけるか、危険因子め。ここで滅びよ」
 エリクシルドラゴンが己が傷を見て、イクシアを仕留めようと牙を剥く。
「よそ見はさせない。もうしばらく付き合ってもらう」
 自分に注意を引き付けようと、イクシアは何度も飛び交い斬撃を浴びせて、強力なドラゴンヘッドと衝突する。

「エリクシルドラゴンは貴方方の願いを意図的に曲解して力を得ています。曲解のしようもない願いに言い換えればアレは弱体化します」
 絶奈は夫婦の赤ん坊への願いがこの都市を滅ぼそうとする敵の力になっていると告げる。
「そ、そんな……」
「じゃあどうすればいいのかしら」
「誰かと比較するようなものは避けるべきでしょう」
 悩む夫婦に絶奈がアドバイスを送る。
「そうだな……誰かと比べないようなのがいいのか」
「それじゃあ、こんなのはどうかしら……みんなと平穏無事に暮らせますようにって」
 そう言葉にした瞬間、願いが変更されて歪んでいた願いの力は元に戻っていった。
「なに?」
 願いの力を引き出せなくなったエリクシルドラゴンが驚きの声を上げる。

「さて、果しましょう」
 その隙に澪は再び人形よりドラゴンの頭部を出現させ、避けようととするエリクシルドラゴンの左脚を喰い千切った。
「再生が……間に合わんか。願いを元に戻さねばならぬな」
 力が目減りしてエリクシルドラゴンは瞬間再生できなくなっていた。その視線が下方の家族に向けられる。
「次代を担う者を慈しむ気が無いのなら……不愉快ですので御退場願えますか?」
 絶奈はふわりと飛び上がってその視線に割り込む。
「邪魔だ」
 ドラゴンが無造作に絶奈に喰らいつく。だがそれは球状のオーラに阻まれた。
「先ほどまでの強化された状態なら止める事は難しかったでしょうが、願いの力を失った今ならば僅かな間阻害できます。そしてその一瞬が在れば十分です」
 絶奈は黒剣と白槍を舞うように振るって衝撃波を飛ばし敵の身体を押し戻して家族から引き離す。
「願いは変更された。後は世界の脅威を排除するだけ――」
 そこへ飛び込んだイクシアがフォースブレイドを一閃し、エリクシルドラゴンの胴を深々と切り裂いた。
「ぐふっ……終焉を破壊する者め。だがまだ我が身は滅びておらず、終焉の未来の可能性は残っている」
 血を吐きながらもエリクシルドラゴンはドラゴンヘッドを操り攻勢に出た。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クヤク・サンガ
他者との共闘歓迎
味方とのやりとりは敬語混じり

人のような形をとったくせに、耳も頭も機能してないじゃないか
元々の願いはなんだった?
どこをどうして「廃墟にする」になった
随分な進化だ

一発目にデスストライク
相手の守りを破壊し、他の方の攻撃を通しやすくする
ドラゴンブレスは大きな一撃を加えて集中を乱す等しなるべく打たせない方向で
町の被害は少なくしておきたいんだ
オーラ防御や受け流し、体制を立て直した後に生命力吸収をしたりで戦線離脱は避けるけど
多少の怪我はやむなし、痛みは耐える
最終的に生きていればそれでいい

幸せを願う親がいるなら、周りに未来を願う人々がいるなら
それごと幸せにしてこそ「子供の幸せ」も叶うんだよ


セリカ・ハーミッシュ
ようやく目標のエリクシルドラゴンの元に辿り着いたね
歪んだ願いなんか叶えさせないよ
とにかく徹底的に相手の動きを封じる事に注力するね
ソード・ミラージュで自分の分身を作り出して
手裏剣投げ、もしく氷刃乱舞で一斉攻撃だね
向こうの思い通りになんか何一つさせないつもりだよ
詠唱の妨害に龍の首による噛みつきを阻止するようにして
仲間が攻撃をしやすくなるようにかな
赤ん坊が巻き込まれてしまいそうなら救助を優先するよ
一旦、他の猟兵達に任せて安全な場所にまで避難させるね
勝利出来たなら二度とアクスヘイムに現れないよう
エリクシルの欠片は一片も残さないよ

「相変わらず悪い事ばかり考えるんだね!」
「もう大丈夫、心配いらないからね」



●願いを護る戦い
『みんなと平穏無事に暮らせますように』
 そう願いが変更されて、歪んでいた願いの力は失われた。それによってエリクシルドラゴンの力は減少していた。
「全てを滅ぼす願いに戻せ、さもなくばここで死ぬがいい」
 エリクシルドラゴンが赤ん坊を抱く家族を見下ろし、詠唱して両腕のドラゴンヘッドに宝石のように輝く魔力を集め脅しつける。
「人のような形をとったくせに、耳も頭も機能してないじゃないか。元々の願いはなんだった?」
 そんな敵に呆れた視線を向けたクヤクが前に立つ。
「どこをどうして「廃墟にする」になった。随分な進化だ」
 そんなもの進化というより退化だと、ブレスが放たれる前に突進しユーベルコード『|デスストライク《スゴロク》』を発動し、不退転の覚悟でアックスソードを叩き込み両腕のドラゴンヘッドを一振りで薙ぎ払い、ブレスを放つ前に集めていた魔力が乱れて消し飛んだ。
「我はただ滅びの願いを叶えるのみ。我を阻むのならば汝から滅びよ」
 エリクシルドラゴンがクヤクに向けてドラゴンヘッドを伸ばし牙を剥く。
「そんなに滅びたいなら自分一人で滅んでいろ」
 クヤクはその人を容易く噛み砕きそうな牙をアックスソードを振るって弾いた。

「ようやく目標のエリクシルドラゴンの元に辿り着いたね。歪んだ願いなんか叶えさせないよ」
 セリカはエリクシルドラゴンに視線を向け、これ以上願いを歪ませたりはしないと強い決意を持って戦いに臨む。
「とにかくあの家族が巻き込まれないように、徹底的に相手の動きを封じる事に注力するね」
 ユーベルコード『ソード・ミラージュ』を発動して自分の分身を何体も作り出し、一斉にナイフを投げつけた。
「鬱陶しい」
 エリクシルドラゴンはそれを両腕のドラゴンヘッドで弾き飛ばす。そしてセリカ達を喰らおうと伸びて迫り、分身の一体を噛み殺した。
「消えた……幻か」
 殺したはずの手応えがなく消え去り、エリクシルドラゴンは本体を探る。
「幻かどうか試してみるんだね!」
 セリカは言い放つと敵を囲んだ分身達がユーベルコード『氷刃乱舞』を使い氷の魔剣を一閃して氷の刃を放ち、四方八方から刃が浴びせられてエリクシルドラゴンの全身を傷つけた。

「消し飛べ――」
 反撃にエリクシルドラゴンが両腕のドラゴンヘッドから魔力を凝縮した輝くブレスを放つ。
「避けると被害が広がるな、町の被害は少なくしておきたいんだ」
 クヤクが割り込んでアックスソードを盾にして受け止める。強烈な負荷が掛かるが、腰を落としてぐっと落として踏ん張り耐える。
「願いを戻さぬなら、新たな願いを叶えるとしようか……」
 新しい願いすらその意味を歪ませて利用しようとエリクシルドラゴンはブレスを放ちながら思案する。
「相変わらず悪い事ばかり考えるんだね!」
 セリカが【アイスレイピア】と【月夜の葬刃】の二刀流で斬り掛かり、エリクシルドラゴンの両腕を裂いてブレスを止める。
「我はただ願いを叶えるのみ」
 エリクシルドラゴンの両腕のドラゴンが荒れ狂い、周辺の建物が壊れ瓦礫が吹き飛んでいく。
「うわぁっ!」
 その破片が家族の元にも飛んで赤ん坊が泣き、父親が慌てた声を上げる。
「ここは危険だから避難させるね」
「任せました。あれの相手は俺がしておこう」
 クヤクに一声かけたセリカが家族連れの元に向かい駆け寄る。
「もう大丈夫、心配いらないからね」
 そう言って安心させながらエリクシルドラゴンから離れた位置へと誘導した。
「どこにいくつもりか――」
「幸せを願う親がいるなら、周りに未来を願う人々がいるなら、それごと幸せにしてこそ「子供の幸せ」も叶うんだよ」
 それに気付いたエリクシルドラゴンが追おうとするが、その前に立ち塞がったクヤクが突撃してアックスソードをフルスイングで叩き込み、エリクシルドラゴンの左腕を斬り飛ばした。
「おのれっ」
 声を荒げたエリクシルドラゴンが右腕のドラゴンヘッドでクヤクに反撃し、両者の激しいぶつかり合いの衝撃波に家族が住んでいた家は完全に崩壊した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルジェン・カーム
両親の救出と願いの説得は他の方に任せます

僕は…少しばかりこの相手が許せそうにありません

子の将来を願う親の願いを歪め…悲しき別れを齎す

貴方の齎す|終焉《エンディング》…破壊させて頂きます

過去のエリクシルの力で…我が妻は世界を救う為に自ら犠牲となりエンドブレイカーを増やす為に戦い続けた勇者ラズワルドを救って見せた

だが…本性を現した貴方達は…僕らの娘をその歪めた願いの力で奪った…!

そしてまた…親から子を…子から親を奪おうとしている!

そんな事…許しはしない!

英霊剣群発動
【オーラ防御】展開
敵のあらゆる攻撃を察知し確実に視認できる立ち位置を意識

基本子と両親は庇える位置を意識

対POW
UC発動
確実に視認しその攻撃を防ぎきる!!

【切断】
正面からぶつかり合い宝剣による連続斬撃で切り刻む

どれほど威力を高めようと…耐えきって見せます

常に竜の首の動きは補足してブレスには即応

怒ろうともこの心は蒼き炎でありましょう

ええ…貴方には導かせません

もう一度言います
その|終焉《エンディング》…破壊させて頂きます!!


キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

フン、叶えるべき願いを間違ってるぞ
我々が願うのはただ一つ…お前をこの世から消し去る事、だ

パワードスーツを解除
即座にシルコン・シジョンを装備しデゼス・ポアを宙に浮かせる
私は主に敵を叩き、注意を引き付ける立ち回りをしよう
シルコン・シジョンからライフル弾を撒き散らす制圧射撃を行い、出来るだけこちらに注意を引き付ける

どうした?
威勢よくキャンキャンと吼えるだけか?

と挑発しつつ銃撃を続け、さらにデゼス・ポアによる斬撃も織り交ぜる
死角からの攻撃であれば奴も避けるのは難しいだろう
他の猟兵が瓦礫から両親を救出し、願いを変えさせる時間を稼ぐまで続ける

おっと、吼えるのを止めたと思ったら次は詠唱か?
どうせ唱えるなら念仏にでもしておくんだな

敵が詠唱を始めたらUCを発動
不可視の操り糸を敵に撃ち込み詠唱を止めるように操る
無理であれば域に呪詛毒を流し込み即座に爆破して詠唱の邪魔をし、敵が弱体化したら更に操り糸を撃ち込んで追撃を行う

さて、名残惜しいがそろそろお別れだ
感動的なエンディングを迎えようじゃないか



●終焉の破壊
「家族のことは任せておいて大丈夫そうですね」
 アルジェンは赤ん坊を連れた家族を逃がす仲間を見て、安心して敵へと視線を戻す。
「僕は……少しばかりこの相手が許せそうにありません」
 その目には明白な怒りの感情が込められていた。
「子の将来を願う親の願いを歪め……悲しき別れを齎す」
 今までにも多くの悪しき未来を視て来たアルジェンはその結末の悲しみを良く知っていた。
「貴方の齎す|終焉《エンディング》……破壊させて頂きます」
「世界の終焉は変わらぬ。必ずやってくる未来なのだ」
 アルジェンの決意を気にも留めず、エリクシルドラゴンが滅びを与えようと魔力を残った右腕に集めた。
「過去のエリクシルの力で……我が妻は世界を救う為に自ら犠牲となり、エンドブレイカーを増やす為に戦い続けた勇者ラズワルドを救ってみせた」
 それを前にしても怯まず、アルジェンは逃げる家族連れを後方にちらりと視線を向けて位置を確認して立ち塞がる。
「だが……本性を現した貴方達は……僕らの娘をその歪めた願いの力で奪った……!」
 あの家族連れに自分達の事を重ねて見て、決して許しはしないと怒りが燃え上がる。
「そしてまた……親から子を……子から親を奪おうとしている! そんな事……許しはしない!」
「いずれ全て滅ぶのだ。今死のうと未来に死のうと同じであろうに」
 アルジェンの激情を全く理解できないとエリクシルドラゴンは詠唱して輝く破壊のブレスを放った。
「来たれ数多の英雄が振るいし神剣よ……その力にて我らに祝福を与えん!」
 ユーベルコード『|英霊剣群展開《ザ・ブレイドフェスティバル》』を発動し、無数の神剣の幻影が周囲に現れてブレスを遮断する。
「我がブレスに耐えようというのか、愚か者め」
 エリクシルドラゴンがブレスの出力を高めて勢いが増す。
「どれほど威力を高めようと……耐えきって見せます」
 アルジェンも神剣を並べてそれに対抗した。
「滅べ、人の願いは世界の滅び。何もかもを人の願いが滅ぼすのだ」
 エリクシルドラゴンは嘲笑うようにじわじわとブレスを侵食させていく。

「フン、叶えるべき願いを間違ってるぞ。我々が願うのはただ一つ……お前をこの世から消し去る事、だ」
 言い放ったキリカがパワードスーツを解除し、即座に自動小銃【シルコン・シジョン】を装備し人形の【デゼス・ポア】を宙に浮かべる。
「だからこれから自力でその願いを叶えてやる」
 消し去ってやるとブレスを出す横っ面に向けてライフル弾を叩き込んでブレスを阻害し、さらには連射して弾丸を撒き散らして制圧射撃を行う。
「後少しだったものを、先に消してしまうか」
 エリクシルドラゴンがキリカにドラゴンヘッドを向けて牙を剥くが。キリカは集弾して頭を押さえ込み、デゼス・ポアによる斬撃を織り交ぜて叩き伏せる。
「どうした? 威勢よくキャンキャンと吼えるだけか?」
 キリカは嘲笑い挑発して敵を引き付ける。その間に仲間に守られた家族連れは見えない場所まで逃れていた。
「願いを叶えるのは我等。どうあがこうと滅びの願いは成就する」
 エリクシルドラゴンがキリカの方へと右足をドラゴンヘッドに変え詠唱によって魔力を高める。
「おっと、吼えるのを止めたと思ったら次は詠唱か? どうせ唱えるなら念仏にでもしておくんだな」
 キリカは馬鹿にしながら銃撃を止め、ユーベルコード『|La marionnette《マリオネット》』を発動する。指先から不可視の操り糸が無数に放たれてエリクシルドラゴンを絡め取る。
「なんだ? 身体が……ぐっ」
 糸がエリクシルドラゴンを詠唱を止めるように操り、逆らうエリクシルドラゴンに呪詛毒を流し込んで激痛を与える。
「この程度……」
 それに耐えてエリクシルドラゴンが詠唱を続ける。
「頭と同じで身体も鈍いみたいだな」
 ならばと即座に爆破して左脚のドラゴンヘッドに集まっていた魔力を巻き込み内部から爆散させた。
「よくもやってくれたな。我が怒りを思い知れ――ゴォオオオオオオオッ!!!」
 残った右腕のドラゴンヘッドが怒りの咆哮を上げ、キリカへと喰らいつく。

「怒ろうともこの心は蒼き炎でありましょう」
 相手に負けぬ怒りの炎を内に宿したアルジェンが正面から突っ込み、【宝剣「Durandal」】を振るい連撃を浴びせてドラゴンの顎を弾いた。
「さて、名残惜しいがそろそろお別れだ。感動的なエンディングを迎えようじゃないか」
 その隙にキリカが全身に不可視の糸を巻き付け、全身に激痛を与えて動きを鈍らせる。
「大人しく我が導く終焉を迎えよ。そうして残った者が喰らうに相応しい進化を起こすのだ」
 エリクシルドラゴンが強引に見えぬ糸を抜けようと暴れるが、キリカは次々と爆破を起こしてそれを阻止し、そこへ銃弾を叩き込んで残っていた右腕のドラゴンヘッドをも撃ち砕いた。
「いいえ……貴方には導かせません」
 アルジェンが宝剣を構えて正面に立つ。
「もう一度言います。その|終焉《エンディング》……破壊させて頂きます!!」
 大上段から振り下ろす輝く刃が頭から一刀両断にし、真っ二つになったエリクシルドラゴンは目を見開き、ゆっくりと倒れると動かなくなった。
「やはり我々の願いが叶ったな――」
 キリカは消えゆくエリクシルドラゴンから視線を外し、猟兵の願い事が叶ったと揺れの収まって崩壊を免れた都市を見渡した。

「ありがとう! あなたたちのお蔭で家族全員無事でいられる!」
「本当です。なんと感謝すればいいのか」
 赤ん坊を抱いた夫婦が深々と猟兵に頭を下げて感謝を伝える。逞しきアクスヘイムの住人達はすぐに復旧作業に取り掛かっているようだった。
「きゃっきゃっ」
 先ほどまでぐずっていた赤ん坊も今は笑顔になって手を振るようににぎにぎしていた。
「みんなと平穏無事に暮らせますように……いい願いごとだと思います。親子で幸せに暮らしてください」
 それを見てアルジェンは微笑み、他の猟兵達も赤ん坊に笑顔を向けて手を振り、終焉を免れたアクスヘイムを後にした………。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年11月18日


挿絵イラスト